JP2557356Y2 - Icカード - Google Patents
IcカードInfo
- Publication number
- JP2557356Y2 JP2557356Y2 JP1991087599U JP8759991U JP2557356Y2 JP 2557356 Y2 JP2557356 Y2 JP 2557356Y2 JP 1991087599 U JP1991087599 U JP 1991087599U JP 8759991 U JP8759991 U JP 8759991U JP 2557356 Y2 JP2557356 Y2 JP 2557356Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concave portion
- substrate
- card
- module
- resin mold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 44
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 40
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 40
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 claims description 24
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 claims description 24
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 12
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 12
- 239000012790 adhesive layer Substances 0.000 description 14
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 13
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 238000007747 plating Methods 0.000 description 3
- JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N Ethyl urethane Chemical compound CCOC(N)=O JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000003522 acrylic cement Substances 0.000 description 2
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 2
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 2
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 2
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 230000037431 insertion Effects 0.000 description 1
- 238000003780 insertion Methods 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 238000000059 patterning Methods 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
- 238000003860 storage Methods 0.000 description 1
- 229920001187 thermosetting polymer Polymers 0.000 description 1
Landscapes
- Credit Cards Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ICモジュールをカー
ド基材の凹部に接着埋設したICカードに関するもので
ある。
ド基材の凹部に接着埋設したICカードに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】上記ICカードは、従来の磁気カードに
比べて記憶容量が大きいことから、銀行関係では預金通
帳の代わりに預貯金の履歴を、またクレジット関係では
買物などの取引履歴を記憶させるのに使用されている。
比べて記憶容量が大きいことから、銀行関係では預金通
帳の代わりに預貯金の履歴を、またクレジット関係では
買物などの取引履歴を記憶させるのに使用されている。
【0003】従来、上記ICカードとしては、例えば図
6,7に示すようにカード基材1に形成された凹部2に
ICモジュール11を接着埋設して構成されたものが広
く使用されている。前記ICモジュール11では、長方
形の基板12の表面側に外部端子13を設け、裏面側に
回路パターン14と、ダイボンディングパッド15を設
け、前記外部端子13、基板12及び回路パターン14
を貫通して形成された複数のスルーホール17の内面に
外部端子13と回路パターン14とを導通させる導電メ
ッキ18を形成したのち、ダイボンディングパッド15
にICチップ16をダイボンディングし、次にICチッ
プ16と回路パターン14との間をワイヤボンディング
し、さらにこのICチップ16及びボンディングワイヤ
19を含む配線部の周囲を、前記基板12の大きさより
も小さい範囲で絶縁性樹脂により樹脂モールドし、直方
体状の樹脂モールド部20を形成して、断面凸状のIC
モジュール11を構成したものである。一方、前記カー
ド基材1の凹部2は、ICモジュール11の基板12嵌
挿用の基板用凹部2aと、該基板用凹部2aの底面中心
部に穿設された、樹脂モールド部20嵌挿用の樹脂モー
ルド部用凹部2bとから形成されており、前記基板用凹
部2aの底面には、該凹部2aの内周面に沿って接着剤
収納用の環状溝部2cが穿設され、前記基板用凹部2
a,樹脂モールド部用凹部2bと、これに嵌挿される前
記各部材とは同一の形状・寸法(但し、0.03〜0.
05mm程度のすき間がある)に形成されている。
6,7に示すようにカード基材1に形成された凹部2に
ICモジュール11を接着埋設して構成されたものが広
く使用されている。前記ICモジュール11では、長方
形の基板12の表面側に外部端子13を設け、裏面側に
回路パターン14と、ダイボンディングパッド15を設
け、前記外部端子13、基板12及び回路パターン14
を貫通して形成された複数のスルーホール17の内面に
外部端子13と回路パターン14とを導通させる導電メ
ッキ18を形成したのち、ダイボンディングパッド15
にICチップ16をダイボンディングし、次にICチッ
プ16と回路パターン14との間をワイヤボンディング
し、さらにこのICチップ16及びボンディングワイヤ
19を含む配線部の周囲を、前記基板12の大きさより
も小さい範囲で絶縁性樹脂により樹脂モールドし、直方
体状の樹脂モールド部20を形成して、断面凸状のIC
モジュール11を構成したものである。一方、前記カー
ド基材1の凹部2は、ICモジュール11の基板12嵌
挿用の基板用凹部2aと、該基板用凹部2aの底面中心
部に穿設された、樹脂モールド部20嵌挿用の樹脂モー
ルド部用凹部2bとから形成されており、前記基板用凹
部2aの底面には、該凹部2aの内周面に沿って接着剤
収納用の環状溝部2cが穿設され、前記基板用凹部2
a,樹脂モールド部用凹部2bと、これに嵌挿される前
記各部材とは同一の形状・寸法(但し、0.03〜0.
05mm程度のすき間がある)に形成されている。
【0004】そして、ICカードの製造に当たっては、
前記カード基材1の基板用凹部2a底面及び樹脂モール
ド部用凹部2bに、接着剤として例えば熱硬化型接着剤
を滴下したのち、ICモジュール11を嵌挿し、熱プレ
ス等で加熱加圧し固着する。この場合、図6に示すよう
に接着剤層211 ,212 が形成されるが、前記基板用
凹部2aまたは樹脂モールド部用凹部2bに接着剤が過
剰に滴下されていたときには、該過剰分は、前記環状溝
部2cに流入して収納されるので、該過剰分が前記スル
ーホール17を通って外部端子13側に流出し外観上及
びIC機能上の問題を発生させることはないものであ
る。
前記カード基材1の基板用凹部2a底面及び樹脂モール
ド部用凹部2bに、接着剤として例えば熱硬化型接着剤
を滴下したのち、ICモジュール11を嵌挿し、熱プレ
ス等で加熱加圧し固着する。この場合、図6に示すよう
に接着剤層211 ,212 が形成されるが、前記基板用
凹部2aまたは樹脂モールド部用凹部2bに接着剤が過
剰に滴下されていたときには、該過剰分は、前記環状溝
部2cに流入して収納されるので、該過剰分が前記スル
ーホール17を通って外部端子13側に流出し外観上及
びIC機能上の問題を発生させることはないものであ
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、一般的にI
Cカードは使用中、曲げ作用を受けることになるが、こ
の曲げ作用はカード基材1から基板用凹部2aの接着層
211 領域を介してICモジュール20に伝達され、さ
らにの曲げ作用はICチップ16に伝達される。この場
合、カード基材1は一般にISO規格で0.76mmと
極めて薄く定められているので、ICカードに加わる曲
げ作用が大きくなるとICチップ16部分が損傷してI
Cカードの機能が破壊されてしまうことがあった。ま
た、このような問題は、ICカードを落下させること等
による衝撃によって生じる可能性もあった。
Cカードは使用中、曲げ作用を受けることになるが、こ
の曲げ作用はカード基材1から基板用凹部2aの接着層
211 領域を介してICモジュール20に伝達され、さ
らにの曲げ作用はICチップ16に伝達される。この場
合、カード基材1は一般にISO規格で0.76mmと
極めて薄く定められているので、ICカードに加わる曲
げ作用が大きくなるとICチップ16部分が損傷してI
Cカードの機能が破壊されてしまうことがあった。ま
た、このような問題は、ICカードを落下させること等
による衝撃によって生じる可能性もあった。
【0006】本考案は、カード基材の樹脂モールド部用
凹部または基板用凹部に弾性接着剤を充填し、弾性接着
剤層により前記曲げ作用を分散,吸収するように構成し
て、上記従来の問題点を解決したものである。
凹部または基板用凹部に弾性接着剤を充填し、弾性接着
剤層により前記曲げ作用を分散,吸収するように構成し
て、上記従来の問題点を解決したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、カード基材に
ICモジュールの基板用凹部を形成し、該基板用凹部の
底面にはICモジュールの樹脂モールド部用凹部と、該
樹脂モールド部用凹部の周囲にかつ前記基板用凹部の内
周面に沿って環状溝部とを穿設し、これら基板用凹部及
び樹脂モールド部用凹部にICモジュールを接着埋設し
たICカードにおいて、前記樹脂モールド部用凹部の内
周面に段部を介して環状凹部を形成すると共に、該環状
凹部に弾性接着剤を充填したことを特徴とするICカー
ド(請求項1)である。また、本考案は、カード基材に
ICモジュールの基板用凹部を形成し、該基板用凹部の
底面にはICモジュールの樹脂モールド部用凹部を穿設
し、これら基板用凹部及び樹脂モールド部用凹部にIC
モジュールを接着埋設したICカードにおいて、前記基
板用凹部の底面に、前記樹脂モールド部用凹部の上方部
四角部に連通する凹溝を互いに直交するように形成する
と共に、該凹溝に弾性接着剤を充填したことを特徴とす
るICカード(請求項2)である。
ICモジュールの基板用凹部を形成し、該基板用凹部の
底面にはICモジュールの樹脂モールド部用凹部と、該
樹脂モールド部用凹部の周囲にかつ前記基板用凹部の内
周面に沿って環状溝部とを穿設し、これら基板用凹部及
び樹脂モールド部用凹部にICモジュールを接着埋設し
たICカードにおいて、前記樹脂モールド部用凹部の内
周面に段部を介して環状凹部を形成すると共に、該環状
凹部に弾性接着剤を充填したことを特徴とするICカー
ド(請求項1)である。また、本考案は、カード基材に
ICモジュールの基板用凹部を形成し、該基板用凹部の
底面にはICモジュールの樹脂モールド部用凹部を穿設
し、これら基板用凹部及び樹脂モールド部用凹部にIC
モジュールを接着埋設したICカードにおいて、前記基
板用凹部の底面に、前記樹脂モールド部用凹部の上方部
四角部に連通する凹溝を互いに直交するように形成する
と共に、該凹溝に弾性接着剤を充填したことを特徴とす
るICカード(請求項2)である。
【0008】
【作用】請求項1の考案では、前記環状凹部に弾性接着
剤層が形成され、この弾性接着剤層がICモジュールの
樹脂モールド部上方部外周面を当接囲繞しているから、
ICカードに加わる曲げまたは落下等による衝撃の向き
がどのようなものであっても、これを的確に分散,吸収
することができるので、ICチップが損傷を受けてIC
機能が破壊されることはなくなる。また、前記環状凹部
の直下に段部が形成されているため、弾性接着剤は樹脂
モールド部用凹部の底面側に流入することはないので、
弾性接着剤に起因する、カード基材裏面の波うち発生の
問題も回避されるものである。請求項2の考案では、I
Cモジュールの樹脂モールド部上方部の四つの角部のそ
れぞれに、互いに直交して形成された弾性接着剤層の先
端部が当接しているため、ICカードに加わる曲げまた
は落下等による衝撃の向きがどのようなものであって
も、これを前記四つの角部の接着剤層のいずれかで分
散,吸収することができる。
剤層が形成され、この弾性接着剤層がICモジュールの
樹脂モールド部上方部外周面を当接囲繞しているから、
ICカードに加わる曲げまたは落下等による衝撃の向き
がどのようなものであっても、これを的確に分散,吸収
することができるので、ICチップが損傷を受けてIC
機能が破壊されることはなくなる。また、前記環状凹部
の直下に段部が形成されているため、弾性接着剤は樹脂
モールド部用凹部の底面側に流入することはないので、
弾性接着剤に起因する、カード基材裏面の波うち発生の
問題も回避されるものである。請求項2の考案では、I
Cモジュールの樹脂モールド部上方部の四つの角部のそ
れぞれに、互いに直交して形成された弾性接着剤層の先
端部が当接しているため、ICカードに加わる曲げまた
は落下等による衝撃の向きがどのようなものであって
も、これを前記四つの角部の接着剤層のいずれかで分
散,吸収することができる。
【0009】
【実施例】本考案の一実施例を図1及び図2に基づいて
説明すると、ICモジュール11の構造は図6の従来例
と同様であって、柔軟性及び強度にすぐれた材料、例え
ばガラスエポキシ樹脂からなる長方形の基板12の表面
側に、パターニング形成された外部端子13を設け、基
板12の裏面側に回路パターン14と、ダイボンディン
グパッド15を設ける。前記外部端子13,基板12及
び回路パターン14を貫通して形成された複数のスルー
ホール17の内面に外部端子13と回路パターン14と
を導通させる導電メッキ18を形成したのち、ダイボン
ディングパッド15にICチップ16をダイボンディン
グし、次にICチップ16と回路パターン14との間を
ワイヤボンディングし、さらにこのICチップ16及び
ボンディングワイヤ19を含む配線部の周囲を、前記基
板12の大きさよりも小さい範囲で絶縁性樹脂、例えば
エポキシ樹脂により樹脂モールドし、直方体状の樹脂モ
ールド部20を形成して、断面凸状のICモジュール1
1を構成したものである。
説明すると、ICモジュール11の構造は図6の従来例
と同様であって、柔軟性及び強度にすぐれた材料、例え
ばガラスエポキシ樹脂からなる長方形の基板12の表面
側に、パターニング形成された外部端子13を設け、基
板12の裏面側に回路パターン14と、ダイボンディン
グパッド15を設ける。前記外部端子13,基板12及
び回路パターン14を貫通して形成された複数のスルー
ホール17の内面に外部端子13と回路パターン14と
を導通させる導電メッキ18を形成したのち、ダイボン
ディングパッド15にICチップ16をダイボンディン
グし、次にICチップ16と回路パターン14との間を
ワイヤボンディングし、さらにこのICチップ16及び
ボンディングワイヤ19を含む配線部の周囲を、前記基
板12の大きさよりも小さい範囲で絶縁性樹脂、例えば
エポキシ樹脂により樹脂モールドし、直方体状の樹脂モ
ールド部20を形成して、断面凸状のICモジュール1
1を構成したものである。
【0010】一方、カード基材1にはICモジュール1
1を接着埋設するための凹部を次の順序で形成する。す
なわち、カード基材1の表面側に、前記基板12を嵌挿
するための基板用凹部2aを形成したのち、該基板用凹
部2a底面の中心部に前記樹脂モールド部20を嵌挿す
るための樹脂モールド部用凹部2bを穿設すると共に、
該基板用凹部2aの底面に該凹部2a内周面に沿って接
着剤収納用の環状溝部2cを穿設する。さらに、前記樹
脂モールド部用凹部2bの内周面に段部22を介して幅
0.05〜1.5mmの環状凹部23を形成する。この
場合、前記凹部や溝部は、エンドミル等による切削加工
で形成される。
1を接着埋設するための凹部を次の順序で形成する。す
なわち、カード基材1の表面側に、前記基板12を嵌挿
するための基板用凹部2aを形成したのち、該基板用凹
部2a底面の中心部に前記樹脂モールド部20を嵌挿す
るための樹脂モールド部用凹部2bを穿設すると共に、
該基板用凹部2aの底面に該凹部2a内周面に沿って接
着剤収納用の環状溝部2cを穿設する。さらに、前記樹
脂モールド部用凹部2bの内周面に段部22を介して幅
0.05〜1.5mmの環状凹部23を形成する。この
場合、前記凹部や溝部は、エンドミル等による切削加工
で形成される。
【0011】そして、ICカードの製造に当たっては、
カード基材1の樹脂モールド部用凹部2bの底面に常温
硬化型接着剤として例えばアクリル系接着剤を滴下,塗
布すると共に、前記環状凹部23の底面すなわち前記段
部22、該環状凹部23の内周面のいずれか少なくとも
一方に弾性接着剤として例えばウレタン系接着剤を滴
下,塗布したのち、ICモジュール11を嵌挿しICモ
ジュール11を押圧して常温下、数時間で接着する。こ
の場合、前記環状凹部23に弾性接着剤が過剰に塗布さ
れたときには、この過剰分は前記環状溝部2cに流入し
収納される。
カード基材1の樹脂モールド部用凹部2bの底面に常温
硬化型接着剤として例えばアクリル系接着剤を滴下,塗
布すると共に、前記環状凹部23の底面すなわち前記段
部22、該環状凹部23の内周面のいずれか少なくとも
一方に弾性接着剤として例えばウレタン系接着剤を滴
下,塗布したのち、ICモジュール11を嵌挿しICモ
ジュール11を押圧して常温下、数時間で接着する。こ
の場合、前記環状凹部23に弾性接着剤が過剰に塗布さ
れたときには、この過剰分は前記環状溝部2cに流入し
収納される。
【0012】このようにして製造されたICカードの断
面構造は、図1に示すとおりであり、樹脂モールド部2
0の上方部外周面が、環状に形成された弾性接着剤層2
4により当接囲繞されるものである。そして、このIC
カードでは、種々の向きに大きな曲げ力や衝撃力が加わ
っても、該曲げ力等は弾性接着剤層24で分散,吸収さ
れるから、ICチップ16が損傷を受けることはないも
のであり、また、前記段部22の存在により、弾性接着
剤が樹脂モールド部用凹部2bの底面側に流入すること
はないから、カード基材1の裏面に波うちが発生するこ
ともない。
面構造は、図1に示すとおりであり、樹脂モールド部2
0の上方部外周面が、環状に形成された弾性接着剤層2
4により当接囲繞されるものである。そして、このIC
カードでは、種々の向きに大きな曲げ力や衝撃力が加わ
っても、該曲げ力等は弾性接着剤層24で分散,吸収さ
れるから、ICチップ16が損傷を受けることはないも
のであり、また、前記段部22の存在により、弾性接着
剤が樹脂モールド部用凹部2bの底面側に流入すること
はないから、カード基材1の裏面に波うちが発生するこ
ともない。
【0013】次に、他の実施例を図3乃至図5に基づい
て説明すると、ICモジュール11の構造は図1実施例
と同様であるが、カード基材1のICモジュール接着埋
設用の凹部の形体が相違している。すなわち、カード基
材1の表面側に基板用凹部2aを形成したのち、該基板
用凹部2a底面の中心部に樹脂モールド部用凹部2bを
穿設して基板用凹部2aを環状に残し、該環状凹部に、
その内周壁部に始まり前記樹脂モールド部用凹部2bに
至る深さ0.05〜0.1mmの凹溝25を多数穿設し
たものであり、これらの凹溝25はいずれも前記樹脂モ
ールド部用凹部2b上方部の四つの角部A,B,C,D
のいずれかに連通しており、しかも、これら各角部に2
本の凹溝25,25が互いに直交して連通している。
て説明すると、ICモジュール11の構造は図1実施例
と同様であるが、カード基材1のICモジュール接着埋
設用の凹部の形体が相違している。すなわち、カード基
材1の表面側に基板用凹部2aを形成したのち、該基板
用凹部2a底面の中心部に樹脂モールド部用凹部2bを
穿設して基板用凹部2aを環状に残し、該環状凹部に、
その内周壁部に始まり前記樹脂モールド部用凹部2bに
至る深さ0.05〜0.1mmの凹溝25を多数穿設し
たものであり、これらの凹溝25はいずれも前記樹脂モ
ールド部用凹部2b上方部の四つの角部A,B,C,D
のいずれかに連通しており、しかも、これら各角部に2
本の凹溝25,25が互いに直交して連通している。
【0014】そして、ICカードの製造に当たっては、
カード基材1の樹脂モールド部用凹部2bの底面に常温
硬化型接着剤として例えばアクリル系接着剤を滴下,塗
布すると共に、前記凹溝25には弾性接着剤として例え
ばウレタン系接着剤を滴下,塗布し以下図1実施例と同
様の作業を行ってICカードを製造する。なお、場合に
よっては、2種類の接着剤を使用せずに弾性接着剤のみ
で接着することもできる。
カード基材1の樹脂モールド部用凹部2bの底面に常温
硬化型接着剤として例えばアクリル系接着剤を滴下,塗
布すると共に、前記凹溝25には弾性接着剤として例え
ばウレタン系接着剤を滴下,塗布し以下図1実施例と同
様の作業を行ってICカードを製造する。なお、場合に
よっては、2種類の接着剤を使用せずに弾性接着剤のみ
で接着することもできる。
【0015】このようにして製造されたICカードの断
面構造は図3に示すとおりで、樹脂モールド部20の上
方部の四つの角部のいずれもが、互いに直交して形成さ
れた弾性接着剤層24と当接しているものである。そし
て、このICカードでは、種々の向きに大きな曲げ力や
衝撃力が加わっても、該曲げ力等は樹脂モールド20の
いずれか少なくとも一つの前記角部において、前記互い
に直交する弾性樹脂剤層24,24により分散,吸収さ
れるから、ICチップ16が損傷を受けることはない。
面構造は図3に示すとおりで、樹脂モールド部20の上
方部の四つの角部のいずれもが、互いに直交して形成さ
れた弾性接着剤層24と当接しているものである。そし
て、このICカードでは、種々の向きに大きな曲げ力や
衝撃力が加わっても、該曲げ力等は樹脂モールド20の
いずれか少なくとも一つの前記角部において、前記互い
に直交する弾性樹脂剤層24,24により分散,吸収さ
れるから、ICチップ16が損傷を受けることはない。
【0016】
【考案の効果】本考案(請求項1)では、カード基材に
形成した凹部にICモジュールを接着埋設したICカー
ドにおいて、カード基材の樹脂モジュール部用凹部の内
周面に段部を介して環状凹部を形成し、この環状凹部に
弾性接着剤層を形成して樹脂モールド部の上方部を当接
囲繞せしめたから、ICカードに加わる種々の向きの曲
げ力や衝撃力を的確に分散,吸収することができるの
で、ICチップ損傷によりIC機能が不良に陥ることは
ないものであり、また前記段部を形成したことにより、
カード基材裏面に接着剤に起因する波うちが発生する問
題も回避されるものである。また、本考案(請求項2)
では、カード基材に形成した基板用凹部に凹溝を、互い
に直交させて、かつ樹脂モールド部用凹部の各上方部角
部に連通させて形成し、該凹溝に弾性接着剤層を形成し
て樹脂モールド部の上方部角部に当接せしめたから、I
Cカードに加わる種々の向きの曲げ力や衝撃力を的確に
分散,吸収することができるので、IC機能が不良とな
る問題点は確実に解決されるものである。
形成した凹部にICモジュールを接着埋設したICカー
ドにおいて、カード基材の樹脂モジュール部用凹部の内
周面に段部を介して環状凹部を形成し、この環状凹部に
弾性接着剤層を形成して樹脂モールド部の上方部を当接
囲繞せしめたから、ICカードに加わる種々の向きの曲
げ力や衝撃力を的確に分散,吸収することができるの
で、ICチップ損傷によりIC機能が不良に陥ることは
ないものであり、また前記段部を形成したことにより、
カード基材裏面に接着剤に起因する波うちが発生する問
題も回避されるものである。また、本考案(請求項2)
では、カード基材に形成した基板用凹部に凹溝を、互い
に直交させて、かつ樹脂モールド部用凹部の各上方部角
部に連通させて形成し、該凹溝に弾性接着剤層を形成し
て樹脂モールド部の上方部角部に当接せしめたから、I
Cカードに加わる種々の向きの曲げ力や衝撃力を的確に
分散,吸収することができるので、IC機能が不良とな
る問題点は確実に解決されるものである。
【図1】本考案の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1実施例に係るカード基材の平面図である。
【図3】他の実施例の縦断面図である。
【図4】図3実施例に係るカード基材の平面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】従来例の縦断面図である。
【図7】図6従来例に係るカード基材の平面図である。
【符号の説明】 1 カード基材 2 凹部 2a 基板用凹部 2b 樹脂モールド部用凹部 2c 環状溝部 11 ICモジュール 12 基板 13 外部端子 14 回路パターン 15 ダイボンディングパッド 16 ICチップ 17 スルーホール 18 導電メッキ 19 ボンディングワイヤ 20 樹脂モールド部 211 接着剤層 212 接着剤層 22 段部 23 環状凹部 24 弾性接着剤層 25 凹溝 A 角部 B 角部 C 角部 D 角部
Claims (2)
- 【請求項1】 カード基材にICモジュールの基板用凹
部を形成し、該基板用凹部の底面にはICモジュールの
樹脂モールド部用凹部と、該樹脂モールド部用凹部の周
囲にかつ前記基板用凹部の内周面に沿って環状溝部とを
穿設し、これら基板用凹部及び樹脂モールド部用凹部に
ICモジュールを接着埋設したICカードにおいて、前
記樹脂モールド部用凹部の内周面に段部を介して環状凹
部を形成すると共に、該環状凹部に弾性接着剤を充填し
たことを特徴とするICカード。 - 【請求項2】 カード基材にICモジュールの基板用凹
部を形成し、該基板用凹部の底面にはICモジュールの
樹脂モールド部用凹部を穿設し、これら基板用凹部及び
樹脂モールド部用凹部にICモジュールを接着埋設した
ICカードにおいて、前記基板用凹部の底面に、前記樹
脂モールド部用凹部の上方部四角部に連通する凹溝を互
いに直交するように形成すると共に、該凹溝に弾性接着
剤を充填したことを特徴とするICカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991087599U JP2557356Y2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | Icカード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991087599U JP2557356Y2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | Icカード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0531982U JPH0531982U (ja) | 1993-04-27 |
JP2557356Y2 true JP2557356Y2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=13919455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991087599U Expired - Fee Related JP2557356Y2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | Icカード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557356Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04263999A (ja) * | 1991-02-19 | 1992-09-18 | Dainippon Printing Co Ltd | Icカード |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP1991087599U patent/JP2557356Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0531982U (ja) | 1993-04-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0209791B1 (en) | Electronic memory card | |
KR101897944B1 (ko) | 집적 회로 플립 칩을 내장하기 위한 방법 | |
JP4289689B2 (ja) | Icカード及びその製造方法 | |
JP3494901B2 (ja) | 半導体集積回路装置 | |
JPH054914B2 (ja) | ||
US6031724A (en) | IC card and method of manufacturing the same | |
JP4422494B2 (ja) | Icカードおよびsim | |
JP2007511811A5 (ja) | ||
JPH0216233B2 (ja) | ||
JP2557356Y2 (ja) | Icカード | |
TWI306217B (en) | Insertion-type semiconductor device and fabrication method thereof | |
JP3286196B2 (ja) | 複数のicチップを備えた密封型半導体装置の構造 | |
JPH0230598A (ja) | Icモジュールおよびicカード | |
JPS633998A (ja) | Icカ−ド | |
JP2004139207A (ja) | Icモジュール回路基板 | |
JP2557357Y2 (ja) | Icカード | |
CN210428514U (zh) | 智能卡条带和智能卡模块 | |
JP3170519B2 (ja) | メモリカード | |
JP2001229360A (ja) | Icカード | |
JP2008269648A (ja) | 接触型非接触型共用icカード | |
JPS60142489A (ja) | Icカ−ド | |
JPS62227796A (ja) | Icカ−ド | |
JP2007034786A (ja) | 複合icカードおよびその製造方法 | |
JPS62201295A (ja) | Icカ−ドおよびその製造方法 | |
JPS62227797A (ja) | Icカ−ド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |