JP2547594B2 - 硬貨識別装置 - Google Patents
硬貨識別装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は自動販売機等で用いられる硬貨識別装置に関
し、特に硬貨の特性を測定してそれにより得られる信号
の値と基準値とを比較することで硬貨の適正を判別する
硬貨識別装置に関する。
し、特に硬貨の特性を測定してそれにより得られる信号
の値と基準値とを比較することで硬貨の適正を判別する
硬貨識別装置に関する。
（ロ）従来の技術 かかる硬貨識別装置の従来技術としては、特公昭59−
11154号公報に開示されている技術がある。これは硬貨
の特性を測定センサーにより試験して得られる信号を、
デジタルメモリに記憶している硬貨検査のための基準値
と比較して硬貨の適正を判別するものである。このとき
基準値は、装置を組立てたときに、この装置が真正硬貨
を検査したときに生じる硬貨特性信号に基づき設定する
のが一般的である。
11154号公報に開示されている技術がある。これは硬貨
の特性を測定センサーにより試験して得られる信号を、
デジタルメモリに記憶している硬貨検査のための基準値
と比較して硬貨の適正を判別するものである。このとき
基準値は、装置を組立てたときに、この装置が真正硬貨
を検査したときに生じる硬貨特性信号に基づき設定する
のが一般的である。
（ハ）発明が解決しようとする問題点 しかしながら装置を長期間使用すると、経時変化によ
る機械的誤差が生じて測定センサーと硬貨との相対位置
関係に狂いを生じたり、温度或いは回路素子のドリフト
もあって硬貨特性信号は変動し、初期に設定した基準値
とはズレを生じて正確な判断ができなくなる。
る機械的誤差が生じて測定センサーと硬貨との相対位置
関係に狂いを生じたり、温度或いは回路素子のドリフト
もあって硬貨特性信号は変動し、初期に設定した基準値
とはズレを生じて正確な判断ができなくなる。
したがって本発明は、硬貨特性信号の変動に応じて基
準値も変動するようにした硬貨識別装置を提供するもの
である。
準値も変動するようにした硬貨識別装置を提供するもの
である。
（ニ）問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明による硬貨識別装
置は、硬貨通路を通過する硬貨を測定センサーにより検
査してその特性に依存する出力電圧を検出し、該出力電
圧に基づく電圧信号を基準値信号と比較することにより
硬貨の適正を判別する硬貨識別装置において、前記硬貨
通路に検査硬貨が存在しないときの該測定センサーの出
力電圧に基づく値が前記基準信号となるように設定され
る信号設定回路と、一定周期で前記測定センサーの出力
電圧を検出する検出装置と、該検出装置の出力電圧に基
づく電圧信号を待機値として保持する待機値記憶装置
と、前記検出装置が前記測定センサーの出力電圧を検出
するごとにその電圧信号と前記待機値とを比較し、両方
の差が許容範囲内であればその電圧信号を待機値として
前記待機値記憶装置に書き込み、両方の差が許容範囲外
で且つ検出順位に沿ってそれぞれ隣り合う各二つの電圧
信号が第２許容範囲内である電圧信号が所定数認められ
る場合にそのときの最新の電圧信号を待機値として前記
待機値記憶装置に書込む待機値記憶制御装置と、前記待
機値記憶装置に待機値を書込む動作に関連して出力電圧
による前記信号設定回路の値を取込んで保持する基準値
記憶装置と、前記測定センサーの出力電圧に基づく電圧
信号と前記基準値記憶装置が保持している基準値信号と
を比較して硬貨の適正を判別する判定装置とを具備して
いる。
置は、硬貨通路を通過する硬貨を測定センサーにより検
査してその特性に依存する出力電圧を検出し、該出力電
圧に基づく電圧信号を基準値信号と比較することにより
硬貨の適正を判別する硬貨識別装置において、前記硬貨
通路に検査硬貨が存在しないときの該測定センサーの出
力電圧に基づく値が前記基準信号となるように設定され
る信号設定回路と、一定周期で前記測定センサーの出力
電圧を検出する検出装置と、該検出装置の出力電圧に基
づく電圧信号を待機値として保持する待機値記憶装置
と、前記検出装置が前記測定センサーの出力電圧を検出
するごとにその電圧信号と前記待機値とを比較し、両方
の差が許容範囲内であればその電圧信号を待機値として
前記待機値記憶装置に書き込み、両方の差が許容範囲外
で且つ検出順位に沿ってそれぞれ隣り合う各二つの電圧
信号が第２許容範囲内である電圧信号が所定数認められ
る場合にそのときの最新の電圧信号を待機値として前記
待機値記憶装置に書込む待機値記憶制御装置と、前記待
機値記憶装置に待機値を書込む動作に関連して出力電圧
による前記信号設定回路の値を取込んで保持する基準値
記憶装置と、前記測定センサーの出力電圧に基づく電圧
信号と前記基準値記憶装置が保持している基準値信号と
を比較して硬貨の適正を判別する判定装置とを具備して
いる。
（ホ）作用 検出装置は測定センサーの出力電圧を一定の周期にて
検出し、検出した電圧値は待機値記憶制御装置により、
待機値記憶装置が保持している待機値と比較される。検
出電圧値と待機値との差が許容範囲内にあれば、測定セ
ンサーの出力は通常の変動であるために、待機値記憶制
御装置は、この検出電圧値は最新の待機値情報であると
して待機値記憶装置に書込む。しかるに検出電圧値と待
機値との差が許容範囲を越えると、これが硬貨の投入に
よるものなのか或いは何らかの原因による測定条件の変
化によるものなのかを区別しなければならない。したが
って待機値との差が許容範囲外である電圧値を検出する
と、待機値記憶制御装置は以後の検出電圧どうしを逐次
比較して、その差が第２許容範囲内であるかを判定す
る。硬貨が投入された場合検出装置の検出電圧が大きく
変化するために、その差は第２許容範囲内に納まらな
い。一方、順次検出される電圧値がそれぞれ待機値と許
容範囲内で一致していなくとも、その検出順位に沿って
それぞれ隣り合う各二つの検出電圧値の差が第２許容範
囲内である関係が所定数認められると、測定条件の変化
によるなだらかの変化であるとして、この変化に対応す
るよう待機値記憶制御装置は検出装置による最新の検出
電圧値を待機値記憶装置に書込む。このような変化の原
因としては温度または回路素子のドリフトや機械的寸法
のズレ等がある。
検出し、検出した電圧値は待機値記憶制御装置により、
待機値記憶装置が保持している待機値と比較される。検
出電圧値と待機値との差が許容範囲内にあれば、測定セ
ンサーの出力は通常の変動であるために、待機値記憶制
御装置は、この検出電圧値は最新の待機値情報であると
して待機値記憶装置に書込む。しかるに検出電圧値と待
機値との差が許容範囲を越えると、これが硬貨の投入に
よるものなのか或いは何らかの原因による測定条件の変
化によるものなのかを区別しなければならない。したが
って待機値との差が許容範囲外である電圧値を検出する
と、待機値記憶制御装置は以後の検出電圧どうしを逐次
比較して、その差が第２許容範囲内であるかを判定す
る。硬貨が投入された場合検出装置の検出電圧が大きく
変化するために、その差は第２許容範囲内に納まらな
い。一方、順次検出される電圧値がそれぞれ待機値と許
容範囲内で一致していなくとも、その検出順位に沿って
それぞれ隣り合う各二つの検出電圧値の差が第２許容範
囲内である関係が所定数認められると、測定条件の変化
によるなだらかの変化であるとして、この変化に対応す
るよう待機値記憶制御装置は検出装置による最新の検出
電圧値を待機値記憶装置に書込む。このような変化の原
因としては温度または回路素子のドリフトや機械的寸法
のズレ等がある。
待機値記憶制御装置が待機値記憶装置の待機値を最新
の検出電圧値に書込む動作に関連して、基準値記憶装置
は信号設定回路から基準値信号を取込んで保持する。こ
のとき信号設定回路には待機状態における測定センサー
の出力電圧が供給されて、この電圧値に応じた分圧値が
基準値記憶装置に与えられる。したがって測定センサー
の待機時における出力変動に応じて基準値は変化するこ
とになり、変動した状態で硬貨が投入されて硬貨特性信
号が変化してもそれに応じて基準値も変化するために、
判定装置による硬貨の適正判別を誤ることがない。
の検出電圧値に書込む動作に関連して、基準値記憶装置
は信号設定回路から基準値信号を取込んで保持する。こ
のとき信号設定回路には待機状態における測定センサー
の出力電圧が供給されて、この電圧値に応じた分圧値が
基準値記憶装置に与えられる。したがって測定センサー
の待機時における出力変動に応じて基準値は変化するこ
とになり、変動した状態で硬貨が投入されて硬貨特性信
号が変化してもそれに応じて基準値も変化するために、
判定装置による硬貨の適正判別を誤ることがない。
（ヘ）実施例 第１図において、本例の硬貨識別装置は、発振磁界を
形成している測定センサー（２）に検査硬貨を近づけ、
それによるセンサー（２）への影響度を電圧にて検出し
て硬貨の特性を測定するもので、測定センサー（２）は
発振器（３）の発振周波数による磁界を形成する発信コ
イル（2A）と、この磁界の強さに応じた電圧を誘起する
受信コイル（2B）とから成る。そして測定センサー
（２）は、硬貨（８）が通貨したときの渦電流損による
受信コイル（2B）の誘起電圧の変化を硬貨の特性を示す
信号として出力する。受信コイル（2B）の出力側はアン
プ回路（９）を通して検波回路（10）に接続される。第
２図は受信コイル（2B）の誘起電圧の信号波形、即ち測
定センサー（２）の出力波形を示すもので、硬貨（８）
が硬貨通路（１）に存在しない待機状態においては発振
器（３）の発振周波数にしたがって一定の変化を示して
いるが、硬貨（８）が通過すると硬貨の内部に生ずる渦
電流の影響を受けて減衰するようになる。検波回路（1
0）はこの測定センサー（２）からの信号S1を検波して
第３図に示す硬貨特性信号S2を出力し、この信号の最小
電圧値V2を検出して基準値と比較することで、この硬貨
の適正を判別する。
形成している測定センサー（２）に検査硬貨を近づけ、
それによるセンサー（２）への影響度を電圧にて検出し
て硬貨の特性を測定するもので、測定センサー（２）は
発振器（３）の発振周波数による磁界を形成する発信コ
イル（2A）と、この磁界の強さに応じた電圧を誘起する
受信コイル（2B）とから成る。そして測定センサー
（２）は、硬貨（８）が通貨したときの渦電流損による
受信コイル（2B）の誘起電圧の変化を硬貨の特性を示す
信号として出力する。受信コイル（2B）の出力側はアン
プ回路（９）を通して検波回路（10）に接続される。第
２図は受信コイル（2B）の誘起電圧の信号波形、即ち測
定センサー（２）の出力波形を示すもので、硬貨（８）
が硬貨通路（１）に存在しない待機状態においては発振
器（３）の発振周波数にしたがって一定の変化を示して
いるが、硬貨（８）が通過すると硬貨の内部に生ずる渦
電流の影響を受けて減衰するようになる。検波回路（1
0）はこの測定センサー（２）からの信号S1を検波して
第３図に示す硬貨特性信号S2を出力し、この信号の最小
電圧値V2を検出して基準値と比較することで、この硬貨
の適正を判別する。
信号設定回路（４）は検波回路（10）に接続されてそ
れからの供給電圧を分圧するが、硬貨が測定センサー
（２）に存在しておらず検波回路（10）が電圧V1を供給
したときの分圧値は基準値を示すように設定される。基
準値としはて上限値及び下限値の両方を設定する場合に
は、２通りの可変抵抗器を設ければよい。またこのよう
に基準値として範囲を設定する他の方法としては、範囲
の中心値と幅とを設定する方法がある。検出装置（12）
は検波回路（10）に、分圧値検出装置（13）は信号設定
回路（４）にそれぞれ接続されて、一定周期にて入力電
圧を取込みデジタル量に変換して出力する。
れからの供給電圧を分圧するが、硬貨が測定センサー
（２）に存在しておらず検波回路（10）が電圧V1を供給
したときの分圧値は基準値を示すように設定される。基
準値としはて上限値及び下限値の両方を設定する場合に
は、２通りの可変抵抗器を設ければよい。またこのよう
に基準値として範囲を設定する他の方法としては、範囲
の中心値と幅とを設定する方法がある。検出装置（12）
は検波回路（10）に、分圧値検出装置（13）は信号設定
回路（４）にそれぞれ接続されて、一定周期にて入力電
圧を取込みデジタル量に変換して出力する。
待機値記憶制御装置（６）は検出装置（12）に接続さ
れており、検出装置（12）より検出電圧が入力されると
待機値記憶装置（５）が記憶している待機値と比較す
る。そして待機値記憶制御装置（６）は、検出電圧値と
待機値との差が許容範囲内であれば、この検出電圧値を
最新の待機値データとして待機値記憶装置（５）に書込
む。しかるに検出電圧値と待機値との差が許容範囲外で
あると、待機値記憶制御装置（６）は、これらの差が第
２許容範囲内にあるか否かを判別する。そして、順次入
力してくる検出電圧値の待機値との差が許容範囲より大
きい傾向が続いて、しかも各検出電圧値どうしの差が第
２許容範囲内に納まる状態が所定数続くと、最新の検出
電圧値を待機値記憶装置に書込むようになっている。
れており、検出装置（12）より検出電圧が入力されると
待機値記憶装置（５）が記憶している待機値と比較す
る。そして待機値記憶制御装置（６）は、検出電圧値と
待機値との差が許容範囲内であれば、この検出電圧値を
最新の待機値データとして待機値記憶装置（５）に書込
む。しかるに検出電圧値と待機値との差が許容範囲外で
あると、待機値記憶制御装置（６）は、これらの差が第
２許容範囲内にあるか否かを判別する。そして、順次入
力してくる検出電圧値の待機値との差が許容範囲より大
きい傾向が続いて、しかも各検出電圧値どうしの差が第
２許容範囲内に納まる状態が所定数続くと、最新の検出
電圧値を待機値記憶装置に書込むようになっている。
基準値記憶装置（７）は分圧値検出装置（13）に接続
されており、待機値記憶制御装置（６）が待機値記憶装
置（５）に検出電圧値を書込むときに出力する制御信号
の入力に応答して、分圧値検出装置（13）からの電圧値
を取込んで保持するようになっている。判定装置（11）
は検出装置（12）及び基準値記憶装置（７）に接続され
ており、硬貨特性信号S2の最小電圧値V2と基準値とを比
較して硬貨の適正を判別する。
されており、待機値記憶制御装置（６）が待機値記憶装
置（５）に検出電圧値を書込むときに出力する制御信号
の入力に応答して、分圧値検出装置（13）からの電圧値
を取込んで保持するようになっている。判定装置（11）
は検出装置（12）及び基準値記憶装置（７）に接続され
ており、硬貨特性信号S2の最小電圧値V2と基準値とを比
較して硬貨の適正を判別する。
第４図は待機値記憶制御装置（６）の動作を示すフロ
ーチャートである。電源投入後ステップ100において、
検出装置（12）が検出する検波回路（10）の出力電圧を
記憶部a1及び待機値記憶装置（５）にそれぞれ記憶す
る。ステップ101においては、検出装置（12）の次の出
力電圧を記憶部a2に記憶する。これにより検波回路（1
0）の最新の出力電圧が記憶部a2に取込まれたことにな
る。ステップ102においては、記憶部a2の検出電圧値と
待機値記憶装置（５）の待機値との差をもとめ、この差
と許容範囲φとを比較することで、電圧の変化の度合を
調べる。検出電圧値と待機値とが許容範囲φ内で一致し
ていると通常の変動であるとして、ステップ103におい
て記憶部a2の検出電圧値を待機値記憶装置（５）に書込
む。これにより検波回路（10）の現在の出力電圧が待機
値として記憶されたことになる。このように検出装置
（12）より順次入力される電圧どうしの差が許容範囲φ
内にあれば、待機値を書き換えていく。
ーチャートである。電源投入後ステップ100において、
検出装置（12）が検出する検波回路（10）の出力電圧を
記憶部a1及び待機値記憶装置（５）にそれぞれ記憶す
る。ステップ101においては、検出装置（12）の次の出
力電圧を記憶部a2に記憶する。これにより検波回路（1
0）の最新の出力電圧が記憶部a2に取込まれたことにな
る。ステップ102においては、記憶部a2の検出電圧値と
待機値記憶装置（５）の待機値との差をもとめ、この差
と許容範囲φとを比較することで、電圧の変化の度合を
調べる。検出電圧値と待機値とが許容範囲φ内で一致し
ていると通常の変動であるとして、ステップ103におい
て記憶部a2の検出電圧値を待機値記憶装置（５）に書込
む。これにより検波回路（10）の現在の出力電圧が待機
値として記憶されたことになる。このように検出装置
（12）より順次入力される電圧どうしの差が許容範囲φ
内にあれば、待機値を書き換えていく。
しかるに硬貨が硬貨通路（１）に投入された場合、或
いは温度変化や機械的寸法の変化若しくは回路素子のド
リフトが急激であると、検出電圧値と待機値との差は許
容範囲φ内におさまらずステップ105において記憶部a2
の検出電圧値と記憶部a1の電圧値とを比較する。電源投
入後から始めてこのステップ処理となると、記憶部a1は
電源投入直後の待機値を記憶している。このとき記憶部
a2の値と記憶部a1の値との差が第２許容範囲φ２未満で
あると、ステップ106において、記憶部a2の検出電圧値
を記憶部a1に記憶するとともに、記憶部ｎの内容に１を
加算する。ステップ107においては記憶部ｎが一定値に
達しているかを判定し、一定値未満であるとステップ10
1に進む。そして次の検出電圧値も待機値記憶装置
（５）の待機値との差が許容範囲φを越えていると、ス
テップ105においてこの検出電圧値は、記憶部a1に記憶
している前回の検出電圧値と第２許容範囲φ２内で一致
しているかが判別される。そして第２許容範囲φ２内で
一致していると、この検出電圧値が記憶部a1に書込まれ
て、記憶部ｎに１が加算される。検出装置（12）からの
検出電圧が、待機値記憶装置（５）の待機値を許容範囲
以上に上回る傾向が続いても、各検出電圧値x1,x2,x3,
…xnどうしの差（x2−x1），（x3−x2）…（xn−xn-1）
が第２許容範囲φ２内に納まる状態（第５図のＡ部）に
あると、ステップ101,102,105,106,107の処理が繰返さ
れる。そして隣り合う検出電圧値どうしの差（xk−
xk-1）が第２許容範囲内に納まる関係を複数回検出し
て、これにより記憶部ｎが一定値に達すると、ステップ
108で記憶部a2に記憶している最新の検出電圧値を待機
値記憶部（５）に書込む。すなわち検出電圧値の変動は
硬貨投入以外の何らかの条件変動であるとして、この変
動に応じた待機値を待機値記憶部（５）に記憶する。そ
して次のステップ109では基準値記憶装置（７）に制御
信号を与える。基準値記憶装置（７）はこの制御信号に
応答して分圧値検出装置（13）の出力する基準値を保持
する。したがって硬貨特性信号S1の待機値の変動によ
り、これに応じて変動した基準値を基準値記憶装置
（７）は記憶したことになる。
いは温度変化や機械的寸法の変化若しくは回路素子のド
リフトが急激であると、検出電圧値と待機値との差は許
容範囲φ内におさまらずステップ105において記憶部a2
の検出電圧値と記憶部a1の電圧値とを比較する。電源投
入後から始めてこのステップ処理となると、記憶部a1は
電源投入直後の待機値を記憶している。このとき記憶部
a2の値と記憶部a1の値との差が第２許容範囲φ２未満で
あると、ステップ106において、記憶部a2の検出電圧値
を記憶部a1に記憶するとともに、記憶部ｎの内容に１を
加算する。ステップ107においては記憶部ｎが一定値に
達しているかを判定し、一定値未満であるとステップ10
1に進む。そして次の検出電圧値も待機値記憶装置
（５）の待機値との差が許容範囲φを越えていると、ス
テップ105においてこの検出電圧値は、記憶部a1に記憶
している前回の検出電圧値と第２許容範囲φ２内で一致
しているかが判別される。そして第２許容範囲φ２内で
一致していると、この検出電圧値が記憶部a1に書込まれ
て、記憶部ｎに１が加算される。検出装置（12）からの
検出電圧が、待機値記憶装置（５）の待機値を許容範囲
以上に上回る傾向が続いても、各検出電圧値x1,x2,x3,
…xnどうしの差（x2−x1），（x3−x2）…（xn−xn-1）
が第２許容範囲φ２内に納まる状態（第５図のＡ部）に
あると、ステップ101,102,105,106,107の処理が繰返さ
れる。そして隣り合う検出電圧値どうしの差（xk−
xk-1）が第２許容範囲内に納まる関係を複数回検出し
て、これにより記憶部ｎが一定値に達すると、ステップ
108で記憶部a2に記憶している最新の検出電圧値を待機
値記憶部（５）に書込む。すなわち検出電圧値の変動は
硬貨投入以外の何らかの条件変動であるとして、この変
動に応じた待機値を待機値記憶部（５）に記憶する。そ
して次のステップ109では基準値記憶装置（７）に制御
信号を与える。基準値記憶装置（７）はこの制御信号に
応答して分圧値検出装置（13）の出力する基準値を保持
する。したがって硬貨特性信号S1の待機値の変動によ
り、これに応じて変動した基準値を基準値記憶装置
（７）は記憶したことになる。
ステップ105において検出電圧値と前回の検出電圧値
との差が第２許容範囲φ２以上であることを検出する
と、硬貨の投入による急激な電圧変動であることを判別
し、ステップ110で記憶部ｎをクリアするとともに、記
憶部a2の内容を記憶部a1に書込む。硬貨（８）が測定セ
ンサー（２）を通過する期間（第５図のＡ部）ではステ
ップ101,102,105,110,111の処理が繰返される。このよ
うに硬貨（８）が投入されている期間では、待機値記憶
制御装置（６）は基準値記憶装置（７）に制御信号を与
えることがない。したがって基準値記憶装置（７）は、
硬貨（８）の投入により検波回路（10）の出力が変動し
た場合には、これによって変動した基準値を取込むこと
がないために正確な基準値を保持できる。
との差が第２許容範囲φ２以上であることを検出する
と、硬貨の投入による急激な電圧変動であることを判別
し、ステップ110で記憶部ｎをクリアするとともに、記
憶部a2の内容を記憶部a1に書込む。硬貨（８）が測定セ
ンサー（２）を通過する期間（第５図のＡ部）ではステ
ップ101,102,105,110,111の処理が繰返される。このよ
うに硬貨（８）が投入されている期間では、待機値記憶
制御装置（６）は基準値記憶装置（７）に制御信号を与
えることがない。したがって基準値記憶装置（７）は、
硬貨（８）の投入により検波回路（10）の出力が変動し
た場合には、これによって変動した基準値を取込むこと
がないために正確な基準値を保持できる。
そして判定装置（11）は硬貨（８）の投入による硬貨
特性信号S1の最小電圧値V2を検出すると基準値との比較
を行なうが、基準値記憶装置（７）はそのときの条件に
応じた最適な基準値を保持しているために、正確な硬貨
判定動作を行なうことができる。
特性信号S1の最小電圧値V2を検出すると基準値との比較
を行なうが、基準値記憶装置（７）はそのときの条件に
応じた最適な基準値を保持しているために、正確な硬貨
判定動作を行なうことができる。
（ト）発明の効果 本発明に依ると、硬貨の特性に依存する信号の待機値
の変動に応じて基準値を変化させるために、硬貨の識別
を正確に行なうことができる。しかも待機状態からの変
動は硬貨の投入によるものか、或いは測定条件のドリフ
トによるものかを区別して、ドリフト時にのみ基準値を
変化させるために、基準値の検出に誤りを生じることが
ない。
の変動に応じて基準値を変化させるために、硬貨の識別
を正確に行なうことができる。しかも待機状態からの変
動は硬貨の投入によるものか、或いは測定条件のドリフ
トによるものかを区別して、ドリフト時にのみ基準値を
変化させるために、基準値の検出に誤りを生じることが
ない。
第１図は本発明に依る硬貨識別装置の構成図、第２図は
測定センサーの出力波形図、第３図は検波回路の出力波
形図、第４図は待機値記憶制御装置の動作を示すフロー
チャート、第５図は測定センサーの出力波形にて動作を
説明する図である。 （１）……硬貨通路、（２）……測定センサー、（４）
……信号設定回路、（５）……待機値記憶装置、（６）
……待機値記憶制御装置、（７）……基準値記憶装置。
測定センサーの出力波形図、第３図は検波回路の出力波
形図、第４図は待機値記憶制御装置の動作を示すフロー
チャート、第５図は測定センサーの出力波形にて動作を
説明する図である。 （１）……硬貨通路、（２）……測定センサー、（４）
……信号設定回路、（５）……待機値記憶装置、（６）
……待機値記憶制御装置、（７）……基準値記憶装置。
Claims (1)
- 【請求項１】硬貨通路を通過する硬貨を測定センサーに
より検査してその特性に依存する出力電圧を検出し、該
出力電圧に基づく電圧信号を基準値信号と比較すること
により硬貨の適正を判別する硬貨識別装置において、前
記硬貨通路に検査硬貨が存在しないときの該測定センサ
ーの出力電圧に基づく値が前記基準信号となるように設
定される信号設定回路と、一定周期で前記測定センサー
の出力電圧を検出する検出装置と、該検出装置の出力電
圧に基づく電圧信号を待機値として保持する待機値記憶
装置と、前記検出装置が前記測定センサーの出力電圧を
検出するごとにその電圧信号と前記待機値とを比較し、
両方の差が許容範囲内であればその電圧信号を待機値と
して前記待機値記憶装置に書き込み、両方の差が許容範
囲外で且つ検出順位に沿ってそれぞれ隣り合う各二つの
電圧信号が第２許容範囲内である電圧信号が所定数認め
られる場合にそのときの最新の電圧信号を待機値として
前記待機値記憶装置に書込む待機値記憶制御装置と、前
記待機値記憶装置に待機値を書込む動作に関連して出力
電圧による前記信号設定回路の値を取込んで保持する基
準値記憶装置と、前記測定センサーの出力電圧に基づく
電圧信号と前記基準値記憶装置が保持している基準値信
号とを比較して硬貨の適正を判別する判定装置とから成
る硬貨識別装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62281415A JP2547594B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 硬貨識別装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62281415A JP2547594B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 硬貨識別装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01123388A JPH01123388A (ja) | 1989-05-16 |
| JP2547594B2 true JP2547594B2 (ja) | 1996-10-23 |
Family
ID=17638840
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62281415A Expired - Fee Related JP2547594B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 硬貨識別装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2547594B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6401465B2 (ja) * | 2014-03-10 | 2018-10-10 | 日本電産サンキョー株式会社 | コイン状被検出体識別装置 |
-
1987
- 1987-11-06 JP JP62281415A patent/JP2547594B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01123388A (ja) | 1989-05-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |