JP2528443B2 - 低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血用器具 - Google Patents
低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血用器具Info
- Publication number
- JP2528443B2 JP2528443B2 JP62336134A JP33613487A JP2528443B2 JP 2528443 B2 JP2528443 B2 JP 2528443B2 JP 62336134 A JP62336134 A JP 62336134A JP 33613487 A JP33613487 A JP 33613487A JP 2528443 B2 JP2528443 B2 JP 2528443B2
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- JP
- Japan
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- propylene
- infusion
- group
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- blood transfusion
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- Materials For Medical Uses (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、溶出特性に優れた医薬液剤・輸液・輸血用
器具に関し、特に成形性、透明性、剛性、溶出性のバラ
ンスを改良された該器具に関するものである。
器具に関し、特に成形性、透明性、剛性、溶出性のバラ
ンスを改良された該器具に関するものである。
[従来の技術] プロピレン重合体は、素材としての優れた力学特性、
成形性等の特徴を生かして各種用途に使用されている。
しかしながら、用途によっては透明性、溶出性、剛性、
さらに成形性などの性能が特に要求されることがある。
特に、医薬液剤・輸液・輸血用器具においては、内容物
の確認のみならず、安全性や強度の点からもこれらの特
性を備えていることが必須の要件となっている。
成形性等の特徴を生かして各種用途に使用されている。
しかしながら、用途によっては透明性、溶出性、剛性、
さらに成形性などの性能が特に要求されることがある。
特に、医薬液剤・輸液・輸血用器具においては、内容物
の確認のみならず、安全性や強度の点からもこれらの特
性を備えていることが必須の要件となっている。
プロピレン重合体の透明性や剛性の改良は、従来から
種々の技術が提案されており、これらのなかでもタルク
等の無機フィラー、カルボン酸の金属塩、芳香族カルボ
ン酸のアルミニウム塩、ソルビトール系化合物、芳香族
リン酸金属塩等の増核剤を添加する方法が良く知られて
いる。とりわけ、ソルビトール系の増核剤を添加する方
法は、透明性の改良効果に優れていることから広く利用
されている。
種々の技術が提案されており、これらのなかでもタルク
等の無機フィラー、カルボン酸の金属塩、芳香族カルボ
ン酸のアルミニウム塩、ソルビトール系化合物、芳香族
リン酸金属塩等の増核剤を添加する方法が良く知られて
いる。とりわけ、ソルビトール系の増核剤を添加する方
法は、透明性の改良効果に優れていることから広く利用
されている。
特開昭58−1736号、特公昭62−21377号、特開昭61−5
3344号、特開昭62−209151号各公報には、芳香族リン酸
金属塩系の増核剤をポリオレフィンに添加した組成物が
開示されている。
3344号、特開昭62−209151号各公報には、芳香族リン酸
金属塩系の増核剤をポリオレフィンに添加した組成物が
開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、ソルビトール系の増核剤を添加する方
法は、臭気、ブリーデイングなどの問題のほかに、ソル
ビトール系の増核剤が熱水に抽出されるといった問題点
がある。
法は、臭気、ブリーデイングなどの問題のほかに、ソル
ビトール系の増核剤が熱水に抽出されるといった問題点
がある。
[課題を解決するための手段] 本発明者は上記の問題を解決するため種々の配合物に
ついて検討した結果、特定のプロピレン系重合体に、特
定の造核剤を配合したプロピレン重合体組成物を成形す
ることにより、剛性、透明性、溶出性及び成形性の性能
バランスの優れた医薬液剤・輸液・輸血用器具が得られ
ることを見い出し、その目的を達成したものである。
ついて検討した結果、特定のプロピレン系重合体に、特
定の造核剤を配合したプロピレン重合体組成物を成形す
ることにより、剛性、透明性、溶出性及び成形性の性能
バランスの優れた医薬液剤・輸液・輸血用器具が得られ
ることを見い出し、その目的を達成したものである。
すなわち、本発明は、メルトフローレイトが10〜80g/
10分、エチレン含量が0.5〜7重量%の結晶性プロピレ
ン系ランダム共重合体100重量部に対し、下記の一般式
〔I〕で表わされる芳香族リン酸の金属塩を0.01〜1重
量部配合してなるプロピレン系重合体組成物を成形して
なることを特徴とする低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血
用器具である。
10分、エチレン含量が0.5〜7重量%の結晶性プロピレ
ン系ランダム共重合体100重量部に対し、下記の一般式
〔I〕で表わされる芳香族リン酸の金属塩を0.01〜1重
量部配合してなるプロピレン系重合体組成物を成形して
なることを特徴とする低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血
用器具である。
一般式 (ただし、式中のR1、R2は夫々独立に水素原子又はアル
キル基であり、Mは第I a族又は第II a族の金属、Xは
アルキリデン基を示す。aはMは原子価である。) [発明の具体的説明] プロピレン系ランダム共重合体 本発明において用いられる結晶性プロピレン系ランダ
ム共重合体は、プロピレン・エチレン−ランダム共重合
体であり、メルトフローレイトが10〜80g/10分、好まし
くはメルトフローレイトが12〜50g/10分、特に好ましく
は、15〜40g/10分のものである。メルトフローレイトが
これらの範囲を外れたものは、成形性、剛性、耐衝撃性
などが問題化してくる。
キル基であり、Mは第I a族又は第II a族の金属、Xは
アルキリデン基を示す。aはMは原子価である。) [発明の具体的説明] プロピレン系ランダム共重合体 本発明において用いられる結晶性プロピレン系ランダ
ム共重合体は、プロピレン・エチレン−ランダム共重合
体であり、メルトフローレイトが10〜80g/10分、好まし
くはメルトフローレイトが12〜50g/10分、特に好ましく
は、15〜40g/10分のものである。メルトフローレイトが
これらの範囲を外れたものは、成形性、剛性、耐衝撃性
などが問題化してくる。
このプロピレン系ランダム共重合体は、0.5〜7重量
%、好ましくは2〜5重量%、特に好ましくは2.5〜4.5
重量%のエチレン単位を含有しているものである。該エ
チレン含量が上記下限値未満では、透明性及び衝撃強度
が不満足となり、上限超過では、剛性の低下が大きな問
題となる。
%、好ましくは2〜5重量%、特に好ましくは2.5〜4.5
重量%のエチレン単位を含有しているものである。該エ
チレン含量が上記下限値未満では、透明性及び衝撃強度
が不満足となり、上限超過では、剛性の低下が大きな問
題となる。
これらプロピレン系ランダム共重合体には、他のα−
オレフィン、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、4−メチルペンテン−1等や、酢酸ビニル等も
本発明の効果を損なわない範囲で共重合体中に含有させ
ることもできる。
オレフィン、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、4−メチルペンテン−1等や、酢酸ビニル等も
本発明の効果を損なわない範囲で共重合体中に含有させ
ることもできる。
これらのプロピレン系ランダム共重合体は、通常、チ
ーグラー・ナッタ触媒によりプロピレンなどを重合する
ことによって製造されるのが一般であるが、この触媒に
は塩化マグネシウム等の担体に触媒成分を担持させたい
わゆる担持型触媒を用いることもできる。重合方法とし
ては、ヘプタン等の溶剤中においてスラリー状態で製造
する外に、無溶媒で液相状態又は気相状態で重合させて
製造することもできる。さらに近年の触媒技術の進歩に
より、脱触媒工程が不要な重合体製造プロセスも現実化
しているが、これらのプロセスで製造されるプロピレン
系ランダム共重合体も、本発明におけるプロピレン系ラ
ンダム共重合体に適用することができ、かつ、有効なも
のである。
ーグラー・ナッタ触媒によりプロピレンなどを重合する
ことによって製造されるのが一般であるが、この触媒に
は塩化マグネシウム等の担体に触媒成分を担持させたい
わゆる担持型触媒を用いることもできる。重合方法とし
ては、ヘプタン等の溶剤中においてスラリー状態で製造
する外に、無溶媒で液相状態又は気相状態で重合させて
製造することもできる。さらに近年の触媒技術の進歩に
より、脱触媒工程が不要な重合体製造プロセスも現実化
しているが、これらのプロセスで製造されるプロピレン
系ランダム共重合体も、本発明におけるプロピレン系ラ
ンダム共重合体に適用することができ、かつ、有効なも
のである。
芳香族リン酸の金属塩 本発明の器具の素材であるプロピレン系ランダム共重
合体組成物中に配合される芳香族リン酸の金属塩として
は、 一般式 (ただし、式中のR1、R2は水素原子又はアルキル基、M
は第I a又は第II a族金属を示し、aはMの原子価を、
Xはアルキリデン基を示す。)で表わされる配合剤が配
合される。
合体組成物中に配合される芳香族リン酸の金属塩として
は、 一般式 (ただし、式中のR1、R2は水素原子又はアルキル基、M
は第I a又は第II a族金属を示し、aはMの原子価を、
Xはアルキリデン基を示す。)で表わされる配合剤が配
合される。
前記一般式で表わされる芳香族リン酸の金属塩におい
て、好ましいものはa=1すなわち第I a族金属である
が、その具体例として、2,2′−メチレン−ビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)リン酸のナトリウム塩及びリ
チウム塩、2,2′−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)リン酸のナトリウム塩及びリチウム塩、
2,2′−メチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)リン酸のカリ塩などが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。これらの中では、2,2′−メチレ
ン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナト
リウム、2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチル
フェニル)リン酸リチウムが好ましく、特に組成物の溶
出性、剛性、透明性の点で2,2′−メチレン−ビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸リチウムが最も好適
である。
て、好ましいものはa=1すなわち第I a族金属である
が、その具体例として、2,2′−メチレン−ビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)リン酸のナトリウム塩及びリ
チウム塩、2,2′−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)リン酸のナトリウム塩及びリチウム塩、
2,2′−メチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)リン酸のカリ塩などが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。これらの中では、2,2′−メチレ
ン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナト
リウム、2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチル
フェニル)リン酸リチウムが好ましく、特に組成物の溶
出性、剛性、透明性の点で2,2′−メチレン−ビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸リチウムが最も好適
である。
これら芳香族リン酸の金属塩の添加量はプロピレン系
ランダム共重合体100重量部に対して0.01〜1重量部、
好ましくは0.03〜0.5重量部である。この範囲未満の配
合では増核効果が小さく、これを超える配合は不経済で
あり、かつ、成形品の衝撃強度への影響が出てくるおそ
れがある。
ランダム共重合体100重量部に対して0.01〜1重量部、
好ましくは0.03〜0.5重量部である。この範囲未満の配
合では増核効果が小さく、これを超える配合は不経済で
あり、かつ、成形品の衝撃強度への影響が出てくるおそ
れがある。
その他の配合剤 本発明において用いられるプロピレン系ランダム共重
合体組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限
り、他の付加的配合剤を配合することができる。
合体組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限
り、他の付加的配合剤を配合することができる。
すなわち、フェノール系、イオウ系、亜リン酸エステ
ル系並びにホスフォナイト系の酸化防止剤、ベンゾエー
ト系、ベンゾフェノン系、トリアゾール系、ヒンダード
アミン系、ニッケル系などの光安定剤、その他必要に応
じて金属不活性化剤、帯電防止剤、滑剤、有機無機の顔
料、充填剤、過酸化物、発泡剤、難燃剤、他の増核剤、
プロピレン・エチレン系共重合体ゴム、エチレン・ブテ
ン系共重合体ゴム等のゴム成分などを本発明の効果を著
しく損なわない範囲で添加することができる。
ル系並びにホスフォナイト系の酸化防止剤、ベンゾエー
ト系、ベンゾフェノン系、トリアゾール系、ヒンダード
アミン系、ニッケル系などの光安定剤、その他必要に応
じて金属不活性化剤、帯電防止剤、滑剤、有機無機の顔
料、充填剤、過酸化物、発泡剤、難燃剤、他の増核剤、
プロピレン・エチレン系共重合体ゴム、エチレン・ブテ
ン系共重合体ゴム等のゴム成分などを本発明の効果を著
しく損なわない範囲で添加することができる。
プロピレン系ランダム共重合体組成物の製造 本発明において用いるプロピレン系ランダム共重合体
組成物は、通常の組成物の製造方法にて製造することが
できる。例えば、上記プロピレン系ランダム共重合体の
パウダーに前記一般式で表わされる芳香族リン酸の金属
塩を添加し、必要に応じて酸化防止剤や他の成分を入
れ、ヘンシェルミキサーにて攪拌して混合させた後、押
出機にて溶融混練して押出し、ペレットとする。
組成物は、通常の組成物の製造方法にて製造することが
できる。例えば、上記プロピレン系ランダム共重合体の
パウダーに前記一般式で表わされる芳香族リン酸の金属
塩を添加し、必要に応じて酸化防止剤や他の成分を入
れ、ヘンシェルミキサーにて攪拌して混合させた後、押
出機にて溶融混練して押出し、ペレットとする。
このペレットを射出成形、押出成形等成形して目的と
する成形品に加工するのが一般的であるが、添加成分を
高濃度に濃縮したマスターバッチを作り、これを成形加
工時に添加する方法であってもよい。
する成形品に加工するのが一般的であるが、添加成分を
高濃度に濃縮したマスターバッチを作り、これを成形加
工時に添加する方法であってもよい。
成形品 本発明において用いる上記組成物は、各種食品の容
器;試験管、サンプル保存容器(バイアル)、フラス
コ、メスシリンダ、フィルター担持体等の理化学実験器
具;注射筒、注射針基、輸液・輸血セット、採血器具な
どの医療用器具等に成形して好適に用いることができる
が、特に医薬液剤・輸液・輸血用器具は効果を顕著に享
受できる。通常は180〜300℃の温度に加熱されて成形さ
れる。
器;試験管、サンプル保存容器(バイアル)、フラス
コ、メスシリンダ、フィルター担持体等の理化学実験器
具;注射筒、注射針基、輸液・輸血セット、採血器具な
どの医療用器具等に成形して好適に用いることができる
が、特に医薬液剤・輸液・輸血用器具は効果を顕著に享
受できる。通常は180〜300℃の温度に加熱されて成形さ
れる。
滅菌 医薬液剤・輸液・輸血用器具は、使用にあたって滅菌
される場合が一般的である。滅菌方法としては、高圧ス
チーム、エチレンオキサイドガス、放射線などが利用さ
れる。放射線としては、X線、ガンマー線、電子線など
が使用されるが、いずれの場合にも本成形品には好適で
ある。
される場合が一般的である。滅菌方法としては、高圧ス
チーム、エチレンオキサイドガス、放射線などが利用さ
れる。放射線としては、X線、ガンマー線、電子線など
が使用されるが、いずれの場合にも本成形品には好適で
ある。
[実施例] 以下に示す実施例及び比較例において用いられる添加
物は、以下の化合物を使用した。
物は、以下の化合物を使用した。
A:2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)リン酸ナトリウム B:2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)リン酸リチウム C:ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム D:1,3,2,4−ジ−p−メチルベンジリデン−ソルビトー
ル E:ステアリン酸カルシウム F:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトールジホスファイト G:コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重
縮合物(分子量>73000) H:2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン 実施例1〜5及び比較例1〜6 第1表に記載のプロピレン系ランダム共重合体又は同
ブロック共重合体に、上記A〜Hの添加剤を配合した
後、30mmφの押出機にて230℃の温度で溶融混練し押出
して、プロピレン重合体組成物のペレットとした。
ル)リン酸ナトリウム B:2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)リン酸リチウム C:ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム D:1,3,2,4−ジ−p−メチルベンジリデン−ソルビトー
ル E:ステアリン酸カルシウム F:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトールジホスファイト G:コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重
縮合物(分子量>73000) H:2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン 実施例1〜5及び比較例1〜6 第1表に記載のプロピレン系ランダム共重合体又は同
ブロック共重合体に、上記A〜Hの添加剤を配合した
後、30mmφの押出機にて230℃の温度で溶融混練し押出
して、プロピレン重合体組成物のペレットとした。
このペレットを射出成形機にて1mm厚の射出成形片を
製作した。この試験片を用いてオルゼン曲げ剛性(ASTM
D−747)並びにHaze(JIS K−6714)を測定して、曲げ
剛性及び透明性を調べた。また、デュポン衝撃試験器に
て衝撃強度を、さらに射出成形品表面の平滑性を目視に
て観察し成形性を判定した。
製作した。この試験片を用いてオルゼン曲げ剛性(ASTM
D−747)並びにHaze(JIS K−6714)を測定して、曲げ
剛性及び透明性を調べた。また、デュポン衝撃試験器に
て衝撃強度を、さらに射出成形品表面の平滑性を目視に
て観察し成形性を判定した。
また、放射線(ガンマ−線で2.5メガラド)を照射し
た試験片を細かく切断して細片とし、輸液用プラスチク
ス容器試験法によりプラスチクス試験片の溶出試験を行
なった。すなわち、細片40gに蒸留水200mlを加え、121
℃の高圧滅菌器にて1時間加熱した。そしてその抽出溶
液の水素イオン濃度を測定して、それをブランクと比較
して、pHの差(ΔpH)、過マンガン酸カリウム消費量の
差(ΔKMnO4)並びに紫外線吸収スペクトル(UV)を測
定し、溶出性を調べた。
た試験片を細かく切断して細片とし、輸液用プラスチク
ス容器試験法によりプラスチクス試験片の溶出試験を行
なった。すなわち、細片40gに蒸留水200mlを加え、121
℃の高圧滅菌器にて1時間加熱した。そしてその抽出溶
液の水素イオン濃度を測定して、それをブランクと比較
して、pHの差(ΔpH)、過マンガン酸カリウム消費量の
差(ΔKMnO4)並びに紫外線吸収スペクトル(UV)を測
定し、溶出性を調べた。
第1表の実施例の結果が示すとおり、本発明のプロピ
レン系ランダム共重合体組成物の成形品は、剛性と透明
性と溶出性のバランスがとれている。
レン系ランダム共重合体組成物の成形品は、剛性と透明
性と溶出性のバランスがとれている。
また、第1表の比較例で示したものでは、透明性の優
れたものは溶出性(特にΔKMnO4)が著しく劣り、剛性
の高いものは透明感(Haze)が劣るなど剛性と透明性と
溶出性のバランスが不十分である。
れたものは溶出性(特にΔKMnO4)が著しく劣り、剛性
の高いものは透明感(Haze)が劣るなど剛性と透明性と
溶出性のバランスが不十分である。
[発明の効果] 本発明の医薬液剤・輸液・輸血用器具は、特定のプロ
ピレン系ランダム共重合体に、特定な配合剤を配合する
ことにより得られるプロピレン系ランダム共重合体組成
物を成形したものであって、このものは成形性、剛性、
透明性、溶出性の性能バランスに優れており、該器具と
して極めて有用なものである。
ピレン系ランダム共重合体に、特定な配合剤を配合する
ことにより得られるプロピレン系ランダム共重合体組成
物を成形したものであって、このものは成形性、剛性、
透明性、溶出性の性能バランスに優れており、該器具と
して極めて有用なものである。
Claims (1)
- 【請求項1】メルトフローレイトが10〜80g/10分、エチ
レン含量が0.5〜7重量%の結晶性プロピレン系ランダ
ム共重合体100重量部に対し、下記の一般式〔I〕で表
わされる芳香族リン酸の金属塩を0.01〜1重量部配合し
てなるプロピレン系重合体組成物を成形してなることを
特徴とする低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血用器具。 一般式 (ただし、式中のR1、R2は夫々独立に水素原子又はアル
キル基であり、Mは第I a族又は第II a族の金属、Xは
アルキリデン基を示す。aはMは原子価である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62336134A JP2528443B2 (ja) | 1987-12-30 | 1987-12-30 | 低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血用器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62336134A JP2528443B2 (ja) | 1987-12-30 | 1987-12-30 | 低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血用器具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01178541A JPH01178541A (ja) | 1989-07-14 |
JP2528443B2 true JP2528443B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=18296048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62336134A Expired - Lifetime JP2528443B2 (ja) | 1987-12-30 | 1987-12-30 | 低溶出性の医薬液剤・輸液・輸血用器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2528443B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007275255A (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-25 | Prime Polymer:Kk | 医療用シリンジ用プロピレン樹脂およびこれを射出成形して得られる医療用シリンジ並びにプレフィルドシリンジ製剤 |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0655871B2 (ja) * | 1989-03-25 | 1994-07-27 | 出光石油化学株式会社 | プロピレン重合体組成物 |
JP3195434B2 (ja) * | 1991-09-10 | 2001-08-06 | 第一製薬株式会社 | 薬液充填シリンジ製剤 |
JP2008150572A (ja) * | 2006-04-26 | 2008-07-03 | Japan Polypropylene Corp | キット製剤 |
AU2012247145B2 (en) | 2011-04-26 | 2015-10-29 | Basf Se | Additives for high-flow polymers |
JP6767600B2 (ja) | 2018-02-15 | 2020-10-14 | 株式会社Adeka | 粒状核剤、樹脂組成物、成形品およびその製造方法 |
JP6397153B1 (ja) | 2018-05-18 | 2018-09-26 | 株式会社Adeka | 粒状核剤、樹脂組成物、成形品およびその製造方法 |
JP6423982B1 (ja) | 2018-07-04 | 2018-11-14 | 株式会社Adeka | 粒状核剤、樹脂組成物、成形品およびその製造方法 |
JP7135222B2 (ja) | 2020-01-20 | 2022-09-12 | 株式会社Adeka | 樹脂組成物の製造方法、および成形品の製造方法 |
JP6731128B1 (ja) | 2020-03-16 | 2020-07-29 | 株式会社Adeka | 粒状核剤、樹脂組成物およびその製造方法ならびに成形品 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS58165858A (ja) * | 1982-03-27 | 1983-09-30 | テルモ株式会社 | 分解臭の改良された成形品 |
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-
1987
- 1987-12-30 JP JP62336134A patent/JP2528443B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2007275255A (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-25 | Prime Polymer:Kk | 医療用シリンジ用プロピレン樹脂およびこれを射出成形して得られる医療用シリンジ並びにプレフィルドシリンジ製剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH01178541A (ja) | 1989-07-14 |
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