JP2023531044A - 車両制御装置、車両統合型／統合ユニット、および車両 - Google Patents

Abstract

本出願は、車両制御装置、車両統合型／統合ユニット、および車両を提供する。本出願の解決策は、インテリジェント車両、新エネルギ車両などに適用可能である。車両制御装置は：内部ネットワークインターフェースが配置された第１の回路基板２１０であって、車両制御装置は、内部ネットワークインターフェースを使用することによって車両の車内ネットワークと通信する、第１の回路基板と；外部ネットワークインターフェースが配置された第２の回路基板２２０であって、車両制御装置は、外部ネットワークインターフェースを使用することによって車両の車外ネットワークと通信する、第２の回路基板と；を含む。すなわち、従来技術では内部ネットワークインターフェースと外部ネットワークインターフェースが１つの回路基板上に構成され、その結果、異なるモデルの車両に合わせるために車両制御装置の回路基板全体が交換されることが必要とされる場合を回避するために、車両制御装置の内部ネットワークインターフェースは第１の回路基板２１０上に構成され、外部ネットワークインターフェースは第２の回路基板２２０上に構成され、それによって車両制御装置の回路基板の汎用性を向上させる。

Description

本出願は、車両分野、より具体的には、車両制御装置、車両統合型／統合ユニット、および車両に関連する。

今日、車両分野では、知能化、ネットワーク化、電動化、および共有化が開発トレンドとなっている。通常、開発トレンドは、車両内の電子制御機能を持つシステムに依存して実装される。現在、車両内に電子制御機能を実装する車両制御装置は、主に中央コンピューティングプラットフォーム（central computing platform、ＣＣＰ）、ドメインコントローラ（domain controller、ＤＣ）、電子制御ユニット（electronic control unit、ＥＣＵ）などを含む。

現在では、車両制御装置の種類にかかわらず、車両制御装置内のマイクロプロセッシングユニット（Micro processing Unit、ＭＰＵ）、マイクロコントロールユニット（Micro Control Unit、ＭＣＵ）、入出力インターフェース（input/output interface、Ｉ／Ｏインターフェース）などがすべて１つの回路基板に集積されている。

しかし、異なるモデルの車両では、異なる種類の通信インターフェースが、車両が必要とする車両制御装置に対して構成される必要があり、すべての種類の通信インターフェースが同じインターフェース量に対応しているわけではない。そのため、専用の回路基板が、回路基板を含む車両制御装置を用いて制御機能を実装するために、異なるモデルの車両に対して構成される必要がある。車両制御装置の制御機能を車両に実装するために異なる回路基板が異なるモデルの車両に対して構成される必要があるこの方法のため、車両制御装置の汎用性は比較的低い。

本出願は、車両制御装置の汎用性を向上させる、車両制御装置、車両制御ユニット、および車両を提供する。

第１の態様によれば、車両制御装置が提供され：内部ネットワークインターフェースが配置される第１の回路基板２１０であって、車両制御装置は、内部ネットワークインターフェースを使用することによって車両の車内ネットワーク（in-vehicle network）に通信接続され（communicatively connected）る、第１の回路基板と；外部ネットワークインターフェースを配置される第２の回路基板２２０であって、車両制御装置は、外部ネットワークインターフェースを使用することによって車両の車外ネットワークに通信接続される、第２の回路基板と；を含む。

本出願のこの実施形態では、車両制御装置の内部ネットワークインターフェースは、第１の回路基板２１０上に構成され、車両制御装置の外部ネットワークインターフェースは、第２の回路基板２２０上に構成される。このように、従来技術における内部ネットワークインターフェースおよび外部ネットワークインターフェースが１つの回路基板上に構成され、その結果、車両制御装置の回路基板全体が異なるモデルの車両に合わせるために交換される必要があることを回避するために、異なる第１の回路基板２１０と同じ第２の回路基板２２０が、異なるモデルの車両に対して構成され得、それによって、車両制御装置の汎用性を向上させることができる。

可能な実装では、少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニットＭＰＵがさらに第２の回路基板２２０上に配置され、少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニットＭＰＵは、車両制御装置内の処理対象データ（to-be-processed data）を処理するように構成される；および／または
マイクロコントロールユニットＭＣＵが第２の回路基板２２０上にさらに配置され、ＭＣＵは車両内の車両コンポーネントを制御するように構成される。

本出願のこの実施形態では、異なるモデルの各車両によって必要とされるコンピューティング機能、データ処理機能、電子制御機能などは、通常、少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニットＭＰＵおよび／またはマイクロコントロールユニットＭＣＵによって実装される。そのため、少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニットＭＰＵおよび／またはマイクロコントロールユニットＭＣＵは、車両制御装置の比較的高い汎用性を実現しながら制御装置の集積度を向上させ、車両制御装置の回路基板コストを削減するのに役立つように、第２の回路基板２２０上に配置され得る。

可能な実装では、車両制御装置は、複数の第１の回路基板２１０を含み、複数の第１の回路基板２１０の各々は、第２の回路基板２２０に通信接続される。

本出願のこの実施例では、第２の回路基板２２０は、第１の回路基板２１０と第２の回路基板２２０の接続方法の多様性を向上させるのに役立ち、車両制御装置が適用可能なシナリオの量を増やすために、複数の第１の回路基板２１０に通信接続され得る。

オプションで、複数の第１の回路基板２１０は、車内ネットワークを使用することによって受信した車両データを第２の回路基板２２０に送信し、第２の回路基板２２０は少なくとも１つのＭＰＵを使用することによってデータを処理する。

本出願のこの実施形態では、複数の第１の回路基板２１０によって受信されたデータは、車両制御装置内の第２の回路基板２２０の数量を削減するために、データ処理のために１つの第２の回路基板２２０に送信され、それによって車両制御装置のコストを削減するのに役立てる。

なお、複数の第１の回路基板２１０は、第２の回路基板２２０に通信接続された回路基板の全部又は一部であり得る。これは、本出願のこの実施形態に限定されない。

オプションで、第２の回路基板２２０は、処理されたデータを取得するために、少なくとも１つのＭＰＵを使用することによって車両内の処理対象データ（to-be-processed data）を処理し、第２の回路基板２２０は、複数の第１の回路基板２１０を使用することによって処理されたデータを車内ネットワークに送信する。

本出願のこの実施形態では、１つの第２の回路基板２２０は、処理されたデータを取得するために処理対象データを処理し、複数の第１の回路基板２１０を使用することによって処理されたデータを車内ネットワークに送信して、車両制御装置内の第２の回路基板２２０の数量を削減し、それによって車両制御装置のコストを削減するのに役立つ。

可能な実装では、車両制御装置は、複数の第２の回路基板２２０を含み、複数の第２の回路基板２２０の各々は、第１の回路基板２１０と通信接続される。

本出願のこの実施形態では、第１の回路基板２１０は、車両制御装置のコンピューティング能力を向上させるために、複数の第２の回路基板２２０と通信接続される。

オプションで、複数の第２の回路基板２２０の各々の少なくとも１つのＭＰＵが、第１の回路基板２１０によって受信されるデータを処理するように構成される。

本出願のこの実施形態では、複数の第２の回路基板２２０の各々の少なくとも１つのＭＰＵは、車両制御装置のコンピューティング能力を向上させるために、第１の回路基板２１０によって受信されたデータを処理する。

オプションで、複数の第２の回路基板２２０の各々の少なくとも１つのＭＰＵは：処理されたデータを取得するために処理対象データを処理し、第１の回路基板２１０を使用することによって処理されたデータを車内ネットワークに送信するように構成される。

本出願のこの実施形態では、複数の第２の回路基板２２０の各々の少なくとも１つのＭＰＵは、第１の回路基板２１０によって受信されたデータを処理し、車両制御装置のコンピューティング能力を向上させるために、第１の回路基板２１０を使用することによって処理されたデータを車内ネットワークに送信する。

可能な実装では、オーディオ／ビデオデータを送信するように構成されたインターフェースが第２の回路基板２２０に配置される。

本出願のこの実施形態では、オーディオ／ビデオデータを送信するためのインターフェースが、第１の回路基板２１０と第２の回路基板２２０との間で送信されるデータのデータ量を削減し、それによって、通信リンク性能のための第１の回路基板２１０と第２の回路基板２２０との間のデータ送信の要件を軽減するのに役立つように、第２の回路基板２２０に配置される。

可能な実装では、内部ネットワークインターフェースは、車内ネットワークを使用することによって車両内の車両コンポーネントと通信するように構成された入出力（Ｉ／Ｏ）インターフェースを含む。

可能な実装では、内部ネットワークインターフェースは、次の入出力インターフェースの１つまたは複数を含む：コントローラエリアネットワーク（Controller Area Network、ＣＡＮ（登録商標））入力インターフェース、ローカルインターコネクトネットワーク（Local Interconnect Network、ＬＩＮ）入力インターフェース、アナログ入力インターフェース、デジタル入力インターフェース、シングルエッジニブル伝送（Single Edge Nibble Transmission、ＳＥＮＴ）入力インターフェース、ホール信号入力インターフェース、低エッジ出力インターフェース、高エッジ出力インターフェース、Ｈブリッジ出力インターフェース、ブラシレス直流モーター（Brushless Direct Current Motor、ＢＬＤＣＭ）出力インターフェース、電流弁（current valve）制御インターフェース、イーサネット（登録商標）内部ネットワークインターフェース、および周辺コンポーネント相互接続エクスプレス（peripheral component interconnect express、ＰＣＩｅ）インターフェース。イーサネット内部ネットワークインターフェースは、イーサネットインターフェース内の車内ネットワークに通信接続されるように構成されたインターフェースである。

可能な実装では、外部ネットワークインターフェースは、イーサネット外部ネットワークインターフェースを含み、イーサネット外部ネットワークインターフェースは、イーサネットインターフェース内の車両外部ネットワークとの通信中に使用されるインターフェースである。

可能な実装では、外部電源が、第１の回路基板２１０に配置され、外部電源は、車両内の第１の回路基板２１０および第２の回路基板２２０上の電子素子（electronic elements（電子要素））以外の電子素子に電力を供給するように構成される。

本出願のこの実施形態では、外部電源は、車両制御装置内の回路基板の温度をバランスさせるために、第１の回路基板２１０に配置される。

可能な実装では、車両制御装置はさらに、電源回路基板８１０を含み、電源回路基板８１０内の外部電源が、車両内の第１の回路基板２１０および第２の回路基板２２０上の電子素子以外の電子素子に電力を供給するように構成される。

本出願のこの実施形態では、電源は独立した電源回路基板上に配置され、電源が故障した場合、電源回路基板のみが交換されて後の保守コストを削減し得る。

第２の態様によれば、第１の態様または可能な実装のいずれかによる車両制御装置を含む、車両の車両統合型／統合ユニットＶＩＵが提供される。

考えられる実装では、ＶＩＵは、車両内の複数の車両コンポーネントの一部またはすべての電子制御機能を実装するように構成される。

第３の態様によれば、第１の態様または可能な実装のいずれかによる車両制御装置、または第２の態様または可能な実装によるＶＩＵを含む車両が提供される。

本出願の一実施形態による車両の電子制御機能を実装するシステム１００の概略図である。

本出願の一実施形態による車両制御装置の概略図である。

本出願の一実施形態による車両制御装置の概略図である。

本出願の一実施形態による第１の回路基板および第２の回路基板の接続方法１の概略図である。

本出願の一実施形態による第１の回路基板および第２の回路基板の接続方法２の概略図である。

本出願の一実施形態による第１の回路基板および第２の回路基板の接続方法３の概略図である。

本出願の一実施形態による第１の回路基板７１０の概略図である。

本出願の一実施形態による車両制御装置の概略図である。

本出願の一実施形態による車両制御装置のハードウェア構造の分解図である。

本出願の一実施形態による車両制御装置における回路基板の配置方法の概略図である。

以下は、添付の図面を参照して、本出願における技術的な解決策を説明する。

わかりやすくするために、まず、本出願の実施形態における車両統合型／統合ユニット（vehicle integrated/integration unit、ＶＩＵ）が説明される。車両統合型／統合ユニットは、「車両統合型／統合ユニット」とも呼ばれる。車両に電子制御機能を実装するシステムにおいて、ＶＩＵは、複数の車両コンポーネントに対して、車両コンポーネントによって必要とされる一部またはすべてのデータ処理機能または制御機能を提供する。以下は、ＶＩＵの機能を３つの態様で説明する。ＶＩＵは、以下の複数の機能のうちの１つまたは複数を有し得ることを理解すべきである。

１．電子制御機能。すなわち、ＶＩＵは、車両コンポーネント内の電子制御ユニット（electronic control unit、ＥＣＵ）によって提供される一部またはすべての電子制御機能、たとえば、車両コンポーネントによって必要とされる制御機能、および別の例として、車両コンポーネントによって必要とされるデータ処理機能を実装するように構成される。

２．ゲートウェイと同じ機能。すなわち、ＶＩＵはさらに、一部またはすべてのゲートウェイと同じ機能、例えば、プロトコル変換機能、プロトコルカプセル化および転送機能、およびデータ形式変換機能を有し得る。

３．車両コンポーネント横断データ処理機能（Data processing function cross vehicle components）。すなわち、ＶＩＵは、複数の車両コンポーネントのアクチュエータから取得されたデータに対して処理または計算を実行する。

前述の機能のデータは、車両コンポーネントのアクチュエータの稼動（running）データ、たとえばアクチュエータの動作パラメータまたはアクチュエータの作動状態を含み得ることが留意されるべきである。代替的には、前述の機能のデータは、車両コンポーネントのデータ収集ユニット（例えば、感知要素（sensitive elements））を使用することによって収集されたデータ、たとえば、車両が走行している道路のものでありかつ車両の感知要素を使用することによって収集された道路情報または気象情報であり得る。これは、本出願の実施形態に特に限定されない。

ここでは、電子制御機能を車両に実装するシステムの概略図を、図１を参照して説明する。電子制御機能を車両に実装するシステムは、知能化車両、新エネルギ車、在来の車両などに適用され得ることが留意されるべきである。新エネルギ車は、バッテリ電気車、航続距離延長型電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車、その他の新エネルギ車などを含む。従来の車両は、ガソリン車、ディーゼル車などを含む。

図１は、電子制御機能を車両に実装するシステム１００の概略図である。図１に示すシステム１００は、ｎ個のＤＣ１１０、ｂ個のＶＩＵ１２０、およびｍ個の車両コンポーネント１３０を含み、ｎ、ｂ、およびｍは正の整数である。

各ＤＣ１１０は、車両内の機能ドメイン（function domain（機能領域））を管理するように構成されており、すなわち、ＤＣは機能ドメイン内に位置する複数の車両コンポーネントに通信接続されている。ＤＣ１１０は、対応する機能ドメイン内の車両コンポーネントを制御する、または対応する機能ドメイン内の車両コンポーネントのデータ処理機能を提供するように構成されている。

通常、各機能ドメインは、独立したドメインコントローラ、すなわちＤＣを有する。車両内のＤＣは、自動運転ドメインコントローラ、コックピットドメインコントローラ（cockpit domain controller、ＣＤＣ）、車両ドメインコントローラ（vehicle domain controller、ＶＤＣ）などを含み得る。

自動運転ドメインコントローラは、自動運転機能を実装する車両コンポーネントのためにサービスを提供するように構成される。自動運転機能を実装する車両コンポーネントは、単眼カメラ、双眼カメラ、ミリ波レーダ、レーザーレーダ、超音波レーダなどを含む。

自動運転ドメインコントローラの機能は、モバイルデータセンタ（mobile data center、ＭＤＣ）を使用することによって実装され得ることが留意されるべきである。

ＣＤＣは、コックピットドメイン内の車両コンポーネントのためにサービスを提供するように構成される。コックピットドメイン内の車両コンポーネントは、ヘッドアップディスプレイ、計器ディスプレイ、ラジオ、ナビゲータ、カメラなどを含む。

ＶＤＣは、車体ドメイン内の車両コンポーネントおよびシャーシドメイン内の車両コンポーネントのためにサービスを提供するように構成される。車体ドメインの車両コンポーネントは、ドアおよび窓昇降コントローラ、電動バックミラー、エアコン、中央ドアロックなどを含む。シャーシ領域の車両コンポーネントは、ブレーキシステムの車両コンポーネント、ステアリングシステムの車両コンポーネント、またはアクセルなどの加速システムの車両コンポーネントを含む。

ＶＩＵ１２０は、複数の車両コンポーネント１３０と通信接続され、車両内のＤＣと通信接続される。例えば、図１において、ＶＩＵ１は、車両コンポーネント１、車両コンポーネント２、および車両コンポーネント３と通信接続され、ＶＩＵ１は、ＤＣ１およびＤＣ２と通信接続される。

車両コンポーネント１３０は、作動要素を含む。作動要素は、特定の機能を実装するように構成される。作動要素は、例えば、車両内のセンサ１３３またはアクチュエータ１３２であり得る。オプションとして、車両コンポーネント１３０はＥＣＵ１３１をさらに含み得る。車両コンポーネント１３０は、次の車両コンポーネントの１つまたは複数を含み得る：部分的または完全なＥＣＵ機能を有する車両コンポーネント；および電子制御機能を持たない車両コンポーネント。

完全な電子制御機能を持つ車両コンポーネント１３０は、次のように理解され得る：車両コンポーネント１３０は、車両コンポーネント１３０のＥＣＵ１３１を使用することによって、車両コンポーネント１３０が必要とするすべての電子制御機能を実装し得る。

部分的な電子制御機能を持つ車両コンポーネント１３０は、次のように理解され得る：車両コンポーネント１３０が必要とするいくつかの電子制御機能が、車両コンポーネント１３０のＥＣＵによって実装され、車両コンポーネント１３０が必要とするその他の電子制御機能がＶＩＵによって実装される。

電子制御機能を持たない車両コンポーネント１３０は、次のように理解され得る：車両コンポーネント１３０は、電子制御機能を実装する電子制御ユニットＥＣＵを持たず、車両コンポーネント１３０が必要とするすべての電子制御機能はＶＩＵによって実装される。

ＥＣＵ１３１は、車両コンポーネントの内部にあり、車両コンポーネントのための電子制御機能を提供するように構成される、例えばワイパー内の電子制御ユニットまたはドア内に位置する電子制御ユニット。

電子制御機能は主に論理制御機能およびデータ処理機能を含む。論理制御機能は、取得した制御情報に基づいて、動作を実行するように車両コンポーネントを制御すること、例えば、制御情報に基づいてワイパーの動作を制御すること、別の例として、制御情報に基づいてドアロックのオン／オフ状態を制御することを含む。データ処理機能は、車両コンポーネント内の処理対象データを処理すること、例えば、ワイパーの動作状態を決定するために、ワイパーの感知要素を使用することによって収集された雨量情報をデータ処理することを実行すること含み、動作状態はワイパーの動作頻度またはオン／オフ状態を含み、他の例として、ドアのオン／オフ状態情報を決定するために、ドアロックの感知要素を使用することによってドアから取得された指紋情報をデータ処理することを実行することを含む。

本出願の本実施形態におけるＥＣＵは、特に断りのない限り、車両コンポーネント内に配置された電子制御要素であり、従来技術におけるエンジン制御ユニット（Engine Control Unit）とは異なることが留意されるべきである。エンジン制御ユニットは、エンジンシステム内の複数の車両コンポーネントの外側に配置され、エンジンシステム内の複数の車両コンポーネントを制御するように構成される。エンジン制御ユニットは、独立した集中コントローラと考えられ得る。しかし、本出願のこの実施形態における電子制御ユニット、すなわち、以下の「ＥＣＵ」は、車両コンポーネントの内部に配置された電子制御ユニットであり、例えば、エンジンシステムにおける複数の車両コンポーネントのそれぞれの内部の電子制御ユニットであり得る。

通信接続は、情報伝送のための無線接続または有線接続として理解され得ることが留意されるべきである。これは、本出願のこの実施例に限定されない。無線接続は、ＶＩＵがバスを使用せずに車両内の別のユニットに通信接続されることであると理解され得る。例えば、Bluetooth（登録商標）通信またはWi-Fi（登録商標）通信が使用される。有線接続は、ＶＩＵが、バス、またはイーサネット（登録商標）接続などに基づいて車両内の他のユニットと通信接続されることであると理解され得る。例えば、コントローラエリアネットワーク（Controller Area Network、ＣＡＮ（登録商標））バス、ローカルインターコネクトネットワーク（Local Interconnect Network、ＬＩＮ）バス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクトエクスプレス（peripheral component interconnect express、ＰＣＩｅ）、またはイーサネット（ethernet）通信技術が使用され得る。

オプションで、ＶＩＵは、車両内の１つのＤＣに通信接続され得る。例えば、図１に示すように、ＶＩＵ ｂはＤＣ ｎに通信接続される。代替的には、ＶＩＵは、車両内の複数のＤＣに通信接続され得る。例えば、図１に示すように、ＶＩＵ１はＤＣ１およびＤＣ２の両方に通信接続され得る。

現在、上記のＶＩＵまたは車両内に制御機能を有する他の装置では、マイクロプロセッシングユニット（Micro Processing Unit、ＭＰＵ）、マイクロコントロールユニット（Micro Control Unit、ＭＣＵ）、入出力インターフェース（input/output interface、Ｉ／Ｏインターフェース）などが全て１つの回路基板に集積される。しかし、異なるモデルの車両では、異なる種類の通信インターフェースが、車両が必要とする車両制御装置のために構成されることを必要とし、すべての種類の通信インターフェースは同じインターフェース量に対応しているわけではない。そのため、専用の回路基板が、回路基板を含む車両制御装置を使用することによって制御機能を実装するために、異なるモデルの車両に対して構成されることを必要とする。このように、異なる回路基板が車両制御装置の制御機能を実装するために異なるモデルの車両に対して構成されることを必要とするため、車両制御装置における回路基板の汎用性は比較的低い。

例えば、モデル♯１の車両では、Ｎ個のコントローラエリアネットワーク（Controller Area Network、ＣＡＮ（登録商標））バス通信インターフェースが車両制御装置の回路基板上に構成されることを必要とし、Ｍ個のローカルインターコネクトネットワーク（Local Interconnect Network、ＬＩＮ）通信インターフェースが車両制御装置内に構成される必要がある；モデル♯２の車両では、Ｑ個のＣＡＮ（登録商標）バス通信インターフェースおよびＰ個のＬＩＮ通信インターフェースが、車両制御装置の回路基板上に構成されることを必要とする。Ｍ、Ｎ、Ｑ、およびＰは異なる整数である。このように、専用の回路基板が、モデル♯１の車両の車両制御装置およびモデル♯２の車両の車両制御装置に対して構成される必要がある。

現在、異なるモデルの車両では、主に車内ネットワーク（「車両内部ネットワーク」とも呼ばれる）の構成方法の違いにより、車両制御装置の回路基板上の車内ネットワークに通信接続された内部ネットワークインターフェースが異なる方法で構成され、その結果、異なるモデルの車両の車両制御装置の回路基板を共通に使用することができないと出願人は考えている。しかし、類似した外部ネットワークの構成方法のため、異なるモデルの車両の車両制御装置の回路基板上の車両外部ネットワークに通信接続される必要がある外部ネットワークインターフェースの種類または量は、ほぼ同じである。そのため、車両制御装置の汎用性を向上させるために、本出願は、新しい車両制御装置のハードウェアアーキテクチャを提案する。前述の内部ネットワークインターフェースおよび外部ネットワークインターフェースは、異なる回路基板に個別に設定される。このように、異なるモデルの車両では、内部ネットワークインターフェースが配置されている回路基板（以下の第１の回路基板２１０）のみが交換され、外部ネットワークインターフェースが配置されている回路基板（以下の第２の回路基板２２０）は、車両制御装置の汎用性を向上させるために共通に使用され得る。

図２は、本出願の一実施形態による車両制御装置の概略図である。図２に示す車両制御装置２００は、第１の回路基板２１０および第２の回路基板２２０を含む。第１の回路基板２１０および第２の回路基板２２０は２つの別々に配置された回路基板である。

内部ネットワークインターフェースは、第１の回路基板２１０に配置されている。車両制御装置は、内部ネットワークインターフェースを使用することによって車両の車内ネットワークと通信接続される。

車内ネットワークは、車両内のセンサ、コントローラ、アクチュエータ間の通信接続ケーブルを接続することによって得られるメッシュ構造として理解され得る。したがって、車内ネットワークは「車両内部ネットワーク」とも呼ばれる。たとえば、車内ネットワークは、ＣＡＮ（登録商標）、ＬＩＮ、またはメディア指向システムトランスポート（Media Oriented Systems Transport、ＭＯＳＴ）などのネットワークを含み得る。

内部ネットワークインターフェースは、車内ネットワークを使用することによって車両内の車両コンポーネントと通信接続するように構成されたインターフェースである。オプションで、内部ネットワークインターフェースは、次の入出力インターフェースのうちの１つまたは複数を含み得る：ＣＡＮ（登録商標）入力インターフェース、ＬＩＮ入力インターフェース、アナログ信号入力インターフェース、デジタル信号入力インターフェース、シングルエッジニブル伝送（Single Edge Nibble Transmission、ＳＥＮＴ）入力インターフェース、ホール（Hall）信号入力インターフェース、ローエッジ出力インターフェース、ハイエッジ出力インターフェース、Ｈブリッジ出力インターフェース、ブラシレス直流モーター（Brushless Direct Current Motor、ＢＬＤＣＭ）出力インターフェース、電流弁制御インターフェース、イーサネット内部ネットワークインターフェース、およびＰＣＩｅインターフェース。イーサネット内部ネットワークインターフェースは、イーサネットインターフェースで車内ネットワークに通信接続されるインターフェースである。

車両制御装置が内部ネットワークインターフェースを使用することによって車両の車内ネットワークに通信接続されることは、車両制御装置が、内部ネットワークインターフェースを使用することによって車内ネットワークとのデータ伝送を実行することを含む、または車両制御装置が、内部ネットワークインターフェースを使用することによって車内ネットワークと制御信号伝送（control signaling transmission）を実行することを含み得る。伝送は、受信および／または送信と解釈され得る。

外部ネットワークインターフェースは、第２の回路基板２２０に配置される。車両制御装置は、外部ネットワークインターフェースを使用することによって車両外部ネットワークと通信接続される。

車両外部ネットワークは、車内ネットワークに対する相対的なものであり、車両の外部通信装置と通信接続されように車両によって使用されるネットワークである。たとえば、車両外部ネットワークは、第４世代（4th Generation、４Ｇ）通信ネットワークや第５世代（5th Generation、５Ｇ）通信ネットワークなどの広域ネットワーク（Wide Area Network、ＷＡＮ）である場合がある。

外部ネットワークインターフェースは、外部ネットワークを使用することによって外部通信装置と通信するために車両によって使用される通信インターフェースである。たとえば、外部ネットワークインターフェースは、イーサネット外部ネットワークインターフェース、すなわち、イーサネットインターフェースで車両外部ネットワークとの通信に使用されるインターフェースであり得る。オプションで、外部ネットワークインターフェースは、車内テレマティクスＢＯＸ（Telematics BOX、Ｔ－ＢＯＸ）に通信接続するために車両制御装置によって使用されるインターフェースであり得る。

車両制御装置が外部ネットワークインターフェースを使用することによって外部ネットワークに通信接続されることは、車両制御装置が外部ネットワークインターフェースを使用することによって外部ネットワークとのデータ伝送を実行することを含む、または車両制御装置が外部ネットワークインターフェースを使用することによって外部ネットワークとの制御信号伝送を実行することを含み得る。伝送は、受信および／または送信と解釈され得る。

第１の回路基板２１０上の内部ネットワークインターフェースは、第２の回路基板２２０上に配置されず、これに対応して第２の回路基板２２０上の外部ネットワークインターフェースは、内部ネットワークインターフェースと外部ネットワークインターフェースとの間に物理的な分離が実装されるように、第１の回路基板２１０上に配置されないことが留意されるべきである。

通常、異なるモデルの車両の車両制御装置の回路基板の各々のコンピューティング機能および制御機能は、回路基板内のＭＣＵおよびＭＰＵを使用することによって実装される。そのため、ＭＣＵおよびＭＰＵは、第２の回路基板２２０に配置され得る。このように、第２の回路基板２２０は異なるモデルの車両に依然として適用可能である。この場合、第２の回路基板２２０は、「コンピューティングボード」とも呼ばれ得、第１の回路基板２１０は、「Ｉ／Ｏボード」とも呼ばれ得る。

すなわち、少なくとも１つのＭＰＵがさらに第２の回路基板２２０上に配置され、少なくとも１つのＭＰＵは、車両内で処理対象のデータを処理するように構成される；および／または、ＭＣＵがさらに第２の回路基板上に配置され、ＭＣＵが車両内の車両コンポーネントを制御するように構成される。

処理対象データは、第１の回路基板２１０の内部ネットワークインターフェースを使用することによって得られる処理対象データであり得る、または、処理対象データは、外部ネットワークインターフェースを使用することによって第２の回路基板２２０によって得られるデータであり得る、または、処理対象データは、第１の回路基板２１０の内部ネットワークインターフェースを使用することによって第２の回路基板２２０によって送信される必要があるデータであり得る、または、処理対象データは、外部ネットワークインターフェースを使用することによって第２の回路基板２２０によって送信される必要があるデータであり得る。これは、本出願のこの実施形態に限定されない。

オーディオ／ビデオインターフェースも内部ネットワークインターフェースに属するが、車両内のデータ処理のためには非常に大量のオーディオ／ビデオデータがＭＰＵに送信される必要があるため、オーディオ／ビデオインターフェースが第１の回路基板２１０に配置されて第１の回路基板２１０と第２の回路基板２２０との間の通信接続に大きな負荷がかかるのを防ぐために、オーディオ／ビデオインターフェースは第２の回路基板２２０に配置されてもよい。確かに、通信接続の伝送負荷などの問題が考慮されない場合は、オーディオ／ビデオインターフェースは、第１の回路基板２１０に代替的に配置されてもよい。現在、車両で比較的一般的に使用されているオーディオ／ビデオインターフェースは、低電圧差動信号（low voltage differential signal、ＬＶＤＳ）インターフェースである。

オプションで、第１の回路基板２１０は、データおよび制御情報の伝送を容易にするために、通信バスを使用することによって、例えば、高速通信バスを使用することによって、第２の回路基板２２０に接続され得る。

オプションで、ローカルエリアネットワークスイッチ（Local Area Network switch、ＬＳＷ）が、第１の回路基板２１０上にさらに配置され、第１の回路基板２１０と第２の回路基板２２０との間の通信バスは、第１の回路基板２１０上のＬＳＷに接続され得る。オプションで、通信バスは、高速通信バス、例えば、ＰＣＩｅバスまたは縮小ギガビットメディア独立インターフェース（Reduced Gigabit Media Independent Interface、ＲＧＭＩＩ）に基づくバスであり得る。

以下は、本出願の別の実施形態における車両制御装置について説明するために、図３に示す車両制御装置を例として使用する。図３は、本出願の一実施形態による車両制御装置の概略図である。図３に示す車両制御装置３００は、第１の回路基板３１０および第２の回路基板３２０を含む。第２の回路基板３２０は、前述の第２の回路基板２２０と同様の回路基板構造を有する。簡潔にするため、ここでは詳細を説明しない。

ＬＳＷ、ＭＣＵ、およびＩ／Ｏインターフェースが第１の回路基板３１０に配置される。Ｉ／Ｏインターフェースは、ｉ個の入力インターフェース、ｊ個の出力インターフェース、ＰＣＩｅインターフェース、およびイーサネット内部ネットワークインターフェースを含み、ｉおよびｊは正の整数である。オプションで、ｉ個の入力インターフェースは、ＣＡＮ入力インターフェース、ＬＩＮ入力インターフェース、アナログ入力インターフェース、デジタル入力インターフェース、ＳＥＮＴ入力インターフェース、ホール信号入力インターフェース、および別の入力インターフェースを含み得る。ｊ個の出力インターフェースは、ローエッジ出力インターフェース、ハイエッジ出力インターフェース、Ｈブリッジ出力インターフェース、ＢＬＤＣＭ出力インターフェース、電流バルブ制御インターフェース、および別の出力インターフェースを含み得る。

オプションで、イーサネット内部ネットワークインターフェースは、別の車両制御装置に接続され得る。たとえば、車両制御装置３００は、イーサネット内部ネットワークインターフェースを使用することによって、ＶＩＵ、ＭＤＣ、およびＶＤＣなどの別の車両制御装置に接続され得る。

Ｉ／Ｏインターフェースは、車内ネットワークから異なる種類の信号またはデータを取得し、ＬＳＷを使用することによってデータ処理するために取得した信号またはデータを第２の回路基板３２０に送信するように構成される。代替的には、Ｉ／Ｏインターフェースは：ＬＳＷを使用することによって第２の回路基板３２０から送信されるデータを取得し；Ｉ／Ｏインターフェースを使用することによって、第２の回路基板３２０の送信されるデータを車内ネットワークに送信し、車内ネットワークを使用することによってそのデータを別のデバイスに送信するように構成される。

第１の回路基板３１０上のＭＣＵは、回路基板に含まれる制御ユニットと理解してもよく、従来の回路基板上の制御ユニットと同様の機能を有することが留意されるべきである。簡潔にするため、ここでは詳細を記載しない。

さらに、図３に示すように、ｉ個の入力インターフェースとｊ個の出力インターフェース、および各種の入力インターフェースと出力インターフェースの間の対応は、単に理解しやすくするためのものであり、本出願のこの実施例では特に限定されないことが留意されるべきである。

以上、本出願の実施例における第１の回路基板と第２の回路基板の配置方法について、図２を参照して説明した。以下は、第１の回路基板３１０と第２の回路基板３２０の接続方法について、図４から図６を参照して説明する。図３に示した第１の回路基板と第２の回路基板を１対１対応で接続する方法に加えて、第１の回路基板３１０と第２の回路基板３２０の共通の接続方法は、さらに、次の接続方法１から接続方法３までを含むことが留意されるべきである。また、以下は、第１の回路基板３１０と第２の回路基板３２０のみを例として接続方法を説明するために使用する。本出願の実施形態における接続方法は、任意の第１の回路基板と第２の回路基板、例えば、本出願における第１の回路基板２１０と第２の回路基板２２０に適用可能である。回路基板に配置されたユニットの機能については、本出願の説明を参照されたい。簡潔にするため、ここでは詳細を記載しない。

接続方法１：第１の回路基板が複数の第２の回路基板に接続される。現在、市場の車両は自動化の程度が異なり、各モデルの車両は異なるコンピューティング能力を必要とする。そのため、複数の第２の回路基板３２０が、車両のコンピューティング能力に基づいて車両制御装置用に構成され得る。

図４は、本出願の一実施形態による第１の回路基板および第２の回路基板の接続方法１の概略図である。図４に示す車両制御装置４００では、複数の第２の回路基板３２０および１つの第１の回路基板３１０が配置され、複数の第２の回路基板３２０は、通信バスを使用することによって第１の回路基板３１０に接続され得る。オプションで、通信バスは、高速通信バス、例えばPCIeバスまたはRGMIIに基づくバスであり得る。

複数の第２の回路基板３２０の各々の少なくとも１つのＭＰＵが、第１の回路基板３１０によって受信されたデータを処理するように構成される。代替的には、複数の第２の回路基板３２０の各々の少なくとも１つのＭＰＵが：処理されたデータを得るために処理対象データを処理し；第１の回路基板３１０を使用することによって処理されたデータを車内ネットワークに送信し、処理されたデータを車両内の他のデバイスに送信する；ように構成される。

外部ネットワークインターフェースが、複数の第２の回路基板３２０のうちの１つだけに配置されてもよく、他のすべての第２の回路基板３２０は外部ネットワークインターフェースを使用することによって外部ネットワークに通信接続されてもよいことが留意されるべきである。確かに、外部ネットワークインターフェースが複数の第２の回路基板３２０の各々に配置されてもよい。このように、各第２の回路基板３２０は、第２の回路基板３２０の外部ネットワークインターフェースを使用することによって外部ネットワークに通信接続され得る。これは、本出願のこの実施形態では特に限定されない。

さらに、オーディオ／ビデオインターフェースが、複数の第２の回路基板３２０のうちの１つにのみ配置されてもよく、他のすべての第２の回路基板３２０は、オーディオ／ビデオインターフェースを使用してプレーヤに通信接続されていてもよいことが留意されるべきである。確かに、オーディオ／ビデオインターフェースは、複数の第２の回路基板３２０の各々に配置されてもよい。このようにして、各第２の回路基板３２０は、第２の回路基板３２０のオーディオ／ビデオインターフェースを使用することによってプレーヤと通信接続され得る。これは、本出願のこの実施形態では特に限定されない。

接続方法２：第２の回路基板が複数の第１の回路基板に接続される。自動車の自動化の度合いがますます高まっているため、異なる種類の車両コンポーネントが追加され、制御されることが必要とされることがある。この場合、オリジナルの車両制御装置に基づいて、第１の回路基板が、車両コンポーネントと第２の回路基板を接続するために追加され得、第２の回路基板は、追加された車両コンポーネントを制御する。

図５は、本出願の一実施形態による第１の回路基板と第２の回路基板の接続方法２の概略図である。図５に示す車両制御装置５００では、複数の第１の回路基板３１０および１つの第２の回路基板３２０が配置され、複数の第１の回路基板３１０は、第２の回路基板３２０に通信バスを使用することによって接続され得る。オプションで、通信バスは、高速通信バス、例えばPCIeバスやRGMIIに基づくバスであり得る。

複数の第１の回路基板３１０は、車内ネットワークを使用することによって受信された車両データを第２の回路基板３２０に送信し、第２の回路基板３２０は少なくとも１つのＭＰＵを使用することによってデータを処理する。代替的には、第２の回路基板３２０は、処理されたデータを取得するために、少なくとも１つのＭＰＵを使用することによって車両内の処理対象データを処理し；第２の回路基板３２０は、複数の第１の回路基板３１０を使用することによって処理されたデータを車内ネットワークに送信し、車内ネットワークを使用することによって処理されたデータを車両内の他のデバイスに送信する。

接続方法３：複数の第２の回路基板の各々が、複数の第１の回路基板の一部または全部に接続される。自動車の自動化の度合いがますます高まっているため、異なる種類の車両コンポーネントが追加されて制御される必要がある場合があり、車両制御装置のコンピューティング能力を向上させる必要がある。この場合、元の車両制御装置に基づいて、第１の回路基板と第２の回路基板が追加され得る、すなわち、１つの車両制御装置は、複数の第２の回路基板および複数の第１の回路基板を含み得る。

図６は、本出願の一実施形態による第１の回路基板および第２の回路基板の接続方法３の概略図である。図６に示す車両制御装置６００では、複数の第１の回路基板３１０および複数の第２の回路基板３２０が配置されており、複数の第１の回路基板３１０の各々は、通信バスを使用することによって複数の第２の回路基板３２０に接続され得る。オプションで、通信バスは、高速通信バス、例えばPCIeバスやRGMIIに基づくバスであり得る。

複数の第１の回路基板３１０の各々は、第１の回路基板３１０が通信接続を確立する複数の第２の回路基板３２０に、車内ネットワークを使用することによって受信された車両データを送信し、複数の第２の回路基板３２０はそれぞれ少なくとも１つのＭＰＵを使用することによってデータを処理する。代替的には、複数の第２の回路基板３２０の１つは、少なくとも１つのＭＰＵを使用することによって、処理されたデータを得るために車両内の処理対象データを処理し；第２の回路基板３２０は、第２の回路基板３２０が通信接続を確立する対応する複数の第１の回路基板３１０を使用することによって、処理されたデータを車内ネットワークに送信し、車内ネットワークを使用することによって、処理されたデータを車内の他のデバイスに送信する。

外部ネットワークインターフェースは、複数の第２の回路基板３２０のうちの１つにのみ配置されてもよく、他のすべての第２の回路基板３２０は、外部ネットワークインターフェースを使用することによって外部ネットワークに通信接続されてもよいことが留意されるべきである。確かに、外部ネットワークインターフェースは、複数の第２の回路基板３２０のそれぞれに配置されてもよい。このように、各第２の回路基板３２０は、第２の回路基板３２０の外部ネットワークインターフェースを使用することによって、外部ネットワークに通信接続されてもよい。これは、本出願のこの実施形態では特に限定されない。

さらに、オーディオ／ビデオインターフェースは、複数の第２の回路基板３２０のうちの１つにのみ配置されてもよく、他のすべての第２の回路基板３２０は、オーディオ／ビデオインターフェースを使用することによってプレーヤと通信接続されてもよいことが留意されるべきである。確かに、オーディオ／ビデオインターフェースは、複数の第２の回路基板３２０のそれぞれに配置されてもよい。このようにして、各第２の回路基板３２０は、第２の回路基板３２０のオーディオ／ビデオインターフェースを使用することによってプレーヤに通信接続され得る。これは、本出願のこの実施形態では特に限定されない。

通常、内部電源が、第１の回路基板と第２の回路基板の電子素子に電力を供給するために、車両制御装置内にさらに配置され得る。オプションで、第１の回路基板の電子素子に電力を供給するように構成された前述の内部電源は、第１の回路基板に配置され得、第２の回路基板の電子素子に電力を供給するように構成された内部電源は、第２の回路基板に配置され得る。確かに、内部電源は、代替的に、独立した回路基板に配置されてもよい。これは、本出願のこの実施形態では特に限定されない。

加えて、外部電源が、第１の回路基板および第２の回路基板の電子素子以外の電子素子に電力を供給するために、車両制御装置にさらに配置され得る。たとえば、外部電源は、車両内のワイパーまたはドアロックなどの別の車両コンポーネントに電力を供給し得る。本出願のこの実施形態では、外部電源は第１の回路基板に配置され得る。図７に示す第１の回路基板７１０を参照されたい。確かに、外部電源は、第２の回路基板３２０に代替的に配置されてもよい。しかし、通常、第２の回路基板のＭＰＵまたはＭＣＵは、データ処理過程で発熱するため、第２の回路基板の温度は比較的高い。この場合、外部電源がさらに第２の回路基板に配置されると、第２の回路基板の温度が過度に高くなる。

オプションで、外部電源は、独立した回路基板、すなわち、電源回路基板に配置されてもよい。この方法では、外部電源に障害が発生した後、電源回路基板のみが、交換されて、車両制御装置のメンテナンスコストを削減し得る。

オプションで、電源回路基板は、基板のような構造であってもよく、例えば回路基板であり得る。具体的な構造については、図８に示す車両制御装置８００を参照されたい。電源回路基板８１０が、車両の第１の回路基板および第２の回路基板上の電子素子以外の電子素子に電力を供給するために、車両制御装置８００に配置される。車両制御装置８００の第１の回路基板および第２の回路基板は、第１の回路基板３１０および第２の回路基板３２０のみを例として使用することによって説明されていることが留意されるべきである。車両制御装置８００の第１の回路基板および第２の回路基板は、それぞれ、本出願に記載されている任意の回路基板形式であり得る。例えば、車両制御装置８００の第１の回路基板は、第１の回路基板２１０または第１の回路基板７１０であり得、車両制御装置８００の第２の回路基板は、第２の回路基板２２０であり得る。これは、本出願のこの実施形態に限定されない。

前述のように、従来の車両制御装置の１つの回路基板が複数の回路基板に分割された後、
複数の回路基板は、車両制御装置の回路基板面積を小さくするために、車両制御装置内に車両制御装置の高さ方向に沿って層状に（in layers）配置され得る。確かに、車両制御装置の高さを増加させることを望まない場合、複数の回路基板は、代替的に、車両制御装置の幅方向または長さ方向に沿って水平方向に配置され得る。

図９は、本出願の一実施形態による車両制御装置のハードウェア構造の分解図である。図９に示す車両制御装置９００の回路基板は、車両制御装置９００の高さ方向に沿って層状に配置される。図９に含まれる第１の回路基板９１０および第２の回路基板９２０は、それぞれ、上記の任意の構造であり得ることが留意されるべきである。例えば、第１の回路基板９１０は、第１の回路基板２１０、第１の回路基板３１０、または第１の回路基板７１０であり得、第２の回路基板９２０は、第２の回路基板２２０または第２の回路基板３２０であり得る。

車両制御装置９００は、第１の回路基板９１０、第２の回路基板９２０、マザーボード９３０、冷却プレート９４０、およびカバー９５０を含む。

第１の回路基板９１０、第２の回路基板９２０、マザーボード９３０、および冷却プレート９４０はカバー９５０の内側に位置し、第１の回路基板９１０、第２の回路基板９２０、および冷却プレート９４０は、車両制御装置９００の高さ方向に沿って層状に配置される。

第１の回路基板９１０および第２の回路基板９２０は、マザーボード９３０上に配置されていてもよく、マザーボード９３０を使用することによってマザーボード上のメモリなどの別の拡張スロットの回路基板と接続される。

これに対応して、冷却プレート９４０は、第１の回路基板９１０と第２の回路基板９２０との間に位置し、第１の回路基板９１０および第２の回路基板９２０の熱を放散するように構成される。

オプションで、車両制御装置の電源が、放熱を容易にするために、電源回路基板８１０に配置されている場合、第２の回路基板９２０および電源回路基板８１０は、車両制御装置の高さ方向において第１の回路基板９１０の両側（two sides）に配置されてもよい。図１０を参照されたい。

図９は、第１の回路基板９１０がマザーボードを使用することによって第２の回路基板９２０に接続される方法を示していることが留意されるべきである。第１の回路基板９１０は、代替的に、基板間コネクタを使用することによってまたはフレキシブルケーブルを使用することによって第２の回路基板９２０に接続されてもよい。２つの回路基板の接続方法は、本出願のこの実施形態では特に限定されない。

当業者であれば、本明細書に開示されている実施形態に記載された例と組み合わせて、
ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせを使用することによって実装できることを認識しているかもしれない。機能がハードウェアを使用して実行されるかソフトウェアを使用して実行されるかは、特定の用途および技術的解決策の設計制約条件に依存する。当業者は、各特定の用途に対して記載された機能を実装するために異なる方法を使用することができるが、その実装が本出願の範囲を超えると考えるべきではない。

当業者は、簡便かつ簡潔な説明のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することを明確に理解することができる。詳細については、ここでは再度説明しない。

本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法は、他の方法で実装され得ることが理解されるべきである。例えば、記載された装置の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理機能の分割であり、実際の実装では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントを組み合わせたり、他のシステムに統合してもよく、一部の機能を無視したり、実行しなくてもよい。さらに、表示または議論されている相互結合や直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実装されることがある。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電気的、機械的、またはその他の形式で実装されることがある。

別々のコンポーネントとして記述されるユニットは、物理的に分離されていても、そうでなくてもよく、ユニットとして表示されるコンポーネントは、物理的なユニットであっても、そうでなくてもよく、すなわち、１つの場所に配置されていてもよく、または複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。ユニットの一部またはすべては、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択され得る。

また、本出願の実施形態の機能ユニットは、１つの処理ユニットに統合されてもよく、または、ユニットの各々は、物理的に単独で存在してもよく、２つ以上のユニットが１つのユニットに統合されてもよい。

機能がソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立した製品として販売または使用される場合、機能はコンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。このような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的に、または先行技術に寄与する部分は、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本出願の実施形態に記載されている方法のすべてまたは一部のステップを実行するために、コンピュータデバイス（これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであり得る）に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は：ＵＳＢフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ（Read-Only Memory、ＲＯＭ）、ランダムアクセスメモリ（Random Access Memory、ＲＡＭ）、磁気ディスク、光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる任意の媒体を含む。

上記の説明は、本出願の特定の実装にすぎないが、本出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本出願に開示された技術的範囲内で当業者が容易に理解できる変形または置換は、本出願の保護範囲内にあるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、請求項の保護範囲に従うものとする。

可能な実装では、少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニット（ＭＰＵ）がさらに第２の回路基板２２０上に配置され、少なくとも１つのＭＰＵは、車両制御装置内の処理対象データを処理するように構成される；および／または
マイクロコントロールユニット（ＭＣＵ）が第２の回路基板２２０上にさらに配置され、ＭＣＵは車両内の車両コンポーネントを制御するように構成される。

本出願のこの実施形態では、異なるモデルの各車両によって必要とされるコンピューティング機能、データ処理機能、電子制御機能などは、通常、少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニット（ＭＰＵ）および／またはマイクロコントロールユニット（ＭＣＵ）によって実装される。そのため、少なくとも１つのＭＰＵおよび／またはＭＣＵは、車両制御装置の比較的高い汎用性を実現しながら制御装置の集積度を向上させ、車両制御装置の回路基板コストを削減するのに役立つように、第２の回路基板２２０上に配置され得る。

Claims (13)

1. 車両制御装置であって：
   内部ネットワークインターフェースを備えた第１の回路基板であって、前記車両制御装置は、前記内部ネットワークインターフェースを使用することによって車両の車内ネットワークに通信接続される、第１の回路基板と；
   外部ネットワークインターフェースを備えた第２の回路基板であって、前記車両制御装置は、前記外部ネットワークインターフェースを使用することによって車両外部ネットワークに通信接続される、第２の回路基板と；を有する、
   車両制御装置。
2. 少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニットＭＰＵがさらに前記第２の回路基板に配置され、前記少なくとも１つのマイクロプロセッシングユニットＭＰＵは、前記車両制御装置内で処理対象データを処理するように構成される；および／または
   マイクロ制御ユニットＭＣＵがさらに前記第２の回路基板に配置され、前記ＭＣＵは前記車両内の車両コンポーネントを制御するように構成される、
   請求項１に記載の車両制御装置。
3. 前記車両制御装置は、少なくとも１つの第１の回路基板を有し、前記少なくとも１つの第１の回路基板の各々は前記第２の回路基板に通信接続される、
   請求項１又は２に記載の車両制御装置。
4. 前記車両制御装置は複数の第２の回路基板を有し、前記複数の第２の回路基板の各々は前記第１の回路基板に通信接続される、
   請求項１又は２に記載の車両制御装置。
5. 前記車両制御装置は、複数の第１の回路基板および複数の第２の回路基板を有し、前記複数の第１の回路基板の各々は、前記複数の第２の回路基板の一部または全てと通信接続される、
   請求項１又は２に記載の車両制御装置。
6. オーディオ／ビデオデータを送信するように構成されたインターフェースが前記第２の回路基板に配置される、
   請求項１乃至５のいずれか１項に記載の車両制御装置。
7. 前記内部ネットワークインターフェースは、前記車内ネットワークを使用することによって前記車両内の前記車両コンポーネントと通信するように構成された入出力Ｉ／Ｏインターフェースを含む、
   請求項１乃至６のいずれか１項に記載の車両制御装置。
8. 前記内部ネットワークインターフェースは、次の入出力インターフェース：コントローラエリアネットワークＣＡＮ入力インターフェース、ローカルインターコネクトネットワークＬＩＮ入力インターフェース、アナログ入力インターフェース、デジタル入力インターフェース、シングルエッジニブル伝送ＳＥＮＴ入力インターフェース、ホール信号入力インターフェース、ローエッジ出力インターフェース、ハイエッジ出力インターフェース、Ｈブリッジ出力インターフェース、ブラシレス直流モーターＢＬＤＣＭ出力インターフェース、電流弁制御インターフェース、イーサネット内部ネットワークインターフェース、および周辺コンポーネント相互接続エクスプレスＰＣＩｅインターフェース、のうちの１つまたは複数を含む、
   請求項１乃至７のいずれか１項に記載の車両制御装置。
9. 外部電源が前記第１の回路基板に配置され、前記外部電源は、前記車両内の前記第１の回路基板および前記第２の回路基板の電子素子以外の電子素子に電力を供給するように構成される、
   請求項１乃至８のいずれか１項に記載の車両制御装置。
10. 前記車両制御装置はさらに電源回路基板を有し、前記電源回路基板内の外部電源が、前記車両内の前記第１の回路基板および前記第２の回路基板の電子素子以外の電子素子に電力を供給するように構成される、
    請求項１乃至８のいずれか１項に記載の車両制御装置。
11. 請求項１乃至１０のいずれか１項に記載の前記車両制御装置を有する、車両統合型／統合ユニットＶＩＵ。
12. 前記ＶＩＵは、車両内の複数の車両コンポーネントの一部またはすべての電子制御機能を実装するように構成される、
    請求項１１に記載のＶＩＵ。
13. 請求項１乃至１０のいずれか１項に記載の車両制御装置と車両コンポーネントとを有し、前記車両制御装置は前記車両コンポーネントを制御するように構成される、車両。

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