本願は、式(I)に係る化合物、あるいはその全ての立体異性体、溶媒和物、プロドラッグ、ならびに医薬的に許容される塩および溶媒和物の形態を提供する。本願はまた、式(I)に係る少なくとも1つの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物、および所望により少なくとも1つのさらなる治療薬を含有する医薬組成物を提供する。加えて、本願は、例えば、胆管線維症、肝線維症、腎線維症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)および膵臓線維症などのFXRモジュレートの疾患または障害を患っている患者を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、治療的に効果的な量の本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、所望により少なくとも1つのさらなる治療薬を組み合わせて投与することによる、方法を提供する。
I. 本発明の化合物
1の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中:
X1およびX4は、各々独立して、CまたはNであり;
X2およびX3は、各々独立して、CR5、N、NR6、O、またはSであり;
Yは、CR7またはNであり;
直線状の破線は任意の共有結合であり;
mおよびnは、各々独立して、0、1、または2の整数である;ただし、mおよびnが共に0である場合、破線の任意の共有結合は存在せず;
fは0、1、2、または3の整数であり;
Zは、6−ないし10員のアリール、5−ないし10員のヘテロアリール、3−ないし10員のカルボシクリル、または4−ないし10員のヘテロシクリルであり、ここで該アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、およびヘテロシクリルは、0〜5個のR8で独立して置換され;
L1は、共有結合、O、S、−NR17−、−S(O)2−、C1−3アルキレン、C1−3ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレン、アリール、または5−または6員の、N、OおよびSより独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、ヘテロアリールであり;ここで該アルキレン、ヘテロアルキレン、アリール、およびヘテロアリールは、0〜3個のR11で各々独立して置換され;
L2は、共有結合、O、S、NR18、C1−3アルキレン、またはC1−3ヘテロアルキレンであり、ここで該アルキレンおよびヘテロアルキレンは、独立して、0〜3個のR16で置換され;
RXは−L3−RZであり;
L3は、共有結合、C1−3アルキレン、または−C(O)NR12−CH2−であり、ここで該C1−3アルキレンは0〜3個のR15で置換され;
RZは、−CN、−C(O)OR13、−C(O)NR14aR14b、
であり;
Reは、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、またはハロアルコキシアルキルであり;
各RYは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C1−6アルキル、アルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであるか;あるいはまた、2個のRYが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、架橋部分を形成する;ただし、YがNであって、RYがYに隣接する炭素原子と結合する場合、その時は、RYは、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルコキシ、またはハロアルコキシ以外の基であり;
R1は、C1−6アルキル、C3−5シクロアルキル、またはC4−6ヘテロシクリルであり、ここで該アルキルおよびシクロアルキルは0〜3個のR9で置換され;
R2は、6−ないし10員のアリール、5−ないし10員のヘテロアリール、3−ないし10員のカルボシクリル、または4−ないし10員のヘテロシクリルであり、ここで該アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、およびヘテロシクリルは、独立して、0〜5個のR10で置換され;
R3およびR4は、各々独立して、水素、C1−6アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、またはハロアルコキシアルキルであり;
R5およびR7は、各々独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C1−6アルキル、アルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;
R6、R17およびR18は、各々独立して、水素、C1−6アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、またはハロアルコキシアルキルであり;
R8およびR10は、各々独立して、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、オキソ、−ORa、−SRa、=S、−NRcRc、=NH、=N−OH、=NRa、=N−ORa、−NO2、−S(O)2Ra、−S(O)2NHRb、−S(O)2NRcRc、−S(O)2ORb、−OS(O)2Rb、−OS(O)2ORb、−P(O)(ORb)(ORb)、−C(O)Rb、−C(NRb)Rb、−C(O)ORb、−C(O)NRcRc、−C(NRb)NRcRc、−OC(O)Rb、−NRbC(O)Rb、−OC(O)ORb、−NRbC(O)ORb、−OC(O)NRcRc、−NRbC(O)NRcRc、−NRbC(NRb)Rb、−NRbC(NRb)NRcRc、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、カルボシクリル、またはヘテロシクリルであり;ここで該アルキル、アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、およびヘテロシクリルは、それ自体が、あるいはもう一つ別の基の一部として、各々独立して、0〜5個のRdで置換され;
Rbは、各々独立して、水素またはRaであり;
Rcは、各々独立して、Rbであるか、あるいはまた、2個のRcが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、4、5、6または7員のヘテロシクリルを形成し;
Rdは、各々独立して、Ra、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、シクロアルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルコキシ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ、ハロアルコキシアルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、アルキルチオ、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、オキソ、−ORa、−SRa、=S、−NRcRc、=NH、=N−OH、=NRa、=N−ORa、−NO2、−S(O)2Ra、−S(O)2NHRb、−S(O)2NRcRc、−S(O)2ORb、−OS(O)2Rb、−OS(O)2ORb、−P(O)(ORb)(ORb)、−C(O)Rb、−C(NRb)Rb、−C(O)ORb、−C(O)NRcRc、−C(NRb)NRcRc、−OC(O)Rb、−NRbC(O)Rb、−OC(O)ORb、−NRbC(O)ORb、−NRbC(O)NRcRc、−NRbC(NRb)Rb、または−NRbC(NRb)NRcRcであり;
R9は、各々独立して、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、またはC1−6アルキルであり;
R11およびR16は、各々独立して、ハロ、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C4−6ヘテロシクリル、アルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;
R12は、各々独立して、水素またはC1−4アルキルであり;
R13は、水素、C1−10アルキル、またはグリコシルであり;
R14aおよびR14bは、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C4−6ヘテロシクリル、アルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;および
R15は、各々独立して、ハロ、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、アルコキシ、またはアルキルアミノであるか;あるいはまた、2個のR15が、それらが結合する原子と一緒になって、カルボシクリルまたはヘテロシクリル部分を形成する]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
式(I)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、X2はNまたはNR6である。
当業者であれば、式(I)における円形の破線がX1、X2、X3、X4、および炭素原子により形成される芳香族環を意味し;直線状の破線は任意の共有結合であって;波状または曲がりくねった線が幾何異性体を含むこと、例えば、R3およびR4がシスまたはトランス位置のいずれでもあり得ることを示唆するものと理解するべきである。
式(I)の1の実施態様において、該化合物は、式(Ia):
で示される。
式(I)の1の実施態様において、該化合物は、式(Ib):
で示される。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、2個のRYが、一緒になって、C1−3アルキレンの架橋部分を形成する。(RY)fは環構成員の原子上にある1または複数の任意の置換基を意味し、各RYは独立しており、同じまたは異なるとすることができる。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、
で示される部分は
である。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、
で示される部分は
であり;
hおよびgは、各々独立して、0または1の整数であり;
eは1または2の整数であり;
aは1または2の整数であり;
bは1または2の整数であり;
fは0、1、または2の整数であり;および
各RYは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C1−6アルキル、アルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、
で示される部分は
である。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、Zはフェニルまたは5−ないし10員のヘテロアリールであり、ここで該フェニルおよびヘテロアリールは、0〜5個のR8で独立して置換され、R8は上記にて定義されるとおりである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、L1は共有結合である。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、−Z−Rxは
より選択され、ここで該Z部分は0〜3個のR8でさらに置換され、R8は上記にて定義されるとおりである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、YはNである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、YはCHであり;L1は共有結合、O、S、またはNHである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、R2はフェニルまたは6員のヘテロアリールであり、ここで該フェニルおよびヘテロアリールは0〜3個のR10で置換される。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、L2は共有結合である。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、R3およびR4は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルである。
式(I)の1の実施態様において、該化合物は、式(II):
[式中
X1はCまたはNであり;
X2およびX3は、各々独立して、CH、N、O、またはSであり;
Zは、フェニルまたは5−ないし10−員のヘテロアリールであり、ここで該フェニルおよびヘテロアリールは、独立して、0〜3個のR8で置換され;
mおよびnは、各々独立して、0または1の整数である;ただし、mおよびnが共に0である場合、その時には破線の任意の共有結合は存在せず;
RXは−C(O)OR13であり;
各RYは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C1−6アルキル、アルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;
fは0、1、または2の整数であり;
R1は、C1−6アルキルまたはC3−5シクロアルキルであり、ここで該アルキルおよびシクロアルキルは、独立して、0〜3個のR9で置換され;
R2は、フェニルまたは6員のヘテロアリールであり、ここで該フェニルおよびヘテロアリールは、独立して、0〜3個のR10で置換され;および
R8、R9、R10、およびR13は上記にて定義されるとおりである]
で示される。
式(II)の1の実施態様において、
で示される部分は
である。
式(II)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、R2はフェニルまたはピリジニルであり、それらは、各々独立して、0〜3個のR10で置換される。
式(II)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、mおよびnは共に1である。
式(II)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、fは0である。
式(II)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、Zは、5−または6員の単環式ヘテロアリールまたは8−ないし10員の二環式ヘテロアリールであり、ここでヘテロアリールは、各々独立して、0〜3個のR8で置換される。
式(II)の上記した実施態様のいずれか1つにおいて、RXは−C(O)OHである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X1はCである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X2はNである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X3はOである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の1の実施態様において、X4はCである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の1の実施態様において、X1はCであり、X4はCである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X2およびX3の一方はNであり、X2およびX3の他方はOである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X2はNであり、X3はOである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X2はOであり、X3はNである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X1はCであり;X2はNであって;X3はOである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の1の実施態様において、X1はCであり;X2およびX3の一方はNであり、X2およびX3の他方はOであって;X4はCである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の1の実施態様において、X1はCであり;X2はNであり;X3はOであって;X4はCである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の1の実施態様において、X1はCであり;X2はOであり;X3はNであって;X4はCである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、X1はNであり;X2はNであって;X3はNである。
式(I)、式(Ia)または式(Ib)の1の実施態様において、
で示される部分は
である。
式(II)の1の実施態様において、
で示される部分は
である。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、
で示される部分は
である。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L1は、共有結合、C1−2アルキレン、C1−2ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレン、フェニル、または5−または6−員の、N、OおよびSより独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、ヘテロアリールであり;ここで該アルキレン、フェニル、ヘテロアルキレン、およびヘテロアリールは、0〜3個のR11で各々独立して置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L1は、共有結合、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−CH=CH−、フェニル、または5−または6−員の、N、OおよびSより独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、ヘテロアリールであり;ここで該フェニルおよびヘテロアリールは、各々独立して、0〜2個のR11で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L1は、共有結合、フェニル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、またはピリジニルである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、Zは、6−ないし10員のアリールまたは5−ないし10員のヘテロアリールであり、ここで該アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0〜3個のR8で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、Zは、1,5−ナフチリジニル、ベンゾ[d]イミダゾリル、ベンゾ[d]イソチアゾリル、ベンゾ[d]オキサゾリル、ベンゾ[d]チアゾリル、シンノリニル、イミダゾ[3,4−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、フェニル、ピラジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、ピラゾロ[4,3−b]ピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロロ[2,1−f]トリアジニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、ピロロ[3,2−b]ピリジニル、キノリノニル、キノリニル、キノキサリニル、チアゾロ[5,4−b]ピリジニル、またはチアゾリルであり、各々独立して、0〜2個のR8で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L1は、共有結合、フェニル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、またはピリジニルであり;Zは 6−ないし10員のアリールまたは5−ないし10員のヘテロアリールであり、ここで該アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0〜3個のR8で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L1は、共有結合、フェニル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、またはピリジニルであり;Zは、1,5−ナフチリジニル、ベンゾ[d]イミダゾリル、ベンゾ[d]イソチアゾリル、ベンゾ[d]オキサゾリル、ベンゾ[d]チアゾリル、シンノリニル、イミダゾ[3,4−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、フェニル、ピラジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、ピラゾロ[4,3−b]ピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロロ[2,1−f]トリアジニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、ピロロ[3,2−b]ピリジニル、キノリノニル、キノリニル、キノキサリニル、チアゾロ[5,4−b]ピリジニル、またはチアゾリルであり、各々独立して、0〜2個のR8で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、
RXは−L3−RZであり;
L3は、共有結合またはC1−2アルキレンであり;ここで該C1−2アルキレンは0〜2個のR15で置換され;
RZは、−CN、−C(O)OR13、−C(O)NR14aR14b、
であり;
R15は、各々独立して、F、Cl、または−CH3であるか;あるいはまた、2個のR15が、それらが結合する原子と一緒になって、C3−6シクロアルキルを形成する。
式(I)または式(II)の1の実施態様において、
RXは−L3−RZであり;
L3は、共有結合またはC1−2アルキレンであり;ここで該C1−2アルキレンは0〜2個のR15で置換され;
RZは、−CN、−C(O)OH、−C(O)NH2、
であり;および
R15は、各々独立して、F、Cl、または−CH3であるか;あるいはまた、2個R15が、それらが結合する原子と一緒になって、シクロプロピルを形成する。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、RXは、−CN、−C(O)OH、−CH2C(O)OH、−C(O)NH2、−C(O)NHS(O)2CH3、
である。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、R1は、C1−6アルキルまたはC3−5シクロアルキルであり、ここで該アルキルおよびシクロアルキルは、独立して、0〜3個のR9で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、R1は、C1−3アルキルまたはC3−5シクロアルキルであり、ここで該アルキルおよびシクロアルキルは、独立して、0〜3個のR9で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、R1は、0〜3個のR9で置換される、C3−4シクロアルキルである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、R1はシクロプロピルである。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L2は共有結合またはC1−2アルキレンであり、ここで該アルキレンは、独立して、0〜3個のR16で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L2は共有結合である。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、R2はフェニルまたはピリジニルであり、各々独立して、1〜2個のR10で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L2は共有結合またはC1−2アルキレンであり、ここで該アルキレンは、独立して、0〜3個のR16で置換され;R2はフェニルまたはピリジニルであり、各々独立して、1〜2個のR10で置換される。
式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の1の実施態様において、L2は共有結合であり;R2はフェニルまたはピリジニルであって、各々独立して、1〜2個のR10で置換される。
1の実施態様は、式(I)、式(Ia)、式(Ib)または式(II)の化合物、あるいはその立体異性体、、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であって、式中:
で示される部分が
であり;
で示される部分が
であり;
L1が、共有結合、フェニル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、またはピリジニルであり;
Zが、1,5−ナフチリジニル、ベンゾ[d]イミダゾリル、ベンゾ[d]イソチアゾリル、ベンゾ[d]オキサゾリル、ベンゾ[d]チアゾリル、シンノリニル、イミダゾ[3,4−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、フェニル、ピラジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、ピラゾロ[4,3−b]ピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロロ[2,1−f]トリアジニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ピロロ[2,3−d] ピリミジニル、ピロロ[3,2−b]ピリジニル、キノリノニル、キノリニル、キノキサリニル、チアゾロ[5,4−b]ピリジニル、またはチアゾリルであり、各々独立して、0〜2個のR8で置換され;
RXが、−CN、−C(O)OH、−CH2C(O)OH、−C(O)NH2、−C(O)NHS(O)2CH3、
であり;
R1がシクロプロピルであり;
R2が、フェニルまたはピリジニルであり、各々独立して、1〜2個のR10で置換され;
R3が水素であり;
R4が水素または−CH3であり;
R8が、各々独立して、F、Cl、−CH3、−CH2CH3、−CH2OCH3、−CF3、−OCH3、−OCD3、−OCH2CH3、−CH(CH3)2、−OCH2CH2OCH3、−OCHF2、−OCH2CHF2、−CH2(シクロプロピル)、−O(シクロプロピル)、−O(シクロブチル)、−O(ジフルオロシクロブチル)、−O(フルオロシクロブチル)、−O(オキセタニル)、−O(テトラヒドロフラニル)、または−OCH2(メトキシフェニル)であり;
L2が共有結合であって;および
R10が、各々独立して、Cl、−CF3、または−OCF3である;
ところの化合物、あるいはその立体異性体、、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
1の実施態様において、本発明は、とりわけ、本明細書中に記載されるいずれか1つの実施例より選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
II. 医薬組成物、治療的有用性、および組み合わせ
もう一つ別の実施態様において、本発明は、本発明の少なくとも1つの化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む、組成物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、医薬的に許容される担体と、本発明の少なくとも1つの化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物とを含む、医薬組成物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、医薬的に許容される担体と、治療的に効果的な量の本発明の少なくとも1つの化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物とを含む、医薬組成物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は本発明の化合物の製造方法を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は本発明の化合物を製造するための中間体を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、1または複数のさらなる治療薬をさらに含む、上記されるような医薬組成物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、胆汁酸の調節不全に付随する疾患、障害または症状の治療を必要とする患者において、かかる疾患、障害または症状を治療する方法を提供し、該方法は治療的に効果的な量の本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を該患者に投与することを含む。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、ファルネソイドX受容体(FXR)の活性に付随する疾患、障害または症状の治療を必要とする患者において、かかる疾患、障害または症状を治療する方法であって、治療的に効果的な量の本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を該患者に投与することを含む、方法を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、疾患、障害または症状を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、治療的に効果的な量の本発明の少なくとも1つの化合物を、単独で、または所望により、もう一つ別の本発明の化合物および/または少なくとも1つの他の型の治療薬と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、ファルネソイドX受容体(FXR)をアゴナイズする作用を患者において惹起する方法であって、治療的に効果的な量の本発明の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を該患者に投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの実施態様において、FXRの機能不全に付随する疾患、障害または症状として、病理学的線維症、がん、炎症性障害、代謝性または胆汁鬱滞性障害が挙げられる。
いくつかの実施態様において、該疾患、障害または症状は、肝臓、胆管、腎臓、心臓、皮膚、眼および膵臓線維症を含む線維症に付随する。
他の実施態様において、該疾患、障害または症状は、がんなどの細胞増殖性障害と関連付けられる。いくつかの実施態様において、がんは、充実性腫瘍増殖または新生組織形成を包含する。他の実施態様において、がんは腫瘍転移を包含する。いくつかの実施態様において、がんは、肝臓、胆嚢、小腸、大腸、膵臓、前立腺、膀胱、血液、骨、脳、胸部、中枢神経系、頸部、結腸、子宮内膜、食道、生殖器、尿生殖路、頭部、咽頭、肺、筋肉組織、首部、口腔または鼻腔粘膜、卵巣、膵臓、皮膚、脾臓、胃、精巣、または甲状腺のがんである。他の実施態様において、がんは、上皮性悪性腫瘍、非上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、白血病、黒色腫、中皮腫、多発性骨髄腫、または精上皮腫である。
本発明に従って予防、制御または治療され得る、FXRの活性に付随する疾患、障害または症状の例として、限定されないが、移植片拒絶反応、線維性障害(例えば、肝線維症)、炎症性障害(例えば、急性肝炎、慢性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD))、ならびに細胞増殖性障害(例えば、がん、骨髄腫、線維腫、肝細胞がん、結腸直腸がん、前立腺がん、白血病、カポジ肉腫、充実性腫瘍)が挙げられる。
本発明の化合物によって予防または治療されるのに適する線維性障害、炎症性障害、ならびに細胞増殖性障害として、限定されないが、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、アルコール性または非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、薬物誘発性肝炎、胆汁性肝硬変、門脈圧亢進症、再発不全、肝機能低下、肝血流障害、腎症、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患(IBD)、異常膵液分泌、良性前立腺肥大、神経因性膀胱疾患、糖尿病性腎症、巣状分節状糸球体硬化症、IgA腎症、薬物または移植誘発性腎症、自己免疫腎症、ループス腎炎、肝線維症、腎線維症、慢性腎疾患(CKD)、糖尿病性腎疾患(DKD)、皮膚線維症、ケロイド、全身性硬化症、強皮症、ウイルス誘発性線維症、特発性肺線維症(IPF)、間質性肺疾患、非特異的間質性肺炎(NSIP)、通常型間質性肺炎(UIP)、放射線照射誘発性線維症、家族性肺線維症、気道線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、脊髄腫瘍、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、心不全、心臓線維症、血管線維症、血管周囲線維症、***、がん、骨髄腫、線維腫、肝細胞がん、結腸直腸がん、前立腺がん、白血病、慢性リンパ球性白血病、カポジ肉腫、充実性腫瘍、脳梗塞、脳出血、神経因性疼痛、末梢神経障害、加齢黄斑変性(AMD)、緑内障、眼線維症、角膜瘢痕、糖尿病性網膜症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、瘢痕性類天疱瘡の緑内障濾過手術による瘢痕化(cicatricial pemphigoid glaucoma filtration surgery scarring)、クローン病または全身性紅斑性狼瘡;異常創傷治癒よりもたらされるケロイド形成;臓器移植後に生じる線維症、骨髄線維症、および筋腫が挙げられる。1の実施態様において、本発明は、線維性障害、炎症性障害、または細胞増殖性障害を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする患者に、治療的に効果的な量の本発明の少なくとも1つの化合物を、単独で、または、所望により、もう一つ別の本発明の化合物、および/または少なくとも1つの他の型の治療薬と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、療法において用いるための本発明の化合物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、その線維性障害、炎症性障害、または細胞増殖性障害の治療用の療法において用いるための本発明の化合物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明はまた、その線維性障害、炎症性障害、または細胞増殖性障害の治療用の医薬の製造において用いるための本発明の化合物の使用を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、線維性障害、炎症性障害、または細胞増殖性障害を治療するための方法であって、それを必要とする患者に、治療的に効果的な量の第1および第2の治療薬を投与し、ここで該第1の治療薬が本発明の化合物である、ことを含む、方法を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、療法において同時に、別々にまたは連続して用いるために、本発明の化合物および付加的な治療薬を組み合わせた調製物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、線維性障害、炎症性障害、または細胞増殖性障害の治療において同時に、別々にまたは連続して用いるために、本発明の化合物および付加的な治療薬を組み合わせた調製物を提供する。
本発明の化合物は、1または複数の抗線維性および/または抗炎症性治療薬などの付加的な治療薬と組み合わせて利用されてもよい。
1の実施態様において、組み合わせた医薬組成物、組み合わせ方法または組み合わせ使用において使用される付加的な治療剤は、以下の治療剤:TGFβ受容体阻害剤(例えば、ガルニセルチブ)、TGFβ合成の阻害剤(例えば、ピルフェニドン)、血管内皮増殖因子(VEGF)の阻害剤、血小板誘発性成長因子(PDGF)および線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体キナーゼ(例えば、ニンテダニブ)、ヒト化抗αVβ6インテグリンモノクローナル抗体(例えば、3G9)、ヒト組換えペントラキシン−2、組換えヒト血清アミロイドP、TGFβ−1、−2、および−3に対する組換えヒト抗体、エンドセリン受容体アンタゴニスト(例えば、マシテンタン)、インターフェロンガンマ、c−Junアミノ−末端キナーゼ(JNK)阻害剤(例えば、4−[[9−[(3S)−テトラヒドロ−3−フラニル]−8−[(2,4,6−トリフルオロフェニル)アミノ]−9H−プリン−2−イル]アミノ]−トランス−シクロヘキサノール、3−ペンチルベンゼン酢酸(PBI−4050)、マンガン(III)含有のテトラ置換のポルフィリン、エオタキシン−2を標的とするモノクローナル抗体、インターロイキン−13(IL−13)抗体(例えば、レブリキズマブ、トラロキヌマブ)、インターロイキン4(IL−4)とインターロイキン13(IL−13)を標的とする二重特異性抗体、NK1タキキニン受容体アゴニスト(例えば、Sar9、Met(O2)11−サブスタンスP)、シントレデキンベスドトクス(Cintredekin Besudotox)、結合増殖因子に拮抗するヒト組換えDNA誘発のIgG1カッパモノクローナル抗体およびCC−ケモカインリガンド2に対して選択的な完全なヒトIgG1カッパ抗体(例えば、カルルマブ、CCX140)、抗酸化剤(例えば、N−アセチルシステイン)、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害剤(例えば、シルデナフィル)、ムスカリン性アンタゴニストなどの閉塞性気道疾患を治療するための薬剤(例えば、チオトロピウム、臭化イパトロピウム)、アドレナリン作動性β2アゴニスト(例えば、サルブタモール、サルメテロール)、コルチコステロイド(例えば、トリアムシノロン、デキサメタゾン、フルチカゾン)、免疫抑制剤(例えば、タクロリムス、ラパマイシン、ピメクロリムス)、および肝臓、胆管および腎臓の線維症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、心臓線維症、特発性肺線維症(IPF)、および全身性硬化症などの線維化状態の治療に有用な治療薬のうち、1または複数の、好ましくは1〜3個の治療剤より選択される。かかる線維性症状を治療するのに有用な治療薬は、限定されないが、FXRアゴニスト(例えば OCA、GS−9674、およびLJN452)、LOX L2阻害剤(例えば シムツズマブ)、LPA1アンタゴニスト(例えば、BMS−986020およびSAR−100842)、PPARモジュレーター(例えば、エラフィブラノル(elafibrinor)、ピオグリタゾン、およびサログリタザル、IVA337)、SSAO/VAP−1阻害剤(例えば、PXS−4728AおよびSZE5302)、ASK−1阻害剤(例えば、GS−4997またはセロンセルチブ)、ACC阻害剤(例えば、CP−640186およびNDI−010976またはGS−0976)、FGF21模倣体(例えば、LY2405319およびBMS−986036)、カスパーゼ阻害剤(例えば、エムリカザン)、NOX4阻害剤(例えば、GKT137831)、MGAT2阻害剤(例えば、BMS−963272)、αVインテグリン阻害剤(例えば、アビツズマブ)および胆汁酸/脂肪酸のコンジュゲート(例えば、アラムコール)を包含する。本発明の種々の実施態様のFXRアゴニストはまた、CCR2/5阻害剤(例えば、セニクリビロック)、ガレクチン−3阻害剤(例えば、TD−139、GR−MD−02)、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト(例えば、タイペルカスト、モンテルカスト)、SGLT2阻害剤(例えば、ダパグリフロジン、レモグリフロジン)、GLP−1受容体アゴニスト(例えば、リラグルチドおよびセマグルチド)、FAK阻害剤(例えば、GSK−2256098)、CB1インバースアゴニスト(例えば、JD−5037)、CB2アゴニスト(例えば、APD−371およびJBT−101)、オートタキシン阻害剤(例えば、GLPG1690)、プロリルt−RNAシンセターゼ阻害剤(例えば、ハロフジノン(halofugenone))、FPR2アゴニスト(例えば、ZK−994)、およびTHRアゴニスト(例えば、MGL:3196)などの1または複数の治療薬と組み合わせて使用されてもよい。もう一つ別の実施態様において、組み合わせた医薬組成物、組み合わせ方法または組み合わせ使用において使用される付加的な治療剤は、アレムツズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、ニボルマブ、オファツムマブ、ペムブロリズマブ、およびリツキシマブなどの、1または複数の、好ましくは1ないし3個のがん免疫治療剤より選択される。
本発明の化合物は、例えば、錠剤、カプセル(それぞれ、徐放性製剤または持続放出性製剤を含む)、丸剤、散剤、顆粒、エリキシル、チンキ、懸濁液、シロップおよび乳剤などで経口的に;舌下的に;バッカル的に;皮下、静脈内、筋肉内または胸骨下注射、あるいは注入技法(例えば、滅菌注射可能な水性または非水性溶液または懸濁液)によるなどで非経口的に;鼻粘膜への投与を含む、吸入スプレーによるなどで経鼻的に;クリームまたは軟膏の形態などで局所的に;あるいは坐剤の形態などで経直腸的に、いずれか適切な手段により本明細書に記載のいずれかの使用のために投与され得る。それらは単独で投与され得るが、通常、選択される投与経路および標準的な製剤学的基準に基づき選択される医薬的担体と共に投与されるであろう。
「医薬組成物」なる語は、本発明の化合物を少なくとも1つのさらなる医薬的に許容される担体と組み合わせて含む組成物を意味する。「医薬的に許容される担体」は、投与経路および投与剤形の性質に依存する、動物、特に哺乳類への生理活性薬剤の送達の分野で一般的に許容される媒体、すなわち、希釈剤、保存料、増量剤、流動性制御剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、香料、芳香剤、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤および分散剤などのアジュバント、賦形剤またはベヒクルをいう。医薬的に許容される担体は、当業者に周知の数多くの因子に従い製剤化される。これらは、限定されないが、製剤化される活性薬剤の型および性質;薬剤を含む組成物が投与される対象;該組成物の意図される投与経路;目標の治療指標を包含する。医薬的に許容される担体は水性および非水性の液体媒体、ならびに様々な固形および半固形の投与剤形を含む。かかる担体は活性成分に加えて数多くの異なる成分および添加剤を含み得、かかるさらなる成分は、当業者に周知の様々な理由、例えば、活性薬剤の安定化、結合剤などの理由で該製剤に含まれる。適切な医薬的に許容される担体およびそれらの選択に関与する因子に関する記載は、容易に入手できる様々な情報源、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Edition (1990)に見られる。
本明細書で使用される場合の「治療する」または「治療」なる語は、本発明の化合物または組成物を用いることで、有益な結果または望ましい結果(臨床結果を含む)を得るための解決方法をいう。本発明の目的のために、有益または望ましい臨床結果は、限定されないが、1または複数の次の結果:疾患、障害または症状よりもたらされる1または複数の徴候の重度および/または頻度を減らすこと;疾患、障害または症状の程度を下げるか、またはその退行を惹起すること;疾患、障害または症状を安定させること(例えば、疾患、障害または症状の悪化を防止するか、遅らせること);疾患、障害または症状の進行を遅延または遅くすること;疾患、障害または症状の状態を改善すること;疾患、障害または症状を治療するのに必要とされる1または複数の他の医薬の用量を減少させること;および/または生活の質を上げることを包含する。
本発明の化合物のための投与計画は、当然のことながら、特定の薬剤の薬物動態学的性質ならびにその投与方法および投与経路;レシピエントの種、年齢、性別、健康状態、医学的状態、および体重;症状の性質および度合い;現在行われている治療の種類;治療頻度;投与経路、患者の腎機能および肝機能、ならびに所望の効果といった既知の因子に応じて変化するであろう。
一般的な指標として、各活性成分の1日あたりの経口投与量は、指示された効果について用いる場合、約0.01から約5000mg/日、好ましくは約0.01から約1000mg/日、最も好ましくは約0.01から約250mg/日の範囲にある。静脈内投与の場合、最も好ましい用量は持続静注の間で約0.001から約10mg/kg/分の範囲にあろう。本発明の化合物は1日に付き単回投与でもよく、あるいは、1日当たりの総用量を1日2、3、または4回に分割した用量で投与してもよい。
該化合物は、典型的には、意図される投与剤形、例えば、経口錠剤、カプセル、エリキシル、およびシロップに関連して、一般的な製剤学的基準に一致する適切に選択される適切な医薬的希釈剤、賦形剤または担体(本明細書中では医薬的担体と総称する)との混合物で投与される。
投与に適する剤形(医薬組成物)は、用量単位当たり約0.1mg〜約2000mgの活性成分を含有してもよい。これらの医薬組成物中には、活性成分が、通常、組成物の総重量に基づいて、約0.1−95重量%の量で配合されるであろう。
典型的な経口投与用カプセルは、本発明の少なくとも1つの化合物(250mg)、ラクトース(75mg)、およびステアリン酸マグネシウム(15mg)を含有する。該混合物を60メッシュのシーブに通し、No.1のセラチンカプセルに詰める。
典型的な注射製剤は、本発明の少なくとも1つの化合物(250mg)をバイアルに無菌状態で入れ、無菌で凍結乾燥させて密封することで製造される。使用の際に、バイアルの中身を2mLの生理食塩水と混合し、注射可能な製剤を生成する。
本発明は、その範囲内に、活性成分として治療的に効果的な量の本発明の少なくとも1つの化合物を、単独でまたは医薬担体と組み合わせて含む、医薬組成物を包含する。所望により、本発明の化合物は、単独で、本発明の他の化合物と組み合わせるか、あるいは1または複数の、好ましくは1〜3個の他の治療薬、例えば、ASK−1阻害剤、CCR2/5アンタゴニスト、オートタキシン阻害剤、LPA1受容体アンタゴニストまたは他の医薬的に活性な材料と組み合わせることができる。
上記した他の治療薬が本発明の化合物と組み合わせて利用される場合、該治療薬は、上記した特許にあるように、例えば、Physicians' Desk Referenceにおいて示されるそれらの量にて使用されてもよく、さもなければ当業者によって決定されてもよい。
特に、単一の投与単位として提供される場合、組み合わせた活性成分の間で化学反応が発生する可能性がある。このために、本発明の化合物と、第2の治療薬とを単一の投与単位にて組み合わせる場合、活性成分は単一の投与単位において組み合わされるが、該活性成分の間の物理的接触が最少(すなわち、減少)するように、それらは処方される。例えば、1の活性成分を腸溶性コーティングしてもよい。活性成分の1つに腸溶性コーティングを施すことにより、組み合わせた活性成分の接触を最少とすることが可能であるだけでなく、これらの成分の1つが胃で放出されるのではなく、むしろ腸で放出されるように、これらの成分の1つの消化管での放出を調節することも可能である。活性成分の1つが、消化管全体を通してその持続放出に影響を及ぼす材料で被覆されてもよく、組み合わされた活性成分の間の物理的接触を最少にするように供することもできる。さらには、持続放出成分は、この成分の放出が腸でだけ生じるように付加的に腸溶性コーティングされ得る。さらにもう一つ別の解決方法は、活性成分をさらに分離するために、1の成分を持続性および/または腸溶性放出ポリマーで被覆し、他の成分も低密度等級のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)または当該分野にて既知の他の適切な材料で被覆する、併用生成物を処方することを含むであろう。ポリマーコーティング剤は他の成分との相互作用に対してさらなるバリアーを形成するのに供する。
単一剤形にて投与するか、あるいは同時で同じ方式によるものあるが、別々の形態にて投与されるかのいずれかである、本発明の併用生成物の成分間の接触を最小限に抑えるこれらの方法および他の方法は、本開示を一度でも読めば、当業者であれば容易に理解するであろう。
本発明の化合物は、単独で、あるいは1または複数の、好ましくは1〜3個のさらなる治療薬と組み合わせて投与され得る。「組み合わせて投与」または「併用療法」とは、本発明の化合物と、1または複数の、好ましくは1〜3個のさらなる治療薬が、治療される哺乳動物に一緒に投与されることを意味する。組み合わせて投与される場合、各成分は、同時に、あるいは異なる時点でいずれかの順序で連続的に投与されてもよい。かくして、各成分は、別々であるが、所望とする治療効果を得るために、時間的に十分に近接して投与されてもよい。
本発明の化合物は、FXRアゴニストに関連する試験またはアッセイにて、標体または参照となる化合物として、例えば品質基準または管理物質として有用でもある。かかる化合物は、例えば、FXRアゴニスト活性に関する医薬研究に使用するための市販のキットにて提供されてもよい。例えば、本発明の化合物は、一のアッセイにて対照として用い、その既知の活性を、活性が不明な化合物と比較することができる。このことは、実験者に、該アッセイが適切に行われていることを保証し、特に試験化合物が対照となる化合物の誘導体である場合に、比較となる根拠を提供する。新たなアッセイまたはプロトコルが開発されると、本発明に係る化合物はその有効性を試験するのに使用され得る。
本発明の化合物はまた、製造品も包含する。本明細書中で用いられるように、製造品は、限定されないが、キットおよびパッケージを含むものとする。本発明の製造品は、(a)第1の容器;(b)第1の容器内にある医薬組成物(ここで、該組成物は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩の形態を含む第1の治療薬を含む);および(c)該医薬組成物が脂質異常症およびその後遺症の治療に用いることができる旨を記載したパッケージ挿入物を含む。もう一つ別の実施態様において、該パッケージ挿入物には、該医薬組成物が線維症およびその後遺症の治療のための第2の治療薬と組み合わせて(上記と同意義)使用され得る旨が記載される。該製造品はさらに、(d)第2の容器(ここで、構成要素(a)および(b)を第2の容器に入れ、構成要素(c)を第2の容器の内または外に配置する)を含んでいてもよい。第1および第2の容器内に入れるとは、各容器が該構成要素をその領域内に保持することを意味する。
第1の容器は、医薬組成物の保持に用いられる容器である。この容器は、製造、貯蔵、運搬、および/または個別/大量販売のためのものである。第1の容器は、ボトル、ジャー、バイアル、フラスコ、シリンジ、チューブ(例えば、クリーム製剤用のもの)、または医薬製剤の製造、保持、貯蔵、または流通に用いられる任意の別の容器を包含するものとする。
第2の容器は、第1の容器を保持し、所望によりパッケージ挿入物を保持するために用いられるものである。第2の容器の例として、限定されないが、箱(例えば、ダンボールまたはプラスチック)、木箱、カートン、袋(例えば、紙またはプラスチックの袋)、ポーチ、およびサックが挙げられる。パッケージ挿入物は、テープ、接着剤、ホッチキス、または他の付着方法により第1の容器の外側に物理的に付着させることができ、あるいは、第1の容器に付着させる物理的手段を何ら用いることなく第2の容器内に置かれてもよい。あるいはまた、パッケージ挿入物は第2の容器の外に置かれてもよい。第2の容器の外に置く場合、パッケージ挿入物はテープ、接着剤、ホッチキス、または他の付着方法により物理的に付着していることが好ましい。あるいはまた、物理的に付着することなく第2の容器の外側に近接または接触した状態とすることができる。
パッケージ挿入物は、第1の容器内に入れられた医薬組成物に関する情報を記載するラベル、タグ、マーカーなどである。該情報は、通常、該製造品が販売される地域を管理する規制当局(例えば、アメリカ食品医薬品局)により決定されるであろう。好ましくは、パッケージ挿入物は該医薬組成物が認可された旨を具体的に記載する。パッケージ挿入物は、ある人がそこにまたはその上に含まれる情報を読み取ることができるいずれの材料で作られてもよい。好ましくは、パッケージ挿入物は、それ上に所望の情報を形成する(例えば、印刷または貼り付ける)印刷可能な材料(例えば、紙、プラスチック、ダンボール、ホイール、あるいは紙またはプラスチック製のシール等)である。
III. 定義
本明細書および添付される特許請求の範囲を通し、所定の化学式または名称は、異性体が存在する場合には、すべての立体および光学異性体ならびにそのラセミ体を包含する。特に断りがなければ、すべてのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマーの形態)およびラセミ体は本発明の範囲内にある。C=C二重結合、C=N二重結合、環系等の多数の幾何異性体も化合物においても存在することができ、かかるすべての安定した異性体は本発明に含まれる。本発明の化合物のシス−およびトランス−(あるいはE−およびZ−)幾何異性体が記載され、異性体の混合物としてあるいは分離した異性体の形態として単離されてもよい。本発明の化合物は光学活性な形態またはラセミ形態にて単離され得る。光学活性体は、ラセミ体を分割することにより、あるいは光学活性な出発物質より合成することにより、製造されてもよい。本発明の化合物を製造するのに使用されるすべての方法およびその方法の中で製造される中間体は本発明の一部であると考えられる。エナンチオマーまたはジアステレオマーの生成物が製造される場合、それらは従来の方法、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶により分離されてもよい。その方法の条件に応じて、本発明の最終生成物は、遊離(中性)または塩の形態のいずれかで得られる。これらの最終生成物の遊離形態および塩の両方が本発明の範囲内にある。所望により、化合物の一の形態は別の形態に変換されてもよい。遊離塩基または酸は塩に変換されてもよく;塩は遊離化合物またはもう一つ別の塩に変換されてもよく;本発明の異性体の化合物の混合物は、個々の異性体に分離されてもよい。本発明の化合物、その遊離形態および塩は、水素原子が該分子の他の部分に転位し、該分子の原子間の化学結合がそれに伴って再編成された複数の互変異性体の形態にて存在してもよい。存在する限り、すべての互変異性体の形態が本発明に含まれることを理解すべきである。本明細書にて使用される場合、「本発明の化合物」は、式(I)、(IIa)、および(IIb)のいずれか1つの式によって包含される1または複数の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を意味する。
本明細書で使用される場合、「アルキル」または「アルキレン」なる語は、特定される数の炭素原子を有する分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むものとする。「アルキル」は一価の飽和脂肪族基(エチルなど)を示す一方で、「アルキレン」は二価の飽和脂肪族基(エチレンなど)を意味する。例えば、「C1〜C10アルキル」または「C1−10アルキル」は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9およびC10アルキル基を含むものとする。また、例えば、「C1〜C6アルキル」または「C1−6アルキル」は1ないし6個の炭素原子を有するアルキルを意味し;「C1〜C6アルキレン」または「C1−6アルキレン」は1ないし6個の炭素原子を有するアルキレンを意味する。アルキル基は置換されていなくても、少なくとも1つの水素が別の化学基で置き換えられるように置換されていてもよい。アルキル基の例として、以下に限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル)、およびペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)が挙げられる。「C0アルキル」または「C0アルキレン」が用いられる場合、それは直接結合を意味するものとする。
特記されない限り、本明細書で単独で使用される、またはもう一つ別の基の部分としての「低級アルキル」なる語は、1〜8個の炭素を含有する直鎖および分岐鎖の両方の炭化水素を包含し、本明細書で単独で使用される、またはもう一つ別の基の部分としての「アルキル」および「alk」なる語は、直鎖において、1〜20個の炭素、好ましくは1〜10個の炭素、より好ましくは1〜8個の炭素を含有する、直鎖および分岐鎖の両方の炭化水素、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、その種々の分岐鎖異性体等を包含する。
「ヘテロアルキル」は、1または複数の炭素原子が、O、NまたはSなどのヘテロ原子と置き換えられているアルキル基をいう。例えば、親分子に結合しているアルキル基の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)と置き換えられるとすれば、得られるヘテロアルキル基は、各々、アルコキシ基(例えば、−OCH3等)、アルキルアミノ(例えば、−NHCH3、−N(CH3)2等)、またはチオアルキル基(例えば、−SCH3)である。親分子と結合していないアルキル基の末端以外の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)と置き換えられるとすれば、得られるヘテロアルキル基は、各々、アルキルエーテル(例えば、−CH2CH2−O−CH3等)、アルキルアミノアルキル(例えば、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2等)、またはチオアルキルエーテル(例えば、−CH2−S−CH3)である。アルキル基の末端の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)と置き換えられるとすれば、得られるヘテロアルキル基は、各々、ヒドロキシアルキル基(例えば、−CH2CH2−OH)、アミノアルキル基(例えば、−CH2NH2)、またはアルキルチオール基(例えば、−CH2CH2−SH)である。ヘテロアルキル基は、例えば、1〜20個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、または1〜6個の炭素原子を有し得る。C1−C6ヘテロアルキル基は1〜6個の炭素原子を有するヘテロアルキル基を意味する。
「アルケニル」または「アルケニレン」は、特定数の炭素原子と、鎖内の任意の安定した位置にて存在し得る、1または複数の、好ましくは1ないし2個の炭素−炭素の二重結合とを有する直鎖または分岐したいずれかの配置の炭化水素鎖を包含するものとする。「アルケニル」は一価の基を示す一方で、「アルケニレン」は二価の基を意味する。例えば、「C2〜C6アルケニル」または「C2−6アルケニル」(またはアルケニレン)は、C2、C3、C4、C5、およびC6アルケニル基を包含するものとする。アルケニルの例として、限定されないが、エテニル、1−プロぺニル、2−プロぺニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−メチル−2−プロぺニル、および4−メチル−3−ペンテニルが挙げられる。
「アルキニル」または「アルキニレン」は、鎖内の任意の安定した位置にて存在し得る、1または複数の、好ましくは1ないし3個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖のいずれかの配置の炭化水素鎖を包含するものとする。「アルキニル」は一価の基を示す一方で、「アルキニレン」は二価の基を意味する。例えば、「C2〜C6アルキニル」または「C2−6アルキニル」(またはアルキニレン)は、C2、C3、C4、C5およびC6アルキニル基;エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル等を包含するものとする。
本明細書で使用される場合、「アリールアルキル」(a.k.a. アラルキル)、「ヘテロアリールアルキル」、「カルボシクリルアルキル」または「ヘテロシクリルアルキル」は、炭素原子、典型的には末端またはsp3炭素原子に結合した水素原子の1つが、アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、またはヘテロシクリルと個々に置き換えられている、非環式アルキル基をいう。典型的なアリールアルキル基は、限定されないが、ベンジル、2−フェニルエタン−1−イル、ナフチルメチル、2−ナフチルエタン−1−イル、ナフトベンジル、2−ナフトフェニルエタン−1−イル等を包含する。アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、カルボシクリルアルキル、またはヘテロシクリルアルキル基は、4〜20個の炭素原子と、0〜5個のヘテロ原子を含むことができ、例えば、アルキル部分は1〜6個の炭素原子を含有してもよい。
本明細書で使用される場合、「ベンジル」なる語は、水素原子の1つがフェニル基で置き換えられているメチル基をいい、該フェニル基は、所望により、1ないし5個の基、好ましくは1ないし3個の基、−OH、−OCH3、Cl、F、Br、I、−CN、−NO2、−NH2、−NH(CH3)、−N(CH3)2、−CF3、−OCF3、−C(=O)CH3、−SCH3、−S(=O)CH3、−S(=O)2CH3、−CH3、−CH2CH3、−CO2H、および−CO2CH3で置換されていてもよい。「ベンジル」はまた、記号「Bn」で表すこともできる。
「低級アルコキシ」、「アルコキシ」または「アルキルオキシ」、「アリールオキシ」または「アラルコキシ」なる語は、酸素原子と結合した上記のアルキル、アラルキルまたはアリール基のいずれかをいう。「C1〜C6アルコキシ」または「C1−6アルコキシ」(またはアルキルオキシ)は、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6アルコキシ基を含むものとする。アルコキシ基の例として、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシおよびイソプロポキシ)、およびt−ブトキシが挙げられる。同様にして、「低級アルキルチオ」、「アルキルチオ」、「チオアルコキシ」、「アリールチオ」、または「アラルキルチオ」は、表示された数の炭素原子が硫黄架橋を介して結合した上記されるようなアルキル、アリール、またはアラルキル基、例えば、メチル−S−およびエチル−S−をいう。
本明細書中で単独で、またはもう一つ別の基の一部として使用されるような、「アルカノイル」または「アルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基と結合したアルキルをいう。例えば、アルキルカルボニルは、アルキル−C(O)−で表すことができる。「C1〜C6アルキルカルボニル」(またはアルキルカルボニル)は、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6アルキル−C(O)−基を含むものとする。
本明細書中で単独で、またはもう一つ別の基の一部として使用されるような、「アルキルスルホニル」または「スルホンアミド」なる語は、スルホニル基と結合したアルキルまたはアミノをいう。例えば、アルキルスルホニルは、−S(O)2R’で表されてもよく、その一方でスルホンアミドは、−S(O)2NRcRdで表されてもよい。R’はC1〜C6アルキルであり;RcおよびRdは「アミノ」について下記されるとおりである。
本明細書中で単独で、またはもう一つ別の基の一部として使用されるような、「カルバメート」なる語は、アミド基と結合した酸素をいう。例えば、カルバメートは−N(RcRd)−C(O)−O−で表されてよく、RcおよびRdは「アミノ」について下記されるとおりである。
本明細書中で単独で、またはもう一つ別の基の一部として使用されるような、「アミド」なる語は、カルボニル基と結合したアミノをいう。例えば、アミドは−N(RcRd)−C(O)−で表されてもよく、RcおよびRdは「アミノ」について下記されるとおりである。
「アミノ」なる語は、−NRc1Rc2として定義され、ここでRc1およびRc2は、独立して、HまたはC1−6アルキルであるか;あるいはまた、Rc1およびRc2は、それらが結合する原子と一緒になって、3−ないし8員のヘテロ環式環を形成し、それは所望によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、オキソ、C1−6アルキル、アルコキシ、およびアミノアルキルより選択される1または複数の基で置換されてもよい。Rc1またはRc2(あるいはその両方)がC1−6アルキルである場合、該アミノ基はアルキルアミノと称することもできる。アルキルアミノ基の例として、限定されないが、−NH2、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ等が挙げられる。
「アミノアルキル」なる語は、水素原子の1つがアミノ基と置換されているアルキル基をいう。例えば、アミノアルキルは−N(Rc1Rc2)−アルキレン−で表されてもよい。「C1〜C6」または「C1−6」アミノアルキル」(またはアミノアルキル)は、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6アミノアルキル基を含むものとする。
本明細書中で単独で、またはもう一つ別の基の一部として使用されるような、「ハロゲン」または「ハロ」なる語は、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素をいい、塩素またはフッ素が好ましい。
「ハロアルキル」は、特定数の炭素原子を有し、1または複数のハロゲンで置換される、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むものとする。「C1〜C6ハロアルキル」または「C1−6ハロアルキル」(またはハロアルキル)は、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6ハロアルキル基を包含するものとする。ハロアルキルの例として、限定されないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、およびヘプタクロロプロピルが挙げられる。ハロアルキルの例はまた、「フルオロアルキル」を包含し、特定数の炭素原子を有し、1または複数のフッ素原子で置換される、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むものとする。本明細書で使用される、「ポリハロアルキル」なる語は、2〜9個の、好ましくは2〜5個の、FまたはCl、好ましくはFなどのハロ置換基を含む上記のような「アルキル」基を、例えば、CF3CH2、CF3またはCF3CF2CH2をいう。
「ハロアルコキシ」または「ハロアルキルオキシ」は、表示される数の炭素原子が酸素架橋を介して結合している、上記されるようなハロアルキル基を表す。例えば、「C1〜C6ハロアルコキシ」または「C1−6ハロアルコキシ」は、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6ハロアルコキシ基を包含するものとする。ハロアルコキシの例として、限定されないが、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、およびペンタフルオロエトキシが挙げられる。ハロアルコキシの他の例はまた、表示される数の炭素原子が酸素架橋を介して結合している、上記されるようなフルオロアルキル基を表す、「フルオロアルコキシ」を包含する。同様に、「ハロアルキルチオ」または「チオハロアルコキシ」は、表示される数の炭素原子が硫黄架橋を介して結合している、上記されるようなハロアルキル基、例えば、トリフルオロメチル−S−、およびペンタフルオロエチル−S−を表す。本明細書にて使用されるような「ポリハロアルキルオキシ」なる語は、2ないし9個、好ましくは2ないし5個のFまたはClなどの、好ましくはFのハロ置換基を含む、ポリフルオロアルコキシ、例えば、−OCH2CF3、−OCF3、または−OCH2CF2CF3などの、上記した「アルコキシ」または「アルキルオキシ」基をいう。
「ヒドロキシアルキル」は、特定数の炭素原子を有し、1または複数のヒドロキシル(OH)で置換される、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むものとする。「C1〜C6ヒドロキシアルキル」(またはヒドロキシアルキル)は、C1、C2、C3、C4、C5およびC6ヒドロキシアルキル基を包含するものとする。
「シクロアルキル」なる語は、モノ−、ビ−またはポリ−環式環系を含む、環状アルキル基をいう。「C3〜C7シクロアルキル」または「C3−7シクロアルキル」はC3、C4、C5、C6およびC7シクロアルキル基を含むものとする。シクロアルキル基の例として、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびノルボルニルが挙げられる。1−メチルシクロプロピルおよび2−メチルシクロプロピルなどの分岐したシクロアルキル基は「シクロアルキル」の定義に含まれる。
「シクロヘテロアルキル」なる語は、モノ−、ビ−またはポリ−環式環系を含む、環状ヘテロアルキル基をいう。「C3〜C7シクロヘテロアルキル」または「C3−7シクロヘテロアルキル」はC3、C4、C5、C6およびC7シクロヘテロアルキル基を含むものとする。シクロヘテロアルキル基の例として、限定されないが、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルおよびピペラジニルが挙げられる。ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル、ピリジニルメチル、ピリジジルメチル、ピリミジルメチル、およびピラジニルメチルなどの分岐したシクロヘテロアルキル基は「シクロヘテロアルキル」の定義に含まれる。
本明細書で使用される場合、「アザシクリル」なる語は、環中に1または複数の窒素原子を含有するシクロヘテロアルキルをいう。アザシクリル基の例として、限定されないが、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルおよびピペラジニルが挙げられる。
本明細書で用いられる場合、「炭素環」、「カルボシクリル」または「炭素環式」は、いずれか安定した3、4、5、6、7または8員の単環式、あるいは5、6、7、8、9、10、11、12または13員の多環式(二環式または三環式を含む)炭化水素環を意味するものとし、そのいずれも飽和であっても、部分的に不飽和であってもよい。すなわち、「炭素環」、「カルボシクリル」または「炭素環式」なる語は、限定されないが、シクロアルキルおよびシクロアルケニルを包含する。かかる炭素環の例として、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプテニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、アダマンチル、シクロオクチル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオクタン、フルオレニル、インダニル、アダマンチル、およびテトラヒドロナフチル(テトラリン)が挙げられる。上記されるように、架橋環も、炭素環(例えば、[2.2.2]ビシクロオクタン)の定義に含まれる。好ましい炭素環は、特に断りがなければ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、インダニル、およびテトラヒドロナフチルである。架橋環は1または複数の、好ましくは1ないし3個の炭素原子が2個の隣接しない炭素原子を連結する場合に生じる。好ましい架橋は1または2個の炭素原子である。架橋は常に単環式環を三環式環に変換することに留意する。環が架橋されると、その環にある置換基はまた架橋上に存在してもよい。
さらには、本明細書中で単独で、またはもう一つ別の基の一部として使用されるような、「シクロアルキル」および「シクロアルケニル」を含む、「カルボシクリル」なる語は、飽和または部分的に不飽和の(1または2個の二重結合を含有する)、1〜3個の環を含有する、合計で3〜20個の環を形成する炭素、好ましくは3〜10個の、または3〜6個の環を形成する炭素を含有する、単環式アルキル、二環式アルキルおよび三環式アルキルを含む、環状炭化水素基を包含し、それらはアリールについて上記されるように1または2個の芳香族環と縮合してもよく、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシルおよびシクロドデシル、シクロヘキセニル、
を包含し、それらの基はいずれも、所望により、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、シクロアルキル、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、オキソ、アシル、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオールおよび/またはアルキルチオなどの1〜4個の置換基で、および/またはアルキル置換基のいずれかで置換されてもよい。
本明細書で使用される場合、「二環式炭素環」または「二環式炭素環基」なる語は、2個の縮合環を含有し、炭素原子からなる安定した9または10員の炭素環式環系を意味するものとする。2個の縮合環のうち1つの環は第二の環に縮合したベンゾ環であり;第二の環は、飽和または部分不飽和の5または6員の炭素環である。二環式炭素環基は任意の炭素原子でそのペンダント基に結合し、安定な構造となっていてもよい。本明細書に記載の二環式炭素環基は、得られる化合物が安定しているならば、いずれの炭素上で置換されてもよい。二環式炭素環基の例は、限定されないが、1,2−ジヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルおよびインダニルである。
本明細書で使用される場合、本明細書中で単独で、またはもう一つ別の基の一部として使用されるような、「アリール」なる語は、例えば、フェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナントラニルを含む、単環式または多環式(二環式および三環式を含む)芳香族炭化水素をいう。アリール部分は、周知であり、例えば、Lewis, R.J.編、Hawley’s Condensed Chemical Dictionary, 13th Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York(1997)において記載される。1の実施態様において、「アリール」なる語は、環部分にて6〜10個の炭素を含有する単環式および二環式芳香族基(フェニルまたは1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチルを含む)を意味する。例えば、「C6またはC10アリール」または「C6−10アリール」はフェニルおよびナフチルをいう。特記されない限り、「アリール」、「C6またはC10アリール」、「C6−10アリール」、または「芳香族残基」は、置換されていなくても、−OH、−OCH3、F、Cl、Br、I、−CN、−NO2、−NH2、−NH(CH3)、−N(CH3)2、−CF3、−OCF3、−C(O)CH3、−SCH3、−S(O)CH3、−S(O)2CH3、−CH3、−CH2CH3、−CO2H、および−CO2CH3より選択される、1〜5個の基、好ましくは1〜3個の基で置換されてもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、または「ヘテロ環基」なる語は、飽和または部分的に不飽和であり、炭素原子ならびにN、OおよびSからなる群より独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する、安定した3、4、5、6または7員の単環式または5、6、7、8、9、10、11、12、13または14員の多環式(二環式および三環式を含む)ヘテロ環式環を意味するものとし、上記したいずれかのヘテロ環式環が炭素環式環またはアリール環(例えば、ベンゼン環)と縮合している、いずれの多環式基も包含する。すなわち、「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、または「ヘテロ環式基」なる語は、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロシクロアルケニルなどの非芳香族環系を包含する。窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化されてもよい(すなわち、N→OおよびS(O)pであり、ここでpは0、1または2である)。窒素原子は置換されていても、置換されていなくてもよい(すなわち、NまたはNRであり、ここでRは、定義されるとすれば、Hまたは他の置換基である)。ヘテロ環式環は、任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合し、安定した構造がもたらされてもよい。本明細書に記載のヘテロ環式環は、得られる化合物が安定しているならば、炭素原子上でまたは窒素原子上で置換されてもよい。ヘテロ環の窒素は所望により四級化されてもよい。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数が1を超える場合、これらのヘテロ原子は相互に隣接しないことが好ましい。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数は1以下であることが好ましい。ヘテロシクリルの例として、限定されないが、アゼチジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペロニル、ピラニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、モルホリニル、およびジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフランが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「二環式ヘテロ環」または「二環式ヘテロ環基」なる語は、2個の縮合環を含有し、炭素原子と、N、OおよびSからなる群より独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子とから構成される、安定した9または10員のヘテロ環式環系を意味するものとする。2個の縮合環のうち、一の環は、5員のヘテロアリール環、6員のヘテロアリール環またはベンゾ環を含む5または6員の単環式芳香族環であり、それぞれが第二の環に縮合する。第二の環は、飽和、部分不飽和または不飽和であり、5員のヘテロ環、6員のヘテロ環または炭素環を含む(ただし、第二の環が炭素環の場合、第一の環はベンゾ以外の環である)、5または6員の単環式環である。
二環式ヘテロ環基は、任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合し、安定した構造がもたらされてもよい。本明細書に記載の二環式ヘテロ環基は、得られる化合物が安定しているならば、炭素または窒素原子にて置換されてもよい。
ヘテロ環でのSおよびO原子の総数が1を越える場合、その時はこれらヘテロ原子は相互に隣接しないことが好ましい。ヘテロ環でのSおよびO原子の総数は1を越えないことが好ましい。二環式ヘテロ環基の例は、限定されないが、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、クロマニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリニル、および1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリニルである。
架橋環もヘテロ環の定義に含まれる。架橋環は、1または複数の、好ましくは1ないし3個の原子(すなわち、C、O、NまたはS)が2個の隣接しない炭素または窒素原子を連結する場合に生じる。架橋環の例は、限定されないが、1個の炭素原子、2個の炭素原子、1個の窒素原子、2個の窒素原子、および炭素−窒素基を含む。架橋は常に単環式環を三環式環に変換することに留意する。環が架橋している場合、該環に示される置換基はまた架橋上に存在してもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」なる語は、硫黄、酸素または窒素などの少なくとも1個のヘテロ原子の環構成員を含む、安定した単環式および多環式(二環式および三環式を含む)芳香族炭化水素を意味するものとする。ヘテロアリール基として、限定されないが、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピロイル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、プリニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリニル、ベンゾジオキソラニル、およびベンゾジオキサンが挙げられる。ヘテロアリール基は置換されているか、置換されていないかである。窒素原子は置換されているか、置換されていないかである(すなわち、定義するとすれば、NまたはNRであり、ここでRはHであるか、または他の置換基である)。窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化されてもよい(すなわち、N→OおよびS(O)pであり、ここでpは0、1または2である)。
ヘテロアリールの例として、限定されないが、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、イミダゾロピリジニル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イサチノイル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソチアゾロピリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾロピリジニル、メチレンジオキシフェニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾロピリジニル、オキサゾリジニルペリミジニル、オキシインドリル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチアニル、フェノキサジニル、フタラジニル、フテリジニル、プリニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2−ピロリドニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チアゾロピリジニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、およびキサンテニルが挙げられる。
5ないし10員のヘテロアリールの例として、限定されないが、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、インドリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、チアジアジニル、チアジアゾリル、チアゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、ベンズイミダゾリル、1H−インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンズテトラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾキサゾリル、オキシインドリル、ベンゾキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、イサチノイル、イソキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、イソキサゾロピリジニル、キナゾリニル、キノリニル、イソチアゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、イミダゾロピリジニル、およびピラゾロピリジニルが挙げられる。5ないし6員のヘテロ環の例として、限定されないが、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、インドリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、チアジアジニル、チアジアゾリル、チアゾリル、トリアジニル、およびトリアゾリルが挙げられる。
特記されない限り、「カルボシクリル」または「ヘテロシクリル」は、炭素環式環またはヘテロ環式環(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはシクロヘテロアルキル環など)に縮合した1または3個のさらなる環、例えば、
を包含し、水素、ハロ、ハロアルキル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキニル、シクロアルキル−アルキル、シクロヘテロアルキル、シクロヘテロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールオキシアルキル、アリールアルコキシ、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アリールアルケニル、アミノカルボニルアリール、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールアゾ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アリールチオアルキル、アルコキシアリールチオ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アリールスルフィニル、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアミノおよびアリールスルホンアミノカルボニルより選択される1、2または3個の基で、および/または本明細書中に示されるいずれかのアルキル置換基で、利用可能な炭素原子を介して所望により置換されてもよい。
アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのいずれかの用語が、もう一つ別の基の一部として使用される場合、炭素原子の数および環構成員は、それ自体がその用語において定義されるとおりである。例えば、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ハロアルコキシ、アルコキシアルコキシ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ、ハロアルコキシアルキルアミノ、アルキルチオ等は、各々独立して、1〜4個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、1〜10個の炭素原子等などの、「アルキル」なる語について定義されるのと同じ数の炭素原子を含有する。同様に、シクロアルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリルアミノ、アラルキルアミノ、アリールアミノ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ等は、各々独立して、3〜6員、4〜7員、6〜10員、5〜10員、5または6員等などの、「シクロアルキル」、「ヘテロシクリル」、「アリール」、および「ヘテロアリール」なる語について定義されるとの同じ環構成員を含有する。
当該分野において使用される慣習によれば、本明細書中の構造式にて使用される
などの太線との結合は、部分または置換基が、コアまたはバックボーン構造と付着する点での結合を意味する。
当該分野において使用される慣習によれば、
などの構造式中の波形または曲がりくねった結合は、X’、Y’およびZ’が結合する炭素の立体中心を示すのに使用され、一つの図表で両方のエナンチオマーを表すものとする。すなわち、波形の結合などを用いる構造式は、
などの各エナンチオマーを個々に、ならびにそのラセミ混合物を表すものとする。波形または曲がりくねった結合が二重結合(C=CまたはC=N)の部分と結合する場合、それはシス−またはトランス−(またはE−およびZ−)幾何異性体またはその混合物を包含する。
炭素環またはヘテロ環の部分が、特定の結合点を示すことなく、異なる環原子を介して指定された基質と結合するか、さもなければ該基質に付着する場合、その時には炭素原子を介してであっても、または例えば3価の窒素原子を介するものであっても可能性のあるすべての点を意図することが本明細書にて理解される。例えば、「ピリジニル」および「ピリジル」なる語は2−、3−または4−ピリジニルを意味し、「チエニル」なる語は2−または3−チエニル等を意味する。
置換基との結合が環にある2個の原子を結ぶ結合と交差して示される場合、その場合、かかる置換基は環のいずれの原子と結合してもよい。置換基が、かかる置換基が所定の式の化合物の残基と結合する際の原子を示すことなく、記載されている時には、その場合、かかる置換基はそのような置換基にあるいずれの原子を介して結合してもよい。置換基および/または可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定した化合物をもたらす場合にのみ許容される。
当業者であれば、本発明の化合物の置換基および他の部分が、許容できる程度に安定した医薬組成物に処方され得る医薬的に有用な化合物を提供するのに十分に安定している化合物を供給するために、選択されるべきであることを認識するであろう。かかる安定性を有する本発明の化合物は本発明の範囲内にあるものと考えられる。
「対イオン」なる語は、クロリド、ブロミド、ヒドロキシド、アセテート、およびサルフェートなどの負に帯電した種を表すのに使用される。「金属イオン」なる語は、ナトリウム、カリウムまたはリチウムなどのアルカリ金属イオンを、マグネシウムおよびカルシウムなどのアルカリ土類金属イオンを、ならびに亜鉛およびアルミニウムをいう。
本明細書中で言及されるような「置換される」なる語は、少なくとも1個の水素原子(炭素原子またはヘテロ原子と結合している)が水素以外の基と置き換えられている:ただし、正常な原子価が維持され、置換が安定した化合物をもたらす、ことを意味する。置換基がオキソ(すなわち、=O)である場合、その場合には該原子にある2個の水素が置き換えられている。オキソ置換基は芳香族の部分には存在しない。環系(例えば、炭素環またはヘテロ環)がカルボニル基または二重結合で置換されているように見える場合、それはカルボニル基または二重結合が該環の一部である(すなわち、範囲内にある)ものとする。本明細書にて使用される場合の、環二重結合は、2個の隣接する環原子の間で形成される二重結合(例えば、C=C、C=N、またはN=N)である。アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、シクロヘテロアルキル、アルキレン、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、カルボシクリル、およびヘテロシクリルに関して「置換される」なる語は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、シクロヘテロアルキル、アルキレン、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、カルボシクリル、およびヘテロシクリルが、各々、その中の、炭素またはヘテロ原子のいずれかに結合している1または複数の水素原子が、各々独立して、1または複数の水素以外の置換基と置き換えられている、ことを意味する。
本発明の化合物で窒素原子がある場合(例えば、アミンである場合)には、これらの原子は、酸化剤(例えば、mCPBAおよび/または過酸化水素)で処理することによりN−オキシドに変換され、本発明の他の化合物とすることができる。かくして、特定される窒素原子はその特定される窒素およびそのN−オキシド(N→O)誘導体の両方に及ぶものと考えられる。
任意の可変基が化合物の構成においてまたは式中で2回以上示される場合、その定義は、各々、他のすべての場合でその定義からは独立している。かくして、例えば、一の基が0〜3個のR基で置換されるものとした場合、その場合、該基が0個のR基で置換されている時は、それは置換されておらず、あるいは3個までのR基で置換されており、Rは、各々、Rの定義から独立して選択される。
また、置換基および/または可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定した化合物をもたらす場合にのみ許容される。
本明細書で使用される場合、「互変異性体」なる語は、一緒に平衡状態で存在する、2またはそれ以上の異性体の各化合物をいい、分子内で原子または基を移動させることによって容易に交換される。例えば、当業者であれば、1,2,3−トリアゾールが下記のように2つの互変異性形態にて存在することが分かるであろう:
かくして、構造が可能性のあるあらゆる異性体の1つだけを示すものであっても、本開示はそのあらゆる可能性のある互変異性体にまで及ぶものとする。
「医薬的に許容される」なる語は、正常な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応および/または他の問題または合併症がなく、合理的な利点/危険性の割合を考慮して、ヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適する、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形をいうのに本明細書中で利用される。
本発明の化合物は、本発明の範囲内にある、塩として存在し得る。医薬的に許容される塩が好ましい。本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される塩」は開示の化合物の誘導体をいい、ここで親化合物は、その酸または塩基塩を製造することによって修飾される。本発明の医薬的に許容される塩は、従来の化学的方法によって塩基性または酸性部分を含有する親化合物より合成され得る。一般に、かかる塩は、これらの化合物の遊離形態の酸または塩基を、化学量論量の適切な塩基または酸と、水または有機溶媒中、あるいはその両者の混合液中で反応させることにより製造することができ;一般に、エーテルなどの非水性媒体、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルが好ましい。適切な塩の一覧は、その開示内容が出典明示によって本明細書に組み込まれる、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, Mack Publishing Company, Easton, PA(1990)にて見られる。
本発明の化合物が、例えば、少なくとも1個の塩基性中心を有するならば、該化合物は酸付加塩を形成し得る。これらは、例えば、鉱酸、例えば、硫酸、リン酸またはハロゲン化水素酸などの無機強酸で、炭素数1〜4のアルカンカルボン酸、例えば、置換されていないか、または例えば、クロロ酢酸としてハロゲンで置換されている酢酸など、飽和または不飽和のジカルボン酸、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸またはテレフタル酸など、ヒドロキシカルボン酸、例えば、アスコルビン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸またはクエン酸など、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸あるいはリシンまたはアルギニン)、または安息香酸などの有機カルボン酸で、あるいは置換されていないか、または例えば、ハロゲンで置換されている、例えば、メチル−またはp−トルエン−スルホン酸である、(C1−C4)アルキルまたはアリールスルホン酸などの有機スルホン酸で形成される。必要とあれば、さらなる塩基性中心が存在する、対応する酸付加塩も形成され得る。少なくとも1個の酸基(例えば、COOH)を有する本発明の化合物はまた、塩基との塩を形成し得る。塩基との適切な塩は、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、例えば、ナトリウム、カリウムまたはマグネシウム塩などの金属塩、あるいはアンモニア、またはモルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−またはトリ−低級アルキルアミン、例えば、エチル、tert−ブチル、ジエチル、ジイソプロピル、トリエチル、トリブチルまたはジメチル−プロピルアミン、またはモノ−、ジ−またはトリ−ヒドロキシ低級アルキルアミン、例えばモノ−、ジ−またはトリ−エタノールアミンとの塩である。さらには、対応する分子内塩が形成されてもよい。製薬学的使用には適さないが、例えば、式(I)の遊離化合物またはその医薬的に許容される塩の単離または精製のために利用することのできる塩も包含される。
塩基性基を含有する、式(I)の化合物の好ましい塩は、モノ塩酸塩、硫酸水素塩、メタンスルホン酸塩、リン酸塩、硝酸塩または酢酸塩を包含する。
酸基を含有する、式(I)の化合物の好ましい塩は、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウム塩、および医薬的に許容される有機アミンを包含する。
加えて、本発明の化合物はプロドラッグの形態を有してもよい。インビボにて生体活性な薬物を提供するように変換されるであろういずれの化合物も、本発明の範囲および精神の範囲内にあるプロドラッグである。「プロドラッグ」なる語は、本明細書にて使用される場合、カルボン酸残基を基礎とするプロドラッグ、すなわち、「プロドラッグエステル」と、アルギニン模倣部分を基礎とするプロドラッグ、すなわち、「アルギニン模倣体のプロドラッグ」の両方を包含する。かかるプロドラッグは、多くの場合で、加水分解が主に消化酵素の影響下で生じるため、経口投与されるのが好ましい。エステル自体が活性である場合には、または加水分解が血中にて生じるそのような場合には非経口投与を利用してもよい。
本発明の化合物は、体内で加水分解されることで本発明の化合物それ自体を提供する、プロドラッグ、すなわち、「プロドラッグエステル」として供する、生理学的に加水分解可能なエステルを形成し得る、カルボキシ基を含有する。本発明の化合物の生理学的に加水分解可能なエステルの例として、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルベンジル、4−メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メトキシメチル、C1−6アルカノイルオキシC1−6アルキル(例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルまたはプロピオニルオキシメチル)、C1〜C6アルコキシカルボニルオキシC1〜C6アルキル(例えば、メトキシカルボニルオキシメチルまたはエトキシカルボニルオキシメチル、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル)、例えば、ペニシリンおよびセファロスポリンの分野にて使用される他の周知な生理学的に加水分解可能なエステルが挙げられる。かかるエステルは当該分野にて公知の慣用的技法により製造されてもよい。「プロドラッグエステル」は、本発明の化合物のカルボン酸部分を、アルキルまたはアリールアルコール、ハライド、またはスルホネートのいずれかと、当該分野にて公知の操作を利用して反応させることにより形成され得る。さらには、種々の形態のプロドラッグが当該分野にて周知である。かかるプロドラッグ誘導体の例については:
Bundgaard, H.編、Design of Prodrugs, Elsevier(1985)、およびWidder, K.ら編、Methods in Enzymology, 112:309-396, Academic Press(1985);
Bundgaard, H.、Chapter 5, 「プロドラッグの設計および用途(Design and Application of Prodrugs)」、Krosgaard-Larsen, P.ら編、A Textbook of Drug Design and Development、pp.113-191, Harwood Academic Publishers(1991);
Bundgaard, H.、Adv. Drug Deliv. Rev., 8:1-38(1992);
Bundgaard, H.ら、J. Pharm. Sci., 77:285(1988);および
Kakeya, N.ら、Chem. Pharm. Bull., 32:692(1984)
を参照のこと。
プロドラッグの製造は、当該分野において周知であり、例えば、King、F.D.編、Medicinal Chemistry:Principles and Practice, The Royal Society of Chemistry, Cambridge, UK(1994);Testa、B.ら、Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism. Chemistry, Biochemistry and Enzymology, VCHA and Wiley-VCH, Zurich, Switzerland(2003);Wermuth, C.G.編、The Practice of Medicinal Chemistry, Academic Press, San Diego, CA(1999);Rautio, J.ら、Nature Review Drug Discovery, 17, 559-587(2018)において記載される。
本発明は本発明の化合物中に存在する原子のすべての同位体を包含するものとする。同位体は原子番号が同じであるが、質量数の異なるそれらの原子を包含する。一般的な例として、限定されないが、水素の同位体は重水素(記号Dまたは2H)および三重水素(記号Tまたは3H)を含む。炭素の同位体は13Cおよび14Cを包含する。本発明の同位体標識された化合物は、通常、当業者に公知の一般的技法により、あるいは、そうでなければ使用される非標識の試薬の代わりに適切に同位体標識された試薬を用いて、本明細書に記載の方法に類似する方法により製造され得る。かかる化合物は、種々の潜在的用途、例えば、可能性のある医薬用化合物と標的とするタンパク質または受容体との結合能の測定における標体および試剤としての用途、あるいはインビボまたはインビトロにて生物学的受容体に結合した本発明の化合物を画像化するための用途がある。
「安定した化合物」および「安定した構造」は、反応混合物から有用な純度に単離し、効果的な治療剤に処方して活性を示すのに十分にロバストである、化合物を示唆するものとする。本発明の化合物は、N−ハロ、S(O)2H、またはS(O)H基を含有しないことが好ましい。
「溶媒和物」なる語は、本発明の化合物と、有機または無機のいずれかの、1または複数の溶媒分子との物理的会合物を意味する。この物理的会合は水素結合を包含する。溶媒和物中にある溶媒分子は規則的配置および/または非規則的配置にて存在し得る。溶媒和物は化学量論量または非化学量論量のいずれかで溶媒分子を含みうる。「溶媒和物」は液相と分離可能な溶媒和物との両方を包含する。溶媒和物の例は、以下に限定されないが、水和物、エタノール和物、メタノール和物、およびイソプロパノール和物を包含する。溶媒和の方法は一般に当該分野で公知である。
「グリコシル」なる語は、ヘミアセタールヒドロキシル基を単糖類の環形から除去し、低級オリゴ糖を拡張することによって得られる一価の遊離基または置換基部分を意味する。1の実施態様において、グリコシル基は次の構造式:
で示される。
本明細書で使用される略語は以下のように定義される:「1x」は1回と、「2x」は2回と、「3x」は3回と、「℃」は摂氏温度と、「eq」は当量と、「g」はグラムと、「mg」はミリグラムと、「L」はリットルと、「mL」はミリリットルと、「μL」はマイクロリットルと、「N」は規定度と、「M」はモルと、「mmol」はミリモルと、「min」は分と、「h」は時間と、「rt」は室温と、「RBF」は丸底フラスコと、「atm」は大気圧と、「psi」はポンド毎平方インチと、「conc.」は濃縮と、「RCM」は閉環メタセシスと、「sat」または「sat’d」は飽和と、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーと、「MW」は分子量と、「mp」は融点と、「ee」はエナンチオマー過剰率と、「MS」または「Mass Spec」は質量分析と、「ESI」はエレクトロスプレーイオン化質量分析と、「HR」は高分解能と、「HRMS」は高分解能質量分析と、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析と、「HPLC」は高圧液体クロマトグラフィーと、「RP HPLC」は逆相HPLCと、「TLC」または「tlc」は薄層クロマトグラフィーと、「NMR」は核磁気共鳴分光法と、「nOe」は核オーバーハウザー効果分光法と、「1H」はプロトンと、「δ」はデルタと、「s」は一重項と、「d」はニ重項と、「t」は三重項と、「q」は四重項と、「m」は多重項と、「br」はブロードなと、「Hz」はヘルツと定義され、「α」、「β」、「R」、「S」、「E」および「Z」は当業者に周知の立体化学表示である。
略語
さらには、以下の略語がスキーム、実施例および本明細書の至る所で利用されている。
IV. 製造方法
本発明の化合物は、下記の方法を、合成有機化学の分野において公知の合成方法と一緒に、あるいは当業者によって認識されるようにそれに変形を加えて用い、有機合成の分野における当業者に周知の多くの方法にて製造され得る。本明細書中に引用される文献はすべて出典明示により本明細書の一部とされる。反応は、利用される試薬および材料に適し、変換を行うのに適する溶媒または混合溶媒中で行われる。有機合成の分野における当業者であれば、分子上に存する官能基が提案されている変形と調和しなければならないことを理解するであろう。このことは、時に、本発明の所望の化合物を得るために、合成工程の順序を修飾するか、あるいは一の特定のプロセススキームを別のプロセススキームに優先して選択するとの、一の判断を求めることとなるであろう。反応条件と適合する置換基に対する制限は当業者であれば簡単に理解することであり、それならば別法を用いなければならない。この分野にていくつかの合成経路を計画するにおいてもう一つ別に主として考慮することは、本発明に記載の化合物に存在する反応性官能基を保護するのに使用される保護基を賢く選別することであることも理解されよう。Larock, R.C.、Comprehensive Organic Transformations, VCH, New York(1989)において、本発明の化合物の製造に適用できる合成方法の特に有用な概要を見出すことができる。
本発明の化合物は、このセクションにて記載される反応および技法を用いて製造され得る。該反応は、利用される試薬および材料に適し、変換を行うのに適する溶媒中で行われる。また、下記の合成方法の記載において、溶媒、反応環境、反応温度、実験期間および後処理操作を含め、提案されるすべての反応条件はその反応に標準的な条件であるように選択され、当業者であれば容易に認識するはずと理解べきである。有機合成の分野における当業者は、指示される分子の種々の部分に存在する官能性は提案されている試薬および反応と適合するものでなければならないことを理解する。所定のクラスに分類される式(I)の化合物のすべてがすべて、記載されるいくつかの方法に必要とされるいくつかの反応条件と適合するものではない。反応条件と適合する置換基に対する制限は当業者であれば簡単に理解することであり、別法を用いなければならない。Larock, R.C.、Comprehensive Organic Transformations, VCH, New York(1989)において、本発明の化合物の製造に適用できる合成方法の特に有用な概要を見出すことができる。
一般的スキーム
式(I)、式(II)で示される本発明の化合物、あるいはそのいずれかの下位群または種の化合物は、以下のスキーム1〜5にて示される一般的経路に従って製造され得る。
スキーム1
スキーム1は、式Iの下位群の式I−a、I−bおよびI−cの化合物の製造方法を記載する。中間体1のエステルの還元は、Et2OまたはTHFなどの適切な溶媒中、限定されないが、LiAlH4、DIBAL−HまたはLiBH4を含む、多くの試薬により達成され、中間体2の第1アルコールを得ることができる。得られた中間体2のヒドロキシルは、限定されないが、ジクロロメタンなどの溶媒中でアッペル(Appel)反応(PPh3、CX4)に従うか、または2を、限定されないが、DCEなどの溶媒中、水性HBrまたはHClと一緒に加熱することにより、ハロゲン化中間体3に変換され得る。中間体3は、ハライド3を、限定されないが、PPh3などの試薬と、トルエンなどの還流溶媒中にて反応させることにより対応するホスホニウム4に変換することができる。ホスホニウム4と、ケトンまたはアルデヒド5(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)との間でウィッチヒ(Wittig)オレフィン化に供し、ホスホニウム4を、限定されないが、LiHMDS、LDA、NaH、KOtBu、またはnBuLiなどの塩基で処理し、つづいて5をTHFなどの適切な溶媒中にて添加することを含む条件下で、アルケン6のE−Z混合物を得ることができる。オレフィン異性体は、典型的には、SiO2またはC−18逆相クロマトグラフィーによって分離され得る。あるいはまた、ニートな3を、限定されないが、トリエトキシホスファイトなどのトリアルコキシホスファイト中にて加熱し、対応するホスホネート4を生成することができる。ウィッチヒ(Witting)・オレフィン化反応について記載される条件と同様の条件下で、ホーナー−ワズワース−エモンス(HWE)オレフィン化反応を利用して4と5とをカップリングさせることができる。HWEオレフィン化条件下で得られるアルケン6は、典型的には、E異性体を形成するのに都合がよく、E−Z異性体の混合物が得られるならば、それらは同様にしてSiO2またはC−18逆相クロマトグラフィーによって分離され得る。保護基P*の除去は、P*の特性に、および6において存在する他の官能基との適合性に応じて変化するであろう種々の条件によって達成され得る。大抵の例で、P*=Bocであり、適切な酸性条件(すなわち、TFA、HCl)を用いて保護基の除去を促進し、中間体7を得ることができる。しかしながら、官能基の適合性のために別の保護基が必要とされるならば、その場合、該基は当業者に既知の方法により除去され得る。保護基を除去するためのさらなる方法が、Greene, T.およびWuts, P. G. M.、Protecting Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons, Inc.、New York, NY, 2006およびその中の引用文献にて見つかるかもしれない。中間体7は、当業者に周知である条件下で、X6−L1−Z−Rx(X6はハライド、トリフレートまたはその均等物であり、商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)とのカップリングを介して生成物I−aに変換され得る。生成物I−aは、中間体1と、適切なアリールハライド、トリフレートまたは均等物との間の種々のC−N結合形成反応を介して、得ることができる。いくつかの例は、限定されないが、Pd触媒のBuchwald-Hartwig反応、Cu媒介のUllmannカップリング、Ni媒介のアミノ化、または求核芳香族置換(SNAr)を包含する。別法として、仮にX6が商業的に入手可能であるか、または対応するアリールハライドのホウ素化によって得られる、ボロン酸またはエステルを表すならば、Cu触媒のChan-Evans-Lamカップリングが利用され得る。各ケースにおいて、触媒、リガンド、溶媒、塩基、添加剤および温度などのカップリング反応についての可変要素を最適化する必要があるかもしれない。I−aがエステルまたはニトリルを含有するならば、それは、限定されないが、MeOH、THFおよび水からなる溶媒中、加水分解を行いのに適する温度で、NaOHまたはLiOHを用いて処理するなど、の条件下で対応するカルボン酸I−bに加水分解され得る。いくつかのケースでは、I−bを得るのに、tert−ブチルエステルなどの特定のエステルを酸媒介の加水分解に付すことが要求されるかもしれない。実施例I−cは、I−bをR7−N−R8(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法によって容易に製造される)と、ジクロロメタン、酢酸エチル、DMFまたはTHFなどの適切な溶媒中、HOBTまたはDMAPなどの添加剤と共にまたは無しで、適切な塩基、例えば、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基、またはピリジンの存在下、限定されないが、T3P、EDC、DCCまたはCDIなどのカップリング試薬を利用してカップリングさせることで得ることができる。各ケースにて、温度および濃度を含む、I−cを得るのに利用される特定の条件は、最適化を必要とするかもしれない。
スキーム2
スキーム2は、中間体1の下位群の中間体1aの製造方法を記載する。アルデヒド8(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)は、限定されないが、両方の反応物をピリジン中にて室温で撹拌するか、または反応物を、エタノールなどの適切な溶媒中、水酸化ナトリウムまたは酢酸ナトリウムのような塩基の存在下で緩やかに加熱することを含む、種々の条件下でヒドロキシルアミン塩酸塩と縮合され得る。得られたオキシムは、DMFなどの適切な溶媒中、限定されないが、NCSまたはNBSなどの試薬によるハロゲン化を介して対応するヒドロキシモイルハライド9に変換され得る。ヒドロキシモイルハライド9は、限定されないが、ジクロロメタンなどの溶媒中、トリエチルアミンまたは他の適切な塩基の存在下でβ−ケトエステル(商業的に入手可能であるか、または当業者に公知の方法により容易に製造される)と反応し、3,4,5−置換のイソキサゾールエステル中間体1aを得ることができる。
スキーム3
スキーム3は、中間体2の下位群の中間体2bの製造方法を記載する。合成は、アミン10a(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)を、限定されないが、酸性媒体(H2O/TFA)中にて亜硝酸ナトリウムで処理し、つづいて水などの適切な溶媒中のアジ化ナトリウムを適温で添加する、などの条件下で、アジド化して開始され、アジド11を得ることができる。別法として、アジド11は、ハライド10b(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)をアジ化ナトリウムなどのアジド塩と、DMSO/水の混合液中、適温で加熱することにより得ることができる。得られたアジド11は、反応物をトルエンなどの溶媒中で加熱することにより、アルキン12と環化して1bを得ることができる。アルキン12は商業的に入手可能であるか、または限定されないが、対応する末端アルキンを脱保護し、得られたアニオンをホルムアルデヒドもしくはホルムアルデヒドの均等物でトラップすることを含む、種々の方法により得ることができる。
スキーム4
スキーム4は、中間体1の下位群の中間体1cを製造する方法を記載する。α−ケトエステル13(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)を、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール14と、EtOHまたはMeOHなどの適切な溶媒中で加熱することにより縮合させ、中間体15を得ることができる。ヒドラジン16は、2つの反応体をEtOHまたはMeOHなどの適切な溶媒中で加熱することにより、中間体15で環化され、中間体1cを得ることができる。ヒドラジン16は商業的に入手可能であるか、あるいは酸性媒体中にて、対応するアミンを、限定されないが、亜硝酸ナトリウムなどの試薬で処理することにより、または対応するアリールハライドをヒドラジンとカップリングさせることにより製造され得る。
スキーム5
スキーム5は、中間体2の下位群の中間体2aの製造方法を記載する。適宜置換されたボロン酸またはエステル17(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)および適宜反応性に富むハロゲンまたは均等物Xを有するピラゾール18(商業的に入手可能であるか、当業者に公知の方法により容易に製造される)は、Pd触媒のスズキ反応を介してカップリングされ、中間体19を得ることができる。スズキカップリングを行うための典型的な条件は、限定されないが、反応体17および18を、適切な温度で脱酸素化溶媒または混合溶媒中にてパラジウム触媒、リガンドおよび塩基と一緒に加熱することを包含する。具体的な条件として、限定されないが、THF/水中、120℃でのPdCl2(dppf)2、Na2CO3が挙げられる。各ケースにおいて、化学量論量、パラジウム源、リガンド、塩基、溶媒、温度および濃度を含め、19を得るのに利用される特定の条件は、独立した最適化を必要とするかもしれない。カップリングパートナーの17および18は、商業的に入手可能であるか、または当業者に公知の方法により容易に製造され得る。中間体19は、THFまたはEt2Oなどの適切な溶媒中、限定されないが、n−BuLiまたはLDAなどの十分に強い塩基によって、ピラゾールの5位で脱プロトン化され得る。19の脱プロトン化によって得られるアニオンは、系内にてDMFなどのホルミル均等物でトラップされ、アルデヒド中間体20を得ることができる。アルデヒド20の還元は、限定されないが、THFまたはEt2Oなどの適切な溶媒中、限定されないが、LiAlH4、DIBAL−H、またはLiBH4を含む、多くの試薬により達成され、中間体2aを得ることができる。
以下の実施例は、例示として、本発明の部分的範囲および個々の実施態様として提供されるものであり、発明の範囲を制限することを意図としない。略語および化学記号は、特記されない限り、その一般的かつ慣習的意義を有する。特記されない限り、本明細書に記載の化合物は、本明細書に開示のスキームおよび他の方法を用いて製造され、単離され、かつ特徴付けられるか、またはその同じスキームまたは方法を用いて製造されてもよい。
必要に応じて、反応は乾燥窒素(またはアルゴン)の環境下で行われた。無水反応の場合、EMからのDRISOLV(登録商標)溶媒を利用した。他の反応では、試薬等級またはHPLC等級の溶媒を利用した。特記されない限り、商業的に入手可能な試薬はすべて入手したそのままで使用された。
実施例の特徴付けまたは精製に利用されるHPLC/MSおよび分取/分析性HPLC方法
NMR(核磁気共鳴)スペクトルは、典型的には、BrukerまたはJEOL製400MHzおよび500MHz装置にて、指示される溶媒を用いて得られた。すべての化学シフトは、内部標体として溶媒共鳴したテトラメチルシランからのppmの単位で報告される。1H NMRスペクトルデータは、典型的には、次のように:化学シフト、多重度(s=一重項、brs=ブロードな一重項、d=二重項、dd=二重項の二重項、t=三重項、q=四重項、sep=七重項、m=多重項、app=明らかな)、カップリング定数(Hz)、および積分比を用いて報告される。
HPLCなる語は、以下の1つの方法を用いる、島津製高性能液体クロマトグラフィー装置をいう。
一般的方法A
実施例1
(E)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチン酸
工程1. 2,6−ジクロロベンズアルデヒドオキシム
ヒドロキシルアミン塩酸塩(6.6g、95ミリモル)を、2,6−ジクロロベンズアルデヒド(11.1g、63.4ミリモル)の室温でのピリジン(31.7mL)中溶液に添加し、穏やかな発熱を生じさせた。10分後、過剰量のピリジンを真空下で除去し、残渣をEt2Oと水との間に分配した。有機層を飽和NH4Cl水溶液、ブラインで連続して洗浄し、水層を合わせ、少量部のEt2Oで水回逆抽出した。有機抽出液を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して2,6−ジクロロベンズアルデヒドオキシム(12.4g、65.3ミリモル、収率100%)を白色の固体として得た。該生成物をさらに精製することなく次の工程に持ち越した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.39(s,1H)、7.92(s,1H)、7.40−7.36(m,2H)、7.27−7.22(m,1H)
工程2. 2,6−ジクロロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド
2,6−ジクロロベンズアルデヒドオキシム(12.0g、63.1ミリモル)をDMF(45.9mL)に溶かし、40℃に加熱した。NCS(10.1g、76.0ミリモル)をDMF(38.3mL)に溶かし、それをその加温に付した溶液に約3分間にわたって添加した。一夜撹拌した後、該反応混合物を室温に冷却し、氷中に注ぎ、Et2Oで抽出した。有機層を集め、ブラインで洗浄した。水層を合わせ、Et2Oで逆抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−50%EtOAc/ヘキサン、ISCO 120g カラム)に付して精製し、2,6−ジクロロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(13.3g、59.3ミリモル、収率94%)をワックス状の白色の固体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 8.02(s,1H)、7.43−7.37(m,2H)、7.37−7.30(m,1H)
工程3. メチル 5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−カルボキシレート
メチル 3−シクロプロピル−3−オキソプロパノエート(1.3g、8.9ミリモル)を含有する50mLの丸底フラスコに、トリエチルアミン(2.5mL、17.8ミリモル)を加えた。得られた透明な溶液を室温で15分間撹拌し、水浴中にて冷却した。その撹拌した溶液に、2,6−ジクロロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(2.0g、8.9ミリモル)のEtOH(4mL)中溶液を10分間にわたって添加し、白色の懸濁液を得た。室温で一夜撹拌した後、該反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−10%EtOAc/ヘキサン、Isco 80gカラム)に付して精製し、メチル 5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−カルボキシレート(2.4g、7.7ミリモル、収率87%)を白色の固体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.45−7.39(m,2H)、7.39−7.33(m,1H)、3.71(s,3H)、2.93(tt,J=8.5、5.2Hz,1H)、1.47−1.40(m,2H)、1.34−1.27(m,2H)
工程4. (5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メタノール
メチル 5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−カルボキシレート(3.0g、9.6ミリモル)の0℃でのTHF(11.1mL)中の溶液に、トルエン中1M 水素化アルミニウムジイソブチル(20.2mL、20.2ミリモル)を添加した。該反応混合物を室温までの加温に付し、2時間撹拌した。該反応物を0℃に冷却し、MeOH(2mL)および1M 水性HCl(約75mL)を添加することでクエンチさせた。次に該混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮して(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メタノール(2.5g、8.9ミリモル、収率92%)を白色の固体として得、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.46(d,J=1.1Hz,1H)、7.45(s,1H)、7.41−7.36(m,1H)、4.44(s,2H)、2.22(tt,J=8.5、5.2Hz,1H)、1.42(brs,1H)、1.35−1.25(m,2H)、1.23−1.11(m,2H)
工程5. 5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−カルバルデヒド
(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メタノール(2.1g、7.4ミリモル)のジクロロメタン(37.0mL)中溶液に、クロロクロム酸ピリジニウム(6.4g、29.6ミリモル)および細かく粉砕した3Åのモレキュラーシーブ(6.1g)の混合物を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、ついでセライトのパッドを通して濾過した。該パッドをMeOH/DCMで洗浄した。濾液を蒸発させ、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−100%EtOAc/ヘキサン、Isco 80gカラム)に付して精製し、5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−カルバルデヒド(1.9g、6.8ミリモル、収率93%)を白色の固体として得た。 1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 9.67(s,1H)、7.49−7.44(m,2H)、7.43−7.37(m,1H)、2.82(tt,J=8.3、5.2Hz,1H)、1.52−1.45(m,2H)、1.40−1.33(m,2H)
工程6. 4−(ブロモメチル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール
テトラブロモメタン(3.8g、11.4ミリモル)をジクロロメタン(5.1mL)に溶かし、それを(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メタノール(2.2g、7.6ミリモル)およびトリフェニルホスフィン(3.0g、11.4ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(25.2mL)中溶液に添加した。反応混合物を室温までの加温に供し、2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、H2Oで洗浄した。ジクロロメタン層を真空下で濃縮乾固させた。得られた残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−20%EtOAc/ヘキサン、ISCO 120g カラム)に付して精製し、4−(ブロモメチル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール(2.3g、6.7ミリモル、収率89%)を白色の固体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.49−7.42(m,2H)、7.42−7.36(m,1H)、4.23(s,2H)、2.14(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.33−1.29(m,2H)、1.23−1.17(m,2H)
工程7. ジエチル ((5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メチル)ホスホネート
亜リン酸トリエチル(1.1mL、6.2ミリモル)を4−(ブロモメチル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール(1.2g、3.5ミリモル)のジオキサン(1.7mL)中溶液に添加した。該反応混合物を120℃で一夜撹拌した。該反応混合物をSiO2上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−100%EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、ジエチル ((5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メチル)ホスホネート(1.4g、3.4ミリモル、収率98%)を白色の固体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.46−7.40(m,2H)、7.38−7.31(m,1H)、4.08−3.86(m,4H)、2.97−2.79(m,2H)、2.28−2.17(m,1H)、1.25(dd,J=5.0、2.2Hz,2H)、1.22(t,J=7.0Hz,6H)、1.16−1.09(m,2H)
工程8. tert−ブチル (E)−4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
ジエチル ((5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メチル)ホスホネート(0.56g、1.4ミリモル)の−78℃で、窒素雰囲気下でのTHF(11.0mL)中の溶液に、LiHMDS(THF中1.0M)(2.7mL、2.7ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を30分間撹拌し、tert−ブチル 4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(0.29g、1.4ミリモル)のTHF(2.0mL)中溶液を添加した。該反応混合物を室温までの加温に供し、5時間撹拌した。該反応物を0.2mLのMeOHでクエンチさせ、SiO2ゲルのパッドを通して濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−100%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、tert−ブチル (E)−4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(339mg、0.73ミリモル、収率54%)をソフトな固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.44−7.41(m,2H)、7.39−7.33(m,1H)、6.04(dd,J=16.2、1.2Hz,1H)、5.41(dd,J=16.3、7.0Hz,1H)、4.00(brd,J=10.6Hz,2H)、2.72(brt,J=12.1Hz,2H)、2.17−2.03(m,2H)、1.61(brs,1H)、1.57(s,2H)、1.45(s,9H)、1.32−1.21(m,2H)、1.17−1.06(m,3H)
工程9. (E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール
(E)−tert−ブチル 4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.16g、0.35ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(0.6mL)中の溶液に、TFA(0.14mL、1.75ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を0℃で30分間、そして室温で一夜撹拌した。過剰量のTFAを真空下で除去し、残渣を0℃に冷却し、1N NaOHで塩基性にし、少量部のEtOAcで3回抽出した。該抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール(0.11g、0.29ミリモル、収率83%)を明黄色の粘性の固体として得た。該生成物はさらに精製することなく使用された。
SNAR用の一般的方法:方法A1
実施例1. (E)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチン酸
(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール(18.2mg、0.050ミリモル)、メチル 6−フルオロニコチネート(15.5mg、0.10ミリモル)および炭酸セシウム(49.0mg、0.15ミリモル)のDMA(0.5mL)中混合物を60℃で加熱した。2時間加熱した後、該混合物を室温に冷却し、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−100%EtOAc/ヘキサン、Isco 12gカラム)に付して精製した。所望のフラクションを合わせ、真空下で蒸発させて(E)−メチル 6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチネート(20mg、0.040ミリモル、収率80%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 8.77(d,J=2.2Hz,1H)、7.98(dd,J=9.1、2.5Hz,1H)、7.45−7.38(m,2H)、7.37−7.30(m,1H)、6.56(d,J=9.1Hz,1H)、6.07(d,J=16.2Hz,1H)、5.43(dd,J=16.2、6.9Hz,1H)、4.37(brd,J=13.2Hz,2H)、3.86(s,3H)、3.02−2.90(m,2H)、2.29(dtd,J=10.9、7.2、3.6Hz,1H)、2.15−2.05(m,1H)、1.80−1.69(m,2H)、1.36−1.20(m,4H)、1.18−1.07(m,2H)
(E)−メチル 6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチネート(20mg、0.040ミリモル)および1M水性水酸化リチウム、(140μL、0.14ミリモル)のTHF(268μL)およびMeOH(134μL)中混合物を室温で撹拌した。室温で一夜撹拌した後、該混合物を真空下で濃縮し、溶媒を除去し、0℃に冷却し、1N HClで酸性にした。該混合物を真空下で蒸発させ、1:1 DMF/DMSO(2mL)に溶かし、その粗材料を分取LC/MSに付し、次の条件:カラム:エックスブリッジ C18、19x200mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;勾配:19分間にわたって10−80%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:20mL/分で精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、遠心分離による蒸発を介して乾燥させ、(E)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチン酸(13.9mg、0.028ミリモル、収率69%)を得た。MS(ESI)m/z:484.3 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.57(d,J=2.3Hz,1H)、7.88(dd,J=2.4、9.1Hz,1H)、7.64(d,J=8.0Hz,2H)、7.57(dd,J=7.0、9.0Hz,1H)、6.79(d,J=9.2Hz,1H)、6.15(d,J=16.3Hz,1H)、5.30(dd,J=7.0、16.2Hz,1H)、4.28(d,J=13.3Hz,2H)、2.93(t,J=12.4Hz,2H)、2.33(dq,J=4.3、5.0、8.5Hz,1H)、1.60(d,J=12.9Hz,2H)、1.23−0.99(m,6H);HLE GAL−FXR EC50=14nM
PD触媒のC−Nカップリングのための一般的方法:方法A2
実施例2
(E)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸
(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール(16.2mg、0.045ミリモル)、メチル 6−ブロモ−1−メチル−1H−インドール−3−カルボキシレート(14.4mg、0.054ミリモル)およびCs2CO3(29.1mg、0.089ミリモル)のジオキサン(446μL)中スラリーを、窒素を該混合物に5分間吹き込むことで、脱気処理に付した。次にクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(RuPhos−Pd−G2)(1.7mg、2.2マイクロモル)を加え、該反応容器を密封し、90℃に加熱した。2日間加熱した後、該混合物をMeOHで希釈し、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。該残渣にTHF(300μL)、MeOH(150μL)および1M水性水酸化リチウム(180μL、0.18ミリモル)を添加し、得られた混合物を室温で一夜撹拌した。該混合物を50℃で10時間、そして65℃で3時間加熱した。該混合物を濃縮し、溶媒を除去し、0℃に冷却し、1N HClで酸性にした。該混合物をDMSO(2mL)に溶かし、濾過し、その粗材料を分取LC/MSに付し、以下の条件:カラム:エックスブリッジ C18、19x200mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;勾配:22分間にわたって45−90%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:20mL/分で精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、遠心分離による蒸発を介して乾燥させ、(E)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−1H−インドール−3−カルボン酸(5.3mg、9.9マイクロモル、収率22%)を得た。MS(ESI)m/z:536.1 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.84−7.76(m,2H)、7.68(d,J=8.0Hz,2H)、7.60(dd,J=7.1、9.1Hz,1H)、6.97−6.85(m,2H)、6.20(d,J=16.2Hz,1H)、5.37(dd,J=7.0、16.2Hz,1H)、3.76(s,3H)、3.56(d,J=12.0Hz,2H)、2.68(t,J=11.5Hz,2H)、2.37(q,J=3.4、5.5Hz,1H)、2.15(brs,1H)、1.67(d,J=12.7Hz,2H)、1.39−0.97(m,6H);HLE GAL−FXR EC50=5nM
実施例3
(Z)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチン酸
工程1. (Z)−4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
表記化合物は、一般的方法A、工程8より副生成の単離体として得られた。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.42−7.39(m,2H)、7.34−7.30(m,1H)、5.89(d,J=11.3Hz,1H)、5.48(t,J=10.7Hz,1H)、4.00(brs,2H)、2.36−2.21(m,1H)、1.98(tt,J=8.5、5.0Hz,1H)、1.44(s,9H)、1.29−1.23(m,3H)、1.21−1.12(m,4H)、1.12−1.05(m,2H)
工程2. (Z)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール
(Z)−tert−ブチル 4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(47mg、0.10ミリモル)の0℃でのCH2Cl2(0.6mL)中の溶液に、TFA(0.04mL、0.51ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を0℃で30分間、そして室温で一夜撹拌した。該混合物を真空下で濃縮乾固させ、0℃に冷却し、1N NaOHで塩基性にし、ついでEtOAcで3回抽出した。抽出液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮させ、(Z)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール(36.8mg、1.0ミリモル、収率100%)をオフホワイト色の固体として得た。該生成物はさらに精製することなく使用された。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.42−7.38(m,2H)、7.35−7.29(m,1H)、5.94(d,J=11.0Hz,1H)、5.50(t,J=10.7Hz,1H)、3.15(brd,J=12.8Hz,2H)、2.63(td,J=12.5、2.5Hz,2H)、2.40−2.25(m,1H)、1.96(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.51−1.36(m,2H)、1.33−1.21(m,5H)、1.13−1.04(m,2H)
実施例3. (Z)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチン酸
表記化合物は、工程10で、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールの代わりに(Z)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールを用い、実施例1を製造するための一般的方法A1において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:484.3 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.57(d,J=2.4Hz,1H)、7.88(dd,J=2.4、9.2Hz,1H)、7.65(d,J=8.1Hz,2H)、7.57(dd,J=7.3、9.0Hz,1H)、6.80(d,J=9.2Hz,1H)、5.87(d,J=11.1Hz,1H)、5.55(t,J=10.8Hz,1H)、4.34(d,J=13.3Hz,2H)、2.76(q,J=9.3、11.8Hz,2H)、2.34(d,J=9.9Hz,1H)、2.09(td,J=5.6、9.9、11.2Hz,1H)、1.28−1.00(m,8H);HLE GAL−FXR EC50=107nM
実施例4
(E)−2−(4−(1−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)プロパ−1−エン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
工程1. tert−ブチル (E)−4−(1−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)プロパ−1−エン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
ジエチル ((5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メチル)ホスホネート(0.21g、0.51ミリモル、一般的方法Aにおいて記載される合成物)のトルエン(1.3mL)中溶液に、tert−ブチル 4−アセチルピペリジン−1−カルボキシレート(0.17g、0.76ミリモル)、KOtBu(0.11g、1.0ミリモル)、および18−クラウン−6(0.27g、1.0ミリモル)を添加した。該反応混合物を50℃で2時間加熱し、H2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。EtOAc層を真空下で濃縮乾固させた。得られた残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−15%EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、EおよびZの異性体;tert−ブチル (E)−4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル (Z)−4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(0.10g)の混合物を白色の固体として得た。EおよびZの異性体を分取SFC(カラム:キラルパック(Chiralpak)IC、4.6x250mm、5μm;移動相 15%MeOH/85%CO2、流速:2.0mL/分、150バール、40℃)により分離し、真空下で濃縮してtert−ブチル (E)−4−(1−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)プロパ−1−エン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(75mg、0.16ミリモル、収率31%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.39(s,1H)、7.38(s,1H)、7.33−7.29(m,1H)、5.66(s,1H)、4.14(brd,J=6.6Hz,2H)、2.66(brs,2H)、2.12−2.02(m,1H)、1.88(tt,J=8.5、5.2Hz,1H)、1.62−1.59(m,2H)、1.58(d,J=1.1Hz,3H)、1.46(s,9H)、1.41−1.31(m,2H)、1.24−1.20(m,2H)、1.11−1.05(m,2H)
工程2. (E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)プロパ−1−エン−1−イル)イソキサゾール
1ドラムのバイアルに、tert−ブチル (E)−4−(1−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)プロパ−1−エン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.16g、0.34ミリモル)、ジクロロメタン(0.34mL)およびTFA(0.13mL、1.7ミリモル)を添加した。30分後、該反応混合物を0℃に冷却し、1N NaOHで、pHが約8−9になるまで、塩基性にした。さらなるジクロロメタンを添加し、該混合物をH2Oで洗浄した。該水層をジクロロメタンで3回洗浄し、有機層を合わせ、そこでNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させて(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)プロパ−1−エン−1−イル)イソキサゾール(0.13g、0.34ミリモル、収率99%)をオフホワイト色の泡沫体として得た。
実施例4. (E)−2−(4−(1−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)プロパ−1−エン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−フルオロニコチネートの代わりに、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)プロパ−1−エン−1−イル)イソキサゾールおよびエチル 2−ブロモ−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレートを用い、実施例1を製造するための一般的方法A1において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:572.3 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.24−8.06(m,1H)、7.61−7.59(m,1H)、7.59−7.56(m,2H)、7.55−7.50(m,1H)、5.67(s,1H)、4.08(brd,J=10.6Hz,2H)、3.23(brs,2H)、2.35−2.26(m,1H)、2.04−1.95(m,1H)、1.70(brd,J=12.6Hz,2H)、1.54(s,3H)、1.51−1.41(m,2H)、1.15−1.09(m,2H)、1.07−1.02(m,2H);HLE GAL−FXR EC50=2055nM
実施例5
(E)−6−(4−(1−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)プロパ−1−エン−2−イル)ピペリジン−1−イル)キノリン−2−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−ブロモ−1−メチル−1H−インドール−3−カルボキシレートの代わりに、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)プロパ−1−エン−1−イル)イソキサゾールおよびメチル 6−ブロモキノリン−2−カルボキシレートを用い、実施例2を製造するための一般的方法A2において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:548.4 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.66−7.48(m,5H)、7.25−6.93(m,3H)、5.62−5.58(m,1H)、4.36−4.14(m,2H)、4.03−3.85(m,2H)、2.56(brs,2H)、2.19−2.11(m,1H)、2.00−1.96(m,1H)、1.59−1.54(m,2H)、1.50(brs,3H)、1.11(brd,J=5.5Hz,2H)、1.03(brd,J=1.3Hz,2H);HLE GAL−FXR EC50=1250nM
実施例6
(E)−2−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
工程1. tert−ブチル (E)−4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレート
表記化合物は、tert−ブチル (E)−4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(一般的方法A、工程8)を製造するために記載されるように、tert−ブチル 4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレートの代わりにtert−ブチル 4−ホルミル−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートを用いて製造された。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.48−7.42(m,2H)、7.40−7.35(m,1H)、6.05(d,J=16.8Hz,1H)、5.44(d,J=16.5Hz,1H)、3.76−3.60(m,1H)、3.49(brd,J=11.6Hz,2H)、3.22−3.10(m,1H)、3.10−2.99(m,2H)、2.17−2.06(m,1H)、1.99−1.87(m,1H)、1.47(s,9H)、1.42(brd,J=4.1Hz,2H)、1.37−1.30(m,3H)、1.30−1.24(m,2H)、1.21−1.13(m,2H)
工程2. (E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(4−メチルピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール
10mLのフラスコに、(E)−tert−ブチル 4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(0.13g、0.27ミリモル)、ジクロロメタン(0.27mL)およびTFA(0.10mL、1.3ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次にさらなるTFA(0.10mL、1.3ミリモル)を添加した。20分後、1.0M NaOHをpH>7となるまで加えた。該混合物をジクロロメタンで希釈し、H2Oで洗浄した。ジクロロメタン層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させて(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(4−メチルピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾール(0.10g、0.26ミリモル、収率98%)を無色の油状物として得た。該生成物をその後の工程にてさらに精製または特徴付けすることなく用いた。
実施例6. (E)−2−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−フルオロニコチネートの代わりに、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(4−メチルピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびエチル 2−ブロモ−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレートを用い、実施例1を製造するための一般的方法A1において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:572.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.19(brs,1H)、7.65(s,1H)、7.64(s,1H)、7.61−7.52(m,2H)、6.27(d,J=16.8Hz,1H)、5.32(d,J=16.8Hz,1H)、3.74−3.56(m,1H)、3.29−3.20(m,1H)、3.16(s,1H)、2.45−2.35(m,1H)、1.56−1.50(m,2H)、1.49−1.41(m,2H)、1.22(s,1H)、1.19−1.14(m,2H)、1.09(brd,J=3.1Hz,2H)、0.97(s,3H);HLE GAL−FXR EC50=536nM
実施例7
(E)−6−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−4−メチルピペリジン−1−イル)キノリン−2−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−ブロモ−1−メチル−1H−インドール−3−カルボキシレートの代わりに、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(4−メチルピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−ブロモキノリン−2−カルボキシレートを用い、実施例2を製造するための一般的方法A2において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:548.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.24(brd,J=8.5Hz,1H)、7.97(d,J=8.5Hz,1H)、7.93(brd,J=9.5Hz,1H)、7.65(brd,J=7.3Hz,1H)、7.61(s,1H)、7.59(s,1H)、7.53−7.45(m,1H)、7.15(brd,J=2.1Hz,1H)、6.30−6.29(m,1H)、6.26(d,J=16.5Hz,1H)、5.38(d,J=16.8Hz,1H)、2.94(brt,J=8.9Hz,2H)、2.44−2.34(m,1H)、1.58−1.41(m,4H)、1.23(s,2H)、1.16(brd,J=7.9Hz,2H)、1.09(brd,J=2.4Hz,2H)、0.99(s,3H);HLE GAL−FXR EC50=227nM
実施例8
(E)−2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
工程1. tert−ブチル (E)−6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート
ジエチル ((5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)メチル)ホスホネート(0.46g、1.14ミリモル、一般的方法Aにおいて記載される合成物)およびtert−ブチル 6−ホルミル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(0.29g、1.4ミリモル)の40℃でのTHF(7mL)中の溶液に、KOtBu(THF中1.0M、1.4mL、1.4ミリモル)を添加した。該反応混合物を2mLのNH4Cl飽和水溶液でクエンチさせ、EtOAc(2x20mL)で抽出した。EtOAc層を合わせ、真空下で濃縮させて黄色の油状物を得た。残渣を分取HPLC(フェノメネックス・アキシア・ルナ(Phenomenex Axia Luna)C18 5μ 30x100mm カラム、A中5〜100%Bの10%勾配、A=10:90:0.1 MeCN:H2O:TFA、B=90:10:0.1 MeCN:H2O:TFA)に付して精製した。生成物を含有するフラクションを合わせ、真空下で濃縮させてtert−ブチル (E)−6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(0.40g、0.88ミリモル、収率77%)を泡沫体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.46−7.39(m,2H)、7.39−7.32(m,1H)、6.04(d,J=16.1Hz,1H)、5.12(dd,J=16.0、8.7Hz,1H)、3.70−3.48(m,2H)、3.44−3.26(m,2H)、2.08(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.43(s,11H)、1.31−1.20(m,3H)、1.17−1.05(m,2H)
工程2. (E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール
1ドラムのバイアルに、tert−ブチル (E)−6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(85.1mg、0.18ミリモル)、ジクロロメタン(184μL)およびTFA(355μL、4.6ミリモル)を添加し、該混合物を30分間撹拌した。反応混合物を1.0N NaOHを用いて中和し、ジクロロメタンで希釈し、H2Oで洗浄した。ジクロロメタン層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させて(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール(66.5mg、0.18ミリモル、収率100%)を白色の泡沫体として得た。該生成物をさらに精製または特徴付けすることなく用いた。MS(ESI)m/z:361.0 [M+H]+
実施例8. (E)−2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−フルオロニコチネートの代わりに、(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾールおよびエチル 2−ブロモ−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレートを用い、実施例1を製造するための一般的方法A1において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:556.2 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.21(d,J=1.4Hz,1H)、7.66(d,J=1.4Hz,1H)、7.65(s,1H)、7.60(d,J=6.9Hz,1H)、7.58(d,J=7.2Hz,1H)、6.13(d,J=16.0Hz,1H)、5.19(dd,J=16.2、8.8Hz,1H)、3.80−3.63(m,4H)、2.38−2.30(m,1H)、1.75(brs,2H)、1.47−1.37(m,1H)、1.20−1.12(m,2H)、1.11−1.03(m,2H);HLE GAL−FXR EC50=120nM
実施例9
(E)−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−ブロモ−1−メチル−1H−インドール−3−カルボキシレートの代わりに、(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾールおよびメチル 6−ブロモキノリン−2−カルボキシレートを用い、実施例2を製造するための一般的方法A2において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:531.9 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.13(d,J=8.5Hz,1H)、7.92(d,J=3.6Hz,1H)、7.90(d,J=4.1Hz,1H)、7.67(d,J=1.4Hz,1H)、7.66(s,1H)、7.62−7.57(m,1H)、7.32(dd,J=9.4、2.5Hz,1H)、6.78(d,J=2.5Hz,1H)、6.15(d,J=16.2Hz,1H)、5.16(dd,J=16.1、8.9Hz,1H)、3.69(d,J=9.9Hz,2H)、3.58−3.53(m,2H)、3.16(brd,J=5.5Hz,2H)、2.38−2.32(m,1H)、1.47−1.35(m,1H)、1.22−1.13(m,2H)、1.11−1.05(m,2H);HLE GAL−FXR EC50=39nM
一般的方法B
実施例10
(E)−2−(4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
工程1. 2−アジド−1,3−ジクロロベンゼン
2,6−ジクロロアニリン(0.96g、5.9ミリモル)の0℃でのTFA(10mL)および水(2mL)中の溶液に、亜硝酸ナトリウム(0.41g、5.9ミリモル)を30分間にわたって添加した。次に最小量の水に溶かしたアジ化ナトリウム(0.98g、15.0ミリモル)を徐々に添加した。該反応混合物を0℃で10分間撹拌し、室温までの加温に供した。2時間後、該反応物を水でクエンチさせ、EtOAcで抽出した。有機層を真空下で濃縮し、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−20%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、2−アジド−1,3−ジクロロベンゼン(1.1g、5.7ミリモル、収率97%)を油状物として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.30(d,J=8.25Hz,2H)、7.05(t,J=8.12Hz,1H)
工程2. (4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノール
2−アジド−1,3−ジクロロベンゼン(3.5g、18.6ミリモル)および3−シクロプロピルプロパ−2−イン−1−オール(1.8g、18.6ミリモル)のトルエン(12.4mL)中混合物を密封し、110℃で週末にわたって加熱した。該粗反応混合物をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−100%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノール(1.2g、4.1ミリモル、収率22%)を黄褐色の固体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.49−7.53(m,2H)、7.42−7.47(m,1H)、4.63(s,2H)、1.96−1.99(m,1H)、1.10−1.16(m,2H)、0.99−1.04(m,2H)
工程3. 5−(ブロモメチル)−4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール
(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノール(0.33g、1.2ミリモル)のジクロロメタン(4.6mL)中溶液に、トリフェニルホスフィン(0.79g、3.0ミリモル)を添加した。15分後、CBr4(1.0g、3.0ミリモル)を少しずつ添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、粗反応混合物をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−20%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、5−(ブロモメチル)−4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール(426mg、1.154ミリモル、収率99%)を黄褐色の泡沫体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.52−7.58(m,2H)、7.47−7.51(m,1H)、4.38(s,2H)、1.87−1.98(m,1H)、1.18(dd,J=2.06、4.81Hz,2H)、1.02−1.12(m,2H)
工程4. ジエチル ((4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メチル)ホスホネート
5−(ブロモメチル)−4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール(1.5g、4.3ミリモル)および亜リン酸トリエチル(1.3g、7.8ミリモル)のジオキサン(1.4mL)中混合物を、密封した試験管中にて撹拌しながら120℃で一夜加熱した。該反応混合物をフラッシュクロマトグラフィー(0−80%EtOAc/ヘキサン)に付して精製するために、SiO2ゲルカラム上に直接ローディングし、ジエチル ((4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メチル)ホスホネート(1.81g、4.30ミリモル、収率99%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.46−7.52(m,2H)、7.39−7.46(m,1H)、3.98(ddd,J=7.26、8.47、14.64Hz,4H)、3.10−3.22(m,2H)、1.90−1.99(m,1H)、1.21(t,J=7.04Hz,6H)、1.07−1.15(m,2H)、1.00(dd,J=2.31、8.25Hz,2H)
工程5. tert−ブチル (E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
ジエチル ((4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メチル)ホスホネート(0.66g、1.6ミリモル)の−78℃で、窒素雰囲気下でのTHF(12.0mL)中の溶液に、LiHMDS(THF中1.0M)(3.1mL、3.1ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を30分間撹拌し、tert−ブチル 4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(0.33g、1.6ミリモル)のTHF(2.0mL)中溶液を添加した。該反応物を室温までの加温に供した。3時間後、該反応物を0.3mLのMeOHでクエンチさせ、SiO2ゲルのパッドを通して濾過し、真空下で油状物まで濃縮させた。該油状物をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−15%EtOAc/ヘキサン Isco SiO2カラム)に付して精製し、tert−ブチル (E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.75ミリモル、収率48%)を固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.44−7.54(m,3H)、5.97−6.08(m,2H)、4.07(brd,J=10.34Hz,2H)、2.74(brs,2H)、2.22(brd,J=5.94Hz,1H)、1.88−1.97(m,1H)、1.65(brdd,J=1.98、12.98Hz,2H)、1.46(s,9H)、1.22−1.31(m,2H)、1.14(dd,J=1.76、5.28Hz,2H)、1.04(dd,J=2.31、8.25Hz,2H)
工程6. (E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン
(E)−tert−ブチル 4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(46mg、0.10ミリモル)のジクロロメタン(0.5mL)中溶液に、HCl(ジオキサン中4M、0.30mL、1.2ミリモル)を添加した。反応物を25℃で90分間撹拌し、真空下で濃縮して(E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン・HCl(39mg、0.10ミリモル、収率100%)をオフホワイト色の固体として得た。該生成物をさらに精製または特徴付けすることなく用いた。
実施例10. (E)−2−(4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−フルオロニコチネートの代わりに、(E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ビニル)ピペリジンおよびエチル 2−ブロモ−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレートを用い、実施例1を製造するための一般的方法A1において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:558.2 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.15(s,1H)、7.74−7.79(m,2H)、7.69(brd,J=7.63Hz,1H)、7.57(brd,J=11.29Hz,1H)、6.12(d,J=16.17Hz,1H)、5.96−6.03(m,1H)、4.00(brd,J=10.07Hz,1H)、3.22(brt,J=11.90Hz,2H)、2.04(brs,1H)、1.71(brd,J=11.29Hz,2H)、1.24−1.37(m,2H)、1.01(brd,J=5.80Hz,2H)、0.86−0.93(m,2H);HLE GAL−FXR EC50=64nM
一般的方法C
実施例11
(E)−6−(4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチン酸
工程1. エチル 3−シクロプロピル−4−(ジメチルアミノ)−2−オキソブタ−3−エノエート
エチル 3−シクロプロピル−2−オキソプロパノエート(0.50g、3.2ミリモル)および1,1−ジメトキシ−N,N−ジメチルメタナミン(0.68mL、5.1ミリモル)のTHF(1.75mL)中混合物を、密封した試験管中にて、80℃で2時間加熱した。該反応混合物を真空下で濃縮乾固させ、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−80%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、エチル 3−シクロプロピル−4−(ジメチルアミノ)−2−オキソブタ−3−エノエート(0.52g、2.5ミリモル、収率77%)を油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.21−7.47(m,1H)、4.27(q,J=7.04Hz,2H)、3.23(brs,6H)、1.48(brt,J=7.04Hz,1H)、1.33(t,J=7.15Hz,3H)、0.79(q,J=5.80Hz,2H)、0.39−0.47(m,2H)
工程2. エチル 4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート
エチル 3−シクロプロピル−4−(ジメチルアミノ)−2−オキソブタ−3−エノエート(0.40g、1.9ミリモル)のEtOH(4.0mL)中溶液に、(2,6−ジクロロフェニル)ヒドラジン(0.34g、1.9ミリモル)を添加した。反応フラスコを密封し、撹拌しながら、90℃で3時間加熱した。該反応混合物を真空下で濃縮させ、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、エチル 4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(0.40g、1.2ミリモル、収率63%)を油状物として得、それを放置して固化させた。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.20−7.30(m,3H)、7.13−7.19(m,1H)、4.03(q,J=7.04Hz,2H)、2.25(tt,J=5.14、8.50Hz,1H)、0.96(t,J=7.15Hz,3H)、0.88(dd,J=1.87、8.47Hz,2H)、0.57(dd,J=1.76、5.28Hz,2H)
工程3. (4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール
エチル 4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(0.32g、0.97ミリモル)の0℃でのTHF(3.9mL)中の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.0M)(3.9mL、3.9ミリモル)を15分間にわたって滴下して加えた。次に該反応混合物を室温までの加温に供した。1時間後、該混合物をEtOAcで希釈し、0.1M HCl、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させて(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(243mg、0.86ミリモル、収率88%)を黄褐色の固体として得た。該生成物はさらに精製することなく使用された。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.42−7.49(m,3H)、7.35−7.42(m,1H)、4.54(brs,2H)、0.95(brd,J=7.98Hz,2H)、0.62−0.74(m,2H)
工程4. 5−(ブロモメチル)−4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール
(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(0.15g、0.52ミリモル)のジクロロメタン(2.1mL)中溶液に、トリフェニルホスフィン(0.34g、1.3ミリモル)を添加した。該混合物を15分間撹拌した後、CBr4(0.43g、1.3ミリモル)を少しずつ添加し、得られた混合物を室温で90分間撹拌した。該粗反応混合物をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−20%EtOAc/ヘキサン)に付して直接精製し、5−(ブロモメチル)−4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール(0.15g、0.44ミリモル、収率85%)を黄褐色の固体として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.44−7.51(m,3H)、7.38−7.43(m,1H)、4.37(s,2H)、1.75(tt,J=5.05、8.42Hz,1H)、0.92−1.03(m,2H)、0.66−0.76(m,2H)
工程5. ジエチル ((4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メチル)ホスホネート
5−(ブロモメチル)−4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール(61mg、0.18ミリモル)および亜リン酸トリエチル(0.06mL、0.35ミリモル)のジオキサン(0.1mL)中溶液を、密封した試験管中にて撹拌しながら140℃で一夜加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、粗混合物をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−80%EtOAc/ヘキサン)に付して直接精製し、ジエチル ((4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メチル)ホスホネート(64mg、0.16ミリモル、収率90%)をフィルムとして得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.43−7.38(m,2H)、7.33−7.26(m,1H)、7.10(s,1H),4.10(t,J=7.3Hz,4H)、3.41(s,1H)、3.35(s,1H)、1.89(s,1H)、1.28(t,J=7.0Hz,6H)、0.94−0.87(m,2H)、0.52(dd,J=5.1、1.8Hz,2H)
工程6. tert−ブチル (E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
ジエチル ((4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メチル)ホスホネート(0.11g、0.26ミリモル)の−78℃でのTHF(2.5mL)中の溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(0.12mL、0.29ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を15分間撹拌し、tert−ブチル 4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(62.3mg、0.29ミリモル)のTHF(0.5mL)中溶液を添加した。該反応混合物を室温までの加温に供した。30分後、該反応物をEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−20%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、tert−ブチル (E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(56mg、0.12ミリモル、収率46%)を、tert−ブチル (Z)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレートを約25%で含有する油として得た。MS(ESI)m/z:462.2 [M+H]+
工程7. (E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン
tert−ブチル (E)−4−(2−(3−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(56mg、0.12ミリモル)のジクロロメタン(0.36mL)中溶液に、HCl(ジオキサン中4M、0.36mL、1.5ミリモル)を添加した。該反応物を25℃で1時間撹拌し、真空下で濃縮して(E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン・HCl(50mg、0.13ミリモル、収率100%)を黄褐色の固体として得た。該生成物を、さらに精製または特徴付けすることなく、用いた。MS(ESI)m/z:362.1 [M+H]+
実施例11. (E)−6−(4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ニコチン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールの代わりに(E)−4−(2−(4−シクロプロピル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン・HClを用い、実施例1を製造するための一般的方法A1において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:482.8 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.50−8.58(m,1H)、7.83(brs,1H)、7.64(s,2H)、7.56(brd,J=8.24Hz,1H)、7.40(s,1H)、6.77(brd,J=9.16Hz,1H)、5.94−6.03(m,1H)、5.90(brd,J=7.02Hz,1H)、4.30(brd,J=12.51Hz,2H)、4.23(brd,J=7.02Hz,1H)、2.83−2.94(m,2H)、1.72(brs,1H)、1.59(brd,J=12.51Hz,2H)、1.12(brd,J=9.46Hz,2H)、0.85(brd,J=6.71Hz,2H)、0.54(brd,J=3.97Hz,2H);HLE GAL−FXR EC50=148nM
一般的方法D
実施例12
(E)−2−(4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
工程1. 1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール
(2,6−ジクロロフェニル)ボロン酸(1.9g、10.1ミリモル)、4−ブロモ−1−シクロプロピル−1H−ピラゾール(1.7g、9.2ミリモル)、PdCl2(dppf)−CH2Cl2アダクツ(0.30g、0.34ミリモル)およびNa2CO3(1.9g、18.4ミリモル)のTHF(15mL)および水(5mL)中混合物を脱気処理に付し、ついでマイクロ波照射の下にて100℃で3時間加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール(1.4g、5.5ミリモル、収率60%)を油状物として得、それは放置すると固形物となった。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 7.63(s,2H)、7.35−7.43(m,2H)、7.15(t,J=7.98Hz,1H)、3.68(tt,J=3.78、7.36Hz,1H)、1.21(dt,J=1.10、3.03Hz,2H)、1.07(dd,J=1.93、7.15Hz,2H)
工程2. 1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルバルデヒド
1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール(0.59g、2.3ミリモル)のTHF(4.6mL)中の−78℃での溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、1.2mL、2.9ミリモル)を滴下して加えた。該反応混合物を60分間撹拌し、つづいてN,N−ジメチルホルムアミド(0.23mL、2.9ミリモル)/THF(2.3mL)を滴下して加えた。該反応を−78℃にてさらに60分間続け、EtOAcで希釈し、飽和NH4Cl水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−10%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルバルデヒド(0.22g、0.79ミリモル、収率34%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 9.70(s,1H)、7.40−7.49(m,3H)、7.25−7.33(m,1H)、4.38(tt,J=3.82、7.51Hz,1H)、1.27−1.44(m,2H)、1.10−1.21(m,2H)
工程3. (1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール
1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルバルデヒド(0.22g、0.77ミリモル)の0℃でのTHF(3.1mL)中の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.0M、1.7mL、1.7ミリモル)を15分間にわたって滴下して加えた。該反応混合物を室温までの加温に供し、1時間後にEtOAcで希釈し、0.1M HClおよびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(0.20g、0.71ミリモル、収率90%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.36−7.41(m,2H)、7.32(s,1H)、7.21(dd,J=7.59、8.47Hz,1H)、4.60(s,2H)、3.70(tt,J=3.85、7.37Hz,1H)、2.22(brs,1H)、1.23−1.38(m,2H)
工程4. 5−(ブロモメチル)−1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール
(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(0.13g、0.45ミリモル)のジクロロメタン(1.8mL)中溶液に、トリフェニルホスフィン(0.30g、1.1ミリモル)を添加した。該反応混合物を15分間撹拌し、つづいてCBr4(0.38g、1.1ミリモル)を少しずつ添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−20%EtOAc/ヘキサン)に付して直接精製し、5−(ブロモメチル)−1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール(0.12g、0.35ミリモル、収率77%)を油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.36−7.43(m,3H)、7.22−7.29(m,1H)、4.45(s,2H)、3.61(tt,J=3.74、7.26Hz,1H)、1.26−1.41(m,2H)、1.13−1.22(m,2H)
工程5. ジエチル ((1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メチル)ホスホネート
5−(ブロモメチル)−1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール(121mg、0.35ミリモル)および亜リン酸トリエチル(120μL、0.70ミリモル)のジオキサン(120μL)中溶液を、密封した試験管中、撹拌しながら120℃で一夜加熱した。該反応物を140℃で4時間加熱し、室温に冷却し、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−80%EtOAc/ヘキサン)に付して直接精製し、ジエチル ((1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メチル)ホスホネート(160mg、0.35ミリモル、収率100%)を油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.39(s,2H)、7.35−7.38(m,1H)、7.19(dd,J=7.70、8.36Hz,1H)、3.77−3.98(m,4H)、3.65−3.77(m,1H)、3.40(s,1H)、3.34(s,1H)、1.27(td,J=1.71、3.63Hz,2H)、1.12−1.20(m,6H)、1.10(dd,J=2.20、7.26Hz,2H)
工程6. tert−ブチル (E)−4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
ジエチル ((1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)メチル)ホスホネート(51mg、0.13ミリモル)の−78℃の窒素雰囲気下でのTHF(1.5mL)中の溶液に、LiHMDS(THF中1.0M、0.25mL、0.25ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を30分間撹拌し、tert−ブチル 4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(27.0mg、0.13ミリモル)のTHF(0.5mL)中溶液を添加した。該反応混合物を室温までの加温に供し、30分後にEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−20%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、tert−ブチル (E)−4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(40mg、0.09ミリモル、収率68%)をフィルムとして得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.33(d,J=7.9Hz,2H)、7.22(s,1H)、7.16(dd,J=8.5、7.6Hz,1H)、6.38(dd,J=16.3、0.7Hz,1H)、5.48(dd,J=16.1、7.0Hz,1H)、3.95(brs,3H)、3.42(tt,J=7.3、3.7Hz,1H)、2.95−2.83(m,1H)、2.68(brt,J=12.1Hz,2H)、2.12(dtd,J=10.6、7.1、3.5Hz,1H)、1.92−1.79(m,1H)、1.40(s,9H)、1.28−1.18(m,3H)、1.08−0.98(m,3H)
工程7. (E)−4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン
tert−ブチル (E)−4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(40mg、0.09ミリモル)のジクロロメタン(0.25mL)中溶液に、HCl(ジオキサン中4M、0.26mL、1.0ミリモル)を添加した。該反応物を室温で2時間撹拌し、真空下で濃縮し、(E)−4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジンを得た。該生成物をさらに精製または特徴付けすることなく用いた。
実施例12. (E)−2−(4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
表記化合物は、(E)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−(2−(ピペリジン−4−イル)ビニル)イソキサゾールおよびメチル 6−フルオロニコチネートの代わりに、(E)−4−(2−(1−シクロプロピル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル)ビニル)ピペリジンおよびエチル 2−ブロモ−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレートを用い、実施例1を製造するための一般的方法A1において記載されるように製造された。MS(ESI)m/z:557.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.18(s,1H)、7.58(brd,J=11.60Hz,1H)、7.53(s,2H)、7.40(d,J=7.93Hz,1H)、7.31(s,1H)、6.54(d,J=16.48Hz,1H)、5.51(dd,J=7.02、16.17Hz,1H)、3.99(brd,J=10.68Hz,2H)、3.63−3.73(m,1H)、3.26(brt,J=11.60Hz,2H)、2.41(brd,J=7.63Hz,1H)、1.72(brd,J=11.60Hz,2H)、1.26(brs,2H)、1.07(brs,2H)、0.99(d,J=6.41Hz,2H);HLE GAL−FXR EC50=226nM
一般的方法E
実施例56
(E)−4−(2−(1−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)ピペリジン−4−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール
(E)−4−(4−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)ピペリジン−1−イル)ベンゾニトリル(33mg、0.071ミリモル、実施例50)、酢酸アンモニウム(6.6mg、0.085ミリモル)およびアジ化ナトリウム(5.5mg、0.085ミリモル)のDMF(0.47mL)中混合物を、密封した試験管中、120℃で20時間加熱した。その粗材料を分取LC/MSに付し、以下の条件:カラム:エックスブリッジ(XBridge)C18、19x200mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;勾配:19分間にわたって10−80%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:20mL/分で精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、遠心分離による蒸発を介して乾燥させ、(E)−4−(2−(1−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)ピペリジン−4−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール(2.7mg、0.005ミリモル、収率7%)を得た。MS(ESI)m/z:507.3 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.82(d,J=8.85Hz,2H)、7.62−7.67(m,2H)、7.54−7.60(m,1H)、7.03(brd,J=8.85Hz,2H)、6.17(d,J=16.48Hz,1H)、5.32(dd,J=6.87、16.33Hz,1H)、3.74(brd,J=13.12Hz,2H)、2.81(brt,J=11.44Hz,2H)、2.28−2.41(m,1H)、2.23(brs,1H)、1.62(brd,J=11.90Hz,2H)、1.12−1.24(m,4H)、1.03−1.11(m,2H);HLE GAL−FXR EC50=3nM
一般的方法F
実施例70
(E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ベンズアミド
工程1. (E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ベンゾニトリル
(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール(30mg、0.083ミリモル)、4−ブロモベンゾニトリル(35mg、0.19ミリモル)およびCs2CO3(75mg、0.23ミリモル)のジオキサン(0.9mL)中のスラリーを、窒素を該混合物に5分間吹き込むことで、脱気処理に付した。次にクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(RuPhos−Pd−G2)(7mg、9.0マイクロモル)を添加し、該反応容器を密封し、100℃で6時間加熱した。該反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、ジクロロメタン(3mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮乾固させ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、(E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ベンゾニトリル(30mg、収率89%)を泡沫体として得た。MS(ESI)m/z:461.9 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.48−7.45(m,2H)、7.45−7.42(m,2H)、7.37(dd,J=9.2、6.8Hz,1H)、6.56−6.41(m,2H)、6.08(d,J=16.0Hz,1H)、5.17(dd,J=16.0、8.7Hz,1H)、3.59(d,J=9.7Hz,2H)、3.39(ddd,J=9.7、3.0、1.4Hz,2H)、2.15−2.01(m,2H)、1.68(td,J=3.1、1.3Hz,2H)、1.36(dt,J=8.7、3.3Hz,1H)、1.32−1.04(m,4H)
実施例70. (E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ベンズアミド
(E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ベンゾニトリル(34mg、0.074ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(6.6mg、0.096ミリモル)およびNa2CO3(8.0mg、0.096ミリモル)のエタノール(0.7mL)および水(0.1mL)中溶液を、密封したバイアル中にて80℃で加熱した。3時間後、ヒドロキシルアミン塩酸塩(14mg)、Na2CO3(17mg)およびエタノール(0.3mL)を添加した。該反応混合物を80℃で20時間加熱した。溶媒を蒸発させて、反応混合物を水(2mL)で希釈し、EtOAc(2x8mL)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で濃縮乾固させ、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−80%EtOAc/ヘキサン)に付して精製した。該生成物を分取LC/MSに付し、次の条件:カラム:エックスブリッジ C18、19x200mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;勾配:20分間にわたって36−76%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:20mL/分でさらに精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、遠心分離による蒸発を介して乾燥させ、(E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ベンズアミド(3.1mg、収率9%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:480.1 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6) δ 7.70(d,J=8.6Hz,2H)、7.67−7.62(m,2H)、7.59(dd,J=9.2、6.8Hz,1H)、6.50(d,J=8.6Hz,2H)、6.12(d,J=16.1Hz,1H)、5.18(dd,J=16.1、8.7Hz,1H)、3.56(d,J=9.9Hz,2H)、3.20−3.18(1個のプロトンシグナルが水シグナル抑制に起因して見失われた)、2.32(td,J=8.5、4.3Hz,1H)、1.71−1.62(m,2H)、1.36(dt,J=8.8、3.3Hz,1H)、1.23−1.01(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=377nM
一般的方法G
実施例71
(E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−N−(メチルスルホニル)ベンズアミド
(E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)安息香酸(実施例47、15mg、0.031ミリモル)およびCDI(15.2mg、0.093ミリモル)のTHF(500μL)中混合物を、60℃で密封したバイアル中にて1時間加熱した。メタンスルホンアミド(11.9mg、0.12ミリモル)およびDBU(14.1μL、0.093ミリモル)を添加した。該反応混合物を60℃で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、生成物を分取LC/MSに付し、次の条件:カラム:エックスブリッジ C18、19x200mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;勾配:23分間にわたって42−82%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:20mL/分で精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、遠心分離による蒸発を介して乾燥させ、(E)−4−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−N−(メチルスルホニル)ベンズアミド(9.0mg、収率52%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:558.1 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.77(d,J=8.6Hz,2H).7.66(d,J=8.0Hz,2H)、7.60(dd,J=9.1、7.0Hz,1H)、6.54(d,J=8.7Hz,2H)、6.13(d,J=16.1Hz,1H)、5.14(dd,J=16.1、8.9Hz,1H)、3.58(d,J=10.2Hz,2H)、3.31(s,3H)、3.20−3.18(2個のプロトンシグナルが水シグナル抑制に起因して見失われた)、2.44−2.25(m,1H)、1.69(s,2H)、1.37−1.24(m,1H)、1.24−0.99(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=83nM
一般的方法H
実施例116
(E)−4−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)安息香酸
工程1. (E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール
表記化合物は、(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソキサゾール(実施例8、工程2)について記載される操作に従って、2,6−ジクロロベンズアルデヒドの代わりに3,5−ジクロロイソニコチンアルデヒドを用いて製造された。
MS(ESI)m/z:362.0 [M+H]+
工程2. (E)−6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボニトリル
(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(25.0mg、0.069ミリモル)および炭酸カリウム(28.6mg、0.21ミリモル)のH2O(0.6mL)中混合物に、臭化シアン(8.0mg、0.076ミリモル)のCH2Cl2(0.6mL)中溶液を添加した。該反応混合物を室温で2時間撹拌した。塩酸水溶液(0.21mL、0.21ミリモル、1M)を添加し、該混合物をCH2Cl2(2x8mL)で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して(E)−6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボニトリルの生成物を明褐色の泡沫固体として得た。MS(ESI)m/z:387.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.63(s,2H)、6.06(dd,J=16.0、0.7Hz,1H)、5.13(dd,J=16.0、8.4Hz,1H)、3.52(dt,J=9.7、1.7Hz,2H)、3.47(d,J=9.8Hz,2H)、2.08(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.56−1.48(m,2H)、1.45(dt,J=8.5、3.5Hz,1H)、1.31−1.08(m,4H)
工程3. (E)−6−((E)−2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−N’−ヒドロキシ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシイミダミド
(E)−6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボニトリル(164mg、0.42ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(38.3mg、0.55ミリモル)および酢酸ナトリウム(34.7mg、0.42ミリモル)のエタノール(6mL)中混合物を、密封したバイアル中にて60℃で2時間加熱した。溶媒を蒸発させて、反応混合物を水(8mL)で希釈し、濾過した。固体を集め、真空下で乾燥させて(E)−6−((E)−2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−N’−ヒドロキシ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシイミダミド(168mg、0.40ミリモル、収率94%)を白色の粉末として得た。MS(ESI)m/z:420.1 [M+H]+
工程4. メチル (E)−4−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ベンゾエート
4−(メトキシカルボニル)安息香酸(9.0mg、0.050ミリモル)のCH2Cl2(1.0mL)中混合物に、HOBT(7.6mg、0.050ミリモル)およびEDC(9.6mg、0.050ミリモル)を添加した。該反応混合物を1時間撹拌した。(E)−6−((E)−2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−N’−ヒドロキシ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシイミダミド(20mg、0.048ミリモル)を添加し、該混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、得られた白色の固体をEtOH(1.5mL)に溶かし、得られた混合物を密封したバイアル中にて85℃で5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−40%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル (E)−4−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ベンゾエート(15mg、収率57%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:564.1 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.63(s,2H)、8.32−7.91(m,4H)、6.02(d,J=15.8Hz,1H)、5.21(dd,J=16.0、8.7Hz,1H)、3.96(s,3H)、3.79(d,J=10.2Hz,2H)、3.53(dt,J=10.3、2.0Hz,2H)、2.09(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.67−1.58(m,2H)、1.44−1.35(m,1H)、1.30−1.07(m,4H)
実施例116. (E)−4−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)安息香酸
メチル (E)−4−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ベンゾエート(17mg、0.030ミリモル)のメタノール(0.9mL)、THF(0.3mL)および1M 水性水酸化ナトリウム(0.12mL、0.120ミリモル)中溶液を、密封したバイアル中にて60℃で2時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、残渣を分取HPLC(カラム:サンファイア(Sunfire)C18 OBD、30x100mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+0.1%TFA;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+0.1%TFA;勾配:10分間にわたって65−100%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:40mL/分)に付して精製し、(E)−4−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)安息香酸(7.1mg、収率29%)をベージュ色の固体として得た。MS(ESI)m/z:550.1 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.86(s,2H)、8.13(s,4H)、6.16(d,J=16.0Hz,1H)、5.29(dd,J=16.0、8.8Hz,1H)、3.64(d,J=10.2Hz,2H)、3.48(d,J=9.7Hz,2H)、2.43−2.33(m,1H)、1.74(s,2H)、1.45−1.38(m,1H)、1.28−0.95(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=862nM
一般的方法I
実施例133
(E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸
工程1. メチル (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンゾエート
(E)−6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボニトリル(実施例116、工程2、31mg、0.080ミリモル)、メチル (Z)−3−(N’−ヒドロキシカルバミミドイル)ベンゾエート(23.3mg、0.12ミリモル)の酢酸エチル(0.7mL)中混合物に、塩化亜鉛溶液(0.24mL、0.12ミリモル、THF中0.5M)をゆっくりと添加した。該反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をエーテル(1.5mL)で処理した。透明な上層をデカントし、残りの材料を真空下で濃縮して白色の固体を得た。該固体をジオキサン(0.88mL)に懸濁させ、塩酸溶液(0.040mL、0.16ミリモル、ジオキサン中4M)を添加した。該混合物を密封したバイアル中にて100℃で1.5時間加熱した。過剰量の溶媒を蒸発させ、残渣をCH2Cl2(5mL)で希釈し、NaHCO3飽和溶液(1mL)で洗浄した。有機層を分離し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンゾエート(20mg、収率45%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:564.2 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.64(t,J=1.8Hz,1H)、8.63(s,2H)、8.16(dt,J=7.9、1.6Hz,1H)、8.13(dt,J=7.9、1.6Hz,1H)、7.52(t,J=7.8Hz,1H)、6.04(d,J=16.1Hz,1H)、5.19(dd,J=16.0、8.6Hz,1H)、3.94(s,3H)、3.91(d,J=10.7Hz,2H)、3.74−3.67(m,2H)、2.09(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.70−1.63(m,2H)、1.39−1.31(m,1H)、1.30−1.06(m,4H)
実施例133. (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸
メチル (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンゾエート(20mg、0.036ミリモル)のエタノール(0.9mL)、THF(0.3mL)および1M 水性水酸化ナトリウム(0.14mL、0.14ミリモル)中溶液を、密封したバイアル中にて60℃で2時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、残渣を分取HPLC(カラム:サンファイア C18 OBD、30x100mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+0.1%TFA;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+0.1%TFA;勾配:10分間にわたって65−100%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:40mL/分)に付して精製し、(E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸 (11.6mg、収率39%)をベージュ色の固体として得た。MS(ESI)m/z:550.2 [M+H]+;1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ 8.86(s,2H)、8.44(t,J=1.8Hz,1H)、8.10(ddt,J=10.9、7.8、1.4Hz,2H)、7.65(t,J=7.8Hz,1H)、6.14(d,J=16.0Hz,1H)、5.32(dd,J=16.1、8.8Hz,1H)、3.76(d,J=10.5Hz,2H)、3.70(dt,J=10.5、1.8Hz,2H)、2.38(tt,J=8.6、5.2Hz,1H)、1.83−1.78(m,2H)、1.46(dt,J=8.7、3.4Hz,1H)、1.26−1.01(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=1292nM
一般的方法J1
実施例183
(E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボキシアミド
工程1. (E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボニトリル
(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)イソキサゾール(25mg、0.069ミリモル)、6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボニトリル(25mg、0.086ミリモル)およびCs2CO3(90mg、0.28ミリモル)のジオキサン(800μL)中スラリーを、窒素を該混合物に5分間吹き込むことで、脱気処理に付した。ついで、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(RuPhos−Pd−G2)(8mg、10.3マイクロモル)を添加し、反応容器を密封し、105℃で2時間加熱した。該反応物をセライトパッドを通して濾過し、ジクロロメタン(3mL)で洗浄した。濾液を濃縮して粗生成物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜50:50)に付してさらに精製し、(E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボニトリル(35mg、0.062ミリモル、収率89%)を黄色の泡沫体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.90(d,J=9.3Hz,1H)、7.82(dd,J=7.6、1.7Hz,1H)、7.69−7.56(m,2H)、7.41(dd,J=7.4、1.7Hz,1H)、7.30(s,1H)、7.17(dd,J=9.3、2.8Hz,1H)、6.80(d,J=2.7Hz,1H)、6.02(d,J=16.0Hz,1H)、5.16(dd,J=16.1、8.8Hz,1H)、4.04−3.83(m,1H)、3.71(d,J=9.7Hz,2H)、3.46(dt,J=9.9、1.8Hz,2H)、2.13−2.03(m,1H)、1.75−1.63(m,2H)、1.38(dt,J=8.9、3.2Hz,1H)、1.26−1.20(m,2H)、1.18−1.09(m,2H)、1.05−0.89(m,4H);MS(ESI):m/z 569.3 [M+H]+
実施例183. (E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)−フェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボキシアミド
(E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボニトリル(35mg、0.062ミリモル)のMeOH(1.5mL)中混合物、および水酸化カリウム6M水溶液(0.10mL、0.62ミリモル)をマイクロ波照射の下にて120℃で40分間加熱した。該混合物のpHを水性濃HClを添加することで4にした。溶媒を蒸発させて粗生成物を得た。その粗材料を分取LC/MSに付し、次の条件(カラム:エックスブリッジ C18、200mmx19mm、5μ粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+10mM酢酸アンモニウム;勾配:50%Bで0分間保持し、20分間にわたって50−90%Bとし、ついで100%Bで4分間保持する;流速:20mL/分;カラム温度:25℃)で精製し、(E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボキシアミド(6.0mg、収率35%)を橙色の粉末として得た。1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.00(bs,1H)、7.91(d,J=7.8Hz,1H)、7.87−7.62(m,4H)、7.48(d,J=7.5Hz,1H)、7.34(bs,1H)、7.24(dd,J=9.3、2.7Hz,1H)、6.75(d,J=2.7Hz,1H)、6.04(d,J=16.1Hz,1H)、5.19(dd,J=16.1、8.8Hz,1H)、4.27−3.97(m,1H)、3.62(d,J=9.8Hz,2H)、3.41−3.27(m,2H)、2.26(td,J=8.5、4.3Hz,1H)、1.73−1.64(m,2H)、1.36−1.31(m,1H)、1.15−1.11(m,2H)、1.07−1.01(m,2H)、0.97−0.90(m,2H)、0.84−0.77(m,2H);MS(ESI)m/z:587.2 [M+H]+;HLE GAL−FXR EC50=908nM
一般的方法J2
実施例184
(E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボン酸
(E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボキシアミド(7mg、0.012ミリモル)のMeOH(1.1mL)中混合物、および水酸化カリウム6M水溶液(110μL、0.660ミリモル)を、マイクロ波照射の下にて130℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させた。反応混合物をCH2Cl2(3mL)で希釈し、4滴のTFAを添加した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それを分取HPLC(カラム:サンファイア(Sunfire)C18 OBD、30x100mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+0.1%TFA;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+0.1%TFA;勾配:10分間にわたって65−100%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:40mL/分)に付して精製し、(E)−4−シクロプロポキシ−6−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)キノリン−2−カルボン酸(6.24mg、収率70.8%)を橙色の固体として得た。MS(ESI)m/z:588.3 [M+H]+;1H NMR(400MHz、メタノール−d4)δ 8.16(d,J=9.1Hz,1H)、8.06(s,1H)、7.98−7.83(m,1H)、7.83−7.66(m,2H)、7.58(d,J=8.8Hz,1H)、7.46(d,J=7.2Hz,1H)、7.03−6.80(m,1H)、6.11(d,J=16.1Hz,1H)、5.22(dd,J=16.0、8.7Hz,1H)、4.47−4.40(m,1H)、3.74(d,J=9.9Hz,2H)、3.52(d,J=10.1Hz,2H)、2.24(tt,J=8.0、5.2Hz,1H)、1.82−1.67(m,2H)、1.49−1.25(m,1H)、1.28−0.79(m,8H);HLE GAL−FXR EC50=50nM
一般的方法K
実施例208
(E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−4−イル)−5−メトキシ安息香酸
工程1. (E)−4−(2−(3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール
(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(23mg、0.063ミリモル)、2,4−ジブロモチアゾール(18mg、0.074ミリモル)およびEt3N(0.027mL、0.190ミリモル)のDMF(0.1mL)中溶液を、密封したバイアル中にて、100℃で2時間加熱した。該反応混合物をセライトパッドを通して濾過した。該パッドを少量のジクロロメタンで洗浄した。濾液を集め、濃縮して粗生成物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜50:50)に付して精製し、(E)−4−(2−(3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(25mg、0.048ミリモル、収率75%)を黄色の泡沫状の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.62(s,2H)、6.33(s,1H)、6.02(dd,J=15.9、0.7Hz,1H)、5.17(dd,J=16.0、8.6Hz,1H)、3.66(d,J=10.2Hz,2H)、3.53(ddd,J=10.2、2.7、1.5Hz,2H)、2.09(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.70−1.61(m,2H)、1.34(dt,J=8.7、3.3Hz,1H)、1.27−1.22(m,2H)、1.20−1.05(m,2H);MS(ESI):m/z 523.0 [M+H]+
工程2. tert−ブチル (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−4−イル)−5−メトキシベンゾエート
(E)−4−(2−(3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(25mg、0.048ミリモル)、tert−ブチル 3−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(19.13mg、0.057ミリモル)、PdCl2(dppf)−CH2Cl2アダクツ(2.337mg、2.86マイクロモル)、および三リン酸カリウム2M水溶液(0.072mL、0.143ミリモル)のジオキサン(0.8mL)中混合物を、100℃で1時間加熱した。該混合物を酢酸エチル(5mL)で希釈し、セライトを介して濾過した。濾液を真空下で濃縮乾固させた。残渣を水(3mL)で希釈し、CH2Cl2(2x10mL)で抽出した。抽出液を合わせ、無水MgSO4で乾燥させ、蒸発乾固させて粗生成物を得た。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜0:100)に付して精製し、tert−ブチル (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−4−イル)−5−メトキシベンゾエート(25mg、0.038ミリモル、収率80%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.63(s,2H)、7.98(t,J=1.5Hz,1H)、7.59(dd,J=2.7、1.5Hz,1H)、7.45−7.40(m,1H)、6.74(s,1H)、6.02(d,J=16.1Hz,1H)、5.20(dd,J=16.0、8.7Hz,1H)、3.88(s,3H)、3.76(d,J=10.2Hz,2H)、3.64−3.38(m,2H)、2.09(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.70−1.63(m,2H)、1.60(s,9H)、1.41(dt,J=8.8、3.3Hz,1H)、1.31−1.22(m,2H)、1.21−1.06(m,2H);MS(ESI):m/z 651.2[M+H]+
実施例208. (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−4−イル)−5−メトキシ安息香酸
tert−ブチル (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−4−イル)−5−メトキシベンゾエート(25mg、0.038ミリモル)のジクロロメタン(0.4mL)およびTFA(0.4mL)中混合物を、室温で一夜撹拌した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それを分取HPLC(カラム:サンファイア C18 OBD、30x100mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+0.1%TFA;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+0.1%TFA;勾配:10分間にわたって30−100%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:40mL/分)に付して精製し、(E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−4−イル)−5−メトキシ安息香酸 (17.11mg、0.023ミリモル、収率59.7%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:595.1 [M+H]+;1H NMR(400MHz、メタノール−d4)δ 8.73(s,2H)、7.98(t,J=1.5Hz,1H)、7.60(dd,J=2.6、1.4Hz,1H)、7.53(dd,J=2.5、1.6Hz,1H)、7.10(s,1H)、6.19(d,J=16.0Hz,1H)、5.30(dd,J=16.0、8.5Hz,1H)、3.91(s,3H)、3.80(d,J=10.5Hz,2H)、3.76(dt,J=10.5、1.8Hz,2H)、2.28(tt,J=8.2、5.3Hz,1H)、1.90−1.81(m,2H)、1.47(dt,J=8.6、3.5Hz,1H)、1.29−1.05(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=247nM
一般的方法L
実施例210
(E)−3−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−メトキシ安息香酸
工程1. tert−ブチル (E)−3−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−メトキシベンゾエート
(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(15mg、0.041ミリモル)、tert−ブチル 3−(3−クロロ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−メトキシベンゾエート(17.59mg、0.054ミリモル)およびEt3N(0.017mL、0.124ミリモル)のDMF(0.1mL)中混合物を、105℃で6時間加熱した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜30:70)に付して精製し、tert−ブチル (E)−3−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−メトキシベンゾエート(17mg、0.026ミリモル、収率63%)を泡沫状の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.63(s,2H)、8.01(t,J=1.4Hz,1H)、7.62(dd,J=2.6、1.4Hz,1H)、7.58(dd,J=2.6、1.5Hz,1H)、6.01(d,J=16.1Hz,1H)、5.22(dd,J=16.0、8.7Hz,1H)、4.01(d,J=10.5Hz,2H)、3.91(s,3H)、3.65(dt,J=10.5、1.8Hz,2H)、2.10(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.61(s,11H)、1.47−1.37(m,1H)、1.27−1.21(m,2H)、1.18−1.11(m,2H);MS(ESI):m/z 652.2[M+H]+
実施例210. (E)−3−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−メトキシ安息香酸
tert−ブチル (E)−3−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−メトキシベンゾエート(15mg、0.023ミリモル)のジクロロメタン(0.4mL)およびTFA(0.4mL)中混合物を、室温で一夜撹拌した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それを分取HPLC(カラム:サンファイア C18 OBD、30x100mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+0.1%TFA;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+0.1%TFA;勾配:10分間にわたって45−100%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:40mL/分)に付して精製し、(E)−3−(3−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−メトキシ安息香酸(8.65mg、0.012ミリモル、収率50.3%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:596.1 [M+H]+;1H NMR(400MHz、メタノール−d4)δ 8.74(s,2H)、8.10(t,J=1.5Hz,1H)、7.73(dd,J=2.6、1.4Hz,1H)、7.68(dd,J=2.6、1.5Hz,1H)、6.16(d,J=16.1Hz,1H)、5.27(dd,J=16.0、8.7Hz,1H)、3.97(d,J=10.6Hz,2H)、3.94(s,3H)、3.66(dt,J=10.6、2.0Hz,2H)、2.28(tt,J=8.2、5.2Hz,1H)、1.76−1.60(m,2H)、1.50−1.36(m,1H)、1.27−1.09(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=670nM
一般的方法M
実施例214
(E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−5−メトキシ安息香酸
工程1. (E)−4−(2−(3−(3−ブロモ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール
(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(15mg、0.041ミリモル)、3−ブロモ−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール(9mg、0.045ミリモル)およびEt3N(8.66μL、0.062ミリモル)のTHF(0.5mL)中混合物を、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜30:70)に付して精製し、(E)−4−(2−(3−(3−ブロモ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(17mg、0.032ミリモル、収率78%)を黄色の泡沫状の固体として得た。MS(ESI):m/z 524.0[M+H]+
工程2. tert−ブチル (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−5−メトキシベンゾエート
(E)−4−(2−(3−(3−ブロモ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(17mg、0.032ミリモル)、tert−ブチル 3−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(12.98mg、0.039ミリモル)、PdCl2(dppf)−CH2Cl2アダクツ(1.586mg、1.942マイクロモル)、および三リン酸カリウムの2M水溶液(0.049mL、0.097ミリモル)のジオキサン(0.8mL)中混合物を100℃で1時間加熱した。該混合物を酢酸エチル(5mL)で希釈し、セライトを介して濾過した。濾液を真空下で濃縮乾固させた。残渣を水(3mL)で希釈し、CH2Cl2(3x5mL)で抽出した。抽出液を合わせ、無水MgSO4で乾燥させ、蒸発乾固させて粗生成物を得た。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜10:90)に付して精製し、tert−ブチル (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−5−メトキシベンゾエート(17mg、0.026ミリモル、収率80%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.63(d,J=0.7Hz,3H)、8.37(t,J=1.4Hz,1H)、7.89(dd,J=2.7、1.4Hz,1H)、7.57(dd,J=2.7、1.5Hz,1H)、6.04(d,J=16.0Hz,2H)、5.20(dd,J=16.0、8.6Hz,1H)、3.90(s,3H)、3.81−3.58(m,4H)、2.16−2.05(m,1H)、1.73−1.68(m,2H)、1.61(s,9H)、1.43−1.35(m,1H)、1.25−1.21(m,2H)、1.21−1.12(m,2H)
実施例214. (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−5−メトキシ安息香酸
tert−ブチル (E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−5−メトキシベンゾエート(17mg、0.026ミリモル)のジクロロメタン(0.4mL)およびTFA(0.4mL)中混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それを分取HPLC(カラム:サンファイア C18 OBD、30x100mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+0.1%TFA;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+0.1%TFA;勾配:10分間にわたって45−100%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:40mL/分)に付して精製し、(E)−3−(5−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−5−メトキシ安息香酸(5.4mg、7.2マイクロモル、収率29%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:596.1 [M+H]+;1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ 8.86(s,2H)、8.25(t,J=1.5Hz,1H)、7.81(dd,J=2.6、1.4Hz,1H)、7.52(dd,J=2.6、1.5Hz,1H)、6.15(d,J=16.0Hz,1H)、5.33(dd,J=16.1、8.8Hz,1H)、3.87(s,3H)、3.81−3.51(m, 4H)、2.46−2.28(m,1H)、1.87−1.77(m,2H)、1.44(dt,J=8.9、3.4Hz,1H)、1.23−1.02(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=107nM
一般的方法N
実施例216
(E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−5−イル)−5−メトキシ安息香酸
工程1. (E)−4−(2−(3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール
(E)−4−(2−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(23mg、0.063ミリモル)、2,5−ジブロモチアゾール(18mg、0.074ミリモル)およびEt3N(0.027mL、0.19ミリモル)のDMF(0.1mL)中溶液を、密封したバイアル中にて、100℃で2時間加熱した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜50:50)に付して精製し、(E)−4−(2−(3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(23mg、0.044ミリモル、収率69%)を黄色の泡沫状固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.62(s,2H)、7.03(s,1H)、6.02(dd,J=16.0、1.4Hz,1H)、5.18(dd,J=16.0、8.6Hz,1H)、3.61(d,J=10.1Hz,2H)、3.50(ddd,J=10.1、2.7、1.4Hz,2H)、2.08(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.71−1.62(m,2H)、1.36(dt,J=8.8、3.4Hz,1H)、1.30−1.22(m,2H)、1.19−1.07(m,2H);MS(ESI):m/z 523.0 [M+H]+
工程2. tert−ブチル (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−5−イル)−5−メトキシベンゾエート
(E)−4−(2−(3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)ビニル)−5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール(23mg、0.044ミリモル)、tert−ブチル 3−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(17.60mg、0.053ミリモル)、PdCl2(dppf)−CH2Cl2アダクツ(2.150mg、2.63マイクロモル)、および三リン酸カリウムの2M水溶液(0.061mL、0.122ミリモル)のジオキサン(0.8mL)中混合物を100℃で0.5時間加熱した。該混合物を酢酸エチル(5mL)で希釈し、セライトを介して濾過した。濾液を真空下で濃縮乾固させた。残渣を水(3mL)で希釈し、CH2Cl2(3x5mL)で抽出した。抽出液を合わせ、無水MgSO4で乾燥させ、蒸発乾固させて粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc、100:0〜20:80)に付して精製し、tert−ブチル (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−5−イル)−5−メトキシベンゾエート(25mg、0.038ミリモル、収率87%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.63(s,2H)、7.61(t,J=1.5Hz,1H)、7.42(s,1H)、7.34(dd,J=2.6、1.3Hz,1H)、7.07(dd,J=2.5、1.6Hz,1H)、6.04(d,J=15.9Hz,1H)、5.20(dd,J=16.0、8.6Hz,1H)、3.86(s,3H)、3.72(d,J=10.2Hz,2H)、3.61−3.55(m,2H)、2.09(tt,J=8.4、5.1Hz,1H)、1.71−1.65(m,2H)、1.60(s,9H)、1.44−1.36(m,1H)、1.30−1.21(m,2H)、1.15−1.11(m,2H);MS(ESI):m/z 651.2[M+H]+
実施例216. (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−5−イル)−5−メトキシ安息香酸
tert−ブチル (E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−5−イル)−5−メトキシベンゾエート(25mg、0.038ミリモル)のジクロロメタン(0.4mL)およびTFA(0.4mL)中混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、それを分取HPLC(カラム:サンファイア C18 OBD、30x100mm、5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水+0.1%TFA;移動相B:95:5 アセトニトリル:水+0.1%TFA;勾配:10分間にわたって20−100%Bとし、次に100%Bで5分間保持する;流速:40mL/分)に付して精製し、(E)−3−(2−(6−(2−(5−シクロプロピル−3−(3,5−ジクロロピリジン−4−イル)イソキサゾール−4−イル)ビニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)チアゾール−5−イル)−5−メトキシ安息香酸(7.0mg、9.4マイクロモル、収率25%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:595.1 [M+H]+;1H NMR(400MHz、メタノール−d4)δ 8.62(s,2H)、7.65(s,1H)、7.60(t,J=1.5Hz,1H)、7.45−7.41(m,1H)、7.20(t,J=2.1Hz,1H)、6.08(d,J=16.0Hz,1H)、5.20(dd,J=16.0、8.5Hz,1H)、3.79(s,3H)、3.69(d,J=11.5Hz,2H)、3.65(d,J=10.5Hz,2H)、2.16(tt,J=8.2、5.3Hz,1H)、1.82−1.76(m,2H)、1.38(dt,J=8.8、3.5Hz,1H)、1.17−0.87(m,4H);HLE GAL−FXR EC50=202nM
中間体
メチル 6−ブロモ−4−(シクロペンチルオキシ)キノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−ヒドロキシキノリン−2−カルボキシレート(200mg、0.71ミリモル)、ヨードシクロペンタン(0.25mL、2.13ミリモル)および炭酸カリウム(300mg、2.13ミリモル)をアセトニトリル(15mL)中にて80℃に加熱した。16時間後、該反応混合物を水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(2x25mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、メチル 6−ブロモ−4−(シクロペンチルオキシ)キノリン−2−カルボキシレート(211mg、収率85%)を得た。MS(ESI)m/z:352.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 8.37(d,J=2.2Hz,1H)、8.10(d,J=9.1Hz,1H)、7.83(dd,J=8.8、2.2Hz,1H)、7.59(s,1H)、5.15(dt,J=5.6、3.0Hz,1H)、4.10(s,3H)、2.18−2.09(m,2H)、2.08−2.01(m,2H)、1.97−1.88(m,2H)、1.81−1.65(m,2H)
メチル 6−ブロモ−4−(2,2−ジフルオロエトキシ)キノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−(2,2−ジフルオロエトキシ)キノリン−2−カルボキシレートは、ヨードシクロペンタンの代わりに1,1−ジフルオロ−2−ヨードエタンを用い、メチル 6−ブロモ−4−(シクロペンチルオキシ)キノリン−2−カルボキシレートの製造について記載される操作に従って製造された(収率60%)。MS(ESI)m/z:345.9 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.22−8.36(m,1H)、8.03(d,J=9.02Hz,1H)、7.78(dd,J=2.20、9.02Hz,1H)、7.50(s,1H)、6.00−6.48(m,1H)、4.43(dt,J=3.96、12.76Hz,2H)、4.01(s,3H)
メチル 6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)キノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)キノリン−2−カルボキシレートは、ヨードシクロペンタンの代わりに1−ブロモ−2−メトキシエタンを用い、メチル 6−ブロモ−4−(シクロペンチルオキシ)キノリン−2−カルボキシレートの製造について記載される操作に従って製造された(収率79%)。MS(ESI)m/z:340.08 [M+H]+;1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 8.46(d,J=1.9Hz,1H)、8.11(d,J=9.1Hz,1H)、7.85(dd,J=9.1、2.2Hz,1H)、7.63(s,1H)、4.51−4.42(m,2H)、4.10(s,3H)、3.98−3.91(m,2H)、3.54(s,3H)
メチル 6−ブロモ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)キノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)キノリン−2−カルボキシレートは、ヨードシクロペンタンの代わりに2−ブロモエタン−1−オールを用い、メチル 6−ブロモ−4−(シクロペンチルオキシ)キノリン−2−カルボキシレートの製造について記載される操作に従って製造された(収率88%). MS(ESI)m/z:326.08 [M+H]+;1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ 8.52(d,J=2.2Hz,1H)、8.09−8.01(m,1H)、8.00−7.94(m,1H)、7.60−7.56(m,1H)、4.36(t,J=4.5Hz,2H)、3.95(s,3H)、3.92−3.84(m,2H)
メチル 6−ブロモ−4−シクロブトキシキノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−シクロブトキシキノリン−2−カルボキシレートは、ヨードシクロペンタンの代わりにブロモシクロブタンを用い、メチル 6−ブロモ−4−(シクロペンチルオキシ)キノリン−2−カルボキシレートの製造について記載される操作に従って製造された(収率54%). MS(ESI)m/z:336.08 [M+H]+;MS(ESI)m/z:336.08 [M+H]+;1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 8.43(d,J=1.9Hz,1H)、8.10(d,J=9.1Hz,1H)、7.84(dd,J=8.8、2.2Hz,1H)、7.45(s,1H)、5.05−4.96(m,1H)、4.09(s,3H)、2.73−2.59(m,2H)、2.44(brd,J=9.1Hz,2H)、2.07−1.95(m,1H)、1.92−1.77(m,1H)
メチル (R)−6−ブロモ−4−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)キノリン−2−カルボキシレート
工程1. (S)−テトラヒドロフラン−3−イル 4−メチルベンゼンスルホネート
(S)−テトラヒドロフラン−3−オール(1g、11.35ミリモル)およびピリジン(1.8mL、22.7ミリモル)のCH2Cl2(20mL)中混合物に、p−トルエンスルホニルクロリド(3.3g、17.3ミリモル)を室温で添加した。該反応混合物をこの温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後、粗生成物をEtOAc(50mL)で希釈し、水で、ついで1N HClで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、(S)−テトラヒドロフラン−3−イル 4−メチルベンゼンスルホネート(1.9g、収率69%)を無色の油状物として得た。MS(ESI):m/z 243.1 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.81(d,J=8.1Hz,2H)、7.37(d,J=8.1Hz,2H)、5.14(tt,J=4.8、2.5Hz,1H)、3.99−3.75(m,4H)、2.48(s,3H)、2.17−2.05(m,2H)
工程2. メチル (R)−6−ブロモ−4−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)キノリン−2−カルボキシレート
表記化合物は、ヨードシクロペンタンの代わりに(S)−テトラヒドロフラン−3−イル 4−メチルベンゼンスルホネートを用い、メチル 6−ブロモ−4−(シクロペンチルオキシ)キノリン−2−カルボキシレートの製造について記載される操作に従って白色の固体として製造された(190mg、収率73%)。MS(ESI)m/z:352.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.38(d,J=2.3Hz,1H)、8.09(d,J=9.0Hz,1H)、7.84(dd,J=9.0、2.2Hz,1H)、7.52(s,1H)、5.34−5.25(m,1H)、4.20−4.14(m,2H)、4.14−3.95(m,2H)、4.08(s,3H)、2.56−2.17(m,2H)
メチル (S)−6−ブロモ−4−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)キノリン−2−カルボキシレート
表記化合物は、メチル (R)−6−ブロモ−4−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)キノリン−2−カルボキシレートの製造について記載される操作に従って、(S)−テトラヒドロフラン−3−オールの代わりに(R)−テトラヒドロフラン−3−オールを用いて製造された。MS(ESI)m/z:352.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.38(d,J=2.2Hz,1H)、8.09(d,J=9.0Hz,1H)、7.84(dd,J=9.0、2.2Hz,1H)、7.52(s,1H)、5.32−5.25(m,1H)、4.19−4.14(m,2H)、4.13−3.93(m,2H)、4.08(s,3H)、2.52−2.22(m,2H)
(±)メチル 6−ブロモ−4−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)キノリン−2−カルボキシレート
表記化合物は、メチル (R)−6−ブロモ−4−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)キノリン−2−カルボキシレートの製造について記載される操作に従って、(S)−テトラヒドロフラン−3−オールの代わりに(±)−テトラヒドロフラン−3−オールを用いて製造された。MS(ESI)m/z:352.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.38(d,J=2.2Hz,1H)、8.10(d,J=9.0Hz,1H)、7.85(dd,J=9.0、2.3Hz,1H)、7.53(s,1H)、5.31−5.26(m,1H)、4.20−4.14(m,2H)、4.13−3.96(m,2H)、4.09(s,3H)、2.52−2.25(m,2H)
メチル 6−ブロモ−4−(オキセタン−3−イルオキシ)キノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−ヒドロキシキノリン−2−カルボキシレート(0.44g、1.6ミリモル)、3−ヨードオキセタン(0.53g、2.9ミリモル)およびK2CO3(0.64g、4.7ミリモル)のDMF(8mL)中混合物を、密封したバイアル中にて、85℃で6時間加熱した。もう一つ別の部材の3−ヨードオキセタン(0.20g、1.1ミリモル)およびK2CO3(0.1g、0.72ミリモル)を添加した。該反応混合物を密封したバイアル中にて85℃で別途16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、CH2Cl2(20mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−80%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 6−ブロモ−4−(オキセタン−3−イルオキシ)キノリン−2−カルボキシレート(0.29g、収率54%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:340.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.45(d,J=2.2Hz,1H)、8.11(d,J=9.0Hz,1H)、7.87(dd,J=9.0、2.3Hz,1H)、7.16(s,1H)、5.54(tt,J=6.0、4.9Hz,1H)、5.15(ddd,J=7.2、6.0、1.0Hz,2H)、4.90(ddd,J=7.6、5.0、1.0Hz,2H)、4.07(s,3H)
メチル 6−ブロモ−4−(3,3−ジフルオロシクロブトキシ)キノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−ヒドロキシキノリン−2−カルボキシレート(0.30g、1.1ミリモル)、3−ブロモ−1,1−ジフルオロシクロブタン(0.25g、1.4ミリモル)、および炭酸カリウム(0.37g、2.7ミリモル)のDMF(10mL)中混合物を80℃で20時間加熱した。該反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、セライトを通して濾過した。該濾液を酢酸エチル(80mL)で希釈し、その後で水(3x25mL)およびブライン(25mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(20−60%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 6−ブロモ−4−(3,3−ジフルオロシクロブトキシ)キノリン−2−カルボキシレート(40mg、0.11ミリモル、収率10%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:372.1 [M+H]+
メチル 6−ブロモ−4−(ジフルオロメトキシ)キノリン−2−カルボキシレート
Cs2CO3(0.98g、3.0ミリモル)の0℃でのDMF(5mL)中の撹拌した懸濁液に、メチル 6−ブロモ−4−ヒドロキシキノリン−2−カルボキシレート(0.28g、1.0ミリモル)およびクロロジフルオロ酢酸ナトリウム(0.46g、3.0ミリモル)を添加した。該反応混合物を80℃で加熱しながら30分間撹拌した。該反応混合物を室温に冷却した後、水(25mL)を添加し、得られた懸濁液を1時間撹拌した。固体を吸引濾過で集め、水(2x5mL)で洗浄した。真空下で一夜乾燥させた後、メチル 6−ブロモ−4−(ジフルオロメトキシ)キノリン−2−カルボキシレート(0.28g、0.81ミリモル、収率81%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:333.9 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.38(d,J=2.20Hz,1H)、8.16(d,J=9.02Hz,1H)、7.91(dd,J=2.20、9.24Hz,1H)、7.85(t,J=1.10Hz,1H)、6.61−7.17(m,1H)、4.09(s,3H)
メチル 7−クロロ−1−メチルイソキノリン−3−カルボキシレート
工程1. メチル (R)−7−クロロ−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−3−カルボキシレート
メチル (R)−2−アセトアミド−3−(4−クロロフェニル)プロパノエート(0.61g、2.37ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(15.8mL)中の溶液に、オキサリルジクロリド(1.42mL、2.8ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を0℃で1時間、そして室温で1時間撹拌した。該反応物を0℃に冷却し、塩化鉄(III)(0.46g、2.8ミリモル)を少しずつ添加した。該混合物を室温までの加温に供し、1.5時間撹拌し、SiO2のパッドを通して濾過し、真空下で濃縮させた。油性の残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−60%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル (R)−7−クロロ−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−3−カルボキシレート(0.62g、2.0ミリモル、収率84%)を油状物として得た。MS(ESI)m/z:238.0(M+H)+
工程2. メチル 7−クロロ−1−メチルイソキノリン−3−カルボキシレート
メチル (R)−7−クロロ−1−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−3−カルボキシレート(0.60g、1.9ミリモル)および10%Pd−C(0.62g、0.58ミリモル)のDCE(4.9mL)中混合物を、密封した試験管中にて、110℃で4時間加熱した。該反応混合物をSiO2固形カートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 7−クロロ−1−メチルイソキノリン−3−カルボキシレート(110mg、0.47ミリモル、収率24%)を黄褐色の固体として得た。MS(ESI)m/z:236.0(M+H)+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.44(s,1H)、8.16−8.19(m,1H)、7.92(d,J=8.58Hz,1H)、7.72(dd,J=1.98、8.80Hz,1H)、4.06(s,3H)、3.03(s,3H)
エチル 7−ブロモ−1−メトキシイソキノリン−3−カルボキシレート
工程1. 7−ブロモ−3−(エトキシカルボニル)イソキノリン・2−オキシド
エチル 7−ブロモイソキノリン−3−カルボキシレート(0.46g、1.6ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(10mL)中溶液に、3−クロロベンゾペルオキソイック酸(0.55g、2.4ミリモル)を一度に添加した。得られた溶液を室温で22時間撹拌し、NaHCO3飽和水溶液(20mL)でクエンチさせ、ジクロロメタン(3x40mL)で抽出した。抽出液を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(60−95%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、7−ブロモ−3−(エトキシカルボニル)イソキノリン 2−オキシド(0.34g、1.1ミリモル、収率70%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:297.9(M+H)+
工程2. エチル 7−ブロモ−1−クロロイソキノリン−3−カルボキシレート
7−ブロモ−3−(エトキシカルボニル)イソキノリン 2−オキシド(0.19g、0.64ミリモル)およびトリ塩化ホスホリル(4.0mL、42.9ミリモル)の混合物を100℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をアセトニトリルに溶かし、分取HPLC(カラム:フェノメネックス・ルナ・アキシア(Phenomenex Luna Axia)C18 5μ 21.2x100;溶媒A:90%H2O−10%ACN−0.1%TFA;溶媒B:10%ACN−90%H2O−0.1%TFA;A中32−100%Bの16分間にわたる直線状勾配)に付して精製した。生成物を含有するフラクションを合わせ、NaHCO3飽和水溶液で中和し、真空下で濃縮させ、ジクロロメタン(3x30mL)で抽出した。該抽出液を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮してエチル 7−ブロモ−4−クロロイソキノリン−3−カルボキシレート(61mg、0.19ミリモル、収率30%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:313.9 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.75(s,1H)、8.52(s,1H)、8.33(d,J=8.8Hz,1H)、8.19(dd,J=8.8、1.9Hz,1H)、4.42(q,J=7.1Hz,2H)、1.39(t,J=7.2Hz,3H)
工程3. エチル 7−ブロモ−1−メトキシイソキノリン−3−カルボキシレート
エチル 7−ブロモ−1−クロロイソキノリン−3−カルボキシレート(0.13g、0.43ミリモル)の0℃でのMeOH(5mL)中溶液に、ナトリウムメトキシド/MeOH(0.32mL、1.7ミリモル)を滴下して加えた。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。さらなるナトリウムメトキシド/MeOH(0.32mL、1.7ミリモル)を添加し、該混合物を別途に2時間撹拌した。該反応混合物を0℃に冷却し、飽和NH4Cl水溶液(10mL)でクエンチさせ、得られた混合物をジクロロメタン(4x30mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(8−25%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 7−ブロモ−1−メトキシイソキノリン−3−カルボキシレート(80mg、0.27ミリモル、収率63%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:295.9 [M+H]+
メチル 2−ブロモ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
工程1. 5−クロロ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
2,6−ジクロロ−4−メチルピリジン−3−アミン(0.50g、2.8ミリモル)およびチオシアン酸カリウム(0.82g、8.5ミリモル)の室温でのエタノール(7.5mL)中混合物に、濃塩酸(10.0mL、330ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を100℃で44時間加熱した。さらなるチオシアン酸カリウム(0.82g、8.5ミリモル)を添加し、該混合物を100℃でさらに31時間加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮乾固させた。該残渣に、1N NaOH水溶液(10mL)を、つづいて固形K2CO3を、該混合物が塩基性(pH=9−10)になるまで、添加した。該混合物をジクロロメタン(4x40mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(0−6%MeOH/DCM)に付して精製し、5−クロロ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(0.33g、1.7ミリモル、収率59%)を黄褐色の固体として得た。MS(ESI)m/z:199.9 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.90(s,2H)、7.22(s,1H)、2.41(s,3H)
工程2. tert−ブチル (5−クロロ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)カルバメート
5−クロロ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(0.33g、1.65ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(8mL)中懸濁液に、ジ−tert−ブチルジカルボネート(0.54g、2.5ミリモル)/ジクロロメタン(2mL)を、つづいてDMAP(0.030g、0.25ミリモル)を添加した。異種混合物を室温で1時間撹拌し、異種溶液を得た。該溶液をジクロロメタン(120mL)で希釈し、水(2x25mL)およびブライン(25mL)で洗浄した。有機層を無水MgSO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(5−35%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、tert−ブチル (5−クロロ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)カルバメート(0.40g、1.3ミリモル、収率82%)をベージュ色の固体として得た。
工程3. メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
tert−ブチル (5−クロロ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)カルバメート(0.40g、1.3ミリモル)、メタノール(15mL、1.3ミリモル)、1,3−ビス(ジフェニルホスファニル)プロパン(0.067g、0.16ミリモル)、パラジウム(II)アセテート(0.036g、0.16ミリモル)、および炭酸カリウム(0.30g、2.2ミリモル)の混合物をCO(50psi)下、圧力ボトル中、90℃で16時間加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(40mL)で希釈し、セライトを介して濾過した。該濾液を真空下で濃縮乾固させた。該残渣に水(15mL)を加え、得られたベージュ色の固体を吸引濾過により集めた。該固体をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(10−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.28g、0.86ミリモル、収率64%)をベージュ色の固体として得た。MS(ESI)m/z:324.0 [M+H]+
工程4. メチル 2−アミノ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.28g、0.86ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(6mL)中懸濁液に、TFA(6mL、78ミリモル)を2分間にわたって添加した。得られた溶液を室温で1.5時間撹拌し、真空下で濃縮乾固させた。残渣にNaHCO3飽和水溶液(10mL)を加え、得られた沈殿物を集め、真空下で乾燥させてメチル 2−アミノ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.16g、0.73ミリモル、収率85%)をベージュ色の固体として得た MS(ESI)m/z:223.9 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.22(s,2H)、7.84(s,1H)、3.85(s,3H)、2.47(s,3H)
工程5. メチル 2−ブロモ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
臭化銅(II)(0.20g、0.90ミリモル)の0℃でのアセトニトリル(7mL)中混合物に、亜硝酸tert−ブチル(0.15mL、1.3ミリモル)を滴下して加え、つづいてメチル 2−アミノ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.16g、0.72ミリモル)を少しずつ添加した。該反応混合物を室温で6時間撹拌し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、セライトを通して濾過した。濾液を真空下で濃縮させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(20−80%EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、メチル 2−ブロモ−7−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(74mg、0.26ミリモル、収率36%)を淡黄色の固体として得た。(ESI) m/z:286.8 [M+H]+
メチル 2−ブロモ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
工程1. 5−クロロ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
6−クロロ−4−メトキシピリジン−3−アミン(0.50g、3.1ミリモル)およびイソチオシアン酸カリウム(0.61g、6.3ミリモル)の室温での酢酸(5mL)中混合物に、臭素(0.18mL、3.4ミリモル)を酢酸(2mL)中にて30分間にわたって添加した。該混合物を室温で16時間撹拌し、その後でさらなるイソシアン酸カリウム(0.61g、6.3ミリモル)および酢酸(1mL)を添加した。該混合物を室温で24時間撹拌した。該混合物に水(100mL)を加え、該混合物を2時間撹拌した。不溶性材料を吸引濾過で集め、濾過ケーキを水(100mL)に懸濁させ、2時間撹拌した。固体を吸引濾過で集め、真空下の50℃で乾燥させ、5−クロロ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(0.70g、3.1ミリモル、収率100%)を黄褐色の固体として得た。MS(ESI)m/z:215.9 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.74(brs,2H)、7.02(s,1H)、3.94(s,3H)
工程2. 5−クロロ−2−ビス(Boc)アミノ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン
5−クロロ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(0.70g、3.1ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(15mL)中懸濁液に、ジ−tert−ブチルジカルボネート(2.0g、9.4ミリモル)/ジクロロメタン(5mL)を、つづいてDMAP(0.076g、0.62ミリモル)を添加した。異種混合物を還流温度で2時間加熱した。該混合物をジクロロメタン(250mL)で希釈し、水(40mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(2x30mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(10−30%EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、5−クロロ−2−ビス(Boc)アミノ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン(0.54g、1.3ミリモル、収率42%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:416.1 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.27(s,1H)、4.05(s,3H)、1.55(s,18H)
工程3. メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
5−クロロ−2−ビス(Boc)アミノ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン(0.54g、1.3ミリモル)、メタノール(11mL、1.3ミリモル)、1,3−ビス(ジフェニルホスファニル)プロパン(0.080g、0.20ミリモル)、パラジウム(II)アセテート(0.044g、0.20ミリモル)、および炭酸カリウム(0.32g、2.3ミリモル)のDMF(3.5mL)中混合物を、CO(50psi)下、圧力ボトル中、90℃で7時間加熱した。該混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、セライトを通してろ過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣に、水(20mL)を添加し、該混合物をジクロロメタン(4x40mL)で抽出した。抽出液を合わせ、水(3x25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(30−80%EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.20g、0.58ミリモル、収率44%)を得た。MS(ESI)m/z:340.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 12.16(s,1H)、7.68(s,1H)、4.06(s,3H)、3.91(s,3H)、1.53(s,9H)
工程4. メチル 2−アミノ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.26g、0.76ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(5mL)中懸濁液に、TFA(5mL、65ミリモル)を2分間にわたって添加した。得られた溶液を1.5時間撹拌し、ついで真空下で濃縮乾固させた。該残渣にNaHCO3飽和溶液(10mL)を添加した。得られた固体を集め、真空下の50℃で乾燥させ、メチル 2−アミノ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.160g、0.669ミリモル、収率88%)をベージュ色の固体として得た。MS(ESI)m/z:240.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.05(s,2H)、7.57(s,1H)、3.98(s,3H)、3.86(s,3H)
工程5. メチル 2−ブロモ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
臭化銅(II)(0.18g、0.82ミリモル)の0℃でのアセトニトリル(6mL)中混合物に、亜硝酸tert−ブチル(0.16mL、1.3ミリモル)を滴下して加え、つづいてメチル 2−アミノ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.16g、0.66ミリモル)を少しずつ添加した。該混合物を0℃で1時間撹拌し、ついで室温で4時間撹拌した。黄色の不溶性材料を吸引濾過により生成物の第1クロップ(0.17g)として集めた。濾液をジクロロメタン(50mL)で希釈し、水(2x15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。残渣をIsco固形ロードカートリッジ上にローディングさせ、SiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(10−40%EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、メチル 2−ブロモ−7−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレートの第2クロップ(67mg)を淡色の固体として得た。MS(ESI)m/z:302.9 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 7.78(brs,1H)、4.13(s,3H)、3.93(s,3H)
メチル 2−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
工程1. tert−ブチル (5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)カルバメート
5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(0.53g、2.8ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(10mL)中懸濁液に、ジ−tert−ブチルジカルボネート(0.93g、4.3ミリモル)を、つづいてDMAP(0.069g、0.57ミリモル)を添加した。その異種混合物を室温で3.5時間撹拌し、ついで真空下で濃縮乾固させた。該残渣にヘキサン(10mL)を加え、得られた固体を吸引濾過で集め、tert−ブチル (5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)カルバメート(0.58g、2.0ミリモル、収率71%)を白色の固体として得た。
工程2. メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
tert−ブチル (5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)カルバメート(0.30g、1.0ミリモル)、1,3−ビス(ジフェニルホスファニル)プロパン(0.052g、0.13ミリモル)、パラジウム(II)アセテート(0.028g、0.13ミリモル)、および炭酸カリウム(0.23g、1.7ミリモル)のメタノール(5mL)およびDMF(2.5mL)中混合物を、圧力ボトル中、CO(48psi)下にて85℃で7.5時間加熱した。該混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、セライトを介して濾過した。該濾液を真空下で濃縮乾固させた。残渣を酢酸エチル(100mL)に溶かし、水(20mL)で洗浄した。該水層を分離し、所望の生成物を水層より結晶化させた。固体を吸引濾過で集め、メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレートの第1のクロップ(126mg、39%)を白色の固体として得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過して真空下で濃縮させた。残渣をSiO2でフラッシュクロマトグラフィー(20−80%エチル EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレートの第2のクロップ(0.090g、28%)を得た。MS(ESI)m/z:310.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 12.25(brs,1H)、8.29−8.00(m,2H)、3.91(s,3H)、1.54(s,9H)
工程3. メチル 2−アミノチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
メチル 2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.212g、0.685ミリモル)の0℃でのジクロロメタン(5mL)中懸濁液に、TFA(5mL、64.9ミリモル)を2分間にわたって添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、ついで真空下で濃縮乾固させた。該残渣にNaHCO3飽和溶液(7mL)を加え、得られた固体を吸引濾過で集め、真空下にて50℃で乾燥させ、メチル 2−アミノチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(0.128g、0.612ミリモル、収率89%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:209.9 [M+H]+
工程4. メチル 2−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート
臭化銅(II)(0.17g、0.76ミリモル)の0℃でのアセトニトリル(6mL)中に、亜硝酸tert−ブチル(0.13mL、1.1ミリモル)を、つづいてメチル 2−アミノチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(128mg、0.61ミリモル)を添加した。該混合物を室温で18時間撹拌した。さらなる臭化銅(II)(0.17g、0.76ミリモル)および亜硝酸tert−ブチル(0.13mL、1.1ミリモル)を添加し、該該混合物を室温で4時間撹拌した。第3の部材の亜硝酸tert−ブチル(0.065mL、0.55ミリモル)を添加し、該混合物を室温で4時間撹拌した。もう一つ別の部材の亜硝酸tert−ブチル(0.060mL、0.54ミリモル)を添加し、該混合物を室温で2時間撹拌した。該混合物を酢酸エチル(25mL)で希釈し、セライトを介して濾過した。濾液を真空下で濃縮させ、残渣をSiO2でのフラッシュクロマトグラフィー(20−80%EtOAc/ヘキサン、Isco 40gカラム)に付して精製し、メチル 2−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−カルボキシレート(90mg、0.33ミリモル、収率54%)をベージュ色の固体として得た MS(ESI)m/z:272.8 [M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6)δ 8.59(d,J=8.5Hz,1H)、8.25(d,J=8.5Hz,1H)、3.94(s,3H)
メチル 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボキシレート
工程1. 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン
6−ブロモキノリン−4−オール(0.63g、2.8ミリモル)、KI(0.23g、1.4ミリモル)およびCs2CO3(1.6g、5.0ミリモル)/DMF(7.0mL)に、ブロモシクロプロパン(0.42mL、5.6ミリモル)を添加し、反応フラスコを密封し、マイクロ波照射の下で180℃で5時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(3x60mL)で抽出し、抽出液を合わせ、真空下で濃縮乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、固形ローディング、0−60%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン(0.31g、1.2ミリモル、収率42%)を黄褐色の固体として得た。MS(ESI)m/z:264.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.76(d,J=5.06Hz,1H)、8.27(d,J=2.20Hz,1H)、7.89(d,J=9.02Hz,1H)、7.74(dd,J=2.31、8.91Hz,1H)、7.12(d,J=5.06Hz,1H)、3.94−3.99(m,1H)、0.91−0.97(m,4H)
工程2. 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン 1−オキシド
6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン(0.31g、1.2ミリモル)/CH2Cl2(8mL)に、3−クロロペルオキシ安息香酸(0.47g、2.1ミリモル)を添加し、得られた溶液を室温で一夜撹拌した。固体を吸引濾過で除去し、濾液を真空下で濃縮乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(24gシリカゲル カラム、0−10%MeOH/CH2Cl2)に付して精製し、6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン 1−オキシド(0.32g、1.2ミリモル、収率98%)をオフホワイト色の固体として得た。MS(ESI)m/z:280.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.57−8.64(m,1H)、8.41−8.50(m,1H)、8.28(d,J=1.98Hz,1H)、7.85(dd,J=2.20、9.24Hz,1H)、7.01−7.06(m,1H)、3.93−3.99(m,1H)、0.92−0.99(m,4H)
工程3. 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボニトリル
6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン 1−オキシド(0.32g、1.2ミリモル)のアセトニトリル(2.2mL)中溶液を、KCN(0.15g、2.3ミリモル)のMeOH(1.1mL)中溶液に添加し、15時間撹拌し、つづいて塩化ベンゾイル(0.27mL、2.3ミリモル)を滴下して加えた。得られた混合物を室温で一夜撹拌した。該反応混合物を真空下で濃縮乾固させ、該粗固体をフラッシュクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、固形ローディング、0−20%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボニトリル(0.27g、0.93ミリモル、収率80%)をオフホワイト色の固体として得た。MS(ESI)m/z:289.1 [M+H]+;1H NMR(500MHz、クロロホルム−d)δ 8.29(d,J=1.93Hz,1H)、7.93(d,J=9.08Hz,1H)、7.85(dd,J=2.20、9.08Hz,1H)、7.43(s,1H)、4.00−4.05(m,1H)、1.01−1.05(m,2H)、0.98(dd,J=1.79、3.16Hz,2H)
工程4. 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボン酸
6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボニトリル(0.3g、1.0ミリモル)/2−プロパノール(10mL)に、KOH(6M)(0.85g、5.1ミリモル)を添加した。反応混合物を80℃で一夜撹拌した。該反応混合物を室温に冷却し、水(20mL)および酢酸エチル(50mL)を添加した。沈殿生成物、6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボン酸(0.26g、0.83ミリモル、収率81%)を白色の固体として集めた。MS(ESI)m/z:308.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、メタノール−d4)δ 8.19−8.23(m,1H)、7.98(d,J=9.08Hz,1H)、7.90(s,1H)、7.79(dd,J=2.06、8.94Hz,1H)、4.12−4.17(m,1H)、0.99(brd,J=6.05Hz,2H)、0.91(brs,2H)
工程5. メチル 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボキシレート
6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボン酸(0.36g、1.2ミリモル)およびK2CO3(0.32g、2.3ミリモル)/DMF(7mL)に、ヨードメタン(1.8mL、3.5ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌した。該反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NH4Cl水溶液およびブライン溶液で洗浄した。有機層を無水MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40gシリカゲル カラム、0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボキシレート(252mg、0.782ミリモル、収率67.0%)をオフホワイト色の固体として得た。MS(ESI)m/z:322.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 8.27(d,J=2.20Hz,1H)、8.05(d,J=9.08Hz,1H)、7.90(s,1H)、7.79(dd,J=2.20、9.08Hz,1H)、4.07(s,3H)、4.02−4.06(m,1H)、0.98(s,2H)、0.94(brs,2H)
メチル 6−ブロモ−4−(メトキシメチル)キノリン−2−カルボキシレート
工程1. メチル 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモキノリン−2−カルボキシレート(0.52g、2.0ミリモル)、硫酸鉄(II)5水和物(0.16g、0.59ミリモル)および鉄(0.11g、2.0ミリモル)の0℃でのMeOH(3mL)およびH2O(2mL)中の混合物に、H2SO4(0.10mL、2.0ミリモル)を添加し、つづいてH2O2(50%)(0.40mL、11.7ミリモル)を滴下して加えた。該反応混合物を室温までの加温に供し、4時間撹拌した。該混合物を水で希釈し、NH4OHで塩基性にし、EtOAc(2x100mL)で抽出した。抽出液を合わせ、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、0−100%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 6−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)キノリン−2−カルボキシレート(0.29g、0.97ミリモル、収率49%)を黄褐色の固体として得た。MS(ESI)m/z:296.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.30−8.35(m,1H)、8.19(dd,J=3.19、5.39Hz,2H)、7.86(dd,J=2.09、9.13Hz,1H)、5.22(s,2H)、4.09(s,3H)
工程2. メチル 6−ブロモ−4−シクロプロポキシキノリン−2−カルボキシレート
メチル 6−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)キノリン−2−カルボキシレート(0.29g、0.97ミリモル)/DMF(6.4mL)に、NaH(鉱油中60%)(0.08g、1.9ミリモル)を少しずつ添加した。該反応混合物を室温で30分間撹拌し、つづいてヨードメタン(0.18mL、2.9ミリモル)を添加した。該反応混合物を室温で5時間撹拌し、ついで酢酸エチル(50mL)で希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、濾過して真空下で濃縮させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(24gシリカゲル、0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、メチル 6−ブロモ−4−(メトキシメチル)キノリン−2−カルボキシレート(71mg、0.23ミリモル、収率24%)を明黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z:310.0 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.25−8.27(m,1H)、8.17−8.22(m,2H)、7.86(dd,J=2.20、9.02Hz,1H)、4.92(d,J=0.88Hz,2H)、4.09(s,3H)、3.54(s,3H)
メチル 3−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート
(6−クロロピリジン−3−イル)ボロン酸(0.14g、0.89ミリモル)、メチル 3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(0.24g、0.85ミリモル)および三塩基性リン酸カリウム(2M水溶液)(0.85mL、1.7ミリモル)のジオキサン(3.5mL)中混合物に、PdCl2(dppf)−CH2Cl2アダクツ(41.5mg、0.051ミリモル)を加え、該反応物を脱気処理に付し、75℃で一夜加熱した。有機層を分離して濃縮させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(12gシリカゲル、0−30%酢酸エチル/ヘキサン)に付して精製し、メチル 3−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(0.22g、0.70ミリモル、収率82%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:316.0 [M+H]+;1H NMR(500MHz、CDCl3)δ 8.65(d,J=2.75Hz,1H)、8.41(s,1H)、8.34(s,1H)、7.97(s,1H)、7.91(dd,J=2.48、8.25Hz,1H)、7.47(d,J=8.25Hz,1H)、4.00(s,3H)
メチル 3−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−フルオロベンゾエート
メチル 3−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−フルオロベンゾエートは、メチル 3−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエートの製造について記載される操作に従って、メチル 3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエートの代わりにメチル 3−ブロモ−5−フルオロベンゾエートを用いて製造された(収率76%)。MS(ESI)m/z:265.9 [M+H]+;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.65−8.61(m,1H)、8.04(t,J=1.4Hz,1H)、7.87(dd,J=8.3、2.5Hz,1H)、7.82−7.73(m,1H)、7.49−7.42(m,2H)、3.98(s,3H)
メチル 3−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート
メチル 3−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエートは、メチル 3−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエートの製造について記載される操作に従って、(6−クロロピリジン−3−イル)ボロン酸の代わりに(5−クロロピリジン−2−イル)ボロン酸を用いて製造された(収率11%)。MS(ESI)m/z:315.9 [M+H]+;1H NMR(500MHz、クロロホルム−d)δ 8.79(s,1H)、8.69(t,J=1.5Hz,1H)、8.51(s,1H)、8.35(s,1H)、7.80(d,J=1.7Hz,2H)、4.03−3.99(m,3H)
生物学的評価
本発明の代表例としての化合物を一時的なヒトFXR/Gal4−ルシフェラーゼ受容体アッセイにおいて試験し、アッセイ結果を表1にて記載した。
Gal4−hFXR融合構築受容体系を一次アッセイとして用い、化合物の活性を特徴付けた。ホタルルシフェラーゼ受容体cDNAの上流のGal4プロモーター応答因子の5コピーを含む構築物がHEK293細胞において安定して発現された。この受容体細胞系は、1%ペニシリン−ストレプトマイシン(P/S)溶液、500μg/mLのゼオシン、および10%チャコール/デキストラン処理のウシ胎児血清(cs−FBS)を補足した、ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM;Gibco)中にて37℃で、加湿5%CO2雰囲気下で維持された。もう一つ別のプラスミドであって、ヒトサイトメガロウイルスプロモーターが、pcDNA3.1ベクターにおいて、Gal4転写因子からのDNA結合ドメインをヒトFXRからのリガンド結合ドメインと融合させてなる、融合タンパク質をコードするcDNAの発現を指示するところのプラスミドが構築された。
トランスフェクションを行う前日に、レポーター細胞を培養中にてトリプシンを用いてプレートから切り離し、翌朝には約90%のコンフルエンスを達成するのに十分な密度でT75フラスコにてプレート培養させる。25μgのpcDNA3.1−Gal4−FXRプラスミドを1.87mLのOpti−MEM(Thermo-Fisher)中に、40μLのリポフェクタミン2000(Thermo-Fisher)を1.87mLのOpti−MEM中に別々に希釈することでトランスフェクション試薬を製造し、ついでその希釈したDNA溶液を上記の希釈したリポフェクタミン2000溶液中に加え、室温で15−20分間インキュベートする。該混合物を、細胞に移す直前に、DMEM、10%cs−FBS、および1%P/Sからなる10mLの溶液でさらに希釈する。維持培地を細胞から吸引し、最終のトランスフェクション混合物を添加し、その後で該細胞を37℃の加湿した5%CO2雰囲気下で一夜インキュベートする。このプロトコルはスケールアップすることができ、一時的にトランスフェクトされた細胞はアッセイレディフォーマットにて冷凍保存され得る。
化合物の試験には、100nLの化合物(DMSOでの連続希釈)を、Echoアコースティックディスペンサー(Labcyte)で、Corning/Costar製の底部が透明の384ウェルの白色プレートのウェルに分配させる。トランスフェクトした細胞を採取し、計数し、希釈して、25μL中に10−25,000個の細胞が384ウェルの化合物アッセイプレートの各ウェルに配置されるようにする。化合物で処理した細胞を加湿5%CO2雰囲気下にて37℃で一夜インキュベートする。翌朝、25μLのSteady-Glo(登録商標)(Promega)をプレートの各ウェルに加え、該混合物を振盪しながら15分間インキュベートし、エンビジョン(Envision)(Perkin Elmer)プレートリーダーで発光を測定する。DMSO単独で処理した細胞からのバックグラウンド計数を修正前のすべての計数から減算し、その修正した値を8μM GW−4064で得られる対照応答のパーセンテージに変換する。これらのデータを4係数ロジスティックアゴニスト応答の式に適合させ、EC50値を算定する。
急性のマウスインビボアッセイ
雄のC57BL6/NTacマウス(体重:25−28g)をTaconic Labs(Hudson, NY)より購入し、Teklad Global 18% Protein Rodent Diet(Harlan Laboratories)を続ける。1週間にわたって順応させてから、体重でマウスを分類する。1回経口用量のビヒクルまたは実験用化合物をマウスに投与する。投与から1時間経過した後に、および研究の終わり(6時間後)に、顎下腺静脈を介して収集した血液から由来の血漿中での化合物の全身暴露を評価する。研究の終わりに、動物を殺し、速やかに解剖する。肝臓の中葉を分割し、半分を均質化して化合物の暴露について分析し、残りの半分をRNAlater(Thermo-Fisher Scientific)中に確保する。回腸も切断し、RNAlater中に保存する。RNAlaterにて組織サンプルをMP Biomedicalsビーズで均質化する。MagMax−96 Total RNA Isolationキット(Thermo-Fisher Scientific)を用い、製造業者のプロトコルに従ってRNAを抽出する。RNA濃度をNano−Drop 8000 Spectrophotometer(Thermo Fisher)で測定する。InvitrogenのSuper Script(登録商標)VILO cDNA Synthesis Kitを用い、製造業者のプロトコルに従って逆転写を行う。Applied BiosystemsのTaqman PCRマスターミックス(master mixture)を用い、製造業者のプロトコルに従ってリアルタイムPCRを行う。プライマーはすべてThermo-Fisher Scientificより購入する。解析したマウス遺伝子は、Nr0b2(小型ヘテロ二量体パートナー、SHP(small heterodimer partner)をコードする)、Abcb11(胆汁酸塩排出ポンプ、BSEPをコードする)、Cyp7a1、およびCyp8b1を肝臓にて、ならびにFgf15、Fabp6(回腸部胆汁酸結合タンパク質、I−BABPをコードする)、Slc51a(有機溶質輸送体アルファサブユニット、OSTAをコードする)、およびSlc51b(有機溶質輸送体ベータサブユニット、OSTBをコードする)を回腸において含む。FGF15遺伝子発現における統計的有意性の変化が倍増で表され、CYP7A1発現がビヒクル対照に対する%減少として表される。
本発明の別の特徴が、発明を説明するために記載され、それを限定しないものとする、例示としての実施態様の上記した記載を読む過程で明らかとなるであろう。本発明は、その精神または本質的属性から逸脱することなく、他の特定の形態にて具現化され得る。本発明は本明細書に記載の発明の好ましい態様のあらゆる組み合わせを包含する。本発明のありとあらゆる実施態様は、他のいずれの実施態様とも一緒になってさらなる実施態様を記載し得ることが理解される。実施態様の各々個々の構成要素がそれ自体独立した実施態様であることも理解される。その上、実施態様のいずれの構成要素もいずれかの実施態様からのありとあらゆる他の構成要素と合わさってさらなる実施態様を記載するものとする。
生物学的評価
本発明の代表例としての化合物を一時的なヒトFXR/Gal4−ルシフェラーゼ受容体アッセイにおいて試験し、アッセイ結果を上記した実施例のセクションにおいて記載した。
Gal4−hFXR融合構築受容体系を一次アッセイとして用い、化合物の活性を特徴付けた。ホタルルシフェラーゼ受容体cDNAの上流のGal4プロモーター応答因子の5コピーを含む構築物がHEK293細胞において安定して発現された。この受容体細胞系は、1%ペニシリン−ストレプトマイシン(P/S)溶液、500μg/mLのゼオシン、および10%チャコール/デキストラン処理のウシ胎児血清(cs−FBS)を補足した、ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM;Gibco)中にて37℃で、加湿5%CO2雰囲気下で維持された。もう一つ別のプラスミドであって、ヒトサイトメガロウイルスプロモーターが、pcDNA3.1ベクターにおいて、Gal4転写因子からのDNA結合ドメインをヒトFXRからのリガンド結合ドメインと融合させてなる、融合タンパク質をコードするcDNAの発現を指示するところのプラスミドが構築された。
トランスフェクションを行う前日に、レポーター細胞を培養中にてトリプシンを用いてプレートから切り離し、翌朝には約90%のコンフルエンスを達成するのに十分な密度でT75フラスコにてプレート培養させる。25μgのpcDNA3.1−Gal4−FXRプラスミドを1.87mLのOpti−MEM(Thermo-Fisher)中に、40μLのリポフェクタミン2000(Thermo-Fisher)を1.87mLのOpti−MEM中に別々に希釈することでトランスフェクション試薬を製造し、ついでその希釈したDNA溶液を上記の希釈したリポフェクタミン2000溶液中に加え、室温で15−20分間インキュベートする。該混合物を、細胞に移す直前に、DMEM、10%cs−FBS、および1%P/Sからなる10mLの溶液でさらに希釈する。維持培地を細胞から吸引し、最終のトランスフェクション混合物を添加し、その後で該細胞を37℃の加湿した5%CO2雰囲気下で一夜インキュベートする。このプロトコルはスケールアップすることができ、一時的にトランスフェクトされた細胞はアッセイレディフォーマットにて冷凍保存され得る。
化合物の試験には、100nLの化合物(DMSOでの連続希釈)を、Echoアコースティックディスペンサー(Labcyte)で、Corning/Costar製の底部が透明の384ウェルの白色プレートのウェルに分配させる。トランスフェクトした細胞を採取し、計数し、希釈して、25μL中に10−25,000個の細胞が384ウェルの化合物アッセイプレートの各ウェルに配置されるようにする。化合物で処理した細胞を加湿5%CO2雰囲気下にて37℃で一夜インキュベートする。翌朝、25μLのSteady-Glo(登録商標)(Promega)をプレートの各ウェルに加え、該混合物を振盪しながら15分間インキュベートし、エンビジョン(Envision)(Perkin Elmer)プレートリーダーで発光を測定する。DMSO単独で処理した細胞からのバックグラウンド計数を修正前のすべての計数から減算し、その修正した値を8μM GW−4064で得られる対照応答のパーセンテージに変換する。これらのデータを4係数ロジスティックアゴニスト応答の式に適合させ、EC50値を算定する。
インビボ試験例:急性マウスPK/PD
雄のC57BL6/NTacマウス(体重:25−28g)をTaconic Labs(Hudson, NY)より購入し、Teklad Global 18% Protein Rodent Diet(Harlan Laboratories)を続ける。1週間にわたって順応させてから、体重でマウスを分類する。1回経口用量のビヒクルまたは実験用化合物をマウスに投与する。投与から1時間経過した後に、および研究の終わり(6時間後)に、顎下腺静脈を介して収集した血液から由来の血漿中での化合物の全身暴露を評価する。研究の終わりに、動物を殺し、速やかに解剖する。肝臓の中葉を分割し、半分を均質化して化合物の暴露について分析し、残りの半分をRNAlater(Thermo-Fisher Scientific)中に確保する。回腸も切断し、RNAlater中に保存する。RNAlaterにて組織サンプルをMP Biomedicalsビーズで均質化する。MagMax−96 Total RNA Isolationキット(Thermo-Fisher Scientific)を用い、製造業者のプロトコルに従ってRNAを抽出する。RNA濃度をNano−Drop 8000 Spectrophotometer(Thermo Fisher)で測定する。InvitrogenのSuper Script(登録商標)VILO cDNA Synthesis Kitを用い、製造業者のプロトコルに従って逆転写を行う。Applied BiosystemsのTaqman PCRマスターミックス(master mixture)を用い、製造業者のプロトコルに従ってリアルタイムPCRを行う。プライマーはすべてThermo-Fisher Scientificより購入する。解析したマウス遺伝子は、Nr0b2(小型ヘテロ二量体パートナー、SHP(small heterodimer partner)をコードする)、Abcb11(胆汁酸塩排出ポンプ、BSEPをコードする)、Cyp7a1、およびCyp8b1を肝臓にて、ならびにFgf15、Fabp6(回腸部胆汁酸結合タンパク質、I−BABPをコードする)、Slc51a(有機溶質輸送体アルファサブユニット、OSTAをコードする)、およびSlc51b(有機溶質輸送体ベータサブユニット、OSTBをコードする)を回腸において含む。FGF15遺伝子発現における統計的有意性の変化が倍増で表され、CYP7A1発現がビヒクル対照に対する%減少として表される。
本発明の別の特徴が、発明を説明するために記載され、それを限定しないものとする、例示としての実施態様の上記した記載を読む過程で明らかとなるであろう。本発明は、その精神または本質的属性から逸脱することなく、他の特定の形態にて具現化され得る。本発明は本明細書に記載の発明の好ましい態様のあらゆる組み合わせを包含する。本発明のありとあらゆる実施態様は、他のいずれの実施態様とも一緒になってさらなる実施態様を記載し得ることが理解される。実施態様の各々個々の構成要素がそれ自体独立した実施態様であることも理解される。その上、実施態様のいずれの構成要素もいずれかの実施態様からのありとあらゆる他の構成要素と合わさってさらなる実施態様を記載するものとする。