JP2021161166A - 塩化ビニル樹脂成形体、塩化ビニル樹脂成形体の製造方法、内装材および輸送機器 - Google Patents

塩化ビニル樹脂成形体、塩化ビニル樹脂成形体の製造方法、内装材および輸送機器 Download PDF

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Abstract

【課題】モリブデン系化合物を含有することで優れた難燃性を有し、かつ、発煙性が抑制された塩化ビニル樹脂成形体、かかる塩化ビニル樹脂成形体を、押出成形により塩化ビニル樹脂組成物を用いて成形する際に、長期に亘って連続的に安定して塩化ビニル樹脂組成物を押し出すことができる塩化ビニル樹脂成形体の製造方法、かかる塩化ビニル樹脂成形体を備え、優れた難燃性を有する内装材および輸送機器を提供すること。【解決手段】本発明の塩化ビニル樹脂成形体1は、ポリ塩化ビニル系樹脂と、モリブデン系化合物と、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方とを含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、塩化ビニル樹脂成形体、塩化ビニル樹脂成形体の製造方法、内装材および輸送機器に関する。
例えば、特許文献1に示すように、自動車、バス、鉄道のような車両、船舶、航空機等の輸送機器、建築物等の内装材には、硬質塩化ビニル樹脂組成物を成形することで得られる成形体(塩化ビニル樹脂成形体)が適用されている。
かかる硬質塩化ビニル樹脂組成物は、加工性に優れ、さらに、得られる塩化ビニル樹脂成形体が耐衝撃性、耐薬品性および難燃性等に優れることから、前記内装材として、好ましく用いられている。
このような内装材を、特に、航空機のような輸送機器に適用する際には、難燃性を内装材に付与するとともに、発煙性を抑制することが求められ、かかる機能を発揮させるために、硬質塩化ビニル樹脂組成物に、難燃剤としてモリブデン系化合物を添加することが知られている。
また、塩化ビニル樹脂成形体は、例えば、加熱下で混錬することにより硬質塩化ビニル樹脂組成物を調製し、その後、得られた硬質塩化ビニル樹脂組成物を押出成形により成形することにより製造される。
しかしながら、前記の通り、硬質塩化ビニル樹脂組成物にモリブデン系化合物が含まれていると、押出機による押し出し時の加熱によりポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解が誘発され、その結果、押出成形による硬質塩化ビニル樹脂組成物の押し出しの際に、押出機により硬質塩化ビニル樹脂組成物を、長期に亘って安定的に押し出すことができなくなると言う問題があった。
特開2006−265373号公報
本発明の目的は、モリブデン系化合物を含有することで優れた難燃性を有し、かつ、発煙性が抑制された塩化ビニル樹脂成形体、かかる塩化ビニル樹脂成形体を、押出成形により塩化ビニル樹脂組成物を用いて成形する際に、長期に亘って連続的に安定して塩化ビニル樹脂組成物を押し出すことができる塩化ビニル樹脂成形体の製造方法、かかる塩化ビニル樹脂成形体を備え、優れた難燃性を有する内装材および輸送機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(16)に記載の本発明により達成される。
(1) ポリ塩化ビニル系樹脂と、モリブデン系化合物と、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方とを含有することを特徴とする塩化ビニル樹脂成形体。
(2) 前記酸化防止剤は、ホスファイト系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤のうちの少なくとも1種である上記(1)に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(3) 前記酸化防止剤の含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上5.0重量部以下である上記(1)または(2)に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(4) 前記ゼオライトの含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上5.0重量部以下である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(5) 前記モリブデン系化合物の含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、1.0重量部以上15.0重量部以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(6) 前記モリブデン系化合物は、一次粒子および二次粒子からなる粒子として含まれる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(7) ポリ塩化ビニル系樹脂は、塩素含有量62.0%以上69.0%以下の塩素化塩化ビニル樹脂と、塩化ビニル−エチレン共重合体とを含有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(8) 前記塩化ビニル−エチレン共重合体の含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部中、5.0重量部以上50.0重量部以下である上記(7)に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(9) 当該塩化ビニル樹脂成形体は、さらに、補強剤、加工助剤、安定剤、滑剤および顔料のうちの少なくとも1種を含有する上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(10) 当該塩化ビニル樹脂成形体は、シート状をなしている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(11) 当該塩化ビニル樹脂成形体を得る際に用いる塩化ビニル樹脂組成物を、ローラーミキサーを用いて、加熱温度190℃、ミキサー回転数60rpmの条件で混錬し、定常時のトルクから20%上昇した時間を熱分解時間としたとき、前記熱分解時間が6.0分超である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体。
(12) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体の製造方法であって、
前記ポリ塩化ビニル系樹脂を含有する粉体に、モリブデン系化合物と、ゼオライトとを添加し、その後、加熱下で混練することで塩化ビニル樹脂組成物を調製した後、
押出成形により前記塩化ビニル樹脂組成物を成形することで前記塩化ビニル樹脂成形体を得ることを特徴とする塩化ビニル樹脂成形体の製造方法。
(13) 前記塩化ビニル樹脂組成物を前記押出成形の際に、押出機により押し出しするときの加熱温度は、120℃以上200℃以下である上記(12)に記載の塩化ビニル樹脂成形体の製造方法。
(14) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂成形体を備えることを特徴とする内装材。
(15) 当該内装材は、輸送機器用である上記(14)に記載の内装材。
(16) 上記(15)に記載の内装材を備えることを特徴とする輸送機器。
本発明によれば、塩化ビニル樹脂成形体がモリブデン系化合物を含有することで、この塩化ビニル樹脂成形体を、優れた難燃性を有し、かつ、発煙性が抑制されたものとすることができる。また、塩化ビニル樹脂成形体がモリブデン系化合物の他に、さらに、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方を含有しているため、かかる塩化ビニル樹脂成形体を、押出成形により塩化ビニル樹脂組成物を用いて成形する際に、塩化ビニル樹脂の熱分解の誘発を的確に抑制または防止して、長期に亘って連続的に安定して塩化ビニル樹脂組成物を押し出すことができる。したがって、押出成形により、塩化ビニル樹脂成形体を安定的に製造することが可能となる。
本発明の塩化ビニル樹脂成形体の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す塩化ビニル樹脂成形体を製造する製造装置の側面図である。
以下、塩化ビニル樹脂成形体、塩化ビニル樹脂成形体の製造方法、内装材および輸送機器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<塩化ビニル樹脂成形体>
本発明の塩化ビニル樹脂成形体1は、ポリ塩化ビニル系樹脂と、モリブデン系化合物と、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方とを含有することを特徴とする。
本発明によれば、塩化ビニル樹脂成形体1がモリブデン系化合物を含有することで、この塩化ビニル樹脂成形体1を、優れた難燃性を有し、かつ、発煙性が抑制されたものとすることができる。すなわち、塩化ビニル樹脂成形体1の発煙性を抑制するとともに、優れた難燃性を有する塩化ビニル樹脂成形体1が実現される。
また、塩化ビニル樹脂成形体1がモリブデン系化合物の他に、さらに、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方を含有しているため、かかる塩化ビニル樹脂成形体1を、押出成形により塩化ビニル樹脂組成物を用いて成形する際に、塩化ビニル樹脂の熱分解の誘発を的確に抑制または防止して、長期に亘って連続的に安定して塩化ビニル樹脂組成物を押し出すことができる。したがって、押出成形により、塩化ビニル樹脂成形体1を安定的に製造することが可能となる。
以下、本発明の塩化ビニル樹脂成形体1を、シート状をなしているものとし、構成材料として、本実施形態では、ポリ塩化ビニル系樹脂と、補強剤と、加工助剤と、安定剤と、滑剤と、難燃剤としてのモリブデン系化合物と、酸化防止剤と、ゼオライトと、顔料とを含有するものに適用した場合を一例に説明する。
図1は、本発明の塩化ビニル樹脂成形体の実施形態を示す縦断面図である。
なお、図1では、上側を「上方」または「上」と言い、下側を「下方」または「下」とも言う。
<<ポリ塩化ビニル系樹脂>>
ポリ塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル樹脂成形体1に、その主材料として含まれる。
ポリ塩化ビニル系樹脂は、−CH−CHCl−で表される基を繰り返し単位として、複数有するポリマーであり、具体的には、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルと共重合可能なビニル系単量体(重合性モノマー)との共重合体が挙げられ、また、塩化ビニルの単独重合体としては、後塩素化塩化ビニル重合体も含まれ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、塩化ビニルと共重合可能なビニル系単量体との共重合体としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル共重合体等が挙げられる。
また、単独重合体の塩素含有量すなわち塩素濃度率は、好ましくは56.0%以上69.0%以下、より好ましくは62.0%以上68.0%以下に設定される。これにより、塩化ビニル樹脂成形体の発煙および発熱抑制効果をより確実に得ることができる。さらに、塩化ビニル樹脂成形体1を押出成形により成形する際に、塩化ビニル樹脂組成物の押し出し性の向上が図られ、塩化ビニル樹脂成形体1を均一な厚さを有するものとして成形することができる。そのため、得られる塩化ビニル樹脂成形体1は、優れた外観性を有するものとして成形される。
さらに、単独重合体の塩素含有量は、前記範囲内に設定されていれば、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれるポリ塩化ビニル系樹脂における各単独重合体の塩素含有量すなわち塩素化度は、特に限定されないが、塩素含有量56.0%以上57.0%以下の塩化ビニル樹脂と、62.0%以上69.0%以下の塩素化塩化ビニル樹脂(後塩素化塩化ビニル重合体)との少なくとも一方を含むものであることが好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂の塩素濃度率を比較的容易に前記範囲内に調整することができる。
また、単独重合体は、その数平均重合度が400以上1200以下のものであるのが好ましく、600以上1000以下のものであるのが好ましい。数平均重合度が前記上限値を超えると、他の構成材料との組み合わせ等によっては、可塑剤を添加しないと加工性が悪く、そのために可塑剤を多量に添加すると柔軟温度の低下をもたらすおそれがある。一方、平均重合度が前記下限値より低くなると、他の構成材料との組み合わせ等によっては、成形された塩化ビニル樹脂成形体1の耐熱性が低下するおそれがある。
このようなポリ塩化ビニル系樹脂は、前述の通り、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルと共重合可能なビニル系単量体(重合性モノマー)との共重合体が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、単独重合体と、共重合体との組み合わせであることが好ましく、特に、単独重合体としての塩素含有量62.0%以上69.0%以下の塩素化塩化ビニル樹脂と、共重合体としての塩化ビニル−エチレン共重合体との組み合わせであることが好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1を押出成形により成形する際に、塩化ビニル樹脂組成物の押し出し性をより確実に向上させることができるため、塩化ビニル樹脂成形体1をより均一な厚さを有するものとして成形することができる。
さらに、ポリ塩化ビニル系樹脂が、塩素含有量62.0%以上69.0%以下の塩素化塩化ビニル樹脂と、塩化ビニル−エチレン共重合体とを含む場合、塩化ビニル−エチレン共重合体の含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部中、5.0重量部以上50.0重量部以下であるのが好ましく、15.0重量部以上30.0重量部以下であるのがより好ましい。これにより、塩素含有量62.0%以上69.0%以下の塩素化塩化ビニル樹脂と、塩化ビニル−エチレン共重合体との組み合わせとする際に得られる効果を、より顕著に発揮させることができる。
<<補強剤>>
補強剤は、主として塩化ビニル樹脂成形体1の耐衝撃性の向上を図るため、さらには、塩化ビニル樹脂成形体1の成形時における成形性の向上を図るために、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれている。
この補強剤としては、例えば、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、多成分アクリルゴム系樹脂等が挙げられ、中でも、多成分アクリルゴム系樹脂が好ましく用いられる。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1をより優れた耐久性を備えるものとし得る。
多成分アクリルゴム系樹脂(アクリル系ポリマー)としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチルのようなアクリル酸エステルを主体として、これらのモノマーと、2−クロロエチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、アクリル酸、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン等との共重合体であり、例えば、カネカ社製「カネエースFM」、呉羽化学社製「クレハKM−334」等が挙げられる。
また、多成分アクリルゴム系樹脂の重量平均分子量は、1.0×10以上1.0×10以下のものであるのが好ましく、1.0×10以上7.0×10以下のものであるのがより好ましい。
多成分アクリルゴム系樹脂の含有量は、主材料であるポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、5.0重量部以上20.0重量部以下であるのが好ましく、7.0重量部以上14.0重量部以下であるのがより好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1の耐衝撃性を確実に高めることができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、補強剤の添加は、塩化ビニル樹脂成形体1を適用する内装材に求められる耐衝撃性に応じて、省略することもできる。
<<加工助剤>>
加工助剤は、塩化ビニル樹脂成形体1の成形時における成形性の向上を図るために、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれていている。
この加工助剤としては、例えば、アクリル系加工助剤が用いられ、具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート・ブチルアクリレート共重合体等のアクリル酸エステルの高分子量共重合体、およびメチルメタアクリレートとアクリル酸エステルとの共重合体等が挙げられる。
また、加工助剤の重量平均分子量は、1.0×10以上5.0×10以下のものであるのが好ましく、1.0×10以上2.0×10以下のものであるのが好ましい。
加工助剤の含有量は、主材料であるポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、1.0重量部以上15.0重量部以下であるのが好ましく、2.0重量部以上10.0重量部以下であるのがより好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1の成形時における成形性を確実に高めることができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、加工助剤の添加は、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる構成材料の組み合わせ等によっては、省略することもできる。
<<安定剤>>
安定剤は、塩化ビニル樹脂成形体1の熱や光による分解や着色を抑制するために、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる。
この安定剤としては、特に限定されず、例えば、二塩基性ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウムのような金属石鹸、モノブチルスズ・トリメチルマレート、ジブチルスズ・ジラウレート、ジブチルスズマレート、ジブチルスズメルカプタイド、ジメチルスズメルカプタイドまたはこれらの金属塩のような有機スズ系化合物、三塩基性硫酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛のような鉛系安定剤等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
安定剤の含有量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上10.0重量部以下であることが好ましく、0.5重量部以上8.0重量部以下であることがより好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1の機械的強度を維持しつつ、塩化ビニル樹脂成形体1の熱や光に対する安定性を図ることができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、安定剤の添加は、塩化ビニル樹脂成形体1を適用する内装材の用途に応じて、省略することもできる。
<<滑剤>>
滑剤は、塩化ビニル樹脂成形体1の成形時において、金型やローラー等に対して優れた滑り性を発揮させて、成形性の向上を図るために、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる。
この滑剤としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような脂肪族モノカルボン酸(好ましくは炭素数16以上の脂肪族モノカルボン酸)およびこれらの金属塩等の誘導体、金属石鹸類、カルナバワックス、キャンデリアワックスのような天然ワックス類、パラフィンワックスのような石油系ワックス類、酸化ポリエチレンワックスのような合成ワックス類等が挙げられ、これらのうちの、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、脂肪族モノカルボン酸の金属塩における金属としては、例えば、カルシウム、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等が挙げられる。
滑剤の含有量は、上述した滑剤の種類によっても若干異なるが、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.05重量部以上5.00重量部以下であるのが好ましく、0.30重量部以上4.00重量部以下であるのがより好ましい。これにより、上述した効果を確実に発揮させることができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、滑剤の添加は、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる構成材料の組み合わせ等によっては、省略することもできる。
<<難燃剤>>
難燃剤は、塩化ビニル樹脂成形体1に難燃性を付与して、塩化ビニル樹脂成形体1の燃焼を抑制して、その安全性の向上を図るために、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる。
この難燃剤としては、三酸化アンチモンのようなアンチモン系化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのような金属水酸化物、クレジルジフェニルホスフェート、トリスクロロエチルフォスフェート、トリスクロロプロピルフォスフェート、トリスジクロロプロピルフォスフェートのようなリン系化合物、メラミン系化合物、グアニジン系化合物のような窒素含有化合物、塩素化パラフィンのようなハロゲン系化合物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
難燃剤の含有量は、上述した難燃剤の種類によっても若干異なるが、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上20.0重量部以下であるのが好ましく、0.5重量部以上8.0重量部以下であるのがより好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1に対して確実に優れた難燃性を付与することができる。
さらに、本発明では、塩化ビニル樹脂成形体1には、上記の難燃剤の他に、モリブデン系化合物が含まれている。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1に、難燃性を付与するとともに、塩化ビニル樹脂成形体1の発煙性を抑制することで塩化ビニル樹脂成形体1の低毒ガス性を実現して、その安全性のさらなる向上を図ることができる。
このモリブデン系化合物は、塩化ビニル樹脂成形体1において、粒子を構成して含まれており、より詳しくは、モリブデン系化合物の一次粒子や、モリブデン系化合物以外の他の難燃剤の一次粒子を含む二次粒子を構成して含まれている。この粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、好ましくは1.0μm以上50.0μm以下程度、より好ましくは3.0μm以上15.0μm以下程度に設定される。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1において、モリブデン系化合物を、凝集させることなく均一に分散させることができる。
なお、モリブデン系化合物を含有する粒子の形状は、特に限定されず、球状、楕円状、偏平状および針状等のいずれのものであってもよく、本明細書中において、その粒子の粒子径とは、各形状を備える粒子における最大径のことを言い、例えば、球状をなす場合には、直径のことを言う。
また、モリブデン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、三酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸マグネシウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸バリウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、二硫化モリブデン、窒化モリブデンのような無機モリブデン系化合物、ジアルキルジチオリン酸モリブデンのような有機モリブデン系化合物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、モリブデン系化合物を含有する粒子は、その表面に、炭化水素基を備えるカップリング剤が連結されたものであってもよい。
また、カップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を用いることができる。
モリブデン系化合物の含有量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、1.0重量部以上15.0重量部以下であるのが好ましく、2.0重量部以上8.0重量部以下であるのがより好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1の発煙性をより確実に抑制することができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、難燃剤の添加は、モリブデン系化合物以外のものについては、塩化ビニル樹脂成形体1を適用する内装材の用途に応じて、すなわち、塩化ビニル樹脂成形体1に求められる難燃特性に応じて、省略することもできる。
<<ゼオライト>>
ゼオライトは、後に詳述する、塩化ビニル樹脂成形体1の押出成形を用いた成形の際に、塩化ビニル樹脂組成物中にモリブデン系化合物が含まれることに起因して、押出機による押し出し時の加熱によりポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解が誘発されるのを的確に抑制または防止するために、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる。
これにより、押し出し機により塩化ビニル樹脂組成物を長期に亘って連続的に安定して押し出すことができる。したがって、押出成形により、塩化ビニル樹脂成形体を安定的に製造することが可能となる。
また、ゼオライトとしては、特に限定されないが、例えば、チャバサイト、モルデナイト、エリオナイト、クリノプチロライトのような天然ゼオライト、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライトのような合成ゼオライト等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゼオライトは、塩化ビニル樹脂成形体1において、粒子を構成して含まれている。この粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、好ましくは1.0μm以上50.0μm以下程度、より好ましくは5.0μm以上30.0μm以下程度に設定される。これにより、塩化ビニル樹脂成形体1において、ゼオライトを、凝集させることなく均一に分散させることができる。
なお、ゼオライトを含有する粒子の形状は、特に限定されず、球状、楕円状、偏平状および針状等のいずれのものであってもよい。
ゼオライトの含有量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上5.0重量部以下であるのが好ましく、0.5重量部以上2.0重量部以下であるのがより好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂組成物の押出機による押し出し時の加熱により、ポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解が誘発されるのをより的確に抑制または防止することができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、ゼオライトの添加は、酸化防止剤を添加することにより、ポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発が充分に抑制または防止されている場合には、省略することもできる。
<<酸化防止剤>>
酸化防止剤は、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる構成材料が酸化するのを防止するために含まれる。さらに、ゼオライトと同様に、後に詳述する、塩化ビニル樹脂成形体1の押出成形による成形の際に、塩化ビニル樹脂組成物中にモリブデン系化合物が含まれることに起因して、押出機による押し出し時の加熱によりポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解が誘発されるのを的確に抑制または防止するために、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる。
これにより、押し出し機により塩化ビニル樹脂組成物を長期に亘って連続的に安定して押し出すことができる。したがって、押出成形により、塩化ビニル樹脂成形体を安定的に製造することが可能となる。
この酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト、トリデシルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイトのようなホスファイト系酸化防止剤(リン系酸化防止剤)、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アルキル化モノフェノール、アルキル化ヒドロキノンのようなフェノール系酸化防止剤、アルキル化tert−ブチルフェニレンジアミン、ヒドロキシルアミンのようなアミン系酸化防止剤等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、ホスファイト系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤であることが好ましい。これにより、前記効果をより顕著に発揮させることができる。
なお、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ペンタエリトリトール=テトラキス[3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]等が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上5.0重量部以下であるのが好ましく、0.1重量部以上2.0重量部以下であるのがより好ましい。これにより、塩化ビニル樹脂組成物の押出機による押し出し時の加熱により、ポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解が誘発されるのをより的確に抑制または防止することができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、酸化防止剤の添加は、ゼオライトを添加することにより、ポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発が充分に抑制または防止されている場合には、省略することもできる。
ただし、塩化ビニル樹脂成形体1に対して、本実施形態のように、ゼオライトと酸化防止剤との双方を添加する構成とすることで、ポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発を、より的確に抑制または防止することができる。
<<顔料>>
顔料は、塩化ビニル樹脂成形体1における色材として、塩化ビニル樹脂成形体1に含まれる。
この顔料としては、要求される着色(色調)に応じて選択され、例えば、酸化チタン、カーボンブラックの他、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、ジアリライド系、キナクリドン系、イソインドリノン系、バット系、フタロシアニン系、ジオキサン系等の有機顔料や、チタンイエロー、黄鉛等の無機顔料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料の含有量は、要求される着色(色調)に応じて設定されるが、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上8.00重量部以下であるのが好ましく、0.05重量部以上6.00重量部以下であるのがより好ましい。これにより、上述した効果を確実に発揮させることができる。
なお、塩化ビニル樹脂成形体1において、モリブデン系化合物の一次粒子およびモリブデン系化合物を含有する二次粒子は、白色系の色を有している。そのため、塩化ビニル樹脂成形体1が有色系の顔料を含有する場合に、モリブデン系化合物を含有する粒子に起因する斑点模様がより顕著に視認されることから、かかる場合に、本発明の塩化ビニル樹脂成形体1がより好適に適用される。
また、塩化ビニル樹脂成形体1に対する、顔料の添加は、塩化ビニル樹脂成形体1に対して、着色する必要がない場合、省略することもできる。
また、塩化ビニル樹脂成形体1は、上述した、ポリ塩化ビニル系樹脂、補強剤、加工助剤、安定剤、滑剤、難燃剤、ゼオライト、酸化防止剤ならびに顔料の他に、例えば、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤等を含んでいてもよい。
以上のような塩化ビニル樹脂成形体1は、本実施形態のように、シート状をなす場合、その厚さが、好ましくは0.5mm以上8.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上5.0mm以下に設定される。塩化ビニル樹脂成形体1の厚さがかかる範囲内に設定されることで、塩化ビニル樹脂成形体1の軽量化を図りつつ、優れた強度を有する塩化ビニル樹脂成形体1とすることができる。
また、上記のような塩化ビニル樹脂成形体1は、具体的には、以下に示すような難燃性を示すことが好ましい。
すなわち、ASTM E906に規定されたヒートリリース試験に準拠して、塩化ビニル樹脂成形体1を燃焼させた際に、塩化ビニル樹脂成形体1の着火から5分以内で測定された最大発熱速度が65kW/m以下であることが好ましく、55kW/m以下であることがより好ましい。
さらに、塩化ビニル樹脂成形体1の着火から2分間における総発熱量が65kW・min/m以下であることが好ましく、55kW・min/m以下であることがより好ましい。
前記最大発熱速度および前記総発熱量が、それぞれ、前述した数値以下であることにより、塩化ビニル樹脂成形体1を優れた難燃性を示すものと言うことができる。
また、ASTM E662に規定された発煙性試験、すなわち、NBSスモークチャンバーを用いた燃焼時の発煙濃度試験は、4.0分間の燃焼時における発煙濃度(Ds)が200以下であることが好ましく、150以下であることがより好ましい。発煙濃度(Ds)がかかる数値以下であることにより、塩化ビニル樹脂成形体1は、煙の発生が抑制されているものであると言うことができる。
以上のような塩化ビニル樹脂成形体1は、本発明の塩化ビニル樹脂成形体の製造方法を適用して、以下のようにして製造される。
<塩化ビニル樹脂成形体の製造方法>
まず、本発明の塩化ビニル樹脂成形体の製造方法を説明するのに先立って、塩化ビニル樹脂成形体1の製造に用いる製造装置10について説明する。
図2は、図1に示す塩化ビニル樹脂成形体を製造する製造装置の側面図である。
なお、図2では、上側を「上方」または「上」と言い、下側を「下方」または「下」とも言う。また、図2では、一部を誇張して図示しており、実際の寸法とは大きく異なる。
図1に示す平板状をなす塩化ビニル樹脂成形体1は、製造装置10を用いて、本実施形態では、ポリ塩化ビニル系樹脂と、補強剤と、加工助剤と、安定剤と、滑剤と、難燃剤としてのモリブデン系化合物と、酸化防止剤と、ゼオライトと、顔料とを含有する塩化ビニル樹脂組成物を成形することにより製造される。
この製造装置10は、図2に示すように、供給部100と、押出機200と、成形部300と、冷却部400と、切断部500とを有している。
供給部100は、塩化ビニル樹脂組成物が貯留されており、貯留された塩化ビニル樹脂組成物を押出機200に供給するものである。供給部100では、塩化ビニル樹脂組成物が混合(混練)された状態で貯留されている。
押出機200は、供給部100から供給された塩化ビニル樹脂組成物を押出法によりシートとして押し出すものである。押出機200は、塩化ビニル樹脂組成物が通過する流路と、流路内に設けられたスクリューとを有している。スクリューが回転することにより、塩化ビニル樹脂組成物がシートとして押し出される。
ここで、押出機200による塩化ビニル樹脂組成物の押し出しの際には、押出機200が備える押出機バレル(シリンダー)の温度設定、およびスクリューの回転により、塩化ビニル樹脂組成物が加熱される。これにより、供給部100から押出機200に供給された塩化ビニル樹脂組成物が連続的に加熱されることとなるが、本発明では、塩化ビニル樹脂組成物において、モリブデン系化合物の他に、さらに、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方が含まれている。そのため、この加熱によるポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発を的確に抑制または防止して、長期に亘って連続的に安定して塩化ビニル樹脂組成物を押出機200により押し出すことができる。したがって、押出成形が適用された製造装置10により、塩化ビニル樹脂成形体1を安定的に製造することが可能となる。
成形部300は、本実施形態では、3つのローラー301、302、303を有している。各ローラー301〜303は、鉛直方向に並んで配置されており、互いに独立して回転するよう構成されている。これらローラー301〜303には、押し出されたシート材が掛け回され、ローラー301〜303の間でシート材がそれぞれ挟持されて均一な厚さに成形される。
冷却部400は、複数の冷却ローラー401を有している。各冷却ローラー401が成形されたシートの一方の面と当接し、これにより、このシートが冷却される。
切断部500は、刃部501を有し、該刃部501によってシートを所定の長さに切断するものである。
このような製造装置10を用いて、以下のようにして、塩化ビニル樹脂成形体1が製造される。
[1]まず、ポリ塩化ビニル系樹脂を含有する粉体に、補強剤と、加工助剤と、安定剤と、滑剤と、モリブデン系化合物を含む難燃剤と、酸化防止剤と、ゼオライトと、顔料とを添加し、その後、スーパーミキサーやヘンシェルミキサー、ブレンダー等を用いて混練することで塩化ビニル樹脂組成物を調製する。
[2] 次に、調製した塩化ビニル樹脂組成物を、製造装置10を用いて成形することで塩化ビニル樹脂成形体1を得る。
上述した製造装置10を用いた製造方法では、供給部100から供給された塩化ビニル樹脂組成物が押出機200によって連続的にシート材が押し出され、成形部300によって、表面が平坦化されて所定の厚さに成形される。そして、冷却部400と当接して冷却され、切断部500によって所定の長さに切断されて塩化ビニル樹脂成形体1が得られる。
この押出機200による塩化ビニル樹脂組成物を連続的にシート材とする押し出しの際に、塩化ビニル樹脂組成物が加熱されるが、塩化ビニル樹脂組成物において、モリブデン系化合物の他に、さらに、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方が含まれることにより、この加熱によるポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発を的確に抑制または防止することができる。したがって、長期に亘って連続的に安定して塩化ビニル樹脂組成物を押出機200により押し出すことができる。
押出機200により塩化ビニル樹脂組成物を押し出す際に、塩化ビニル樹脂組成物は、通常、120℃以上200℃以下程度、より高温とされる場合には、170℃以上200℃以下程度の加熱温度に加熱される。このような高温化に塩化ビニル樹脂組成物が晒されたとしても、塩化ビニル樹脂組成物において、モリブデン系化合物の他に、さらに、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方が含まれることにより、この加熱によるポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発を的確に抑制または防止することができる。
また、この塩化ビニル樹脂組成物を、混練・押出成形評価試験装置ラボプラストミル用のローラミキサー(東洋精機社製、「R60」)を用いて、加熱温度190℃、ミキサー回転数60rpmの条件で混錬し、定常時のトルクから20%上昇した時間を熱分解時間としたとき、測定される熱分解時間が6.0分超であることが好ましく、16.0分以上であることがより好ましく、20.0分以上であることがさらに好ましい。熱分解時間が前記下限値以上であるときに、塩化ビニル樹脂組成物に含まれるポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発が抑制されていると言うことができる。また、塩化ビニル樹脂組成物を、モリブデン系化合物の他に、さらに、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方を含むものとすることで、熱分解時間を前記下限値以上に設定することができる。よって、塩化ビニル樹脂組成物を、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方を含むものとし、塩化ビニル樹脂組成物の熱分解時間を前記下限値以上に設定することで、塩化ビニル樹脂組成物に含まれるポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解の誘発を、的確に抑制または防止することができる。
なお、本実施形態では、切断されたシートを塩化ビニル樹脂成形体1として説明したが、シートを切断するのを省略し、塩化ビニル樹脂成形体1は、シートをロール状に巻回されたものであってもよい。
また、製造装置10では、ローラー301、302、303に冷却機能を付与し、成形部300を冷却部として機能させてもよい。
以上のような製造装置10によって、塩化ビニル樹脂組成物を成形することで、塩化ビニル樹脂成形体1を安定的に得ることができる。
また、この塩化ビニル樹脂成形体1は、自動車、バス、鉄道のような車両、船舶、航空機、宇宙船等の輸送機器、建築物等の内装材に適用可能であり、特に、発煙性が抑制されていることから、より高い安全性が求められる輸送機器用の内装材として好ましく用いられる。
以上、本発明の塩化ビニル樹脂成形体、塩化ビニル樹脂成形体の製造方法、内装材および輸送機器について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、塩化ビニル樹脂組成物には、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、その形状が上述したシート状をなす場合に限定されず、例えば、棒状、筒状、円環状等いかなる形状をなすものであってもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
1.ポリ塩化ビニル系樹脂の選定
1−1.原材料の準備
塩化ビニル樹脂組成物を調製するための原材料として、それぞれ以下に示すものを用意した。
(塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC))
・塩素化ポリ塩化ビニル系樹脂(カネカ社製、「H−516A」;塩素濃度65%、重合度600)
(塩化ビニル樹脂(PVC))
・塩化ビニル樹脂(信越化学工業社製、「TK−800Q」:塩素濃度56%、重合度800)
(塩化ビニル−エチレン共重合体(E−PVC))
・塩化ビニル−エチレン共重合体(大洋塩ビ社製、「TE−650」)
(安定剤)
・ジメチルスズ系化合物(日東化成社製、「AT−1500」、ジメチルスズメルカプト)
(補強剤)
・アクリル(MMA/BA)系ポリマー(カネカ社製、「FM−50」)
(加工助剤)
・アクリル(MMA/BMA/EA/BA)系ポリマー(カネカ社製、「PA−40」)
(滑剤)
・ステアリン酸(花王社製、「ルナックS−70V」)
・酸化ポリエチレンWAX(ハネウェル社製、「AC−629A」)
(難燃剤)
・モリブデン系化合物(クライマックス社製、「AMO−W」、オクタモリブデン酸アンモニウム)
1−2.塩化ビニル樹脂成形体の製造
[参考例1A]
[1A]まず、上記で示した原材料のうち表1に示すものについて、表1に示す重量部でスーパーミキサーにて、100℃まで昇温しながら攪拌混合した後、30℃まで冷却することにより塩化ビニル樹脂組成物を調製した。
[2A]次に、調製された塩化ビニル樹脂組成物を、図2に示す製造装置10が備える押出機200に収納し、押し出すことで、溶融状態とされたシートを得た。そして、溶融状態とされたシートをローラー301〜303に掛け回し、挾持することで、平坦化し、その後、冷却部400にて冷却した。そして、切断部500によって所定長さで切断することにより、厚さ3.0mmのシート状をなす塩化ビニル樹脂成形体1を得た。
[参考例2A〜4A]
前記工程[1A]において、塩化ビニル樹脂組成物を調製する際に用いた原材料、さらには、塩化ビニル樹脂組成物に含まれる各原材料の重量部を、表1に示すようにしたこと以外は、前記参考例1Aと同様にして、参考例2A〜4Aの塩化ビニル樹脂成形体1を得た。
1−3.塩化ビニル樹脂成形体のシート外観および厚さの評価
各参考例の塩化ビニル樹脂成形体について、それらの外観および厚さについて観察し、その観察結果に基づいて、以下の判定基準を用いて評価した。
<判定基準>
◎:樹脂の吐出変動がなく、シート表面が平滑であり、厚み分布が均一である。
○:樹脂の吐出変動がないが、シート表面にわずかに凹凸がある。
△:樹脂の吐出変動がある、あるいは、シート表面の一部に凹凸があり、厚み分布が不均一である。
×:樹脂の吐出変動が大きい、あるいは、シート全面に凹凸があり、厚み分布が不均一である。
以上のようにして得られた各参考例の塩化ビニル樹脂成形体における評価結果を、それぞれ、下記の表1に示す。
Figure 2021161166
表1に示したように、各参考例における塩化ビニル樹脂成形体において、ポリ塩化ビニル系樹脂として、塩素化塩化ビニル樹脂と塩化ビニル樹脂との組み合わせのものを用いること、さらには、塩素化塩化ビニル樹脂と塩化ビニル−エチレン共重合体との組み合わせのものを用いることにより、塩化ビニル樹脂成形体をより均一な厚さを有するものとして成形し得ることが明らかとなった。
2.難燃性能の確認
2−1.原材料の準備
塩化ビニル樹脂組成物を調製するための原材料として、それぞれ以下に示すものを用意した。
(塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC))
・塩素化ポリ塩化ビニル系樹脂(カネカ社製、「H−516A」;塩素濃度65%、重合度600)
(塩化ビニル−エチレン共重合体(E−PVC))
・塩化ビニル−エチレン共重合体(大洋塩ビ社製、「TE−650」)
(安定剤)
・ジメチルスズ系化合物(日東化成社製、「AT−1500」、ジメチルスズメルカプト)
(補強剤)
・アクリル(MMA/BA)系ポリマー(カネカ社製、「FM−50」)
(加工助剤)
・アクリル(MMA/BMA/EA/BA)系ポリマー(カネカ社製、「PA−40」)
(滑剤)
・ステアリン酸(花王社製、「ルナックS−70V」)
・酸化ポリエチレンWAX(ハネウェル社製、「AC−629A」)
(難燃剤)
・モリブデン系化合物(クライマックス社製、「AMO−W」、オクタモリブデン酸アンモニウム)
・水酸化マグネシウム(協和化学工業社製、「KISUMA 5J」)
2−2.塩化ビニル樹脂成形体の製造
[参考例1B]
[1B]まず、上記で示した原材料のうち表2に示すものについて、表2に示す重量部でスーパーミキサーにて、100℃まで昇温しながら攪拌混合した後、30℃まで冷却することにより塩化ビニル樹脂組成物を調製した。
[2B]次に、調製された塩化ビニル樹脂組成物を、図2に示す製造装置10が備える押出機200に収納し、押し出すことで、溶融状態とされたシートを得た。そして、溶融状態とされたシートをローラー301〜303に掛け回し、挾持することで、平坦化し、その後、冷却部400にて冷却した。そして、切断部500によって所定長さで切断することにより、厚さ2.0mmのシート状をなす塩化ビニル樹脂成形体1を得た。
[参考例2B〜4B]
前記工程[1B]において、塩化ビニル樹脂組成物を調製する際に用いた原材料、さらには、塩化ビニル樹脂組成物に含まれる各原材料の重量部を、表2に示すようにしたこと以外は、前記参考例1Bと同様にして、参考例2B〜4Bの塩化ビニル樹脂成形体1を得た。
2−3.塩化ビニル樹脂成形体の難燃性の評価
各参考例の塩化ビニル樹脂成形体について、それらの難燃性について、以下の方法で評価した。
<OSUヒートリリース試験(AITM 2.0006に規定)>
まず、AITM 2.0006に規定されたOSUヒートリリース試験に準拠して、塩化ビニル樹脂成形体を燃焼させた際に、塩化ビニル樹脂成形体の着火から5分以内で測定された最大発熱速度(HRR)と、着火から2分間における総発熱量(THR)とを測定した。着火から2分間における総発熱量65kW・min/m以下である場合を合格(〇)とし、65kW・min/m超である場合を不合格(×)とした。また、着火から5分以内で測定された最大発熱速度が65kW/m以下である場合を合格(〇)とし、65kW/m超である場合を不合格(×)とした。
<発煙性試験>
ASTM E662−82に準拠して、NBS発煙性試験により、4分後の最大煙濃度を測定した。4分後の最大煙濃度が200ppm以下であれば、合格(〇)、その値を超えた場合は不合格(×)とした。
以上のようにして得られた各参考例の塩化ビニル樹脂成形体における評価結果を、それぞれ、下記の表2に示す。
Figure 2021161166
表2に示したように、各参考例における塩化ビニル樹脂成形体において、難燃剤として、モリブデン系化合物を含むものを用いることで、塩化ビニル樹脂成形体を、優れた難燃性を有し、かつ、発煙性が抑制されたものとし得ることが判った。
3.ポリ塩化ビニル系樹脂の熱安定性の確認
3−1.原材料の準備
塩化ビニル樹脂組成物を調製するための原材料として、それぞれ以下に示すものを用意した。
(塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC))
・塩素化ポリ塩化ビニル系樹脂(カネカ社製、「H−516A」;塩素濃度65%、重合度600)
(塩化ビニル−エチレン共重合体(E−PVC))
・塩化ビニル−エチレン共重合体(大洋塩ビ社製、「TE−650」)
(安定剤)
・ジメチルスズ系化合物(日東化成社製、「AT−1500」、ジメチルスズメルカプト)
(補強剤)
・アクリル(MMA/BA)系ポリマー(カネカ社製、「FM−50」)
(加工助剤)
・アクリル(MMA/BMA/EA/BA)系ポリマー(カネカ社製、「PA−40」)
(滑剤)
・ステアリン酸(花王社製、「ルナックS−70V」)
・酸化ポリエチレンWAX(ハネウェル社製、「AC−629A」)
・エステル系滑剤Mix(大協化成工業社製、「RX−303」、ゼオライト含有量 0.0重量部)
(酸化防止剤)
・フェノール系酸化防止剤(BASFジャパン社製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、「Irganox1010」)
・フェノール系酸化防止剤(BASFジャパン社製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、「Irganox245」)
・ホスファイト系酸化防止剤(ADEKA社製、「HP−10」)
(ゼオライト)
・ゼオライト(東ソー社製、「GLS−1000」)
(難燃剤)
・モリブデン系化合物(クライマックス社製、「AMO−W」、オクタモリブデン酸アンモニウム)
3−2.塩化ビニル樹脂成形体の製造
[実施例1C]
[1C]まず、上記で示した原材料のうち表3に示すものについて、表3に示す重量部でスーパーミキサーにて、100℃まで昇温しながら攪拌混合した後、30℃まで冷却することにより塩化ビニル樹脂組成物を調製した。
[2C]次に、調製された塩化ビニル樹脂組成物を、図2に示す製造装置10が備える押出機200に収納し、押し出すことで、溶融状態とされたシートを得た。そして、溶融状態とされたシートをローラー301〜303に掛け回し、挾持することで、平坦化し、その後、冷却部400にて冷却した。そして、切断部500によって所定長さで切断することにより、厚さ2.0mmのシート状をなす塩化ビニル樹脂成形体1を得た。
[実施例2C〜10C、比較例1C]
前記工程[1C]において、塩化ビニル樹脂組成物を調製する際に用いた原材料、さらには、塩化ビニル樹脂組成物に含まれる各原材料の重量部を、表3に示すようにしたこと以外は、前記実施例1Cと同様にして、実施例2C〜10C、比較例1Cの塩化ビニル樹脂成形体1を得た。
3−3.ポリ塩化ビニル系樹脂の熱安定性の評価
各実施例および比較例の塩化ビニル樹脂成形体について、それらの熱安定性について、以下の方法で評価した。
<PVC熱分解時間>
まず、各実施例および比較例の塩化ビニル樹脂成形体を得る際に調製した塩化ビニル樹脂組成物を、それぞれ、混練・押出成形評価試験装置ラボプラストミル用のローラミキサー(東洋精機社製、「R60」)を用いて、加熱温度190℃、ミキサー回転数60rpmの条件で混錬し、定常時のトルクから20%上昇した時間をPVC熱分解時間として、PVC熱分解時間(ラボプラストミル190℃、60rpm)を測定した。そして、このPVC熱分解時間が6.0分超である場合を合格(〇)とし、6.0分以下である場合を不合格(×)とした。
以上のようにして得られた各実施例の塩化ビニル樹脂成形体における評価結果を、それぞれ、下記の表3に示す。
Figure 2021161166
表3に示したように、各実施例の塩化ビニル樹脂成形体を成形する際に用いる塩化ビニル樹脂組成物のPVC熱分解時間を6.0分超のように長く設定することができ、その結果、押出成形が適用された製造装置10により塩化ビニル樹脂組成物を用いて塩化ビニル樹脂成形体を成形する際に、長期に亘って連続的に安定して塩化ビニル樹脂組成物を押し出すことができた。
一方で、比較例における塩化ビニル樹脂成形体を成形する際に用いる塩化ビニル樹脂組成物のPVC熱分解時間は、6.0分以下であり、製造装置10を用いた塩化ビニル樹脂成形体の成形の際に、押出機200による押し出し時の加熱によりポリ塩化ビニル系樹脂の熱分解が誘発され、塩化ビニル樹脂組成物を、長期に亘って安定的に押し出すことができなくなった。
1 塩化ビニル樹脂成形体
10 製造装置
100 供給部
200 押出機
300 成形部
301 ローラー
302 ローラー
303 ローラー
400 冷却部
401 ローラー
500 切断部
501 刃部

Claims (16)

  1. ポリ塩化ビニル系樹脂と、モリブデン系化合物と、ゼオライトおよび酸化防止剤のうちの少なくとも一方とを含有することを特徴とする塩化ビニル樹脂成形体。
  2. 前記酸化防止剤は、ホスファイト系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤のうちの少なくとも1種である請求項1に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  3. 前記酸化防止剤の含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上5.0重量部以下である請求項1または2に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  4. 前記ゼオライトの含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上5.0重量部以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  5. 前記モリブデン系化合物の含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、1.0重量部以上15.0重量部以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  6. 前記モリブデン系化合物は、一次粒子および二次粒子からなる粒子として含まれる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  7. ポリ塩化ビニル系樹脂は、塩素含有量62.0%以上69.0%以下の塩素化塩化ビニル樹脂と、塩化ビニル−エチレン共重合体とを含有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  8. 前記塩化ビニル−エチレン共重合体の含有量は、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部中、5.0重量部以上50.0重量部以下である請求項7に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  9. 当該塩化ビニル樹脂成形体は、さらに、補強剤、加工助剤、安定剤、滑剤および顔料のうちの少なくとも1種を含有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  10. 当該塩化ビニル樹脂成形体は、シート状をなしている請求項1ないし9のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  11. 当該塩化ビニル樹脂成形体を得る際に用いる塩化ビニル樹脂組成物を、ローラーミキサーを用いて、加熱温度190℃、ミキサー回転数60rpmの条件で混錬し、定常時のトルクから20%上昇した時間を熱分解時間としたとき、前記熱分解時間が6.0分超である請求項1ないし10のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体の製造方法であって、
    前記ポリ塩化ビニル系樹脂を含有する粉体に、モリブデン系化合物と、ゼオライトとを添加し、その後、加熱下で混練することで塩化ビニル樹脂組成物を調製した後、
    押出成形により前記塩化ビニル樹脂組成物を成形することで前記塩化ビニル樹脂成形体を得ることを特徴とする塩化ビニル樹脂成形体の製造方法。
  13. 前記塩化ビニル樹脂組成物を前記押出成形の際に、押出機により押し出しするときの加熱温度は、120℃以上200℃以下である請求項12に記載の塩化ビニル樹脂成形体の製造方法。
  14. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体を備えることを特徴とする内装材。
  15. 当該内装材は、輸送機器用である請求項14に記載の内装材。
  16. 請求項15に記載の内装材を備えることを特徴とする輸送機器。
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