JP2020164677A - 光重合性コーティング組成物およびその利用品 - Google Patents

光重合性コーティング組成物およびその利用品 Download PDF

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雅子 日夏
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昭宏 江副
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今日子 近藤
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Abstract

【課題】良好な撥水性と防汚性を持続させる塗膜の提供。【解決手段】成分(a):ウレタン(メタ)アクリレート及び成分(b):光重合性(メタ)アクリル系化合物類を光重合性成分として含み、成分(a)は、分子量が3000以上5000以下であり、かつ(メタ)アクリロイル基を3以上有するウレタン(メタ)アクリレートであり、成分(b)は、(b1):式(1)で表されるフルオロシルセスキオキサン誘導体由来の(メタ)アクリル系化合物、及び(b2):ウレタン単位、フッ素原子を有さない(メタ)アクリル系化合物類を含む、光重合性コーティング組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、各種物品のトップコート層、特にペイントプロテクションフィルムなどの積層フィルムの材料として使用可能なコーティング組成物に関する。
ペイントプロテクションフィルム(PPF)は、屋外で使用される工業製品の表面保護に用いられるフィルム状の製品である。PPFの基本構造は、柔軟で透明な樹脂フィルムからなる基材と粘着層の少なくとも2層を含む積層体である。そして、PPFは、一般的には基材の粘着層と反対側の面に基材の防汚機能や耐傷付性を高めるためのコート層と、粘着層の基材と反対側の面に剥離層とをさらに有する積層フィルムの状態で市場に供給されている。PPFを使用する際には、まず、保護しようとする工業製品の表面部位に合わせてPPFを裁断し、裁断されたPPFの粘着層を保護目的の表面に密着させる。PPFで表面を被覆された製品は、その塗装や形状、外観が損なわれない状態で外界からの様々な刺激、例えば、風雨、埃、砂、河川水、微生物、動植物や昆虫の接触や***などによる汚れや傷つきから保護される。具体的には、PPFがいわゆるクッションとなって外界からの圧力や打撃を緩衝したり、PPFが雨水や汚物を撥いたりすることによって、外界の刺激が製品そのものに与える影響が抑えられる。
このようなPPFは、当初は飛行機のような過酷な環境で使用される工業製品向けに開発されたものであるが、今日では自動車やバイクなどのボディの表面保護部材として普及しつつある。例えば、自動車のルーフ、ボンネット、フロント、ドア、トランクドアをPPFで被覆することにより、ドライバーを悩ませている鳥の糞、昆虫の死骸、猫の足跡、いたずら、荷物搬出による傷、飛び石による傷などからボディを守ることができる。通常は、PPFで被覆された表面を水で洗浄することによりPPF表面の汚れを簡単に除去することができるため、PPFは比較的長い期間にわたって使用される。また、荷物搬出やドアノブ付近の爪による引っかきで生じた細かい傷などが消えるような、自己修復表面を持ったタイプのPPFなども使用されている。一定期間使用されたPPFはボディから剥がされて新しいPPFと簡単に交換することができる。
近年の世界各地における自動車、バイクなどの車両の普及によって、より広範な環境下、例えば寒冷地、熱帯、乾燥地などより厳しい気候の下で使用可能なPPFが求められている。しかも、PPFの市場の拡大に伴って、より簡単に、特別な技能を持たない作業者でも適切に施工できるPPFが望まれるようになっている。したがって近年のPPFには、自動車やバイクなどの変化に富む表面形状に馴染む柔軟性と、長期間にわたる外界からの刺激に耐える耐久性、製品そのものの外観を損なわない透明性と平滑性、取替時の良好な剥離性など、様々な性能が求められている。
このようなPPFとして、例えば特許文献1には、基材フィルムと表面粗さが制御された粘着層とを積層することによって、貼り付け特性に優れかつ糊残りが抑制されたPPFを提供することが記載されている。しかし、このPPFでは、基材フィルムの表面に追加する防汚層について具体的な検討がなされておらず、外観が重要視される自動車やバイクに対する実用性には問題があった。
また、例えば特許文献2には、ポリウレタンを含む第1層、熱可塑性ポリウレタンを含む第2層、感圧接着剤を含む第3層をこの順で積層したPPFが記載されている。しかしながらこのPPFでも諸性能の一層の改善が求められている。
さらに、特許文献3には、自己修復性樹脂からなる第1層、自己修復性樹脂の固定化に寄与する中間樹脂の第2層、ポリウレタンを含む第3層、感圧接着剤を含む第4層をこの順で積層した4層タイプのPPFが記載されている。しかしながら、自己修復性樹脂を固定化するための中間層を製膜する工程が必要となるため、中間層を必要としない3層タイプのPPFと比較すると、生産効率が著しく低下する。また、耐候性についても色相の変化しか記載が無く、耐候性試験後の防汚性、基材密着性および自己修復性について検討されていない。
特開2016− 20079号公報 特表2008−539107号公報 特開2018−167574号公報
このように、先行するPPF技術には改善の余地がある。本発明者は、改善すべき性能として特に、上述の先行技術では検討されていない耐候安定性、すなわち自己修復層が長期間の過酷な屋外環境下での使用を経ても、初期の防汚性、基材密着性および自己修復性を維持する点に注目した。本発明は、PPFの最表面を構成する塗膜材料を改変することにより、上記耐候安定性の改善を目的とする。
その結果、特定の光重合性ウレタン(メタ)アクリレートを含むアクリル系光重合性コーティング組成物が、防汚性、基材密着性および加熱自己修復性を発現し、また、前記性能が長期にわたり持続する塗膜(コート層)を与えることを見出した。さらに本発明者は、この光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層がPPFなどの積層フィルムとして利用可能であることを見出した。すなわち本発明は以下のものである。
(発明1)成分(a):ウレタン(メタ)アクリレート、および、成分(b):光重合性(メタ)アクリル系化合物類を、光重合性成分として含み、上記成分(a)と成分(b)とが上記光重合性成分の全量100重量部当たり、成分(a):10重量%以上50重量%以下、成分(b):50重量%以上90重量%以下の割合で混合されてなり、
上記成分(a)が、分子量 10000未満かつアクリル当量2000未満であるウレタン(メタ)アクリレートであり、
上記成分(a)は、分子量が3000以上5000以下であり、かつアクリロイル基またはメタクリロイル基を3以上有するウレタン(メタ)アクリレートであり、
上記成分(b)は、
成分(b1):以下の式(1)で表されるフルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する構造単位を有する光重合性(メタ)アクリル系化合物、
成分(b2):ウレタン単位を有さずかつフッ素原子を有さない光重合性(メタ)アクリル系化合物、
を含む、光重合性コーティング組成物。
Figure 2020164677
式(1)において、R 〜R はそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状のフルオロアルキルまたは炭素数3〜20の分岐状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルを示し、Aは、下記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。
Figure 2020164677
式(1−1)において、Yは炭素数2〜10のアルキレンを示し、Rは水素、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル、炭素数3〜5の分岐状のアルキル、または炭素数6〜10のアリールを示す。
Figure 2020164677
式(1−2)において、Yは単結合または炭素数1〜10のアルキレンを示す。
(発明2) 上記成分(b1)が、以下の式(1−3)で表されるγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンに由来する構造単位を含む、発明1に記載の光重合性コーティング組成物。
Figure 2020164677
(発明3) 上記成分(b2)が、少なくとも1種の反応性ポリオルガノシロキサン化合物を含有する、発明1または発明2の光重合性コーティング組成物。
(発明4) 発明1〜発明3のいずれかの光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を備える、物品。
(発明5) 発明1〜発明3のいずれかの光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層、熱可塑性ポリウレタンからなる基材層、感圧型接着剤からなる粘着層がこの順で接してなる、積層フィルム。
(発明6) 熱可塑性ポリウレタンからなる基材層に発明1または発明2に記載の光重合性コーティング組成物の1〜100重量%を浸透させた後、光重合性コーティング組成物を硬化させて成るコート層と、基材層の前記光重合性コーティング組成物によるコート層とは反対側に感圧型接着剤からなる粘着層とを有する、積層フィルム。
(発明7) 発明5または発明6に記載の積層フィルムを用いたペイントプロテクションフィルム。
本発明の光重合性コーティング組成物から得られる塗膜(コート層)は、良好な防汚性、密着性と加熱自己修復性を有し、長期間屋外で使用された後もこれらの性質が持続する。
本発明の積層フィルムの1例を示す模式図である。 本発明の積層フィルムをPPFとして使用した様子を示す模式図である。 本発明の積層フィルムの1例を示す模式図である。 本発明の積層フィルムの1例を示す模式図である。
[1.光重合性コーティング組成物]
本発明の光コーティング組成物は、必須成分である光重合性成分として後述の成分(a):ウレタン(メタ)アクリレートおよび後述の成分(b):光重合性(メタ)アクリル系化合物類を含む。本発明の光重合性コーティング組成物において、上記成分(a)および成分(b)は、ウレタン(メタ)アクリレートおよび光重合性(メタ)アクリル系化合物類が可溶な溶剤により取り扱い容易な粘度になるまで希釈された状態であっても、あるいは希釈されていない重合体からなる状態であってもよい。また、本明細書において、(メタ)アクリレートの用語は、アクリレートおよびメタアクリレートの両方の意味を含む。
本発明では、上記成分(a)と成分(b)とが上記光重合性成分の全量100重量部当たり、成分(a):10重量%以上50重量%以下、かつ成分(b):50重量%以上90重量%以下の割合、好ましくは成分(a):15重量%以上45重量%以下、かつ成分(b):55重量%以上85重量%以下の割合となるように混合される。
[成分(a):ウレタン(メタ)アクリレート]
上記成分(a)として用いるウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアネート化合物、ポリオールおよび水酸基含有(メタ)アクリルモノマーの反応によって、またはさらにイソシアネート基含有(メタ)アクリルモノマーとの反応によって得られる、末端に反応性の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー状の化合物の総称である。
本発明で使用されるウレタン(メタ)アクリレートは、典型的には紫外線硬化型ウレタン(メタ)アクリレートであり、好ましくは(i)脂肪族イソシアネート化合物および/または脂環族イソシアネート化合物からなるイソシアネート化合物と、(ii)エステル系ポリオール、(iii)エーテル系ポリオールまたは(iv)ポリカーボネート系ポリオールから選ばれる1種以上のポリオール化合物、および/または(v)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを反応させてなるウレタン(メタ)アクリレートである。
(i)上記脂肪族イソシアネート化合物としては、たとえばヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、キサメチレンジイソシアネートのアロファネート変性体、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。上記脂環族イソシアネート化合物としては、たとえばイソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンイソシアネート、水添化キシレンシジイソシアネートなどが挙げられる。
(ii)上記エステル系ポリオールとしては、たとえばジオール類とジカルボン酸とを反応させてなるエステル化合物が挙げられる。上記ジオール類としては、たとえば3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオールなどが挙げられる。ジカルボン酸としては、セバチン酸、アジピン酸、ダイマー酸、琥珀酸、アゼライン酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シトラコン酸などが挙げられ、それらの無水物であってもよい。
(iii)エーテル系ポリオールとしては、たとえばポリエーテルジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールおよびポリ(オキシブチレン)グリコールなどが挙げられる。当該ポリエーテルジオールの具体例としては、ポリプロヒピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびプロピレン変成ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
(iv)ポリカーボネート系ポリオールとしては、たとえばカーボネート誘導体とジオール類との反応生成物が挙げられる。当該カーボネート誘導体の例としては、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのジアリルカーボネートが挙げられる。また、当該ジオール類としては、上述の化合物が挙げられる。
(v)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリエステルモノ(メタ)アクリレートおよびヒドロキシポリカーボネートモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このようなウレタン(メタ)アクリレートの製造においては、その必須構成成分であるイソシアネート化合物、ポリオール化合物および水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物を一括仕込みにより反応させることができる。
あるいは、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とこれらイソシアネート化合物とを反応させ、一旦イソシアネート基過剰のプレポリマーを製造し、次いで残存イソシアネート基とポリオール化合物と反応させることもできる。
あるいは、イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させ、一旦イソシアネート基過剰のプレポリマーを製造し、次いで残存イソシアネート基と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物と反応させることができる。
これらの手法で製造されたウレタン(メタ)アクリレートは、ポリエーテル鎖、ポリエステル鎖またはポリカーボネート鎖のいずれか1種以上を有し、かつウレタン結合、ビウレット結合、アロファネート結合、イソシアヌレート結合またはアダクト構造のいずれか1種以上を有する。好ましくはアロファネート結合またはイソシアヌレート結合のいずれか1種以上を有することが好ましい。
本発明において使用されるウレタン(メタ)アクリレートの分子量は、10000未満であり、かつ分子内にアクリロイル基またはメタアクリロイル基を3個以上有することができる。本発明において使用されるウレタン(メタ)アクリレートは、たとえば分子量が3000以上5000以下であり、かつアクリロイル基またはメタアクリロイル基を3個以上、たとえば5個有するウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。したがって、本発明において使用されるウレタン(メタ)アクリレートは、アクリル当量が2000未満、たとえば1000未満である。
ウレタン(メタ)アクリレートの分子量およびアクリロイル基またはメタアクリロイル基の数は、当業者であれば容易に適切な原料を選択して所望の分子量とアクリロイル基またはメタアクリロイル基の数を有するウレタン(メタ)アクリレートを公知の方法で製造することができる。たとえば、所定量の有機ポリイソシアネートおよびポリオールを、70〜80℃の条件下で残存イソシアネート濃度が所定量になるまで反応させ、その後、さらに所定量の分子内に1個以上の水酸基を含有する(メタ)アクリレートを添加して、70〜80℃で残存イソシアネート濃度が0.1重量%以下になるまで反応させることによって製造することができる。
本発明において使用されるウレタン(メタ)アクリレートは、たとえば市販品である亜細亜工業社製のSUA024、RUA048、RUA075、RUA089などを使用することができる。これらの製品は、分子量が3000以上5000以下であり、かつアクリロイル基またはメタアクリロイル基を3個以上有するウレタン(メタ)アクリレートであり、したがってアクリル当量が2000未満である。
[成分(b):光重合性(メタ)アクリル系化合物類]
本発明の光重合性コーティング組成物は、上記成分(a)と光共重合する成分として、成分(b):光重合性(メタ)アクリル系化合物を含む。上記成分(b)は、成分(b1):以下で詳細に説明する式(1)で表されるフルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する構造単位を有する光重合性(メタ)アクリル系化合物と、成分(b2):ウレタン単位を有さずかつフッ素原子を有さない光重合性(メタ)アクリル系化合物とを含む。
上記成分(b1)および成分(b2)は、光重合性(メタ)アクリル系化合物類が可溶な溶剤により取り扱い容易な粘度になるまで希釈された状態で混合されてもよく、あるいは希釈されないモノマーまたは重合体からなる状態で混合されてもよい。
上記成分(b1)および成分(b2)のそれぞれは、上記成分(b)中で占める割合について特に限定されない。一般的には、上記成分(b1)と上記成分(b2)との合計量が上記成分(b)全量に対して0.1重量%以上10重量%以下、好ましくは0.5重量%以上5重量%以下を占めるように各成分を配合することができる。また一般的に、上記成分(b1)に対して質量基準で0.1倍以上10倍以下、好ましくは0.2倍以上5倍以下の上記成分(b2)を組み合わせる。本発明の光重合性コーティング組成物では、成分(b2)に反応性ポリオルガノシロキサン化合物を含有していてもよい。
[成分(b1):フルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する構造単位を有する光重合性(メタ)アクリル系化合物]
本発明の成分(b)に含まれる成分(b1)は、フルオロシルセスキオキサンの構造を有し、そのSi−O−Si骨格に応じて、一般的にランダム型構造、ラダー型またはかご型構造に分類される。中でも、以下の式(1)で表されるフルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する構造単位を有する光重合性(メタ)アクリル系化合物が特に好ましい。
Figure 2020164677
式(1)において、R 〜R はそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状のフルオロアルキルまたは炭素数3〜20の分岐状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルを示し、Aは、下記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。
好ましくは、式(1)におけるR 〜R はそれぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、ヘンイコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロドデシル、ペンタコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロテトラデシル、(3−ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル、ペンタフルオロフェニルプロピル、ペンタフルオロフェニルまたはα,α,α−トリフルオロメチルフェニルを示す。
より好ましくは、式(1)におけるR 〜R はそれぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルを示す。
Figure 2020164677
式(1−1)において、Yは炭素数2〜10のアルキレン、好ましくは炭素数2〜6のアルキレンを示し、Rは水素、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル、炭素数3〜5の分岐状のアルキルまたは炭素数6〜10のアリール、好ましくは水素または炭素数1〜3のアルキルを示す。
Figure 2020164677
式(1−2)において、Yは単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。
上記フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)は、以下の方法により製造される。まず、以下の式(2)で表される3官能の加水分解性基を有するケイ素化合物(2)をアルカリ金属水酸化物の存在下、含酸素有機溶剤中で加水分解し重縮合させることにより、以下の式(3)で表される化合物(3)を製造する。
Figure 2020164677
Figure 2020164677
式(3)中、Mはアルカリ金属であれば特に限定されない。このようなアルカリ金属としては、たとえばリチウム、ナトリウム、カリウムおよびセシウムが挙げられる。
式(2)、(3)におけるRは、それぞれ独立して上記式(1)のR 〜R から選ばれる1つの基に一致し、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状のフルオロアルキルまたは炭素数3〜20の分岐状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルを示し、Xは加水分解性基を示す。
好ましくは、式(2)、(3)におけるRはそれぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、ヘンイコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロドデシル、ペンタコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロテトラデシル、(3−ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル、ペンタフルオロフェニルプロピル、ペンタフルオロフェニルまたはα,α,α−トリフルオロメチルフェニルを示す。
より好ましくは、式(2)におけるRはそれぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルを示す。
次に、上記化合物(3)に以下の式(4)で表される化合物(4)を反応させることによって上記フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)が得られる。
Figure 2020164677
式(4)における基Xは、上記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。
このようなフルオロシルセスキオキサン誘導体(1)の中で、以下の式(5)で表されるγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンが好ましい。
Figure 2020164677
γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンなどのフルオロシルセスキオキサン誘導体(1)をコート層に導入すると、コート層の防汚機能を一層向上することができる。フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)を光重合性(メタ)アクリル系化合物類に含有させる際は、これを直接他の光重合性(メタ)アクリル系化合物類に混合してもよいし、これと光重合性(メタ)アクリル系化合物類とをあらかじめ架橋および/または重合して製造したオリゴマーを他の光重合性(メタ)アクリル系化合物類に混合してもよい。
一般的には、フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)と、単官能(メタ)アクリレート、二官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上の(メタ)アクリレート系共重合成分とを共重合してフルオロシルセスキオキサン誘導体(1)単位を有する重合体をあらかじめ製造し、この重合体を光重合性(メタ)アクリル系化合物類の一部として使用することができる。この場合、フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)単位を含む重合体は、光重合成分に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の割合となるように配合する。
上述の1種以上の(メタ)アクリレート系共重合成分としては、一般に光硬化性(メタ)アクリルモノマーと称される化合物、たとえば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルおよびヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルのなどの単官能(メタ)アクリレート、(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの二官能(メタ)アクリレート、並びにペンタエリスリトールトリアクリレートなどの三官能以上の多官能(メタ)アクリレートなどを使用することができ、さらにこれらを重合して得られるオリゴマーを使用することができる。
[成分(b2):ウレタン単位を有さず、かつフッ素原子を有さない光重合性(メタ)アクリル系化合物]
本発明の光重合性コーティング組成物は、上述の成分(a)と成分(b1)の少なくとも一つの成分と光重合する架橋剤または共重合モノマーとして成分(b2)とを含む。成分(b2)は、ウレタン単位を有さずかつフッ素原子を有さない光重合性(メタ)アクリル系化合物であり、本発明の光重合性コーティング組成物の硬化の際に重合鎖の延長に寄与する。成分(b2)を主体とする樹脂成分は、上記硬化に関与し、上記硬化によって生成する塗膜(コート層)の強度に寄与する。このような成分(b2)は、ウレタン単位を有さず、かつフッ素原子を有さない光重合性(メタ)アクリル系化合物またはこれを含む溶液として入手できる様々な製品として提供することができるが、限定されない。
上記成分(b2)は、あらかじめ上記成分(a)および成分(b1)から選ばれる一つ以上の成分と共に混合した形態で本発明の光重合性コーティング組成物中に供給することもできる。上記成分(b2)は、少なくともその一部分と上述の成分(a)および成分(b1)から選ばれる一つ以上の成分とを反応させて得られる共重合体として本発明の光重合性コーティング組成物中に供給することもできる。
上記成分(b2)に含まれる反応性ポリオルガノシロキサンは、反応性シリコーンオイルおよびポリシロキサン系マクロモノマーとも称されるシリコン化合物群である。これらは、高分子合成分野において、ブロック共重合体やグラフト共重合体の原料として、また成形用樹脂の改質材や塗料の改質剤として使用されている。上記成分(b2)と共に反応性ポリオルガノシロキサンを含有させると、本発明の光重合性コーティング組成物の表面平滑性が向上する。
反応性ポリオルガノシロキサンとしては、末端ビニル基含有ポリオルガノシロキサン化合物が好ましく、末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサンマクロモノマーがさらに好ましい。
[2.重合開始剤]
本発明の光重合性コーティング組成物の硬化に使用することができる重合開始剤としては、光重合開始剤の名で流通しているものを使用することができ、限定されない。このような光重合開始剤は、たとえばオリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパンオン}等のヒドロキシケトンのポリマー体、1−ヒドロキシジシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−{4(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフインオキ、およびビス(2,4,6トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフインオキサイド等を含む光重合開始剤を使用することができる。
[3.添加剤]
本発明の光重合性コーティング組成物には、一般的に塗料やフィルムの材料に配合される酸化防止剤、耐候安定剤、調色剤、および希釈剤などを含む任意の添加剤を配合することができる。その配合量は、本発明の光重合性コーティング組成物の機能を低下させない範囲であれば限定されない。
[4.光重合性コーティング組成物の利用]
本発明の光重合性コーティング組成物は、任意の物品の表面に塗布し、硬化し、乾燥することにより光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を形成し、当該コート層を備える物品を提供することができる。光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層は、物品表面に防汚および撥水機能を与える。上記コート層を形成することのできる物品は、特に限定されない。たとえば、光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を含む積層フィルムは、液状の本発明の光重合性コーティング組成物を簡単に塗布することができ、本発明の光重合性コーティング組成物からなるコート層を形成するために有利である。光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を含む積層フィルムは、自己修復層が長期間の過酷な屋外環境下での使用を経ても初期の防汚性、基材密着性および自己修復性を維持する機能を有し、本発明の光重合性コーティング組成物からなるコート層を利用した物品は、特にペイントプロテクションフィルム(PPF)として有用である。
以下、上記コート層を設けた積層フィルムについて詳述する。
[コート層]
本発明の積層フィルムを構成するコート層は、本発明の光重合性コーティング組成物を基材層上で重合開始剤の存在下で硬化させて得られる重合体からなる。コート層の厚みは、一般的には1〜100μm、好ましくは2〜50μm、より好ましくは3〜30μmである。このようなコート層を構成する重合体の構造は複雑であるため、単一の繰り返し単位あるいは一律の構造式で表現することができない。したがって、本明細書において、本発明の積層フィルムを構成するコート層は、コート層を構成する重合体を上記光重合性コーティング組成物に含まれる光重合性化合物によって定義する。
[基材層]
本発明の積層フィルムを構成する基材層は、熱可塑性樹脂によって形成されたフィルムを使用することが望ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、およびノルボルネン系樹脂等の樹脂を挙げることができる。具体的には、熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリウレタン、ポリカプロラクトン(PCL)、アクリル酸重合体、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルケトン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニルまたはこれらの誘導体が好ましい。これらの樹脂を単独で用いてもよいし、複数の樹脂を組合せて用いてもよい。
特に好ましい基材層は、熱可塑性ポリウレタンである。熱可塑性ポリウレタンの例として、SWM社製ArgoGuard(登録商標)49510、ArgoGuard(登録商標)49510−DV、日本マタイ社製エスマーURSPX86、エスマーURSPX93、エスマーURSPX98、シーダム社製DUS202、DUS213、DUS235、DUS501、DUS601、DUS605、DUS614、DUS203、DUS220、DUS701、XUS2086、XUS2098、DUS451、DUS450、日本ユニポリマー社製ユニグランドXN2001、XN2002、およびXN2004を挙げることができる。なかでも、ポリヒドロキシ化合物としてポリカプロラクトンポリオールを用いたポリカプロラクトン系熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネートポリオールを用いたポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタン、およびポリエーテルポリオールを用いたポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンが好ましい。
本発明の積層フィルムにおいて、基材層の厚みは特に限定されないが、通常は25〜300μmであり、好ましくは100〜200μmである。
[粘着層]
本発明の積層フィルムを構成する粘着層は、感圧型接着剤からなる。本発明の積層フィルムにおいて使用される感圧型接着剤は、PPFの施工温度下、すなわち約20〜約30℃の温度で粘着性を示し、熱可塑性ポリウレタン系材料からなる成形品とガラス、金属、プラスチック、および紙などの任意の物品との接着に使用されるものであれば、公知の感圧型接着剤を使用することができ、限定されない。このような感圧型接着剤は、市販のアクリル系感圧型接着剤およびウレタン系感圧型接着剤を使用することができ、好ましくはアクリル系感圧型接着剤を使用することができる。粘着層の厚みは、特に限定されないが、通常は10〜200μm程度である。
[剥離層]
本発明の積層フィルムを構成する粘着層には、好ましくはさらに剥離層が積層される。剥離層の材料としては、公知の剥離材を限定することなく使用することができ、たとえばポリエステル系樹脂やポリオレフィン系樹脂などの樹脂製フィルム、セロハン紙、グラシン紙、およびこれらをフッ素系またはシリコン系剥離剤で表面被覆した材料を使用することができる。剥離層の厚みは、特に限定されないが、通常は20〜200μm程度である。
[保護層]
本発明の積層フィルムは、その保管、運搬および販売の形態に応じて、コート層の外表面を保護層で被覆することができる。このような保護層の材質は、限定されないが、一般的に使用されるポリエチレンフィルムなどのプラスチック製フィルムや剥離処理された紙類などを適宜選択することができる。
[積層フィルムの製造]
本発明の積層フィルムの製造方法は、各層の形成および積層に適した方法を採用することができ、限定されない。たとえば、本発明の積層フィルムが剥離層と保護層を有する場合、本発明の積層フィルムは、以下の工程を経て製造することができる。
はじめに、剥離層の剥離処理された面上に粘着層を形成する。次いで、形成された粘着層の開放された面と基材層の一方の表面とを密着させて、基材層、粘着剤層、および剥離層がこの順で接した積層体を製造する。次いで、得られた積層体の基材層の解放された面上に上述の光重合性コーティング組成物を塗布し、塗布面に紫外線を照射して光重合性コーティング組成物を硬化する。硬化が完了すると、硬化した光重合性コーティング組成物によるコート層、基材層、粘着層、および剥離層がこの順で接した積層フィルムが得られる。さらに、コート層の開放面を保護フィルムで被覆する。こうして、保護層、コート層、基材層、粘着層、および剥離層がこの順で接した積層フィルムが得られる。得られた積層フィルムを適宜裁断し、巻取り、包装することができる。
図1は、本発明の積層フィルムの一例を示す。積層フィルム5は、コート層1、基材層2、粘着層3、および剥離層4をこの順で接した積層フィルムである。上記のとおり、本発明の積層フィルムは、コート層1の開放面を保護フィルムで被覆して保護層を設けることができる。
図3は、本発明の積層フィルムの一例を示す。積層フィルム5は、コート層1、基材層2、粘着層3、および剥離層4をこの順で接した積層フィルムである。上記のとおり、本発明の積層フィルムは、コート層1の開放面を保護フィルムで被覆して保護層を設けることができる。図3では、光重合性コーティング組成物を基材層2に塗布した際に当該組成物が基材層2に浸透した状態で紫外線を照射して硬化させた場合の模式図を示す。本発明の積層フィルムは、コート層1を基材層2浸透させて基材層2の中に根を張るようにコート層1を形成することができる。
図4は、本発明の積層フィルムの一例を示す。積層フィルム5は、コート層1、基材層2、粘着層3、および剥離層4をこの順で接した積層フィルムである。上記のとおり、本発明の積層フィルムは、コート層1の開放面を保護フィルムで被覆して保護層を設けることができる。図4では、光重合性コーティング組成物を基材層2に塗布した際に当該組成物が基材層2に一部のみ浸透した状態で紫外線を照射して硬化させた場合の模式図を示す。本発明の積層フィルムは、コート層1を基材層2浸透させて基材層2の中に根を張るようにコート層1を形成させ、さらに、強固なコート層1を表面に形成させることもできる。
[PPF]
上記のように完成した本発明の積層フィルムは、適当な長さの単位で切断し、積載し、または巻き取ることによってPPFとして利用することができる。PPFを施工する際には、本発明の積層フィルムを適用する塗装面の形状や大きさに合わせた形状に本発明の積層フィルムを裁断し、裁断された積層フィルムを適度な力で展張して塗装面に粘着層を密着させる。
図2は、本発明の積層フィルムをPPFとして利用する場合の一例を示す。図2は、コート層1、基材層2および粘着層3をこの順で接した積層フィルムを塗装面6に貼付した図である。積層フィルム5から剥離層4を剥離して、適度な力で展張して塗装面6に粘着層を密着させた図である。
本発明の積層フィルムは、防汚性、加熱自己修復性に優れ、長期間の過酷な屋外環境下での使用を経ても、初期の防汚性、基材密着性および加熱自己修復性を維持するコート層が施工面に対する外界の刺激を緩和する機能を有する。その一方で、柔軟な基材層を備えることにより、粘着層を介して塗装面に密着することができる。本発明の積層フィルムは、一定期間使用した後に、塗装面の表面を傷つけることなく積層フィルムを除去することができる。
[成分(b1)の例である、γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含む重合体の製造]
以下の手順でγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンを合成した。還流冷却器、温度計および滴下漏斗を取り付けた内容積1Lの4つ口フラスコに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(100g)、THF(500mL)、脱イオン水(10.5g)および水酸化ナトリウム(7.9g)を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しながら室温からTHFが還流する温度までオイルバスにより加熱した。還流開始から5時間撹拌を継続して反応を完結させた。その後、フラスコをオイルバスから引き上げ、室温で1晩静置した後、再度オイルバスにセットし固体が析出するまで定圧下で加熱濃縮した。
析出した生成物を、孔径0.5μmのメンブレンフィルターを備えた加圧濾過器を用いて濾取した。次いで、得られた固形物をTHFで1回洗浄し、減圧乾燥機にて80℃、3時間乾燥を行い、74gの無色粉末状の固形物を得た。
還流冷却器、温度計および滴下漏斗を取り付けた内容積1Lの4つ口フラスコに、得られた固形物(65g)、ジクロロメタン(491g)、トリエチルアミン(8.1g)を仕込み、氷浴で3℃まで冷却した。次いでγ−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン(21.2g)を添加し、発熱が収まったことを確認して氷浴から引き上げ、そのまま室温で一晩熟成した。イオン交換水で3回水洗した後、ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過により硫酸マグネシウムを除去した。ロータリーエバポレータで粘調な固体が析出するまで濃縮し、メタノール260gを加えて粉末状になるまで攪拌した。5μmの濾紙を備えた加圧濾過器を用いて粉体を濾過し、減圧乾燥器にて65℃、3時間乾燥を行い、41.5gの無色粉末状固体を得た。得られた個体のGPC、H−NMR測定を行い、下記式(5)で表されるγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン(5)の生成を確認した。
Figure 2020164677
次に、以下の手順でγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含む重合体を合成した。還流器、滴下漏斗を取り付けた窒素シールされた4口丸底フラスコ中に上記化合物5(25g)、サイラプレーンFM0721(6.3g、JNC(株)製)、メタクリル酸2−ヒドロキシルエチル(18.8g)、メタクリル酸メチル(12.5g)およびメチルエチルケトン(62g)を加え、オイルバスを用い15分還流・脱気させた後、アゾビスイソブチロニトリル(0.48g)、メルカプト酢酸(0.054g)をメチルエチルケトン(4.8g)に溶解させた溶液を投入し、重合を開始させた。重合開始3時間後にアゾビスイソブチロニトリル(0.48g)をメチルエチルケトン(4.3g)に溶解させ添加し、5時間熟成させ得られた共重合体の溶液を得た。さらに重合禁止剤としてパラメトキシフェノール(0.16g)、ジラウリル酸ジブチルスズ(0.15g、昭和電工(株)製)をメチルエチルケトン(1.5g)に溶解させ添加した後、カレンズAOI(26.4g)を液温35℃から50℃となるように滴下漏斗を用いて滴下し、滴下後3時間45℃で熟成させた。
その後、メタノール(9g)を添加した後、さらにパラメトキシフェノール(0.16g)を添加し、これをメチルイソブチルケトン(107.3g)で希釈することで目的とする重合体(A−1)の30重量%溶液を得た。
得られた重合体(A−1)は、重量平均分子量:Mw42,000および多分散指数:Mw/Mn1.9であった。重量平均分子量および多分散指数は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、型番:アライアンス2695、ウォーターズ社製、カラム:Shodex GPC KF−804L × 2本(直列)、ガードカラム:KF−G)を用いて測定した。GPC分析により得られた重合体(A−1)は、γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含み、側鎖にアクリロイル基を有する重合体であることを確認した。
[光重合性コーティング組成物の製造]
それぞれの材料を表1に示す組成で混合し、攪拌し、本発明の光重合性コーティング組成物および比較用の光重合性コーティング組成物を製造した。以下に使用した材料を示す。
〔ウレタン(メタ)アクリレート〕
・P7−532:共栄社化学製ウレタンアクリレート商品。
・AUP1852:トクシキ製ウレタンアクリレート商品。
・RUA012:亜細亜工業製ウレタンアクリレート商品。
・RUA048:亜細亜工業製ウレタンアクリレート商品。
・RUA075:亜細亜工業製ウレタンアクリレート商品。
・RUA089:亜細亜工業製ウレタンアクリレート商品。
・SUA024:亜細亜工業製ポリテトラメチレンエーテルグリコール構造を含むウレタンアクリレート商品。
・UX0937:日本化薬製ウレタンアクリレート商品。
〔光重合性(メタ)アクリル系化合物類〕
・XUA008:上述の方法で製造した重合体(A−1)である。γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含み、側鎖にアクリロイル基を有する重合体
・M305:東亞合成製商品アロニックス(登録商標)。ペンタエリスリトールトリおよびテトラアクリレート。
・M309:東亞合成製商品アロニックス(登録商標)。トリメチロールプロパントリアクリレート。
・DPCA-120:日本化薬製商品KAYARAD。カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
・HX620:日本化薬製商品KAYARAD。カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート。
・A-HD-N:新中村化学製商品。1,6-ヘキサンジオールジアクリレート。
・FM7711:JNC製商品サイラプレーン(登録商標)。平均数分子量1,000の両末端にメタクリロキシ基を有するポリジメチルシロキサンマクロモノマー。
〔その他の成分〕
・Omnirad127:BASF製光重合開始剤商品。光重合性コーティング組成物全量の1〜7重量%となるように配合した。
光重合性コーティング組成物は、比較例1〜6の組成物および実施例1〜8の組成物を調製した。比較例1〜6の組成物および実施例1〜8の組成物は、アクリル1、アクリル2、ウレタンおよび防汚材を表1に示した割合で含有する。
[積層フィルムの製造]
基材層としてSWM製熱可塑性ポリウレタンフィルム「ArgoGuard(登録商標)49510」(厚みは約152μm)を使用した。
別途、シリコン樹脂で剥離処理された剥離層に市販のアクリル系感圧型接着剤を塗布し、120℃で5分間乾燥した。こうして剥離層の片面に厚み40μmの粘着層を形成した。次いで、上記粘着層の開放面と上記基材層とを、ゴムローラーを使用して圧着させ、45℃で1日間養生した。こうして基材層、粘着層および離層がこの順で接した積層フィルムが得られた。
上記積層フィルムの基材層の開放面に上述の材料を用いて製造した光重合性コーティング組成物(表1に示した比較例1〜6の組成物および実施例1〜9の組成物)をワイヤーバーで塗布し、80または90℃で3または10分間乾燥した。なお、各光重合性コーティング組成物の緩衝条件は、表1において「乾燥条件」の欄に記載してある。次いで、フュージョンUVランプ搭載ベルトコンベア硬化ユニット(ヘレウス社製)を使用して積算光量:500mJ/cmで光重合性コーティング組成物を硬化させた。最終的に、それぞれの光重合性コーティング組成物コート層が形成された基材層、粘着層および剥離層がこの順で接した積層フィルムが得られた。
[積層フィルムの評価]
(1)マジックペンのインク拭き取り試験(防汚性)
上記のように製造した積層体のコート層の表面に、マジックペンとしてSharpie Permanent Marker キングサイズ(サンフォード社製)を使用して長さ5cmの線を描いた。次いで、この線をダスパーK−4(小津産業社製)を用いて拭き取り、インク跡の有無を観察した。さらに、インク跡が見られなかった場合には、先ほど線を描いたのと同じ箇所にマジックペンで重ねて線を描き、同様に拭き取る操作を繰り返し、何回インクを拭き取ることが可能であるかを観察した。これを3回繰り返し、拭き取り可能回数の平均を結果とした。
〔防汚性の判定基準〕
防汚性は、以下の判定基準によってその性能を評価した。防汚性の判定結果は、表1において「マジック」の欄に判定結果を示した。数値は、拭き取り可能回数を示す。表1において、「溶剤跡」の記載は、マジックペンのインク溶剤による膨潤跡が残ったことを示す。
(2)スクラッチ試験(自己修復性)
上記のように製造した積層体から20mm×130mmの片を切り出し、剥離層を除去して、コート層、基材層および粘着層がこの順で接した積層フィルムを用意した。別途、自動車用黒色塗料で塗装されたアルミ板(幅50mm、縦150mm、厚み1.2mm)を用意した。この塗装されたアルミ板に粘着層が接するように積層フィルムを取りつけた。その後、積層フィルムを取りつけたアルミ板のコート層面に、真鍮ブラシを押し当て10往復させることにより擦傷をつけた。その後、積層フィルムをヒートガンで30秒間加熱し、目視により擦傷の状態を観察した。試験回数は2回とし、1回あたり2人で判定を行なった。
〔自己修復性の判定基準〕
自己修復性は、以下の判定基準によってその性能を評価した。
・A:加熱後10秒以内に擦傷が消える。
・B:加熱後10秒以上、30秒以内に擦傷が消える。
・C:擦傷が消えない。
自己修復性の判定結果は、表1において「熱自己修復」の欄に判定結果を示した。
[紫外線暴露後の積層フィルムの評価]
積層フィルムを紫外線蛍光ランプ式促進耐候試験機QUV(Q−LAB社製)中で紫外線暴露させた。暴露は、ASTM G154 CYCLE 2に従う以下のステップ1、2および3を1サイクルとするサイクルであり、合計12サイクルによって実施した。紫外線は、積層フィルムのコート層側から照射した。
・ステップ1:紫外線照射(紫外線照射量:0.71W/m、温度:60℃、時間:4時間)
・ステップ2:結露(温度:50℃、時間:4時間)
・ステップ3:ステップ1に戻る
暴露後のそれぞれの積層フィルムも、上述の(1)および(2)の方法および基準にしたがって、防汚性および自己修復性について評価した。
表1において、紫外線暴露後の積層フィルムの評価結果を「マジック」および「熱自己修復」の欄の「96hr」として示した。一方、表1において、「マジック」および「熱自己修復」の欄の「初期」の欄は、積層フィルムの製造後に紫外線暴露することなく試験した初期状態の結果を示す。
[表1]
Figure 2020164677
[評価結果]
表1に示したとおり、実施例1〜8に示した光重合性コーティング組成物を硬化させたコート層は、初期状態(表1において、「マジック」「初期」)において、マジックペンによる防汚性試験について全て最高の防汚性の評価結果を示した。また、実施例1〜8に示した光重合性コーティング組成物を硬化させたコート層は、紫外線暴露後(表1において、「マジック」「96hr」)においても、マジックペンによる防汚性試験について比較例1〜6の組成物よりも優れた防汚性の評価結果を示した。
実施例1〜8に示した光重合性コーティング組成物を硬化させたコート層は、初期状態(表1において、「熱自己修復」「初期」)において、スクラッチ試験による熱自己修復性について全て最高の熱自己修復性の評価結果を示した。また、実施例1〜8に示した光重合性コーティング組成物を硬化させたコート層は、紫外線暴露後(表1において、「熱修復」「96hr」)においても、マジックペンによる防汚性試験について比較例1〜6の組成物よりも優れた防汚性の評価結果を示した。
実施例1〜8に示した光重合性コーティング組成物を硬化させたコート層は、防汚性および自己修復性において、総合的に勘案すると比較例1〜6よりも優れた性能を有することが示された。
本発明の、光重合性コーティング組成物は撥水性・防汚性塗膜材料として利用価値が高い。本発明の光重合性コーティング組成物を用いたコート層を有する積層フィルムはPPFとして利用価値が高い。本発明の積層フィルムからなるPPFの適用対象として、自動車、バイクなどの車両の他、船舶、建築物、電気製品、展示物、内装、家具、工場設備、産業機器および医療機器など広範な対象を期待できる。
1 コート層
2 基材層
3 粘着層
4 剥離層
5 積層フィルム
6 塗装面
7 PPF



Claims (7)

  1. 成分(a):ウレタン(メタ)アクリレートおよび成分(b):光重合性(メタ)アクリル系化合物類を光重合性成分として含み、
    前記成分(a)と前記成分(b)とが前記光重合性成分に対して、成分(a):10重量%以上50重量%以下、かつ成分(b):50重量%以上90重量%以下の割合で混合されてなり、
    前記成分(a)は、分子量が3000以上5000以下であり、かつアクリロイル基またはメタクリロイル基を3以上有するウレタン(メタ)アクリレートであり、
    前記成分(b)は、
    成分(b1):以下の式(1)で表されるフルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する構造単位を有する光重合性(メタ)アクリル系化合物、および
    成分(b2):ウレタン単位を有さず、かつフッ素原子を有さない光重合性(メタ)アクリル系化合物、
    を含む、光重合性コーティング組成物。
    Figure 2020164677
    (式(1)において、R 〜R はそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状のフルオロアルキルまたは炭素数3〜20の分岐状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルを示し、Aは、下記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。)
    Figure 2020164677
    (式(1−1)において、Yは炭素数2〜10のアルキレンを示し、Rは水素、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル、炭素数3〜5の分岐状のアルキル、または炭素数6〜10のアリールを示す。)
    Figure 2020164677
    (式(1−2)において、Yは単結合または炭素数1〜10のアルキレンを示す。)
  2. 前記成分(b1)が、以下の式(1−3)で表されるγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンに由来する構造単位を含む、請求項1に記載の光重合性コーティング組成物。
    Figure 2020164677
  3. 前記成分(b2)が、少なくとも1種の末端ビニル基含有反応性ポリオルガノシロキサン化合物を含有する、
    請求項1または2に記載の光重合性コーティング組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を備える物品。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層、熱可塑性ポリウレタンからなる基材層、感圧型接着剤からなる粘着層がこの順で接してなる、積層フィルム。
  6. 熱可塑性ポリウレタンからなる基材層に請求項1または2に記載の光重合性コーティング組成物の1〜100重量%を浸透させた後、前記光重合性コーティング組成物を硬化させて成るコート層と、前記基材層の前記光重合性コーティング組成物によるコート層とは反対側に感圧型接着剤からなる粘着層とを有する、積層フィルム。
  7. 請求項5または6に記載の積層フィルムを用いたペイントプロテクションフィルム。

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