JP2021121653A - コーティング組成物およびその利用品 - Google Patents

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昭宏 江副
雅子 日夏
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雅子 日夏
今日子 近藤
Kyoko Kondo
今日子 近藤
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Abstract

【課題】長期間の過酷な屋外環境下での使用を経ても初期の防汚性、撥水性、および水滑落性が維持できる塗膜の提供。【解決手段】下記成分(a)〜(e)を光重合性成分として含むコーティング組成物。光重合性成分の全量に対して、成分(a)は、50〜97重量%、成分(b)は、1〜20重量%、成分(c)は、1〜20重量%、成分(d)は、0.1〜5重量%、成分(e)は、0.01〜5重量%の光重合性コーティング組成物。成分(a):分子量が500未満、且つ光重合性官能基数が1〜4の光重合性(メタ)アクリレート、成分(b):光重合性官能基数が1〜4のウレタン(メタ)アクリレート、成分(c):分子量が500以上の光重合性官能基数が5〜6の光重合性(メタ)アクリレート、またはウレタンアクリレート、成分(d):フルオロシルセスキオキサン誘導体由来の光重合性アクリル系化合物成分、(e):光重合性シリコーン。【選択図】図1

Description

本発明は各種物品のトップコート層、特にペイントプロテクションフィルムなどの積層フィルムの材料として使用可能なコーティング組成物に関する。
ペイントプロテクションフィルム(PPF)は、屋外で使用される工業製品の表面保護に用いられるフィルム状の製品である。PPFの基本構造は、柔軟で透明な樹脂フィルムからなる基材と粘着層の少なくとも2層を含む積層体である。そして、PPFは、一般的には基材の粘着層と反対側の面に基材の防汚機能や耐傷付性を高めるためのコート層と、粘着層の基材と反対側の面に剥離層とをさらに有する積層フィルムの状態で市場に供給されている。PPFを使用する際には、まず、保護しようとする工業製品の表面部位に合わせてPPFを裁断し、裁断されたPPFの粘着層を保護目的の表面に密着させる。PPFで表面を被覆された製品は、その塗装や形状、外観が損なわれない状態で外界からの様々な刺激、例えば、風雨、埃、砂、河川水、微生物、動植物や昆虫の接触や***などによる汚れや傷つきから保護される。具体的には、PPFがいわゆるクッションとなって外界からの圧力や打撃を緩衝したり、PPFが雨水や汚物を撥いたりすることによって、外界の刺激が製品そのものに与える影響が抑えられる。
このようなPPFは当初は飛行機のような過酷な環境で使用される工業製品向けに開発されたものであるが、今日では自動車やバイクなどのボディの表面保護部材として普及しつつある。例えば、自動車のルーフ、ボンネット、フロント、ドア、トランクドアをPPFで被覆することにより、ドライバーを悩ませている鳥の糞、昆虫の死骸、猫の足跡、いたずら、荷物搬出による傷、飛び石による傷などからボディを守ることができる。通常は、PPFで被覆された表面を水で洗浄することによりPPF表面の汚れを簡単に除去することができるため、PPFは比較的長い期間にわたって使用される。一定期間使用されたPPFはボディから剥がされて新しいPPFと簡単に交換することができる。
近年の世界各地における自動車、バイクなどの車両の普及によって、より広範な環境下、例えば寒冷地、熱帯、乾燥地などより厳しい気候の下で使用可能なPPFが求められている。しかも、PPFの市場の拡大に伴って、より簡単に、特別な技能を持たない作業者でも適切に施工できるPPFが望まれるようになっている。したがって近年のPPFには、自動車やバイクなどの変化に富む表面形状に馴染む柔軟性と、長期間にわたる外界からの刺激に耐える耐久性、製品そのものの外観を損なわない透明性と平滑性、取替時の良好な剥離性など、様々な性能が求められている。
このようなPPFとして、例えば特許文献1には、基材フィルムと表面粗さが制御された粘着層とを積層することによって、貼り付け特性に優れ且つ糊残りが抑制されたPPFを提供することが記載されている。しかしこのPPFでは基材フィルムの表面に追加する防汚層について具体的な検討がなされておらず、外観が重要視される自動車やバイクに対する実用性には問題があった。
また例えば特許文献2には、ポリウレタンを含む第1層、熱可塑性ポリウレタンを含む第2層、感圧接着剤を含む第3層をこの順で積層したPPFが記載されている。しかしながらこのPPFでも諸性能のより一層の改善が求められている。
特開2016−020079号公報 特表2008−539107号公報
本発明者らは、このように従来のPPF技術では、解決されてない耐候安定性、すなわち長期間の過酷な屋外環境下での使用を経ても、初期の防汚性、撥水性、および水滑落性が維持できるPPFなどの最表面の塗膜を得ることを課題とし、検討を進めた。
その結果、本発明者らは、熱可塑性ポリウレタンからなる基材層に浸透しやすい低分子量の光重合性(メタ)アクリレートと、高分子量の多官能光重合性(メタ)アクリレート又は、ウレタンアクリレートを共存させることにより、表層の熱可塑性ポリウレタンからなる基材層上にフッ素、シリコーン化合物を含有する薄膜を形成させることを可能にし、光重合性コーティング組成物が、長期持続する防汚性、撥水性、および水滑落性を発現する塗膜(コート層)を与えることを見出した。さらにこの光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層がPPFなどの積層フィルムとして利用可能であることを見出した。
すなわち本発明は以下のものである。
[1]下記成分(a)〜(e)を光重合性成分として含む光重合性コーティング組成物であり、光重合性成分の全量に対して、成分(a)は、50〜97重量%であり、成分(b)は、1〜20重量%であり、成分(c)は、1〜20重量%であり、成分(d)は、0.1〜5重量%であり、成分(e)は、0.01〜5重量%である光重合性コーティング組成物。
成分(a):分子量が500未満であり、且つ光重合性官能基数が1〜4である光重合性(メタ)アクリレート
成分(b):光重合性官能基数が1〜4であるウレタン(メタ)アクリレート
成分(c):分子量が500以上であり、且つ光重合性官能基数が5〜6である光重合性(メタ)アクリレート、又はウレタンアクリレート
成分(d):フルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する下記式(1)で表される構造単位を有する光重合性アクリル系化合物
成分(e):光重合性シリコーン

Figure 2021121653

(式(1)において、R 〜R は、それぞれ独立して、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状もしくは炭素数3〜20の分岐鎖状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルであり、Aは、下記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。)

Figure 2021121653

(式(1−1)において、Yは炭素数2〜10のアルキレンであり、Rは水素、または炭素数1〜5の直鎖状もしくは炭素数3〜5の分岐鎖状のアルキル、または炭素数6〜10のアリールである。)

Figure 2021121653
(式(1−2)において、Yは単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。)
[2]前記成分(d)が、γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンに由来する下記式(1−3)で表される構造単位を含み、前記成分(e)が、ポリオルガノシロキサン骨格を有し、その一端または両端に光重合性不飽和基として(メタ)アクリロイル基を有する、前記[1]に記載の光重合性コーティング組成物。
Figure 2021121653
(式(1−3)において、Fは−CHCHCFである。)
[3]前記[1]または[2]に記載の光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を備える物品。
[4]前記[1]または[2]に記載の光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を有する積層フィルムであり、前記光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層、熱可塑性ポリウレタンからなる基材層、感圧型接着剤からなる粘着層の順で接してなる積層フィルム。
[5]前記[4]に記載の積層フィルムを用いたペイントプロテクションフィルム。
本発明の光重合性コーティングは、長期間の過酷な屋外環境下での使用を経ても初期の防汚性、撥水性、および水滑落性が維持できる塗膜を得ることができる。
図1は、本発明の積層フィルムの模式図である。 図2は、本発明の積層フィルムをPPFとして使用した模式図である。 図3は、比較例1の積層フィルムの断面のSEM写真である。 図4は、実施例1の積層フィルムの断面のSEM写真である。
[1.光重合性コーティング組成物]
本発明の光重合性コーティング組成物は必須成分である光重合性成分として、次の成分(a)〜(e)を含む。
成分(a):分子量が500未満であり、且つ光重合性官能基数が1〜4である光重合性(メタ)アクリレート
成分(b):光重合性官能基数が1〜4であるウレタン(メタ)アクリレート
成分(c):分子量が500以上であり、且つ光重合性官能基数が5〜6である光重合性(メタ)アクリレート、又はウレタンアクリレート
成分(d):フルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する下記式(1)で表される構造単位を有する光重合性アクリル系化合物
成分(e):光重合性シリコーン
本発明の光重合性コーティング組成物において上記の成分は希釈された状態であっても、あるいは、希釈されていない重合体からなる状態であってもよい。
本発明では、光重合性成分の全量に対して、成分(a)は、50〜97重量%であり、成分(b)は、1〜20重量%であり、成分(c)は、1〜20重量%であり、成分(d)は、0.1〜5重量%であり、成分(e)は、0.01〜5重量%の割合で含まれる。好ましくは、成分(a)は、70〜85重量%であり、成分(b)は、5〜15重量%であり、成分(c)は、1〜10重量%であり、成分(d)は、0.5〜3重量%であり、成分(e)は、0.05〜2重量%である割合となるように混合される。
[成分(a):分子量が500未満であり、且つ光重合性官能基数が1〜4である光重合性(メタ)アクリレート]
上記成分(a)は、本発明の光重合性コーティング組成物の硬化における重合鎖の延長に寄与する。また、成分(a)は、分子量が低いため、熱可塑性ポリウレタンからなる基材層に浸透し、基材フィルムの一部と混合する。このような成分(a)としては、例えば、分子量が296であり、光重合性官能基数が3である、「アロニックスM−309」、分子量が470であり、光重合性官能基数が3である、「アロニックスM−310」、分子量が421であり、光重合性官能基数が3である、「アロニックスM−315」、分子量が284と352であり、光重合性官能基数が3と4の混合物である、「アロニックスM−305」(東亞合成株式会社)、分子量が226であり、光重合性官能基数が2である、「NKエステルA−HD−N」(新中村化学工業株式会社)などを用いることができる。
[成分(b):光重合性官能基数が1〜4であるウレタン(メタ)アクリレート]
上記成分(b)として用いるウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアネート化合物、ポリオール、水酸基含有(メタ)アクリルモノマー、イソシアネート基含有(メタ)アクリルモノマーの反応によって得られる、末端に反応性の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー状の化合物の総称である。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレートは、典型的には紫外線硬化型ウレタン(メタ)アクリレートであり、好ましくは、(i)脂肪族イソシアネート化合物及び/又は脂環族イソシアネート化合物からなるイソシアネート化合物と、(ii)エステル系ポリオール、(iii)エーテル系ポリオール又は(iv)ポリカーボネート系ポリオールから選ばれる1種以上のポリオール化合物と、(v)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを反応させてなるウレタン(メタ)アクリレートである。
(i)上記脂肪族イソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。上記脂環族イソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンイソシアネート、水添化キシレンシジイソシアネートなどが挙げられる。
(ii)上記エステル系ポリオールとしては、例えば、ジオール類とジカボン酸とを反応させてなるエステル化合物が挙げられる。上記ジオール類としては、例えば、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオールなどが挙げられる。ジカルボン酸としては、セバチン酸、アジピン酸、ダイマー酸、琥珀酸、アゼライン酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シトラコン酸などが挙げられ、それらの無水物であってもよい。
(iii)エーテル系ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシブチレン)グリコールなどが挙げられる。当該ポリエーテルジオールの具体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、プロピレン変成ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
(iv)ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、カーボネート誘導体とジオール類との反応生成物が挙げられる。当該カーボネート誘導体の例としては、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのジアリルカーボネートが挙げられる。又、当該ジオール類としては、上述の化合物が挙げられる。
(v)水酸基を有するアクリレート化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルメタアクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このようなウレタンアクリレートの製造においては、その必須構成成分であるイソシアネート化合物、ポリオール化合物、水酸基を有するアクリレート化合物を一括仕込みにより反応させることができる。あるいは、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とこれらイソシアネート化合物とを反応させ、一旦、イソシアネート基過剰のプレポリマーを製造し、次いで、残存イソシアネート基とポリオール化合物と反応させることもできる。
あるいは、イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させ、一旦、イソシアネート基が過剰のプレポリマーを製造し、次いで、残存イソシアネート基と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物と反応させることができる。これらの手法で製造されたウレタン(メタ)アクリレートは、ポリウレタン鎖を持つことが好ましい。
本発明では、ウレタン(メタ)アクリレートとして、市販品である、官能基数が2である「P7−532」(共栄社化学株式会社)や、官能基数が2である「RUA-012」、官能基数が3である「RUA−048」、官能基数が3である「RUA−051」(亜細亜工業株式会社)などを使用することができる。
[成分(c):分子量が500以上であり、且つ光重合性官能基数が5〜6の光重合性(メタ)アクリレート、又はウレタンアクリレート]
上記成分(c)は、本発明の光重合性コーティング組成物の硬化における重合鎖の延長に寄与する。また、成分(c)は、分子量が高く、且つ光重合性官能基数が多いため、基材ポリウレタンフィルムに浸透しにくく、上記成分(a)と成分(b)とを混合することで、熱可塑性ポリウレタンフィルムからなる基材層上に薄膜を形成させることが可能となる。このような成分(c)としては、例えば、分子量が1000であり、光重合性官能基数が6である、「RUA−064S−8」、分子量が4600であり、光重合性官能基数が5である、「RUA−075」、分子量が3600であり、光重合性官能基数が5である、「RUA−089」(亜細亜工業株式会社)、分子量が524と578であり、光重合性官能基数が5と6の混合物である、「アロニックスM−402」(東亞合成株式会社)、分子量が1263であり、光重合性官能基数が6である、「KAYARAD DPAC−60」、分子量が1947であり、光重合性官能基数が6である、「KAYARAD DPCA−120」(日本火薬株式会社)などを用いることができる。
[成分(d):フルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する下記式(1)で表される構造単位を有する光重合性アクリル系化合物]
成分(d)は、下記式(1)で表されるフルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する構造単位を有する光重合性アクリル系化合物である。
Figure 2021121653
式(1)において、R 〜R はそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状もしくは炭素数3〜20の分岐鎖状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルを示し、Aは、下記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。
好ましくは、式(1)におけるR 〜R はそれぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、ヘンイコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロドデシル、ペンタコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロテトラデシル、(3−ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル、ペンタフルオロフェニルプロピル、ペンタフルオロフェニル、またはα,α,α−トリフルオロメチルフェニルである。
より好ましくは、式(1)におけるR 〜R はそれぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピル、または3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルである。
Figure 2021121653
式(1−1)において、Yは炭素数2〜10のアルキレンであり、好ましくは炭素数2〜6のアルキレンであり、Rは水素、または炭素数1〜5の直鎖状もしくは炭素数3〜5の分岐鎖状のアルキル、または炭素数6〜10のアリールであり、好ましくは水素または炭素数1〜3のアルキルである。
Figure 2021121653
式(1−2)において、Yは単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。
上記フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)は、以下の方法により製造される。まず、以下の式(2)で表される3官能の加水分解性基を有するケイ素化合物(2)をアルカリ金属水酸化物の存在下、含酸素有機溶剤中で加水分解し重縮合させることにより、以下の式(3)で表される化合物(3)を製造する。
Figure 2021121653
Figure 2021121653
式(3)中、Mはアルカリ金属であれば特に限定されない。このようなアルカリ金属として例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムが挙げられる。
式(2)、(3)におけるRは、それぞれ独立して、上記式(1)のR 〜R から選ばれる1つの基に一致し、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状もしくは炭素数2〜20の分岐鎖状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルを示し、Xは、加水分解性基である。
好ましくは、式(2)、(3)におけるRは、それぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、ヘンイコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロドデシル、ペンタコサフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロテトラデシル、(3−ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル、ペンタフルオロフェニルプロピル、ペンタフルオロフェニル、またはα,α,α−トリフルオロメチルフェニルである。
より好ましくは、式(2)におけるRはそれぞれ独立して、3,3,3−トリフルオロプロピル、または3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルである。
次に、上記化合物(3)に以下の式(4)で表される化合物(4)を反応させることによって、上記フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)が得られる。
Figure 2021121653
式(4)における基Xは、上記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。
このようなフルオロシルセスキオキサン誘導体(1)の中で、以下の式(1−3)で表されるγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンが好ましい。
Figure 2021121653
式(1−3)において、Fは−CHCHCFである。
γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンなどのフルオロシルセスキオキサン誘導体(1)を、積層フィルムのコート層として導入すると、コート層の防汚機能を一層向上することができる。フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)を、ウレタン単位を有さずフッ素原子を含有する光重合性アクリル系化合物類に含有させる際は、これを直接他のウレタン単位を有さずフッ素原子を含有する光重合性アクリル系化合物類に混合してもよいし、これとウレタン単位を有さない光重合性アクリル系化合物類とをあらかじめ架橋及び/又は重合して製造したオリゴマーを、他のウレタン単位を有さずフッ素原子を含有する光重合性アクリル系化合物類に混合してもよい。
一般的には、フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)と単官能アクリレート、二官能アクリレート、多官能アクリレートから選ばれる1種以上のアクリレート系共重合成分とを共重合してフルオロシルセスキオキサン誘導体(1)単位を有する重合体を予め製造し、この重合体を、フッ素原子を含有する光重合性アクリル系化合物類の一部として用いる。この場合、フルオロシルセスキオキサン誘導体(1)単位を含む重合体が上記ウレタンアクリレート100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の割合となるように配合する。
上述の1種以上のアクリレート系共重合成分としては、一般に光硬化性アクリルモノマーと称される化合物、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルやヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルのような単官能アクリレート、(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの二官能アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートのような3官能以上の多官能アクリレートなど、さらに、これらを重合して得られるオリゴマーを使用することができる。
[成分(e):光重合性シリコーン]
本発明で用いる成分(e)は、反応性シリコーンオイル、ポリシロキサン系マクロモノマーとも称される、シリコーン化合物群である。これらは高分子合成分野において、ブロック共重合体やグラフト共重合体の原料として、また成形用樹脂の改質材、塗料の改質剤として用いられている。この成分(e)は本発明の光重合性コーティング組成物の表面平滑性を向上させる。
このような成分(e)としては、末端ビニル基含有ポリオルガノシロキサン化合物が好ましく、末端に(メタ)アクリル基を有するポリジメチルシロキサンマクロモノマーがさらに好ましい。このような成分(e)としては、例えば、「サイラプレーンFM−7711」、「サイラプレーンFM−7721」、「サイラプレーンFM−0711」、「サイラプレーンFM−0721」、「XP1457、下記式(6)」(JNC会社)、などを用いることができる。
Figure 2021121653
・・・(6) nは、5〜150の整数である。
[2.光重合開始剤]
本発明の光重合性コーティング組成物の硬化に用いられる光重合開始剤としては、光重合開始剤の名で流通しているものを制限なく使用することができる。例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤等を挙げることができる。
光重合開始剤として用いられる化合物としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4′−イソプロピルプロピオフェノン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4′−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4′−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−(4′−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3′,4′−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2′,4′−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2′−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4′−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2′−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4′−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール、2,2′−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール、3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジ(メトキシカルボニル)−4,4′−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4′−ジ(メトキシカルボニル)−4,3′−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4′−ジ(メトキシカルボニル)−3,3′−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ―2―メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、およびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用することも有効である。
光重合開始剤の含有量は、ラジカル重合性樹脂の総量に対して0.01〜20重量%であることが好ましい。より好ましくは、1〜10重量%である。
[3.添加剤]
本発明の光重合性コーティング組成物には、一般的に塗料やフィルムの材料に配合される酸化防止剤、耐候安定剤、調色剤、希釈剤などの添加剤を配合することができる。その配合量は、本発明の光重合性コーティング組成物の機能を低下させない範囲であれば制限されない。
[4.光重合性コーティング組成物の利用]
本発明の光重合性コーティング組成物を様々な物品の表面に塗布し、硬化・乾燥することによって物品表面に防汚・撥水機能を与える皮膜(コート層)を形成することができる。上記コート層を形成することのできる物品は特に制限されないが、特に積層フィルムは、液状の本発明の光重合性コーティング組成物を簡単に塗布することができる点で有利である。積層フィルムの中でも防汚・撥水機能を求められるPPFは特に上記コート層を利用した物品として有用である。
本発明の光重合性コーティング組成物は、PPFのコート層を形成するために好ましい組成物である。上記成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)、および成分(e)を併用することにより、得られるPPFのコート層に物品を傷や衝撃から保護するために適当な柔軟性と強度を与えることができる。しかも、上記成分(a)、成分(b)、成分(c)を併用することにより、基材フィルムの一部と光重合性コーティング組成物とが一体化して形成される部分と基材フィルムに浸透しない部分を同時に形成することができる。上記成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)、成分(e)を併用することにより、長期屋外使用を経ても得られるコート層の撥水性や防汚性が従来品よりも維持される。以下、コート層およびコート層を設けた積層フィルムについて詳述する。
[コート層]
本発明の積層フィルムを構成するコート層は、上述の光重合性コーティング組成物を基材層上で光重合開始剤の存在下に硬化させて得られる重合体からなる。コート層の厚みは、一般的には1〜100μmであり、好ましくは2〜50μmであり、より好ましくは3〜30μmである。このようなコート層を構成する重合体の構造は複雑で、単一の繰り返し単位あるいは一律の構造式で表現することができない。本発明では、コート層を構成する重合体を、上記光重合性コーティング組成物に含まれる光重合性化合物によって重合された構造の重合体である。
[基材層]
本発明の積層フィルムを構成する基材層は、成分(a)が浸透しやすい熱可塑性ポリウレタンからなる。用いられる熱可塑性ポリウレタンの例としては、SWM社製ArgoGuard(登録商標)49510、ArgoGuard(登録商標)49510−DV、DingZing社製 Provecta ProtectPP277,Provecta ProtectPP385、Provecta ProtectPP386、日本マタイ社製エスマーURSPX86、エスマーURSPX93、エスマーURSPX98、シーダム社製DUS202、DUS213、DUS235、DUS501、DUS601、DUS605、DUS614、DUS203、DUS220、DUS701、XUS2086、XUS2098、DUS451、DUS450、を挙げることができる。なかでも、ポリヒドロキシ化合物としてポリカプロラクトンポリオールを用いたポリカプロラクトン系熱可塑性ポリウレタンや、ポリカーボネートポリオールを用いたポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンや、ポリエーテルポリオールを用いたポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンが好ましい。
本発明では基材層の厚みは特に限定されないが、通常は25〜300μmであり、好ましくは100〜200μmである。
[粘着層]
本発明の積層フィルムを構成する粘着層は、感圧型接着剤からなる。本発明で用いる感圧型接着剤としては、PPFの施工温度下、すなわち約0〜約30℃の温度で粘着性を示し、熱可塑性ポリウレタン系材料からなる成形品とガラスや金属、プラスチック、紙などの物品との接着に用いられるものであれば、公知の物を制限なく使用することができる。このような感圧型接着剤として、市販のアクリル系感圧型接着剤、ウレタン系感圧型接着剤を使用することができ、好ましくはアクリル系感圧型接着剤が用いられる。粘着層の厚みは特に限定されないが、通常は10〜200μm程度である。
[剥離層]
本発明の積層フィルムを構成する粘着層には、好ましくはさらに剥離層が積層される。剥離層の材料としては公知の剥離材が制限なく用いられ、例えばポリエステル系樹脂やポリオレフィン系樹脂などの樹脂製フィルム、セロハン紙、グラシン紙や、これらにフッ素系あるいはシリコーン系剥離剤で表面被覆したものを使用することができる。剥離層の厚みは特に限定されないが、通常は20〜200μm程度である。
[保護層]
本発明の積層フィルムには、その保管、運搬、販売の形態に応じて、コート層の外表面を保護するための保護層で被覆することができる。このような保護層の材質に制限はなく、一般的に使用されているポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタラートフィルムなどのプラスチック製フィルムや剥離処理された紙類などを適宜選択することができる。保護層は、PPFとして自動車等に貼り付けた後は、積層フィルムから剥がされる。
[積層フィルムの製造]
本発明の積層フィルムの製造方法は、各層の形成・積層に適した方法を制限なく採用することができる。例えば、本発明の積層フィルムが保護層を有する場合には、本発明の積層フィルムを以下の工程を経て製造することができる。
はじめに、剥離層の剥離処理された面上に粘着層を形成する。そして、形成された粘着層の開放された面と基材層の一方の表面とを密着させて、基材層、粘着剤層、剥離層がこの順で接した積層体を製造する。次に、得られた積層体の基材層の解放された面上に上述の光重合性コーティング組成物を塗布し、塗布面に紫外線を照射して光重合性コーティング組成物を硬化する。硬化が完了すると、コート層、基材層、粘着層、剥離層がこの順で接した積層フィルムが得られる。さらにコート層の開放面を保護フィルムで被覆する。こうして、保護層、コート層、基材層、粘着層、剥離層がこの順で接した積層フィルムが得られる。得られた積層フィルムを適宜裁断、巻取り、包装する。
[PPF]
このようにして完成した本発明の積層フィルムは、適当な長さの単位で切断、積載、あるいは巻き取られて、PPFとして利用することができる。PPFを施工する際には、塗装面の形状や大きさに合わせた形状に本発明の積層フィルムを裁断し、裁断された積層フィルムを適度な力で展張して塗装面に粘着層を密着させる。
本発明の積層フィルムでは、強度、平滑性、撥水性、撥油性に優れるコート層が、施工面に対する外界の刺激を緩和する機能を有する。その一方で柔軟な基材層が粘着層を介して塗装面に密着する。一定期間使用した後は、塗装面の表面を傷つけることなく積層フィルムを除去することができる。
[成分(d)の例である、γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含む重合体の製造]
まず以下の手順でγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンを合成した。還流冷却器、温度計および滴下漏斗を取り付けた内容積1Lの4つ口フラスコに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(100g)、THF(500mL)、脱イオン水(10.5g)および水酸化ナトリウム(7.9g)を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しながら、室温からTHFが還流する温度までオイルバスにより加熱した。還流開始から5時間撹拌を継続して反応を完結させた。その後、フラスコをオイルバスから引き上げ、室温で1晩静置した後、再度オイルバスにセットし固体が析出するまで定圧下で加熱濃縮した。
析出した生成物を、孔径0.5μmのメンブレンフィルターを備えた加圧濾過器を用いて濾取した。次いで、得られた固形物をTHFで1回洗浄し、減圧乾燥機にて80℃、3時間乾燥を行い、74gの無色粉末状の固形物を得た。
還流冷却器、温度計及び滴下漏斗を取り付けた内容積1Lの4つ口フラスコに、得られた固形物(65g)、ジクロロメタン(491g)、トリエチルアミン(8.1g)を仕込み、氷浴で3℃まで冷却した。次いでγ−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン(21.2g)を添加し、発熱が収まったことを確認して氷浴から引き上げ、そのまま室温で一晩熟成した。イオン交換水で3回水洗した後、ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過により硫酸マグネシウムを除去した。ロータリーエバポレータで粘調な固体が析出するまで濃縮し、メタノール260gを加えて粉末状になるまで攪拌した。5μmの濾紙を備えた加圧濾過器を用いて粉体を濾過し、減圧乾燥器にて65℃、3時間乾燥を行い、41.5gの無色粉末状固体を得た。得られた個体のGPC、H−NMR測定を行い、下記式(5)で表されるγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン{式(1−3)}の生成を確認した。
Figure 2021121653
式(1−3)において、Fは−CHCHCFである。
次に、以下の手順でγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含む重合体を合成した。
還流器、滴下漏斗を取り付けた窒素シールされた4口丸底フラスコ中に上記化合物5(25g)、サイラプレーンFM0721(6.3g、JNC(株)製)、メタクリル酸2−ヒドロキシルエチル(18.8g)、メタクリル酸メチル(12.5g)、メチルエチルケトン(62g)を加え、オイルバスを用い15分還流・脱気させた後、アゾビスイソブチロニトリル(0.48g)、メルカプト酢酸(0.054g)をメチルエチルケトン(4.8g)に溶解させた溶液を投入し、重合を開始させた。重合開始3時間後にアゾビスイソブチロニトリル(0.48g)をメチルエチルケトン(4.3g)に溶解させ添加し、5時間熟成させ得られた共重合体の溶液を得た。さらに重合禁止剤としてパラメトキシフェノール(0.16g)、ジラウリル酸ジブチルスズ(0.15g、昭和電工(株)製)をメチルエチルケトン(1.5g)に溶解させ添加した後、カレンズAOI(26.4g)を液温35℃から50℃となるように滴下漏斗を用いて滴下し、滴下後3時間45℃で熟成させた。
その後メタノール(9g)を添加し処理した後、さらにパラメトキシフェノール(0.16g)を加え、これをメチルイソブチルケトン(107.3g)で希釈することで目的とする重合体(A−1)の30重量%溶液を得た。
得られた重合体(A−1)は、重量平均分子量:Mw42,000、多分散指数:Mw/Mn1.9であった。重量平均分子量、多分散指数は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、型番:アライアンス2695、ウォーターズ社製、カラム:Shodex GPC KF−804L×2本(直列)、ガードカラム:KF−G)を用いて測定した。GPC分析により、得られた重合体(A−1)はγ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含み、側鎖にアクリロイル基を有する重合体であることを確認した。
[光重合性コーティング組成物の調合]
表1に示す組成で材料を混合、攪拌し、本発明の光重合性コーティング組成物および比較用の光重合性コーティング組成物を調合した。希釈溶媒には、メチルイソブチルケトンとイソプロパノール50:50の混合溶液を用いて、固形成分(有効成分)30重量%の光重合性コーティング組成物を得た。以下に使用した材料を示す。
(成分(a))
・M−309:東亞合成製商品アロニックス(登録商標)。トリメチロールプロパントリアクリレート。
・M−305:東亞合成製商品アロニックス(登録商標)。ペンタエリスリトールトリ及びテトラアクリレート。
・A−HD−N:新中村化学製商品。1,6−ヘキサンジオールジアクリレート。
(成分(b))
・P7−532:共栄社化学製ウレタンアクリレート商品。
(成分(c))
・RUA−064S−8:亜細亜工業製ウレタンアクリレート商品。
・M−402:東亞合成製商品アロニックス(登録商標)。ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート。
・DPCA-60:日本化薬製商品KAYARAD。カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
・DPCA-120:日本化薬製商品KAYARAD。カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
(成分(d))
・XUA008:上述の方法で製造した重合体(A−1)である。γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサン単位を含み、側鎖にアクリロイル基を有する重合体。
(成分(e))
・FM−7711:JNC製商品「サイラプレーン(登録商標)」。平均数分子量1,000の両末端にメタクリロキシ基を有するポリジメチルシロキサンマクロモノマー。
・XP1457:平均数分子量870の方末端に2つのメタクリロキシ基を有する重合体。
(その他の成分)
・Irgacure127(表1に掲載しない):BASF製光重合開始剤商品。光重合性コーティング組成物全量の7重量%となるように配合した。
・RS−75:DIC製フッ素系添加剤メガファック(登録商標)。
[積層フィルムの製造]
基材層としてSWM製熱可塑性ポリウレタンフィルム「ArgoGuard(登録商標)49510」(厚みは約152μm)を用いた。
別途、シリコーン樹脂で剥離処理された剥離層に市販のアクリル系感圧型接着剤を塗布し、120℃で5分間乾燥した。こうして剥離層の片面に厚み40μmの粘着層を形成した。
次に、上記粘着層の開放面と上記基材層とをゴムローラーを用いて圧着させ、45℃で1日間養生した。こうして基材層、粘着層、剥離層がこの順で接した積層フィルムが得られた。
基材層の開放面に、上述の材料を用いて調合した光重合性コーティング組成物をマイヤーバーで塗布し、80℃で3分間乾燥した。その後、フュージョンUVランプ搭載ベルトコンベア硬化ユニット(ヘレウス社製)を用いて、積算光量:500mJ/cmで光重合性コーティング組成物を硬化させ、コート層、基材層、粘着層、剥離層がこの順で接した積層フィルムが得られた。
表1
Figure 2021121653
[積層フィルムの評価]
(1)撥水性
積層フィルムのコート層の表面に蒸留水1.8μlを滴下し、コート層の水接触角を測定した。測定機器には接触角計Drop Master 400(協和界面科学製)を使用した。測定値を以下の基準で評価した。
・A:接触角が95°以上。撥水性が良好である。
・B:接触角が95°未満。撥水性が不良である。
(2)撥油性
積層フィルムのコート層の表面にジヨードメタン1.3μlを滴下し、コート層のジヨードメタン接触角を測定した。測定機器には接触角計Drop Master 400(協和界面科学製)を使用した。測定値を以下の基準で評価した。
・A:接触角が65°以上。撥油性が良好である。
・B:接触角が65°未満。撥油性が不良である。
(3)表面自由エネルギー
積層フィルムのコート層の表面の接触角を、2種の液体試料(蒸留水とジヨードメタン)について測定した。測定値をYoung-Dupreの式(固体と液体の濡れ性・接着性に関する理論式)に当てはめて積層フィルムと液体の付着仕事WSLなどの値を算出した。さらに得られた値とOwens-Wendt理論に基づいて表面自由エネルギーを算出した。測定機器にはDrop Master 400を用いた。算出した値を以下の基準で評価した。
・A:表面自由エネルギーが25mJ/m以下。防汚性が良好である。
・B:表面自由エネルギーが25mJ/m超。防汚性が不良である。
(4)水滑落角による水滑落性の評価
積層フィルムのコート層の表面に蒸留水15μlを滴下し、試料台を2°/sで傾けた。測定機器にはDrop Master 400を用いた。水滴の滑落有無を目視で確認し、液滴が完全に滑落した場合の水滑落角は、液滴の前進角が5ドット変化した角度を測定した。水滑落性は、以下の基準で評価した。
・A:水滴が滑落する。
・B:水滴が表面に残り滑落しない。
(5)防汚性評価
積層フィルムのコート層の表面を、黒色油性マーカー(Sharpie製)で描画し、ダスパーK−3(小津産業(株)製)で拭き取り、以下の基準で評価した。
・A:油性インキがはじき、油性インキが拭き取れる。
・B:油性インキが拭き取れない。
暴露前の積層フィルムを上述の(1)〜(5)の方法・基準で評価した。結果を表2に0hの欄で示した。
[積層フィルムの紫外線暴露試験]
積層フィルムを紫外線蛍光ランプ式促進耐候試験機QUV(Q−LAB社製)中で紫外線暴露させた。暴露条件はASTM G154 CYCLE 2に従う以下のステップ1、2、3からなるサイクルであり、合計12サイクルが行われた。紫外線は積層フィルムのコート層側から照射した。
・ステップ1:紫外線照射(紫外線照射量:0.71W/m、温度:60℃、時間:4時間)
・ステップ2:結露(温度:50℃、時間:4時間)
・ステップ3:ステップ1に戻る
暴露後の積層フィルムを上述の(1)〜(5)の方法・基準で評価した。結果を表2に96hの欄で示した。
表2
Figure 2021121653
表2の結果が示したように、本発明の光重合性コーティング組成物を用いてコート層を形成した積層フィルムでは、水滑落性が良好であり、紫外線暴露の後も良好な撥水性、防汚性を示した。
[積層フィルムの屋外暴露試験]
積層フィルムを屋外に1カ月間暴露させた(2019年9月実施)。暴露試験台は、千葉県市原市(JNC石油化学株式会社研究棟屋上の排気ガス用ダクト周辺)に配置し、暴露試験台の角度は、45°、方位を南とした。暴露後の積層フィルムを上述の(1)〜(3)の方法・基準で評価した。結果を表3に示す。
表3
Figure 2021121653
表3に示すように、本発明の光重合性コーティング組成物を用いてコート層を形成した積層フィルムでは、屋外暴露の後も良好な撥水性持続性を示した。これに対して本発明の成分(c)、成分(d)、及び成分(e)のいずれかを含まない比較例の積層フィルムでは、屋外暴露後の撥水性持続性が大幅に低下する結果であった。
本発明の光重合性コーティング組成物は、撥水性・防汚性塗膜材料として利用価値が高い。本発明の光重合性コーティング組成物を用いたコート層を有する積層フィルムはPPFとして利用価値が高い。本発明の積層フィルムからなるPPFの適用対象として、自動車、バイクなどの車両の他、船舶、建築物、電気製品、展示物、内装、家具、工場設備、産業機器、医療機器など広範な対象を期待することができる。
1 コート層
2 基材層
3 粘着層
4 剥離層
5 積層フィルム
6 塗装面
7 PPF

Claims (5)

  1. 下記成分(a)〜(e)を光重合性成分として含む光重合性コーティング組成物であり、光重合性成分の全量に対して、成分(a)は、50〜97重量%であり、成分(b)は、1〜20重量%であり、成分(c)は、1〜20重量%であり、成分(d)は、0.1〜5重量%であり、成分(e)は、0.01〜5重量%である光重合性コーティング組成物。
    成分(a):分子量が500未満であり、且つ光重合性官能基数が1〜4である光重合性(メタ)アクリレート
    成分(b):光重合性官能基数が1〜4であるウレタン(メタ)アクリレート
    成分(c):分子量が500以上であり、且つ光重合性官能基数が5〜6である光重合性(メタ)アクリレート、又はウレタンアクリレート
    成分(d):フルオロシルセスキオキサン誘導体に由来する下記式(1)で表される構造単位を有する光重合性アクリル系化合物
    成分(e):光重合性シリコーン

    Figure 2021121653

    (式(1)において、R 〜R は、それぞれ独立して、任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状もしくは炭素数3〜20の分岐鎖状のフルオロアルキル;少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数6〜20のフルオロアリール;またはアリール中の少なくとも1つの水素がフッ素もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた、炭素数7〜20のフルオロアリールアルキルであり、Aは、下記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。)

    Figure 2021121653

    (式(1−1)において、Yは炭素数2〜10のアルキレンであり、Rは水素、炭素数1〜5の直鎖状もしくは炭素数3〜5の分岐鎖状のアルキル、または炭素数6〜10のアリールである。)

    Figure 2021121653
    (式(1−2)において、Yは単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。)
  2. 前記成分(d)が、γ−メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)−T8−シルセスキオキサンに由来する下記式(1−3)で表される構造単位を含み、前記成分(e)が、ポリオルガノシロキサン骨格を有し、その一端または両端に光重合性不飽和基として(メタ)アクリロイル基を有する光重合性シリコーンである、請求項1に記載の光重合性コーティング組成物。
    Figure 2021121653

    (式(1−3)において、Fは−CHCHCFである。)
  3. 請求項1または2に記載の光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を備える物品。
  4. 請求項1または2に記載の光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層を有する積層フィルムであり、前記光重合性コーティング組成物の硬化物からなるコート層、熱可塑性ポリウレタンからなる基材層、感圧型接着剤からなる粘着層の順で接してなる、積層フィルム。
  5. 請求項4に記載の積層フィルムを用いたペイントプロテクションフィルム。
JP2020014848A 2020-01-31 2020-01-31 コーティング組成物およびその利用品 Pending JP2021121653A (ja)

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