JP2019206010A - H形鋼の製造方法 - Google Patents
H形鋼の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019206010A JP2019206010A JP2018101295A JP2018101295A JP2019206010A JP 2019206010 A JP2019206010 A JP 2019206010A JP 2018101295 A JP2018101295 A JP 2018101295A JP 2018101295 A JP2018101295 A JP 2018101295A JP 2019206010 A JP2019206010 A JP 2019206010A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hole
- rolled
- mold
- rolling
- flange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
Abstract
Description
図1は、本実施の形態にかかる圧延設備1を含むH形鋼の製造ラインTについての説明図である。図1に示すように、製造ラインTには上流側から順に、加熱炉2、サイジングミル3、粗圧延機4、中間ユニバーサル圧延機5、仕上ユニバーサル圧延機8が配置されている。また、中間ユニバーサル圧延機5に近接してエッジャー圧延機9が設けられている。なお、以下では、説明のために製造ラインTにおける鋼材を、総称して「被圧延材A」と記載し、各図において適宜その形状を破線・斜線等を用いて図示する場合がある。
次に、以下では図1に示したサイジングミル3及び粗圧延機4に刻設される孔型構成や孔型形状について図面を参照して説明する。図2〜図6は粗圧延工程を行うサイジングミル3及び粗圧延機4に刻設される孔型についての概略説明図である。ここで、説明する第1孔型〜第4孔型は、例えばサイジングミル3に全て刻設されても良く、サイジングミル3及び粗圧延機4に第1孔型〜第5孔型の5つの孔型が分けて刻設されても良い。即ち、第1孔型〜第4孔型はサイジングミル3及び粗圧延機4の両方に亘って刻設されても良く、どちらか一方の圧延機に刻設されても良い。通常のH形鋼の製造における粗圧延工程では、これら各孔型において1又は複数パスでの造形が行われる。
なお、この第1孔型K1はスラブ上下端部に溝(割り込み28、29)を付与するものであることから、「溝付け孔型」とも呼称される。
また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面30a、30b及び孔型底面31a、31bと、突起部35、36の傾斜面とのなす角度θfは、図3に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
なお、この第2孔型K2は「割り込み孔型」と呼称される。
また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面40a、40b及び孔型底面41a、41bと、突起部45、46の傾斜面とのなす角度θfは、図4に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
なお、図4に示す第3孔型K3での造形は複数パスによって行われる。
また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面50a、50b及び孔型底面51a、51bと、突起部55、56の傾斜面とのなす角度θfは、上記第3孔型K3と同様に、図5に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
なお、図5に示す第4孔型K4での造形は複数パスによって行われる。
また、上述してきた、スラブ(被圧延材A)を立てた状態で上下方向(幅方向)に圧下を行うような孔型(第1孔型K1〜第4孔型K4)を総称して「エッジング孔型」と呼称する場合がある。
更には、上記第3孔型K3や第4孔型K4の説明で示したような分割部位(後のフランジ部80)を折り曲げ造形する場合、フランジ内面を内側とする折り曲げプロセスであるため、当該フランジ内面の表面が圧縮変形となり、表面の凹凸形状が更に増幅される。
即ち、スラブからエッジング圧延を行う工程において、被圧延材Aのフランジ内面の表面性状が最も悪くなるタイミングは、エッジング圧延完了時である。
図7は、本実施の形態に係る皺解消用孔型KSの構成を示す概略説明図である。皺解消用孔型KSは一対の水平ロールである上孔型ロール105と下孔型ロール106から構成される。図7に示すように、エッジング圧延時の被圧延材Aが90°あるいは270°回転させられ、エッジング圧延時は被圧延材Aの上下端に位置していたフランジ相当部(フランジ部80)が、圧延ピッチライン上に来るような配置となる。ここで、上下孔型ロール105、106のロール形状は任意に設計されるが、その特徴として、フランジ部80の内面(フランジ内面80a)がロール周面と当接・接触するような形状となっている。
ここで、フランジ部80の内面(フランジ内面80a)とは、H形鋼製品となった際にフランジの内面となる部位を示しており、フランジ部80のウェブ部82接続側がフランジ内面80a、ウェブ部82接続部と反対側がフランジ外面80bである。なお、図示のように、上下孔型ロール105、106のロール周面と接触するフランジ内面80a及びフランジ外面80bは、概略断面図において上下左右の4箇所に存在する。
なお、内面80aのうち、先端の範囲(長さtの範囲)がロールと接触しなくても良いのは、当該範囲が折り曲げ工程における圧縮変形の及ばない範囲であることに加え、後段の中間圧延工程において先端部のエッジング圧延によるバルジング変形によってフランジ厚が増厚し、中間ユニバーサル圧延(中間圧延工程)や仕上ユニバーサル圧延(仕上圧延工程)でフランジ内面部の厚み圧下が容易に可能となり、その際に表面性状悪化が矯正されるからである。なお、フランジ部80の先端厚みtと、内面80aでの範囲tが同じ数値tとするのは、先端部をエッジング圧延した際にバルジングが形成される範囲が、多くの場合、ほぼ厚み範囲以上となるために、先端の範囲tの部分は、少なくとも、以降の圧延において厚みが増厚しやすく、後段での圧延工程において厚み圧下による表面性状の改善が期待できるからである。
図7を参照して説明した皺解消用孔型KSを設け、粗圧延工程において好適なタイミングで当該孔型を用いた皺解消工程を組み込むことで、フランジ内面80a発現した皺形状といった表面性状不良を解消することができる。本発明者らは、図2〜図6を参照して上述した本発明の実施の形態に係る孔型構成により行われる粗圧延工程において、どのようなタイミングで皺解消用孔型KSを用いた皺解消工程を行うことが好ましいかを検討し、その好適なタイミングを見出した。
このような事情からは、皺の発生を抑制しつつ、すり下げ疵の発生も防止するといった観点から、本実施の形態で説明した第1孔型K1〜第5孔型K5を用いた粗圧延工程において、第3孔型K3での圧延造形完了後(即ち、エッジング圧延途上)に皺解消工程を行うことが好ましいと考えられる。この場合、皺解消用孔型KSのロール形状は、第3孔型K3の突起部45、46の先端部角度θ2に基づいて定められる。
上述してきたように、皺解消工程を行った後、即ち、フランジ部80の内面80aの表面性状が良好となった後には、なるべく表面性状が悪化するような圧延造形は避けることが好ましく、被圧延材AをできるだけH形鋼製品の形状に近付けておくことが好ましい。このような観点から、皺解消工程後の被圧延材Aが送られる平造形孔型(本実施の形態における第5孔型K5)の構成は、圧延造形時に当該平造形孔型の上下孔型ロール85、86とフランジ部80の内面80aとが接触しないような構成とすることが好ましい。これにより、皺解消工程後にフランジ内面80aの表面性状が再度悪化してしまうといった事を防止できる。
上記実施の形態において説明した第1孔型K1〜第5孔型K5や皺解消用孔型KSは、所定の胴長の孔型ロール内に収まるように刻設されることが求められる。また、上述したように、皺解消用孔型KSはフランジ部80の内面80aのみに当接・接触するような構成とされることが好ましい。このような場合、皺解消用孔型KSの内部、主に中央部にエッジング圧延用の孔型(上記実施の形態における第1孔型K1〜第4孔型K4)を刻設することも可能である。
このように皺解消用孔型の内部にエッジング孔型を刻設するといった構成を採ることで、所定のロール胴長内に刻設できる孔型数を増やすことができ、サイジングミルや粗圧延機といった設備限界のある圧延設備において、設備効率の向上を図ることができる。
2…加熱炉
3…サイジングミル
4…粗圧延機
5…中間ユニバーサル圧延機
8…仕上ユニバーサル圧延機
9…エッジャー圧延機
11…スラブ
13…H形粗形材
14…中間材
16…H形鋼製品
20…上孔型ロール(第1孔型)
21…下孔型ロール(第1孔型)
25、26…突起部(第1孔型)
28、29…割り込み(第1孔型)
30…上孔型ロール(第2孔型)
31…下孔型ロール(第2孔型)
35、36…突起部(第2孔型)
38、39…割り込み(第2孔型)
40…上孔型ロール(第3孔型)
41…下孔型ロール(第3孔型)
45、46…突起部(第3孔型)
48、49…割り込み(第3孔型)
50…上孔型ロール(第4孔型)
51…下孔型ロール(第4孔型)
55、56…突起部(第4孔型)
58、59…割り込み(第4孔型)
80…フランジ部
82…ウェブ部
85…上孔型ロール(第5孔型)
86…下孔型ロール(第5孔型)
105…上孔型ロール(皺解消用孔型)
106…下孔型ロール(皺解消用孔型)
K1…第1孔型
K2…第2孔型
K3…第3孔型
K4…第4孔型
K5…第5孔型(平造形孔型)
KS…皺解消用孔型
T…製造ライン
A…被圧延材
Claims (7)
- 粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、
前記粗圧延工程を行う圧延機には、被圧延材を圧延造形する複数の孔型が刻設され、
当該複数の孔型は、
被圧延材を幅方向に圧延造形する複数のエッジング孔型と、
当該複数のエッジング孔型によるエッジング圧延途上、又は、エッジング圧延完了後の被圧延材について、当該被圧延材のフランジ内面の一部または全部のみを孔型ロールに接触させて皺解消工程を行う皺解消用孔型と、を含むことを特徴とする、H形鋼の製造方法。 - 前記皺解消用孔型においては、フランジ外面の中央部からフランジ部厚み方向への垂線とフランジ内面との接点から当該フランジ内面の先端までの範囲Wのうち、フランジ部の先端厚みと同じ長さだけを先端から除いた範囲W1を少なくとも接触させて皺解消工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
- 前記複数の孔型は、
被圧延材の幅方向端部に対し鉛直に溝付けを行う溝付け孔型と、
溝付けされた被圧延材の幅方向端部に対し鉛直に割り込みを入れて被圧延材端部に分割部位を形成させる突起部が形成された1又は複数の割り込み孔型と、
前記割り込みに当接し、前記割り込み孔型において形成された分割部位を順次折り曲げる突起部が形成された複数の折り曲げ孔型と、を含み、
前記皺解消工程は、前記複数の折り曲げ孔型において折り曲げ造形される途上、又は、折り曲げ造形完了後の被圧延材に対し行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。 - 前記複数の折り曲げ孔型は、被圧延材に対し順に折り曲げ造形行う、第1折り曲げ孔型及び第2折り曲げ孔型から構成され、
前記皺解消工程は、前記第1折り曲げ孔型での折り曲げ造形後、又は、前記第2折り曲げ孔型での折り曲げ造形後の被圧延材に対し行われることを特徴とする、請求項3に記載のH形鋼の製造方法。 - 前記第2折り曲げ孔型に形成された突起部の先端部角度は180°であることを特徴とする、請求項4に記載のH形鋼の製造方法。
- 前記複数の孔型は、前記割り込み孔型、前記折り曲げ孔型、及び、前記皺解消用孔型を経た被圧延材に対し平造形圧延を行う平造形孔型を含み、当該平造形孔型は、被圧延材のフランジ内面と孔型ロールとが接触しないように構成されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
- 前記皺解消用孔型の孔型内部には、前記複数のエッジング孔型が少なくとも1孔型以上刻設されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018101295A JP7003841B2 (ja) | 2018-05-28 | 2018-05-28 | H形鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018101295A JP7003841B2 (ja) | 2018-05-28 | 2018-05-28 | H形鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019206010A true JP2019206010A (ja) | 2019-12-05 |
JP7003841B2 JP7003841B2 (ja) | 2022-01-21 |
Family
ID=68768177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018101295A Active JP7003841B2 (ja) | 2018-05-28 | 2018-05-28 | H形鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7003841B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63119906A (ja) * | 1986-11-06 | 1988-05-24 | Nkk Corp | H形粗形鋼片の圧延方法 |
JPH05123703A (ja) * | 1991-10-30 | 1993-05-21 | Nippon Steel Corp | 上下非対称h形鋼の圧延方法 |
JPH05269501A (ja) * | 1992-03-25 | 1993-10-19 | Nippon Steel Corp | 厚肉フランジh形鋼用粗形鋼片の圧延方法 |
JPH0788501A (ja) * | 1993-09-21 | 1995-04-04 | Nippon Steel Corp | H形鋼用中間粗形鋼片の製造方法 |
JPH11347601A (ja) * | 1998-06-03 | 1999-12-21 | Nkk Corp | 粗形鋼片の圧延方法 |
JP2018043249A (ja) * | 2016-09-12 | 2018-03-22 | 新日鐵住金株式会社 | H形鋼の製造方法 |
JP2018043248A (ja) * | 2016-09-12 | 2018-03-22 | 新日鐵住金株式会社 | H形鋼の製造方法 |
-
2018
- 2018-05-28 JP JP2018101295A patent/JP7003841B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63119906A (ja) * | 1986-11-06 | 1988-05-24 | Nkk Corp | H形粗形鋼片の圧延方法 |
JPH05123703A (ja) * | 1991-10-30 | 1993-05-21 | Nippon Steel Corp | 上下非対称h形鋼の圧延方法 |
JPH05269501A (ja) * | 1992-03-25 | 1993-10-19 | Nippon Steel Corp | 厚肉フランジh形鋼用粗形鋼片の圧延方法 |
JPH0788501A (ja) * | 1993-09-21 | 1995-04-04 | Nippon Steel Corp | H形鋼用中間粗形鋼片の製造方法 |
JPH11347601A (ja) * | 1998-06-03 | 1999-12-21 | Nkk Corp | 粗形鋼片の圧延方法 |
JP2018043249A (ja) * | 2016-09-12 | 2018-03-22 | 新日鐵住金株式会社 | H形鋼の製造方法 |
JP2018043248A (ja) * | 2016-09-12 | 2018-03-22 | 新日鐵住金株式会社 | H形鋼の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7003841B2 (ja) | 2022-01-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2016148030A1 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6434461B2 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6447286B2 (ja) | H形鋼の製造方法及びh形鋼製品 | |
WO2016148028A1 (ja) | H形鋼の製造方法及びh形鋼製品 | |
JP6614396B1 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP2017121654A (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6593457B2 (ja) | H形鋼の製造方法及び圧延装置 | |
JP2019206010A (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6668963B2 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6565691B2 (ja) | H形鋼の製造方法及びh形鋼製品 | |
JP6593456B2 (ja) | H形鋼の製造方法及びh形鋼製品 | |
JP6597321B2 (ja) | H形鋼の製造方法及びh形鋼製品 | |
JP2018043248A (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP7360026B2 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6575725B1 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6515365B1 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6973146B2 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6569535B2 (ja) | H形鋼の製造方法及びh形鋼製品 | |
JP2017205785A (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6614339B2 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP6855885B2 (ja) | H形鋼の製造方法及びh形鋼製品 | |
JP6447285B2 (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP2017121652A (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP2018008279A (ja) | H形鋼の製造方法 | |
JP2018089652A (ja) | H形鋼の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20190605 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210112 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211130 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211213 |