JP2019161569A - 原子発振器、信号生成システムおよび電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】個体差を低減することができる原子発振器を提供すること、また、この原子発振器を備える信号生成システムおよび電子機器を提供すること。【解決手段】アルカリ金属原子が収容された原子セルと、前記アルカリ金属原子に照射される光を出射する発光素子と、前記原子セルを収容する第1容器と、前記第1容器の外面に配置されたペルチェ素子と、開口を有する第1部材と、前記ペルチェ素子に接続された状態で前記開口を塞ぐ第2部材と、を含み、前記発光素子、前記第1容器および前記ペルチェ素子を収容する第2容器と、を含む、原子発振器。【選択図】図2
Description
本発明は、原子発振器、信号生成システムおよび電子機器に関するものである。
ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属原子のエネルギー遷移に基づいて発振する原子発振器が知られている。例えば、特許文献1に記載の原子発振器は、ガスセルと、ガスセルを収容するセル側遮蔽体と、光源と、セル側遮蔽体および光源を収容する外殻遮蔽体と、を備える。ここで、外殻遮蔽体は、底部と、外殻蓋体とを備え、外殻蓋体の開口が基板により封鎖されている。また、セル側遮蔽体と、外殻遮蔽体の外殻蓋体との間には、ガスセルを冷却するペルチェ素子が配置されている。
しかし、特許文献1に記載の原子発振器では、ペルチェ素子が箱状の外殻蓋体の内上面に接続されるため、ペルチェ素子と外殻蓋体とを接続する際、ペルチェ素子と外殻蓋体との接続部が外殻蓋体内に隠れてしまう。そのため、特許文献1に記載の原子発振器では、当該接続部の接続状態を視認することができず、接続状態に原子発振器ごとの個体差が生じる可能性があるという課題がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
本発明の適用例に係る原子発振器は、アルカリ金属原子が収容された原子セルと、前記アルカリ金属原子に照射される光を出射する発光素子と、前記原子セルを収容する第1容器と、前記第1容器の外面に配置されたペルチェ素子と、開口を有する第1部材と、前記ペルチェ素子に接続された状態で前記開口を塞ぐ第2部材と、を含み、前記発光素子、前記第1容器および前記ペルチェ素子を収容する第2容器と、を含む。
本適用例に係る原子発振器では、前記第1容器は、磁気シールド性を有することが好ましい。
本適用例に係る原子発振器では、前記ペルチェ素子と前記第2部材とを接着する接着剤を含むことが好ましい。
本適用例に係る原子発振器では、前記第2容器は、前記発光素子および前記第1容器が配置される第3部材をさらに含み、前記第1部材は、前記開口を有する第1面と、前記第1面に交差し、かつ、前記第3部材を囲む第2面と、を含むことが好ましい。
本適用例に係る原子発振器では、前記第2部材の厚さ方向から見たとき、前記第2部材は、前記開口よりも外側に位置する部分を有することが好ましい。
本適用例に係る原子発振器では、前記ペルチェ素子および前記第1部材は、前記第2部材の同一面に接続されていることが好ましい。
本適用例に係る原子発振器では、前記ペルチェ素子は、前記第2部材の一方の面に接続され、
前記第1部材は、前記第2部材の他方の面に接続されていることが好ましい。
前記第1部材は、前記第2部材の他方の面に接続されていることが好ましい。
本発明の適用例に係る信号生成システムは、本適用例の原子発振器と、前記原子発振器からの信号を処理する処理部と、を含む。
本発明の適用例に係る電子機器は、本適用例の原子発振器を含む。
本発明の適用例に係る電子機器は、本適用例の原子発振器を含む。
以下、本発明の原子発振器、信号生成システムおよび電子機器を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.原子発振器
図1は、実施形態に係る原子発振器を示す概略図である。
図1は、実施形態に係る原子発振器を示す概略図である。
図1に示す原子発振器1は、アルカリ金属原子に対して特定の異なる波長の2つの共鳴光を同時に照射したときに当該2つの共鳴光がアルカリ金属原子に吸収されずに透過する現象が生じる量子干渉効果を利用した原子発振器である。なお、この量子干渉効果による現象は、CPT(Coherent Population Trapping)現象または電磁誘起透明化(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)現象と言う。
この原子発振器1は、図1に示すように、発光素子モジュール10と、原子セルユニット20と、発光素子モジュール10と原子セルユニット20との間に設けられている光学系ユニット30と、発光素子モジュール10および原子セルユニット20の作動を制御する制御ユニット50と、原子セルユニット20を温度調節するペルチェ素子モジュール70と、を備える。以下、まず、図1を参照しつつ、原子発振器1の概略について説明する。
発光素子モジュール10は、発光素子102(光源部)と、発光素子102を温度調節するペルチェ素子101と、温度センサー103と、を備える。発光素子102は、周波数の異なる2種の光を含んでいる直線偏光の光LLを出射する。また、温度センサー103は、発光素子102の温度を検出する。また、ペルチェ素子101は、発光素子102の温度を調節する。具体的には、ペルチェ素子101は、発光素子102を加温または冷却する。
光学系ユニット30は、減光フィルター301と、集光レンズ302(レンズ)と、1/4波長板303と、を備え、これらが光LLの光軸aに沿って並んでいる。減光フィルター301は、前述した発光素子102からの光LLの強度を減少させる。また、集光レンズ302は、光LLの放射角度を調整する。例えば、集光レンズ302は、光LLを平行光に近づける。また、1/4波長板303は、光LLに含まれる周波数の異なる2種の光を直線偏光から円偏光、つまり右円偏光および左円偏光のいずれか、に変換する。
原子セルユニット20は、原子セル201と、受光素子202(受光部)と、ヒーター203と、温度センサー204と、コイル205と、を備える。
原子セル201は、光LLに対する透過性を有し、原子セル201内には、アルカリ金属原子が収容されている。アルカリ金属原子は、互いに異なる2つの基底準位と励起準位とからなる3準位系のエネルギー準位を有する。原子セル201には、発光素子102からの光LLが減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303を介して入射し、アルカリ金属原子に照射される。そして、受光素子202は、原子セル201を通過した光LLを受光し、その受光強度に応じた信号を出力する。
ヒーター203は、原子セル201内のアルカリ金属を加熱し、そのアルカリ金属の少なくとも一部を所望濃度のガス状態とする。また、温度センサー204は、原子セル201の温度を検出する。コイル205は、原子セル201内のアルカリ金属に所定方向の磁場を印加し、そのアルカリ金属原子のエネルギー準位をゼーマン***させる。このようにアルカリ金属原子がゼーマン***した状態において、前述したような円偏光の共鳴光対がアルカリ金属原子に照射されると、アルカリ金属原子がゼーマン***した複数の準位のうち、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることができる。そのため、所望のEIT現象を発現する原子数が増大し、所望のEIT信号、すなわちEIT現象に伴って受光素子202の出力信号に現れる信号、が大きくなり、その結果、原子発振器1の発振特性、特に短期周波数安定度、を向上させることができる。
ペルチェ素子モジュール70は、ペルチェ素子701と、温度センサー702と、を有する。ペルチェ素子701は、原子セルユニット20、より具体的には、後述する容器208、を加熱または冷却する。温度センサー702は、原子セルユニット20の周囲の温度を検出する。より具体的には、温度センサー702は、後述する容器60または60Aの内部または外部の温度を検出する。
制御ユニット50は、温度制御部501と、光源制御部502と、磁場制御部503と、温度制御部504と、温度制御部510と、を備える。温度制御部501は、温度センサー204の検出結果に基づいて、原子セル201内が所望の温度となるように、ヒーター203への通電を制御する。また、磁場制御部503は、コイル205が発生する磁場が一定となるように、コイル205への通電を制御する。また、温度制御部504は、温度センサー103の検出結果に基づいて、発光素子102の温度が所望の温度領域内となるように、ペルチェ素子101への通電を制御する。また、温度制御部510は、温度センサー702の検出結果に基づいて、原子セルユニット20の容器208の温度が所望の温度領域内となるように、ペルチェ素子701への通電を制御する。
光源制御部502は、受光素子202の検出結果に基づいて、EIT現象が生じるように、発光素子102からの光LLに含まれる2種の光の周波数を制御する。ここで、これら2種の光が原子セル201内のアルカリ金属原子の2つの基底準位間のエネルギー差に相当する周波数差の共鳴光対となったとき、EIT現象が生じる。また、光源制御部502は、前述した2種の光の周波数の制御に同期して安定化するように発振周波数が制御される電圧制御型水晶発振器(図示せず)を備えており、この電圧制御型発振器(VCO:Voltage controlled Oscillator)の出力信号を原子発振器1の出力信号(クロック信号)として出力する。
以上、原子発振器1の概略について説明した。以下、図2ないし図5に基づいて、原子発振器1のより具体的な構成について説明する。
1a.第1実施形態
図2は、第1実施形態に係る原子発振器の断面側面図(XZ平面に沿った断面図)である。図3は、第1実施形態に係る原子発振器の平面図(XZ平面に沿った断面図)である。図4は、第1実施形態に係る原子発振器が備える原子セルユニットのXZ平面に沿った断面図である。図5は、第1実施形態におけるペルチェ素子と第2容器との接続状態を示す図である。
図2は、第1実施形態に係る原子発振器の断面側面図(XZ平面に沿った断面図)である。図3は、第1実施形態に係る原子発振器の平面図(XZ平面に沿った断面図)である。図4は、第1実施形態に係る原子発振器が備える原子セルユニットのXZ平面に沿った断面図である。図5は、第1実施形態におけるペルチェ素子と第2容器との接続状態を示す図である。
以下では、説明の便宜上、互いに直交する3軸であるX軸、Y軸およびZ軸を用いて説明を行う。なお、本明細書において、Z軸は、後述する支持部材40の設置面42に垂直な軸である。X軸は、発光素子モジュール10から出射された光LLに沿う軸である。言い換えると、X軸は、発光素子モジュール10と原子セルユニット20との配列方向に沿う軸である。Y軸は、X軸およびZ軸に垂直な軸である。また、支持部材40の設置面42から後述する第2部材602に向かう方向をZ軸のプラス方向とし、その逆の方向をZ軸のマイナス方向とする。また、説明の便宜上、図2中、Z軸のプラス方向側を「上」、Z軸のマイナス方向側を「下」と言う。
図2に示すように、原子発振器1は、発光素子モジュール10と、原子セルユニット20と、発光素子モジュール10を保持している光学系ユニット30と、原子セルユニット20および光学系ユニット30を一括して支持している支持部材40と、発光素子モジュール10および原子セルユニット20に電気的に接続されている制御ユニット50と、原子セルユニット20に接続されたペルチェ素子モジュール70と、これらを収容している容器60(第2容器)と、導熱板80と、を備えている。ここで、後に詳述するが、原子セルユニット20は、原子セル201を収容している容器208(第1容器)を有しており、容器208と容器60とは、ペルチェ素子モジュール70のペルチェ素子701および導熱板80を介して接続されている。以下、原子発振器1の各部を順次説明する。
(発光素子モジュール10)
発光素子モジュール10は、ペルチェ素子101と、発光素子102と、温度センサー103と、これらを収容しているパッケージ104と、を有している。
発光素子モジュール10は、ペルチェ素子101と、発光素子102と、温度センサー103と、これらを収容しているパッケージ104と、を有している。
パッケージ104は、図示しないが、互いに接合されているベースおよびリッドを有し、これらの間に、ペルチェ素子101、発光素子102および温度センサー103を収容している気密空間が形成されている。このようなパッケージ104内は、減圧(真空)状態であることが好ましい。これにより、パッケージ104の外部の温度変化がパッケージ104内の発光素子102や温度センサー103等に与える影響を低減し、パッケージ104内の発光素子102や温度センサー103等の温度変動を低減することができる。なお、パッケージ104内は、減圧状態でなくともよく、また、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
ここで、ベースは、例えば、絶縁性のセラミックス材料で構成されている。また、ベースの内面には、ペルチェ素子101、発光素子102および温度センサー103に電気的に接続される複数の接続電極が設けられており、これらの接続電極は、それぞれ、ベースを貫通する貫通電極を介して、ベースの外面に設けられた外部実装電極に電気的に接続されている。一方、リッドは、例えば、セラミックスと線膨張係数の近いコバールのような金属材料で構成されている。そして、リッドは、ベースに対して、例えば、シーム溶接等により接合されている。また、リッドには、発光素子102からの光LLを透過する孔が設けられており、この孔は、ガラス材料等の光透過性の板状の部材により気密的に塞がれている。このようなパッケージ104のベースの内面には、ペルチェ素子101が図示しない接着剤により固定されている。
ペルチェ素子101は、供給される電流の向きにより、発光素子102側が発熱側となる状態と、発光素子102側が吸熱側となる状態と、を切り換えることができる。そのため、環境温度の範囲が広くても、発光素子102等を所望の目標温度に温度調節することができる。これにより、温度変化による悪影響、例えば光LLの波長変動をより低減することができる。ここで、発光素子102の目標温度は、発光素子102の特性に応じて決められるものであり、特に限定されないが、例えば、30℃以上40℃以下程度である。このようなペルチェ素子101上には、発光素子102および温度センサー103が設置されている。
発光素子102は、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザーである。半導体レーザーは、直流バイアス電流に高周波信号を重畳して、すなわち変調を掛けて用いることにより、波長の異なる2種の光を出射させることができる。本実施形態では、発光素子102から出射する光は、直線偏光している。また、温度センサー103は、例えば、サーミスタ、熱電対等の温度検出素子である。
(光学系ユニット30)
図2に示すように、光学系ユニット30は、減光フィルター301と、集光レンズ302と、1/4波長板303と、これらを保持しているホルダー304と、を有している。ここで、ホルダー304は、両端が開口した貫通孔305を有する。この貫通孔305は、光LLの通過領域であり、貫通孔305内には、減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303がこの順で光LLの光軸aに沿って並んで配置されている。図3に示すように、減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303は、それぞれ、図示しない接着剤等によりホルダー304に対して固定されている。このようなホルダー304は、例えば、アルミニウム等の金属材料で構成されており、放熱性を有する。
図2に示すように、光学系ユニット30は、減光フィルター301と、集光レンズ302と、1/4波長板303と、これらを保持しているホルダー304と、を有している。ここで、ホルダー304は、両端が開口した貫通孔305を有する。この貫通孔305は、光LLの通過領域であり、貫通孔305内には、減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303がこの順で光LLの光軸aに沿って並んで配置されている。図3に示すように、減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303は、それぞれ、図示しない接着剤等によりホルダー304に対して固定されている。このようなホルダー304は、例えば、アルミニウム等の金属材料で構成されており、放熱性を有する。
前述したように、減光フィルター301は、前述した発光素子102からの光LLの強度を減少させる機能を有する。減光フィルター301としては、特に限定されず、吸収型または反射型のいずれであってもよい。また、集光レンズ302は、光LLの放射角度を調整する機能、例えば光LLを平行光に近づける機能を有する。これにより、原子セル201内において光LLのパワー密度が進行方向で変化するのを低減し、EIT信号の線幅の拡がりを抑制することができる。その結果、原子発振器1の発振特性、特に短期周波数安定度を向上させることができる。また、1/4波長板303は、光LLに含まれる周波数の異なる2種の光を直線偏光から円偏光、つまり右円偏光または左円偏光のいずれか、に変換する機能を有する。これにより、コイル205からの磁界との相互作用により、EIT信号の強度を大きくすることができる。
なお、光学系ユニット30は、発光素子102からの光LLの強度等によっては、減光フィルター301を省略することができる。また、光学系ユニット30は、減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303以外の光学素子を有していてもよい。また、減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303の配置順は、図示の順に限定されず、任意である。また、減光フィルター301、集光レンズ302および1/4波長板303のそれぞれの姿勢は、任意である。
(原子セルユニット20)
原子セルユニット20は、前述したように、原子セル201と、受光素子202と、ヒーター203と、温度センサー204と、コイル205と、を備える。また、これらの他に、原子セルユニット20は、図4に示すように、原子セル201を保持している保持部材206と、保持部材206に固定されている伝熱部材210と、原子セル201、受光素子202、温度センサー204、コイル205、保持部材206および伝熱部材210を収容している容器207と、容器207を収容している容器208(第1容器)と、容器207と容器208との間に配置されている複数のスペーサー209と、を備える。
原子セルユニット20は、前述したように、原子セル201と、受光素子202と、ヒーター203と、温度センサー204と、コイル205と、を備える。また、これらの他に、原子セルユニット20は、図4に示すように、原子セル201を保持している保持部材206と、保持部材206に固定されている伝熱部材210と、原子セル201、受光素子202、温度センサー204、コイル205、保持部材206および伝熱部材210を収容している容器207と、容器207を収容している容器208(第1容器)と、容器207と容器208との間に配置されている複数のスペーサー209と、を備える。
原子セル201内には、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属が封入されている。また、原子セル201内には、必要に応じて、アルゴン、ネオン等の希ガス、窒素等の不活性ガスが緩衝ガスとしてアルカリ金属ガスとともに封入されていてもよい。
原子セル201は、2つの柱状の貫通孔を有する胴体部201aと、その胴体部201aに接合されている1対の窓部201b、201cと、を有し、これらにより気密封止された内部空間Sを形成している。
本実施形態では、内部空間Sは、光LLが通過する空間S1と、空間S1に連通し、固体または液体のアルカリ金属を収容している空間(図示せず)と、を有する。ここで、一方の窓部201bには、空間S1へ入射する光LLが透過し、他方の窓部201cには、空間S1から出射した光LLが透過する。なお、内部空間Sは、前述したような2つの空間を有する形態に限定されず、例えば、空間S1のみで構成されていてもよい。
各窓部201b、201cの構成材料としては、光LLに対する透過性を有していればよく、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられる。一方、胴体部201aの構成材料としては、特に限定されず、金属材料、ガラス材料、シリコン材料、水晶等が挙げられるが、加工性や各窓部201b、201cの接合の観点から、ガラス材料、シリコン材料を用いるのが好ましい。また、胴体部201aと各窓部201b、201cとの接合方法としては、これらの構成材料に応じて決められるものであり、特に限定されないが、例えば、直接接合法、陽極接合法、溶融接合法、オプティカル接合法等を用いることができる。
図4に示すように、保持部材206は、光LLの通過領域を避けつつ原子セル201の外面を覆う形状をなしている。ここで、保持部材206は、それぞれ、熱伝導率が10W・m−1・K−1以上であり、かつ、コイル205から原子セル201への磁界を阻害しない材料、例えば、アルミニウム等の非磁性の金属材料で構成されている。また、保持部材206には、原子セル201に入射する光LLが通過する開口部206cと、原子セル201から出射した光LLが通過する開口部206dと、が設けられている。なお、以下では、10W・m−1・K−1以上であることを、「熱伝導性に優れた」「熱伝導性が良い」等と表現する場合がある。
なお、保持部材206の形状は、空間S1への光LLの通過を許容しつつヒーター203からの熱を空間S1に伝達することができればよく、図示の形状に限定されない。また、保持部材206は、複数の部材で構成されていてもよい。
このような保持部材206の外周には、中心軸が光LLの光軸aに沿うように巻回されたコイル205が配置されている。コイル205は、ソレノイド型のコイル、または、ヘルムホルツ型の1対のコイルである。このコイル205は、原子セル201内に光LLの光軸aに沿った方向の磁場を発生させる。これにより、原子セル201内のアルカリ金属原子の縮退している異なるエネルギー準位間のギャップをゼーマン***により拡げて、分解能を向上させ、EIT信号の線幅を小さくすることができる。なお、コイル205が発生する磁場は、直流磁場または交流磁場のいずれかの磁場であってもよいし、直流磁場と交流磁場とを重畳させた磁場であってもよい。
また、保持部材206の開口部206d内には、受光素子202および温度センサー204が配置されている。受光素子202としては、原子セル201内を透過した光LL、すなわち前述した共鳴光対、の強度を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)が挙げられる。温度センサー204としては、原子セル201またはヒーター203の温度を検出することができれば、特に限定されないが、例えば、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーが挙げられる。
ここで、受光素子202および温度センサー204は、後述するフレキシブル配線基板508b上に配置されている。このフレキシブル配線基板508bは、受光素子202および温度センサー204に電気的に接続されている配線を有しており、保持部材206と伝熱部材210との間に挟まれることで、保持部材206に対して固定されている。これにより、受光素子202および温度センサー204を原子セル201に対して位置決めすることができる。
伝熱部材210は、熱伝導性を有し、保持部材206およびフレキシブル配線基板508bに対して熱的に接続されている。そして、伝熱部材210は、保持部材206を介してヒーター203とも熱的に接続されている。これにより、伝熱部材210が保持部材206からの熱をフレキシブル配線基板508bおよび受光素子202に伝導することができる。本実施形態では、図4に示すように、伝熱部材210は、板状をなし、YZ平面に沿って配置され、保持部材206に対して、ネジ211を用いたネジ止めにより固定されている。これにより、接着剤のみで伝熱部材210を保持部材206に対して固定する場合のような経年劣化の問題がなく、伝熱部材210を保持部材206に対して長期にわたって安定的に固定することができる。また、伝熱部材210の厚さは、特に限定されないが、0.3mm以上であることが好ましい。
なお、伝熱部材210の形状は、図示の形状に限定されず、例えば、ブロック状をなしていてもよい。また、保持部材206に対する伝熱部材210の固定方法は、前述したネジ211を用いた固定方法に限定されず、例えば、接着剤による固定方法を用いてもよい。
このような伝熱部材210の構成材料としては、熱伝導性に優れ、かつ、コイル205から原子セル201への磁界を阻害しない材料、例えば、銅、アルミニウム等の非磁性の金属材料、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:carbon fiber reinforced plastic)、シリカ等の熱伝導性のフィラーを添加した樹脂材料等が挙げられる。
前述したような原子セル201、受光素子202、温度センサー204、コイル205、保持部材206および伝熱部材210は、図4に示すように、容器207に収容されている。容器207は、保持部材206を介して原子セル201を支持しており、これにより、保持部材206を介して原子セル201に熱的に接続されている。また、容器207には、原子セル201(空間S1)に入射する光LLの通過を許容する開口部207aが設けられている。また、容器207は、前述した伝熱部材210に対して離間した状態で対向している部分207bを有する。なお、容器207は、伝熱部材210に対して接触していてもよい。
ここで、容器207の構成材料としては、熱伝導性に優れ、かつ、磁気シールド性を有する材料を用いることが好ましく、具体的には、鉄(Fe)、コバール、パーマロイ(Ni合金)、ステンレス鋼等の鉄系合金等を用いることが好ましい。容器207が優れた熱伝導性を有することで、ヒーター203からの熱を効率的に保持部材206に伝導することができる。また、容器207の温度分布の均一化を図ることができ、原子セル201周辺の温度勾配を低減することもできる。さらに、容器207が磁気シールド性を有することで、外部磁場により容器207内、特に原子セル201内、の磁場が変動するのを低減することができる。
このような容器207は、図4に示すように、容器208に収容されている。容器208は、複数のスペーサー209を介して容器207を支持しており、これにより、容器207に対して離間している。これにより、容器207と容器208との間に隙間が形成され、当該隙間が断熱層として機能するため、容器207と容器208との間の熱の移動を低減することができる。ここで、各スペーサー209は、断熱性を有する材料、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂材料で構成されていることが好ましい。これにより、スペーサー209を介した容器207と容器208との間の熱の移動を低減することができる。また、容器208は、容器207に収容されている原子セル201、受光素子202、温度センサー204、コイル205、保持部材206および伝熱部材210を容器207ごと収容しており、容器208には、原子セル201(空間S1)に入射する光LLの通過を許容する開口部208aが設けられている。
ここで、容器208の構成材料としては、前述した容器207と同様、熱伝導性に優れ、かつ、磁気シールド性を有する材料を用いることが好ましく、具体的には、鉄(Fe)、コバール、パーマロイ(Ni合金)、ステンレス鋼等の鉄系合金等を用いることが好ましい。これにより、外部磁場により容器208内、特に原子セル201内、の磁場が変動するのを低減することができる。
また、容器208には、ヒーター203が設置されており、このヒーター203は、容器207の外面に熱的に接続している。このヒーター203としては、原子セル201、より具体的には原子セル201内のアルカリ金属、を加熱することができれば、特に限定されないが、例えば、発熱抵抗体を有する各種ヒーター等が挙げられる。
(支持部材40)
ここで、図2に戻り、支持部材40は、板状をなし、その一方の面上には、前述した原子セルユニット20および光学系ユニット30が載置されている。この支持部材40は、光学系ユニット30のホルダー304の下面の形状に沿った設置面401を有する。この設置面401には、段差部402が形成されている。この段差部402は、ホルダー304の下面の段差部と係合、例えば当接して、ホルダー304が原子セルユニット20側すなわち図2中右側へ移動するのを規制する。同様に、支持部材40は、原子セルユニット20の容器208の下面の形状に沿った設置面403を有する。この設置面403には、段差部404が形成されている。この段差部404は、容器208の図2中左側の端面と係合、例えば当接して、容器208が光学系ユニット30側すなわち図2中左側へ移動するのを規制する。
ここで、図2に戻り、支持部材40は、板状をなし、その一方の面上には、前述した原子セルユニット20および光学系ユニット30が載置されている。この支持部材40は、光学系ユニット30のホルダー304の下面の形状に沿った設置面401を有する。この設置面401には、段差部402が形成されている。この段差部402は、ホルダー304の下面の段差部と係合、例えば当接して、ホルダー304が原子セルユニット20側すなわち図2中右側へ移動するのを規制する。同様に、支持部材40は、原子セルユニット20の容器208の下面の形状に沿った設置面403を有する。この設置面403には、段差部404が形成されている。この段差部404は、容器208の図2中左側の端面と係合、例えば当接して、容器208が光学系ユニット30側すなわち図2中左側へ移動するのを規制する。
このように、支持部材40により原子セルユニット20および光学系ユニット30の相対的な位置関係を規定することができる。そして、発光素子モジュール10がホルダー304に対して固定されているため、原子セルユニット20および光学系ユニット30に対する発光素子モジュール10の相対的な位置関係も規定されることとなる。ここで、容器208およびホルダー304は、それぞれ、図示しないネジ等の固定部材により、支持部材40に対して固定されている。また、支持部材40は、図示しないネジ等の固定部材により、容器60に対して固定されている。また、支持部材40は、例えば、アルミニウム等の金属材料で構成されており、放熱性を有する。これにより、発光素子モジュール10の放熱を効率的に行うことができる。
(ペルチェ素子モジュール70)
前述したように、ペルチェ素子モジュール70は、ペルチェ素子701と、温度センサー702と、を有する(図1および図2参照)。
前述したように、ペルチェ素子モジュール70は、ペルチェ素子701と、温度センサー702と、を有する(図1および図2参照)。
ペルチェ素子701は、図2に示すように、図2中下側の一方の面が前述した原子セルユニット20の容器208の図2中上側の外面に接続され、他方の面が容器60の内面に接続されている。なお、本明細書において、「容器の内面」という場合は、容器の内部空間を規定する面、すなわち、容器に収容された部材等に対向する面である。また、「容器の外面」という場合は、容器の内面とは反対側の面、すなわち、容器に収容された部材と対向する面とは反対側の面である。ここで、ペルチェ素子701と容器208との間には、図示しないが、接着剤が介在しており、この接着剤によりペルチェ素子701と容器208とが接合されている。この接着剤は、後述する接着剤901、902と同様、熱伝導性に優れた接着剤であることが好ましい。これにより、ペルチェ素子701と容器208との間の効率的な熱伝導を可能としつつ、ペルチェ素子701を容器208に対して固定することができる。なお、ペルチェ素子701と容器60との接続状態については、容器60の説明とともに後に詳述する。
ペルチェ素子701は、通電によりペルチェ効果を生じ、一方の面が発熱する発熱面、他方の面が吸熱する吸熱面となる。なお、ペルチェ素子701は、供給される電流の向きに応じて、発熱面と吸熱面とを切り換えることができる。
温度センサー702は、原子セルユニット20の周囲の温度、より具体的には、後述する容器60または60Aの内部または外部の温度、を検出し得る位置に配置されている。例えば、温度センサー702は、容器208の外面に配置されている。この温度センサー702としては、特に限定されないが、例えば、サーミスタ、熱電対等を用いることができる。なお、温度センサー702の設置位置は、温度センサー702が原子セルユニット20の周囲の温度を検出することができればよく、前述した位置に限定されない。また、温度センサー702を省略してもよく、この場合、例えば、発光素子モジュール10内の温度センサー103または原子セルユニット20内の温度センサー204の検出結果に基づいて、ペルチェ素子701の駆動を制御すればよい。
(制御ユニット50)
図3に示すように、制御ユニット50は、回路基板505と、回路基板505上に設けられている2つのコネクター506a、506bと、コネクター506aと発光素子モジュール10とを接続しているフレキシブル配線基板508aと、コネクター506bと原子セルユニット20とを接続しているフレキシブル配線基板508bと、回路基板505を貫通している複数のリードピン509と、を有する。
図3に示すように、制御ユニット50は、回路基板505と、回路基板505上に設けられている2つのコネクター506a、506bと、コネクター506aと発光素子モジュール10とを接続しているフレキシブル配線基板508aと、コネクター506bと原子セルユニット20とを接続しているフレキシブル配線基板508bと、回路基板505を貫通している複数のリードピン509と、を有する。
ここで、回路基板505には、図示しない電気回路が設けられ、この電気回路が前述した温度制御部501、光源制御部502、磁場制御部503、温度制御部504および温度制御部510として機能する。また、回路基板505は、前述した支持部材40が挿通されている貫通孔5051を有する。また、回路基板505は、複数のリードピン509を介して容器60に対して支持されている。複数のリードピン509は、それぞれ、容器60の内外を貫通しており、回路基板505に電気的に接続されている。
なお、回路基板505と発光素子モジュール10とを電気的に接続する構成、および、回路基板505と原子セルユニット20とを電気的に接続する構成は、図示のコネクター506a、506bおよびフレキシブル配線基板508a、508bに限定されず、それぞれ、他の公知のコネクターおよび配線であってもよい。
(容器60)
図2に示すように、容器60(第2容器)は、開口601a、601dを有する枠状の第1部材601と、開口601aを塞ぐ第2部材602と、開口601dを塞ぐ第3部材603と、を有する。そして、第1部材601、第2部材602および第3部材603で囲まれる空間には、発光素子モジュール10、原子セルユニット20、光学系ユニット30、支持部材40、制御ユニット50およびペルチェ素子モジュール70が収容されている。なお、以下では、容器60に収容されているこれらの部品を総称して「容器60内の収容物」とも言う。
図2に示すように、容器60(第2容器)は、開口601a、601dを有する枠状の第1部材601と、開口601aを塞ぐ第2部材602と、開口601dを塞ぐ第3部材603と、を有する。そして、第1部材601、第2部材602および第3部材603で囲まれる空間には、発光素子モジュール10、原子セルユニット20、光学系ユニット30、支持部材40、制御ユニット50およびペルチェ素子モジュール70が収容されている。なお、以下では、容器60に収容されているこれらの部品を総称して「容器60内の収容物」とも言う。
第1部材601は、容器60内の収容物を囲む枠状をなしており、図2に示すように、図2中上側に開放する開口601aと、図2中下側に開放する開口601dと、を有する。ここで、第1部材601は、容器60内の収容物を囲んでおり、Z軸に沿う面である壁部と、Z軸方向から見た場合に当該壁部の上端部から内側に突出している、開口601aを有する板状の部分である板部と、を有する。なお、壁部は第1部材601の第1部分、板部は第1部材601の第2部分ということもできる。また、第1部材601は、板部の外面であり、Z軸方向を法線とする上面601bと、壁部の外面であり、Z軸方向に直交する方向を法線とする側面601cと、を有する。また、側面601cは、上面601bの外縁から図2中下側に延びている。
第2部材602は、板状をなし、第1部材601の上面601bに沿って配置され、第1部材601の開口601aを覆っている。そして、第2部材602の外周部は、第1部材601の上面601bに溶接等により接合されている。
第3部材603は、底面と、第1部材601の壁部よりも高さが小さい側面とを有し、第1部材601の開口601dを塞ぐように開口601d内に配置されている。そして、第3部材603の外周部は、第1部材601に溶接等により接合されている。なお、第1部材601および第3部材603は、内外の位置関係が図示とは逆となっていてもよく、この場合、第1部材601および第3部材603の高さを適宜変更すればよい。
このような容器60、すなわち第1部材601、第2部材602および第3部材603は、前述した容器207および容器208と同様、コバール等の磁気シールド性を有する金属材料で構成されていることが好ましい。これにより、外部磁場が原子発振器1の特性に悪影響を与えるのを低減することができる。なお、容器60内は、減圧されていてもよいし、大気圧であってもよいが、気密空間であることが好ましい。したがって、第2部材602および第3部材603は、それぞれ、第1部材601に対して気密的に接合されていることが好ましい。また、第1部材601、第2部材602および第3部材603は、それぞれ、例えば、金属板を加工、必要に応じて成形することで得られる。
このような容器60の第3部材603には、容器60内の収容物、すなわち発光素子モジュール10、原子セルユニット20、光学系ユニット30、支持部材40、制御ユニット50およびペルチェ素子モジュール70が配置されている。ここで、ペルチェ素子701は、導熱板80を介して容器60の第2部材602に接続している。これにより、ペルチェ素子701の発熱面および吸熱面、すなわち、2つの温度調節面、のうち、一方が原子セルユニット20に熱的に接続され、他方が容器60に熱的に接続されている。
導熱板80は、第2部材602よりも熱伝導率の高い材料で構成され、ペルチェ素子701と導熱板80とが重なる方向から見た場合に、ペルチェ素子701と第2部材602との間だけでなく、ペルチェ素子701よりも外側に位置する部分を有する。言い換えると、Z軸方向から見た場合に、導熱板80の面積は、ペルチェ素子701の面積よりも大きい。これにより、ペルチェ素子701からの熱が第2部材602の面方向に円滑に拡がるように、当該熱を第2部材602に伝達することができる。その結果、放熱効率を高めることができる。
導熱板80の構成材料としては、第2部材602の構成材料よりも熱伝導率の高い材料であればよく、特に限定されないが、例えば、第2部材602の構成材料がコバール等の磁気シールド性を有する金属材料である場合、アルミニウム、銅、銀、金等の金属材料、カーボンナノチューブ、人造黒鉛等の炭素系材料等が挙げられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態の導熱板80は、図5に示すように、アルミニウム等の金属材料で構成された金属板801と、炭素系材料で構成されたグラファイトシート802と、を有し、これらが積層されている。そして、グラファイトシート802が接着剤901を介してペルチェ素子701に接合され、一方、金属板801が接着剤902を介して第2部材602に接合されている。
グラファイトシート802は、面方向での熱伝導率が金属板801よりも高い。そのため、ペルチェ素子701からの熱をグラファイトシート802によって面方向に円滑に伝えることができる。一方、金属板801は、厚さ方向での熱伝導率がグラファイトシート802よりも高い。そのため、グラファイトシート802からの熱を第2部材602に円滑に伝えることができる。このような金属板801およびグラファイトシート802の作用により、ペルチェ素子701からの熱を効率的に第2部材602に伝えることができる。なお、導熱板80の構成は、前述した構成に限定されず、例えば、金属板801のみで構成されていてもよいし、グラファイトシート802のみで構成されていてもよい。また、導熱板80は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
接着剤901、902としては、それぞれ、所定の接着力を有していればよく、特に限定されず、各種接着剤を用いることができるが、ペルチェ素子701と第2部材602との間の熱伝導率を高める観点から、例えば、アルミナ等の熱伝導性フィラーを含有するシリコーン系の接着剤を用いることが好ましい。
ここで、このような接着剤901、902の厚さがバラつくと、ペルチェ素子701と第2部材602との間の熱の伝わり方が変わってしまう。そうすると、原子発振器1の特性、例えば、環境温度に対する原子発振器1の内部の温度変化が個体ごとにばらついてしまい、歩留まりが低下する可能性がある。
そこで、容器60は、前述したように第1部材601および第2部材602を有しており、第1部材601と第2部材602とを溶接等により接合する前の状態で、接着剤901、902の状態を視認可能となっている。以下、この点について説明する。
以下、容器60の組み立てについて、図6ないし図8を参照しつつ説明する。
図6は、第1実施形態に第2容器の組み立て(第1工程)を説明するための図である。図7は、第1実施形態に第2容器の組み立て(第2工程)を説明するための図である。図8は、第1実施形態に第2容器の組み立て(第3工程)を説明するための図である。
図6は、第1実施形態に第2容器の組み立て(第1工程)を説明するための図である。図7は、第1実施形態に第2容器の組み立て(第2工程)を説明するための図である。図8は、第1実施形態に第2容器の組み立て(第3工程)を説明するための図である。
まず、図6に示すように、容器60内の収容物を第3部材603に搭載し、その状態で、第3部材603を開口601dから第1部材601内に挿入する。このとき、ペルチェ素子701の上面が開口601aよりも外側に位置するまで、第3部材603を開口601a側に第1部材601内でスライドさせる。このため、開口601aの大きさは、ペルチェ素子701の上面をZ軸方向から見た面積よりも大きいことが好ましい。
次に、図7に示すように、ペルチェ素子701に導熱板80を介して第2部材602を接続する。具体的には、図7では、図示を省略しているが、導熱板80と第2部材602とを接着剤902により接着した後に、ペルチェ素子701と導熱板80とを接着剤901により接着する。このとき、ペルチェ素子701の上面が開口601aよりもZ軸方向において外側に位置した状態であるため、第1部材601の上面と第2部材602との間に隙間が形成される。そして、その隙間を介して、接着剤901、902の状態を視認することができる。このようにして接着剤901、902の状態、すなわちペルチェ素子701と第2部材602との接続状態を視認することができる。
次に、図8に示すように、第2部材602が第1部材601に接触するまで、第3部材603を開口601d側に第1部材601内でスライドさせる。第1部材601を第2部材602側へスライドさせてもよい。そして、その状態で、第1部材601に対して、第2部材602および第3部材603を溶接等により接合する。
以上のようにして容器60を組み立てることができる。このような容器60の組み立ては、例えば、図9ないし図15に示すように、冶具1000を用いて行うことができる。以下、冶具1000について説明する。
図9は、第1実施形態に係る第2容器(容器60)の組み立てに用いる冶具を示す斜視図である。図10は、図9に示す冶具に第2部材を載置した状態を示す斜視図である。図11は、図10に示す状態の冶具にさらに第1部材を載置した状態を示す斜視図である。図12は、図11に示す状態の冶具に載置された第1部材に第3部材を組み込んだ状態を示す斜視図である。図13は、図12に示す状態の冶具に錘用の位置決め板を取り付けた状態を示す斜視図である。図14は、図13に示す状態の冶具に取り付けられた位置決め板に錘を載置した状態を示す斜視図である。図15は、図14に示す状態の冶具からプランジャー部材を取り外した状態を示す斜視図である。
図9に示す冶具1000は、本体1001と、本体1001に重ねて着脱可能に配置されたプランジャー部材1002と、本体1001からプランジャー部材1002とは反対側に突出している複数の支柱1003と、を有する。
ここで、本体1001は、略板状の外形をなし、一方の面には、容器60の第1部材601が載置される凹部1001aと、容器60の第2部材602が載置される凹部1001bと、本体1001を厚さ方向に貫通する孔1001cと、凹部1001aの側方に開放する切り欠き1001dと、を有する。プランジャー部材1002は、本体1001の孔1001cを貫通して凹部1001aの底面から突出するプランジャー1002aを有する。支柱1003は、後述する錘3000を位置決めするための位置決め板2000を装着して用いられ、位置決め板2000が支柱1003の軸方向に移動するのを規制する規制部1003aを有する。
このような冶具1000には、まず、図10に示すように、本体1001の凹部1001b内に第2部材602が載置される。ここで、凹部1001bは、凹部1001aの底面に設けられており、略四角形の平面視形状をなし、載置された第2部材602が本体1001の厚さ方向に対して直交する方向に移動するのを規制する。また、このとき、第2部材602には、導熱板80が接着されている。
次に、図11に示すように、本体1001の凹部1001a内に第1部材601が載置される。ここで、凹部1001aは、略四角形の平面視形状をなし、載置された第1部材601が本体1001の厚さ方向に対して直交する方向に移動するのを規制する。また、このとき、プランジャー部材1002のプランジャー1002aの先端が本体1001の凹部1001aの底面から突出しており、プランジャー1002aが第1部材601に当接することで、前述した図7に示すように、第1部材601と第2部材602とが離間した状態を維持することができる。
次に、図12に示すように、第1部材601内に、容器60内の収容物を搭載した第3部材603を挿入する。ここで、第1部材601内に第3部材603を挿入する前に、第3部材603に搭載されているペルチェ素子701または導熱板80に接着剤を塗布しておく。このとき、当該接着剤の状態を切り欠き1001dを通じて視認することができる。
次に、図13に示すように、複数の支柱1003に位置決め板2000を取り付ける。この位置決め板2000は、支柱1003が貫通する孔2001と、後述する錘3000の一部が挿入される孔2002と、を有する。ここで、孔2002は、ペルチェ素子701に重なる位置に設けられている。そして、図14に示すように、位置決め板2000上に錘3000を載置する。このとき、錘3000が孔2002を通じて第3部材603を本体1001側に向けて付勢する。この状態を維持しながら接着剤を硬化または固化させる。このときも、当該接着剤の状態を切り欠き1001dを通じて視認することができる。
その後、図15に示すように、プランジャー部材1002を取り外す。これにより、前述した図8に示すように、第1部材601と第2部材602とを接触させることができる。そして、本体1001に載置した状態で、第1部材601と第3部材603とを溶接等により接合し、その後、本体1001から取り外した状態で、第1部材601と第2部材602とを溶接等により接合する。
以上のように、冶具1000を用いて容器60を組み立てることができる。
以上のように、冶具1000を用いて容器60を組み立てることができる。
以上のように、原子発振器1は、アルカリ金属原子が収容された原子セル201と、原子セル201内のアルカリ金属原子に照射される光LLを出射する発光素子102と、原子セル201を収容する第1容器である容器208と、容器208の外面に配置されたペルチェ素子701と、発光素子102、容器208およびペルチェ素子701を収容する第2容器である容器60と、を含む。ここで、容器60は、開口601aを有する第1部材601と、ペルチェ素子701に接続された状態で開口601aを塞ぐ第2部材602と、を含む。
このような原子発振器1によれば、容器60が、開口601aを有する第1部材601と、ペルチェ素子701に接続された状態で開口601aを塞ぐ第2部材602と、を含むため、第1部材601の開口601aを第2部材602で塞ぐ前にペルチェ素子701と第2部材602とを接続することで、その接続状態を視認することができる。そのため、原子発振器1ごとのペルチェ素子701と第2部材602との接続状態のバラつき、すなわち個体差を低減することができる。
容器208(第1容器)は、磁気シールド性を有することが好ましい。これにより、容器208の外部における磁場が原子セル201内のアルカリ金属原子に与える影響を低減することができる。
ペルチェ素子701と第2部材602とを接着する接着剤901、902を含む。これにより、ペルチェ素子701と第2部材602との接続状態を安定的に維持することができる。また、第1部材601の開口601aを第2部材602で塞ぐ前にペルチェ素子701と第2部材602とを接着剤901、902により接続することで、その接着剤901、902の状態を視認することができる。そのため、原子発振器1ごとの接着剤901、902の厚さのバラつきを低減することができる。
容器60(第2容器)は、発光素子102および容器208(第1容器)が配置される第3部材603をさらに含む。ここで、第1部材601は、開口601aを有する第1面である上面601bと、上面601bに交差し、かつ、第3部材603を囲む第2面である側面601cと、を含む。これにより、発光素子102および容器208(第1容器)を第3部材603に配置した状態で、ペルチェ素子701と容器208とを接続し、その接続状態を視認することができる。また、このように発光素子102および容器208(第1容器)を第3部材603に配置することで、発光素子102、容器208およびペルチェ素子701を容器60に収容する際の作業性を高めることもできる。
第2部材602の厚さ方向から見たとき、第2部材602は、開口601aよりも外側に位置する部分を有する。これにより、第2部材602の当該部分を第1部材601に重ねて溶接等により接合することができる。そのため、第1部材601と第2部材602との接続が容易となる。
本実施形態では、ペルチェ素子701および第1部材601は、第2部材602の同一面、すなわち図2中下側の面に接続されている。これにより、後述する第2実施形態のように第2部材602の一方の面にペルチェ素子701、他方の面に第1部材601を接続する構成に比べて、容器60の組み立てが容易となる。
1b.第2実施形態
図16は、第2実施形態に係る原子発振器の断面側面図(XZ平面に沿った断面図)である。図17は、第2実施形態に第2容器の組み立て(第1工程)を説明するための図である。図18は、第2実施形態に第2容器の組み立て(第2工程)を説明するための図である。
図16は、第2実施形態に係る原子発振器の断面側面図(XZ平面に沿った断面図)である。図17は、第2実施形態に第2容器の組み立て(第1工程)を説明するための図である。図18は、第2実施形態に第2容器の組み立て(第2工程)を説明するための図である。
本実施形態は、第2容器の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図16ないし図18において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図16に示す原子発振器1Aは、第2容器として、前述した第1実施形態の容器60に代えて、容器60Aを備える。容器60A(第2容器)は、前述した第1実施形態の容器60と同様、第1部材601、第2部材602および第3部材603を有するが、第1部材601と第2部材602との位置関係が異なる。
具体的には、前述した第1実施形態では、第2部材602の下面と第1部材601の板部の上面601bとが接合されているのに対し、本実施形態では、第2部材602の上面と第1部材601の板部の上面601bとは反対側の面とが接合されている。このような容器60Aの組み立ては、以下のようにして行うことができる。
まず、図17に示すように、容器60内の収容物を第3部材603に搭載し、ペルチェ素子701に導熱板80を介して第2部材602を接続する。このとき、ペルチェ素子701と第2部材602との接続状態を視認することができる。そして、このようにして得た構造体に対し、図18に示すように、第1部材601を第2部材602側から被せるようにして装着する。そして、その状態で、第1部材601に対して、第2部材602および第3部材603を溶接等により接合する。以上のようにして容器60Aを組み立てることができる。
以上のように、本実施形態では、ペルチェ素子701は、第2部材602の一方の面に接続され、第1部材601は、第2部材602の他方の面に接続されている。これにより、前述した第1実施形態のように第2部材602の同一面にペルチェ素子701および第1部材601を接続する構成に比べて、第1部材601の開口601aを第2部材602で塞ぐ前にペルチェ素子701と第2部材602との接続状態を視認しやすくすることができる。
以上説明したような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
2.信号生成システム
以上説明したような原子発振器1は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、そのような電子機器を備える信号生成システムの実施形態について説明する。
以上説明したような原子発振器1は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、そのような電子機器を備える信号生成システムの実施形態について説明する。
図19は、GPS(Global Positioning System)衛星を利用した測位システム(信号生成システムの一例)の概略構成を示す図である。
図19に示す信号生成システムの一例である測位システム1100は、GPS衛星1200と、基地局装置1300と、GPS受信装置1400とで構成されている。
GPS衛星1200は、測位情報としてGPS信号を送信する。
GPS衛星1200は、測位情報としてGPS信号を送信する。
基地局装置1300は、例えば電子基準点としてGPS連続観測局に設置されたアンテナ1301を介してGPS衛星1200からの測位情報を高精度に受信する受信装置1302と、この受信装置1302で受信した測位情報をアンテナ1303を介して送信する送信装置1304とを備える。
ここで、受信装置1302は、その基準周波数発振源である原子発振器1と、原子発振器1からの信号を処理する処理部1302aと、を備える。また、受信装置1302で受信された測位情報は、リアルタイムで送信装置1304により送信される。なお、原子発振器1に代えて、原子発振器1Aを用いてもよい。
このように、電子機器である受信装置1302は、原子発振器1を含む。このような受信装置1302によれば、原子発振器1の効果を用いて受信装置1302の特性を向上させることができる。例えば、原子発振器1の特性の個体差が小さいため、原子発振器1の歩留まりを高くして原子発振器1の低コスト化、ひいては受信装置1302の低コスト化を図ることができる。
GPS受信装置1400は、GPS衛星1200からの測位情報をアンテナ1401を介して受信する衛星受信部1402と、基地局装置1300からの測位情報をアンテナ1403を介して受信する基地局受信部1404とを備える。
以上のように、信号生成システムである測位システム1100は、原子発振器1と、原子発振器1からの信号を処理する処理部1302aと、を含む。このような測位システム1100によれば、原子発振器1の効果を用いて測位システム1100の特性を向上させることができる。例えば、原子発振器1の特性の個体差が小さいため、原子発振器1の歩留まりを高くして原子発振器1の低コスト化、ひいては測位システム1100の低コスト化を図ることができる。
なお、電子機器は、前述したものに限定されず、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計、携帯電話機、ディジタルスチルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、パーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS(Point of Sales)端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、地上デジタル放送、携帯電話基地局等に適用することができる。また、信号生成システムは、原子発振器からの信号を処理して信号を生成するシステムであればよく、前述したものに限定されず、例えば、クロック伝送システム等であってもよい。
以上、本発明の原子発振器、信号生成システムおよび電子機器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
前述した実施形態では、量子干渉効果を利用した原子発振器に本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されず、二重共鳴現象を利用した原子発振器にも適用可能であり、この場合、光源としては、半導体レーザーに限定されず、例えば、発光ダイオード、アルカリ金属を封入したランプ等を用いることができる。
1…原子発振器、1A…原子発振器、10…発光素子モジュール、20…原子セルユニット、30…光学系ユニット、40…支持部材、42…設置面、50…制御ユニット、60…容器(第2容器)、60A…容器(第2容器)、70…ペルチェ素子モジュール、80…導熱板、101…ペルチェ素子、102…発光素子、103…温度センサー、104…パッケージ、201…原子セル、201a…胴体部、201b…窓部、201c…窓部、202…受光素子、203…ヒーター、204…温度センサー、205…コイル、206…保持部材、206c…開口部、206d…開口部、207…容器、207a…開口部、207b…部分、208…容器(第1容器)、208a…開口部、209…スペーサー、210…伝熱部材、211…ネジ、301…減光フィルター、302…集光レンズ、303…1/4波長板、304…ホルダー、305…貫通孔、401…設置面、402…段差部、403…設置面、404…段差部、501…温度制御部、502…光源制御部、503…磁場制御部、504…温度制御部、505…回路基板、506a…コネクター、506b…コネクター、508a…フレキシブル配線基板、508b…フレキシブル配線基板、509…リードピン、510…温度制御部、601…第1部材、601a…開口、601b…上面、601c…側面、601d…開口、602…第2部材、603…第3部材、701…ペルチェ素子、702…温度センサー、801…金属板、802…グラファイトシート、901…接着剤、902…接着剤、1000…冶具、1001…本体、1001a…凹部、1001b…凹部、1001c…孔、1001d…切り欠き、1002…プランジャー部材、1002a…プランジャー、1003…支柱、1003a…規制部、1100…測位システム、1200…GPS衛星、1300…基地局装置、1301…アンテナ、1302…受信装置、1302a…処理部、1303…アンテナ、1304…送信装置、1400…GPS受信装置、1401…アンテナ、1402…衛星受信部、1403…アンテナ、1404…基地局受信部、2000…位置決め板、2001…孔、2002…孔、3000…錘、5051…貫通孔、LL…光、S…内部空間、S1…空間、a…光軸
Claims (9)
- アルカリ金属原子が収容された原子セルと、
前記アルカリ金属原子に照射される光を出射する発光素子と、
前記原子セルを収容する第1容器と、
前記第1容器の外面に配置されたペルチェ素子と、
開口を有する第1部材と、前記ペルチェ素子に接続された状態で前記開口を塞ぐ第2部材と、を含み、前記発光素子、前記第1容器および前記ペルチェ素子を収容する第2容器と、を含む、原子発振器。 - 前記第1容器は、磁気シールド性を有する、請求項1に記載の原子発振器。
- 前記ペルチェ素子と前記第2部材とを接着する接着剤を含む、請求項1または2に記載の原子発振器。
- 前記第2容器は、前記発光素子および前記第1容器が配置される第3部材をさらに含み、
前記第1部材は、前記開口を有する第1面と、前記第1面に交差し、かつ、前記第3部材を囲む第2面と、を含む、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の原子発振器。 - 前記第2部材の厚さ方向から見たとき、前記第2部材は、前記開口よりも外側に位置する部分を有する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の原子発振器。
- 前記ペルチェ素子および前記第1部材は、前記第2部材の同一面に接続されている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の原子発振器。
- 前記ペルチェ素子は、前記第2部材の一方の面に接続され、
前記第1部材は、前記第2部材の他方の面に接続されている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の原子発振器。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の原子発振器と、
前記原子発振器からの信号を処理する処理部と、を含む、信号生成システム。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の原子発振器を含む、電子機器。
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JP2018048972A JP2019161569A (ja) | 2018-03-16 | 2018-03-16 | 原子発振器、信号生成システムおよび電子機器 |
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