JP2019084901A - 自動車の車体構造 - Google Patents

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Yuya Abe
祐也 阿部
隆行 関矢
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隆行 関矢
誠司 鈴木
Seiji Suzuki
誠司 鈴木
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Abstract

【課題】 ダッシュロアパネルの車室側への突出を防止しながら前面衝突の衝突荷重に対する強度を確保する。【解決手段】 ダッシュロアパネル13の傾斜部13c、屈曲部13bおよび水平部13aには、それらの一般面13eから下向きに窪んで前後方向に延びる車幅方向内側の第1溝部13fおよび車幅方向外側の第2溝部13gが形成され、フロントサイドフレーム15の上面の車幅方向両側部15d,15eは、第1溝部13fの下面および第2溝部13gの下面にそれぞれ結合されるので、ダッシュロアパネル13およびフロントサイドフレーム15により構成される閉断面構造がダッシュロアパネル13の一般面13eから上方に突出することがない。その結果、前面衝突の衝突荷重による屈曲部13bの折れ曲がりを抑制するために傾斜部13cの傾斜を緩やかにしても、傾斜部13cが車室側に突出するのを防止して乗員の足許空間を確保することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、水平部と、前記水平部の前端の屈曲部から前上方に延びる傾斜部と、前記傾斜部の前端から上方に延びる鉛直部とを備えるダッシュロアパネルと、前後方向に延びて前記傾斜部の下面から前記屈曲部を経て前記水平部の下面に結合される左右一対のフロントサイドフレームとを備える自動車の車体構造に関する。
前面衝突の衝突荷重がフロントサイドフレームに入力すると、フロアパネルの前端から前上方に立ち上がってフロントサイドフレームの後部を支持するダッシュロアパネルが、フロントサイドフレームの後部に押されて車室側に変形する虞がある。そこで、ダッシュロアパネルの上面および下面にハット状断面の補強部材を結合し、二つの補強部材とダッシュロアパネルとの間に二つの閉断面を構成することで、ダッシュロアパネルの強度を高めて衝突荷重による変形を抑制するものが、下記特許文献1により公知である。
特開2015−093507号公報
しかしながら、上記従来のものは、前面衝突の衝突荷重に対する強度を高めるためにダッシュパネルロアの傾斜部の傾斜を緩やかにすると、上側の補強部材がダッシュロアパネルの上面から車室内に突出するため、その突出分だけ乗員の足許空間が狭くなる問題がある。一方、乗員の足許空間を確保するためにフロアパネルの前端からダッシュロアパネルを急激に立ち上げると、フロントサイドフレームから衝突荷重が入力したときにフロアパネルとダッシュロアパネルの接続部に曲げ荷重が集中して折れ曲がってしまう可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ダッシュロアパネルの車室側への突出を防止しながら前面衝突の衝突荷重に対する強度を確保することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、水平部と、前記水平部の前端の屈曲部から前上方に延びる傾斜部と、前記傾斜部の前端から上方に延びる鉛直部とを備えるダッシュロアパネルと、前後方向に延びて前記傾斜部の下面から前記屈曲部を経て前記水平部の下面に結合される左右一対のフロントサイドフレームとを備える自動車の車体構造であって、前記ダッシュロアパネルの前記傾斜部、前記屈曲部および前記水平部には、それらの一般面から下向きに窪んで前後方向に延びる1本または複数本の溝部が形成され、前記溝部が車幅方向内側の第1溝部および車幅方向外側の第2溝部の2本を含む場合には、前記フロントサイドフレームの上面の車幅方向両側部は、前記第1溝部の下面および前記第2溝部の下面にそれぞれ結合され、前記溝部が1本である場合には、前記フロントサイドフレームの上面の車幅方向両側部は、前記溝部の車幅方向両側の前記一般面の下面にそれぞれ結合されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記傾斜部の前端から前記屈曲部までの前後方向の展開長は、前記傾斜部の前端から前記水平部の後端までの前後方向の展開長の3分の2以上であることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記第1溝部および前記第2溝部の底壁間に跨がるように補強部材が重ね合わされることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記フロントサイドフレームの後端にはフロアフレームの前端が接続され、前記補強部材は前記フロントサイドフレームから前記フロアフレームに跨がるように配置されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記ダッシュロアパネルは前記傾斜部、前記屈曲部および前記水平部を含む下部ダッシュロアパネルと、前記ダッシュロアパネルの前記鉛直部を含む上部ダッシュロアパネルとからなり、前記下部ダッシュロアパネルは前記上部ダッシュロアパネルよりも高強度であることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記ダッシュロアパネルの前記傾斜部は前記第2溝部の前端に接近しながら上方に***する***部を備えることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項6の構成に加えて、アクセルペダルを支持するブラケットが、前記***部と前記第2溝部の前端近傍とに跨がるように固定されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項8に記載された発明によれば、請求項1〜請求項7の何れか1項の構成に加えて、前記第2溝部の底壁は上方に突出する突出部を備え、前記突出部が前記フロントサイドフレームに溶接される溶接部に臨むように、前記フロントサイドフレームとサイドシルとを接続するアウトリガーに開口が形成されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項9に記載された発明によれば、請求項1〜請求項8の何れか1項の構成に加えて、前記第1溝部および前記第2溝部の前記一般面からの深さは前方から後方に向けて次第に増加することを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項10に記載された発明によれば、請求項1〜請求項9の何れか1項の構成に加えて、前記第1溝部および前記第2溝部の前記一般面からの深さは前記ダッシュロアパネルの前記屈曲部の近傍で最大になることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
なお、実施の形態の第1溝部13f、第2溝部13gおよび第3溝部13mは本発明の溝部に対応し、実施の形態のホイールハウス13jは本発明の***部に対応し、実施の形態のフランジ15d,15eは本発明の車幅方向両側部に対応する。
請求項1の構成によれば、自動車の車体は、水平部と、水平部の前端の屈曲部から前上方に延びる傾斜部と、傾斜部の前端から上方に延びる鉛直部とを備えるダッシュロアパネルと、前後方向に延びて傾斜部の下面から屈曲部を経て水平部の下面に結合される左右一対のフロントサイドフレームとを備える。ダッシュロアパネルの傾斜部、屈曲部および水平部には、それらの一般面から下向きに窪んで前後方向に延びる車幅方向内側の第1溝部および車幅方向外側の第2溝部が形成され、フロントサイドフレームの上面の車幅方向両側部は、第1溝部の下面および第2溝部の下面にそれぞれ結合されるので、ダッシュロアパネルおよびフロントサイドフレームにより構成される閉断面構造がダッシュロアパネルの一般面から上方に突出することがない。また溝部が1本である場合には、フロントサイドフレームの上面の車幅方向両側部は、溝部の車幅方向両側の一般面の下面にそれぞれ結合されるので、ダッシュパネルロアおよびフロントサイドフレームにより構成される閉断面部がダッシュロアパネルの一般面から上方に突出することがない。
その結果、前面衝突の衝突荷重による屈曲部の折れ曲がりを抑制するために傾斜部の傾斜を緩やかにしても、傾斜部が車室側に突出するのを防止して乗員の足許空間を確保することができ、しかも前記溝部は左右の角部により形状剛性を備えてフレームの機能を発揮するので、補強部材を削減したり材料の板厚を減少させたりして軽量化を図ることができる。
また請求項2の構成によれば、傾斜部の前端から屈曲部までの前後方向の展開長は、傾斜部の前端から水平部の後端までの前後方向の展開長の3分の2以上であるので、傾斜部に結合されるフロントサイドフレームの曲率を小さくし、屈曲部におけるフロントサイドフレームの屈曲角を小さくすることで、フロントサイドフレームの断面を拡大することなく前面衝突の衝突荷重を支持することができる。
また請求項3の構成によれば、第1溝部および第2溝部の底壁間に跨がるように補強部材が重ね合わされるので、重量の増加を最小限に抑えながらダッシュロアパネルの強度を更に高めることができる。
また請求項4の構成によれば、フロントサイドフレームの後端にはフロアフレームの前端が接続され、補強部材はフロントサイドフレームからフロアフレームに跨がるように配置されるので、車体下面に排気管等を配置するスペースを確保すべくフロントサイドフレームの後部およびフロアフレームを細くしても、その強度を確保することができる。
また請求項5の構成によれば、ダッシュロアパネルは傾斜部、屈曲部および水平部を含む下部ダッシュロアパネルと、ダッシュロアパネルの鉛直部を含む上部ダッシュロアパネルとからなり、下部ダッシュロアパネルは上部ダッシュロアパネルよりも高強度であるので、前面衝突により曲げ荷重が加わるダッシュロアパネルの屈曲部の強度を高めることができる。
また請求項6の構成によれば、ダッシュロアパネルの傾斜部は第2溝部の前端に接近しながら上方に***する***部を備えるので、特別の補強部材を必要とせずに***部でダッシュロアパネルを補強し、前面衝突に対するダッシュロアパネルの強度を高めることができる。
また請求項7の構成によれば、アクセルペダルを支持するブラケットが、***部と第2溝部の前端近傍とに跨がるように固定されるので、ダッシュロアパネルに対するブラケットの支持剛性が高められる。
また請求項8の構成によれば、第2溝部の底壁は上方に突出する突出部を備え、突出部がフロントサイドフレームに溶接される溶接部に臨むように、フロントサイドフレームとサイドシルとを接続するアウトリガーに開口が形成されるので、溶接部の上面がダッシュロアパネルの一般面の高さに近付いて溶接装置の接近が容易になり、かつ溶接部の下面に対してはアウトリガーの開口部を通して溶接装置を容易に接近させることができる。
また請求項9の構成によれば、第1溝部および第2溝部の一般面からの深さは前方から後方に向けて次第に増加するので、ダッシュロアパネルの傾斜部における第1、第2溝部の深さを小さくし、乗員の足が置かれる部分の凹凸を最小限に抑えることができる。
また請求項10の構成によれば、第1溝部および第2溝部の一般面からの深さはダッシュロアパネルの屈曲部の近傍で最大になるので、前面衝突時に折れ曲がり易いダッシュロアパネルの屈曲部の近傍を効果的に補強することができる。
自動車の車体前部の骨格を左後上方から見た斜視図である。(第1の実施の形態) 図1の2−2線矢視図である。(第1の実施の形態) 図2の3方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図1の4方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図2の5A−5A線および5B−5B線断面図である。(第1の実施の形態) 図5の6A−6A線、6B−6B線および6C−6C線断面図である。(第1の実施の形態) 図6(A)に対応する第2〜第4の実施の形態を示す図である。 図6(A)に対応する第5および第6の実施の形態を示す図である。 図6(A)に対応する比較例を示す図である。
第1の実施の形態
以下、図1〜図6に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。なお、本明細書における前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向は運転席に着座した乗員を基準として定義される。
図1〜図4に示すように、自動車の車体前部の骨格は、車室のフロアを構成するフロアパネル11と、フロアパネル11の前端に接続されるフロントフロアパネル12と、フロントフロアパネル12の前端に接続されるダッシュロアパネル13とを備えており、フロアパネル11、フロントフロアパネル12およびダッシュロアパネル13の車幅方向中央部には、車室内に向かって上方に***して前後方向に延びるフロアトンネル14が形成される。
前後方向に延びて図示せぬフロントサブフレームを支持する左右一対のフロントサイドフレーム15,15の後半部が、フロントフロアパネル12の下面からダッシュロアパネル13の下面に跨がるように接続され、フロントサイドフレーム15,15の前半部はダッシュロアパネル13から前方に延出する。左右のフロントサイドフレーム15,15の後端から後方に延びる左右一対のフロアフレーム16,16が、フロアパネル11の下面に接続される。車体の左右両側部には、ダッシュロアパネル13の後部、フロントフロアパネル12およびフロアパネル11に跨がるように左右一対のサイドシル17,17が接続される。
サイドシル17,17の前端部とフロントサイドフレーム15,15の中間部とが、車幅方向に延びる左右一対のアウトリガー18,18により接続され、フロントサイドフレーム15,15およびアウトリガー18,18の接続部の近傍には、図示せぬフロントサブフレームの後部を支持する左右一対のブラケット19,19が設けられる。左右のサイドシル17,17が車幅方向に延びるフロントクロスメンバ20およびミドルクロスメンバ21により接続されており、フロントクロスメンバ20は左右のフロアフレーム16,16の前端部に交差して接続され、ミドルクロスメンバ21は左右のフロアフレーム16,16の中間部に交差して接続される。
図5および図6に示すように、ダッシュロアパネル13は下部ダッシュロアパネル22および上部ダッシュロアパネル23の二つの部材からなる。下部ダッシュロアパネル22は、フロントフロアパネル12の前端から水平方向前方に延びる水平部13aと、水平部13aの前端の屈曲部13bから前上方に延びる傾斜部13cとを備える。傾斜部13cの後半部は所定曲率の円弧状に湾曲し、傾斜部13cの前半部は直線状に傾斜する。また下部ダッシュロアパネル22の傾斜部13cの前端に接続される上部ダッシュロアパネル23は、ダッシュロアパネル13の鉛直部13dを構成する。
下部ダッシュロアパネル22を平面に展開したとき、傾斜部13cの前端から水平部13aの後端までの長さL1に対し、傾斜部13cの前端から屈曲部13bまでの長さL2は3分の2以上である(L2/L1>2/3)。
下部ダッシュロアパネル22およびフロントフロアパネル12の大部分は車室の床面となる一般面13e,12aを構成するが、下部ダッシュロアパネル22およびフロントフロアパネル12に各々のフロントサイドフレーム15が結合される部分には、前後方向に延びて一般面13eから下方に窪む第1溝部13f,12bおよび第2溝部13g,12cが相互に平行に形成される。
一方、フロントサイドフレーム15の後半部は上方に開口するハット状断面を有するもので、底壁15aと、一対の側壁15b,15cと、一対のフランジ15d,15eとを備えており、一対のフランジ15d,15eがそれぞれ下部ダッシュロアパネル22およびフロントフロアパネル12の第1溝部13f,12bおよび第2溝部13g,12cの下面に下方から重ね合わされて溶接部Wにより結合される。その結果、下部ダッシュロアパネル22およびフロントフロアパネル12とフロントサイドフレーム15との間に四角形の閉断面が構成され、その左右両側に沿うように第1溝部13f,12bおよび第2溝部13g,12cが配置される。
ダッシュロアパネル13の第1溝部13fおよび第2溝部13gの深さは前端から後方に向けて次第に深くなり、屈曲部13bに対応する位置で最も深くなり、そこから後方に向けて一定となる。車幅方向外側の第2溝部13gの前端近傍には、その底壁13hを上方に突出させた突出部13i(図5(A)および図6(B)参照)が形成される。突出部13iの頂点において第2溝部13gの深さはゼロになり、下部ダッシュロアパネル22の一般面13eと整列する。フロントサイドフレーム15の下方を覆うアウトリガー18は、第2溝部13gの突出部13iに下方から臨む開口18aが形成される。
第1溝部13fおよび第2溝部13gの底壁13h,13hの上面と、それらに挟まれた一般面13eの上面とには補強部材24(図1、図5および図6参照)が積層される。補強部材24はハット状断面の帯状体で構成され、その前端はダッシュパネルロア14の屈曲部13bのやや前方であり、後端はフロントフロアパネル12の第1溝部12bおよび第2溝部12cの底壁12d,12dの前部に跨がっている。
下部ダッシュロアパネル22の傾斜部13cの左右両側部には、車室側に膨出するホイールハウス13j,13j(図1および図2参照)が形成される。車室側から見たとき、下部ダッシュロアパネル22の一般面13eから上側に膨出するホイールハウス13j,13jの縁部は、第2溝部13gの前端に向かって接近するように前側が車幅方向内側に傾斜する。また車体右側の下部ダッシュロアパネル22において、第2溝部13gの突出部13iの近傍とホイールハウス13jとに跨がるように、アクセルペダルを支持するためのブラケット25(図1および図2参照)が固定される。
また上方に開放するハット状断面を有するフロアフレーム17の前部のフランジは、フロントフロアパネル12の第1溝部12bおよび第2溝部12cの底壁12d,12dに結合されて閉断面を構成する(図5および図6(C)参照)。
図1および図4に示すように、フロントクロスメンバ20およびミドルクロスメンバ21に挟まれたフロアパネル11の車幅方向中央部分は、上方に***する***部11aを構成しており、この部分で***部11aとフロアフレーム16とが上下方向に延びる板状の連結部材26で連結される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
前面衝突の衝突荷重に対するフロントサイドフレーム15の強度を高めるには、その断面積を増加させることが望ましい。図9の比較例に示すように、ダッシュロアパネル13の一般面13eの一部を上方に溝状に***させ、その***部13kの下方にハット状断面のフロントサイドフレーム15を結合すると、***部13kおよびフロントサイドフレーム15により構成される閉断面部の断面積が増加して強度が高められる。しかしながら、このように構成すると、ダッシュロアパネル13の***部13kが一般面13eから車室内に突出し、乗員の足許空間が圧迫される問題がある。
一方、図6(A)に示すように、本願発明ではダッシュロアパネル13の一般面13eから第1溝部13fおよび第2溝部13gを下方に窪ませ、第1溝部13fおよび第2溝部13gの底壁13h,13hにフロントサイドフレーム15のフランジ15d,15eを結合するので、一般面13eから車室内に突出する比較例の***部13kがなくなって乗員の足許空間が確保される。
言い換えると、乗員の足許空間を比較例と同等に確保すると仮定すると、本実施の形態は、比較例の***部13kの高さ分だけダッシュロアパネル13の傾斜部13cを車室側に移動させることができる。その結果、本実施の形態は、傾斜部13cの傾斜が緩やかになって屈曲部13bの屈曲角が小さくなることで、前面衝突の衝突荷重によりダッシュロアパネル13の屈曲部13bと、その屈曲部13bに対応するフロントサイドフレーム15の屈曲部に作用する曲げモーメントが減少し、ダッシュロアパネル13およびフロントサイドフレーム15の衝突荷重に対する強度が高められる。しかも第1溝部13fおよび第2溝部13gがビードの機能を発揮してダッシュロアパネル13の強度を一層高められる。
特に、下部ダッシュロアパネル22を平面に展開した状態で、傾斜部13cの前端から水平部13aの後端までの長さL1に対し、傾斜部13cの前端から屈曲部13bまでの長さL2は3分の2以上であるため(図5(B)参照)、屈曲部13bの位置が後方に移動して傾斜部13cの長さが増加することで、屈曲部13bの屈曲角が小さくなって曲げモーメントが効果的に減少する。
またダッシュロアパネル13の第1溝部13fおよび第2溝部13gの底壁13h,13hの上面と、それらに挟まれた一般面13eの上面とには補強部材24が重ね合わされるので、重量の増加を最小限に抑えながらダッシュロアパネル13の強度を更に高めることができる。しかも直列に接続されるフロントサイドフレーム15およびフロアフレーム16の第1溝部13f,12bの底壁13h,12dおよび第2溝部13g,12cの底壁13h,12dの上面と、それらに挟まれ一般面13e,12aの上面とに跨がるように補強部材24が重ね合わされるので、車体下面に排気管等を配置するスペースを確保するためにフロントサイドフレーム15の後部およびフロアフレーム16を細くしても、その強度を確保することができる。
また傾斜部13c、屈曲部13bおよび水平部13aを含む下部ダッシュロアパネル22は、鉛直部13dを含む上部ダッシュロアパネル23よりも高強度であるので、前面衝突により曲げ荷重が加わるダッシュロアパネル13の一部である屈曲部13bの強度を更に高めることができる。
またダッシュロアパネル13の傾斜部13cは第2溝部13gの前端に接近するように上方に***するホイールハウス13jを備えるので、特別の補強部材を必要とせずにホイールハウス13jでダッシュロアパネル13を補強し、前面衝突に対するダッシュロアパネル13の強度を高めることができる。しかもアクセルペダルを支持するブラケット25が、ダッシュロアパネル13のホイールハウス13jと第2溝部13gの前端近傍とに跨がるように固定されるので、ダッシュロアパネル13に対するブラケット25の支持剛性が高められる。
また第2溝部13gの底壁13hから上方に突出する突出部13iがフロントサイドフレーム15に溶接される溶接部Wに、アウトリガー18の開口18aが臨んでいるので(図5(A)参照)、突出部13iの頂部を一般面13eに近づけて溶接ガンの一方を上方から溶接部Wに接近し易くすることができ、また溶接部Wが上方に移動したことで溶接ガンの他方が溶接部Wに届き難くなっても、アウトリガー18の開口18aから溶接ガンの他方を挿入することで、溶接ガンの他方を下方から溶接部Wに接近し易くすることができる。
またダッシュロアパネル13の一般面13eから測った第1溝部13fおよび第2溝部13gの深さは前方から後方に向けて次第に増加し、屈曲部13bにおいて最も深くなるので(図5(A)参照)、乗員の足が置かれるダッシュロアパネル13の傾斜部13cの前部における第1溝部13fおよび第2溝部13gの深さを小さくし、乗員の足許の凹凸を最小限に抑えることができるだけでなく、前面衝突時に折れ曲がり易いダッシュロアパネル13の屈曲部13bの近傍を効果的に補強することができる。
第2〜第4の実施の形態
次に、図7に基づいて本発明の第2〜第4の実施の形態を説明する。
図7(A)に示す第2の実施の形態は、ダッシュロアパネル13の第1溝部13fおよび第2溝部13gの底壁13h,13hとフロントサイドフレーム15のフランジ15d,15eとの間に平板状の補強部材27を挟んで結合し、ダッシュロアパネル13、補強部材27およびフロントサイドフレーム15間に二つの閉断面部を構成したものである。この実施の形態によれば、最小限の重量増加でダッシュロアパネル13の強度を効果的に高めることができる。
図7(B)に示す第3の実施の形態は、ダッシュロアパネル13の第1溝部13fおよび第2溝部13g間を切除し、ハット状断面の補強部材27の一対のフランジ27a,27bと、ダッシュロアパネル13の第1溝部13fおよび第2溝部13gの底壁13h,13hと、フロントサブフレーム15のフランジ15d,15eを、三枚重ねで溶接したものである。この実施の形態によれば、ダッシュロアパネル13、補強部材27およびフロントサブフレーム15間に一つの閉断面部を構成して第1の実施の形態と同等の強度を得ることができる。
図7(C)に示す第4の実施の形態は、フロントサイドフレーム15を四角閉断面に構成し、ダッシュロアパネル13の第1溝部13fおよび第2溝部13gの底壁13h,13hにフロントサイドフレーム15の上壁を重ね合わせて溶接したものである。この実施の形態によれば、ダッシュロアパネル13とフロントサイドフレーム15とにより二つの閉断面部を構成して第2の実施の形態と同等の強度を得ることができる。
第5および第6の実施の形態
次に、図8に基づいて本発明の第5および第6の実施の形態を説明する。
図8(A)に示す第5の実施の形態は、第1の実施の形態の第1溝部13fおよび第2溝部13gの間に第3溝部13mを追加したものである。本実施の形態によれば、第3溝部13mにより角部が増加することでダッシュパネルロア13の剛性が一層高まり、フレーム機能が向上する。
図8(B)に示す第6の実施の形態は、ダッシュパネルロア13が単一の溝部13nだけを有しており、フロントサイドフレーム15の左右フランジ15d,15eは溝部13nの両側の一般面13eの下面に結合される。本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では第2溝部13gの底壁13hに突出部13iを形成しているが、第1溝部13fの底壁13hに突出部13iを形成しても良い。
13 ダッシュロアパネル
13a 水平部
13b 屈曲部
13c 傾斜部
13d 鉛直部
13e 一般面
13f 第1溝部(溝部)
13g 第2溝部(溝部)
13h 底壁
13i 突出部
13j ホイールハウス(***部)
13m 第3溝部(溝部)
13n 溝部
15 フロントサイドフレーム
15d フランジ(車幅方向両側部)
15e フランジ(車幅方向両側部)
16 フロアフレーム
17 サイドシル
18 アウトリガー
18a 開口
22 下部ダッシュロアパネル
23 上部ダッシュロアパネル
24 補強部材
25 ブラケット
W 溶接部

Claims (10)

  1. 水平部(13a)と、前記水平部(13a)の前端の屈曲部(13b)から前上方に延びる傾斜部(13c)と、前記傾斜部(13c)の前端から上方に延びる鉛直部(13d)とを備えるダッシュロアパネル(13)と、前後方向に延びて前記傾斜部(13c)の下面から前記屈曲部(13b)を経て前記水平部(13a)の下面に結合される左右一対のフロントサイドフレーム(15)とを備える自動車の車体構造であって、
    前記ダッシュロアパネル(13)の前記傾斜部(13c)、前記屈曲部(13b)および前記水平部(13a)には、それらの一般面(13e)から下向きに窪んで前後方向に延びる1本または複数本の溝部(13f,13g,13m,13n)が形成され、前記溝部(13f,13g)が車幅方向内側の第1溝部(13f)および車幅方向外側の第2溝部(13g)の2本を含む場合には、前記フロントサイドフレーム(15)の上面の車幅方向両側部(15d,15e)は、前記第1溝部(13f)の下面および前記第2溝部(13g)の下面にそれぞれ結合され、前記溝部(13n)が1本である場合には、前記フロントサイドフレーム(15)の上面の車幅方向両側部(15d,15e)は、前記溝部(13n)の車幅方向両側の前記一般面(13e)の下面にそれぞれ結合されることを特徴とする自動車の車体構造。
  2. 前記傾斜部(13c)の前端から前記屈曲部(13b)までの前後方向の展開長は、前記傾斜部(13c)の前端から前記水平部(13a)の後端までの前後方向の展開長の3分の2以上であることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体構造。
  3. 前記第1溝部(13f)および前記第2溝部(13g)の底壁(13h)間に跨がるように補強部材(24)が重ね合わされることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車の車体構造。
  4. 前記フロントサイドフレーム(15)の後端にはフロアフレーム(16)の前端が接続され、前記補強部材(24)は前記フロントサイドフレーム(15)から前記フロアフレーム(16)に跨がるように配置されることを特徴とする、請求項3に記載の自動車の車体構造。
  5. 前記ダッシュロアパネル(13)は前記傾斜部(13c)、前記屈曲部(13b)および前記水平部(13a)を含む下部ダッシュロアパネル(22)と、前記ダッシュロアパネル(13)の前記鉛直部(13d)を含む上部ダッシュロアパネル(23)とからなり、前記下部ダッシュロアパネル(22)は前記上部ダッシュロアパネル(23)よりも高強度であることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  6. 前記ダッシュロアパネル(13)の前記傾斜部(13c)は前記第2溝部(13g)の前端に接近しながら上方に***する***部(13j)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  7. アクセルペダルを支持するブラケット(25)が、前記***部(13j)と前記第2溝部(13g)の前端近傍とに跨がるように固定されることを特徴とする、請求項6に記載の自動車の車体構造。
  8. 前記第2溝部(13g)の底壁(13h)は上方に突出する突出部(13i)を備え、前記突出部(13i)が前記フロントサイドフレーム(15)に溶接される溶接部(W)に臨むように、前記フロントサイドフレーム(15)とサイドシル(17)とを接続するアウトリガー(18)に開口(18a)が形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  9. 前記第1溝部(13f)および前記第2溝部(13g)の前記一般面(13e)からの深さは前方から後方に向けて次第に増加することを特徴とする、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  10. 前記第1溝部(13f)および前記第2溝部(13g)の前記一般面(13e)からの深さは前記ダッシュロアパネル(13)の前記屈曲部(13b)の近傍で最大になることを特徴とする、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
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