JP2019075494A - 被加工物の研削方法及び研削装置 - Google Patents

被加工物の研削方法及び研削装置 Download PDF

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Abstract

【課題】研削装置において、研削砥石で被加工物の表面側に貼着された表面保護部材を誤って研削してしまうことがないようにする。【解決手段】被加工物表面を保護部材で覆うステップと、被加工物をチャックテーブル30の保持面で保持するステップと、被加工物の保持された面と反対側の面に厚み測定器382を接触させ厚み測定し、測定した第1厚みデータと第1厚みデータを測定した時点から任意の時間経過後に測定した第2厚みデータとから変化量を算出する厚み測定ステップと、被加工物の裏面を研削するステップと、を備え、厚み測定ステップでは、算出した変化量が予め登録したしきい値以下であれば、厚み測定器382が接触した被加工物の面が被加工物裏面であると判断し研削を開始し、算出した変化量が予め登録したしきい値を越えていれば、厚み測定器382が接触した被加工物の面が表面保護部材であると判断し研削を開始しない研削方法である。【選択図】図5

Description

本発明は、半導体ウエーハ等の板状の被加工物を研削する方法及び該被加工物を研削する研削装置に関する。
ICやLSI等のデバイスが複数表面に形成された被加工物は、その裏面が研削されて所定の厚さに薄化され、さらに、ダイシング装置等の分割装置によって個々のデバイスチップに分割されて各種電子機器に利用される。
被加工物の裏面を研削する研削装置(例えば、特許文献1参照)は、表面保護部材が貼着された被加工物の表面側を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物の裏面を研削する研削砥石を回転可能に支持する研削手段とを備えており、被加工物を効率よく研削することができる。
特許第5025200号公報
しかしながら、上記のような研削装置においては、被加工物をチャックテーブルで保持する際、誤って表面保護部材で覆われていない被加工物の裏面側をチャックテーブルの保持面で吸着してしまうことがある。被加工物の裏面側をチャックテーブルで吸着した場合、被加工物の表面側の表面保護部材を研削砥石が研削することになり、加工不良により研削砥石を回転させるモータの電流値が許容値を超えてしまい、研削装置のフルオート動作が停止される事態が生じ得る。このような場合、研削砥石をドレス(目立て)して正常な状態に戻す必要があり、研削装置のダウンタイムの増加にも繋がってしまう。
よって、研削装置においては、研削砥石で被加工物の表面側に貼着された表面保護部材を誤って研削してしまうことがないようにするという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、格子状に形成された複数の分割予定ラインにより区画された領域にデバイスが形成された表面を有する被加工物の裏面を研削砥石で研削する被加工物の研削方法であって、被加工物の表面を表面保護部材で覆う表面保護ステップと、該表面保護ステップを実施した後、該被加工物を軸方向が鉛直方向である回転軸で回転可能なチャックテーブルの保持面で保持する保持ステップと、該保持ステップを実施した後、該被加工物のチャックテーブルで保持された面と反対側の面に厚み測定器を接触させて被加工物の厚みを測定し、測定した第1の厚みデータと該第1の厚みデータを測定した時点から任意の時間経過後に測定した第2の厚みデータとからその変化量を算出する厚み測定ステップと、該厚み測定ステップを実施した後、該保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で研削水を供給しながら被加工物の裏面を研削する研削ステップと、を備え、該厚み測定ステップでは、算出した該変化量が予め登録したしきい値以下であれば、該厚み測定器が接触した被加工物の該面が該厚み測定器の沈み込みが発生し難い被加工物の裏面であると判断し該研削ステップを開始し、算出した該変化量が該予め登録したしきい値を越えていれば、該厚み測定器が接触した被加工物の該面が該厚み測定器の沈み込みが発生しやすい該表面保護部材であると判断し該研削ステップを開始しない研削方法である。
前記表面保護部材は、例えば、粘着テープであってもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物の厚みを測定する厚み測定手段と、該チャックテーブルに保持された該被加工物を研削する研削手段と、を備えた研削装置であって、該チャックテーブルは、鉛直方向を軸方向とする回転軸で回転可能であり保持面で表面保護部材が貼着された被加工物を保持し、該厚み測定手段は、被加工物の研削開始前に被加工物の該チャックテーブルで保持された面と反対側の面に厚み測定器を接触させて厚み測定を行い、該研削手段は、該チャックテーブルの保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で研削水を供給しながら被加工物の裏面を研削し、該厚み測定手段により測定された第1の厚みデータと第1の厚みデータが測定された時点から任意の時間経過後に測定された第2の厚みデータとからその変化量を算出する算出手段と、該算出手段が算出した該変化量が予め登録されたしきい値以下であれば研削を開始させ、該変化量が該予め登録されたしきい値を超えている場合にはエラーを表示し研削を開始させない制御手段と、を備えたことを特徴とする研削装置である。
前記厚み測定手段は、研削開始前の被加工物の厚み測定に用いられると共に、研削開始後の被加工物の厚み制御にも用いられると好ましい。
厚み測定手段による被加工物の厚み測定において、測定面が柔軟性を備える表面保護部材である場合、厚み測定手段が備える厚み測定器の表面保護部材への沈み込みにより、被加工物の厚みの変化量は大きくなる。一方、測定面が被加工物の被研削面である硬い裏面の場合、厚み測定手段が備える厚み測定器の該裏面に対する沈み込みがほとんどないため、被加工物の厚みの変化量は小さくなる。そこで、本発明に係る研削方法は、被加工物の表面を表面保護部材で覆う表面保護ステップと、表面保護ステップを実施した後、被加工物を軸方向が鉛直方向である回転軸で回転可能なチャックテーブルの保持面で保持する保持ステップと、保持ステップを実施した後、被加工物のチャックテーブルで保持された面と反対側の面に厚み測定器を接触させて被加工物の厚みを測定し、測定した第1の厚みデータと第1の厚みデータを測定した時点から任意の時間経過後に測定した第2の厚みデータとからその変化量を算出する厚み測定ステップと、厚み測定ステップを実施した後、保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で研削水を供給しながら被加工物の裏面を研削する研削ステップと、を備え、厚み測定ステップでは、算出した変化量が予め登録したしきい値以下であれば、厚み測定器が接触した被加工物の面が厚み測定器の沈み込みが発生し難い被加工物の裏面であると判断し研削ステップを開始し、算出した変化量が予め登録したしきい値を越えていれば、厚み測定器が接触した被加工物の面が厚み測定器の沈み込みが発生しやすい表面保護部材であると判断し研削ステップを開始しないものとすることで、被加工物がチャックテーブルにより誤った状態で吸引保持されてしまった場合、即ち、被加工物の被研削面たる裏面がチャックテーブルによって吸着されてしまった場合に、そのまま研削ステップが実施されて表面保護部材が研削され研削不良を発生させてしまうということが無くなる。
本発明に係る研削装置は、厚み測定手段により測定された第1の厚みデータと第1の厚みデータが測定された時点から任意の時間経過後に測定された第2の厚みデータとからその変化量を算出する算出手段と、算出手段が算出した変化量が予め登録されたしきい値以下であれば研削を開始させ、変化量が予め登録されたしきい値を超えている場合にはエラーを表示し研削を開始させない制御手段と、を備えるものとすることで、被加工物がチャックテーブルにより誤った状態で吸引保持されてしまった場合、即ち、被加工物の被研削面たる裏面がチャックテーブルに吸着されてしまった場合に、そのまま研削手段で表面保護部材を研削して研削不良を発生させてしまうということが無くなる。
研削装置の厚み測定手段が、研削開始前の被加工物の厚み測定に用いられると共に、研削開始後の被加工物の厚み制御にも用いられることで、研削装置の小型化を図れ、また、研削装置の製造コストの増加を防ぐことができる。
研削装置の一例を示す斜視図である。 被加工物の表面を表面保護部材で覆っている状態を示す斜視図である。 被加工物のチャックテーブルで保持された表面保護部材が貼着された表面と反対側の裏面に第2の厚み測定器を接触させて被加工物の厚み測定を行っている状態を示す断面図である。 被加工物のチャックテーブルで保持された裏面と反対側の表面に貼着された表面保護部材に第2の厚み測定器を接触させて被加工物の厚み測定を行っている状態を示す断面図である。 裏面に第2の厚み測定器を接触させて被加工物の厚み測定を行った場合の被加工物の厚みの推移を示すグラフ、及び表面保護部材に第2の厚み測定器を接触させて被加工物の厚み測定を行った場合の被加工物の厚みの推移を示すグラフである。 被加工物が厚みの制御がされつつ粗研削手段によって粗研削されている状態を示す断面図である。
図1に示す本発明に係る研削装置3は、チャックテーブル30によって吸引保持された被加工物Wに研削加工を施す装置である。
図1に示す被加工物Wは、例えば、シリコンを母材とする外形が円形板状の半導体ウエーハであり、図1においては下側を向いている表面Waには、直交差する複数の分割予定ラインSが形成されており、分割予定ラインSによって格子状に区画された各領域にはIC等のデバイスDがそれぞれ形成されている。被加工物Wの表面Waと反対側の裏面Wbは、研削加工が施される被研削面なる。なお、被加工物Wはシリコン以外にガリウムヒ素、サファイア、窒化ガリウム又はシリコンカーバイド等で構成されていてもよいし、その外形も円形状ではなく、例えば、矩形状に形成されていてもよい。
研削装置3のベース3A上の前方(−Y方向側)は、被加工物Wを搬送可能なロボット330によってチャックテーブル30に対して被加工物Wの着脱が行われる領域となっており、ベース3A上の後方(+Y方向側)は、被加工物Wに対して粗研削を施す粗研削手段31又は被加工物Wに対して仕上げ研削を施す仕上げ研削手段32によってチャックテーブル30上に保持された被加工物Wの研削が行われる領域となっている。
ベース3A上の前方側には、研削前の被加工物Wを収容する第一のカセット331及び研削済みの被加工物Wを収容する第二のカセット332が配設されている。第一のカセット331及び第二のカセット332の近傍には、第一のカセット331から研削前の被加工物Wを搬出すると共に、研削済みの被加工物Wを第二のカセット332に搬入する機能を有するロボット330が配設されている。
ロボット330の可動域には、加工前の被加工物Wを所定の位置に位置合わせする位置合わせ手段333及び研削済みの被加工物Wを洗浄する洗浄手段334が配設されている。洗浄手段334は、例えば、枚葉式のスピンナー洗浄装置であり、研削済みの被加工物Wを吸引保持するスピンナーテーブルを備えている。
位置合わせ手段333の近傍には第一の搬送手段335が配設され、洗浄手段334の近傍には第二の搬送手段336が配設されている。第一の搬送手段335は、位置合わせ手段333に載置された研削前の被加工物Wを図1に示すいずれかのチャックテーブル30に搬送する機能を有し、第二の搬送手段336は、いずれかのチャックテーブル30に保持された研削済みの被加工物Wを洗浄手段334に搬送する機能を有する。
ベース3A上の第一の搬送手段335の後方側(+Y方向側)には、ターンテーブル34が配設されており、ターンテーブル34の上面には、例えば3つのチャックテーブル30が周方向に等間隔を空けて配設されている。ターンテーブル34の中心には、ターンテーブル34を自転させるための図示しない回転軸が配設されており、回転軸を中心としてターンテーブル34をベース3A上で自転させることができる。そして、ターンテーブル34の回転によって、いずれかのチャックテーブル30が第一の搬送手段335及び第二の搬送手段336の近傍に位置付けされる構成となっている。
チャックテーブル30は、ターンテーブル34によって公転可能に支持されている。また、チャックテーブル30の底面側には軸方向が鉛直方向(Z軸方向)である回転軸30bが接続されており、該回転軸30bがモータ等からなる図示しない回転手段により回転されることで、チャックテーブル30はターンテーブル34上で鉛直方向の回転軸周りに回転可能となっている。チャックテーブル30は、例えば、その外形が円形状となっており、ポーラス部材等からなり被加工物Wを吸着保持する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸引源が吸引することで生み出された吸引力が、吸着部300の露出面である保持面300aに伝達されることで、チャックテーブル30は保持面300a上で被加工物Wを吸引保持する。
ベース3A上の後方側には、コラム3B及びコラム3Cが並べて立設されており、コラム3Bの−Y方向側の側面には、粗研削手段31をチャックテーブル30によって保持された被加工物Wに対して研削送りする第一の研削送り手段35が配設されており、コラム3Cの−Y方向側の側面には、仕上げ研削手段32をチャックテーブル30によって保持された被加工物Wに対して研削送りする第二の研削送り手段36が配設されている。
第一の研削送り手段35は、鉛直方向の軸心を有するボールネジ350と、ボールネジ350と平行に配設された一対のガイドレール351と、ボールネジ350に連結されボールネジ350を回動させるモータ352と、内部のナットがボールネジ350に螺合すると共に側部がガイドレール351に摺接する昇降部353とから構成され、モータ352がボールネジ350を回転させることに伴い昇降部353がガイドレール351にガイドされて昇降する構成となっている。昇降部353は粗研削手段31を支持しており、昇降部353の昇降によって粗研削手段31も昇降する。
第二の研削送り手段36は、鉛直方向の軸心を有するボールネジ360と、ボールネジ360と平行に配設された一対のガイドレール361と、ボールネジ360に連結されボールネジ360を回動させるモータ362と、内部のナットがボールネジ360に螺合すると共に側部がガイドレール361に摺接する昇降部363とから構成され、モータ362がボールネジ360を回転させることに伴い昇降部363がガイドレール361にガイドされて昇降する構成となっている。昇降部363は仕上げ研削手段32を支持しており、昇降部363の昇降によって仕上げ研削手段32も昇降する。
粗研削手段31は、軸方向がチャックテーブル30の保持面300aに直交する鉛直方向(Z軸方向)である回転軸310と、回転軸310を回転可能に支持するハウジング311と、回転軸310を回転駆動するモータ312と、回転軸310の下端に取り付けられたマウント314と、マウント314に着脱可能に接続された研削ホイール313とを備える。研削ホイール313の底面には、略直方体形状の複数の粗研削砥石313aが環状に配設されている。粗研削砥石313aは、例えば、ビトリファイドボンド等でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。なお、粗研削砥石313aの形状は、環状に一体に形成されているものでもよい。粗研削砥石313aは、例えば、粗研削に用いられる砥石であり、砥石中に含まれる砥粒が比較的大きな砥石である。
例えば、回転軸310の内部には、研削水供給源に連通し研削水の通り道となる図示しない流路が、回転軸310の軸方向(Z軸方向)に貫通して形成されており、流路は研削ホイール313の底面において粗研削砥石313aに向かって研削水を噴出できるように開口している。
仕上げ研削手段32は、粗研削によって仕上げ厚み程度まで薄化された被加工物Wに対して、平坦性を高める仕上げ研削を行うことができる。すなわち、仕上げ研削手段32は、仕上げ研削砥石323aを備え回転可能に装着した研削ホイール313で、粗研削手段31が研削した被加工物Wの裏面Wbをさらに研削する。仕上げ研削砥石323a中に含まれる砥粒は、粗研削手段31の粗研削砥石313aに含まれる砥粒よりも粒径の小さい砥粒である。仕上げ研削手段32の仕上げ研削砥石323a以外の構成については、粗研削手段31の構成と同様となっている。
研削位置まで降下した状態の粗研削手段31及び仕上げ研削手段32にそれぞれ隣接する位置には、例えば、被加工物Wの厚みを接触式にて測定する第1の厚み測定手段38Aと第2の厚み測定手段38Bとがそれぞれ配設されている。第1の厚み測定手段38Aと第2の厚み測定手段38Bとは、同一の構造を備えているため、以下に、第1の厚み測定手段38Aについてのみ説明する。第1の厚み測定手段38Aは、例えば、一対の厚み測定器(ハイトゲージ)、即ち、チャックテーブル30の保持面300aの高さ位置測定用の第1の厚み測定器381と、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面と反対側の面(被研削面)の高さ位置測定用の第2の厚み測定器382とを備えている。
第1の厚み測定器381及び第2の厚み測定器382は、その各先端に、上下方向に昇降し各測定面に接触するコンタクトを備えており、該コンタクトは、例えば、下方に向かって漸次縮径する鋭頭状に形成されている。第1の厚み測定器381(第2の厚み測定器382)は、その根元側が第1の支持部383(第2の支持部384)によって支持されている。第1の支持部383(第2の支持部384)は、第1の厚み測定器381(第2の厚み測定器382)を上下動可能に支持していると共に、例えば内部に内蔵したスプリングが生み出す押圧力によって、第1の厚み測定器381(第2の厚み測定器382)を各測定面に対して適宜の力で押し付けることができる。
第1の厚み測定手段38Aは、第1の厚み測定器381により、基準面となる枠体301の上面の高さ位置を検出し、第2の厚み測定器382により、研削される被加工物Wの被研削面、即ち、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面と反対側の面の高さ位置を検出し、両者の検出値の差を算出することで、被加工物Wの厚みを研削前又は研削中に随時測定することができる。
研削装置3は、例えば、装置全体の制御を行う制御手段9を備えている。制御手段9は、制御プログラムに従って演算処理するCPU、制御プログラム等を格納するROM、及び演算結果やその他の情報等を格納するRAM等を含んでおり、図示しない配線によって、第一の研削送り手段35やチャックテーブル30を回転させる図示しない回転手段等に接続されている。そして、制御手段9の制御の下で、図示しない回転手段によるチャックテーブル30の回転動作や第一の研削送り手段35による粗研削手段31のZ軸方向における研削送り動作等の研削装置3の各構成の動作が制御される。
以下に、本発明に係る研削装置3を用いて図1に示す被加工物Wを研削する場合の各ステップについて説明する。
(1)表面保護ステップ
まず、被加工物Wの表面Waには、例えば、被加工物Wと略同径の円形の表面保護部材Tが貼着されて、表面Waは表面保護部材Tで覆われ保護された状態になる。表面保護部材Tは、例えば、ある程度の柔軟性を有した樹脂等からなる基材層と粘着層とを備える粘着テープであるが、これに限定されるものではなく、表面Waに液体の樹脂を塗布してから該樹脂に熱を加える又は紫外線を照射する等して、該樹脂を硬化させて、ある程度の柔軟性を備え被加工物Wの表面Waを覆う保護部材を形成してもよい。
(2)保持ステップ
図1に示すターンテーブル34が、+Z軸方向から見て時計回り方向に自転し、あるチャックテーブル30が第一の搬送手段335の近傍まで移動する。ロボット330が第一のカセット331から表面保護部材Tが貼着された一枚の被加工物Wを引き出し、被加工物Wを位置合わせ手段333に移動させる。位置合わせ手段333において被加工物Wが所定の位置に位置決めされた後、第一の搬送手段335が、位置合わせ手段333上の被加工物Wをチャックテーブル30の保持面300a上に搬送する。そして、図示しない吸引源により生み出された吸引力が保持面300aに伝達されることで、チャックテーブル30が被加工物Wを吸引保持する。
ここで、被加工物Wが正しくチャックテーブル30に搬送され吸引保持されれば、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面は表面保護部材Tで覆われている表面Waとなり、チャックテーブル30で保持された面と反対側の裏面Wbは上方に向かって露出した状態になる。
その一方、被加工物Wがチャックテーブル30に誤った状態で搬送され吸引保持されてしまう場合も発生し得る。即ち、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面が裏面Wbとなってしまっており、チャックテーブル30で保持された面と反対側の面となる表面保護部材Tで覆われている表面Waが上方に向いてしまっている状態も発生し得る。
(3)厚み測定ステップ
上記のような被加工物Wがチャックテーブル30により誤った状態で吸引保持されてしまった場合に、そのまま研削が開始されてしまい研削不良が発生してしまうことを防ぐために、本発明に係る研削装置1は、下記に説明する厚み測定ステップを実施する。
図1に示すように、+Z軸方向から見て時計回り方向にターンテーブル34が回転することで、被加工物Wを保持したチャックテーブル30が第1の厚み測定手段38Aの下まで移動する。そして、例えば、チャックテーブル30が回転軸30b周りに所定の回転速度で回転し、第1の厚み測定手段38Aによって被加工物Wの厚み測定が開始される。なお、チャックテーブル30が回転していない状態で被加工物Wの厚み測定が開始されてもよい。
図3は被加工物Wが正しい状態でチャックテーブル30により吸引保持されている場合を示している。したがって、回転するチャックテーブル30の基準面となる枠体301の上面に第1の厚み測定器381が所定の押圧力で押し付けられ、また、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面である表面Waと反対側の面の裏面Wbに第2の厚み測定器382が所定の押圧力で押し付けられる。
その一方、図4においては、被加工物Wがチャックテーブル30により誤った状態で吸引保持されている場合を示している。したがって、回転するチャックテーブル30の基準面となる枠体301の上面に第1の厚み測定器381が所定の押圧力で押し付けられ、また、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面である裏面Wbと反対側の面の表面Waに貼着されている表面保護部材Tに第2の厚み測定器382が所定の押圧力で押し付けられる。
図3に示す場合においては、第1の厚み測定器381により枠体301の上面の高さ位置が測定され、第2の厚み測定器382により被加工物Wの裏面Wbの高さ位置が測定され、両者の測定値の差が被加工物Wの厚みとして算出される。そして、算出された被加工物Wの厚みについての情報は、例えば、制御手段9に送信されてRAMに記憶されていく。
図5に示すグラフG1は、図3に示す第1の厚み測定手段38Aによる被加工物Wの厚み測定開始時から任意の時間t1が経過した時点までの被加工物Wの厚みの推移を示すグラフの一例である。図5において縦軸は被加工物Wの厚みを示し、横軸は経過時間を示す。
一方、図4に示す場合においては、第1の厚み測定器381により枠体301の上面の高さ位置が測定され、第2の厚み測定器382により被加工物Wの表面Waに貼着された表面保護部材Tの高さ位置が測定され、両者の測定値の差が被加工物Wの厚みとして算出される。そして、算出された被加工物Wの厚みについての情報は、例えば、制御手段9に送信されてRAMに記憶されていく。
図5に示すグラフG2は、図4に示す第1の厚み測定手段38Aによる被加工物Wの厚み測定開始時から任意の時間t1が経過した時点までの被加工物Wの厚みの推移を示すグラフの一例である。
被加工物Wの裏面Wbはある程度の硬度を備えるシリコンであるため、図3における第1の厚み測定手段38Aによる被加工物Wの厚み測定において、第2の厚み測定器382の被加工物Wの裏面Wbに対する沈み込みは僅かなものとなる。その結果、第1の厚み測定器381の測定値と第2の厚み測定器382の測定値との差で示される被加工物Wの厚みは、図5に示すグラフG1のようにあまり変化せず、測定開始時における被加工物Wの厚みM1と被加工物Wの厚み測定開始時から任意の時間t1が経過した時点における被加工物Wの厚みM2とにはあまり差が生じない。
一方で、表面保護部材Tは樹脂等からなりある程度の柔軟性を備える粘着テープであるため、図4における第1の厚み測定手段38Aによる被加工物Wの厚み測定において、第2の厚み測定器382の表面保護部材Tに対する沈み込みは大きいものとなる。その結果、第1の厚み測定器381の測定値と第2の厚み測定器382の測定値との差で示される被加工物Wの厚みは、図5に示すグラフG2のようにグラフG1と比べて大きく変化していき、グラフG2に示す測定開始時における被加工物Wの厚みM1と被加工物Wの厚み測定開始時から任意の時間t1が経過した時点における被加工物Wの厚みM3とにはある程度の差が生じる。
制御手段9は、例えば、図1に示す算出手段90を含んでいる。算出手段90は、第1の厚み測定手段38Aにより測定された第1の厚みデータと第1の厚みデータが測定された時点から任意の時間経過後に測定された第2の厚みデータとからその変化量を算出する。本実施形態における図3に示す場合の厚み測定ステップにおいては、第1の厚みデータとは、例えば、図5のグラフG1に示す測定開始時における被加工物Wの厚みM1であり、第2の厚みデータとは、グラフG1に示す被加工物Wの厚み測定開始時から任意の時間t1が経過した時点における被加工物Wの厚みM2である。そして、算出手段90は、例えば、被加工物Wの厚みM1と被加工物Wの厚みM2との差である(M1−M2)を被加工物Wの厚みの変化量(差分量)として算出する。
本実施形態における図4に示す場合の厚み測定ステップにおいては、第1の厚みデータとは、例えば、グラフG2に示す測定開始時における被加工物Wの厚みM1であり、第2の厚みデータとは、グラフG2に示す被加工物Wの厚み測定開始時から任意の時間t1が経過した時点における被加工物Wの厚みM3である。そして、算出手段90は、例えば、被加工物Wの厚みM1と被加工物Wの厚みM3との差である(M1−M3)を被加工物Wの厚みの変化量(差分量)として算出する。
例えば、制御手段9のROMには、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生し難い被加工物Wの裏面Wbであるか否か、換言すれば、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面と反対側の面が、被研削面である裏面Wbとなっているかを判断するためのしきい値Mcが登録されている。そして、制御手段9は、算出手段90が算出した被加工物Wの厚みの変化量(本実施形態においては差分量)が、しきい値Mcを超えているか、又は、しきい値Mc以下であるかを判断する。なお、被加工物Wの種類及び表面保護部材Tの種類によって、第2の厚み測定器382が被加工物Wの裏面Wb又は表面保護部材Tへ沈み込む量は異なってくるため、予め登録されたしきい値Mcは、被加工物Wの裏面Wb及び表面保護部材Tの種類に対応して実験的、経験的、又は理論的に選択された値となる。
図3に示す場合においては、図5のグラフG1に示すように、変化量(M1−M)はしきい値Mcよりも小さい値となるため、制御手段9は、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生し難い被加工物Wの裏面Wbである、即ち、被加工物Wが正しい状態でチャックテーブル30により吸引保持されており研削をそのまま開始させてもよいと判断する。
図4に示す場合においては、図5のグラフG2に示すように、変化量(M1−M3)はしきい値Mcを超える値となるため、制御手段9は、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生する表面保護部材Tである、即ち、被加工物Wが間違った状態でチャックテーブル30により吸引保持されておりこのまま研削を開始させてはならないと判断する。
制御手段9が研削を開始させてはならないという判断を下した場合には、制御手段9による制御の下で、研削装置3において後述する研削ステップへの移行が停止され、被加工物Wの研削加工が開始されないようになる。さらに、制御手段9は、スピーカーから警報音を鳴らす又はモニターにエラーを表示する等して作業者に該判断を通知する。例えば、該判断が通知された作業者の手作業によって、被加工物Wがチャックテーブル30の保持面300aで裏面Wbが上方に向かって露出した状態に直される、又は、被加工物Wがチャックテーブル30上から取り除かれる。
厚み測定ステップは上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するように実施されてもよい(以下、厚み測定ステップの別実施形態とする)。厚み測定ステップの別実施形態において、図3に示す場合に算出手段90が算出する変化量は、測定時間内の任意の時点t2におけるグラフG1の接線L1の傾き(微分量)である。即ち、算出手段90は、厚み測定開始後に第1の厚み測定手段38Aにより測定された第1の厚みデータと第1の厚みが測定された時点から任意の時間経過後(僅かな時間経過後)に測定された第2の厚みデータとの差分を算出し、さらに算出した差分を微分することによって変化量(接線L1の傾き)を算出する。なお、変化量を接線L1の傾きとせずに、厚み測定時間内の任意の2時点(例えば、測定開始時とt1時間経過時又はt2時間経過時とt1時間経過時)におけるグラフG1の傾きとしてもよい。
同様に、図4に示す場合に算出手段90が算出する変化量は、測定時間内の任意の時点t2におけるグラフG2の接線L2の傾き(微分量)である。即ち、算出手段90は、厚み測定開始後に第1の厚み測定手段38Aにより測定された第1の厚みデータと第1の厚みが測定された時点から任意の時間経過後(僅かな時間経過後)に測定された第2の厚みデータとの差分を算出し、さらに算出した差分を微分することによって変化量(接線L2の傾き)を算出する。なお、変化量を接線L2の傾きとせずに、厚み測定時間内の任意の2時点(例えば、測定開始時とt1時間経過時又はt2時間経過時とt1時間経過時)におけるグラフG2の傾きとしてもよい。
制御手段9のROMには、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生し難い被加工物Wの裏面Wbであるか否か、換言すれば、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面と反対側の面が、被研削面である裏面Wbとなっているかを判断するためのしきい値が登録されている。そして、制御手段9は、算出手段90算出した変化量(別実施形態においては微分量)が、しきい値を超えているか、又は、しきい値以下であるかを判断する。
図3に示す場合において、図5のグラフG1の接線L1の傾き(変化量)は例えば登録されているしきい値よりも小さくなり、制御手段9は、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生し難い被加工物Wの裏面Wbである、即ち、被加工物Wが正しい状態でチャックテーブル30により吸引保持されており研削を開始させてもよいと判断する。図4に示す場合においては、図5のグラフG2の接線L2の傾き(変化量)は例えば登録されているしきい値を超えており、制御手段9は、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生する表面保護部材Tである、即ち、被加工物Wが間違った状態でチャックテーブル30により吸引保持されており研削を開始させてはならないと判断する。
(4)研削ステップ
上記のようにいずれかの厚み測定ステップが実施されて、その結果、制御手段9が被加工物Wの研削を開始させるという判断を下した場合、即ち、図3に示すように、被加工物Wが正しい状態でチャックテーブル30により吸引保持されていると判断された場合には、本研削ステップが実施される。
図1に示すように、+Z軸方向から見て時計回り方向にターンテーブル34が回転することで、被加工物Wを保持したチャックテーブル30が粗研削手段31の下まで移動して、研削ホイール313と被加工物Wとの位置合わせがなされる。位置合わせは、例えば、図6に示すように、研削ホイール313の回転中心が被加工物Wの回転中心に対して所定の距離だけ+X方向にずれ、粗研削砥石313aの回転軌道が被加工物Wの回転中心を通るように行われる。
回転軸310が回転駆動されるのに伴って研削ホイール313が回転する。また、粗研削手段31が図1に示す第一の研削送り手段35により−Z方向へと送られ、回転する研削ホイール313の粗研削砥石313aが被加工物Wの裏面Wbに当接することで粗研削加工が行われる。また、チャックテーブル30が回転することに伴い保持面300a上に保持された被加工物Wも回転するので、被加工物Wの裏面Wbの全面が研削される。また、研削水が、回転軸310内の図示しない流路を介して粗研削砥石313aと被加工物Wとの接触部位に対して供給され、接触部位が冷却・洗浄される。また、被加工物Wの粗研削中においては、第1の厚み測定手段38Aによって被加工物Wの厚みが測定され、被加工物Wが所望の厚み(例えば、仕上げ厚みの手前の厚み)となるように厚み制御がされる。
粗研削により仕上げ厚みの手前まで研削された被加工物Wは、次いで仕上げ厚みまで研削される。図1に示す粗研削手段31が被加工物Wから離間した後、ターンテーブル34が+Z方向から見て時計回り方向に回転することで、チャックテーブル30が仕上げ研削手段32の下方まで移動する。そして、仕上げ研削手段32に備える研削ホイール313と被加工物Wとの位置合わせが行われた後、仕上げ研削手段32が−Z方向へと送られ、回転する仕上げ研削砥石323aが被加工物Wの裏面Wbに当接し、また、チャックテーブル30が回転することに伴って保持面300a上に保持された被加工物Wが回転して、被加工物Wの裏面Wbの全面が仕上げ研削される。また、研削水が仕上げ研削砥石323aと被加工物Wとの接触部位に対して供給され、接触部位が冷却・洗浄される。また、被加工物Wの粗研削中においては、第2の厚み測定手段38Bによって被加工物Wの厚みが測定され、被加工物Wが所望の厚み(仕上げ厚み)となるように厚み制御がされる。
仕上げ厚みまで研削され裏面Wbの平坦性が高められた被加工物Wは、仕上げ研削手段32が被加工物Wから離間した後、ターンテーブル34が+Z方向から見て時計回り方向に自転することで、第二の搬送手段336の近傍まで移動する。そして、第二の搬送手段336が、チャックテーブル30上の被加工物Wを洗浄手段334に搬送する。そして、洗浄手段334において被加工物Wが洗浄された後、被加工物Wはロボット330によって第二のカセット332内に収容される。
上記のように本発明に係る研削方法は、被加工物Wの表面Waを表面保護部材Tで覆う表面保護ステップと、表面保護ステップを実施した後、被加工物Wを軸方向が鉛直方向である回転軸30bで回転可能なチャックテーブル30の保持面300aで保持する保持ステップと、保持ステップを実施した後、被加工物Wのチャックテーブル30で保持された面と反対側の面に第2の厚み測定器382を接触させて被加工物Wの厚みを測定し、測定した第1の厚みデータと第1の厚みデータを測定した時点から任意の時間経過後に測定した第2の厚みデータとからその変化量を算出する厚み測定ステップと、厚み測定ステップを実施した後、保持面300aと直交する回転軸310で回転する粗研削砥石313aで研削水を供給しながら被加工物Wの裏面Wbを研削する研削ステップと、を備え、厚み測定ステップでは、算出した変化量が予め登録したしきい値以下であれば、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生し難い被加工物Wの裏面Wbであると判断し研削ステップを開始し、算出した変化量が予め登録したしきい値を越えていれば、第2の厚み測定器382が接触した被加工物Wの面が第2の厚み測定器382の沈み込みが発生しやすい表面保護部材Tであると判断し研削ステップを開始しないものとすることで、被加工物Wがチャックテーブル30により誤った状態で吸引保持されてしまった場合、即ち、被加工物Wの被研削面たる裏面Wbがチャックテーブル30によって吸着されてしまった場合に、そのまま研削ステップが実施されて表面保護部材Tが研削され研削不良を発生させてしまうということが無くなる。
上記のように本発明に係る研削装置3は、第1の厚み測定手段38Aにより測定された第1の厚みデータと第1の厚みデータが測定された時点から任意の時間経過後に測定された第2の厚みデータとからその変化量を算出する算出手段90と、算出手段90が算出した変化量が予め登録されたしきい値以下であれば研削を開始させ、変化量が予め登録されたしきい値を超えている場合にはエラーを表示し研削を開始させない制御手段9と、を備えるものとすることで、被加工物Wがチャックテーブル30により誤った状態で吸引保持されてしまった場合、即ち、被加工物Wの被研削面たる裏面Wbがチャックテーブル30に吸着されてしまった場合に、そのまま粗研削手段31で表面保護部材Tを研削して研削不良を発生させてしまうということが無くなる。
研削装置3の第1の厚み測定手段38Aが、研削開始前の被加工物Wの厚み測定に用いられると共に、研削開始後の被加工物Wの厚み制御にも用いられることで、研削装置3の小型化を図れ、また、研削装置3の製造コストの増加を防ぐことができる。
なお、本発明に係る研削方法は上記実施形態に限定されるものではなく、また、添付図面に図示されている研削装置3の構成等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
例えば、研削装置3は、本実施形態のような研削手段が二軸の研削装置に限定されるものではなく、研削手段が一軸の研削装置であってもよい。
また、例えば、第1の厚み測定手段38Aは、本実施形態のような第1の厚み測定器381と第2の厚み測定器382とを備える構成に限定されず、例えば、第2の厚み測定器382と、第2の厚み測定器382を上下方向に移動可能に保持するキャリッジと、キャリッジの位置を検出する変位検出手段とを備える構成として、1つの厚み測定器で被加工物Wの厚みを測定できるようにしてもよい。
W:被加工物 Wa:被加工物の表面 Wb:被加工物の裏面
T:表面保護部材
3:研削装置 3A:ベース 3B、3C:コラム
30:チャックテーブル 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体
31:粗研削手段 310:回転軸 311:ハウジング 312:モータ
313:研削ホイール 313a:粗研削砥石
32:仕上げ研削手段 323a:仕上げ研削砥石
330:ロボット
331:第一のカセット 332:第二のカセット 333:位置合わせ手段 334:洗浄手段
335:第一の搬送手段 336:第二の搬送手段 34:ターンテーブル
35:第一の研削送り手段 350:ボールネジ 351:ガイドレール 352:モータ 353:昇降部
36:第二の研削送り手段 360:ボールネジ 361:ガイドレール 362:モータ 363:昇降部
38A:第1の厚み測定手段 381:第1の厚み測定器 382:第2の厚み測定器
38B:第2の厚み測定手段
9:制御手段 90:算出手段

Claims (4)

  1. 格子状に形成された複数の分割予定ラインにより区画された領域にデバイスが形成された表面を有する被加工物の裏面を研削砥石で研削する被加工物の研削方法であって、
    被加工物の表面を表面保護部材で覆う表面保護ステップと、
    該表面保護ステップを実施した後、該被加工物を軸方向が鉛直方向である回転軸で回転可能なチャックテーブルの保持面で保持する保持ステップと、
    該保持ステップを実施した後、該被加工物のチャックテーブルで保持された面と反対側の面に厚み測定器を接触させて被加工物の厚みを測定し、測定した第1の厚みデータと該第1の厚みデータを測定した時点から任意の時間経過後に測定した第2の厚みデータとからその変化量を算出する厚み測定ステップと、
    該厚み測定ステップを実施した後、該保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で研削水を供給しながら被加工物の裏面を研削する研削ステップと、を備え、
    該厚み測定ステップでは、算出した該変化量が予め登録したしきい値以下であれば、該厚み測定器が接触した被加工物の該面が該厚み測定器の沈み込みが発生し難い被加工物の裏面であると判断し該研削ステップを開始し、算出した該変化量が該予め登録したしきい値を越えていれば、該厚み測定器が接触した被加工物の該面が該厚み測定器の沈み込みが発生しやすい該表面保護部材であると判断し該研削ステップを開始しない研削方法。
  2. 前記表面保護部材は、粘着テープであることを特徴とする請求項1記載の研削方法。
  3. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物の厚みを測定する厚み測定手段と、該チャックテーブルに保持された該被加工物を研削する研削手段と、を備えた研削装置であって、
    該チャックテーブルは、鉛直方向を軸方向とする回転軸で回転可能であり保持面で表面保護部材が貼着された被加工物を保持し、
    該厚み測定手段は、被加工物の研削開始前に被加工物の該チャックテーブルで保持された面と反対側の面に厚み測定器を接触させて厚み測定を行い、
    該研削手段は、該チャックテーブルの保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で研削水を供給しながら被加工物の裏面を研削し、
    該厚み測定手段により測定された第1の厚みデータと第1の厚みデータが測定された時点から任意の時間経過後に測定された第2の厚みデータとからその変化量を算出する算出手段と、該算出手段が算出した該変化量が予め登録されたしきい値以下であれば研削を開始させ、該変化量が該予め登録されたしきい値を超えている場合にはエラーを表示し研削を開始させない制御手段と、を備えたことを特徴とする研削装置。
  4. 前記厚み測定手段は、研削開始前の被加工物の厚み測定に用いられると共に、研削開始後の被加工物の厚み制御にも用いられることを特徴とする請求項3記載の研削装置。
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