JP2019019144A - トリアゾロピリジン化合物、ならびにそのプロリル水酸化酵素阻害剤およびエリスロポエチン産生誘導剤としての作用 - Google Patents

トリアゾロピリジン化合物、ならびにそのプロリル水酸化酵素阻害剤およびエリスロポエチン産生誘導剤としての作用 Download PDF

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育生 三谷
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洋介 生越
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Takuya Matsui
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正宏 横田
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大 元田
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和人 上山
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博行 阿部
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隆宏 堀田
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Abstract

【課題】プロリル水酸化酵素阻害作用およびエリスロポエチン産生誘導能を有するトリアゾロピリジン化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式[I]:
Figure 2019019144

(式中、各記号は明細書に記載の通りである。)で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、並びに該化合物を含有するプロリル水酸化酵素阻害剤およびエリスロポエチン産生誘導剤に関する。本発明の化合物は、プロリル水酸化酵素阻害作用およびエリスロポエチン産生誘導能を示し、エリスロポエチンの産生低下に起因する各種疾患や病態(障害)の予防若しくは治療剤として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロリル水酸化酵素(prolyl hydroxylase、以下、「PHD」ともいう)阻害作用およびエリスロポエチン(以下、「EPO」ともいう)産生誘導能を有する新規トリアゾロピリジン化合物に関する。また本発明は、当該トリアゾロピリジン化合物を含有するプロリル水酸化酵素阻害剤(以下、「PHD阻害剤」ともいう)およびエリスロポエチン産生誘導剤(以下、「EPO産生誘導剤」ともいう)に関する。
EPOは、アミノ酸165個からなる赤血球の生成を促進するホルモンである。EPOは、主に腎臓、一部肝臓で産生され、低酸素条件下でその産生が増加する。
貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビン量が少なくなった状態をいう。その症状は、赤血球の減少に伴う酸素欠乏、あるいは酸素欠乏を補うための呼吸・心拍数の増加による循環動態の変化に由来し、「全身がだるい」、「疲れやすい」、「息切れ」、「動悸」、「頭重感」、「めまい」、「顔色が悪い」、「肩がこる」、「朝起きにくい」などがある。
貧血の原因は、赤血球の産生低下、破壊亢進、喪失亢進に大別され、骨髄での造血異常による貧血、鉄、ビタミンB12又は葉酸の欠乏による貧血、事故や手術施行時の出血、慢性炎症(自己免疫疾患、悪性腫瘍、慢性感染症、形質細胞異常症等)に伴う貧血、内分泌疾患(甲状腺機能低下症、多腺性自己免疫症候群、IA型糖尿病、不正子宮出血等)に伴う貧血、慢性心不全に伴う貧血、潰瘍に伴う貧血、肝疾患に伴う貧血、老人性貧血、薬剤性貧血、腎性貧血(腎不全に伴う貧血)、化学療法に伴う貧血等が挙げられる。
1989年、遺伝子組み換えヒトEPO製剤が、腎性貧血、HIV感染患者のAZT治療に伴う貧血、癌患者の化学療法に伴う貧血、手術施行患者の輸血量の軽減の適応に、米国食品医薬品局(FDA)に認可された。更に、その適応は未熟児貧血等にも広がってきている。
腎性貧血治療は赤血球造血刺激因子製剤(ESA)により行われている。腎性貧血は、腎臓の尿細管周囲の間質細胞におけるEPO産生低下が主因とされ、その補充という観点からも、遺伝子組換えヒトエリスロポエチンの使用割合が高い適応である。遺伝子組換えヒトエリスロポエチンは、定期的な輸血を必要とする患者を激減させ、貧血に伴う諸症状を改善してADL(Activities of daily living)やQOL(Quality of Life)の向上に大きく貢献してきた。しかし、一方で、生物製剤ゆえに高価格であり、医療費の負担が大きい。また、血中半減期が短く、血液透析患者では週2〜3回の透析回路からの静脈内投与が必要であり、医療事故防止、医療業務量及び廃棄物の観点からも注射回数の減少が望まれている。更に、腹膜透析患者や保存期腎不全患者では、持続時間の長い皮下投与を行っても週1回あるいは2週に1回の投与が必要であり、遺伝子組換えヒトエリスロポエチン投与の為だけの通院を余儀なくされる場合が多く、患者の負担となっている。更に、EPOに新たな糖鎖やPEG鎖を修飾することで、静脈注射及び皮下注射での血中半減期を延長した持続型EPO薬剤も出てきているが、いずれも注射剤であり、医療事故防止や患者負担軽減の観点から、経口投与可能なESAが望まれている。
更に、経口投与可能なESAとなれば、腎性貧血に限らず、種々の原因で起こる貧血に対しても治療の幅が広がる可能性が期待される。
EPOの転写を促進する代表的な分子として、低酸素誘導因子(Hypoxia Inducible Factor、以下、「HIF」ともいう)が挙げられる。HIFは、酸素調節αサブユニットと構成的に発現されるβサブユニットを有するヘテロダイマーからなるタンパク質であり、酸素存在下ではプロリル水酸化酵素(PHD)によってαサブユニットのプロリンが水酸化され、von Hippel−Lindau(VHL)蛋白と結合してユビキチン化される。しかし、低酸素下ではαサブユニットがPHDによる水酸化を受けない為にユビキチン化されず、核内の低酸素反応エレメント(hypoxia
response element;HRE)と結合して、その下流に位置するEPOの転写を促進する。この為、PHDの活性を阻害することは、HIFのユビキチン化を防止してこれを安定化させることとなり、結果としてEPO産生を増加させる。
PHDを阻害し、HIFを安定化することにより、改善が期待される疾病としては、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞等)、虚血性脳血管障害(脳梗塞、脳塞栓症、一過性脳虚血発作等)、慢性腎不全(虚血性腎症、尿細管間質性障害等)、糖尿病合併症(糖尿病性創傷等)、認知障害(認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病等)等があげられる。
これまでの研究で得られた知見により、プロリル水酸化酵素(PHD)を阻害する薬剤は、エリスロポエチン(EPO)の産生を亢進し、EPOの産生の低下に起因する各種疾患や病態(障害)の予防又は治療、特に貧血の治療に有効であることが明らかとなった。
従って、本発明は、プロリル水酸化酵素(PHD)阻害作用を有する薬剤を提供することを課題とする。また、本発明は、EPO産生誘導能を有する薬剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、プロリル水酸化酵素(PHD)阻害作用およびEPO産生誘導能を有する化合物を見出し、本発明を完成させた。
より詳しくは、本発明は下記に示す通りである。
[1]下記一般式[I]で表される化合物(以下、「本発明化合物」ともいう)又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物:
Figure 2019019144
[式中、
部分構造式:
Figure 2019019144
は、下記式:
Figure 2019019144
で表される基のいずれかであり;
は、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル基、
(3)C6−14アリール基、
(4)C3−8シクロアルキル基、
(5)C6−14アリール−C1−6アルキル基、又は、
(6)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり;
は、
(1)水素原子、
(2)C1−10アルキル基、
(3)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基、
(4)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルキル基、
(5)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルケニル基、
(6)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいヘテロアリール基(ここで、該ヘテロアリールは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子から選ばれる1乃至6個のヘテロ原子を有する)、
(7)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は、
(8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基(該C3−8シクロアルキルは、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)であり;
は、
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子、
(3)C1−6アルキル基、
(4)C6−14アリール基、
(5)C3−8シクロアルキル基、又は、
(6)C6−14アリール−C1−6アルキル基であり;
及びRは、それぞれ独立して、
(1)水素原子、又は、
(2)C1−6アルキル基である。
グループB:
(a)ハロゲン原子、
(b)C1−6アルキル基、
(c)C3−8シクロアルキル基、
(d)シアノ基、及び
(e)ハロ−C1−6アルキル基。];
[2]部分構造式:
Figure 2019019144
が、下記式
Figure 2019019144
で表される基である、上記[1]記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[3]部分構造式:
Figure 2019019144
が、下記式
Figure 2019019144
で表される基である、上記[1]記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[4]部分構造式:
Figure 2019019144
が、下記式
Figure 2019019144
で表される基である、上記[1]記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[5]部分構造式:
Figure 2019019144
が、下記式
Figure 2019019144
で表される基である、上記[1]記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[6]R及びRがともに水素原子である、上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[7]Rが水素原子である、上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[8]Rが水素原子である、上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[9]R
(1)C1−10アルキル基、
(2)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基、
(3)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は、
(4)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基(該C3−8シクロアルキルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)で
ある、上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[10]R及びRがともに水素原子である、上記[2]に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[11]Rが水素原子である、上記[10]に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[12]Rが水素原子である、上記[11]に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[13]R
(1)C1−10アルキル基、又は、
(2)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)
である、上記[12]に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物:
[14]下記一般式[I−1]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物:
Figure 2019019144
[式中、
部分構造式:
Figure 2019019144
は、下記式:
Figure 2019019144
で表される基のいずれかであり;
11は、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル基、
(3)フェニル基、
(4)C3−8シクロアルキル基、
(5)フェニル−C1−6アルキル基、又は、
(6)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり;
21は、
(1)水素原子、
(2)C1−10アルキル基、
(3)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいフェニル基、
(4)C3−8シクロアルキル基、
(5)C3−8シクロアルケニル基、
(6)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいチエニル基、
(7)フェニル−C1−6アルキル基(該フェニルは、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は、
(8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり;
31は、
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子、
(3)C1−6アルキル基、
(4)フェニル基、
(5)C3−8シクロアルキル基、又は、
(6)フェニル−C1−6アルキル基であり;
41及びR51は、それぞれ独立して、
(1)水素原子、又は、
(2)C1−6アルキル基である。
グループB:
(a)ハロゲン原子、
(b)C1−6アルキル基、
(c)C3−8シクロアルキル基、
(d)シアノ基、及び
(e)ハロ−C1−6アルキル基。];
[15]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[16]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[17]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[18]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[19]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[20]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[21]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[22]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[23]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[24]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[25]下記式:
Figure 2019019144
で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物;
[26]上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有する医薬組成物(以下、「本発明医薬組成物」ともいう);
[27]上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有するプロリル水酸化酵素阻害剤;
[28]上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有するエリスロポエチン産生誘導剤;
[29]上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有する貧血治療剤;
[30]上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有する腎性貧血治療剤;
[31]プロリル水酸化酵素阻害剤を製造するための、上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用;
[32]エリスロポエチン産生誘導剤を製造するための、上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用;
[33]貧血治療剤を製造するための、上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用;
[34]腎性貧血治療剤を製造するための、上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用;
[35]有効量の上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、プロリル水酸化酵素の阻害方法;
[36]有効量の上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、エリスロポエチン産生の誘導方法;
[37]有効量の上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、貧血の治療方法。
[38]有効量の上記[1]乃至[25]のいずれかに記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、腎性貧血の治療方法。[39]上記[26]に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物を貧血及び腎性貧血より選ばれる疾患の治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、商業パッケージ;
[40]上記[26]に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物を貧血及び腎性貧血より選ばれる疾患の治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、キット。
本明細書において使用する各置換基及び各部位の定義は、次の通りである。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。
「C1−10アルキル基」とは、炭素数1乃至10の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表し、好ましくは炭素数1乃至7の直鎖又は分岐鎖アルキル基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、1−エチルプロピル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
「C1−6アルキル基」とは、炭素数1乃至6の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表し、好ましくは炭素数1乃至3の直鎖又は分岐鎖アルキル基である。例えば、上記「C1−10アルキル基」で例示したもののうち、炭素数1乃至6のものが挙げられる。
「C1−3アルキル基」とは、炭素数1乃至3の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表し、例えば、上記「C1−10アルキル基」で例示したもののうち、炭素数1乃至3のものが挙げられる。
「C6−14アリール基」とは、炭素数6乃至14の芳香族炭化水素基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、インデニル基、アズレニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、ペンタレニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
「C3−8シクロアルキル基」とは、炭素数3乃至8、好ましくは3乃至5の飽和シクロアルキル基であり、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
「C3−5シクロアルキル基」とは、炭素数3乃至5の飽和シクロアルキル基であり、例えば、上記「C3−8シクロアルキル基」で例示したもののうち、炭素数3乃至5のものが挙げられる。
「C6−14アリール−C1−6アルキル基」とは、そのC6−14アリール部位が上記定義の「C6−14アリール基」で、かつそのC1−6アルキル部位が上記定義の「C1−6アルキル基」であるC6−14アリール−C1−6アルキル基であり、好ましくは該C1−6アルキル部位が、直鎖のC1−6アルキル基であるC6−14アリール−C1−6アルキル基である。C6−14アリール−C1−6アルキル基としては、例えば、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、ナフチルブチル基、ナフチルペンチル基、ナフチルヘキシル基、アントリルメチル基、インデニルメチル基、アズレニルメチル基、フルオレニルメチル基、フェナントリルメチル基、ペンタレニルメチル基等が挙げられる。
「C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基」とは、そのC3−8シクロアルキル部位が上記定義の「C3−8シクロアルキル基」で、かつそのC1−6アルキル部位が上記定義の「C1−6アルキル基」であるC3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロプロピルプロピル基、シクロプロピルブチル基、シクロプロピルペンチル基、シクロプロピルヘキシル基、シクロブチルメチル基、シクロブチルエチル基、シクロブチルプロピル基、シクロブチルブチル基、シクロブチルペンチル基、シクロブチルヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルプロピル基、シクロペンチルブチル基、シクロペンチルペンチル基、シクロペンチルヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロヘキシルブチル基、シクロヘキシルペンチル基、シクロヘキシルヘキシル基、シクロヘプチルメチル基、シクロヘプチル
エチル基、シクロヘプチルプロピル基、シクロヘプチルブチル基、シクロヘプチルペンチル基、シクロヘプチルヘキシル基、シクロオクチルメチル基、シクロオクチルエチル基、シクロオクチルプロピル基、シクロオクチルブチル基、シクロオクチルペンチル基、シクロオクチルヘキシル基等が挙げられる。
「C3−8シクロアルケニル基」とは、炭素数3乃至8のシクロアルケニル基であり、少なくとも1個、好ましくは1又は2個の二重結合を含む。例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基(2,4−シクロヘキサジエン−1−イル基、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル基等)、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基等が挙げられる。
「ヘテロアリール基」とは、環を構成する原子として、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至6個のヘテロ原子を有し、環を構成する原子の数が3乃至14である芳香族複素環であり、単環及び縮合環を含む。
「単環のヘテロアリール基」としては、好ましくは1乃至4個のヘテロ原子を有する単環のヘテロアリール基であり、例えば、チエニル基(例、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル)、フリル基(例、フラン−2−イル、フラン−3−イル等)、ピロリル基(例、2−ピロリン−1−イル基、3−ピロリン−3−イル等)、オキサゾリル基(例、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル等)、イソオキサゾリル基(例、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル等)、チアゾリル基(例、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル等)、イソチアゾリル基(例、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル等)、イミダゾリル基(例、イミダゾール−1−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル等)、ピラゾリル基(例、ピラゾール−1−イル、1H−ピラゾール−3−イル、2H−ピラゾール−3−イル、1H−ピラゾール−4−イル等)、オキサジアゾリル基(例、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,2,3−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル等)、チアジアゾリル基(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、1,2,3−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,5−チアジアゾール−3−イル等)、トリアゾリル基(例、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,3,4−トリアゾール−1−イル等)、テトラゾリル基(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、2H−テトラゾール−5−イル等)、ピリジル基(例、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル等)、ピリミジニル基(例、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル等)、ピリダジニル基(例、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル等)、ピラジニル基(例、ピラジン−2−イル等)、トリアジニル基(例、1,3,5−トリアジニン−2−イル等)等が挙げられる。
また、「縮合環のヘテロアリール基」としては、例えば、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリル基、フタラジニル基、シンノリニル基、ナフチリジニル基、インドリル基、ベンゾイミダゾリル基、インドリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾジオキシニル基、ベンゾチアゾリル基、テトラヒドロキノリル基、ジヒドロベンゾフラニル基、ジヒドロベンゾチエニル基、ジヒドロベンゾジオキシニル基、インデノチアゾリル基、テトラヒドロベン
ゾチアゾリル基、5,7−ジヒドロピロロ[3,4−d]ピリミジニル基、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリミジニル基、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル基、プテリジニル基、プリニル基等が挙げられる。
「ハロ−C1-6アルキル基」とは、同一又は異なった1乃至5個のハロゲン原子で置
換された、上記定義の「C1−6アルキル基」であり、例えば、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ブロモメチル、クロロエチル、フルオロエチル、ブロモエチル、クロロプロピル、フルオロプロピル、ブロモプロピル等が挙げられる。
「グループB」とは、下記(a)乃至(e)の置換基群を示す。
(a)上記定義の「ハロゲン原子」、
(b)上記定義の「C1−6アルキル基」、
(c)上記定義の「C3−8シクロアルキル基」、
(d)シアノ基、及び
(e)上記定義の「ハロ−C1−6アルキル基」。
「グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基」とは、上記定義の「C6−14アリール基」が同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいものであり、無置換のC6−14アリール基を含む。該置換基は、同一又は異なって、上記定義の「グループB」から選ばれる。
「グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルキル基」とは、上記定義の「C3−8シクロアルキル基」が同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいものであり、無置換のC3−8シクロアルキル基を含む。該置換基は、同一又は異なって、上記定義の「グループB」から選ばれる。
「グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルケニル基」とは、上記定義の「C3−8シクロアルケニル基」が同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいものであり、無置換のC3−8シクロアルケニル基を含む。該置換基は、同一又は異なって、上記定義の「グループB」から選ばれる。
「グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいヘテロアリール基」とは、上記定義の「ヘテロアリール基」が同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいものであり、無置換のヘテロアリール基を含む。該置換基は、同一又は異なって、上記定義の「グループB」から選ばれる。
上記一般式[I]において、好適な基は以下の通りである。
部分構造式:
Figure 2019019144
は、下記式:
Figure 2019019144
で表される基のいずれかを示す。
該部分構造式として好ましくは、
Figure 2019019144
で表される基等である。
該部分構造式として、より好ましくは、
Figure 2019019144
で表される基である。
は、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル基、
(3)C6−14アリール基、
(4)C3−8シクロアルキル基、
(5)C6−14アリール−C1−6アルキル基、又は、
(6)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基、を示す。
として好ましくは、
(1)水素原子、
(2)C1−3アルキル基(例、メチル)、
(3)C6−14アリール基(例、フェニル)、
(4)C3−5シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(5)C6−14アリール(例、フェニル)−C1−3アルキル(好ましくは直鎖のC1−3アルキル、例、エチル)基、及び、
(6)C3−8シクロアルキル(例、シクロヘキシル)−C1−3アルキル(例、エチル)基、等である。
としてより好ましくは、水素原子である。
は、
(1)水素原子、
(2)C1−10アルキル基、
(3)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基、
(4)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルキル基、
(5)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルケニル基、
(6)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいヘテロアリール基(ここで、該ヘテロアリールは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至6個のヘテロ原子を有する)、
(7)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は
(8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基(該C3−8シクロアルキルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)を示す。
として好ましくは、
(1)水素原子、
(2)C1−10アルキル基、
(3)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基、
(4)C3−8シクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル)、
(5)C3−8シクロアルケニル基(例、シクロヘキセニル)、
(6)上記グループB
(例、(a)ハロゲン原子(例、塩素原子)、及び
(b)C1−6アルキル基(例、メチル))
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個(例、1個)の置換基で置換されてもよいヘテロアリール基(好ましくは単環のヘテロアリール基、例、チエニル)
(ここで、該ヘテロアリールは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子(例、硫黄原子)から選ばれる1乃至6個(例、1乃至4個)のヘテロ原子を有する)、
(7)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、及び
(8)C3−8シクロアルキル−C1−3アルキル基(該C3−8シクロアルキルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、である。
としてより好ましくは、
(1)C1−10アルキル基(例、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、1−エチルプロピル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルペンチル)、
(2)上記グループB
(例、(a)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子)、
(b)C1−3アルキル基(例、メチル)、
(c)C3−5シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(d)シアノ基、及び
(e)ハロ−C1−3アルキル基(例、トリフルオロメチル))
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個(例、1乃至3個)の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基(例、フェニル)、
(3)C6−14アリール(例、フェニル)−C1−6アルキル(好ましくは直鎖のC1−6アルキル、例、メチル、エチル、プロピル)基
(該C6−14アリールは、上記グループB
(例、(a)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子)、
(b)C3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、及び
(c)ハロ−C1−3アルキル基(例、トリフルオロメチル))
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個(例、1乃至3個)の置換基で置換されてもよい)、及び
(4)C3−8シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)−C1−3アルキル(例、メチル、エチル)基
(該C3−8シクロアルキルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、である。
として更に好ましくは、
(1)C1−6アルキル基(例、ブチル、ペンチル、1−エチルプロピル)、
(2)(a)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子)、
(b)C1−3アルキル基(例、メチル)、
(c)C3−5シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、及び
(d)ハロ−C1−3アルキル基(例、トリフルオロメチル)
から選ばれる同一又は異なった1乃至3個の置換基で置換されてもよいフェニル、
(3)フェニルエチル、
(4)シクロペンチルエチル、である。
として特に好ましくは、ブチル、フェニルエチル、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニルである。
本発明の別の態様において、Rは好ましくは、
(1)C1−10アルキル基、又は、
(2)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)
である。
は、
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子、
(3)C1−6アルキル基、
(4)C6−14アリール基、
(5)C3−8シクロアルキル基、又は、
(6)C6−14アリール−C1−6アルキル基、を示す。
として好ましくは、
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(3)C1−6アルキル基(例、エチル、ペンチル)、
(4)C6−14アリール基(例、フェニル)、
(5)C6−14アリール(例、フェニル)−C1−6アルキル(好ましくは直鎖のC1−6アルキル、例、エチル)基、である。
としてより好ましくは、水素原子である。
及びRは、それぞれ独立して、
(1)水素原子、又は、
(2)C1−6アルキル基を示す。
及びRとして好ましくは、それぞれ独立して、
(1)水素原子、又は、
(2)C1−3アルキル基(例、メチル)である。
及びRとしてより好ましくは、ともに水素原子である。
また、一般式[I]において、下記一般式[Ia]
Figure 2019019144
[式中、
部分構造式:
Figure 2019019144
が、
Figure 2019019144
で表される基;
1aが、
(1)水素原子、
(2)C1−3アルキル基(例、メチル)、
(3)C6−14アリール基(例、フェニル)、
(4)C3−5シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(5)C6−14アリール(例、フェニル)−C1−3アルキル(好ましくは直鎖のC1−3アルキル、例、エチル)基、又は、
(6)C3−8シクロアルキル(例、シクロヘキシル)−C1−3アルキル(例、エチル)基;
2aが、
(1)水素原子、
(2)C1−10アルキル基、
(3)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されても
よいC6−14アリール基、
(4)C3−8シクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル)、
(5)C3−8シクロアルケニル基(例、シクロヘキセニル)、
(6)上記グループB
(例、(a)ハロゲン原子(例、塩素原子)、及び
(b)C1−6アルキル基(例、メチル))
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個(例、1個)の置換基で置換されてもよいヘテロアリール基(好ましくは単環のヘテロアリール基、例、チエニル)
(ここで、該ヘテロアリールは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子(例、硫黄原子)から選ばれる1乃至6個(例、1乃至4個)のヘテロ原子を有する)、
(7)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は
(8)C3−8シクロアルキル−C1−3アルキル基(該C3−8シクロアルキルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい);
3aが、
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(3)C1−6アルキル基(例、エチル、ペンチル)、
(4)C6−14アリール基(例、フェニル)、又は
(5)C6−14アリール(例、フェニル)−C1−6アルキル(好ましくは直鎖のC1−6アルキル、例、エチル)基;及び
4a及びR5aが、それぞれ独立して、
(1)水素原子、又は、
(2)C1−3アルキル基(例、メチル)]
で表される化合物が、より好ましい。
また、本発明化合物としては、上記一般式[Ia]で表される化合物のうち、
1aが、水素原子;
2aが、
(1)C1−10アルキル基(例、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、1−エチルプロピル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルペンチル)、
(2)上記グループB
(例、(a)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子)、
(b)C1−3アルキル基(例、メチル)、
(c)C3−5シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(d)シアノ基、及び
(e)ハロ−C1−3アルキル基(例、トリフルオロメチル))
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個(例、1乃至3個)の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基(例、フェニル)、
(3)C6−14アリール(例、フェニル)−C1−6アルキル(好ましくは直鎖のC1−6アルキル、例、メチル、エチル、プロピル)基
(該C6−14アリールは、上記グループB
(例、(a)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子)、
(b)C3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、及び
(c)ハロ−C1−6アルキル基(例、トリフルオロメチル))
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個(例、1乃至3個)の置換基で置換されてもよい)、又は
(4)C3−8シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル)−C1−3アルキル(例、メチル、エチル)基
(該C3−8シクロアルキルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい);
3aが、水素原子;及び
4a及びR5aが、ともに水素原子;
である化合物が、更に好ましい。
本発明の別の態様において、一般式[I]で表される化合物のうち、下記一般式[I−1]:
Figure 2019019144
[式中、
部分構造式:
Figure 2019019144
は、下記式:
Figure 2019019144
で表される基のいずれかであり;
11は、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル基(例、メチル)、
(3)フェニル基、
(4)C3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(5)フェニル−C1−6アルキル基、又は、
(6)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり;
21は、
(1)水素原子、
(2)C1−10アルキル基(例、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、1−エチルプロピル、3−メチルブチル、2
,2−ジメチルプロピル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルペンチル)、
(3)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基(例、フッ素原子、塩素原子、メチル、シアノ、シクロプロピル、トリフルオロメチル)で置換されてもよいフェニル基、
(4)C3−8シクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル)、
(5)C3−8シクロアルケニル基(例、シクロヘキセニル)、
(6)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基(例、塩素原子、メチル)で置換されてもよいチエニル基、
(7)フェニル−C1−6アルキル基(例、フェニルメチル、フェニルエチル、フェニルプロピル)(該フェニルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基(例、フッ素原子、塩素原子、シクロプロピル、トリフルオロメチル)で置換されてもよい)、又は、
(8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基(例、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル)、であり;
31は、
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(3)C1−6アルキル基(例、エチル、n−ペンチル)、
(4)フェニル基、
(5)C3−8シクロアルキル基、又は、
(6)フェニル−C1−6アルキル基(例、フェニルエチル)であり;
41及びR51は、それぞれ独立して、
(1)水素原子、又は、
(2)C1−6アルキル基(例、メチル)である。]
で表される化合物が好ましい。
一般式[I−1]で表される化合物のうち、
11が、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル基(例、メチル)、
(3)フェニル基、又は
(4)C3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)であり;
21が、
(1)水素原子、
(2)C1−10アルキル基(例、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、1−エチルプロピル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルペンチル)、
(3)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基(例、フッ素原子、塩素原子、メチル、シアノ、シクロプロピル、トリフルオロメチル)で置換されてもよいフェニル基、
(4)C3−8シクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル)、
(5)C3−8シクロアルケニル基(例、シクロヘキセニル)、
(6)上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基(例、塩素原子、メチル)で置換されてもよいチエニル基、
(7)フェニル−C1−6アルキル基(例、フェニルメチル、フェニルエチル、フェニル
プロピル)(該フェニルは、上記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基(例、フッ素原子、塩素原子、シクロプロピル、トリフルオロメチル)で置換されてもよい)、又は、
(8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基(例、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル)であり;
31が、
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(3)C1−6アルキル基(例、エチル、n−ペンチル)、
(4)フェニル基、又は、
(6)フェニル−C1−6アルキル基(例、フェニルエチル)であり;
41及びR51が、それぞれ独立して、
(1)水素原子、又は、
(2)C1−6アルキル基(例、メチル)である、
化合物が好ましく、
11が、水素原子、メチル、フェニル、又はシクロプロピルであり;
21が、水素原子;エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、1−エチルプロピル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルペンチル;フッ素原子、塩素原子、メチル、シアノ、シクロプロピルおよびトリフルオロメチルから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいフェニル;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル;シクロヘキセニル;塩素原子およびメチルから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいチエニル;フェニルメチル、フェニルエチル、フェニルプロピル(該フェニルは、フッ素原子、塩素原子、シクロプロピルおよびトリフルオロメチルから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい);シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルエチル、又はシクロヘキシルエチルであり;
31が、水素原子、塩素原子、エチル、n−ペンチル、フェニル、又はフェニルエチルであり;
41及びR51が、それぞれ独立して、水素原子、又はメチルである、
化合物がより好ましい。
本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物としては、実施例1〜122記載の化合物が好ましく、実施例1、2、21、31、40、44、47、52、60、74、79、116、118、119、120、121及び122記載の化合物が特に好ましい。
一般式[I]で表される化合物の医薬上許容される塩とは、本発明化合物と無毒の塩を形成するものであればいかなる塩でもよく、例えば、無機酸との塩、有機酸との塩、無機塩基との塩、有機塩基との塩、アミノ酸との塩等が挙げられる。
無機酸との塩として、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等との塩が挙げられる。
有機酸との塩として、例えば、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、グルコン酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。
無機塩基との塩として、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
有機塩基との塩として、例えば、メチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、グアニジン、ピリジン、ピコリン、コリン、シンコニン、メグルミン等との塩が挙げられる。
アミノ酸との塩として、例えば、リジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
公知の方法に従って、一般式[I]で表される化合物と、無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸、又はアミノ酸とを反応させることにより、各々の塩を得ることができる。
「溶媒和物」とは、一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩に、溶媒の分子が配位したものであり、水和物も包含される。溶媒和物は、医薬上許容される溶媒和物が好ましい。例えば、一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩の水和物、エタノール和物、ジメチルスルホキシド和物等が挙げられる。具体的には、一般式[I]で表される化合物の半水和物、1水和物、2水和物又は1エタノール和物、或いは一般式[I]で表される化合物のナトリウム塩の1水和物又は2塩酸塩の2/3エタノール和物等が挙げられる。
公知の方法に従って、本発明化合物又はその医薬上許容される塩の溶媒和物を得ることができる。
また、一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物においては、種々の「異性体」が存在する。例えば、幾何異性体としてE体及びZ体が存在し、また、不斉炭素原子が存在する場合は、これらに基づく立体異性体としての鏡像異性体及びジアステレオマーが存在する。また、軸不斉が存在する場合は、これらに基づく立体異性体が存在する。また、互変異性体が存在し得る。従って、本発明の範囲にはこれらすべての異性体及びそれらの混合物が包含される。
また、本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物は、同位元素(例えば、H、14C、35S等)で標識されていてもよい。
一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物としては、実質的に精製された、一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物が好ましい。さらに好ましくは、医薬品として使用できる純度に精製された、一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物である。
本発明においては、一般式[I]で表される化合物のプロドラッグもまた、有用な薬剤となり得る。「プロドラッグ」とは、化学的又は代謝的に分解し得る基を有し、生体に投与された後、例えば、加水分解、加溶媒分解、又は、生理的条件下で分解することによって、元の化合物に復元して本来の薬効を示す本発明化合物の誘導体であり、共有結合によらない複合体、及び、塩も含まれる。プロドラッグは、例えば、経口投与における吸収改善のため、或いは、標的部位へのターゲティングのために利用される。
修飾部位としては本発明化合物中の水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの反応性の高い官能基が挙げられる。
水酸基の修飾基として具体的には、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、ピバロイル基、パルミトイル基、ベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、ジメチルカルバモイル基、ジメチルアミノメチルカルボニル基、スルホ基、アラニル基、フマリル基等が挙げられる。また、ナトリウム塩化した3−カルボキシベンゾイル基、2−カルボキシエチルカルボニル基等が挙げられる。
カルボキシル基の修飾基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ピバロイルオキシメチル基、
カルボキシメチル基、ジメチルアミノメチル基、1−(アセチルオキシ)エチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、1−(イソプロピルオキシカルボニルオキシ)エチル基、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、ベンジル基、フェニル基、o−トリル基、モルホリノエチル基、N,N−ジエチルカルバモイルメチル基、フタリジル基等が挙げられる。
アミノ基の修飾基として具体的には、tert−ブチル基、ドコサノイル基、ピバロイルメチルオキシ基、アラニル基、ヘキシルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基、3−メチルチオ−1−(アセチルアミノ)プロピルカルボニル基、1−スルホ−1−(3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)メチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メトキシカルボニル基、テトラヒドロフラニル基、ピロリジルメチル基等が挙げられる。
「医薬組成物」としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等の経口剤、或いは外用剤、坐剤、注射剤、点眼剤、経鼻剤、経肺剤等の非経口剤が挙げられる。
本発明医薬組成物は、医薬製剤の技術分野において公知の方法に従って、一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を、少なくとも1種以上の医薬上許容される担体等と、適宜、適量混合等することによって、製造される。該医薬組成物中の一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の含量は、剤形、投与量等により異なるが、例えば、組成物全体の0.1乃至100重量%である。
「医薬上許容される担体」としては、製剤素材として慣用の各種有機又は無機担体物質が挙げられ、例えば、固形製剤における賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤等、或いは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等が挙げられる。更に必要に応じて、保存剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物が用いられる。
「賦形剤」としては、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、トウモロコシデンプン、デキストリン、微結晶セルロース、結晶セルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、アラビアゴム等が挙げられる。
「崩壊剤」としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロース等が挙げられる。
「結合剤」としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、結晶セルロース、白糖、デキストリン、デンプン、ゼラチン、カルメロースナトリウム、アラビアゴム等が挙げられる。
「流動化剤」としては、例えば、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。
「滑沢剤」としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
「溶剤」としては、例えば、精製水、エタノール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
「溶解補助剤」としては、例えば、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
「懸濁化剤」としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プロピレングリコール、ポビドン、メチルセルロース、モノステアリン酸グリセリン等が挙げられる。
「等張化剤」としては、例えば、ブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、D−マンニトール等が挙げられる。
「緩衝剤」としては、例えば、リン酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
「無痛化剤」としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。
「保存剤」としては、例えば、パラオキシ安息香酸エチル、クロロブタノール、ベンジルアルコール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸等が挙げられる。
「抗酸化剤」としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸等が挙げられる。
「着色剤」としては、例えば、食用色素(例:食用赤色2号若しくは3号、食用黄色4号若しくは5号等)、β−カロテン等が挙げられる。
「甘味剤」としては、例えば、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム等が挙げられる。
本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物は、プロリル水酸化酵素(PHD)阻害作用によるEPO産生誘導活性を有し、EPOの産生低下に起因する各種疾患や病態(障害)の予防又は治療に使用され得る。
EPOの産生低下に起因する各種疾患や病態(障害)としては、貧血等が挙げられる。
一般的に、貧血としては、骨髄での造血異常による貧血、鉄、ビタミンB12又は葉酸の欠乏による貧血、事故や手術施行時の出血、慢性炎症(自己免疫疾患、悪性腫瘍、慢性感染症、形質細胞異常症等)に伴う貧血、内分泌疾患(甲状腺機能低下症、多腺性自己免疫症候群、IA型糖尿病、不正子宮出血等)に伴う貧血、慢性心不全に伴う貧血、潰瘍に伴う貧血、肝疾患に伴う貧血、老人性貧血、薬剤性貧血、腎性貧血(腎不全に伴う貧血)、化学療法に伴う貧血等があげられる。
また、PHDを阻害し、HIFを安定化することにより、改善が期待される疾病としては、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞等)、虚血性脳血管障害(脳梗塞、脳塞栓症、一過性脳虚血発作等)、慢性腎不全(虚血性腎症、尿細管間質性障害等)、糖尿病合併症(糖尿病性創傷等)、認知障害(認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病等)等があげられる。
本発明のプロリル水酸化酵素(PHD)阻害剤およびEPO産生誘導剤は、好ましくは、貧血治療剤、さらに好ましくは腎性貧血の治療剤として使用される。
本発明医薬組成物は、ヒトはもちろんのこと、ヒト以外の哺乳動物(例:マウス、ラッ
ト、ハムスター、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サル等)に対しても、経口的又は非経口的(例:局所、直腸、静脈投与等)に投与することができる。投与量は、投与対象、疾患、症状、剤形、投与ルート等により異なるが、例えば、成人の患者(体重:約60kg)に経口投与する場合の投与量は、有効成分である本発明化合物として、1日あたり、通常約1mg乃至1gの範囲である。これらの量を1回乃至数回に分けて投与することができる。
本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物は、PHDを阻害し、EPOの産生を誘導するので、貧血の治療剤又は予防剤の有効成分として、用いることができる。
「PHDを阻害する」とは、プロリル水酸化酵素としての機能を特異的に阻害してその活性を消失若しくは減弱することを意味し、例えば、後述する試験例1の条件に基づいて、プロリル水酸化酵素の機能を特異的に阻害することを意味する。「PHDを阻害する」とは、好ましくは、「ヒトPHDを阻害する」である。「PHD阻害剤」として、好ましくは、「ヒトPHD阻害剤」である。
「EPOの産生を誘導する」とは、腎臓等でのエリスロポエチンの産生が促進されることを意味し、例えば、後述する試験例2の条件に基づいて、エリスロポエチンの産生が誘導されることを意味する。「EPOの産生を誘導する」とは、好ましくは、「ヒトEPOの産生を誘導する」である。「EPO産生誘導剤」として、好ましくは、「ヒトEPO産生誘導剤」である。
上記一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を、医薬分野で行われている一般的な方法で、1剤又は複数の他の薬剤(以下、「併用薬剤」ともいう)と組み合わせて使用(以下、「併用」ともいう)することができる。
上記一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、配合剤として投与してもよいし、両製剤を同時に又は一定の間隔をおいて投与してもよい。また、本発明医薬組成物及び併用薬剤とからなるキットであることを特徴とする医薬として用いてもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、疾患、症状、剤形、投与ルート、投与時間、組み合わせ等により適宜選択することができる。併用薬剤の投与形態は、特に限定されず、本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物と併用薬剤とが組み合わされていればよい。
併用薬剤としては、例えば、貧血の治療剤及び/又は予防剤等が挙げられ、本発明の化合物とを組み合わせて用いることができる。
「貧血の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、クエン酸第一鉄、硫酸鉄等が挙げられる。
PHDとしては、PHD2及びPHD3が挙げられる。
次に、本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の製造方法を具体的に説明する。しかしながら本発明はこれらの製造方法に限定されるものではないことは勿論である。本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を製造するに際し、反応の順序は適宜変更し得る。合理的と思われる工程又は置換部位から反応を行えばよい。
また、各工程間に適宜置換基変換(置換基の変換又は更なる修飾)工程が挿入されていてもよい。反応性官能基がある場合は、適宜保護、脱保護を行えばよい。また、反応の進行を促進するために、例示した試薬以外の試薬を適宜用いることができる。また、製造方
法未記載の原料化合物は市販されているか又は既知の合成反応を組み合わせて容易に調製可能な化合物である。
各工程で得られる化合物は、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の慣用される常法で精製することができるが、場合によっては、単離精製せず次の工程に進むことができる。
以下の製造方法において、「室温」とは1〜40℃を意味する。
製法I−1
Figure 2019019144
(式中、R11aおよびR11cは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチ
ル基等のカルボキシル基の保護基であり、R11bは、アセチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等の水酸基の保護基であり、X11aおよびX11bはそれぞれ、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子、フッ素原子等のハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を示す。)
第1工程
化合物[I−1−1]を常法に従い、メタル化を行い、その後二酸化炭素を用いて、カルボキシル基を導入することにより、化合物[I−1−2]を得ることができる。メタル化については、低温条件下、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等の単独又は混合溶媒中、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムアミド、ナトリウムアミド等の有機金属試薬と反応させてメタル化を行い、その後、二酸化炭素と反応させることにより、化合物[I−1−2]を得ることができる。
第2工程
化合物[I−1−2] のカルボキシル基に、常法に従い、保護基を導入することにより
、化合物[I−1−3]を得ることができる。例えば、保護基がtert−ブチル基の場合は、低温乃至加温条件下、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の酸存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、tert−ブチル 2,2,2−トリクロロアセトイミダートと反応させることにより、化合物[I−1−3]を得ることができる。
第3工程
化合物[I−1−3]に、常法に従い、R11bで表される保護基で保護された水酸基を導入することにより、化合物[I−1−4]を得ることができる。例えば、ベンジル基で保護された水酸基を導入する場合、化合物[I−1−3]を、低温乃至加温条件下、トリエチルアミン、カリウムtert−ブトキシド、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等の塩基の存在下、ヘキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、トルエン等の単独又は混合溶媒中、ベンジルアルコールと反応させることにより、化合物[I−1−4]を得ることができる。
第4工程
化合物[I−1−4]を、低温乃至加温条件下、クロロホルム、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、ヒドラジン一水和物と反応させることにより化合物[I
−1−5]を得ることができる。
第5工程
化合物[I−1−5]を、低温乃至加温条件下、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸等の酸存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒又は無溶媒において、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル等のオルトエステル化合物またはギ酸と反応させることにより化合物[I−
1−6]を得ることができる。
第6工程
化合物[I−1−6]を、室温乃至加温条件下、水酸化ナトリウム、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン等の塩基の存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、環内転位反応を行うことにより、化合物[I−1−7]を得ることができる。
第7工程
化合物[I−1−7]のカルボキシル基の保護基を常法に従い、脱保護することにより、化合物[I−1−8]を得ることができる。例えば、R11aがtert−ブチル基の場合、低温乃至加温条件下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の酸と反応させることにより化合物[I−1−8]を得ることができる。R11aがメチル基、エチル基やtert−ブチル基の場合は、化合物[I−1−7]を低温乃至加温条件下、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化リチウム等の塩基存在下、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の溶媒と水との混合溶媒中、加水分解することにより、化合物[I−1−8]を得ることができる。
第8工程
化合物[I−1−8] のカルボキシル基に常法に従い、保護基を導入することにより、
化合物[I−1−9]を得ることができる。例えば、保護基がエチル基の場合は低温乃至加温条件下、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、化合物[I−1−8]をN,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタールと反応させることにより、化合物[I−1−9]を得ることができる。
なお、第7工程及び第8工程は省略することもできる。その場合、R11a=R11c
である。
第9工程
化合物[I−1−9]のピリジン環上に常法に従い、脱離基を導入することにより、化合物[I−1−10]を得ることができる。ジ置換体化合物[I−1−11]が得られることもある。脱離基がヨウ素原子の場合、低温条件下、ヘキサン、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等の単独又は混合溶媒中、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムアミド、ナトリウムアミド等の有機金属試薬と反応させてメタル化を行い、その後ヨウ素と反応させることにより、化合物[I−1―10]および化合物[I−1−11]を得ることができる。
製法I−2
Figure 2019019144
(式中、R12aは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基であり、その他の記号は前述のとおりである。また、[1−2−1]から[1−2−4]のRは定義された以外の置換基の場合でも、適宜置換基変換を行うことにより、最終的に定義されたものとなればよい。)
第1工程
化合物[I−1−10]に置換基Rもしくはその前駆体を、常法に従い導入することにより、化合物[I−2−1]を得ることができる。例えばRがブチル基の場合、化合物[
I−1−10]を室温乃至加温条件下、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、酢酸パラジウム−トリ
フェニルホスフィン等のパラジウム触媒及び酢酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、リン酸水素ナトリウム、炭酸セシウム等の塩基の存在下、必要に応じて炭酸銀、硝酸銀、酸化銀(I)などの銀塩を加えて、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、水等の単独又は混合溶媒中、ブチルボロン酸と反応させることにより、化合物[I−2−1]を得ることができる。
第2工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物[I−2−1]のカルボキシル基の保護基を脱保護することにより、化合物[I−2−2]を得ることができる。
第3工程
化合物[I−2−2]に、常法に従い、HNC(R)(R)COOR12aで表されるグリシン誘導体を縮合することにより、化合物[I−2−3]を得ることができる。例えば、低温乃至加温条件下、化合物[I−2−2]を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,1’―カルボニルジイミダゾール、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド又はその塩、ジフェニルホスホリルアジド等の縮合剤及び必要に応じてN−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ジメチルアミノピリジン等の存在下、必要に応じて炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、モルホリン、ピリジン等の塩基を加えて、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、酢酸エチル、塩化メチレン、トルエン等の溶媒中、HNC(R)(R)COOR12aで表されるグリシン誘導体と縮合することにより化合物[I−2−3]を得ることができる。
第4工程
化合物[I−2−3]の水酸基の保護基R11bを常法に従い、脱保護することにより、化合物[I−2−4]を得ることができる。例えば、R11bがベンジル基の場合、室温乃至加熱条件下、水素雰囲気下、常圧乃至加圧条件下、パラジウム炭素、水酸化パラジウム、酸化白金、白金炭素、ラネーニッケル等の触媒の存在下、ヘキサン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸、水等の単独又は混合溶媒中で水素化することにより化合物[I−2−4]を得ることができる。
第5工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物 [I−2−4]のカルボキシル基の保護
基を脱保護することにより、化合物[I−2−5]を得ることができる。
製法I−3
Figure 2019019144
(式中、[I−3−1]と[I−3−2]のRおよびRは定義された以外の置換基の場合でも、適宜置換基変換を行うことにより、最終的に定義されたものとなればよい。その他すべての記号は前述のとおりである。)
第1工程
製法I−2の第1工程と同様の方法で、化合物[I−1−11]に置換基RとRもしくはその前駆体を導入することにより、化合物[I−3−1]を得ることができる。例えば、RおよびRの前駆体として、アルケニル基を導入する場合、製法I−2の第1工程と同様の方法で、化合物[I−1−11]とアルケニルボロン酸を反応させることにより、化合物[I−3−1]を得ることができる。
第2工程
製法I−2の第4工程と同様の方法で、化合物[I−3−1]のR11bを脱保護することにより、化合物[I−3−2]を得ることができる。
第3工程
化合物[I−3−2]に、HNC(R)(R)COOHで表されるグリシン誘導体を反応させることにより、化合物[I−3−3]を得ることができる。例えば、化合物[I
−3−2]を、室温乃至加温条件下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、トルエン
、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、2−メトキシエタノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、グリシン誘導体のナトリウム塩と反応させることにより化合物[I−3−3]を得ることができる。
製法I−4
Figure 2019019144
(式中、[I−4−2]および[I−4−3]のRは定義された以外の置換基の場合でも、適宜置換基変換を行うことにより、最終的に定義されたものとなればよい。その他すべての記号は前述のとおりである。)
第1工程
化合物[I−1−11]を低温乃至加温条件下、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ
)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、酢酸パラジ
ウム−トリフェニルホスフィン等のパラジウム触媒及び水素化トリn−ブチルすず等の還
元剤の存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、攪拌することにより、化合物[I
−4−1]を得ることができる。
第2工程
製法I−2の第1工程と同様の方法で、化合物[I−4−1]のX11bを、Rもしくはその前駆体で置換することにより、化合物[I−4−2]を得ることができる。
第3工程
製法I−2の第4工程と同様の方法で、化合物[I−4−2]のR11bを脱保護することにより、化合物[I−4−3]を得ることができる。
第4工程
製法I−3の第3工程と同様の方法で、化合物[I−4−3]とHNC(R)(R)COOHで表されるグリシン誘導体、またはその金属種との塩を反応させることにより、化合物[I−4−4]を得ることができる。
製法I−5
Figure 2019019144
(式中、すべての記号は前述のとおりである。)
第1工程
化合物[I−1−10]に常法に従い、置換基Rを導入することにより、化合物[I−
5−1]を得ることができる。例えば、Rがクロロ基の場合、化合物[I−1−10]を
低温条件下、n−ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、tert−ブトキシド等の有機金属試薬存在下、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等の単独又は混合溶媒中、ヘキサクロロエタン等のクロロ化剤と反応させることにより、化合物[I−5−1]を得ることができる。
第2工程
製法I−2の第1工程と同様の方法で、化合物[I−5−1]の置換基X11bを、置換基Rもしくはその前駆体で置換することにより、化合物[I−5−2]を得ることができる。
第3工程
製法I−2の第4工程と同様の方法で、化合物[I−5−2]の水酸基の保護基R11bを脱保護することにより、化合物[I−5−3]を得ることができる。
第4工程
製法I−3の第3工程と同様の方法で、化合物[I−5−3]とHNC(R)(R)COOHで表されるグリシン誘導体、またはその金属種との塩を反応させることにより、化合物[I−5−4]を得ることができる。
製法I−6
Figure 2019019144
(式中、R16aは、アセチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等の水酸基の保護基であり、R16bおよびR16cは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基であり、X16aはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を示し、その他の記号は前述のとおりである。また、[1−6−4]から[1−6−10]のRは定義された以外の置換基の場合でも、適宜置換基変換を行うことにより、最終的に定義されたものとなればよい。)
第1工程
製法I−1の第3工程と同様にして、化合物[I−6−1]に保護基R16aで保護された水酸基を導入することにより、化合物[I−6−2]を得ることができる。
第2工程
製法I−1の第1工程と同様にして、化合物[I−6−2]に保護基R16bで保護されたカルボキシル基を導入することにより、化合物[I−6−3]を得ることができる。
第3工程
製法I−2の第1工程と同様にして、化合物[I−6−3]に置換基Rもしくはその前駆体を導入することにより、化合物[I−6−4]を得ることができる。
第4工程
製法I−1の第4工程と同様にして、化合物[I−6−4]より、化合物[I−6−5]を得ることができる。
第5工程
製法I−1の第5工程と同様にして、化合物[I−6−5]より、化合物[I−6−6]を得ることができる。
第6工程
製法I−1の第6工程と同様にして、化合物[I−6−6]より、化合物[I−6−7]を得ることができる。
第7工程
製法I−1の第7工程と同様にして、化合物[I−6−7]のカルボキシル基の保護基を脱保護することにより、化合物[I−6−8]を得ることができる。
第8工程
製法I−2の第3工程と同様にして、化合物[I−6−8]にHNC(R)(R)COOR16cで表されるグリシン誘導体を縮合することにより、化合物[I−6−9]を得ることができる。
第9工程
製法I−2の第4工程と同様にして、化合物[I−6−9]の水酸基の保護基R16aを脱保護することにより、化合物[I−6−10]を得ることができる。
第10工程
製法I−1の第7工程と同様にして、化合物[I−6−10] のカルボキシル基の保護
基を脱保護することにより、化合物[I−6−11]を得ることができる。
製法I−7
Figure 2019019144
(式中、R17aは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基であり、X17aはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を示す。)
第1工程
化合物[I−7−1]を、低温乃至加温条件下、ヘキサン、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレン、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、ニッケル(II)アセチルアセトナート等の有機金属試薬存在下、シアナミドと反応させることにより化合物[I−7−2]を得ることができる。
第2工程
化合物[I−7−2] の水酸基を常法に従い、脱離基へと変換することにより化合物[I−7−3]を得ることができる。例えば脱離基X17aが塩素原子の場合、化合物[I−7−2]を、低温乃至加温条件下、ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム、塩化
メチレン、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、2−ピロリドン、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中又は無溶媒下、必要に応じて、トリエチルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等の塩基および必要に応じてN,N−ジメチルホルムアミドの存在下、塩化チオニル、オキザリルクロリド、トリホスゲン、五塩化リン、オキシ塩化リン等を用いて塩素化することにより、化合物[I−7−3]を得ることができる。
第3工程
化合物[I−7−3]を、低温乃至加温条件下、酢酸エチル、クロロホルム、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、N,N−ジメチルホルムアミドジアルキルアセタールと反応させた後、さらにヒドロキシルアミンあるいはその塩酸塩と反応させることにより化合物[I−7−4]を得ることができる。
第4工程
化合物[I−7−4]を、低温乃至高温条件下、ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、ポリリン酸、塩化チオニル、オキシ塩化リン、p−トルエンスルホニルクロリド、無水酢酸、塩化アセチル、トリフルオロ酢酸無水物等を用いて脱水反応させることにより化合物[I−7−5]を得ることができる。
製法I−8
Figure 2019019144
(式中、R18aはアセチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等の水酸基の保護基であり、R18bは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基を示し、その他の記号は前述のとおりである。)
第1工程
製法I−2の第1工程と同様の方法で、化合物[I−7−5]に置換基Rもしくはその前駆体を、常法に従い導入することにより化合物[I−8−1]を得ることができる。
第2工程
化合物[I−8−1]に、R18aで表される保護基で保護された水酸基を導入することにより、化合物[I−8−2]を得ることができる。例えば、メチル基で保護された水酸基を導入する場合、化合物[I−8−1]を、低温乃至加温条件下、ヘキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,
4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、メタノール、水等の単独又は混合溶媒中、ナトリウムメトキシドと反応させるか、低温乃至加温条件下、メタノール単独又はヘキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、トルエン等との混合溶媒中、トリエチルアミン、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等の塩基と反応させることにより化合物[I−8−2]を得ることができる。
第3工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物[I−8−2] のカルボキシル基の保護
基を脱保護することにより、化合物[I−8−3]を得ることができる。
第4工程
製法I−2の第3工程と同様の方法で、化合物[I−8−3]に、HNC(R)(R)COOR18bで表されるグリシン誘導体を縮合することにより化合物[I−8−4]を得ることができる。
第5工程
化合物[I−8−4]の水酸基の保護基R18aとカルボキシル基の保護基R18bとを常法に従い、脱保護することにより化合物[I−8−5]を得ることができる。例えば、R18aがメチル基でR18bがtert−ブチル基の場合、化合物[I−8−4]を、室温乃至加温条件下、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の酸存在下、ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、酢酸、水等の単独又は混合溶媒中、攪拌することにより化合物[I−8−5]を得ることができる。
製法I−9
Figure 2019019144
(式中、R19aは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基であり、R19bは、リチウム、ナトリウム、カルシウム等、カルボン酸やフェノールと塩を形成する金属種であり、その他の記号は前述のとおりである。)
第1工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物[I−8−1] のカルボキシル基の保護
基を脱保護することにより、化合物[I−9−1]を得ることができる。
第2工程
製法I−2の第3工程と同様の方法で、化合物[I−9−1] とHNC(R)(R
)COOR19aで表されるグリシン誘導体を縮合することにより、化合物[I−9−
2]を得ることができる。
第3工程
化合物[I−9−2] に、塩基を反応させることにより、化合物[I−9−3]を得るこ
とができる。例えば、R19bがナトリウムの場合、室温乃至加温条件下、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、水等の単独又は混合溶媒中、水酸化ナトリウムと反応させることにより、化合物[I−9−3]を得ることができる。
第4工程
化合物[I−9−3] に、低温乃至加温条件下、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、水等の単独又は混合溶媒中、酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸等の酸を反応させることにより、化合物[I−9−4]を得ることができる。
製法II−1
Figure 2019019144
(式中、R21aはベンジル基、アセチル基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等の水酸基の保護基であり、R21bは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基を示し、その他の記号は前述のとおりである。また、[II−1−8]から[II−
1−9]のRは定義された以外の置換基の場合でも、適宜置換基変換を行うことにより
、最終的に定義されたものとなればよい。)
第1工程
化合物[II−1−1]を低温乃至加温条件下、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の酸存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、2−プロパノール、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、2,5−ヘキサンジオンと反応させることにより、化合物[II−1
−2]を得ることができる。
第2工程
製法I−1の第3工程と同様の方法で、化合物[II−1−2]にR21aで表される保護基で保護された水酸基を導入することにより、化合物[II−1−3]を得ることができる。
第3工程
化合物[II−1−3]を低温乃至加温条件下、トリエチルアミン、カリウムtert−ブトキシド、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムジイソプロピルアミド等の塩基および塩化ヒドロキシルアンモニウム存在下、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、攪拌することにより化合物[II−1−4]を得ることができる。
第4工程
化合物[II−1−4]を室温乃至加温条件下、酢酸エチル、クロロホルム、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールと反応させて得られる化合物を、低温乃至高温条件下、ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、モルホリン、ピリジン等の塩基存在下、ヒドロキシルアミンあるいはその塩と反応させた後にポリリン酸と反応させるか、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸と反応させることにより化合物[II−1−5]を得ることができる。
第5工程
製法I−1の第1工程と同様の方法で、化合物[II−1−5]にカルボキシル基を導入することにより、化合物[II−1−6]を得ることができる。
第6工程
化合物[II−1−6]のカルボキシル基に常法に従い、保護基R21bを導入することにより、化合物[II−1−7]を得ることができる。例えば、R21bがエチル基の場合、化合物[II−1−6]を室温乃至加温条件下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタールと反応させることにより、化合物[II−1−7]を得ることができる。
第7工程
化合物[II−1−7]に常法に従い、置換基Rもしくはその前駆体を導入することにより、化合物[II−1−8]を得ることができる。例えば、tert−ブチルアセチレン基を導入する場合、化合物[II−1−7]を室温乃至加温条件下、[1,1−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロ
リド、酢酸パラジウム−トリフェニルホスフィン等のパラジウム触媒、酢酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、リン酸水素ナトリウム、炭酸セシウム等の塩基およびヨウ化銅の存在下、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、水等の単独又は混合溶媒中、tert−ブチルアセチレンと反応させることにより、化合物[II−1−8]を得ることができる。
第8工程
製法I−2の第4工程と同様の方法で、化合物[II−1−8]の水酸基の保護基R21aを脱保護することにより、化合物[II−1−9]を得ることができる。
第9工程
製法I−3の第3工程と同様の方法で、化合物[II−1−9]から、化合物[II−1
−10]を得ることができる。
なお、本製法ではRが水素原子の場合の製造方法について記載した。Rが前述の置換基であって、水素原子以外のものの場合は、第4工程において、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールに代えて、所望の置換基で置換された、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールを用い、第5工程以降は本製造方法に記載の方法と同様の方法で行えばよい。
製法III−1
Figure 2019019144
(式中、R31aおよびR31dはそれぞれ、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基であり、R31bおよびR31cは、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基等のアミノ基の保護基であり、X31aおよびX31bはそれぞれ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を示し、その他の記号は前述の通りである。)
第1工程
化合物[I−1−4]のR11bを製法I−2の第4工程と同様の方法で脱保護することにより得られる化合物[III−1−1]に常法に従い、脱離基X31bを導入することにより、化合物[III−1−2]を得ることができる。例えば、X31bが臭素原子の場合、化合物[III−1−1]を低温乃至加温条件下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、臭素やN−ブロモスクシンイミドと反応させることにより、化合物[III−1−2]を得ることができる。
第2工程
化合物[III−1−2]に常法に従い、R31bを導入することにより、化合物[II
I−1−3]を得ることができる。例えば、R31bがベンジル基の場合、酢酸エチル、
クロロホルム、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、炭酸カリウム、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、炭酸セシウム等の塩基の存在下、化合物[III−1−2]と塩化ベンジルや臭化ベンジルを反応させることにより、化合物[III−1−3]を得ることができる。
第3工程および第4工程
化合物[III−1−3]のR31aを製法I−1の第7工程と同様の方法で脱保護した後、常法に従い、酸クロライドとした後、低温乃至加温条件下、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン等の単独又は混合溶媒中、HNC(R)(R)COOR31dで表されるグリシン誘導体と反応させて化合物[III−
1−4]とし、さらにこのものを、低温乃至加温条件下、トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の単独又は混合溶媒中、化合物[III−1−5]と反応させることにより、[III−1−6]を得ることができる。
第5工程
製法I−2の第1工程と同様の方法で、化合物[III−1−6]から、化合物[III
−1−7]を得ることができる。
第6工程
製法I−2の第4工程と同様の方法で、化合物[III−1−7]のR31bを脱保護することにより、化合物[III−1−8]を得ることができる。
第7工程
化合物[III−1−8]のアミノ基の保護基R31cを常法に従い、脱保護することに
より、化合物[III−1−9]を得ることができる。例えば、R31cがtert-ブトキシカルボニル基の場合、低温乃至室温条件下、塩化水素、硫酸、臭化水素、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などの酸存在下、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、トルエン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、水等の単独又は混合溶媒中、攪拌することにより、化合物[III−1−9]を得ることができる。
第8工程
製法I−1の第5工程と同様の方法で、化合物[III−1−9]から、化合物[III
−1−10]を得ることができる。
第9工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物[III−1−10]のカルボキシル基の保護基を脱保護することにより、化合物[III−1−11]を得ることができる。
製法III−2
Figure 2019019144
(式中、R32aは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基を示し、その他の記号は前述のとおりである。)
第1工程
製法I−1の第5工程と同様の方法で化合物[I−6−5]より化合物[III−2−1]を得ることができる。
第2工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物[III−2−1]のカルボキシル基の保護基を脱保護することにより、化合物[III−2−2]を得ることができる。
第3工程
製法I−2の第3工程と同様の方法で、化合物[III−2−2]にHNC(R)(R)COOR32aで表されるグリシン誘導体を縮合させることにより、化合物[II
I−2−3]を得ることができる。
第4工程
製法I−2の第4工程と同様の方法で、化合物[III−2−3]のR16aを脱保護することにより、化合物[III−2−4]を得ることができる。
第5工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物[III−2−4]のカルボキシル基の保護基を脱保護することにより、化合物[III−2−5]を得ることができる。
製法IV−1
Figure 2019019144
(式中、R41aは、アセチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等の水酸基の保護基であり、R41bは、メチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブチル基等のカルボキシル基の保護基であり、X41aおよびX41bはそれぞれ、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基等の脱離基を示し、その他の記号は前述のとおりである。)
第1工程
化合物[IV−1−1]の脱離基X41aを常法に従い、ホルミル基に変換することにより、化合物[IV−1−2]を得ることができる。化合物[IV−1−1]を、低温条件下、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等の単独又は混合溶媒中、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムアミド、ナトリウムアミド等の有機金属試薬と反応させ、さらにN,N−ジメチルホルムアミドと反応させることにより、化合物[IV−1−2]を得ることができる。
第2工程および第3工程
化合物[IV−1−2]を室温乃至加温条件下、酢酸エチル、クロロホルム、トルエン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の単独又は混合溶媒中、脱離基X41bを有するヒドラジンと反応させ、さらに、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン等塩基を加えて攪拌することにより、化合物[IV−1−4]を得ることができる。
第4工程
製法I−1の第1工程と同様の方法で化合物[IV−1−4]から、化合物[IV−1−5]を得ることができる。
第5工程
製法I−2の第3工程と同様の方法で、化合物[IV−1−5]にグリシン誘導体を縮合することにより、化合物[IV−1−6]を得ることができる。
第6工程
製法I−2の第4工程と同様の方法で、化合物[IV−1−6]のR41aを脱保護することにより、化合物[IV−1−7]を得ることができる。
第7工程
製法I−1の第7工程と同様の方法で、化合物[IV−1−7]のカルボキシル基の保護基を脱保護することにより、化合物[IV−1−8]を得ることができる。
なお、本製法ではRが水素原子の場合の製造方法について記載した。Rが前述の置換基であって、水素原子以外のものの場合は、第1工程において、N,N−ジメチルホルムアミドに代えて、所望の置換基で置換された、N,N−ジメチルホルムアミドを用い、第2工程以降は本製造方法に記載の方法と同様の方法で行えばよい。
次に、本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の製造方法を、実施例によって具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
{[5-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル)-7-ヒドロキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル]アミノ}酢酸 塩酸塩の製造
工程1−1
Figure 2019019144
窒素気流下、ジイソプロピルアミン(198ml)とテトラヒドロフラン(1000ml)を混合し、ドライアイス/ヘキサンバス冷却下、n−ブチルリチウム(2.76M、500ml)を滴下した。ドライアイス/ヘキサンバス冷却下1時間攪拌した後、2,4
−ジクロロピリジンを滴下した。ドライアイス/ヘキサンバス冷却下さらに1時間攪拌した後、−60℃以上の温度にならないようにしながら温度上昇が止まるまで、二酸化炭素を吹き付けた。ドライアイス/ヘキサンバス冷却下、二酸化炭素をさらに30分吹き付けた後、4N塩酸(1000ml)を滴下した。水層を酢酸エチルで2回(各1000ml、500ml)抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた固体をヘキサンでスラリーすることにより、上記スキームに記載の化合物(243g、96%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 7.74 (1H, d, J = 5.6 Hz), 8.47 (1H, d, J = 5.6 Hz), 14.53 (1H, br s).
工程1−2
Figure 2019019144
工程1−1で得られた化合物(234g)とテトラヒドロフラン(1200ml)を混合し、三ふっ化ほう素−ジエチルエーテル錯体(8ml)を加えた。次いで氷冷下tert−ブチル2,2,2−トリクロロアセトイミダート(361ml)を滴下した。この反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1200ml)と水(1200ml)を加えた後、水層を酢酸エチル(1200ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣にヘキサン(1800ml)を加えた。不溶物をろ去し、減圧濃縮することにより上記スキームに記載の化合物(326g)を粗生成物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.63 (9H, s), 7.31 (1H, d, J = 5.2 Hz), 8.31 (1H, d, J = 5.2 Hz).
工程1−3
Figure 2019019144
窒素気流下、氷冷しながら水素化ナトリウム(60%オイル懸濁)(58g)とN,N−ジメチルホルムアミド(1000ml)を混合した。ここに工程1−2で得た化合物(326g)をN,N−ジメチルホルムアミド(300ml)に溶かして加えた。この混合物にベンジルアルコール(136ml)とN,N−ジメチルホルムアミド(200ml)の混合物を加えた。氷冷下15分攪拌した後、水素化ナトリウム(60%オイル懸濁)(5.2g)を追加した。氷冷下さらに20分攪拌した後、水(3000ml)を加えて析出した固体をろ過後、50℃で一晩減圧乾燥した。この固体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜酢酸エチルのみ)で精製した。得られた固体をさらにヘキサンでスラリーすることにより目的物を得た。また、このときのろ液を濃縮後、カラムクロマトグラフィーで精製し、ヘキサンでスラリーすることにより目的物
を得た。合わせて上記スキームに記載の化合物334g(83%収率)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.55 (9H, s), 5.17 (2H, s), 6.83 (1H, d, J = 6.0 Hz), 7.32-7.42 (5H, m), 8.24 (1H, d, J = 6.0 Hz).
工程1−4
Figure 2019019144
工程1−3で得た化合物(167g)、ヒドラジン一水和物(127ml)及び1,4−ジオキサン(1200ml)を混合し、反応液を94℃で17時間攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル(1700ml)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)/水(500ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250ml)/水(250ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200ml)/水(200ml)で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。この操作を2度行うことにより、上記スキームに記載の化合物(266g)を粗生成物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.42 (9H, s), 3.98 (2H, br s), 5.09 (2H, s), 6.32 (1H, d, J= 5.6 Hz), 7.28-7.45 (5H, m), 7.96 (1H, br s), 8.08 (1H, d, J = 5.6 Hz).
工程1−5
Figure 2019019144
工程1−4と同様にして得られた化合物(266g)とオルトギ酸トリメチル(1000ml)を混合し、p−トルエンスルホン酸一水和物(80g)を加えて、56℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をヘキサン/酢酸エチル=2/1でスラリーした。さらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液/水=1/1でスラリーすることにより上記スキームに記載の化合物(209g、76%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.49 (9H, s), 5.36 (2H, s), 7.22 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.32-7.50 (5H, m), 8.62 (1H, d, J = 7.6 Hz), 9.13 (1H, s).
工程1−6
Figure 2019019144
工程1−5で得た化合物(200g)と酢酸エチル(600ml)を混合し、モルホリン(160ml)を加えて、74℃で3時間攪拌した。室温まで放冷し、水(600ml)を加えた。水層を酢酸エチル(400ml)で抽出し、有機層を合わせて5%硫酸水素カリウム水溶液(600ml)と飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮することで上記スキームに記載の化合物(194g、97%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.59 (9H, s), 5.28 (2H, s), 6.85 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.33-7.46 (5H, m), 8.29 (1H, s), 8.50 (1H, d, J= 7.6 Hz).
工程1−7
Figure 2019019144
窒素気流下、工程1−6で得た化合物(194g)とテトラヒドロフラン(600ml)を混合し、ドライアイス/ヘキサンバス冷却下、ヨウ素(151g)のテトラヒドロフラン(500ml)溶液を滴下した。この混合物に1.6Mリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(788ml)を−60℃以上にならないように滴下した。ドライアイス/ヘキサンバス冷却下、2時間攪拌した後、4N塩酸−酢酸エチル(315ml)を−60℃以上にならないように滴下した。この反応混合物に亜硫酸ナトリウム(76g)、飽和塩化アンモニウム水溶液(1000ml)、水(800ml)及びヘキサン/酢酸エチル=1/1(1000ml)を加えた。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)、飽和食塩水(800ml)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮することにより粗生成物を得た。この粗生成物をヘキサンでスラリーすることで上記スキームに記載の化合物(188g、70%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.46 (9H, s), 5.39 (2H, s), 7.33-7.51 (5H, m), 7.87 (1H, s), 8.43 (1H, s).
工程1−8
Figure 2019019144
工程1−7で得られた化合物(60g)、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(29g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)(5.4g)、リン酸カリウム(113g)及び1,2−ジメトキシエタン(600ml)を混合し、80℃で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた固体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=10/1)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物の粗生成物を得た。これをジイソプロピルエーテル/ヘキサン=1/1(500ml)でスラリーすることにより、上記スキームに記載の化合物(45g、70%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.61 (9H, s), 5.33 (2H, s), 6.88 (1H, s), 7.35-7.48 (6H, m), 8.04 (1H, dd, J= 6.7, 2.1 Hz), 8.11-8.15 (1H, m), 8.31 (1H, s).
工程1−9
Figure 2019019144
工程1−8で得られた化合物(45g)と1,4−ジオキサン(450ml)を混合し、室温で4N水酸化ナトリウム水溶液(116ml)を加えた。100℃で17時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮した。これに水(450ml)を加え、氷冷下で6N塩酸(77ml)で中和し、析出した固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(43g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 5.51 (2H, s), 7.34-7.38 (1H, m), 7.41-7.45 (2H, m), 7.50-7.52 (2H, m), 7.63 (1H, s), 7.80 (1H, dd, J = 10.5, 8.9 Hz), 8.40-8.48 (2H, m), 8.48 (1H, s).
工程1−10
Figure 2019019144
工程1−9で得られた化合物(43g)、グリシンエチルエステル塩酸塩(15g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(17g)及びN,N−ジメチルホルムアミド(430ml)を混合し、室温でトリエチルアミン(15ml)と1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(21g)を加えた。室温で1時間攪拌した後、水(860ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(215ml)を加え、析出した固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(43g、84%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.33 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.28 (2H, q, J= 7.1 Hz), 4.35 (2H, d, J = 4.8 Hz), 5.47 (2H, s), 6.95 (1H, s), 7.32-7.43 (4H, m), 7.54 (2H, d, J =
7.3 Hz), 8.01 (1H, dd, J = 6.4, 2.0 Hz), 8.10-8.14 (1H, m), 8.31 (1H, s), 9.72 (1H, t, J = 4.8 Hz).
工程1−11
Figure 2019019144
工程1−10で得られた化合物(43g)とトリフルオロ酢酸(430ml)を混合し、80℃で6時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮した。残渣にメタノール(86ml)と水(430ml)を加え、室温で30分攪拌した後、析出した固体をろ取した。これをカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=10/1)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物(28g、79%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.34 (3H, t, J = 7.3 Hz), 4.30 (2H, q, J= 7.3 Hz), 4.33 (2H, d, J = 5.2 Hz), 6.87 (1H, s), 7.41 (1H, dd, J= 9.7, 8.9 Hz), 8.16-8.20 (1H, m), 8.24 (1H, dd, J = 6.9, 2.4 Hz), 8.26 (1H, s), 10.15 (1H, t, J = 5.2 Hz), 14.13 (1H, s).
工程1−12
Figure 2019019144
工程1−11で得られた化合物(27g)と2−プロパノール(540ml)を混合し、室温で4N水酸化リチウム水溶液(64ml)を加えた。70℃で1時間攪拌した後、6N塩酸(43ml)を加えた。これを徐冷しながら攪拌すると、37℃で結晶が析出した。これに水(270ml)を加えてろ取することにより上記スキームに記載の化合物(22g、87%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ:4.24 (2H, d, J = 5.6 Hz), 7.30 (1H, s), 7.77 (1H, dd, J = 10.5, 9.3 Hz), 8.36-8.40 (1H, m), 8.47 (1H, d, J = 6.9 Hz), 8.60 (1H, s), 9.97 (1H, br s), 14.38 (1H, br s).
また、得られた化合物を、常法に従い、塩酸塩とすることで実施例1の化合物とした。1H-NMR (DMSO-D6) δ: 4.25 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 7.31 (s, 1H), 7.73-7.82 (m, 1H), 8.34-8.43 (m, 1H), 8.43-8.51 (m, 1H), 8.61 (s, 1H), 9.99 (t, 1H, J = 5.6 Hz).
実施例2
[(7-ヒドロキシ-5-フェネチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸 塩酸塩の製造
工程2−1
Figure 2019019144
工程1−7で得られた化合物(5.00g)とトルエン(35ml)及びフェニルアセチレン(1.34ml)を混合し、氷冷下ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(0.233g)、ヨウ化銅(0.063g)及びトリエチルアミン(1.85ml)を順次加えた。室温にて2時間攪拌した後、反応液に5%アンモニア水(35ml)を加えた。有機層をさらに5%アンモニア水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜1/1)で精製した。得られた化合物をヘキサンでスラリーすることにより、上記スキームに記載の化合物(3.84g、82%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.48 (9H, s), 5.42 (2H, s), 7.36 (1H, tt, J = 7.1, 1.8 Hz),7.40-7.45 (2H, m), 7.48 (2H, dt, J = 7.0, 1.9 Hz), 7.51-7.58 (3H, m), 7.72 (2H,dd, J= 7.7, 1.6 Hz), 7.78 (1H, s), 8.49 (1H, s).
工程2−2
Figure 2019019144
工程2−1で得られた化合物(3.84g)とトルエン(29ml)及び酢酸エチル(9.5ml)を混合し、室温で攪拌下、メタンスルホン酸(2.34ml)と酢酸エチル(2.34ml)の混合液を10分かけて滴下した。室温で3時間攪拌した後、反応液に酢酸エチル(9.5ml)を加え、固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(4.94g、98%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 2.38 (6H, s), 5.48 (2H, s), 7.37 (1H, tt, J = 7.2, 1.7 Hz),7.41-7.45 (2H, m), 7.48-7.52 (2H, m), 7.53-7.62 (3H, m), 7.71-7.75 (2H, m), 7.86
(1H, s), 8.67 (1H, s).
工程2−3
Figure 2019019144
工程2−2で得られた化合物(4.94g)とN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)を室温で混合したものに、0℃で水(50ml)を10分かけて滴下した。析出した固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(3.20g、98%)を得た。1H-NMR (DMSO-D6) δ: 5.45 (2H, s), 7.36 (1H, tt, J = 7.4, 2.1 Hz), 7.43 (2H, t, J = 7.3 Hz), 7.49 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.52-7.60 (3H, m), 7.72 (2H, dd, J = 6.7,1.9 Hz), 7.78 (1H, s), 8.51 (1H, s), 13.59 (1H, s).
工程2−4
Figure 2019019144
実施例1の工程1−10と同様の方法で、工程2−3で得られた化合物(3.20g)とグリシンエチルエステル塩酸塩(1.33g)を反応させことにより、上記スキームに記載の化合物(3.38g、81%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.21 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.10 (2H, d, J= 5.7 Hz), 4.13 (2H, q, J = 7.5 Hz), 5.44 (2H, s), 7.34 (1H, tt, J= 7.2, 1.7 Hz), 7.38-7.43 (2H, m), 7.52-7.58 (5H, m), 7.71-7.74 (2H, m), 7.75 (1H, s), 8.52 (1H, s), 9.18 (1H, t,J= 5.8 Hz).
工程2−5
Figure 2019019144
工程2−4で得られた化合物(3.38g)のテトラヒドロフラン(34ml)及びメタノール(17ml)溶液に5%パラジウム炭素(0.34g)を加え、水素雰囲気下常圧で4時間攪拌した。反応液をセライトろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/0〜20/1)で精製し、さらにヘキサン/ジイソプロピルエーテル=1/1でスラリーすることにより、上記スキームに記載の化合物(2.29g、83%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.23 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.12 (2H, t, J= 7.8 Hz), 3.41 (2H, t, J = 7.9 Hz), 4.17 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.29 (2H, d, J = 5.7 Hz), 6.82 (1H, s), 7.18-7.32 (5H, m), 8.58 (1H, s), 9.87 (1H, t, J = 5.6 Hz), 14.12 (1H, s).
工程2−6
Figure 2019019144
工程1−12と同様の方法で、工程2−5で得られた化合物(2.28g)を加水分解し、得られた化合物を、常法に従い、塩酸塩とすることにより、表題化合物(2.16g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.12 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 3.41 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 4.21 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 6.81 (s, 1H), 7.14-7.33 (m, 5H), 8.60 (s, 1H), 9.85 (t, 1H, J= 5.6 Hz).
実施例3
[(5-ブチル-7-ヒドロキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸
塩酸塩の製造
工程3−1
Figure 2019019144
工程1−7で得られた化合物(0.2g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)(0.011g)、ブチルボロン酸(0.050g)、酸化銀(I)(0.12g)、炭酸カリウム(0.15g)及びテトラヒドロフラン(1.6ml)を混合し、80℃で40時間攪拌した。不溶物をろ別後、ろ液を減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=8/2〜6/4)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物(0.13g、77%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.91 (t, 3H, J = 7.7 Hz), 1.28-1.39 (m, 2H), 1.48 (s, 9H), 1.71-1.81 (m, 2H), 3.11 (t, 2H, J = 7.7 Hz), 5.38 (s, 2H), 7.23 (s, 1H), 7.32-7.51 (m, 5H), 8.39 (s, 1H).
工程3−2
Figure 2019019144
工程2−2と同様の方法で、工程3−1で得られた化合物(53.7g)のカルボキシ
ル基の保護基を脱保護し、カルボン酸体をメタンスルホン酸(290モル%)との混合物(69.8g、80%)として得た。この混合物から、工程2−3と同様の方法で処理することにより、上記スキームに記載の化合物をメタンスルホン酸(50モル%)との混合物(42.8g、99%)として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.91 (t, 3H, J = 7.7 Hz), 1.29-1.40 (m, 2H), 1.71-1.80 (m, 2H), 2.34 (s, 1.5H), 3.14 (t, 2H, J = 7.7 Hz), 5.47 (s, 2H), 7.32-7.45 (m, 4H),7.48-7.53 (m, 2H), 8.73 (s, 1H).
工程3−3
Figure 2019019144
工程1−10と同様の方法で、工程3−2で得られた化合物(42.8g)とグリシンエチルエステル塩酸塩(19.3g)を反応させることにより上記スキームに記載の化合物(43.5g、92%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.31 (t, 3H, J= 7.1 Hz), 1.34-1.43 (m, 2H), 1.70-1.79 (m, 2H), 3.11 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 4.26 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 4.33 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 5.41 (s, 2H), 6.69 (s, 1H), 7.29-7.55 (m, 5H), 8.28 (s, 1H), 9.77 (t, 1H, J = 5.2 Hz).
工程3−4
Figure 2019019144
工程2−5と同様の方法で、工程3−3で得られた化合物(7.2g)から、上記スキームに記載の化合物(5.0g、90%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.93 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.22 (t, 3H, J= 7.3 Hz), 1.33-1.44 (m, 2H), 1.71-1.81 (m, 2H), 3.09 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 4.16 (q, 2H, J = 7.3 Hz), 4.29 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 6.85 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 9.88 (br s, 1H), 14.14 (s, 1H).
工程3−5
Figure 2019019144
工程1−12と同様の方法で、工程3−4で得られた化合物(4.94g)から、上記スキームに記載の化合物(4.56g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.93 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.33-1.44 (m, 2H), 1.71-1.80 (m, 2H), 3.10 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 4.20 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 6.85 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 9.84 (br s, 1H), 14.26 (br s, 1H).
工程3−6
Figure 2019019144
工程3−5で得られた化合物(4.56g)と4N塩酸/酢酸エチル溶液(91ml)を混合し、室温で1.5時間攪拌した。この反応懸濁液を減圧濃縮した残渣にヘキサン(100ml)を加えてさらに2回減圧濃縮した。この残渣にジエチルエーテル/ヘキサン=1/2の混合溶液(100ml)を加えて30分間攪拌後、固体をろ取することにより表題化合物(4.88g、96%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.93 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.34-1.44 (m, 2H), 1.71-1.80 (m, 2H), 3.10 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 4.21 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 6.86 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 9.83 (t, 1H, J = 5.6 Hz).
実施例4
[(5,6-ジエチル-7-ヒドロキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸 塩酸塩の製造
工程4−1
Figure 2019019144
窒素気流下、工程1−6と同様の方法で得られた化合物(3.98g)とテトラヒドロフラン(40ml)を混合し、ドライアイス/変性エタノール冷却下、ヨウ素(3.4g)のテトラヒドロフラン(16ml)溶液を滴下した。この混合物に1Mリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(26.8ml)を10分かけて滴下した。そのまま2.5時間攪拌した後、この反応混合物を、氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液(40ml)と水
(40ml)の混合液に注いだ。この混合物に亜硫酸ナトリウム(1.7g)を加えた後、混合物を分層した。有機層を減圧濃縮して得られる残渣を水層と合わせ、混合物を酢酸エチルで2回抽出をした。有機層を飽和食塩水(70ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、硫酸ナトリウムをろ別し、減圧濃縮して得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた精製物をヘプタン/クロロホルムから再結晶することにより上記スキームに記載の化合物(0.295g、4%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.38 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 4.50 (q, 2H, J= 7.1 Hz), 5.22 (s, 2H), 7.36-7.56 (m, 5H), 8.33 (s, 1H).
工程4−2
Figure 2019019144
実施例1の工程1−8と同様の方法で、工程4−1で得た化合物(0.1g)から、上記スキームに記載の化合物(0.019g、30%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.38 (t, 3H, J= 7.1 Hz), 4.50 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 5.09 (s, 2H), 5.73 (dd, 1H, J= 17.7, 1.4 Hz), 5.76 (dd, 1H, J= 11.5, 1.4 Hz), 6.05 (dd, 1H, J=11.5, 1.4 Hz), 6.77 (dd, 1H, J = 17.7, 11.7 Hz), 6.87 (dd, 1H, J = 17.7, 1.2Hz), 7.14 (dd, 1H, J = 17.7, 11.5 Hz), 7.35-7.44 (m, 5H), 8.37 (s, 1H).
工程4−3
Figure 2019019144
実施例2の工程2−5と同様の方法で、工程4−2で得られた化合物(0.036g)から、上記スキームに記載の化合物(0.020g、75%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.23 (t, 3H, J= 7.5 Hz), 1.36 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.52 (t, 3H, J = 7.3 Hz), 2.78 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 3.25 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 4.64 (q, 2H,J = 7.3 Hz), 8.26 (s, 1H), 13.10 (s, 1H).
工程4−4
Figure 2019019144
工程4−3で得られた化合物(0.020g)と2−メトキシエタノール(2ml)を混合し、グリシンナトリウム塩(0.030g)を加えた。130℃で1.5時間攪拌した後、室温に冷却し反応液に1N塩酸(0.34ml)と水(10ml)を加え攪拌した。析出物をろ取し減圧乾燥することによって得られた固体に酢酸エチル(1ml)と4N塩酸−酢酸エチル(0.1ml)を加えて室温で20分攪拌した。固体をろ取することにより表題化合物(0.052mg、67%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.15 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.29 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 2.72 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 3.20 (q, 2H, J = 7.6 Hz), 4.21 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 8.52 (s, 1H), 9.95 (t, 1H, J = 5.6 Hz).
実施例5
[(7-ヒドロキシ-6-フェネチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸 塩酸塩の製造
工程5−1
Figure 2019019144
実施例4の工程4−1と同様の方法で得た化合物(1.31g)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.137g)及びテトラヒドロフラン(15ml)を混合し、氷冷下で水素化トリ−n−ブチルすず(0.7ml)を加えた。氷冷下20分攪拌後、室温で20分攪拌後、反応液を減圧濃縮して得られる残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/0〜1/1)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物(0.44g、44%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.39 (t, 3H, J = 7.2 Hz), 4.51 (q, 2H, J= 7.2 Hz), 5.23 (s, 2H), 7.36-7.56 (m, 5H), 8.31 (s, 1H), 8.99 (s, 1H).
工程5−2
Figure 2019019144
実施例1の工程1−8と同様の方法で、工程5−1で得た化合物(0.070g)から、上記スキームに記載の化合物(0.078g、109%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.43 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 4.54 (q, 2H, J= 7.1 Hz), 5.17 (s, 2H), 7.13 (d, 1H, J= 9.3 Hz), 7.29-7.45 (m, 11H), 8.34 (s, 1H), 8.80 (s, 1H).
工程5−3
Figure 2019019144
実施例2の工程2−5と同様の方法で、工程5−2で得られた化合物(0.070g)から、上記スキームに記載の化合物(0.037g、72%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.54 (t, 3H, J = 7.2 Hz), 3.00 (s, 4H), 4.66 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 7.16-7.31 (m, 5H), 8.20 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 13.17 (s, 1H).
本工程で得られた化合物を、実施例4の工程4−4と同様の方法により、また常法に従い、塩酸塩とすることにより表題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 2.93 (s, 4H), 4.22 (d, 2H, J = 5.7 Hz), 7.19 (tt, 1H, J = 7.1, 1.8 Hz), 7.23-7.31 (m, 4H), 8.50 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 9.97 (s, 1H).
実施例6
[(5-ブチル-6-クロロ-7-ヒドロキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸 塩酸塩の製造
工程6−1
Figure 2019019144
実施例4の工程4−1と同様の方法で得た化合物(200mg)とヘキサクロロエタン(224mg)及びテトラヒドロフラン(4.0ml)を混合し、−78℃でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.473ml)を加えた。−78℃で2時間攪拌後、ゆっくりと−40℃まで昇温した。その後、この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に滴下し、酢酸エチルを加えた。混合物を分層し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜2/1)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物を主成分とする粗生成物(180mg)を得た。
工程6−2
Figure 2019019144
実施例3の工程3−1と同様の方法で、工程6−1で得られた化合物(180mg)から、上記スキームに記載の化合物(71mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.94 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.28 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.37-1.47 (2H, m), 1.68-1.75 (2H, m), 3.32-3.37 (2H, m), 4.37 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.19 (2H, s), 7.37-7.52 (5H, m), 8.57 (1H, s).
工程6−3
Figure 2019019144
工程6−2で得られた化合物(70mg)とトリフルオロ酢酸(1ml)を混合し、室
温で3時間攪拌した。この反応混合物にクロロホルムを加えて減圧濃縮した。濃縮残渣に4N塩酸−酢酸エチル(1ml)を加えて攪拌した。さらにヘキサン(3ml)を加えて攪拌し、固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(50mg、83%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.92 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.31 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.37-1.45 (2H, m), 1.62-1.69 (2H, m), 3.17 (2H, t, J = 7.7 Hz), 4.35 (2H, q, J = 7.1 Hz), 8.69 (1H, s).
工程6−4
Figure 2019019144
実施例4の工程4−4と同様の方法で、工程6−3で得られた化合物(50mg)から、表題化合物(48mg、88%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.93 (t, 3H, J = 7.3 Hz), 1.36-1.47 (m, 2H), 1.64-1.72 (m, 2H), 3.15-3.28 (m, 2H), 4.15 (d, 2H, J = 2.8 Hz), 8.74 (br s, 1H), 10.20 (br s, 1H).
実施例7
[(7-ヒドロキシ-2-メチル-5-フェネチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニ
ル)アミノ]酢酸 塩酸塩の製造
工程7−1
Figure 2019019144
2,4,6−トリクロロピリジン(50g)と、N,N−ジメチルホルムアミド(400ml)を混合し、氷冷下水素化ナトリウム(60%オイル懸濁)(11.5g)を分割投入した。この混合物に氷冷下ベンジルアルコール(28ml)を40分かけて滴下し、そのままの温度で3時間攪拌した。氷冷下水(550ml)を滴下して生成する固体を濾取することにより上記スキームに記載の化合物(50g、72%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.11 (s, 2H), 6.86 (s, 2H), 7.36-7.46 (m, 5H).
工程7−2
Figure 2019019144
ドライアイス/アセトンバス冷却下、テトラヒドロフラン(250ml)とn−ブチルリチウム(1.65M、119ml)を混合し、工程7−1で得られた化合物(50g)のテトラヒドロフラン(110ml)溶液を30分かけて滴下した。この混合物にジ−tert−ブチルジカルボナート(45ml)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液を1時間かけて滴下後、そのままの温度で30分攪拌した。水(450ml)を加えて反応を停止し、酢酸エチル(200ml)を加えて分層後、有機層を水(200ml)、飽和食塩水(200ml)で洗浄した。この有機層を減圧濃縮した残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=50/0〜11/1)で精製して得られた固体をさらにヘキサン(100ml)でスラリーすることにより、上記スキームに記載の化合物(15.7g、31%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.53 (s, 9H), 5.11 (s, 2H), 6.86 (s, 1H), 7.32-7.46 (m, 5H).
工程7−3
Figure 2019019144
工程7−2で得られた化合物(15g)と1,4−ジオキサン(150ml)を混合し、炭酸カリウム(18g)、フェニルビニルホウ酸(7.1g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)(1.8g)及び水(45ml)を加え、80℃で1.5時間加熱攪拌した。フェニルビニルホウ酸(0.64g)を追加してさらに1.5時間攪拌後、室温まで冷却して、水、酢酸エチル及び飽和食塩水を加えて分層した。有機層を減圧濃縮して得られる残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)で精製し、得られた固体にイソプロピルアルコール(100ml)を加えて、70℃で0.5時間、氷冷下でスラリーすることにより、上記スキームに記載の化合物(11.5g、62%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.55 (s, 9H), 5.21 (s, 2H), 6.87 (s, 1H), 7.01 (d, 1H, J = 15.9 Hz), 7.30-7.44 (m, 8H), 7.56 (d, 2H, J = 7.1 Hz), 7.65 (d, 1H, J = 16.1 Hz).
工程7−4
Figure 2019019144
工程7−3で得られた化合物(11.5g)と酢酸エチル(120ml)および2%プラチナ炭素(2.5g)を混合し、水素雰囲気下(3.8kgf/cm)、室温で23時間攪拌した。反応混合物にセライトを加えてろ過し、ろ液を減圧濃縮することにより、上記スキームに記載の化合物(11.5g、100%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.55 (s, 9H), 3.02 (br s, 4H), 5.05 (s, 2H), 6.55 (s, 1H), 7.16-7.41 (m, 10H).
工程7−5
Figure 2019019144
実施例1の工程1−4と同様の方法で、工程7−4で得た化合物(11.5g)から、上記スキームに記載の化合物(11.9g、104%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.39 (s, 9H), 2.92 (t, 2H, J = 8.2 Hz), 3.03 (t, 2H, J = 8.2 Hz), 4.05 (br s, 2H), 5.00 (s, 2H), 6.10 (s, 1H), 7.16-7.43 (m, 10H), 8.10 (s, 1H).
工程7−6
Figure 2019019144
工程7−5で得られた化合物(126mg)とp−トルエンスルホン酸一水和物(50mg)及びオルト酢酸トリメチル(1ml)を混合し、トルエン(1ml)を加えて60℃で1時間加熱した。反応液を室温で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に滴下し、酢酸エチルを加えて分層し、有機層を減圧濃縮した。濃縮残渣を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=9:1)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物(32mg、24%)を得た。
1H-NMR (CD3OD) δ: 1.51 (9H, s), 2.93 (3H, s), 3.06 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.52 (2H, t, J = 7.6 Hz), 5.16 (2H, s), 6.72 (1H, s), 7.14-7.48 (10H, m).
工程7−7
Figure 2019019144
実施例1の工程1−6と同様の方法で、工程7−6で得られた化合物(55mg)から、上記スキームに記載の化合物(29mg、53%)を得た。
1H-NMR (CD3OD) δ: 1.49 (9H, s), 2.52 (3H, s), 3.13 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.42 (2H, t, J = 7.7 Hz), 5.16 (2H, s), 6.83 (1H, s), 7.15-7.19 (3H, m), 7.24-7.28 (2H,m), 7.32-7.44 (5H, m).
工程7−8
Figure 2019019144
工程7−7で得られた化合物(54mg)とクロロホルム(0.5ml)を混合し、トリフルオロ酢酸(0.22ml)を加えて室温で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣をトルエンで共沸することにより、上記スキームに記載の化合物を主成分とする粗生成物(69mg)を得た。
本工程で得られた化合物を、実施例1の工程1−10から工程1−12と同様の方法で処理し、得られた化合物を常法を用いて塩酸塩とすることにより、表題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 2.52 (s, 3H), 3.10 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 3.35 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 4.19 (d, 2H, J = 5.7 Hz), 6.69 (s, 1H), 7.18-7.31 (m, 5H), 9.81 (t, 1H, J= 5.5 Hz).
実施例8
{[8-(3,3-ジメチル-ブチル)-6-ヒドロキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-5-カルボ
ニル]アミノ}酢酸 塩酸塩の製造
工程8−1
Figure 2019019144
2−アミノ−3,5−ジブロモピリジン(50.4g)、2,5−ヘキサンジオン(23.5g)、p−トルエンスルホン酸一水和物(2.7g)をトルエン(300ml)に溶かし、水を除きながら5時間加熱還流した。室温まで放冷後、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で各1回順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮することで上記スキームに記載の化合物の粗生成物(66.6g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.00 (6H, s), 5.92 (2H, s), 8.22 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.63 (1H, d, J = 2.4 Hz).
工程8−2
Figure 2019019144
実施例1の工程1−3と同様の方法で、工程8−1で得た化合物(66.6g)から、上記スキームに記載の化合物(58.4g、82%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.99 (6H, s), 5.15 (2H, s), 5.89 (2H, s), 7.37-7.48 (5H, m), 7.64 (1H, d, J = 2.8 Hz), 8.31 (1H, d, J= 2.8 Hz).
工程8−3
Figure 2019019144
工程8−2で得た化合物(58.4g)、塩化ヒドロキシルアンモニウム(233g)、エタノール(600ml)及び水(350ml)を混合した。この混合物に室温でトリエチルアミン(46ml)を滴下した後、エタノール(100ml)を加え、バス温95℃で89時間加熱還流した。この反応混合物を氷冷し、50%水酸化ナトリウム水溶液(96ml)、8N水酸化ナトリウム水溶液(134ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を順次加えた。さらに室温で水(1800ml)を加え1時間攪拌後、析
出した固体をろ取し、一晩減圧乾燥した。この粗生成物(49g)を2−プロパノール(120ml)でスラリーし、上記スキームに記載の化合物(34.3g、75%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.60 (2H, br s), 5.00 (2H, s), 7.31-7.40 (5H, m), 7.41 (1H, d, J= 2.8 Hz), 7.83 (1H, d, J = 2.8 Hz).
工程8−4
Figure 2019019144
工程8−3で得られた化合物(7.25g)とN,N−ジメチルホルムアミド(11ml)及びN,N‐ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(11ml)を混合し、130℃で15分加熱攪拌した。室温で20分攪拌した後、減圧濃縮して得られた残渣にメタノール(58ml)とピリジン(4.2ml)を加え、氷冷下ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸(4.1g)を加えた。室温にて終夜攪拌後、氷冷下水(29ml)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(58ml)を加え、室温で1時間攪拌した。生成した固体を濾取することにより、上記スキームに記載の化合物(6.13g、78%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.09 (s, 2H), 7.36-7.45 (m, 5H), 7.66 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.19 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.29 (s, 1H).
工程8−5
Figure 2019019144
実施例1の工程1−1と同様の方法で、工程8−4で得られた化合物(10g)から、上記スキームに記載の化合物(5.67g、49%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 5.33 (s, 2H), 7.31-7.49 (m, 5H), 8.37 (s, 1H), 8.56 (s, 1H).
工程8−6
Figure 2019019144
工程8−5で得られた化合物(5.68g)にトルエン(57ml)を加え、80℃でN,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール(4.5ml)を3回に分けて加えた。反応終了後減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=10/1〜4/1)で精製した。得られた化合物にヘキサンを加え、析出した固体をスラリーすることにより上記スキームに記載の化合物(4.68g、69%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.39 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 4.53 (q, 2H, J= 7.1 Hz), 5.21 (s, 2H), 7.35-7.43 (m, 5H), 7.72 (s, 1H), 8.38 (s, 1H).
工程8−7
Figure 2019019144
スクリュー瓶に、工程8−6で得られた化合物(100mg)、tert−ブチルアセチレン(0.1ml)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(18mg)、ヨウ化銅(I)(5mg)を加えた。この混合物にテトラヒドロフラン(0.4ml)とトリエチルアミン(0.8ml)を加え密閉下、室温で1時間攪拌した。この反応混合物を少量のシリカゲルに通した後、減圧濃縮した残渣を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で2回精製することで上記スキームに記載の化合物(85mg、85%)を得た。
工程8−8
Figure 2019019144
実施例2の工程2−5と同様の方法で、工程8−7で得た化合物(85mg)から、上
記スキームに記載の化合物(62mg、94%)を得た。
本工程で得られた化合物から、実施例4の工程4−4と同様の方法により、表題化合物を得た。
1H-NMR δ: 0.98 (s, 9H), 1.57-1.66 (m, 2H), 2.89-2.99 (m, 2H), 4.25 (d, 2H, J = 5.4 Hz), 7.42 (s, 1H), 8.64 (s, 1H), 10.42 (t, 1H, J = 5.4 Hz), 13.28 (s, 1H).
実施例9
[(7-ヒドロキシ-6-フェニル[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸の製造
工程9−1
Figure 2019019144
実施例1の工程1−3で得られた化合物の水酸基の保護基を実施例2の工程2−5と同様の方法で脱保護することにより得られた化合物(3.30g)のクロロホルム(30ml)溶液に、氷冷下N−ブロモスクシンイミド(2.82g)を加えた。室温にて5時間攪拌した後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)を加えて分層した。有機層をさらに亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮することにより、上記スキームに記載の化合物(5.37g)を粗生成物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.66 (9H, s), 8.39 (1H, s), 12.77 (1H, s).
工程9−2
Figure 2019019144
工程9−1で得られた化合物(5.37g)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液に氷冷下炭酸カリウム(2.19g)及び臭化ベンジル(1.88ml)を加え室温で20時間攪拌した。反応液に水(50ml)及び酢酸エチル(50ml)を加えて分層した。有機層をさらに飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜1/2)で精製することにより上記スキームに記載の化合物(3.73g、2工程65%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.58 (9H, s), 5.21 (2H, s), 7.19-7.21 (2H, m), 7.37-7.46 (3H,m), 7.76 (1H, s).
工程9−3
Figure 2019019144
工程9−2で得られた化合物(610mg)に氷冷下、トリフルオロ酢酸(180ml)を加え室温で2時間攪拌した。反応液にクロロホルム(6ml)を加えて希釈後減圧濃縮し、残渣に再びクロロホルム(6ml)を加えた。塩化チオニル(0.18ml)及びN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加え、70℃で30分加熱した。得られた溶液を減圧濃縮することにより上記スキームに記載の化合物(540mg、98%)を得た。
工程9−4
Figure 2019019144
工程9−3で得られた化合物(540mg)のテトラヒドロフラン(6ml)溶液に氷冷下ジイソプロピルエチルアミン(0.29ml)及びグリシンtert−ブチルエステル(0.21ml)を加え、2時間攪拌した。反応液にジイソプロピルエチルアミン(0.29ml)及びカルバジン酸tert−ブチルエステルを加え、70℃で3時間加熱した。反応液を減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜3/2)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物(790mg、92%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.30 (9H, s), 1.48 (9H, s), 4.05 (2H, d, J = 5.5 Hz), 5.24 (2H, s), 6.27 (1H, s), 7.14 (2H, t, J = 4.1 Hz), 7.34-7.41 (3H, m), 7.47 (1H, s), 11.50 (1H, t, J = 5.4 Hz), 11.83 (1H, s).
工程9−5
Figure 2019019144
実施例1の工程1−8と同様の方法で、工程9−4で得られた化合物(330mg)から、上記スキームに記載の化合物(280g、84%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.31 (9H, s), 1.48 (9H, s), 4.06 (2H, d, J = 5.5 Hz), 5.30 (2H, s), 6.16 (1H, s), 7.17 (2H, d, J = 7.4 Hz), 7.18 (1H, s), 7.28-7.40 (6H, m), 7.43-7.46 (2H, m), 11.79 (1H, s), 11.85 (1H, t, J = 5.4 Hz).
工程9−6
Figure 2019019144
実施例2の工程2−5と同様の方法で、工程9−5で得られた化合物(120mg)から、上記スキームに記載の化合物(86mg、87%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.45 (9H, s), 1.49 (9H, s), 4.15 (2H, s), 7.06-7.29 (8H, m), 10.40 (1H, s), 10.95 (1H, s).
工程9−7
Figure 2019019144
工程9−6で得られた化合物(110mg)のクロロホルム(0.3ml)溶液に4N塩酸ジオキサン溶液(1ml)を加え、氷冷下で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮することにより、上記スキームに記載の化合物(84mg、87%)を得た。
1H-NMR (CD3OD) δ: 1.49 (9H, s), 4.04 (2H, s), 7.36-7.47 (5H, m), 7.57 (1H, s).
工程9−8
Figure 2019019144
工程9−7で得られた化合物(41mg)にオルトギ酸トリメチル(0.41ml)を加え、100℃で30分加熱した。反応液を減圧濃縮後、残渣をクロロホルム(1ml)に溶かし、トリフルオロ酢酸(2ml)を加えて室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣に4N塩酸ジオキサン溶液(1ml)を加え、室温で30分攪拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を水でスラリーすることにより、表題化合物(29mg、89%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 4.06 (2H, d, J = 5.5 Hz), 7.39-7.46 (3H, m), 7.60 (2H, dd, J = 8.3, 1.4 Hz), 8.39 (1H, s), 8.86 (1H, s), 10.50 (1H, t, J = 5.7 Hz), 12.59 (1H, s), 13.75 (1H, s).
実施例10
[(7-ヒドロキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸 塩酸塩
の製造
工程10−1
Figure 2019019144
実施例9の工程9−8のカルボキシル基の保護基の脱保護反応の方法と同様の方法で、実施例1の工程1−5で得られた化合物(0.050g)から、上記スキームに記載の化合物を主成分とする粗生成物を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 5.60 (s, 2H), 7.35-7.55 (m, 5H), 7.69 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 9.03 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 9.48 (s, 1H).
工程10−2
Figure 2019019144
実施例1の工程1−10と同様の方法で、工程10−1で得られた化合物から、上記スキームに記載の化合物(0.024g、41%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.51 (s, 9H), 4.23 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 5.35 (s, 2H), 6.81 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 7.26-7.51 (m, 5H), 8.10 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 8.67 (s, 1H), 9.66 (br s, 1H).
得られた化合物を、既出の方法により水酸基の保護基の脱保護、およびカルボキシル基の保護基の脱保護を行い、さらに常法に従い、塩酸塩とすることにより、表題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 4.07 (s, 2H), 6.65 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 8.32 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 8.99 (s, 1H), 10.09 (s, 1H).
実施例11
[(6-ヒドロキシ[1,2,3]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニル)アミノ]酢酸の製造
工程11−1
Figure 2019019144
2−ブロモ−5−ヒドロキシピリジン(5.8g)とN,N−ジメチルホルムアミド(58ml)及び炭酸カリウム(5.1g)を混合し、氷冷下ベンジルブロミド(4.4ml)を加え、室温にて13時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(58ml)及び水(87ml)を加えて分層後、有機層を水(60ml、30ml)で2回、飽和食塩水(30ml)で順次洗浄した。この有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、ろ過した後、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜7/1)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物(7.4g、83%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.09 (s, 2H), 7.15 (dd, 1H, J = 8.1, 3.2 Hz), 7.33-7.38 (m, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.40-7.41 (m, 4H), 8.13 (d, 1H, J= 3.2 Hz).
工程11−2
Figure 2019019144
n−ブチルリチウム(1.54mol/lヘキサン溶液25ml)に、工程11−1で得られた化合物(1g)のトルエン(4ml)溶液を、−78℃にて7分かけて滴下した。この反応液を−78℃にて50分攪拌した後、N,N−ジメチルホルムアミド(0.352ml)のトルエン(4ml)溶液を滴下した。さらに、この反応液を−78℃にて1時間攪拌した後、−10℃にて水(6ml)を加え、室温にて2時間攪拌した。有機層と水層を分層し、水層をトルエン(5ml)で2回抽出した後、有機層を合わせて飽和食塩水(10ml)で洗浄した。この有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、ろ過した後、ろ液を減圧濃縮して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜7/1)で精製することにより、上記スキームに記載の化合物(641mg、79%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.21 (s, 2H), 7.35-7.45 (m, 6H), 7.95 (d, 1H, J = 8.9 Hz), 8.51 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 9.99 (s, 1H).
工程11−3
Figure 2019019144
工程11−2で得られた化合物(637mg)とメタノール(6.4ml)及びトシルヒドラジド(574mg)を混合し、10分加熱還流した。この反応液を減圧濃縮後、モルホリン(6.4ml)を加え、30分加熱還流させた。この反応液を減圧濃縮後、酢酸エチル(12ml)、2M 炭酸ナトリウム水溶液(6ml)及び水(5ml)を加えた
。さらに、テトラヒドロフラン(6ml)を加えた。分層後、水層を酢酸エチル(5ml)で2回抽出し、続いて有機層を合わせて飽和食塩水(10ml)で洗浄した。この有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮して得られた固体をジイソプロピルエーテルでスラリーすることにより、上記スキームに記載の化合物(566mg、84%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.12 (s, 2H), 7.11 (dd, 1H, J = 9.7, 2.0 Hz), 7.36-7.47 (m, 5H), 7.61 (dd, 1H, J = 9.7, 0.8 Hz), 7.99 (d, 1H, J = 0.8 Hz), 8.34 (d, 1H, J = 2.0 Hz).
工程11−4
Figure 2019019144
工程11−3で得られた化合物(200mg)とテトラヒドロフラン(2ml)を混合し、−40℃にてリチウムジイソプロピルアミド(2M テトラヒドロフラン、ヘプタン、エチルベンゼン溶液、0.45ml)を加えた。−40℃で1時間攪拌後、ドライアイ
スを加え、攪拌しながら1時間かけて室温に昇温した。昇温後、メタノール(2ml)を加え、反応液を減圧濃縮することにより、上記スキームに記載の化合物を粗生成物として得た。これをこのまま次工程に用いた。
工程11−5
Figure 2019019144
実施例1の工程1−10と同様の方法で、工程11−4で得られた粗生成物から、上記スキームに記載の化合物(85mg、28%(2工程))を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.80 (s, 3H), 4.38 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 5.32 (s, 2H), 7.24 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 7.31-7.41 (m, 3H), 7.46-7.49 (m, 2H), 7.75 (d, 1H, J= 9.7 Hz), 8.11 (s, 1H), 8.79 (br s, 1H).
工程11−6
Figure 2019019144
実施例2の工程2−5と同様の方法で、工程11−5で得られた化合物(72mg)から、上記スキームに記載の化合物(40mg、76%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.83 (s, 3H), 4.37 (d, 2H, J = 6.0 Hz), 7.17 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 7.80 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 8.12 (s, 1H), 10.57 (br s, 1H), 13.56 (s, 1H).
得られた化合物を、既出の方法により、カルボキシル基の脱保護を行うことにより、表題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 4.28 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 7.31 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 8.20 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 8.39 (s, 1H), 10.36 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 13.82 (s, 1H).
実施例116
[(7-ヒドロキシ-5-フェネチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸の製造
工程116−1
Figure 2019019144
シアナミド(1.4g)と1,4-ジオキサン(20ml)を混合し、1,3-アセトンジカルボン酸ジメチル(2.0g)とニッケル(II)アセチルアセトナート(0.30g)を加えた。この混合物を16時間加熱還流した。室温まで冷却し、1時間攪拌した後生成した固体をろ取した。得られた固体にメタノール(6.0ml)を加え室温で1.5時間攪拌した。固体をろ取することにより、上記スキームに記載の化合物(1.4g、64%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.80 (s, 3H), 4.92 (s, 1H), 7.20 (s, 2H), 10.29 (s, 1H), 11.51 (s, 1H).
工程116−2
Figure 2019019144
工程116−1で得られた化合物(30g)とオキシ塩化リン(150ml)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(30ml)を混合し、室温で3日間攪拌した。反応液を濃縮した後、トルエンで3回共沸した。氷冷下、メタノール(30ml)及び水(150ml)を加え室温で1時間攪拌した後、生成した固体をろ取した。ろ液から生成した固体と合わせ、メタノール(50ml)を加え、室温で1時間攪拌した後、固体をろ取し、一次晶とした。ろ液を濃縮し、残渣にメタノール(10ml)を加え、生成した固体をろ取
し、二次晶とした。一次晶と二次晶合わせて上記スキームに記載の化合物(21g、59%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.84 (s, 3H), 6.84 (s, 1H), 7.16 (br s, 2H).
工程116−3
Figure 2019019144
工程116−2で得られた化合物(2.2g)と2−プロパノール(31ml)を混合し、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(2.9ml)を加えた。この混合物を30分加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、ヒドロキシルアミン・塩酸塩(1.4g)を加え、室温で30攪拌した。反応液を約半分量になるまで濃縮し、水(40ml)及び2−プロパノール(6.6ml)を加えた。この混合物を室温で30分攪拌し、生成した固体をろ取することにより、上記スキームに記載の化合物(2.2g、84%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.92 (s, 3H), 7.37 (s, 1H), 7.85 (d, 1H, J = 9.5 Hz), 10.12
(d, 1H, J = 9.5 Hz), 10.83 (s, 1H).
工程116−4
Figure 2019019144
工程116−3で得られた化合物(0.66g)とテトラヒドロフラン(6.6ml)を混合し、トリフルオロ酢酸無水物(0.37ml)を加えた。この混合物を22時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分層した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮することで得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=4/1)で精製することにより上記スキームに記載の化合物(0.32g、51%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.99 (s, 3H), 7.92 (s, 1H), 8.71 (s, 1H).
工程116−5
Figure 2019019144
工程116−4で得られた化合物(1.0g)、フェネチルボロン酸(1.2g)、炭
酸カリウム(1.7g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)(0.083g)、シクロペンチルメチルエーテル(6.0ml)及び水(0.15ml)を混合し、50℃で6時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却後、有機層を3%ジエチレントリアミン水溶液(10
ml)で2回、飽和食塩水(5ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムおよび金属除去用シリカゲル(1g)を加えて室温で1時間攪拌した後、シリカゲル(1g)を敷き詰めたキリヤマロートでろ過した。ろ液を減圧濃縮することにより上記スキームに記載の化合物(1.87g)の粗精製物を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.17 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 3.48 (t, 2H, J= 7.8 Hz), 4.08 (s, 3H), 6.84 (s, 1H), 7.18-7.28 (m, 5H), 8.42 (s, 1H).
工程116−6
Figure 2019019144
工程116−5で得られた化合物(1.87g)とテトラヒドロフランを混合し、氷冷下4N水酸化ナトリウム水溶液(4.0ml)を加えた。室温で2時間攪拌した後、反応液に氷冷下濃塩酸(1.4ml)を加えて中和した。この懸濁液にエタノール(5ml)と水(1.3ml)を加えて1時間攪拌した後、固体をろ取することにより、上記スキームに記載の化合物(0.847g、69%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.13 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 3.45 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 7.23-7.31 (m, 5H), 8.65 (s, 1H), 14.19 (s, 1H).
工程116−7
Figure 2019019144
工程116−6で得られた化合物(0.200g)とアセトニトリル(1.0ml)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.122g)及びグリシン メチルエステル塩酸塩(0.100g)を混合し、氷冷下、トリエチルアミン(0.111ml)及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.153g)を加えた。この混合物を室温で2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加えて析出した固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(0.194g、78%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.18 (t, 2H, J = 7.8 Hz), 3.48 (t, 2H, J= 7.8 Hz), 3.81 (s, 3H), 4.34 (d, 2H, J= 5.2 Hz), 6.92 (s, 1H), 7.15-7.33 (m, 5H), 8.42 (s, 1H) , 9.90 (s, 1H).
工程116−8
Figure 2019019144
工程116−7で得られた化合物(0.150g)と2−エトキシエタノール(0.75ml)及び8N水酸化ナトリウム水溶液(0.23ml)を加え90℃で18時間攪拌した。この混合物にエタノール(0.75ml)及び水(0.23ml)を加えて室温で1時間攪拌後、固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(0.19g)の粗精製物を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 2.99-3.11 (m, 4H), 3.58 (d, 2H, J = 4.4 Hz), 6.01 (s, 1H), 7.20-7.27 (m, 5H), 7.86 (s, 1H), 11.23 (t, 1H, J= 4.4 Hz).
工程116−9
Figure 2019019144
工程116−8で得られた化合物(0.19g)と水(0.63ml)を混合して50℃に昇温し、アセトン(0.78ml)および6N塩酸(0.2ml)を加え、そのままの温度で1時間攪拌した。氷冷下、1時間攪拌後、固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(0.11g、80%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.12 (t, 2H, J = 7.9 Hz), 3.40 (t, 3H, J= 7.9 Hz), 4.22 (d,
2H, J = 5.2 Hz), 6.79 (s, 1H), 7.21-7.29 (m, 5H), 8.58 (s, 1H), 9.84 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 12.97 (s, 1H), 14.22 (s, 1H).
工程116−10
Figure 2019019144
工程116−9で得られた化合物(0.050g)とメタノール(3ml)を混合して60℃に加熱した。この溶液を室温まで冷却して一日攪拌後、固体をろ取することにより表題化合物(0.031g、61%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.12 (t, 2H, J = 7.9 Hz), 3.40 (t, 3H, J= 7.9 Hz), 4.22 (d,
2H, J = 5.2 Hz), 6.79 (s, 1H), 7.21-7.29 (m, 5H), 8.58 (s, 1H), 9.84 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 12.97 (s, 1H), 14.22 (s, 1H).
実施例117
[(5-ブチル-7-ヒドロキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-8-カルボニル)アミノ]酢酸の製造
工程117−1
Figure 2019019144
工程116−4で得られた化合物(0.050g)、ブチルボロン酸(0.042g)、酸化銀(I)(0.071g)、炭酸カリウム(0.084g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)(0.008g)及びテトラヒドロフラン(1.0ml)を混合し、10時間加熱還流した。不溶物をセライトろ過後、ろ液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルを加えて分層した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回洗浄し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮することで得られた残渣を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製することにより上記スキームに記載の化合物(0.046g、77%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.00 (t, 3H, J = 7.4 Hz), 1.45-1.53 (m, 2H), 1.79-1.87 (m, 2H), 3.18 (t, 2H, J = 7.9 Hz), 4.08 (s, 3H), 6.92 (s, 1H), 8.38 (s, 1H).
工程117−2
Figure 2019019144
工程117−1で得られた化合物(0.043g)とメタノール(0.22ml)を混合し、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(0.014ml)を加えた。この混合物を室温で4時間攪拌した。水(0.22ml)を加え、室温で1時間攪拌した後、反応液に1N塩酸(0.16ml)を加え、生じた固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(0.026g、66%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.01 (t, 3H, J = 7.3 Hz), 1.46-1.57 (m, 2H), 1.82-1.90 (m, 2H), 3.21 (t, 2H, J = 7.9 Hz), 4.15 (s, 3H), 6.77 (s, 1H), 8.28 (s, 1H).
工程117−3
Figure 2019019144
工程117−2で得られた化合物(0.025g)とN,N−ジメチルホルムアミド(0.50ml)を混合し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.016g)とグリシン−tert−ブチルエステル(0.015ml)及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.020g)を加えた。この混合物を室温で1.5時間攪拌した。氷冷下、反応液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液及び水を加えることで生成する固体をろ取することにより上記スキームに記載の化合物(0.033g、94%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.00 (t, 4H, J = 7.3 Hz), 1.51 (s, 9H), 1.80-1.90 (m, 2H), 3.18 (t, 2H, J = 7.9 Hz), 4.21 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 6.72 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 9.72 (t, 1H, J = 4.2 Hz).
工程117−4
Figure 2019019144
工程117−3で得られた化合物(0.030g)と25%臭化水素酢酸溶液(0.60ml)を混合し、3時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に、氷冷下、水(0.60ml)及び4N水酸化ナトリウム水溶液(0.23ml)を加えた。続いて、氷冷下、2N塩酸(0.23ml)を加え、生じた固体をろ取することにより、上記スキームに記載の化合物(0.010g、42%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.93 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.33-1.44 (m, 2H), 1.71-1.80 (m, 2H), 3.10 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 4.20 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 6.85 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 9.84 (br s, 1H), 14.26 (br s, 1H).
工程117−5
Figure 2019019144
工程117−4で得られた化合物(0.100g)とメチルエチルケトン(1.0ml)を混合し、80℃に加熱した。この溶液にヘプタン(1.0ml)を加え、室温で終夜攪拌した。固体をろ取することにより表題化合物(0.089g、89%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.93 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 1.33-1.44 (m, 2H), 1.71-1.80 (m, 2H), 3.10 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 4.20 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 6.85 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 9.84 (br s, 1H), 14.26 (br s, 1H).
上記の実施例1乃至11、実施例116または117と同様の方法により、また必要に応じその他の常法を用いることにより、以下の表3乃至24に示す実施例12乃至115および実施例118乃至122の化合物を製造した。
実施例1乃至122の化合物の構造式及び物性データを、以下の表1乃至24に示す。
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
本発明の製剤例としては、例えば下記の製剤が挙げられる。しかしながら、本発明はこれらの製剤例によって限定されるものではない。
製剤例1(カプセルの製造)
1)実施例1の化合物 30mg
2)微結晶セルロース 10mg
3)乳糖 19mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1)、2)、3)及び4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例2(錠剤の製造)
1)実施例1の化合物 10g
2)乳糖 50g
3)トウモロコシデンプン 15g
4)カルメロースカルシウム 44g
5)ステアリン酸マグネシウム 1g
1)、2)、3)の全量及び30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)及び1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物10mgを含有する錠剤1000錠を得る。
次に、本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物のヒトPHD阻
害活性及びヒトEPO産生誘導活性の評価方法について説明する。
試験例1 ヒトPHD阻害活性の測定
i)ヒトPHD2の発現・精製
ヒトPHD2の発現は、昆虫細胞(Sf9細胞)にて行った。ヒトPHD2登録配列(NM_022051)の翻訳領域N末端にFLAG−tagを挿入してからpVL1393ベクターに導入し、配列を確認した。該ベクターおよびバキュロウィルスをSf9に共発現し、Sf9にてヒトPHD2発現バキュロウィルスを単離した。このウィルスを用いて、ヒトPHD2発現細胞を調製した。細胞を27℃で72時間培養後、各種プロテアーゼ阻害剤を含んだ細胞溶解用液を加え、超音波処理(Sonication)により破砕した。ANTI−FLAG M2 Affinity Gel Freezer Safe(SIGMA)を充填したカラムに該細胞溶解液を結合させ、洗浄後、N末端FLAG−tag付加ヒトPHD2を溶出させて回収した。抗FLAG抗体及び抗PHD2抗体を用いたWestern−Blotting法にて、精製物がヒトPHD2酵素であることを確認した。
ii)VBC complexの発現・精製
VBC complex(VHL/Elongin B/Elongin C)の発現は、大腸菌(BL21(DE3))にて行った。ヒトVHL登録配列(NM_000551)の翻訳領域N末端にはGST−fusionを、ヒトElongin B登録配列(NM_207013)の翻訳領域N末端にはFLAG−tagを挿入してからpETDuet−1ベクターに導入し、配列を確認した。ヒトElongin C登録配列(NM_005648)の翻訳領域N末端にはHis−tagを挿入してからpRSFDuet−1ベクターに導入し、配列を確認した。これらの発現ベクターを大腸菌(BL21(DE3))に遺伝子導入後、大腸菌を37℃でIPTG含有培地で培養した。回収した大腸菌を超音波処理(Sonication)により破砕した後、Ni−NTA superflow(QIAGEN)を充填したカラムに結合させ、洗浄後に溶出させて回収した。溶出液をGlutathione Sepharose 4Bを充填したカラムに結合させ、洗浄後に溶出させて回収した。抗GST抗体・抗FLAG抗体及び抗His抗体を用いたWestern−Blotting法にて、精製物がヒトVHL・ヒトElongin
B及びヒトElongin Cであることを確認した。
iii)VBC complexの結合活性
前記ii)で得たVBC complexを用いて、HIF−1αの配列を基にした19残基のBiotin標識部分ペプチド(HIF−1α−C19)又は同配列でプロリン残基を水酸化させたBiotin標識部分ペプチド(HIF−1α−C19(Hyp))を結合させたStreptavidin Coated Plateに対する結合活性を測定した。検出は抗GST抗体を用いたELISA法にて行い、VBC complexが、水酸化されたHIF−1α部分ペプチドに対してのみ結合することを確認した。
iv)ヒトPHD阻害活性の測定
ヒトPHD2酵素活性は、HIF−1αの配列を基にした19残基の部分ペプチドを基質として、ペプチド中に含まれるプロリン残基の水酸化をTR−FRET(Time−Resolved Fluorescence Resonance Energy Transfer)法にて測定した。
酵素及び基質は、50μM 硫酸鉄、120mM NaCl、0.1% BSA、0.1mM アスコルビン酸、10μM 2−オキソグルタル酸、0.2mM CHAPSを含む50mM トリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で希釈し、試験化合物はジメチルスルホキシド(DMSO)で希釈した。
試験化合物及び基質溶液を96ウェルプレートに添加した。反応は、ヒトPHD2酵素
溶液を反応系に添加(終濃度1nM)することにより開始した。25℃で30分間インキュベーションした後、EDTAを含む停止液を添加し、ユーロピウム(Eu)及びXlentを含むVBC complex溶液を添加・結合させて、水酸化されたプロリン残基の量を時間分解蛍光測定法により定量した。各ウェルの時間分解蛍光を測定し、各ウェルの試験化合物のヒトPHD阻害活性(%)を、酵素無添加ウェル及び試験化合物無添加ウェルの値に基づいて計算した。各化合物のヒトPHD阻害活性を、IC50(μM)又は30μMのときのヒトPHD阻害活性(%)として、以下の表25乃至29に示す。これらの表において、数値のみで表された値はIC50(μM)を示し、%を含めて表された値は30μMのときのヒトPHD阻害活性(%)を示す。
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
試験例2 ヒトEPO産生誘導活性
ヒトEPO産生に対する試験化合物の誘導活性は、ヒトから樹立された肝臓由来の細胞株であるHep3B(ATCC)を用いて測定した。
Hep3B細胞は、10%ウシ胎児血清を含むEagle−MEM培地で培養し、試験化合物はジメチルスルホキシド(DMSO)で希釈した。
Hep3B細胞を96ウェルプレートにて培養し、24時間後に試験化合物を各濃度で添加した。37℃で24時間インキュベーションした後、培養上清を回収した。培養上清中に産生されたヒトEPO濃度は、ヒトEPO−ELISAキット(StemCell Technologies社製,01630)を用いて、製造業者の説明に従って測定し、試験化合物のヒトEPO産生誘導活性(%)は、この条件で最大に産生された際の値及び試験化合物無添加の値に基づいて計算した。各化合物のヒトEPO産生誘導活性を、EC50(μM)又は30μMのときのヒトEPO産生誘導活性(%)として、以下の表30乃至34に示す。これらの表において、数値のみで表された値はEC50(μM)を示し、%を含めて表された値は30μMのときのヒトEPO産生誘導活性(%)を示す。
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
Figure 2019019144
上記の結果から明らかな様に、本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物はヒトPHD阻害活性及びヒトEPO産生誘導活性を有する。
本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物は、そのPHD阻害活性により、HIFとPHDとの結合を阻害してHIFを安定化させることで、EPOの産生を促進することができる。
このため、本発明化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物は、EPOの産生低下に起因する各種疾患や病態(障害)の予防若しくは治療に有効な薬剤となり得、貧血の治療に有効に使用することができる。

Claims (40)

  1. 下記一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物:
    Figure 2019019144


    [式中、
    部分構造式:
    Figure 2019019144


    は、下記式:
    Figure 2019019144


    で表される基のいずれかであり;
    は、
    (1)水素原子、
    (2)C1−6アルキル基、
    (3)C6−14アリール基、
    (4)C3−8シクロアルキル基、
    (5)C6−14アリール−C1−6アルキル基、又は、
    (6)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり;
    は、
    (1)水素原子、
    (2)C1−10アルキル基、
    (3)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基、
    (4)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルキル基、
    (5)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC3−8シクロアルケニル基、
    (6)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいヘテロアリール基(ここで、該ヘテロアリールは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子から選ばれる1乃至6個のヘテロ原子を有する)、
    (7)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は、
    (8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基(該C3−8シクロアルキルは、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)であり;
    は、
    (1)水素原子、
    (2)ハロゲン原子、
    (3)C1−6アルキル基、
    (4)C6−14アリール基、
    (5)C3−8シクロアルキル基、又は、
    (6)C6−14アリール−C1−6アルキル基であり;
    及びRは、それぞれ独立して、
    (1)水素原子、又は、
    (2)C1−6アルキル基である。
    グループB:
    (a)ハロゲン原子、
    (b)C1−6アルキル基、
    (c)C3−8シクロアルキル基、
    (d)シアノ基、及び
    (e)ハロ−C1−6アルキル基。]。
  2. 部分構造式:
    Figure 2019019144


    が、下記式
    Figure 2019019144


    で表される基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  3. 部分構造式:
    Figure 2019019144


    が、下記式
    Figure 2019019144


    で表される基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  4. 部分構造式:
    Figure 2019019144


    が、下記式
    Figure 2019019144


    で表される基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  5. 部分構造式:
    Figure 2019019144


    が、下記式
    Figure 2019019144


    で表される基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  6. 及びRがともに水素原子である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  7. が水素原子である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  8. が水素原子である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。

  9. (1)C1−10アルキル基、
    (2)前記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいC6−14アリール基、
    (3)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、前記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は、
    (4)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基(該C3−8シクロアルキルは、前記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)
    である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  10. 及びRがともに水素原子である、請求項2に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  11. が水素原子である、請求項10に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  12. が水素原子である、請求項11に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。

  13. (1)C1−10アルキル基、又は、
    (2)C6−14アリール−C1−6アルキル基(該C6−14アリールは、前記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)
    である、請求項12に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  14. 下記一般式[I−1]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物:
    Figure 2019019144


    [式中、
    部分構造式:
    Figure 2019019144


    は、下記式:
    Figure 2019019144


    で表される基のいずれかであり;
    11は、
    (1)水素原子、
    (2)C1−6アルキル基、
    (3)フェニル基、
    (4)C3−8シクロアルキル基、
    (5)フェニル−C1−6アルキル基、又は、
    (6)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり;
    21は、
    (1)水素原子、
    (2)C1−10アルキル基、
    (3)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいフェニル基、
    (4)C3−8シクロアルキル基、
    (5)C3−8シクロアルケニル基、
    (6)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよいチエニル基、
    (7)フェニル−C1−6アルキル基(該フェニルは、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい)、又は、
    (8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基であり;
    31は、
    (1)水素原子、
    (2)ハロゲン原子、
    (3)C1−6アルキル基、
    (4)フェニル基、
    (5)C3−8シクロアルキル基、又は、
    (6)フェニル−C1−6アルキル基であり;
    41及びR51は、それぞれ独立して、
    (1)水素原子、又は、
    (2)C1−6アルキル基である。
    グループB:
    (a)ハロゲン原子、
    (b)C1−6アルキル基、
    (c)C3−8シクロアルキル基、
    (d)シアノ基、及び
    (e)ハロ−C1−6アルキル基。]。
  15. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  16. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  17. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  18. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  19. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  20. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  21. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  22. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  23. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  24. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  25. 下記式:
    Figure 2019019144


    で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
  26. 請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有する医薬組成物。
  27. 請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有するプロリル水酸化酵素阻害剤。
  28. 請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有するエリスロポエチン産生誘導剤。
  29. 請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有する貧血治療剤。
  30. 請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を含有する腎性貧血治療剤。
  31. プロリル水酸化酵素阻害剤を製造するための、請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
  32. エリスロポエチン産生誘導剤を製造するための、請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
  33. 貧血治療剤を製造するための、請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
  34. 腎性貧血治療剤を製造するための、請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
  35. 有効量の請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、プロリル水酸化酵素の阻害方法。
  36. 有効量の請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、エリスロポエチン産生の誘導方法。
  37. 有効量の請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、貧血の治療方法。
  38. 有効量の請求項1乃至25のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む、腎性貧血の治療方法。
  39. 請求項26に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物を貧血及び腎性貧血より選ばれる疾患の治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、商業パッケージ。
  40. 請求項26に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物を貧血及び腎性貧血より選ばれる疾患の治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、キット。
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