JP2018509439A - 多発性骨髄腫を治療するための4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−n−{3−[(s−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンの使用 - Google Patents

多発性骨髄腫を治療するための4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−n−{3−[(s−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、多発性骨髄腫を治療するための、4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)、より詳細には(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)の使用に関する。

Description

本発明は、多発性骨髄腫を治療するための、4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)、より詳細には(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)の使用に関する。
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)タンパク質のファミリーは、細胞***周期の重要な調節因子であるメンバー(細胞周期CDK)、遺伝子転写の調節に関与するメンバー(転写CDK)、および他の機能を有するメンバーからなる。CDKは、調節性サイクリンサブユニットとの会合の活性化を必要とする。細胞周期CDKであるCDK1/サイクリンB、CDK2/サイクリンA、CDK2/サイクリンE、CDK4/サイクリンDおよびCDK6/サイクリンDは順番に活性化されることで、細胞を細胞***周期の中に入れてこれを繰り返させる。転写CDKであるCDK9/サイクリンTおよびCDK7/サイクリンHは、カルボキシ末端ドメイン(CTD)のリン酸化を介してRNAポリメラーゼIIの活性を調節する。正の転写因子b(positive transcription factor b、P−TEFb)は、CDK9と4つのサイクリンパートナーであるサイクリンT1、サイクリンK、サイクリンT2aまたはT2bのうちの1つとのヘテロダイマーである。
CDK9(NCBI GenBank Gene ID 1025)はもっぱら転写調節に関与する一方、CDK7は加えてCDK活性化キナーゼ(CAK)として細胞周期調節に加わっている。
RNAポリメラーゼIIによる遺伝子の転写は、プロモーター領域における開始前複合体のアセンブリならびにCDK7/サイクリンHによるCTDのSer5およびSer7のリン酸化によって開始される。大部分の遺伝子について、RNAポリメラーゼIIは、DNA鋳型に沿って20〜40ヌクレオチドを移動した後にmRNA転写を停止する。RNAポリメラーゼIIのこのプロモーター近位での休止は、負の伸長因子により媒介されるものであり、種々の刺激に応答して迅速に誘導される遺伝子の発現を調節するための主要な制御メカニズムとして認識されている(Cho et al.,Cell Cycle 2010,9,1697)。P−TEFbは、RNAポリメラーゼIIのプロモーター近位での休止の克服に、ならびにCTDのSer2のリン酸化による、同様に負の伸長因子のリン酸化および不活化による生産的伸長状態への遷移に決定的に関与する。
P−TEFbそれ自体の活性は、いくつかのメカニズムにより調節される。細胞のP−TEFbの約半分は、7SK核内低分子RNA(7SK snRNA)、La関連タンパク質7(LARP7/PIP7S)およびヘキサメチレンビス−アセトアミド誘導性タンパク質1/2(HEXIM1/2、He et al.,Mol.Cell 2008,29,588)との不活性複合体内に存在する。P−TEFbの残り半分は、ブロモドメインタンパク質Brd4を含有する活性複合体内に存在する(Yang et al.,Mol.Cell 2005,19,535)。Brd4は、アセチル化ヒストンとの相互作用を介して、遺伝子転写が準備されたクロマチン領域にP−TEFbをリクルートする。その正および負の調節因子との相互作用を交互に介して、P−TEFbは機能的平衡状態を維持し:7SK snRNA複合体に結合したP−TEFbは、活性P−TEFbを細胞の転写および細胞増殖の需要に応じて放出することができるリザーバーの意味を持つ(Zhou & Yik,Microbiol.Mol.Biol.Rev. 2006,70,646)。さらには、P−TEFbの活性は、リン酸化/脱リン酸化、ユビキチン化およびアセチル化といった翻訳後修飾により調節される(Cho et al.,Cell Cycle 2010,9,1697中でレビューされている)。
P−TEFbヘテロダイマーの調節されないCDK9キナーゼ活性は、種々のヒトの病的状況、例えば過剰増殖性疾患(例としてがん)、ウイルス誘発性感染症または心血管疾患などに関連している。
がんは、増殖と細胞死(アポトーシス)との不均衡により媒介される過剰増殖性障害として考えられる。高レベルの抗アポトーシス性Bcl−2−ファミリータンパク質が様々なヒト腫瘍内で見出されており、腫瘍細胞の長期生存および治療抵抗性の原因となっている。P−TEFbキナーゼ活性の阻害はRNAポリメラーゼIIの転写活性を低減させることが示されており、これは寿命の短い抗アポトーシス性タンパク質、特にMcl−1およびXIAPの減退を導き、腫瘍細胞のアポトーシスを受ける能力を再度導入する。形質転換された腫瘍表現型(例えばMyc、NF−kB応答性遺伝子転写産物、有糸***キナーゼなど)に関連する多数の他のタンパク質は、寿命の短いタンパク質であるか、またはP−TEFb阻害により媒介されるRNAポリメラーゼII活性の低減に感受性である寿命の短い転写産物によりコードされたものである(Wang & Fischer,Trends Pharmacol.Sci. 2008,29,302中でレビューされている)。
多くのウイルスは、それら自身のゲノムの転写を宿主細胞の転写機構に依存する。HIV−1の場合、RNAポリメラーゼIIは、ウイルスLTR内のプロモーター領域にリクルートされる。ウイルスの転写活性化因子(Tat)タンパク質は、初期のウイルス転写産物に結合し、P−TEFbのリクルートによりプロモーター近位でのRNAポリメラーゼII休止を克服し、これが今度は転写伸長を促す。さらには、Tatタンパク質は、7SK snRNA複合体内のP−TEFb抑制性タンパク質HEXIM1/2の置き換えにより活性P−TEFb画分を増加させる。近年のデータは、P−TEFbのキナーゼ活性の阻害は、宿主細胞に対して細胞傷害性でないキナーゼ阻害剤濃度においてHIV−1複製をブロックするのに十分であることを示している(Wang & Fischer,Trends Pharmacol.Sci. 2008,29,302中でレビューされている)。同様に、ウイルスタンパク質によるP−TEFbのリクルートは、他のウイルスについて報告されており、例えばB細胞がんに関連するエプスタイン・バーウイルスでは核抗原EBNA2タンパク質がP−TEFbと相互作用し(Bark−Jones et al.,Oncogene 2006,25,1775)、ヒトTリンパ好性ウイルスタイプ1(HTLV−1)では転写活性化因子TaxがP−TEFbをリクルートする(Zhou et al.,J.Virol. 2006,80,4781)。
心肥大は、機械的な過負荷および圧力(血行動態ストレス、例として高血圧、心筋梗塞)に対する心臓の適応性応答であり、これは長期的には心不全および死につながることがある。心肥大は、心筋細胞における転写活性およびRNAポリメラーゼII CTDのリン酸化の増加に関連することが示された。P−TEFbは、不活性な7SK snRNA/HEXIM1/2複合体からの解離により活性化されることが見出された。これらの知見は、心肥大を治療するための治療アプローチとしてのP−TEFbキナーゼ活性の薬理学的阻害を示唆している(Dey et al.,Cell Cycle 2007,6,1856中でレビューされている)。
まとめると、複数の系列の証拠が、P−TEFbヘテロダイマー(=CDK9、および4つのサイクリンパートナーであるサイクリンT1、サイクリンK、サイクリンT2aまたはT2bのうちの1つ)の持つCDK9キナーゼ活性の選択的阻害は疾患、例えばがん、ウイルス性疾患および/または心臓の疾患などの治療のための革新的アプローチを表すことを示唆している。CDK9は、少なくとも13の近縁キナーゼのファミリーに属し、このうち細胞周期CDKのサブグループは細胞増殖の調節において複数の役割を果たす。したがって、細胞周期CDK(例としてCDK1/サイクリンB、CDK2/サイクリンA、CDK2/サイクリンE、CDK4/サイクリンD、CDK6/サイクリンD)およびCDK9の共阻害は、正常な増殖性組織、例えば腸管粘膜、リンパ器官および造血器官、ならびに生殖器官などに影響を与えることが予想される。CDK9キナーゼ阻害剤の治療マージンを最大化するため、CDK9に対する高い選択性を有する分子がそれゆえに必要とされる。
CDK阻害剤は、一般的に、CDK9阻害剤と同様に、多数の異なる刊行物中に記載されている: WO2008129070およびWO2008129071は両方とも、CDK阻害剤としての2,4 二置換アミノピリミジンを一般的に記載している。また、これらの化合物のいくつかは選択的CDK9阻害剤(WO2008129070)としておよびCDK5阻害剤(WO2008129071)としてそれぞれ作用し得ることを主張しているが、具体的なCDK9 IC50(WO2008129070)またはCDK5 IC50(WO200812971)のデータは提示されていない。
WO2008129080は、4,6 二置換アミノピリミジンを開示しており、これらの化合物が様々なプロテインキナーゼ、例えばCDK1、CDK2、CDK4、CDK5、CDK6およびCDK9などのプロテインキナーゼ活性に対して阻害効果を示すことを、好ましくはCDK9阻害(例80)について実証している。
EP1218360 B1は、キナーゼ阻害剤としてのトリアジン誘導体を記載しているが、強力なまたは選択的なCDK9阻害剤を開示していない。
WO2008079933は、アミノピリジンおよびアミノピリミジンの誘導体ならびにCDK1、CDK2、CDK3、CDK4、CDK5、CDK6、CDK7、CDK8またはCDK9の阻害剤としてのその使用を開示している。
WO2011012661は、CDK阻害剤として有用なアミノピリジン誘導体を記載している。
Wang et al.(Chemistry & Biology 2010,17,1111−1121)は、動物モデルにおいて抗がん活性を示す、2−アニリノ−4−(チアゾール−5−イル)ピリミジン転写CDK阻害剤を記載している。
WO2004009562は、置換トリアジンキナーゼ阻害剤を開示している。選択された化合物について、CDK1およびCDK4の試験データは提示されているが、CDK9のデータは提示されていない。
WO2004072063は、プロテインキナーゼ、例えばERK2、GSK3、PKAまたはCDK2などの阻害剤としてのヘテロアリール(ピリミジン、トリアジン)置換ピロールを記載している。
WO2010009155は、ヒストンデアセチラーゼおよび/またはサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の阻害剤としてのトリアジンおよびピリミジンの誘導体を開示している。選択された化合物について、CDK2の試験データは記載されていない。
WO2003037346(US7618968B2、US7291616B2、US2008064700A1、US2003153570A1に対応する)は、アリールトリアジンおよびその使用に関し、これはリゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼベータ(LPAAT−ベータ)活性および/または細胞、例えば腫瘍細胞などの増殖を阻害することを包含する。
WO2008025556は、キナーゼ阻害剤として有用な、ピリミジンコアを持つカルバモイルスルホキシミドを記載している。CDK9のデータは提示されていない。
WO2002066481は、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤としてのピリミジン誘導体を記載している。CDK9は言及されておらず、CDK9のデータは提示されていない。
WO2008109943は、フェニルアミノピリ(ミ)ジン化合物およびキナーゼ阻害剤、とりわけJAK2キナーゼ阻害剤としてのそれらの使用に関する。具体例は、ピリミジンコアを持つ化合物に集中している。
WO2009032861は、JNKキナーゼ阻害剤としての置換ピリミジニルアミンを記載している。具体例は、ピリミジンコアを持つ化合物に集中している。
WO2011046970は、TBKLおよび/またはIKKイプシロンの阻害剤としてのアミノ−ピリミジン化合物に関する。具体例は、ピリミジンコアを持つ化合物に集中している。
WO2012160034は、本発明の化合物である。この化合物はHela細胞(子宮頸がん)、HeLa/MaTu/ADR細胞(子宮頸がん)、NCI−H460細胞(非小細胞がん)、DU145細胞(ホルモン依存性前立腺がん)、Caco−2細胞(結腸直腸がん)およびB16F10細胞(黒色腫)の細胞増殖を阻害することが開示されている。
WO2008129070 WO2008129071 WO200812971 WO2008129080 EP1218360 B1 WO2008079933 WO2011012661 WO2004009562 WO2004072063 WO2010009155 WO2003037346 US7618968B2 US7291616B2 US2008064700A1 US2003153570A1 WO2008025556 WO2002066481 WO2008109943 WO2009032861 WO2011046970 WO2012160034
Cho et al.,Cell Cycle 2010,9,1697 He et al.,Mol.Cell 2008,29,588 Yang et al.,Mol.Cell 2005,19,535 Zhou & Yik,Microbiol.Mol.Biol.Rev. 2006,70,646 Wang & Fischer,Trends Pharmacol.Sci. 2008,29,302 Bark−Jones et al.,Oncogene 2006,25,1775 Zhou et al.,J.Virol. 2006,80,4781 Dey et al.,Cell Cycle 2007,6,1856 Wang et al.(Chemistry & Biology 2010,17,1111−1121)
本発明の目的は、多発性骨髄腫の治療を改善することである。
多発性骨髄腫の治療
多発性骨髄腫は骨髄中の悪性形質細胞のクローン増殖を特徴とし、疾患ステージに応じて、典型的に、モノクローナル免疫グロブリンの分泌、過カルシウム血症、貧血および骨損傷を伴う。前悪性形質細胞の転換は、腫瘍細胞の成長および生存を支える多くの遺伝的および微小環境的な変化が関与する多段階プロセスである(Palumba A et al. Multiple Myeloma. N Engl J Med 2011;364:1046−60;Hideshima T et al. Understanding multiple myeloma pathogenesis in the bone marrow to identify new therapeutic targets. Nat Rev Cancer 2007;7:585−98)。
多発性骨髄腫の慣用的な治療は、アルキル化剤(例としてメルファラン)、アントラサイクリンおよびコルチコステロイドの使用を包含している。過去20年にわたって、高用量の細胞傷害治療、その後の自己幹細胞移植が、新たに診断された多発性骨髄腫患者の標準的な最前線の強化療法であって、これは全生存期間の中程度の向上(4〜5年)を導く(Hideshima T et al. Understanding multiple myeloma pathogenesis in the bone marrow to identify new therapeutic targets. Nat Rev Cancer 2007;7:585−98)。しかしながら、多発性骨髄腫、とりわけ再発性/不応性疾患を有する患者への臨床的対応は非常にチャレンジングであり、患者の年齢および以前の治療への応答に加えて、細胞遺伝学的状況、疾病負荷(例として腎不全および骨折)に依存する。したがって、自己幹細胞移植は必ずしもあらゆる患者にとっての選択肢ではない(Usmani SZ et al. Novel Drug Combinations for the Management of Relapsed/Refractory Multiple Myeloma. Clin Lymphoma Myeloma Leuk 2013;14 Suppl:S71−7)。
免疫調節薬/抗血管新生薬(サリドマイド、ポマリドミドおよびレナリドミド)、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブおよびカルフィルゾミブ)、ならびにリポソーム封入ドキソルビシン(Doxil)といった新規剤の導入は、多発性骨髄腫の自己幹細胞移植治療の役割についての議論をさらに起こしている(Richardson PG et al. Early or delayed transplantation for multiple myeloma in the era of novel therapy:does one size fit all? Hematology Am Soc Hematol Educ Program 2014;(1):255−61)。これらの薬の抗腫瘍活性は、骨髄腫細胞の成長、増殖および生存を支える複数のシグナル伝達経路の破壊から生じる;プロテアソーム阻害は、核内因子κB(NF−κB)シグナル伝達の阻害といった複数のアポトーシス経路を刺激し(Adams J. The proteasome:a suitable antineoplastic target. Nat Rev Cancer 2004;4:349−60);免疫調節薬は、アポトーシスを刺激して血管新生、接着およびサイトカイン回路を阻害し、骨髄腫細胞への宿主免疫応答亢進を刺激する(Quach H et al. Mechanism of action of immunomodulatory drugs(IMiDs) in multiple myeloma. Leukemia 2010;24:22−32)。これらの新規の剤は、移植前の導入レジメンとして、ならびに無増悪および全生存期間を顕著に改善する強化療法(2〜4サイクルの薬物組み合わせ)および維持療法(疾患進行までの単剤での連続的治療)の両方として、成功裏に組み込まれている。これらの新規治療薬の効力はまた、多発性骨髄腫の治療において自己幹細胞移植を遅延させることの調査につながっている(Richardson PG et al. Early or delayed transplantation for multiple myeloma in the era of novel therapy:does one size fit all? Hematology Am Soc Hematol Educ Program 2014;(1):255−61)。しかしながら、とりわけ強化療法において、末梢神経障害、感染症および高血糖症といった毒性作用がこれらの剤に付随している。したがって、毒性作用を制限するまたは治療中断を防ぐ、強度のより弱いアプローチが、75歳を超えたおよび/または共存する病状を有する患者において必要である(Palumba A et al. Multiple Myeloma. N Engl J Med 2011;364:1046−60)。
他の薬、例えばヒストンデアセチラーゼ阻害剤(ボリノスタット、パノビノスタット)またはモノクローナル抗体のエロツズマブ(抗CS1)、ダラツムマブ(抗CD38)、SAR650984(抗CD38)およびMOR03087(抗CD38)などは、現在、臨床試験において調査がされており、これらは非移植アプローチの可能性を改善し得て、高用量のアルキル化剤、とりわけメルファラン曝露に固有の急性毒性または長期合併症を低減させ得る(Munshi NC et al. New Strategies in the Treatment of Multiple Myeloma. Clin Cancer Res. 2013;19(13):3337−44)。
多発性骨髄腫の遺伝的不均質性ならびに疾患進行を駆動する多数の癌遺伝子およびシグナル伝達経路のため(De la Puente P et al. Molecularly Targeted Therapies in Multiple Myeloma. Leuk Res Treatment 2014;976567;Palumba A et al. Multiple Myeloma. N Engl J Med 2011;364:1046−60)、続けられている前臨床研究は、関与する具体的な病態生理的メカニズムをさらに描写することを目的としている。これらの研究は、腫瘍細胞毒性を増強すること、薬物抵抗性を防ぐこと、耐容性を向上させることおよび患者の転帰を改善することを目的とした治療標的としての細胞周期阻害剤についてのいくつかの調査につながっている(Delmore JE et al. BET bromodomain inhibition as a therapeutic strategy to target c−Myc. Cell 2011;146:904−17;Gojo I et al. The cyclin−dependent kinase inhibitor flavopiridol induces apoptosis in multiple myeloma cells through transcriptional repression and down−regulation of Mcl−1. Clin Cancer Res 2002;8:3527−38;Conroy A et al. SNS−032 is a potent and selective CDK 2,7 and 9 inhibitor that drives target modulation in patient samples. Cancer Chemother Pharmacol 2009;64:723−32;Santo L et al. AT7519,A novel small molecule multi−cyclin−dependent kinase inhibitor,induces apoptosis in multiple myeloma via GSK−3beta activation and RNA polymerase II inhibition. Oncogene 2010;29(16):2325−36)。
ここに、化合物4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A、式(I))、
Figure 2018509439
より詳細には、(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)が、未だ予期されなかった特定の腫瘍タイプ、すなわち多発性骨髄腫において作用することが見出された。
4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)は、選抜されたスルホキシイミン置換アニリノピリミジン誘導体であり、これは2つの立体異性体、すなわち:
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)および
(−)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’’)
に分離することができる。
化合物A’は好ましいものであり、BAY1143572として臨床開発にある。
化合物Aが下で言及される場合、純粋な立体異性体A’およびA’’の両方、ならびにまたこれら2つの任意の混合物が、それによって意味される。
本発明は、多発性骨髄腫の治療および/または予防のための、
4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)または生理学的に許容されるその塩のうちの1つの使用に関する。
本出願は、さらに、多発性骨髄腫を治療するための医薬を調製するための、
4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つの使用に関する。
本発明の別の態様は、対象においてがんを治療するための医薬の製造における、
式(I)
Figure 2018509439
による4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つの使用であって、医薬が多発性骨髄腫を治療するために製造される、前記使用である。
本出願は、さらに、多発性骨髄腫を治療する使用のための、
式I
Figure 2018509439
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つを提供する。
本発明はまた、多発性骨髄腫の治療および/または予防の方法における使用のための、
式I
Figure 2018509439
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つに関する。
本発明の別の態様は、有効量の
式I
Figure 2018509439
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)または生理学的に許容されるその塩のうちの1つを用いた多発性骨髄腫の治療および/または予防の方法である。
本出願は、さらに、多発性骨髄腫を治療するための、
4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つを含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、多発性骨髄腫の治療および/または予防のための、
式I
Figure 2018509439
4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)または生理学的に許容されるその塩のうちの1つ、
および少なくとも1つの不活性、非毒性の、薬学的に好適なアジュバントを含む医薬組成物に関する。
本出願は、さらに、多発性骨髄腫を治療するための、
4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)または生理学的に許容されるその塩のうちの1つと、
少なくとも1つのさらなる活性成分との組み合わせを提供する。
本発明はまた、多発性骨髄腫の治療および/または予防のための、
式I
Figure 2018509439
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A)または生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ、
より詳細には
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物A’)または生理学的に許容されるその塩のうちの1つ、
および少なくとも1以上のさらなる活性成分を含む医薬組み合わせに関する。
化合物Aの生理学的に容認される塩の使用も、同じく本発明により保護されると考えられるものである。
化合物Aの生理学的に安全な塩は、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン塩、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩を包含する。
化合物Aの生理学的に安全な塩はまた、慣例的な塩基の塩、例としておよび好ましくは、アルカリ金属塩(例としてナトリウムおよびカリウムの塩)、アルカリ土類金属塩(例としてカルシウムおよびマグネシウムの塩)およびアンモニアに由来するアンモニウム塩または1から16個のC原子を持つ有機アミン、例としておよび好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルフォリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジンなどを包含する。
本発明はさらに、多発性骨髄腫を治療するための化合物Aおよび少なくとも1以上のさらなる活性成分を含有する薬物を提供する。
化合物Aは、全身的におよび/または局所的な活性を持ち得る。この目的のため、これを好適な様式で、例えば経口的に、非経口的に、肺の経路を介して、鼻に、舌下に、舌に、頬側に、直腸に、腟に、皮膚に、経皮的に、結膜に(conjuntivally)もしくは耳に、またはインプラントもしくはステントとして投与することができる。
これらの投与経路について、本発明による化合物Aは、好適な投与形態で投与され得る。
経口投与に適しているのは、従来技術に従って機能して本発明の化合物Aを迅速におよび/または改変された様式で送達する形態であって、これは、本発明による化合物Aを結晶形態および/または非晶質形態および/または溶解形態で含み、例えば錠剤(非コーティング錠またはコーティング錠、例えば胃液に抵抗性のコーティングを有するもの、または遅延溶解性もしくは不溶性であって、本発明の化合物の放出を制御するコーティングを有するもの)、口腔内で迅速に崩壊する錠剤、またはフィルム/オブラート、フィルム/凍結乾燥物、カプセル(例えばハードまたはソフトゼラチンカプセル)、糖衣錠剤、粒剤、ペレット、散剤、エマルション、懸濁剤、エアロゾルまたは溶液である。
非経口投与は、吸収ステップを回避して(例えば静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内に)または吸収を含めて(例えば筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内に)行うことができる。非経口投与に適した投与形態は、なかでも、溶液、懸濁液、エマルション、凍結乾燥物または滅菌粉末の形態である注射および注入のための調合剤である。
他の投与経路に適した例は、吸入のための医薬形態(なかでも散剤吸入器、噴霧器)、点鼻薬、溶液、スプレー;舌、舌下または頬側に投与されることになる錠剤、フィルム/オブラートまたはカプセル、坐剤、眼または耳のための調合剤、眼浴、眼球インサート、点耳薬、耳散剤(ear powder)、耳すすぎ液(ear−rinse)、耳タンポン(ear tampon)、膣カプセル、水性懸濁剤(ローション、mixturae agitandae)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、経皮的治療システム(例えばパッチなど)、ミルク、ペースト、フォーム、散粉剤、インプラントまたはステントである。
化合物Aは、述べられた投与形態に変換することができる。これは、それ自体公知の様式で、不活性、非毒性の、薬学的に好適なアジュバントと混合することにより影響を受けることがある。これらのアジュバントとしては、なかでも、
・増量剤および賦形剤(例えばセルロース、微結晶性セルロース、例えばAvicel(登録商標)など、乳糖、マンニトール、デンプン、リン酸カルシウム、例えばDi−Cafos(登録商標)など)、
・軟膏基剤(例えばワセリン、パラフィン、トリグリセリド、ワックス、ウールワックス、ウールワックスアルコール、ラノリン、親水軟膏、ポリエチレングリコール)、
・坐剤用の基剤(例えばポリエチレングリコール、カカオバター、ハードファット(hard fat))
・溶媒(例えば水、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、プロピレングリコール、中鎖長トリグリセリド脂肪油、液体ポリエチレングリコール、パラフィン)、
・界面活性剤、乳化剤、分散剤またはウェッター(例えばドデシル硫酸ナトリウム、レシチン、リン脂質、脂肪アルコール、例えばLanette(登録商標)など、ソルビタン脂肪酸エステル、例えばSpan(登録商標)など、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えばTween(登録商標)など、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリド、例えばCremophor(登録商標)など、ポリオクスエチレン脂肪酸エステル(polyoxethylene fatty acid ester)、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、グリセロール脂肪酸エステル、ポロキサマー、例えば、Pluronic(登録商標)など)、
・バッファーならびに酸および塩基(例えばリン酸塩、炭酸塩、クエン酸、酢酸、塩酸、水酸化ナトリウム溶液、炭酸アンモニウム、トロメタモール、トリエタノールアミン)
・等張性剤(例えばグルコース、塩化ナトリウム)、
・吸着剤(例えば高分散シリカ)
・粘度向上剤、ゲル形成剤、増粘剤および/またはバインダー(例えばポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース−ナトリウム、デンプン、カルボマー、ポリアクリル酸、例えばCarbopol(登録商標)など、アルギネート、ゼラチン)、
・崩壊剤(例えば改質デンプン、カルボキシメチルセルロース−ナトリウム、グリコール酸デンプンナトリウム、例えばExplotab(登録商標)など、架橋ポリビニルピロリドン、クロスカルメロース−ナトリウム、例えばAcDiSol(登録商標)など)、
・フロー調節剤(flow regulator)、滑沢剤、滑剤および離型剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、高分散シリカ、例えばAerosil(登録商標)など)、
・迅速にまたは改変された様式で溶解するコーティング材料(例えば糖、シェラック)およびフィルムまたは拡散膜のためのフィルム形成剤(例えばポリビニルピロリドン、例えばKollidon(登録商標)など、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、例えばEudragit(登録商標)など)、
・カプセル材料(例えばゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、
・合成ポリマー(例えばポリラクチド、ポリグリコリド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、例えばEudragit(登録商標)など、ポリビニルピロリドン、例えばKollidon(登録商標)など、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコールならびにそれらのコポリマーおよびブロックコポリマー)、
・可塑剤(例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン、クエン酸トリアセチル、フタル酸ジブチル)、
・透過増強剤、
・安定剤(例えば抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、アスコルビルパルミテート、アスコルビン酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピルなど)、
・保存料(例えばパラベン、ソルビン酸、チオメルサール、塩化ベンザルコニウム、酢酸クロルヘキシジン、安息香酸ナトリウム)、
・着色料(例えば無機顔料、例えば酸化鉄、二酸化チタンなど)、
・香味料、甘味料、香味および/または臭気のマスキング剤
が挙げられる。
本発明はさらには、本発明による少なくとも1つの化合物を、慣用的に1以上の不活性、非毒性の薬学的に好適なアジュバントと共に含む医薬、および上で言及されている目的のためのそれらの使用に関する。
投薬量および治療レジメン
投薬量および治療レジメンは、癌腫タイプおよび治療目標に応じて変えることができ、変えなければならない。
1日量は一般に20mgから850mgの間であり、同時にまたは一定のタイムスケジュールに従って摂取することができる複数の同一または異なる投薬単位に、好ましくは2つに分けることができる。
とりわけ、1日量は30mgから500mgの間であり、同時にまたは一定のタイムスケジュールに従って摂取することができる複数の同一または異なる投薬単位に、好ましくは2つに分けることができる。
好ましい1日量は20mgから400mgの間であり、同時にまたは一定のタイムスケジュールに従って摂取することができる複数の同一または異なる投薬単位に、好ましくは2つに分けることができる。
より詳細には、1日量は40mgから300mgの間であり、同時にまたは一定のタイムスケジュールに従って摂取することができる複数の同一または異なる投薬単位に、好ましくは2つに分けることができる。
より好ましい1日量は20mgから200mgの間であり、同時にまたは一定のタイムスケジュールに従って摂取することができる複数の同一または異なる投薬単位に、好ましくは2つに分けることができる。
なおより好ましい1日量は50mgから180mgの間であり、同時にまたは一定のタイムスケジュールに従って摂取することができる複数の同一または異なる投薬単位に、好ましくは2つに分けることができる。
これは、単剤治療および他の抗過剰増殖性、細胞増殖抑制性または細胞傷害性の物質との組み合わせ治療の両方に当てはまり、組み合わせ治療はことによると用量の低減を必要とする。
治療は、規則正しく繰り返すサイクルで実施することができる。治療サイクルの持続期間は、例えば21日または28日などと変わり得て、それによって投薬は連続的または断続的になされる。好ましいのは28日のサイクル長であり、それによって投薬は連続的または断続的になされる。
連続的スケジュールは、連日投薬、例えば21日サイクルの中で21日連日投薬、または28日サイクルの中で28日連日投薬を伴う。好ましい連続的スケジュールは、28日サイクルの中での28日連日投薬である。
断続的スケジュールは、例えば21日のサイクルまたは28日のサイクルの中で、治療の期間、その後に非治療の期間を伴う。断続的スケジュールの好ましいサイクル持続期間は28日である。
治療期間は、所与の治療サイクル中で1回より多く繰り返され得る。
治療期間は、例えば1から21日、より好ましくは3から14日であり得る。
なおより好ましい断続的スケジュールは、3日間の治療、その後に4日間の非治療を伴い、28日の治療サイクルが完了するように毎週繰り返される。
少なくとも疾患が安定化したら治療は成功であり、有害作用は、容易に治療可能であるが少なくとも容易に許容される範囲で生じる。したがって、適用される治療サイクル数は、治療応答および耐容性に応じて患者毎に変わり得る。
少なくとも疾患が安定化したら治療は成功であり、有害作用は、容易に治療可能であるが少なくとも容易に許容される範囲で生じる。
化合物Aはそれ自体で、または必要とされる場合は、1または複数の他の薬理学的有効物質と組み合わせて、ただし前記組み合わせは望まれないおよび許容されない有害作用を導かないという条件で、用いることができる。本発明は、それゆえにさらに、とりわけ上で言及されている疾患を治療するおよび/または予防するための、本発明による化合物Aおよび1または複数のさらなる活性成分を含有する薬を提供する。
例えば、化合物Aは、がんを治療するための公知の抗過剰増殖性、細胞増殖抑制性または細胞傷害性物質と組み合わせることができる。がん治療のための使用における、あるいは放射線治療を伴った、本発明による化合物Aと他の物質との組み合わせは、特に賢明である。
組み合わせ目的に適した活性成分の例としては、以下が挙げられる:
アブラキサン、アフィニトール、アルデスロイキン、アレンドロン酸、アルファフェロン(alfaferone)、アリトレチノイン、アロプリノール、アロプリム(aloprim)、アロキシ、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アミホスチン、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、アンゼメット、アラネスプ、アルグラビン、三酸化ヒ素、アロマシン、5−アザシチジン、アザチオプリン、BCGまたはタイスBCG、ベスタチン、酢酸ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、ベキサロテン、硫酸ブレオマイシン、ブロクスウリジン、ボルテゾミブ、ブスルファン、カルシトニン、キャンパス、カペシタビン、カルボプラチン、カソデックス、セフェゾン、セルモロイキン、セルビジン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロン酸、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノキソーム、デカドロン、リン酸デカドロン、デレストロゲン、デニロイキン ジフチトクス、デポ−メドロール、デスロレリン、デクスラゾキサン、ジエチルスチルベストロール、ジフルカン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ドロナビノール、DW−166HC、エリガード、エリテック、エレンス、イメンド、エピルビシン、エポエチンアルファ、エポジェン、エプタプラチン、エルガミソール(ergamisol)、エストレース、エストラジオール、リン酸エストラムスチンナトリウム、エチニルエストラジオール、エチオール、エチドロン酸、エトポホス、エトポシド、ファドロゾール、フェアストン、フィルグラスチム、フィナステリド、フリグラスチム(fligrastim)、フロクスウリジン、フルコナゾール、フルダラビン、5−フルオロデオキシウリジン一リン酸、5−フルオロウラシル(5−FU)、フルオキシメステロン、フルタミド、フォルメスタン、フォステアビン(fosteabine)、フォテムスチン、フルベストラント、ガンマガード、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、グリベック、グリアデル、ゴセレリン、グラニセトロン塩酸塩、ヒストレリン、ハイカムチン、ハイドロコートン、エリトロ−ヒドロキシノニルアデニン、ヒドロキシウレア、イブリツモマブ チウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ2、インターフェロンアルファ2α、インターフェロンアルファ2β、インターフェロンアルファn1、インターフェロンアルファn3、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ1α、インターロイキン2、イントロンA、イレッサ、イリノテカン、カイトリル、ラパチニブ、レンチナン硫酸、レトロゾール、ロイコボリン、リュープロリド、酢酸リュープロリド、レバミソール、レボホリン酸カルシウム塩、レボスロイド(levothroid)、レボキシル、ロムスチン、ロニダミン、マリノール、メクロレタミン、メコバラミン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メネスト、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキセート、メトビックス(metvix)、ミルテホシン、ミノサイクリン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、モドレナル(modrenal)、マイオセット、ネダプラチン、ニューラスタ、ニューメガ(neumega)、ニューポジェン、ニルタミド、ノルバデックス、NSC−631570、OCT−43、オクトレオチド、オンダンセトロン塩酸塩、オラプレド(orapred)、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペディアプレド(pediapred)、ペグアスパルガーゼ、ペガシス、ペントスタチン、ピシバニール、ピロカルピン塩酸塩、ピラルビシン、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、プレドニムスチン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プレマリン、プロカルバジン、プロクリット、ラルチトレキセド、RDEA119、レビフ、レニウム−186エチドロン酸、リツキシマブ、ロフェロン−A、ロムルチド、サラジェン、サンドスタチン、サルグラモスチム、セムスチン、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソル−メドロール、ストレプトゾシン、塩化ストロンチウム−89、シンスロイド、タモキシフェン、タムスロシン、タソネルミン、タストラクトン(tastolactone)、タキソテール、テセロイキン、テモゾロミド、テニポシド、プロピオン酸テストステロン、テストレド(testred)、チオグアニン、チオテパ、甲状腺刺激ホルモン、チルドロン酸、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トレキサール(trexall)、トリメチルメラミン、トリメトレキセート、酢酸トリプトレリン、パモ酸トリプトレリン、UFT、ウリジン、バルルビシン、ベスナリノン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビルリジン(virulizin)、ザインカード(zinecard)、ジノスタチン スチマラマー、ゾフラン;ABI−007、アコルビフェン、アクティミューン、アフィニタック、アミノプテリン、アルゾキシフェン、アソプリスニル、アタメスタン、アトラセンタン、BAY 43−9006(ソラフェニブ)、アバスチン、CCI−779、CDC−501、セレブレックス、セツキシマブ、クリスナトール、酢酸シプロテロン、デシタビン、DN−101、ドキソルビシンMTC、dSLIM、デュタステリド、エドテカリン、エフロルニチン、エキサテカン、フェンレチニド、ヒスタミン二塩酸塩、ヒストレリンハイドロゲルインプラント、ホルミウム−166 DOTMP、イバンドロン酸、インターフェロンガンマ、イントロン−PEG、イキサベピロン、キーホールリンペットヘモシアニン、L−651582、ランレオチド、ラソフォキシフェン、リブラ(libra)、ロナファルニブ、ミプロキシフェン、ミノドロン酸、MS−209、リポソームMTP−PE、MX−6、ナファレリン、ネモルビシン、ネオバスタット、ノラトレキセド、オブリメルセン、onco−TCS、オシデム(osidem)、ポリグルタメート化パクリタキセル、パミドロン酸二ナトリウム、PN−401、QS−21、クアゼパム、R−1549、ラロキシフェン、ランピルナーゼ、13−シス−レチノイン酸、サトラプラチン、セオカルシトール、T−138067、タルセバ、タキソプレキシン(taxoprexin)、チモシンアルファ1、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパザミン、TLK−286、トレミフェン、トランスMID−107R、バルスポダール、バプレオチド、バタラニブ、ベルテポルフィン、ビンフルニン、Z−100、ゾレドロン酸およびまたそれらの組み合わせ。
好ましい実施形態において、本発明の化合物Aは、次の活性成分と組み合わせることができる:
131I−chTNT、アバレリックス、アビラテロン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、アルグラビン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、バシリキシマブ、BAY 80−6946、ベロテカン、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ビカルタミド、ビサントレン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブセレリン、ブスルファン、カバジタキセル、ホリナートカルシウム、レボホリナートカルシウム、カペシタビン、カルボプラチン、カルモフール、カルムスチン、カツマキソマブ、セレコキシブ、セルモロイキン、セツキシマブ、クロラムブシル、クロルマジノン、クロルメチン、シスプラチン、クラドリビン、クロドロン酸、クロファラビン、クリサンタスパーゼ、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダルベポエチンアルファ、ダサチニブ、ダウノルビシン、デシタビン、デガレリクス、デニロイキン ジフチトクス、デノスマブ、デスロレリン、塩化ジブロスピジウム、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ドキソルビシン+エストロン、エクリズマブ、エドレコロマブ、酢酸エリプチニウム、エルトロムボパグ、エンドスタチン、エノシタビン、エピルビシン、エピチオスタノール、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エプタプラチン、エリブリン、エルロチニブ、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、ファドロゾール、フィルグラスチム、フルダラビン、フルオロウラシル、フルタミド、フォルメスタン、フォテムスチン、フルベストラント、硝酸ガリウム、ガニレリクス、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、グルトキシム(glutoxim)、ゴセレリン、ヒスタミン二塩酸塩、ヒストレリン、ヒドロキシカルバミド、I−125シード、イバンドロン酸、イブリツモマブ チウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、イミキモド、イムプロスルファン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、イピリムマブ、イリノテカン、イキサベピロン、ランレオチド、ラパチニブ、レナリドミド、レノグラスチム、レンチナン、レトロゾール、リュープロレリン、レバミソール、リスリド、ロバプラチン、ロムスチン、ロニダミン、マソプロコール、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メルファラン、メピチオスタン、メルカプトプリン、メトトレキセート、メトキサレン、アミノレブリン酸メチル、メチルテストステロン、ミファムルチド、ミルテホシン、ミリプラチン、ミトブロニトール、ミトグアゾン、ミトラクトール、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ネダプラチン、ネララビン、ニロチニブ、ニルタミド、ニモツズマブ、ニムスチン、ニトラクリン、オファツムマブ、オメプラゾール、オプレルベキン、オキサリプラチン、p53遺伝子治療、パクリタキセル、パリフェルミン、パラジウム−103シード、パミドロン酸、パニツムマブ、パゾパニブ、ペグアスパルガーゼ、PEG−エポエチンベータ(メトキシ−PEG−エポエチンベータ)、ペグフィルグラスチム、ペグインターフェロンアルファ2b、ペメトレキセド、ペンタゾシン、ペントスタチン、ペプロマイシン、ペルホスファミド、ピシバニール、ピラルビシン、プレリキサホル、プリカマイシン、ポリグルサム、リン酸ポリエストラジオール、ポリサッカライド−K、ポルフィマーナトリウム、プララトレキセート、プレドニムスチン、プロカルバジン、キナゴリド、塩化ラジウム−223、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラニムスチン、ラゾキサン、レファメチニブ、レゴラフェニブ、リセドロン酸、リツキシマブ、ロミデプシン、ロミプロスチム、サルグラモスチム、シプロイセル−T、シゾフィラン、ソブゾキサン、グリシジダゾールナトリウム、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、タラポルフィン、タミバロテン、タモキシフェン、タソネルミン、テセロイキン、テガフール、テガフール+ギメラシル+オテラシル、テモポルフィン、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、テストステロン、テトロホスミン、サリドマイド、チオテパ、チマルファシン、チオグアニン、トシリズマブ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラベクテジン、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリプトレリン、トロホスファミド、トリプトファン、ウベニメクス、バルルビシン、バンデタニブ、バプレオチド、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビン、ボリノスタット、ボロゾール、イットリウム−90ガラス微小球、ジノスタチン、ジノスタチン スチマラマー、ゾレドロン酸、ゾルビシン。
有望なことに、化合物Aはまた、生物学的治療薬、例えば抗体(例としてアバスチン、リツキサン、アービタックス、ハーセプチン、セツキシマブ)および組換えタンパク質などと組み合わせることもできる。
化合物Aはまた、血管新生に対する他の治療と、例えばアバスチン、アキシチニブ、レゴラフェニブ、レセンチン、ソラフェニブまたはスニチニブなどとの組み合わせでプラスの効果を達成することができる。プロテアソームおよびmTORの阻害剤、ならびにまた抗ホルモン剤およびステロイド性代謝酵素阻害剤との組み合わせは、それらの好都合な有害作用プロファイルのため、特に有用である。
一般的に、化合物Aと他の細胞増殖抑制剤または細胞傷害剤との組み合わせは、次の目標を探求することを可能にする:
・個々の活性成分を用いた治療と比較した、腫瘍の成長を遅延させる、腫瘍量を低減させる、あるいはこれを完全に取り除く効力の改善;
・単剤治療の場合よりも低い投薬量で用いられる化学治療薬を使う可能性;
・個々の投与と比較して有害作用がより少ない、より容認される治療の可能性;
・より幅広いスペクトルの腫瘍疾患を治療する可能性;
・治療へのより高い応答率を達成すること;
・現行の標準治療と比較してより長い患者生存期間。
さらには、本発明による化合物Aはまた、放射線治療および/または外科的介入との関連で用いることもできる。
1. 化合物Aの調製
化合物A’は、WO2012/160034の例4中に記載されている手法に従って調製した。
2. 増殖アッセイ
表1:調査された細胞株および増殖アッセイの結果のリスト
Figure 2018509439
3. インビボでの実験
本実験の目的は、NOD/SCIDマウスに皮下移植されたNCI−H929多発性骨髄腫ゼノグラフトモデルにおいて単剤治療での化合物A’のインビボでの効力および耐容性を評価することであった。
3.1 頭字語および略語
表2:頭字語および略語
Figure 2018509439
3.2 デザイン
インビボでの効力は、多発性骨髄腫NCI−H929ゼノグラフトを皮下に持つ雌性NOD/SCIDマウスにおいて決定した。化合物A’は、単剤治療で1つの用量レベルにおいて評価した。治療群の抗腫瘍活性および耐容性を、ビークル対照群を基準として用いて評価した。
Figure 2018509439
3.3 実験手法
3.3.1. 具体的な動物の情報
マウス系統、性:NOD/SCID、雌
動物供給元:Harlan
マウスの総数
効力試験(移植/ランダム化):78/24
移植時のおおよその齢:5〜7週
ランダム化時のおおよその齢:8〜10週
飼育条件
動物は個々に換気されたケージの中で飼育した。動物を1日に2回モニターした。全ての材料は使用前にオートクレーブした。飼料および水は自由摂取で与えた。
3.3.2 腫瘍情報
3.3.2.1 試験腫瘍の特性評価
本研究において用いた腫瘍モデルは、市販の細胞株NCI−H929に由来するものであった。
3.3.2.2 腫瘍移植
NCI−H929細胞株に由来する多発性骨髄腫の腫瘍片を、ヌードマウスに連続継代したゼノグラフトから得て、10%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するPBS中に入れた。腫瘍片(動物1匹あたり1つの断片;3〜4mmの辺長)を次いで、イソフルオラン麻酔下のNOD/SCIDレシピエントマウスの脇腹に皮下移植した。
3.3.3 ランダム化
動物および腫瘍移植物を、最大数の移植物が固形腫瘍成長開始の明確な徴候を示すまで、毎日モニターした。ランダム化において、成長している腫瘍の体積を最初に決定した。体積が50〜250mm、好ましくは80〜200mmの1つの腫瘍を持つ動物を、研究プロトコールに従って、約100〜120mmの同等の群腫瘍体積中央値および平均値を考慮して実験群に割り振った。ランダム化の結果を文書化し、実験データと共に維持した。ランダム化されなかった動物は殺処分した。ランダム化の日を実験の0日目と指定した。
3.3.4. 試験試薬
ビークル:注射用水中80%(m/V) PEG400
化合物A’:投薬溶液(2.5mg/ml)は毎週1回、化合物A’粉末をビークル中で0.25%(w/v)に希釈することにより調製;投薬溶液は4℃で保存;投薬液量 10mL/kg。
3.3.5. 所見および計算
3.3.5.1 死亡
死亡チェックは、通例のモニタリングの際に毎日行った。
3.3.5.2 体重
マウスは週に2回体重測定した。マウス個体の%での相対的体重は、以下の式に従って、X日目の個体の体重(BW)を0日目の個体の体重(BW)で除算し、それに100を乗算することにより算出した:
Figure 2018509439
群の相対的体重の中央値は、同様に、その日に生きていたマウスの体重のみを考慮して算出した。
3.3.5.3 腫瘍体積
腫瘍体積は、キャリパーでの二次元測定により、ランダム化の日(0日目)および次いで週に2回(すなわちマウスの体重を測定するのと同じ日に)決定した。腫瘍体積は、以下の式に従って算出した:
Figure 2018509439
式中、aは最大腫瘍直径を、bは垂直腫瘍直径を表す。
x日目の相対的個体腫瘍体積(RTV)は、x日目の絶対個体腫瘍体積(T)を0日目の同じ腫瘍の絶対個体腫瘍体積(T)で除算し、それに100%を乗算することにより算出した:
Figure 2018509439
3.3.5.4 抗腫瘍活性
抗腫瘍活性は、ビークル対照群に対する最大腫瘍体積阻害として評定した。
3.3.5.5 腫瘍阻害、試験/対照値(%)
特定の日についての腫瘍阻害(T/C(%))は、対照群のRTV中央値に対する試験群のRTV中央値の比に100を乗算することで算出した。
Figure 2018509439
実験中に特定の試験群について記録された最小の(または最適の)T/C%値は、それぞれの治療についての最大抗腫瘍活性を表す。T/C値は、治療群においてランダム化動物の少なくとも50%がその日に生きていた場合に算出した。
3.3.5.6 効力判断基準
群の最適T/C値(%)を、活性評点のために次のように用いた:
表3:効力判断基準
Figure 2018509439
3.4 結果
3.4.1 ゼノグラフト保持マウスにおける化合物A’の抗腫瘍効力
化合物A’を、1つの用量レベルで、NOD/SCIDマウスに皮下移植されたNCI−H929多発性骨髄腫ゼノグラフトモデルにおいて評価した。
NCI−H929ゼノグラフトモデルにおいて化合物A’を使用すると最小T/C値 5.5%の高い抗腫瘍活性が観察された。NCI−H929腫瘍の成長は、それぞれのビークル対照群と比較してノンパラメトリックなマン・ホイットニー・ウィルココクソンのU検定により決定されたように、化合物A’治療により顕著に低減した。
表4:化合物A’の抗腫瘍効力のまとめ
Figure 2018509439
結論として、これらのデータは、多発性骨髄腫を有する患者における化合物A’の顕著かつ有意義な抗腫瘍活性を指し示すものである。
3.4.2. 生存率および体重変化
群BWL中央値≦2.7%は観察されないか、少数しか観察されなかった。本研究において全ての群について、生存率≧83%が観察された。
結論として、化合物A’は、多発性骨髄腫ゼノグラフト保持マウスにおいて許容される耐容性プロファイルを示した。
3.5. まとめおよび結論
BHCの調査化合物である化合物A’のインビボでの効力および耐容性を、NCI−H929多発性骨髄腫ゼノグラフトモデルにおける単剤治療で評価した。ヌードマウスにおける連続継代から得たNCI−H929腫瘍片を、雌性NOD/SCIDマウスに皮下移植した。化合物A’を、単剤治療において1つの用量レベル(25mg/kg/日)で1日1回経口投与し、皮下腫瘍がひとたび確立されたら治療を開始した。各実験においてビークル治療対照群が包含された。群のサイズは1群あたり12匹のマウスから構成された。治療群の抗腫瘍活性(腫瘍成長阻害)および耐容性を、ビークル対照群を基準として用いて評価した。
NCI−H929腫瘍ゼノグラフトモデルにおいて最小T/C値 5.5%の高い抗腫瘍活性が観察された。NCI−H929腫瘍の成長は、それぞれのビークル対照群と比較して、化合物A’治療により顕著に低減した(マン・ホイットニー・ウィルココクソンのU検定)。群BWL中央値≦2.7%は観察されないか、少数しか観察されなかった。
結論として、これらのデータは、多発性骨髄腫を有する患者における化合物A’の顕著かつ有意義な抗腫瘍活性を指し示すものである。

Claims (13)

  1. 対象においてがんを治療するための医薬の製造における、式(I)
    Figure 2018509439
    による4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つの使用であって、
    医薬が多発性骨髄腫を治療するために製造される、前記使用。
  2. エナンチオマーである(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つが用いられる、請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
  3. 多発性骨髄腫を治療する使用のための、式I
    Figure 2018509439
    の化合物 4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ。
  4. エナンチオマーである(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つが用いられる、請求項3に記載の化合物。
  5. 多発性骨髄腫の治療および/または予防の方法における使用のための、式I
    Figure 2018509439
    の化合物 4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つ。
  6. エナンチオマーである、(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つが用いられる、請求項5に記載の化合物。
  7. 多発性骨髄腫の治療および/または予防のための、式I
    Figure 2018509439
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つの使用。
  8. エナンチオマーである(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つが用いられる、請求項7に記載の式(I)の化合物の使用。
  9. 多発性骨髄腫の治療および/または予防のための、請求項1において定義される式I
    Figure 2018509439
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つおよび少なくとも1以上のさらなる活性成分を含む、医薬組み合わせ。
  10. 多発性骨髄腫の治療および/または予防のための、請求項1において定義される式I
    Figure 2018509439
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つおよび少なくとも1つの不活性、非毒性の、薬学的に好適なアジュバントを含む、医薬組成物。
  11. エナンチオマーである(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つが含まれる、請求項10に記載の医薬組み合わせまたは医薬組成物。
  12. 有効量の式I
    Figure 2018509439
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩もしくはエナンチオマーのうちの1つを用いる、多発性骨髄腫の治療および/または予防の方法。
  13. エナンチオマーである(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンまたは生理学的に許容されるその塩のうちの1つが用いられる、請求項12に記載の治療の方法。
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