JP2018502863A - 白血病の治療のための4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−n−{3−[(s−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンの使用 - Google Patents

白血病の治療のための4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−n−{3−[(s−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病の治療のための、4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン (化合物 A), 特に (+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン (化合物 A’)の使用に関する。

Description

本発明は、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病の治療のための、4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)、特に(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)の使用に関する。
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)タンパク質のファミリーは、遺伝子転写の調節に関与する、細胞***サイクルの重要な調節因子であるメンバー(細胞周期CDK)と、その他の機能を有するメンバーから構成される。CDKは、活性化のために制御サイクリンサブユニットと会合することが必要とされる。細胞周期CDKであるCDK1/サイクリンB、CDK2/サイクリンA、CDK2/サイクリンE、CDK4/サイクリンDおよびCDK6/サイクリンDは順次活性化されて、細胞を細胞***周期に導入する。転写CDKであるCDK9/サイクリンTおよびCDK7/サイクリンHは、カルボキシ末端ドメイン(CTD)のリン酸化を介してRNAポリメラーゼIIの活性化を調節する。陽性転写因子b(Positive transcription factor b)(P−TEFb)は、CDK9と4つのサイクリンパートナー、サイクリンT1、サイクリンK、サイクリンT2a又はT2bの1つとのヘテロ二量体である。
CDK9(NCBI GenBank Gene ID 1025) は専ら転写調節に関与しているが、CDK7は更にCDK活性化キナーゼ(CAK)として細胞周期調節に関与する。RNAポリメラーゼIIによる遺伝子の転写は、プロモーター領域での転写開始前複合体の構築とCDK7/サイクリンHによるCTDのSer5およびSer7のリン酸化によって開始される。遺伝子の大部分について、RNAポリメラーゼIIはDNAテンプレートに沿って20〜40ヌクレオチド移動した後mRNA転写を停止する。RNAポリメラーゼIIのこのプロモーター近位停止は、負の伸長因子によって媒介され、様々の刺激に応答して敏速に誘導される遺伝子の発現を調節するための主要な制御機構として認識されている(Choら、Cell Cycle 2010、9、1697)。P−TEFbは、RNAポリメラーゼIIのプロモーター近位休止を克服し、CTDのSer2のリン酸化並びに負の伸長因子のリン酸化および不活性化によって生産的伸長状態に移行することに大きく関与している。
P−TEFb自体の活性は、いくつかのメカニズムによって調節される。細胞内のP−TEFbのおよそ半分が、7SKの低分子核内RNA(7SKsnRNA)、La関連タンパク質7(LARP7/PIP7S)およびヘキサメチルレンビスアセトアミド誘導性タンパク質1/2(HEXIM1/2)の不活性複合体中に存在する。(Heら、Mol.Cell. 2008、29、588)。P−TEFbの残りの半分は、ブロモドメインタンパク質Brd4を含む活性複合体中に存在する(Yangら、Mol.Cell.2005、19、535)。Brd4はアセチル化されたヒストンとの相互作用を介して、P−TEFbを遺伝子転写のために用意されたクロマチン領域へと導く。P−TEFbは、その正と負のレギュレーターと交互に相互作用することにより、機能的平衡に維持される。7SKsnRNA複合体に結合したP−TEFbは、細胞内の転写および細胞増殖の要求に応じて活性型P−TEFbを放出し得るリザーバーとなる(Zhou & Yik、Microbiol.Mol.Biol.Rev.2006、70、646)。さらに、P−TEFbの活性は、リン酸化/脱リン酸化、ユビキチン化およびアセチル化を含む翻訳語修飾によって調節されている(Choら、Cell Cycle 2010、9、1697に概説されている)。
P−TEFbヘテロ二量体のCDK9キナーゼ活性の無秩序な活性は、様々なヒトの病的発症、例えば過増殖性疾患(癌等)、ウイルス誘発感染症または心臓血管疾患に関連する。
癌は、増殖および細胞死(アポトーシス)の不均衡によって媒介される過増殖性障害とみなされる。様々なヒト腫瘍において高レベルの抗アポトーシスBcl−2ファミリータンパク質が見出され、これにより腫瘍細胞の長期生存および治療抵抗性が説明される。P−TEFbキナーゼ活性の阻害は、RNAポリメラーゼIIの転写活性を低下させ、短命の抗アポトーシスタンパク質、特にMcl−1およびXIAPの減少をもたらし、腫瘍細胞がアポトーシスを受ける能力を再確立することが示された。形質転換された腫瘍表現型(Myc、NF−κ−B応答性遺伝子転写物、有糸***キナーゼなど)に関連する多くの他のタンパク質は、短命のタンパク質であるか、またはP−TEFb阻害を介して低下したRNAポリメラーゼII活性に敏感な短命の転写物によってコードされる(Wang&Fischer、Trends Pharmacol.Scie.2008、29、302)。
多くのウイルスは、自身のゲノムの転写のために宿主細胞の転写機構に依存している。HIV−1の場合、RNAポリメラーゼIIは、ウイルスLTR内のプロモーター領域に誘導される。ウイルス転写アクチベーター(Tat)タンパク質は、新生ウイルス転写物に結合し、P−TEFbの動員によってプロモーター近位RNAポリメラーゼIIの休止を克服し、転写伸長を促進する。さらに、Tatタンパク質は、7SKsnRNA複合体内のP−TEFb阻害タンパク質HEXIM1/2の置換によって、活性P−TEFbの画分を増加させる。最近のデータは、宿主細胞に対して細胞傷害性ではないキナーゼインヒビター濃度でのP−TEFbのキナーゼ活性の阻害が、HIV−1の複製を阻止するのに十分であることを示している(Wang&Fischer、Trends Pharmacol.Scie.2008、29、302)。同様に、ウイルスタンパク質によるP−TEFbの補充は、核抗原EBNA2タンパク質がP−TEFbと相互作用するB細胞癌関連エプスタイン・バーウイルス(Bark−Jonesら、Oncogene 2006、25、1775)および転写活性化因子TaxがP−TEFbを動員するヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV−1)(Zhouら、J.Virol. 2006、80、4781)においても報告されている。
心臓肥大、心臓の機械的過負荷および圧力に対する応答(血行力学的ストレス、例えば 高血圧、心筋梗塞)は、長期的には、心不全および死につながる可能性がある。心臓肥大は、心筋細胞における転写活性の増加およびRNAポリメラーゼIIのCTDリン酸化と関連することが示された。P−TEFbは、不活性7SKsnRNA/HEXIM1/2複合体からの解離によって活性化されることが見出された。これらの発見は、心臓肥大を治療するための治療的アプローチとしてのP−TEFbキナーゼ活性の薬理学的阻害を示唆している(Deyら、Cell Cycle 2007、6、1856に概説されている)。
要約すると、複数の証拠から、P−TEFbヘテロ二量体(CDK9および4つのサイクリンパートナー、サイクリンT1、サイクリンK、サイクリンT2aまたはT2bの1つ)のCDK9キナーゼ活性の選択的阻害が、癌、ウイルス性疾患、および/または心臓の疾患などの疾患の治療に有用であることが示唆された。CDK9は、細胞周期CDKのサブグループが細胞増殖の調節において複数の役割を果たす少なくとも13の密接に関連するキナーゼのファミリーに属する。したがって、細胞周期CDK(例えばCDK1/サイクリンB、CDK2/サイクリンA、CDK2/サイクリンE、CDK4/サイクリンD、CDK6/サイクリンD)およびCDK9の同時阻害によって、腸粘膜、リンパ管並びに造血器官および生殖器官などの正常な増殖組織に影響を及ぼすことが予想される。そのため、CDK9キナーゼ阻害剤の治療限界(therapeutic margin)を最大限にするためには、CDK9に対して高い選択性を有する分子が必要とされる。
一般的なCDK阻害剤およびCDK9阻害剤は、多くの刊行物に記載されている:国際公開第2008129070号および国際公開第2008129071号は両方とも、一般のCDK阻害剤として2,4−二置換アミノピリミジンを記載している。これらの化合物のいくつかは、それぞれ選択的CDK9阻害剤(国際公開第2008129070号)およびCDK5阻害剤(国際公開第2008129071号)として作用することも記載されているが、特定のCDK9 IC50(国際公開第2008129070号)またはCDK5 IC50(国際公開第2008129071号)データは提示されない。国際公開第国際公開第2008129080号は、4,6−二置換アミノピリミジンを開示し、これらの化合物がCDK1、CDK2、CDK4、CDK5、CDK6およびCDK9のような種々のプロテインキナーゼのプロテインキナーゼ活性に対して阻害作用を示し、CDK9阻害が好ましい(実施例80)ことが記載されている。欧州特許第1218360 B1号は、キナーゼ阻害剤としてトリアジン誘導体を記載しているが、強力なまたは選択的なCDK9阻害剤を開示していない。
国際公開第2008079933号は、アミノピリジンおよびアミノピリミジン誘導体ならびにCDK1、CDK2、CDK3、CDK4、CDK5、CDK6、CDK7、CDK8またはCDK9阻害剤としてのそれらの使用を開示する。
国際公開第2011012661号は、CDK阻害剤として有用なアミノピリジン誘導体を記載している。
Wangら(Chemistry&Biology 2010、17、1111−1121)は、動物モデルにおいて抗癌活性を示す2−アニリノ−4−(チアゾール−5−イル)ピリミジン転写CDK阻害剤を記載している。
国際公開第2004009562号は、置換トリアジンキナーゼ阻害剤を開示している。選択された化合物について、CDK1およびCDK4の試験データを示すが、CDK9のデータは提示されていない。
国際公開第2004072063号は、ERK2、GSK3、PKAまたはCDK2のようなプロテインキナーゼの阻害剤としてヘテロアリール(ピリミジン、トリアジン)置換ピロールを記載している。
国際公開第2010009155号は、ヒストンデアセチラーゼおよび/またはサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の阻害剤としてトリアジンおよびピリミジン誘導体を開示している。選択された化合物について、CDK2試験データが記載されている。
国際公開第2003037346号(米国特許第7618968B2号、米国特許第7291616B2号、米国公開第2008064700A1号、米国公開第2003153570A1号に対応)は、アリールトリアジンおよびリゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼベータ(LPAAT−β)活性および/または腫瘍細胞のような細胞の増殖を阻害することを含むその使用に関する。
国際公開第2008025556号は、キナーゼ阻害剤として有用なピリミジン核を有するカルバモイルスルホキシイミドを記載している。CDK9のデータは提示されていない。
国際公開第2002066481号は、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤としてのピリミジン誘導体を記載している。CDK9は言及されておらず、CDK9のデータは提示されていない。
国際公開第2008109943号は、フェニールアミノピリ(ミ)ジン化合物およびキナーゼ阻害剤、特にJAK2キナーゼ阻害剤としてのそれらの使用に関する。特定の例は、ピリミジン核を有する化合物に焦点を当てている。
国際公開第2009032861号は、JNKキナーゼ阻害剤としての置換ピリミジニルアミンを記載している。 特定の例は、ピリミジン核を有する化合物に焦点を当てている。
国際公開第2011046970号は、TBLKおよび/またはIKKイプシロンの阻害剤としてのアミノピリミジン化合物に関する。特定の例は、ピリミジン核を有する化合物に焦点を当てている。
国際公開第2012160034号は本発明の化合物を開示している。当該化合物がHeLa細胞(子宮頸癌)、HeLa/Matu/ADR細胞(子宮頸癌)、NCI−H460細胞(非小細胞肺癌)、DU145細胞(ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、Caco−2細胞(結腸直腸癌)およびB16F10細胞(メラノーマ)の細胞増殖を阻害することが開示されている。
国際公開第2008129070号 国際公開第2008129071号 国際公開第2008129070号 国際公開第2008129071号 国際公開第2008129070号 国際公開第2008129071号 国際公開第国際公開第2008129080号 欧州特許第1218360 B1号 国際公開第2008079933号 国際公開第2011012661号 国際公開第2004009562号 国際公開第2004072063号 国際公開第2010009155号 国際公開第2003037346号 米国特許第7618968B2号 米国特許第7291616B2号 米国公開第2008064700A1号 米国公開第2003153570A1号 国際公開第2008025556号 国際公開第2002066481号 国際公開第2008109943号 国際公開第2009032861号 国際公開第2011046970号 国際公開第2012160034号
Cell Cycle 2010、9、1697 Mol.Cell. 2008、29、588 Mol.Cell.2005、19、535 Microbiol.Mol.Biol.Rev.2006、70、646 Trends Pharmacol.Scie.2008、29、302 Oncogene 2006、25、1775 J.Virol. 2006、80、4781 Cell Cycle 2007、6、1856 Chemistry&Biology 2010、17、1111−1121
本発明の目的は、急性白血病、特に急性骨髄性白血病(AML)の治療を改善し、おそらく治療から恩恵を受けるであろう患者を治療の前に同定することにより不要な治療を避けることである。
AMLの治療
ほとんどの患者に対し、AMLの治療には寛解導入療法とそれに続く寛解後化学療法が含まれる。患者によっては、これに続いて造血幹細胞移植が行われる場合もある。患者の年齢、細胞遺伝学および予後因子を考慮することによって、推奨されるAMLの治療が異なる。
導入化学療法の目標は、白血病細胞の数を減らすとともに、骨髄に適切な機能を回復させることである。シタラビンおよびアントラサイクリンまたはアントラセンジオンの7+3レジメンは、最も一般的な導入レジメンである。導入療法の潜在的な毒性には、腫瘍溶解症候群、心臓異常、組織壊死、汎血球減少、悪心および嘔吐、脱毛症並びに死亡が含まれる。一般に、骨髄欠如を評価するために、骨髄生検を治療の開始後2週間繰り返す。残存する白血病が検出された場合、患者は再導入と呼ばれる他の化学療法コースで治療される。
寛解後化学療法は、治癒の試みにおいて残存疾患を根絶することを目的とする。寛解後化学療法には、この療法による生存優位性が実証されている60歳未満の患者への高用量シタラビン(ara−c;HiDAC)が含まれる。60歳未満の患者では、HiDACは4年間の無病生存率44%をもたらすが、治療関連死亡率は5%である(Estey EH。急性骨髄性白血病:2012年の診断、リスク層別、および管理に関する最新情報。Am J Hematol 2012;87:89−99)。高用量のシタラビンは、特に60歳以上の患者において、小脳、眼および胃腸の毒性と関連し得る。高齢のAML患者の治療は議論の余地がある。高齢者は、しばしば、集中的寛解導入化学療法の毒性を容認することができない。典型的な治療計画では、治療に関連する死亡率は15%〜30%である。したがって、他の低集中治療法が使用される。これらの患者における5年間の無病生存率は依然としてわずか5〜10%である。
この低い治療効力および治療に関連する罹患率および死亡率が高いことを考えると、AMLにおける新しい治療法の未だ満たされていない医学的必要性がある
AMLにおける11q23転座
(11q23再構成、11q再構成およびMLL再構成等とも称される)
***中期細胞の細胞遺伝学的分析は、急性骨髄性白血病(AML)と新たに診断されたまたは疑われるすべての患者の評価にとって重要な要素である。ほとんどのAML患者の悪性細胞は非ランダムで後天的なクローン染色体異常を有する。ある場合には、特定の細胞遺伝学的異常は、形態学的および臨床的に異なる疾患のサブセットと密接に関連し、時には独自に関連する。そのために、2008年のWHOの造血およびリンパ組織の腫瘍の分類は、形態学的、免疫表現型および臨床的特徴に加えて遺伝的知見を使用して、AMLの異なるサブタイプを定義している。特定の細胞遺伝学的異常は、AMLのタイプを確立することに加えて、診断的、予後的および治療上の重要性を有する。
標準的なバンディング技術によると、AMLを新たに有する患者の50〜60%が異常核型を有する。患者の5〜10%が11q再構成(11q23転座等とも称される)を示す。これらの患者では、染色体バンド11q231に位置する混合系統白血病(MLL)遺伝子(HRX、ALL−1、HtrxおよびKMT2A等とも称される)が様々な異なるパートナー遺伝子座に転座する。MLLは、正常な胚発生および造血において重要な役割を果たすヒストンメチルトランスフェラーゼをコードし、主にエピジェネティック機構を介して転写を調節する。MLLを含む転座は、MLL融合タンパク質をもたらし、このたんぱく質はRNAポリメラーゼII伸長因子を脱調節し、それにより通常のチェックポイントがない移転伸長を可能にすると考えられる[Mohan M、Lin C、Guest E、Shilatifard A。延長の認可:MLLベースの白血病発生の分子メカニズム。Nat Rev Cancer 2010; 10:721;Lin C、Smith、ER、Takahashi Hら。ELL/P−TEFb伸長複合体の成分であり、MLLキメラの共有サブユニットであるAFF4は、転写伸長を白血病に関連付けることができる。Mol Cell 2010;37:429]。
したがって、細胞遺伝学について試験し、また、適用可能であれば蛍光in situハイブリダイゼーションを使用することは、これらが治療を指示する上で役立つことがあるため重要である。
細胞発生分析は標準的な手順であり、以下に記載されている。
Heim S、Mitelman F。Cancer Cytogenetics、第3版、Wiley、Hoboken、NJ2008。
Godley LA、LeBeau MM。Cytogenetics and nolecular abnormalities。:Williams Hematology、第8版、Kaushansky K、Lichtman MA、Beutler Eら。 McGraw−Hill、Burr Ridge、IL2010
Swerdlow SH、Campo E、Harris NLら。World Health Organization Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues、IARC Press、Lyon2008。
11q23転座またはその結果のMLL融合タンパク質は、他の様々な方法、例えばサザンブロット、DNA−PCR、DNAプローブ、FISH、RT−PCR、mRNAプローブ、ウェスタンブロット、FACSまたはELISAによっても検出することもできる。
化合物4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A、式(I))、
Figure 2018502863
特に(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン (化合物 A’)がこれまで考慮されていなかった特定の腫瘍型、即ち、白血病、特に急性白血病、好ましくは骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病において、有効であることが見いだされた。
4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)は、2つの立体異性体、即ち:
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A')と、(−)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A'')に分離できる、選択されたスルホキサミン−置換アニリノピリミジン誘導体である。
化合物 A’が好ましく、BAY1143572として臨床開発されている。以下に化合物Aが記載されている場合には、純粋な立体異性体A’およびA’’とこれら2つの混合物の両方が意味される。
本発明は、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療および/または予防における4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)、特に(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン (化合物 A’)の使用に関する。好ましいのは化合物 A、好ましくは化合物 A’の急性骨髄性白血病の治療および/または予防における使用であり、治療を受ける患者は、その患者から採取された腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出された患者である。転座は、細胞学的分析によって検出できる。
本発明は、さらに、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より 好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療のための医薬の製造における4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン、特に(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンの使用に関する。
本発明の他の態様は、患者における癌の治療のための医薬の製造における式(I)
Figure 2018502863
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)の使用であって、当該医薬は白血病を治療するために製造されるものである。
白血病を治療するための医薬の製造におけるエナンチオマー(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)の使用が好ましい。
急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病、より好ましくは11q23転座を伴う急性 骨髄性 白血病の治療のための医薬の製造における化合物 Aまたは化合物 A’の使用が好ましい。
特に好ましいのは、化合物 A’の急性骨髄性白血病の治療のための医薬の製造における使用であり、治療を受ける患者は、その患者から採取された腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出された患者である。転座は、細胞学的分析によって検出できる。
本発明の別の態様は、患者の腫瘍組織または腫瘍細胞内において11q23転座が検出された患者における急性骨髄性白血病の治療のための医薬の製造における、化合物Aまたはその生理的に許容される塩、ジアステレオマーまたはエナンチオマーの使用である。
本発明は、さらに白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療のために、4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン、特に(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを提供する。
本発明は、また、白血病、特に 急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病 (AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療のための式(I)
Figure 2018502863
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)に関する。

本発明は、好ましくは、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療のための(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)に関する。
本発明の他の態様は、急性骨髄性白血病の治療のための化合物 A、好ましくは化合物 A’であって、治療を受ける患者は、その患者から採取された腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出された患者である。転座は、細胞学的分析によって検出できる。
本発明はまた、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療および/または予防方法における、式(I)の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)
Figure 2018502863
の使用に関する。
本発明は、好ましくは、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性 白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療および/または予防方法における(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)の使用に関する。
本発明の他の態様は、急性骨髄性白血病の治療のための化合物 A、好ましくは 化合物 A’であって、治療を受ける患者は、その患者から採取された腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出された患者である。転座は、細胞学的分析によって検出できる。
本発明の他の態様は、急性骨髄性白血病の治療方法であって、当該治療方法は以下のステップを含むものである。
a)患者からの腫瘍サンプルをアッセイし、
b)11q23が転座しているか確認し、
c)工程bにおいて11q23が転座していることが確認された場合には、治療上有効量の式(I)の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)、好ましくは(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)を投与する。
本発明の他の態様は、有効量の式(I)
Figure 2018502863
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)
好ましくは
(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)を用いた白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療および/または予防方法である。
好ましい治療方法は、有効量の化合物 A、好ましくは化合物 A’を用いた急性骨髄性白血病の治療および/または予防方法であり、治療を受ける患者は、その患者から採取された腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出された患者である。転座は、細胞遺伝学的分析によって検出できる。
本出願はさらに、4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン、特に(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを含む、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療のための医薬組成物に関する。
本発明はまた、非毒性で薬学的に適切なアジュバントと組み合わせて、式(I)
Figure 2018502863
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)好ましくは(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)を含む、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療のための医薬組成物に関する。
好ましい医薬組成物は、急性骨髄性白血病の治療のための化合物 A、好ましくは化合物 A’を含む医薬組成物であって、治療を受ける患者は、その患者から採取された腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出された患者である。転座は、細胞遺伝学的分析によって検出できる。
本出願はさらに、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病のための4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A)、特に(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)と少なくとも1つの他の活性成分の組み合わせを提供する。
本発明は、
式(I)
Figure 2018502863
の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン (化合物 A)、好ましくは(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン(化合物 A’)を、少なくとも1つ以上の他の活性成分と組み合わせて含む、白血病、特に急性白血病、好ましくは急性骨髄性白血病(AML)、より好ましくは11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療のための医薬組み合わせにも関する。
好ましい医薬組み合わせは、化合物 A、好ましくは化合物 A’を含む急性骨髄性白血病の治療のための医薬組み合わせであって、治療を受ける患者は、その患者から採取された腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出された患者である。転座は、細胞遺伝学的分析によって検出できる。
本発明の別の態様は、急性骨髄性白血病を治療するためのCDK9阻害剤に良好に応答する傾向がある患者を同定する方法であって、
ここで、CDK9阻害剤は、化合物Aであり、
この方法は、患者からの組織サンプル中の腫瘍細胞における11q23転座の検出を含む。
好ましい方法は、急性骨髄性白血病の治療のためにCDK9阻害剤に良好に応答する傾向がある患者を同定する方法であって、
ここで、CDK9阻害剤は、化合物A’であり、
この方法は、患者からの組織サンプル中の腫瘍細胞における11q23転座の検出を含む。転座は、細胞遺伝学的分析によって検出することができる。
生理学的に許容される化合物Aの塩の使用も同様に本発明の対象とみなされる。
化合物Aの生理学的に安全な塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
化合物Aの生理学的に安全な塩には、慣用の塩基の塩、例として、また好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)並びにアンモニアもしくは1〜16個の炭素原子を有する有機アミン、例として、また好ましくはエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジンから誘導されるアンモニウム塩も含まれる。
本発明はさらに、化合物Aおよび少なくとも1つ以上の他の活性成分を含む、白血病、特に急性骨髄性白血病(AML)、とくに11q23転座を伴う急性骨髄性白血病の治療用医薬を提供する。
化合物Aは、全身および/または局所活性を有していてもよい。この目的のために、例えば、経口、非経口、肺経路、経鼻、舌下、舌、口腔、直腸、膣、皮膚、経皮、結膜、経耳またはインプラントもしくはステントなどの適切な方法で投与することができる。
これらの投与経路では、本発明による化合物Aを適切な投与形態で投与することができる。
経口投与に適している形態は、先行技術にしめされているように機能し、本発明の化合物Aを迅速かつ/または改変された形で送達する形態であり、また、本発明による化合物Aを結晶および/または非晶質および/または溶解状態で含む形態であり、例えば、錠剤(コーティングされていない錠剤、または、例えば、胃液に抵抗性であるか、または遅延して溶解するか、または不溶性であり本発明の化合物の放出を制御するようなコーティングを施された被覆錠剤)、口腔内で急速に崩壊する錠剤、またはフィルム/ウェファー(films/wafers)、フィルム/凍結乾燥物(films/lyophilizates)、カプセル(例えば、ハードまたはソフトゼラチンカプセル)、糖衣錠、顆粒剤、ペレット剤、散剤、乳剤、懸濁剤、エアロゾル剤または溶液剤の形態である。
非経口投与は、吸収段階を回避して行うことができ(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内投与)、または吸収段階を含めて行うことができる(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)。 非経口投与に適した投与形態は、とりわけ、溶液、懸濁液、乳液、凍結乾燥物または滅菌粉末の形態の注射および注入のための調製物である。
他の投与経路に適した例は、吸入のための医薬形態[とりわけ粉末吸入器、ネブライザー]、点鼻薬、溶液、スプレー、舌、舌下または頬投与用錠剤、フィルム/ウェファーまたはカプセル、坐薬、耳および眼科用製剤、眼浴、眼内挿入物、点耳剤、耳粉剤、耳リンス剤、耳タンポン、膣用カプセル、水性懸濁液(ローション、振盪混合物)、親油性懸濁液、軟膏、クリーム、経皮用治療システム(例えば、パッチ)、乳、ペースト、発泡剤、散布剤、インプラントまたはステントである。
化合物Aは上記した投与形態に変換され得る。このことは、それ自体が公知である方法で、不活性な非毒性の医薬的に適した賦形剤と混合することでなされる。これらの賦形剤には特に以下のものが含まれる。
・充填剤および賦形剤(例えば、セルロース、例えばAvicel(登録商標)などの微結晶性セルロース、乳糖、マンニトール、デンプン、例えば、Di-Cafos(登録商標)などのリン酸カルシウム)、
・軟膏基剤(例えば、石油ゼリー、パラフィン、トリグリセリド、ワックス、ウールワックス、ウールワックスアルコール、ラノリン、親水性軟膏、ポリエチレングリコール)
・坐剤用の基剤(例えば、ポリエチレングリコール、カカオバター、硬質脂肪)
・溶媒(例えば、水、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、プロピレングリコール、中鎖長トリグリセリド脂肪油、液体ポリエチレングリコール、パラフィン)
・界面活性剤、乳化剤、分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、レシチン、リン脂質、例えばLanette(登録商標)などの脂肪アルコール、例えばSpan(登録商標)などのソルビタン脂肪酸エステル、例えばTween(登録商標)などのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えばCremophor(登録商標)などのポリオキシエチレン脂肪酸グリセリド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、グリセロール脂肪酸エステル、例えばPluronic(登録商標)などのポロキサマー、
・緩衝剤および酸および塩基(例えば、リン酸塩、炭酸塩、クエン酸、酢酸、塩酸、水酸化ナトリウム溶液、炭酸アンモニウム、トロメタモール、トリエタノールアミン)
・等張剤(例えば、グルコース、塩化ナトリウム)、
・吸着剤(例えば、高分散シリカ)
・増粘剤、ゲル形成剤、増粘剤および/または結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプン、カルボマー、例えばCarbapol(登録商標)のようなポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン)
・崩壊剤(例えば、修飾デンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、例えばExplotab(登録商標)などのデンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、例えばAcDiSol(登録商標)などのクロスカルメロースナトリウム)
・流動調節剤、潤滑剤、流動促進剤および離型剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、例えばAerosil(登録商標)のような高分散性シリカ)、
・塗料(例えば、砂糖、セラック)および急速または変更された方法で溶解するフィルムまたは拡散膜のためのフィルム形成剤(例えば、Kollidon(登録商標)などのポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、例えばEudragit(登録商標))、
・カプセル材料(例えば、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、
・合成ポリマー(たとえば、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリアクリレート、例えば、Eudragit(登録商標)のようなポリメタクリレート、例えばKollidon(登録商標)のようなポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコールならびにそれらのコポリマーおよびブロックコポリマー)、
・可塑剤(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン、クエン酸トリアセチル、フタル酸ジブチル)、
・浸透促進剤、
・安定剤(例えば、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピルなどの抗酸化剤)、
・防腐剤(例えば、パラベン、ソルビン酸、チオメルサール、塩化ベンザルコニウム、酢酸クロルヘキシジン、安息香酸ナトリウム)、
・着色剤(例えば、無機顔料、例えば酸化鉄、二酸化チタン)、
・香料、甘味料、風味および/または臭気マスキング剤。
本発明は、さらに、少なくとも1つの本発明の化合物Aを、1以上の不活性で無毒性の医薬的に適した賦形剤とともに含む医薬および上記目的のための当該医薬の使用に関する。
投与量および治療計画
投与量および治療計画は、癌の種類および治療目的に応じて変えることができ、また、変えなければならない。
1日投与量は、一般に20mgから850mgであり、同一または異なった複数の投与単位、好ましくは2に分けることができ、これらを同時に、または特定の時間スケジュールにしたがって服用することができる。
特に、1日投与量は30mgから500mgであり、同一または異なった複数の投与単位、好ましくは2に分けることができ、これらを同時に、または特定の時間スケジュールにしたがって服用することができる。
好ましい1日投与量は20mgから400mgであり、同一または異なった複数の投与単位、好ましくは2に分けることができ、これらを同時に、または特定の時間スケジュールにしたがって服用することができる。
特に,1日投与量は40mgから300mgであり、同一または異なった複数の投与単位、好ましくは2に分けることができ、これらを同時に、または特定の時間スケジュールにしたがって服用することができる。
より好ましい1日投与量は20mgから200mgであり、同一または異なった複数の投与単位、好ましくは2に分けることができ、これらを同時に、または特定の時間スケジュールにしたがって服用することができる。
さらにより好ましい1日投与量は50mgから180mgであり、同一または異なった複数の投与単位、好ましくは2に分けることができ、これらを同時に、または特定の時間スケジュールにしたがって服用することができる。
これは、単独療法および他の抗過剰増殖性、細胞増殖抑制性または細胞傷害性物質との併用療法の両方に適用されるが、併用療法ではおそらく用量の減少を必要とする。
治療は、定期的に繰り返されるサイクルで行うことができる。治療サイクルは、継続期間が21日間または28日間のように変化してもよく、それによって投与が連続的または断続的に与えられる。28日のサイクル長が好ましく、投与は連続的または断続的に行われる。
連続的なスケジュールでは、毎日の投与、例えば、21日サイクルにおける21日投与、または、28日サイクルにおける28日投与を伴う。
断続的なスケジュールでは、例えば21日のサイクルまたは28日のサイクルの中で、治療期間に続いて非治療期間が伴う。断続的なスケジュールの好ましいサイクル期間は28日間である。
治療期間は、所定の治療サイクル内において2回以上繰り返されてもよい。
治療期間は例えば1から21日、より好ましくは3から14日であってよい。
さらにより好ましい断続的なスケジュールは、3日間の治療、続いて4日間の無治療を含み、28日間の治療サイクルが完了するように毎週繰り返される。
少なくとも疾患の安定化があり、有害作用の発生が容易に治療し得る程度であり、ただし少なくとも容易に認容し得る程度である場合には、治療は成功である。したがって、適用される治療のサイクル数は、治療応答および忍容性にしたがって、患者ごとに異なり得る。
少なくとも疾患の安定化があり、有害作用の発生が容易に治療し得る程度であり、ただし少なくとも容易に認容し得る程度である場合には、治療は成功である。
化合物Aは、単独で、または必要に応じて、望ましくない且つ許容できない悪影響をもたらさないことを条件として、1つまたは複数の他の薬理学的に有効な物質と組み合わせて使用することができる。したがって、本発明はさらに、本発明の化合物Aおよび1種または複数のさらなる活性成分を含有する薬物を、特に上記の疾患を治療および/または予防するために提供する。
例えば、化合物Aは、癌を治療するための既知の抗過剰増殖性、細胞増殖抑制性または細胞毒性物質と組み合わせることができる。本発明の化合物Aと癌治療その他に使用されている他の物質と放射線療法の組み合わせが特に望ましい。
組合わせに適した活性成分の例には以下のものがある。
アブラキサン、アフィニトール、アルデスロイキン、アレンドロン酸、アルファフェロン、アリトレチノイン、アロプリノール、アロプリム、アロキシ、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アミホスチン、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、アゼメット、アラネスプ、アルグラビン、三酸化二ヒ素、アロマシン、5-アザシチジン、アザチオプリン、BCGまたはtice−BCG、ベスタチン、ベタメタゾンアセテート、ベキサメタゾンリン酸ナトリウム、ベキサロテン、硫酸ブレオマイシン、ブロックズリジン、ボルテゾミブ、ブスルファン、カルシトニン、キャンパス、カペシタビン、カルボプラチン、カソデックス、セフェゾン、セルモロイキン、セルビジン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロン酸、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノキソム、デカドロン、デカドロンリン酸塩、デルエステロゲン、デニロイキンジフチトックス、デポ・メドロール、デスロレリン、デキスラゾキサン、ジエチルスチルベストロール、ジフルカン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ドロナビノール、DW−166HC、エリガード、エリテク、エレンス、エメンド、エピルビシン、エポエチンアルファ、エポゲン、エプタプラチン、エルガミゾール、エステラーゼ、エストラジオール、エストラムスチンリン酸ナトリウム、エチニルエストラジオール、エチオール、エチドロン酸、エトポフォス、エトポシド、ファドロゾール、ファレストン、フィルグラスチム、フィナステライド、フリグラスチム、フロクスウリジン、フルコナゾール、フルダラビン、5−フルオルロデオキシウリジンモノホスフェート、5−フルオルロウラシル(5−FU)、フルオキシメステロン、フルタミド、ホルメスタン、フォステアビン、フォテムスチン、フルベストラント、ガンマガード、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、グリベック、グリアデル、ゴセレリン、塩酸グラニセトロン、ヒストレリン、ヒカムチン、ヒドロコルトン、エリスロ−ヒドロキシノニラデニン、ヒドロキシウレア、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イフォスファミド、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ2α、インターフェロンアルファ2β、イントロンA、イレッサ、イリノテカン、キトリル、ラパチニブ、レンチナン硫酸、レトロゾール、ロイコボリン、リュープロリド、酢酸リュープロリド、レバミソール、レボホリン酸カルシウム塩、レボスロイド、レボキシル、ロムスチン、ロニダミン、マリノール、メクロレタミン、メコバラミン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲステロール、メルファラン、メネスト、6−メルカプトプリン、メスナ、メソトレキセート、メトビクス、ミルテホシン、ミノサイクリン、ミトタン、ミトキサントロン、メドレナール、ミオセット、ネダプラチン、ニューラスタ、ニューメガ、ニューポゲン、ニルタミド、ノルバデックス、NSC−631570、OCT−43、オクトレオチド、塩酸オンダンセトロン、オキサリプラチン、オラプレド、パクリタキセル、ペディアプレッド、ペガスパルガーゼ、ペガシス、ペントスタチン、ピシバニール、塩酸ピロカルピン、ピラルビシン、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、プレドニムスチン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プレマリン、プロカルバジン、プロクリット、ラルチトレキセド、RDEA119、レビフ、レニウム−186エチドロネート、リツキシマブ、ロフェロン−A、ロムルチド、サラゲン、サンドスタチン、サルグラモスチム、セムスチン、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソル - メドロール、ストレプトゾシン、ストロンチウム−89クロライド、シンセロイド、タモキシフェン、タムスロシン、タソネルミン、タストラクトン、タキソテール、テセロイキン、テモゾロミド、テニポシド、プロピオン酸テストステロン、テストレッド、チオグアニン、チオテパ、チロトロピン、チルドロン酸、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トレキサール、トリメチルメラミン、トリメトレキサート、酢酸トリプトレニン、パモ酸トリプトレニン、UFT、ウリジン、バルルビシン、ベスナリノン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビルリジン、ジンカード、ジノスタチンスチマラマー、ゾフラン; ABI−007、アコルビフェン、アクチミューン、アフィニタク、アミノプテリン、アルゾキシフェン、アソプリスニル、アタメスタン、アトラセンタン、BAY43−9006(ソラフェニブ)、アバスチン、CCI−779、CDC−501、セレブレックス、セツキシマブ、クリスナトール、酢酸シプロテロン、デシタビン、ND−101、ドキソルビシンMTC、dSLIM,デュタステリド、エドテカリン、エフロルニチン、エキサテカン、フェンレチニド、ヒスタミン二塩酸塩、ヒステリンヒドロゲルインプラント、ホルミウム−166DOTMP、イバンドロン酸、インターフェロンガンマ、イントロン−PEG、イクサベピロン、キーホールリンペットヘモシアニン、L−651582、ランレオチド、ラソフォキシフェン、リブラ、ロナファルニブ、ミプロキシフェン、ミノドロネート、MS−209、リポソームMTP−PE、MX−6、ナファレリン、ネモルビシン、ネオバスタット、ノラトレキセド、オブリメルセン、オンコ−TCS、オシデム、パクリタキセルポリグルタメート、パミドロネート二ナトリウム、PN−401、QS−21、クアゼパム、R−1549、ラロキシフェン、ランピルナーゼ、13−シス−レチノイン酸、サトラプラチン、セオカルシトール、T−138067、タルセバ、タキソプレキシン、チモシンα1、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパズミン、TLK−286、トレミフェン、トランスMID−107R、バルスポダール、バプレオチド、バタラニブ、ベルテポルフィン、ビンフルニン、Z−100、ゾレドロン酸、およびそれらの組み合わせ。
好ましい実施形態では、本発明の化合物Aは、以下の活性成分と組み合わせることができる:
131I-chTNT、アバレリックス、アビラテロン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、アルガラビン、三酸化二ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、バシリキシマブ、BAY80−6946、ベロテカン、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ビカルタミド、ビスアントレン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブセレリン、ブスルファン、カバジタキセル、葉酸カルシウム、カルシウムレボフォリネート、カペシタビン、カルボプラチン、カルモフル、カルムスチン、カツマキソマブ、セレコキシブ、セルモロイキン、セツキシマブ、クロラムブシル、クロルマジノン、クロルメチン、シスプラチン、クラドリビン、クロドロン酸、クロファラビン、クリサンタスパーゼ、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダルベポエチンα、ダサチニブ、ダウノルビシン、デシタビン、デガレリクス、デニロイキン・ジフチトックス、デノスマブ、デスロレリン、ジブロスピジウム塩化物、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ドキソルビシン+エストロン、エクリズマブ、エドレコロマブ、酢酸エリプチニウム、エルトロンボパグ、エンドスタチン、エノシタビン、エピルビシン、エピチオスタノール、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エプタプラチン、エリブリン、エルロチニブ、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、ファドロゾール、フィルグラスチム、フルダラビン、フルオロウラシル、フルタミド、ホルメスタン、フォテムスチン、フルベストラント、ガリウム硝酸塩、ガニレリクス、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、グルタキシム、ゴセレリン、ヒスタミン二塩酸塩、ヒストレリン、ヒドロキシカルバミド、I-125種子、イバンドロン酸、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、イミキモド、インプロスルファン、インターフェロンアルファ、インターフェロンβ、インターフェロンγ、イピリムマブ、イリノテカン、イクサベピロン、ランレオチド、ラパチニブ、レナリドミイド、レノグラスチム、レンチナン、レトロゾール、リュープロレリン、レバミゾール、リスリド、ロバプラチン、ロムスチン、ロニダミン、マソプロコール、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メルファラン、メピチオスタン、メルカプトプリン、メトトレキセート、メトキサレン、アミノレブリン酸メチル、メチルテストステロン、ミファムチド、ミルテフォシン、ミリプラチン、ミトブロニル、ミトグアゾン、ミトラクトール、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ネダプラチン、ネララビン、ニロチニブ、ニルタミド、ニモツズマブ、ニムスチン、ニトラクリン、オファツムマブ、オメプラゾール、オプレブベキン、オキサリプラチン、p53遺伝子治療、パクリタキセル、パリフェルミン、パラジウム-103種子、パミドロン酸、パニツムマブ、パゾパニブ、ペグスパルガーゼ、PEG−エポエチンベータ(メトキシ-PEG-エポエチンベータ)、ペグフィルグラスチム、ペグインターフェロンアルファ2b、ペメトレキセド、ペンタゾシン、ペントスタチン、ペプロマイシン、パーホスファミド、ピシバニール、ピラルビシン、プレリキサフォール、プリカマイシン、ポリグルサム、ポリエストラジオールホスフェート、多糖−K、ポルフィマーナトリウム、プララトレキセート、プレドニムスチン、プロカルバジン、キナゴリド、ラジウム-223塩化物、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラニムスチン、ラルチトレキセド、ラニムスチン、ラゾキサン、レファメチニブ、レゴラフェニブ、リセドロン酸、リツキシマブ、ロミデプシン、ロミプロスチム、サルグラモスチム、シプリューセル−T、シゾフィラン、ソブゾキサン、ナトリウムグリシジダゾール、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、タラポルフィン、タミバロテン、タモキシフェン、タソネルミン、テセロイキン、テガフール、テガフール+ギメラシル+オステイシル、テモポルフィン、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、テストステロン、テトロフォスミン、サリドマイド、チオテパ、チマルファシン、チオグアニン、トシリズマブ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラベクテンジン、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリプトレリン、トロポスファミド、トリプトファン、ウベニメックス、バルルビシン、バンデタニブ、バプレオチド、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビン、ボリノスタット、ボロゾール、イットリウム-90ガラスマイクロスフェア、ジノスタチン、ジノスタチンスチマラマー、ゾレドロン酸、ゾルビシン。
有望なことに、化合物Aはまた、抗体(例えば、アバスチン、リツキサン、エルビタックス、ハーセプチン、セツキシマブ)および組換えタンパク質のような生物学的治療剤と組み合わせることもできる。
また、化合物Aは、例えば、アバスチン、アキシチニブ、レガロフェニブ、ラテイン、ソラフェニブまたはスニチニブなどの、血管新生に対する他の治療と組み合わせてプラスの効果を達成することもできる。プロテアソームおよびmTORの阻害剤ならびに抗ホルモンおよびステロイド性メタボリック酵素阻害剤との組合せは、それらの好ましい有害作用プロフィールのために特に有用である。
一般に、化合物Aと他の細胞増殖抑制剤または細胞傷害性剤との組み合わせは、以下の目標を追求することを可能にする:
・個々の活性成分を用いた治療と比較して、腫瘍の成長を遅くすること、そのサイズを縮小すること、またはそれを完全に排除することにおいて改善された有効性;
・単剤療法の場合よりも低用量で使用される化学療法剤を使用する可能性。
・個々の投与と比較して有害作用の少ないより耐容性のある療法の可能性;
・より広い範囲の腫瘍疾患を治療する可能性。
・治療に対するより高い応答率を達成する。
・現在の標準療法と比較して患者の生存期間が長くなる。
さらに、本発明による化合物Aは、放射線療法および/または外科的処置に関連して使用することもできる。
[実施例]
実施例
1.化合物Aの調製
化合物A’を、国際公開第2012/160034号の実施例4の手順にしたがって調製した。
2.増殖アッセイ
Figure 2018502863
3.インビボ実験
本実験の目的は、NOD/SCIDマウスに皮下移植された4つの白血病モデルにおいて、化合物A’の単独治療のインビボ効果および忍容性を評価することであった。
3.1 頭字語および略語
Figure 2018502863
3.2 実験計画
実験には、皮下の白血病異種移植を有するメスのNOD/SCIDマウスを用いた4つのインビボ有効性実験が含まれていた。化合物A’を単剤療法において1つの用量レベルで評価した。全ての群の抗腫瘍活性および忍容性を、ベヒクル対照群を基準として評価した。
Figure 2018502863
3.3. 実験手順
3.3.1. 具体的な動物の情報
マウス系統、性別:NOD/SCID、雌性
動物供給元:Harlan
マウスの総数
効力テスト(移植された動物/無作為化された動物):100/74
移植時の大凡の週令:5〜7週
無作為化時の大凡の週令:6〜9週
飼育条件
動物を個々に換気したケージに収容した。動物を1日に2回モニターした。全ての材料は使用前にオートクレーブ処理した。食餌と水は自由に与えた。
3.3.2. 腫瘍の情報
3.3.2.1.試験した腫瘍の特徴
この研究で用いた腫瘍モデルは、市販の細胞株由来であった。3つの白血病異種移植モデルMV4−11、NOMO−1およびTHP−1は、11q231転座(11q3転位、11q転位およびMLL転位などとも称される)を有したが、HL−60モデルはそのような変異を示さなかった 。
3.3.2.2. 腫瘍移植
白血病細胞をイソフルラン麻酔下(注射当たり5×10細胞)の免疫不全NOD/SCIDマウスの片側に細胞懸濁液として皮下注射した。THP−1細胞の場合、移植効果を高めるためにマトリゲルを使用した。このために、1×10個の白血病細胞をマトリゲルと混合し、5×10個の細胞を含む適切な容量の溶液を上記のように注入した。
3.3.3. 無作為化
移植の最大数が固形腫瘍増殖の開始の明確な徴候を示すまで動物および腫瘍移植を毎日モニターした。無作為化に際して、成長する腫瘍の体積を最初に決定した。約50〜250mm、好ましくは80〜200mmの体積の1つの腫瘍を有する動物を、約100〜120mmの群の腫瘍体積の同等の中央値および平均を考慮して、試験プロトコールに従って実験群に分配した。無作為化の結果は、実験データとともに記録し保存した。無作為化されなかった動物は安楽死させた。無作為化の日を実験の0日目とする。
3.3.4. 試験試薬
ベヒクル:注射用水中80%(m/V)PEG400
化合物A’:毎週1回ベヒクル中に0.25%(w/v)の化合物A’粉末を希釈することによって、投与溶液(2.5mg/ml)を調製する; 4℃での投与溶液の貯蔵; 投与量10ml/kg
3.3.5. 観察と計算
3.3.5.1. 死亡率
死亡数のチェックは、日常的なモニタリング中に毎日実施した。
3.3.5.2. 体重
マウスの体重を週2回測定した。個々のマウスの%相対体重は、以下の式にしたがって、X日における個々の体重(BW)を0日における個々の体重(BW)で割って100倍して計算した。
相対体重(X日)[%]=BW/BX×100
その時点で生存していたマウスの体重のみを対象に、グループ平均相対体重も計算した。
3.3.5.3. 腫瘍体積
腫瘍体積は、無作為化の日(0日目)およびその後週2回(即ち、マウスの体重を測定した同じ日に)、ノギスを用いて二次元測定によって計測した。腫瘍体積は以下の式に基づいて算出した。
腫瘍体積=(a×b)×0.5
ここで、aは最大腫瘍直径を示し、bはその垂直腫瘍直径を示す。
3.3.5.4. 抗腫瘍活性
抗腫瘍活性は、ベヒクル対照群に対して最大腫瘍容積阻害として評価した。 データ評価はOncotest独自のソフトウェアを使用して実施した。
3.3.5.5. 腫瘍阻害 試験/対照値(%)
特定の日の腫瘍阻害(T/C%)を、試験群対対照群のRTV中央値の比に100を掛けたものから計算した。
T/C(X日)[%]=(X日における試験群の相対腫瘍体積中央値)/(X日における対照群の相対腫瘍体積中央値)=100
実験中に特定の試験群について記録された最小(または最適)T/C%値は、それぞれの治療の最大抗腫瘍活性を表す。グループの無作為化動物の少なくとも50%がその日に生存していれば、T/C値を計算した。
3.3.5.6. 有効性基準
群最適T/C値(%)を以下のように活性評価に使用した。
Figure 2018502863
3.4. 結果
3.4.1. 異種移植を有するマウスにおける化合物A’の抗腫瘍効果
NOD/SCIDマウスに皮下移植された4つの白血病モデルにおいて、化合物A’を1用量レベルで評価した。3つの白血病異種移植モデルMV4−11、NOMO−1およびTHP−1は、11q23転座(11q23転位、11q転位およびMLL転位などとも称される)を有したが、モデルHL−60はこのような変異を示さなかった。MV−11、NOMO−1およびTHP−1では最小T/C値が11.9%〜21.0%の範囲であり、高い抗腫瘍活性が観察されたが、HL−60では境界抗腫瘍活性が観察された(最小T/C値:63.9%)。
ノンパラメトリックマン - ホイットニー - ウィルコクソンU検定によって解析した結果、MV4−11、NOMO−1およびTHP−1の腫瘍増殖は、それぞれのべヒクル対照群と比較して、化合物A’処置によって有意に減少した。
Figure 2018502863
これらのデータは、白血病、特に急性骨髄性白血病(AML)型の患者における、化合物A’の顕著で有意な抗腫瘍活性を示す。11q23転座を有するAML患者(11q23転位、11q転位およびMLL転位などとも称される)は、化合物A’での処置時に抗腫瘍効果がさらに増大することが期待される。
3.4.2. 生存および体重変化
腫瘍モデルNOMO−1およびTHP−1では、BWLが認められなかったか、0.4%までのわずかなグループ中央値BWLが認めらられたが、HL−60およびMV4では10.9%および9.1%の中等度で実質的なグループ中央値BWLが観察された。生存率は67%から100%の範囲であった。
結論として、化合物A’は、白血病異種移植を有するマウスにおいて許容可能な耐容性プロフィールを示した。
3.5.まとめと結論
BHCの治験化合物A’のインビボでの有効性および忍容性を、皮下に移植した4つの細胞株由来白血病異種移植モデルにおける単独療法で評価した。3つの白血病異種移植モデルMV4−11、NOMO−1およびTHP−1は、11q23転座(11q23転位、11q転位およびMLLなどとも称される)を有したが、モデルHL−60はこのような変化を示さなかった。
全ての白血病モデルを、対応する細胞系の皮下注射によってメスNOD/SCIDマウスに移植した。化合物A’を1日1回単剤療法で1回投与量(25mg / kg /日)で経口投与し、皮下腫瘍が確立したら治療を開始した。ベヒクル処理対照群を各実験に含めた。群の大きさは、1群あたり8〜10匹であった。ベヒクル対照群を参考にして、抗腫瘍活性(腫瘍成長阻害)およびすべての群の忍容性を評価した。
MV4−11、NOMO−1およびTHP−1において11.9%〜21.0%の範囲の最小T/C値である高い抗腫瘍活性が観察され、HL−60において境界抗腫瘍活性が観察された(最小T/C値:63.9%)。前者3つのモデルにおける腫瘍増殖は、それぞれのベヒクル対照群と比較して、化合物A’処置によって有意に減弱した(Mann-Whitney-WilcoxonU検定)。腫瘍モデルNOMO−1およびTHP−1では、グループ中央値BWLが観察されないか、0.4%までのわずかなグループ中央値BMLが観察されたが、HL−60およびMV4−11では、10.9%までの中等度で実質的なグループ中央値BWLが観察された。
結論として、これらのデータは、急性白血病、特に急性骨髄性白血病(AML)型の患者における、化合物A’の顕著で有意な抗腫瘍活性を示す。11q23転座を有するAML患者(11q23転位、11q転位およびMLL転位などとも称される)は、化合物A’での治療時に抗腫瘍効果がさらに増大することが期待される。

Claims (36)

  1. 患者における癌の治療のための医薬の製造における、式(I)
    Figure 2018502863
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンの使用であって、該医薬が白血病の治療のために製造されることを特徴とする前記使用。
  2. 請求項1に記載の式(I)の化合物の使用であって、エナンチオマー(+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを使用することを特徴とする前記使用。
  3. 前記医薬が急性骨髄性白血病の治療のために製造されることを特徴とする請求項1又は2に記載の使用。
  4. 治療を受ける患者が、当該患者からの腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出されている患者であることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
  5. 転座が細胞遺伝学的分析によって検出される、請求項4に記載の使用。
  6. 腫瘍組織または腫瘍細胞内において11q23転座が検出された患者における急性骨髄性白血病の治療用医薬の製造における、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその生理学的に許容される塩、ジアステレオマーもしくはエナンチオマーの1つの使用。
  7. 急性骨髄性白血病の治療のためのCDK9阻害剤に良く応答し易い患者を同定する方法であって、CDK9阻害剤が請求項1または2に記載された式(I)の化合物であり、患者からの腫瘍サンプル中の腫瘍細胞内において11q23転座を検出することを含む前記方法。
  8. 11q23転座が細胞遺伝学的分析によって検出される、請求項7に記載の方法。
  9. 白血病を治療するための式(I)
    Figure 2018502863
    の化合物4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン。
  10. (+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンが使用される請求項9に記載の化合物。
  11. 白血病が急性骨髄性白血病である請求項9または10に記載の化合物。
  12. 治療を受ける患者が、その患者からの腫瘍細胞を含む組織サンプル中において11q23転座が検出されている患者である、請求項11に記載の化合物。
  13. 転座が細胞遺伝学的分析によって検出される、請求項12に記載の化合物。
  14. 白血病の治療方法および/または予防方法における使用のための式(I)
    Figure 2018502863
    の化合物4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミン。
  15. (+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンが使用される、請求項14に記載の化合物。
  16. 急性白血病が急性骨髄性白血病である、請求項14または15に記載の化合物。
  17. 治療を受ける患者が、その患者からの腫瘍細胞を含む組織サンプル内において11q23転座が検出されている患者である、請求項16に記載の化合物。
  18. 転座が細胞遺伝学的分析によって検出される、請求項17に記載の化合物。
  19. 急性骨髄性白血病の治療方法であって、
    a)患者からの腫瘍サンプルをアッセイする工程、
    b)11q23が転座しているか決定する工程、および
    c)工程bにおいて11q23が転座していることが決定した場合には、治療上有効量の式I
    Figure 2018502863
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを投与する工程を含む前記方法。
  20. 白血病の治療および/または予防のための式I
    Figure 2018502863
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンの使用。
  21. (+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンが使用される請求項20に記載の使用。
  22. 白血病が急性骨髄性白血病である請求項19または20に記載の使用。
  23. 治療を受ける患者が、その患者からの腫瘍細胞を含む腫瘍サンプル内において11q23転座が検出されている患者である、請求項22に記載の使用。
  24. 転座が細胞遺伝学的分析によって検出される請求項23に記載の使用。
  25. 請求項1に記載された式I
    Figure 2018502863
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを少なくとも1以上の他の活性成分とともに含む、白血病の治療および/または予防のための医薬組合せ。
  26. 請求項1に記載の式I
    Figure 2018502863
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを不活性で無毒性の薬学的に適切な賦形剤と組合せて含む白血病の治療および/または予防のための医薬組成物。
  27. (+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンが含まれる請求項25または26に記載の医薬組合せまたは医薬組成物。
  28. 白血病が急性骨髄性白血病である請求項25または26に記載の医薬組合せまたは医薬組成物。
  29. 治療を受ける患者がその患者からの腫瘍細胞を含む腫瘍サンプル内において11q23転座が検出されている患者である請求項28に記載の医薬組合せまたは医薬組成物。
  30. 転座が細胞遺伝学的分析によって検出される請求項29に記載の医薬組合せまたは医薬組成物。
  31. 白血病の治療および/または予防のための請求項29または30に記載の医薬組合せまたは医薬組成物の使用。
  32. 有効量の式I
    Figure 2018502863
    の4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを使用する白血病の治療および/または予防方法。
  33. (+)−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−N−{3−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}−1,3,5−トリアジン−2−アミンを使用する請求項32に記載の治療方法。
  34. 白血病が急性骨髄性白血病である請求項32または33に記載の治療方法。
  35. 治療を受ける患者が、その患者からの腫瘍細胞を含む組織サンプル内において11q23転座が検出されている患者である請求項34に記載の治療方法。
  36. 転座が細胞遺伝学的分析によって検出される請求項28に記載の治療方法。
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