JP2018077544A - 液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、液晶表示素子、及び、ヒドラジド系熱硬化剤 - Google Patents

液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、液晶表示素子、及び、ヒドラジド系熱硬化剤 Download PDF

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Abstract

【課題】反応性及び保存安定性に優れ、液晶汚染を抑制できる液晶表示素子用シール剤を提供する。また、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子、並びに、該液晶表示素子用シール剤にかかるヒドラジド系熱硬化剤を提供する。【解決手段】硬化性樹脂と、アミノ基当量が25以上である非結晶性のヒドラジド化合物からなるヒドラジド系熱硬化剤を含有する液晶表示素子用シール剤。【選択図】なし

Description

本発明は、反応性及び保存安定性に優れ、液晶汚染を抑制できる液晶表示素子用シール剤に関する。また、本発明は、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子、並びに、該液晶表示素子用シール剤にかかるヒドラジド系熱硬化剤に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されているような光硬化性の(メタ)アクリル樹脂と光重合開始剤、及び、熱硬化性のエポキシ樹脂と熱重合開始剤を含有する、光、熱併用硬化型の樹脂組成物からなるシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式が用いられている。
光、熱併用硬化型の樹脂組成物からなるシール剤を用いた滴下工法では、まず、2枚の電極付き基板の一方にシールパターンを形成する。次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を基板の枠内に滴下し、真空下で他方の基板を重ね合わせ、シール部に光を照射して(メタ)アクリル樹脂等の光硬化性の樹脂の硬化を行う(仮硬化工程)。その後、加熱してエポキシ樹脂等の熱硬化性の樹脂の硬化を行い、液晶表示素子を作製する。
滴下工法に用いられるシール剤には、通常、熱硬化性の樹脂の硬化させるために熱硬化剤が配合される。熱硬化剤としては、シール剤のポットライフを長くして保存安定性を向上させるために、常温固形のものを用いることが必須となっている。なかでも、ヒドラジド系熱硬化剤が好適に用いられる。
しかしながら、ヒドラジド系熱硬化剤のうち、反応性が高いことから、アジピン酸ジヒドラジドやセバシン酸ジヒドラジド等を用いた場合、得られる液晶表示素子に表示不良が発生することがあるという問題があった。また、反応性が高いヒドラジド系熱硬化剤を用いると、得られるシール剤が保存安定性に劣るものとなることがあるという問題があった。
特開平5−295087号公報 特開2001−133794号公報
本発明は、反応性及び保存安定性に優れ、液晶汚染を抑制できる液晶表示素子用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子、並びに、該液晶表示素子用シール剤にかかるヒドラジド系熱硬化剤を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性樹脂と、アミノ基当量が25以上である非結晶性のヒドラジド化合物からなるヒドラジド系熱硬化剤を含有する液晶表示素子用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、ヒドラジド系熱硬化剤を用いた場合に液晶表示素子に発生する表示不良には、該ヒドラジド系熱硬化剤を構成するヒドラジド化合物の結晶性が影響しており、ヒドラジド系熱硬化剤を用いたシール剤の保存安定性には、ヒドラジド化合物のアミノ基当量が影響していることを見出した。
そこで本発明者は、ヒドラジド系熱硬化剤として、アミノ基当量が特定の値以上であり、かつ、非結晶性であるヒドラジド化合物を用いることにより、反応性及び保存安定性に優れ、液晶汚染を抑制できる液晶表示素子用シール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、アミノ基当量が25以上である非結晶性のヒドラジド化合物からなるヒドラジド系熱硬化剤を含有する。このようなヒドラジド系熱硬化剤を用いた本発明の液晶表示素子用シール剤は、反応性及び保存安定性に優れ、液晶汚染を抑制できるものとなる。このようなヒドラジド系熱硬化剤もまた、本発明の1つである。
本発明のヒドラジド系熱硬化剤は、非結晶性のヒドラジド化合物からなる。
なお、本明細書において、上記「非結晶性」とは、示差走査熱量測定を行った際に、融点ピークの半値幅が15℃以上30℃未満であることを意味する。
上記非結晶性のヒドラジド化合物は、アミノ基当量の下限が25である。上記アミノ基当量が25未満であると、得られる液晶表示素子用シール剤が保存安定性に劣るものとなる。上記アミノ基当量の好ましい下限は30、より好ましい下限は35である。
また、上記アミノ基当量の好ましい上限は100である。上記アミノ基当量が100を超えると、反応性に劣るものとなったり、硬化性樹脂との相溶性に劣るものとなったりすることがある。上記アミノ基当量のより好ましい上限は80である。
なお、本明細書において、上記「アミノ基当量」は、全体の分子量/NH基数で計算される値を意味する。例えば、1つのヒドラジノ基(NHNH基)については、NH基を3つ有するものとして計算される。
上記アミノ基当量が25以上である非結晶性のヒドラジド化合物としては、下記式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018077544
式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、又は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。Rは、水酸基、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、又は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。l及びnは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、l、m及びnの合計は3〜25である。pは0〜22の整数である。
上記式(1)で表される化合物のなかでも、R、R及びRが水素原子であり、Rが炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の飽和脂肪族炭化水素基であり、mが1〜4の整数であり、l、m及びnの合計は5〜18であり、pが0であるヒドラジド化合物が好ましく、R、R及びRが水素原子であり、Rが炭素数1〜3の直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基であり、mが1又は2の整数であり、l、m及びnの合計は5〜18であり、pが0であるヒドラジド化合物がより好ましい。
上記式(1)で表される化合物としては、具体的には、下記式(2)〜(8)で表される化合物が好ましく、式(2)〜(4)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2018077544
Figure 2018077544
Figure 2018077544
Figure 2018077544
Figure 2018077544
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本発明のヒドラジド系熱硬化剤を製造する方法としては、例えば、ヒドラジン水和物をアルコールと水との混合溶媒に溶解させ、脂肪族ジカルボン酸を滴下して反応させた後、冷却して固形物として析出させる方法等が挙げられる。
本発明の液晶表示素子用シール剤における、本発明のヒドラジド系熱硬化剤の含有量は、硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が3重量部、好ましい上限が30重量部である。本発明のヒドラジド系熱硬化剤の含有量が3重量部未満であると、得られる液晶表示素子用シール剤を充分に硬化させることができないことがある。本発明のヒドラジド系熱硬化剤の含有量が30重量部を超えると、得られる液晶表示素子用シール剤が保存安定性に劣るものとなったり、得られる液晶表示素子用シール剤の粘度が高くなり、塗布性等を損ねたりすることがある。本発明のヒドラジド系熱硬化剤の含有量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は15重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含有することが好ましい。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれも三菱化学社製)、エピクロン850−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記硬化性樹脂は、更に、(メタ)アクリル樹脂を含有してもよい。
上記(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル樹脂」とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基(併せて(メタ)アクリロイルオキシ基ともいう)を有する樹脂を意味する。また、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記エステル化合物のうち、単官能のものとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
また、上記エステル化合物のうち、2官能のものとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記エステル化合物のうち、3官能以上のものとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂としては、好ましい硬化性樹脂として上述したエポキシ樹脂と同様のものが挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、具体的には例えば、レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレートは、レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製、「EX−201」)360重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸210重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流撹拌し、5時間反応させることによって得ることができる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、EBECRYL860、EBECRYL3200、EBECRYL3201、EBECRYL3412、EBECRYL3600、EBECRYL3700、EBECRYL3701、EBECRYL3702、EBECRYL3703、EBECRYL3800、EBECRYL6040、EBECRYLRDX63182(いずれもダイセル・オルネクス社製)、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体2当量を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品やエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、具体的には例えば、トリメチロールプロパン134重量部、重合禁止剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流撹拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート51重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流撹拌し、2時間反応させることにより得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、EBECRYL230、EBECRYL270、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL8804、EBECRYL8803、EBECRYL8807、EBECRYL9260、EBECRYL1290、EBECRYL5129、EBECRYL4842、EBECRYL210、EBECRYL4827、EBECRYL6700、EBECRYL220、EBECRYL2220(いずれもダイセル・オルネクス社製)、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−330、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−2HA、U−2PHA、U−3HA、U−4HA、U−6H、U−6LPA、U−6HA、U−10H、U−15HA、U−122A、U−122P、U−108、U−108A、U−324A、U−340A、U−340P、U−1084A、U−2061BA、UA−340P、UA−4100、UA−4000、UA−4200、UA−4400、UA−5201P、UA−7100、UA−7200、UA−W2A(いずれも新中村化学工業社製)、AI−600、AH−600、AT−600、UA−101I、UA−101T、UA−306H、UA−306I、UA−306T(いずれも共栄社化学社製)等が挙げられる。
また、上記硬化性樹脂は、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂を含有してもよい。このような化合物としては、例えば、2以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、上記硬化性樹脂は、上記1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂のみを含有するものであってもよい。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られる。具体的には、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂N−770(DIC社製)190gをトルエン500mLに溶解させ、この溶液にトリフェニルホスフィン0.1gを加え、均一な溶液とし、この溶液にアクリル酸35gを還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行い、次に、トルエンを除去することによって50モル%のエポキシ基がアクリル酸と反応した部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を得ることができる(この場合50%部分アクリル変性されている)。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂のうち、市販されているものとしては、例えば、UVACURE1561(ダイセル・オルネクス社製)が挙げられる
本発明の液晶表示素子用シール剤は、硬化性樹脂の(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基との比をモル比で50:50〜95:5とすることが好ましい。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。
上記ラジカル重合開始剤のうち、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等を好適に用いることができる。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ラジカル重合開始剤のうち、熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。なかでも、高分子アゾ化合物からなる高分子アゾ開始剤が好ましい。
なお、本明細書において高分子アゾ開始剤とは、アゾ基を有し、熱によって(メタ)アクリロイルオキシ基を硬化させることができるラジカルを生成する、数平均分子量が300以上の化合物を意味する。
上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量の好ましい下限は1000、好ましい上限は30万である。上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量が1000未満であると、高分子アゾ開始剤が液晶に悪影響を与えることがある。上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量が30万を超えると、硬化性樹脂への混合が困難になることがある。上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量のより好ましい下限は5000、より好ましい上限は10万であり、更に好ましい下限は1万、更に好ましい上限は9万である。
なお、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記高分子アゾ開始剤としては、例えば、アゾ基を介してポリアルキレンオキサイドやポリジメチルシロキサン等のユニットが複数結合した構造を有するものが挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ開始剤としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。このような高分子アゾ開始剤としては、例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられ、具体的には例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001、V−501(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記ラジカル重合開始剤の含有量が0.01重量部未満であると、得られる液晶表示素子用シール剤を充分に硬化させることができないことがある。上記ラジカル重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られる液晶表示素子用シール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、粘度の向上、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善、硬化物の耐湿性の更なる向上等を目的として充填剤を含有することが好ましい。
上記充填剤としては、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機充填剤や、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機充填剤が挙げられる。
また、上記充填剤として、液晶表示素子のセルギャップと同等以上の大きさの粒子を配合することにより、液晶のシール剤への差し込みや、シール剤による液晶汚染を抑制することができる。このような充填剤としては、例えば、シリコーン樹脂やアクリル樹脂等からなる柔軟粒子が好適に用いられる。
本発明の液晶表示素子用シール剤100重量部中における上記充填剤の含有量の好ましい下限は10重量部、好ましい上限は70重量部である。上記充填剤の含有量が10重量部未満であると、接着性の改善等の効果が充分に発揮されないことがある。上記充填剤の含有量が70重量部を超えると、得られる液晶表示素子用シール剤の粘度が高くなり、塗布性が悪くなることがある。上記充填剤の含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は60重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、シランカップリング剤を含有してもよい。上記シランカップリング剤は、主に液晶表示素子用シール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
本発明の液晶表示素子用シール剤100重量部中における上記シランカップリング剤の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は20重量部である。上記シランカップリング剤の含有量が0.1重量部未満であると、シランカップリング剤を配合することによる効果が充分に発揮されないことがある。上記シランカップリング剤の含有量が20重量部を超えると、得られる液晶表示素子用シール剤が液晶汚染を引き起こすことがある。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は10重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、遮光剤を含有してもよい。上記遮光剤を含有することにより、本発明の液晶表示素子用シール剤は、遮光シール剤として好適に用いることができる。
上記遮光剤としては、例えば、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、フラーレン、カーボンブラック、樹脂被覆型カーボンブラック等が挙げられる。なかでも、チタンブラックが好ましい。
上記チタンブラックは、波長300〜800nmの光に対する平均透過率と比較して、紫外線領域付近、特に波長370〜450nmの光に対する透過率が高くなる物質である。即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の液晶表示素子用シール剤に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。従って、上記光ラジカル重合開始剤として、上記チタンブラックの透過率の高くなる波長(370〜450nm)の光によって反応を開始可能なものを用いることで、本発明の液晶表示素子用シール剤の光硬化性をより増大させることができる。また一方で、本発明の液晶表示素子用シール剤に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、1μmあたりの光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほどよく、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特にないが、通常は5以下となる。
上記チタンブラックは、表面処理されていないものでも充分な効果を発揮するが、表面がカップリング剤等の有機成分で処理されているものや、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機成分で被覆されているもの等、表面処理されたチタンブラックを用いることもできる。なかでも、有機成分で処理されているものは、より絶縁性を向上できる点で好ましい。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の液晶表示素子用シール剤を用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
上記チタンブラックのうち市販されているものとしては、例えば、12S、13M、13M−C、13R−N(いずれも三菱マテリアル社製)、ティラックD(赤穂化成社製)等が挙げられる。
上記チタンブラックの比表面積の好ましい下限は13m/g、好ましい上限は30m/gであり、より好ましい下限は15m/g、より好ましい上限は25m/gである。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
上記遮光剤の一次粒子径は、液晶表示素子の基板間の距離以下であれば特に限定されないが、好ましい下限は1nm、好ましい上限は5μmである。上記遮光剤の一次粒子径が1nm未満であると、得られる液晶表示素子用シール剤の粘度やチクソトロピーが大きく増大してしまい、作業性が悪くなることがある。上記遮光剤の一次粒子径が5μmを超えると、得られる液晶表示素子用シール剤の基板への塗布性が悪くなることがある。上記遮光剤の一次粒子径のより好ましい下限は5nm、より好ましい上限は200nm、更に好ましい下限は10nm、更に好ましい上限は100nmである。
本発明の液晶表示素子用シール剤100重量部中における上記遮光剤の含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は80重量部である。上記遮光剤の含有量が5重量部未満であると、充分な遮光性が得られないことがある。上記遮光剤の含有量が80重量部を超えると、得られる液晶表示素子用シール剤の基板に対する密着性や硬化後の強度が低下したり、描画性が低下したりすることがある。上記遮光剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は70重量部であり、更に好ましい下限は30重量部、更に好ましい上限は60重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、更に、必要に応じて、応力緩和剤、反応性希釈剤、揺変剤、スペーサー、硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
本発明の液晶表示素子用シール剤を製造する方法としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、上記硬化性樹脂と、本発明のヒドラジド系熱硬化剤と、上記シランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。この際、含有するイオン性不純物を除去するために、イオン吸着性固体と接触させてもよい。
本発明の液晶表示素子用シール剤に、導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。このような本発明の液晶表示素子用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子としては、例えば、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶表示素子用シール剤又は本発明の上下導通材料を用いて製造される液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示素子を製造する方法としては、例えば、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明基板の一方に、本発明の液晶表示素子用シール剤等をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により長方形状のシールパターンを形成する工程、本発明の液晶表示素子用シール剤等が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせる工程、及び、本発明の液晶表示素子用シール剤等のシールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程、及び、仮硬化させたシール剤を加熱して本硬化させる工程を有する方法等が挙げられる。
本発明によれば、反応性及び保存安定性に優れ、液晶汚染を抑制できる液晶表示素子用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子、並びに、該液晶表示素子用シール剤にかかるヒドラジド系熱硬化剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(化合物Aの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物130.2g(2.6モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、2−メチルノナン二酸を主成分とする脂肪族ジカルボン酸混合物(岡村製油社製、「MMA−10RMM」)36.8g(0.175モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を2度行うことにより、化合物A(式(2)で表される化合物、アミノ基当量38.4)を得た。示差走査熱量計(TA Instruments社製、「Q100」)により示差走査熱量測定を行った結果、化合物Aの融点ピークの半値幅は18℃であった。
(化合物Bの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物130.2g(2.6モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、8−エチルオクタデカン二酸を主成分とする脂肪族ジカルボン酸混合物(岡村製油社製、「SB−20MM」)59.25g(0.175モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を2度行うことにより、化合物B(式(3)で表される化合物、アミノ基当量61.8)を得た。化合物Bの融点ピークの半値幅は20℃であった。
(化合物Cの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物130.2g(2.6モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、8,13−ジメチルイコサン二酸を主成分とする脂肪族ジカルボン酸混合物(岡村製油社製、「IPS−20MM」)36.8g(0.175モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を行うことにより、化合物C(式(4)で表される化合物、アミノ基当量66.4)を得た。化合物Cの融点ピークの半値幅は24℃であった。
(化合物Dの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中で2,2−ジメチルグルタル酸(東京化成社製)28.0g(0.175モル)をメタノール150mLに溶解させ、そこに濃硫酸を1.8g加え、24時間還流した後、メタノールを減圧濃縮し、結晶を析出させた。得られた結晶をエタノールで再結晶化させ、2,2−ジメチルグルタル酸エステル中間体を得た。
次いで、還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物75.1g(1.5モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、2,2−ジメチルグルタル酸エステル中間体18.8g(0.1モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を行うことにより、化合物D(式(5)で表される化合物、アミノ基当量31.4)を得た。化合物Dの融点ピークの半値幅は16℃であった。
(化合物Eの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中で2−メチルグルタル酸(東京化成社製)25.6g(0.175モル)をメタノール150mLに溶解させ、そこに濃硫酸を1.8g加え、24時間還流した後、メタノールを減圧濃縮し、結晶を析出させた。得られた結晶をエタノールで再結晶化させ、2−メチルグルタル酸エステル中間体を得た。
次いで、還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物75.1g(1.5モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、2−メチルグルタル酸エステル中間体17.4g(0.1モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を行うことにより、化合物E(式(6)で表される化合物、アミノ基当量29.0)を得た。化合物Eの融点ピークの半値幅は15℃であった。
(化合物Fの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中で2,4−ジメチルグルタル酸(東京化成社製)32.9g(0.175モル)をメタノール150mLに溶解させ、そこに濃硫酸を1.8g加え、24時間還流した後、メタノールを減圧濃縮し、結晶を析出させた。得られた結晶をエタノールで再結晶化させ、2,4−ジメチルグルタル酸中間体を得た。
次いで、還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物75.1g(1.5モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、2,4−ジメチルグルタル酸エステル中間体21.6g(0.1モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を行うことにより、化合物F(式(7)で表される化合物、アミノ基当量36.0)を得た。化合物Fの融点ピークの半値幅は17℃であった。
(化合物Gの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中で2−ブチルオクタン二酸(宇部興産社製)40.3g(0.175モル)をメタノール150mLに溶解させ、そこに濃硫酸を1.8g加え、24時間還流した後、メタノールを減圧濃縮し、結晶を析出させた。得られた結晶をエタノールで再結晶化させ、2−ブチルオクタン二酸エステル中間体を得た。
次いで、還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物75.1g(1.5モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、2−ブチルオクタン二酸エステル中間体25.8g(0.1モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を行うことにより、化合物G(式(8)で表される化合物、アミノ基当量43.1)を得た。化合物Gの融点ピークの半値幅は19℃であった。
(化合物Hの合成)
還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中で2−メチルコハク酸(東京化成社製)23.1g(0.175モル)をメタノール150mLに溶解させ、そこに濃硫酸を1.8g加え、24時間還流した後、メタノールを減圧濃縮し、結晶を析出させた。得られた結晶をエタノールで再結晶化させ、2−メチルコハク酸エステル中間体を得た。
次いで、還流冷却器、温度計及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ中でヒドラジン水和物75.1g(1.5モル)をメタノール50mL、水10mLに溶解させ、2−メチルコハク酸エステル中間体16.0g(0.1モル)を滴下した。滴下終了後、還流下で3時間反応を行った。反応終了後、氷浴で冷却することで析出した固形物を分離した。分離した固形物をメタノールに溶解させ、冷却して再度析出させる操作を行うことにより、化合物H(2−メチルコハク酸ジヒドラジド、アミノ基当量26.7)を得た。化合物Hの融点ピークの半値幅は16℃であった。
(実施例1)
硬化性樹脂として、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製、「EBECRYL3700」)35重量部、カプロラクトン変性ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製、「EBECRYL3708」)30重量部、及び、部分アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ダイセル・オルネクス社製、「KRM8287」)25重量部と、熱硬化剤として化合物A10重量部と、光ラジカル重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(BASF Japan社製、「IRGACURE651」)2重量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)2重量部と、応力緩和剤としてコアシェルアクリレート共重合体微粒子(ゼオン化成社製、「F351」)17重量部と、充填剤としてシリカ(アドマテックス社製、「アドマファインSO−C2」)25重量部とを遊星式撹拌機(シンキー社製、「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより、液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例2)
化合物Aの配合量を2.7重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例3)
化合物Aの配合量を27重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例4)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、化合物B10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例5)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、化合物C10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例6)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、化合物D10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例7)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、化合物E10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例8)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、化合物F10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例9)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、化合物G10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例10)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、化合物H10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(実施例11)
遮光剤として、チタンブラック(三菱マテリアル社製、「13M−C」)20重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(比較例1)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、マロン酸ジヒドラジド(日本ファインケム社製、「MDH」、アミノ基当量22.0、融点ピークの半値幅14℃)10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(比較例2)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、アジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「ADH」、アミノ基当量29.0、融点ピークの半値幅12℃)10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
(比較例3)
熱硬化剤として、化合物A10重量部に代えて、セバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」、アミノ基当量38.4、融点ピークの半値幅10℃)10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を調製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた液晶表示素子用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
(保存安定性)
各実施例及び各比較例で得られた液晶表示素子用シール剤を、25℃で1週間保管したときの粘度と、製造直後の初期粘度とを測定し、(25℃、1週間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率とし、粘度変化率が1.1未満であるものを「○」、1.1以上2.0未満であるものを「△」、2.0を超えるものを「×」として評価した。
なお、シール剤の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV−III」)を用い、25℃において回転速度1.0rpmの条件で測定した。
(反応率)
各実施例及び各比較例で得られた液晶表示素子用シール剤に3000mJ/cmの紫外線を照射した後、120℃で60分加熱したときのエポキシ基の反応率(エポキシ基由来のピークの減少率)を赤外分光装置(BIORAD社製、「FTS3000」)で評価し、該反応率が90%以上であるものを「○」、90%未満であるものを「×」として評価した。
(接着性)
各実施例及び各比較例で得られた液晶表示素子用シール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行ってから、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)にてガラス基板(150mm×150mm)の端から30mm内側四方にディスペンスし、別のガラス基板(110mm×110mm)を真空下で重ねて貼り合わせた。高圧水銀ランプを用いて100mW/cmの紫外線を30秒間照射してシール剤を仮硬化させ、次いで、120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、接着試験片を得た。
得られた接着試験片の基板の端部を半径5mmの金属棒を使って5mm/minの速度で押し込んだときに、パネル剥がれが起こる際の強度(Kgf)を測定し、接着力(kg/cm)を算出した。接着力が150kg/cm以上であった場合を「○」、接着力が150kg/cm未満であった場合を「×」として接着性を評価した。
(液晶表示素子の表示性能)
各実施例及び各比較例で得られた液晶表示素子用シール剤100重量部にスペーサー微粒子(積水化学工業社製、「ミクロパールSI−H050」、5μm)1重量部を分散させ、シリンジに充填し、遠心脱泡機(アワトロンAW−1)にて脱泡し、シリンジの吐出圧100〜400kPa、ノズルギャップ42μm、塗布速度60mm/sec、ノズル径が0.4mmφで2枚の配向膜及びITO付き基板の一方にディスペンサーで塗布した。
続いて液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴をITO付き基板のシール剤の枠内全面に滴下塗布し、真空下でもう一方のITO付き基板を貼り合わせた。このときシール剤の線幅が約1.5mmになるようにそれぞれのシール剤に、吐出圧を調整した。貼り合わせ後直ぐにシール剤部分にメタルハライドランプを用いて100mW/cmの紫外線を30秒照射してシール剤を仮硬化させた。次いで、120℃で1時間加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製した。
各実施例及び各比較例で得られた液晶表示素子用シール剤について3つの液晶表示素子を作製し、得られたそれぞれの液晶表示素子について、液晶表示素子作製直後におけるシール剤付近の液晶配向乱れを目視によって確認した。配向乱れは表示部の色むらより判断し、色むらがなかった場合を「○」、色むらが一部又は少しあった場合を「△」、はっきりと色むらがあった場合を「×」として評価を行った。
Figure 2018077544
Figure 2018077544
本発明によれば、反応性及び保存安定性に優れ、液晶汚染を抑制できる液晶表示素子用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子、並びに、該液晶表示素子用シール剤にかかるヒドラジド系熱硬化剤を提供することができる。

Claims (13)

  1. 硬化性樹脂と、アミノ基当量が25以上である非結晶性のヒドラジド化合物からなるヒドラジド系熱硬化剤を含有することを特徴とする液晶表示素子用シール剤。
  2. 非結晶性のヒドラジド化合物は、アミノ基当量が30以上であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子用シール剤。
  3. 非結晶性のヒドラジド化合物は、下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示素子用シール剤。
    Figure 2018077544
    式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、又は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。Rは、水酸基、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、又は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。l及びnは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、l、m及びnの合計は3〜25である。pは0〜22の整数である。
  4. 式(1)において、R、R及びRが水素原子であり、Rが炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の飽和脂肪族炭化水素基であり、mが1〜4の整数であり、l、m及びnの合計は5〜18であり、pが0である
    ことを特徴とする請求項3記載の液晶表示素子用シール剤。
  5. 式(1)において、R、R及びRが水素原子であり、Rが炭素数1〜3の直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基であり、mが1又は2の整数であり、l、m及びnの合計は5〜18であり、pが0である
    ことを特徴とする請求項3記載の液晶表示素子用シール剤。
  6. 遮光剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の液晶表示素子用シール剤。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の液晶表示素子用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
  8. 請求項1、2、3、4、5若しくは6記載の液晶表示素子用シール剤又は請求項7記載の上下導通材料を用いて製造されることを特徴とする液晶表示素子。
  9. アミノ基当量が25以上である非結晶性のヒドラジド化合物からなることを特徴とするヒドラジド系熱硬化剤。
  10. 非結晶性のヒドラジド化合物は、アミノ基当量が30以上であることを特徴とする請求項9記載のヒドラジド系熱硬化剤。
  11. 非結晶性のヒドラジド化合物は、下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項9又は10記載のヒドラジド系熱硬化剤。
    Figure 2018077544
    式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、又は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。Rは、水酸基、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、又は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。l及びnは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、l、m及びnの合計は3〜25である。pは0〜22の整数である。
  12. 式(1)において、R、R及びRが水素原子であり、Rが炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の飽和脂肪族炭化水素基であり、mが1〜4の整数であり、l、m及びnの合計は5〜18であり、pが0である
    ことを特徴とする請求項11記載のヒドラジド系熱硬化剤。
  13. 式(1)において、R、R及びRが水素原子であり、Rが炭素数1〜3の直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基であり、mが1又は2の整数であり、l、m及びnの合計は5〜18であり、pが0である
    ことを特徴とする請求項11記載のヒドラジド系熱硬化剤。
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