JP2017203810A - 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ用カラーフィルタに含有される光吸収層、及びそれを用いたシート - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ用カラーフィルタに含有される光吸収層、及びそれを用いたシート Download PDF

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照士 高橋
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Abstract

【課題】本発明は、この課題を鑑みてなされたものであり、外光反射による表示不良を抑制しつつ、高い輝度で表示を行うことが出来、さらには視認性が良好な表示ができるカラーフィルタを安価に提供することを主目的としている。【解決手段】透明基板と、該透明基板上に赤色、緑色、青色、及び白色着色層を有する白色光源タイプの有機ELディスプレイ用カラーフィルタ形成基板において、発光層と反射防止フィルムとの間の領域に、400nm〜700nmの波長領域における透過率が15〜80%の範囲である光吸収層で、前記光吸収層が色材として、カーボンブラック顔料、及び染料のいずれも含むことを特徴とし、且つ前記光吸収層のヘイズ値が1.0以下であることを特徴とする光吸収層用粘着組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ用カラーフィルタに含有される光吸収層、及びそれを用いたシートに関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス(以下有機ELと記載)用ディスプレイは、自己発色により視認性が高いこと、液晶表示装置と異なり全固体ディスプレイであるため、耐衝撃性に優れていること、応答速度が速いこと、温度変化による影響が少ないこと、及び視野角が大きいことなどの利点を有することから注目されており、液晶表示装置やプラズマディスプレイに続くフラットパネルディスプレイとして、研究開発、商品化が進められている。
有機ELディスプレイは、陽極、発光層を含む有機EL層及び陰極が順に積層された積層構造を基本とする有機EL素子を有するものである。また、有機ELディスプレイは、有機EL素子の発光層からの光の色によりカラー表示を行うことが出来るものであるが、より良好な発色のカラー表示を行う為に、白色発光する有機EL素子とカラーフィルタを組み合わせたものも広く採用されている。
このような有機ELディスプレイにおいては、有機EL素子を駆動することにより表示を行う為、輝度の高い表示をより低い消費電力で行うことが求められている。
そこで近年では、赤色、緑色、及び青色の3色の着色層に白色着色層を加えた4色の画素を有する有機ELディスプレイが提案されている。(特許文献1)
また、このような有機ELディスプレイにおいては、カラーフィルタとして、透明基材と上記3色の着色層を有する着色部と、白色着色層に対応するパターン部が設けられ、白色光をそのまま透過する透明層を有する白色部とを有するものを用いることが提案されている。
ところで、有機ELディスプレイにおける有機EL素子の陽極または陰極の一方は、通常、金属電極から構成されている。その為、有機EL表示装置においては、屋外で使用した場合に、外光が有機EL素子の金属電極層等によって反射されることに起因してコントラストが低下する等の表示不良が生じるという問題がある。
上述した問題に対しては、例えば有機ELディスプレイの観察者側に円偏光板を設けることにより、外光反射を防止する技術が提案されている。
しかしながら、円偏光板を用いた場合は、外光反射による表示不良については抑制できるものの、有機EL素子からの発光が円偏光板により妨げられ、円偏光板を用いない場合の輝度と比べて、50%以下の輝度しか得ることができない問題がある。
外光反射による表示不良は、有機ELディスプレイの白色着色層における外光反射が主な原因であることが判明しており、カラーフィルタの白色着色層に外光を吸収することが可能な光吸収層を形成し、さらに白色着色層の透過スペクトルを調整し、視感度が高い緑色光の強度を他の光の強度よりも減衰させることで、外光反射による表示不良を抑制しつつ、高い輝度で表示を行うことが出来る方法が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、本提案による光吸収層は色材として、カーボンブラック顔料及びフタロシアニンブルー顔料を分散させたもので構成されており、特にフタロシアニンブルー顔料中に含まれる粗大粒子に起因した高ヘイズ、視認性の低下、すなわちクリアな見栄えが損なわれる問題がある。また、フタロシアニン系色材を含有する光吸収層の場合、光吸収層中のフタロシアニン系色材の濃度を高くすることにより、可視光線の波長領域の透過率が全体的に低くなる為、光の取り出し効率が著しく低下してしまう問題がある。
特表2007−516564号公報 特開2014−74880号公報
上記のように、従来、白色発光タイプの有機ELディスプレイにおいては、外光反射の低減、表示輝度の低下防止を達成し、且つ、表示品質を満足できるものは無かった為、その課題解決が求められていた。本発明は、この課題を鑑みてなされたものであり、外光反射による表示不良を抑制しつつ、高い輝度で表示を行うことが出来、さらには視認性が良好な表示ができるカラーフィルタを安価に提供することを主目的としている。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討を行った結果、透明基板と、上記透明基板上に形成された複数色の着色層を有する着色部領域に、400nm〜700nmの波長領域における透過率が15〜80%の範囲である光吸収層を積層しており、且つ前記光吸収層のヘイズ値が1.0以下であることを特徴とする有機ELディスプレイ用カラーフィルタ基板を使用することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(12)に関する。
(1)透明基板と、該透明基板上に赤色、緑色、青色、及び白色着色層を有する白色光源タイプの有機ELディスプレイ用カラーフィルタ形成基板において、発光層と外層部との間の領域に、400nm〜700nmの波長領域における透過率が15〜80%の範囲である光吸収層で、前記光吸収層が色材として、カーボンブラック顔料、及び染料のいずれも含むことを特徴とし、且つ前記光吸収層のヘイズ値が1.0以下であることを特徴とする光吸収層用粘着組成物。
(2)前記光吸収層に含有するカーボンブラック顔料が平均粒子径100nm以下であることを特徴とする(1)に記載の光吸収層用粘着組成物。
(3)前記光吸収層に含有する色材が、ブラックパネル温度63℃、照射照度500W/mとしたカーボンアーク耐光試験100時間で透過率の上昇が5%以下であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
(4)400〜430nmの波長領域の透過率が150〜60%、530〜580nmの波長領域の透過率が40〜60%、630〜660nmの波長領域の透過率が35〜60%であるという3つの透過率要件のうち、少なくとも2つ以上を満たす(1)〜(3)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
(5)前記カーボンブラックの累積50%粒子径が30〜60nmである(1)〜(4)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
(6)ヘイズ値が0.5以下である(1)〜(5)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
(7)前記染料がアンスラキノン系染料又はアンスラピリドン系染料である(1)〜(6)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
(8)さらに、アクリル樹脂共重合体を含有する(1)〜(7)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
(9)前記アクリル樹脂共重合体の重量平均分子量が800,000〜2,000,000である(8)に記載の光吸収層用粘着組成物。
(10)(1)〜(9)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物を硬化して得られる硬化物。
(11)(1)〜(9)のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物を含有することを特徴とする光吸収層を含むシート。
(12)(10)記載の硬化物又は(11)記載のシートを光吸収層として備える有機EL表示装置。
本発明の光吸収層を含む有機ELディスプレイ用カラーフィルタを用いることにより、外光反射による表示不良を抑制しつつ、高い輝度で表示を行うことが出来、さらには視認性が良好な表示ができるカラーフィルタを安価に提供することが出来るという効果を奏する。
本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタの第1の例を示す概略断面図である。 有機EL層の積層構造を示す概略図である。 本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタの第1の例の変形例を示す概略断面図である。 透明基板を設けた光吸収層を示す概略断面図である。 粒度分布の概念を示す概略図である。 本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタの第2の例を示す概略断面図である。 本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタの第2の例の変形例を示す概略断面図である。 本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタの第3の例を示す概略断面図である。 本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタの第1の例の製造工程を示す概略図である。
以下、本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタ、及び光吸収層について説明する。
本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタは、図1記載の概略断面図の通り、基材、発光層、着色層、光吸収層、及び外層部から構成される。
次に図1の概略断面図を用いて、有機ELディスプレイ用カラーフィルタ、及び光吸収層について説明する。
<基材1>
本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタに用いる基材1は、後述の発光層を支持するものであり、透明性を有するものであっても、透明性を有さないものであってもよい。
基材としては、例えば、アルミ等の金属類、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英などのリジッド材、あるいは樹脂フィルム、光学用樹脂板などの可撓性を有するフレキシブル材などを用いることが出来る。また、樹脂フィルムにバリア層が形成されたものを用いてもよい。ここで、基材は透明である必要はなく、金属類を使用する場合は、外光を反射する役割を有する。
透明性を有するものを使用する場合、透明基材の光透過性としては、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを有機EL表示装置に用いた場合に、発光層からの発光を透過させて表示を行うことが可能な程度であれば特に限定されないが、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、99%以上であることが特に好ましい。透過率は、例えばJIS K7361−1により測定することができる。
<発光層2>
基材1の片面には発光層2を積層することができる。本発明の有機ELディスプレイ用カラーフィルタに用いる発光層2は、少なくとも白色着色層に対応する発光層が白色光を発光するものが用いられる。具体的には、白色発光する白色発光層であってよく、三原色をそれぞれ発行する赤色発光層、緑色発光層、及び青色発光層から構成され、白色光を発行する発光層であってもよい。発光層に用いられる発光材料としては、蛍光もしくは燐光を発するものであればよく、例えば、色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料などを挙げることが出来る。
図1において、図示は省略したが、発光層2の隣接層として、通常陽極、陰極といった電極層が形成される。当該導電性材料としては、通常金属材料が用いられるが、有機物や無機化合物を用いても良く、複数の材料を混合して用いることもできる。ここで、陽極、陰極の電極層は光取り出し面に応じて、透明性を有するか否かを適宜選択することができる。陽極には、正孔が注入しやすいように仕事関数の大きい導電性材料が好ましく用いられ、陰極には、電子が注入しやすいように仕事関数の小さな導電性材料が好ましく用いられる。前記導電性材料としては、透明性を要求される場合には、In−Zn−O(IZO)、In−Sn−O(ITO)、Zn−O−Al、Zn−Sn−O等が挙げられ、透明性が要求されない場合には、金属を用いることができ、具体的にはAu、Ta、W、Pt、Ni、Al、Pd、Cr、Al合金、Ni合金、Cr合金等を挙げることができる。電極層の製膜方法としては、一般的な電極の成膜方法を用いることができ、スパッタリング法、イオンプレーディング法、真空蒸着法、CVD法、印刷法等を上げることができる。そして、電極層のパターニング方法としては、フォトリソグラフィー法を用いることができる。
発光層2に変えて有機EL層を用いることもできる。ここで挙げる有機EL層は少なくとも発光層を備える複数層の有機層から構成されている。発光層以外の有機層としては、図2に示すように具体的な例としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等を挙げることができる。
有機EL層は一般的な構成を採用することができ、正孔注入層/発光層、正孔注入層/発光層/電子注入層、正孔注入層/正孔ブロック層/発光層、正孔注入層/正孔ブロック層/発光層/電子注入層、正孔注入層/発光層/電子輸送層、等の積層構造を例示することができる。
(i)発光層
本態様に用いられる発光層は、少なくとも白色画素部に対応する発光層が白色光を発光するものが用いられる。具体的には、白色発光する白色発光層であってもよく、三原色をそれぞれ発光する赤色発光層、緑色発光層および青色発光層から構成され、白色光を発光する発光層であってもよい。
また、着色副画素に対応する発光層としては、上述した白色光を発光するものであってもよく、各着色副画素の色に対応する色の光を発光する発光層であってもよい。
発光層の種類については、有機EL表示装置の用途等に応じて適宜選択することができる。
発光層に用いられる発光材料としては、蛍光もしくは燐光を発するものであればよく、例えば、色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料等を挙げることができる。
色素系材料としては、例えば、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー等を挙げることができる。
金属錯体系材料としては、例えば、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体、あるいは、中心金属にAl、Zn、Be等またはTb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体を挙げることができる。具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)を用いることができる。
高分子系材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリフルオレノン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、ポリジアルキルフルオレン誘導体、およびそれらの共重合体等を挙げることができる。また、高分子系材料として、上記の色素系材料および金属錯体系材料を高分子化したものも用いることができる。
また、燐光材料としては、例えば、イリジウム錯体、プラチナ錯体、あるいは、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Au等のスピン軌道相互作用が大きい重金属を中心金属とする金属錯体等を用いることができる。具体的には、フェニルピリジンやチエニルピリジンなどを配位子とするイリジウム錯体、プラチナポルフィリン誘導体等が挙げられる。
これらの発光材料は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、発光材料には、発光効率の向上、発光波長を変化させる等の目的で、蛍光もしくは燐光を発するドーパントを添加してもよい。このようなドーパントとしては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン、キノキサリン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体を挙げることができる。
発光層の厚みとしては、電子および正孔の再結合の場を提供して発光する機能を発現することができる厚みであれば特に限定されるものではなく、例えば10nm〜500nm程度にすることができる。
発光層の形成方法としては、上述の発光材料等を溶媒に溶解もしくは分散させた発光層形成用塗工液を塗布するウェットプロセスであってもよく、真空蒸着法等のドライプロセスであってもよい。中でも、効率およびコストの面から、ウェットプロセスが好ましい。
発光層形成用塗工液の塗布方法としては、例えば、インクジェット法、スピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法等を挙げることができる。
(ii)正孔注入層及び正孔輸送層
本態様においては、発光層と陽極との間に正孔注入層及び正孔輸送層は正孔注入輸送層として一体的に形成されていてもよい。
正孔注入輸送層は、正孔注入機能を有する正孔注入層のみであってもよく、正孔輸送機能を有する正孔輸送層のみであってもよく、正孔注入層および正孔輸送層が積層されたものであってもよく、正孔注入機能および正孔輸送機能の両機能を有するものであってもよい。
正孔注入輸送層に用いられる材料としては、発光層への正孔の注入、輸送を安定化させることができる材料であれば特に限定されるものではなく、上記発光層の発光材料に例示した化合物の他、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレンおよびそれらの誘導体等の導電性高分子等を用いることができる。具体的には、ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニル)ベンジジン(α−NPD)、4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、ポリ3,4エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸(PEDOT−PSS)、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
正孔注入輸送層の厚みとしては、正孔注入機能や正孔輸送機能が十分に発揮される厚みであれば特に限定されないが、具体的には0.5nm〜1000nmの範囲内、中でも10nm〜500nmの範囲内であることが好ましい。
正孔注入輸送層の形成方法としては、上述の材料等を溶媒に溶解もしくは分散させた正孔注入輸送層形成用塗工液を塗布するウェットプロセスであってもよく、真空蒸着法等のドライプロセスであってもよく、材料の種類等に応じて適宜選択される。
(iii)電子注入層及び電子輸送層
本態様においては、発光層と陰極との間に電子注入層及び電子輸送層が電子注入輸送層として一体的に形成されていてもよい。
電子注入輸送層は、電子注入機能を有する電子注入層のみであってもよく、電子輸送機能を有する電子輸送層のみであってもよく、電子注入層および電子輸送層が積層されたものであってもよく、電子注入機能および電子輸送機能の両機能を有するものであってもよい。
電子注入層に用いられる材料としては、発光層への電子の注入を安定化させることができる材料であれば特に限定されるものではなく、上記発光層の発光材料に例示した化合物の他、アルミリチウム合金、ストロンチウム、カルシウム、リチウム、セシウム、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化セシウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の金属、合金、化合物、有機錯体等を用いることができる。
また、電子輸送性の有機材料にアルカリ金属またはアルカリ土類金属をドープした金属ドープ層を形成し、これを電子注入層にすることもできる。電子輸送性の有機材料としては、例えば、バソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体等を挙げることができ、ドープする金属としては、Li、Cs、Ba、Sr等が挙げられる。
電子輸送層に用いられる材料としては、陰極から注入された電子を発光層へ輸送することが可能な材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、バソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)の誘導体等を挙げることができる。
電子注入輸送層の厚みとしては、電子注入機能や電子輸送機能が十分に発揮される厚みであれば特に限定されない。
電子注入輸送層の形成方法としては、上述の材料等を溶媒に溶解もしくは分散させた電子注入輸送層形成用塗工液を塗布するウェットプロセスであってもよく、真空蒸着法等のドライプロセスであってもよく、材料の種類等に応じて適宜選択される。
<着色層3>
着色層3は、前記のように赤色着色層3R、緑色着色層3G、青色着色層3B、及び白色着色層3Wを有し、画素領域に位置している。この着色層はパターン配列されているが、このパターン配列は、特に図示したものに限定されるのではなく、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型などの公知の配列とすることが出来、各着色層の面積(画素開口率)は任意に設定することが出来る。
着色層3の膜厚は、通常、1〜5μm程度で設定されている。
このような着色層は、一般的なカラーフィルタにおける着色層の形成方法、例えばフォトリソグラフィー法、インクジェット法、印刷法、電着法などを用いて形成することが出来る。また、着色層のバインダー樹脂、着色剤などの形成材料は、一般的にカラーフィルタに用いられている材料を使用することが出来る。例えば、赤色着色層に用いられる着色材としては、ジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アントラセン系顔料などが挙げられ、これらの顔料を単独で、あるいは2種類以上の混合で用いてもよい。また、緑色着色層に用いられる着色材としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、イソインドリノン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料などが挙げられ、これらの顔料もしくは染料を単独で、あるいは2種類以上の混合で用いてもよい。さらに、青色着色層に用いられる着色材としては、フタロシアニン系顔料、ジオキサジン系顔料、アントラキノン件顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、キサンテン系染料などが挙げられ、これらの顔料もしくは染料を単独で、あるいは2種類以上の混合で用いてもよい。さらに白色着色層は、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層に使用するバイダー樹脂からなるものであってよく、また白色の色度を調整する目的で、バインダー樹脂中に色材、例えば前記赤色、緑色、青色着色層に用いている色材などを含有するものであってもよい。
バインダー樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂を用いることができる。
形成材料においては、着色剤及び感光性樹脂を含有する着色部形成用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止材、可塑剤、難燃性剤等を添加させることもできる。
白色着色層においては、後述するブラックマトリックスや上記各色の着色層を形成する樹脂組成物等か着色材を除いた組成の樹脂を用いることができ、上記着色層を形成する方法と同じ方法により形成することができる。他にも、図3に示したように光吸収層と白色着色層を同様の材料で構成することもできる。
<透明基板8>
図4に示すように、光吸収層4に隣接して透明基板8を配置させることもできる。図4においては、透明基板8は有機EL表示装置の着色層側に面し、光吸収層4は外周部側に面している。透明基板8は、可視光に対して透明な基板であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様なものを用いることができる。具体的には、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英などのリジッド材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板などの可撓性を有する透明フレキシブル材を用いることが出来る。
透明基材の光透過性としては、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを有機EL表示装置に用いた場合に、発光層からの発光を透過させて表示を行うことが可能な程度であれば特に限定されないが、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、99%以上であることが特に好ましい。透明基材の透過率は、例えばJIS K7361−1により測定することができる。
図4においては、透明基板8を着色層側に配置する構成について説明したが、透明基板を外周部側に配置し、光吸収層4を着色層側に配置する構成を適用することも可能である。
<光吸収層4>
光吸収層4は、外光の反射を十分に低減し、反射ムラをなくし表示の高色純度を達成しつつ、高い輝度で表示を行う為に必要な層であり、前記のとおり、透過率が15〜80%、好ましくは35〜70%である。一方、ヘイズ値が1.0以下、好ましくは0.5以下で形成される層である。光吸収層の透過率が15%未満であると、カラーフィルタ基板を表示装置に使用したときの発光体素子からの光の利用効率が低く、輝度が不十分となり、一方、透過率が80%を超えると、光吸収層の本来の機能である外光反射能力が不十分となり、反射ムラ、表示の色純度低下が発生する。また、ヘイズ値が1.0を超えると光の乱反射により画面が白く見え、視認性不良、表示品位の低下が発生する。
光吸収層は、着色材、及びこれを含有する粘着樹脂組成物から構成されている。
次に光吸収層に含有される着色材について説明する。
光吸収層に含有される着色材に求められる特性としては、<1>分光特性(目標とする分光波形に対する一致度)、<2>ヘイズ値が低いこと、<3>高耐久性が挙げられる。こうした要求特性に対して、顔料系着色材、及び染料を選択することにより前述の課題を解決することが出来る。
光吸収層に含有される着色材に求められる分光特性としては、前記の通り、400nm〜700nmの波長領域において、透過率が15〜80%、好ましくは35〜70%の範囲である。外光である太陽光は各波長の光を有していることから、可視光領域全体で吸収を有することで、外光が反射した時に可視光領域全体で光吸収層によって吸光されるため、、外光に起因する反射光が視認者に到達することを抑制することができる。そして、かかる外光反射が視認者に与える影響を抑制し、視認者による視認性を良くするには上述した透過率を有すことを要し、好ましい範囲の光吸収層が好適となる。そして、かかる可視光領域たる400〜700nmの透過率を抑制するためには、黒色着色剤の使用が好適であり、後述するカーボンブラック等の顔料粒子を使用することで、400〜700nmにおける透過率を有効に抑制させることが可能となる。かかる透過率を有する光吸収層とすることによって、前面から外光が入射して、内部の電極や配線で反射して出射する、外交の反射光を低減することができ、表示の際の通過光の低減を少なくして、円偏光板を用いた有機EL表示装置と比較して、特に表示の際の透過光を多くすることができる。即ち、上限たる80%の透過率であったとしても、反射光であれば光吸収層を入光後、反射して反射した光が再度光吸収層を透過することとなるため、64%の透過率とすることができ、反射光の影響を大幅に低減することができる。
また、400nm〜500nmの波長領域においては、透過率が10〜70%であることが好ましく、15〜60%とすることがより好ましい。そして、特に400〜430nm(特には400nm)の波長領域の透過率を10〜70%、より好ましくは15〜60%とすることがより好適となる。これは、かかる波長領域の光が視認者に与える影響(視感しやすい発光の影響、着色して見える作用等)が大きく、反射ムラを抑えて視認性を向上させるためには、かかる波長領域の吸光作用を向上させることが有効であるためである。
さらに、500nm〜650nmの波長領域においては、透過率が35〜65%であることが好ましい。そして、特に530〜580nm(特には550nm)の波長領域の透過率を35〜65%、より好ましくは40〜60%とすることがより好適となる。これは、かかる波長領域の光が視認者に与える影響(視感しやすい発光の影響、着色して見える作用等)が大きく、反射ムラを抑えて視認性を向上させるためには、かかる波長領域の吸光作用を向上させることが有効であるためである。
その上、630nm〜700nmの波長領域においては、透過率が40〜70%であることが好ましい。そして、特に630〜660nm(特には650nm)の波長領域の透過率を30〜70%、より好ましくは35〜60%とすることがより好適となる。これは、かかる波長領域の光が視認者に与える影響(視感しやすい発光の影響、着色して見える作用等)が大きく、反射ムラを抑えて視認性を向上させるためには、かかる波長領域の吸光作用を向上させることが有効であるためである。
こうした分光波形に合致する着色材として、黒色着色材、及び黄色着色材、赤色着色材、紫色着色材、青色着色材、緑色着色材などが挙げられ、黒色着色材とその他の1色以上の着色材を併用し、透過特性を調整することにより、目標とする分光波形と合致させることが出来る。
ここで、各波長領域の透過率として、透過率Aを400〜430nmの波長領域の透過率、透過率Bを530〜580nmの波長領域の透過率、透過率Cを630〜660nmの波長領域の透過率とする。そして、透過率Aが10〜70%であることを要件A、透過率Bが40〜60%であることを要件B、透過率Cが30〜70%であることを要件Cとする。本発明においては、要件A〜Cの中で二つ以上の要件を満たすことで視認性を向上させることができ、要件A〜Cの全てで要件を満たすことで視認性を特に向上させることができる。
そして、透過率Aが15〜60%であることを要件A1、透過率Bが40〜60%であることを要件B2、透過率Cが35〜60%であることを要件C2とした場合において、要件A2〜C2の中で二つ以上の要件を満たすことで視認性を向上させることができ、要件A2〜C2の全てで要件を満たすことで視認性を特に向上させることができる。
透過率A’を400nmの波長領域の透過率、透過率B’を550nmの波長領域の透過率、透過率C’を650nmの波長領域の透過率とする。そして、透過率A’が10〜70%であることを要件A’、透過率B’が40〜60%であることを要件B’、透過率C’が30〜70%であることを要件C’とする。本発明においては、要件A’〜C ’の中で二つ以上の要件を満たすことで視認性を向上させることができ、要件A’〜C ’の全てで要件を満たすことで視認性を特に向上させることができる。
そして、透過率A’が15〜60%であることを要件A’1、透過率B’が40〜60%であることを要件B’2、透過率C’が35〜60%であることを要件C’2とした場合において、要件A’2〜C’2の中で二つ以上の要件を満たすことで視認性を向上させることができ、要件A’2〜C’2の全てで要件を満たすことで視認性を特に向上させることができる。
次に着色材と光吸収層のヘイズ値との関係について、記載する。
本光吸収層のヘイズ値は、使用する顔料系着色材の顔料粒子の大きさと密接な関係がある。ここで、当該顔料粒子とは、使用する顔料分散材を構成している顔料分散体の粒子が該当する。具体的には、使用する顔料系着色材の顔料粒子の大きさが大きい場合は、光吸収層内で粗大粒子に起因する乱反射が原因で、ヘイズ値が高い数値となることが確認されている(表1)。
一方、着色材として、染料を用いる場合については、ヘイズ値上昇は確認されない。これは、染料は光吸収層内で、分子レベルで溶解状態であり、粗大粒子が存在しないためであると考えられる。以上の事から、光吸収層に使用する着色材に顔料分散系着色材を使用する場合は、構成する顔料粒子の平均粒径が100nm以下であると共に、光吸収層のヘイズ値が1.0を越えない範囲で染料と併用することが重要である。
本発明においては、ヘイズ値を1.0以下とすることで、視認者にとって白濁して見える等の悪影響を有効抑制することが見出され、視認性に特に優れる材料の提供が可能となる。そして、ヘイズ値を0.5以下とすることでより視認性を向上させることができ、0.3以下が特に好ましい。
ヘイズ値は、累積50%粒子径又は粒度分布によって調整することが可能である。
本発明のヘイズ値を実現するのを可能とする粒度分布について説明する。粒度分布の測定には様々な測定原理や測定方法があるが、中でも「レーザ回折・散乱法」を測定原理とする粒度分布測定装置や、「動的光散乱法」を測定原理とする粒度分布測定装置が現在では粒度分布測定装置の主流となっている。
粒度分布とは、測定対象となるサンプル粒子群の中に、どのような大きさ(粒子径)の粒子が、どのような割合(全体を100%とする相対粒子量)で含まれているかを示す指標(表現手段)である。粒子量の基準(次元)としては、体積、面積、長さ、個数がある。対象となる粒子径の範囲を分割し、それぞれの粒子径区間に存在する粒子量を%で表示するのが、頻度分布である。
粒度分布という概念を導入するためには、まず、粒子径を定義する必要がある。しかし、ほとんどの粒子の形状は、球や立方体といった単純かつ定量的に表現できるものではなく、複雑かつ不規則であり、直接的に粒子径を定義することはできない。そこで、球相当径という間接的な定義を用いる。これは、特定の粒子を測定した場合、同じ結果(測定量またはパターン)を示す球体の直径をもってその被測定粒子の粒子径とするという考え方に基づくものである。例えば、沈降法では、被測定粒子と同じ物質の直径1μmの球と同じ沈降速度をもった被測定粒子の粒子径は1μmであるとしている。「レーザ回折・散乱法」や「動的光散乱法」の場合には、直径1μmの球と同じ回折・散乱光のパターンを示す被測定粒子の粒子径は、その形状に関わらず1μmとしている。
そして、上記「レーザ回折・散乱法を測定原理」とする粒度分布測定装置(
レーザ回折式粒度分布測定装置) の場合、その基盤となるのはミー散乱理論である。この理論によって計算される粒子径と回折・散乱光の光強度分布パターンとの関係が根本的なスケールとなる。この関係こそが標準器に該当するものであり、パラメータテーブルとしてそれぞれの装置に記憶され、粒度分布計算に用いられている。上記レーザ回折式粒度分布測定装置は、測定装置自体としては測定の再現性はよいといえる。十分な再現性が得られない場合は、サンプリングや分散条件等を含めて多角的に原因を検討する必要がある。
また、上記「動的光散乱法を測定原理」とする粒度分布測定装置の場合、その基礎となるのはブラウン運動である。粒子が数μm以下になると、溶媒分子運動の影響を受け、粒子が運動する。これをブラウン運動と呼ぶ。この運動の速さは粒子の大きさによって異なる。小さい粒子は速く、大きい粒子はゆっくり動く。これ等の運動している粒子へレーザ光を照射すると、その速度に応じた位相の違う光の散乱が生じる。これをドップラーシフトと呼ぶが、このドップラーシフトされた粒子径情報を検出して粒度分布を求めている。
これ等粒度分布測定装置を用いて測定できるのは、全体を100%とする相対的な粒度分布データである。従って、測定対象の粒子群の濃度が変化しても、サンプリングエラー等の問題がなければ、理論的には粒度分布データは変化しない。現実においても、多重散乱が発生しない適正な濃度範囲であれば、粒度分布の測定結果は、濃度の影響をほとんど受けない。
粒度分布データは粒子径スケールに対する積算%や頻度%として表現されるが、逆に、積算%のスケールに対する粒子径として表現される場合もある。図5に示すように積算%の分布曲線が10%の横軸と交差するポイントの粒子径を10%径、50%の横軸と交差するポイントの粒子径を50%径、更に90%の横軸と交差するポイントの粒子径を90%径という。10%、50%、90%に特に固定されているわけではなく、必要に応じて、任意の積算%が用いられる。50%粒子径はメディアン径とも呼ばれ、ごく一般的に用いられている。複数のサンプルの粒度分布の大きさを比較するとき、測定対象の大きさを一つの数値で代表する必要があるため、このメディアン径がよく用いられる。このため、メディアン径は、平均粒径とよく混同されることがあるが、定義が異なり、通常この2つの径は一致しない。中心(50%径)に対して粒度分布が左右対称である場合に限って、これ等2つの径は一致する。
本発明においては、好適にはその粒度分布(累積分布:個数表示)において、累積50%粒子径が10〜100nmであるものを好適に使用でき、10〜70nmであるものがより好ましい。特に好ましくは、30〜60nmの粒度分布を有するものである。累積100%粒子径が150〜250nmの分布を持つ粒子を用いることが好ましい。
累積50%粒子径が100nmを超えると、樹脂組成物が白濁して、硬化時において透明性が著しく低下するため、光学材料として使用することは極めて困難となる。
一方、累積90%粒子径が150nmを超えると、白濁が目立ち光学特性が劣ってしまう。
このように、粒度にある程度分布のある顔料粒子を用いることにより、ヘイズによる光の散乱を最小限に抑え、復元性を有し、透明性を持った樹脂材料を提供することが可能となる。
本発明において用いる顔料分散材は、上記のヘイズ値の特性を満たし、かつ後述する堅牢性の特性を満たす顔料分散材を使用することとなる。
顔料分散材における分散剤に関しては、公知のものであれば特に制限されないが、例えば、ポリエステル系分散剤、アクリル系分散剤などを使用することができる。
具体的な製品名としては、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、822、824、711、881」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000、13940、17000、24000GR、32000、33000、35000、39000、53000、J−100」、ビックケミー社製「Disperbyk−140、182、2000、2001、2022、2025、2055、2164、2200、Byk−9076、9077」、BASF社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、共栄社化学社製「フローレンDOPA−17HF、22、350」、楠本化成社製「ディスパロンDA−234、325、375、703−50、1200、7301」が挙げられる。特に安定性に優れ、吐出性に優れた顔料分散剤として、塩基性顔料分散剤が挙げられ、具体的には、ソルスパース 17000、24000GR、32000、33000、35000、39000、53000、J−100、アジスパー PB821、822、824、711、881等が挙げられる。
顔料分散材における顔料に関しては、公知のものであれば特に制限されないが、例えば、カーボンブラック顔料を挙げることができる。そして、顔料の粒度分布は、ヘイズ値が上記粒度分布を満たすような顔料を使用することが好ましい。ここで、かかる粒度分布を有する顔料として、公知のものであれば特に限定することなく使用することができるが、例えば#2650、#2600、#2350、#2300、#980、#970、#960、#950、#900、#850、#750B、#650B、MA600、#52、#47、#44、#40、(三菱化学社製);等を挙げることができる。
溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1−C4アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド;2−ピロリドン、N−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素類;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、1,2−へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール等の、C2−C6アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマー又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)又はトリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の、多価アルコールのC1−C4アルキルエーテル;γーブチロラクトン;及び、ジメチルスルホキシド;等が挙げられる。
顔料分散材の作成は、上記成分を混合し、ビーズミル、ペイントシェーカー、ミキサー等の分散機を用いて分散して調整することができる。
本発明の顔料分散材の含有量は、本発明の粘着樹脂組成物100質量部に対して、通常 0.01〜1質量部含有し、好ましくは0.05〜0.5質量部含有し、特に好ましくは 0.1〜0.3質量部含有する。
続いて着色材の耐久性について、記載する。
着色材の選定は、カラーフィルタの光学特性に大きく影響を与えるため、これまでに多くの研究がなされてきた。液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、製造工程において230℃程度の高温工程を経るため、顔料分散系着色材、および染料の適用に際しては、耐熱性が問題となることがしばしばあった。これに対して、有機ELディスプレイ用カラーフィルタは、このような高温工程を経ないため、180℃程度の耐熱性があれば実用化が可能である。そのため、有機ELディスプレイ用カラーフィルタに用いられる着色材は、耐熱性の要求が低く、耐熱性の低い材料でも使用することが可能となる。しかし、耐光性に関しては、有機ELディスプレイ用途であっても、更なる向上が要求されている。
そのため、有機ELディスプレイ用カラーフィルタに用いられる着色材としては、化合物構造として耐光に対する堅牢性が高いものを選択し、且つ他の物性に影響を与えない酸化防止剤などの耐光性向上剤を併用することが重要である。
なお、耐光に対する堅牢性が高いものとは、ブラックパネル温度63℃、照射照度500W/mとしたカーボンアーク耐光試験100時間で透過率の上昇が5%以下であることを指す。光吸収層に含有される色材として、上記耐光試験の変化率を上記範囲内のものを選択することにより、長期間に渡って安定した光吸収効果を維持することが可能となる。
当該変化率の要件を満たすことで、長時間に渡って熱による劣化・性能変化が生じ難く、上記のヘイズ値、400〜700nmでの透過率調整によって得られた高い視認性を周囲の環境変化にも関わらず長期に渡って確保することが可能となる。
上記視点に立ち、有機ELディスプレイ用カラーフィルタに用いられる着色材としては例えば、下記に述べるものが、分光面、ヘイズ面、耐久面で適当である。黒色着色材としては、例えば、カーボンブラック顔料分散材(分散組成については、実施例1参照)、黄色着色材としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー(以下、SYと略す)93、SY117、SY163、SY167、SY189、赤色着色材としては、例えば、C.I.ソルベントレッド(以下、SRと略す)52、SR111、SR145、SR146、SR149、SR150、SR151、SR155、SR168、SR169、SR170、SR172、SR175、SR181、SR196、SR197、SR207、SR222、SR227、SR245、SR247、紫色着色材としては、例えば、C.I.ソルベントバイオレット(以下、SVと略す)13、SV14、SV26、SV31、SV36、SV38、SV51、SV59、SV60、青色着色材としては、例えば、C.I.ソルベントブルー(以下、SBと略す)SB11、SB12、SB35、SB36、SB45、SB58、SB59、SB63、SB68、SB69、SB78、SB79、SB83、SB94、SB97、SB98、SB100、SB101、SB102、SB104、SB105、SB111、SB112、SB122、SB128、SB132、SB136、緑色着色材としては、例えば、C.I.ソルベントグリーン(以下、SGと略す)3、SG20、SG28などを挙げる事が出来るが、ここに示したものに限定されるものではない。
本発明の着色材の染料としては、溶剤溶解型染料を使用することが好ましい。ここで、溶剤溶解性染料とは100gの溶媒(MEK)に0.01%以上溶解するものを言う。本発明の光吸収層においては、染料を溶剤によって溶解させ、カーボンブラック顔料を含有させることによって、均一な樹脂組成物を作成し、光吸収層として塗布することにより、均一で本発明の目的を達成できる樹脂組成物となるためである。ここで、上記に列挙した各色着色材は溶剤溶解染料であり、溶剤に溶解する染料であれば、特に限定することなく使用することができる。
上記溶剤溶解型染料のうち、高い堅牢性を示せば、キノリン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、メチン系染料、ローダミン系染料、アンスラキノン系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、インジゴ系染料、アンスラピリドン系染料、アゾ系染料、フタロシアニン系染料を使用することができ、特に高い堅牢性を示す観点から、アンスラキノン系染料、アンスラピリドン系染料が好ましく、特にアンスラキノン系染料が好ましい。
本発明においては、上記の通り、各波長で特有の吸光を有するように着色材を使用することが好ましいため、複数の堅牢性の高い着色材を併用して使用することが好ましい。そして、上記400〜430nmの波長領域の透過率、530〜580nmの波長領域の透過率、630〜660nmの波長領域の透過率において、上記要件A〜Cないし要件A’〜C’を満たすように骨格の異なる着色剤を3種類以上、より好適には5種類以上、特に好適には7種類以上の着色材を混合して使用することができる。
ここで、上記の上記要件A〜Cないし要件A’〜C’を満たすように、400〜430nmの波長領域を吸光する材料は1種類を使用することが好ましく、530〜580nmの波長領域を吸光する材料は2種類以上使用することが好ましく、630〜660nmの波長領域を吸光する材料は2種類以上使用することが好ましい。
尚、本発明においては、上記各種の染料が各々ブラックパネル温度63℃、照射照度500W/mとしたカーボンアーク耐光試験100時間で透過率の上昇が5%以下であることが好適である。
本発明の染料の含有量は、本発明の粘着樹脂組成物100質量部に対して、通常0.01〜3質量部含有し、好ましくは0.05〜1質量部含有し、特に好ましくは0.1〜0.5質量部含有する。
なお、上記着色材に酸化防止剤、あるいは一重項酸素クエンチャーなどの耐光性向上剤を加えることで、光に対する劣化に対して効果的に耐性を向上させることが出来るので、添加することが好ましい。
酸化防止剤としては、公知のものを特に制限なく用いることが出来る。例えば、フェノール系酸化防止剤としては、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリトリトール、n−オクタデシル−3−(3’5’−ジ−t−ブチル4’−ヒドロキシフェニル)プロピイオネート、トリス[N−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)]イソシアヌレート、ブチリデン−1,1−ビス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチル−フェニル)、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス{2−[3(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられ、イオウ系酸化防止剤としては、ビス[3−(ドデシルチオ)プロパネート]チオビス[2−(1,1−ジメチルエチル)−5−メチル−4,1フェニレン]、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、ビス[2−メチル−4−{3−n−ドデシルチオプロピオニルオキシ}−5−t−ブチルフェニル]スルフィド、3−ドデシルスルファニルプロパン酸=2−t−ブチル[(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)スルファニル]−5−メチルフェニルなどが挙げられ、リン系酸化防止剤としては、3,9−ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられ、アミン系酸化防止剤としては、アデカスタブLA−52、LA−57、LA−63、LA−68、LA−81、LA−82(ADEKA社製)、Tinuvin−111、123、144(BASF製)などを挙げられ、また、一重項酸素クエンチャーとしては、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ニッケル、D1781(東京化成工業製)、EST−5(住友精化製)などを挙げることが出来るが、ここに示したものに限定されるものではない。
紫外線吸収剤としては、特に限定されず、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、等が挙げられるがここに示したものに限定されるものではない。
また、トリアジン系紫外線吸収剤としては、モノ(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物、ビス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物及びトリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物に大別することができる。モノ(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物の具体例としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができ、ビス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物の具体例としては、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロピルオキシフェニル)−6−(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス[2−ヒドロキシ−4−[3−(メトキシヘプタエトキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル]−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
また、トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物の具体例としては、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−6−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−6−[2,4−ビス[1−(イソオクチルオキシカルボニル)エトキシ]フェニル]−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
本発明においては、これらの酸化防止剤、紫外線吸収剤等は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いたほうがより好ましい。
本発明の樹脂組成物においては、他にもシランカップリング剤、重合禁止材、光安定剤を含有させることができる。
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤;イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤;Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いはアルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。
重合禁止剤の具体例としては、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等が挙げられる。
光安定剤の具体例としては、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアルコール、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアルコール、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート(アデカ(株)製、LA−82)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−トトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル,1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、N,N’,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5,1,11,2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコールの反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系化合物、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系化合物等が挙げられるが、特に好ましくは、ヒンダートアミン系化合物である。
上述した各種添加剤の含有量は、本発明の粘着樹脂組成物100質量部に対して、通常 0.01〜5質量部含有し、好ましくは0.05〜3質量部含有し、特に好ましくは0.1〜1質量部含有する。
次に光吸収層に含有される粘着樹脂組成物について説明する。
光吸収層に使用される樹脂成分としてはアクリル樹脂共重合体が好適である。
アクリル樹脂共重合体は、重合成分としてアクリル酸系アルキルエステル、分子中にカルボキシル基を有する重合性モノマ−、分子中に水酸基を有する重合性モノマーなどを成分としたもので、必要に応じてコモノマー等のその他のモノマー成分を使用する。アクリル酸系アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸(炭素数1〜12)アルキルエステルが挙げられる。
分子中にカルボキシル基を有する重合性モノマ−としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。分子中に水酸基を有する重合性モノマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、等のヒドロキシ(炭素数1〜5)アルキル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられ、さらにグリシジル(メタ)クリレート、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
コモノマー等のその他のモノマーとしては、例えば酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどが挙げられる。
これらのモノマーの使用割合は特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル酸系アルキルエステルが50〜98重量%、分子中にカルボキシル基を有する重合性モノマーが0.5〜10重量%、分子中に水酸基を有する重合性モノマーが0.1〜20重量%、官能基不含有のモノマーが0〜20重量%が好ましい。
重量平均分子量としては30万〜300万程度が好ましく、50万〜200万がより好ましく、80万〜150万が特に好ましい。重量平均分子量が30万より小さいと耐熱性が不足し、重量平均分子量が300万より大きくなると密着性が低下する。
本発明に用いられる(メタ)アクリル樹脂共重合体は、使用するモノマーを有機溶剤に溶解し、周知方法により有機溶剤中でラジカル共重合させることにより容易に製造することができる。
本発明に用いられる(メタ)アクリル樹脂共重合体は、単独でも光学用粘着剤として勿論使用可能であるが、必要に応じて架橋剤を配合して架橋しうる組成で光学用粘着剤として用いてもよい。架橋剤には適宜なものを用いてよい。一般には例えば、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートの如きポリイソシアネート化合物、ブチルエーテル化スチロールメラミン、トリメチロールメラミンの如きメラミン化合物、ジアミン系化合物、エポキシ樹脂系化合物、尿素樹脂系化合物、金属塩等が用いられる。架橋剤を配合する場合、その配合量はアクリル樹脂共重合体100重量部あたり0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部、さらに好ましくは0.01〜5重量部である。又、シランカップリング剤を配合してもよい。シランカップリング剤を配合する場合、その配合量はアクリル樹脂共重合体100重量部あたり0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部、さらに好ましくは0.01〜5重量部である。
本発明の粘着樹脂組成物は支持基材(光学用透明フィルム、離型フィルム)上に塗布した後、例えば80〜150℃で0.5〜10分程度乾燥することにより形成できる。
<外層部5>
外層部 5は、透明な基材であり取扱い時に傷が入りにくいように耐擦傷性や硬度を付与することが要求される。透明な基材であれば特に限定はしないが反射防止フィルムが好適である。他にも、外層部5として使用できる光学基材は公知の基材であれば、特に限定されないが、例えばTAC、COP、ガラス板等を用いることができる。
反射防止フィルムは、外光の反射を十分に低減し、反射ムラをなくし、表示品質を向上させるために必須なものである。反射防止フィルムの最表層は低屈折層となっており、反射防止機能は、透明基材上に金属酸化物等の透明薄膜からなる多層膜を反射防止層として形成することで得られる。これらの多層膜は、化学蒸着(CVD)法や、物理蒸着(PVD)法といったドライコーティング法や大面積化、連続生産、低コスト化が可能であるウェットコーティング法などで加工される。反射防止フィルムに使用される透明基材フィルムは、透明性を有するプラスチックフィルムであれば特に制限はなく、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートフィルムなどのポリエステル系フィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルムなどのセルロース系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリメタクリル酸メチルフィルムなどのアクリル系フィルム、スチレン−アクリロニトリル共重合体フィルムなどのスチレン系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ環状オレフィンフィルムなどのポリオレフィン系フィルムなどを挙げることができる。透明基材フィルムの厚さは、例えば20〜250μmである。
<絶縁性樹脂層6>
絶縁性樹脂層6の材料としては、熱硬化性樹脂組成物と光硬化性樹脂組成物が挙げられる。
光硬化性樹脂組成物としては、上記カラーフィルタ形成用の各色の着色層に用いられるバインダ樹脂と同様のもの、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。
この場合も、感光性樹脂を含有する着色部形成用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
熱硬化性樹脂組成物としては、エポキシ化合物を用いたもの、熱ラジカル発生剤をもちいたものがあげられる。
エポキシ化合物としては、カルボン酸やアミン系化合物などにより硬化しうる公知の多価エポキシ化合物を挙げることができる。
熱ラジカル発生剤としては過硫酸塩、ヨウ素等のハロゲン、アゾ化合物、および有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも一種であり、より好ましくは、アゾ化合物または有機過酸化物である。
アゾ化合物としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス−[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、および2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)などが挙げられ、有機過酸化物としては、ジ(4−メチルゼンゾイル)ペーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルエキサネート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカルボネート、t−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタネート、およびジクミルパーオキサイドなどが挙げられる。
尚、ここでは、絶縁性の樹脂層14としているが、この部分に、場合によっては、貼り合わせの封止材とパシベーション用の無機膜も用いられる。
<ブラックマトリクス7>
カラーフィルタ用の各色の着色層の画素領域を区分けするブラックマトリクス7を形成するための遮光性の着色層としては、例えば、ここでは、エポキシ樹脂等の樹脂で被覆したカーボンブラックをピグメント(顔料)としてバインダ樹脂中に分散させたものが用いられている。
カーボンブラックをピグメント(顔料)としてバインダ樹脂中に分散させたものは、膜厚を比較的薄くして遮光性の樹脂層を形成することができる。
ここでは、ブラックマトリクスの遮光性の着色層の形成をフォトリソグラフィー法を用いているが、この場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。
この場合、黒色着色剤および感光性樹脂を含有するブラックマトリクス形成用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
尚、ブラックマトリクスの遮光性の着色層を、印刷法やインクジェット法を用いて形成する場合もあるが、この場合には、バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
尚、ブラックマトリクスの開口パターン形状や各色の着色層の配列は、限定はされない。
ブラックマトリクスの開口パターン形状がストライプ状の形状のものや、くの字形状、デルタ配列などの様に着色層の配列を変えたものも挙げられる。
5.その他の構成
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、上記透明基材、着色層および光吸収層を有していればよく、必要に応じて他の構成を有することができる。このような構成としては、例えば遮光部、保護層、TFT素子、電極層を挙げることができる。
(1)遮光部
本発明においては、透明基材上にパターン状に遮光部が形成されていてもよい。
遮光部の開口部の形状としては、有機EL表示装置の画素部のパターン配列により適宜選択される。
遮光部としては、例えばクロム等の金属材料を含有するもの、樹脂中に遮光材料を分散させたもの、各着色層と同一材料からなる層を複数積層させたもの等を挙げることができる。
遮光部の材料、厚みおよびその形成方法等については、一般的なものを適用することができる。
(2)保護層
本発明においては、着色層および光吸収層を覆うように保護層が形成されていてもよい。保護層は、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタをボトムエミッション型の有機EL表示装置に用いる場合に、特に好適に用いられる。
保護層の材料としては、有機EL表示装置用カラーフィルタの色特性、特に上述の白色部の透過特性等を損なわないものであれば特に限定されず、一般的な透明樹脂を用いることができる。中でも、パターニングできることから、光硬化性樹脂が好ましい。
保護層の厚みおよび形成については、カラーフィルタにおける一般的な保護層と同様とすることができる。
(3)TFT素子
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタをボトムエミッション型の有機EL表示装置に用いる場合は、透明基材上にTFT素子が形成されていてもよい。TFT素子としては、一般的なものを用いることができる。
(4)電極層
本発明においては、着色層および光吸収層上に電極層が配置されていてもよい。
電極層としては、例えば金属電極層や透明電極層が挙げられる。
金属電極層は、遮光部上等の有機EL表示装置用カラーフィルタにおいて表示に用いられない領域に形成することができる。
次に、本発明の有機EL表示装置の実施形態の第2の例を挙げる。
第2の例は、図6に示すように、第1の例とは異なる位置に光吸収層4を配置しており、光吸収層を各色着色層3R、3G、3B、3Wを覆うように積層形成しているものである。それ以外は第1の例と同じである。
第2の例も、第1の例と同様の用途の表示装置に用いられ、第1の例と同様に上述した透過率を有する光吸収層とすることによって、前面から外光が入射して、内部の電極や配線で反射して出射する、外交の反射光を低減することができ、表示の際の通過光の低減を少なくして、円偏光板を用いた有機EL表示装置と比較して、特に表示の際の透過光を多くすることができる。即ち、上限たる80%の透過率であったとしても、反射光であれば光吸収層を入光後、反射して反射した光が再度光吸収層を透過することとなるため、64%の透過率とすることができ、反射光の影響を大幅に低減することができる。
また、図7に示すように、3Wを光吸収層4と同じ樹脂組成物を使用することで、形成することも可能である。この場合、白色着色層が光吸収層と同じ材料で構成されるため、材料の種類を削減することができ、安価にかつ容易に有機EL装置を作成することが可能となる。さらに、白色着色層のみが光吸収層となっている場合は、光吸収層の透過特性が着色部に影響しないため、着色部の透過率を低下させず、白色部の透過特性を最適なものとすることができる。さらに、反射ムラの原因となる反射光の強度をより減衰させることができるため、反射ムラを好適に抑制することが可能となる。
次に、本発明の有機EL表示装置の実施形態の第3の例を挙げる。
第3の例は、図8に示すように、光吸収層4とブラックマトリックス7とを同じ材料で形成している。それ以外は第1の例と同じである。第3の例も、第1の例と同様の用途の表示装置に用いられ、第1の例と同様に上述した透過率を有する光吸収層とすることによって、前面から外光が入射して、内部の電極や配線で反射して出射する、外交の反射光を低減することができ、表示の際の通過光の低減を少なくして、円偏光板を用いた有機EL表示装置と比較して、特に表示の際の透過光を多くすることができる。即ち、上限たる80%の透過率であったとしても、反射光であれば光吸収層を入光後、反射して反射した光が再度光吸収層を透過することとなるため、64%の透過率とすることができ、反射光の影響を大幅に低減することができる。
第1の例の有機EL表示装置の作成方法を、図9に基づいて説明していく。
予め図9(a)に示すように外層部(例えば、反射防止フィルム)を用意しておき、まず図9(b)に示すように反射防止フィルム5の表面上にフォトリソ法でブラックマトリックスを形成する。
その後、図9(c)に示すように光吸収層4を、ブラックマトリックス7形成側全面を覆うように形成する。光吸収層を形成する材料は上記の通りであり、塗膜方法としては、インクジェット法、印刷方式、ゼラチン染色方式、フォトリソ法等が適用される。
その後、各色の着色層3R、3B、3G、3Wを順次、フォトリソ法等により、所定の形成領域に形成する。
このようにして、有機EL表示装置の部材を形成することができ、その後上記絶縁性樹脂、発光層、基材を積層していくことで、有機EL表示装置を得ることができる。
本発明のカラーフィルタ形成基板は、このような構成にすることにより、カラーフィルタ用の着色層を配した画素領域である着色画素領域とWHITE画素領域とを備えた、白色光源タイプの有機EL表示装置用で、外光反射の低減、表示輝度の低下防止を達成し、且つ、表示品質の面で満足できる有機EL表示装置の作製を容易に可能とすることができるカラーフィルタ形成基板の提供を可能としている。
具体的には、着色画素領域およびWHITE画素領域に、400nm〜700nmの波長領域(可視光領域)における透過率が15%〜80%の範囲の光吸収層を積層していることにより、これを達成している。
具体的には、カラーフィルタ用の複数色の着色層の画素領域として、R、G、Bの3色の着色層の画素領域を有し、且つ、該R、G、Bの各色の着色層の画素領域のほかに、WHITE画素領域を備えている形態が挙げられる。
尚、この形態の場合は、例えば、光吸収層が、WHITE画素領域と表示輝度が高いカラーフィルタ用のG色の着色層と画素領域とに形成されていれば、他のR、Bの各色の着色層の画素領域に光吸収層を設けなくても、外光反射の低減と、表示輝度の低下防止とを達成できる。
本発明の表示装置は、このような構成にすることにより、カラーフィルタ用のR、G、Bの各色の着色画素のほかにWHITE画素を備えた白色発光タイプ、且つ、表示品質の面で満足できる有機EL表示装置の提供を可能としている。
上記有機EL表示装置としては、モバイル機種のノートパソコンや多機能端末機器(高機能端機器とも言う)等のモバイル電子機器用が挙げられる。他にも、例えば、テレビ、小型ゲーム機、携帯電話、パソコンなどの電子機器に組み込むことができるが、これらに限定はされない。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
(実施例A:カーボンブラック顔料分散材の調整)
下記成分を混合し、ペイントシェーカーを用いて充分に分散し、カーボンブラック顔料分散材(黒色着色材)を調整した。
*カーボンブラック顔料(三菱化学株式会社製 #950) 15重量部
*顔料分散剤(味の素ファインテクノ株式会社製 アジスパーPB881 7重量部
*MEK 78重量部
なお、得られた顔料分散材を、顔料濃度が0.02%となるようにMEKで希釈したのち、粒度分布測定機(堀場製作所製 LB−500)でメディアン径(50%粒子径)の測定を行ったところ、カーボンブラック顔料分散材の平均粒径は、50nmであった。
(粘着樹脂の調整)
アクリル酸n−ブチル96g、アクリル酸4gを酢酸エチル185gに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル0.05gを添加して、70℃で5時間重合してアクリル樹脂共重合体(平均分子量:1,200,000)を得た。さらに酢酸エチルで樹脂分が20重量%になるように調製した該アクリル樹脂共重合体溶液(粘度2,000cps/25℃)100重量部にトリレンジイソシアネート(3モル)のトリメチロールプロパン(1モル)付加物0.5重量部を配合して本発明のアクリル系粘着樹脂を得た。
(着色粘着樹脂組成物の調整)
前記アクリル系粘着樹脂にカーボンブラック顔料分散材、染料、添加剤、メチルエチルケトンを下記重量部にて配合し、混合・撹拌して着色粘着樹脂組成物を得た。
*アクリル系粘着樹脂 100重量部
*カーボンブラック顔料分散材 0.10重量部
*C.I.ソルベントイエロー93 0.03重量部
*C.I.ソルベントブルー35 0.03重量部
*C.I.ソルベントバイオレット13 0.08重量部
*C.I.ソルベントレッド111 0.03重量部
*C.I.ソルベントグリーン3 0.20重量部
*テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリトリトール 0.2重量部
*TINUVIN−144 0.2重量部
*TINUVIN−928 0.2重量部
*メチルエチルケトン 33重量部
(光吸収層の作製)
混合溶解した着色粘着樹脂組成物を、シリコン系離型剤で処理されたPETフィルムの離型処理面上に、乾燥後の着色樹脂組成物層の厚さが18μmになるようにコンマコーターにて均一に塗布し、乾燥温度110℃、3分間乾燥させ、乾燥後、着色樹脂組成物上にシリコン系離型剤で処理されたPETフィルムの離型処理面を貼り合わせることにより光吸収層フィルムを得た。
<実施例2>
下記の染料に変更した以外は、実施例1と同様にして光吸収層を作製した。
(変更前)
*C.I.ソルベントレッド111 0.05重量部
(変更後)
*C.I.ソルベントレッド169 0.05重量部
<実施例3>
下記の染料に変更した以外は、実施例1と同様にして光吸収層を作製した。
(変更前)
*C.I.ソルベントブルー35 0.05重量部
(変更後)
*C.I.ソルベントブルー36 0.05重量部
<比較例>
(参考例A:黒色顔料分散液の調整)
下記成分を混合し、ペイントシェーカーを用いて充分に分散し、黒色顔料分散液を調整した。
*黒色顔料(三菱化学社製 #2600) 20重量部
*高分子分散材(ビックケミー・ジャパン株式会社
Disperbyk 111 16重量部
*溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル) 64重量部
なお、得られた黒色顔料分散液の平均粒径は、250nmであった。
同様にして、下記成分を混合、分散し各色顔料分散液を調整した。
(参考例B:青色顔料分散液の調整)
*C.I.ピグメントブルー15:6 7重量部
*ポリスルホン酸型高分子分散剤 4重量部
*プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 89重量部
なお、得られた青色顔料分散液の平均粒径は、170nmであった。
(参考例C;紫色顔料分散液の調整)
*C.I.ピグメントバイオレット23 7重量部
*ポリスルホン酸型高分子分散剤 4重量部
*プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 89重量部
なお、得られた紫色顔料分散液の平均粒径は、230nmであった。
(参考例D:緑色顔料分散液の調整)
*C.I.ピグメントグリーン58 7重量部
*ポリスルホン酸型高分子分散剤 4重量部
*プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 89重量部
なお、得られた緑色顔料分散液の平均粒径は、120nmであった。
(比較例に含有させる硬化性樹脂組成物Aの調整)
4つ口コルベンにメタクリル酸メチルを63重量部、アクリル酸を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルを6重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテルを88重量部仕込み、撹拌し溶解させた後、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。
その後、窒素気流下、85℃で2時間撹拌し、更に100℃で1時間反応させた。
得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジルを7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、及びハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間撹拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に下記の材料を室温で撹拌、混合して、硬化性樹脂組成物とした。
*上記共重合樹脂溶液(固形分50%) 16重量部
*ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社
SR399) 24重量部
*オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社
エピコート180S70) 4重量部
*2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−
1−オン 4重量部
*ジエチレングリコールジメチルエーテル 52重量部
次に、下記分量の成分を十分混合して、比較例として光吸収層形成用の硬化性樹脂組成物を得た。
*上記黒色顔料分散液 0.29重量部
*上記青色分散液 0.1重量部
*上記紫色分散液 0.005重量部
*上記緑色分散液 0.005重量部
*硬化性樹脂組成物A 19.8重量部
*ジエチレングリコールジメチルエーテル 80重量部
上記、硬化性樹脂組成物をガラス基板上にスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させた後、2.0kWの超高圧水銀ランプで露光し、基板を230℃で30分間放置することにより光吸収層を作製した。
<評価>
実施例1〜3及び比較例の光吸収層について、ヘイズ値の測定、及び380nm〜780nmの波長域の透過率曲線に関して、ブラックパネル温度63℃、照射照度500W/mとしたカーボンアーク耐光試験100時間の処理前後の視感透過率の上昇値の測定を行った。
評価用試験片は前記光吸収層フィルムの片面の離型処理PETフィルムを剥がし、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムに貼合後、反対面側の離型処理PETフィルムを剥がしたものを厚さ1mmのガラス板に貼り合せたものを試験片として作成した。
ヘイズ値の測定はヘイズメーターTC−HIIIDPK(東京電色製)を使用した。
透過率の測定はUV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所)を使用した。
(視認性評価)
上記試験片を視認することにより観察し、下記指標によって評価した。
○・・・試験片を視認した時に白濁が見られない。
×・・・試験片を視認した時に白濁して見える。
<評価結果>
(耐光性評価)
実施例1〜3の光吸収層を備えた有機EL装置を試験的に作成し、常温で、照射照度500W/mとしたカーボンアーク耐光試験200時間で照射し続けた場合において、有機EL装置を視認した時に色再現率が低下したかどうかを確認した。確認した結果、実施例1〜3のいずれにおいても、カーボンアーク照射前後においてディスプレイを見て、ディスプレイに変色がみられなかった。
(透過率評価)
実施例1の各波長での平均透過率を測定した。測定した結果400〜430nmの平均透過率は50.3%であり、530〜580nmの平均透過率は54.2%であり、630〜660の平均透過率は46.6%であった。
透過率の測定はUV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所)を使用した。
実施例1〜3に記載のカーボンブラック分散材、染料、及び酸化防止剤を含むことを特徴とする光吸収層は、ヘイズ値が低く抑えられており、比較例と目視比較して、白にごりなどの視認性不良は確認されず、産業上価値の高いことが分かった。
1 基材、2 発光層、3R 着色層(赤)、3G 着色層(緑)、3B 着色層(青)、3W 着色層(白)、4 光吸収層、5 外層部、6 絶縁性樹脂層、7 ブラックマトリックス、8 透明基板

Claims (12)

  1. 透明基板と、該透明基板上に赤色、緑色、青色、及び白色着色層を有する白色光源タイプの有機ELディスプレイ用カラーフィルタ形成基板において、発光層と外層部との間の領域に、400nm〜700nmの波長領域における透過率が15〜80%の範囲である光吸収層で、前記光吸収層が色材として、カーボンブラック顔料、及び染料のいずれも含むことを特徴とし、且つ前記光吸収層のヘイズ値が1.0以下であることを特徴とする光吸収層用粘着組成物。
  2. 前記光吸収層に含有するカーボンブラック顔料が平均粒子径100nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光吸収層用粘着組成物。
  3. 前記光吸収層に含有する色材が、ブラックパネル温度63℃、照射照度500W/mとしたカーボンアーク耐光試験100時間で透過率の上昇が5%以下であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
  4. 400〜430nmの波長領域の透過率が150〜60%、530〜580nmの波長領域の透過率が40〜60%、630〜660nmの波長領域の透過率が35〜60%であるという3つの透過率要件のうち、少なくとも2つ以上を満たす請求項1〜3のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
  5. 前記カーボンブラックの累積50%粒子径が30〜60nmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
  6. ヘイズ値が0.5以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
  7. 前記染料がアンスラキノン系染料又はアンスラピリドン系染料である請求項1〜6のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
  8. さらに、アクリル樹脂共重合体を含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物。
  9. 前記アクリル樹脂共重合体の重量平均分子量が800,000〜2,000,000である請求項8に記載の光吸収層用粘着組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物を硬化して得られる硬化物。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光吸収層用粘着組成物を含有することを特徴とする光吸収層を含むシート。
  12. 請求項10記載の硬化物又は請求項11記載のシートを光吸収層として備える有機EL表示装置。
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