JP2020037657A - 光学部材貼合用粘着シート及び積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
着色剤が金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む光学部材貼合用粘着シート。
[2] 着色剤が金属酸化物である[1]に記載の光学部材貼合用粘着シート。
[3] アクリル重合体の酸価は、50mgKOH/g以下である[1]又は[2]に記載の光学部材貼合用粘着シート。
[4] 全光線透過率が40〜80%である[1]〜[3]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[5] ヘーズが0.5〜15%である[1]〜[4]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[6] 着色剤の一次平均粒子径が0.1〜15μmである[1]〜[5]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[7] 厚みが10〜5000μmである[1]〜[6]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[8] 光重合開始剤及びアクリル単量体をさらに含み、半硬化状態である[1]〜[7]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[9] [8]に記載の粘着シートを被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して粘着シートを後硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
本発明は、光学部材の貼合用として用いられる粘着シートに関する。本発明の粘着シートは、アクリル重合体及び着色剤を含み、着色剤は金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH3)3SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
剥離性積層シートとして、市販品を用いてもよい。例えば、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである重セパレータフィルムや、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである軽セパレータフィルムを挙げることができる。
なお、本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートであり、後硬化性を有する場合、後硬化させた後の粘着シートのゲル分率は、70質量%以上であることが好ましい。
アクリル重合体は、アクリル単量体単位を有するものであれば特に制限はないが、例えば、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)と、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を含有するものであることが好ましい。なお、本明細書および特許請求の範囲において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、粘着性が高くなることから、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれる少なくとも1種類が好ましい。
カルボキシ基含有単量体単位としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
ヒドロキシ基含有単量体単位は、ヒドロキシ基含有単量体に由来する繰り返し単位である。ヒドロキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
アミノ基含有単量体単位としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等のアミノ基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
グリシジル基含有単量体単位としては、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
変化量(%)=(処理前のサンプルの全光線透過率)−(処理後のサンプルの全光線透過率)
酸価(mgKOH/g)=[B×f×5.611]/S (1)
計算式(1)中、Bは、0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液の使用量(ml)であり、fは、0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液のファクターであり、Sは、試料の採取量(g)である。
本発明の粘着シートは、金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種の着色剤を含む。着色剤は、黒色顔料であることが好ましく、金属酸化物であることが特に好ましい。着色剤として、金属酸化物を用いることにより、粘着シートの視認性をより効果的に高めることができる。なお、着色剤としては、金属酸化物及びカーボンブラックの他に、他の着色剤を含んでいてもよい。他の着色剤としては、例えば、アニリンブラック、活性炭等が挙げられる。
本発明の粘着シートを形成する粘着剤組成物は、架橋剤を含有していてもよい。架橋剤は、アクリル重合体が有する架橋性官能基との反応性を考慮して適宜選択できる。例えばイソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤の中から選択できる。これらの中でも、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを容易に架橋できることから、イソシアネート化合物やエポキシ化合物を用いることが好ましい。すなわち、架橋剤は二官能以上のエポキシ化合物および二官能以上のイソシアネート化合物から選択される少なくとも1種であることが好ましく、二官能以上のイソシアネート化合物であることがより好ましい。
エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
市販品の例としては、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン(三菱ガス化学(株)、TETRAD−X)、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学(株)、TETRAD−C)等が挙げられる。
本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートは多官能単量体をさらに含むことが好ましい。多官能単量体は、分子内に反応性二重結合を2つ以上有する単量体である。中でも、多官能単量体は反応性二重結合を2つ以上5つ未満有するものであることが好ましく、2つ以上4つ未満有するものであることがより好ましい。
本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートは単官能単量体をさらに含むことが好ましい。単官能単量体は、分子内に反応性二重結合を1つ有する単量体である。
本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートは重合開始剤を含むことが好ましい。重合開始剤は、活性エネルギー線照射により多官能単量体および/または単官能単量体の重合を開始させるものであることが好ましく、活性エネルギー線照射により多官能単量体と単官能単量体の重合を開始させるものであることがより好ましい。重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤など公知のものを用いることができる。
ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
アセトフェノン系開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾインエーテル系開始剤として具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系開始剤として具体的には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤として具体的には、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184として市販)等が挙げられる。
チオキサントン系開始剤として具体的には、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
アミン系開始剤として具体的には、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキシド系開始剤として具体的には、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(BASFジャパン(株)製、IRGACURE819として市販)等が挙げられる。
本発明の粘着シートを形成する粘着剤組成物は、溶剤を含んでいてもよい。この場合、溶剤は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられる。溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオール及びその誘導体が挙げられる。
また、溶剤の含有量は、粘着剤組成物の全質量に対し、10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。溶剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよく、2種類以上を併用する場合は、合計質量が上記範囲内であることが好ましい。
粘着シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分を挙げることができる。例えば可塑剤、酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤等の中から必要に応じて選択できる。また、着色を目的に染料や顔料を添加してもよい。
可塑剤としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル類やスチレン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、粘着剤の相溶性や効果の高さから、ベンゾリアゾール系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
本発明の粘着シートの製造方法は、剥離シート上に粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程を含むことが好ましい。
なお、粘着剤組成物を半硬化状態とするためには、塗工後溶剤を除去した後に、一定温度で一定期間粘着シートを静置するエージング処理を施すことが好ましい。エージング処理は例えば、23℃で7日間静置して行うことができる。
本発明の粘着シートの使用方法においては、粘着シートを被着体表面に接触させることが好ましい。粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートが半硬化状態のときに被着体と貼合し、活性エネルギー線を照射して粘着シートを後硬化させることが好ましい。
本発明の粘着シートは、光学部材を貼合する用途に用いられる。光学部材としては、タッチパネルや画像表示装置等の光学製品における各構成部材や最表層のカバーレンズに貼合される飛散防止フィルム等を挙げることができる。中でも、本発明の粘着シートタッチパネルに貼合する用途として用いられることが好ましい。タッチパネルの構成部材としては、例えば透明樹脂フィルムにITO膜が設けられたITOフィルム、ガラス板の表面にITO膜が設けられたITOガラス、透明樹脂フィルムに導電性ポリマーをコーティングした透明導電性フィルム、ハードコートフィルム、耐指紋性フィルムなどが挙げられる。画像表示装置の構成部材としては、例えば液晶表示装置に用いられる反射防止フィルム、配向フィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルムなどが挙げられる。
これらの部材に用いられる材料としては、ガラス、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、ポリイミド、セルロースアシレートなどが挙げられる。
本発明は、上述した粘着シートと被着体を有する積層体、及び上述した粘着シートと被着体を有する積層体の製造方法に関するものであってもよい。積層体を製造する場合、粘着シートを被着体に貼合する工程を含む。粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、積層体は、2つの被着体を半硬化状態の粘着シートで貼合した状態で活性エネルギー線を照射し、硬化することで形成されるものであることが好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種類の電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
紫外線の照射出力は、積算光量が100〜10000mJ/cm2となるようにすることが好ましく、500〜5000mJ/cm2となるようにすることがより好ましい。
アクリル重合体Aを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルメタクリレート(2EHMA)、エチルアクリレート(EA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)及びアクリル酸(AA)を質量比で85:5:4:4:2となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Aを得た。このアクリル重合体Aの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は3,650mPa・sであった。また、アクリル重合体Aの酸価は1.6mgKOH/gであった。
アクリル重合体Bを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレート(BA)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)を質量比で70:30となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Bを得た。このアクリル重合体Bの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は6,400mPa・sであった。また、アクリル重合体Bの酸価は0.0mgKOH/gであった。
アクリル重合体Cを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレート(BA)、メチルアクリレート(MA)、メチルメタクリレート(MMA)及びアクリル酸を質量比で87:1:4:8となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Cを得た。このアクリル重合体Cの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は4,200mPa・sであった。また、アクリル重合体Cの酸価は60.0mgKOH/gであった。
アクリル重合体Dを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。2−メトキシエチルアクリレートモノマー(MEA)、2−ヒドロキシエチルアクリレートモノマー(2HEA)、メチルメタクリレート(MMA)、ジメチルアクリルアミド(DMAA)及びブチルアクリレート(BA)を質量比で70:10:10:5:5となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Dを得た。このアクリル重合体Dの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は2,000mPa・sであった。また、アクリル重合体Dの酸価は0.0mgKOH/gであった。
アクリル重合体A100質量部に対して、架橋剤としてN,N,N’,N’−テト
ラグリシジル−1,3−ベンゼンジ(メタンアミン)(三菱ガス化学(株)社製、TETRAD―X)を0.1質量部、単官能単量体としてジエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)社製、DEAA)を10質量部、多官能単量体としてビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)社製、アロニックス M211B)を10質量部、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.3質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を0.6質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。
この粘着シートの片面に第1の剥離シートより剥離性の高い離型処理が施された第2の剥離シート(軽セパレータフィルム、帝人デュポンフィルム(株)製)を貼り合わせ、剥離シート付きの粘着シートである実施例1の粘着シートを得た。
着色剤を、カーボンブラック(トーヨーカラー(株)社製、マルチラック A 903 ブラック)0.4質量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
アクリル重合体B100質量部に対して、架橋剤としてトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の酢酸エチル溶液(東ソー(株)社製、コロネートL−55E)を0.5質量部、単官能単量体としてジエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)社製、DEAA)を10質量部、多官能単量体としてビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)社製、アロニックス M211B)を10質量部、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.3質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を0.4質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして剥離シート付きの粘着シートを得た。
主剤をアクリル重合体Cに、架橋剤を0.05質量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
着色剤を、カーボンブラック(トーヨーカラー(株)社製、マルチラック A 903 ブラック)0.4質量部に変更した以外は実施例4と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
アクリル重合体A100質量部に対して、架橋剤としてN,N,N’,N’−テト
ラグリシジル−1,3−ベンゼンジ(メタンアミン)(三菱ガス化学(株)社製、TETRAD―X)を0.1質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を0.5質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして剥離シート付きの粘着シートを得た。
アクリル重合体D100質量部に対して、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト変性体(旭化成ケミカルズ社製、デュラネートE405−70B)を1質量部、単官能単量体としてジエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)社製、DEAA)を10質量部、多官能単量体としてビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)社製、アロニックス M211B)を10質量部、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.3質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を1.1質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして剥離シート付きの粘着シートを得た。
着色剤を、カーボンブラック(トーヨーカラー(株)社製、マルチラック A 903 ブラック)0.4質量部に変更し、架橋剤を0.05質量部に変更した以外は実施例7と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
着色剤を添加しなかった以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
<光学特性>
第2の剥離シートである軽剥離セパレーターを剥がして、剥がしたセパレーターの代わりにPETフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4300#100)をハンドローラーを用いて貼合し、積層フィルムを作製した。この積層フィルムを幅50mm、長さ50mmの大きさにカットし、第1の剥離シートを剥がした。次いで露出した粘着面をハンドローラーを用いてスライドガラス(松浪硝子社製、S9112)に貼り付けた。この状態で、40℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に30分間保持させてガラス板に密着させた後、実施例6を除く実施例及び比較例については、PETフィルム側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射した。
得られた積層体について、JIS K 7150に準拠し、積分球式光線透過率測定装置(日本電色工業社製、NDH−5000)を用いて全光線透過率とヘーズを測定した。この測定は3回行い、平均値を測定値とした。
粘着シートを100mm×60mmとなるようにカットし、半硬化状態の測定用サンプルを作製した。
粘着シートを100mm×60mmとなるようにカットし、重セパレータフィルムである第1の剥離シート側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、後硬化後の測定用サンプルを作製した。
各測定用サンプルの粘着シート約0.1gをサンプル瓶に採取し、酢酸エチル30mlを加えて24時間振とうした。その後、このサンプル瓶の内容物を150メッシュのステンレス製金網でろ別し、金網上の残留物を100℃で1時間乾燥して乾燥質量(g)を測定した。得られた乾燥質量から下記式1によりゲル分率を求めた。
ゲル分率(質量%)=(乾燥質量/粘着シートの採取質量)×100・・・式1
光学特性測定と同様にサンプルを作成し、黒画面を表示したディスプレイ上に乗せて評価した。
○:何も乗せないときと比べてより黒く見えた
×:変化無し
光学特性測定と同様にサンプルを作製し、文字を表示したディスプレイ上に乗せて評価した。
○:にじみ、ボケが見られない
△:にじみ、ボケが見られる
×:にじみ、ボケが見られて文字が判読できない
第2の剥離シートである軽剥離セパレーターを剥がして、剥がしたセパレーターの代わりにトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、フジタックTD60UL 厚み60μm)をハンドローラーを用いて貼合し、積層フィルムを作製した。この積層フィルムを幅60mm、長さ80mmの大きさにカットし、第1の剥離シートを剥がした。次いで、露出した幅60mm、長さ80mm粘着面を被着体(ハードコート層付ポリカーボネート板:三菱ガス化学社製、ユーピロンMR58 厚み1mm)のハードコート面側に2kgの圧着ローラーを用いて貼り付けた。この状態で、40℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に30分間保持させてポリカーボネート板に密着させた後、トリアセチルセルロースフィルム側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置し、試験片を作製した。次いで、試験サンプルを105℃、dry環境下に置き、240時間後の浮き及び剥がれの発生の有無を観察した。
○:1.0mm以上の浮き及び剥がれが観察されない
△:1.0mm以上2.0mm未満の浮き及び/又は剥がれが観察される
×:2.0mm以上の浮き及び/又は剥がれが観察される
光学特性の測定と同様にサンプル作製し、85℃、相対湿度85%環境下に置き、240時間後の全光線透過率を測定した。なお、85℃、相対湿度85%環境下に置く前のサンプルの全光線透過率を基準として、以下の式で変化量を算出し、以下の評価基準で評価した。
変化量(%)=(処理前のサンプルの全光線透過率)−(処理後のサンプルの全光線透過率)
○:全光線透過率の変化量が±10%未満、かつ処理後の全光線透過率が85%未満
△:全光線透過率の変化量が10%以上、かつ処理後の全光線透過率が85%未満
×:全光線透過率の変化量が10%以上、かつ処理後の全光線透過率が85%以上
まず、粘着シートの軽セパレータフィルムである第2の剥離シートを剥がし、厚み25μmのPETフィルムに貼合した。
次に重セパレータフィルムである第1の剥離シートを剥がし、PC板に貼着した。PET/粘着シート/PCの構成のサンプルをオートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)し、次いで、PETフィルム側より紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、試験サンプルを得た。次いで、試験サンプルの端部をギロチン断裁機を用いてカットし、カット端部をPC板側から手でPETフィルムを剥がすようにこすった。その際の剥がれ距離を測定した。
○:剥がれ距離が0.05mm未満
△:剥がれ距離が0.05mm以上0.1mm未満
×:剥がれ距離が0.1mm以上
CB:カーボンブラック
NUV:後硬化なし
UV:後硬化あり
11 粘着シート
12a 剥離シート
12b 剥離シート
Claims (9)
- アクリル重合体及び着色剤を含み、
前記着色剤が金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む光学部材貼合用粘着シート。 - 前記着色剤が金属酸化物である請求項1に記載の光学部材貼合用粘着シート。
- 前記アクリル重合体の酸価は、50mgKOH/g以下である請求項1又は2に記載の光学部材貼合用粘着シート。
- 全光線透過率が40〜80%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
- ヘーズが0.5〜15%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
- 前記着色剤の一次平均粒子径が0.1〜15μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
- 厚みが10〜5000μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
- 光重合開始剤及びアクリル単量体をさらに含み、半硬化状態である請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
- 請求項8に記載の粘着シートを被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して前記粘着シートを後硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
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