JP2017154564A - 電動アシスト自転車 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行環境に応じた適切な補助駆動力を加えることのできる電動アシスト自転車を提供する。【解決手段】電動アシスト自転車10であって、人的な踏力が加えられるペダル18と、ペダル18に接続され、踏力に対応するトルクが加えられるクランク16と、トルクを検出するためのトルク検出ユニット43と、クランクの回転数を検出する回転数検出ユニット44と、補助駆動力を発生させる電動モータ20と、電動モータ20の補助駆動力を制御する制御装置31と、を備え、制御装置31は、トルクの増加率が所定の閾値以上になるとともに、回転数の減少率が所定の閾値以上になったタイミング以降に、電動モータ20の補助駆動力のモードを通常アシストモードから高アシストモードに遷移させる。【選択図】図4

Description

この発明は、ペダルに加えられる踏力を伝達する人力駆動系と、電動ユニットによる補助動力を伝達する電力駆動系とを有する電動アシスト自転車の改良に関する。
近年、電動モータなどの電動ユニットによる動力を伝達する電力駆動系の補助動力を、運転者がペダルを踏むことによる生じる人力駆動系に加えて作用させ、走行を補助することで、運転者がペダルを踏む力を軽減させる電動アシスト自転車が知られている。
電動アシスト自転車では、ペダル入力トルクを平滑化処理し、その平滑化したトルクに基づいてモータ制御を行っている。ペダル入力トルクの平滑化処理により、ペダル踏力が小さくなるペダル位置であっても所定の出力トルクが出力されるので、良好なアシスト感が得られることになる。
特許文献1に記載の電動アシスト自転車は、ペダルから入力される入力トルクを検出し、入力トルクの変化を平滑化した平滑化トルク値を算出し、平滑化トルク値と予め設定されたアシスト比とに基づいてアシストトルク値を算出し、アシストトルク値に応じてモータを駆動する制御を行うコントローラを有しており、コントローラは、ペダルの走行中のペダルの踏み直しを検出する踏み直し検出手段と、走行中のペダルの踏み直しの検出により、平滑化トルク値を算出するための平滑化率と、アシスト比と、平滑化トルク値の少なくとも一つを補正する補正手段を有している。
このような構成により、例えば平地から上り坂に差し掛かった場合や走行速度を一時的に上げる場合など、走行中にペダル踏力を増大させる踏み込みをしたときに、このペダルの踏み直しに対してアシストトルク値を一時的に増大させることができる。したがって、乗員の意思に沿った適切な補助動力を得ることができ、走行フィーリングを向上させることができる。
特開2015−182600号公報
上記特許文献1記載の発明によれば、走行環境に関わらずペダルの踏み直しに対応してアシストトルク値が増大する。しかしながら、ペダルの踏み直しに対応して常にアシストトルク値が増大するような態様は、平地のような走行環境においては望ましくない場合もある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、走行環境に応じた適切な補助駆動力を加えることのできる電動アシスト自転車を提供することを目的とする。
本発明は、電動アシスト自転車であって、人的な踏力が加えられるペダルと、前記ペダルに接続され、前記踏力に対応するトルクが加えられるクランクと、前記トルクを検出するためのトルク検出ユニットと、前記クランクの回転数を検出する回転数検出ユニットと、補助駆動力を発生させる電動モータと、前記電動モータの補助駆動力を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記トルクの増加率が所定の閾値以上になるとともに、前記回転数の減少率が所定の閾値以上になったタイミング以降に、前記電動モータの補助駆動力のモードを通常アシストモードから高アシストモードに遷移させる。
本発明の実施態様として、例えば前記制御装置は、前記タイミング以降に、前記補助駆動力の値を増加させる。
本発明の実施態様として、例えば前記制御装置は、前記タイミング以降に、前記踏力に対応するトルクに対する前記補助駆動力の割合であるアシスト比率を増加させる。
本発明の実施態様として、例えば前記制御装置は、前記タイミング以降に、所定の変動周期ごとにとる前記補助駆動力のピーク値を増加させる。
本発明の実施態様として、例えば前記制御装置は、前記タイミング以降に所定の検出期間が経過した後、前記電動モータの補助駆動力のモードを前記通常アシストモードから前記高アシストモードに遷移させる。
本発明の実施態様として、例えば制御装置は、トルクの増加率が所定の閾値以上になったこと、および、回転数の減少率が所定の閾値以上になったことが誤検出によるものか否かを判定する。
本発明の実施態様として、例えば前記制御装置は、前記タイミング以降の所定の検出期間において、前記電動モータの補助駆動力のモードを前記通常アシストモードから経過アシストモードに遷移させ、前記検出期間の経過後に、前記電動モータの補助駆動力のモードを前記経過アシストモードから前記高アシストモードに遷移させる。
この発明によれば、自転車が走行する走行環境の違い、特に上り坂やぬかるんだ道路等のようなより高い補助駆動力を必要とする環境への変化に応じて、適切な補助駆動力を電動アシスト自転車に加えることができ、運転者にフレンドリーな電動アシスト自転車とすることができる。
この発明の一実施形態に係る電動アシスト自転車の側面図である。 この発明の一実施形態に係る電動アシスト自転車の電動ユニットおよび制御回路系統の構成例を示すブロック図である。 スイッチユニットの具体例を示す平面図である。 電動アシスト自転車の走行環境および制御装置の制御動作を表わす概念図である。 制御装置により行われる制御動作の一例を示すフローチャートである。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動アシスト自転車の側面図であり、図2は、電動アシスト自転車の電動ユニットおよび制御回路系統の構成を示すブロック図である。
図1を参照して、電動アシスト自転車10は、フレーム11、フレーム11の前部に備えられた前ホーク12、前ホーク12に取り付けられた前輪13、前ホーク12を介して前輪13を操作するためのハンドルバー14、フレーム11に取り付けられたサドル15、フレーム11に備えられたクランク16およびギヤユニット17、クランク16に取り付けられたペダル18、フレーム11の後部に取り付けられた後輪19等の、自転車としての基本構成を有している。
電動アシスト自転車10は、前輪13のハブに配された電動モータ20を備えている。また、フレーム11のサドル支持部11aに着脱可能に取り付けられたバッテリーユニット21を有している。さらに、ハンドルバー14には、表示操作制御部としてのスイッチユニット30が取り付けられている。電動モータ20、バッテリーユニット21およびスイッチユニット30は、接続コード22、23等によって電気的に接続されている。
図2を参照して、電動ユニットおよび制御回路系統の説明をする。
前輪13のハブに設けられた電動モータ20は、バッテリーユニット21から供給される電力によって前輪13を回転させ、駆動力を発生させる。また、下り坂等において、電動モータ20の回転速度よりも前輪13の回転速度の方が速くなった場合、電動モータ20は回生制動によりバッテリーユニット21を充電する。
電動アシスト自転車10には、電動モータ20およびバッテリーユニット21に接続された制御装置31が備えられている。制御装置31は、たとえばワンチップマイコン等の電子回路を含み、後述する制御動作を実行する。また、制御装置31には、メモリが含まれており、制御動作時に必要な後述するデータテーブルが予め記憶されている。制御装置31には、スイッチユニット30が接続されており、スイッチユニット30には、電源スイッチ32、モード切替スイッチ33、ライト点灯スイッチ34、バッテリー残量表示部35およびモード表示部36が設けられている。制御装置31は、ギヤユニット17の近傍に設けられているが、その位置は、どこでもよく、スイッチユニット30内でもよいし、バッテリーユニット21内、またはその近傍でもよい。
図3に、スイッチユニット30の平面図の一例を示す。
電源スイッチ32がオンされると、電動モータ20による補助駆動力の発生が可能な状態となる。モード切替スイッチ33は、運転者によって操作されるスイッチであり、「オートモード」「パワーモード」および「エコ充電モード」のいずれかの運転モードを設定するためのものである。「オートモード」では、通常走行時から坂道を下る場合のような自転車が自ら走行するような場合において、回生制動を利用して電動モータ20に発電電流を発生させ、バッテリーユニット21を充電することができる。エコ充電モードでは、平地を通常より低い人力駆動力で走行している、緩やかな下り坂を走行している、あるいは、追い風がある、等の運転者にとって比較的負荷が小さい走行環境を走行している場合に、回生制動を行い、バッテリーユニット21の充電を行う。パワーモードでは、オートモードよりアシスト比率を増大させた補助駆動力を発生させる。
図2を参照して、制御装置31には、さらに、ブレーキ検出部41、速度検出部(走行速度検出ユニット)42、トルク検出部(トルク検出ユニット)43および回転数検出部(回転数検出ユニット)44が接続されている。ブレーキ検出部41は、たとえばブレーキレバーまたはブレーキパッド等のブレーキ系統に備えられたセンサーを含み、ブレーキがかけられたか否かを検出するものである。速度検出部42は、たとえば前輪13または後輪19の回転速度を検知して、電動アシスト自転車10の走行速度を検出するためのものである。トルク検出部43は、例えば、クランク16およびギヤユニット17に設けられていて、ペダル18からクランク16を介してギヤユニット17内のギヤに加えられるトルク、すなわち運転者による踏力に対応するトルクを検出するものである。回転数検出部44、例えばクランク16に設けられていて、所定時間(単位時間)にクランクが回転する数、すなわちクランク回転数を検出するものである。
これらブレーキ検出部41、速度検出部42、トルク検出部43および回転数検出部44の具体的な構成は、種々の構成が考えられ、既に公知の機構であるから、ここでの詳細な説明については省略する。
図1を参照して、後輪19の中心に位置するハブ24内には、図示しないが変速機が備えられている。変速機は、ハンドルバー14に備えられた変速レバー(図示せず)により変速段が切換えられる。また、制御装置31は、トルク検出部43の出力に基づいて、ペダル18が1回転漕がれる間隔を検出し、速度検出部42の出力に基づいてペダル18が1回転漕がれる間の電動モータ20の回転数を算出することにより、変速機の変速段を自動的に判定することができる。
なお、変速レバーからの信号を取り込み、制御装置31が変速段を検出できる構成としてもよい。
次に、図4を用いて本発明の実施形態の作用について説明する。図4は、電動アシスト自転車10の走行環境および制御装置31の制御動作を表わす概念図である。本発明においては、上り坂や、ぬかるんだ道路などの走行のように、運転者が電動モータ20のより高いアシストを必要とする走行をする場合において、制御装置31が電動モータ20の補助駆動力のモードを遷移させる。このような作用により、電動アシスト自転車10は、走行環境に応じた適切な補助駆動力を加えることができる。
図4の上部に示すように、電動アシスト自転車10は、位置Xにおいて、平地から上り坂を登り始めている。平地の走行において、電動モータ20の補助駆動力のモードは、通常アシストモードであり、通常のアシストを電動アシスト自転車10に加える。運転者のペダル18およびクランク16に加える人的な踏力(入力トルク)は、図4の実線Aで示すように、クランク16の回転位置に応じて変動しており、トルク検出部43によって検出される。トルク検出部43の出力に基づいた制御装置31の制御により、電動モータ20の補助駆動力も点線Bで示すように変動する。
破線Cは、変動する実線Aの踏力が、所定の変動周期ごとにとるピーク値(最大値)を所定期間において平均して得られる平均値(最大トルク平均値)を示し、トルク検出部43によって刻々検出される入力トルクに基づき、制御装置31によって算出される。また、一点鎖線Dは、クランク16の回転数を所定期間において平均して得られる平均値(クランク回転数平均値)を示し、回転数検出部44によって刻々検出されるクランク回転数に基づき、制御装置31によって算出される。
そして、電動アシスト自転車10が位置Xにおいて、上り坂を登り始めると、一般的に、運転者はペダル18を強く踏み込むため、ペダル18に加えられる踏力は増加し、その結果、ペダル18に接続されたクランク16に加えられるトルク(入力トルク)も、増加する(実線A)。そして、破線Cで示す最大トルク平均値も、矢印αで示すように増加し始める。
一方、電動アシスト自転車10が上り坂を登り始めると、運転者がペダル18を強く踏み込むにもかかわらず、クランク16の回転数は減少するのが一般的である。よって、位置Xを通過した後、入力トルクは増加し始めるのに反して(矢印α)、クランクの回転数は減少し始め、一点鎖線Dで示すクランク回転数平均値も、矢印βで示すように減少し始める。
すなわち、制御装置31は、トルクの増加とクランク回転数の減少という二つの変化を検出する。そして、本実施形態では、図4に示すタイミングt以降にトルクの増加率が所定の閾値以上になるとともに、クランク回転数の減少率が所定の閾値以上になったとする。すなわち、トルクが単に増加し始めるだけでなく、その増加率(トルクの微分)が所定の閾値以上になる。また、クランク回転数が単に減少し始めるだけでなく、その減少率(クランク回転数の微分)が所定の閾値以上になる。単なる増加または減少の様な変化量ではなく、増加率または減少率のような変化率に基づき走行環境の変化の判断をすることにより、ノイズなどの要因に基づく誤検出を抑制することが可能となる。
制御装置31は、トルクから最大トルク平均値を算出するとともに、クランク回転数からクランク回転数平均値を算出する。よって、制御装置31は、最大トルク平均値の増加率およびクランク回転数平均値の減少率を算出することができる。よって本実施形態では、制御装置31は、最大トルク平均値の増加率およびクランク回転数平均値の減少率を、それぞれトルクの増加率および回転数の減少率とみなして制御を行う。
このタイミングtで、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを平地における通常アシストモードから経過アシストモードに遷移させ、点線Bで示すように電動モータ20の補助駆動力が増加し始める。この例では、実線Aで示すように上り坂にさしかかって運転者が踏力(入力トルク)を増加させるため、この増加を検出した制御装置31が、点線Bで示すように、電動モータ20に補助駆動力の増加を開始するよう制御命令をしている。
この遷移は図4で示す検出期間において行われ、この検出期間は走行環境の変化を検出する期間の意味であり、かつ平地での通常アシストモードから次に説明する高アシストモードへの経過期間をも意味する。したがって、この検出期間でのモードは経過アシストモードと呼ばれる。
尚、経過アシストモードにおいて、制御装置31は、図4の点線Bで示すように電動モータ20の補助駆動力を必ずしも増加させる必要はなく、次の高アシストモードまでは、補助駆動力を通常アシストモードにおける値から維持してもよい。よって、経過アシストモードにおける制御装置31の制御には、1)電動モータ20の補助駆動力を通常アシストモードから変化させない、2)電動モータ20の補助駆動力を通常アシストモードから増加させ始める、のいずれかの制御があり得る。
検出期間の時間的長さはタイミングtからタイミングtまでの期間であり、その長さは任意である。そして、タイミングt以降、すなわち、検出期間の経過後に、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを経過アシストモードから高アシストモードに遷移させる。タイミングtにおいて、本来の意味での上り坂を登るためのアシストが発動し始める。高いアシストモードの時間的長さはタイミングtからタイミングtまでの期間であり、この期間はブースト期間と呼ばれる。上記1)の場合、ブースト期間に入ってから(タイミングtの後)、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力を増加させる。
上記2)の場合、制御装置31は、タイミングt以降において、通常アシストモードの補助駆動力を、所定の量(第1の増加量)だけ、経過アシストモードの補助駆動力まで増加させることができる。また、制御装置31は、タイミングt以降において、経過アシストモードの補助駆動力を、所定の量(第2の増加量)だけ、高アシストモードの補助駆動力まで増加させることができる。
また、上記2)の場合、制御装置31は、タイミングt以降において、通常アシストモードのアシスト比率を、所定の量(第1の増加量)だけ、経過アシストモードのアシスト比率まで増加させることができる。また、制御装置31は、タイミングt以降において、経過アシストモードのアシスト比率を、所定の量(第2の増加量)だけ、高アシストモードのアシスト比率まで増加させることができる。ここで「アシスト比率」は、踏力に対応するトルクに対する電動モータ20の補助駆動力の割合を意味する。
また、上記2)の場合、制御装置31は、タイミングt以降において、通常アシストモードの所定の変動周期ごとにとる補助駆動力のピーク値を、所定の量(第1の増加量)だけ、経過アシストモードのピーク値まで増加させることができる。また、制御装置31は、タイミングt以降において、常経過アシストモードの所定の変動周期ごとにとる補助駆動力のピーク値を、所定の量(第2の増加量)だけ、高アシストモードのピーク値まで増加させることができる。
上記特許文献1記載の従来技術のように、走行環境に関わらずペダルの踏み直しに対応してアシストトルク値が増大する場合、ペダルの踏み直しに対応して常に補助駆動力が増大すると考えられる。このような制御によれば、例えば平地のような走行環境において運転者がペダルを踏み直した場合においても、補助駆動力が増大する。しかしながら、このような制御は、場合によっては運転者に不自然な運転フィーリングを感じさせたり、危険を生じさせたりする可能性がある。いわば走行環境の変化を誤検出する可能性があると言える。
本発明においては、制御装置31が、トルクとクランク回転数の変化率をもって走行環境の変化を検出する構成を採るため、走行環境の変化の誤検出を抑制することができ、ひいては、走行環境に応じた適切な補助駆動力を電動アシスト自転車10に加えることができる。
図5は、制御装置31により行われる制御動作の一例を示すフローチャートである。電動アシスト自転車10に運転者が乗り、電源スイッチ32をオンにした後、運転者がペダル18を踏む。すると、クランク16を介してギヤユニット17に加わるトルクが、ギヤユニット17内に備えられたトルク検出部43で検出され、制御装置31へ与えられる。つまり、入力トルクが検出される(ステップS1)。また、回転数検出部44によりクランク16の回転数が検出され、制御装置31へ与えられる(ステップS2)。この段階で、電動モータ20の補助駆動力のモードは通常アシストモードである。
そして、制御装置31は、トルク検出部43で検出されたトルク(入力トルク)の増加率(変化率)が、所定の閾値以上になったか否かを判定するとともに、回転数検出部44により検出されたクランク16の回転数の減少率(変化率)が所定の閾値以上になったか否かを判定する(ステップS3)。本実施形態では、図4に示すように、最大トルク平均値およびクランク回転数平均値を用いて判定する。これらの値の変化率(最大トルク平均値の増加率およびクランク回転数平均値の減少率)が所定の閾値以上になっていない場合は、ステップS1に戻り、制御装置31は、トルクおよびクランクの回転数の検出を続行する(ステップS3;No)。
トルクの増加率およびクランク16の回転数の減少率が所定の閾値を越えた場合(ステップS3;Yes)、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを、通常アシストモードから経過アシストモードに遷移させる(ステップS4)。ここで制御装置31は、経過アシストモードへの遷移が、いわゆる誤検出によるものか否かの判定を行う(ステップS5)。ステップS1、S2の検出(トルクの増加率が所定の閾値以上になったこと、および、回転数の減少率が所定の閾値以上になったこと)がノイズの検出などによる誤判定の可能性もあるからである。誤検出の具体的な手法としては、ステップS3でYesと判定されやすいノイズのパターンをテンプレートして保存し、トルクやクランクの回転数の変化パターンが当該テンプレートに一致したら誤検出として判定する方法がある。しかしながら、誤検出の判定方法は特に限定されない。
誤検出の判定がされた場合(ステップS5;Yes)、制御装置31は、即座に通常アシストモードに復帰する(ステップS10)。誤検出の判定がされない場合(ステップS5;;No)、制御装置31は、経過アシストモードへの遷移後、所定時間(図4の検出期間)が経過したか否かを判定する(ステップS6)。
所定時間が経過するまでは経過アシストモードが続行するが(ステップS6;No)、所定時間が経過した後(ステップS6;Yes)、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを、経過アシストモードから高アシストモードに遷移させる(ステップS7)。ここで制御装置31は、ステップS5と同様に、高アシストモードへの遷移が誤検出によるものか否かの判定を再度行い(ステップS8)、誤検出の判定がされた場合(ステップS8;Yes)、制御装置31は、即座に通常アシストモードに復帰する(ステップS10)。誤検出の判定がされない場合(ステップS8;;No)、制御装置31は、高アシストモードへの遷移後、所定時間(図4のブースト期間)が経過したか否かを判定する(ステップS9)。
所定時間が経過するまでは高アシストモードが続行するが(ステップS9;No)、所定時間が経過した後(ステップS9;Yes)、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを、高アシストモードから通常アシストモードに遷移させる(ステップS10)。これにて一連の制御が終了する。
ブースト期間の終了後(タイミングt)の経過後、図4の例では補助駆動力は検出期間と同じ値(経過アシストモードの補助駆動力)まで下げられた後、通常アシストモードに移行している。しかしながら、ブースト期間の終了後の電動モータ20のモードの変化態様は特に限定されない。制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを、高アシストモードから通常アシストモードに、直接遷移させてもよい。
また、ステップS4の経過アシストモード、ステップS5の高アシストモードの期間内であっても、運転状況の急激な変化により、運転者による踏力(入力トルク)が所定の閾値以上に減少し、かつクランク回転数の減少率が所定の閾値以上になった事象が検出される場合がある。この事象は、図4における経過アシストモードとは逆の事象であり、ステップS3とは逆の変化率が検出され得る。このような事象が一定量(例えば一定時間)にわたって検出された場合、制御装置31は、即座に通常アシストモードに復帰するようにしてもよい。例えばステップS5、ステップS8において、制御装置31は、通常の誤検出の判定に加えて、ステップS3とは逆の変化率が所定の閾値以上であるか否かを判定することができる。
検出期間の時間的長さはタイミングtからタイミングtまでの期間であるが、その長さは特に限定されない。図4に示すように、検出期間の時間的長さはタイミングtからタイミングtまでの期間にすることができる。タイミングtからタイミングtまでの期間であれば、変動周期におけるほぼ一周期分の入力トルクを検出した上で、電動モータ20の補助駆動力のモードが高アシストモードに遷移するため、誤検出をより抑制することができる。また、ブースト期間の時間的長さはタイミングt(またはt)からタイミングtまでの期間であり、一般的に法令上定められた値(例えば法令上の上限値)が用いられるが特に限定はされない。
図4、図5に示した実施形態では、制御装置31は、最大トルク平均値、クランク回転数平均値を算出し、これらの値の変化率を所定の閾値と比較している。しかしながら、制御装置31は、最大トルク平均値、クランク回転数平均値を必ずしも算出する必要はない。例えば所定のタイミングで得られたトルクの増加率(変化率)およびクランク回転数の減少率(変化率)をそのままもちいて制御を行うこともできる。
また、図4、図5に示した実施形態では、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを、通常アシストモード→経過アシストモード→高アシストモード→通常アシストモードの順で遷移させている。ただし、本発明のモード遷移はこのような形態に限定されない。例えば、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを、通常アシストモードから直接、高アシストモードへ遷移させてもよい。すなわち、図4において、タイミングtの経過後、制御装置31は、電動モータ20の補助駆動力のモードを通常アシストモードから、直接高アシストモードに遷移させることもできる。この場合、電動モータ20の補助駆動力のモードは、通常アシストモードと高アシストモードのみを含む。
この発明の電動アシスト自転車10は、図1で説明したように、前輪13に補助駆動力を与える構成としたが、これに限らず、後輪19に補助駆動力を与える構成であってもよい。また、後輪19に変速機が設けられた構成としたが、変速機のない自転車としてもよい。変速機をなくした場合には、変速段は考慮に入れず、走行環境負荷の大、中、小等を判別すればよい。
図4の実施形態では、走行環境の変化について、上り坂を上る際の例について説明した。しかしながら、本発明が提供される場面は上り坂への進入時に限定されず、ぬかるんだ道や砂利道などへの進入時の様に、従前の道路に比べて運転者がより補助駆動力を必要とする場面に広く適用可能である。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明は、上り坂、ぬかるんだ道路等の走行環境負荷に応じた補助駆動力を加える電動アシスト自転車に利用可能である。
10 電動アシスト自転車
13 前輪
16 クランク
18 ペダル
20 電動モータ(電力駆動系)
21 バッテリーユニット
31 制御装置(走行環境負荷検出手段、アシスト比率設定手段、制御ユニット)
42 速度検出部(走行速度検出ユニット)
43 トルク検出部(トルク検出ユニット)
44 回転数検出部(回転数検出ユニット)

Claims (7)

  1. 電動アシスト自転車であって、
    人的な踏力が加えられるペダルと、
    前記ペダルに接続され、前記踏力に対応するトルクが加えられるクランクと、
    前記トルクを検出するためのトルク検出ユニットと、
    前記クランクの回転数を検出する回転数検出ユニットと、
    補助駆動力を発生させる電動モータと、
    前記電動モータの補助駆動力を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記トルクの増加率が所定の閾値以上になるとともに、前記回転数の減少率が所定の閾値以上になったタイミング以降に、前記電動モータの補助駆動力のモードを通常アシストモードから高アシストモードに遷移させる、電動アシスト自転車。
  2. 請求項1に記載の電動アシスト自転車であって、
    前記制御装置は、前記タイミング以降に、前記補助駆動力の値を増加させる、電動アシスト自転車。
  3. 請求項1に記載の電動アシスト自転車であって、
    前記制御装置は、前記タイミング以降に、前記踏力に対応するトルクに対する前記補助駆動力の割合であるアシスト比率を増加させる、電動アシスト自転車。
  4. 請求項1に記載の電動アシスト自転車であって、
    前記制御装置は、前記タイミング以降に、所定の変動周期ごとにとる前記補助駆動力のピーク値を増加させる、電動アシスト自転車。
  5. 請求項1に記載の電動アシスト自転車であって、
    前記制御装置は、前記タイミング以降に所定の検出期間が経過した後、前記電動モータの補助駆動力のモードを前記通常アシストモードから前記高アシストモードに遷移させる、電動アシスト自転車。
  6. 請求項1に記載の電動アシスト自転車であって、
    前記制御装置は、前記トルクの増加率が所定の閾値以上になったこと、および、前記回転数の減少率が所定の閾値以上になったこと、が誤検出によるものか否かを判定する、電動アシスト自転車。
  7. 請求項1に記載の電動アシスト自転車であって、
    前記制御装置は、前記タイミング以降の所定の検出期間において、前記電動モータの補助駆動力のモードを前記通常アシストモードから経過アシストモードに遷移させ、前記検出期間の経過後に、前記電動モータの補助駆動力のモードを前記経過アシストモードから前記高アシストモードに遷移させる、電動アシスト自転車。
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