JP2017144558A - 潜像印刷物 - Google Patents

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Tadashi Morinaga
匡 森永
浩 岩崎
Hiroshi Iwasaki
浩 岩崎
岩崎 健
Takeshi Iwasaki
健 岩崎
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Abstract

【課題】潜像画像の視認性を向上させるとともに、可視画像の色彩表現に優れた潜像印刷物を提供する。【解決手段】基材の少なくとも一部に、基材と異なる色の色材で形成された可視画像、明暗フリップフロップ性又はカラーフリップフロップ性の少なくともいずれか一方の光学特性と、正反射時の明度L*が400以上又は正反射時の彩度C*abが200以上の少なくともいずれか一方の光学特性を有し、かつ、拡散反射光下で透明又は半透明な光反射層、透明又は半透明な蒲鉾状要素が一定のピッチで配置されて成る蒲鉾状要素群及び透明又は半透明であって、正反射光下で光反射層の正反射光下の色彩と異なり、かつ、基画像が分割及び/又は圧縮された潜像要素が複数配置されて成る潜像要素群を積層して成る有意情報変化画像を形成する。【選択図】 図1

Description

本発明は、偽造防止効果を必要とするセキュリティ印刷物である銀行券、パスポ−ト、有価証券、身分証明書、カ−ド、通行券等の貴重印刷物の分野において、正反射光下で画像が変化する潜像印刷物に関するものである。
複数の画像が切り替わる画像のチェンジ効果や、画像が動いて見える動画効果は、人目を惹きやすく、偽造することが困難であることから、近年、セキュリティ印刷物の真偽判別要素として多く用いられる傾向にある。これらの効果を備えた代表的な技術は、ホログラムであり、銀行券やパスポート等の高度なセキュリティが要求されるセキュリティ印刷物にも貼付されて広く用いられている。
一方、ホログラム以外にも、パララックスバリアやレンチキュラー等の公知技術のように、複数の画像が切り替わるチェンジ効果を備えた真偽判別要素も、既に存在している。
しかし、ホログラムは、銀行券を代表とする各種セキュリティ印刷物に用いられているものの、一般的な印刷物と比較すると、製造工程の複雑さと高い製造コストに大きな問題がある。パララックスバリアやレンチキュラーを用いた真偽判別要素は、クリア層かレンズが必要となることから、基材が、ほぼプラスティックに限定される上、印刷物には、一定の厚み(少なくとも150μm程度)が必要となり、厚さに制限のある印刷物には用いることができず、一定の厚みが許されるプラスティック製カード以外には採用されない傾向にある。
前述の課題を解決するため、一般的で、かつ、比較的安価な材料及び簡単な印刷手段を使用していながら、正反射光下の特定の観察角度において、印刷物中の特定部位における人の目に認識される情報が、正反射光下で観察角度を変化させることによって、全く別の情報にチェンジするものや、出現した画像が動いて見える光学的変化技術に係る発明が出願されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4及び特許文献5参照)。
特許第4682283号公報 特許第4660775号公報 特許第4844894号公報 特許第5131789号公報 特許第5200284号公報 特開2014−136325号公報
特許文献1から特許文献5までの従来の技術は、いずれも蒲鉾状の盛り上がりを有する蒲鉾状要素を複数配置して形成した画像の上に、潜像要素を配置して形成した複数の画像を含んだ潜像要素群を重ね合わせて形成する技術であって、正反射光下で潜像要素群に含まれる複数の画像が出現し、観察角度を変化させることで異なる画像へとチェンジする効果や、出現した画像が動いて見える動画効果を有する技術である。これらの技術は、蒲鉾状要素の正反射時の反射光量の大小がそのまま潜像画像の視認性に直結するため、蒲鉾状要素に要求される光学特性として、光が入射した場合に大きな反射光を生じる特性(正反射時に明度が変化する明暗フリップフロップ性、若しくは色相が変化するカラーフリップフロップ性)が必須であった。従来の技術において、これらの特性を得る方法として、蒲鉾状要素群を構成するインキ中に金属顔料やパール顔料等の特殊な機能性材料を配合していた。
しかし、従来の技術において、盛り上がりを有して厚みのある蒲鉾状要素をインキで形成する場合、仮にインキ中に金属顔料やパール顔料等の特殊な機能性材料を配合したとしても、得られる反射光量には限界があった。例えば、市場に流通する一般的なインキを用いて蒲鉾状要素を形成した場合の明度上昇(明暗フリップフロップ性)の限界値はL*で350未満であり、彩度変化C*ab(カラーフリップフロップ性)は、80未満に留まるものであった。これは、金属、プラスティック、フィルム等自体から生じる反射光量の限界値と比較すると極めて低い値である。これは、印刷で用いるインキに配合できる特殊な機能性材料の配合割合には限界があり、また、それらの機能性材料を限界まで配合した場合でも、盛り上がりを有する蒲鉾状要素内部で機能性材料がランダムに配向して、まとまった反射光を取り出せないことが一因にある。以上のことから、特許文献1から特許文献5までの従来の技術においては、蒲鉾状要素から得られる反射光量に限界があり、潜像画像の視認性向上に向けて、反射光量を高くした潜像印刷物が望まれていた。
一方、特許文献1の従来技術において、蒲鉾状要素の幅や直径の大小を変えることで、正反射光下で出現する潜像画像とは別に、拡散反射光下で視認可能な可視画像を構成することが記載されている。なお、蒲鉾状要素の幅や直径を変えることで、可視画像を構成することは、同じ蒲鉾状要素を備えている特許文献2から特許文献4までにおいても可能である。また、特許文献6の技術において、蒲鉾状要素同士の下層に配置された情報要素によって拡散反射光下で視認可能な可視画像を形成することが記載されている。このような形態の場合、拡散反射光下では可視画像が視認でき、正反射光下では可視画像が消失して全く相関のない潜像画像が出現する、いわゆる画像のチェンジ効果を生じさせることが可能であった。この効果は、正反射光下において蒲鉾状要素が生じる反射光によって、蒲鉾状要素自体で構成された可視画像又は蒲鉾状要素の下層に配置された情報要素から成る可視画像が、目視上捉えられなくなることに起因する。しかしながら、前述のとおり、いずれの技術においても蒲鉾状要素の反射光量が小さいため、正反射光下で消失させることができる可視画像の濃淡の範囲は極めて狭くなることから、可視画像の視認性が高い潜像印刷物が望まれていた。
また、特許文献1の従来技術で形成される可視画像は、蒲鉾状要素の幅や直径の大小で構成されることから、可視画像の色彩は、蒲鉾状要素の色彩に限定され、カラーの可視画像を形成できるものではなかった。これに対して、特許文献6の従来技術では、潜像要素とカモフラージュ要素の色相に対して、情報要素の色相を異ならせて、蒲鉾状要素の色彩と異なる色彩の可視画像を形成することも可能であるが、正反射光下で可視画像が消失するために、可視画像をより淡い色彩とする必要があり、可視画像の視認性が低くなるという問題があった。そこで、可視画像の色彩表現が豊かな潜像印刷物が望まれていた。
本発明は、上記課題の解決を目的とするものであり、潜像画像の視認性を向上させるとともに、可視画像の色彩表現に優れた潜像印刷物を提供する。
本発明の潜像印刷物は、基材の少なくとも一部に、有意情報変化画像を備え、有意情報変化画像は、基材と異なる色の色材で形成された可視画像と、可視画像の上に、明暗フリップフロップ性又はカラーフリップフロップ性の少なくともいずれか一方の光学特性と、正反射時の明度L*が400以上又は正反射時の彩度C*abが200以上の少なくともいずれか一方の光学特性を有し、かつ、拡散反射光下で透明又は半透明な光反射層が形成され、光反射層の上に、透明又は半透明な蒲鉾状要素が一定のピッチで配置されて成る蒲鉾状要素群と、透明又は半透明であって、正反射光下で光反射層の正反射光下の色彩と異なり、かつ、基画像が分割及び/又は圧縮された潜像要素が複数配置されて成る潜像要素群が重なって形成されて成り、有意情報変化画像を拡散反射光下で観察すると、可視画像が視認され、正反射光下の特定の観察角度で観察すると、基画像が潜像画像として主体的に視認され、正反射光下での観察角度を変化させると潜像画像が変化及び/又は動的に視認されることを特徴とする。
また、本発明の潜像印刷物は、可視画像における色差ΔEの値が、光反射層が備える正反射時の明度L*の30分の1と彩度C*abの20分の1のうち、大きい方の値以下であることを特徴とする。
また、本発明の潜像印刷物は、色差ΔEが50以下で構成された可視画像が形成されたことを特徴とする。
本発明の潜像印刷物は、光反射層が備える正反射光下の光学特性により、従来の技術と比較して潜像画像の視認性が格段に高まった。
また、本発明の潜像印刷物は、拡散反射光下で視認可能な可視画像の色彩表現域が従来技術と比較して格段に広く、デザイン性に優れるとともに、可視画像の色彩表現域が広いにもかかわらず正反射光下で潜像が出現した場合には完全に目視上消失する、優れたチェンジ効果を備える。
本発明における潜像印刷物を示す。 本発明の潜像印刷物における有意情報変化画像の概要図を示す。 本発明の潜像印刷物の可視画像を示す。 本発明の潜像印刷物の蒲鉾状要素群を示す。 本発明の潜像印刷物の潜像要素群の構成を示す。 本発明の潜像印刷物の各要素の積層順序を示す。 本発明の潜像印刷物の効果を示す。 本発明の光反射層と蒲鉾状要素における光の反射の状態を示す。 本発明の潜像印刷物のモアレ拡大方式の潜像要素群の構成を示す。 本発明の潜像印刷物の効果を示す。 本発明の潜像印刷物のIP方式の潜像要素群の構成を示す。 本発明の潜像印刷物の効果を示す。 本発明の実施例及び比較例1、2における光反射層の光学特性を示す。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。
図1に、本発明における、潜像印刷物(1)を示す。図1(a)に示すのは、潜像印刷物(1)の正面図であり、図1(b)に示すのは、潜像印刷物(1)のA−A´線における断面図である。図1に示すように、本発明の潜像印刷物(1)は、基材(2)の上に、有意情報変化画像(3)を備える。本発明において、基材(2)は、印刷が可能な平面を備えていれば、材質は特に限定されるものではなく、紙、プラスティック、金属等を用いることができる。また、基材(2)の色及び大きさは自由に選択できる。
図2に、本発明の潜像印刷物(1)の有意情報変化画像(3)の構成の概要図を示す。有意情報変化画像(3)は、可視画像(4)の上に光反射層(5)が重なり、更に光反射層(5)の上に蒲鉾状要素群(6)及び潜像要素群(7)が形成されて成る。図1(b)の断面図では、光反射層(5)の上に蒲鉾状要素群(6)が重なり、更にその上に潜像要素群(7)が重ね合わさる形態を示しているが、本発明の潜像印刷物(1)において、有意情報変化画像(3)は、光反射層(5)の上に潜像要素群(7)が重なり、更にその上に蒲鉾状要素群(6)が重なる形態でもよい(図示せず)。いずれにしても、光反射層(5)の上に蒲鉾状要素群(6)と潜像要素群(7)のいずれかが上でも下でも重ね合わさってさえいればよい。以上が潜像印刷物(1)の有意情報変化画像(3)の構成の概要である。
続いて、可視画像(4)について図3を用いて説明する。可視画像(4)は、基材(2)と異なる色の色材によって形成され、拡散反射光下で視認可能な第一の有意情報を表して成る。可視画像(4)を形成する色材については、後述する印刷方式に用いられるインキ、インク、トナー等、基材(2)に色を施すことができる材料であれば、特に限定されるものではない。本発明の潜像印刷物(1)の大きな特徴の一つは、拡散反射光下で視認可能な第一の有意情報、すなわち可視画像(4)を色相の異なる色彩で、従来技術と比較して極めて高いコントラストを有した画像を表現できることである。なお、本実施の形態においては、可視画像(4)を情報部(4A)と背景部(4B)の二つの領域で区分けしたが、必ず区分けしなければならないわけではなく、写真や風景画のような輪郭や色彩の区分けのあいまいな画像をそのまま可視画像(4)として適用しても何ら問題ない。
ただし、正反射光下で可視画像(4)が消失する効果を得るためには、可視画像(4)の全ての色彩が、所定の色差ΔEの範囲内に収まっている必要がある。詳細には、異なる色彩で表現された可視画像(4)において、異なる色彩で構成された部分同士の色差ΔEが、所定の範囲内に収まった関係とする。具体的には、本実施の形態のように、情報部(4A)と背景部(4B)の二つの異なる色彩で表現された場合には、色彩が異なる部分、すなわち、情報部(4A)と背景部(4B)の色差ΔEが所定の範囲で構成される。また、仮に、可視画像(4)が三つの異なる色彩で表現された場合には(図示せず)、三つの色彩で構成された各部同士の全ての色差ΔEが、所定の範囲に収まる構成とする。さらに、可視画像(4)が三つ以上の色彩で構成された場合においても(図示せず)同様に、異なる色彩で構成された各部同士の全ての色差ΔEが、所定の範囲に収まる構成とする。可視画像(4)の色差ΔEが所定の範囲内にさえ収まれば、可視画像(4)の中に様々な異なる色相の色彩を自由に配してもよいし、可視画像(4)をモノトーンとして階調表現域を広くデザインしてもよい。
可視画像(4)に適用できる色彩の色差ΔEの範囲は、後述する光反射層(5)の光学特性に依存する。本出願人がこれまで多くのサンプルを作製して試験を実施した結果からすると、光反射層(5)が明暗フリップフロップ性のみを有する場合、光反射層(5)の正反射時の明度L*の値の30分の1の値が可視画像(4)に適用できる色差ΔEの上限の目安であり、光反射層(5)がカラーフリップフロップ性を有する場合、光反射層(5)の正反射時の彩度C*abの値の20分の1の値が可視画像(4)に適用できる色差ΔEの上限の目安となる。例えば、光反射層(5)の正反射時の明度L*の値が600である場合、可視画像(4)中に許容される色差ΔEは20以下となり、光反射層(5)の正反射時の彩度C*abの値が600である場合、可視画像(4)中に許容される色差ΔEは30以下となる。
本発明において、拡散反射光下で可視画像(4)が視認され、正反射光下で潜像画像が視認できる原理については、後述するが、このように可視画像(4)を所定の範囲の色差ΔEで構成することで、正反射光下で可視画像(4)が消失する効果が得られることから好ましい。ただし、可視画像(4)の色差ΔEが上記範囲を超えた値であっても、光反射層(5)が後述する光学特性を備えることによって、正反射光下で可視画像(4)の視認性は低下し、潜像画像が視認できる効果は得られる。
また、もう一つの基準としては拡散反射光下において、可視画像(4)に適用できる色彩の色差ΔEが50を超えない範囲に必ず収まらなければならない。逆に、可視画像(4)の中で色差ΔEが50を超える部分が存在すれば、いかに優れた光学特性を有する光反射層(5)を用いたとしても、正反射光下における可視画像(4)の消失効果は担保できない。すなわち、本発明において、正反射光下で可視画像(4)が消失し、かつ、拡散反射光下での色彩表現を最大限に発揮させるためには、色差ΔEが50を上限として可視画像(4)を形成することが望まれる。
可視画像(4)は、基材(2)上に平坦に構成すればよいことから、オフセット印刷や凸版印刷等の生産性の高い印刷方式で形成すればよい。また、製造者の設備的なシーズに合わせてグラビア印刷やフレキソ印刷、凸版印刷、スクリーン印刷等で形成してもよい。また、IJP(インクジェットプリンタ)やレーザプリンタ等の無版方式のデジタル印刷方式で形成してもよく、この場合には一枚一枚の印刷物ごとに、異なる有意情報を可変で印刷することもできる。以上が、可視画像(4)の説明である。
続いて、可視画像(4)の上に重なる光反射層(5)について説明する。本発明において、光反射層(5)は、正反射時に強く光を反射して明度が上がる、いわゆる明暗フリップフロップ性か、あるいは正反射時に色相が変化する、いわゆるカラーフリップフロップ性の、少なくともいずれか一方の光学特性を備える必要があり、かつ、拡散反射光下では、光を完全に遮断することがなく、光透過性を有する必要がある。光透過性については、下にある可視画像(4)が目視できる程度に透明又は半透明であればよい。なお、光反射層(5)は、下にある可視画像(4)が目視できる程度であれば、若干の色味を有していても問題なく、その色相は自由に選択できる。
本発明における光反射層(5)の作用の詳細については、後述するが、光反射層(5)が備える明暗フリップフロップ性やカラーフリップフロップ性によって、潜像画像の視認性を飛躍的に向上させている。本発明の潜像印刷物(1)の光反射層(5)に要求される具体的な光学特性は、これまで本出願人が様々なサンプルを作製して試験した結果から、明暗フリップフロップ性のみを備える場合の光反射層(5)では、正反射時の明度(L*)が400以上必要であり、一方、カラーフリップフロップ性のみを備える場合の光反射層(5)では、正反射時の彩度(C*ab)が200以上必要である。このような光学特性は通常の印刷インキを用いた印刷では実現不可能であり、特許文献1から特許文献6までのような従来技術に対して、潜像画像の視認性を飛躍的に高めるための条件である。
本発明において、「正反射の明度(L*)」及び「正反射の彩度(C*ab)」とは、光反射層(5)に対して垂直方向を0°として、光源からの光の入射角45°、受光角度45°(ただし、垂直方向を軸に入射角度とは正対する角度)において観測した値を、CIE(1976)のL*a*b*表色系の明度(L*)と彩度(C*ab)で示した値である。なお、光反射層(5)の正反射の明度(L*)及び彩度(C*ab)を測定した具体的な値については、実施例で説明する。
また、本明細書中でいう「明度」とは、色の明るさを指し、高い場合には明るく、低い場合には暗い。また、「彩度」とは、色の鮮やかさの度合いを指す。加えて、本発明における「色彩」とは、色相、彩度及び明度の概念を含んで色を表したものであり、また、「色相」とは、赤、青、黄といった色の様相のことであり、具体的には、可視光領域(400〜700nm)の特定の波長の強弱の分布を示すものである。
上記の光反射層(5)の機能を備えた材料として、明暗フリップフロップ性を有する材料の例としては、反射フィルム、透明ラミネートフィルム、薄膜フィルム等があり、カラーフリップフロップ性を有する材料としては、薄膜干渉フィルム、透明ホログラムフィルム、液晶フィルム等が挙げられる。フィルムは圧力や熱、超音波、振動、粘着剤等によって可視画像(4)の上から基材(2)に貼付すればよい。以上が光反射層(5)の説明である。
続いて、蒲鉾状要素群(6)について図4を用いて説明する。図4は、本発明における蒲鉾状要素群(6)の構成の一例を示す図であり、図4に示す蒲鉾状要素群(6)は、一定の幅(W1)の直線であり、一定の盛り上がり高さを有した蒲鉾形状を有する蒲鉾状要素(8)が、万線状に配置されて成る。より具体的には、蒲鉾状要素(8)が、画線方向と直交する第一の方向(図中S1方向)に一定のピッチ(P1)で連続して配置されて成る。なお、図4の拡大図では、蒲鉾状要素(8)と蒲鉾状要素(8)の間に、基材(2)が露出した非画線部がある状態を示しているが、蒲鉾状要素(8)を隙間なく配置して非画線部のない蒲鉾状要素群(6)を構成してもよい。また、本実施の形態において蒲鉾状要素群(6)は、盛り上がりを有した蒲鉾状の画線の集合によって構成された例について説明するが、本発明における蒲鉾状要素群(6)は、これに限定されるものではなく、特許第4682283号公報や特許第4660775号公報に記載されている蒲鉾状の画素形態として単純に上下左右に一定のピッチで配置して蒲鉾状要素群(6)としてもよい。
蒲鉾状要素(8)を形成する材料は、光を透過する特性を有する必要があり、少なくとも光を全て吸収又は反射する構造としてはならない。これは、正反射光下で蒲鉾状要素群(6)を透過した光が、光反射層(5)によって反射されることで、潜像画像の視認性を向上させるためである。また、光を透過する特性は、拡散反射光下で下にある可視画像(4)が目視で視認できる程度に透明又は半透明であればよい。このため、透明な印刷用インキや樹脂を用いることが最も好ましいが、光が透過すれば着色顔料が配合されたインキを用いて形成してもよい。
以上のような構成の蒲鉾状要素群(6)を、盛り上がりのある印刷画線が作製できる印刷方式によって形成する。正反射光下で出現する潜像に一定の視認性を確保するためには、蒲鉾状要素(8)の高さは、少なくとも1μm以上必要であり、3μm以上あることが望ましい。盛り上がりのある印刷画線を作製できるという観点から、スクリーン印刷や凹版印刷等で形成することが望ましいが、グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、IJPによる印刷等であっても、潜像画像が視認できる程度の高さを有する画線を形成することは可能である。また、盛り上がりの高さの上限に関しては、特に制限はないが、大量に積載した場合の安定性、耐摩擦性、流通適性等を考慮して1mm以下が望ましい。以上が蒲鉾状要素群(6)の説明である。
続いて、潜像要素群(7)について図5を用いて説明する。図5に示す潜像要素群(7)は、特許第4682283号公報記載の方法により作成される例について説明するが、本発明における潜像要素群(7)の構成は、図5に示す例に限定されるものではなく、他の潜像要素群(7)の構成については、後述する。
図5に示す潜像要素群(7)は、第1の潜像要素群(7A)及び第2の潜像要素群(7B)を備える。第1の潜像要素群(7A)は、一定の画線幅(W2)の第1の潜像要素(9A)が第1の方向(図中S1方向)に、蒲鉾状要素を配置したピッチ(P1)と等しいピッチ(P1)で複数配置されることでアルファベットの「A」を表して成る。すなわち、図5において、第1の潜像要素(9A)の各々は、潜像画像の基となる基画像「A」(図示せず)を分割した画線に対応したものとなっている。また、第2の潜像要素群(7B)は、一定の画線幅(W3)の第2の潜像要素(9B)が第1の方向(図中S1方向)に、第1の潜像要素(9A)の配置と同じピッチ(P1)で複数配置されることでアルファベットの「B」の文字を表して成る。すなわち、図5において、第2の潜像要素(9B)の各々は、潜像画像の基となる基画像「B」(図示せず)を分割した画線に対応したものとなっている。なお、第1の潜像要素の画線幅(W2)と第2の潜像要素の画線幅(W3)は、同じであっても、異なっていてもよい。
第1の潜像要素群(7A)と第2の潜像要素群(7B)とは、図5(a)の拡大図に示すように、第1の方向(図中S1方向)に位相をずらして配置されることで、それぞれの潜像要素(9A、9B)が重なり合うことなく配置される。なお、以降の説明では、具体的に個別の潜像要素(9A、9B)を指すのではなく、潜像要素全般を指す場合には潜像要素(9)として説明する。
それぞれの潜像要素(9)は、盛り上がりが必須ではなく、いかなる印刷方式で形成してもよい。生産性を考えれば、オフセットインキを使用して、オフセット印刷で形成することが最も好ましい。潜像要素(9)は、拡散反射光下で可視画像(4)を視認させるために光透過性を有して、透明又は半透明であって、かつ、正反射光下で潜像要素群(7)中の情報の一部を可視化するために、潜像要素(9)は、光反射層(5)の正反射時の色彩と異なっている必要がある。このような特性を備えた潜像要素(9)を形成する材料としては、具体的には、マットインキがある。また、潜像要素(9)に高い光遮断性を付与した場合、潜像要素(9)が、蒲鉾状要素(8)の下にある光反射層(5)から反射する光を抑制する効果が高くなるため、正反射光下で生じる蒲鉾状要素(8)と潜像要素(9)の色差が大きくなり、潜像画像が表す有意情報の視認性がより高くなる。そのため、潜像画像の視認性をより高めたい場合には、潜像要素群(7)を印刷する印刷インキに二酸化チタンや酸化アルミのような光遮断性の高い機能性材料を配合すればよい。このような機能性材料を配合したインキは、材料の配合割合が適量であれば透明か、半透明に見える。
また、潜像要素(9)は、インキによって形成するだけでなく、蒲鉾状要素(8)を切削することにより形成することもできる。このような切削は、レーザー加工機を用いることで容易に実施することができる。レーザーが照射された蒲鉾状要素(8)は、表面の平滑性が失われ、光反射層(5)から反射される光の多くが、蒲鉾状要素(8)の表面で散乱されるため、多くの場合、蒲鉾状要素(8)の反射光が大きく低下する。そのため、本発明の潜像要素(9)に必要とする特性を付与することができる。このように、レーザー加工機を用いる場合は、一枚一枚の印刷物ごとに異なる情報を容易に付与できるという特徴がある。また、潜像要素(9)を可変情報として付与する別の方法としては、透明トナーや透明インキを使用できるプリンタを用いる方法がある。以上が潜像要素群(7)の説明である。
図6は、基材(2)、可視画像(4)、光反射層(5)、蒲鉾状要素群(6)及び潜像要素群(7)の積層関係及び印刷順序を示す図である。図6(a)は、潜像印刷物(1)が、基材(2)から可視画像(4)、光反射層(5)、蒲鉾状要素群(6)、潜像要素群(7)の順に重なった積層形態であり、図6(b)は、潜像印刷物(1)が、基材(2)から可視画像(4)、光反射層(5)、潜像要素群(7)、蒲鉾状要素群(6)の順に重なった積層形態である。いずれの形態であっても蒲鉾状要素群(6)と潜像要素群(7)の重ね合わせの位置関係は、各潜像要素(9)の少なくとも一部が蒲鉾状要素(8)と重なり合っていればよく、この条件を満たせばいずれの形態であっても本発明の潜像印刷物(1)の正反射光下での画像のチェンジ効果は発揮される。
以上の構成で成る潜像印刷物(1)の効果を図7に示す。図7(a)に示すように、拡散反射光下で潜像印刷物(1)を観察した場合、有意情報変化画像(3)中に色相の違いによって区分けされたアルファベットの「C」が視認される。この場合、アルファベットの「C」の文字が赤色でその周囲は緑色で視認される。一方、図7(b)に示すように、正反射光下の特定の観察角度で潜像印刷物(1)を観察した場合、光反射層(6)が放つ極めて強い反射光によって下層にある可視画像(4)の色彩が捉えられなくなり、アルファベットの「C」が目視上消失して、第1の潜像要素群(7A)が表すアルファベットの「A」が視認できる。また、図7(c)に示すように、「A」の文字が視認できる角度とは異なる特定の角度で観察した場合には、第1の潜像要素群(7A)が表すアルファベットの「A」が消失して、第2の潜像要素群(7B)が表すアルファベットの「B」が視認できる。
以上のような効果が生じる理由について説明する。拡散反射光下においては、物体色を有する画像は可視画像(4)のみであり、可視画像(4)の上に形成される光反射層(5)、蒲鉾状要素群(6)及び潜像要素群(7)は透明であることから、可視画像(4)のみが視認される。
続いて、正反射光下で画像のチェンジ効果が生じる原理について図8を用いて説明する。図8(a)は、図6(a)に示した積層構造の場合の潜像印刷物(1)について、蒲鉾状要素(8)単位で側面から観察した図であり、図8(b)は、図6(b)に示した積層構造の場合の潜像印刷物(1)について、蒲鉾状要素(8)単位で側面から観察した図である。いずれの積層構造の場合でも、光源(10)から照射された光のうち、蒲鉾状要素(8)の画線表面と直交する角度で入射した光(12A)のみが、蒲鉾状要素(8)の内部に入射する。光源(10)から照射された光のうち、蒲鉾状要素(8)の画線表面と直交する角度で入射した光(12A)以外は、蒲鉾状要素(8)の表面で反射して散乱光となり、蒲鉾状要素(8)の内部に入射できない。このように光源(10)から照射された光のうち、蒲鉾状要素(6)の内部に入射できる光は、特定の入射角の光に制限される。
図8(a)の構造の場合には、蒲鉾状要素(8)の内部に侵入した入射光(12B)は、光反射層(5)で反射されて反射光(12C)となり、蒲鉾状要素(8)の内部から外部へと透過する際に、その角度に応じて蒲鉾状要素(8)の画線表面の潜像要素(9)に干渉したり、そのまま潜像要素(9)に干渉することなく透過したりする。仮に、反射光(12C)が潜像要素(9)に干渉した場合には、反射光量が減少し、一方、そのまま潜像要素(9)に干渉することなく通過した場合には、反射光量は変化しない。以上のように、蒲鉾状要素(8)の内部から外部へと透過する際に、蒲鉾状要素(8)の画線表面の潜像要素(9)と干渉するか否かによって、反射光量の強弱が生じ、画線表面の潜像要素(9)の情報がサンプリングされる。このとき光反射層(5)から生じる反射光量は極めて大きいことから、光反射層(5)の下にある可視画像(4)中の色差は捉えられなくなり、目視上、可視画像(4)中の色差は消失する。以上の原理によって、正反射光下において可視画像(4)が消失し、潜像要素群(7)が表すいずれかの基画像が潜像画像として出現する。また、反射光(12C)の角度が変化すれば(入射する光(12A)の角度が変化すれば)、反射光(12C)が透過する画線表面の位置が変化することで、画線表面の潜像要素(9)の情報がサンプリングされる位置が変化し、別の潜像要素(9)の情報がサンプリングされ、出現していた基画像が消失して、異なる基画像へとチェンジする。なお、可視画像(4)において、色差ΔEが50を超える部分は、光反射層(5)の反射光によって、完全に消失しなくなるが、拡散反射光下で視認される状態からは、消失する傾向となる。その場合、正反射光下で、僅かに、可視画像(4)が視認されるが、結果的に、光反射層(5)から得られる反射光と、潜像要素群(7)によって出現する潜像画像の視認性の方が高いことから、潜像画像が主体的に視認される。
一方、図8(b)の構造の場合には、蒲鉾状要素(8)の内部に侵入した入射光(12B)は、光反射層(5)で反射されるが、光反射層(5)の表面にはそれぞれの潜像要素(9)が形成されているため、その角度によって光反射層(5)の表面の潜像要素(9)に干渉して反射されたり、そのまま潜像要素(9)に干渉することなく反射されたりする。仮に、入射する光(12A)が潜像要素(9)に干渉した場合には、反射光(12C、12D)の反射光量が減少し、一方、そのまま潜像要素(9)に干渉することなく光反射層(5)で反射された場合には、反射光(12C、12D)の反射光量は変化しないことから、潜像要素(9)の情報が反射光の強弱によってサンプリングされる。この形態において、それぞれの反射光は、蒲鉾状要素(8)内部から外部へと透過する。このとき光反射層(5)から生じる反射光量は極めて大きいことから、光反射層(5)の下にある可視画像(4)中の色差は捉えられなくなり、目視上、可視画像(4)中の色差は消失する。以上の原理によって、正反射光下において可視画像(4)が消失し、潜像要素群(7)が表すいずれかの基画像が出現する。また、反射光(12C)の角度が変化すれば(入射する光(12A)の角度が変化すれば)、光反射層(5)での反射位置が変化することで、光反射層(5)表面の潜像要素(9)の情報がサンプリングされる位置が変化し、別の潜像要素(9)の情報がサンプリングされ、出現していた基画像が違う基画像へとチェンジすることは図8(a)の形態と同様である。
以上の原理によって、潜像要素群(7)が表すいずれかの基画像が出現する。なお、図8の光源(10)からの光は、蒲鉾状要素(8)に入射する際と蒲鉾状要素(8)の表面から透過する際とで僅かな屈折が生じると考えられるものの、この小さな屈折自体がこのチェンジ効果を生み出しているわけではない。本発明の正反射光下における画像のチェンジ効果は、レンチキュラーやマイクロレンズアレイ等のレンズ効果(光の屈折)を用いた拡散反射光下の画像チェンジ効果とは全く異なる。なぜなら、本発明の画像のチェンジ効果は蒲鉾状要素(8)が数μm程度の極めて薄い厚さでも発現するからである。仮に、レンチキュラーやマイクロレンズアレイ等と同様の光の屈折によって画像のチェンジ効果が生じているのであれば、蒲鉾状要素(8)の厚みが薄過ぎ(同程度のピッチのレンチキュラーやマイクロレンズアレイを用いれば、チェンジ効果を生じさせるためには厚みが150μm以上必要)、また、このチェンジ効果は拡散反射光下では生じないことからも明らかである。また、入射光(12B)が必ず蒲鉾状要素(8)内部に侵入しなければこの効果は生じないことから、特許文献1から5までに記載の画線表面の反射光を利用したチェンジ効果とも原理が異なる。
以上のように、本発明において正反射光下でチェンジ効果を生じさせる原理は、これまで存在した、いかなるチェンジ効果を有した偽造防止技術の原理とも異なる。画線表面が曲面状の蒲鉾状要素(8)によって、入射する光(12A)の角度をまず限定し、かつ、光反射層(5)によって反射光量を増大させて、潜像要素(9)の一部の情報のみをサンプリングする原理は他に類を見ないものである。以上の特異な原理を利用することで、本発明の潜像印刷物(1)において光反射層(5)の発する反射光(12C、12D)は、印刷で形成できるいかなる印刷皮膜から生じる反射光よりもはるかに大きく、潜像画像の視認性を従来の技術と比較して飛躍的に向上させることが可能である。
図5で示した潜像要素群(7)は、二つの潜像要素群(7A、7B)によって、二つの基画像が視認されるが、潜像画像の数は、二つに限定されるものではなく、二つより多いn個(nは3以上の整数)の潜像画像を付与することができる。すなわち、n個の潜像画像を付与するのであれば、第1の潜像要素群(7A)を第1の潜像要素(9A)で構成し、第2の潜像要素群(7B)を第2の潜像要素(9B)で構成し、第nの潜像要素群を第nの潜像要素で構成し、それぞれの潜像要素が重ならないようにして蒲鉾状要素(8)の上に配置すればよい。また、蒲鉾状要素(8)や潜像要素(9)は、画線に限定されるものではなく、画素であってもよい。これらの要素の具体的な構成については、特許第468283号公報や特許第4660775号公報等に記載の構成を用いることができる。
なお、本発明における正反射とは、物質にある入射角で光が入射した場合に、入射した光の角度と逆方向の同じ角度に強い反射光が生じる現象を指し、拡散反射とは、物質にある入射角度で光が入射した場合に、入射した光の角度と異なる角度に弱い反射光が生じる現象を指す。正反射光下で観察するとは、印刷物に入射した光の角度とほぼ等しい反射角度に視点をおいて観察する状態を指し、拡散反射光下で観察するとは、印刷物に入射した光の角度と大きく異なる角度で観察する状態を指す。
ここまで説明した潜像印刷物(1)は、潜像要素群(7)を特許第4682283号公報や特許第4660775号公報に記載の技術のような特定の有意情報を潜像要素(9)によって分割した画線構成を用いて形成する形態であり、潜像印刷物(1)を傾けることで、ある有意情報から異なる有意情報へとチェンジする、画像のチェンジ効果が生じる形態であった。しかしながら、本発明の潜像印刷物(1)の潜像要素群(7)の構成や、その構成に伴って生じる効果はこれに限定されるものではない。例えば、特許第4844894号公報や特許第5131789号公報に記載の技術のようなモアレが拡大されて視認できる「モアレ拡大現象(Moire Magnification)」を利用した動画効果や、特許第5200284号公報に記載の技術のように、インテグラルフォトグラフィ方式の動画効果を生じさせる形態に適用してもよい。これらについて以下に具体的に説明する。
続いて、図5に示した潜像要素群(7)とは異なる別の画線構成を利用し、モアレ拡大現象(Moire Magnification)と呼ばれる現象を利用して、記号や文字、数字等の有意情報自体をモアレ化して出現させる形態であって、図5に示した正反射光下において画像がチェンジする効果を生じさせるのではなく、正反射光下で出現したモアレが動いて見える動画効果が生じる構成について、図9を用いて説明する。
図9に示す潜像要素群(7)は、特許第4844894号公報や特許第5131789号公報に記載の方法により作製される例であり、潜像要素群(7)は、アルファベットの「J」と「P」を基画像(13A、13B)として、それぞれの基画像(13A、13B)を第一の方向(図中S1方向)に圧縮して一定の幅(W2、W3)とした複数の潜像要素(9A、9B)から成る。一方の圧縮したアルファベットの「J」を第一の潜像要素(9A)として、第一の方向(図中S1方向)に蒲鉾状要素群(6)の配置ピッチ(P1)とは異なるピッチ(P2)で連続して配置し、もう一方の圧縮したアルファベットの「P」を第二の潜像要素(9B)として、第一の方向(図中S1方向)に蒲鉾状要素群(6)の配置ピッチ(P1)とは異なるピッチ(P3)で連続して配置する。
この形態において、正反射光下で出現する模様は、モアレ模様であることから、第一の方向に配置される潜像要素(9)のピッチ(P2、P3)と蒲鉾状要素(8)のピッチ(P1)は、互いにピッチが異なる必要がある。その値は、一方の値が、もう一方の値で割り切れる数値であってはならない。一方の値が、もう一方の値の80%から120%(100%を除く。)程度の数値である場合、視認性が高く、動画効果も高いモアレ模様が出現する。以上が、潜像要素群(7)の画線構成である。
以上の構成で成る潜像要素群(7)が蒲鉾状要素群(6)の上に形成された潜像印刷物(1)の効果について説明する。図10に示すように、拡散反射光下で潜像印刷物(1)を観察した場合、有意情報変化画像(3)中に色相の違いによって区分けされたアルファベットの「C」が視認される。この場合、アルファベットの「C」の文字が赤色でその周囲は緑色で視認される。一方、図10(b)に示すように、正反射光下の特定の観察角度で潜像印刷物(1)を観察した場合、光反射層(5)が放つ極めて強い反射光によって下層にある可視画像(4)の色彩が捉えられなくなり、潜像要素(9)と蒲鉾状要素(8)の干渉によって生じたモアレ模様が基画像(13A、13B)と同じ形として出現する。また、図10(b及びc)に示すように、観察角度を変化させることで、出現したモアレ模様が第一の方向に移動して見える、いわゆる動画効果が生じる。互いにピッチが異なる万線や画素の干渉によってモアレが生じる原理については公知であり、また、サンプリング位置が変化した場合に、モアレ模様が動いて見える原理については、特許第4844894号公報、特許第5131789号公報等に記載の原理と同じであるため説明を省略する。以上が、本発明の潜像印刷物(1)の潜像要素群(7)にモアレ拡大現象を利用した画線構成を適用することで、正反射光下で出現した基画像(13A、13B)が動いて見える形態の説明である。なお、このモアレ拡大現象を利用した画線構成は、図9に記載の構成に限定されるわけではなく、特許第4844894号公報、特許第5131789号公報等に記載のその他の画線構成を用いてもよい。
続いて、図5及び図9で示した画線構成とは異なる、インテグラルフォトグラフィ(Integral Photography)と呼ばれる立体画像の撮像方法によって得られる画像を応用した、モアレと同様の動画効果を生じさせるための画線構成について説明する。これは、特許5200284号公報に記載の画線構成を潜像画線群(7)に適用するものである。
図11に示す潜像要素群(7)は、特定の有意情報を表す基画像(13)に特定の高さ(H)と幅(W2)の大きさのフレーム(図示せず)を当てはめることで基画像(13)を分割し、分割された基画像(13)をそれぞれ取り出して、第一の方向(図中S1方向)に、特定の圧縮率で特定の幅(W2)に圧縮した潜像要素(9)の集合から成る。また、図11の拡大図に示すように、隣り合う潜像要素同士は、基画像(13)に対して、当てはめたフレームを、互いに1ピッチ(P1)だけ第一の方向(S1)にずらして取り出したものを圧縮するため、僅かながら画像が異なる。各潜像要素(9)は、蒲鉾状要素を配置したピッチ(P1)と等しいピッチ(P1)で第一の方向(図中S1方向)に連続して配置することで、潜像要素群(7)が形成されて成る。より具体的な作製方法は、特許5200284号公報に記載の方法を用いる。
図11の潜像要素群(7)の画線構成を用いた場合の潜像印刷物(1)の効果について、図12に示す。図12に示すように、拡散反射光下で潜像印刷物(1)を観察した場合、有意情報変化画像(3)中に色相の違いによって区分けされたアルファベットの「C」が視認される。この場合、アルファベットの「C」の文字が赤色でその周囲は緑色で視認される。一方、図12(b)に示すように、正反射光下の特定の観察角度で潜像印刷物(1)を観察した場合、光反射層(5)が放つ極めて強い反射光によって下層にある可視画像(4)の色彩が捉えられなくなり、潜像要素(9)と蒲鉾状要素(8)の干渉によって生じた潜像画像が基画像(13)と同じ形として出現する。また、図12(b及びc)に示すように、観察角度を変化させることで、出現した基画像(13)が第一の方向に移動して見える、いわゆる動画効果が生じる。インテグラルフォトグラフィ方式の潜像要素群(7)の作製方法及び効果が生じる原理については、特許第5200284号公報と同じであるため説明を省略する。以上が、本発明の潜像印刷物(1)の潜像要素群(7)にインテグラルフォトグラフィ方式を利用した画線構成を適用することで、正反射光下で出現した基画像(13)が動いて見える形態の説明である。なお、このインテグラルフォトグラフィ方式を利用した潜像印刷物(1)の構成は、図11に記載の画線から成る構成に限定されるわけではなく、特許第5200284号公報に記載の画素から成る構成としてもよい。また、画線から成る構成においては、本出願人が出願した特願2013−023228号に記載されている同心円状又は全て画線方向が連続的に変化し様々な画線角度を成す曲万線による構成を用いてもよい。
以下、前述の発明を実施するための形態に従って、具体的に作製した潜像印刷物(1)の実施例について、図1から図7までを用いて詳細に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1について、図1から図7までを用いて説明する。図1に実施例1の潜像印刷物(1)を示す。実施例1の潜像印刷物(1)は、基材(2)上に可視画像(4)が形成され、その上に光反射層(5)が形成され、その上に蒲鉾状要素群(6)が形成され、更にその上に潜像画線群(7)が重ねて形成されて成る。
可視画像(4)は、第一の有意情報としてアルファベットの「C」を表し、アルファベットの「C」の文字である情報部(4A)は赤色で、周囲の背景部(4B)は緑色の異なる色相の色彩として形成した。アルファベットの「C」の文字(4A)を基準にした周囲の背景(4B)の色差ΔEは28であった。基材(2)には、白色コート紙(エスプリコートFM、日本製紙(株))を使用し、光反射層(5)は、透明な薄膜干渉フィルム(MLF テイジン製)を使用し、基材(2)に貼り付けた。この透明な薄膜干渉フィルムは、拡散反射光下では透明であるが、正反射光下では極めて強い反射光を放ち、明度と色相の両方が大きく変化する、優れた明暗フリップフロップ性及びカラーフリップフロップ性の両方の光学特性を有している。
図13に実施例1における光反射層(5)の正反射の明度(L*)及び彩度(C*ab)を示す。光反射層(5)の明度は、変角分光光度計(GCMS―4、(株)村上色彩技術研究所)を使用して測定した。測定条件は、D65光源、10度視野、入射光の入射角45°で固定して、受光角を0°〜80°の範囲として可視光領域の分光反射率を測定し、測定した分光反射率からL*a*b*表色系に基づき、正反射の明度(L*)及び彩度(C*ab)を算出した。図13に示したように、受光角度45°の正反射の明度(L*)は800以上、彩度(C*ab)は700以上の極めて高い値を示している。
図4に蒲鉾状要素群(6)の具体的な構成を示す。蒲鉾状要素群(6)は、幅(W1)0.3mm、インキ皮膜の厚さ0.015mmの蒲鉾状要素(8)が、ピッチ(P1)0.4mmで連続して第一の方向(図中S1方向)に配置される構成とした。この蒲鉾状要素(8)は、UVスクリーン印刷方式により、透明UVスクリーンインキ(UVA9117、(株)セイコーアドバンス)を用いて、基材(2)上に貼付した光反射層(5)上に形成した。
図5に実施例1の潜像要素群(7)を示す。それぞれの潜像要素(9A、9B)を画線幅(W3)0.15mmとし、ピッチ(P1)0.4mmで連続して第一の方向(図中S1方向)に配置することで潜像要素群(7)を作製した。この潜像要素群(7)は、灰色のUVオフセットインキ(BEST CURE UV L 特練マットグレー、T&K TOKA(株))に酸化チタンを含有したUV白インキを10%程度混ぜた混合インキを使用して、UVオフセット印刷で、蒲鉾状要素群(6)の上に重ねて形成し、実施例1の潜像印刷物(1)を得た。蒲鉾状要素群(6)と潜像要素群(7)は、蒲鉾状要素群(6)を形成している蒲鉾状要素(8)の中心と、潜像画線群(7)を形成している潜像要素(9)の中心が一致するように重ねた。
以上の構成で成る潜像印刷物(1)の効果を図7に示す。図7(a)に示すように、拡散反射光下で潜像印刷物(1)を観察した場合、有意情報変化画像(3)中に色相の違いによって区分けされたアルファベットの「C」が視認された。この場合、アルファベットの「C」の文字が赤色でその周囲は緑色で視認された。一方、図7(b)に示すように、正反射光下の特定の観察角度で潜像印刷物(1)を観察した場合、光反射層(5)が放つ極めて強い反射光によって下層にある可視画像(4)の色彩が捉えられなくなり、アルファベットの「C」が目視上消失して、第1の潜像要素群(7A)が表すアルファベットの「A」が視認でき、また、図7(c)に示すように、「A」の文字が視認できる角度とは異なる特定の角度で観察した場合には、第1の潜像要素群(7A)が表すアルファベットの「A」が消失して、第2の潜像要素群(7B)が表すアルファベットの「B」が視認できた。以上のように、本発明の潜像印刷物(1)が所望の性能を発揮することが確認できた。
(比較例1)
比較例1では、実施例1の光反射層(5)のみを、薄膜干渉フィルムから印刷用パールインキで形成した例について説明する。光反射層(5)以外の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
光反射層(5)は、表1に記載の配合で作製した印刷用パールインキで作製した。本インキで作製した印刷皮膜は、拡散反射光下では半透明であって、正反射時には金色の干渉色を放つ光学的特徴を有し、カラーフリップフロップ性に優れる。光反射層(5)の明度L*及び彩度C*abを図13に示す。受光角度45°における明度L*は250程度であり、彩度は70程度であった。
Figure 2017144558
光反射層(5)以外の構成は全て実施例1の印刷物と同じであったにもかかわらず、その効果は全く異なっていた。まず、拡散反射光下では可視画像(4)が視認できたものの、正反射光下では可視画像(4)が消失せず、基画像もアルファベットの「A」と「B」にチェンジすることなく、潜像要素群(7)自体がそのまま視認されるという結果であった。以上のように、印刷インキで形成した皮膜では本発明の効果は発揮できなかった。
(比較例2)
比較例2では、実施例1の光反射層(5)のみを、薄膜干渉フィルムから透明インキで形成した例について説明する。光反射層(5)以外の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
光反射層(5)は、表2に記載の配合で作製した印刷用透明インキで作製した。本インキで作製した印刷皮膜は、拡散反射光下では透明であって、正反射時には光を強く反射する、明暗フリップフロップ性を有する。光反射層(5)の明度L*及び彩度C*abを図13に示す。受光角度45°における明度L*は300程度であり、彩度は15程度であった。
Figure 2017144558
光反射層(5)以外の構成は全て実施例1の印刷物と同じであったにもかかわらず、その効果は全く異なっていた。まず、拡散反射光下では可視画像(4)が視認できたものの、正反射光下では可視画像(4)が消失せず、基画像もアルファベットの「A」と「B」にチェンジすることなく、潜像要素群(7)自体がそのまま視認されるという結果であった。以上のように、印刷インキで形成した皮膜では本発明の効果は発揮できなかった。
1 潜像印刷物
2 基材
3 有意情報変化画像
4 可視画像
5 光反射層
6 蒲鉾状要素群
7 潜像要素群
8 蒲鉾状要素
9 潜像要素
10 光源
11 観察者の視点
12A、12B 光源から入射した光
12C、12D 光反射層で反射された光
13 基画像

Claims (3)

  1. 基材の少なくとも一部に、有意情報変化画像を備え、前記有意情報変化画像は、基材と異なる色の色材で形成された可視画像と、前記可視画像の上に、明暗フリップフロップ性又はカラーフリップフロップ性の少なくともいずれか一方の光学特性と、正反射時の明度L*が400以上又は正反射時の彩度C*abが200以上の少なくともいずれか一方の光学特性を有し、かつ、拡散反射光下で透明又は半透明な光反射層が形成され、前記光反射層の上に、透明又は半透明な蒲鉾状要素が一定のピッチで配置されて成る蒲鉾状要素群と、透明又は半透明であって、正反射光下で前記光反射層の正反射光下の色彩と異なり、かつ、基画像が分割及び/又は圧縮された潜像要素が複数配置されて成る潜像要素群が重なって形成されて成り、前記有意情報変化画像を拡散反射光下で観察すると、前記可視画像が視認され、正反射光下の特定の観察角度で観察すると、前記基画像が潜像画像として主体的に視認され、正反射光下での観察角度を変化させると前記潜像画像が変化及び/又は動的に視認されることを特徴とする潜像印刷物。
  2. 前記可視画像における色差ΔEの値が、前記光反射層が備える前記正反射時の明度L*の30分の1と前記彩度C*abの20分の1のうち、大きい方の値以下であることを特徴とする請求項1記載の潜像印刷物。
  3. 色差ΔEが50以下で構成された前記可視画像が形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の潜像印刷物。
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