JP2017108719A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部材を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能を適切な状態に設定することができる魚釣用リールを提供する。
【解決手段】リール本体と、リール本体に設けられた開口部に装着される保護カバー40と、開口部と保護カバー40との間に挟着される環状のシール部材と、を備えた魚釣用リールであって、開口部の周縁部および保護カバー40の少なくとも一方の周縁部には、シール部材に食い込む突部46が設けられている構成とした。
【選択図】図10

Description

本発明は、魚釣用リールに関するものである。
従来、リール本体の後部を保護する目的で、リール本体の後部を保護カバーで覆った魚釣用スピニングリールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の魚釣用スピニングリールでは、リール本体の後部に設けられたカバー装着部に保護カバーが装着されている。保護カバーは、ねじを締め付けることによってリール本体の後部に固定される。
また、リール本体の後部に開口部を設けて、この開口部を保護カバーで塞ぐように構成した場合に、リール本体の後部と保護カバーとの間にシール部材を介設することが検討されている。シール部材を介設することによって、例えば、海水や塵埃等が開口部から侵入するのを防止することができる。
実開平6−13471号公報
しかしながら、リール本体の後部と保護カバーとの間にシール部材を介設した場合には、ねじの締め付けによってシール部材の位置ずれや変形が生じるおそれがある。シール部材の位置ずれや変形が生じてしまうと、海水や塵埃等の侵入防止機能が十分でなくなるため、好ましくない。
このことは、リール本体の側部に設けられた側部開口部と、この側部開口部に装着される蓋部材と、の間にシール部材を介設する場合等にも、生じるおそれのある共通の課題である。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、シール部材を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能を適切な状態に設定することができる魚釣用リールを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の魚釣用リールは、リール本体と、前記リール本体に設けられた開口部に装着される装着部材と、前記開口部と前記装着部材との間に挟着される環状のシール部材と、を備えた魚釣用リールであって、前記開口部の周縁部および前記装着部材の周縁部の少なくとも一方の周縁部には、前記シール部材に食い込む突部が設けられていることを特徴とする。
この魚釣用リールでは、シール部材を介して開口部に装着部材を装着すると、開口部の周縁部および装着部材の周縁部の少なくとも一方の周縁部に設けられた突部がシール部材に当接してこれに食い込む状態となる。これにより、シール部材の位置ずれや変形が好適に防止される。
また、前記開口部、前記装着部材、および前記シール部材の少なくとも一つに、前記開口部および前記装着部材に対する前記シール部材の相対移動を規制する規制部が設けられているのがよい。このようにすることで、開口部および装着部材にシール部材が好適に保持される。したがって、シール部材を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能をより適切な状態に設定することができる。
また、前記装着部材は、前記リール本体に装着される、前記開口部を覆う保護カバーであるのがよい。このようにすることで、リール本体の開口部と保護カバーとの間のシール部材の位置ずれや変形が好適に防止される。したがって、リール本体の開口部と保護カバーとのシール性が保持される。
また、前記リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作によって回転駆動されるドライブギアと、前端側に釣糸が巻回されるスプールが装着されるスプール軸と、前記スプール軸の後端側を支持し、前記ドライブギアの駆動に伴って前記スプール軸を前後方向に往復駆動させるスプール往復動装置と、を備えている場合には、前記リール本体の後部の後方に、前記カバー部材で覆われる空間部を形成して、前記スプール往復動装置を構成する部材の少なくとも一部を前記リール本体の後部に設けられた前記開口部を通じて前記リール本体の後部の後方に突出させて前記空間部に配置するのがよい。このようにすることで、スプール往復動装置を構成する構成部材の少なくとも一部をボディの後部の後方に配置することができる。また、空間部を利用して密閉された収容スペースを確保することができる。
また、前記開口部が、前記リール本体の側部に設けられた側部開口部であり、前記装着部材が、前記リール本体の側部に装着され、前記側部開口部を覆う蓋部材であるのがよい。このようにすることで、リール本体の側部開口部とカバー部材との間のシール部材の位置ずれや変形が好適に防止される。したがって、リール本体の側部開口部とカバー部材とのシール性が保持される。
また、前記側部開口部および前記蓋部材は円形である場合には、前記側部開口部に対して前記蓋部材が螺合により装着されるのがよい。このようにすることで、蓋部材を側部開口部の周方向に均一な締結力をもって固定することができる。
本発明によれば、シール部材の位置ずれや変形が好適に防止されるので、開口部と装着部材との間の適切な位置にシール部材が保持され、シール部材を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能を適切な状態に設定することができる。
また、規制部によって開口部および装着部材にシール部材が好適に保持されるので、シール部材を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能をより適切な状態に設定することができる。
また、開口部が後部開口部であり装着部材が保護カバーである場合には、後部開口部と保護カバーとのシール性が保持され、後部開口部における海水や塵埃等の侵入防止機能をより適切な状態に設定することができる。
また、構成部材の少なくとも一部が、後部開口部を通じてリール本体の後部から突出する構成では、構成部材の少なくとも一部をリール本体の後部の後方に配置することができるので、リール本体の小型化を図ることができる。また、空間部を利用して密閉された収容スペースを確保することができるので、スプール往復動装置のストロークを好適に確保しつつ、シール部材を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能を適切な状態に設定することができる。
また、側部開口部および蓋部材が円形であり、蓋部材が側部開口部に対して螺合により装着されるものである場合には、蓋部材が側部開口部の周方向に均一な締結力をもって固定されるので、蓋部材の取付強度を確保することができる。したがって、リール本体や蓋部材の耐久性の向上、さらにはハンドル軸の支持強度の向上が期待できる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用スピニングリールの全体構成を示す側面図である。 リール本体を示す側面図である。 蓋部材を取り外したリール本体の側面図である。 要部の内部構造を示す横断面図である。 (a)は蓋部材の一部を示した拡大側面図、(b)は蓋部材の横断面図、(c)はボディの側部開口部と蓋部材の周縁部との締結状態を示す拡大断面図である。 (a)は蓋部材および保護カバーを取り外した状態のリール本体の側面図、(b)は保護カバーを取り外した状態のリール本体の後面図、(b)は保護カバーを取り付けたリール本体の後面図である。 (a)は支持部材が取り付けられた状態を示すリール本体の側面図、(b)は支持部材の側面図、(c)は(b)のA−A線断面図である。 (a)は摺動子がストロークの最後端位置にある場合を示すリール本体の縦断面図、(b)はカバー装着部に対する保護カバーの上部の係止構造を示す縦断面図である。 保護カバーを示す図であり、(a)は前面図、(b)は側面図、(c)は後面図である。 保護カバーを示す図であり、(a)は図9(a)のB−B線断面図、(b)は図9(a)のC−C線断面図、(c)は図9(a)のD−D線断面図、(d)は図9(b)のE−E線断面図である。 シール部材を示す図であり、(a)は前面図、(b)は後面図、(c)は側面図である。 シール部材を示す図であり、(a)は前方右側方から見た斜視図、(b)は後方右側方から見た斜視図、(c)は図11(a)のF−F線断面図、(b)は図11(b)のG−G線断面図である。 (a)はカバー装着部に対するシール部材と保護カバーとの組み付け状態を示す横断面図、(b)は要部の拡大断面図である。 (a)〜(c)はカバー装着部に対するシール部材と保護カバーとの組み付け状態の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係る魚釣用リールとしての魚釣用スピニングリールの実施形態について図面を参照して説明する。各実施形態において、同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の説明において、「前後」「上下」を言うときは、図1に示した方向を基準とし、「左右」を言うときは、図4に示す方向を基準とする。
(第1実施形態)
図1に示すように、主として、魚釣用スピニングリール100は、リール本体1と、リール本体1の前側に回転可能に設けられたロータ2と、ロータ2の回転運動と同期して前後方向移動可能に設けられたスプール3と、を備える。
図2に示すように、リール本体1は、側面視で外形が略円形状に形成されたボディ10と、ボディ10の上部に一体形成され図示しない釣竿に装着される脚部11(図1参照)と、ボディ10の前側に設けられた筒状のボディ前部12と、を備える。ボディ10の左側部には、側部開口部13が形成されている。側部開口部13には、蓋部材30が取り付けられている。側部開口部13および蓋部材30は、側面視で円形に形成されている。
ボディ10の後部には、シール部材50を介して保護カバー40が装着されている。
なお、図2では蓋部材30の側面形状を簡略化している。
図3に示すように、ボディ10には、側部開口部13を開口として有底略円筒状の壁で囲まれた収容空間S1が形成されている(図4参照)。収容空間S1には、駆動軸筒7の後部、駆動軸筒7に挿通されるスプール軸8の後部、およびスプール軸8(スプール3、図1参照)を前後往復動させるためのスプール往復動装置70が配置されている。駆動軸筒7およびスプール軸8は、ボディ前部12の前方へ延出している。駆動軸筒7の後部には、ピニオンギヤ7aが形成されている。スプール軸8の後部は、ピニオンギヤ7a(駆動軸筒7)の後端よりも後方に延出している。
ここで、収容空間S1は、少なくともボディ10の内周壁10f(図8(a)参照)で仕切られている。
スプール往復動装置70は、前後方向に延びるガイド軸71と、右側面に案内溝73が形成されてガイド軸71に沿って移動する摺動子72と、案内溝73に係合する偏芯突部75が形成された連動歯車74(構成部材)とを備える。スプール軸8の後端には、後方に突出して摺動子72に連結する連結部8a(図4参照)が設けられ、スプール軸8と摺動子72とが一体になっている。
図4に示すように、ボディ10内には、左右方向に延在するハンドル軸5が設けられている。ハンドル軸5は、軸受5a,5bを介してボディ10と蓋部材30とに回転可能に支持されている。ハンドル軸5には機能部材としてのドライブギャ6および軸筒(歯車)6aが固定されている。ハンドル軸5の左端部には、連結軸5cを介してハンドル5d(図1参照)が取り付けられている。
ドライブギャ6は、ハンドル軸5の左側に固定されているとともに、前側でピニオンギヤ7aに噛合している。軸筒6aは、ハンドル軸5の右側に固定されているとともに、後側で連動歯車74に噛合している。
このため、ハンドル5dの巻き取り操作が行われると、巻き取り操作による駆動力がハンドル軸5、ドライブギャ6、ピニオンギャ7aを介して駆動軸筒7に伝達し、駆動軸筒7とともにロータ2が回転する。また、これとともにスプール3がスプール軸8やスプール往復動装置70を介して前後往復動される。これにより、釣糸は、ロータ2(図1参照)の図示しない釣糸案内部を介してスプール3の巻回胴部3a(図1参照)に均等に巻回される。
次に、各部の構成について詳細に説明する。図4に示すように、側部開口部13は、円筒状の内周面13aを備えている。内周面13aは、ハンドル軸5の外周面と平行な面である。内周面13aの奥側には、図5(c)に示すように、雌ねじ13bが形成されている。側部開口部13の開口周縁部には、断面凹状の嵌合受部17が周方向に亘って形成されている。嵌合受部17は、底面部17aと、この底面部17aから断面アール状に立ち上がる立上り部17bと、を備えている。
側部開口部13の内径は、図3,図4に示すように、ドライブギャ6の外径よりも大きく形成されている。これにより、ハンドル軸5、ドライブギャ6および軸筒6aは、側部開口部13を通じて収容空間S1内に挿入され、ボディ10に組み付けられる。別言すれば、側部開口部13は、円形で大径のドライブギャ6を挿通可能な相似形の大きな内径に形成されている。
このような側部開口部13は、ボディ10と同芯円状に形成されている。これによって、釣糸巻き取り時等にボディ10に生じる応力をボディ10の周方向に好適に分散することができるので、ボディ10の耐久性の向上ひいてはリール本体1の耐久性の向上を図ることができる。
収容空間S1内には、図3に示すように、支持リブ19が形成されている。支持リブ19は収容空間S1の底部となるボディ10の右側部の内面10gに突設されている。支持リブ19には上部支持部19a,下部支持部19bが一体に設けられている。上部支持部19aは後方へ向けて開口する有底円筒状を呈している。上部支持部19aには、スプール往復動装置70のガイド軸71の前端部が支持されている。下部支持部19bは前後方向へ貫通する円筒状を呈しており、軸受部として機能している。下部支持部19bには、駆動軸筒7の後端部が支持されている。
蓋部材30は、図2に示すように、側部開口部13に取り付けられ、側部開口部13を液密に閉塞するとともに、ハンドル軸5の右端側を支持する役割をなす。蓋部材30は、図5(b)に示すように、断面が山形状を呈しており、周壁部31と、周壁部31の中央部に一体的に設けられた円筒部32と、周壁部31の外周縁部に設けられた円筒状の挿入部33と、を備えている。
周壁部31の外側面(右側面)および内周面(左側面)には、肉抜き部31bが形成されている。これにより蓋部材30の軽量化が図られている。円筒部32は、奥側となる左側部が段状に拡径しており、この拡径した部分に軸受5a(図4参照)が収容されている。蓋部材30は、軸受5aを介してハンドル軸5の左端側を支持している。
なお、図4に示すように、ハンドル軸5の右端側は、軸受5bを介してボディ10に設けられたハンドル支持部10eに支持されている。
挿入部33は、側部開口部13に向けて延在し、側部開口部13に挿入される部位である。挿入部の先端(右端)の外周部には、図5(c)に示すように、雄ねじ33aが形成されている。雄ねじ33aは、側部開口部13の雌ねじ13bに螺合可能である。これにより、側部開口部13に対して蓋部材30自体を螺合によって締結固定することができるので、蓋部材30の組み付けが行い易い。
雄ねじ33aよりも基端側となる挿入部33の外周部には、側部開口部13の内周面13aに当接する円筒状の当接面(当接部)33bが形成されている。当接面33bは、側部開口部13に蓋部材30を螺合により取り付けた際に、側部開口部13の内周面13aに対して周方向に当接して調芯作用をなす。これにより、側部開口部13と蓋部材30との同芯度が得られる。したがって、加工精度を高めなくても側部開口部13と蓋部材30との間に隙間が形成され難い。また、蓋部材30の中心とボディ10の中心とが一致するので、ハンドル軸5の傾倒が防止され、ハンドル5dの回転操作性および噛合性能が安定向上する。
なお、当接面33bは、側部開口部13の内周面13aに対して周方向に間隔を空けて部分的に当接するように構成してもよい。
挿入部33の外周面には、雄ねじ部33aと当接面33bとの間に収容凹部33cが形成されている。収容凹部33cには、シール材としてOリング33dが外嵌されている。
蓋部材30の外周縁部には、周方向外側に延在するフランジ状の嵌合部37が形成されている。嵌合部37は、側部開口部13の嵌合受部17の立上り部17bとの間に僅かな隙間(図示では隙間を有しているが接触嵌合も可能)を有した状態で底面部17aに当接し、嵌合受部17に対してインロー嵌合する。このようなインロー嵌合によって、組込基準面が外部に露出することがない。したがって、組込基準面に隙間が形成されたとしても、インロー嵌合部が防塵防水部として機能し、例えば、海水や水、あるいはこれらに混じった砂、異物等が侵入するのを遮ることができる。つまり、インロー嵌合部によって釣糸や海水、異物等の侵入防止が実現される。
また、インロー嵌合によって、嵌合部37の側方への突出量が抑えられている。これにより、リール操作時等に釣糸が解れた場合にも、解れた釣糸が蓋部材30の外周縁部に引っ掛かり難くなっている。
なお、図5(c)に示すように、蓋部材30の外周縁部の外面30gと、側部開口部13の外周縁部の外面13gとは、嵌合部37(嵌合受部17)を挟んで略連続する傾斜面とされている。これによって、解れた釣糸がより引っ掛かり難い構成となっている。
図5(c)に示すように、嵌合部37と当接面33bとの間には、断面湾曲凹状の小径部38が形成されている。小径部38には、グリスやオイル等の潤滑剤が塗布されている。潤滑剤によって、蓋部材30のスムーズな取り付けが可能になるとともに、側部開口部13の内周面13aとのシール性が高められている。
なお、同様に、嵌合受部17や嵌合部37に対してグリスやオイル等の潤滑剤を塗布してもよい。
ボディ10とボディ前部12との境界部には、図2,3に示すように、薄板状を呈するフランジ部16が設けられている。フランジ部16の左側部には、図2に示すように、凹状部16bが形成されている。凹状部16bは、蓋部材30の前端部30eの形状に沿って前方へ向けて凹設されている。これにより、蓋部材30の前端部30eは、フランジ部16の上部後面16aよりも前方に入り込むように位置している。また、蓋部材30の前端部30eは、図1に示すように、ロータ2との位置関係において、ロータ2の最後端部2aよりも前方に位置している。さらに、蓋部材30の前端部30eは、図2に示すように、ボディ前部12を覆う有底円筒状のカバー12aとの位置関係において、カバー12aの後端部12bよりも前方に位置している。このような位置関係に蓋部材30の前端部30eが位置することによって、ボディ10の前後方向のコンパクト化を図りつつ、蓋部材30の大径化が可能となっている。なお、凹状部16bは、蓋部材30を取り付ける際の逃げ部となる。
ボディ10の左側部の後部には、図2,3に示すように、側部開口部13(蓋部材30)に沿うようにしてボディ10の上部から下部に亘る湾曲状の架橋部14が形成されている。架橋部14の外形状は、側部開口部13(蓋部材30)と同芯円状に形成されている。架橋部14は、図3に示すように、側部開口部13の開口縁部の一部を構成している。
なお、架橋部14は、側部開口部13と同芯円状に形成されたものを示したが、これに限られることはなく、側部開口部13の中心(ハンドル軸5の中心)に対して前側または後側に偏芯したものであってもよい。また、架橋部14は、側面視で外形状が直線状部分を含むものであってもよい。
ボディ10の後部には、図6(a)に示すように、開口部として後部開口部15が形成されている。後部開口部15は収容空間S1に連通している。後部開口部15の周縁部には、後方へ向けて突出する縁リブ15aが形成されている。本実施形態では、図3に示すように、後部開口部15を通じてスプール往復動装置70の連動歯車74の一部、ストローク位置が最後端位置にあるときの摺動子72の一部、およびガイド軸71の後端部71aが、ボディ10の後部から後方へ突出している。つまり、後部開口部15は、これらの部材が挿通配置される大きさおよび形状を備えている。なお、これらの部材が後部開口部15を通じてボディ10の後方に突出するので、その分、収容空間S1は、コンパクトな大きさに形成されている。
また、リール本体1(ボディ10)の後部の後方に配置することができるので、リール本体1(ボディ10)の小型化を図ることができる。また、リール本体1(ボディ10)の後部の後方のスペースを有効利用してスプール往復動装置70の前後ストロークを好適に確保することができる。
後部開口部15の周りには、図6(a)に示すように、カバー装着部18が形成されている。カバー装着部18には、シール部材50を介して保護カバー40が取り付けられている(図6(b)参照)。保護カバー40の内側には、図4に示すように、空間部S2が形成されている。空間部S2には、前記したように、ボディ10の後部から突出した連動歯車74の一部および摺動子72の一部が収容される。つまり、連動歯車74の一部および摺動子72の一部は、シール部材50を介して装着される保護カバー40で覆われて液密に収容されている(図3参照)。ボディ10の後部から突出するガイド軸71の後端部71aは、図3,図7(a)に示すように、保護カバー40の内側に設けられる支持部43cに支持されている。
スプール軸8およびスプール往復動装置70の各部材は、後記するように、後部開口部15を通じてリール本体1の後方から組み付けられる。
ボディ10の右側部には、図4に示すように、取付部20が凹設されている。取付部20は、図7(a)に示すように、側面視でカム形状を呈しており、ボディ10の左側部に設けられた円筒状のハンドル支持部10e(図4参照)の周りに形成されている。取付部20には、同じくカム形状に形成された支持部材21が取り付けられている。
支持部材21は、図7(b)(c)に示すように、板状を呈している。支持部材21は、外周部22aが厚肉に形成され、内周部22bが薄肉に形成されている。外周部22aの先端左側面には、左側方へ突出するボス部23が形成されている。ボス部23は、図4に示すように、取付部20に形成された挿入孔20aを通じて収容空間S1に突出している。ボス部23には、軸受23bを介して連動歯車74が支持されており、ボス部23は、連動歯車74の支軸として機能している。つまり、連動歯車74は、ボディ10に対して直接支持されることなく、ボディ10に取り付けられる支持部材21によって支持されるように構成されている。したがって、ボディ10は、その右側部の内面に、連動歯車74を支持するためのボス部を形成する必要のない構造となっている。
これによって、収容空間S1の底面を構成しているボディ10の右側部の内面を略平らに形成することができ、スプール軸8やスプール往復動装置70の各部材を後部開口部15を通じてスムーズに組み付けることができる。
軸受23bは、図4に示すように、内輪の右端がボス部23の段部に当て付けられており、外輪の右端が連動歯車74の段部に当て付けられている。また、軸受23bは、内輪の左端がねじ穴23aに螺合される止めねじ23cで抜け止めされている。
取付部20における挿入孔20aの周縁部には、防塵防水用としてOリング23d(図7(a)に破線で図示)が配置されている。
支持部材21のボス部23の近傍には、図7(b)(c)に示すように、突部26が設けられている。突部26は、取付部20に向けて突出しており、取付部20に設けられた位置決め穴20c(図7(a)参照)に係止される。突部26は、取付部20に対する支持部材21の位置決め用部材として機能する。
支持部材21の内周部22bは、図7(b)に示すように、円形帯状に形成されている。内周部22bは、図4に示すように、ボディ10のハンドル支持部10eを囲んでいる。内周部22bの右側面には、図4に示すように、固定部材24の環状部24aが当接している。
固定部材24は、支持部材21を抜け止め固定する部材であり、ボディ10のハンドル支持部10eに螺合により取り付けられている。固定部材24を締め付けることで、環状部24aが支持部材21の内周部22bに当接し、支持部材21が取付部20に固定される。固定部材24の先端部24bには、螺合によりハンドルキャップ25が取り付けられている。
支持部材21を取付部20に取り付けることによって、連動歯車74を支持する位置(ボス部23の位置)が決まり、ハンドル軸5と連動歯車74の軸との軸間距離が決定する。これにより、前記軸間距離が異なる距離となるように支持部材21の仕様を変更することによって、異なる径(異なる仕様)の連動歯車74を支持することができ、ストローク量を変更することが可能となる。したがって、魚釣用スピニングリール100の仕様変更を低コストで容易に行うことができる。この場合、異なる仕様の支持部材21を取付可能とするために、取付部20の挿入孔20aの形状を、例えば、大径の円形状に形成したり、長穴形状に形成したりしてもよい。
なお、支持部材21によって仕様変更が可能となるので、リール本体1の共有化も可能となる。したがって、リール本体1を製造する際の金型をリールの仕様毎に数種類用意する必要がなくなり、仕様変更に伴うコストの低減を図ることができる。また、リールの大きさの枠を超えた部品の共通化も可能となる。これにより、リール価格上昇の抑制を図ることも可能である。
また、ボディ10にボスを形成する必要がないので、架橋部14とボス部23とが側面視で重なるレイアウトのような加工に困難性を有する構造であっても、容易に実現することができる。
スプール往復動装置70の摺動子72は、ストロークの最後端位置にある場合に、図8(a)に示すように、ボディ10の後部(架橋部14で仕切られる部位)から後方へ突出する。また、摺動子72のハンドル軸5の対向部には凹部72aが形成されており、ストロークの最前端位置にある場合に、ハンドル軸5の中心O1を上下方向に凹部72aで受け入れて跨ぐように位置する。このとき、スプール軸8の後端部は、ハンドル軸5の中心O1よりも前方に位置する。これにより、スプール軸8のストローク量が確保されている。
保護カバー40は、図2,図4に示すように、ボディ10の後部に設けられたカバー装着部18にシール部材50を介して着脱可能に取り付けられる。
保護カバー40は、図2に示すように、側面視で略三日月形に形成されている。保護カバー40は、図6(b)に示すように、後面視でスプール軸8(図3参照)を通る中心線O2を基準として、中心線O2の左側よりも右側が幅広な形状に形成されている。保護カバー40は、図4に示すように、横断面が凹状に形成されており、ボディ10の収容空間S1に連通する空間部S2を形成している。空間部S2は、保護カバー40の内側の上下方向の略全体に亘って形成されている。保護カバー40は、図8(a)に示すように、その上端部および下端部に設けられたねじ孔40a,40bに挿通した固定ねじ40cを、カバー装着部18の上部ボス部10cおよび下部ボス部10dに締め付けることによってカバー装着部18に取り付けられる。
次に、ボディ10に対するスプール軸8およびスプール往復動装置70の組み付け手順について説明する。組み付けにあたって、はじめに、後部開口部15を通じてスプール往復動装置70のガイド軸71を収容空間S1に挿入し、ガイド軸71の先端部を上部支持部19aに差し込む。この状態でガイド軸71の後端部71aは、後部開口部15を通じて、ボディ10の後部から後方に突出する。
続いて、スプール軸8の後端の連結部8a(図4参照)に、図示しないねじを用いて摺動子72を連結する。そして、摺動子72に連動歯車74を近づけ、連動歯車74の偏芯突部75を摺動子72の案内溝73に係合させた状態にして、スプール軸8とともに摺動子72および連動歯車74を後部開口部15を通じて収容空間S1に挿入する。なお、連動歯車74には予め軸受23bを装着しておく。
その後、スプール軸8の先端部を駆動軸筒7の空洞部に挿入する。挿入する過程で、摺動子72が後部開口部15に近づいたら、ボディ10の後部から突出しているガイド軸71の後端部71aに摺動子72の図示しないガイド孔を合わせ、ガイド軸71に摺動子72を係合する。これにより摺動子72および連動歯車74はガイド軸71に沿って挿入される。
その後、ボディ10の右側方からボディ10の取付部20に支持部材21を取り付け、挿入孔20aを通じてボス部23を収容空間S1内に突出させ、連動歯車74の軸受23bに挿通する。
その後、軸受23bのねじ穴23aに止めねじ23cを螺合し、ボス部23に連動歯車74を抜け止め保持する。
以上により、後部開口部15を通じてスプール軸8およびスプール往復動装置70を収容空間S1に組み付けることができる。なお、上記組み付け順は一例を示すものであり、適宜状況に応じて変更可能である。
このように、後部開口部15を通じてスプール往復動装置70を容易に組み付けることができるので、生産性が向上する。このことは、コストの低減に寄与する。また、容易に組み付けることができるので、リール本体1における構成部材の配置の自由度が高まり、設計の自由度が増す。
さらに、支持部材21の仕様を変更することによって、ハンドル軸5と連動歯車74の軸との軸間距離を異なる距離に変更して外径の異なる連動歯車74を支持することができるので、スプール軸8のストローク長を容易に変更することができる。
保護カバー40は、図2に示すように、ボディ10の後部下部に配置される基部41と、基部41の後端から後方斜め上方へ延在する後傾部42と、後傾部42の上端から後方斜め前方へ延在する前傾部43と、基部41と後傾部42と前傾部43とに亘って形成された左右両側部44,45(図2では左側部44のみ図示)と、を備えている。基部41、後傾部42および前傾部43の(外面)は、略平に形成されている。
基部41の内側(上面)には、図9(a),図10(a)に示すように、基部ボス部41aが突出形成され、この基部ボス部41aにねじ孔40bが形成されている。基部ボス部41aは、カバー装着部18の下部ボス部10d(図6(b)参照)に当接される。ねじ孔40aの口縁には、基部ボス部41aに螺着される止めねじ40c(図8(a)参照)の頭部が当接され、止めねじ40cを締め付けることによって、基部41がカバー装着部18に固定される。ねじ孔40aの口縁部は、止めねじ40cの頭部が基部41の外面から突出しない深さに形成されている。
基部41の前端部41cは、図8(a)に示すように、カバー装着部18の下部後壁18aに対応する形状とされており、下部後壁18aに対してシール部材50を挟んで後方から当て付けられる。
後傾部42は、図8(a)に示すように、ボディ10の後部開口部15から突出するスプール往復動装置70の連動歯車74や摺動子72に対して接触することのない間隔を空けて配置されている。後傾部42の側方において、右側部45には、図10(b)に示すように、補強用リブ45aが形成されている。
前傾部43は、ボディ10の後部上部を覆っている(図8(a)参照)。前傾部43の内側(前面)には、図9(a),図10(a)(b)に示すように、上部凹部43a、ねじ孔40aおよび支持部43cが形成されている。上部凹部43aは、図8(b)に示すように、カバー装着部18の上部突起部18cに対応して係止可能に凹設されている。上部凹部43aは、保護カバー40の上部の位置決め部として機能する。上部凹部43aの上端縁部には、シール部材50の上部の第六規制部59aが係止される。
前傾部43の上端部43dは、カバー装着部18の上部後壁18bに対応する形状とされており、上部後壁18bに対してシール部材50を挟んで後方から当て付けられる。
ねじ孔40aは、図10(a)(b)に示すように、前傾部43の内側(前面)に突出形成された前傾部ボス部41eに形成されている。支持部43cは、図8(a)に示すように、ガイド軸71の後端部71aを支持する。
なお、保護カバー40をシール部材50を介してカバー装着部18に取り付ける際には、カバー装着部18の上部突起部18cに対して前傾部43の上部凹部43aを引っ掛けておいてから、上部凹部43aを中心として保護カバー40を下方へ回動させることで、カバー装着部18に対する保護カバー40の位置合わせを容易に行うことができる。
保護カバー40の前縁部には、図10(c)(d)に示すように、前方へ向けて突出する突部としての突起部46が形成されている。突起部46は、図9(a)に示すように、前傾部43の上端部43dの前縁部、左右両側部44,45の前縁部、および基部41の前縁部に亘って環状に形成されている。突起部46は、図10(c)(d)に示すように、断面略三角形状の先細り形状とされており、対向するシール部材50の対向面に当接してシール部材50に対してめり込むようになっている。
なお、突起部46は、環状に形成されたものに限られることはなく、部分的な切れ目を有していてもよい。
シール部材50は、図2に示すように、カバー装着部18と保護カバー40との間に挟着される部材である。シール部材50は、図11(a)(b),図12(a)(b)に示すように、後部開口部15の縁リブ15a(図6(b)参照)に沿う環状を呈しており、ボディ10の収容空間S1および保護カバー40の空間部S2を液密にシールしている(図13(a)参照)。
シール部材50は、図11(a)(b)に示すように、下縁部51と、上縁部52と、下縁部51と上縁部52とを繋ぐ左縁部54および右縁部55とを備えている。下縁部51の後面には、保護カバー40の基部41の前縁部が当接され、上縁部52の後面には、同じく前傾部43の前縁部が当接される。また、左縁部54の後面には、同じく左側部44の前縁部が当接され、右縁部55の後面には、同じく右側部45の前縁部が当接される。これにより、下縁部51、上縁部52、左縁部54、および右縁部55には、保護カバー40の各前縁部の突起部46がめり込む状態となる。
シール部材50の下部には、カバー装着部18の下部ボス部10d(図8(a)参照)が挿通される切れ込み部53が形成されている。切れ込み部53は、下縁部51と、左縁部54の下部幅広部54aと、右縁部55の下部幅広部55aと、で囲われて形成されている。
シール部材50の上部には、カバー装着部18の上部ボス部10c(図8(a)参照)が挿通される挿通部56が形成されている。挿通部56は、上縁部52と、左縁部54の上部幅広部54bと、右縁部55の上部幅広部55bと、左縁部54と右縁部55とを連結する連結部57と、で囲われて形成されている。
連結部57には、凹状の切欠部57dが形成されている。切欠部57d内には、スプール往復動装置70のガイド軸71の後端部71a(図8(a)参照)が挿通される。連結部57の前面は、図12(a)に示すように、左縁部54の前面および右縁部55の前面よりも後方に位置している。これにより連結部57の左右側方には、段差状の第一規制部57aおよび第二規制部57bが形成されている。
第一規制部57aは、後部開口部15の縁リブ15a(図6(b)参照)の左上角部周りの外縁に沿って係止される。第二規制部57bは、図12(a)に示すように、前面視で略L字形状に形成されている。第二規制部57bは、後部開口部15の縁リブ15a(図6(b)参照)の右上角部の外縁からこの下方に連続している肩部15b(図6(b)参照)の外縁に沿って係止される。第二規制部57bの内側には、前面視略L字形状の第三規制部57cが形成されている。第三規制部57cは、肩部15b(図6(b)参照)の内縁に沿って係止され、後部開口部15内に配置される。つまり、第二規制部57bと第三規制部57cとによって、縁リブ15aの肩部15bが内外から挟持されるようになっている。
第一規制部57aに連続する左縁部54の内側面54cは、縁リブ15a(図6(b)参照)の左リブの外縁に係止される。また、第二規制部57bに連続する右縁部55の内側面55cは、縁リブ15a(図6(b)参照)の右リブの外縁に係止される。
左縁部54の下部幅広部54aの上方には、左縁部54および下部幅広部54aに沿う左突部54dが形成されている。左突部54dと、左縁部54および下部幅広部54aと、の間には、段差状の第四規制部58aが形成されている。第四規制部58aは、前面視で略L字形状に形成されている。第四規制部58aは、後部開口部15の縁リブ15a(図6(b)参照)の左下角部周りの外縁に沿って係止される。
一方、右縁部55の下部幅広部55aの上方には、右縁部55および下部幅広部55aに沿う右突部55dが形成されている。右突部55dと、右縁部55および下部幅広部55aと、の間には、段差状の第五規制部58bが形成されている。第五規制部58bは、前面視で略L字形状に形成されている。第五規制部58bは、後部開口部15の縁リブ15a(図6(b)参照)の右下角部周りの外縁に沿って係止される。
以上のような第一規制部57a,第二規制部57b、第三規制部57c、第四規制部58aおよび第五規制部58bは、カバー装着部18に対するシール部材50の位置ずれを規制する規制部として機能する。
シール部材50の上部後面には、図12(b)に示すように、後方へ向けて突出する第六規制部59aおよび第七規制部59bが形成されている。第六規制部59aは、挿通部56の上縁に沿って左右方向に延在している。第六規制部59aは、保護カバー40の上部凹部43a(図9(a)参照)の上縁部に係止される。第七規制部59bは、挿通部56の左右の縁部に沿って一対形成されている。第七規制部59bは、保護カバー40の一対の係止穴40f(図9(a)参照)に係止される。
シール部材50の左縁部54および右縁部55の後面には、図12(b)に示すように、後方へ向けて突出する第八規制部59c、第九規制部59dが形成されている。第八規制部59cは、左縁部54の内側面54c、左突部54dおよび下部幅広部54aに沿って上下方向に延在している。第八規制部59cは、保護カバー40の左側部44に形成された段部44e(図10(a),図13(a)参照)に係止される。第九規制部59dは、右縁部55の内側面55c、右突部55dおよび下部幅広部55aに沿って上下方向に延在している。第九規制部59dは、保護カバー40の右側部45に形成された段部45e(図10(b),図13(a)(b)参照)に係止される。
シール部材50の下縁部51の後面には、図12(b)に示すように、後方へ向けて突出する第十規制部59eが形成されている。第十規制部59eは、切れ込み部53の下縁に沿って左右方向に延在している。第十規制部59eは、保護カバー40の基部41の前端部41c(図9(a)参照)の内縁部に係止される。
以上のような第六規制部59a、第七規制部59b、第八規制部59c、第九規制部59dおよび第十規制部59eは、シール部材50と保護カバー40との相対的な位置ずれを規制する規制部として機能する。
保護カバー40をカバー装着部18に装着する際には、カバー装着部18に対してシール部材50を装着してから保護カバー40を装着してもよいし、シール部材50を保護カバー40に装着してから、シール部材50と保護カバー40とを一緒にしてカバー装着部18に装着してもよい。
カバー装着部18に対してシール部材50が装着されると、カバー装着部18の縁リブ15aの外縁に沿って、シール部材50の第一規制部57a、第二規制部57b、第四規制部58aおよび第五規制部58bが係止される。また、縁リブ15aの肩部15bの内縁に沿って第三規制部57cが係止される。これによって、縁リブ15aの周り(後部開口部15の周り)の所定位置にシール部材50が位置決めされる。
また、カバー装着部18の上部ボス部10cがシール部材50の挿通部56に挿通され、上部ボス部10cの周りにシール部材50の上部が位置決めされる。また、カバー装着部18の下部ボス部10dがシール部材50の切れ込み部53に挿通され、下部ボス部10dの周りにシール部材50の下部が位置決めされる。
シール部材50に対して保護カバー40が装着されると、シール部材50の上部後面の第六規制部59aが保護カバー40の上部凹部43aの上端縁に係止されるとともに、第七規制部59bが保護カバー40の一対の係止穴40fに係止され、シール部材50の上部と保護カバー40の上部(前傾部43)とが位置決めされる。
また、シール部材50の第八規制部59cが保護カバー40の左縁部54の内側面54cに係止されるとともに、第九規制部59dが保護カバー40の右縁部55の内側面55cに係止され、シール部材50の左縁部54および右縁部55と、保護カバー40の左右両側部44,45とが位置決めされる。
また、シール部材50の第十規制部59eが保護カバー40の基部41の前端部41cの内側縁部に係止される。これにより、シール部材50の下部と保護カバー40の下部(基部41)とが位置決めされる。
そして、保護カバー40のねじ孔40a,40bを通じて止めねじ40c,40cをカバー装着部18の上部ボス部10cおよび下部ボス部10dに螺合して締め付けることによって、保護カバー40がシール部材50を介して、カバー装着部18に液密に固定される。
この場合、止めねじ40c,40cの締め付けによって、保護カバー40の前縁部の突起部46が対向するシール部材50の下縁部51、上縁部52、左縁部54および右縁部55に円環状にめり込み、シール部材50と保護カバー40との相対的な位置ずれが防止される(図13(b)参照)。
以上説明した本実施形態の魚釣用スピニングリールによれば、シール部材50の位置ずれや変形が好適に防止されるので、後部開口部15と保護カバー40との間の適切な位置にシール部材50が保持され、シール部材50を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能を適切な状態に設定することができる。
また、各規制部(例えば縁リブ15aや第一規制部57a等)によって後部開口部15および保護カバー40にシール部材50が好適に保持されるので、シール部材50を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能をより適切な状態に設定することができる。
また、摺動子72の一部、連動歯車74の一部およびガイド軸71の後端部71aをボディ10(リール本体1)の後部の後方に配置することができるので、リール本体1の小型化を図ることができる。また、リール本体1の後部の後方のスペースを利用してスプール往復動装置70のストローク長を好適に確保しつつ、シール部材50を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能を適切な状態に設定することができる。
また、側部開口部13および蓋部材30が円形であり、蓋部材30が側部開口部13に対して螺合により取り付けられるので、蓋部材30が側部開口部13の周方向に均一な締結力をもって固定される。したがって、蓋部材30の取付強度を確保することができる。このことは、リール本体1や蓋部材30の耐久性の向上、さらにはハンドル軸5の支持強度の向上に寄与する。
以上、魚釣用スピニングリールで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、他の形式の魚釣用リールにも適用できる。また、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、図14(a)に示すように、シール部材50の右縁部55の断面をクランク状に形成して、後部開口部15の縁リブ15aに係止される延在部59d1を設けてもよい。延在部59d1を設けることで、縁リブ15aの後面15a1が延在部59d1で覆われ、シール性がさらに向上する。
また、図14(b)に示すように、後部開口部15に縁リブ15aを設けることなく、カバー装着部18をフラットな面に形成してシンプルな構造としてもよい。この場合にも、保護カバー40の前縁部の突起部46がシール部材50の後面に環状に食い込むので、保護カバー40とシール部材50との相対的な位置ずれが好適に規制される。
また、図14(c)に示すように、保護カバー40の右側部45(左側部44)に段部45e(左側部44では段部44e)を設けることなく、略平らな面45e1に形成し、これを第九規制部59d(左側部44では第八規制部59c)に直接係止してもよい。この場合にも、保護カバー40とシール部材50との相対的な位置ずれが好適に規制されるとともに、保護カバー40の形状がシンプルなものとなる。
前記実施形態では、後部開口部15と保護カバー40との間の適切な位置にシール部材50が保持される構成について説明したが、これに限られることはなく、開口部として側部開口部13と蓋部材30との間にシール部材を介設した場合にも、突起部や規制部を設けることによって、側部開口部13と蓋部材30との間の適切な位置にシール部材を保持することができる。この場合にも、シール部材50を用いた海水や塵埃等の侵入防止機能を適切な状態に設定することができる。
さらにまた、前記実施形態では、スプール軸8の後部8aに連結固定した摺動子72を、ハンドル軸5に連動回転する連動歯車74(構成部材)の偏芯突部75に係合させ、ハンドル軸5の回転をスプール軸8の前後往復動に変換させるスプール往復動装置で説明したが、これに限られることはなく、例えば、ピニオンギャ7aを有する駆動軸筒7に連動回転する公知の螺軸(構成部材)に摺動子72を係合させてなるスプール往復動装置を備えた魚釣用スピニングリールに実施してもよい。
1 リール本体
46 突起部(突部)
13 側部開口部(開口部)
15 後部開口部(開口部)
30 蓋部材(装着部材)
40 保護カバー(装着部材)
50 シール部材
57a〜57c 第一規制部〜第三規制部(規制部)
58a 第四規制部(規制部)
58b 第五規制部(規制部)
59a〜59e 第六規制部〜第十規制部
30 蓋部材(装着部材)

Claims (6)

  1. リール本体と、前記リール本体に設けられた開口部に装着される装着部材と、前記開口部と前記装着部材との間に挟着される環状のシール部材と、を備えた魚釣用リールであって、
    前記開口部の周縁部および前記装着部材の少なくとも一方の周縁部には、前記シール部材に食い込む突部が設けられていることを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記開口部、前記装着部材、および前記シール部材の少なくとも一つには、前記開口部および前記装着部材に対する前記シール部材の相対移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記装着部材は、前記リール本体に装着され、前記開口部を覆う保護カバーであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
  4. 前記リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作によって回転駆動されるドライブギアと、前端側に釣糸が巻回されるスプールが装着されるスプール軸と、前記スプール軸の後端側を支持し、前記ドライブギアの駆動に伴って前記スプール軸を前後方向に往復駆動させるスプール往復動装置と、を備え、
    前記リール本体の後部の後方には、前記保護カバーで覆われる空間部が形成されており、
    前記スプール往復動装置を構成する部材の少なくとも一部は、前記リール本体の後部に設けられた前記開口部を通じて前記リール本体の後部の後方に突出し、前記空間部に配置されることを特徴とする請求項3に記載の魚釣用リール。
  5. 前記開口部は、前記リール本体の側部に設けられた側部開口部であり、前記装着部材は、前記リール本体の側部に装着され、前記側部開口部を閉塞する蓋部材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
  6. 前記側部開口部および前記蓋部材は円形であり、前記蓋部材は前記側部開口部に対して螺合により装着されるものであることを特徴とする請求項5に記載の魚釣用リール。
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