JP2017096648A - ガス濃度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より高い精度でセルの温度を制御することのできるガス濃度検出装置を提供する。
【解決手段】ガス濃度検出装置100は、センサセル64を加熱するヒータ66と、ヒータ66を制御するSCU11とを備える。SCU11は、合成抵抗値取得部と、周辺抵抗値取得部と、セル抵抗値算出部と、制御部とを有する。合成抵抗値取得部は、センサセル64の抵抗値であるセル抵抗値、及びセンサセル64に電気的に接続されるリード線L3の抵抗値である周辺抵抗値が合成された合成抵抗値を検出又は推定する。周辺抵抗値取得部は、周辺抵抗値を検出する。セル抵抗値算出部は、合成抵抗値及び周辺抵抗値に基づいて、セル抵抗値を算出する。制御部は、セル抵抗値と、セルの目標温度に対応する目標抵抗値との偏差に基づきヒータ66を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、被測定ガス中のガス成分の濃度を検出するガス濃度検出装置に関する。
従来、この種のガス濃度検出装置としては、特許文献1に記載の装置が知られている。特許文献1に記載のガス濃度検出装置は、ポンプセルと、センサセルと、ヒータと、制御回路とを備えている。ポンプセルは、被測定ガス中の酸素濃度を減少させる。センサセルには、酸素濃度減少後の被測定ガスが供給される。センサセルには、酸素濃度減少後の被測定ガス中のNOx濃度に応じた電流が流れる。NOxは窒素酸化物である。制御回路は、センサセルに流れる電流を検出し、このセンサセル電流に基づいて被測定ガス中のNOx濃度を検出する。ヒータは、センサセルを加熱することにより、センサセルの温度を所定の温度に保持する。これにより、センサセルの出力を安定化させることができるため、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。制御回路は、センサセルの抵抗値を検出し、このセンサセルの抵抗検出値に基づいてヒータを制御している。
特開2000−171439号公報
ところで、特許文献1に記載の制御回路により検出されるセンサセルの抵抗検出値には、センサセルの電極の抵抗値だけでなく、周辺部材の抵抗値が含まれている。周辺部材は、例えば制御回路とセンサセルの電極とを電気的に接続するリード線である。したがって、センサセルの抵抗検出値は、周辺部材の抵抗値の分だけセンサセルの実際の抵抗値からずれる。センサセルの実際の抵抗値が小さくなるほど、周辺部材の抵抗値の影響が相対的に大きくなるため、センサセルの抵抗検出値の誤差が大きくなる。このような状況では、制御回路がセンサセルの抵抗検出値に基づいてヒータ制御を実行すると、センサセルの温度を目標温度に制御することが困難となるため、NOxの検出精度が低下する。
一方、周辺部材の抵抗値の影響を小さくするためには、センサセルの実際の抵抗値を大きくすることが考えられる。しかしながら、センサセルの実際の抵抗値が大きくなるほど、センサセルの抵抗値の温度感度が急峻になる。よって、センサセルの抵抗検出値とセンサセルの実際の温度との関係にずれが生じ易くなる。このような状況でも、センサセルの抵抗検出値に基づいてヒータの制御を実行した場合に、センサセルの温度を目標温度に制御することが困難となるため、同様にNOxの検出精度が低下するという問題が生じ得る。
なお、このような課題は、センサセルの抵抗値に基づいてヒータの制御を実行するガス濃度検出装置に限らず、ポンプセル等のセルの抵抗値に基づいてヒータの制御を実行するガス濃度検出装置にも共通する課題である。また、NOxを検出するガス濃度検出装置に限らず、空燃比や酸素濃度、PM濃度等を検出するガス濃度検出装置にも共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より高い精度でセルの温度を制御することのできるガス濃度検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するガス濃度検出装置(100)は、センサ素子(6)のセル(63,64)を流れる電流に基づいて被測定ガス中のガス成分の濃度を検出する。ガス濃度検出装置は、セルを加熱するヒータ(66)と、ヒータを制御するヒータ制御装置(11)とを備える。ヒータ制御装置は、合成抵抗値取得部(119b)と、周辺抵抗値取得部(119c)と、セル抵抗値算出部(119d)と、制御部(119e)とを有する。合成抵抗値取得部は、セルの抵抗値であるセル抵抗値、及びセルに電気的に接続される周辺部材(L1,L2,L3,L4)の抵抗値である周辺抵抗値が合成された合成抵抗値を検出又は推定する。周辺抵抗値取得部は、周辺抵抗値を検出又は推定する。セル抵抗値算出部は、合成抵抗値及び周辺抵抗値に基づいて、セル抵抗値を算出する。制御部は、セル抵抗値と、セルの目標温度に対応する目標抵抗値との偏差に基づきヒータを制御する。
この構成によれば、セルの実際の抵抗値に基づいてヒータを制御することができるため、合成抵抗値に基づいてヒータの制御を行う場合と比較すると、セルの温度を、目標抵抗値に対応した目標温度により高い精度で制御することができる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明によれば、より高い精度でセルの温度を制御することができる。
エンジン排気系の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態のガス濃度検出装置の排気センサの断面構造を示す断面図である。 図2のIII−III線に沿った断面構造を示す断面図である。 第1実施形態のガス濃度検出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態のマイコンによるヒータの制御手順を示す制御ブロック図である。 第1実施形態のマイコンにより実行されるヒータ制御の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のマイコンによるヒータの制御手順を示す制御ブロック図である。 第2実施形態のマイコンにより実行されるヒータ制御の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のメモリに記憶されている周辺抵抗値温度情報の概要を示す図である。 第3実施形態のマイコンにより実行されるヒータ制御の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態のメモリに記憶されている運転状態抵抗値情報の概要を示す図である。 第4実施形態のガス濃度検出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 第4実施形態のマイコンによるヒータの制御手順を示す制御ブロック図である。 第4実施形態のマイコンにより実行されるヒータ制御の手順を示すフローチャートである。 他の実施形態のマイコンによるヒータの制御手順を示す制御ブロック図である。 他の実施形態のガス濃度検出装置の給電経路の概要を模式的に示す図である。
<第1実施形態>
以下、ガス濃度検出装置の第1実施形態について説明する。はじめに、本実施形態のガス濃度検出装置が用いられるエンジン排気系ESの概要について図1を参照して説明する。
図1に示されるように、エンジン排気系ESの排気通路20には、エンジン2から排出される排気が流れる。排気通路20には、エンジン2側から順に、酸化触媒コンバータ4と、SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒コンバータ5とが設けられている。エンジン2は、例えばディーゼルエンジンである。
酸化触媒コンバータ4は、排気に含まれる有害物質を酸化又は還元により浄化するものであって、特に炭素などからなる粒子状物質(PM)を捕集する装置である。酸化触媒コンバータ4は、酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst)40と、パティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter)41とを有している。酸化触媒40は、排気に含まれる炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物などを酸化させ浄化する。また、酸化触媒40は、触媒反応の際に発生する熱により排気温度を上昇させる。パティキュレートフィルタ41は、排気中に含まれる粒子状物質を堆積させる。堆積した粒子状物質は、燃焼によって酸化され浄化される。この燃焼には、酸化触媒40における温度上昇や、添加剤による粒子状物質の燃焼温度低下が利用される。
SCR触媒コンバータ5は、酸化触媒コンバータ4の後処理装置としてNOxを窒素と水に還元する装置であって、選択還元型の触媒であるSCR50を有する。SCR50は、触媒温度が活性温度域にあり、更に図示しない尿素インジェクタから噴射される尿素が添加されているときにNOxを還元浄化するものである。
酸化触媒コンバータ4とSCR触媒コンバータ5との間には、センサ素子としての排気センサ6及び温度センサ8が配置されている。排気センサ6は、SCR触媒コンバータ5通過前の排気中のNOx濃度D1を検出し、検出したNOx濃度D1に応じた検出信号を出力する。温度センサ8は、排気温度TEを検出し、検出した排気温度TEに応じた検出信号を出力する。
SCR触媒コンバータ5の下流側には、センサ素子としての排気センサ7が配置されている。排気センサ7は、SCR触媒コンバータ5通過後の排気中のNOx濃度D2を検出し、検出したNOx濃度D2に応じた検出信号を出力する。
エンジン排気系ESには、SCU(Sensor Control Unit)11が設けられている。SCU11は、ECU(Engine Control Unit)10と、車載ネットワーク12を介して互いに通信可能に接続されている。
SCU11は、CPUやメモリ等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。SCU11には、排気センサ6、排気センサ7、及び温度センサ8のそれぞれの検出信号が取り込まれている。SCU11は、それらの検出信号に基づいてNOx濃度D1、NOx濃度D2、及び排気温度TEを検出する。
ECU10は、CPUやメモリ等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。ECU10は、エンジン2と、エンジン排気系ESとを制御する装置である。ECU10には、外気温センサ30、吸入空気量センサ31、及び回転速度センサ32等の検出信号が取り込まれている。外気温センサ30は、エンジンルーム内の温度である外気温TOを検出し、検出した外気温TOに応じた検出信号を出力する。吸入空気量センサ31は、エンジン2の吸入空気量を検出し、検出した吸入空気量GAに応じた検出信号を出力する。回転速度センサ32は、エンジン2の出力軸であるクランク軸の回転速度を検出し、検出したエンジン回転速度NEに応じた検出信号を出力する。ECU10は、各センサ30〜32の検出信号に基づいて検出される外気温TOや吸入空気量GA、エンジン回転速度NEの他、アクセルペダルの踏み込み量等の各種車両状態量に基づいてエンジン2の駆動を制御する。
ECU10及びSCU11は、車載ネットワーク12を介して互いに通信可能に接続されている。ECU10及びSCU11は、車載ネットワーク12を介して各種情報を授受する。例えばECU10は、NOx濃度D1、NOx濃度D2、及び排気温度TE等のエンジン排気系ESの情報をSCU11から取得することができる。また、SCU11は、外気温TOや吸入空気量GA、エンジン回転速度NE等のエンジン2の運転状態量をECU10から取得することができる。
次に、図2及び図3を参照して、排気センサ6及び排気センサ7の具体的な構造について説明する。なお、排気センサ6及び排気センサ7は同一の構成であるため、以下では、便宜上、排気センサ6の構造について代表して説明する。
図2に示されるように、排気センサ6は、本体部60と、固体電解質体61と、拡散抵抗体62と、ポンプセル63と、センサセル64と、モニタセル65と、ヒータ66とを備えている。
本体部60は、所定の隙間を有して固体電解質体61を厚さ方向に挟むように配置されている。本体部60と固体電解質体61との間に形成される一方の隙間は、測定室601を形成している。本体部60には、本体部60の外周面から測定室601に貫通する導入孔603が形成されている。測定室601には、導入孔603を介して排気通路20内の排気が導入される。本体部60と固体電解質体61との間に形成される他方の隙間は、大気室602を構成している。大気室602には、図示しない本体部60の大気口を介して基準酸素濃度ガスとしての大気が導入される。
拡散抵抗体62は、導入孔603に配置されている。拡散抵抗体62は、アルミナ等の多孔質部材、又は細孔を有する部材からなる。拡散抵抗体62は、測定室601内に導入される排気量を制限する。これにより、一定量の排気を測定室601内に導入することができる。
ポンプセル63は、センサセル64及びモニタセル65よりも導入孔603に近い位置に配置されている。ポンプセル63は、導入孔603から導入される排気中の酸素をポンピングする。具体的には、ポンプセル63は、固体電解質体61と、固体電解質体61の測定室601側の表面に配置されるポンプ電極630と、固体電解質体61の大気室602側の表面に配置される共通セル電極67とにより構成されている。ポンプ電極630は、例えばPt−Au(白金−金)合金等のNOxを分解し難いNOx不活性電極からなる。共通セル電極67は、センサセル64及びモニタセル65に対応する領域まで延びている。ポンプ電極630と共通セル電極67との間には、ポンプ電圧Vpが印加されている。これにより、測定室601内の排気中の酸素がポンプ電極630に接触すると、酸素イオンに変換される。この酸素イオンは、固体電解質体61内を共通セル電極67に向かって流れ、共通セル電極67において電荷を放出して酸素となる。この酸素は、大気室602から大気中に放出される。この際の電荷の流れに応じてポンプ電極630と共通セル電極67との間にポンプ電流Ipが流れる。したがって、ポンプ電流Ipは、ポンプセル63における酸素のポンピング量に応じた値、換言すれば排気中の酸素濃度に応じた値を示す。
センサセル64は、ポンプセル63よりも導入孔603から離間した位置に配置されている。センサセル64は、ポンプセル63を通過した排気中のNOx濃度を検出する。具体的には、センサセル64は、固体電解質体61と、固体電解質体61の測定室601側の表面に配置されるセンサ電極640と、共通セル電極67とにより構成されている。センサ電極640は、Pt−Rh合金(白金−ロジウム合金)等のNOxを分解し易いNOx活性電極からなる。センサ電極640と共通セル電極67との間には、センサ電圧Vsが印加されている。これにより、ポンプ電極630を通過した排気中のNOxがセンサ電極640に接触すると、窒素及び酸素に分解される。センサ電極640において分解された酸素、及び排気中の残留酸素は、センサ電極640から電荷を受け取って酸素イオンとなる。この酸素イオンは、固体電解質体61内を共通セル電極67に向かって流れ、共通セル電極67において電荷を放出して酸素となる。この酸素は、大気室602から大気中に放出される。この際の電荷の流れに応じてセンサ電極640と共通セル電極67との間にセンサ電流Isが流れる。したがって、センサ電流Isは、排気中のNOx濃度及び残留酸素の濃度に応じた値を示す。
モニタセル65は、ポンプセル63よりも導入孔603から離間した位置に配置されている。モニタセル65は、ポンプセル63を通過した排気中の残留酸素の濃度を検出する。具体的には、モニタセル65は、固体電解質体61と、固体電解質体61の測定室601側の表面に配置されるモニタ電極650と、共通セル電極67とにより構成されている。図3に示されるように、モニタ電極650は、センサ電極640と並ぶように配置されている。モニタ電極650は、例えばPt−Au(白金−金)合金等のNOxを分解し難いNOx不活性電極からなる。図2に示されるように、モニタ電極650と共通セル電極67との間には、モニタ電圧Vmが印加されている。これにより、ポンプセル63を通過した排気中の残留酸素がモニタ電極650に接触すると、酸素イオンに変換される。この酸素イオンは、固体電解質体61内を共通セル電極67に向かって流れ、共通セル電極67において電荷を放出して酸素となる。この酸素は、大気室602から大気中に放出される。この際の電荷の流れに応じてモニタ電極650と共通セル電極67との間にモニタ電流Imが流れる。したがって、モニタ電流Imは、排気中の残留酸素の濃度に応じた値を示す。
ヒータ66は、本体部60の内部に設けられている。ヒータ66は、通電に基づき発熱することによりセンサセル64を加熱し、センサセル64の温度を所定温度に保持する。所定温度は、固体電解質体61の活性化温度に相当する。ヒータ66は、SCU11により制御される。したがって、本実施形態のSCU11は、ヒータ制御装置に相当する。
次に、図4を参照して、SCU11の電気的な構成について説明する。
図4に示されるように、ECU10には、車両に搭載されたバッテリ13からリード線L1を介してバッテリ電圧VBが印加されている。このバッテリ電圧VBは、ECU10からリード線L2を介してSCU11にも印加されている。SCU11は、このリード線L1から印加されるバッテリ電圧VBを動作電源として駆動する。
SCU11は、共通駆動回路110と、ポンプセル駆動回路111と、ヒータ駆動回路112と、Im検出回路113と、Is検出回路114と、Ip検出回路115と、共通電圧検出回路117と、ポンプ電圧検出回路118と、マイクロコンピュータ119とを備えている。以下、マイクロコンピュータ119を「マイコン119」と略記する。
共通駆動回路110は、バッテリ電圧VBに基づいてセンサ電圧Vs及びモニタ電圧Vmを生成する。本実施形態では、センサ電圧Vs及びモニタ電圧Vmが同一の電圧値となっている。なお、センサ電圧Vs及びモニタ電圧Vmは異なる電圧値であってもよい。共通駆動回路110により生成されたセンサ電圧Vs及びモニタ電圧Vmは、リード線L3を介してセンサセル64及びモニタセル65に印加される。
ポンプセル駆動回路111は、バッテリ電圧VBに基づいてポンプ電圧Vpを生成する。ポンプセル駆動回路111により生成されたポンプ電圧Vpは、リード線L4を介してポンプセル63に印加される。
ヒータ駆動回路112は、バッテリ電圧VBに基づいてヒータ66への通電を行うことにより、ヒータ66を発熱させる。
Im検出回路113は、モニタセル65を流れるモニタ電流Imを検出する。Im検出回路113は、検出したモニタ電流Imに応じた検出信号をマイコン119に出力する。
Is検出回路114は、センサセル64を流れるセンサ電流Isを検出する。Is検出回路114は、検出したセンサ電流Isに応じた検出信号をマイコン119に出力する。
Ip検出回路115は、ポンプセル63を流れるポンプ電流Ipを検出する。Ip検出回路115は、検出したポンプ電流Ipに応じた検出信号をマイコン119に出力する。
共通電圧検出回路117は、センサ電圧Vs及びモニタ電圧Vmを検出する。共通電圧検出回路117は、検出したセンサ電圧Vs及びモニタ電圧Vmに応じた検出信号をマイコン119に出力する。
ポンプ電圧検出回路118は、ポンプ電圧Vpを検出する。ポンプ電圧検出回路118は、検出したポンプ電圧Vpに応じた検出信号をマイコン119に出力する。
マイコン119は、各検出回路の検出信号に基づいてモニタ電流Im、センサ電流Is、ポンプ電流Ip、センサ電圧Vs、モニタ電圧Vm、及びポンプ電圧Vpを検出する。マイコン119は、ポンプ電流Ipに基づいてポンプセル駆動回路111を制御することにより、ポンプ電圧Vpを制御する。また、マイコン119は、センサ電流Is及びモニタ電流Imに基づいてNOx濃度D1を算出する。
具体的には、センサ電流Isは、排気中のNOx濃度D1及び残留酸素の濃度と相関関係がある。また、モニタ電流Imは、排気中の残留酸素の濃度と相関関係がある。したがって、センサ電流Isからモニタ電流Imを減算すれば、排気中のNOx濃度に応じた電流値を得ることができる。そこで、マイコン119は、センサ電流Isからモニタ電流Imを減算し、その減算値に基づいてNOx濃度D1を演算する。
このように、本実施形態では、排気センサ6及びSCU11により、NOx濃度D1を検出するガス濃度検出装置100が構成されている。
また、マイコン119のメモリ119aには、リード線L3の抵抗値Reが予め記憶されている。リード線L3の抵抗値Reは、例えば排気センサ6とSCU11とが接続された状態で、所定の雰囲気温度(例えば、25℃)にて測定される。この測定されたリード線L3の抵抗値Reがメモリ119aに予め記憶されている。本実施形態では、リード線L3が周辺部材に相当し、リード線L3の抵抗値Reが周辺抵抗値に相当する。また、メモリ119aが記憶部に相当する。
マイコン119は、メモリ119aに記憶されているリード線L3の抵抗値Reと、センサ電流Isとに基づいてセンサセル64の実際の抵抗値であるセンサセル抵抗値Rsを算出する。センサセル抵抗値Rsは、センサセル64の温度と相関関係がある。そこで、マイコン119は、センサセル抵抗値Rsと目標抵抗値Rs*との偏差に基づくフィードバック制御を実行することによりPWM(パルス幅変調)信号を生成し、このPWM信号をヒータ駆動回路112に出力することによりヒータ66を制御する。目標抵抗値Rs*は、センサセル64の目標温度に対応する抵抗値であり、マイコン119のメモリ119aに予め記憶されている。目標抵抗値Rs*は、例えばセンサセル64の目標温度に対応するセンサセル64の抵抗値を予め実験等により測定することで得ることができる。
次に、マイコン119によるヒータ66の制御について詳しく説明する。
図5に示されるように、マイコン119は、合成抵抗値取得部119bと、周辺抵抗値取得部119cと、セル抵抗値算出部119dと、制御部119eとを有している。図6は、これらの構成要素により実行されるヒータ66の制御手順について示したものである。なお、マイコン119は、図6に示される処理を所定の演算周期で繰り返し実行する。
図6に示されるように、合成抵抗値取得部119bは、ステップS10の処理として、センサセル抵抗値Rs、及び周辺部材であるリード線L3の抵抗値Reが合成された合成抵抗値Rcを検出する。具体的には、Is検出回路114により検出されるセンサ電流Isは、センサセル抵抗値Rsだけでなく、周辺部材としてのリード線L3の抵抗値である周辺抵抗値Reが反映された電流値となっている。そこで、合成抵抗値取得部119bは、センサ電圧Vsをセンサ電流Isにより除算することにより合成抵抗値Rcを検出する。
周辺抵抗値取得部119cは、ステップS10の処理に続くステップS11の処理として、周辺抵抗値Reを取得する。具体的には、メモリ119aに記憶されているリード線L3の抵抗値Reをメモリ119aから読み出し、周辺抵抗値Reとして取得する。
セル抵抗値算出部119dは、ステップS11の処理に続くステップS12の処理として、合成抵抗値Rc及び周辺抵抗値Reに基づいてセンサセル抵抗値Rsを算出する。具体的には、セル抵抗値算出部119dは、合成抵抗値Rcから周辺抵抗値Reを減算することによりセンサセル抵抗値Rsを算出する。
制御部119eは、ステップS12の処理に続くステップS13の処理として、ヒータ66の制御を行う。具体的には、マイコン119は、センサセル抵抗値Rsと目標抵抗値Rs*との偏差に基づくフィードバック制御を実行することによりPWM信号を生成し、このPWM信号をヒータ駆動回路112に出力することによりヒータ66を制御する。
以上説明した本実施形態のガス濃度検出装置100によれば、以下の(1)及び(2)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)センサセル64の実際の抵抗値Rsに基づいてヒータ66を制御することができるため、合成抵抗値Rcに基づいてヒータ66を制御する場合と比較すると、より高い精度でセンサセル64の温度を目標温度に制御することができる。
(2)セル抵抗値算出部119dは、合成抵抗値Rcから周辺抵抗値Reを減算した減算値をセンサセル抵抗値Rsとして用いる。これにより、センサセル抵抗値Rsを容易に検出することができる。
<第2実施形態>
次に、ガス濃度検出装置100の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図7に示されるように、本実施形態のマイコン119は、周辺抵抗値用温度取得部119fを更に備えている。図8は、周辺抵抗値用温度取得部119fを含むマイコン119の構成要素により実行されるヒータ66の制御手順を示したものである。なお、マイコン119は、図8に示される処理を所定の演算周期で繰り返し実行する。
図8に示されるように、周辺抵抗値用温度取得部119fは、ステップS10に続くステップS20の処理として、周辺抵抗値Reと相関関係のある周辺抵抗値用温度Teを検出又は推定する。例えば、周辺抵抗値用温度取得部119fは、ECU10から外気温TOを取得し、この外気温TOを周辺抵抗値用温度Teの検出値として用いる。あるいは、周辺抵抗値用温度取得部119fは、ECU10から取得した外気温TOに基づいて所定の演算処理を行うことにより、周辺抵抗値用温度Teの推定値を求める。
周辺抵抗値取得部119cは、ステップS20に続くステップS21の処理として、周辺抵抗値用温度Teに基づいて周辺抵抗値Reを推定する。具体的には、メモリ119aには、図9に示されるような周辺抵抗値用温度Teと周辺抵抗値Reとの関係を示すマップからなる周辺抵抗値温度情報が記憶されている。第1実施形態においては、所定の雰囲気温度(例えば、25℃)におけるリード線L3の抵抗値Reを周辺抵抗値として、マイコン119のメモリ119aに記憶している。しかしながら、リード線L3の抵抗値Reは、雰囲気温度の影響を受ける。よって、第2実施形態では、リード線L3の抵抗値Reと周辺抵抗値用温度Teとの関係を示すマップからなる周辺抵抗値温度情報をマイコン119のメモリ119aに記憶する。リード線L3の抵抗値Reと周辺抵抗値用温度Teとの関係は、SCU11と排気センサ7とをリード線L3により接続した状態で、雰囲気温度を変化させたときのリード線L3の抵抗値を測定することにより求められる。周辺抵抗値取得部119cは、周辺抵抗値用温度Teから周辺抵抗値温度情報に基づいて周辺抵抗値Reを推定する。
以上説明した本実施形態のガス濃度検出装置100によれば、以下の(3)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(3)本実施形態のマイコン119は、周辺抵抗値用温度Teに基づいて周辺抵抗値Reを推定することができるため、周辺抵抗値Reを直接検出する構成を有していない場合でも、周辺抵抗値Reを取得することができる。よって、周辺抵抗値Reを直接検出する構成を有していないガス濃度検出装置100でも、高い精度でのセンサセル64の温度制御が可能となる。
<第3実施形態>
次に、ガス濃度検出装置100の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
排気センサ6やリード線L3の雰囲気温度が高くなると、センサセル64やリード線L3の温度が高くなるため、それらの抵抗値が増加する。例えば、エンジン2の運転状態に応じて排気通路20を流れる排気の温度が上昇すると、排気センサ6やリード線L3の雰囲気温度が高くなる。このような状況では、センサ電流Isや周辺電流Ieが小さくなるため、結果的にセンサセル抵抗値Rsや周辺抵抗値Reを検出することが困難となる。
そこで、図10に示されるように、本実施形態の周辺抵抗値取得部119cは、ステップS10に続くステップS30の処理として、ECU10からエンジン2の運転状態量を取得する。エンジン2の運転状態量は、エンジン2の運転状態を示すパラメータである。周辺抵抗値取得部119cは、エンジン2の運転状態として、エンジン回転速度NEや吸入空気量GA等をECU10から取得する。
次に、周辺抵抗値取得部119cは、ステップS31の処理として、排気センサ6やリード線L3の雰囲気温度が高く、周辺抵抗値Reの検出が困難な状況であるか否かを判定する。例えば、周辺抵抗値取得部119cは、エンジン回転速度NEが所定の回転速度以上である場合には、周辺抵抗値Reの検出が困難な状況であると判定する。あるいは、周辺抵抗値取得部119cは、吸入空気量GAが所定量以上である場合には、周辺抵抗値Reの検出が困難な状況であると判定する。
周辺抵抗値取得部119cは、周辺抵抗値Reの検出が困難な場合には、ステップS31の処理で肯定判断する。この場合、周辺抵抗値取得部119cは、ステップS32の処理として、エンジン回転速度NEや吸入空気量GA等のエンジン2の運転状態量に基づいて周辺抵抗値Reを推定する。例えば、メモリ119aには、図11に示されるようなエンジン回転速度NEと周辺抵抗値Reとの関係を示すマップからなる運転状態抵抗値情報が記憶されている。周辺抵抗値取得部119cは、エンジン回転速度NEから運転状態抵抗値情報に基づいて周辺抵抗値Reを推定する。
一方、周辺抵抗値取得部119cは、周辺抵抗値Reを検出可能な場合には、ステップS31の処理で否定判断する。この場合、周辺抵抗値取得部119cは、ステップS33の処理として、第1実施形態の図6に示されるステップS11と同様の処理を行うことにより、周辺抵抗値Reを取得する。
以上説明した本実施形態のガス濃度検出装置100によれば、以下の(4)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(4)周辺抵抗値取得部119cは、周辺抵抗値Reの検出が困難な場合には、エンジン回転速度NEや吸入空気量GA等のエンジン2の運転状態量に基づいて周辺抵抗値Reを推定する。このような構成によれば。エンジン2の運転状態に応じて周辺抵抗値Reの検出及び推定を選択的に実行することができるため、より適切に周辺抵抗値Reを取得することができる。
<第4実施形態>
次に、ガス濃度検出装置100の第4実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図12に示されるように、本実施形態のSCU11は、Ie検出回路116を更に備えている。Ie検出回路116は、リード線L3のうち、センサセル64に電圧を印加するためのリード線を流れる周辺電流Ieを検出する。Ie検出回路116は、検出した周辺電流Ieに応じた検出信号をマイコン119に出力する。
図13に示されるように、マイコン119は、Ie検出回路116により検出される周辺電流Ieが取り込まれる周辺抵抗値取得部119cを備えている。周辺抵抗値取得部119cは、周辺電流Ie及びセンサ電圧Vsに基づいてリード線L3の抵抗値Re、すなわち周辺抵抗値Reを検出する。セル抵抗値算出部119dは、この周辺抵抗値Reと、合成抵抗値取得部119bにより検出される合成抵抗値Rcとに基づいてセンサセル抵抗値Rsを算出する。
次に、マイコン119によるヒータ66の制御について詳しく説明する。
図14に示されるように、周辺抵抗値取得部119cは、ステップS10の処理に続くステップS40の処理として、周辺抵抗値Reを検出する。具体的には、Ie検出回路116により検出される周辺電流Ieは、周辺部材であるリード線L3の抵抗値が反映された電流値となっている。そこで、周辺抵抗値取得部119cは、センサ電圧Vsを周辺電流Ieで除算することにより周辺抵抗値Reを検出する。
セル抵抗値算出部119dは、ステップS40の処理に続くステップS12の処理として、合成抵抗値Rc及び周辺抵抗値Reに基づいてセンサセル抵抗値Rsを算出する。具体的には、セル抵抗値算出部119dは、合成抵抗値Rcから周辺抵抗値Reを減算することによりセンサセル抵抗値Rsを算出する。
以上説明した本実施形態のガス濃度検出装置100によれば、以下の(5)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(5)周辺抵抗値取得部119cは、周辺抵抗値Reとして、センサセル64とSCU11との間に配置されるリード線L3の抵抗値を検出する。具体的には、周辺抵抗値取得部119cは、センサ電圧Vsを周辺電流Ieで除算することにより周辺抵抗値Reを検出する。これにより、周辺抵抗値Reを容易に検出することができる。
<第5実施形態>
次に、ガス濃度検出装置100の第5実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態のガス濃度検出装置100では、センサセル抵抗値Rsに代えて、ポンプセル63の抵抗値であるポンプセル抵抗値Rpに基づいてヒータ66の制御が行われる。
具体的には、マイコン119のメモリ119aには、ポンプセル63に接続されるリード線L4の抵抗値Reが、予め記憶されている。本実施形態では、リード線L4が周辺部材に相当し、リード線L4の抵抗値Reが周辺抵抗値に相当する。
マイコン119は、図6に示される第1実施形態の制御手順に準じた手順でヒータ66を制御する。次に、マイコン119によるヒータ66の制御について詳しく説明する。
合成抵抗値取得部119bは、ステップS10の処理として、ポンプセル抵抗値Rp、及び周辺部材であるリード線L4の抵抗値Reが合成された合成抵抗値Rcを検出する。具体的には、合成抵抗値取得部119bは、ポンプ電圧Vpをポンプ電流Ipにより除算することにより合成抵抗値Rcを検出する。
周辺抵抗値取得部119cは、ステップS10の処理に続くステップS11の処理として、周辺抵抗値Reを取得する。具体的には、メモリ119aに記憶されているリード線L4の抵抗値Reをメモリ119aから読み出し、周辺抵抗値Reとして取得する。
セル抵抗値算出部119dは、ステップS11の処理に続くステップS12の処理として、合成抵抗値Rc及び周辺抵抗値Reに基づいてポンプセル抵抗値Rpを算出する。具体的には、セル抵抗値算出部119dは、合成抵抗値Rcから周辺抵抗値Reを減算することによりポンプセル抵抗値Rpを算出する。
制御部119eは、ステップS12の処理に続くステップS13の処理として、ヒータ66の制御を行う。具体的には、マイコン119は、ポンプセル抵抗値Rpと目標抵抗値との偏差に基づくフィードバック制御を実行することによりPWM信号を生成し、このPWM信号をヒータ駆動回路112に出力することによりヒータ66を制御する。
以上説明した本実施形態のガス濃度検出装置100によれば、以下の(6)及び(7)に示される作用及び効果を得ることができる。
(6)ポンプセル63の実際の抵抗値Rpに基づいてヒータ66を制御することができるため、合成抵抗値Rcに基づいてヒータ66を制御する場合と比較すると、より高い精度でポンプセル63の温度を目標温度に制御することができる。
(7)セル抵抗値算出部119dは、合成抵抗値Rcから周辺抵抗値Reを減算した減算値をポンプセル抵抗値Rpとして用いる。これにより、ポンプセル抵抗値Rpを容易に検出することができる。
<他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第3実施形態のガス濃度検出装置100では、エンジン2の運転状態量として、エンジン回転速度NEや吸入空気量GAを用いたが、それ以外のパラメータを用いてもよい。例えば、吸気弁及び/又は排気弁の開弁時期や閉弁時期、点火時期をパラメータとして用いてもよい。
・各実施形態のガス濃度検出装置100では、合成抵抗値Rcを直接検出する方法に代えて、合成抵抗値Rcを推定する方法を採用してもよい。例えば、図15に示されるように、マイコン119に合成抵抗値用温度取得部119gを更に設ける。合成抵抗値用温度取得部119gは、合成抵抗値Rcと相関関係のある合成抵抗値用温度Tcを検出又は推定する。具体的には、合成抵抗値用温度取得部119gは、ECU10から外気温TOを取得し、この外気温TOを合成抵抗値用温度Tcの検出値として用いる。あるいは、合成抵抗値用温度取得部119gは、ECU10から取得した外気温TOに基づいて所定の演算処理を行うことにより、合成抵抗値用温度Tcの推定値を求める。合成抵抗値取得部119bは、合成抵抗値用温度Tcに基づいて合成抵抗値Rcを推定する。具体的には、メモリ119aには、合成抵抗値用温度Tcと合成抵抗値Rcとの関係を示すマップからなる合成抵抗値温度情報が記憶されている。合成抵抗値取得部119bは、合成抵抗値用温度Tcから合成抵抗値温度情報に基づいて合成抵抗値Rcを推定する。
・第1〜第4実施形態の周辺抵抗値取得部119cは、周辺抵抗値Reとして、センサセル64とSCU11との間に配置されるリード線L3の抵抗値に加え、例えば図16に示されるように、バッテリ13とECU10との間のリード線L1の抵抗値、及びSCU11とECU10との間のリード線L2の抵抗値を含む抵抗値を用いてもよい。同様に、第5実施形態の周辺抵抗値取得部119cは、周辺抵抗値Reとして、ポンプセル63とSCU11との間に配置されるリード線L4の抵抗値に加え、リード線L1,L2の抵抗値を含む抵抗値を用いてもよい。これにより、ポンプセル63やセンサセル64の周辺抵抗値Reを精度良く検出することができるため、より高い精度でヒータ66を制御することが可能となる。この場合、第1実施形態のリード線L3の抵抗値のように、リード線L1、リード線L2の抵抗値を、リード線が組み付けられた状態で測定し、予めマイコン119のメモリ119aに記憶するとよい。この場合、外気温で各抵抗値を補正してもよい。また、第2実施形態のように、外気温TO等に基づいて各補正値を推定してもよい。
・セル抵抗値算出部119dによるセンサセル抵抗値Rsの算出方法は適宜変更可能である。例えば、セル抵抗値算出部119dは、周辺抵抗値Reに基づいて所定の係数を演算し、この係数を合成抵抗値Rcに乗算することによりセンサセル抵抗値Rsを求めてもよい。また、センサセル抵抗値Rsは、合成抵抗値Rc及び周辺抵抗値Reに基づいてセンサセル抵抗値Rsをマップにより演算してもよい。
・各実施形態の排気センサ6は、モニタセル65を有していない構成であってもよい。換言すれば、各実施形態の排気センサ6は、センサセル64及びポンプセル63のみにより構成されるものであってもよい。
・各実施形態のガス濃度検出装置100の構成は、NOx濃度を検出する排気センサ6に限らず、酸素(O2)センサや空燃比(A/F)センサ、PM(Particulate matter)センサ等のセンサ素子にも適用することができる。また、適用対象のセンサ素子に応じて、排ガス以外の被測定ガスを用いてもよい。さらに、検出するガス成分は、NOx以外のガス成分であってもよい。要は、各実施形態のガス濃度検出装置100の構成は、センサ素子のセルを流れる電流に基づいて被測定ガス中のガス成分の濃度を検出するガス濃度検出装置に適用することが可能である。
・SCU11が提供する手段及び/又は機能は、実体的な記憶装置に記憶されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組み合わせにより提供することができる。例えばSCU11がハードウェアである電子回路により提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路により提供することができる。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置や条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
L1,L2,L3,L4:リード線(周辺部材)
6:センサ素子
13:バッテリ
63:ポンプセル
64:センサセル
66:ヒータ
11:SCU(ヒータ制御装置)
100:ガス濃度検出装置
119a:メモリ(記憶部)
119b:合成抵抗値取得部
119c:周辺抵抗値取得部
119d:セル抵抗値算出部
119e:制御部
119f:周辺抵抗値用温度取得部
119g:合成抵抗値用温度取得部

Claims (8)

  1. センサ素子(6)のセル(63,64)を流れる電流に基づいて被測定ガス中のガス成分の濃度を検出するガス濃度検出装置(100)であって、
    前記セルを加熱するヒータ(66)と、
    前記ヒータを制御するヒータ制御装置(11)と、を備え、
    前記ヒータ制御装置は、
    前記セルの抵抗値であるセル抵抗値、及び前記セルに電気的に接続される周辺部材(L1,L2,L3,L4)の抵抗値である周辺抵抗値が合成された合成抵抗値を検出又は推定する合成抵抗値取得部(119b)と、
    前記周辺抵抗値を検出又は推定する周辺抵抗値取得部(119c)と、
    前記合成抵抗値及び前記周辺抵抗値に基づいて、前記セル抵抗値を算出するセル抵抗値算出部(119d)と、
    前記セル抵抗値と、前記セルの目標温度に対応する目標抵抗値との偏差に基づき前記ヒータを制御する制御部(119e)と、を有するガス濃度検出装置。
  2. 前記ヒータ制御装置は、
    前記周辺抵抗値と相関関係のある周辺抵抗値用温度を検出又は推定する周辺抵抗値用温度取得部(119f)と、
    前記周辺抵抗値用温度及び前記周辺抵抗値の関係を示す周辺抵抗値温度情報が記憶された記憶部(119a)と、を更に備え、
    前記周辺抵抗値取得部は、
    前記周辺抵抗値用温度取得部により検出又は推定される前記周辺抵抗値用温度から前記周辺抵抗値温度情報に基づいて前記周辺抵抗値を推定する
    請求項1に記載のガス濃度検出装置。
  3. 前記被測定ガスは、
    車両のエンジンから排出される排気であり、
    前記周辺抵抗値取得部は、
    前記周辺抵抗値の検出が困難であるか否かを判定し、前記周辺抵抗値の検出が困難である場合には、前記エンジンの運転状態量に基づいて前記周辺抵抗値を推定する
    請求項1に記載のガス濃度検出装置。
  4. 前記ヒータ制御装置は、
    前記合成抵抗値と相関関係のある合成抵抗値用温度を検出又は推定する合成抵抗値用温度取得部(119g)と、
    前記合成抵抗値用温度及び前記合成抵抗値の関係を示す合成抵抗値温度情報が記憶された記憶部(119a)と、を更に備え、
    前記合成抵抗値取得部は、
    前記合成抵抗値用温度取得部により検出又は推定される前記合成抵抗値用温度から前記合成抵抗値温度情報に基づいて前記合成抵抗値を推定する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
  5. 前記セル抵抗値算出部は、
    前記合成抵抗値から前記周辺抵抗値を減算した減算値を前記セル抵抗値として用いる
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
  6. 前記周辺抵抗値取得部は、
    前記周辺抵抗値として、前記センサ素子と、前記センサ素子に電圧を印加するバッテリ(13)との間に配置されるリード線(L1,L2,L3)の抵抗値を検出又は推定する
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
  7. 前記周辺抵抗値取得部は、
    前記周辺抵抗値として、前記センサ素子と、前記ヒータ制御装置との間に配置されるリード線(L3)の抵抗値を検出又は推定する
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
  8. 前記被測定ガスは、
    車両のエンジンから排出される排気であり、
    前記被測定ガス中のガス成分は、
    前記排気中のNOxであり、
    前記センサ素子は、
    前記排気中の酸素濃度を検出するポンプセル(63)と、前記排気中のNOx濃度を検出するセンサセル(64)と、を有する排気センサであり、
    前記合成抵抗値取得部は、
    前記センサセルの抵抗値、及び前記センサセルに電気的に接続される周辺抵抗値が合成された合成抵抗値を検出し、
    前記セル抵抗値算出部は、
    前記合成抵抗値と前記周辺抵抗値とに基づいて前記センサセルの抵抗値を算出し、
    前記制御部は、
    前記センサセルの抵抗値と、前記センサセルの目標温度に対応する目標抵抗値との偏差に基づき前記ヒータを制御する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
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