JP2017081440A - エアバッグ装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インフレータをクッション内部に容易に挿入でき、かつインフレータ挿入部分に充分な耐熱性、耐圧性を有するエアバッグ装置およびその製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】エアバッグ装置100は、ガスを噴出するシリンダ型のインフレータ106と、ガスを利用して膨張展開する袋状のクッション102と、クッションに形成されインフレータの少なくとも一部がクッション内部に挿入される挿入部130Aとを備え、挿入部は、インフレータのガス噴出孔136に対面する内壁面143A上に補強布142を含み、補強布は、重ねられた4つの層を含み、4つの層のうちインフレータに接触する第1層152は、挿入部の内壁面上で他の層154、156、158を覆うように設けられ、挿入部にインフレータが挿入される挿入方向Aに向かって他の層よりも延長され、第1層の挿入方向の先端部分160は、挿入部に接触して直接接合されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両に設置され緊急時での乗員保護を目的として膨張展開するエアバッグ装置およびその製造方法に関する。
エアバッグ装置は、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、例えば袋状のクッションを備える。クッションは、緊急時にガスによって膨張展開して乗員を受け止め保護する。エアバッグ装置は、設置箇所や用途に応じて様々な種類がある。一例として、側面衝突やそれに続いて起こるロールオーバ(横転)から乗員を守るために、車両用シートのルーフサイドレールから乗員のすぐ脇へ膨張展開するカーテンエアバッグなどが知られている。
エアバッグ装置のクッションは、主にガス圧で膨張展開する構成となっている。そのため、エアバッグ(厳密にはそのうちのクッション)の内部には、ガスの供給源としてインフレータと呼ばれるガス発生装置の全体またはその一部が挿入されている。インフレータには、ガス発生剤の燃焼ガスを噴出するタイプや圧縮ガスを噴出するタイプなどがあり、多くはセンサ等による衝撃の検知に起因してガスを供給する構成となっている。インフレータには、エアバッグの種類やその設置箇所に応じて様々な種類がある。例えばカーテンエアバッグやサイドエアバッグ等、やや扁平な形状のエアバッグには、シリンダ型(筒型)のインフレータが主に用いられている。
上記のエアバッグが迅速に膨張展開するためには、ガスをクッションの内部に効率よく行き届かせ、さらにガス圧を逃さないよう気密性を高く保つ必要がある。例えば特許文献1のカーテンエアバッグ装置では、インフレータを取り付ける位置に、ガスガイドを備えている。
ガスガイドは、クッションと同じく布地から作られた、全体的に筒状となっている部材であって、インフレータから噴出したガスをクッションの内部の車両前後方向に分配する機能を有している。また特許文献1のガスガイドは、補強布を備えていて、これによりインフレータ作動時のガス噴出に伴うガスの圧力や熱などから保護され、耐熱性などを高めている。
特開2014−104879号公報
特許文献1の補強布は、ガスガイドのうちインフレータ挿入時にインフレータが接する部位となるため、単にガスガイドの耐熱性などを高めるだけでなく、インフレータの挿入を妨げないことが求められる。なお特許文献1では、ガスガイドとクッションとの間にシリコン樹脂等のシール剤を塗布し布地同士を接合する接合領域を設け、これによりガスガイドとクッションとの接続強度および気密性を高めている。しかし特許文献1には、補強布の接合や、インフレータ挿入時での補強布とインフレータとの関係については開示されていない。
本発明は、このような課題に鑑み、インフレータをクッション内部に容易に挿入でき、かつインフレータ挿入部分に充分な耐熱性、耐圧性を有するエアバッグ装置およびその製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるエアバッグ装置の代表的な構成は、車両に設置されるエアバッグ装置であって、ガスを噴出するシリンダ型のインフレータと、ガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、クッションに形成され、インフレータの少なくとも一部がクッション内部に挿入される挿入部とを備え、挿入部は、インフレータのガス噴出孔に対面する内壁面上に補強布を含み、補強布は、重ねられた複数の層を含み、補強布の複数の層のうちインフレータに接触する第1層は、挿入部の内壁面上で他の層を覆うように設けられ、挿入部にインフレータが挿入される挿入方向に向かって他の層よりも延長され、第1層の挿入方向の先端部分は挿入部に接触して直接接合されていることを特徴とする。
上記構成によれば、補強布は、挿入部を補強するために重ねられて形成された複数の層を有している。複数の層のうち第1層は、インフレータ挿入時にインフレータに接する層となる。そして第1層は、インフレータを挿入する挿入方向に向かって他の層よりも延長されている。このため、補強布は、たとえ複数の層が重なっていても、第1層の先端部分付近には第1層のみが存在する。よって、第1層の先端部分付近は、第1層の厚みしかなく、インフレータの挿入を妨げない。また第1層の先端部分が挿入部に縫製されているため、挿入部と補強布との間にインフレータが誤って挿入されることも防止できる。したがって、インフレータは、クッションの挿入部を通って、第1層の先端部分に接しながら補強布の先端部分をガイドとしてクッションの内部に容易に挿入可能となる。その結果、インフレータ挿入時のセット時間すなわちインフレータ設置作業に要する作業時間を短縮できる上に、位置決め精度が向上し、挿入されたインフレータから供給されるガスは、クッションの内部に適切に充填される。
上記課題を解決するために、本発明にかかるエアバッグ装置の他の代表的な構成は、車両に設置されるエアバッグ装置であって、ガスを噴出するシリンダ型のインフレータと、ガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、インフレータからのガスをクッションの内部に案内する布製のガスガイドと、クッションに形成され、インフレータとともにガスガイドの少なくとも一部がクッション内部に挿入される挿入部とを備え、ガスガイドは、インフレータのガス噴出孔に対面する内壁面上に補強布を含み、補強布は、重ねられた複数の層を含み、補強布の複数の層のうちインフレータに接触する第1層は、ガスガイドの内壁面上で他の層を覆うように設けられ、ガスガイドにインフレータが挿入される挿入方向に向かって他の層よりも延長され、第1層の挿入方向の先端部分はガスガイドに接触して直接接合されていることを特徴とする。
上記構成によれば、補強布は、ガスガイドを補強するために重ねられて形成された複数の層を有している。複数の層のうち第1層は、インフレータ挿入時にインフレータに接する層となる。そして第1層は、インフレータを挿入する挿入方向に向かって他の層よりも延長されている。このため、補強布は、たとえ複数の層が重なっていても、第1層の先端部分付近には第1層のみが存在する。よって、第1層の先端部分付近は、第1層の厚みしかなく、インフレータの挿入を妨げない。また第1層の先端部分がガスガイドに縫製されているため、ガスガイドと補強布との間にインフレータが誤って挿入されることも防止できる。したがって、インフレータは、クッションの挿入部を通って、第1層の先端部分に接しながら補強布の先端部分をガイドとしてクッションの内部に容易に挿入可能となる。その結果、インフレータ挿入時のセット時間を短縮できる上に、位置決め精度が向上し、挿入されたインフレータから供給されるガスは、ガスガイドによりクッションの内部に適切に案内され充填される。
上記の第1層は、先端部分に近づくほど幅が狭くなる形状を有するとよい。これにより、第1層は、インフレータを挿入する挿入方向に沿って幅広となる。よって、インフレータは、インフレータ挿入時にまず第1層の先端部分に接し、その後、幅広となる第1層に確実に接することになる。よって上記構成によれば、インフレータが補強布によって確実に案内されるとともに、インフレータ挿入初期の補強布との接触面積が小さくなり、インフレータ挿入時の抵抗の軽減に寄与できる。
上記の補強布を構成する布は、シリコンが塗布されたシリコン面と、非シリコン面とで表裏を成していて、第1層のインフレータ側は、非シリコン面であるとよい。ここで非シリコン面は、シリコン面よりも耐熱性が劣るものの、摩擦抵抗が小さい。上記構成では、第1層のインフレータ側、すなわちインフレータの挿入時にインフレータに接する面が摩擦抵抗の小さい非シリコン面である。そのため、インフレータは、補強布に接しながら円滑にクッションの内部に挿入できる。
上記の補強布の他の層のインフレータ側は、シリコン面であるとよい。ここでシリコン面は、摩擦抵抗が大きいものの、耐熱性に優れる。上記構成では、他の層のインフレータ側が耐熱性に優れたシリコン面であるため、ガス噴出後にインフレータが高温になった場合であっても、基布の溶融を低減もしくは防止できる。
上記の補強布は、一枚の基布は長尺の布で構成され、補強布は、一枚の布の短手方向に延びる2つ以上の境界線で折り重ねられた状態にあり、境界線によって区画され、折り重ねられたときに一枚の布の長手方向に沿って積層方向に順番に位置する第1層から少なくとも第3層までを含み、奇数層と奇数層に隣接する隣接層との間の境界線には、奇数層を隣接層に対して表裏を反転して積層可能につなぐ連結部が設けられるとよい。
一例として、折り重ねられる前の状態において、補強布の基布の表面を非シリコン面、裏面をシリコン面とし、補強布が第1層から第4層までを含む場合を想定する。この場合には、まず、第1層のシリコン面が第2層のシリコン面に重なるように、境界線を介して第1層を折る。つぎに、連結部を介して第2層および4層に対して第3層を反転させ、第3層のシリコン面を表面に位置させる。次いで、第2層の非シリコン面が第3層のシリコン面に重なるように、境界線を介して第2層を折る。そして、第4層のシリコン面が第3層の非シリコン面に重なるように、境界線を介して第4層を折る。このようにすれば、補強布をインフレータ側から見たとき、第1層が非シリコン面、第2層、第3層および第4層がいずれもシリコン面となるように設定できる。
上記課題を解決するために、本発明にかかるエアバッグ装置の製造方法の代表的な構成は、シリンダ型のインフレータから噴出されるガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、クッションに形成され、インフレータの少なくとも一部がクッション内部に挿入される挿入部とを備え、車両に設置されるエアバッグ装置の製造方法であって、一枚の長尺の布を用意し、一枚の布の短手方向に延びる2つ以上の境界線で一枚の布を折り重ねて補強布を形成する工程と、インフレータのガス噴出孔に対面する挿入部の内壁面上に補強布を接合する工程とを含み、補強布を形成する工程は、境界線によって、一枚の布の長手方向に沿って一枚の布を第1層から少なくとも第3層まで区画し、挿入部にインフレータが挿入される挿入方向に向かって、第1層を他の層よりも延長する先端部分を形成し、奇数層と奇数層に隣接する隣接層との間の境界線に、奇数層を隣接層に対して表裏を反転して積層可能につなぐ連結部を形成し、連結部によって奇数層を隣接層に対して表裏を反転して積層して補強布を形成し、補強布を接合する工程は、挿入部の内壁面上で第1層が他の層を覆うように補強布を設け、第1層の挿入方向の延長された先端部分は、挿入部に接触させて直接的に接合されることを特徴とする。
上述したエアバッグ装置における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該方法にも適用可能である。さらに、一枚の長尺の布を境界線で折り重ねるとき、境界線で区画された各層を連結部で表裏を反転し積層するという折り方の工夫によって、インフレータ側に対する各層の表裏を調整しつつ折り重ねられた補強布を形成できる。そして、クッションとは別体のガスガイドを有さず、挿入部の内壁面上に補強布を設けたエアバッグ装置を製造できる。
上記課題を解決するために、本発明にかかるエアバッグ装置の製造方法の他の代表的な構成は、シリンダ型のインフレータから噴出されるガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、インフレータからのガスをクッションの内部に案内する布製のガスガイドと、クッションに形成され、インフレータとともにガスガイドの少なくとも一部がクッション内部に挿入される挿入部とを備え、車両に設置されるエアバッグ装置の製造方法であって、一枚の長尺の布を用意し、一枚の布の短手方向に延びる2つ以上の境界線で一枚の布を折り重ねて補強布を形成する工程と、インフレータのガス噴出孔に対面するガスガイドの内壁面上に補強布を接合する工程とを含み、補強布を形成する工程は、境界線によって、一枚の布の長手方向に沿って一枚の布を第1層から少なくとも第3層まで区画し、挿入部にインフレータが挿入される挿入方向に向かって、第1層を他の層よりも延長する先端部分を形成し、奇数層と奇数層に隣接する隣接層との間の境界線に、奇数層を隣接層に対して表裏を反転して積層可能につなぐ連結部を形成し、連結部によって奇数層を隣接層に対して表裏を反転して積層して補強布を形成し、補強布を接合する工程は、ガスガイドの内壁面上で第1層が他の層を覆うように補強布を設け、第1層の挿入方向の延長された先端部分は、ガスガイドに接触させて直接的に接合させることを特徴とする。
上述した他のエアバッグ装置における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該方法にも適用可能である。さらに、一枚の長尺の布を境界線で折り重ねるとき、境界線で区画された各層を連結部で表裏を反転し積層するという折り方の工夫によって、インフレータ側に対する各層の表裏を調整しつつ折り重ねられた補強布を形成できる。そして、クッションとは別体のガスガイドが挿入部に挿入され、ガスガイドの内壁面上に補強布を設けたエアバッグ装置を製造できる。
本発明によれば、インフレータをクッション内部に容易に挿入でき、かつインフレータ挿入部分に充分な耐熱性、耐圧性を有するエアバッグ装置およびその製造方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態におけるエアバッグ装置を概略的に例示する図である。 図1(b)のクッションの非膨張時における展開状態を詳細に例示する図である。 (a)は図2のガスガイドを開いた状態を例示する図であり、(b)は補強布単品を折り畳んで積層する前の展開図を例示する図である。 本発明の実施形態および比較例でのインフレータ挿入時の様子を例示する図である。 図3(b)の基布を折り畳んで図3(c)の補強布を形成する折り畳み工程を例示する図である。 図5に続く補強布を形成する折り畳み工程を例示する図である。 本発明の実施形態と比較例とのインフレータ挿入時の作業時間を比較したグラフである。 本発明の他の実施形態におけるエアバッグ装置のクッションを例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態におけるエアバッグ装置を概略的に例示した図である。図1(a)はエアバッグ装置100のクッション102の収納形態を例示し、図1(b)はクッション102の展開時をそれぞれ例示している。
図1(a)に例示するクッション102は、緊急時に膨張展開して乗員を保護する部位である。クッション102は、巻回されて車両前後に細長い収納形態となって、車両室内の側面部上方の壁部(ルーフサイドレール104)に取り付けられ、設置される。通常、ルーフサイドレール104はその上をルーフトリム(図示省略)が覆うため、収納されたクッション102は車両室内からは視認不能である。なお、本実施形態のクッション102の収納形態は巻回によって実現されているが、他にも、折り畳みによって収納形態を実現することも可能である。
エアバッグ100はガス発生装置であるインフレータ106を備えている。クッション102は、インフレータ106から供給されるガスの圧力により膨張して乗員を拘束する。本実施形態では、インフレータ106として、シリンダ型(筒型)であって、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプのものを採用している。
図1(a)の状態において、車両108に側面衝突時やロールオーバ(横転)等が発生すると、まず車両108に備えられたセンサ(図示省略)が衝撃を感知し、これに起因してインフレータ106へ信号が発信される。この信号を受けることでインフレータ106は作動し、ガスをクッション102へ供給する。クッション102は、インフレータ106からのガスを受給すると、図1(b)に例示するように、車室の側面部(図1(a)のサイドウィンドウ110等)に沿うように下方へ向かって膨張展開し、乗員の保護を行う。
図2は、図1(b)のクッション102の非膨張時における展開状態を詳細に例示する図である。図2(a)では、クッション102全体の構造を例示している。図2(b)は、クッション102の内部へ、インフレータ106を挿入する際のクッション102とインフレータ106との位置関係を例示している。
クッション102は、表裏の2枚の布地(基布)を重ねて縫い合わせることで、袋状に成形して作られている。クッション102の膨張領域は、乗員が接触し得る位置などを考慮して、複数の小部屋(チャンバ)に区画されている。例えば車両前側には、前部座席112(図1(b)参照)の乗員を受け止めることを目的としてチャンバ114が設けられている。そのほか、車両後側には、後部座席116の乗員を受け止めることを目的としてチャンバ118、120などが設けられている。
車両108(図1(b)参照)への取付部位として、クッション102の上縁には複数のタブ122が設けられている。タブ122にボルトやブラケット(ともに図示省略)を使用するなどして、クッション102は、ルーフサイドレール104に取り付けられる。また、エアバッグ100の車両前側には、ストラップ124が設けられている。ストラップ124は、エアバッグ装置100とフロントピラー126とをつなぐ部材である。ストラップ124は、エアバッグ装置100の膨張展開時の揺動を抑え、展開挙動を安定させ、エアバッグ装置100に車両前後方向への張力を与える働きを有している。
インフレータ106の少なくとも一部は、図2(b)に示す矢印Aの方向に沿ってクッション102の内部へ、クッション102の上部に形成された挿入部130の開口132を通って挿入され、取り付けられる(図4(b)参照)。なお矢印Aの方向は、挿入部130にインフレータ106を挿入する挿入方向となる。
インフレータ106の本体134の先端側には、ガスを噴出するガス噴出孔136が本体134の周方向に配置されている。インフレータ106は、本体134がガス噴出後、例えば300〜400℃にも達し、さらにガス噴出孔136付近はガス噴出に起因する圧力と熱による衝撃力を受ける。そのため、クッション102の挿入部130の内側には、ガスのダメージ防止のための補強布142を有するガスガイド138が取り付けられている。
ガスガイド138の少なくとも一部は、インフレータ106とともに挿入部130からクッション102内部に挿入され取付けられる。ガスガイド138は、インフレータ106から噴出するガスをクッション102の内部に案内する布製の部材であって、図中点線で示す本体布140からなり、さらに補強布142を含む。補強布142は、本体布140の内側であって、インフレータ106の挿入時にインフレータ106のガス噴出孔136に対面する内壁面143上に設けられる(図4(b)参照)。これにより、補強布142は、インフレータ106作動時のガスの圧力や熱などから本体布140を補強し保護することで、ガスガイド138の耐熱性などを高めている。
さらに補強布142は、インフレータ106挿入時にインフレータ106が接する部位となるため、単にガスガイド138の耐熱性などを高めるだけでなく、インフレータ106の挿入を妨げないことが求められる。そこで本実施形態では、補強布142の形状と折り方を工夫することでこれを実現した。
図3(a)は、図2のガスガイド138を開いた状態を例示する図であって、クッション102の挿入部130に取付けられる前のガスガイド138を示している。ガスガイド138は、本体布140および補強布142が中心線Bを境界にして折り畳まれ、さらに内部にガスが通るように全体的に筒状に形成された状態で、挿入部130に挿入されクッション102の内側に取付けられる(図2(b)参照)。なお本体布140は、挿入部130側の外側布140aとインフレータ106側の内側布140bとを用意しこれらを重ね合わせて形成されているが、これに限られず、一枚の基布のみで形成してもよい。
図3(b)は、図3(a)の補強布142単品を折り畳んで積層する前の状態を示す展開図である。補強布142は、長尺な形状の一枚の基布144から構成されている。ただし補強布142は、必ずしも基布に限らず、別の種類の長尺の布で構成するようにしてもよい。補強布142は、一枚の基布144の短手方向に延びる3つの境界線146、148、150によって区画され、折り重ねられたときに長手方向に沿って積層方向に順番に位置する第1層152、第2層154、第3層156および第4層158を含む。
第1層152は、第2層154、第3層156および第4層158とは異なり、先端部分160を有し先端部分160に向かって幅が狭くなる先細りの三角形状を成していて、その分、他の層よりも面積が大きい。つまり、第2層154、第3層156および第4層158は、第1層152から先端部分160を含む三角形状の部分を取り除くことで容易に作成できる。また境界線146には、スリット162、164、166が形成され、第1層152と第2層154とが2つの結合部168、170で結合されている。さらに境界線148、150には、ほぼ中央にのみ連結部172、174が存在し、それ以外の箇所は結合されていない。そのため、第3層156は、連結部172、174を介して第2層154および第4層158に対して表裏を反転して積層可能につながっている。
また第1層152、第2層154、第3層156および第4層158は、図示の非シリコン面152a、154a、156a、158aと、その裏面となるシリコンが塗布されたシリコン面152b、154b、156b、158bとで表裏を成している。非シリコン面152a、154a、156a、158aは、シリコン面152b、154b、156b、158bよりも耐熱性が劣るものの、摩擦抵抗が小さい。一方シリコン面152b、154b、156b、158bは、非シリコン面152a、154a、156a、158aよりも摩擦抵抗が大きいものの、耐熱性に優れている。
図3(a)に示す補強布142は、一枚の基布144から折り畳み工程(後述)を経ることで、第1層152、第2層154、第3層156および第4層158が折り重ねられた4層構造(図4(a)および図4(b)参照)で本体布140に取付けられている。
図4は、本発明の実施形態および比較例でのインフレータ挿入時の様子を例示する図である。図4(a)および図4(b)は、図3(a)のC−C線に沿った補強布142の断面を含んだガスガイド138とインフレータ106との位置関係を示している。図4(c)は、比較例のガスガイド200を例示する図である。なお各図では、クッション102は図示を省略している。
補強布142は、一枚の基布144から折り重ねられた第1層152、第2層154、第3層156および第4層158からなる複数の層を含む。第1層152は、これらの層のうち、インフレータ挿入時にインフレータ106に接する層となる。そして第1層152は、本体布140すなわちガスガイド138の内壁面143上で他の層を覆うように設けられている。さらに第1層152は、ガスガイド138にインフレータ106が挿入される挿入方向Aに向かって他の層よりも延長された先端部分160を有する。第1層152の挿入方向Aの先端部分160は、縫製ライン176で示すように本体布140すなわちガスガイド138に接触させて縫製によって直接的に接合されている。また第1層152、第2層154、第3層156および第4層158は、縫製ライン178で示すように重ねられた状態で縫製されている。なお第1層152の先端部分160とガスガイド138との接合は、縫製に限らず、接着剤などを用いた接合であってもよい。
また補強布142では、第1層152のインフレータ106側は、非シリコン面152aであり、第2層154、第3層156および第4層158のインフレータ106側は、シリコン面154b、156b、158bであるように折り畳まれている。さらに第1層152は、図3(b)に示したように、先端部分160に近づくほど幅が狭くなる形状を有している。
インフレータ106は、作業者などによってクッション102の挿入部130の開口132(図2参照)を通るように挿入方向Aに沿って挿入されると、まず、第1層152の先端部分160に接しながら挿入方向Aに沿って移動することになる。このとき、補強布142は、たとえ4つの層が重なっていても、第1層152の先端部分160付近には第1層152のみが存在する。よって、補強布142の第1層152の先端部分160付近は、補強布142の一枚の基布144の厚みしかなく薄いため、インフレータ106の挿入を妨げることがない。また第1層152の先端部分160が本体布140に縫製されているため、本体布140すなわちガスガイド138と補強布142との間にインフレータ106が誤って挿入されることも防止できる。
また第1層152のインフレータ106側、すなわちインフレータ挿入時にインフレータ106に接する面が摩擦抵抗の小さい非シリコン面152aである。そのため、インフレータ106は、図4(b)に示すように、補強布142の第1層152に接しながら円滑にクッション102の内部に挿入できる。さらに第1層152は、先端部分160に近づくほど幅が狭くなる形状を有するため、インフレータ106の挿入方向Aに沿って幅広となる。よって、インフレータ106は、インフレータ挿入時に第1層152の先端部分160に接した後、幅広となる第1層152に確実に接することになる。したがって、本実施形態によれば、インフレータ106が補強布142によって確実に案内されるとともに、インフレータ106挿入初期の補強布142との接触面積が小さくなり、インフレータ106挿入時の抵抗の軽減に寄与できる。
さらに第2層154、第3層156および第4層158のインフレータ106側は、耐熱性に優れたシリコン面154b、156b、158bである。そのため、ガス噴出後にインフレータ106が高温になった場合であっても、補強布142の一枚の基布144の溶融を低減もしくは防止できる。
一方、図4(c)に示す比較例のガスガイド200では、補強布202の第1層204のインフレータ106側が摩擦抵抗の大きいシリコン面204bとなっている。さらに第1層204は、インフレータ106の挿入方向Aに対向して延びていず、縫製ライン206、208に示すように他の3層とともに重ねて縫製されている。
したがって比較例のガスガイド200では、まずインフレータ106が第1層204に接するものの、その箇所は4つの層が重ねられていて厚いため、図示のようにインフレータ106の挿入が妨げられてしまう。さらに第1層204のインフレータ106側がシリコン面204bとされていて、インフレータ106が移動しようとしても摩擦により挿入が妨げられる。このように、比較例では、インフレータ106をクッション102の内部に円滑に挿入することが困難となる。
これに対して本実施形態によれば、補強布142をガイドとしてクッション102の内部にインフレータ106を容易に挿入可能であり、その結果、インフレータ挿入時のセット時間を短縮できる上に、位置決め精度が向上する。そして、挿入されたインフレータ106から供給されるガスは、ガスガイド138によりクッション102の内部に適切に案内され充填される。
以下、一枚の基布144から補強布142を作成する折り畳み工程について説明する。図5は、図3(b)の基布144を折り畳んで図3(c)の補強布142を形成する折り畳み工程を例示する図である。図6は、図5に続く補強布142を形成する折り畳み工程を例示する図である。図中、ハッチング箇所は、シリコン面152b、154b、156b、158bを示している。
図5(a)に示す折り重ねられる前の基布144において、まず、第1層152のシリコン面152bが第2層154のシリコン面154bに重なるように、矢印Dに示すように境界線146を介して第1層152を折る。つぎに図5(b)の矢印Eに示すように、連結部172、174を介して第2層154および第4層158に対して第3層156を反転させ、第3層156のシリコン面156bを表面に位置させる(図5(c)参照)。
次いで、第2層154の非シリコン面154aが第3層156のシリコン面156bに重なるように、図5(c)の矢印Fに示すように境界線148を介して、第4層158を伴った状態で第3層156を折る。そして図6(a)の矢印Gに示すように、第4層158のシリコン面158bが第3層156の非シリコン面156aに重なるように、境界線150を介して第4層158を折る。
このようにして4層構造となった基布144を、図6(b)の矢印Hに示すように反転させることで、図6(c)に示す補強布142が形成される。この補強布142を図3(a)に示すように本体布140に取付けることで本実施形態のガスガイド138が形成される。このようにして補強布142をインフレータ106側から見たとき、第1層152が非シリコン面152a、第2層154、第3層156および第4層158がいずれもシリコン面154b、156b、158bとなるように設定できる。
以上の折り畳み工程により形成された補強布142を、ガスガイド138の内壁面143上で第1層152が第2層154、第3層156および第4層158を覆うように設け、さらに、第1層152の挿入方向Aの先端部分160をガスガイド138に接触させて直接的に接合させる工程を経ることで、クッション102を備えたエアバッグ装置100を製造できる。
なお本実施形態では、補強布142は4層構造としたが、これに限定されない。すなわち補強布が、一枚の基布の短手方向に延びる2つ以上の境界線で折り重ねられた状態にあり、境界線によって区画され、折り重ねられたときに一枚の基布の長手方向に沿って積層方向に順番に位置する第1層から少なくとも第3層までを含んでよい。このとき、奇数層と奇数層に隣接する層との間の境界線には、奇数層を隣接する層に対して反転可能につなぐ連結部が存在するように設定すれば、4層構造以外の補強布が設定可能である。
図7は、本発明の実施形態と比較例とのインフレータ挿入時の作業時間を比較したグラフである。図7(a)では、横軸をインフレータ設置作業の試行回数、縦軸を作業時間(セット時間)とした。図7(b)では、図7(a)に示す本発明の実施形態および比較例の作業時間の平均を示している。なお比較例としては、図4(c)に例示したガスガイド200を適用したものとする。
ここで使用したインフレータは、本体部の直径30mm、全長295mmであり、ガスガイド側のインフレータを挿入する開口の径31.2mm〜35.0mm、4枚重ねられた補強布の厚みは1.72mmとした。なお補強布に関しシリコン量120g/m、1枚当たり0.43mmの基布厚みとした。さらに作業者は、インフレータ設置作業に熟練していない未習熟者とした。そして試行回数を30回とし、統計的に最低限有意差を見られる回数とした。
本発明の実施形態は、図7(a)に例示するように、比較例に比べて、作業時間のばらつきが小さく安定していて、未習熟者でも安定して作業できることを示している。そして図7(b)に例示するように、比較例の作業時間平均(14.4秒)に対して、本発明の作業時間平均(3.1秒)は、11.3秒と大きく改善していることを確認できた。このように本実施形態では、ガスガイド138の補強布142の形状と折り方とを工夫するという簡素な構成で、クッション102の内部にインフレータ106を容易に挿入可能であることが明らかとなった。
図8は、本発明の他の実施形態におけるエアバッグ装置のクッション102Aを例示する図である。クッション102Aは、本体布140からなる別体のガスガイド138を有さず、図8(a)に示すように、補強布142が挿入部130Aの内壁面143A上に縫製により接合されている点で、上記のエアバッグ装置100のクッション102と異なる。
すなわちクッション102Aの挿入部130Aは、図8(b)に示すように、インフレータ106のガス噴出孔136に対面する内壁面143A上に補強布142を含む。また補強布142の第1層152は、インフレータ106に接触するとともに、挿入部130Aの内壁面143A上で第2層154、第3層156および第4層158を覆うように設けられている。さらに、第1層152は、挿入部130Aにインフレータ106が挿入される挿入方向Aに向かって第2層154、第3層156および第4層158よりも延長された先端部分160を有する。そして、第1層152の挿入方向Aの先端部分160は、挿入部130Aに接触して直接縫製により接合されている。
本実施形態によれば、補強布142は、たとえ複数の層が重なっていても、第1層152の先端部分160付近には第1層152のみが存在する。よって、第1層152の先端部分160付近は、第1層152の厚みしかなく、インフレータ106の挿入を妨げない。また第1層152の先端部分160が挿入部130Aに縫製されているため、挿入部130Aと補強布142との間にインフレータ106が誤って挿入されることも防止できる。
したがって、インフレータ106は、クッション102Aの挿入部130Aを通って、第1層152の先端部分160に接しながら補強布42をガイドとしてクッション102Aの内部に容易に挿入可能となる。その結果、インフレータ106挿入時のセット時間を短縮できる上に、位置決め精度が向上し、挿入されたインフレータ106から供給されるガスは、クッション102Aの内部に適切に充填される。
ここで図5および図6に例示した折り畳み工程により形成された補強布142を、挿入部130Aの内壁面143A上で第1層152が第2層154、第3層156および第4層158を覆うように設け、さらに、第1層152の挿入方向Aの先端部分160を挿入部130Aに接触させて直接的に接合させる工程を経ることで、クッション102Aを備えたエアバッグ装置を製造できる。
上記実施形態では、エアバッグ装置100として壁部の天井付近からサイドウィンドウに沿って膨張展開するカーテンエアバッグを例示したが、これに限られず、本発明の技術的思想は、シリンダ型インフレータを備える、例えばシートに内蔵されたサイドエアバッグやニーエアバッグなど各種エアバッグ装置に適用してよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上記実施形態においては本発明にかかるエアバッグ装置およびその製造方法を自動車に適用した例を説明したが、自動車以外にも航空機や船舶などに適用することも可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、車両に設置され緊急時での乗員保護を目的として膨張展開するエアバッグ装置およびその製造方法に利用することができる。
100…エアバッグ装置、102、102A…クッション、104…ルーフサイドレール、106…インフレータ、108…車両、110…サイドウィンドウ、112…前部座席、114、118、120…チャンバ、116…後部座席、122…タブ、124…ストラップ、126…フロントピラー、130、130A…挿入部、132…開口、134…本体、136…ガス噴出孔、138…ガスガイド、140…本体布、142…補強布、143、143A…内壁面、144…基布、146、148、150…境界線、152…第1層、154…第2層、156…第3層、158…第4層、152a、154a、156a、158a…非シリコン面、152b、154b、156b、158b…シリコン面、160…先端部分、162、164、166…スリット、168、170…結合部、172、174…連結部

Claims (9)

  1. 車両に設置されるエアバッグ装置であって、
    ガスを噴出するシリンダ型のインフレータと、
    前記ガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、
    前記クッションに形成され、前記インフレータの少なくとも一部が前記クッション内部に挿入される挿入部とを備え、
    前記挿入部は、前記インフレータのガス噴出孔に対面する内壁面上に補強布を含み、
    前記補強布は、重ねられた複数の層を含み、
    前記補強布の該複数の層のうち前記インフレータに接触する第1層は、前記挿入部の内壁面上で他の層を覆うように設けられ、前記挿入部に該インフレータが挿入される挿入方向に向かって前記他の層よりも延長され、
    前記第1層の該挿入方向の先端部分は前記挿入部に接触して直接接合されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 車両に設置されるエアバッグ装置であって、
    ガスを噴出するシリンダ型のインフレータと、
    前記ガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、
    前記インフレータからの前記ガスを前記クッションの内部に案内する布製のガスガイドと、
    前記クッションに形成され、前記インフレータとともに前記ガスガイドの少なくとも一部が前記クッション内部に挿入される挿入部とを備え、
    前記ガスガイドは、前記インフレータのガス噴出孔に対面する内壁面上に補強布を含み、
    前記補強布は、重ねられた複数の層を含み、
    前記補強布の複数の層のうち前記インフレータに接触する第1層は、前記ガスガイドの前記内壁面上で他の層を覆うように設けられ、前記ガスガイドに該インフレータが挿入される挿入方向に向かって前記他の層よりも延長され、
    前記第1層の該挿入方向の先端部分は前記ガスガイドに接触して直接接合されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 前記第1層は、前記先端部分に近づくほど幅が狭くなる形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記補強布を構成する布は、シリコンが塗布されたシリコン面と、非シリコン面とで表裏を成していて、
    前記第1層の前記インフレータ側は、非シリコン面であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記補強布の他の層の前記インフレータ側は、シリコン面であることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記補強布は、一枚の長尺の布で構成され、
    前記補強布は、前記一枚の布の短手方向に延びる2つ以上の境界線で折り重ねられた状態にあり、該境界線によって区画され、折り重ねられたときに前記一枚の布の長手方向に沿って積層方向に順番に位置する前記第1層から少なくとも第3層までを含み、
    奇数層と該奇数層に隣接する隣接層との間の境界線には、該奇数層を該隣接層に対して表裏を反転して積層可能につなぐ連結部が設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載のエアバッグ装置。
  7. 前記第1層の先端部分の接合は、縫製によりなされることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  8. シリンダ型のインフレータから噴出されるガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、前記クッションに形成され、前記インフレータの少なくとも一部が該クッション内部に挿入される挿入部とを備え、車両に設置されるエアバッグ装置の製造方法であって、
    一枚の長尺の布を用意し、該一枚の布の短手方向に延びる2つ以上の境界線で該一枚の布を折り重ねて補強布を形成する工程と、
    前記インフレータのガス噴出孔に対面する前記挿入部の内壁面上に前記補強布を接合する工程とを含み、
    前記補強布を形成する工程は、
    前記境界線によって、前記一枚の布の長手方向に沿って該一枚の布を第1層から少なくとも第3層まで区画し、
    前記挿入部に該インフレータが挿入される挿入方向に向かって、第1層を他の層よりも延長する先端部分を形成し、
    奇数層と該奇数層に隣接する隣接層との間の境界線に、該奇数層を該隣接層に対して表裏を反転して積層可能につなぐ連結部を形成し、
    前記連結部によって前記奇数層を隣接層に対して表裏を反転して積層して前記補強布を形成し、
    前記補強布を接合する工程は、
    前記挿入部の内壁面上で前記第1層が他の層を覆うように前記補強布を設け、該第1層の挿入方向の延長された前記先端部分は、前記挿入部に接触させて直接的に接合されることを特徴とするエアバッグ装置の製造方法。
  9. シリンダ型のインフレータから噴出されるガスを利用して膨張展開する袋状のクッションと、前記インフレータからの前記ガスを前記クッションの内部に案内する布製のガスガイドと、前記クッションに形成され、前記インフレータとともに前記ガスガイドの少なくとも一部が前記クッション内部に挿入される挿入部とを備え、車両に設置されるエアバッグ装置の製造方法であって、
    一枚の長尺の布を用意し、該一枚の布の短手方向に延びる2つ以上の境界線で該一枚の布を折り重ねて補強布を形成する工程と、
    前記インフレータのガス噴出孔に対面する前記ガスガイドの内壁面上に前記補強布を接合する工程とを含み、
    前記補強布を形成する工程は、
    前記境界線によって、前記一枚の布の長手方向に沿って該一枚の布を第1層から少なくとも第3層まで区画し、
    前記挿入部に該インフレータが挿入される挿入方向に向かって、第1層を他の層よりも延長する先端部分を形成し、
    奇数層と該奇数層に隣接する隣接層との間の境界線に、該奇数層を該隣接層に対して表裏を反転して積層可能につなぐ連結部を形成し、
    前記連結部によって前記奇数層を隣接層に対して表裏を反転して積層して前記補強布を形成し、
    前記補強布を接合する工程は、
    前記ガスガイドの内壁面上で前記第1層が他の層を覆うように前記補強布を設け、該第1層の挿入方向の延長された前記先端部分は、前記ガスガイドに接触させて直接的に接合されることを特徴とするエアバッグ装置の製造方法。
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