JP2016216281A - 割断方法及び割断装置 - Google Patents

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【課題】割断時に基板の損傷を低減すること。【解決手段】本発明の割断方法は、振動により基板を断続的に打撃する超音波振動子を備えたツールと前記基板の少なくとも一方を、前記基板の面方向に相対的に移動させる移動工程と、前記基板の基板面からの前記ツールの高さを計測する計測工程と、前記基板上の打撃開始位置から打撃終了位置に亘って、前記基板面からの前記ツールの高さを一定に保った状態で前記ツールによる前記基板の打撃を行うべく、前記移動工程中に前記計測工程の計測値に基づいて前記ツールを前記基板に対して昇降させる昇降制御工程と、を含む。【選択図】 図6

Description

本発明は基板の割断方法及び割断装置に関する。
ガラス基板に代表される基板の割断技術として、スクライブラインに沿って基板に振動を与えて基板をスクライブラインに沿って割断する技術が知られている。例えば、特許文献1〜3には、スクライブラインに沿って振動により基板を打撃して基板を割断する技術が開示されている。
特開平7−164400号公報 特表2008−540169号公報 特許第4987266号公報
基板に振動を与えて割断する場合、基板に対する打撃力が変動すると基板にひび割れや欠け等の損傷が生じる場合がある。
本発明の目的は、割断時に基板の損傷を低減することにある。
本発明によれば、振動により基板を断続的に打撃する超音波振動子を備えたツールと前記基板の少なくとも一方を、前記基板の面方向に相対的に移動させる移動工程と、前記基板の基板面からの前記ツールの高さを計測する計測工程と、前記基板上の打撃開始位置から打撃終了位置に亘って、前記基板面からの前記ツールの高さを一定に保った状態で前記ツールによる前記基板の打撃を行うべく、前記移動工程中に前記計測工程の計測値に基づいて前記ツールを前記基板に対して昇降させる昇降制御工程と、を含む、ことを特徴とする割断方法が提供される。
また、本発明によれば、振動により基板を断続的に打撃する超音波振動子を備えたツールと、前記基板の表面からの前記ツールの高さを計測する計測ユニットと、前記ツール及び前記計測ユニットと、前記基板とのうちの少なくとも一方を、前記基板の面方向に相対的に移動させる移動機構と、前記移動機構による相対的な移動を行う際、前記基板面からの前記ツールの高さを一定に維持するべく、前記ツールを前記基板に対して昇降させる昇降機構と、を備える、ことを特徴とする割断装置が提供される。
本発明によれば、割断時に基板の損傷を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る割断システムの平面図。 (A)は図1のI−I線断面図、(B)及び(C)は動作説明図。 制御装置のブロック図。 (A)〜(C)は図1の割断システムの動作説明図。 (A)〜(C)は図1の割断システムの動作説明図。 (A)及び(B)は昇降制御の説明図。 (A)及び(B)は打撃順序の例を示す図、(C)は図1の割断システムの動作説明図。 (A)及び(B)は基板の別例を示す断面図。 (A)及び(B)は図8(A)及び(B)の基板に対する割断予定線の形成例を示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。各図において、矢印X及びYは互いに直交する水平方向を示し、矢印Zは上下方向を示す。
図1は本発明の一実施形態に係る割断システムAの平面図、図2(A)は図1のI−I線断面図である。割断システムAは、Y方向に連続的に配置されたスクライブ装置1と、割断装置2とを備える。
<スクライブ装置>
スクライブ装置1は、テーブル10と、移動機構11と、レーザユニット12と、支持ユニット13と、移載機構14とを備える。テーブル10は、処理対象の基板を支持する。テーブル10は水平な上面10aを備え、上面10aに基板が載置される。上面10aには複数の吸着部10bが形成されている。本実施形態の場合、各吸着部10bは、上面10aに開口した孔であり、この孔にはテーブル10内部の通路を介して不図示の給排気装置が接続されている。給排気装置の作動により、複数の吸着部10bから空気を噴出したり、或いは、空気を吸引することが可能である。スクライブ装置1による基板に対する作業中、複数の吸着部10bから空気を吸引することで、図4に示すように、基板Wを上面10aに吸着することが可能である。なお、また、複数の吸着部10bから空気を噴出することで基板Wを上面10aに非接触で吸着する方式も採用可能である(ベルヌーイチャック)。
テーブル10は移動機構11によってY方向に水平移動する可動テーブルである。移動機構11は、一対のレール部材11aと、各レール部材11aに係合して、その案内によりレール部材11a上を移動する複数のスライダ11b(図2(A)参照)とを備える。各レール部材11aはY方向に延設されている。一対のレール部材11aは互いにX方向に離間して平行に配置されている。テーブル10は複数のスライダ11b上に搭載されている。移動機構11は不図示の駆動機構を備え、テーブル10をY方向に移動する。駆動機構は、例えば、リニアモータ、ボールねじ機構、ベルト伝動機構等を採用可能である。
レーザユニット12は基板にレーザ光を照射して割断予定線(スクライブライン)を形成する。本実施形態ではレーザ光を採用するが、他の方式により割断予定線を形成することも可能である。
支持ユニット13はテーブル10の上方にレーザユニット12を支持すると共に、X方向に移動させる門型のユニットである。支持ユニット13は、X方向に延設されたレール部材13aと、スライダ13bと、レール部材13aの両端部にそれぞれ設けられてレール部材13aを支持する一対の支柱13cとを備える。スライダ13bは、各レール部材13aに係合して、その案内によりレール部材13a上を移動する。支持ユニット13は不図示の駆動機構を備え、スライダ13bをX方向に移動させる。駆動機構は、例えば、ボールねじ機構やベルト伝動機構等を採用可能である。レーザユニット12はスライダ13bに固定されており、スライダ13bがX方向に移動することでレーザユニット12がX方向に移動する。
移載機構14は、後述する割断装置2の複数の吸着部22との協働により、スクライブ装置1から割断装置2へ基板を移載する機構である。移載機構14は、一対のレール部材14aと、一対のスライダ14bと、一対のリンク14cと、一対のリンク14cを連結する連結部材14dと、複数の吸着部14eとを備える。
レール部材14aは、テーブル10のX方向の各側部に一つずつ固定されており、かつ、Y方向に延設されている。スライダ14bは、レール部材14a毎に設けられている。各スライダ14bは、対応するレール部材14aに係合して、その案内によりレール部材14a上を移動する。移載機構14はスライダ14bを移動する不図示の駆動機構を備える。駆動機構は、例えば、ボールねじ機構やベルト伝動機構等を採用可能である。
リンク14cはスライダ14b毎に設けられている。リンク14cは、対応するスライダ14bに軸14c’周りに回動自在に設けられている。軸14c’はX方向の軸である。スライダ14bには、リンク14cを軸14c’周りに回動させる不図示のアクチュエータが設けられている。アクチュエータは例えばエアシリンダや電動シリンダである。
連結部材14dはX方向に延びる軸状の部材であり、その両端部が一対のリンク14cに固定されている。複数の吸着部14eは、連結部材14dに支持されてX方向に互いに離間して配置されている。各吸着部14eは空気の吸引により基板を吸着可能である。
各吸着部14e及び連結部材14dは、一対のリンク14cの回動により図2(B)に示す退避位置と、図2(C)に示す吸着位置との間で移動可能である。図2(B)に示す退避位置において、各吸着部14e及び連結部材14dは上面10aよりも低い位置にあり、レーザユニット12による基板Wへのレーザ光の照射を妨げない。図2(C)に示す吸着位置において、各吸着部14e及び連結部材14dは上面10aよりも高い位置にある。各吸着部14eは基板Wの上面10aに対向し、基板Wを吸着する。このとき、基板Wは上面10aから僅かに高い位置で吸着される。
<割断装置>
次に、割断装置2について説明する。割断装置2は、テーブル20と、割断ユニット21と、移動機構23と、を備える。テーブル20は、処理対象の基板を支持する。テーブル20は、不図示の架台上に固定されており、水平な上面20aを備える。上面20aには複数の吸着部20bが形成されている。本実施形態の場合、各吸着部20bは、上面20aに開口した孔であり、この孔にはテーブル20内部の通路を介して不図示の給排気装置が接続されている。給排気装置の作動により、複数の吸着部20bから空気を噴出したり、或いは、空気を吸引することが可能である。割断装置2による基板に対する作業中、複数の吸着部20bから空気を吸引することで、基板を上面20aに吸着することが可能である。なお、また、複数の吸着部20bから空気を噴出することで基板を上面20aに非接触で吸着する方式も採用可能である(ベルヌーイチャック)。
テーブル20は、また、複数の突起部20cを備える。各突起部20cは上面20aから同じ高さだけ突出して設けられており、処理対象の基板に当接される。基板は複数の突起部20c上に水平姿勢で載置される。複数の突起部20cを設けずに、基板を上面20aに直接載置する構成も採用可能であるが、複数の突起部20cを設けることで、割断時に基板を撓み易くすることができ、割断効率を向上できる。
割断ユニット21は、超音波ツール211と、計測ユニット212と、昇降機構213とを備える。超音波ツール211は、振動により基板を断続的に打撃して割断予定線において基板の割断を生じさせる。計測ユニット212は基板の表面から超音波ツール211の高さを計測するユニットである。本実施形態の場合、計測ユニット212はレーザ変位計であるが、他の方式の計測器であってもよい。昇降機構213は超音波ツール211を基板に対してZ方向に昇降させる機構であり、例えば、ボールねじ機構や電動シリンダである。昇降機構213による昇降動作によって超音波ツール211の高さ調整を行うことができる。
移動機構23は、テーブル20の上方で、割断ユニット21をテーブル20上の基板に対して基板の面方向(X方向及びY方向)に相対的に移動させる機構である。本実施形態では割断ユニット21を移動させる構成としたが、基板側(つまりテーブル20)を移動させる構成でもよい。
移動機構23は、一対のレール部材23eと、各レール部材23eに係合して、その案内によりレール部材23e上を移動する一対のスライダ23dとを備える。各レール部材23eはY方向に延設されている。一対のレール部材23eは互いにX方向に離間して平行に配置されている。移動機構23は不図示の駆動機構を備え、一対のスライダ23dをY方向に移動させる。駆動機構は、例えば、ボールねじ機構やベルト伝動機構等を採用可能である。
各スライダ23d上には支柱23cが立設されている。一対の支柱23c上には、レール部材23aが架設されている。レール部材23aはX方向に延設されている。レール部材23aにはスライダ23bが係合し、スライダ23bはレール部材23aに係合して、その案内によりレール部材23a上を移動する。移動機構23は不図示の駆動機構を備え、スライダ23bをX方向に移動させる。駆動機構は、例えば、ボールねじ機構やベルト伝動機構等を採用可能である。
スライダ23bには昇降機構213を介して超音波ツール211が支持されている。また、スライダ23bには計測ユニット212が支持されている。したがって、スライダ23bを移動することで割断ユニット21がX方向に移動する。また、上述した一対のスライダ23dをY方向に移動することでレール部材23aがY方向に移動し、割断ユニット21もY方向に移動する。こうして、割断ユニット21をX方向及びY方向に移動することができる。
スライダ23b並びに割断ユニット21は、レール部材23aのY方向の一方側部に支持されており、他方側部には複数の吸着部22が支持されている。各吸着部22は空気の吸引により基板を吸着可能であり、その吸着位置は、複数の突起部20cから僅かに高い位置で基板を吸着するように設定されている。
<制御装置>
図3は割断システムAの制御を行う制御装置30のブロック図である。制御装置30は、CPU等の処理部31と、RAM、ROM等の記憶部32と、外部デバイスと処理部31とをインターフェースするインターフェース部33と、を含む。インターフェース部33には、ホストコンピュータとの通信を行う通信インターフェースも含まれる。ホストコンピュータは、例えば、割断システムAが配置された製造設備全体を制御するコンピュータである。
処理部31は記憶部32に記憶されたプログラムを実行し、各種のセンサ35の検出結果や上位のコンピュータ等の指示に基づいて、各種のアクチュエータ34を制御する。各種のセンサ35には、例えば、テーブル10の位置検出センサ、スライダ13bの位置検出センサ、スライダ14bの位置検出センサ、スライダ23dの位置検出センサ、スライダ23bの位置検出センサ、計測ユニット212等、各種のセンサが含まれる。各種のアクチュエータ34には、例えば、各駆動機構の駆動源(例えばモータ)、給排気装置の駆動源(例えばモータ)及び電磁バルブ等が含まれる。
<制御例>
処理部31の制御例について図4(A)〜図7(C)を参照して説明する。ここでは基板に対してスクライブ装置1によって予め割断予定線を形成し、割断装置2によって割断予定線に沿って基板を割断する処理例について説明する。
図4(A)は処理対象の基板Wが割断システムAに搬入された状態を示す。テーブル10はY方向の一端の位置である搬入位置に位置しており、テーブル10の上面10a上に基板Wが載置される。吸着部10bを作動させ、基板Wを上面10aに吸着保持する。
次に、割断予定線を形成する。図4(B)に示すように、テーブル10のY方向の移動と、レーザユニット12のX方向の移動とにより、レーザ光の照射位置を制御しつつ、基板Wにレーザユニット12からレーザ光を照射することで基板Wに割断予定線が形成される。ここでは、基板Wから、隅丸方形の板を複数切り出すことを想定しており、隅丸方形の板の輪郭に沿って割断予定線Lが形成される。
割断予定線の形成が完了すると、図4(C)に示すように、テーブル10はY方向の他端の位置である移載位置に移動される。そして、基板Wをスクライブ装置1から割断装置2へ移載する。
まず、図2(B)及び図2(C)を参照して説明したように、各吸着部14eが退避位置から吸着位置に移動される。また、レール部材23aがテーブル10の端部上に移動され、各吸着部22が基板W上に位置する。図5(A)はこれらの動作が完了した状態を示す。各吸着部14eと各吸着部22による空気の吸引を開始する。また、テーブル10の吸着部10bによる吸着を解除し、逆に、吸着部10bから空気を噴出する。これにより基板Wはテーブル10の上面10aから僅かに浮き上がった位置で各吸着部14eと各吸着部22により保持される。
次に、テーブル20の吸着部20bから空気を噴出する。そして、図5(B)に示すように、スライダ14b及びスライダ23dを同方向に同速度で移動し、基板Wをテーブル10からテーブル20上に移載する。その後、各吸着部14eと各吸着部22による吸着を解除し、テーブル20の吸着部20bから空気を吸引する。これにより、基板Wが複数の突起部20c上に吸着される。その後、図5(C)に示すように、スライダ14bを移動して、各吸着部14eをテーブル10の端部へ移動する。
次に、超音波ツール211による基板Wの割断を行う。基板Wの割断は、割断ユニット21のX方向及びY方向の移動により打撃位置を制御しつつ、基板Wを割断予定線Lに沿って断続的に打撃して行う。ここで、超音波ツール21の昇降制御について図6(A)及び図6(B)を参照して説明する。図6(A)は昇降制御の説明図であり、割断ユニット21をX方向に見た側面視図である。図6(B)は割断ユニット21をY方向に見た正面図である。
超音波ツール211は、超音波振動子211aと、超音波振動子211aにZ方向の超音波振動を与える駆動部211bとを備える。図6(A)及び図6(B)の例では、超音波振動子211aの先端は球状に形成されており、この球状の部分が基板Wを断続的に(例えば、数十kHzの周波数で)打撃する。超音波振動子211aの振動の振幅AMは例えば数十μmである。超音波振動子211aの上限位置Cと基板Wのクリアランスは例えば数十μmとされる。振幅AMを上限位置Cと基板Wとのクリアランスよりも大きくすることで、超音波振動子211aは下限位置における打撃時に基板Wを振幅AMとクリアランスの差分だけ下方へ押圧することになる。なお、超音波振動子211aの振動の周波数および振幅は、基板Wの材質、厚み、強度によって最適な値に設定される。
基板Wには微小な歪みを生じている場合があり、また、基板Wが僅かに傾いて支持されている場合もある。したがって、打撃位置によって超音波振動子211aの上限位置Cと基板Wのクリアランスが変動する場合がある。これは打撃強度が変動する要因となる。例えば、クリアランスが広い場合、打撃強度が弱くなり、基板Wを良好に割断できない場合がある。一方、クリアランスが狭い場合、打撃強度が強くなり、基板Wにひび割れや欠け等の損傷が生じる場合がある。そこで、本実施形態では、計測ユニット212の計測値に基づくリアルタイムのフィードバック制御によって超音波ツール211を昇降させ、基板Wの基板面(表面)からの超音波ツール211の高さを常に一定に保った状態で、基板Wを打撃する。
計測ユニット212は、斜め下方にレーザ光を照射する発光素子と、基板Wからの反射光を受光する受光素子とを有している。超音波振動子211aは、発光素子と受光素子との間の領域に位置している。計測ユニット212の計測基準面から超音波振動子211aの上限位置Cまでの距離H0は設計上既知である。したがって、計測ユニット212の計測値である、その計測基準面から基板Wの表面までの距離Hから、超音波振動子211aの上限位置Cと基板Wのクリアランスを、
クリアランス=H−H0
で算出することができる。このクリアランスが規定値に維持されるように、計測ユニット212の計測値に基づくリアルタイムのフィードバック制御により昇降機構213を駆動して超音波ツール211を昇降する。これにより基板Wの基板面に対する超音波振動子211aの高さが常に一定に保たれ、割断時に基板Wの損傷を低減することができる。また、より確実に基板Wを割断できる。
本実施形態の場合、計測ユニット212の距離計測部(換言すると距離計測位置)は、超音波ツール211に対して距離Dだけ離間してY方向に並んで位置している。したがって、割断ユニット21を図6(A)で左側に移動させて割断する場合、基板Wに対する超音波振動子211aの相対移動方向前方側に距離計測部が位置し、計測ユニット212による計測と、超音波ツール211の昇降制御とを連続的に行うことができる。計測ユニット212のある計測位置における計測値は、計測位置から割断ユニット21を距離Dだけ移動したときの昇降制御に利用することになる。
一方、割断ユニット21を図6(B)で左側又は右側に移動して割断する場合、基板Wに対する超音波振動子211aの相対移動方向前方側に距離計測部が位置せず、距離計測部は超音波振動子211aの移動軌跡からY方向に距離Dだけずれた位置となる。しかし、距離Dが大きくなければ、計測値を打撃位置における計測値とみなすことができ、計測ユニット212のある計測位置における計測値は、その位置における昇降制御に利用することができる。
なお、割断ユニット21をZ軸回りに旋回させる旋回機構を設けることで、基板Wに対する超音波振動子211aの相対移動方向前方側に距離計測部を常に位置するようにすることが可能である。
図7(A)及び図7(B)は超音波ツール211による打撃順序の例を示している。黒点は打撃部位を示したものであるが、模式的に示したものであり、黒点の間隔で打撃が行われるわけではない。
超音波ツール211による打撃は割断予定線Lに沿って行い、本実施形態の場合、割断予定線L上を打撃する。図7(A)の例は、切り出し単位となる割断予定線Lで囲まれた一区画分の板P毎に打撃を行う場合を例示している。割断ユニット21は、同図で矢印で示すように板Pの周囲を連続的に移動され、その過程で計測ユニット212による計測と超音波ツール211による打撃とが行われる。これにより、基板W上の打撃開始位置から打撃終了位置に亘って、基板面に対する超音波ツール211の高さを一定に保った状態で基板割断予定線L上を打撃できる。
図7(B)の例は、隣接する複数区画分の板Pに打撃を行う場合を例示している。同図の例では、複数の板Pの短辺部分を連続的に打撃している。この後、複数の板Pの長辺部分を連続的に打撃する。この場合も、基板W上の打撃開始位置から打撃終了位置に亘って、基板面に対する超音波ツール211の高さを一定に保った状態で基板割断予定線L上を打撃できる。
以上により、図7(C)に示すように基板Wの割断が完了し、基板Wから複数の板Pを分離可能な状態となり、不図示の移載装置によって板Pが順次搬出される。
<積層基板への適用>
上述した基板Wは、ガラス板等の一枚の基板を想定したが、基板Wは上下に積層された二枚のパネルの積層体であってもよい。図8(A)はその一例を示している。同図の基板WはパネルW1とパネルW2との積層体であり、パネルW1とパネルW2との間には封止材Fが積層されている。図8(A)の基板Wは、例えば、液晶ディスプレイパネルを複数備えた中間製品であり、ここから個々の液晶ディスプレイパネルが切り出される。パネルW1は例えばカバーガラス、パネルW2は例えば液晶パネルである。封止材Fは例えば個々の液晶ディスプレイパネルの境界となる部分に配設される。
図8(B)の例は、図8(A)の例において、ブラックマトリックス(遮蔽層)BMを積層したものである。ブラックマトリックスBMが積層されている場合、割断予定線の形成においては、ブラックマトリックスBMの非設置部分にレーザ光を照射し(例えば一点鎖線Lの位置)、割断予定線を形成する。レーザ光が黒色に反応しない場合があるためである。
封止材Fの位置にレーザ光で割断予定線Lを形成する場合、パネルW1とパネルW2のいずれか一方からレーザ光を照射し、割断予定線LをパネルW1とパネルW2に同時に形成する。または、レーザ光が封止材Fに吸収されて封止材Fの裏側に位置するパネルにレーザ光が届かない場合には、割断予定線LはパネルW1とパネルW2とに個別に形成する。
この場合、例えば、パネルW1に割断予定線Lを形成した後、基板Wを裏返してパネルW2に割断予定線Lを形成することも可能であるが、工数が増える。そこで、パネルW1とパネルW2とに同時に割断予定線Lを形成することも可能である。
図9(A)はその一例を示す。同図の例では、レーザユニット12が照射するレーザ光をビームスプリッタ121で二方向に分割している。ビームスプリッタ121は例えばハーフミラーを備える。分割した一方のレーザ光は反射ユニット122で反射して上側のパネルW1に照射している。また、分割した他方のレーザ光は反射ユニット123及び124で反射して下側のパネルW2に照射している。反射ユニット122及び124は例えばミラーとレンズを備え、反射ユニット123は例えばミラーを備える。テーブル10には、割断予定線の形成位置に対応した位置に、光透過部10cが形成されており、反射ユニット124で反射されたレーザ光はこの光透過部10cを透過してパネルW2を照射する。光透過部10cは、光透過性のある部材で構成されてもよいし、テーブル10を貫通した溝であってもよい。このような構成により、パネルW1とパネルW2とに同時に割断予定線Lを形成することも可能である。
図9(B)は別例を示す。同図の例では、レール部材13a(及びスライダ13b)とレーザユニット12との組を2組設け、一方の組を上側のパネルW1用、他方の組を下側のパネルW2用としたものである。図9(A)の例と同様に、テーブル10には、割断予定線の形成位置に対応した位置に、光透過部10cが形成されており、下側のパネル用のレーザユニット12は、光透過部10cを介してレーザ光を下側のパネルW2に照射する。
<他の実施形態>
上記実施形態では、割断ユニット21が、一つの計測ユニット212を備える構成であったが、複数の計測ユニット212を備えていてもよい。この場合、複数の計測ユニット212は、割断ユニット21が移動可能な移動方向に対して超音波ツール211の相対移動方向前方側に計測部が位置するように設けられてもよい。例えば、超音波ツール211のX方向の一方及び他方、Y方向の一方及び他方にそれぞれ、合計4つの計測ユニット212が設けられてもよい。これにより、割断ユニット21が移動可能な各方向において割断ユニット21を移動させながら、計測ユニット212による距離Hの計測と超音波ユニット211による打撃とを連続的に行うことができる。
また、上記実施形態では、割断ユニット21が、一つの超音波ツール211を備える構成であったが、複数の超音波ツール211を備える構成であってもよい。複数の超音波ツール211により、基板Wの異なる部位を同時に打撃することができる。
W 基板、2 割断装置、211 超音波ツール、212 計測ユニット、 213 昇降機構

Claims (8)

  1. 振動により基板を断続的に打撃する超音波振動子を備えたツールと前記基板の少なくとも一方を、前記基板の面方向に相対的に移動させる移動工程と、
    前記基板の基板面からの前記ツールの高さを計測する計測工程と、
    前記基板上の打撃開始位置から打撃終了位置に亘って、前記基板面からの前記ツールの高さを一定に保った状態で前記ツールによる前記基板の打撃を行うべく、前記移動工程中に前記計測工程の計測値に基づいて前記ツールを前記基板に対して昇降させる昇降制御工程と、を含む、
    ことを特徴とする割断方法。
  2. 請求項1に記載の割断方法であって、
    前記基板に割断予定線を予め形成する形成工程を更に含み、
    前記移動工程は、前記基板の前記割断予定線に沿って前記超音波振動子を移動させる、
    ことを特徴とする割断方法。
  3. 請求項2に記載の割断方法であって、
    前記基板は、上下に積層された二枚のパネルの積層体であり、
    前記形成工程は、
    前記二枚のパネルのうちの上側のパネルの上面と、前記二枚のガラス板のうちの下側のパネルの下面とに、同時に前記割断予定線を形成する、
    ことを特徴とする割断方法。
  4. 請求項2に記載の割断方法であって、
    前記基板は、上下に積層された二枚のパネルの間にブラックマトリックスを部分的に設けてなる液晶ディスプレイパネルであり、
    前記形成工程は、前記二枚のパネルそれぞれの、前記ブラックマトリックスの非設置部分にレーザ光を照射し、前記割断予定線を形成する、
    ことを特徴とする割断方法。
  5. 振動により基板を断続的に打撃する超音波振動子を備えたツールと、
    前記基板の表面からの前記ツールの高さを計測する計測ユニットと、
    前記ツール及び前記計測ユニットと、前記基板とのうちの少なくとも一方を、前記基板の面方向に相対的に移動させる移動機構と、
    前記移動機構による相対的な移動を行う際、前記基板面からの前記ツールの高さを一定に維持するべく、前記ツールを前記基板に対して昇降させる昇降機構と、を備える、
    ことを特徴とする割断装置。
  6. 請求項5に記載の割断装置であって、
    前記計測ユニットは、前記超音波振動子の相対移動方向前方側に計測部を備える、
    ことを特徴とする割断装置。
  7. 請求項5に記載の割断装置であって、
    前記基板には割断予定線が予め形成され、
    前記移動機構は、前記基板の前記割断予定線に沿って前記超音波振動子を移動させる、ことを特徴とする割断装置。
  8. 請求項5に記載の割断装置であって、
    前記基板を支持するテーブルを備え、
    前記テーブルは、
    その上面に設けられ、前記基板を吸着する吸着部と、
    前記上面から突出して設けられ、前記基板に当接される複数の突出部と、を備える、
    ことを特徴とする割断装置。
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