JP2016040352A - ガラス用メンテナンス保護フィルム及びその製造方法、メンテナンス保護方法並びにメンテナンス保護フィルム付きガラス及びその製造方法 - Google Patents

ガラス用メンテナンス保護フィルム及びその製造方法、メンテナンス保護方法並びにメンテナンス保護フィルム付きガラス及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐摩耗性、コート層耐久密着性、外観及び防汚性に優れるガラス用メンテナンス保護フィルム。【解決手段】基材フィルムと、基材フィルムの片面に設けられるコート層と、反対側の面に設けられる接着剤層とを備え、コート層が(A)脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートと、(B)(メタ)アクリロイル基で修飾され、体積平均粒子径が10〜600nmである重合性シリカ粒子と、(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物と、(D)(メタ)アクリレート化合物と、(E)光重合開始剤と、を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、光硬化性樹脂組成物中の(A)〜(E)の総量に対して、(B)の含有率が5〜45質量%であり、(C)の含有率が0.1〜5.0質量%であるガラス用メンテナンス保護フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス用メンテナンス保護フィルム及びその製造方法、メンテナンス保護方法並びにメンテナンス保護フィルム付きガラス及びその製造方法に関する。
ガラスには、無機ガラスに加え、透明樹脂から作られる有機ガラスが存在する。従来、ガラスの外観を損ねる損傷、汚染等があった場合の補修作業は困難を伴うことが多く、ほとんどの場合がガラス自体を新品と交換している。特に、透明樹脂基材である有機ガラスは、傷付防止等のため表面にハードコートを備えることが多く、損傷、汚染等があった場合にリコートすることは不可能である。近年、プラスチック材料の軽量性、安全性等を生かし、無機ガラス代替として透明樹脂基材を適用しようとする動きがある。その用途は、車両、自動車、窓、床、その他エレクトロニクス材料用透明樹脂パネル等が挙げられる。透明樹脂基材を適用する場合、傷付き防止の為に透明樹脂基材の表面を保護する必要がある。用途によって、要求される機能及び性能は様々であり、その水準も様々ではあるものの、高水準な耐摩耗性、耐薬品性、耐候性等が要求されることが多い。
上記要求を満足するべく、透明樹脂基材の表面に耐磨耗性被膜、特に、優れた性能を有する皮膜として知られているオルガノシロキサン結合を有するハードコートを設けることが知られており、実用的な製品が上市されている。また、特定のオルガノシロキサン結合を有するハードコートが自動車窓等の被膜に好適であることが知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。更に、上記オルガノシロキサン結合を有するハードコートの上に、プラズマCVDを用いてSiO膜層を形成する方法が報告されている(例えば、特許文献3参照)。
また、製造効率及び環境への影響の観点から、溶媒の使用量が少なく、且つ硬化に要する時間及びエネルギーの少ないUV硬化型のハードコートが知られている。例えば、(メタ)アクリロイル基を有するシリカ粒子及び重合性官能基を有するコーティング材料が知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、フィルム上にハードコートを形成し、そのフィルムを射出成形等による透明プラスチック成形時に一体化する工程を有する効率の良い方法が提案されている(例えば、特許文献5〜6参照)。更に、籠型シルセスキオキサン樹脂をハードコートに使用して硬度を高め、引っ掻き硬度を向上させることも知られている(例えば、特許文献7参照)。
特開2002−36870号公報 特開2001−354781号公報 米国特許公開第2006/0029764号公報 特開2003−41148号公報 特開2008−260202号公報 特開2002−1759号公報 特開2012−183818号公報
しかしながら、引用文献4に記載されているコーティング材料は、必ずしも耐摩耗性、耐候性、ガラスに対する密着性等が充分ではない。引用文献5〜6に記載されている方法で得られる成形品は、耐摩耗性が充分とは言えず、フィルムにハードコートを塗工する際に塗工面にできる塗り斑、気泡等が外観を劣化させる可能性もある。更に、引用文献7に記載されているハードコートフィルム積層体は耐候性、外観等が充分とは言えない。
また、上記の透明プラスチック表面を保護する方法により一旦透明プラスチック表面を保護してしまうと、ハードコートを取り外すことは難しく、リコートもできない。そのため、ハードコートが損傷、汚染、劣化等した際には、透明プラスチックごと廃棄して、新品を再度取り付ける必要があり、コスト、産業廃棄物の増加等の問題もある。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性、コート層耐久密着性、外観及び防汚性に優れるガラス用メンテナンス保護フィルム及びその製造方法を提供することを課題とする。また、このガラス用メンテナンス保護フィルムを使用して、ガラスを長期に渡って使用可能とするメンテナンス保護方法、並びにガラス用メンテナンス保護フィルム付きガラス及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の態様は下記の通りである。
<1> 透明樹脂を含む基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に設けられるコート層と、前記コート層が設けられる面とは反対側の基材フィルムの表面に設けられる接着剤層と、を備え、
前記コート層が、
(A)脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートと、
(B)(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子と、
(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物と、
(D)(メタ)アクリレート化合物と、
(E)光重合開始剤と、を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
前記光硬化性樹脂組成物中の前記(A)〜(E)の総量に対して、前記(B)重合性シリカ粒子の含有率が5質量%〜45質量%であり、前記(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が0.1質量%〜5.0質量%である、ガラス用メンテナンス保護フィルム。
<2> 前記光硬化性樹脂組成物が、紫外線吸収剤及び光安定剤を更に含む前記<1>に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
<3> 前記基材フィルムの厚みが30μm〜300μmの範囲にあり、且つ前記コート層の厚みが3μm〜50μmの範囲にある前記<1>又は<2>に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
<4> ガラスに対する180°ピール強度が5N/25mm〜40N/25mmである前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
<5> 前記接着剤層が、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位を含む共重合体を含む<1>〜<4>のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
<6> 前記接着剤層上に離型性フィルムを更に備え、
前記離型性フィルムと前記接着剤層との180°ピール強度が0.3N/25mm〜3.0N/25mmである前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
<7> 透明樹脂を含む基材フィルムの片面にコート層を設ける工程、及び
前記コート層が設けられる面とは反対側の基材フィルムの表面に接着剤層を設ける工程、を含み、
前記コート層が、
(A)脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートと、
(B)(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子と、
(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物と、
(D)(メタ)アクリレート化合物と、
(E)光重合開始剤と、を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
前記光硬化性樹脂組成物中の前記(A)〜(E)の総量に対して、前記(B)重合性シリカ粒子の含有率が5質量%〜45質量%であり、前記(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が0.1質量%〜5.0質量%である、ガラス用メンテナンス保護フィルムの製造方法。
<8> 前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルムをガラス表面に貼って、前記ガラスを保護する工程、及び
前記ガラス用メンテナンス保護フィルムを任意の時期に前記ガラス表面から剥がし、前記ガラス表面に新たに前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルムを貼って前記ガラスを保護する工程、
を含む、ガラスのメンテナンス保護方法。
<9> 前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルムをガラス表面に貼り合わせる工程を含む、メンテナンス保護フィルム付きガラスの製造方法。
<10> 前記<9>に記載の製造方法により製造されるメンテナンス保護フィルム付きガラス。
本発明によれば、耐摩耗性、コート層耐久密着性、外観及び防汚性に優れるガラス用メンテナンス保護フィルム及びその製造方法が提供される。また、このガラス用メンテナンス保護フィルムを使用して、ガラスを長期に渡って使用可能とするメンテナンス保護方法、並びにガラス用メンテナンス保護フィルム付きガラス及びその製造方法が提供される。
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムの一例を示す模式断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「層」及び「膜」とは、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構成に加え、一部に形成されている形状の構成も包含される。
本明細書において「工程」とは、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において「(メタ)アクリロイル基」の語は、アクリロイル基及びメタアクリロイル基の少なくとも一方を意味し、「(メタ)アクリレート」の語は、アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方を意味する。
本明細書において「ガラス」の語は、無機ガラス及び有機ガラスを含む。
<ガラス用メンテナンス保護フィルム>
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムは、透明樹脂を含む基材フィルムと、基材フィルムの片面に設けられるコート層と、コート層が設けられる面とは反対側の基材フィルムの表面に設けられる接着剤層と、を備え、コート層が、(A)脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートと、(B)(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子と、(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物と、(D)(メタ)アクリレート化合物と、(E)光重合開始剤と、を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
光硬化性樹脂組成物中の成分(A)〜(E)の総量に対して、(B)重合性シリカ粒子の含有率が5質量%〜45質量%であり、(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が0.1質量%〜5.0質量%である。
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムは、上記構成を有することにより、優れた耐摩耗性、コート層耐久密着性、外観及び防汚性を奏するものである。
この理由は明らかではないが、以下のように考えられる。本発明では、重合性シリカ粒子を特定量含むことにより、硬化物の硬度が向上し耐摩耗性が向上すると共に、優れた外観及びコート層耐久密着性が得られる。また、分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物を特定量含むことにより、光硬化性樹脂組成物の表面張力が低下するため基材フィルムへの付与の際に気泡等の発生が抑制され、優れた外観が得られ、更に、コート層の撥水性が向上するため防汚性が向上する。また、コート層表面が滑り易くなるため、耐摩耗性を向上することができる。更に、重合性シリカ粒子及び分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が各々特定範囲内であることにより、強靭なコート層が形成される。
また、紫外線で劣化しにくい脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートを含むことにより、耐候性に優れるコート層を形成することができる。(メタ)アクリレート化合物を含むことにより、密着性に優れたコート層ができる。また、光硬化性樹脂組成物の粘度の上昇を抑制でき、基材フィルムへの付与の際に気泡等の発生が抑制され、優れた外観が得られる。
次に、本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムの一実施形態を、図1を参照して説明する。図1に示すガラス用メンテナンス保護フィルムは、透明樹脂を含む基材フィルム1と、基材フィルム1の片面に設けられたコート層2と、を有する。基材フィルム1は、単層構造を有していても、又は複数層からなる多層構造を有していてもよい。コート層2は、単層構造を有していても、又は多層構造を有していてもよい。
図1に示すガラス用メンテナンス保護フィルムは、コート層2が設けられた面とは反対側の基材フィルム1の表面に接着剤層3を更に有し、接着剤層3の上に離型性フィルム(カバーフィルム)4を更に有する。
[基材フィルム]
本発明における基材フィルムは、透明樹脂を含むフィルムであれば特に限定されず、当該技術分野で通常使用される透明樹脂フィルムを使用することができる。例えば、基材フィルムとしては、ポリカーボネート、ポリメチル(メタ)アクリレート(PMMA)及びポリエチレンテレフタレート(PET)からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる透明樹脂フィルムが挙げられる。基材フィルムは単層構造を有していても、異なる組成を有する2種以上の樹脂層からなる多層構造を有していてもよい。単層構造又は多層構造における各樹脂層は、上記から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む層である。
基材フィルムの厚みは特に限定されず、作業性の観点から、30μm〜300μmの範囲であることが好ましく、50μm〜300μmであることがより好ましい。ここで、基材フィルムの厚みは平均厚みであり、レーザー変位計(例えば、(株)キーエンス、多層膜厚測定器「SI−Tシリーズ」)等を用いて6点を測定し、その算術平均値として得られる。尚、基材フィルムが多層構造を有する場合、「基材フィルムの厚み」とは多層構造を形成している樹脂層の総厚みを意味する。
[コート層]
本発明におけるコート層は、下記の成分A〜成分Eの5種類の成分を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物である。
成分A:脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート
成分B:(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子(以下、「特定重合性シリカ粒子」とも称する。)
成分C:分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物(以下、「特定光硬化性化合物」とも称する。)
成分D:(メタ)アクリレート化合物
成分E:光重合開始剤
尚、光硬化性樹脂組成物中の前記(A)〜(E)の総量に対して、(B)特定重合性シリカ粒子の含有率は5質量%〜45質量%であり、(C)特定光硬化性化合物の含有率は0.1質量%〜5.0質量%である。
各成分について順次説明する。
(成分A:脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート)
本発明における脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートは、脂肪族基を有するウレタン(メタ)アクリレートであれば特に限定されない。脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートを使用することにより、コート層の耐候性が向上し、コート層が黄変し難くなる傾向がある。
また、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートとしては、多官能ウレタン(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、官能基数が3以上のウレタン(メタ)アクリレートを使用することがより好ましく、官能基数が6以上のウレタン(メタ)アクリレートを使用することが更に好ましい。多官能ウレタン(メタ)アクリレートを使用すると、コート層内の架橋密度が向上し、耐摩耗性、耐候性等が向上する傾向にある。特に、官能基数が6以上の脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートを用いることにより、耐候性に優れると共に、架橋密度が高くなるので、耐摩耗性にも優れるコート層が形成できる傾向にある。
本発明における脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートの官能基数は特に限定されず、耐磨耗性、耐候性、コート層密着耐久性等の物性バランスを考慮すると、3〜15の範囲内であることが好ましく、6〜12の範囲内であることがより好ましい。
本発明における脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートの含有量は特に限定されない。脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートの含有率は、耐摩耗性の観点から、光硬化性樹脂組成物中の上記成分A〜Eの総量に対して、20質量%〜80質量%であることが好ましく、30質量%〜60質量%であることがより好ましい。20質量%〜80質量%の範囲であれば、より優れた耐摩耗性が得られる。また、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートの含有率が20質量%以上であると、コート層の外観が良好となり、コート層耐久密着性にも優れる。上記含有率が80質量%以下であると、硬化収縮によるメンテナンス保護フィルムの反りが発生し難くなる。
本発明における脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリイソシアネート化合物と、ポリオールと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとを公知の方法により反応させて得ることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネートの3量体、これらの脂肪族ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上述したポリイソシアネート化合物と、ポリオールと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとを反応させることによって得られる脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート以外の、市販の脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートを用いてもよい。例えば、「ヒタロイドHA7902−1」(日立化成(株))、「紫光7610」(日本合成化学工業(株))等が挙げられる。
(成分B:(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子)
(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子(以下、「特定重合性シリカ粒子」とも称する)は、耐摩耗性を向上させるのに重要な成分である。特定重合性シリカ粒子は、例えば、シリカ粒子表面を、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いて修飾することにより得ることができる。
また、例えば、(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、アルコキシシラン部分縮合物と、を脱アルコール縮合反応させることにより特定重合性シリカ粒子を得ることができる。
脱アルコール縮合反応に使用する(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類のε−カプロラクトン縮合物等が挙げられる。
脱アルコール縮合反応に使用するアルコキシシラン部分縮合物としては、例えば、アルコキシシラン化合物と水とを、酸又は塩基を触媒として用いて部分的に加水分解して縮合したものが挙げられる。
アルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
特定重合性シリカ粒子としては市販のものを用いてもよく、例えば、「デソライトZ7501」(JSR(株))、「コンポブリッドHUV U70DM04」(アトミクス(株))等が挙げられる。
特定重合性シリカ粒子の体積平均粒子径は、10nm〜600nmの範囲にあることが好ましい。体積平均粒子径が600nm以下であると、コート層の透明性の確保が容易であり、外観を損ねる可能性が抑制される。また、体積平均粒子径が10nm以上であると、それよりも体積平均粒子径が小さいものよりも安価であるため実用的である。
コート層の透明性及び外観の観点から、特定重合性シリカ粒子の体積平均粒子径の上限は550nm以下であることがより好ましく、500nmであることが更に好ましい。
尚、特定重合性シリカ粒子の体積平均粒子径は、レーザー回折法、動的光散乱法、遠心沈降法、流動場分離(FFF)等を用いて測定される。レーザー回折法により体積平均粒子径を測定する場合、レーザー回折散乱粒度分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター社製、LS230)を用いて行うことができる。
特定重合性シリカ粒子の含有率は、光硬化性樹脂組成物中の成分A〜Eの総量に対して、5質量%〜45質量%である。含有率が5質量%以上であれば耐磨耗性に優れるコート層が形成される傾向にある。一方、含有率が45質量%以下であると、コート層の基材フィルムへの密着性(コート層耐久密着性)が向上し、コート層が割れやすい等の問題が抑制され、また、優れた外観が得られる傾向にある。
特定重合性シリカ粒子の含有率は、耐摩耗性の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、コート層耐久密着性及び外観の観点から、40質量%以下であることが好ましい。
(成分C:分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物)
本発明における分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物(以下、「特定光硬化性化合物」とも称する)は、表面張力を下げる効果を有する化合物である。特定光硬化性化合物を使用することにより、本発明の光硬化性樹脂組成物の基材フィルムへの塗工性が向上し、欠陥の少ないコート層が形成でき、必要以上に希釈剤を使用する必要がなくなる傾向にある。また、コート層表面を滑りやすくさせる効果があるため、コート層の耐磨耗性が向上することが可能である。更に、撥水性が向上するため、コート層の防汚性、耐薬品性等を向上させる傾向がある。
特定光硬化性化合物としてはフッ素含有界面活性剤が挙げられ、オリゴマー型フッ素含有界面活性剤又は活性エネルギー線硬化型フッ素含有界面活性剤が好ましい。
オリゴマー型フッ素含有界面活性剤は、オリゴマーの側鎖にパーフルオロアルキル基を含有する基を有するもので、具体的には「メガファックF−430」、「メガファックF−477」、「メガファックF−552」、「メガファックF−553」、「メガファックF−554」、「メガファックF−555」、「メガファックF−556」、「メガファックF−557」、「メガファックF−558」、「メガファックF−559」、「メガファックF−561」、「メガファックF−562」、「メガファックR−40」、「メガファックR−41」、「メガファックTF−1540」、「メガファックTF−1760」(DIC(株))等を挙げることができる。
活性エネルギー線硬化型フッ素含有界面活性剤は、オリゴマー内にパーフルオロアルキル基と反応性二重結合含有基を有するもので、具体的には、「メガファックRS−72−K」、「メガファックRS−75」、「メガファックRS−76−E」、「メガファックRS−76−NS」(DIC(株))等を挙げることができる。
特定光硬化性化合物の含有率は、光硬化性樹脂組成物中の成分A〜成分Eの総量に対して0.1質量%〜5.0質量%である。含有率が0.1質量%以上であれば、外観及び防汚性に優れるコート層が得られる傾向にある。含有率が5.0質量%以下であると、コート層耐久密着性が向上し、黄変度変化が抑制される傾向にある。
特定光硬化性化合物の含有率は、外観及び防汚性の観点から、0.5質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上であることがより好ましく、コート層耐久密着性及び黄変度変化の観点から、5.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましい。
表面張力を下げる効果を有する化合物としては、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等があり、一般的には消泡剤、レベリング剤、表面調整剤等として市販されている。しかし、これらの化合物を使用しても、フッ素含有化合物ほどコート層表面の摩擦係数を下げたり、撥水性を向上させることは難しく、ブリードアウトしやすい等の問題もある。
一方、分子内にフッ素原子を有する化合物であれば、充分にコート層表面の摩擦係数を下げ、撥水性も向上させることができる傾向にある。更に、光フッ素原子を有する光硬化性化合物であれば、樹脂骨格中に化学結合を介して組み込まれるため、ブリードアウト等の問題も解決できる。
(成分D:(メタ)アクリレート化合物)
本発明では、(メタ)アクリレート化合物を使用することにより、光硬化性樹脂組成物の粘度の過剰な上昇を抑制し、塗工性を確保することが可能である。また、基材フィルムにある程度の浸透性を有する(メタ)アクリレート化合物を選定することで、コート層の基材フィルムへの密着力が向上する傾向にある。
(メタ)アクリレート化合物の含有率は特に限定されず、光硬化性樹脂組成物の成分A〜Eの総量に対して、5質量%〜40質量%であることが好ましく、10質量%〜20質量%であることがより好ましい。含有率が5質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎず、フィルム基材への塗工が容易である。一方、含有率が40質量%以下であると、光硬化性樹脂組成物の成分A〜Cの効果が損なわれることを抑制することができる傾向にある。
本発明における(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、1,4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(成分E:光重合開始剤)
本発明の光硬化性樹脂組成物は光重合開始剤を含む。光重合開始剤の含有量は特に限定されず、光硬化性樹脂組成物中の成分A〜Eの総量を100質量部としたとき、3質量部〜10質量部であることが好ましく、3質量部〜7質量部であることがより好ましい。光重合開始剤の含有量が上記範囲内であれば、十分な架橋密度が得られ、耐摩耗性により優れるコート層が得られる傾向にある。
光重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸等の芳香族ケトン類、ベンジル等のα−ジカルボニル類、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類、アセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパノン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のα−アシルオキシム類、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等のアミン類等が挙げられる。
市販されている光重合開始剤を使用してもよい。市販品としては、例えば、「イルガキュア184」、「イルガキュア149」等(BASFジャパン(株))、「カヤキュアDETX−S」、「カヤキュアEPA」等(日本化薬(株))が挙げられる。
これら光重合開始剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、増感剤、促進剤等と併用してもよい。
(その他の成分及び構成)
本発明における光硬化性樹脂組成物は、上記の成分A〜E以外の成分を更に含んでいてもよい。本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムを太陽光等の光に曝される用途で使用する場合、光硬化性樹脂組成物は、紫外線吸収剤、光安定剤等を含有することが好ましく、光硬化性樹脂組成物は紫外線吸収剤及び光安定剤を更に含むことがより好ましい。
紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではないが、不飽和二重結合を有する化合物が好ましい。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、トリアジン化合物、シアノアクリレート化合物、ホルムアミジン化合物、オキザニリド化合物、サリシレート化合物等が挙げられる。市販品としては、「チヌビン327」、「チヌビン328」、「チヌビン400」、「チヌビン479」、「チヌビン900」、「チヌビン928」、「ユビナール3035」(以上、BASFジャパン(株))、「シーソーブ100」、「シーソーブ101」、「シーソーブ103」、「シーソーブ151」、「シーソーブUV−1」(以上、シプロ化成(株))等が挙げられる。これら紫外線吸収剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物中の成分A〜Eの総量を100質量部としたとき、2質量部〜10質量部であることが好ましく、3質量部〜7質量部であることがより好ましい。上記範囲内であれば、耐摩耗性を維持しつつ、耐候性に優れたコート層が得られる傾向にある。
光安定剤としては、特に限定されるものではないが、ヒンダードアミン化合物を使用することが好ましい。市販品としては、「チヌビン770」、「チヌビン765」、「チヌビン123」、「チヌビン622」(以上、BASFジャパン(株))、「アデカスタブLA57」、「アデカスタブLA94」、「アデカスタブLA87」、「アデカスタブLA−52」、「アデカスタブLA−81」(以上、(株)ADEKA)等が挙げられる。これら光安定剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光安定剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物中の成分A〜Eの総量を100質量部としたとき、2質量部〜10質量部であることが好ましく、3質量部〜7質量部であることがより好ましい。上記範囲内であれば、耐摩耗性を維持しつつ、耐候性に優れたコート層が得られる。
光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて各種溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等が挙げられる。これら溶媒は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、光硬化性樹脂組成物は、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、可塑剤等、各種添加剤を適量含んでいてもよい。
また、光硬化性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を適量含んでいてもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル等のホモポリマー、これらの共重合体などの(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。
コート層の厚みは3μm〜50μmであることが好ましい。コート層の厚みが3μm以上であると耐候性及び耐傷付性が充分得られる傾向にあり、作業性も優れる傾向にある。ここで、コート層の厚みは平均厚みであり、レーザー変位計(例えば、(株)キーエンス、多層膜厚測定器「SI−Tシリーズ」)等を用いて6点を測定し、その算術平均値として得られる。
また、本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムにおいては、基材フィルムの厚みが30μm〜300μmの範囲であり、且つコート層の厚みが3μm〜50μmの範囲にあることが好ましい。
本発明におけるコート層が多層構造を有する場合、本発明の光硬化性樹脂組成物中の各成分の配合比の異なる光硬化性樹脂組成物を2種類以上用意し、2層以上の多層構成のコート層を形成してもよい。具体的な例としては、特定重合性シリカ粒子(成分B)の配合量が異なる2種類の光硬化性樹脂組成物を用意し、基材フィルム側に特定重合性シリカ粒子の配合量が少ない方の光硬化性樹脂組成物を使用して第1コート層を設け、第1コート層の上に、最外層として特定重合性シリカ粒子の配合量が多い方の光硬化性樹脂組成物を使用して第2コート層を設けてもよい。これにより、耐候性及び耐摩耗性に優れるコート層が形成される。
[接着剤層]
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムは、コート層が設けられる面とは反対側の基材フィルムの表面に設けられる接着剤層を有する。本発明における接着剤の定義は、物と物を貼り合わせることができるものであって、粘着剤も接着剤に含まれる。
本発明における接着剤層には、高い透明性、耐湿熱白化性、耐ブリスター性、剥がれない程度の粘着性、再剥離性等が要求される。これらの特性を満足するため、接着剤層は(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位を含む共重合体(成分F)を含むことが好ましく、成分F及びイソシアネート化合物(成分G)を含むことがより好ましい。
(成分F:(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位を含む共重合体)
本発明に用いられる接着剤中の(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位を含む共重合体中の、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位の含有率は50重量%〜90重量%であり、(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位の含有率は0.5重量%〜20重量%であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されず、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリルアミドとしては、特に限定されず、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリルアミドは、3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドであることがより好ましい。3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドを用いることで、より良好な粘着性と再剥離性とのバランスを実現し得る。
(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位を含む共重合体は、必要に応じて、その他のモノマーに由来する構造単位を含んでいてもよい。その他のモノマーとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されず、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、[4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル]メチルアクリレート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を使用してもよい。
(成分G:イソシアネート化合物)
本発明における接着剤はイソシアネート化合物を更に含んでいてもよい。イソシアネート化合物としては、特に限定されず、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等のポリイソシアネートが挙げられる。
また、成分Gのイソシアネート化合物には、上記のようなポリイソシアネート化合物と、アルコール類又はアミン化合物とを反応させた高分子量のイソシアネート化合物も含まれる。
(その他の成分)
本発明における接着剤は、必要に応じて、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分の例としては、成分F及びG以外のポリマー化合物、架橋剤、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、エポキシ化合物、アミン化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、金属キレート化合物等が挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
また、本発明の効果を阻害しない限り、市販の接着剤を用いてもよい。特に、タブレット、スマートフォン等のOCA(Optically Clear Adhesive)テープ等に使用される接着剤が、透明性が高いため好適である。その中でも、耐ブリスター性を有する透明プラスチックパネル用途の接着剤が好適である。市販品としては、「アクリベースLKG−1007」、「アクリベースLKG−1010」、「アクリベースLKG−1011」、「アクリベースLKG−1012」(以上、藤倉化成(株))等が挙げられる。
本発明における接着剤は、ガラスに対する180°ピール強度が、5N/25mm〜40N/25mmになるように適宜調整することが好ましい。180°ピール強度が5N/25mm以上であると、ガラスからの剥離等の問題がおきにくく、180°ピール強度が40N/25mm以下であると、ガラスからメンテナンス保護フィルムを剥離するのが容易となり、メンテナンス用フィルムとして機能することが可能である。上記範囲内の粘着力に調整することで、容易に本発明のメンテナンス保護フィルムを貼り換えることが可能になる。
また、本発明における接着剤層と離型性フィルムとの180°ピール強度が0.3N/25mm〜3.0N/25mmであることが好ましい。接着剤層と離型性フィルムとの180°ピール強度がこの範囲内であると、離型性フィルムを接着剤層から剥離しやすく、本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムをガラスに貼合する際の作業性が向上する傾向にある。
[離型性フィルム]
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムは、接着剤層上に設けられる離型性フィルムを更に有していてもよい。本発明における離型性フィルムは、当該技術分野でカバーフィルムとして使用されているものであれば特に限定されない。ガラス用メンテナンス保護フィルムは、接着剤層上に離型性フィルムを更に備え、離型性フィルムと接着剤層との180°ピール強度が0.3N/25mm〜3.0N/25mmであることが好ましい。
本発明におけるフィルムとしては特に限定されず、市販されている離型性フィルム、離型紙等が使用できる。市販品としては、「ピューレックス」シリーズ(帝人デュポンフィルム(株))、「セパレーターSP−PET」シリーズ(三井化学東セロ(株))等が挙げられる。
<ガラス用メンテナンス保護フィルムの製造方法>
次に、本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムの製造方法について説明する。
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムの製造方法は、透明樹脂を含む基材フィルムの片面にコート層を設ける工程(以下、「コート層形成工程」とも称する)、及びコート層が設けられる面とは反対側の基材フィルムの表面に接着剤層を設ける工程(以下、「接着剤層形成工程」とも称する)、を含み、
コート層が、(A)脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートと、(B)(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子と、(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物と、(D)(メタ)アクリレート化合物と、(E)光重合開始剤と、を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
光硬化性樹脂組成物中の成分(A)〜(E)の総量に対して、(B)重合性シリカ粒子の含有率が5質量%〜45質量%であり、(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が0.1質量%〜5.0質量%である。
コート層形成工程及び接着剤層形成工程の順序は特に限定されない。
[コート層形成工程]
コート層形成工程では、基材フィルムの片面に本発明の光硬化性樹脂組成物を付与した後、活性光線を照射することにより、本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化物であるコート層を形成する。
光硬化性樹脂組成物の作製方法は特に限定されず、上述の成分A〜E及び所望によりその他の成分を公知の方法により混合することができる。
基材フィルムに光硬化性樹脂組成物を付与する方法は特に限定されず、公知の方法を使用できる。例えば、ディップ法、フローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、スリットコート法、マイクログラビアコート法等の塗工方法を使用できる。特に、生産性及び塗工精度の観点から、ロールツーロール方式でスリットコート法又はマイクログラビアコート法を利用することが好ましい。
上記塗工方法で光硬化性樹脂組成物を付与する場合、硬化後のコート層の厚みが3μm〜50μmの範囲内になるように付与することがより好ましい。コート層の厚みが3μm以上であると、耐候性及び耐摩耗性が向上する傾向にある。また、作業性の観点から50μm以下であることが好ましい。
光硬化性樹脂組成物が溶媒を含んでいる場合には、光硬化性樹脂組成物を付与した後、活性光線の照射を行う前に乾燥して溶媒を除去してもよい。
次いで、活性光線を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させることによりコート層を形成する。活性光線としては、紫外線、電子線、ガンマー線等が挙げられる。
紫外線照射の場合、その条件は特に限定されず、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、フュージョンランプ等を使い、500mJ〜3000mJ程度照射することが好ましい。尚、光量を測定する装置として、「UVR−T1」((株)トプコン)を使用することができる。
[接着剤層形成工程]
接着剤層形成工程では、接着剤を、コート層を形成する面とは反対側の基材フィルムの表面に付与することにより、接着剤層を形成する。
接着剤の作製方法は特に限定されず、公知の方法により材料を混合することができる。また、市販品を使用してもよい。
接着剤層の形成は、コート層形成工程と同様に、ロールツーロール方式で行うことが好ましい。接着剤を付与する手段は特に限定されるものではく、材料物性、塗工厚み及び塗工精度を考慮し、上記方式から適宜選択することができる。
例えば、コート層を形成した面とは反対側の基材層表面に接着剤を付与して接着剤層を形成した後、離型性フィルムをラミネートしてもよい。また、離型性フィルム上に接着剤を付与してから、基材フィルムに貼り合せることにより接着剤層を形成してもよい。いずれの場合も、接着剤が溶媒を含む場合は乾燥して溶媒を除去した後にラミネートする。
接着剤層の厚みは特に限定されるものではなく、製品全体の性能、貼り易さ、外観等を考慮し、25μm〜200μmの範囲であることが好ましい。25μ以上であると、ガラス用メンテナンス保護フィルムを有機ガラス等に貼り合せる際に欠陥が生じにくく、200μm以下であるとガラス用メンテナンス保護フィルムの性能低下が抑制され、外観も優れる傾向にある。接着剤層の厚みは平均厚みであり、レーザー変位計(例えば、(株)キーエンス、多層膜厚測定器「SI−Tシリーズ」)等を用いて6点を測定し、その算術平均値として得られる。
<メンテナンス保護方法>
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムは、接着剤層を介してガラスと貼り合せることで、ガラスを保護する用途に使用することができる。これにより、ガラスの損傷、汚染等を抑制することができる。また、本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムに損傷、汚染等が生じた場合には、ガラスから剥がし、新しいメンテナンス保護フィルムに容易に貼換えることができる。これにより、ガラス自体を取り替えることなく、ガラスを長期に渡って使用可能とすることができ、コスト及び産業廃棄物を低減することができる。
より詳細には、本発明のガラスのメンテナンス保護方法は、本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムをガラス表面に貼って、このガラスを保護する工程、及びガラス用メンテナンス保護フィルムを任意の時期にガラス表面から剥がし、このガラス表面に新たに本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムを貼ってガラスを保護する工程、を含む。
本発明における「ガラス」には、無機ガラス及び有機ガラスが含まれる。有機ガラスとしては、透明樹脂基材が挙げられる。
ガラス用メンテナンス保護フィルムをガラスに貼り合せる方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を使用できる。簡便さの観点から、水貼りで行うことが好ましい。3次元形状のガラスに貼り合わせる場合は、TOM成形で貼り合せる方法を選択することが好ましい。尚、本発明におけるTOM成形とは、Three Dimension Overlay Methodによる成形を意味し、布施真空(株)が開発した3次元表面加飾成形工法のことを示す。
<メンテナンス保護フィルム付きガラス及び製造方法>
本発明のメンテナンス保護フィルム付きガラスの製造方法は、本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムをガラス表面に貼り合わせる工程を含む。これにより、ガラス表面に本発明のメンテナンス保護フィルムを備えるメンテナンス保護フィルム付きガラスが得られる。
ガラス用メンテナンス保護フィルムをガラス表面に貼る方法としては、本発明のメンテナンス保護方法においてガラス用メンテナンス保護フィルムをガラスと貼り合せる方法と同様の方法に、ガラス用メンテナンス保護フィルムの接着剤層をガラス表面に接触させることにより貼り合わせることができる。
<用途>
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムの用途は特に制限はなく、車両、自動車、窓、床、その他エレクトロニクス材料用透明樹脂パネル等のガラスの保護及びメンテナンスが例示できる。
本発明のガラス用メンテナンス保護フィルムを用いることで、耐摩耗性、コート層耐久密着性、外観及び防汚性に優れた保護層をガラス表面に効率良く形成することができ、メンテナンス保護フィルムを任意の時期にガラス表面から剥がし、新たなメンテナンス保護フィルムに貼り代えることにより、ガラスを長期に渡って使用可能とすることができる。また、ガラスが割れるような大きな衝撃を受けた際に、飛散防止フィルムとしても機能することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を説明する。ただし、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、これらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
<光硬化性樹脂組成物の主成分>
[脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート:成分A]
(1)「ヒタロイドHA7902−1」(日立化成(株))
[重合性シリカ粒子:成分B]
(2)「コンポブリッドHUV U70DM04」(アトミクス(株);体積平均粒子径:約30nm)
[分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物:成分C]
(3)「メガファックRS−75」(DIC(株))
[(メタ)アクリレート:成分D]
(4)「HDDA」(ダイセル・オルニクス(株);1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)
[光重合開始剤:成分E]
(5)「イルカギュア184」(BASFジャパン(株))
<その他の成分>
(6)紫外線吸収剤:「チヌビン400」(BASFジャパン(株))
(7)光安定剤:「チヌビン144」(BASFジャパン(株))
<実施例1〜8及び比較例1〜9>
[評価1:塗工外観]
光硬化性樹脂組成物の各成分を下記の表1〜表4に示す固形分比率で配合し、液状の光硬化性樹脂組成物を調製した。尚、下記表1〜表4に示す数値は、いずれも「質量部」である。
調製した液状の光硬化性樹脂組成物を、ロールツーロール塗工機の給液ポンプに投入した。また、基材フィルムとしての「ユーピロンフィルムDF02U」(三菱瓦斯化学(株):ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂との共押出シート:厚み125μm)を、ロールツーロール塗工機の巻出部から巻取部まで通した。次いで、乾燥膜厚が約10μmになるように、スリットダイ方式で液状の光硬化性樹脂組成物を、基材フィルムのアクリル樹脂層側に塗工し、乾燥及び露光工程を経て、基材フィルム上に光硬化性樹脂組成物の硬化物層(以下、「コート層」とも称する)を有する透明フィルム(以下、「コート層付き透明フィルム」とも称する)を得た。このときの乾燥条件は80℃2分であり、露光条件は200mW/cm及び3000mJ/cmとした。
尚、比較例9は、本発明における光硬化性樹脂組成物の成分Cの代わりに、分子内にフッ素原子を有しない化合物(「BYK−347」:ビックケミージャパン(株))を使用した。すなわち、下記表3及び表4に記載されている「BYK−347」は、分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物ではない。
(1)塗工外観の評価方法
上記で得られたコート層付き保護フィルムの塗工後の外観を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
A:塗工スジ及び塗工ムラがなく、直径1mmを超える気泡がなく、且つ直径0.5mm〜1.0mmの気泡の数が、1mあたり6個以内であること。
B:塗工スジ及び塗工ムラがなく、直径1mmを超え且つ直径3mmを超える気泡がなく、且つ直径0.5mm〜3.0mmの気泡の数が、1mあたり6個以内であること。
D:上記以外。
[評価2:各種性能評価]
(試験片の作製)
「ピューレックスA43」(帝人デュポンフィルム(株):厚み38μmを、ロールツーロール塗工機の巻出部から巻取部まで通した。
次いで、「アクリベースLKG−1012」(藤倉化成(株))、アルミニウムキレート硬化剤及びエポキシ硬化剤を、真空脱泡が可能な攪拌機((株)シンキー、「あわとり錬太郎ARV−3000TWIN」)に投入して攪拌して接着剤を製造した。尚、各硬化剤は、上記アクリベースLKG−1012の固形分100重量部に対して0.08重量部の割合で投入した。
その後、真空脱泡した接着剤を上記ロールツーロール塗工機の給液ポンプに投入し、乾燥膜厚が25μmになるように、スリットダイ方式で上記ピューレックスA43の片面に塗工し、乾燥した(乾燥温度:100℃、乾燥時間:3分)。
次に、あらかじめ別の巻出機にセットしておいた上記の[評価1:塗工外観]で作製したコート層付き透明フィルムのコート層が形成されていない基材面と、乾燥炉から出てきた接着剤付きピューレックスA43の接着剤面とを貼り合わせ、ガラス用メンテナンス保護フィルムを得た。こうして得られたガラス用メンテナンスフィルムを、アクリル板に水貼りし、評価用試験片を得た。
(2)可視光透過率の評価方法
得られた評価用試験片の初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の可視光透過率をJIS R3106(1998)又はISO 9050(1990)に準拠して測定し、以下の基準で評価した。
A:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも可視光透過率が85%以上である。
D:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の少なくとも1つにおける可視光透過率が85%未満である。
耐熱試験、耐湿試験及び熱サイクル試験は下記の通りである。
(耐熱試験)
評価用試験片を、90℃雰囲気中で1000時間放置した。
(耐湿試験)
評価用試験片を、70℃、95%RH雰囲気中で1000時間放置した。
(熱サイクル試験)
評価用試験片を、熱サイクル試験槽に投入し、80℃で2時間保持し、その後−40℃で2時間保持した。これを50回繰返した。
(3)黄変度変化の評価方法
得られた評価用試験片の初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の黄変度(ΔYI)を分光装置((株)スペクトラコープ、「Solid Lamdba UV−NIR」を用いて測定した。より詳細には、評価用試験片は透明であるため、透過測定ができるように受光用光ファイバーを上記分光装置に設置して測定し、以下の基準で評価した。
A:耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも黄変度(ΔYI)が5.0未満である。
D:耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の少なくとも1つにおける黄変度(ΔYI)が5.0以上である。
(4)ヘイズ変化の評価方法
得られた評価用試験片の初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のヘイズ変化(ΔH)を、ISO 13468、ISO 14782、JIS K7361及びJIS K7136を満足するヘーズメーター((株)村上色彩研究所、「HM−150」)を使用して測定し、以下の基準で評価した。
A:耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでもヘイズ変化(ΔH)が5.0未満である。
D:耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の少なくとも1つにおけるヘイズ変化(ΔH)が5.0以上である。
(5)コート層耐久密着性の評価方法
得られた評価用試験片の初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の密着性を評価した。各種試験は上記可視光透過率の測定と同条件で行った。
(密着性評価方法)
得られた評価用試験片をコート層表面から、カッターナイフで成形樹脂に届くまで切込み、1mm間隔の100個の碁盤目を作った。碁盤目の上から粘着テープ(セロテープ(登録商標)、ニチバン(株))を圧着し、コート層表面に対して約60°の角度ですばやく引き剥がして、いずれかの界面で剥離のあった碁盤目の数で評価した(JIS K5600−5−6(1999)又はISO 2409(1992)に準拠)。判定方法は下記の通りである。
A:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも剥離が0個である。
B:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも剥離が1個以上5個以下である。
D:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも剥離が6個以上である。
(6)耐ブリスター性の評価方法
得られた評価用試験片の初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のブリスター発生状態を確認した。各種試験は上記可視光透過率の測定と同条件で行い、判定は下記の通り行った。
A:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでもブリスターなし。
B:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも目視で確認できるブリスターがない。
C:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の少なくとも1つにおいて、100mm角の範囲内に目視で確認できるブリスターが3個以下である。
D:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の少なくとも1つにおいて、100mm角の範囲内に目視で確認できるブリスターが4個以上である。
(7)接着剤の透明プラスチックに対する180°ピール強度の評価方法
得られた評価用試験片の初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の180°ピール強度を測定した。各種試験は上記可視光透過率の測定と同条件で行い、判定は下記の通り行った。
剥離試験機「SHIMAZU EZ−S」((株)島津製作所)に評価用試験片を装着し、180°ピールにおけるピール強度を測定した。
A:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも強度が5〜40N/25mmであり、且つ、初期強度の±5%の範囲内にある。
B:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも強度が5〜40N/25mmであり、且つ、初期強度の±10%の範囲内にある。
C:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後のいずれでも強度が5〜40N/25mmであり、且つ、初期強度の±15%の範囲内にある。
D:初期、耐熱試験後、耐湿試験後及び熱サイクル試験後の少なくとも1つにおける強度が5〜40N/25mmの範囲にない。
(8)耐摩耗性の評価方法
評価用試験片の耐摩耗性の評価は、ASTM D1044に準じて行った。まず、評価用試験片を100mm角にカットした。摩耗輪としてCS−10F(Calibrase社)を用い、荷重500gでテーバー摩耗試験を行った。テーバー摩耗した後のヘイズと、テーバー摩耗試験前のヘイズとの差ΔHを測定して、耐摩耗性として評価した。摩耗輪のリフェースはST−11 Refacing stoneを用いて25回転で行った。各ヘイズ値は、下記式で算出できる。
ヘイズ値=Td/Tt×100
(ここで、Tdは散乱光線透過率を示し、Ttは可視光透過率を示す。)
尚、可視光透過率Ttは、上記(2)で測定したものである。判定方法は下記の通りである。
A:1000回転後のΔHが5以下、且つ500回転後のΔHが3以下である。
B:1000回転後のΔHが5より大きく10以下である。
C:500回転後のΔHが3より大きく10未満である。
D:500回転後のΔHが10以上である。
(9)耐薬品性の評価方法
アセトン、トルエン、2−プロパノール(IPA)、3%水酸化ナトリウム、3%硫酸及び3%アルブミンに対する耐薬品性試験を行った。評価用試験片のコート層上に、これら溶液をそれぞれ滴下した後4時間静置した。その後、溶液を水道水で洗い流し、滴下面を拭き取り、外観異常がないか目視で確認した。評価基準は以下の通りとした。
A:外観に変化なし。
D:溶解、剥離、クラック、曇り等あり。
(10)耐候性の評価方法
評価用試験片を75mm×100mmのサイズでカットし面取りした後、IPA及び純水で洗浄し、端部をアルミテープで覆った。次に、強エネルギーキセノンウェザーメーターXEL−1WN(スガ試験機(株))にカットした評価用試験片を投入し、照射強度180W/m、散水18分及び散水無し102分のサイクルで運転した。評価用試験片を一定時間毎に取り出して、各層の密着性、外観変化等の確認を1000時間にわたって行った。
評価用試験片の外観変化(基材フィルム、コート層等の黄変度、ヘイズ、コート層のクラック等)、コート層の密着性及び接着剤の180°ピール強度を観察することにより、耐候性を評価した。評価基準は以下の通りとした。
A:1000時間経過後の黄変度(ΔYI)、ヘイズ変化(ΔH)及び可視光透過率変化(ΔTt)が5未満であり、コート層のクラック等の外観異常が観察されず、コート層の密着試験で剥離がなく、且つ、接着剤の強度が5〜40N/25mmであり、初期強度の±10%の範囲内にあること。
D:1000時間を経過する前に、黄変度(ΔYI)、ヘイズ変化(ΔH)及び可視光透過率変化(ΔTt)のいずれかが5を超えるか、コート層のクラック等の外観異常が観察されるか、コート層の密着試験で剥離が観察されるか、接着剤の強度が5〜40N/25mmでないか、又は接着剤の強度が初期強度の±10%の範囲内にないこと。
(11)防汚性の評価方法
防汚性の指標として、水の接触角並びにマジックインキのハジキ性及び拭取り性を下記の方法で評価した。
(11−1)水の接触角の評価方法
水の接触角を測定し、評価基準は以下の通りとした。
A:100°以上である。
B:95°以上100°未満である。
C:90°以上95°未満である。
D:90°未満である。
(11−2)マジックインキのハジキ性及び拭取り性の評価方法
マジックインキである「マッキー MO−150−MC−BK」(ゼブラ(株))で、評価用試験片のコート層表面に30mmの線を3本書いた。マジックインキのハジキ具合を確認し、3分間放置した。その後、ウエスを用いてコート層表面を30往復ラビングした後、拭取り性を確認した。判定基準は以下の通りとした。
A:マジックインキが弾かれて線が書けず、且つ30往復ラビングによりマジックインキが拭取れる。
B:線が書けるか、又は30往復ラビングしてもマジックインキが拭取れない。
D:線が書け、且つ30往復ラビングしてもマジックインキが拭取れない。
本発明における実施例1〜8のガラス用メンテナンス保護フィルムは、各種耐久性に優れ、防汚性、透明性、外観等においても優れていた。また、樹脂基板に貼合しても、アウトガス等によるブリスターは発生せず、長期間に渡って180°ピール強度に変化はないため、ガラス用メンテナンス保護フィルムとして十分な機能を有していた。
一方、比較例1〜9に示されるように、本発明における光硬化性樹脂組成物の成分A〜Eのいずれかの成分が欠落していた場合又は規定範囲を外れた場合は十分な性能が得られなかった。
重合性シリカ粒子を含まない比較例1及び重合性シリカ粒子の含有率が規定範囲未満である比較例2では、十分な耐摩耗性を得ることができず、重合性シリカ粒子の含有率が規定範囲を超える比較例3及び比較例4では、コート層の密着耐久性が十分に得られなかった。
分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の代わりにそれ以外の光硬化性化合物を使用した場合(比較例9)、分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物を含まない場合(比較例5)及び分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が規定範囲未満である場合(比較例6)では、十分な性能が得られなかった。また、分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が規定範囲を超える比較例7及び比較例8でも同様に、十分な性能が得られなかった。
1 基材フィルム
2 コート層
3 接着剤層
4 離型性フィルム

Claims (10)

  1. 透明樹脂を含む基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に設けられるコート層と、前記コート層が設けられる面とは反対側の基材フィルムの表面に設けられる接着剤層と、を備え、
    前記コート層が、
    (A)脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートと、
    (B)(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子と、
    (C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物と、
    (D)(メタ)アクリレート化合物と、
    (E)光重合開始剤と、を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
    前記光硬化性樹脂組成物中の前記(A)〜(E)の総量に対して、前記(B)重合性シリカ粒子の含有率が5質量%〜45質量%であり、前記(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が0.1質量%〜5.0質量%である、ガラス用メンテナンス保護フィルム。
  2. 前記光硬化性樹脂組成物が、紫外線吸収剤及び光安定剤を更に含む請求項1に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
  3. 前記基材フィルムの厚みが30μm〜300μmの範囲にあり、且つ前記コート層の厚みが3μm〜50μmの範囲にある請求項1又は請求項2に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
  4. ガラスに対する180°ピール強度が5N/25mm〜40N/25mmである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
  5. 前記接着剤層が、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位を含む共重合体を含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
  6. 前記接着剤層上に離型性フィルムを更に備え、
    前記離型性フィルムと前記接着剤層との180°ピール強度が0.3N/25mm〜3.0N/25mmである請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルム。
  7. 透明樹脂を含む基材フィルムの片面にコート層を設ける工程、及び
    前記コート層が設けられる面とは反対側の基材フィルムの表面に接着剤層を設ける工程、を含み、
    前記コート層が、
    (A)脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートと、
    (B)(メタ)アクリロイル基で修飾され、且つ体積平均粒子径が10nm〜600nmである重合性シリカ粒子と、
    (C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物と、
    (D)(メタ)アクリレート化合物と、
    (E)光重合開始剤と、を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
    前記光硬化性樹脂組成物中の前記(A)〜(E)の総量に対して、前記(B)重合性シリカ粒子の含有率が5質量%〜45質量%であり、前記(C)分子内にフッ素原子を有する光硬化性化合物の含有率が0.1質量%〜5.0質量%である、ガラス用メンテナンス保護フィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルムをガラス表面に貼って、前記ガラスを保護する工程、及び
    前記ガラス用メンテナンス保護フィルムを任意の時期に前記ガラス表面から剥がし、前記ガラス表面に新たに請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルムを貼って前記ガラスを保護する工程、
    を含む、ガラスのメンテナンス保護方法。
  9. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のガラス用メンテナンス保護フィルムをガラス表面に貼り合わせる工程を含む、メンテナンス保護フィルム付きガラスの製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法により製造されるメンテナンス保護フィルム付きガラス。
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