JP2015219970A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷電流の低減を伴う出力制限の解除後におけるガス供給不足の抑制、或いは早期のうちのガス供給不足の解消を図る。【解決手段】燃料電池システム100は、外部負荷200の要求負荷に対応した燃料電池10の発電制御を行うに当たり、アクセル開度の急増加に伴う負荷電流の急増が想定されると、燃料電池10の電圧が低下状況となることから、燃料電池10の出力に制限を掛ける(ステップS40)。そして、この出力制限において、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池10に供給するアノード・カソードのガス量とガス圧とを、出力制限下電流値i0の時のアノード・カソードのガス量N0とガス圧P0に維持したまま、外部負荷200に与える負荷電流を低減する。【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムを構成する燃料電池スタックは、燃料ガスと酸素含有の酸化剤ガス、例えば水素と酸素の供給を受けて発電し、その発電電力を外部の負荷に出力する。こうした燃料電池システムでは、通常、外部の負荷が要求する要求電力に対応したガス量で上記の燃料ガスと酸素含有ガスが供給される。ところで、燃料電池スタックでは、その発電運転の際に、電圧の低下が起き得る。例えば、燃料電池システムを搭載した車両の急加速時などでは、燃料電池スタックに求められる負荷電流の増加に伴って、電圧が低下する。こうした負荷電流の継続的な増加は、燃料電池スタックの発電特性の低下を招きかねないので、所定の電圧低下が起きると、負荷電流を低減させることで出力制限を図る手法が提案されている(例えば、特許文献1等)。
特開2012−9406号公報
負荷電流の低減を伴う出力制限状況下では、通常、燃料電池スタックへのガス供給量も減少する。よって、出力制限の解除後において要求負荷に見合うよう負荷電流を増加させようとすると、それ以前の出力制限状況下において低ガス供給量であった故に、電流増加にガス供給が追従できずガス供給不足を起こす事態が想定される。こうしたことから、負荷電流の低減を伴う出力制限の解除後におけるガス供給不足の抑制、或いは早期のうちのガス供給不足の解消が要請されるに到った。
上記した課題の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの電圧が所定の低下状況となると、前記反応ガスの供給状況を維持した上で、前記燃料電池スタックの負荷電流を低減させて前記燃料電池スタックの出力を制限する出力制御部とを備える。この形態の燃料電池システムでは、負荷電流の低減を伴う出力制限状況下においても、反応ガスの供給状況を維持する。よって、この形態の燃料電池システムによれば、出力制限の解除後における負荷電流の増加に追従したガス供給が可能となり、出力制限の解除後におけるガス供給不足を抑制できる、もしくは、早期のうちにガス供給不足を解消できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムの制御装置や制御方法等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての燃料電池システム100の構成を示す概略図である。 燃料電池システム100の電気的構成を示す概略図である。 燃料電池システム100における燃料電池10の出力制御を説明するための説明図である。 制御部20が実行する出力制限処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 他の実施形態の燃料電池システム100にて実行される出力制限処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態としての燃料電池システム100の構成を示す概略図である。この燃料電池システム100は、燃料電池10と、制御部20と、カソードガス供給部30と、カソードガス排出部40と、アノードガス供給部50と、アノードガス循環排出部60と、冷媒供給部70とを備える。
燃料電池10は、反応ガスとして水素(アノードガス)と空気(カソードガス)の供給を受けて発電する固体高分子型燃料電池である。燃料電池10は、単セルとも呼ばれる複数の発電体11が積層されたスタック構造を有する。各発電体11は、電解質膜の両面に電極を配置した発電体である膜電極接合体(図示せず)と、膜電極接合体を狭持する2枚のセパレータ(図示せず)とを有する。
ここで、電解質膜は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す固体高分子薄膜によって構成することができる。また、電極は、カーボン(C)によって構成することができる。なお、電極の電解質膜側の面には、発電反応を促進させるための触媒(例えば白金(Pt))が担持されている。各発電体11には、反応ガスや冷媒のためのマニホールド(図示せず)が設けられている。マニホールドの反応ガスは、各発電体11に設けられたガス流路を介して、各発電体11の発電部に供給される。
制御部20は、中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピュータによって構成されている。制御部20は、外部負荷200からの出力電力の要求を受け付け、その要求に応じて、以下に説明する燃料電池システム100の各構成部を制御し、燃料電池10に発電させる。
カソードガス供給部30は、カソードガス配管31と、エアコンプレッサ32と、エアフロメータ33と、開閉弁34と、加湿部35とを備える。カソードガス配管31は、燃料電池10のカソード側に接続された配管である。エアコンプレッサ32は、カソードガス配管31を介して燃料電池10と接続されており、外気を取り込んで圧縮した空気を、カソードガスとして燃料電池10に供給する。
エアフロメータ33は、エアコンプレッサ32の上流側において、エアコンプレッサ32が取り込む外気の量を計測し、制御部20に送信する。制御部20は、この計測値に基づいて、エアコンプレッサ32を駆動することにより、燃料電池10に対する空気の供給量を、外部負荷200への発電電力印加と関連付けて、或いは、電力印加とは個別に制御する。
開閉弁34は、エアコンプレッサ32と燃料電池10との間に設けられており、カソードガス配管31における供給空気の流れに応じて開閉する。具体的には、開閉弁34は、通常、閉じた状態であり、エアコンプレッサ32から所定の圧力を有する空気がカソードガス配管31に供給されたときに開く。
加湿部35は、エアコンプレッサ32から送り出された高圧空気を加湿する。制御部20は、電解質膜の湿潤状態を保持して良好なプロトン伝導性を得るために、加湿部35によって、燃料電池10に供給される空気の加湿量を制御し、燃料電池10内部の湿潤状態を調整する。
カソードガス排出部40は、カソード排ガス配管41と、調圧弁43と、圧力計測部44とを備える。カソード排ガス配管41は、燃料電池10のカソード側に接続された配管であり、カソード排ガスを燃料電池システム100の外部へと排出する。調圧弁43は、カソード排ガス配管41におけるカソード排ガスの圧力(燃料電池10の背圧)を調整する。圧力計測部44は、調圧弁43の上流側に設けられており、カソード排ガスの圧力を計測し、その計測値を制御部20に送信する。制御部20は、圧力計測部44の計測値に基づいて調圧弁43の開度を調整する。
アノードガス供給部50は、アノードガス配管51と、水素タンク52と、開閉弁53と、レギュレータ54と、インジェクタ55と、2つの圧力計測部56u,56dとを備える。水素タンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池10のアノードと接続されており、タンク内に充填された水素を燃料電池10に供給する。なお、燃料電池システム100は、水素タンク52に換えて、炭化水素系の燃料を改質して水素を生成する改質部を、水素の供給源として備えているものとしても良い。
開閉弁53、レギュレータ54、第1の圧力計測部56u、インジェクタ55、第2の圧力計測部56dは、アノードガス配管51に、この順序で上流側(水素タンク52側)から設けられている。開閉弁53は、制御部20からの指令により開閉し、水素タンク52からインジェクタ55の上流側への水素の流入を制御する。レギュレータ54は、インジェクタ55の上流側における水素の圧力を調整するための減圧弁であり、その開度が制御部20によって制御されている。
インジェクタ55は、制御部20によって設定された駆動周期や開弁時間に応じて、弁体が電磁的に駆動する電磁駆動式の開閉弁である。制御部20は、インジェクタ55の駆動周期や開弁時間を制御することによって、燃料電池10に供給される水素量を制御する。この際、制御部20は、燃料電池10への供給水素量についても、外部負荷200への発電電力印加と関連付けて、或いは、電力印加とは個別に制御する。第1と第2の圧力計測部56u,56dはそれぞれ、インジェクタ55の上流側と下流側の水素の圧力を計測し、制御部20に送信する。制御部20は、これらの計測値を用いて、インジェクタ55の駆動周期や開弁時間を決定する。
アノードガス循環排出部60は、アノード排ガス配管61と、気液分離部62と、アノードガス循環配管63と、水素循環用ポンプ64と、アノード排水配管65と、排水弁66とを備える。アノード排ガス配管61は、燃料電池10のアノードの出口と気液分離部62とを接続する配管であり、発電反応に用いられることのなかった未反応ガス(水素や窒素など)を含むアノード排ガスを気液分離部62へと誘導する。
気液分離部62は、アノードガス循環配管63と、アノード排水配管65とに接続されている。気液分離部62は、アノード排ガスに含まれる気体成分と水分とを分離し、気体成分については、アノードガス循環配管63へと誘導し、水分についてはアノード排水配管65へと誘導する。
アノードガス循環配管63は、アノードガス配管51のインジェクタ55より下流に接続されている。アノードガス循環配管63には、水素循環用ポンプ64が設けられており、この水素循環用ポンプ64によって、気液分離部62において分離された気体成分に含まれる水素は、アノードガス配管51へと送り出される。このように、この燃料電池システム100では、アノード排ガスに含まれる水素を循環させて、再び燃料電池10に供給することにより、水素の利用効率を向させている。
アノード排水配管65は、気液分離部62において分離された水分を燃料電池システム100の外部へと排出するための配管である。排水弁66は、アノード排水配管65に設けられており、制御部20からの指令に応じて開閉する。制御部20は、燃料電池システム100の運転中は、通常、排水弁66を閉じておき、予め設定された所定の排水タイミングや、アノード排ガス中の不活性ガスの排出タイミングで排水弁66を開く。
冷媒供給部70は、冷媒用配管71と、ラジエータ72と、冷媒循環用ポンプ73と、2つの冷媒温度計測部74,75とを備える。冷媒用配管71は、燃料電池10に設けられた冷媒用の入口マニホールドと出口マニホールドとを連結する配管であり、燃料電池10を冷却するための冷媒を循環させる。ラジエータ72は、冷媒用配管71に設けられており、冷媒用配管71を流れる冷媒と外気との間で熱交換させることにより、冷媒を冷却する。
冷媒循環用ポンプ73は、冷媒用配管71において、ラジエータ72より下流側(燃料電池10の冷媒入口側)に設けられており、ラジエータ72において冷却された冷媒を燃料電池10に送り出す。2つの冷媒温度計測部74,75はそれぞれ、冷媒用配管71において、燃料電池10の冷媒出口の近傍と、冷媒入口の近傍とに設けられており、計測値を制御部20へと送信する。制御部20は、2つの冷媒温度計測部74,75のそれぞれの計測値の差から燃料電池10の運転温度を検出し、その検出結果に基づき、冷媒循環用ポンプ73が送り出す冷媒量を制御することにより、燃料電池10の運転温度を調整する。
図2は燃料電池システム100の電気的構成を示す概略図である。燃料電池システム100は、二次電池81と、DC/DCコンバータ82と、DC/ACインバータ83とを備える。また、燃料電池システム100は、セル電圧計測部91と、電流計測部92と、インピーダンス計測部93と、充電状態検出部94とを備える。
燃料電池10は、直流電源ラインDCLを介してDC/ACインバータ83に接続されている。二次電池81は、DC/DCコンバータ82を介して直流電源ラインDCLに接続されている。DC/ACインバータ83は、外部負荷200に接続されている。なお、燃料電池システム100では、燃料電池10と二次電池81とが出力する電力の一部を、燃料電池システム100を構成する各補機類を駆動するために用いるが、そのための配線の図示および説明は省略する。
二次電池81は、燃料電池10の補助電源として機能し、例えば充・放電可能なリチウムイオン電池で構成することができる。DC/DCコンバータ82は、二次電池81の充・放電を制御する充放電制御部としての機能を有しており、制御部20からの指令に応じて直流電源ラインDCLの電圧レベルを可変に調整する。制御部20は、燃料電池10の出力が外部負荷200からの出力要求に対して不足するような場合には、その不足分を補償させるために、DC/DCコンバータ82に対して、二次電池81の放電を指令する。
DC/ACインバータ83は、燃料電池10と二次電池81とから得られた直流電力を交流電力へと変換し、外部負荷200に供給する。なお、外部負荷200において回生電力が発生する場合には、その回生電力は、DC/ACインバータ83によって直流電力に変換され、DC/DCコンバータ82を介して二次電池81に充電される。
セル電圧計測部91は、燃料電池10の各発電体11と接続されており、各発電体11の電圧(セル電圧)を計測する。セル電圧計測部91は、その計測結果を制御部20に送信する。なお、セル電圧計測部91は、計測したセル電圧のうち、最も低いセル電圧のみを制御部20に送信するものとしても良い。
電流計測部92は、直流電源ラインDCLに接続されており、燃料電池10の出力する電流値を計測し、制御部20に送信する。充電状態検出部94は、二次電池81に接続されており、二次電池81の充電状態(SOC:State of Charge)を検出し、制御部20に送信する。
インピーダンス計測部93は、燃料電池10に接続されており、燃料電池10に交流電流を印加することにより、燃料電池10のインピーダンスを測定する。ここで、燃料電池10のインピーダンスは、燃料電池10の内部に存在する水分量に応じて変化することが知られている。即ち、燃料電池10のインピーダンスと、燃料電池10内部の水分量(湿度)との対応関係を予め取得しておき、燃料電池10のインピーダンスを計測することにより、燃料電池10内部の水分量(湿度)を求めることができる。
図3は燃料電池システム100における燃料電池10の出力制御を説明するための説明図である。図3(A)は、燃料電池10のW−I特性を示すグラフであり、縦軸が燃料電池10の電力を表し、横軸が燃料電池10の電流を表している。一般に、燃料電池のW−I特性は、上に凸の曲線グラフによって表される。
図3(B)は、燃料電池10のV−I特性を示すグラフであり、縦軸が燃料電池10の電圧を表し、横軸が燃料電池10の電流を表している。一般に、燃料電池のV−I特性は、電流の増加に従って下降する横S字状の曲線グラフによって表される。なお、図3(A),(B)では、それぞれのグラフの横軸が互いに対応するように図示されている。
制御部20は、これらの燃料電池10についてのW−I特性およびV−I特性を予め記憶している。制御部20は、W−I特性を用いて、外部負荷200が要求する電力Ptに対して燃料電池10が出力すべき目標電流Itを取得する。また、制御部20は、V−I特性を用いて、W−I特性から得られた目標電流Itを出力するための燃料電池10の目標電圧Vtを決定する。制御部20は、DC/DCコンバータ82に目標電圧Vtを設定し、直流電源ラインDCLの電圧を調整させる。制御部20は、こうして求めた目標電流Itに対応する水素供給量および空気供給量を算出し、その算出した水素供給量および空気供給量で水素と酸素が燃料電池10に供給されるよう、通常は、上記したガス供給系の各機器を駆動制御する。つまり、通常の制御下では、目標電流Itが増加すると図3(B)に示すように、電圧が低下し、水素供給量および空気供給量については、電流増加に伴い増加する。この場合、外部負荷200の要求負荷は、燃料電池システム100を搭載した図示しない車両のアクセル110の踏込に伴うアクセル開度に応じて定まる。
次に、制御部20にて実行される燃料電池10の出力制限処理について説明する。図4は制御部20が実行する出力制限処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。制御部20は、燃料電池10の通常の発電運転を実行する(ステップS5)。この発電運転では、制御部20は、既述したように目標電流Itを算出し、算出した目標電流Itに対応する水素供給量および空気供給量で水素と酸素を燃料電池10に供給制御する。こうした通常の発電運転において、燃料電池システム100の搭載車両(図視略)の操作者は、所望の走行状態となるようアクセル110を踏み込むので、制御部20は、アクセル110の踏込に伴うアクセル開度に応じて適宜、目標電流Itを定めて、その目標電流Itに対応する水素供給量および空気供給量で水素と酸素を燃料電池10に供給制御する。こうした通常の発電運転は、アクセル110の踏込操作が所定の状況下でなされていれば、継続される。そして、制御部20は、ステップS5の通常の発電運転を行っている間において、アクセル110の踏込操作を随時読み取り、アクセル開度の急増加に伴う負荷電流の増加が想定されるか否かを判定する(ステップS10)。ここで否定判定すれば、ステップS5の通常の発電運転は既述したように継続されることになる。
その一方、ステップS10でアクセル開度の急増加に伴う負荷電流の増加が想定されると肯定判定すると、制御部20は、単位時間当たりの電圧変化量Vf(=ΔV/Δt)が所定の電圧変化閾値αより小さいか否かを判定する(ステップS20)。この単位時間当たりの電圧変化量Vfは、燃料電池10の電圧が所定の低下状況となることを示す指標となる。制御部20は、ステップS5の発電運転をなしている間において、所定時間ごとに燃料電池10の電圧をセル電圧計測部91にて測定して記憶しているので、その記憶した電圧とステップS10にて肯定判定した際の電圧とから、電圧変化量Vfを算出する。電圧変化閾値αは、アクセル開度の増加に伴う負荷電流の増加が起きた場合に、負荷電流増に伴う出力制限を行うか否かを定める閾値であり、予め、制御部20の所定の記憶領域に記憶されている。よって、ステップS20にて肯定判定した場合は、アクセル開度の増加に伴う負荷電流の増加が起きるとはいえ、電圧変化量Vfは電圧変化閾値αと同等以上であるので、負荷電流増に伴う出力制限は不要であるとして、制御部20は、ステップS5の通常の発電運転を継続する。
ステップS20にて否定判定すると、電圧変化量Vfは電圧変化閾値αより小さいので、負荷電流増に伴う出力制限をこれ以降において行うよう、制御部20は、まず、ステップS20にて否定判定した際の燃料電池10の電流値を読み込み、その電流値を出力制限下電流値i0としてセットする(ステップS30)。次いで、制御部20は、燃料電池10の出力を次のようにして制限する(ステップS40)。このステップS40での出力制限を行うに当たり、制御部20は、燃料電池10に供給するアノード・カソードのガス量とガス圧とを、出力制限下電流値i0の時のアノード・カソードのガス量N0とガス圧P0に維持したまま、目標電流It、即ち外部負荷200に与える負荷電流を低減する。この際の電流低減は、ステップS30で得た出力制限下電流値i0の60〜80%程度まで低減するようにしたり、予め定めた規定の低電流値まで低減するようになされる。こうした電流の低減程度は、アクセル110を踏み込んで加速を所望する操作者に加速不足の違和感が許容されるよう規定すればよい。こうすれば、ドライバビリティーをさほど損なわないようにできる。
こうした出力制限に続き、制御部20は、セル電圧計測部91から得た燃料電池10の電圧Vが所定の電圧値βを超えているか否かを判定し(ステップS50)、ここで否定判定すれば、ステップS40に移行して出力制限を継続する。その一方、ステップS50で肯定判定すれば、制御部20は、出力制限下電流値i0の時のアノード・カソードのガス量N0とガス圧P0でなされたガス供給での燃料電池10の発電において電圧Vの回復が見られたとして、出力制限を解除する(ステップS60)。この出力制限解除により、制御部20は、目標電流It、即ち外部負荷200に与える負荷電流を増大させる。
次いで、制御部20は、電流計測部92から得た燃料電池10の現在の電流値iが出力制限下電流値i0を超えたか否かを判定し(ステップS70)、現在の電流値iが出力制限下電流値i0を超えたと肯定判定すると、ステップS5に移行して燃料電池10を通常の発電制御に処する。こうして移行したステップS5では、制御部20は、移行後において算出した目標電流Itに対応する水素供給量および空気供給量で水素と酸素を燃料電池10に供給制御する。
ステップS70で、現在の電流値iは出力制限下電流値i0以下であると否定判定すると、制御部20は、インピーダンス計測部93から得た燃料電池10のスタック抵抗値Rが所定の抵抗閾値Ωを超えたか否かを判定する(ステップS80)。燃料電池10の電流値が増えていなければ(ステップS70の否定判定)、発電に伴う生成水水量が少ないので、燃料電池10の電解質膜は乾燥側に推移し勝ちとなり、スタック抵抗値Rは低くなる。また、ガスによる水分の持ち込みがあれば、燃料電池10の電解質膜の乾燥は抑制されて、スタック抵抗値Rの低下はさほど起きない。こうした事象を利用することで、スタック抵抗値Rに基づいて電流値iの増大状況を推測できることから、ステップS80にて否定判定すれば、出力制限の解除が早すぎたとしてステップS40に移行し、出力制限を継続する。その一方、ステップS80にて肯定判定すれば、電流値iの増大はさほど進んでいないものの、スタック抵抗値Rの低下は進んでいないので、ステップS5に移行して燃料電池10を通常の発電制御に処する。こうして移行したステップS5では、制御部20は、移行後において算出した目標電流Itに対応する水素供給量および空気供給量で水素と酸素を燃料電池10に供給制御する。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム100は、車両操作者のアクセル110の踏込に伴うアクセル開度で定まる外部負荷200の要求負荷で燃料電池10を発電制御するに当たり、アクセル開度の急増加に伴う負荷電流の急増が想定されると、燃料電池10の電圧が低下状況となることから、燃料電池10の出力に制限を掛ける(ステップS40)。そして、この出力制限において、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池10に供給するアノード・カソードのガス量とガス圧とを、出力制限下電流値i0の時のアノード・カソードのガス量N0とガス圧P0に維持したまま、外部負荷200に与える負荷電流を低減する。こうすることで、本実施形態の燃料電池システム100は、負荷電流の低減を伴う出力制限状況下においても、燃料電池10のアノード・カソードに出力制限前の状態のまま反応ガスを供給するので、出力制限の解除後に移行したステップS5の通常の発電運転においては、その際に負荷電流が増加していてもこの負荷電流の増加に追従したガス量で燃料電池10のアノード・カソードに反応ガスを供給できる。この結果、本実施形態の燃料電池システム100によれば、出力制限の解除後における燃料電池10のアノード・カソードへのガス供給不足を抑制できる、もしくは、早期のうちにガス供給不足を解消できる。
本実施形態の燃料電池システム100は、出力制限において、燃料電池10へのガス供給を維持したまま、外部負荷200に与える負荷電流を低減すればよいので、簡便である。換言すれば、既存のハード構成を流用した上で、出力制限の解除後におけるガス供給不足の抑制や、早期のうちのガス供給不足の解消を図ることができる。
ところで、燃料電池10に供給するアノード・カソードのガス供給状況を維持したまま、外部負荷200に与える負荷電流を低減すると、一般的には、燃料電池10での発電に伴う生成水が低減するので、電解質膜の乾燥を招き得る。しかしながら、本実施形態の燃料電池システム100は、出力制限を行う状況下においてのみ、燃料電池10へのガス供給を維持したまま、外部負荷200に与える負荷電流を低減するに過ぎないので、電解質膜の乾燥を招き難くでき得る。
次に、他の実施形態について説明する。図5は他の実施形態の燃料電池システム100にて実行される出力制限処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。この実施形態では、電圧変化量Vfに代えて現状の燃料電池10の電圧値Vnを用いて出力制限を掛けるか否かを判定する点に特徴がある。つまり、図5に示すように、この実施形態の燃料電池システム100は、詳しくは制御部20は、燃料電池10を通常の発電運転で制御し(ステップS5)、アクセル110の踏込操作に基づいて負荷電流の増加が想定されるか否かを判定する(ステップS10)。ここで否定判定すれば、ステップS5の通常の発電運転は既述したように継続されることになる。
その一方、ステップS10でアクセル開度の急増加に伴う負荷電流の増加が想定されると肯定判定すると、制御部20は、現状の電圧値Vnが所定の電圧閾値γより小さいか否かを判定する(ステップS25)。そして、このステップS25で否定判定すれば、負荷電流増に伴う出力制限は不要であるとして、制御部20は、ステップS5の通常の発電運転を継続する。ステップS25にて否定判定すると、既述したステップS30以降の処理を実行する。つまり、この実施形態では、現状の電圧値Vnそのものにより、燃料電池10の電圧が所定の低下状況となっているか否かを判定している。
この実施形態の燃料電池システム100によっても、既述した効果を奏することができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記した実施形態の燃料電池システム100では、燃料電池10の出力制限の要否を決定するに当たり、アクセル110の踏込操作に基づいて負荷電流の増加が想定されるか否かを判定した(ステップS10)。これに限らず、二次電池81の放電が過多となったためにこの二次電池81を急速充電する必要がある場合にも、負荷電流の増加が想定されるとして、既述したステップS30以降の処理を実行するようにしてもよい。
10…燃料電池
11…発電体
20…制御部
30…カソードガス供給部
31…カソードガス配管
32…エアコンプレッサ
33…エアフロメータ
34…開閉弁
35…加湿部
40…カソードガス排出部
41…カソード排ガス配管
43…調圧弁
44…圧力計測部
50…アノードガス供給部
51…アノードガス配管
52…水素タンク
52側…水素タンク
53…開閉弁
54…レギュレータ
55…インジェクタ
56d…圧力計測部
56u…圧力計測部
60…アノードガス循環排出部
61…アノード排ガス配管
62…気液分離部
63…アノードガス循環配管
64…水素循環用ポンプ
65…アノード排水配管
66…排水弁
70…冷媒供給部
71…冷媒用配管
72…ラジエータ
73…冷媒循環用ポンプ
74…冷媒温度計測部
81…二次電池
82…DC/DCコンバータ
91…セル電圧計測部
92…電流計測部
93…インピーダンス計測部
94…充電状態検出部
100…燃料電池システム
110…アクセル
200…外部負荷

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの電圧が所定の低下状況となると、前記反応ガスの供給状況を維持した上で、前記燃料電池スタックの負荷電流を低減させて前記燃料電池スタックの出力を制限する出力制御部とを備える、燃料電池システム。
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