JP2018022667A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池内に残留する燃料ガスの消費によって生じた燃料電池の発電電力を有効利用できる燃料電池システムを提供することを課題とする。【解決手段】燃料電池と、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、直流モータによって燃料電池に酸化剤ガスを供給する供給機と、燃料電池と直流モータとの間に配置され、燃料電池から供給される電力の出力電圧を調整するコンバータと、直流モータと燃料電池とを、コンバータを介して接続した第1接続状態、又はコンバータを介さずに直接接続した第2接続状態に切り替える切替機構と、燃料電池の発電停止要求があった場合に、燃料電池への酸化剤ガス及び燃料ガスの供給を停止する停止制御部と、発電停止要求前では第1接続状態とし、停止制御部による酸化剤ガス及び燃料ガスの供給の停止後では第2接続状態となるように、切替機構を制御する切替制御部と、を備えた燃料電池システム。【選択図】図4
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
発電停止後に燃料電池内に残留する燃料ガスを消費するための技術が知られている。例えば特許文献1では、発電停止後の燃料電池に、ブロアにより酸化剤ガスを供給して燃料電池を発電させて残留した燃料ガスを消費している。また、燃料ガスの消費により生じた燃料電池の発電電力を抵抗器やヒータにより消費している。
特許文献1では、発電停止後の燃料電池への酸化剤ガスの供給するブロアには、燃料電池以外から電力が供給されている。更に、残留した燃料ガスの消費によって生じた燃料電池の発電電力は、抵抗器やヒータにより消費されており、有効活用されているとは言い難い。
本発明の目的は、燃料電池内に残留する燃料ガスの消費によって生じた燃料電池の発電電力を有効利用できる燃料電池システムを提供することである。
上記目的は、燃料電池と、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、直流モータによって前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する供給機と、前記燃料電池と前記直流モータとの間に配置され、前記燃料電池から供給される電力の出力電圧を調整するコンバータと、前記直流モータと前記燃料電池とを、前記コンバータを介して接続した第1接続状態、又は前記コンバータを介さずに直接接続した第2接続状態に切り替える切替機構と、前記燃料電池の発電停止要求があった場合に、前記燃料電池への前記酸化剤ガス及び燃料ガスの供給を停止する停止制御部と、前記発電停止要求前では前記第1接続状態とし、前記停止制御部による前記酸化剤ガス及び燃料ガスの供給の停止後では前記第2接続状態となるように、前記切替機構を制御する切替制御部と、を備えた燃料電池システムによって達成できる。
本発明によれば、燃料電池内に残留する燃料ガスの消費によって生じた燃料電池の発電電力を有効利用できる燃料電池システムを提供できる。
図1は、燃料電池システム1の構成を示す説明図である。この実施例は、燃料電池システム1を車両に適用した例である。図1に示すように、燃料電池システム1は、酸化剤ガス配管系30、燃料ガス配管系40、電力系50、及び制御ユニット60を含む。燃料電池20は、酸化剤ガスと燃料ガスの供給を受けて発電を行い、発電に伴う電力を発生する。酸化剤ガス配管系30は、酸化剤ガスとしての、酸素を含む空気を燃料電池20に供給する。燃料ガス配管系40は、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池20に供給する。電力系50は、システムの電力を充放電する。制御ユニット60は、システム全体を統括制御する。燃料電池20は、固体高分子電解質型であり、複数のセルを積層したスタック構造を備えている。
燃料電池20には、出力電流及び電圧をそれぞれ検出する電流センサ2a及び電圧センサ2b、燃料電池20の温度を検出する温度センサ2cが取り付けられている。
酸化剤ガス配管系30は、エアコンプレッサ31、酸化剤ガス供給路32、加湿モジュール33、カソードオフガス流路34、及びエアコンプレッサ31を駆動する直流モータM1を有している。
エアコンプレッサ31は、直流モータM1により駆動され、外気から取り込んだ酸素を含む空気(酸化剤ガス)を圧縮して燃料電池20のカソード極に供給する。直流モータM1には、その回転数を検出する回転数検出センサ3aが取り付けられている。酸化剤ガス供給路32は、エアコンプレッサ31から供給される酸素を燃料電池20のカソード極に導く。燃料電池20のカソード極からはカソードオフガスがカソードオフガス流路34を介して排出される。
加湿モジュール33は、酸化剤ガス供給路32を流れる低湿潤状態の酸化剤ガスと、カソードオフガス流路34を流れる高湿潤状態のカソードオフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池20に供給される酸化剤ガスを適度に加湿する。カソードオフガス流路34は、カソードオフガスをシステム外に排気し、カソード極出口付近には背圧調整弁A1が配設されている。燃料電池20から排出される酸化剤ガスの圧力、即ちカソード背圧は背圧調整弁A1によって調圧される。カソードオフガス流路34における燃料電池20と背圧調整弁A1の間には、カソード背圧を検出する圧力センサ3bが取り付けられている。
燃料ガス配管系40は、燃料ガス供給源41、燃料ガス供給路42、燃料ガス循環路43、アノードオフガス流路44、水素循環ポンプ45、気液分離器46、及び水素循環ポンプ45を駆動するためのモータM2を有している。
燃料ガス供給源41は、燃料電池20へ燃料ガスである水素ガスを供給するタンクである。燃料ガス供給路42は、燃料ガス供給源41から放出される燃料ガスを燃料電池20のアノード側に導き、上流側から順にタンクバルブH1、水素調圧バルブH2、インジェクタH3が配設されている。これらバルブ及びインジェクタは、燃料電池20へ燃料ガスを供給、遮断する電磁弁である。また、タンクバルブH1、水素調圧バルブH2、インジェクタH3は、燃料電池20に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部の一例である。
燃料ガス循環路43は、未反応燃料ガスを燃料電池20へ還流させ、上流側から順に気液分離器46、水素循環ポンプ45、及び不図示の逆止弁が配設されている。燃料電池20から排出された未反応燃料ガスは、水素循環ポンプ45によって適度に加圧され、燃料ガス供給路42へ導かれる。燃料ガス供給路42から燃料ガス循環路43への燃料ガスの逆流は、逆止弁によって抑制される。アノードオフガス流路44は、燃料電池20から排出された水素オフガスを含むアノードオフガスや気液分離器46内に貯留された水をシステム外に排気し、排気排水弁H5が配設されている。
電力系50は、高圧DC/DCコンバータ51、バッテリ52、トラクションインバータ53、補機インバータ54、スイッチ機構56、トラクションモータM3、及び補機モータM4を備えている。
高圧DC/DCコンバータ51は、燃料電池20からの直流電圧を調整してバッテリ52に出力可能である。高圧DC/DCコンバータ51により、燃料電池20の出力電圧が制御される。
バッテリ52は、充放電可能な二次電池であり、余剰電力の充電や補助的な電力供給が可能である。燃料電池20で発電された直流電力の一部は、高圧DC/DCコンバータ51により昇降圧され、バッテリ52に充電される。バッテリ52には、その充電状態を検出するSOCセンサ5aが取り付けられている。
トラクションインバータ53、補機インバータ54は、燃料電池20又はバッテリ52から出力される直流電力を三相交流電力に変換してトラクションモータM3及び補機モータM4へ供給する。トラクションモータM3は、車輪71及び72を駆動する。トラクションモータM3が回生を行う場合には、トラクションモータM3からの出力電力は、トラクションインバータ53を介して直流電力に変換されてバッテリ52に充電される。トラクションモータM3には、その回転数を検出する回転数検出センサ5bが取り付けられている。
制御ユニット60は、CPU、ROM、及びRAMを含み、入力される各センサ信号に基づき、当該システムの各部を統合的に制御する。具体的には、制御ユニット60は、アクセルペダル80の回動を検出するアクセルペダルセンサ81、SOCセンサ5a、回転数検出センサ5bから送出される各センサ信号に基づいて、燃料電池20の発電を制御する。また、制御ユニット60は、イグニッションスイッチ83からオフ信号を検出することにより、燃料電池20の発電停止を要求する。
また制御ユニット60は、残留燃料ガス消費制御を実行する。残留燃料ガス消費制御は、制御ユニット60のCPU、ROM、及びRAMにより機能的に実現される、停止制御部及び切替制御部により実行される。詳しくは後述する。
また電力系50は、降圧コンバータ55及びスイッチ機構56を備えている。降圧コンバータ55は、高圧DC/DCコンバータ51とバッテリ52との間で接続され、バッテリ52から出力される直流電圧、又は高圧DC/DCコンバータ51を介して燃料電池20から出力される直流電圧を降圧して他の補機に供給する。ここで他の補機とは、バッテリ52が出力する高電圧電流や、燃料電池20から高圧DC/DCコンバータ51を介して出力された高電圧電流よりも、低い低電圧電流で駆動する機器である。他の補機には、エアコンプレッサ31を駆動する直流モータM1が含まれる。エアコンプレッサ31は、直流モータM1によって燃料電池20に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給機の一例である。また、降圧コンバータ55は、燃料電池20と直流モータM1との間に配置され、燃料電池20から供給される電力の出力電圧を調整するコンバータの一例である。尚、高圧DC/DCコンバータ51も、燃料電池20と直流モータM1との間に配置されており、燃料電池20から供給される電力の出力電圧を調整するコンバータの一例である。スイッチ機構56は、燃料電池20と直流モータM1との間に配置されている。詳細には、スイッチ機構56は、燃料電池20に直接接続されつつ、降圧コンバータ55にも接続されている。スイッチ機構56は、直流モータM1と燃料電池20とを、高圧DC/DCコンバータ51及び降圧コンバータ55を介して接続した第1接続状態、又は高圧DC/DCコンバータ51及び降圧コンバータ55を介さずに直接接続した第2接続状態に切り替える切替機構の一例である。スイッチ機構56は、制御ユニット60により制御される。
図2A、2B、及び2Cは、スイッチ機構56の説明図である。スイッチ機構56は、制御ユニット60により制御されるスイッチS1及びS2を備えている。図2Aでは、スイッチS1及びS2は、直流モータM1と燃料電池20とを、高圧DC/DCコンバータ51及び降圧コンバータ55を介して接続した第1接続状態にある。尚、第1接続状態では、直流モータM1とバッテリ52とは、降圧コンバータ55を介して接続される。図2Bでは、スイッチS1及びS2は、直流モータM1を燃料電池20及びバッテリ52の何れにも接続していない遮断状態にある。図2Cでは、スイッチS1及びS2は、直流モータM1と燃料電池20とを、高圧DC/DCコンバータ51及び降圧コンバータ55を介することなく直接接続している第2接続状態にある。燃料電池20の通常発電時では、図2Aに示すように、直流モータM1には、高圧DC/DCコンバータ51及び降圧コンバータ55を介して燃料電池20から、又は降圧コンバータ55を介してバッテリ52から電力が供給される。これに対して後述する発電停止後での残留燃料ガス消費制御では、図2B及び図2Cに示すように、遮断状態と第2接続状態とに切替られる。即ち、残留燃料ガス消費制御では、直流モータM1には燃料電池20から、残留燃料ガス消費制御により生じた電力が間欠的に供給される。この際に、直流モータM1には直接的に燃料電池20が接続される。
次に、制御ユニット60が実行する残留燃料ガス消費制御について説明する。図3は、制御ユニット60が実行する残留燃料ガス消費制御の一例を示すフローチャートである。尚、この残留燃料ガス消費制御は、所定の時間毎に繰り返し実行される。
制御ユニット60は、燃料電池20の発電停止要求があるか否かを判定する(ステップS1)。発電停止要求は、イグニッションスイッチ83のオフ信号を制御ユニット60が受信した場合に要求される。否定判定の場合には本制御は終了する。肯定判定の場合、制御ユニット60は、燃料電池20への酸化剤ガス及び燃料ガスの供給を停止する(ステップS3)。ステップS3の処理は、燃料電池20の発電停止要求があった場合に、燃料電池20への酸化剤ガス及び燃料ガスの供給を停止する停止制御部が実行する処理の一例である。ここで、燃料電池20の通常発電時、即ち燃料電池20の発電停止要求前では、上述したように、直流モータM1は、高圧DC/DCコンバータ51及び降圧コンバータ55を介して燃料電池20から、又は降圧コンバータ55を介してバッテリ52から電力が供給される。このため、ステップS3での酸化剤ガスの供給の停止は、直流モータM1への電力供給を遮断する不図示のスイッチをオフとすることにより行われる。尚、ステップS3での酸化剤ガスの供給の停止は、スイッチ機構56を遮断状態にすることにより行われてもよい。また、燃料ガスの供給の停止は、タンクバルブH1及び水素調圧バルブH2を閉じ、インジェクタH3を停止させ、水素循環ポンプ45のモータM2を停止させることにより行う。燃料電池20への酸化剤ガス及び燃料ガスの供給の停止により、燃料電池20内の酸化剤ガス及び燃料ガスの濃度が徐々に低下するため、燃料電池20の電圧は徐々に低下する。
次に制御ユニット60は、図2Bに示したように、直流モータM1をバッテリ52及び燃料電池20から遮断した遮断状態にする(ステップS5)。これにより、直流モータM1には電力が供給されることがない状態となる。尚、ステップS3でスイッチ機構56を遮断状態にすることが既に行われている場合には、ステップS5において制御ユニット60は遮断状態を維持する。
次に制御ユニット60は、電圧センサ2bからの出力値に基づいて、燃料電池20の残電圧が閾値α以下か否かを判定する(ステップS7)。閾値αは、燃料電池20に発電停止要求があった時点での燃料電池20の電圧よりも低い値に設定されている。ここで、発電停止要求は、一般的にアクセルペダル80の開度がゼロの状態であるアイドル状態でイグニッションスイッチ83がオフにされることにより要求される。従って、閾値αは、少なくとも燃料電池20のアイドル状態での電圧よりも低い値に設定されている。
ステップS7で否定判定の場合には、再度ステップS5の処理が継続される。肯定判定の場合には、制御ユニット60は、直流モータM1を高圧DC/DCコンバータ51及び降圧コンバータ55を介さずに直接燃料電池20に接続する第2接続状態となるようにスイッチ機構56を制御する(ステップS9)。これにより、燃料電池20の残電力が直流モータM1に供給されて直流モータM1が駆動し、直流モータM1の駆動によりエアコンプレッサ31から酸化剤ガスが燃料電池20に供給される。燃料電池20では、燃料電池20内に残留した燃料ガスとエアコンプレッサ31から供給された酸化剤ガスとにより発電する。この発電により燃料電池20の電圧が上昇する。ステップS9の処理は、発電停止要求前では第1接続状態とし、停止制御部による酸化剤ガス及び燃料ガスの供給の停止後では第2接続状態となるように、スイッチ機構56を制御する切替制御部が実行する処理の一例である。
次に制御ユニット60は、燃料電池20の残電圧が閾値βを超えているか否かを判定する(ステップS11)。閾値βは、閾値αよりも大きい値ではあるが、閾値αと同様に、燃料電池20に発電停止要求があった時点での燃料電池20の電圧よりも低い値に設定されている。ステップS11で肯定判定の場合には、再度ステップS5以降の処理が実行される。即ち、燃料電池20の残電圧が閾値β以上となると、再び遮断状態にされる(ステップS5)。これにより、エアコンプレッサ31からの燃料電池20への酸化剤ガスの供給は停止されるため、燃料電池20の残電圧も低下する。また、その後にステップS7以降の処理が実行され、ステップS7及びS9で肯定判定がなされ続ける限り、直流モータM1は間欠的に通電される。即ち、直流モータM1は、燃料電池20の発電停止要求時での電圧よりも低い電圧範囲内で間欠的に駆動される。このように、直流モータM1は、燃料電池20の発電停止要求時での電圧よりも低い電圧で駆動可能であり、具体的には燃料電池20のアイドル運転状態での正常電圧よりも低い電圧で駆動可能である。
ステップS11で否定判定の場合には、制御ユニット60は燃料電池20の残電圧が閾値γ以下となったか否かを判定する(ステップS13)。閾値γは、閾値αよりも小さい値であるため、当然に燃料電池20に発電停止要求があった時点での燃料電池20の電圧よりも低い値である。否定判定の場合には、制御ユニット60は再度ステップS9の処理が実行する。即ち、燃料電池20への酸化剤ガスの供給が継続される。ステップS13で肯定判定の場合、燃料電池20に酸化剤ガスを供給しても燃料電池20の発電電力は生じずに残留燃料ガスは十分に消費されたものとみなすことができる。このため、制御ユニット60は、スイッチ機構56を制御して遮断状態に切り替え(ステップS15)、本制御を終了する。このようにして燃料電池20内に残留していた燃料ガスを消費できる。
図4は、残留燃料ガス消費制御での燃料電池20の残電圧の変化を示したグラフである。縦軸が燃料電池20の電圧を示し、横軸が時間を示す。発電停止要求があって燃料電池20への酸化剤ガス及び燃料ガスの供給が停止されると(t0)、燃料電池20の残電圧は低下し始める。燃料電池20の残電圧が閾値α以下となると(t1)、直流モータM1が燃料電池20に接続されて燃料電池20の残電力により直流モータM1が駆動して燃料電池20に酸化剤ガスが供給される。これにより、燃料電池20が発電して燃料電池20の残電圧が上昇する。上昇した残電圧が閾値β以上となると(t2)、直流モータM1は燃料電池20及びバッテリ52から遮断され、燃料電池20の残電圧は低下し始める。燃料電池20の残電圧が再度閾値α以下となると(t3)、直流モータM1が燃料電池20に再度接続されて酸化ガスの燃料電池20への供給が開始される。この後に燃料電池20の残電圧が再度閾値β以上になると(t4)、直流モータM1は燃料電池20及びバッテリ52から再度遮断され、燃料電池20の残電圧は低下し始める。再度燃料電池20の残電圧が閾値α以下となると(t5)、直流モータM1が燃料電池20に接続される。次に燃料電池20の残電圧が閾値β以上となる前に低下し始め(t6)、閾値γ以下となった場合には(t7)、燃料電池20内の残留燃料ガスはほぼ全て消費されたものとみなして、直流モータM1は燃料電池20及びバッテリ52から遮断されて、本制御が終了する。
このように、残留燃料ガスの消費によって生じた燃料電池の発電電力を、残留燃料ガスの消費のために駆動されるエアコンプレッサ31の直流モータM1の電力として有効利用して、残留燃料ガスを消費できる。また、残留燃料ガスの消費のために直流モータM1の電力供給源としてバッテリ52を用いる場合と比較して、バッテリ52の蓄電電力の消費を抑制できる。
また、エアコンプレッサ31の直流モータM1は、発電停止要求時での燃料電池20の電圧よりも低い電圧範囲内で間欠的に駆動されるため、燃料電池20の残電圧の過上昇を抑制しつつ残留燃料ガスを消費できる。ここで、燃料電池20の残電圧の過上昇を抑制する理由について説明する。上述したように残留燃料ガスの消費は、燃料電池20のアノードへの燃料ガスの供給が停止された状態で、カソードへの酸化剤ガスが供給されることにより行われる。このため、カソードに供給された酸素の一部が電解質膜を介してアノードへ移動し、アノードの一部分で水素が欠乏する。これにより、同じセル内で、アノードの水素欠乏箇所の電位が、アノードの水素が潤沢な箇所よりも高くなる。ここで、アノードの水素欠乏箇所とこの水素欠乏箇所に対応するカソードの箇所との電位差が、アノードの水素潤沢箇所とこの水素潤沢箇所に対応したカソードの箇所との電位差と同じになるように、アノードの水素欠乏箇所に対応するカソードの箇所の電位が上昇する。即ち、アノードの水素欠乏箇所に対応するカソードの箇所の電位が上昇するように、カソード触媒層のカーボンや白金が部分的に酸化する。このようにして、カソード触媒層が部分的に損傷を受ける。このような、アノードの水素欠乏箇所に対応するカソードの箇所での電位は、セル全体の電位差、即ち燃料電池20の電圧が高いほど上昇し、カソード触媒層の部分的な損傷が大きくなる。このため本実施例では、燃料電池20の発電停止要求時での電圧よりも低い電圧範囲内で残留燃料ガスが消費されるため、燃料電池20の電圧の過上昇を抑制して、カソード触媒層への損傷が抑制される。
また、直流モータM1は、燃料電池20の発電停止要求時での電圧よりも低い電圧で駆動するため、例えば、燃料電池20の残電圧を昇圧又は降圧する必要はなく、残電圧の昇圧又は降圧に伴う電力損失は発生しない。
また、燃料電池20の残電圧と閾値α及びβとの大小関係に応じて、直流モータM1は間欠駆動されるため、簡易な手法で直流モータM1を間欠的に駆動できる。また、燃料電池20の残電圧が閾値γ以下となった場合に、残留燃料ガスは十分に消費されたものとして本制御が終了するため、燃料電池20内での残留燃料ガスの残留量の測定や検出をすることなく、簡易な手法により残留燃料ガスを十分に消費することができる。
上記実施例での閾値α及びβは、発電停止要求時での燃料電池20の電圧より低い値であればよく、例えば閾値α及びβは、それぞれ直流モータM1の駆動に適した下限電圧値及び上限電圧値であってもよい。
上記実施例での燃料電池システム1では、冷却水により冷却される水冷式の燃料電池20が採用されているが、これに限定されずに、空気により冷却される空冷式の燃料電池を採用してもよい。空冷式の燃料電池が採用された燃料電池システムでは、酸化剤ガス供給路32、加湿モジュール33、カソードオフガス流路34、背圧調整弁A1等は採用されずに、エアコンプレッサ31の代わりにファンが採用される。この場合、ファンは、直流モータによって燃料電池に酸化剤ガスを供給する供給機の一例である。ファンが回転することにより燃料電池に酸化剤ガスである空気中の酸素と冷却するための空気が供給できる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
20 燃料電池
31 エアコンプレッサ(酸化剤ガス供給機)
52 バッテリ
51 高圧DC/DCコンバータ(コンバータ)
55 降圧コンバータ(コンバータ)
56 スイッチ機構(切替機構)
60 制御ユニット(発電制御部、切替制御部)
M1 直流モータ
31 エアコンプレッサ(酸化剤ガス供給機)
52 バッテリ
51 高圧DC/DCコンバータ(コンバータ)
55 降圧コンバータ(コンバータ)
56 スイッチ機構(切替機構)
60 制御ユニット(発電制御部、切替制御部)
M1 直流モータ
Claims (1)
- 燃料電池と、
前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
直流モータによって前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給機と、
前記燃料電池と前記直流モータとの間に配置され、前記燃料電池から供給される電力の出力電圧を調整するコンバータと、
前記直流モータと前記燃料電池とを、前記コンバータを介して接続した第1接続状態、又は前記コンバータを介さずに直接接続した第2接続状態に切り替える切替機構と、
前記燃料電池の発電停止要求があった場合に、前記燃料電池への前記酸化剤ガス及び燃料ガスの供給を停止する停止制御部と、
前記発電停止要求前では前記第1接続状態とし、前記停止制御部による前記酸化剤ガス及び燃料ガスの供給の停止後では前記第2接続状態となるように、前記切替機構を制御する切替制御部と、を備えた燃料電池システム。
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Cited By (1)
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JP2019213353A (ja) * | 2018-06-05 | 2019-12-12 | 日産自動車株式会社 | 電力供給システム |
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2016
- 2016-08-05 JP JP2016155035A patent/JP2018022667A/ja active Pending
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JP2019213353A (ja) * | 2018-06-05 | 2019-12-12 | 日産自動車株式会社 | 電力供給システム |
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