JP2006278046A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】出力要求に対する燃料電池の電力取り出しの応答性を向上させる事ができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】アノード11に供給される水素ガスと、カソード12に供給される空気ガスとにより発電する燃料電池スタック10と、水素ガスが供給されるアノード11側の水素ガス圧力と、空気ガスが供給されるカソード12側の空気ガス圧力とをそれぞれ調節する水素ガス圧力調整弁23、パージ弁26、コンプレッサ32、空気ガス圧力調整弁35と、要求出力に応じて、水素ガス圧力と、空気ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、水素ガス圧力調整弁23、パージ弁26、コンプレッサ32、空気ガス圧力調整弁35をそれぞれ制御するECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)50とを備えることで実現する。
【選択図】図1
【解決手段】アノード11に供給される水素ガスと、カソード12に供給される空気ガスとにより発電する燃料電池スタック10と、水素ガスが供給されるアノード11側の水素ガス圧力と、空気ガスが供給されるカソード12側の空気ガス圧力とをそれぞれ調節する水素ガス圧力調整弁23、パージ弁26、コンプレッサ32、空気ガス圧力調整弁35と、要求出力に応じて、水素ガス圧力と、空気ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、水素ガス圧力調整弁23、パージ弁26、コンプレッサ32、空気ガス圧力調整弁35をそれぞれ制御するECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)50とを備えることで実現する。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関し、高負荷運転時、あるいは高負荷運転へ移行する際の過渡応答性能を向上させた燃料電池システムに関する。
化石燃料の枯渇危機、並びに化石燃料の燃焼による大気汚染、地球温暖化の問題に対応すべく、圧縮された燃料ガスを消費することで走行する車両が考案されている。このように燃料ガスを消費することで走行する車両としては、例えば、燃料ガスとして水素ガスを用い、化学反応により発生させた電気エネルギーで走行する燃料電池車がある。
このような燃料電池車では、例えば、低コストでコンパクトな燃料電池スタックを形成することができる高分子電解質形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)を走行用モータの動力源として用いることが有望視されている。PEFCは、電解質として固体高分子材料からなる非常に薄いプロトン導電性高分子膜を用いることを特徴としている。
なお、PEFCは、PEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)と呼称される場合もある。
PEFCは、他の燃料電池と同様に、発電単位である単セルを複数積層することで燃料電池スタックを構成しているが、単セルの構造として、高分子電解質膜の両側に触媒層をそれぞれ設け、燃料極、空気極が形成されたMEA(Membrane Electrode Assembly)と呼ばれる構造を有することを特徴としている。
このようなPEFCを燃料電池として用いた燃料電池システムでは、出力要求に応じた発電量となるように、燃料極へ水素ガスを供給する水素ガス供給系、酸化剤極である空気極へ、酸化剤ガスである空気ガスを供給する空気ガス供給系、空気極の圧力制御をする空気ガス排出系をそれぞれ制御している。
ところで、MEAを構成する高分子電解質膜は、非常に薄く強度が低いため、例えば、MEAの両側に作用する水素ガス圧力と、空気ガス圧力との極間差圧が大きくなると高分子電解質膜が破損してしまう虞がある。
したがって、PEFCを燃料電池として用いた燃料電池システムでは、空気極入口側への空気ガス流量が目標空気ガス流量となるように空気ガス供給系を制御すると共に、空気極入口側の空気ガス圧力が目標空気ガス圧力となるように空気ガス排出系を制御することで、燃料極入口側の水素ガス圧力、空気極側入口側の空気ガス圧力を、極間差圧が許容値内に保たれるような制御を行っていた。
しかしながら、このような制御を行った場合、空気ガス流量を増減させることで目標空気流量とするまでの過渡時において、空気ガス排出系が過剰に作用してしまい、空気極入口側の空気ガス圧力が、一旦低下又は上昇してしまい、上述したMEAの極間差圧が増大してしまうといった問題があった。
そこで、空気極入口側への空気ガス流量を流量センサで逐次検出し、流量センサで検出される空気ガス流量の変化に応じて、空気極入口側の空気ガス圧力を目標空気ガス圧力となるように制御することで、極間差圧の増大を回避すると共に、目標空気ガス圧力となるまでの時間的遅れを解消し出力要求に対する応答性を改善した技術が開示されている(特許文献1参照。)。
特願2000−223194号公報
このような、燃料電池システムでは、出力要求に応じて、燃料電池スタックへの燃料ガス、酸化剤ガスの供給ガス流量、供給ガス圧力を変化させ、所望の電力を取り出す、というような制御を行っている。
そのため、高負荷運転を求める出力要求に応じて運転制御をしている際に、さらに高い負荷運転を求められた場合や、低負荷運転を求める出力要求から、急に高負荷運転を求める出力要求がなされた場合などには、所望の電力を取り出すために必要な燃料電池スタック内の目標ガス圧力と、実ガス圧力との乖離が大きくなってしまい、圧力が上昇するまでに多くの待ち時間を必要としていた。
したがって、燃料電池システムを搭載した車両などでは、車両が高速で走行している際に、ドライバがさらにアクセルを踏み込んだ場合など、アクセル開度に基づいて要求される出力要求に応じて、即座に出力電力を取り出すことができず、車両を操作してから、車両が動作するまでの時間が、ドライバに違和感を与えてしまう程の遅延時間となってしまうという問題がある。
そこで、本発明は上述したような問題を解決するために案出されたものであり、燃料電池スタックの酸化剤ガス圧力、燃料ガス圧力に大幅な圧力上昇が要求される運転状態であっても、要求出力を受けてから、所望の出力電力を取り出すまでの時間を短縮することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、燃料極に供給される燃料ガスと、酸化剤極に供給される酸化剤ガスとにより発電する燃料電池スタックと、上記燃料ガスが供給される上記燃料極側の燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガスが供給される上記酸化剤極側の酸化剤ガス圧力とをそれぞれ調節する圧力調節手段と、要求出力に応じて、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調整手段を制御する制御手段とを備えることにより、上述の課題を解決する。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池スタックの燃料極側の燃料ガス圧力と、酸化剤極側の酸化剤ガス圧力とを、要求出力に応じて、燃料ガス圧力と、酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように制御する。
これにより、再び、高負荷運転を求める出力要求があった場合でも、低負荷運転時の圧力レベルからの圧力上昇待ち時間を短縮できるため、出力要求に対する応答性を大幅に向上させることを可能とする。
また、この燃料電池システムを車両に搭載させた際、車両信号に基づいて決定される出力要求に応じて、高負荷運転時の圧力レベルが保持されるため、ドライバが求める出力要求に即座に応答できる。したがって、車両操作に対する応答遅れによる違和感を、ドライバに与えない車両走行を実現することを可能とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を用いて、本発明の実施の形態として示す、車両に搭載された燃料電池システムについて説明をする。
図1に示すように、燃料電池システムは、燃料電池本体である燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10の燃料極であるアノード11に水素を供給する水素ガス循環供給系20と、燃料電池スタック10の酸化剤極であるカソード12に酸化剤ガスである空気ガスを供給する空気ガス供給系30と、DC/DCコンバータ41と、車両モータインバータ42と、車両モータ43と、コンプレッサモータインバータ44と、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)50と、アクセル開度センサ51と、車速センサ52と、要求出力検出部53とを備えている。
また、燃料電池システムは、燃料電池スタック10によって発電された電力の不足分を補う電力補助装置として2次電池61と、2次電池61の充電状態(SOC:State of Charge)を検出するSOC検出器62とを備えている。
燃料電池スタック10は、発電単位である単セルを複数積層することで構成され、アノード11に燃料ガスとして供給される水素ガスと、カソード12に供給される空気ガス中の酸素との化学反応により発電する。
例えば、燃料電池スタック10は、従来の技術でも説明したような電解質として高分子電解質膜を用いた高分子電解質形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)などであり、単セルの構造が、高分子電解質膜の両側に触媒層をそれぞれ設け、燃料極、酸化剤極が形成されたMEA(Membrane Electrode Asesembly)として一体化されている。
水素ガス循環供給系20は、燃料ガスである水素ガスを貯蔵する高圧水素タンクといった水素ガス供給源21と、水素ガス遮断弁22、水素ガス圧力調整弁23が設けられ、水素ガス供給源21に貯蔵された水素ガスを燃料電池スタック10のアノード11に供給する水素ガス供給配管25と、パージ弁26が設けられ、アノード11の水素ガスに含まれる不純物ガスを排出する水素ガス排出配管27と、ポンプ、エゼクタといった水素ガスを循環させる水素ガス循環装置28が設けられ、アノード11の水素ガスを循環させる水素ガス循環配管29とを備えている。
また、水素ガス供給配管25には、燃料電池システムの運転状態を検出するために、アノード11入口側の水素ガス圧を測定するアノード圧力計24が設けられている。
このような水素ガス循環供給系で20は、アノード圧力計24で測定された水素ガス圧力を読み込んだECU50の制御により、水素ガス圧力調整弁23の開度を制御することで、水素ガス供給源21から水素ガス遮断弁22を通過し、水素ガス供給配管25を介して供給される水素ガスを、当該燃料電池システムが運転できる範囲で定められた所定の圧力に調節して、燃料電池スタック10のアノード11へ供給する。
また、水素ガス循環供給系20では、ECU50の制御により、燃料電池スタック10のアノード11に供給する水素ガス流量を、出力電流に相当する反応水素ガス流量より当量比を大きくすることで、複数のセルで構成される燃料電池スタック10の各セルに、不足なく水素ガスが供給できるようにされている。
さらにまた、発電を継続するにつれて、燃料電池スタック10のアノード11には、水素ガス以外の不純物ガス、例えば窒素などが蓄積され、水素濃度を減少させてしまう。水素濃度が減少すると発電効率の低下、燃料電池スタック10の劣化を招くので、ECU50は、パージ弁26の開度を制御することで、水素ガス排出配管27を介して不純物ガスを排出するよう制御する。
一方、空気ガス供給系30は、塵・埃を捕集するフィルタ31、空気を圧縮して空気ガスとして供給するコンプレッサ32、圧縮され昇温した空気ガスを冷却する冷却器33とが設けられ、燃料電池スタック10のカソード12に空気ガスを供給する空気供給配管34と、空気ガス圧力調整弁35が設けられ、カソード12の空気ガスを排出する空気排出配管36とを備えている。
また、空気供給配管34と、空気排出配管36とには加湿装置37が設けられている。さらに、燃料電池システムの運転状態を検出するために、空気供給配管34には、カソード12に供給される空気ガスの流量を測定する流量計38と、カソード12入口側の空気ガス圧力を測定するカソード圧力計39とが設けられている。
冷却器33は、図示しない冷却用配管に封入された冷却液を用いて、コンプレッサ32の圧縮により昇温された空気ガスを冷却する。例えば、図示しない冷却用配管に封入される冷却液は、燃料電池スタック10を冷却する際に用いる冷却液と共用するようにしてもよい。
加湿装置37は、空気供給配管34において、燃料電池スタック10のカソード12に供給する空気ガスを加湿する。また、加湿装置37は、水蒸気交換機能を有しており、カソード12から空気排出配管36を介して排出される空気ガス中に含まれる水分を、空気供給配管34を介してカソード12供給される空気ガスに移動させる。加湿装置37が備える水蒸気交換機能は、例えば、ポリイミドのような水分透過性が高い材料で形成された膜によって実現することができる。
このように、加湿装置37は、カソード12に供給する空気ガスを加湿することで、高分子電解質膜に水分供給をし、高分子電解質膜のイオン輸送能力を低下させることなく良好なイオン伝導性を保つように水分管理を行う。
このような空気ガス供給系30は、カソード圧力計39で測定されたカソード圧力を読み込んだECU50の制御により、空気ガス圧力調整弁35の開度、コンプレッサ32の回転数を制御することで、空気供給配管34を介して供給される空気を、当該燃料電池の運転できる範囲で定められた所定の圧力に調節して、燃料電池スタック10のカソード12へ供給する。
ECU50は、アクセル開度センサ51、車速センサ52、要求出力検出部53などから検出される当該燃料電池システムが搭載された車両の運転状態を示した信号に基づいて、燃料電池システムを含む車両を統括的に制御する制御手段である。
ECU50は、上述したような燃料電池スタック10のアノード11の水素ガス圧力、カソード12の空気ガス圧力を制御しながらの、アノード11、カソード12への水素ガス、空気ガスの供給制御に加えて、燃料電池スタック10の圧力封入制御を実行する。燃料電池スタック10の圧力封入制御については、後で詳細に説明をする。
DC/DCコンバータ41は、燃料電池スタック10からの出力電力を調整して、それぞれ車両モータ43、コンプレッサ32を制御する車両モータインバータ42、コンプレッサモータインバータ44に供給する。また、DC/DCコンバータ41を介して調整された出力電力は、図示しない複数の補機を駆動する補機駆動モータなどに供給される。
2次電池61は、燃料電池スタック10からの出力電力の不足分を補う電力補助装置である。
SOC検出器62は、2次電池61の充電状態を検出しSOC信号としてECU50に出力する。2次電池61は、充電の上限値と、放電の下限値を有しており、上限値を超えて充電されると過充電となり性能が低下し、下限値を下回って放電されると過放電となり故障の原因となる。ECU50は、SOC検出器62から出力されるSOC信号により、この充電の上限値と、放電の下限値とを常に監視することができる。
2次電池61からの出力電力は、燃料電池スタック10から出力された出力電力と同様に、車両モータインバータ42、コンプレッサモータインバータ44、図示しない補機駆動モータへなどへ出力される。
[燃料電池スタック10の圧力封入制御]
続いて、ECU50の制御によって実行される燃料電池スタック10の圧力封入制御について説明をする。
続いて、ECU50の制御によって実行される燃料電池スタック10の圧力封入制御について説明をする。
燃料電池スタック10の圧力封入制御とは、出力要求に応じて、燃料電池スタック10のアノード11の水素ガス圧力と、カソード12の空気ガス圧力とを、高分子電解質膜の破損が生じない程度の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ高負荷運転時の圧力レベルに保持させる制御である。
一般に、燃料電池スタックを高い圧力で運転すると出力電力が増加する。したがって、このような圧力封入制御を実行することで、所望の圧力レベルに燃料電池スタック10の水素ガス圧力、空気ガス圧力が保持されるため、通常なら大幅な圧力上昇が要求される運転状態であっても、圧力上昇待ち時間を短縮することができ、所望の電力を短時間で取り出すことができる。つまり、圧力封入制御を実行すると、燃料電池スタック10の応答性が向上するため、燃料電池スタック10を搭載した車両の加速応答を向上させることができる。
具体的には、ECU50は、高負荷運転時に出力要求が低下したことに応じて、出力要求が低下する前の高負荷運転時の燃料電池スタック10の圧力レベルとなるように封入制御を実行する。出力要求が低下した場合に、圧力封入制御をしないと、燃料電池スタック10内の圧力レベルは、徐々に減少してしまう。
特に、高速度で車両が走行している際、つまり高負荷運転をしている際に、アクセルペダルを緩めると低負荷運転に移行するため、車両が惰性である程度の高速度を保っているのにも関わらず、燃料電池スタック10内の圧力レベルは低下し、アイドル状態となる。
燃料電池スタック10がアイドル状態になった後で、アクセルペダルが再び踏み込まれると、燃料電池スタック10内の圧力レベルが、ドライバが求めている速度とするのに必要な出力電圧を取り出せる状態になっておらず、所望の速度とするまでに、多くの待ち時間を要してしまうことになる。
そこで、この待ち時間を解消するために、ECU50は、アクセル開度センサ51から出力されるアクセル開度信号、あるいは、要求出力検出部53から出力される要求出力を低下させる要求出力信号に応じて、水素ガス循環供給系20の水素ガス圧力調整弁23、パージ弁26を制御し、空気ガス供給系30のコンプレッサ32の回転数、空気ガス圧力調整弁35を制御して、燃料電池スタック10の水素ガス圧力、空気ガス圧力の圧力レベルを高負荷運転時の圧力レベルのまま保持するように制御する。
また、ECU50は、車速センサ52から出力される車速信号に基づいて、圧力封入制御の実行を行う。車両が高速度で走行している場合に、アクセルが踏み込まれると、直ちに高負荷運転を求める出力要求となってしまうが、低速度で走行している場合に、アクセルを踏み込まれたとしても、直ちに高負荷運転を求める出力要求とはならない。
つまり、車両が所定の速度以上の高速度で走行している場合、言い換えれば、所定の負荷レベル以上で高負荷運転している場合に、圧力封入制御を実行して、燃料電池スタック10の圧力レベルを高負荷運転時の圧力レベルを保持しておくことで、さらなる高負荷運転の出力要求に即座に応答することができる。
ECU50は、車速センサ52から出力される車速信号が、圧力封入制御を実行する程度の走行速度を示しているかどうかを、以下のようにして決めた基準値との比較により決定をする。
圧力封入をするには、空気ガス供給系30におけるコンプレッサ32の回転数を上げてカソード12へ供給する空気ガスの流量を増加させる必要があるため、コンプレッサ32で消費される消費電力が高くなってしまう。したがって、2次電池61に充電された電気量も大量に消費されてしまうことになる。
上述したように、2次電池61は、過放電状態になると故障してしまう。したがって、圧力封入を実行したことで、コンプレッサ32の消費電力が高くなり、2次電池61が過放電状態となってしまうことを回避する必要がある。
そこで、ECU50は、まず、2次電池61の現在の許容充電容量と等しい電力量を、車両の回生制動によって取得する場合に必要となる車両の走行速度を算出する。これが上述した、圧力封入制御を実行するかどうかの基準値となる。なお、2次電池61の現在の許容充電容量は、SOC検出器62から出力されるSOC信号と、2次電池61の充電の上限値との差分で求めることができる。
次に、ECU50は、算出された基準値である走行速度と、車速センサ52から出力された車両の現在の走行速度を示す車速信号とを比較し、車速信号で示される走行速度が算出された走行速度以上の場合に、高負荷運転時の圧力レベルを保持するよう圧力封入制御を実行するようにする。
結果として、ECU50は、車速信号で示される現在の車両の速度がゼロとなるまで、すなわち車両が停止するまでに回生制動によって得られる電力量で、2次電池61への充電するための電力、さらにはコンプレッサ32で消費される電力を賄える場合にのみ封入制御処理を実行することになる。
また、ECU50は、SOC検出器62から出力されるSOC信号に基づいて、圧力封入制御の実行を行う。上述したように、圧力封入をするには、空気ガス供給系30におけるコンプレッサ32の回転数を上げてカソード12へ供給する空気ガスの流量を増加させる必要があるため、コンプレッサ32で消費される消費電力が高くなってしまう。したがって、2次電池61に充電された電気量も大量に消費されてしまうことになる。
上述したように、2次電池61は、過放電状態になると故障してしまう。したがって、圧力封入を実行したことで、コンプレッサ32の消費電力が高くなり、2次電池61が過放電状態となってしまうことを回避する必要がある。
つまり、ECU50は、SOC検出器62から出力されるSOC信号と、2次電池61の放電の下限値とを比較して、SOC信号で示される2次電池61の充電状態が、下限値を下回る場合には、2次電池61が過放電となる可能性が高いため、高負荷運転を求める要求出力ではないと判断する。
逆に、ECU50は、SOC検出器62から出力されるSOC信号と、2次電池61の放電の下限値とを比較して、SOC信号で示される2次電池61の充電状態が、下限値以上の場合には、高負荷運転を求める要求出力であると判断し、圧力封入制御を実行するようにする。
これにより、SOC信号が、2次電池61の充電の下限値以上の場合、圧力封入制御を実行したとしても、コンプレッサ32で消費する電力が充分であるため、2次電池61の過放電を生ずることがない。
また、回生制動によって得られる電力が非常に多くなる惰性進行時、例えば、坂道などを下っている場合など、SOC信号が、2次電池61の充電の下限値以上となると、圧力封入制御が実行されるため、回生制動で得られた電力をコンプレッサ32で消費することができるので、2次電池61の充電の上限値を超えることを回避できる。
さらに、SOC信号が、2次電池61の充電の下限値を下回る場合には、上述したように、コンプレッサ32で電力を消費させることができないため、圧力封入制御を実行せず、回生制動で得られる電力を2次電池61に充電させるようにする。
このように、図1に示すような構成の燃料電池システムでは、ECU50によって、燃料電池スタック10のアノード11の水素ガス圧力、カソード12の空気ガス圧力を保持する圧力封入制御を実行することで、大幅な圧力上昇が要求される要求出力、車両状態を示す車両信号に基づいて決定された要求出力に即時に応答することができる。
続いて、図2、図3、図4に示すフローチャートを用いて、燃料電池システムを搭載した車両の運転状態に応じた圧力封入制御処理、圧力封入制御解除処理動作について説明をする。
まず、図2に示すフローチャートを用いて、車両の運転状態に応じて、圧力封入制御処理又は圧力封入制御解除処理のいずれかが選択される際の動作について説明をする。
ステップS1において、ECU50は、アクセル開度センサ51から出力されるアクセル開度信号、車速センサ52から出力される車速信号、SOC検出器62から出力されるSOC信号、要求出力検出部53から出力される要求出力信号を読み込み、燃料電池システムが搭載された車両の運転状態を検出する。
ステップS2において、ECU50は、読み込んだ要求出力信号が、低負荷運転を求める要求出力であるかどうかを判定する。低負荷運転を求める要求出力とは、前回読み込まれた要求出力信号によって実行されている負荷運転よりも、低い負荷での運転を要求する場合全てのことを示している。
要求出力信号が、低負荷運転を求める要求出力である場合には、工程をステップS3へと進め、要求出力信号が、低負荷運転を求める要求出力でない場合には、工程をステップS8へと進める。
また、ステップS2において、ECU50は、要求出力検出部53から出力された要求出力信号に応じた判定をする代わりに、アクセル開度センサ51から出力されるアクセル開度信号に基づいて決定される要求出力に応じて判定をするようにしてもよい。
つまり、アクセル開度センサ51から出力されるアクセル開度信号が、所定値以下となった場合に、高負荷運転から低負荷運転を求める要求出力がなされたとする。
ステップS3において、ECU50は、読み込んだ車速信号が、所定値よりも大きいかどうかを判定する。車速信号が、所定値以上の場合には、工程をステップS4へと進め、車速信号が、所定値を下回った場合には、工程をステップS8へと進める。
車速信号が所定値よりも大きい場合、燃料電池システムは、所定の負荷レベル以上の高負荷運転にて運転されていることになる。逆に、車速信号が所定値を下回った場合には、燃料電池システムは低負荷運転にて運転されているといえる。
ECU50が、読み出した車速信号との比較に用いる所定値は、2次電池61の現在の許容充電容量と等しい電力量を、回生制動によって発電することができる車両の走行速度である。
つまり、本ステップにおいて、ECU50は、車速信号で示される現在の車両の速度がゼロとなるまで、すなわち車両が停止するまでに回生制動によって得られる電力量が、2次電池61の現在の許容充電容量を超えるかどうかを判定している。
例えば、車速信号によって示される現在の車両の走行速度から、車両が停止するまでに回生制動によって得られる電力量が、2次電池61の現在の許容充電容量を超えた場合、この余剰電力は、コンプレッサ32で消費させる電力に使用することができる。
ステップS4において、ECU50は、読み込んだSOC信号が、所定値以上かどうかを判定する。SOC信号が、所定値以上の場合には、工程をステップS5へと進め、SOC信号が、所定値を下回った場合には、工程をステップS8へと進める。
ECU50が、読み出したSOC信号との比較に用いる所定値は、2次電池61の放電の下限値である。
SOC信号が、2次電池61の充電の下限値以上の場合、圧力封入制御を実行したとしても、コンプレッサ32で消費する電力が充分であるため、2次電池61の過放電を生ずることがない。したがって、高負荷運転を求める出力要求がなされていると判断することができる。
また、SOC信号が、2次電池61の充電の下限値を下回っている場合には、コンプレッサ32で電力を消費させることができないため、圧力封入制御を実行せず、回生制動で得られる電力を2次電池61に充電させるようにする。したがって、高負荷運転を求める出力要求がなされていないと判断することができる。
ステップS5において、ECU50は、図示しない所定のタイマーを作動させ、燃料電池スタック10に対する圧力封入制御が実行されている時間の計測を開始する。
ステップS6において、ECU50は、圧力封入制御が実行されていることを示すフラグを、当該ECU50が備える図示しない所定のレジスタに立てる。例えば、所定のレジスタを“1”にしてフラグを立てることで、現在、圧力封入制御が実行されていることを示す。
ステップS7において、ECU50は、圧力封入制御を実行するモードとなり、圧力封入制御処理を実行する。ECU50によって実行される圧力封入制御処理の詳細については、後で、図3に示すフローチャートを用いて説明をする。
ステップS8において、ECU50は、所定のレジスタを参照し、フラグが立っているかどうかを判定することで、前回の制御ループにおいて、圧力封入制御が実行された状態であるかどうかを判定する。
レジスタ内にフラグが立ち、圧力封入制御が実行されていた場合には、工程をステップS9へと進める。レジスタ内にフラグが立っておらず、圧力封入制御が実行されていなかった場合には、工程をステップS11へと進める。
上述したように、圧力封入制御を実行する場合には、所定のレジスタ内を“1”として、フラグを立てるため、ECU50は、レジスタ内にゼロより大きな値が格納されているかどうかで、フラグが立っているのか、フラグが立っていないのかを判定する。
ステップS9において、ECU50は、所定のレジスタ内の値をゼロとして、フラグを下ろす。
ステップS10において、ECU50は、圧力封入制御を解除するモードとなり、圧力封入制御解除処理を開始する。ECU50によって実行される圧力封入制御解除処理の詳細については、後で、図4に示すフローチャート用いて説明をする。
ステップS11において、ECU50は、通常の圧力制御処理を実行する。
ECU50は、燃料電池システムが搭載された車両の走行中において、このように図2に示したフローチャートを用いて説明したステップS1〜ステップS11までの工程を、検出された車両信号に基づいて決定される要求出力に応じて繰り返し実行することになる。
次に、図3に示すフローチャートを用いて、図2で示したステップS7の工程である圧力封入制御処理動作について説明をする。
まず、ステップS21において、ECU50は、車速センサ52から出力される車速信号、要求出力検出部53から出力される要求出力信号、アノード圧力計24から出力される水素ガス圧力、カソード圧力計39から出力される空気ガス圧力を読み込む。
ステップS21の工程が終了すると、ECU50は、カソード12側の処理を実行するためにステップS22へと工程を進め、同時にアノード11側の処理を実行するためにステップS25へと工程を進める。
ステップS22において、ECU50は、読み込んだ車速信号に基づき、回生制動によって得られる回生制動電力を算出する。具体的には、ECU50は、車速信号として通知される現在の車速が、アクセルを緩めることで、車速ゼロとなるまでの回生制動電力を算出する。
ステップS23において、ECU50は、コンプレッサ32の回転数を算出する。具体的には、ECU50は、ステップS22で算出した回生制動電力と同じ電力を消費するように、コンプレッサ32を駆動させた際の回転数を算出する。ECU50は、算出したこの回転数で、コンプレッサ32を駆動させる。
ステップS24おいて、ECU50は、空気ガス供給系30が備える空気ガス圧力調整弁35を制御して開度調節をすることで、カソード圧力計39から出力される空気ガス圧力を所望の圧力に制御する。
具体的には、ECU50は、空気ガス圧力調整弁35の開度を調節することで、カソード圧力計39から出力される空気ガス圧力を、アノード圧力計24から出力される水素ガス圧力と同等の圧力となるように制御するか、もしくは、カソード圧力計39から出力される空気ガス圧力を、燃料電池スタック10の高分子電解質膜を破損させない程度のアノード−カソード間差圧となるように制御する。
ステップS25において、ECU50は、水素ガス循環供給系20が備えるパージ弁26を全閉し、水素ガスの排出を止めると共に、水素ガス圧力調整弁23を制御して、封入時の水素ガス圧力を維持するように制御をする。これにより水素ガスを、無駄に外部に排出することを回避することができる。
このように、燃料電池スタック10の圧力封入制御処理は、アノード11側の水素ガス圧力を封入開始時の圧力に保つと共に、カソード12側の空気ガス圧力を、回生制動電力を消費するようにコンプレッサ32を動作させながら、アノード−カソード間差圧によって、高分子電解質膜を破損させない程度の差圧範囲となるように、空気ガス圧力調整弁35によって調整をする。
ステップS25の工程が終了すると、ECU50は、圧力封入制御を実行する制御モードとなり圧力封入制御が解除されるまで、図3に示したフローチャートで説明したステップS21〜ステップS25までの工程を繰り返し実行することになる。
このように、圧力封入制御を実行することで、水素ガスを高負荷運転時の圧力レベルのまま、アノード11に保持しておき、次に高負荷運転を求める出力要求がなされた場合に即座に対応して電力を取り出せるようにすると、圧力封入をせずに、水素ガスを消費させることで出力要求に応じた電力を取り出す場合と比較して、燃費効率上も望ましい結果が得られる。
また、アクセルを緩めているが、速い速度で車両が惰性走行している場合、例えば、長い下り坂を車両が走行している場合、回生制動によって多くの電力が発電されることになる。この発電された電力は、2次電池61に充電されると共に、2次電池61の過充電を回避するためにコンプレッサ32で消費することになる。
このとき、圧力封入制御をしないで、2次電池61の過充電を回避するために、コンプレッサ32の消費電力を増加させると、カソード12の空気ガス圧力のみが高くなり、高分子電解質膜を介したアノード−カソード間差圧が高くなってしまう。
また、圧力封入制御をせずに、且つ高分子電解質膜を介したアノード−カソード間差圧が生じないように、水素ガス圧力、空気ガス圧力を低圧で運転させると、コンプレッサ32での消費電力を増加させることが困難となり、2次電池61の過充電を回避できなくなる。
コンプレッサ32は、同じ回転数でも、ガス密度の違いにより消費電力が異なる。すなわち、ガス密度が大きいほど、消費電力を大きくすることができるので、2次電池61の過充電を回避すべくコンプレッサ32の消費電力を増加させるためには、水素ガス圧力、空気ガス圧力ともに圧力封入制御を行う必要がある。
次に、図4に示すフローチャートを用いて、図2で示したステップS10の工程である圧力封入制御解除処理動作について説明をする。
ステップS31において、ECU50は、要求出力検出部53で検出される要求出力信号を読み込む。
ステップS32において、ECU50は、読み込んだ要求出力信号が、低負荷運転を求める要求出力であるかどうかを判定する。ECU50は、低負荷運転を求める要求出力である場合には、工程をステップS33へと進め、低負荷運転ではなく高負荷運転を求める要求出力である場合には、工程をステップS34へと進める。
また、ステップS32において、ECU50は、車速センサ52から出力された車速信号が、所定値を下回った場合に、高負荷運転を求める要求出力ではなくなったと判断するようにしてもよい。この場合、燃料電池スタック10は、高圧待機させておく必要がなくなるので、工程をステップS33へと進める。
さらに、ステップS32において、SOC検出器62から出力されたSOC信号が、所定値を下回った場合、2次電池61が過放電となる可能性があるため高圧待機させることができないため、ECU50は、高負荷運転を求める要求出力ではなくなったと判断するようにしてもよい。
ステップS33において、ECU50は、水素ガス循環供給系20の水素ガス圧力調整弁23、パージ弁26、空気ガス供給系30のコンプレッサ32、空気ガス圧力調整弁35を制御することで、所望の圧力となるように減圧制御をする。
ステップS34において、ECU50は、高負荷運転を求める要求出力に応じて、要求されている出力電力を取り出すよう制御する。
ステップS35において、ECU50は、圧力封入制御を解除し、燃料電池システムが通常の制御処理を実行するようにする。
ステップS35の工程が終了すると、ECU50は、圧力封入制御を実行する制御モードとなるまで、図4に示したフローチャートで説明したステップS31〜ステップS35までの工程を繰り返し実行することになる。
次に、図5に示すタイミングチャートを用いて、車両に搭載された燃料電池システムによる圧力封入制御処理を実行した際の、空気ガス、水素ガスの流量及び圧力、発電電力、回生制動によって得られる電力、車速の変化の様子を具体的な事例を用いて説明をする。
図5に示す事例では、ある時刻t1までは、アクセル開度を全開にされたことによる高負荷運転を求める要求出力に応じて、車両が高加速走行をし、時刻t1〜t4までの間では、アクセル開度をゼロとなるまでアクセルを緩めたことによる低負荷運転を求める要求出力に応じて、車両が惰性走行をし、時刻t4以降では、再度、アクセル開度を全開にされたことによる高負荷運転を求める要求出力に応じて、車両が高加速走行をする場合について示している。
図5(a)は、空気ガスの流量の変化の様子を示しており、図5(b)は、カソード12の空気ガス圧力の変化の様子を示しており、図5(c)は、水素ガスの流量の変化の様子を示しており、図5(d)は、アノード11の水素ガス圧力の変化の様子を示しており、図5(e)は、燃料電池スタック10の発電電力の変化の様子を示しており、図5(f)は、回生制動によって得られる電力の変化の様子を示しており、図5(g)は、車両の車速の変化の様子を示している。
なお、図5(f)では、回生制動によって得られる電力が、正の方向となるように記載している。つまり、ブレーキを効かせていない(制動していない)ときは、ゼロとなり、ブレーキを効かせている(制動している)ときは、電力を発生し正の値を示す。
また、図5では、圧力封入制御を実行した場合の結果を実線で示すと共に、圧力封入制御を実行したことによる効果を明確に示すために、同じタイミングで同じ要求出力がなされた際に、圧力封入制御を実行しなかった場合の結果を点線で示す。
[圧力封入制御を実行しない場合]
まず、図5に示すタイミングチャートを用いて、点線で示した圧力封入制御を実行しない場合について説明をする。なお、点線が示されていない箇所は、実線で示された結果と、同一結果となっている箇所である。
まず、図5に示すタイミングチャートを用いて、点線で示した圧力封入制御を実行しない場合について説明をする。なお、点線が示されていない箇所は、実線で示された結果と、同一結果となっている箇所である。
(時刻t1まで:高負荷発電状態)
図5(e)に示すように、燃料電池スタック10は、高負荷運転を求める要求出力に応じて、高負荷発電を行う。これに応じて、図5(g)に示すように、車両の車速が上昇していく。
図5(e)に示すように、燃料電池スタック10は、高負荷運転を求める要求出力に応じて、高負荷発電を行う。これに応じて、図5(g)に示すように、車両の車速が上昇していく。
(時刻t1〜時刻t3:アイドル移行状態)
時刻t1において、アクセル開度をゼロまで緩める動作を開始し、要求出力を低下させると、図5(e)に示すように、発電電力が、すぐに応答してアイドル状態まで低下する。圧力封入制御を行わないため、図5(a)〜(d)に示すように、空気ガス流量、空気ガス圧力、水素ガス流量、水素ガス圧力ともにアイドル運転条件まで低下していく。
時刻t1において、アクセル開度をゼロまで緩める動作を開始し、要求出力を低下させると、図5(e)に示すように、発電電力が、すぐに応答してアイドル状態まで低下する。圧力封入制御を行わないため、図5(a)〜(d)に示すように、空気ガス流量、空気ガス圧力、水素ガス流量、水素ガス圧力ともにアイドル運転条件まで低下していく。
アクセル開度をゼロまで緩める過程で、パージ弁26が開かれるか、電流消費により水素ガス圧力が低下する。したがって、水素ガス圧力の低下に伴って、空気ガス圧力、空気ガス流量、水素ガス流量も低下していく。
アクセル開度をゼロに緩め始めると、車両は回生制動を開始し、図5(f)に示すように回生制動によって発電される電力が増加する。また、図5(g)に示すように、車両は、徐々に車速を失っていく。
(時刻t3〜時刻t4:アイドル状態)
アクセル開度がゼロとされたことで、図5(e)に示すように発電電力が最低状態を継続し、圧力封入制御をしないため、コンプレッサ32も停止状態とされ、燃料電池スタック10が仕事をしていないアイドル状態となる。
アクセル開度がゼロとされたことで、図5(e)に示すように発電電力が最低状態を継続し、圧力封入制御をしないため、コンプレッサ32も停止状態とされ、燃料電池スタック10が仕事をしていないアイドル状態となる。
(時刻t4〜時刻t6:出力電圧待ち状態)
時刻t4において、再度アクセルを踏み込むことで、要求出力を上げると、図5(a),(b),(c),(d)に示すように、要求出力に見合う空気ガス流量、空気ガス圧力、水素ガス流量、水素ガス圧力まで上昇し、図5(e)に示すように発電電力が上昇する。
時刻t4において、再度アクセルを踏み込むことで、要求出力を上げると、図5(a),(b),(c),(d)に示すように、要求出力に見合う空気ガス流量、空気ガス圧力、水素ガス流量、水素ガス圧力まで上昇し、図5(e)に示すように発電電力が上昇する。
図5(e)に示すように発電電力は、上昇しているが、上昇に遅れが見られる。この発電電力の上昇遅れは、空気ガス圧力の上昇が遅れることで出力に制限がかかってしまうことが最大の要因となっている。
空気ガス圧力調整弁35は、空気ガス流量の増加に応じて、開き方向へ急速に動くように制御できるが、コンプレッサ32の回転数の増加がやや遅れてしまう。したがって、このコンプレッサ32の圧送遅れによって、空気ガス圧力の上昇も遅れてしまう。
これにより、空気ガス圧力の上昇遅れに発電電力が追従し、図5(e)に示すような圧電電力の上昇遅れを示すことになる。そして、これに応じて、図5(g)に示すように、車速も急速な加速をすることができず、緩やかな加速となってしまう。
(時刻t6以降:高負荷発電状態)
時刻t6において、図5(b)に示すように、空気ガス圧力が上昇したところで、要求出力に見合う発電電力を取り出すことができ、図5(g)に示すように、車両は、高加速していく。
時刻t6において、図5(b)に示すように、空気ガス圧力が上昇したところで、要求出力に見合う発電電力を取り出すことができ、図5(g)に示すように、車両は、高加速していく。
以上のように、圧力封入制御をしない場合、アイドル状態から高負荷運転へと移行する際に過渡応答遅れがある。したがって、アクセルの踏み込みといったドライバの車両操作に基づいて決定される要求出力に呼応した迅速な応答がなされず、車両が操作されてから、車両が動作するまでの間に許容範囲以上のタイムラグが生じ、ドライバに違和感を与えてしまうことになる。
[圧力封入制御を実行する場合]
次に、同じ図5に示すタイミングチャートを用いて、実線で示した圧力封入制御を実行する場合について説明をする。
次に、同じ図5に示すタイミングチャートを用いて、実線で示した圧力封入制御を実行する場合について説明をする。
(時刻t1まで:高負荷発電状態)
図5(e)に示すように、燃料電池スタック10は、高負荷運転を求める要求出力に応じて、高負荷発電を行う。これに応じて、図5(g)に示すように、車両の車速が上昇していく。
図5(e)に示すように、燃料電池スタック10は、高負荷運転を求める要求出力に応じて、高負荷発電を行う。これに応じて、図5(g)に示すように、車両の車速が上昇していく。
(時刻t1〜時刻t2:アイドル移行状態)
時刻t1において、アクセル開度をゼロまで緩める動作を開始し、要求出力を低下させると、圧力封入制御が開始される。
時刻t1において、アクセル開度をゼロまで緩める動作を開始し、要求出力を低下させると、圧力封入制御が開始される。
圧力封入制御が開始されると、上述した図3で示したフローチャートにおけるステップS22、ステップS23でも説明したように、回生制動によって発電される電力と等しい電力で、コンプレッサ32が動作されるため、図5(b)に示すように、空気ガス流量が、圧力封入をしない場合と較べて、ある程度のレベルで確保される。
さらに、図3で示したフローチャートにおけるステップS24が実行され、空気ガス圧力調整弁35が制御されて、図5(b)に示すように、空気ガス圧力を高負荷運転時の状態で保持する。
発電電力は、図5(e)に示すように、要求出力の低下に応じて、すぐに応答し、アイドル状態まで低下する。また、発電で消費した分を補給するようにアノード11に水素ガスが供給されるため、水素ガス流量は、図5(c)に示すように、発電電力の低下に追従して低下していく。
一方、図3で示したフローチャートにおけるステップS25が実行され、パージ弁26が全閉され、水素ガス圧力調整弁23が制御されることで、水素ガス圧力は、図5(d)に示すように、時刻t1のときの、高負荷運転時の高圧力を維持するように制御される。
これにより、圧力封入制御を実行しない場合において、時刻t1から時刻t3まで、水素ガス消費による水素ガス圧力の低下待ち時間として要していたアイドル状態までの移行時間を、圧力封入制御を実行することで、時刻t1から時刻t2までに短縮することができる。
(時刻t2〜時刻t4:圧力封入状態)
この時間帯は、圧力封入処理が、ECU50の制御によって継続して実行されている状態である。
この時間帯は、圧力封入処理が、ECU50の制御によって継続して実行されている状態である。
(時刻t4〜時刻t5:出力電圧待ち状態、時刻t5以降:高負荷発電状態)
時刻t4において、再度アクセルを踏み込むことで、要求出力を上げる。図5(a)に示すように、空気ガス流量は、ある程度確保されているため、圧力封入制御を実行していない場合と比較して僅かの上昇だけで充分である。したがって、コンプレッサ32の応答性が変わらなくても、必要となる空気ガス流量までの変化量が低減されているため、空気ガス流量の増加待ち時間を短縮することができる。
時刻t4において、再度アクセルを踏み込むことで、要求出力を上げる。図5(a)に示すように、空気ガス流量は、ある程度確保されているため、圧力封入制御を実行していない場合と比較して僅かの上昇だけで充分である。したがって、コンプレッサ32の応答性が変わらなくても、必要となる空気ガス流量までの変化量が低減されているため、空気ガス流量の増加待ち時間を短縮することができる。
空気ガス圧力は、図5(b)に示すように、高負荷運転時の状態で、一定に保持されている。そのため、空気ガス圧力の上昇待ち時間は、全く必要ない。また、水素ガス圧力も同様に、図5(d)に示すように、高負荷運転時の状態で、一定に保持されている。そのため、水素ガス圧力の上昇待ち時間は、全く必要ない。
したがって、図5(e)に示すように、発電電力を急速に上昇させることができる。これに応じて、車速も図5(g)に示すように、時刻t5までは、空気ガス流量の増加待ち時間の間だけ緩い加速となっているが、時刻t5以降において、直ちに高加速運転へと移行することができる。
以上のように、圧力封入制御を実行する場合、圧力封入制御を実行しない場合に生じていた、車両が操作されてから、車両が動作するまでの間のドライバにとっての許容範囲以上のタイムラグを抑制することができる。したがって、ドライバが感じる車両操作に対する車両動作の応答遅れによる違和感を解消し、加速要求に迅速に対応することができる。
また、アクセルを踏み込んでも、早急に高負荷運転を要求されない低車速の場合には圧力封入制御をせず、アクセルを踏み込んだら、直ちに高負荷運転を要求される高車速のときに圧力封入制御を実行するように、車両信号である車速信号に基づいて出力要求を決定することで、無駄に電力を消費することなく、効率的に圧力封入制御を実行することができる。
さらに、2次電池61の充電状態を示すSOC値が、2次電池61の放電の下限値以上のときに圧力封入制御を実行するように、車両信号であるSOC値に基づいて出力要求を決定することで、コンプレッサ32の電力消費による2次電池61の過放電を防止することができる。
また、2次電池61の充電状態を示すSOC値が、2次電池61の放電の下限値以上のときに圧力封入制御を実行するように、車両信号であるSOC値に基づいて出力要求を決定することで、車両が惰性進行のときに、回生制動によって発電される電力をコンプレッサ32で消費することができるため、2次電池61の過充電を防止することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
10 燃料電池スタック
11 アノード
12 カソード
20 水素ガス循環供給系
23 水素ガス圧力調整弁
26 パージ弁
30 空気ガス供給系
32 コンプレッサ
35 空気ガス圧力調整弁
50 ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)
51 アクセル開度センサ
52 車速センサ
53 要求出力検出部
61 2次電池
62 SOC検出器
11 アノード
12 カソード
20 水素ガス循環供給系
23 水素ガス圧力調整弁
26 パージ弁
30 空気ガス供給系
32 コンプレッサ
35 空気ガス圧力調整弁
50 ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)
51 アクセル開度センサ
52 車速センサ
53 要求出力検出部
61 2次電池
62 SOC検出器
Claims (8)
- 燃料極に供給される燃料ガスと、酸化剤極に供給される酸化剤ガスとにより発電する燃料電池スタックと、
上記燃料ガスが供給される上記燃料極側の燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガスが供給される上記酸化剤極側の酸化剤ガス圧力とをそれぞれ調節する圧力調節手段と、
要求出力に応じて、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調整手段を制御する制御手段とを備えること
を特徴とする燃料電池システム。 - 上記制御手段は、高負荷運転から低負荷運転を求める要求出力となったことに応じて、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ上記高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調節手段を制御すること
を特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 上記制御手段は、所定の負荷レベル以上の高負荷運転を求める要求出力に応じて、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ上記高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調節手段を制御すること
を特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 当該燃料電池システムは、上記燃料電池スタックで発電された電力を動力源として走行する車両に搭載され、
上記制御手段は、上記車両の運転状態を示す車両信号に基づいて決定される上記要求出力に応じて、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ上記高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調整手段を制御すること
を特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 上記制御手段は、上記車両信号として取得される上記車両の現在のアクセルの開度を示したアクセル開度信号が、所定値以下となった場合に、高負荷運転から低負荷運転を求める要求出力がなされたとみなし、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ上記高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調整手段を制御すること
を特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。 - 上記制御手段は、上記車両信号として取得される車速信号で示される上記車両の現在の走行速度が、所定の速度以上となった場合に、所定の負荷レベル以上の高負荷運転を求める要求出力がなされたとみなし、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ上記高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調整手段を制御すること
を特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。 - 上記燃料電池スタックの補助電源として、上記車両の回生制動により発電される電力を蓄える二次電池を備え、
上記制御手段は、上記車速信号と比較する上記所定の速度として、上記二次電池の現在の許容充電量と等しい電力量を回生制動によって発電する場合に要求される上記車両の走行速度とすること
を特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。 - 上記燃料電池スタックの補助電源として、上記車両の回生制動により発電される電力を蓄える二次電池を備え、
上記制御手段は、上記車両信号として取得される上記二次電池の充電状態を示すSOC(State of Charge)信号が、上記二次電池の放電限界であるSOC信号の下限値以上となった場合に、高負荷運転を求める要求出力がなされたとみなし、上記燃料ガス圧力と、上記酸化剤ガス圧力との圧力差を所定の圧力差範囲内に保ちながら、それぞれ上記高負荷運転時の圧力レベルが保持されるように、上記圧力調整手段を制御すること
を特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
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