JP2018032498A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃費の悪化を抑制しつつ加湿できる燃料電池システムを提供することを課題とする。【解決手段】燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給路と、前記燃料ガスが流通する燃料ガス流路と、前記燃料ガス流路と前記酸化剤ガス供給路とを連通した連通路と、前記連通路を開閉する開閉部材と、前記燃料電池内が乾燥状態にあるか否かを判定する判定部と、前記燃料電池内が乾燥状態ではないと判定された場合には、前記開閉部材を閉じ、前記燃料電池内が乾燥状態であると判定された場合には、前記開閉部材を間欠的に開閉する制御部と、を備えた燃料電池システム。【選択図】図4
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池のカソード側に燃料ガスを供給することにより、カソード側の触媒で燃料ガス中の水素と酸化剤ガス中の酸素とを反応させ、これにより水を生成して、燃料電池を加湿する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
燃料電池を加湿するために消費される燃料ガスは、燃料電池の発電に寄与しない。このため、このような燃料ガスの消費量が増大すると燃費が悪化する可能性がある。
本発明の目的は、燃費の悪化を抑制しつつ加湿できる燃料電池システムを提供することである。
上記目的は、燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給路と、前記燃料ガスが流通する燃料ガス流路と、前記燃料ガス流路と前記酸化剤ガス供給路とを連通した連通路と、前記連通路を開閉する開閉部材と、前記燃料電池内が乾燥状態にあるか否かを判定する判定部と、前記燃料電池内が乾燥状態ではないと判定された場合には、前記開閉部材を閉じ、前記燃料電池内が乾燥状態であると判定された場合には、前記開閉部材を間欠的に開閉する制御部と、を備えた燃料電池システムによって達成できる。
本発明によれば、燃費の悪化を抑制しつつ加湿できる燃料電池システムを提供できる。
図1は、燃料電池システム1の構成を示す説明図である。この実施例は、燃料電池システム1を車両に適用した例である。図1に示すように、燃料電池システム1は、酸化剤ガス配管系30、燃料ガス配管系40、電力系50、及び制御ユニット60を含む。燃料電池20は、酸化剤ガスと燃料ガスの供給を受けて発電を行い、発電に伴う電力を発生する。酸化剤ガス配管系30は、酸化剤ガスとしての、酸素を含む空気を燃料電池20に供給する。燃料ガス配管系40は、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池20に供給する。電力系50は、システムの電力を充放電する。制御ユニット60は、システム全体を統括制御する。燃料電池20は、固体高分子電解質型であり、複数のセルを積層したスタック構造を備えている。各セルは、電解質膜がアノード触媒層及びカソード触媒層に挟まれた膜電極接合体と、膜電極接合体を挟んだアノード側ガス拡散層及びカソード側ガス拡散層と、膜電極接合体を挟んだアノード側ガス拡散層及びカソード側ガス拡散層を挟んだアノード側セパレータ及びカソード側セパレータとを備えている。
燃料電池20には、出力電流及び電圧をそれぞれ検出する電流センサ2a及び電圧センサ2b、燃料電池20の温度を検出する温度センサ2cが取り付けられている。
酸化剤ガス配管系30は、エアコンプレッサ31、酸化剤ガス供給路32、カソードオフガス流路34、及びエアコンプレッサ31を駆動するモータM1を有している。
エアコンプレッサ31は、モータM1により駆動され、外気から取り込んだ酸素を含む空気である酸化剤ガスを圧縮して燃料電池20のカソード極に供給する。モータM1には、その回転数を検出する回転数検出センサ3aが取り付けられている。酸化剤ガス供給路32は、エアコンプレッサ31から供給される酸素を燃料電池20のカソード極に導く。燃料電池20のカソード極からは酸化剤ガス(酸化剤オフガス)がカソードオフガス流路34を介して排出される。
カソードオフガス流路34は、酸化剤ガス(酸化剤オフガス)をシステム外に排気し、カソード極出口付近には背圧調整弁A1が配設されている。燃料電池20から排出される酸化剤ガスの圧力、即ちカソード背圧は背圧調整弁A1によって調圧される。カソードオフガス流路34における燃料電池20と背圧調整弁A1の間には、カソード背圧を検出する圧力センサ3bが取り付けられている。
燃料ガス配管系40は、燃料ガス供給源41、燃料ガス供給路42、燃料ガス循環路43、アノードオフガス流路44、水素循環ポンプ45、気液分離器46、及び水素循環ポンプ45を駆動するためのモータM2を有している。
燃料ガス供給源41は、燃料電池20へ燃料ガスである水素ガスを供給するタンクである。燃料ガス供給路42は、燃料ガス供給源41から放出される燃料ガスを燃料電池20のアノード側に導き、上流側から順にタンクバルブH1、水素調圧バルブH2、インジェクタH3が配設されている。これらバルブ及びインジェクタは、燃料電池20へ燃料ガスを供給、遮断する電磁弁である。
燃料ガス循環路43は、未反応燃料ガスを燃料電池20へ還流させ、上流側から順に気液分離器46、水素循環ポンプ45、及び不図示の逆止弁が配設されている。燃料電池20から排出された未反応燃料ガスは、水素循環ポンプ45によって適度に加圧され、燃料ガス供給路42へ導かれる。燃料ガス供給路42から燃料ガス循環路43への燃料ガスの逆流は、逆止弁によって抑制される。アノードオフガス流路44は、燃料電池20から排出された燃料ガス(燃料オフガス)や気液分離器46内に貯留された水をシステム外に排気し、排気排水弁H5が配設されている。
また、燃料ガス供給路42と酸化剤ガス供給路32とを連通した連通路61が設けられている。詳細には、連通路61の一端は、インジェクタH3の下流側であり燃料ガス循環路43の下流端が接続された燃料ガス供給路42上の位置よりも上流側に接続され、連通路61の他端は、酸化剤ガス供給路32のエアコンプレッサ31よりも下流側に接続されている。また、連通路61には、連通路61を開閉する開閉部材の一例である開閉弁H6が設けられている。開閉弁H6が開弁することにより、燃料ガス供給路42から連通路61を介して酸化剤ガス供給路32に燃料ガスの一部が供給される。即ち、燃料ガスが燃料電池20のカソード側に供給される。燃料ガス供給路42は、燃料ガスが流通する燃料ガス流路の一例である。開閉弁H6の開閉は制御ユニット60により制御される。詳しくは後述する。
電力系50は、高圧DC/DCコンバータ51、バッテリ52、トラクションインバータ53、補機インバータ54、トラクションモータM3、及び補機モータM4を備えている。
高圧DC/DCコンバータ51は、燃料電池20からの直流電圧を調整してバッテリ52に出力可能である。高圧DC/DCコンバータ51により、燃料電池20の出力電圧が制御される。
バッテリ52は、充放電可能な二次電池であり、余剰電力の充電や補助的な電力供給が可能である。燃料電池20で発電された直流電力の一部は、高圧DC/DCコンバータ51により昇降圧され、バッテリ52に充電される。バッテリ52には、その充電状態を検出するSOCセンサ5aが取り付けられている。
トラクションインバータ53、補機インバータ54は、燃料電池20又はバッテリ52から出力される直流電力を三相交流電力に変換してトラクションモータM3及び補機モータM4へ供給する。トラクションモータM3は、車輪71及び72を駆動する。トラクションモータM3が回生を行う場合には、トラクションモータM3からの出力電力は、トラクションインバータ53を介して直流電力に変換されてバッテリ52に充電される。トラクションモータM3には、その回転数を検出する回転数検出センサ5bが取り付けられている。
制御ユニット60は、CPU、ROM、及びRAMを含み、入力される各センサ信号に基づき、当該システムの各部を統合的に制御する。具体的には、制御ユニット60は、アクセルペダル80の回動を検出するアクセルペダルセンサ81、SOCセンサ5a、回転数検出センサ5bから送出される各センサ信号に基づいて、燃料電池20の発電を制御する。
ここで、図1に示すように、酸化剤ガス配管系30には、燃料電池20に供給される酸化剤ガスを加湿することによって、燃料電池20を加湿する加湿器は設けられていない。このため、本実施例では、開閉弁H6を開弁することにより燃料ガス供給路42から連通路61及び酸化剤ガス供給路32を介して燃料電池20のカソード側に燃料ガスを供給することにより加湿する加湿制御が実行される。具体的には、燃料電池20のカソード側に燃料ガスが供給されることにより、燃料電池20のカソード触媒層で燃料ガス中の水素と酸化剤ガス中の酸素とが反応して水が生成され、燃料電池20が加湿される。この加湿制御は、制御ユニット60のCPU、ROM、及びRAMにより機能的に実現される判定部及び制御部により実行される。詳しくは後述する。
図2は、制御ユニット60が実行する加湿制御の一例を示すフローチャートである。尚、この加湿制御は、所定の時間毎に繰り返し実行される。
制御ユニット60は、燃料電池20の出力電流値に基づいて燃料電池20内が乾燥状態であるか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、燃料電池20の出力電流が所定の電流閾値を超えている場合には乾燥状態ではないと判定され、所定の電流閾値以下の場合には乾燥状態であると判定される。ここで所定の電流閾値とは、例えば燃料電池20が湿潤状態でのアイドル運転状態での電流値である。アイドル運転状態のような低負荷状態の場合の方が、燃料電池20内での発電による生成水量は少なく燃料電池20内が乾燥状態になりやすいからである。
また、ステップS1の処理は、燃料電池20の出力電力に基づいて実行してもよい。具体的には、燃料電池20の出力電力が所定の電力閾値を超えている場合には乾燥状態ではないと判定され、所定の電力閾値以下の場合には乾燥状態であると判定されてもよい。出力電力が低い場合も、燃料電池20内での発電による生成水量は少なく燃料電池20内が乾燥状態になりやすいからである。尚、制御ユニット60が燃料電池20の出力電力を取得してステップS1の処理を実行する場合には、後述するステップS5の処理を省略してもよい。
また、ステップS1の処理は、燃料電池20の出力電圧に基づいて実行されてもよい。具体的には、燃料電池20の出力電圧が所定の電圧閾値以下の場合には乾燥状態ではないと判定され、所定の電圧閾値を超えている場合には乾燥状態であると判定されてもよい。出力電圧が高い場合も、燃料電池20内での発電による生成水量は少なく燃料電池20内が乾燥状態になりやすいからである。
また、ステップS1の処理は、燃料電池20の出力電圧及び出力電流に基づいて実行されてもよい。具体的には、燃料電池20の出力電流が所定の範囲内にあり、出力電圧が、その出力電流に対応した所定の電圧閾値以下の場合には乾燥状態であると判定され、所定の電圧閾値を超えている場合には乾燥状態ではないと判定してもよい。燃料電池20の出力電流が所定の範囲内にある状態で出力電圧が比較的高い場合には、燃料電池20は良湿潤状態であって発電効率が確保された状態であり、比較的低い場合には、燃料電池20の発電効率が低下しており乾燥状態にあると推測できるからである。尚、この場合での電圧閾値は、燃料電池20の所定の電流範囲内での電流値に対応しており、電流値が増大するほど、電圧閾値は低下するように設定される。燃料電池20の電流電圧特性を考慮したものであり、出力電流が増大するほど出力電圧は低下するからである。
また、ステップS1の処理は、燃料電池20のインピーダンスに基づいて実行されてもよい。例えば、インピーダンスの抵抗成分が所定の閾値以下の場合には乾燥状態ではないと判定され、所定の閾値を超えている場合には乾燥状態であると判定されてもよい。燃料電池20が乾燥状態の場合には、燃料電池20の電解質膜でのプロトン移動抵抗が増大して、インピーダンスの抵抗成分が増大するからである。ここでインピーダンスは、例えば交流インピーダンス法を用いて燃料電池20のインピーダンスの抵抗成分を測定する。燃料電池20に印加する電流の周波数が大きい場合(ω=∞)、インピーダンスは電解質膜抵抗であり、これによって燃料電池20内が乾燥状態であるか否かを判定できる。
ステップS1で否定判定の場合には、燃料電池20内は乾燥状態ではないとして、制御ユニット60は開閉弁H6を閉弁状態に維持する(ステップS3)。これにより、燃料ガスが燃料電池20のカソード側に供給されることはない。
ステップS1で肯定判定の場合には、制御ユニット60は電流センサ2a及び電圧センサ2bの検出値に基づいて燃料電池20の出力電力Pを取得する(ステップS5)。次に制御ユニット60は、出力電力Pに対応した、カソード側に供給する燃料ガスの目標供給量Qを算出する(ステップS7)。具体的には、制御ユニット60は、出力電力Pに対応した燃料ガスの目標供給量Qを規定したマップを参照して、目標供給量Qを算出する。図3Aは、出力電力Pに対応した燃料ガスの目標供給量Qを規定したマップの一例である。このマップは、制御ユニット60のROMに予め記憶されている。出力電力Pが小さいほど目標供給量Qは大きく算出される。出力電力Pが小さいほど、乾燥の程度が大きく、乾燥を解消するために必要となる燃料ガスの供給量も多くなるからである。
次に制御ユニット60は、目標供給量Qに基づいて開閉弁H6の目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを算出する(ステップS9)。具体的には、制御ユニット60は、目標供給量Qに対応した開閉弁H6の目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを規定したマップを参照して、目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを算出する。図3Bは、目標供給量Qに対応した開閉弁H6の目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを規定したマップの一例である。このマップは、制御ユニット60のROMに予め記憶されている。目標供給量Qが大きいほど、目標開弁期間taは長く算出される。ここで、目標閉弁期間tbは常に目標開弁期間taよりも長く算出されるが、この理由については後述する。
尚、ステップS5、S7、及びS9においては、出力電力Pに基づいて目標供給量Qを算出し、目標供給量Qに基づいて目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを算出したがこれに限定されない。即ち、出力電力Pに基づいて直接的に目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを算出してもよい。図3Cは、出力電力Pに対応した目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを規定したマップの一例である。このようなマップを参照して目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを算出することができる。このマップは、制御ユニット60のROMに予め記憶されている。このマップでは、出力電力Pが小さいほど目標開弁期間taは長く算出される。出力電力Pが小さいほど乾燥の程度が大きく、乾燥を解消するために必要となる燃料ガスの供給量も多くなり、目標開弁期間taも長くする必要があるからである。尚、図3B及び図3Cにおいて、目標閉弁期間tbは、常に目標開弁期間taよりも長く算出されるのであれば、目標閉弁期間tbは一定であってもよいし、目標供給量Qが増大するほど短く算出されてもよいし、出力電力Pが増大するほど長く算出されてもよい。また、図3B及び図3Cにおいて、目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbの少なくとも一方を、燃料電池20内の温度や相対湿度により補正して算出してもよい。
また、ステップS5において、燃料電池20内の相対湿度Hと温度Tとを取得し、ステップS7において、相対湿度H及び温度Tに基づいて目標供給量Qを算出してもよい。図3Dは、相対湿度H及び温度Tに対応した目標供給量Qを規定したマップの一例である。このようなマップを参照して目標供給量Qを算出できる。このマップは、制御ユニット60のROMに予め記憶されている。量Q1〜Q4は、それぞれ、温度Tが90℃、80℃、70℃、60℃の場合での目標供給量Qを規定している。温度Tが高い方が乾燥の程度が大きいため、目標供給量Qは多く算出され、相対湿度Hが高いほど乾燥の程度は小さいため、目標供給量Qは少なく算出される。尚、図3Dには、代表的な温度に対応した量Q1〜Q4のみを例示したものであり、実際にはこれら以外の温度に対応した等温度線が複数規定されている。例えば、温度Tが50℃以下の場合には、相対湿度Hに関わらずに目標供給量Qはゼロとして算出される。尚、燃料電池20内の温度Tは、温度センサ2cの検出値であってもよいし、燃料電池20を冷却する冷却水の温度に基づいて推定してもよい。相対湿度Hは、例えば、燃料電池20の出力電力と温度とに基づいて相対湿度を規定したマップを参照して取得してもよいし、燃料電池20内に湿度センサを設けることにより相対湿度を取得してもよい。
次に制御ユニット60は、開閉弁H6を開弁する(ステップS11)。これにより、燃料電池20のアノード側に供給されるべき燃料ガスのうちの一部が、連通路61を介してカソード側に供給され、燃料電池20内を加湿できる。
次に制御ユニット60は、開閉弁H6を開弁してからカウントを開始した期間t1が上述の目標開弁期間ta以上となったか否かを判定する(ステップS13)。否定判定の場合には、再度ステップS11の処理が実行され、開閉弁H6が開弁状態に維持されて燃料ガスが燃料電池20のカソード側に供給され続ける。
ステップS13で肯定判定の場合には、制御ユニット60は開閉弁H6を閉弁する(ステップS15)。これにより、燃料電池20のカソード側への燃料ガスの供給が停止される。次に制御ユニット60は、開閉弁H6を閉弁してからカウントを開始した期間t2が上述の目標閉弁期間tb以上となったか否かを判定する(ステップS17)。否定判定の場合には、再度ステップS15の処理が実行され、開閉弁H6は閉弁状態に維持される。
ステップS17で肯定判定の場合には、再度ステップS1以降の処理が実行される。即ち、ステップS1で肯定判定である限り、開閉弁H6の開閉が繰り返され、開閉弁H6が間欠的に開閉され続ける。このように開閉弁H6が間欠的に開閉されて、燃料ガスが燃料電池20のカソード側に間欠的に供給されることにより、燃料電池20内が加湿されて乾燥状態が解消されると、開閉弁H6が閉弁され(ステップS3)、本制御は終了する。
次に、開閉弁H6を間欠的に開閉した場合での燃料電池20のセル電圧について説明する。図4は、開閉弁H6を間欠的に開閉した場合での、燃料電池20へのカソード側へ供給される燃料ガスの供給量と、燃料電池20の電圧の変化を示したグラフである。図4において、曲線VCは、燃料電池20の電圧を示し、曲線HCは燃料電池20内のカソード側へ供給される燃料ガスの供給量を示している。開閉弁H6が目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbで間欠的に開閉することにより、カソード側への燃料ガスの供給量及び燃料電池20の電圧は、昇降を繰り返す。目標開弁期間taの期間内で燃料ガスの燃料電池20のカソード側への供給量が上昇し、乾燥状態が一時的に解消されて発電効率が回復し、電圧が上昇する。目標閉弁期間tbの期間内では、燃料ガスの燃料電池20のカソード側への供給が停止されるため、一度解消された乾燥状態が再び徐々に乾燥し始め、発電効率が低下して、電圧が低下する。
図4に示すように、燃料電池20内のカソード側への燃料ガスの供給量が上昇してから直ちに電圧が上昇する。この理由は、カソード触媒層で水素と酸素とが速やかに反応して水が生成されて直ちに加湿されるからである。これに対して、燃料電池20内のカソード側の燃料ガスの供給量がゼロになってからは、電圧は徐々に低下する。この理由は、燃料電池20内の生成水は、ある程度の時間を要して徐々に燃料電池20から排出され、更に燃料電池20の発電により新たに生成水も生じるため、燃料ガスの供給量がゼロになっても直ちに燃料電池20内は乾燥しないからである。
このように燃料ガスを燃料電池20内のカソード側に絶えず供給しなくても、間欠的に供給することにより、燃料電池20内を十分に加湿できる。また、燃料ガスを間欠的に供給することにより、加湿に使用される燃料ガスの消費量を抑制できる。以上のように、燃費の悪化を抑制しつつ燃料電池20を加湿することができる。
また、上述したように、開閉弁H6が間欠的に開閉されている期間において、目標閉弁期間tbは目標開弁期間taよりも長く設定される。このため、より燃料電池20の加湿に使用される燃料ガスの消費量を抑制でき、燃費の悪化を抑制できる。尚、目標閉弁期間tbは必ずしも目標開弁期間taよりも長くなくてもよい。開閉弁H6が間欠的に開閉すれば、燃費の悪化を抑制できるからである。
尚、開閉弁H6の目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbのそれぞれは、例えば10秒以上である。ここで、インジェクタH3は間欠的に燃料ガスを噴射しており、インジェクタH3の噴射及び休止は一般的に数秒毎に切り替えられる。このため、例えば開閉弁H6を開弁状態に維持しつつインジェクタH3の間欠噴射により燃料電池20のカソード側に燃料ガスを間欠的に供給することも考えられる。しかしながら、インジェクタH3の噴射及び休止は数秒毎に切り替えられるため、インジェクタH3から燃料ガスが噴射されて燃料電池20が加湿された後の休止期間において、燃料電池20が乾燥状態となる前に再びインジェクタH3から燃料ガスが噴射される。このため、燃料電池20が乾燥状態ではないにも関わらず燃料電池20のカソード側に燃料ガスが供給され、燃費が悪化する可能性がある。また、燃料電池20のカソード側に燃料ガスを供給する際にはインジェクタH3の休止期間を通常時よりも長く設定することも考えられる。しかしながらこの場合、燃料電池20のアノード側に発電に必要な燃料ガス量を十分に供給できずに、燃料電池20の出力電力が低下する可能性がある。このため、本実施例のように、インジェクタH3とは別に開閉弁H6を設けて、インジェクタH3の噴射期間及び休止期間のそれぞれよりも長い目標開弁期間taと目標閉弁期間tbとを設定することにより、燃費の悪化を抑制しつつ燃料電池20の出力電力の低下をも抑制して、燃料電池20を加湿することができる。
上記実施例では、燃料電池20が乾燥状態と判定されてから開閉弁H6が一度開閉された(ステップS11、S13、S15、S17)後に、再び燃料電池20が乾燥状態であるか否かが判定され(ステップS1)、乾燥状態と判定された場合に再度開閉弁H6が開閉されるが、これに限定されない。例えば、乾燥状態と判定された場合に、所定の期間にわたって開閉弁H6が所定回数だけ開閉が繰り返された後に、再度乾燥状態であるか否かを判定してもよい。
次に燃料電池システムの変形例について説明する。尚、変形例において、上記の実施例と同一の構成については同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。図5Aは、第1変形例の燃料電池システム1aの一部分の構成を示した説明図である。連通路61aの一端は、水素循環ポンプ45よりも下流側であり燃料ガス循環路43と燃料ガス供給路42との接続位置よりも上流側で燃料ガス循環路43に接続されている。このため、開閉弁H6が開くことにより、燃料電池20及び気液分離機46を通過した後の燃料ガス(燃料オフガス)が燃料電池20のカソード側に供給される。尚、連通路61aの一端を気液分離機46よりも上流側で燃料ガス循環路43に接続してもよい。燃料ガス循環路43は、燃料ガスが流通する燃料ガス流路の一例である。
図5Bは、第2変形例の燃料電池システム1bの一部分の構成を示した説明図である。燃料電池システム1bにおいては、燃料ガス循環路43は採用されておらず、燃料電池20のアノード側出口と気液分離機46とを接続した通路43bが採用されている。また、連通路61bの一端は気液分離機46を介して通路43bに接続されている。通路43bは、燃料ガスが流通する燃料ガス流路の一例である。また、連通路61b上には開閉弁H6よりも上流側に供給ポンプ45bが配置されている。供給ポンプ45bは、燃料電池20が乾燥状態の場合に燃料電池20から排出された燃料ガス(燃料オフガス)を燃料電池20内のカソード側に搬送する。燃料電池20内が乾燥状態ではない場合には、供給ポンプ45bは停止し開閉弁H6が閉弁し排気排水弁H5が開弁状態に維持されることにより、燃料電池20から排出された燃料ガスがアノードオフガス流路44を介して外部へ排出される。燃料電池20内が乾燥状態の場合には、開閉弁H6を間欠的に開閉しつつ、供給ポンプ45b及び排気排水弁H5も開閉弁H6の開閉に同期して間欠的に駆動される。具体的には、開閉弁H6の開弁期間で供給ポンプ45bが駆動し排気排水弁H5が閉弁し、開閉弁H6の閉弁期間で供給ポンプ45bが停止し排気排水弁H5が開弁する。このように、燃料電池20内が乾燥状態の場合には、開閉弁H6及び排気排水弁H5を間欠的に開閉するとともに供給ポンプ45bも間欠的に駆動する。尚、気液分離機46は設けられていなくてもよい。
尚、第1及び第2変形例においては、燃料電池20のカソード側に供給される燃料ガス(燃料オフガス)中での水素及び水蒸気の分率を測定又は推定し、この結果に基づいて、目標供給量Qや目標開弁期間ta、目標閉弁期間tbを算出してもよい。
図5Cは、第3変形例の燃料電池システム1cの一部分の構成を示した説明図である。燃料電池システム1cの燃料ガス配管系40cには、気液分離器46、燃料ガス循環路43、排気排水弁H5は採用されていない。このような構成にであっても、連通路61を介して開閉弁H6が間欠的に開閉することにより燃料ガスを燃料電池20内のカソード側に供給できる。
図5Dは、第4変形例の燃料電池システム1dの一部分の構成を示した説明図である。燃料電池システム1dの連通路61dは、燃料ガス供給路42におけるインジェクタH3の上流側から分岐して、酸化剤ガス供給路32に接続されている。また、連通路61dにインジェクタH4が配置されている。ここでインジェクタH4は、制御ユニット60により制御されることにより所望のタイミングで開閉動作を行い、連通路61dを開閉する開閉部材の一例である。インジェクタH4はインジェクタH3とは独立に開閉動作を行うため、燃料電池20の発電に適したタイミングで開閉動作するインジェクタH3とは異なる周期で燃料ガスの噴射と休止とを切り替えることができる。このためインジェクタH4により、燃料電池20が乾燥状態にあるときのみに酸化剤ガス供給路32に燃料ガスを供給することができ、他の実施例及び変形例と同様に、燃費の悪化を抑制しつつ燃料電池20を加湿できる。
上記実施例及び変形例においては、目標供給量Q等に基づいて目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbを算出したが、目標開弁期間ta及び目標閉弁期間tbは予め定められた固定値であってもよい。
上記実施例及び変形例では、燃料電池20に供給される酸化剤ガスを加湿する加湿器は設けられていないが、これに限定されない。即ち、このような加湿器を補完するように、上記実施例等で説明した連通路61及び開閉弁H6等を採用してもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
20 燃料電池
32 酸化剤ガス供給路
42 燃料ガス供給路(燃料ガス流路)
60 制御ユニット(判定部、制御部)
61 連通路
H6 開閉弁(開閉部材)
H4 インジェクタ(開閉部材)
32 酸化剤ガス供給路
42 燃料ガス供給路(燃料ガス流路)
60 制御ユニット(判定部、制御部)
61 連通路
H6 開閉弁(開閉部材)
H4 インジェクタ(開閉部材)
Claims (1)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する燃料電池と、
前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給路と、
前記燃料ガスが流通する燃料ガス流路と、
前記燃料ガス流路と前記酸化剤ガス供給路とを連通した連通路と、
前記連通路を開閉する開閉部材と、
前記燃料電池内が乾燥状態にあるか否かを判定する判定部と、
前記燃料電池内が乾燥状態ではないと判定された場合には、前記開閉部材を閉じ、前記燃料電池内が乾燥状態であると判定された場合には、前記開閉部材を間欠的に開閉する制御部と、を備えた燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016163090A JP2018032498A (ja) | 2016-08-23 | 2016-08-23 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016163090A JP2018032498A (ja) | 2016-08-23 | 2016-08-23 | 燃料電池システム |
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JP2018032498A true JP2018032498A (ja) | 2018-03-01 |
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ID=61303074
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JP (1) | JP2018032498A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109301279A (zh) * | 2018-12-13 | 2019-02-01 | 上海交通大学 | 一种渐变z形燃料电池流场板 |
-
2016
- 2016-08-23 JP JP2016163090A patent/JP2018032498A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109301279A (zh) * | 2018-12-13 | 2019-02-01 | 上海交通大学 | 一种渐变z形燃料电池流场板 |
CN109301279B (zh) * | 2018-12-13 | 2021-08-03 | 上海交通大学 | 一种渐变z形燃料电池流场板 |
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