JP2015182265A - 深絞り成形用共押出複合フィルム、深絞り成形用底材、および深絞り包装体 - Google Patents

深絞り成形用共押出複合フィルム、深絞り成形用底材、および深絞り包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】 パック品の透明性および耐ピンホール性が良好で、かつボイル殺菌後のシール部のカールが抑制できる深絞り用底材フィルムを提供する。
【解決手段】 ポリプロピレン系重合体とスチレン系エラストマーとの混合物からなる層を最外層とし、当該最外層に隣接する層がポリオレフィン系樹脂からなる層であり、ポリアミド樹脂からなる少なくとも1層を中間層に有し、ポリオレフィン系樹脂からなる層を最内層とし、当該最内層に隣接する層がポリオレフィン系樹脂からなる層である深絞り成形用共押出複合フィルム、当該深絞り用複合フィルムを用いて成形されたものであることを特徴とする深絞り成形用底材、および当該深絞り成形用底材を有することを特徴とする深絞り包装体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば、ブロックハム、生肉、惣菜や工業製品等の包装用底材として好適に使用できる深絞り用複合フィルムに関するものである。
従来、ブロックハム等を内容物とする深絞り包装用の底材フィルムは、耐ピンホール性を付与するためにポリアミド(以下、PAと略記することがある)を厚く配したナイロン(以下、Nyと略記することがある)外層のフィルムが広く使用されてきている。
しかし、近年、環境問題の広がりでフィルムの薄肉化が進んで来ており、Ny外層の底材フィルムは、ボイル殺菌すると深絞り包装体のシール部(フランジ部)が底材側に大きくカールする性質があり、フィルムが薄くなるとカールが顕著になるため、パック品の見栄えが悪くなったり、パック品を化粧箱に入れにくくなったりする問題がある。
また、ボイル殺菌してもシール部がカールし難い底材フィルムとして、ポリプロピレン
(以下、PPと略記することがある)を外層に配したフィルムが知られている。しかしならが、このようなフィルムは、シール部のカールは抑制できるものの、PPがNyと比べて透明性が良くないため、パック品の見栄えが悪くなってしまうという問題があり、PP自体が衝撃等に強くないため、フィルムの耐ピンホール性が劣り、ブロックハム等の重量が重い内容物を包装すると、輸送等の振動、衝撃でピンホールが発生しやすいという問題がある。
特許2920458号公報 特開平10−86284号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その解決課題は、パック品の透明性および耐ピンホール性が良好で、かつボイル殺菌後のシール部のカールが抑制できる深絞り用底材フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムを採用すれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ポリプロピレン系重合体とスチレン系エラストマーとの混合物からなる層を最外層とし、当該最外層に隣接する層がポリオレフィン系樹脂からなる層であり、ポリアミド樹脂からなる少なくとも1層を中間層に有し、ポリオレフィン系樹脂からなる層を最内層とし、当該最内層に隣接する層がポリエチレン系樹脂からなる層である深絞り成形用共押出複合フィルム、当該深絞り用複合フィルムを用いて成形されたものであることを特徴とする深絞り成形用底材、および当該深絞り成形用底材を有することを特徴とする深絞り包装体に存する。
本発明の深絞り用複合フィルムによれば、透明性および耐ピンホール性が良好で、かつボイル殺菌後のシール部のカールが抑制できる深絞り用複合フィルムを提供することができ、本発明の興行的価値は高い。
本発明の最外層には柔軟性および透明性を付与する目的で少なくとも1層のプロピレン系重合体とスチレン系エラストマーとの混合物からなる樹脂組成物層を、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは8μm以上、さらに好ましくは10μm以上となるように備える。最外層の厚みが5μm未満では、最外層の隣接層と最外層との間に生じた流れムラの影響により、複合フィルムの状態で最外層側から見た光沢が損なわれてしまうことがある。さらには、上記複合フィルムを使用した深絞り包装体においても、外観が損なわれてしまうことがある。
上記樹脂組成物の製造方法は、例えば連続重合により、まず、120℃以上170℃以下に融解ピーク温度を有する結晶性のプロピレン単独重合体または、3重量%程度以下の少量のエチレンとのプロピレン−エチレン共重合体を製造後、120℃以上170℃以下には融解ピーク温度を有さない、実質的に非晶性のプロピレンと10〜20重量%程度のエチレンとの共重合体を製造し、全体として融解熱が5J/g以上20J/g以下である樹脂組成物を得る方法や、120℃以上170℃以下に融解ピーク温度を有する結晶性のプロピレン単独重合体またはプロピレンと3重量%程度以下の少量のエチレンとのプロピレン−エチレン共重合体とプロピレンと10〜20重量%程度のエチレンとの共重合体をそれぞれ別に重合したものをブレンドすることにより、全体として、融解熱が5J/g以上20J/g以下である樹脂組成物を得る方法が挙げられる。
前記連続重合により得られる樹脂組成物の製造法については、例えば特開平2001−172454号公報、特開平2003−292700号公報に開示されている方法が挙げられる。
さらには、120℃以上170℃以下に融解ピーク温度を有する結晶性のプロピレン単独重合体、3重量%程度以下の少量のエチレンとのプロピレン−エチレン共重合体、連続重合により、120℃以上170℃以下に融解ピーク温度を有する結晶性のプロピレン単独重合体または、3重量%程度以下の少量のエチレンとのプロピレン−エチレン共重合体を製造後、120℃以上170℃以下に融解ピーク温度を有さない、非晶性または半結晶性のプロピレンと10〜20重量%程度のエチレンとの共重合体を製造して得られるプロピレン系重合体組成物から選ばれる120℃以上170℃以下に融解ピーク温度を有するプロピレン系重合体と、スチレン系エラストマーとのブレンド物が挙げられる。
上記のスチレン系エラストマーとは、ビニル芳香族炭化水素・共役ジエンブロック共重合体の水素添加誘導体を示し、一般式:a(b−a)n、(a−b)nまたはa−b−cで表されるブロック共重合体の水素添加誘導体の1種または2種以上である(ただし、式中、(a)はモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブロック、(b)はモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンとのランダム共重合体ブロックまたは共役ジエンのエラストマー性重合体ブロック、(c)はモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロックであってかつモノビニル置換芳香族炭化水素が漸増するテーパーブロックであり、nは1〜5の整数である)。
上記の重合体ブロック(a)、(b)または(c)を構成する単量体のビニル芳香族炭化水素としては、スチレン、α−メチルスチレン、(o−、m−、p−)メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、これらの中では、スチレンまたはα−メチルスチレンが好ましい。上記の重合体ブロック(b)または(c)における共役ジエン単量体としては、ブタジエンおよび/またはイソプレンが好ましい。重合体ブロック(b)または(c)を形成するためにブタジエンが単一の共役ジエン単量体として使用される場合は、ブロック共重合体が水素添加されて二重結合が飽和された後、プロピレン系重合体への相容性を増大する目的で、ポリブタジエンにおけるミクロ構造中の1,2−ミクロ構造が50重量%以上となる重合条件を採用するのが好ましい。1,2−ミクロ構造の好ましい割合は50重量%〜90重量%である。 重合体ブロック(a)の水素添加ブロック共重合体中に占める割合または重合体ブロック(a)と重合体ブロック(c)のビニル芳香族化合物の含量の和は、通常3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%である。重合体ブロック(a)の割合または重合体ブロック(a)と重合体ブロック(c)のビニル芳香族化合物の含量の和が3重量%未満の場合には、得られる組成異物の機械的強度が劣る傾向となる。また、重合体ブロック(a)の割合または重合体ブロック(a)と重合体ブロック(c)のビニル芳香族化合物の含量の和が30重量%を超える場合は、組成物の柔軟性および透明性が劣る傾向がある。
スチレン系エラストマー(ビニル芳香族炭化水素・共役ジエンブロック共重合体の水素添加誘導体)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の値として、通常10〜55万、好ましくは15〜50万、さらに好ましくは20〜45万である。重量平均分子量が10万未満の場合は、ゴム弾性および機械的強度が劣る傾向があり、55万を超える場合は、粘度が高くなり成形加工性が劣る傾向がある。
上記のようなスチレン系エラストマー(ビニル芳香族炭化水素・共役ジエンブロック共重合体の水素添加誘導体)としては、例えば、クレイトンポリマーズ社の「KRATONG」、クラレ社の「セプトン」、「ハイブラー」、旭化成社の「タフテック」、JSR社の「ダイナロン」等の市販品が、また、カネカ社からカチオン重合により得られたスチレンブロックとイソブチレンブロックから構成される「SIBSTAR」という市販品がある。
このようにして得られる、120℃以上170℃以下に融解ピーク温度を有し、かつ融解熱が5J/g以上20J/g以下である樹脂組成物としては、三菱化学株式会社製のゼラス7025が好適である。
また、上記プロピレン系重合体とスチレン系エラストマーとのブレンド物からなる樹脂組成物層および/または最内層の隣接層ポリエチレン系樹脂層にエラストマーをブレンドしてもよい。
最外層の厚みはフィルム総厚みの5%以上が好ましく、7%以上がより好ましい。また、フィルム総厚みの15%以下が好ましく、12%以下がより好ましい。フィルム総厚みの5%以上とすることにより、シール部のカールを抑制でき、フィルム総厚みの15%以下とすることにより、耐ピンホール性の低下を防止することができる。
本発明のフィルムの最内層、および最外層と最内層にそれぞれ隣接する層に使用するポリオレフィン系樹脂の種類は、特には限定されないが、ホモポリマー、ランダムコポリマー、およびブロックコポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種から構成されている樹脂から構成されていることが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等を使用することができ、特にポリエチレン系樹脂が好ましく、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)のアイオノマー、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)のアイオノマーおよびこれらのアイオノマーらかなる群から選ばれる少なくとも1種から構成されている樹脂から構成されていることが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が主成分であることが耐ピンホール性の点でより好ましい。
最外層および最内層に隣接する樹脂層の厚みは、上記目的を達成できれば特に制限されないが、フィルム総厚みの20%以上が好ましく、25%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましい。また、フィルム層厚みの70%以下が好ましく、65%以下がより好ましく、60%以下であることがより好ましい。20%以上とすることによりフィルムに適度な柔軟性をもたせることができ、70%以下とすることにより、シール部のカールを防止できる。
本発明の中間層には耐ピンホール性を付与する目的で少なくとも1層のポリアミド樹脂層(以下、PA層と略記することがある)を備える。
ポリアミド樹脂は、特に限定されないが、具体的に例示すると、例えば、4ナイロン、6ナイロン、7ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、46ナイロン、66ナイロン、69ナイロン、610ナイロン、611ナイロン、6Tナイロン、6Iナイロン、MXD6ナイロン、6−66ナイロン、6−610ナイロン、6−611ナイロン、6−12ナイロン、6−612ナイロン、6−6Tナイロン、6−6Iナイロン、6−66−610ナイロン、6−66−12ナイロン、6−66−612ナイロン、66−6Tナイロン、66−6Iナイロン、6T−6Iナイロン、66−6T−6Iナイロン等が挙げられる。
これらの中でも、ポリアミドとしては、耐ピンホール性の観点から、6ナイロンや6−66ナイロンを用いることが好ましい。また、PA層は2層以上設けることもでき、その場合、各層が異なる種類のポリアミドで形成されていてもよい。
PA層の厚みは特に限定はされないが、フィルム層厚みの30%以上が好ましく、35%以上がより好ましい。また、70%以下が好ましく、60%以下がより好ましい。PA層の厚みを30%以上とすることにより、フィルムに十分な耐ピンホール性を付与することができ、また70%以下とすることにより、シール部のカールを防止することができる。
本発明の中間層には酸素バリアー性を付与する目的で少なくとも1層のエチレン酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層(EVOH層)を備えてもよい。
EVOH層中のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂(EVOH)のエチレン含有率は特に限定されるものではないが、製膜安定性の観点から、32モル%以上が好ましく、38モル%以上がより好ましく、47モル%以下が好ましく、44モル%以下がより好ましい。
また、EVOHのケン化度は、90モル%以上が好ましく、95モル%以上がより好ましい。EVOHのエチレン含有量およびケン化度を上記範囲に保つことにより、本発明の複合フィルムの共押出性、複合フィルムの強度を良好なものとすることができる。
EVOH層の厚みは、5μm以上が好ましく、7μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。また、30μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましく、20μm以下がさらに好ましい。EVOH層の厚みを5μm以上とすることによりフィルムに十分な酸素バリアー性を付与することができ、また、EVOH層を20μm以下とすることにより、耐ピンホール性の低下や不必要に価格が高くなることを抑制することができる。
各層の層間剥離強度を高める目的で、必要に応じて接着層を設けることができる。接着層は、一層であってもよいし、複数であってもよい。接着層として使用可能な接着性樹脂は、低密度ポリエチレン(LDPE)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタアクリル酸共重合体(EMMA)、エチレン系アイオノマー(ION)等のエチレン共重合体系樹脂が例示でき、その他、変性ポリオレフィン系樹脂、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体若しくはエチレン系エラストマーに、アクリル酸若しくはメタアクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸、またはマレイン酸、フマール酸若しくはイタコン酸等の二塩基性脂肪酸の無水物を化学的に結合させたものを例示できる。中でも、ポリエチレンをベースとした接着性樹脂を用いることが好ましい。
接着層を設ける場合、接着層の厚みは、作業性、経済性、取扱い性の観点から、下限は3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、8μm以上がさらに好ましい。また上限は特に制限はないが、30μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましく、20μm以下がさらに好ましい。接着層の厚みが3μm以上であれば、層間剥離強度を向上させることができる。また接着層が厚過ぎると、透明性の悪化やフィルムの総厚みが厚くなってしまう他、製造コストもかさむため上限は30μm以下であることが望ましい。
本発明のシール層は、特に制限はないが、一般的なポリエチレン系樹脂や、凝集破壊タイプのイージーピールや層間剥離タイプのイージーピール等が使用できる。
本発明のフィルムは、本発明の効果を著しく阻害しない範囲内で、成形加工性、生産性等の諸性質を改良・調整する目的で、シリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、難燃剤、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、溶融粘度改良剤、架橋剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤などの添加剤を適宜添加できる。
本発明の深絞り用複合フィルムの構成は、最外層にプロピレン系重合体とスチレン系エラストマーとのブレンド物からなる樹脂組成物層、最外層の隣接層にポリオレフィン系樹脂、中間層にポリアミド樹脂層を少なくとも1層、最内層にポリオレフィン系樹脂のシール層を配し、最内層の隣接層にはポリエチレン系樹脂層を配していれば、特に限定されない。
例えば、PP層(A)、ポリエチレン系樹脂層(B)、接着樹脂層(C)、PA層(D)、EVOH層(E)、シール層(F)、で表した場合、以下の層構成を形成することができる。
中でも好ましい層構成は、下記(3)、(4)、(8)、(12)、(13)または(17)であり、さらに好ましい層構成は(8)または(17)である。
(1)A/B/C/D/C/B
(2)A/B/C/D/C/D/C/B
(3)A/B/C/D/E/C/B
(4)A/B/C/E/D/C/B
(5)A/B/C/D/E/C/B
(6)A/B/C/E/C/D/C/B
(7)A/B/C/D/C/E/C/B
(8)A/B/C/D/E/D/C/B
(9)A/B/C/E/D/E/C/B
(10)A/B/C/D/C/B/F
(11)A/B/C/D/C/D/C/B/F
(12)A/B/C/D/E/C/B/F
(13)A/B/C/E/D/C/B/F
(14)A/B/C/D/E/C/B/F
(15)A/B/C/E/C/D/C/B/F
(16)A/B/C/D/C/E/C/B/F
(17)A/B/C/D/E/D/C/B/F
(18)A/B/C/E/D/E/C/B/F
本発明の深絞り用複合フィルムは、公知の方法を用いて作製することができる。例えば、押出ラミネーション法、共押出インフレーション法および共押出Tダイ法等を用いることができ、特に共押出Tダイ法を用いることが好ましい。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1:
(深絞り用複合フィルムの作製)
共押出Tダイ法により下記層構成を有する本発明の深絞り用複合フィルムを作製し、実施例1とした。
PP1(10μm)/LLDPE1(20μm)/接着樹脂1(5μm)/Ny1(35μm)/EVOH1(5μm)/Ny1(25μm)/接着樹脂1(5μm)/LLD PE1(30μm)/EP1(5μm)
PP1:三菱化学社製ゼラスに三井化学社製タフマーAを10%添加
LLDPE1:プライムポリマー製モアテックLL
接着樹脂1:三井化学製アドマー(LLDPEベース)
Ny1:ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチック製ノバミッド6Ny
EVOH1:クラレ製エバール32molタイプ
EP1:LDPE(60%)とランダムコポリマーPP(40%)との混合物
(深絞り包装体の作製)
上記で作製した熱処理用フィルムを深絞り包装機(大森機械工業社製、FV6300)によって、縦160mm、横110mm、絞り深さ80mmの形状に深絞り成型して底材とし、ネット付きブロックハム400gを入れて蓋材を被せて面シールした。包装条件は深絞り成型温度90℃、成型加熱時間2秒、シール温度140℃、シール時間2秒の真空包装とした。なお、蓋材はOPP(20μm)に共押出しフィルムEVOH(10μm)/Ny(10μm)/接着樹脂(10μm)/LLDPE(30μm)をドライラミネートしたものを使用した。ここで、「OPP」は、東セロ社製、トーセロOPである。
作製した深絞り包装体に対して、90℃で30分ボイル殺菌処理を行った。
実施例2:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP1(10μm)/PP2(20μm)/接着樹脂2(10μm)/EVOH2(5μm)/Ny2(60μm)/接着樹脂1(10μm)/LLDPE2(15μm)/L LDPE1(10μm)
PP2:日本ポリプロ製ノバテックPP ホモポリマー に旭化成ケミカルズのタフテックを15%およびリン酸エステルを1000ppm添加
接着樹脂2:三井化学製アドマー(PPベース)
EVOH2:日本合成化学製ソアノール38molタイプ
Ny2:ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチック製ノバミッド66Ny比率15%の6−66共重合Ny
LLDPE2:プライムポリマー製モアテックLLに三井化学製タフマーAを10%添加
実施例3:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP1(10μm)/ELA1(20μm)/接着樹脂1(5μm)/Ny1(35μm)/EVOH1(5μm)/Ny1(25μm)/接着樹脂1(5μm)/LLDPE2(30μm)/EP1(5μm)
ELA1:三井化学製タフマーA
実施例4:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP1(10μm)/LLDPE2(25μm)/接着樹脂1(5μm)/Ny2(60μm)/接着樹脂1(5μm)/LLDPE2(30μm)/LLDPE1(5μm)
比較例1:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP3(10μm)/LLDPE1(20μm)/接着樹脂1(5μm)/Ny1(35μm)/EVOH1(5μm)/Ny1(25μm)/接着樹脂1(5μm)/LLD PE1(30μm)/EP1(5μm)
PP3:日本ポリプロ製ノバテックPP ランダムコポリマー
比較例2:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP3(10μm)/PP2(20μm)/接着樹脂2(5μm)/Ny1(35μm)/EVOH1(5μm)/Ny1(25μm)/接着樹脂1(5μm)/LLDPE1(30μm)/EP1(5μm)
比較例3:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP2(10μm)/ELA1(20μm)/接着樹脂1(10μm)/EVOH2(5μm)/Ny2(60μm)/接着樹脂1(10μm)/LLDPE2(15μm)/LLDPE2(10μm)
比較例4:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP3(10μm)/ELA1(20μm)/接着樹脂1(10μm)/EVOH2(5μm)/Ny2(60μm)/接着樹脂1(10μm)/LLDPE2(15μm)/LLDPE2(10μm)
比較例5:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
PP2(10μm)/PP2(20μm)/接着樹脂2(10μm)/EVOH2(5μm)/Ny2(60μm)/接着樹脂1(10μm)/LLDPE2(15μm)/LLDPE2(10μm)
比較例6:
深絞り用複合フィルムを下記の層構成とした以外は、実施例1と同様にして底材および深絞り包装体を作製し、ボイル殺菌処理を行った。
Ny2(20μm)/接着樹脂1(10μm)/Ny2(40μm)/EVOH1(5μm)/接着樹脂1(10μm)/LLDPE2(50μm)/EP1(5μm)
<評価方法>
(シール部のカール)
深絞り包装体をボイル殺菌処理後に水分を拭き取り、5℃の冷蔵庫に24時間保管後、シール部のカールがほとんどない、またはカールが小さいものを「○」、カールしているものを「×」とした。
(耐ピンホール性)
深絞り包装体をボイル殺菌処理後に水分を拭き取り、5℃の冷蔵庫に24時間保管後、
ダンボールケースに20パック入れて、2.0mの高さより50回落下させ、ピンホールの発生が1パック以下のものを「○」、1パックより多いものを「×」とした。
Figure 2015182265
表1より、実施例1〜4、比較例1〜6の深絞り用複合フィルムにおいては、シール部のカールが良好であることが分かった。これに対して、比較例6では、最外層がPPではなくPAであったため、シール部のカールが悪かった。また、表1より、実施例1〜4は比較例1〜6よりも良好な耐ピンホール性を示し、さらには最外層に耐ピンホール性に優れたPA層を配した比較例6と同等あるいはそれ以上の耐ピンホール性を得られた。
本発明のフィルムは、例えば、ブロックハム、生肉、惣菜や工業製品等の包装用底材として好適に使用することができる。

Claims (9)

  1. ポリプロピレン系重合体とスチレン系エラストマーとの混合物からなる層を最外層とし、当該最外層に隣接する層がポリオレフィン系樹脂からなる層であり、ポリアミド樹脂からなる少なくとも1層を中間層に有し、ポリオレフィン系樹脂からなる層を最内層とし、当該最内層に隣接する層がポリオレフィン系樹脂からなる層である深絞り成形用共押出複合フィルム。
  2. ポリオレフィン系樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1に記載の深絞り用複合フィルム。
  3. エチレン酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂からなる層を中間層に有する請求項1または2に記載の深絞り用複合フィルム。
  4. ポリオレフィン系樹脂層と中間層の間、および、最外層と当該最外層に隣接する層との間に、少なくとも1層の接着樹脂からなる層を有する請求項1〜3のいずれかに記載の深絞り用複合フィルム。
  5. ポリアミド樹脂からなる層の厚み比率がフィルムの総厚みの30〜70%である請求項1〜4のいずれかに記載の深絞り用複合フィルム。
  6. 最外層が熱可塑性エラストマーを含有する請求項1〜5のいずれかに記載の深絞り用複合フィルム。
  7. ボイル殺菌用として用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の深絞り用複合フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の深絞り用複合フィルムを用いて成形されたものであることを特徴とする深絞り成形用底材。
  9. 請求項8に記載の深絞り成形用底材を有することを特徴とする深絞り包装体。
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