JP2015162532A - ポッド、及び該ポッドを用いたパージシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】FIMSシステムに固定されて開放状態にあるFOUP内部の酸化性ガスの分圧が時間の経過と共に増加することを防止する。
【解決手段】FOUP奥の両隅下面より上方に突き出すタワー型のガス供給ポートを配し、該ガス供給ポートに対してFOUP高さ方向に延在する扁平形状の開口より、FOUP 高さ方向に層を為す流れにより不活性ガスを供給する。該不活性ガスによる層流は、FOUP奥側から開口に向かい且つウエハ面を沿った不活性ガス流を形成し、FOUP内部の不活性ガスによる均等な置換を達成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体処理装置間にて用いられる、所謂FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)システムにおいて、ウエハを収容する密閉容器たる所謂FOUP(Front-Opening Unified Pod)と呼ばれるポッドに関する。また、本発明は、該ポッド内部の清浄化を行うパージ操作を為すパージシステムとして機能するFIMSシステムにも関する。
本発明に関して、ポッドは、ウエハを収容する本体部と該本体部の開口を閉鎖する蓋とを有する。また、蓋の開閉操作とポッドに対するウエハの挿脱とは、半導体処理装置に付随する搬送用ロボットが収容される微小空間を介して行われる。ロードポート装置は、該微小空間の画定を為し且つ該微小空間に連通する開口部を有する壁、該壁の開口部に対してポッド開口を正対させるポッドの載置台、及び該開口部の開閉を行うドア部を有する。
ここで、通常、ウエハ等を収容した状態でのポッド内部は、高清浄に管理された乾燥窒素等によって満たされており、汚染物質、酸化性のガス等のポッド内部への侵入を防止している。しかし、ポッド内のウエハを各種処理装置に持ち込んで所定の処理を施す際には、ポッド内部と処理装置内部とが連通する状態が形成される。このため、処理装置内部或いは微小空間の気体がポッド内部に侵入し、これら気体中の酸素或いは水分がウエハ表面に付着等する恐れがあった。
酸素等これら酸化性の気体は、ウエハ表面或いはウエハ上に形成された各種層に極薄の酸化膜を形成する。このような酸化膜の存在により、微細素子が所望の特性を確保できない可能性が出てきている。対策として、酸化性気体である酸素等の分圧が制御された気体のポッド内部への導入による酸素分圧上昇の抑制が考えられる。具体的な方法として、特許文献1には、ポッド内にガス供給用のノズルをタワー型の形状として突き出させ、且つ多孔質焼結体を介してポッド内にガス供給することによりポッド内でのパーティクルの巻上げを抑制しつつポッド内を不活性ガスで満たす構成が開示されている。
特開平11−307623号公報
特許文献1に開示される構成は、タワー型ノズルからの不活性ガスの供給量が小さい場合には、パーティクルの巻き上げ抑制及び酸化性気体の分圧上昇の抑制の点で効果が認められる。しかし、ポッド内のウエハに対して実際に各種処理を施す場合、ポッドに収容されるウエハ全てに対しての処理が終了するまで、蓋を取り外した状態におかれることが一般的である。この場合、ポッドと連通する微小空間中には大きな流速にてダウンフローが形成されていることもあり、微小空間側からの酸化性気体の拡散の充分な抑制には、ある程度以上の不活性ガスの供給を行わなければならない。
この点について、従来は不活性ガスの供給流量が小さく、酸素分圧等が上昇しても、配線の酸化は指摘されるレベルには至らなかった。しかし、近年の半導体素子における配線の細線化等により、これまで問題とならなかった連続処理時における蓋開放状態でも、細線での酸化を抑制すべく酸素分圧の更なる低減が要求されつつある。ここで特許文献1に開示される構成に鑑みると、酸素分圧の上昇を充分に抑制し得る不活性ガスの供給流量を確保する上で、コンダクタンスの大きな多孔質焼結体の使用は避けることが好ましい。また、当該構成において過剰な不活性ガスを供給した場合、新たにパーティクルの巻上げといった問題の発生も考慮する必要があると思われる。
本発明は、以上の背景に鑑みて為されたものであって、ウエハの連続処理時であっても、ポッド内部における酸素等酸化性の気体の分圧を所定の低いレベルに抑制することを可能とするポッド、及び該ポッドを用いたパージシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るポッドは、内部に設けられ、高さ方向に並置される平板状の被収容物が各々に載置される棚と、外部より棚に対する被収容物の挿脱を行う開口と、開口を閉鎖して内部を密閉する蓋と、棚に載置された被収容物に干渉されない位置に配置され、被収容物とは平行に流れる層流を形成するように所定のガスを噴き出し可能な、高さ方向に延在するスリットを有するポッド内ガス供給部と、を有することを特徴とする。
なお、上述したポッドにおいて、スリットはガスの噴き出し方向から見て高さ方向に延びた扁平形状を有し、棚に載置された被収容物の少なくとも二枚以上の扁平方向長さを有することが好ましい。或いは、該スリットはガスの噴き出し方向から見て高さ方向に延びた扁平形状を有し、スリットは棚に載置された被収容物と対向して配置され且つ配置において上端及び下端が各々被主要物の表面及び裏面よりも突き出す長さを有することが好ましい。或いは、該スリットはガスの噴き出し方向から見て高さ方向に延びた扁平形状を有し、棚の最上段に載置された被収容物の表面よりも高い上端と棚の最下段に載置された被収容物の裏面よりも低い下端とを有する長さを有することが好ましい。更には、該スリットは、高さ方向においてスリットより噴き出す所定のガスに対する通気抵抗が異なることがより好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明に係るパージシステムは、上述したポッドと、ポッドが載置される載置台と、載置台に配置されて、載置台にポッドが載置されることによりポッド内ガス供給部と接続されてポッド内ガス供給手段に所定のガスを供給する載置台ガス供給ポートと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、蓋が開放されてポッド内部と微小空間とが連通した状態であっても、パーティクルを巻き上げることなくポッド内部に直接的に高純度の不活性ガス等の大量供給が実行される。従って、ウエハの連続処理時であっても、ポッド内部における酸素等酸化性の気体の分圧を所定の低いレベルに抑制しすることが可能となる。
本発明に係るポッドに関して、パージの方法を説明するための概略図である。 本発明の一実施形態に係るポッドに用いられるタワー型ノズルの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るポッドに用いられるタワー型ノズルの更なる態様を示す斜視図である。 図1に示した本発明の一実施に形態係るポッド、該ポッドが載置されたパージシステム、ポッド用の蓋およびオープナの一部に関し、これらのポッド開口に垂直な切断面の概略構成を示す図である。 図4に示すパージシステムにおける載置台について、ガス供給弁を含んだ鉛直方向の断面を示す図である。 本発明の一実施形態であって、パージシステムにおいてパージノズルからポッド内部に向けて供給されるパージガスの供給方向を説明する図である。
以下に図面を参照し、本発明の実施形態に付いて説明する。図1(a)は本発明の一実施形態におけるポッドの構造を模式的に示す説明図であって、後述する載置台、ポッド、及びポッドの開口の断面を示す。図1(b)は、ポッド開口側からポッドの奥を見た場合に見られる構成の概略を模式的に示す。また、図1(a)では更に、これらに供給される不活性ガスの供給様式を矢印により模式的に示している。なお、以降で述べるパージ操作は、ポッド内部に窒素等の不活性ガス或いは所定のガスを導入して、該ポッド内部にそれまで存在していた気体を排除する操作を示す。同図において、ポッド1の内部の空間には、被収容物たるウエハ2が、各々水平方向に延在し、且つ鉛直方向において各々平行となるように所定の保持領域の範囲にて並置して収容される。なお、この水平方向及び鉛直方向は、各々ポッド1の底面の延在方向と開口面の延在方向と一致する方向を示すものであって、実際の水平及び鉛直とされる方向とは異なることもある。
同図において、本発明に係るパージシステムの一部を構成するロードポート装置100(図4参照)においてポッドが載置される載置台13が示されている。図中ポッド1の蓋(不図示)は既に開放されており、不図示のロードポート開口部とポッド1の内部とは連通している。載置台13上には載置台ガス供給ポート15が配されており、ポッド内ガス供給タワー1bと対応してポッド1内部に所定の不活性ガスを供給可能となっている。ポッド内ガス供給タワー1bは、図1(a)及び1(b)より理解されるように、ポッド1の開口対向面1cの近傍であって、ポッド1に収容されるウエハ2を避けた両隅に配置される。ポッド内ガス供給タワー1bはポッド1の底面よりポッド上部に向けて突き出しており、ポッド1の開口1aに向かう後述する第一のガス流れAを形成するように指向性を付与して不活性ガスをポッド1内部に供給する。即ち、ポッド内ガス供給部たるポッド内ガス供給タワー1bは、棚に載置されたウエハ2に干渉されない位置に配置され、該ウエハ2とは平行に流れる層流を形成するように不活性ガスを噴き出し可能であって、且つ高さ方向に延在するスリットを有する。
次に、図2(a)〜2(c)を参照し、ポッド内ガス供給タワー1bの詳細について述べる。図2(a)は、ポッド内ガス供給タワー1bであって、ポッド底面より該タワーの上部まで連続的な気体噴き出しのための一本のスリット5が形成された態様を示す斜視図である。当該態様において、スリット5はポッド1内に収容される最下段のウエハ2より底面に近い位置から、最上段のウエハ2よりも天井に近い位置まで連続的に延在している。図2(b)は同一の軸線上に所定間隔を空けて配置される複数のスリット5が形成された態様を示している。当該態様においても最下部のスリット5の下端、及び最上部のスリット5の上端は、図2(a)に示される単一スリットの上下端と同じ配置とされる。
また、図2(b)ではスリット5が6個形成された例を示しているが、その延在方向である長さをより短くし、個数を増加させても良い。但し、その場合には、単一のスリット5の長さは、ポッド1内に収容されているウエハ2の少なくとも2枚の配置がその範囲内となる長さにすることを要する。また、配置は、縦方向に並ぶ上側スリット5の下端と下側のスリット5の上端とが、ウエハ2の隙間に対して共に同一の隙間と対応する位置に配置されることを要する。当該配置とすることにより、ウエハ2各々の延在面と平行な層流の形態で不活性ガスの供給が為される。
例えば丸孔状の噴き出し口から不活性ガスを供給する場合、供給されるガスの指向性を高めるために孔の深さを大きくとった場合であっても、ノズルから離れるに従って噴き出し方向とは垂直な方向にガスが拡散していく。特にポッド1のように容積が制限される場合、ノズル開口孔に対して高い指向性を付与する充分な深さ等の構造を確保することは難しい。そのため、この拡散する不活性ガスによってウエハ2の表面或いは裏面に対して不活性ガスが噴き付けられるという状況が生じる。ウエハ2の裏面は、ウエハ2の搬送時に搬送用ロボットに支持される等、種々の構成と接触する関係上、微細な塵等が付着している恐れがある。この拡散する不活性ガスによりこれら塵等がポッド内で巻き上げられる可能性があるが、本発明の如くポッド2の裏表面に対して平行な層流の態様にて不活性ガスの供給を為すことにより、この様な巻き上げの可能性を大きく低減することが可能となる。
なお、先に述べた複数スリットの形成条件は、ウエハ2各々間の空間すべてにおいて好適な層流を形成するための一要件である。或いは、個々のスリット5を各々のウエハ2に対応させても良いが、この場合には、個々のスリット5が対応するウエハ2の厚さよりも大きな長さを有し且つスリットの上部及び下部がウエハ2の表面及び裏面よりはみ出ように配置されることとしても良い。換言すれば、スリット5は、不活性ガスの噴き出し方向から見て高さ方向に延びた扁平形状を有する。そして、該スリットは、ポッド内1の棚に載置されたウエハ2の少なくとも二枚以上の扁平方向長さを有する、棚に載置されたウエハ2と対向して配置され且つ該配置において上端及び下端が各々ウエハ2の表面及び裏面よりも突き出す長さを有する、或いは、棚の最上段に載置されたウエハ2の表面よりも高い上端と棚の最下段に載置されたウエハ2の裏面よりも低い下端とを有する長さを有する、こととすれば良い。即ち、スリット5から供給された層流状の気体の流れは、ウエハ2の端面と水平方向にて正対する位置から供給されることが好ましい。従来からの考えでは、端面に気流がぶつかることによる乱流の生成が問題視されていた。しかし、ウエハ2の間の空間に対してその上下のウエハ2各々に等しく風圧を与ええる配置を定常的に得る加工は実際に困難となる。特に流量が大きくなるとこの問題は顕著となる。本発明では、当該端面と正対する位置及びその上下方向の所定範囲に層流を噴きつけることにより、加工精度を求めることなく、ウエハ2の表裏の両面において均等且つこれら面に沿った流れが生成され、塵の巻上げを好適に抑制する。
なお、層流形成の条件を考慮した場合、図2(a)に示すような単一スリット5の形態が最も好ましい。しかし、加工の容易性、加工精度、等を勘案した場合、図2(b)に示すように複数のスリット5からなる形態の方が好ましい。以上を考慮した形態が図2(c)に示される。当該形態では、複数のスリット5から不活性ガスを供給する態様において、スリット5各々の間をスリット厚さよりも薄いリブ6により繋ぐこととしている。スリット5の開口側を単一の切れ込みからなる構成とすることにより、単一スリット5と複数スリット5との構成各々のメリット、デメリットを各々トレードオフしつつ適切な層流の形成を図ることが可能となる。
ここで、本実施形態では、スリット5の開口部幅は、例えば図2(a)に示す形態において、上部から下部にかけて一定とされている。ここで、当該ボッド内ガス供給タワー1bでは、下部において載置台ガス供給ポート15と接続され、この接続部より不活性ガスが供給されている。このタワー内部での供給ガスの上下流の配置、供給されたガスの流れが停止されるタワー上端部とスリット5の上端部との位置関係等により、スリット5から噴き出される不活性ガスの流量に相違が生じる。本発明では、層流にてスリット5より不活性ガスを供給しているが、ポッド1内部にて複数のポッド内ガス供給タワー1bから供給された不活性ガスの合成された流れ等は、全体として流れの方向がポッド1の開口1aに向かうように構成される。本発明では、個々のタワーの配置、或いは、最低の流量となる位置においてもある程度の不活性ガスの供給が為されていれば、好適なパージ操作は実行されていると考えられる。しかしながら。このスリット5の幅を変化させる等、スリット5による不活性ガスに対する通気抵抗を相違させ、これによりスリット5の形成領域全般にて均等な流量にて不活性ガスを供給することとしても良い。
ここで、上述した実施形態では、スリット5より供給される不活性ガスは、開口1aに向けて噴き出されている。しかし、本発明は当該形態に限定されず、単一の或いは複数のポッド内ガス供給タワー1bより供給され不活性ガスが、全体としてポッド1の開口対向面1d側から開口1aに向けて、気体の滞留領域を形成せずに流れればその噴き出し方向は任意であっても良い。全体としてこの様な気体流を形成するのであれば、一のスリット5からの不活性ガスの供給方向が例えば開口対向面1dに沿うような態様も可能である。
なお、図2(a)〜2(c)に示された態様は、ポッド内ガス供給タワー1bの内部が一室の構成からなる、即ち、載置台ガス供給ポート15から供給された不活性ガスはこの室内に導入され、当該室に直接設けられたスリット5を介してポッド1内部に不活性ガスを供給する構造となっている。当該構成は、加工が簡単であり、且つポッド1内部でポッド内ガス供給タワー1bが占める容積を抑制し得るというメリットがある。しかし、ポートより供給される不活性ガスの流れの影響が、スリット5から噴き出す際に与える影響が大きいことが懸念される。そこで、室構成を複数にした態様について、次に図3(a)〜3(c)を用いて説明する。
図3(a)〜3(c)は、スリット5の形状等については図2(a)〜2(c)各々に例示した形態と同一であり、これらとはタワー内の室構造において異なっている。各々に示されるポッド内ガス供給タワー1bは、内部構造が2室となるように上流側第一室を含む第一部材7aと、下流側の第二室を含む第二部材7bとを有する。第一室は載置台ガス供給ポート15と直接連通可能であり、当該ポートより不活性ガスの供給を受け、第一室にて当該不活性ガスの圧力勾配の均等化を図る。第二室は第一室から不活性ガスを受ける連通路を有し、且つスリット5が当該室に設けられる。この様な二室構成とすることにより、スリットの延在方向において先の一室構造の場合と比較してより均等な流量にて不活性ガスをポッド1内部に供給することが可能となる。なお、本実施形態では二室構造の場合までを例示したが、加工性、ポッド内にて当該タワーに供される空間の広さ等に応じて、室構造は更に増やすことも可能である。
次に本発明の具体的実施形態について、図面を参照して説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るロードポート装置(本発明におけるパージシステムの一構成)の要部についての概略構成を示す斜視図である。同図において、ロードポート装置100における主たる構成物である載置台13、ドア16、ドアの開閉機構17の一部、及び開口部11aが構成された微小空間の一部を構成する壁11が示される。また、図3は、ロードポート100(載置台13)に対してポッド1を載置し、且つポッド1の蓋3がドア16に当接した状態におけるロードポート100及びポッド1の断面の概略構成を示す図である。ポッド1は、外部からウエハの挿脱或いは載置取出しが行われる複数の棚と、開口1aを閉鎖して密閉する蓋3と、前述したポッド内ガス供給タワー1bと、を有する。該棚は、ウエハ2の並置方向に複数段設けられる。
載置台13には、前述した載置台ガス供給ポート15、可動プレート19、及び位置決めピン20が付随する。可動プレート19に対しては、実際にポッド1が載置される。また、可動プレート19は、載置されたポッド1を開口部11a方向に向けて接近或いは離間させる動作が可能であり、ポッド1載置のための平坦面を上部に有する。可動プレート19の平坦面表面には、位置決めピン20が埋設されている。ポッド1の下面に設けられた位置決め凹部1dに当該位置決めピン20が嵌合することにより、ポッド1と可動プレート19との位置関係が一義的に決定される。更に、前述したように、ポッド1の載置時において、載置台ガス供給ポート15とポッド内ガス供給タワー1bとが連通し、これらを介してポッ1内部への不活性ガスの供給が可能な状態が形成される。
ここで、載置台13において該載置台ガス供給ポート15を含む鉛直方向断面を示す図5を参照し、当該ポートについて述べる。載置台ガス供給ポート15は、一方向のみのガス供給が可能なチェッキ弁により構成されるガス供給弁35を有する。ガス供給弁35に対しては、ガス圧力及び流量を制御して供給或いはその停止を行なう不図示の不活性ガス供給系より、ガス供給配管37を介して供給される。また、ガス供給弁35は、弁上下機構38を介して載置台13に固定されており、該弁上下機構38によって、ポッド1に対する不活性ガス供給が可能となる供給位置と、供給はしないがポッド1の底面との接触を避ける下方の待機位置と、の間で移動される。
壁11に設けられた開口部11aは、ポッド1が開口部11aに最も接近させられた際に、開口1aを閉鎖する蓋3が嵌まり込む大きさ、即ち蓋3の矩形外形より一回り大きな矩形状とされている。なお、可動プレート19がポッド1を停止させる位置は、ドア16がポッド1の蓋3をポッド本体から取り外し可能な位置であれば良い。ドア16は、ドアアームを介してドア開閉機構17に支持されている。ドア開閉機構17は、ドア16を、開口部11aを略閉鎖する位置、及び該開口部11aを完全に開放し且つ不図示の搬送機構が該開口部11aを介してポッド1内部に対するウエハ2の挿脱が可能となる退避位置の間での移動を可能とする。
なお、以上述べた実施形態では、ポッド内ガス供給タワー1bは、ポッド1が載置される際の底面より前記ポッド1内部に突き出すように配置される場合を例示した。しかし、ポッド内ガス供給タワー1bに関しては、ポッドにおけるウエハの延在面と平行に延在する面である天井面或いは底面何れか一方より突き出す態様としても良い。また、ポッド内ガス供給タワー1bは、載置台ガス供給ポート15との関係等より、不活性ガスの供給用の配管径等に制約が存在する場合があり、供給流量に制限が生じる場合が考えられる。この場合、パージシステムでは、前述したポッド内ガス供給タワー1bとは他に、ポッド1の開口1aからも不活性ガスの供給とすることが好ましい。より詳細には、平板状の被収容物たるウエハが平行に並置される並置方向において、所定の流量分布を有する所定のガスが、ポッド開口1aを介してポッド内部に供給可能とするように、ロードポート100側にパージノズルを配置する態様も考えられる。以下当該態様について述べる。
図6は、パージシステムにおいてパージノズルからポッド内部に向けて供給されるパージガスの供給方向を説明する図であってポッド1及び開口部11を上方から見た場合の構成を模式的に示している。パージのために不活性ガスをポッド1内に供給するパージノズル21は、開口部11aの両側部であって、微小空間側に配置される。パージノズル21は一方向に延びる管状のパージノズル本体を有し不図示のパージガス供給系と接続されている。より詳細には、該パージノズル本体は、開口部11aにおけるポッド1が載置される載置台13とは異なる側であって、該開口部11aの両側辺における該開口部外側に隣接して該側辺と平行に延在するように一対として配置される。
なお、本実施形態ではパージノズル21が一対配置される形態を例示したが、ポッド内ガス供給タワー1bから供給される不活性ガスとの兼ね合いにより、その数は当該例に限定されない。例えば、パージノズル21を単体として配置することも可能である。当該パージノズル21は、ポッド内ガス供給タワー1bと比較して配管径等の制約が小さいことから、例えば大流量不活性ガスを供給する場合等において、ポッド内ガス供給タワー1bとの使い分けが考えられる。
なお、パージノズル21についても、ポッド1におけるウエハ2の収容範囲と対応するように或いはこれより広い範囲でパージノズル開口部が配置されている。また、パージノズル開口部は、ポッド1内のウエハ2の中心部に向かうようにも形成されている。即ち、パージノズル21からの供給される不活性ガスによる第二のガス流れBの主線方向は、カーテンノズル12からのガスの供給方向に対して垂直に延在する平面に平行であって、当該平面内において両パージノズル21から均等な距離にある点に向かう方向であることが好ましい。このような二つのガス流れの合成により、ウエハ2上の広い範囲でポッド開口1aから開口対向面1cに向かう第二の気体流れBが形成可能となる。
例えば、処理済ウエハがポッド1に収容されており当該ポッド1に対して処理済ウエハの挿脱を行う場合、ウエハ表面に付着した処理時に用いられたガスが該表面から脱離してポッド1内部を汚染することが考えられる。本発明では、脱離したガスをパージガスが形成する第二のガス流れBによってウエハ表面近傍から排除し且つポッド1の奥である開口対向面1c側に押し流している。当該ガスは、第二のガス流れBの合成により形成された第一のガス流れAによって開口対向面1cに沿って運ばれ、これらガス流れによる気体の排出経路に従ってポッド1外部に排出される。また、ポッド1外部に排出された気体に関しては、微小空間上部に配されたファンフィルタユニット41より供されるダウンフローDにより微小空間の下部、更には外部空間に運ばれる。即ち、複数のガス流れを同時に存在させることによって、処理済ウエハを包含するポッド1内部のパージをより効率的に実施することが可能となる。
本発明によれば、ポッド1の蓋3を開放した状態であってポッド1内部に外部気体の侵入が生じ得る場合であったとしても、ポッド内ガス供給タワー1bから塵等の巻上げを抑制しつつ多量のガス供給を継続することが可能となる。従って、ポッド外部からの所謂大気の進入を好適に抑制し、酸化性気体の分圧の上昇を抑制することが可能となる。例えば、従来であれば、ウエハ単体の処理時間が長い場合でなくとも、酸素分圧抑制のために蓋3を適宜閉鎖して一処理の終了を待つことを要した。しかし本発明によれば、待機状態が長くなった場合であって常に酸化性気体の分圧は所定値以下に維持されることとなり、ポッド内のウエハ全ての品質を均等に保つという効果が得られる。また、蓋3を開放した状態で処理工程を個々のウエハに連続的に行うことが可能となり、処理時間の短縮や装置負荷の低減が達成されるという効果も得られる。
なお、前述した実施形態では、載置台13には載置台ガス供給ポート15のみが配された構成を例示した。しかし、ポッド1に対する不活性ガスの過剰供給により、蓋3のシール能力が経時変化等により劣化した場合にはこれを考慮せねばならない場合も起こり得る。従って、ガス供給によって内圧が高くなった状態のポッド1内より気体を排出し、ポッド1内に清浄気体の流れを形成することにより、より効果的に酸化性気体の分圧を低下させても良い。この場合、載置台13の上面に配置された載置台ガス供給ポート15に加え、ガス排出用のポートを配することが好ましい。当該ポートにおける弁の各々は図5に例示した構造と準じた構造を有し、ポッド1の底面にもこれら弁各々に対応したポートが配置される。
なお、本実施例においては、FOUP及びFIMSを対象として述べているが、本発明の適用例はこれらに限定されない。内部に複数の被保持物を収容するフロントオープンタイプの容器と、当該容器の蓋を開閉して該容器より被保持物の挿脱を行う系であれば、本発明に係る蓋開閉システムを適用し、容器内部の酸化性雰囲気の分圧を低圧に維持することが可能である。また、容器内部を満たすガスとして、不活性ガスではなく所望の特性を有する特定のガスと用いる場合に、本発明に係る蓋開閉システムを用いて、当該容器内部の該特定のガスの分圧を高度に維持することも可能である。
以上述べたように、本発明は半導体処理装置に対して好適に用いるポッド及びパージ装置に関している。しかしながら、本発明の利用可能性は当該処理装置に限定されず、例えば液晶ディスプレイのパネルを扱う処理装置等、半導体に準じた各種処理が行われる種々の処理装置に用いられる所謂ポッド等に対しても適用可能である。
1:ポッド、 1a:開口、 1b:ボトム内ガス供給タワー、 1c:開口対向面、 1d:位置決め凹部、 2:ウエハ、 3:蓋、 5:スリット、 6:リブ、 7a:第一室、 7b:第二室、 11:壁、 11a:開口部、 13:載置台、 15:載置台ガス供給ポート、 16:ドア、 17:ドア開閉機構、 19:可動プレート、 20:位置決めピン、 21:パージノズル、 35:ガス供給弁、 37:ガス供給配管、 38:弁上下機構、 41:ファンフィルタユニット、 100:ロードポート装置、 A:第一の気体流れ、 B:第二の気体流れ、 D:ダウンフロー

Claims (6)

  1. 内部に設けられ、高さ方向に並置される平板状の被収容物が各々に載置される棚と、
    外部より前記棚に対する前記被収容物の挿脱を行う開口と、
    前記開口を閉鎖して前記内部を密閉する蓋と、
    前記棚に載置された被収容物に干渉されない位置に配置され、前記被収容物とは平行に流れる層流を形成するように所定のガスを噴き出し可能な高さ方向に延在するスリットを有するポッド内ガス供給部と、を有することを特徴とするポッド。
  2. 前記スリットは前記ガスの噴き出し方向から見て前記高さ方向に延びた扁平形状を有し、前記棚に載置された前記被収容物の少なくとも二枚以上の扁平方向長さを有することを特徴とする請求項1に記載のポッド。
  3. 前記スリットは前記ガスの噴き出し方向から見て前記高さ方向に延びた扁平形状を有し、前記スリットは前記棚に載置された前記被収容物と対向して配置され且つ前記配置において上端及び下端が各々前記被主要物の表面及び裏面よりも突き出す長さを有することを特徴とする請求項1に記載のポッド。
  4. 前記スリットは前記ガスの噴き出し方向から見て前記高さ方向に延びた扁平形状を有し、前記棚の最上段に載置された前記被収容物の表面よりも高い上端と前記棚の最下段に載置された前記被収容物の裏面よりも低い下端とを有する長さを有することを特徴とする請求項1に記載のポッド。
  5. 前記スリットは、前記高さ方向において前記スリットより噴き出す前記所定のガスに対する通気抵抗が異なることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のポッド。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載のポッドと、
    前記ポッドが載置される載置台と、
    前記載置台に配置されて、前記載置台に前記ポッドが載置されることにより前記ポッド内ガス供給部と接続されて前記ポッド内ガス供給手段に前記所定のガスを供給する載置台ガス供給ポートと、を有することを特徴とするパージシステム。
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