JP2015086384A - 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 - Google Patents
耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015086384A JP2015086384A JP2014197590A JP2014197590A JP2015086384A JP 2015086384 A JP2015086384 A JP 2015086384A JP 2014197590 A JP2014197590 A JP 2014197590A JP 2014197590 A JP2014197590 A JP 2014197590A JP 2015086384 A JP2015086384 A JP 2015086384A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silane
- heat
- resin
- resistant
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Abstract
【解決手段】ポリプロピレンを特定量含有するベース樹脂(RB)、有機過酸化物、無機フィラー及びシランカップリング剤を特定の質量割合で溶融混合してシランマスターバッチを調製する工程、並びに、シランマスターバッチとシラノール縮合触媒又は触媒マスターバッチを溶融混合する工程を有する製造方法、これにより製造される耐熱性シラン架橋樹脂成形体及び耐熱性シラン架橋性樹脂組成物、シランマスターバッチ、並びに、耐熱性製品。
【選択図】なし
Description
より詳細には、低温性、耐傷付性、耐磨耗性、表面平滑性及び外観が優れ、さらに好ましくは、優れた機械特性及び難燃性をも具備した耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、この耐熱性シラン架橋樹脂成形体を形成可能な、シランマスターバッチ、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、並びに、耐熱性シラン架橋樹脂成形体を電線の絶縁体やシース等として用いた耐熱性製品に関する。
これらの配線材に使用される材料としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水和物を多量に配合した樹脂組成物が用いられる。
このような要求を満たすために、配線材には高耐熱性やゴム弾性を付与することを目的として、被覆材料を化学架橋法等によって架橋する方法がとられている。
これらの架橋法の中でも特にシラン架橋法は特殊な設備を要しないことが多いため、幅広い分野で使用することができる。
具体的には、ハロゲンフリーの耐熱性シラン架橋樹脂の製造方法は、ポリオレフィン樹脂に不飽和基を有する加水分解性シランカップリング剤をグラフトさせたシランマスターバッチと、ポリオレフィン樹脂及び無機フィラーを混練して得られる耐熱性マスターバッチと、シラノール縮合触媒を含有した触媒マスターバッチとを溶融混合させる方法である。しかし、この方法ではポリオレフィン樹脂100質量部に対して無機フィラーが100質量部を超える場合では、シランマスターバッチと耐熱性マスターバッチとを乾式混合して単軸押出機や二軸押出機内にて均一に溶融混練することが困難になる。そのため、外観が悪くなり、物性が大幅に低下するという問題が生じる。また、押出負荷を高くできないという問題が生じる。
したがって、シランマスターバッチと耐熱性マスターバッチとを乾式混合した後に均一に溶融混練するには、上述のように無機フィラーの割合が制限されてしまう。そのため、高難燃化・高耐熱化することが困難であった。
一方、ニーダーやバンバリーミキサーでシラングラフトを行う場合には、不飽和基を有する加水分解性シランカップリング剤は一般に揮発性が高く、グラフト反応する前に揮発してしまうという問題がある。そのため所望のシラン架橋マスターバッチを調製することが非常に困難であった。
しかし、この方法では反応のばらつきによって得られる成形体に外観不良が生じることがある。また、マスターバッチの無機フィラーの配合量を非常に多くしなければならず押出負荷が著しく大きくなることがある。これらにより、成形体の製造が非常に難しくなる。その結果、所望の材料や成形体を得ることが困難であった。また製造工程が2工程となり、製造コスト面でもこれが難点となっている。
また、特許文献2〜4にはブロック共重合体等をベース樹脂とし、軟化剤として非芳香族系ゴム用軟化剤を加えたビニル芳香族系熱可塑性エラストマー組成物を、シラン表面処理された無機フィラーを介して有機過酸化物を用いて部分架橋する方法が提案されている。
さらに、特許文献5には、ベース材料に対し、有機過酸化物とシランカップリング剤と金属水和物とを一括溶融混練し、さらにシラノール縮合触媒と共に溶融成形し、その後水存在下で架橋することにより、簡易に耐熱性を有するケーブルを得る方法が提案されている。
また、特許文献2〜4に記載された方法であっても、まだ、樹脂が十分な網状構造になっていないため、高温で樹脂と無機フィラーの結合が切れる。したがって、成形体が高温下では溶融し、例えば電線をハンダ加工中に絶縁材が熔けてしまうことがあった。また成形体を2次加工する際に変形したり、発泡を生じたりすることがあった。さらに200℃程度に短時間加熱されると、外観が著しく劣化したり、変形したりすることがあった。
また、本発明は、この耐熱性シラン架橋樹脂成形体を形成可能な、シランマスターバッチ、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法で得られた耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品を提供することを課題とする。
<1>ポリプロピレンを5〜30質量%含むベース樹脂(RB)100質量部に対し、有機過酸化物0.01〜0.6質量部、無機フィラー10〜400質量部、シランカップリング剤1〜15.0質量部及びシラノール縮合触媒を溶融混合して混合物を得る工程(a)、前記混合物を成形して成形体を得る工程(b)、並びに、前記成形体を水と接触させて耐熱性シラン架橋樹脂成形体を得る工程(c)を有する耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法であって、
前記工程(a)が、下記工程(1)及び工程(3)を有し、下記工程(1)でベース樹脂(RB)の一部を溶融混合する場合には下記工程(1)、工程(2)及び工程(3)を有する、
工程(1):前記ベース樹脂(RB)の全部又は一部、前記有機過酸化物、前記無機フィラー及び前記シランカップリング剤を前記有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合して、シランマスターバッチを調製する工程
工程(2):前記ベース樹脂(RB)の残部及び前記シラノール縮合触媒を溶融混合して、触媒マスターバッチを調製する工程
工程(3):前記シランマスターバッチと前記シラノール縮合触媒又は前記触媒マスターバッチとを混合する工程
ことを特徴とする耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
<3>前記ベース樹脂(RB)が、前記ポリプロピレンを5〜30質量%、前記ポリオレフィン樹脂を20〜88質量%、前記スチレン系エラストマー及び前記エチレンゴムを合計で5〜50質量%、並びに、前記非芳香族系有機油を2〜30質量%含む<2>に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
<4>前記ポリプロピレンが、ランダムポリプロピレンである<1>〜<3>のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
<5>前記シランカップリング剤の含有量が、前記樹脂100質量部に対し、4質量部を越え15.0質量部以下である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
<6>前記シランカップリング剤の含有量が、前記樹脂100質量部に対し、6〜15.0質量部である<1>〜<5>のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
<7>前記工程(1)において、シラノール縮合触媒を実質的に混合しない<1>〜<6>のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
前記工程(a)が、下記工程(1)及び工程(3)を有し、下記工程(1)でベース樹脂(RB)の一部を溶融混合する場合には下記工程(1)、工程(2)及び工程(3)を有する、
工程(1):前記ベース樹脂(RB)の全部又は一部、前記有機過酸化物、前記無機フィラー及び前記シランカップリング剤を前記有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合して、シランマスターバッチを調製する工程
工程(2):前記ベース樹脂(RB)の残部及び前記シラノール縮合触媒を溶融混合して、触媒マスターバッチを調製する工程
工程(3):前記シランマスターバッチと前記シラノール縮合触媒又は前記触媒マスターバッチとを混合する工程
ことを特徴とする耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造方法。
<10><1>〜<7>のいずれか1項に記載の製造方法により製造されてなる耐熱性シラン架橋樹脂成形体。
<11><10>に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体を含む耐熱性製品。
<12>前記耐熱性シラン架橋樹脂成形体が、電線又は光ファイバケーブルの被覆として設けられている<11>に記載の耐熱性製品。
<13>ポリプロピレンを5〜30質量%含むベース樹脂(RB)100質量部に対し、有機過酸化物0.01〜0.6質量部、無機フィラー10〜400質量部、シランカップリング剤1〜15.0質量部及びシラノール縮合触媒を溶融混合してなる耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造に用いられるシランマスターバッチであって、
前記ベース樹脂(RB)の全部又は一部、前記有機過酸化物、前記無機フィラー及び前記シランカップリング剤を前記有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合してなるシランマスターバッチ。
本発明において、「ベース樹脂(RB)の一部」とは、ベース樹脂(RB)のうち工程(1)で使用する樹脂であって、ベース樹脂(RB)そのものの一部(ベース樹脂(RB)と同一組成を有する)、ベース樹脂(RB)を構成する樹脂成分の一部、ベース樹脂(RB)を構成する一部の樹脂成分(例えば、複数の樹脂成分のうちの特定の樹脂成分全量)をいう。
また、「ベース樹脂(RB)の残部」とは、ベース樹脂(RB)のうち工程(1)で使用する一部を除いた残りのベース樹脂であって、具体的には、ベース樹脂(RB)そのものの残部(ベース樹脂(RB)と同一組成を有する)、ベース樹脂(RB)を構成する樹脂成分の残部、ベース樹脂(RB)を構成する残りの樹脂成分をいう。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本発明によれば、ベース樹脂との混練り前及び/又は混練り時に、無機フィラー及びシランカップリング剤を混合することにより、混練り時のシランカップリング剤の揮発を抑えることができ、耐熱性シラン架橋樹脂成形体を効率的に製造できる。しかも耐熱性シラン架橋樹脂成形体に優れた、機械特性及び難燃性を付与できる。さらに、無機フィラーを大量に加えた高耐熱性のシラン架橋樹脂成形体を電子線架橋機等の特殊な機械を使用することなく製造することができる。
また、本発明により、耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品を提供できる。
したがって、本発明の「耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法」及び本発明の「耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造方法」(両者の共通部分の説明においては、これらを併せて、本発明の製造方法ということがある。)を、併せて、以下に説明する。
工程(b):混合物を成形して成形体を得る工程
工程(c):成形体を水と接触させて耐熱性シラン架橋樹脂成形体を得る工程
工程(1):ベース樹脂(RB)の全部又は一部、有機過酸化物、無機フィラー及びシランカップリング剤を有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合して、シランマスターバッチを調製する工程
工程(2):ベース樹脂(RB)の残部及びシラノール縮合触媒を溶融混合して、触媒マスターバッチを調製する工程
工程(3):シランマスターバッチとシラノール縮合触媒又は触媒マスターバッチとを混合する工程
ここで、混合するとは、均一な混合物を得ることをいう。
<ベース樹脂(RB)>
本発明に用いられるベース樹脂(RB)は、樹脂成分として、ポリプロピレンを含有するものに加えて、ポリプロピレン以外の樹脂成分を含有する樹脂、またオイル成分等を含有する樹脂をも包含する。
ポリプロピレン以外の樹脂としては、シランカップリング剤の架橋基と有機過酸化物の存在下で架橋反応する架橋部位、例えば炭素鎖の不飽和結合部位や、水素原子を有する炭素原子を主鎖中又はその末端に有する成分であれば、特に限定されない。このような樹脂成分として、例えば、ポリオレフィン樹脂(PO)、エチレンゴム、スチレン系エラストマー等が挙げられる。
オイル成分としては、特に限定されないが、後述する有機油、特に非芳香族有機油が好適に挙げられる。
ポリプロピレン以外の樹脂として、エチレンゴム及びスチレン系エラストマーを含有すると、ポリプロピレンとの相溶性が高く、低温性を低下させることなく、耐外傷性等を向上させることができる。
特に、非芳香族系有機油をオイル成分としてエチレンゴム又はスチレン系エラストマーと併用すると、ベース樹脂(RB)を構成する樹脂、特にポリオレフィン樹脂とポリプロピレンの相溶性がさらに高くなり、優れた低温性及び耐外傷性等が発揮される。
本発明に用いられる樹脂成分としてのポリプロピレン(PP)は、構成成分としてプロピレン成分を含む重合体からなる樹脂であれば特に限定されない。ポリプロピレンは、プロピレンの単独重合体(h−PP)、少量のエチレン及び/又は1−ブテンとの共重合体であるランダムポリプロピレン(r−PP)、及び、エチレンゴム等のゴム成分をh−PPやr−PPに分散したブロックPPのいずれも使用することができる。ポリプロピレンとしては、r−PPの樹脂が好ましい。
このようなPPとして、例えば、ノバテック(登録商標)PP(日本ポリプロ社製)、サンアロマー(商品名、サンアロマー社製)、住友ノーブレン(登録商標、住友化学社製)、及び、プライムポリプロ(登録商標、プライムポリマー社製)等の製品が挙げられる。
ポリプロピレンは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリプロピレンのベース樹脂(RB)中の含有率は、好ましくは5〜25質量%である。
これらの中でも、金属水和物等をはじめとする各種無機フィラーに対する受容性が高く、無機フィラーを多量に配合しても機械的強度を維持する効果があり、また耐熱性を確保しつつ耐電圧、特に高温での耐電圧特性の低下を抑制する点から、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、酸共重合成分又は酸エステル共重合成分を有するポリオレフィン共重合体からなる樹脂が好適である。これらのポリオレフィン樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明に用いられるポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)、直鎖型低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)が挙げられ、好ましくは、直鎖型低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンが挙げられる。
ポリエチレンは1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
エチレン−α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィン構成成分の具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等の各構成成分が挙げられる。エチレン−α−オレフィン共重合体は、好ましくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体(ポリエチレン及びポリプロピレンに含まれるものを除く。)である。具体的には、エチレン−プロピレン共重合体(ポリプロピレンに含まれるものを除く。)、エチレン−ブチレン共重合体、及びシングルサイト触媒存在下に合成されたエチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。エチレン−α−オレフィン共重合体は1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
なかでも、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム及びエチレン−ブテン−ジエンゴムが好ましく、エチレン−プロピレンゴム及びエチレン−プロピレン−ジエンゴムがより好ましい。
このようなスチレン系エラストマーとしては、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのブロック共重合体及びランダム共重合体、又は、それらの水素添加物等からなるものが好ましい。重合体における芳香族ビニル化合物の構成成分としては、例えば、スチレン、p−(tert−ブチル)スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルトルエン等の各構成成分が挙げられる。これらの中でも、スチレン構成成分が好ましい。芳香族ビニル化合物の構成成分は、1種単独で使用され、又は2種以上が併用される。共役ジエン化合物の構成成分としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の各構成成分が挙げられる。これらの中でも、ブタジエン構成成分が好ましい。共役ジエン化合物の構成成分は、1種単独で使用され、又は2種以上が併用される。また、スチレン系エラストマーとして、同様な製法で、スチレン成分が含有されてなく、スチレン以外の芳香族ビニル化合物を含有するエラストマーを使用してもよい。
スチレン系エラストマーとしては、スチレン構成成分の含有率が10〜40%であるSEPS、SEEPS、SEBSを単独で、あるいはこれらの2種以上を組み合わせて使用することが好ましい。
スチレン系エラストマーは、市販品を用いることができ、例えば、セプトン4077、セプトン4055、セプトン8105(いずれも商品名、クラレ社製)、ダイナロン1320P、ダイナロン4600P、6200P、8601P、9901P(いずれも商品名、JSR社製)等を用いることができる。
有機油は、芳香族環を有する炭化水素からなるオイル、ナフテン環を有する炭化水素からなるオイル及びパラフィン鎖を有する炭化水素からなるオイルの三者を含む混合油である。芳香族有機油とは、芳香族環を構成する炭素原子数が、芳香族環、ナフテン環及びパラフィン鎖を構成する全炭素数に対して30%以上のものをいう。本発明に用いられる非芳香族有機油とは、芳香族環を構成する炭素原子数が上記全炭素数に対して30%未満のものをいう。
このような非芳香族有機油としては、ナフテン環を構成する炭素原子数が上記全炭素数に対して30〜40%であり、パラフィン鎖を構成する炭素原子数が上記全炭素数に対して50%未満であるナフテンオイル、及び、パラフィン鎖を構成する炭素原子数が上記全炭素数に対して50%以上であるパラフィンオイルが挙げられる。非芳香族有機油は、パラフィンオイルが好ましい。
酸変性に用いられる酸としては、特に限定されないが、不飽和カルボン酸又はその誘導体が挙げられる。不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸等を挙げることができる。これらのなかでも、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましい。酸変性量は、酸変性されたポリオレフィン樹脂1分子中、通常0.1〜7質量%程度である。
有機過酸化物は、少なくとも熱分解によりラジカルを発生して、触媒としてシランカップリング剤の樹脂成分へのグラフト化反応を生起させる働きをする。特にシランカップリング剤がエチレン性不飽和基を含む場合、エチレン性不飽和基と樹脂成分とのラジカル反応(樹脂成分からの水素ラジカルの引き抜き反応を含む)によるグラフト化反応を生起させる働きをする。
本発明に用いられる有機過酸化物は、ラジカルを発生させるものであれば、特に制限はないが、例えば、一般式:R1−OO−R2、R1−OO−C(=O)R3、R4C(=O)−OO(C=O)R5で表される化合物が好ましく用いられる。ここで、R1、R2、R3、R4及びR5は各々独立にアルキル基、アリール基、アシル基を表す。このうち、本発明においては、R1、R2、R3、R4及びR5がいずれもアルキル基であるか、いずれかがアルキル基で残りがアシル基であるものが好ましい。
本発明において、有機過酸化物の分解温度とは、単一組成の有機過酸化物を加熱したとき、ある一定の温度又は温度域でそれ自身が2種類以上の化合物に分解反応を起こす温度を意味する。具体的には、DSC法等の熱分析により、窒素ガス雰囲気下で5℃/分の昇温速度で、室温から加熱したとき、吸熱又は発熱を開始する温度をいう。
本発明において、無機フィラーは、その表面に、シランカップリング剤のシラノール基等の反応部位と水素結合等が形成できる部位もしくは共有結合による化学結合しうる部位を有するものであれば特に制限なく用いることができる。この無機フィラーにおける、シランカップリング剤の反応部位と化学結合しうる部位としては、OH基(水酸基、含水もしくは結晶水の水分子、カルボキシ基等のOH基)、アミノ基、SH基等が挙げられる。
無機フィラーは、これらのなかでも、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硼酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛の少なくとも1種が好ましく、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び炭酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
無機フィラーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明に用いられるシランカップリング剤は、ラジカルの存在下で樹脂成分にグラフト反応しうる基と、無機フィラーと化学結合しうる基とを有するものであればよく、末端に加水分解性基を有する加水分解性シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤は、末端に、アミノ基、グリシジル基又はエチレン性不飽和基を含有する基と加水分解性基を含有する基とを有しているものがより好ましく、さらに好ましくは末端にエチレン性不飽和基を含有する基と加水分解性基を含有する基とを有しているシランカップリング剤である。エチレン性不飽和基を含有する基としては、特に限定されないが、例えば、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシアルキレン基、p−スチリル基等が挙げられる。またこれらのシランカップリング剤とその他の末端基を有するシランカップリング剤を併用しても良い。
末端にグリシジル基を有するものは、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シラノール縮合触媒は、樹脂成分にグラフト化されたシランカップリング剤を水分の存在下で縮合反応させる働きがある。このシラノール縮合触媒の働きに基づき、シランカップリング剤を介して、樹脂成分同士が架橋される。その結果、優れた耐熱性を有する耐熱性シラン架橋樹脂成形体が得られる。
本発明に用いられるシラノール縮合触媒は、所望により樹脂に混合される。このような樹脂(キャリア樹脂ともいう)としては、特に限定されないが、ベース樹脂(RB)の一部を用いることができる。ベース樹脂(RB)の一部は、ベース樹脂(RB)を構成する一部の樹脂成分でもよく、ベース樹脂(RB)を構成する樹脂成分の一部でもよいが、ベース樹脂(RB)を構成する一部の樹脂成分が好ましい。この場合の樹脂成分としては、ポリプロピレンでなければよく、ポリオレフィン樹脂がより好ましく、シラノール縮合触媒と親和性がよく耐熱性にも優れる点で、ポリオレフィン樹脂のなかでもエチレンを構成成分として含む樹脂がより好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
キャリア樹脂がベース樹脂(RB)を構成する樹脂成分の一部である場合の樹脂成分は、特に限定されず、ポリプロピレンであってもよい。
耐熱性シラン架橋樹脂成形体及び耐熱性シラン架橋性樹脂組成物は、電線、電気ケーブル、電気コード、シート、発泡体、チューブ、パイプにおいて、一般的に使用されている各種の添加剤が本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合されていてもよい。このような添加剤として、例えば、架橋助剤、酸化防止剤、滑剤、金属不活性剤、充填剤、他の樹脂等が挙げられる。
これらの添加剤、特に酸化防止剤や金属不活性剤は、いずれの成分に混合されてもよいが、キャリア樹脂に加えた方がよい。架橋助剤は実質的に含有していないことが好ましい。特に架橋助剤はシランマスターバッチを調製する工程(a)において実質的に混合されないのが好ましい。架橋助剤が実質的に混合されないと、混練り中に樹脂成分同士の架橋が生じにくく、耐熱性シラン架橋樹脂成形体の外観及び耐熱性が優れる。ここで、実質的に含有しない又は混合されないとは、架橋助剤を積極的に添加又は混合しないことを意味し、不可避的に含有又は混合されることを除外するものではない。
本発明の製造方法において、工程(a)は、ポリプロピレンを5〜30質量%含むベース樹脂(RB)100質量部に対し、有機過酸化物0.01〜0.6質量部、無機フィラー10〜400質量部、シランカップリング剤1〜15.0質量部及びシラノール縮合触媒を溶融混合して混合物を調製する。
シランカップリング剤の混合量が1質量部未満の場合は、架橋反応が十分に進行せず、優れた耐燃性を発揮しないことがある。一方、15質量部を超えると、それ以上の無機フィラー表面にシランカップリング剤が吸着しきれず、シランカップリング剤が混練中に揮発してしまい、経済的でない。また、吸着しないシランカップリング剤が縮合してしまい、成形体にブツや焼けが生じ外観が悪化するおそれがある。
このように、特定量のシランカップリング剤を用いることにより、樹脂成分同士の架橋反応、及び、シランカップリング剤同士の縮合反応のいずれをも抑えることができ、外観のきれいなシラン架橋樹脂成形体を製造することができると、考えられる。
ここで、工程(2)でベース樹脂(RB)の残部が配合される場合、ベース樹脂(RB)は、工程(1)において好ましくは80〜99質量部、より好ましくは94〜98質量部が配合され、工程(2)において好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜6質量部が配合される。
工程(1):ベース樹脂(RB)の全部又は一部、有機過酸化物、無機フィラー及びシランカップリング剤を有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合して、シランマスターバッチを調製する工程
工程(2):ベース樹脂(RB)の残部及びシラノール縮合触媒を溶融混合して、触媒マスターバッチを調製する工程
工程(3):シランマスターバッチ及びシラノール縮合触媒又は触媒マスターバッチを混合する工程
また、通常、このような無機フィラーがベース樹脂(RB)100質量部に対して100質量部を超えて混合される場合、連続混練機、加圧式ニーダー、バンバリーミキサーで混練りするのがよい。
また、ベース樹脂(RB)の混合方法も特に限定されない。例えば、予め混合調製されたベース樹脂(RB)を用いてもよく、各成分、例えば樹脂成分及びオイル成分それぞれを別々に用いてもよい。
好ましくは、シランカップリング剤は、シランマスターバッチに単独で導入されず、無機フィラーと前混合等して導入される。これにより、シランカップリング剤が混練中に揮発しにくくなり、無機フィラーに吸着しないシランカップリング剤が縮合して溶融混練が困難になることも防止できる。また、押出成形の際に所望の形状を得ることもできる。
このような混合方法として、好ましくは、バンバリーミキサーやニーダー等のミキサー型混練機を用い、有機過酸化物の分解温度未満の温度で有機過酸化物と無機フィラーとシランカップリング剤を混合又は分散させた後に、この混合物とベース樹脂(RB)とを溶融混合させる方法が挙げられる。このようにすると、樹脂成分同士の過剰な架橋反応を防止することができ、外観が優れる。
上述の湿式混合では、シランカップリング剤が無機フィラーと強く化学結合しやすくなるため、その後のシラノール縮合反応が進みにくくなることがある。一方、乾式混合は、無機フィラーとシランカップリング剤の結合が比較的弱いため、効率的にシラノール縮合反応が進みやすくなる。
本発明において、生産条件によっては、シランカップリング剤のみを無機フィラーに混合し、次いで有機過酸化物を加えてもよい。すなわち、工程(1)において、無機フィラーはシランカップリング剤と予め混合したものを用いることができる。有機過酸化物を加える方法としては、他の成分に分散させたものでもよいし、単体で加えてもよい。
工程(1)で調製されるシランマスターバッチ(シランMBともいう)は、後述するように、工程(a)で調製される混合物(耐熱性シラン架橋性樹脂組成物)の製造に、好ましくは、シラノール縮合触媒又は後述する触媒マスターバッチとともに、用いられる。このシランMBは、工程(1)により上記成分を溶融混合して調製される混合物である。
ベース樹脂(RB)とシラノール縮合触媒との混合は、ベース樹脂(RB)の溶融温度に応じて適宜に決定される。例えば、混練温度は、80〜250℃、より好ましくは100〜240℃で行うことができる。混練時間等の混練条件は適宜設定することができる。混練方法は上記混練方法と同様の方法で行うことができる。
キャリア樹脂が他の樹脂である場合は、工程(b)においてシラン架橋を早く促進させることができるうえ、成形中にブツが生じにくい点で、他の樹脂の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部、より好ましくは2〜50質量部、さらに好ましくは2〜40質量部である。
このようにして調製される触媒マスターバッチ(触媒MBともいう)は、シランMBとともに、工程(a)で調製される耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造に用いられる。
混合方法は、上述のように均一な混合物を得ることができれば、どのような混合方法でもよい。例えば、ドライブレンド等のペレット同士を常温又は高温で混ぜ合わせて成形機に導入してもよいし、混ぜ合わせた後に溶融混合し、再度ペレット化をして成形機に導入してもよい。
いずれの混合においても、シラノール縮合反応を避けるため、シランマスターバッチとシラノール縮合触媒が混合された状態で高温状態に長時間保持されないことが好ましい。得られる混合物について、少なくとも工程(b)での成形における成形性が保持された混合物とする。
上記のように、シランMBと、シラノール縮合触媒又は触媒マスターバッチとは、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造用バッチセットとして、用いられる。
工程(b)は、シランカップリング剤の混合量が4質量部を超えている場合には、成形体の優れた外観を低下させることなく、押出機の掃除、段替え、偏心調整及び製造中段等の事由によって一旦停止させた後に再開することもできる。
また、工程(b)は、工程(a)の工程(3)と同時に又は連続して実施することができる。例えば、シランマスターバッチとシラノール縮合触媒又は触媒マスターバッチとを被覆装置内で溶融混練し、次いで例えば押出し電線やファイバに被覆して所望の形状に成形する一連の工程を採用できる。
このようにして、本発明の耐熱性シラン架橋性樹脂組成物が成形され、工程(a)及び工程(b)で得られる耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の成形体は未架橋体である。したがって、この発明の耐熱性シラン架橋樹脂成形体は、工程(a)及び工程(b)の後に、下記工程(c)を実施することによって架橋もしくは最終架橋された成形体とするものである。
本発明では、工程(c)で、最終的な架橋反応を行うこともあり、ベース樹脂(RB)にシランカップリング剤を上述のように特定量配合すると、成形時の押し出し加工性を損なうことなく無機フィラーを多量に配合することが可能になり、優れた難燃性を確保しながらも耐熱性及び機械特性等を併せ持つことができる。
この理由についてはまだ定かではないが次のように推定される。
ポリプロピレンの融点は一般に130〜160℃程度であり、結晶性が高いものの、溶融時の粘度はポリエチレン樹脂等に比べ非常に低い。したがって、溶融混練時に特定量のポリプロピレンを含有するベース樹脂(RB)を用いる本発明は、ポリプロピレンにより有機過酸化物の分解温度領域において溶融混練物の粘度が低下し、局所的な過熱が起こり難く、架橋ブツの発生を低減できると考えられる。これにより、外観も表面平滑性も改善される。
すなわち、ポリプロピレンを含む樹脂は、一般に、ポリプロピレンを含まない樹脂と比較して、低温性が悪化する。特にポリプロピレンの分散が悪い場合、その傾向は顕著である。樹脂成分へのシラングラフト後の混合物、すなわちシランマスターバッチは溶融粘度が上昇するため、ポリプロピレン以外の樹脂をシラングラフトした後に、混練機や成形機でポリプロピレンと混合しても、相溶性は悪くポリプロピレンは均一に分散しない。よって、ポリプロピレンをシラングラフト後の混合物に混合した場合、低温性が悪化する。
しかし、本発明において、シラングラフト反応時に特定量のポリプロピレンを溶融混合することにより調製されるシランマスターバッチは成分の均一性が高くなる。その結果、低温性が優れると考えられる。
ここで、一旦停止後、再開するとは、ベース樹脂(RB)の組成、加工条件等に左右され一義的に述べることはできないが、例えば、190℃で、間隔30分間まで、好ましくは90分間まで再開できることをいう。
絶縁体、シース等は、それらの形状に、押出し被覆装置内で溶融混練しながら被覆する等により成形することができる。このような絶縁体、シース等の成形品は、無機フィラーを大量に加えた高耐熱性の高温溶融しない架橋組成物を電子線架橋機等の特殊な機械を使用することなく汎用の押出被覆装置を用いて、導体の周囲に、又は抗張力繊維を縦添えもしくは撚り合わせた導体の周囲に押出被覆することにより、成形することができる。例えば、導体としては軟銅の単線又は撚線等の任意のものを用いることができる。また、導体としては裸線の他に、錫メッキしたものやエナメル被覆絶縁層を有するものを用いてもよい。導体の周りに形成される絶縁層(本発明の耐熱性樹脂組成物からなる被覆層)の肉厚は特に限定しないが通常0.15〜5mm程度である。
<ベース樹脂(RB)>
(1)樹脂成分
ポリプロピレンとして
PP A:「PB222A」(商品名、サンアロマー社製、r−PP)
PP B:「PM940M」(商品名、サンアロマー社製、r−PP)
PP C:「PM600A」(商品名、サンアロマー社製、h−PP)
PP D:「PB170A」(商品名、サンアロマー社製、b−PP)
ポリオレフィン樹脂として
樹脂A:「UE320」(日本ポリエチレン社製、ノバテックPE(商品名)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、密度0.92g/cm3)
樹脂B:「エボリューSP0540」(商品名、プライムポリマー社製、直鎖状メタロセンポリエチレン(LLDPE)、密度0.90g/cm3)
樹脂C:「エンゲージ7256」(商品名、ダウ・ケミカル社製、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、密度0.885g/cm3)
樹脂D:「EV170」(商品名、三井・デュポンケミカル社製、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、VA含有量33質量%、密度0.96g/cm3)
樹脂E:「NUC6510」(商品名、日本ユニカー社製、エチレン−エチルアクリレート樹脂、EA含有量23質量%、密度0.93g/cm3)
「セプトン4077」(商品名、クラレ社製、SEPS、スチレン含有量30質量%)
エチレンゴムとして
エチレンゴムA:「EPT3045」(商品名、三井化学社製、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ジエン含有量4.7質量%、エチレン含有量56質量%)
エチレンゴムB:「EPT0045」(商品名、三井化学社製、エチレン−プロピレンゴム、ジエン含有量0質量%、エチレン含有量51質量%)
非芳香族有機油Aとして
「コスモニュートラル500」(商品名、コスモ石油ルブリカンツ社製、パラフィンオイル)
水酸化マグネシウム1:「キスマ5」(商品名、協和化学社製、表面未処理水酸化マグネシウム)
水酸化マグネシウム2:「キスマ5L」(商品名、協和化学社製、シランカップリング剤前処理水酸化マグネシウム、処理量1質量%)
水酸化アルミニウム:「ハイジライト42M」(商品名、昭和電工社製、表面未処理水酸化アルミニウム)
炭酸カルシウム:「ソフトン1200」(商品名、白石カルシウム社製、表面未処理炭酸カルシウム)
「Perkadox BC−FF」(商品名、化薬アクゾ社のジクミルパーオキサイド(DCP)、分解温度149℃)
<シランカップリング剤>
「KBM−1003」(商品名、信越化学工業社製、ビニルトリメトキシシラン)
<シラノール縮合触媒>
「アデカスタブOT−1」(商品名、ADEKA社製、ジオクチルスズジラウリレート)
<酸化防止剤>
「イルガノックス1010」(商品名、BASF社製、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート])
<キャリア樹脂(ベース樹脂(RB)を構成する樹脂成分)>
上述の「PB222A」(商品名)
上述の「UE320」(商品名)
実施例1〜21及び比較例2〜7においては、ベース樹脂(RB)を構成する一部の樹脂成分を触媒マスターバッチのキャリア樹脂として用いた。具体的には、ベース樹脂(RB)を構成する樹脂成分の1つであるLLDPE(UE320)全量(実施例1〜21及び比較例3〜7では5質量部、比較例2では20質量部)を用いた。
比較例1においては、ベース樹脂(RB)を構成する一部の樹脂成分であるr−PP(PB222A)全量(25質量部)を触媒マスターバッチのキャリア樹脂として用いた。
次に、このようにして得られた粉体混合物と、表1及び表2に示す樹脂成分及びオイル成分とを、表1及び表2に示す質量比で、日本ロール製2Lバンバリーミキサー内に投入し、有機過酸化物の分解温度以上の温度、具体的には180〜190℃において回転数35rpmで10分混練り後、材料排出温度180〜190℃で排出し、シランマスターバッチを得た(工程(1))。得られたシランMBは、樹脂成分にシランカップリング剤がグラフト反応した少なくとも2種のシラン架橋性樹脂を含有している。
次いで、シランMBと触媒MBを、表1及び表2に示す質量比、例えば、実施例1〜21及び比較例3〜7においてはシランMBのベース樹脂(RB)が95質量部で、触媒MBのキャリア樹脂が5質量部となる割合で、バンバリーミキサーによって180℃で溶融混合した(工程(3))。
このようにして工程(a)を行い、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物を調製した。この耐熱性シラン架橋性樹脂組成物は、シランMBと触媒MBとの混合物であって、上述の少なくとも2種のシラン架橋性樹脂を含有している。
このようにして、耐熱性シラン架橋樹脂成形体で被覆した電線を製造した。
この耐熱性シラン架橋樹脂成形体は、上述のように、シラン架橋性樹脂のシランカップリング剤がシラノール化し、シラノールの水酸基同士が縮合反応によって架橋した上述のシラン架橋樹脂に変換されている。
表3に示す各成分を同表に示す質量比(質量部)で用い、上記実施例1と同様にして、シランMB(工程(1))及び触媒MB(工程(2))をそれぞれ調製した。
次いで、得られたシランMB及び触媒MBを密閉型のリボンブレンダーに投入して、室温(25℃)で5分ドライドブレンドしてドライドブレンド物を得た。このとき、シランMBと触媒MBとの混合比は、シランMBのポリプロピレン樹脂と樹脂の合計が95質量部で、触媒MBのキャリア樹脂が5質量部となる質量比(表3参照)とした。次いで、このドライドブレンド物を、L/D=24の40mm押出機(圧縮部スクリュー温度190℃、ヘッド温度200℃)に投入し、押出機スクリュー内にて溶融混合を行いながら1/0.8TA導体の外側に肉厚1mmで被覆し、外径2.8mmの電線(未架橋)を得た(工程(3)及び工程(b))。
得られた電線(未架橋)を温度80℃、湿度95%の雰囲気に24時間放置した(工程(c))。
このようにして、耐熱性シラン架橋樹脂成形体からなる被覆を有する電線を製造した。
表3に示す各成分を同表に示す質量比(質量部)で用い、上記実施例1と同様にして、導体の外周を耐熱性シラン架橋性樹脂組成物で被覆した電線(外径2.8mm、未架橋)を得た(工程(a)及び工程(b))。
得られた電線を温度23℃、湿度50%の雰囲気に72時間放置した(工程(c))。
このようにして、耐熱性シラン架橋樹脂成形体からなる被覆を有する電線を製造した。
表3に記載に示す各成分を同表に示す質量比(質量部)で用い、上記実施例1と同様にして、シランMBを調製した(工程(1))。
一方、キャリア樹脂「UE320」とシラノール縮合触媒を、表3に示す質量比で、2軸押出機にて溶融混合し、触媒MBを得た(工程(2))。2軸押出機のスクリュー径は35mm、シリンダー温度を180〜190℃に設定した。得られた触媒MBは、キャリア樹脂及びシラノール縮合触媒の混合物である。
次いで、得られたシランMB及び触媒MBをバンバリーミキサーによって180℃で溶融混合した(工程(3))。シランMBと触媒MBとの混合比は、シランMBのポリプロピレン樹脂と樹脂の合計が95質量部で、触媒MBのキャリア樹脂が5質量部となる質量比(表3参照)とした。このようにして、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物を調製した。この耐熱性シラン架橋性樹脂組成物は、シランMBと触媒MBとの混合物であって、上述の少なくとも2種のシラン架橋性樹脂を含有している。
次いで、この耐熱性シラン架橋性樹脂組成物を、L/D=24の40mm押出機(圧縮部スクリュー温度190℃、ヘッド温度200℃)に導入し、1/0.8TA導体の外側に肉厚1mmで被覆し、外径2.8mmの電線(未架橋)を得た(工程(b))。
得られた電線(未架橋)を温度50℃の温水に10時間浸漬した状態に放置した(工程(c))。
このようにして、耐熱性シラン架橋樹脂成形体からなる被覆を有する電線を製造した。
電線の機械特性として引張試験を行った。
この引張試験は、JIS C 3005に準じて行った。電線から導体を抜き取った電線管状片を用いて、標線間25mm、引張速度200mm/分で行い、引張強度(MPa)及び引張伸び(%)を測定した。
引張強度の評価は、引張強度が10MPa以上のものを「A」、6.5MPa以上10MPa未満のものを「B」、6.5MPa未満のものを「C」とし、「A」及び「B」が合格レベルである。
引張伸びの評価は、引張伸びが200%以上のものを「A」、125%以上200%未満のものを「B」、125%未満のものを「C」とし、「A」及び「B」が合格レベルである。
耐熱性試験としてホットセット試験を行った。
ホットセット試験は、電線の管状片を作製し、長さ50mmの評線を付けた後に、170℃の恒温槽の中に20N/cm2のおもりを取り付け15分間放置し、放置後の長さを測定し伸び率を求めた。
ホットセット試験は、伸び率が50%以下のものを「A」、50%を超え100%以下ものを「B」、100%を越えたものを「C」とし、「A」及び「B」が合格レベルである。
電線の押出外観特性は、電線を製造する際に押出外観を観察することで評価した。
電線の押出外観特性1は、具体的には、スクリュー径25mmの押出機にて線速10m/分で押し出した際に電線の外観が良好だったものを「A」、外観がやや悪かったものを「B」、外観が著しく悪かったものを「C」とし、「A」及び「B」が製品として合格レベルである。
電線の押出外観特性2は、具体的には、導体径φ0.52mm、電線外径φ1.32の電線を製造する際に押出外観を観察した。スクリュー径50mmの押出機にて線速200m/分で作製した際に外観が良好だったものを「A」、外観がやや悪かったものを「B」、外観が著しく悪かったものを「C」とし、「A」及び「B」が製品としての望ましいレベルである。なお、この押出外特性試験2は参考試験である。この押出外観特性が表面平坦性に相当する。
耐寒性試験として低温巻付け試験をJIS C 3005に準じて行った。
試験温度は−50℃、−40℃及び−15℃とし、電線の自己径と同じマンドレルに6ターン以上巻付けクラックの有無を確認した。試験温度が−40℃でクラックがないものを「A」、試験温度−40℃でクラックが発生したものの、試験温度−15℃では発生しなかったものを「B」、試験温度−15℃でクラックが発生したものを「C」とし、「A」及び「B」を製品レベルとして合格とした。
日本自動車技術会規格(JASO) D 608に基づく耐摩耗試験のブレード往復法の試験方法で、R=0.25mmのブレードを使用し、荷重2Nで4往復摩耗を行った。試験後のサンプルを観察した。外傷がない又は白化が無いものを合格とし、「A」で示した。外傷がある又は白化が著しいものを不合格とし、「C」で示した。この耐傷付性が耐摩耗性に相当する。
実施例1〜24において、難燃性は無機フィラーの混合量から優れていることが容易に理解できる。
ポリプロピレンを含まない樹脂を用いた比較例2は耐傷付性試験及び押出外観特性が不合格であった。
ポリプロピレンの含有率を満たしていない比較例3及び4は、耐傷付性試験、又は、耐寒性試験が不合格であった。
有機過酸化物の含有率を満たしていない比較例5は耐熱性に劣り、比較例6は成形すらできなかった。
シランカップリング剤の含有量が15質量%を越えている比較例7は外観に劣っていた。
Claims (13)
- ポリプロピレンを5〜30質量%含むベース樹脂(RB)100質量部に対し、有機過酸化物0.01〜0.6質量部、無機フィラー10〜400質量部、シランカップリング剤1〜15.0質量部及びシラノール縮合触媒を溶融混合して混合物を得る工程(a)、前記混合物を成形して成形体を得る工程(b)、並びに、前記成形体を水と接触させて耐熱性シラン架橋樹脂成形体を得る工程(c)を有する耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法であって、
前記工程(a)が、下記工程(1)及び工程(3)を有し、下記工程(1)でベース樹脂(RB)の一部を溶融混合する場合には下記工程(1)、工程(2)及び工程(3)を有する、
工程(1):前記ベース樹脂(RB)の全部又は一部、前記有機過酸化物、前記無機フィラー及び前記シランカップリング剤を前記有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合して、シランマスターバッチを調製する工程
工程(2):前記ベース樹脂(RB)の残部及び前記シラノール縮合触媒を溶融混合して、触媒マスターバッチを調製する工程
工程(3):前記シランマスターバッチと前記シラノール縮合触媒又は前記触媒マスターバッチとを混合する工程
ことを特徴とする耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。 - 前記ベース樹脂(RB)が、ポリオレフィン樹脂、スチレン系エラストマー、エチレンゴム及び非芳香族系有機油からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含有する請求項1に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
- 前記ベース樹脂(RB)が、前記ポリプロピレンを5〜30質量%、前記ポリオレフィン樹脂を20〜88質量%、前記スチレン系エラストマー及び前記エチレンゴムを合計で5〜50質量%、並びに、前記非芳香族系有機油を2〜30質量%含む請求項2に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
- 前記ポリプロピレンが、ランダムポリプロピレンである請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
- 前記シランカップリング剤の含有量が、前記樹脂100質量部に対し、4質量部を越え15.0質量部以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
- 前記シランカップリング剤の含有量が、前記樹脂100質量部に対し、6〜15.0質量部である請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
- 前記工程(1)において、シラノール縮合触媒を実質的に混合しない請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体の製造方法。
- ポリプロピレンを5〜30質量%含むベース樹脂(RB)100質量部に対し、有機過酸化物0.01〜0.6質量部、無機フィラー10〜400質量部、シランカップリング剤1〜15.0質量部及びシラノール縮合触媒を溶融混合して混合物を得る工程(a)を有する耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造方法であって、
前記工程(a)が、下記工程(1)及び工程(3)を有し、下記工程(1)でベース樹脂(RB)の一部を溶融混合する場合には下記工程(1)、工程(2)及び工程(3)を有する、
工程(1):前記ベース樹脂(RB)の全部又は一部、前記有機過酸化物、前記無機フィラー及び前記シランカップリング剤を前記有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合して、シランマスターバッチを調製する工程
工程(2):前記ベース樹脂(RB)の残部及び前記シラノール縮合触媒を溶融混合して、触媒マスターバッチを調製する工程
工程(3):前記シランマスターバッチと前記シラノール縮合触媒又は前記触媒マスターバッチとを混合する工程
ことを特徴とする耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造方法。 - 請求項8に記載の製造方法により製造されてなる耐熱性シラン架橋性樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法により製造されてなる耐熱性シラン架橋樹脂成形体。
- 請求項10に記載の耐熱性シラン架橋樹脂成形体を含む耐熱性製品。
- 前記耐熱性シラン架橋樹脂成形体が、電線又は光ファイバケーブルの被覆として設けられている請求項11に記載の耐熱性製品。
- ポリプロピレンを5〜30質量%含むベース樹脂(RB)100質量部に対し、有機過酸化物0.01〜0.6質量部、無機フィラー10〜400質量部、シランカップリング剤1〜15.0質量部及びシラノール縮合触媒を溶融混合してなる耐熱性シラン架橋性樹脂組成物の製造に用いられるシランマスターバッチであって、
前記ベース樹脂(RB)の全部又は一部、前記有機過酸化物、前記無機フィラー及び前記シランカップリング剤を前記有機過酸化物の分解温度以上の温度において溶融混合してなるシランマスターバッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014197590A JP6265875B2 (ja) | 2013-09-27 | 2014-09-26 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013202667 | 2013-09-27 | ||
JP2013202667 | 2013-09-27 | ||
JP2014197590A JP6265875B2 (ja) | 2013-09-27 | 2014-09-26 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017218571A Division JP6523407B2 (ja) | 2013-09-27 | 2017-11-13 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015086384A true JP2015086384A (ja) | 2015-05-07 |
JP6265875B2 JP6265875B2 (ja) | 2018-01-24 |
Family
ID=53049535
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014197590A Active JP6265875B2 (ja) | 2013-09-27 | 2014-09-26 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
JP2017218571A Active JP6523407B2 (ja) | 2013-09-27 | 2017-11-13 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017218571A Active JP6523407B2 (ja) | 2013-09-27 | 2017-11-13 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP6265875B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017145370A (ja) * | 2016-02-19 | 2017-08-24 | 古河電気工業株式会社 | シラン架橋樹脂成形体及びシラン架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、シランマスターバッチ、並びに、成形品 |
WO2018070491A1 (ja) * | 2016-10-12 | 2018-04-19 | リケンテクノス株式会社 | エラストマー組成物、水架橋性エラストマー組成物、及びその製造方法 |
JP2018172514A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 古河電気工業株式会社 | 塩素含有架橋樹脂成形体及びその製造方法、シランマスターバッチ、マスターバッチ混合物及びその成形体、並びに、成形品 |
JP2018172515A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 古河電気工業株式会社 | シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、シランマスターバッチ、マスターバッチ混合物及びその成形体、並びに、耐熱性製品 |
JP2019116581A (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-18 | 古河電気工業株式会社 | シラン架橋用触媒組成物、シラン架橋性樹脂組成物及び配線材 |
JP2019131797A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Mcppイノベーション合同会社 | 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体 |
JP2019131796A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Mcppイノベーション合同会社 | 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体 |
JP2019179627A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP2019179628A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP2019179629A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP2020015848A (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 第一セラモ株式会社 | 3次元プリンタ用組成物及び、当該組成物を用いた大型積層造形物の製造方法 |
JP2021011553A (ja) * | 2019-07-09 | 2021-02-04 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | 架橋剤マスターバッチ |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109749197A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-05-14 | 安徽辰源电气有限公司 | 一种耐磨电缆护套及其制备方法 |
JP7413866B2 (ja) * | 2020-03-19 | 2024-01-16 | Mcppイノベーション合同会社 | 接合部材 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012169298A1 (ja) * | 2011-06-08 | 2012-12-13 | リケンテクノス株式会社 | 電線成形体の製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002069298A (ja) * | 2000-08-25 | 2002-03-08 | Toray Ind Inc | 樹脂組成物および光学記録装置部品 |
JP4057365B2 (ja) * | 2002-07-23 | 2008-03-05 | リケンテクノス株式会社 | 光ファイバ被覆用難燃性樹脂組成物および光ファイバコード又は光ケーブル |
JP2005002245A (ja) * | 2003-06-13 | 2005-01-06 | Advanced Plastics Compounds Co | シラン架橋難燃性樹脂成形体 |
JP5260832B2 (ja) * | 2006-01-13 | 2013-08-14 | 古河電気工業株式会社 | 難燃性樹脂組成物を用いた成形物品 |
US7816435B2 (en) * | 2007-10-31 | 2010-10-19 | Momentive Performance Materials Inc. | Halo-functional silane, process for its preparation, rubber composition containing same and articles manufactured therefrom |
-
2014
- 2014-09-26 JP JP2014197590A patent/JP6265875B2/ja active Active
-
2017
- 2017-11-13 JP JP2017218571A patent/JP6523407B2/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012169298A1 (ja) * | 2011-06-08 | 2012-12-13 | リケンテクノス株式会社 | 電線成形体の製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
高分子辞典, JPN6017029490, 30 June 2005 (2005-06-30), JP, pages 604 - 605, ISSN: 0003614138 * |
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017145370A (ja) * | 2016-02-19 | 2017-08-24 | 古河電気工業株式会社 | シラン架橋樹脂成形体及びシラン架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、シランマスターバッチ、並びに、成形品 |
CN109790339B (zh) * | 2016-10-12 | 2022-06-14 | 理研科技株式会社 | 弹性体组合物、水交联性弹性体组合物及其制造方法 |
WO2018070491A1 (ja) * | 2016-10-12 | 2018-04-19 | リケンテクノス株式会社 | エラストマー組成物、水架橋性エラストマー組成物、及びその製造方法 |
CN109790339A (zh) * | 2016-10-12 | 2019-05-21 | 理研科技株式会社 | 弹性体组合物、水交联性弹性体组合物及其制造方法 |
JPWO2018070491A1 (ja) * | 2016-10-12 | 2019-07-25 | リケンテクノス株式会社 | エラストマー組成物、水架橋性エラストマー組成物、及びその製造方法 |
JP2018172514A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 古河電気工業株式会社 | 塩素含有架橋樹脂成形体及びその製造方法、シランマスターバッチ、マスターバッチ混合物及びその成形体、並びに、成形品 |
JP2018172515A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 古河電気工業株式会社 | シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、シランマスターバッチ、マスターバッチ混合物及びその成形体、並びに、耐熱性製品 |
JP2019116581A (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-18 | 古河電気工業株式会社 | シラン架橋用触媒組成物、シラン架橋性樹脂組成物及び配線材 |
JP2019131797A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Mcppイノベーション合同会社 | 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体 |
JP2019131796A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Mcppイノベーション合同会社 | 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体 |
JP7225821B2 (ja) | 2018-01-31 | 2023-02-21 | Mcppイノベーション合同会社 | 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体 |
JP7147581B2 (ja) | 2018-01-31 | 2022-10-05 | Mcppイノベーション合同会社 | 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体 |
JP2019179628A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP2019179629A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP7157539B2 (ja) | 2018-03-30 | 2022-10-20 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP7157540B2 (ja) | 2018-03-30 | 2022-10-20 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP7157541B2 (ja) | 2018-03-30 | 2022-10-20 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP2019179627A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 古河電気工業株式会社 | 配線材 |
JP2020015848A (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 第一セラモ株式会社 | 3次元プリンタ用組成物及び、当該組成物を用いた大型積層造形物の製造方法 |
JP7123682B2 (ja) | 2018-07-26 | 2022-08-23 | 第一セラモ株式会社 | 3次元プリンタ用組成物及び、当該組成物を用いた大型積層造形物の製造方法 |
JP2021011553A (ja) * | 2019-07-09 | 2021-02-04 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | 架橋剤マスターバッチ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018059113A (ja) | 2018-04-12 |
JP6523407B2 (ja) | 2019-05-29 |
JP6265875B2 (ja) | 2018-01-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6623260B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP6523407B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP6391580B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP6219268B2 (ja) | 耐熱性樹脂組成物の製造方法、並びに、その製造方法で製造された耐熱性樹脂組成物及び該耐熱性樹脂組成物を用いた成形品 | |
JP6452610B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP6265876B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP6452611B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、シランマスターバッチ、並びに耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP6407339B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、耐熱性シラン架橋性樹脂組成物及びその製造方法、並びに、耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP2019019327A (ja) | シランカップリング剤予備混合フィラー及びそれを含むフィラー | |
JP6395745B2 (ja) | シラン架橋樹脂成形体及びシラン架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、シランマスターバッチ、並びに、成形品 | |
JP5995813B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 | |
JP6339720B2 (ja) | 難燃性架橋組成物 | |
JP6559996B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及び耐熱性シラン架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、シランマスターバッチ、並びに、耐熱性製品 | |
JP6567311B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及び耐熱性シラン架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、シランマスターバッチ、並びに、耐熱性製品 | |
JP6523012B2 (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及び耐熱性シラン架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、シランマスターバッチ、並びに、耐熱性製品 | |
JP6490618B2 (ja) | 難燃性架橋樹脂成形体及び難燃性架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、難燃性シランマスターバッチ、並びに、難燃性成形品 | |
JP2019178247A (ja) | 耐熱性シラン架橋ポリオレフィン樹脂成形体の製造方法、シラン架橋性ポリオレフィン樹脂組成物、耐熱性シラン架橋ポリオレフィン樹脂成形体、耐熱性製品、電線及び光ファイバケーブル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160114 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161220 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20170216 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170417 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20170417 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20170417 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170815 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171113 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20171120 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171205 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6265875 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |