JP2015084060A - 顕微鏡装置 - Google Patents

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政記 藤原
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政記 藤原
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Abstract

【課題】暗室を用いることなく信頼性の高い蛍光観察を行うことが可能でかつ小型化が実現された顕微鏡装置を提供する。
【解決手段】顕微鏡装置500は、測定部100、PC200、測定光供給部300および表示部400を含む。測定部100は筐体101を備える。筐体101内には、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160および制御基板170が収容される。ステージ140上に測定対象物Sが載置される。筐体101の内部が暗室状態で保持され、測定対象物Sの蛍光観察が行われる。測定光供給部300は、電源装置310および投光部320を含む。電源装置310は、筐体101の外部から測定部100内の各構成要素に電力を供給する。投光部320は測定対象物Sの蛍光観察用の光を発生し、測定部100に与える。
【選択図】図2

Description

本発明は、蛍光観察を行うことが可能な顕微鏡装置に関する。
暗室を用いることなく蛍光観察を行うことが可能な蛍光顕微鏡が提案されている。例えば、特許文献1に記載された倒立型蛍光顕微鏡は、本体ケース、標本カバーおよび下部カバーを備える。標本カバーおよび下部カバーは、本体ケースの前面に設けられる。本体ケースの内部には、ステージ、明視野透過照明系、落射照明系、撮像系、電源ユニット、電源基板およびコントローラ等が搭載される。
標本カバーは下部カバーと同じ高さの開位置と下部カバーの上方の閉位置との間で上下方向に移動可能に設けられる。明視野透過照明系は透過照明光学ユニットを含む。透過照明光学ユニットは、ステージの上方に位置する正規位置と正規位置に比べてステージから離間した跳ね上がり位置との間で移動可能に設けられる。
標本カバーが開位置にありかつ透過照明光学ユニットが跳ね上がり位置にある状態で、本体ケース内に設けられるステージが本体ケースの外部の空間に露出する。この状態で、使用者は、ステージ上に対象物を載置することができる。また、使用者はステージ上から対象物を取り出すことができる。
一方、標本カバーが閉位置にありかつ透過照明光学ユニットが正規位置にある状態で、ステージの周りが暗室状態となる。それにより、蛍光観察時には、対象物から放出される微弱な蛍光が撮像系に導かれる。
特開2006−162764号公報
上記のように、特許文献1の倒立型蛍光顕微鏡においては、本体ケースの内部に落射照明系および電源ユニットが設けられる。落射照明系は、蛍光観察に用いる光を生成するための水銀ランプを含む。蛍光観察時に電源ユニットが作動し、水銀ランプが駆動されると、本体ケース内に多量の熱が発生する。本体ケース内で発生する多量の熱は、本体ケース内の各構成要素に温度ドリフトを生じさせる。
そこで、特許文献1の倒立型蛍光顕微鏡には、本体ケース内で発生する熱を本体ケースの外部に排出する電動ファンユニットが設けられる。本体ケースのサイズが大きいと、電源ユニットおよび水銀ランプにより発生される熱が本体ケース内の空間に拡散されやすくなる。そのため、本体ケース内の熱を十分に排出するためには、高い排熱能力を有する大型の電動ファンユニットが必要になり、本体ケース内に形成される排熱用の空冷通路も大型化する。この場合、本体ケースがますます大きくなり、倒立型蛍光顕微鏡全体が大型化する。
本発明の目的は、暗室を用いることなく信頼性の高い蛍光観察を行うことが可能でかつ小型化が実現された顕微鏡装置を提供することである。
(1)本発明に係る顕微鏡装置は、対象物が載置されるステージと、第1の光を発生する第1の光源装置と、ステージに載置された対象物に第1の光源装置により発生される第1の光を照射する第1の光学装置と、第2の光を発生する第2の光源装置と、ステージに載置された対象物に第2の光源装置により発生される第2の光を照射する第2の光学装置と、対象物に第1の光が照射された場合に対象物を透過する第1の光を受光することにより対象物を撮像し、対象物に第2の光が照射された場合に対象物から放出される蛍光を受光することにより対象物を撮像するように構成された撮像装置と、第2の光学装置から対象物に向かう第2の光を集光するとともに、対象物を透過する第1の光および対象物から放出される蛍光を撮像装置に導く光学系と、撮像装置による対象物の撮像視野位置を移動させる撮像視野位置移動部と、光学系の光軸に沿って対象物および光学系のうち少なくとも一方を移動させることにより対象物と光学系との相対的な距離を変化させることで対象物に対する光学系の焦点位置を移動させる焦点位置移動部と、使用者により操作され、第1の光源装置、第1の光学装置、第2の光源装置、第2の光学装置、撮像装置、撮像視野位置移動部および焦点位置移動部の動作を指令するための操作装置と、操作装置から与えられる指令に応答して第1の光源装置、第1の光学装置、第2の光源装置、第2の光学装置、撮像装置、撮像視野位置移動部および焦点位置移動部を制御する制御装置と、ステージ、第2の光学装置、撮像装置、光学系、撮像視野位置移動部および焦点位置移動部を収容する第1の筐体と、第1の光源装置、第1の光学装置、第2の光源装置、第2の光学装置、撮像装置、撮像視野位置移動部、焦点位置移動部および制御装置に電力を供給する電源装置とを備え、第1の筐体は、ステージに載置された対象物および撮像装置を含む空間を暗室状態にするように構成され、第2の光源装置、電源装置および操作装置は、第1の筐体の外部に設けられたものである。
その顕微鏡装置においては、ステージ上に対象物が載置される。ステージに載置された対象物に第1の光源装置により発生される第1の光が照射される。この場合、対象物を透過する第1の光が光学系により撮像装置に導かれ、対象物が撮像される。
また、ステージに載置された対象物に第2の光源装置により発生される第2の光が光学系により集光されつつ照射される。この場合、対象物から放出される蛍光が光学系により撮像装置に導かれ、対象物が撮像される。
ステージ、第2の光学装置、撮像装置、光学系、撮像視野位置移動部および焦点位置移動部が第1の筐体内に収容される。第1の筐体においては、ステージに載置された対象物および撮像装置を含む空間が暗室状態になる。それにより、第2の光を対象物に照射することにより、顕微鏡装置を暗室内に設置することなく信頼性の高い蛍光観察を行うことができる。
第2の光源装置および電源装置は、第1の筐体の外部に設けられる。それにより、第1の筐体の小型化が可能となり、第1の筐体内で発生する熱を筐体の外部へ排出するための排熱装置および空冷通路の小型化も可能となる。その結果、第1の筐体をより小型化することが可能となり、顕微鏡装置全体の小型化が実現される。
操作装置は、第1の筐体の外部に設けられる。制御装置が操作装置からの指令に応答することにより、第1の筐体の内部で第2の光学装置、撮像装置、撮像視野位置移動部および焦点位置移動部の動作が制御される。これにより、使用者は、第1の筐体に触れることなく撮像装置による対象物の撮像視野位置を移動させることおよび対象物に対する光学系の焦点位置を移動させることができる。
(2)第1の筐体は、制御装置をさらに収容してもよい。
この場合、第1の光源装置、第1の光学装置、第2の光学装置、撮像装置、撮像視野位置移動部および焦点位置移動部と制御装置とを電気的に接続するための配線を短くすることができる。それにより、ノイズの発生を抑制することができるので、より信頼性の高い観察を行うことが可能になる。
(3)顕微鏡装置は、第1の筐体とは分離して設けられる第2の筐体をさらに備え、第2の筐体は、第2の光源装置および電源装置を収容してもよい。
この場合、第2の光源装置および電源装置を一体的に取り扱うことができる。
(4)第2の光源装置は、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キセノンランプおよび発光ダイオードの少なくとも1つを含んでもよい。
メタルハライドランプ、水銀ランプおよびキセノンランプは、高輝度放電ランプであり、発光時には多量の熱を発生することが一般的である。一方で、発光ダイオードは発光時に比較的発生する熱量が少ないとされている。このような発光ダイオードにおいても、蛍光観察を実現するためには高い輝度が求められる。そのため、発光ダイオードを蛍光観察に用いる場合、その発光時には発光ダイオードから多くの熱量が発生する。これらの場合においても、第2の光源装置は第1の筐体の外部に設けられるので、ステージ、第2の光学装置、撮像装置、光学系および撮像視野位置移動部が第2の光源装置から発生する熱の影響を受けない。したがって、温度ドリフトによる観察の信頼性の低下が抑制される。
(5)顕微鏡装置は、設置部材と、ステージ、第2の光学装置、撮像装置、光学系、撮像視野位置移動部および焦点位置移動部を支持する支持体とをさらに備え、支持体は、設置部材上に弾性部材を介して支持され、第1の筐体は、設置部材に接触しないように支持体に取り付けられてもよい。
この場合、設置部材が設けられる設置面に発生する振動が弾性部材により吸収される。また、第1の筐体が設置部材に接触しないので、設置面から設置部材に伝達される振動が第1の筐体に伝達されない。したがって、設置面に発生する振動に起因する観察の信頼性の低下が抑制される。
(6)支持体は、互いに対向するように配置され、一方向に延びる第1および第2の板状部材と、第1の板状部材と第2の板状部材との間で、第1の板状部材と第2の板状部材とを連結するように設けられる第3、第4および第5の板状部材とを含み、第3、第4および第5の板状部材は、一方向に直交しかつ一方向において第4の板状部材が第3および第5の板状部材の間に位置するように互いに異なる位置に設けられ、第4の板状部材には、ステージが一体的に設けられてもよい。
この場合、一方向においては、ステージを支持する第4の板状部材を挟むように第3および第5の板状部材が設けられる。それにより、第1の板状部材と第2の板状部材とが第3および第5の板状部材のみで連結される場合に比べて、支持体全体の剛性がステージを支持する第4の板状部材により著しく向上する。したがって、高い剛性を確保するために、支持体を構成する各板状部材の厚みを大きくする必要がなくなる。その結果、支持体の小型化および軽量化が実現される。
(7)第2の光源装置と第1の筐体との間には、第2の光源装置により発生される第2の光を第2の光学装置へ導く導光部材が設けられ、第1の筐体は、背面部を有し、第2の光学装置は、光接続部、反射部材、反射型光変調素子およびフィルタ装置を含み、光接続部は、背面部を通して導光部材を接続可能に構成され、導光部材から出射される第2の光が前方に向かうように導光部材を支持し、反射部材は、光接続部の前方の位置に設けられ、導光部材から出射される第2の光を後方に反射するように構成され、反射型光変調素子は、反射部材の後方の位置に設けられ、反射部材から反射される第2の光を受けるとともに受光された第2の光を変調しつつ前方に向かって反射するように構成され、フィルタ装置は、反射型光変調素子の前方の位置に設けられ、反射型光変調素子から反射される第2の光のうち予め定められた波長領域の光をステージに載置された対象物に導くように構成されてもよい。
この場合、第1の筐体の内部では、導光部材から出射される第2の光が反射部材により反射され、反射型光変調素子に入射する。反射型光変調素子においては、反射部材から反射される第2の光が変調されつつ反射される。反射された第2の光のうち予め定められた波長領域の光が、フィルタ装置により対象物に導かれる。
このように、対象物に変調された第2の光を照射することができる。それにより、対象物から放出される蛍光に基づいて対象物の種々の観察画像を生成することができる。
上記の構成によれば、反射型光変調素子に第2の光を入射させるために、第1の筐体内で導光部材の一部を曲折させる必要がない。したがって、第1の筐体の大型化が抑制される。また、導光部材が第1の筐体の背面部を通して接続されるので、使用者は第1の筐体の前方の空間を作業空間として使用することができる。
(8)第1の筐体には、第2の光学装置および光学系のメンテナンス用の開口が形成され、顕微鏡装置は、第1の筐体の開口を開閉する蓋部材と、蓋部材の開閉状態を検出する開閉検出器と、第2の光源装置により発生される第2の光を第2の光学装置へ導く導光状態と第2の光源装置により発生される第2の光を第2の光学装置へ導かない遮光状態とに移行可能に構成された遮光装置とをさらに備え、制御装置は、開閉検出器の検出に基づいて蓋部材が閉状態から開状態に切り替わる際に遮光装置を導光状態から遮光状態に移行させてもよい。
この場合、第2の光学装置および光学系のメンテナンス時に、第2の光が第1の筐体内から開口を通して第1の筐体の外部に漏れ出ることが防止される。その結果、使用者の目に第2の光が入射することが防止される。
本発明によれば、暗室を用いることなく信頼性の高い蛍光観察を行うことが可能でかつ顕微鏡装置の小型化が実現される。
本発明の一実施の形態に係る顕微鏡装置の外観斜視図である。 図1の顕微鏡装置のハードウェア構成を説明するための図である。 測定部および測定光供給部における光路を示す模式図である。 図1の顕微鏡装置の制御系を示すブロック図である。 CPUの構成を示すブロック図である。 測定対象物に測定光が照射される場合に測定対象物から放出される蛍光を表す模式図である。 測定対象物における所定の観察範囲に均一な測定光を照射することにより得られる蛍光観察画像の一例を示す図である。 セクショニング観察方法の一例を示す図である。 測定対象物、対物レンズおよびフィルタキューブの交換作業時の測定部の状態を示す外観斜視図である。 第1の筐体の内部に設けられる支持体の分解斜視図である。 図10の支持体により支持される複数の構成要素の分解斜視図である。 図11の支持体を支持する複数の支柱および台座を示す分解斜視図である。 図12の支持体への筐体の取り付け方法を示す外観斜視図である。 他の実施の形態に係る顕微鏡装置の第1の構成例を示す模式図である。 他の実施の形態に係る顕微鏡装置の第2の構成例を示す模式図である。 他の実施の形態に係る顕微鏡装置の第3の構成例を示す模式図である。 他の実施の形態に係る顕微鏡装置の第4の構成例を示す模式図である。
(1)顕微鏡装置の構成
本発明の一実施の形態に係る顕微鏡装置について説明する。本実施の形態に係る顕微鏡装置においては、測定対象物の蛍光観察を行うことが可能である。また、その顕微鏡装置においては、測定対象物を透過する光を用いた明視野観察、暗視野観察、位相差観察、微分干渉観察、偏斜観察および偏光観察を行うことが可能である。以下の説明では、測定対象物を透過する光を用いた明視野観察、暗視野観察、位相差観察、微分干渉観察、偏斜観察および偏光観察を透過観察と総称する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る顕微鏡装置の外観斜視図である。図1に示すように、本例の顕微鏡装置500は、主として測定部100、PC(パーソナルコンピュータ)200、測定光供給部300および表示部400から構成される。測定部100とPC200とが配線WR1により接続される。測定部100と測定光供給部300とが配線WR2および導光部材330により接続される。図1の例では、PC200および表示部400が一体化された構成として一台のノート型パーソナルコンピュータが用いられる。配線WR1としては、LAN(ローカルエリアネットワーク)ケーブルまたはUSB(ユニバーサルシリアルバス)ケーブル等が用いられる。配線WR2としては、電源線と信号線とが一体化されたケーブルが用いられる。
図2は図1の顕微鏡装置500のハードウェア構成を説明するための図である。図2では、測定部100および測定光供給部300の縦断面が模式的に示される。
図2に示すように、測定光供給部300は、筐体301、電源装置310、投光部320および排熱装置340を含む。電源装置310、投光部320および排熱装置340は、筐体301内に収容される。電源装置310は、投光部320に電力を供給するとともに、配線WR2を介して測定部100に電力を供給する。
測定光供給部300の筐体301には排熱用の開口309が形成されている。排熱装置340は、排熱ファンおよび排熱ファンを駆動するモータを含み、電源装置310および投光部320で発生される熱を開口309を通して筐体301の外部に排出する。
測定部100は、筐体101、複数の支柱106、台座107、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160および制御基板170を含む。
筐体101は、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160、制御基板170および各構成要素の図示しない駆動回路を収容する。また、筐体101は、前面部101a、背面部101b、一側面部101c(図1)、他側面部101d(図1)および上面部101eを有する。上面部101eには上面蓋102が取り付けられている。前面部101aの中央には前面蓋103が取り付けられている。上面蓋102および前面蓋103が閉じられた状態で、ステージ140および受光部120を含む空間が暗室状態になる。
筐体101内には、ステージフレーム11、ベースフレーム12およびアッパーフレーム16が上下に並ぶようにかつ水平面に平行となるように設けられる。ステージフレーム11、ベースフレーム12およびアッパーフレーム16は後述する支持体の一部を構成し、支持体は複数の支柱106および台座107により支持される。ステージフレーム11はベースフレーム12の上方に位置し、アッパーフレーム16はステージフレーム11の上方に位置する。ステージフレーム11およびベースフレーム12には、測定対象物Sの観察に用いる光を通過させるための開口が形成されている。
ステージ140の中央部にも開口が形成されている。ステージフレーム11およびステージ140の開口が互いに重なるように、ステージフレーム11の上面にステージ140が一体的に取り付けられる。さらに、ステージフレーム11の上面にはステージ140とともにステージ駆動装置141が取り付けられる。
ステージ140上には、シャーレまたはプレパラート等を用いて測定対象物Sが載置される。測定対象物Sが載置されるステージ140上の平面を載置面と呼ぶ。本例では、載置面は水平面に平行に維持される。
以下の説明では、図2に矢印で示すように、載置面上で互いに直交する2方向をX方向およびY方向と定義し、載置面に対して直交する方向をZ方向と定義する。X方向は測定部100の左右方向に相当し、Y方向は測定部100の前後方向に相当し、Z方向は測定部100の上下方向に相当する。ステージ140はX−Yステージであり、X方向およびY方向に移動可能に構成される。ステージ駆動装置141は、制御基板170から与えられる信号に応答してステージ140をX方向およびY方向に移動させる。
本例においては、測定対象物Sは種々のタンパク質を含む生物標本である。蛍光観察を行う場合、測定対象物Sには特定のタンパク質に融合する蛍光試薬が塗布される。蛍光試薬は、例えばGFP(緑色蛍光タンパク質)、TexasRed(テキサスレッド)およびDAPI(ジアミジノフェニルインドール)を含む。GFPは、波長490nm付近の光を吸収して波長510nm付近の光を放出する。TexasRedは、波長596nm付近の光を吸収して波長620nm付近の光を放出する。DAPIは、波長345nm付近の光を吸収して波長455nm付近の光を放出する。
ベースフレーム12の上面にパターン付与部110、フィルタユニット150およびレンズユニット160が取り付けられ、ベースフレーム12の下方に受光部120が設けられる。
ベースフレーム12上では、パターン付与部110の前方の位置にフィルタユニット150が配置される。アッパーフレーム16の上面に透過光供給部130が取り付けられる。
図3は、測定部100および測定光供給部300における光路を示す模式図である。図3では、光路とともに測定部100および測定光供給部300の各構成要素の詳細が示される。図3においても、図2と同様に、X方向、Y方向およびZ方向が矢印で示される。
図3に示すように、測定光供給部300の投光部320は、測定光源321、減光機構322、遮光機構323および光コネクタ324を含む。光コネクタ324に導光部材330の一端が接続される。本例においては、導光部材330は液体ライトガイドである。導光部材330は、例えばガラスファイバまたは石英ファイバであってもよい。
測定光源321は、例えばメタルハライドランプである。測定光源321は、水銀ランプ、キセノンランプまたは白色LED(発光ダイオード)等の他の光源であってもよい。測定光源321は、測定対象物Sの蛍光観察用の光源として用いられる。以下、測定光源321により出射される光を測定光と呼ぶ。
遮光機構323は、例えばメカニカルシャッタである。遮光機構323は、測定光源321から出射された測定光の光路上に位置するように配置される。遮光機構323が導光状態である場合には、測定光が遮光機構323を通過し、導光部材330の一端に入射する。一方、遮光機構323が遮光状態である場合には、測定光は遮断され、導光部材330の一端に入射しない。遮光機構323は、測定光の通過および遮断を切り替え可能な光変調素子を含んでもよい。遮光機構323は、測定対象物Sの蛍光観察が行われる場合に導光状態となり、測定対象物Sの蛍光観察が行われない場合に遮光状態となる。
減光機構322は、互いに透過率が異なる複数のND(Neutral Density)フィルタを含む。減光機構322は、複数のNDフィルタのいずれかが遮光機構323を通過した測定光の光路上に位置するように配置される。測定光の光路上に位置するNDフィルタを選択的に切り替えることにより、減光機構322を通過する測定光の強度を調整することができる。減光機構322は、複数のNDフィルタに代えて、測定光の強度を調整可能な光変調素子を含んでもよい。
測定部100のパターン付与部110は、光コネクタ111、光変調素子112および複数(本例では2個)のミラー113を含む。測定部100の後方から背面部101bを通して光コネクタ111に導光部材330の他端が接続される。光コネクタ111は、蛍光観察時に導光部材330により導かれる測定光が測定部100の後方から前方に向かって出射されるように導光部材330の他端を支持する。
光コネクタ111の前方に一方のミラー113がXY平面に対して傾斜するように配置される。また、一方のミラー113の上方に他方のミラー113がXY平面に対して傾斜するように配置される。さらに、2つのミラー113の後方でかつ2つのミラー113よりも上方の位置に光変調素子112が配置される。光コネクタ111の他端から出射される測定光は、一方のミラー113により測定部100の下方から上方に向かうように反射される。また、一方のミラー113により反射された測定光は、他方のミラー113により前方斜め下方から後方斜め上方に向かうように反射され、光変調素子112に入射する。
光変調素子112は、例えばDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)である。光変調素子112は、LCOS(Liquid Crystal on Silicon:反射型液晶素子)であってもよい。光変調素子112に入射した光は、後述するパターン生成部212により予め設定されたパターンおよび予め設定された強度(明るさ)に変換されるとともに測定部100の後方から前方に向かうように反射される。パターン付与部110の光変調素子112で反射された測定光は、図示しない投光レンズを通過してフィルタユニット150に入射する。
上記のように、本例では光変調素子112としてDMDまたはLCOS等の反射型デバイスが用いられる。これに限らず、光変調素子112としては、反射型デバイスに代えてLCD(液晶ディスプレイ)等の透過型デバイスを用いてもよい。
フィルタユニット150は、複数のフィルタキューブ151、フィルタターレット152およびフィルタターレット駆動部153を含む。各フィルタキューブ151は、フレーム151a、励起フィルタ151b、ダイクロイックミラー151cおよび吸収フィルタ151dを含む。フレーム151aは、励起フィルタ151b、ダイクロイックミラー151cおよび吸収フィルタ151dを支持する立方体状の部材である。
複数のフィルタキューブ151は、測定対象物Sの蛍光観察に用いられる複数種類の蛍光試薬にそれぞれ対応する。例えば、蛍光試薬として上記のGFP、TexasRedおよびDAPIが用いられる場合には、GFP、TexasRedおよびDAPIにそれぞれ対応する3種類のフィルタキューブ151がフィルタユニット150に設けられる。
この場合、GFPに対応するフィルタキューブ151の励起フィルタ151bは波長490nm付近の光を通過させ、吸収フィルタ151dは波長510nm付近の光を通過させる。ダイクロイックミラー151cは、波長490nm付近の光を反射し、波長510nm付近の光を通過させる。
また、TexasRedに対応するフィルタキューブ151の励起フィルタ151bは596nm付近の光を通過させ、吸収フィルタ151dは620nm付近の光を通過させる。ダイクロイックミラー151cは、波長596nm付近の光を反射し、波長620nm付近の光を通過させる。
さらに、DAPIに対応するフィルタキューブ151の励起フィルタ151bは345nm付近の光を通過させ、吸収フィルタ151dは455nm付近の光を通過させる。ダイクロイックミラー151cは、波長345nm付近の光を反射し、波長455nm付近の光を通過させる。
フィルタターレット152は円板状を有する。フィルタターレット152には、その中心軸を基準として90°の角度間隔で4つの貫通孔が設けられている。フィルタターレット152は、図2のベースフレーム12上でフィルタターレット152の中心軸の周りで回転可能に支持される。フィルタターレット駆動部153がフィルタターレット152を駆動することによりフィルタターレット152が回転する。
複数のフィルタキューブ151の各々は、励起フィルタ151bがフィルタターレット152の中心軸と反対の方向に向かうようにかつ4つの貫通孔のうちのいずれかに重なるようにフィルタターレット152上に設けられる。
本実施の形態では、フィルタターレット152の3つの貫通孔に重なるように、上記の3種類の蛍光試薬にそれぞれ対応する3つのフィルタキューブ151がフィルタターレット152上に取り付けられる。
使用者は、蛍光観察時にフィルタターレット152を回転させることにより、所望のフィルタキューブ151を選択することができる。選択されたフィルタキューブ151は、測定光が励起フィルタ151bに入射するように、ステージ140上の測定対象物Sを通るZ方向に平行な観察軸OA上に配置される。観察軸OAはZ方向に延びる受光部120の光軸に一致する。励起フィルタ151bに測定光が入射すると、測定光のうち一部の波長領域の光が励起フィルタ151bを通過する。励起フィルタ151bを通過した光は、ダイクロイックミラー151cにより上方に向けて反射される。
上記のように、本実施の形態ではフィルタターレット152の3つの貫通孔に3つのフィルタキューブ151が取り付けられ、残り1つの貫通孔にフィルタキューブ151が取り付けられない。そのため、フィルタキューブ151が取り付けられない貫通孔を観察軸OA(測定光の光路)上に配置させることにより、フィルタキューブ151を用いない明視野観察を行うことが可能である。
レンズユニット160は、複数の対物レンズ161、レンズターレット162、焦点距離調整機構163、レンズ支持板163p、レンズターレット駆動部164および焦点距離調整駆動部165を含む。複数の対物レンズ161は、互いに異なる倍率を有する。
焦点距離調整機構163が図2のベースフレーム12上に取り付けられる。焦点距離調整機構163はレンズ支持板163pをXY平面に平行かつZ方向に移動可能に支持する。
レンズ支持板163p上にレンズターレット162およびレンズターレット駆動部164が設けられる。レンズターレット162は、円板状を有する。レンズターレット162には、その中心軸を基準として60°の角度間隔で6つの貫通孔が形成されている。レンズターレット162は、レンズターレット162の中心軸の周りで回転可能に支持される。レンズターレット駆動部164がレンズターレット162を駆動することによりレンズターレット162が回転する。
本実施の形態では、倍率が互いに異なる6つの対物レンズ161が、レンズターレット162の6つの貫通孔に重なるようにレンズターレット162上に取り付けられる。この状態で、6つの対物レンズ161は、ステージ140の下方かつフィルタユニット150の上方に位置する。
使用者は、レンズターレット162を回転させることにより、測定対象物Sの観察に用いる1つの対物レンズ161を選択することができる。選択された対物レンズ161は上記の観察軸OA上に配置される。
焦点距離調整駆動部165は、焦点距離調整機構163を駆動することによりレンズ支持板163pをZ方向に移動させる。それにより、ステージ140上の測定対象物Sと選択された対物レンズ161との間のZ方向における相対的な距離が調整される。
測定対象物Sの蛍光観察時には、フィルタキューブ151のダイクロイックミラー151cにより反射された測定光が、選択された対物レンズ161により集光されつつステージ140の開口を通過して測定対象物Sに照射される。測定対象物Sに測定光が照射されると、測定対象物Sに塗布された蛍光試薬から蛍光が放出される。測定対象物Sの下方に放出された蛍光は、選択された対物レンズ161とその対物レンズ161の下方に位置するフィルタキューブ151とベースフレーム12に形成された開口とを通過し、受光部120に入射する。
図2のアッパーフレーム16上に取り付けられる透過光供給部130は、固定部130Aおよび揺動部130Bからなる。固定部130Aは、透過光源131、絞り調整部132および透過光学系133を含み、アッパーフレーム16(図2)の上面上に固定される。
透過光源131は、例えば白色LEDである。透過光源131は、ハロゲンランプ等の他の光源であってもよい。透過光源131は、測定対象物Sの透過観察用の光源として用いられる。以下、透過光源131から出射される光を透過光と呼ぶ。絞り調整部132は、絞りおよび位相差スリットを含み、測定対象物Sに照射される透過光の明るさを調整するためおよび透過光による位相差観察を行うために用いられる。透過光学系133は、リレーレンズを含み、透過光源131から出射される透過光を固定部130Aの前方へ導く。リレーレンズは、絞り調整部132が含む絞りおよび位相差スリットとコンデンサレンズ135の前側焦点位置との間で共役関係が維持されるように配置される。
揺動部130Bは、ミラー134、コンデンサレンズ135および図示しない揺動機構を含む。揺動部130Bは、図2の上面蓋102が開かれた状態で、X方向に平行な軸を中心として揺動可能に構成される。それにより、揺動部130Bは、コンデンサレンズ135がZ方向においてステージ140上の測定対象物Sに対向する正規位置とコンデンサレンズ135がZ方向においてステージ140上の測定対象物Sに対向しない離間位置との間を移動する。
測定対象物Sの透過観察時には、使用者により揺動部130Bが手動で正規位置に移動される。揺動部130Bが正規位置にある状態で、固定部130Aから前方に導かれる透過光がミラー134により下方に反射され、コンデンサレンズ135を通してステージ140上の測定対象物Sを透過する。
上記のように、フィルタユニット150においては、透過観察時にフィルタキューブ151が設けられていないフィルタターレット152の貫通孔が選択される。この場合、測定対象物Sを透過した透過光は、使用者により選択された対物レンズ161とフィルタターレット152の貫通孔とベースフレーム12に形成された開口とを通して受光部120に入射する。
受光部120は、カメラ121、カラーフィルタ122および結像レンズ123を含む。カメラ121は、例えば撮像素子を含むCCD(電荷結合素子)カメラである。撮像素子は、例えばモノクロCCDである。撮像素子は、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサ等の他の撮像素子であってもよい。
受光部120に入射した蛍光または透過光は、結像レンズ123により集光および結像された後、カメラ121により受光される。これにより、測定対象物Sの画像が得られる。カメラ121の撮像素子の各画素からは、受光量に対応するアナログの電気信号(以下、受光信号と呼ぶ)が制御基板170に出力される。
モノクロCCDには、カラーCCDとは異なり、赤色波長の光を受光する画素、緑色波長の光を受光する画素および青色波長の光を受光する画素を設ける必要がない。そのため、モノクロCCDの計測の分解能はカラーCCDの分解能よりも高くなる。また、モノクロCCDには、カラーCCDとは異なり、各画素にカラーフィルタを設ける必要がない。そのため、モノクロCCDの感度はカラーCCDの感度よりも高くなる。これらの理由により、本例におけるカメラ121にはモノクロCCDが設けられる。一方、カラーCCDが十分な分解能および感度を有する場合には、撮像素子は、カラーCCDであってもよい。
制御基板170には、図示しないA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)およびFIFO(First In First Out)メモリが実装される。カメラ121から出力される受光信号は、PC200による制御に基づいて、A/D変換器により一定のサンプリング周期でサンプリングされるとともにデジタル信号に変換される。A/D変換器から出力されるデジタル信号は、FIFOメモリに順次蓄積される。FIFOメモリに蓄積されたデジタル信号は画素データとして順次PC200に転送される。
(2)顕微鏡装置の制御系
図4は図1の顕微鏡装置500の制御系を示すブロック図である。測定部100においては、制御基板170は、PC200から与えられる指令に応答してパターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160の動作を制御する。また、制御基板170は、上記のようにカメラ121(図3)から出力される受光信号に基づくデジタル信号をPC200に転送する。さらに、制御基板170は、PC200からの指令に応答して測定光供給部300の電源装置310および投光部320の動作を制御する。
PC200は、CPU(中央演算処理装置)210、ROM(リードオンリメモリ)220、RAM(ランダムアクセスメモリ)230、記憶装置240および操作部250を含む。操作部250は、測定部100の制御基板170に指令を与えるために使用者により操作可能に構成され、キーボードおよびポインティングデバイスを含む。ポインティングデバイスとしては、マウスまたはジョイスティック等が用いられる。
表示部400は、例えばLCDパネルまたは有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。ROM220には、システムプログラムが記憶される。RAM230は、種々のデータを記憶するとともにCPU210の作業領域として機能する。記憶装置240は、ハードディスク等からなる。記憶装置240には、顕微鏡装置500の制御プログラムおよび画像処理プログラムが記憶される。また、記憶装置240は、測定部100から与えられる画素データ等の種々のデータを保存するために用いられる。
図5は、CPU210の構成を示すブロック図である。図5に示すように、CPU210は、画像データ生成部211、パターン生成部212および制御部213を含む。画像データ生成部211は、上記の制御プログラムおよび画像処理プログラムを実行することにより、測定部100から与えられる画素データに基づいて画像データを生成する。画像データは複数の画素データの集合である。
パターン生成部212は、図3の光変調素子112により出射される測定光のパターンとして、空間的な位相が所定量ずつ順次移動されつつ前記測定対象物に照射されるべきパターンを生成する。制御部213は、パターン生成部212により生成されたパターンに基づいて図2の制御基板170を介して光変調素子112を制御することにより、所定のパターンを有する測定光を測定対象物Sに照射しつつパターンの位相を移動させる。
また、制御部213は、制御基板170に指令を与えることにより制御基板170を介して受光部120、透過光供給部130、ステージ140、フィルタユニット150、レンズユニット160および投光部320の動作を制御する。さらに、制御部213は、生成した画像データにRAM230を用いて各種処理を行うとともに、画像データに基づく画像を表示部400に表示させる。
(3)パターン付与部の機能
図6は、測定対象物Sに測定光が照射される場合に測定対象物Sから放出される蛍光を表す模式図である。図6に示すように、対物レンズ161の焦点に測定対象物Sの観察対象部分sp1が配置される場合、対物レンズ161を通過する測定光は点線で示すように測定対象物Sの観察対象部分sp1に向かって集光される。それにより、測定対象物Sの観察対象部分sp1に蛍光試薬が存在すると、その観察対象部分sp1から蛍光が放出される。蛍光の一部が太い矢印で示すように対物レンズ161を通して受光部120(図3)に入射する。
対物レンズ161により測定対象物Sの観察対象部分sp1に測定光が集光される場合には、対物レンズ161の焦点から外れた位置に存在する蛍光試薬も測定光を受けることにより蛍光を放出する。図6の例では、観察対象部分sp1以外の部分sp2,sp3からも蛍光が放出される。部分sp2,sp3が対物レンズ161の被写界深度DFから外れた位置にあると、それらの部分sp2,sp3から放出される蛍光が迷光として受光部120に入射する。
図7は、測定対象物Sにおける所定の観察範囲に均一な測定光を照射することにより得られる蛍光観察画像の一例を示す図である。上記の理由により、測定対象物Sにおける所定の観察範囲に均一に測定光を照射すると、図7に示すように、対物レンズ161の被写界深度DFから外れた位置から放出される蛍光が迷光として受光部120に入射し、蛍光観察画像のコントラストを全体的に低下させる。
そこで、本例の測定部100においては、コントラストの高い蛍光観察画像を得るために、以下に説明するパターン化された測定光を用いるセクショニング観察が行われる。
セクショニング観察では、所定パターンを有する測定光を測定対象物Sに照射しつつ所定パターンの空間的な位相を一定量ずつ移動させる。所定パターンを有する測定光は、例えばXY平面上の一方向(例えばY方向)または二方向(例えばX方向およびY方向)において周期的に変化する強度を有する。以下、パターンを有する測定光をパターン測定光と呼ぶ。
パターン測定光のパターンおよびその位相は、光変調素子112により制御される。ここで、強度が所定の値以上のパターン測定光の部分を明部分と呼び、強度が所定の値より小さいパターン測定光の部分を暗部分と呼ぶ。
パターン測定光としては、例えば一方向(例えばX方向)に平行でかつ一方向に直交する他の方向(例えばY方向)に略等間隔で並ぶ複数の直線状の明部分を含むとともに複数の明部分の間に複数の直線状の暗部分を含む断面を有する縞状測定光を用いることができる。
図8は、セクショニング観察方法の一例を示す図である。セクショニング観察では、図8(a)〜(d)に示すように、パターン測定光(本例では縞状測定光)の明部分が測定対象物Sの全ての部分に少なくとも1回照射されるようにパターン測定光のパターンの位相が一定量ずつ移動される。また、パターンの位相が一定量移動されるごとに、測定対象物Sから放出される蛍光が検出される。これにより、測定対象物Sの複数の画像データが生成される。
以下、測定対象物Sにパターン測定光が照射された場合に得られる画像データをパターン画像データと呼ぶ。パターン画像データに基づく画像をパターン画像と呼ぶ。
各パターン画像データにおいて、パターン測定光の明部分に対応する画素データは高い値(輝度値)を有し、パターン測定光の暗部分に対応する画素データは低い値(輝度値)を有する。そのため、図8(a)〜(d)に矢印で示すように、各パターン画像において、パターン測定光の明部分に対応する画素の部分は明るく、パターン測定光の暗部分に対応する画素の部分は暗い。
ここで、各パターン画像は、迷光の影響を受ける。迷光の影響が除去された画像データを得るために以下の処理が実行される。
まず、複数のパターン画像データから画素ごとに複数の画素データの値を用いて明暗差の度合いを表わす成分(以下、合焦成分と呼ぶ)を算出する。合焦成分を有する画素をつなぎ合わせることにより画像データを生成する。このようにして生成される画像データをセクショニング画像データと呼ぶ。セクショニング画像データに基づく画像をセクショニング画像と呼ぶ。
上記の縞状測定光を用いて生成されたパターン画像データにおいては、合焦成分は、例えば画素データの最大値(最大輝度値)と最小値(最小輝度値)との差、または画素データの値の標準偏差である。
本例では、各画素について、パターン測定光の明部分および暗部分が照射されたときのパターン画像データの画素データの差を合焦成分として算出する。算出された全画素についての合焦成分をつなぎ合せることにより、セクショニング画像データを生成する。各画素について、パターン測定光の暗部分が照射されたときのパターン画像データの画素データの値は、迷光の成分に相当する。したがって、迷光の影響が除去されたセクショニング画像データを得ることができる。その結果、図8(e)に示すように、迷光の影響が除去されたコントラストの高い蛍光観察画像(セクショニング画像)を得ることができる。
なお、パターン測定光としては、縞状測定光に代えて、例えばX方向に平行でかつY方向に強度が正弦波状に変化するパターンを含む断面を有する正弦波状測定光を用いることもできる。正弦波状測定光を用いて生成されたパターン画像データにおいては、合焦成分は、例えば画素データの振幅(ピークトゥピーク)である。また、パターン測定光としては、縞状測定光に代えて、X方向およびY方向に略等間隔で並ぶ複数のドット状の明部分を含む断面を有するドット状測定光を用いることもできる。ドット状測定光を用いて生成されたパターン画像データにおいては、合焦成分は、例えば画素データの最大値(最大輝度値)と最小値(最小輝度値)との差、または画素データの値の標準偏差である。
(4)測定対象物、対物レンズおよびフィルタキューブの交換作業
図9は、測定対象物S、対物レンズ161およびフィルタキューブ151の交換作業時の測定部100の状態を示す外観斜視図である。図9(a)に示すように、測定部100の筐体101には上部開口OP1が形成されている。筐体101の上面部101eの一部に、ヒンジ102H(図2)を介して上部開口OP1を開閉可能な上面蓋102が取り付けられている。ステージ140上に載置される測定対象物Sの交換作業時には、図9(a)に太い矢印で示すように上面蓋102が開かれる。その後、図9(b)に太い矢印で示すように、透過光供給部130の揺動部130Bが正規位置np1から離間位置cp1に手動で揺動される。これにより、使用者は、測定部100の前方から上部開口OP1を通して測定対象物Sの交換作業を容易に行うことができる。
固定部130Aの近傍には揺動部検出器S1が設けられる。揺動部検出器S1は、例えば磁石およびホール素子を含む磁気センサであり、揺動部130Bが正規位置np1にあるか否かを検出し、検出結果を制御基板170(図2)に与える。制御基板170は、揺動部130Bが正規位置np1にない場合、投光部320(図3)の遮光機構323(図3)を遮光状態にするとともに、電源装置310から透過光源131(図3)への電力の供給を停止する。それにより、ステージ140に測定光が照射されることおよび固定部130Aから測定部100の前方に透過光が出射されることが防止される。
なお、制御基板170は、揺動部130Bが正規位置np1にない場合に、遮光機構323(図3)を遮光状態にする代わりに、パターン付与部110の光変調素子112を制御することにより、ステージ140に向かって測定光が照射されることを防止してもよい。
筐体101にはさらに前部開口OP2が形成されている。筐体101の前面部101aの一部に、ヒンジ103H(図2)を介して前部開口OP2を開閉可能な前面蓋103が取り付けられている。
図3のレンズターレット162に取り付けられる対物レンズ161の交換作業時には、図9(a)に太い点線の矢印で示すように前面蓋103が手動で開かれる。また、図3のフィルタターレット152に取り付けられるフィルタキューブ151の交換作業時にも、前面蓋103が手動で開かれる。これらの場合、使用者は、測定部100の前方から前部開口OP2を通して対物レンズ161およびフィルタキューブ151の交換作業を容易に行うことができる。
前面蓋103の近傍には前面蓋検出器S2が設けられる。前面蓋検出器S2は、例えば磁石およびホール素子を含む磁気センサであり、前面蓋103の開閉状態を検出し、検出結果を制御基板170に与える。制御基板170は、検出結果に基づいて前面蓋103が閉状態から開状態に切り替えられる際に、投光部320(図3)の遮光機構323(図3)を導光状態から遮光状態に切り替える。また、制御基板170は、電源装置310から透過光源131(図3)への電力の供給を停止する。それにより、パターン付与部110(図3)からフィルタユニット150に向かって測定光が出射されることおよび透過光供給部130(図3)からフィルタユニット150に透過光が出射されることが防止される。
なお、制御基板170は、前面蓋103が閉状態から開状態に切り替えられる際に、遮光機構323(図3)を遮光状態にする代わりに、パターン付与部110の光変調素子112を制御することによりフィルタユニット150に向かって測定光が出射されることを防止してもよい。
このように、測定光および透過光が筐体101の外部に漏れ出ることが防止される。したがって、使用者の目に測定光および透過光が入射することが防止される。
上面蓋102および前面蓋103が使用者により手動で閉じられる。この場合、筐体101の外部からステージ140上の測定対象物Sおよび受光部120に光が入射することが防止される。それにより、上記のようにステージ140の載置面に載置された測定対象物Sおよび受光部120を含む空間が暗室状態になる。したがって、蛍光観察時には測定対象物Sから放出される蛍光のみを受光部120に入射させることができる。
(5)測定部の構造の詳細
(5−1)フレーム構造
図2の第1の筐体101の内部では、上記のパターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150およびレンズユニット160が、ステージフレーム11、ベースフレーム12およびアッパーフレーム16を含む支持体により支持される。
図10は、第1の筐体101の内部に設けられる支持体の分解斜視図である。図10および後述する図11〜図13では、図2と同様に、X方向、Y方向およびZ方向が矢印で示される。
図10に示すように、支持体10は、ステージフレーム11、ベースフレーム12、2つのサイドフレーム13、2つの補強フレーム14、バックフレーム15およびアッパーフレーム16を含む。各フレームは、例えばアルミニウム合金等の金属材料により作製される板状部材である。各フレームは、樹脂により作製されてもよい。
ベースフレーム12は、一側辺および他側辺を有する板状部材であり、XY平面に平行に配置される。ベースフレーム12の一側辺および他側辺は、X方向に直交する。ベースフレーム12のX方向における中央部には後方から矩形の切り欠きが形成されている。
2つのサイドフレーム13は、同じ形状を有する板状部材であり、YZ平面に平行でかつ互いに向かい合うようにベースフレーム12の上面における一側辺近傍および他側辺近傍に取り付けられる。各サイドフレーム13の前方の上端部分は後方の上端部分よりも低い。
2つの補強フレーム14は、XZ平面に平行でかつ互いに向かい合うように2つのサイドフレーム13の間に取り付けられる。また、バックフレーム15は、XZ平面に平行になるように2つのサイドフレーム13の後端部に取り付けられる。
ステージフレーム11は、板状部材であり、XY平面に平行になるように2つのサイドフレーム13の前方の上端部分に取り付けられる。アッパーフレーム16は、板状部材であり、XY平面に平行となるように2つのサイドフレーム13の後方の上端部分に取り付けられる。このようにして、複数のフレーム11〜16が連結されることにより支持体10が作製される。支持体10の後方からバックフレーム15に制御基板170が取り付けられる。
本例の支持体10においては、YZ平面に平行な2つのサイドフレーム13が、Z方向の互いに異なる3つの位置でXY平面に平行な3つのフレーム(ステージフレーム11、ベースフレーム12およびアッパーフレーム16)により連結されている。それにより、2つのサイドフレーム13がZ方向の互いに異なる2つの位置でXY平面に平行な2つのフレーム(ステージフレーム11、ベースフレーム12およびアッパーフレーム16のうちのいずれか2つ)により連結される場合に比べて支持体10の剛性が著しく向上する。したがって、高い剛性を確保するために、支持体10を構成する各フレーム11〜16の厚みを大きくする必要がなくなる。その結果、支持体10の小型化および軽量化が実現される。
(5−2)支持体により支持される複数の構成要素
図11は、図10の支持体10により支持される複数の構成要素の分解斜視図である。図11に示すように、ベースフレーム12の下面に上面が開口した収容ボックス120Bが取り付けられる。収容ボックス120B内には、受光部120が収容される。また、収容ボックス120B内には、受光部120とともに図示しない駆動回路および排熱ファンが収容される。
ベースフレーム12における切り欠きが形成された部分にパターン付与部110が取り付けられる。ベースフレーム12の上面には、パターン付与部110の前方の位置にフィルタユニット150が取り付けられる。また、ベースフレーム12の上面には、フィルタユニット150の一側方にレンズユニット160の焦点距離調整機構163が取り付けられる。この状態で、レンズユニット160のレンズターレット162はフィルタターレット152の上方の位置で焦点距離調整機構163によりZ方向に移動可能に支持される。アッパーフレーム16の上面上に透過光供給部130が取り付けられる。
(5−3)複数の支柱、台座および筐体
図12は、図11の支持体10を支持する複数の支柱106および台座107を示す分解斜視図である。図12に示すように、台座107は、略長方形状を有する板状部材である。台座107の四隅に4つの支柱106が上方へ向かって延びるように取り付けられている。各支柱106の上端部に弾性部材106dが取り付けられる。
各弾性部材106dは、コイル状のバネがゲル材料により覆われた構成を有する。ゲル材料としては、ポリウレタンゲルを用いることができる。なお、ゲル材料は低硬度のものが好ましい。
支持体10が4つの弾性部材106d上に載置される。この状態で、前方の2つの弾性部材106dおよび支柱106がステージフレーム11の下面の前方部分を支持する。また、後方の2つの弾性部材106dおよび支柱106がバックフレーム15の下端部を支持する。なお、バックフレーム15の下端部には、予め2つの弾性部材106dが当接する下面を有する接続部材(図示せず)が取り付けられている。
上記のように、支持体10が4つの支柱106、4つの弾性部材106dおよび台座107により支持された状態で、支持体10にさらに筐体101が取り付けられる。
図13は、図12の支持体10への筐体101の取り付け方法を示す外観斜視図である。図13に示すように、支持体10の前方部分に筐体101の前面部101aがねじ等を用いて取り付けられ、支持体10の後方部分に筐体101の背面部101bがねじ等を用いて取り付けられる。また、支持体10の一側方部分に筐体101の一側面部101cがねじ等を用いて取り付けられ、支持体10の他側方部分に筐体101の他側面部101dがねじ等を用いて取り付けられる。さらに、支持体10の上方部分に筐体101の上面部101eがねじ等を用いて取り付けられる。
このようにして、支持体10に前面部101a、背面部101b、一側面部101c、他側面部101dおよび上面部101eが取り付けられることにより筐体101が形成される。この状態で、筐体101は、4つの支柱106、4つの弾性部材106dおよび台座107のいずれにも接触することなく支持体10により支持される。
上記のように、本例の測定部100においては、支持体10(図2)、筐体101(図2)、パターン付与部110(図2)、受光部120(図2)、透過光供給部130(図2)、ステージ140(図2)、ステージ駆動装置141(図2)、フィルタユニット150(図2)、レンズユニット160(図2)が、4つの弾性部材106dを介して4つの支柱106および台座107により支持される。
それにより、測定部100が設置されている設置面に振動が生じた場合でも、その設置面から台座107および4つの支柱106に伝達される振動が4つの弾性部材106dにより吸収され、支持体10に伝達されない。したがって、測定部100の外部で発生する振動に起因する観察の信頼性の低下が抑制される。
図2および図3に示すように、筐体101内には、熱源としてパターン付与部110の光変調素子112、受光部120のカメラ121、透過光供給部130の透過光源131および制御基板170が存在する。したがって、図11の支持体10には、光変調素子112、カメラ121、透過光源131および制御基板170から発生する熱を筐体101の外部に排出するための排熱装置(図示せず)が設けられる。この場合においても、排熱装置が作動することにより支持体10に生じる高周波の振動が、図12の4つの弾性部材106dにより吸収される。したがって、測定部100の内部で発生する振動に起因する観察の信頼性の低下が抑制される。
(6)効果
測定部100においては、上面蓋102および前面蓋103が閉じられることにより、ステージ140の載置面に載置された測定対象物Sおよび受光部120を含む空間が暗室状態になる。それにより、蛍光観察時に測定対象物Sから放出される蛍光のみを受光部120に入射させることができる。したがって、測定部100を暗室内に設置することなく信頼性の高い蛍光観察を行うことができる。
顕微鏡装置500においては、作動時に多量の熱を発生する電源装置310と駆動時に多量の熱を発生する測定光源321とが測定部100の筐体101の外部に設けられる。したがって、筐体101の小型化が可能となり、筐体101内で発生する熱を筐体101の外部へ排出するための排熱装置および空冷通路の小型化も可能となる。その結果、筐体101をより小型化することが可能となり、顕微鏡装置500全体の小型化が実現される。
測定部100の制御基板170は、使用者が操作部250を操作することによりPC200から与えられる指令に応答して、筐体101内のパターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160の動作を制御する。これにより、使用者は、筐体101に触れることなく測定対象物Sの撮像視野位置を移動させることおよび対物レンズ161の焦点の位置を調整することができる。
本実施の形態においては、図2に示されるように制御基板170が筐体101の内部に設けられる。この場合、制御基板170と、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150およびレンズユニット160とをつなぐ配線を短くすることができる。それにより、ノイズの発生が抑制されるので、より信頼性の高い観察を行うことが可能となる。
上記のように、測定部100においては、測定部100の後方から背面部101bを通してパターン付与部110の光コネクタ111に導光部材330の他端が接続される。この場合、パターン付与部110の光変調素子112に測定光を入射させるために、筐体101内で導光部材330の一部を曲折させる必要がない。したがって、筐体101の大型化がさらに抑制される。また、使用者は筐体101の前方の空間を作業空間として使用することができる。
(7)他の実施の形態
(7−1)上記の実施の形態では、制御基板170が筐体101内に収容される。制御基板170は作動時の発熱量が比較的大きい。そこで、制御基板170を筐体101内に収容する代わりに測定光供給部300の筐体301内に収容してもよい。
図14は、他の実施の形態に係る顕微鏡装置500の第1の構成例を示す模式図である。図14に示すように、本例では、制御基板170が測定光供給部300の筐体301内に収容される。また、筐体301内の制御基板170とPC200とが配線WR1により接続される。さらに、制御基板170と、筐体101内のパターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150およびレンズユニット160とが配線WR11により接続される。
この場合、図2および図3の顕微鏡装置500に比べて筐体101内に設けられる熱源の数が低減される。それにより、筐体101内の各構成要素に制御基板170から発生する熱に起因する温度ドリフトが生じることが防止される。また、この場合、筐体101内に発生する熱を外部に排出するための構成をより小型化することが可能となり、筐体101のさらなる小型化が実現される。その結果、顕微鏡装置500全体のさらなる小型化が実現される。
(7−2)上記の実施の形態では、透過光供給部130の透過光源131が筐体101内に収容される。これに限らず、透過光供給部130のうちの透過光源131のみを筐体101内に収容する代わりに測定光供給部300の筐体301内に収容してもよい。
図15は、他の実施の形態に係る顕微鏡装置500の第2の構成例を示す模式図である。図15では、測定部100、PC200、測定光供給部300および表示部400間の配線の図示は省略する。
図15に示すように、本例では透過光源131が測定光供給部300の筐体301内に収容される。また、筐体301内に透過光投光部350が設けられる。透過光投光部350は、光コネクタ351および透過光源131を含む。さらに、筐体101内の固定部130Aに透過光源131に代えて光コネクタ353が設けられる。また、測定光供給部300の光コネクタ351と測定部100の光コネクタ353とが導光部材352により接続される。導光部材352は液体ライトガイドである。導光部材352は、例えばガラスファイバ、石英ファイバまたはプラスチックファイバであってもよい。
この場合においても、図2および図3の顕微鏡装置500に比べて筐体101内に設けられる熱源の数が低減される。それにより、筐体101内の各構成要素に透過光源131から発生する熱に起因する温度ドリフトが生じることが防止される。また、筐体101内に発生する熱を外部に排出するための構成をより小型化することが可能となり、筐体101のさらなる小型化が実現される。その結果、顕微鏡装置500全体のさらなる小型化が実現される。
(7−3)上記の実施の形態では、透過光供給部130の透過光源131が筐体101内に収容される。これに限らず、筐体101内に透過光源131を設ける代わりに、測定光源321から出射される測定光を透過観察時に透過光として用いてもよい。
図16は、他の実施の形態に係る顕微鏡装置500の第3の構成例を示す模式図である。図16では、測定部100、PC200、測定光供給部300および表示部400間の配線の図示は省略する。
本例では、測定光源321から出射される測定光が透過観察時に透過光として用いられる。この場合、図16に示すように、投光部320に、減光機構322、遮光機構323および光コネクタ324に加えて光コネクタ351および光路切替装置360が設けられる。また、筐体101内の固定部130Aに透過光源131に代えて光コネクタ353が設けられる。さらに、測定光供給部300の光コネクタ351と測定部100の光コネクタ353とが導光部材352により接続される。
光路切替装置360は、第1のミラー361、第2のミラー362およびミラー駆動部363を含む。第1のミラー361は減光機構322と光コネクタ324との間に設けられ、水平方向に平行な軸を中心として揺動可能に支持される。第2のミラー362は光コネクタ351の近傍で水平方向に対して45°傾斜するように設けられる。
ミラー駆動部363は、測定部100における蛍光観察時に第1のミラー361を水平方向に平行に保持する。それにより、測定光源321から出射される光が測定光として導光部材330の一端に入射する。一方、ミラー駆動部363は、測定部100における透過観察時に第1のミラー361を水平方向に対して45°傾斜するように揺動させる。それにより、測定光源321から出射される光が、第2のミラー362に向かうように第1のミラー361により反射される。第1のミラー361により反射された光は、さらに第2のミラー362により反射され、透過光として導光部材352の一端に入射する。
この場合、図2および図3の顕微鏡装置500に比べて使用される光源の数が低減される。したがって、顕微鏡装置500全体のさらなる小型化が実現される。なお、本例では、第1のミラー361およびミラー駆動部363に代えて、測定光の光路を切り替え可能な光変調素子およびその駆動回路が用いられてもよい。
(7−4)上記の実施の形態では、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150およびレンズユニット160の駆動回路が筐体101内に収容される。これに限らず、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150およびレンズユニット160の駆動回路が測定光供給部300の筐体301内に収容されてもよい。
図17は、他の実施の形態に係る顕微鏡装置500の第4の構成例を示す模式図である。本例の顕微鏡装置500は以下の点で図14の顕微鏡装置500と異なる構成を有する。
本例の顕微鏡装置500においては測定光供給部300の筐体301内に、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130の透過光源131、透過光供給部130の絞り調整部132、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150およびレンズユニット160を駆動する駆動回路370が設けられる。この場合、測定部100と測定光供給部300との間では、太い実線で示すようにパターン付与部110、受光部120、透過光源131、絞り調整部132、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150およびレンズユニット160と駆動回路370とが複数の配線で接続される。
駆動回路は作動時に発熱する。したがって、この場合においても、図2および図3の顕微鏡装置500に比べて筐体101内に設けられる熱源の数が低減される。それにより、筐体101内の各構成要素に駆動回路から発生する熱に起因する温度ドリフトが生じることが防止される。また、筐体101内に発生する熱を外部に排出するための構成をより小型化することが可能となり、筐体101のさらなる小型化が実現される。その結果、顕微鏡装置500全体のさらなる小型化が実現される。
(7−5)上記の実施の形態では、測定部100の後方から背面部101bを通して光コネクタ111に導光部材330の他端が接続される。これに限らず、導光部材330の他端は、測定部100の側方から一側面部101c(図1)または他側面部101d(図1)を通して光コネクタ111に接続されてもよい。この場合においても、使用者は筐体101の前方の空間を作業空間として使用することができる。
(7−6)上記の実施の形態では、レンズユニット160において、複数の対物レンズ161から観察に用いる一の対物レンズ161が選択される。レンズターレット162が回転することにより、選択された対物レンズ161が観察軸OA上に位置決めされる。これに限らず、レンズユニット160には、複数の対物レンズ161、レンズターレット162およびレンズターレット駆動部164に代えてズームレンズおよびその駆動装置が設けられてもよい。この場合、例えば使用者が図4の操作部250を操作して倍率を指定する。それにより、指定された倍率になるように制御基板170がズームレンズの倍率を調整する。
(7−7)上記の実施の形態では、焦点距離調整駆動部165は対物レンズ161をZ方向に移動させることにより、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離を調整する。これに限らず、焦点距離調整駆動部165は、ステージ140をZ方向に移動させることにより、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離を調整してもよい。
(7−8)上記の実施の形態では、複数の対物レンズ161が切り替えられることにより、測定対象物Sを互いに異なる複数の倍率で観察することが可能である。これに限らず、測定部100には、1つの対物レンズ161のみが設けられてもよい。この場合、対物レンズ161は、測定部100に着脱可能に構成されてもよい。それにより、測定部100の小型化および構成の単純化が実現される。
同様に、上記の実施の形態では、複数のフィルタキューブ151が切り替えられることにより、測定対象物Sを互いに異なる波長領域の測定光により蛍光観察することが可能である。これに限らず、測定部100には、1つのフィルタキューブ151のみが設けられてもよい。この場合、フィルタキューブ151は、測定部100に着脱可能に構成されてもよい。それにより、測定部100の小型化および構成の単純化が実現される。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各構成要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、測定対象物Sが対象物の例であり、ステージ140がステージの例であり、透過光が第1の光の例であり、固定部130Aの透過光源131が第1の光源装置の例であり、揺動部130Bが第1の光学装置の例であり、測定光が第2の光の例であり、投光部320の測定光源321が第2の光源装置の例であり、パターン付与部110およびフィルタユニット150が第2の光学装置の例であり、受光部120が撮像装置の例である。
また、レンズユニット160の複数の対物レンズ161が光学系の例であり、ステージ駆動装置141が撮像視野位置移動部の例であり、レンズユニット160の焦点距離調整機構163および焦点距離調整駆動部165が焦点位置移動部の例であり、PC200の操作部250が操作装置の例であり、制御基板170が制御装置の例であり、筐体101が第1の筐体の例であり、電源装置310が電源装置の例であり、顕微鏡装置500が顕微鏡装置の例である。
また、筐体301が第2の筐体の例であり、複数の支柱106および台座107が設置部材の例であり、支持体10が支持体の例であり、複数の弾性部材106dが弾性部材の例であり、Z方向が一方向の例であり、2つのサイドフレーム13が第1および第2の板状部材の例であり、ベースフレーム12、ステージフレーム11、およびアッパーフレーム16がそれぞれ第3、第4および第5の板状部材の例である。
また、導光部材330が導光部材の例であり、背面部101bが背面部の例であり、光コネクタ111が光接続部の例であり、ミラー113が反射部材の例であり、光変調素子112が反射型光変調素子の例であり、フィルタユニット150がフィルタ装置の例であり、筐体101の前部開口OP2が開口の例であり、前面蓋103が蓋部材の例であり、前面蓋検出器S2が開閉検出器の例であり、投光部320の遮光機構323が遮光装置の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の構成要素を用いることもできる。
本発明は、顕微鏡装置に有効に利用することができる。
10 支持体
11 ステージフレーム
12 ベースフレーム
13 サイドフレーム
14 補強フレーム
15 バックフレーム
16 アッパーフレーム
100 測定部
101,301 筐体
101a 前面部
101b 背面部
101c 一側面部
101d 他側面部
101e 上面部
102 上面蓋
102H,103H ヒンジ
103 前面蓋
106 支柱
106d 弾性部材
107 台座
110 パターン付与部
111,324,351,353 光コネクタ
112 光変調素子
113,134,361,362 ミラー
120 受光部
120B 収容ボックス
121 カメラ
122 カラーフィルタ
123 結像レンズ
130 透過光供給部
130A 固定部
130B 揺動部
131 透過光源
132 絞り調整部
133 透過光学系
135 コンデンサレンズ
140 ステージ
141 ステージ駆動装置
150 フィルタユニット
151 フィルタキューブ
151a フレーム
151b 励起フィルタ
151c ダイクロイックミラー
151d 吸収フィルタ
152 フィルタターレット
153 フィルタターレット駆動部
160 レンズユニット
161 対物レンズ
162 レンズターレット
163 焦点距離調整機構
163p レンズ支持板
164 レンズターレット駆動部
165 焦点距離調整駆動部
170 制御基板
200 PC
210 CPU
220 ROM
230 RAM
240 記憶装置
250 操作部
300 測定光供給部
309 開口
310 電源装置
320 投光部
321 測定光源
322 減光機構
323 遮光機構
330,352 導光部材
340 排熱装置
350 透過光投光部
360 光路切替装置
363 ミラー駆動部
370 駆動回路
400 表示部
500 顕微鏡装置
cp1 離間位置
DF 被写界深度
np1 正規位置
OA 観察軸
OP1 上部開口
OP2 前部開口
S 測定対象物
S1 揺動部検出器
S2 前面蓋検出器
sp1,sp2,sp3 部分
WR1,WR2,WR11 配線

Claims (8)

  1. 対象物が載置されるステージと、
    第1の光を発生する第1の光源装置と、
    前記ステージに載置された対象物に前記第1の光源装置により発生される第1の光を照射する第1の光学装置と、
    第2の光を発生する第2の光源装置と、
    前記ステージに載置された対象物に前記第2の光源装置により発生される第2の光を照射する第2の光学装置と、
    対象物に第1の光が照射された場合に対象物を透過する第1の光を受光することにより対象物を撮像し、対象物に第2の光が照射された場合に対象物から放出される蛍光を受光することにより対象物を撮像するように構成された撮像装置と、
    前記第2の光学装置から対象物に向かう第2の光を集光するとともに、対象物を透過する第1の光および対象物から放出される蛍光を前記撮像装置に導く光学系と、
    前記撮像装置による対象物の撮像視野位置を移動させる撮像視野位置移動部と、
    前記光学系の光軸に沿って対象物および前記光学系のうち少なくとも一方を移動させることにより対象物と前記光学系との相対的な距離を変化させることで対象物に対する前記光学系の焦点位置を移動させる焦点位置移動部と、
    使用者により操作され、前記第1の光源装置、前記第1の光学装置、前記第2の光源装置、前記第2の光学装置、前記撮像装置、前記撮像視野位置移動部および前記焦点位置移動部の動作を指令するための操作装置と、
    前記操作装置から与えられる指令に応答して前記第1の光源装置、前記第1の光学装置、前記第2の光源装置、前記第2の光学装置、前記撮像装置、前記撮像視野位置移動部および前記焦点位置移動部を制御する制御装置と、
    前記ステージ、前記第2の光学装置、前記撮像装置、前記光学系、前記撮像視野位置移動部および前記焦点位置移動部を収容する第1の筐体と、
    前記第1の光源装置、前記第1の光学装置、前記第2の光源装置、前記第2の光学装置、前記撮像装置、前記撮像視野位置移動部、前記焦点位置移動部および前記制御装置に電力を供給する電源装置とを備え、
    前記第1の筐体は、前記ステージに載置された対象物および前記撮像装置を含む空間を暗室状態にするように構成され、
    前記第2の光源装置、前記電源装置および前記操作装置は、前記第1の筐体の外部に設けられた、顕微鏡装置。
  2. 前記第1の筐体は、前記制御装置をさらに収容する、請求項1記載の顕微鏡装置。
  3. 前記第1の筐体とは分離して設けられる第2の筐体をさらに備え、
    前記第2の筐体は、前記第2の光源装置および前記電源装置を収容する、請求項1または2記載の顕微鏡装置。
  4. 前記第2の光源装置は、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キセノンランプおよび発光ダイオードの少なくとも1つを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の顕微鏡装置。
  5. 設置部材と、
    前記ステージ、前記第2の光学装置、前記撮像装置、前記光学系、前記撮像視野位置移動部および前記焦点位置移動部を支持する支持体とをさらに備え、
    前記支持体は、前記設置部材上に弾性部材を介して支持され、
    前記第1の筐体は、前記設置部材に接触しないように前記支持体に取り付けられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の顕微鏡装置。
  6. 前記支持体は、互いに対向するように配置され、一方向に延びる第1および第2の板状部材と、
    前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との間で、前記第1の板状部材と第2の板状部材とを連結するように設けられる第3、第4および第5の板状部材とを含み、
    前記第3、第4および第5の板状部材は、前記一方向に直交しかつ前記一方向において前記第4の板状部材が前記第3および第5の板状部材の間に位置するように互いに異なる位置に設けられ、
    前記第4の板状部材には、前記ステージが一体的に設けられる、請求項5記載の顕微鏡装置。
  7. 前記第2の光源装置と前記第1の筐体との間には、前記第2の光源装置により発生される第2の光を前記第2の光学装置へ導く導光部材が設けられ、
    前記第1の筐体は、背面部を有し、
    前記第2の光学装置は、光接続部、反射部材、反射型光変調素子およびフィルタ装置を含み、
    前記光接続部は、前記背面部を通して前記導光部材を接続可能に構成され、前記導光部材から出射される第2の光が前方に向かうように前記導光部材を支持し、
    前記反射部材は、前記光接続部の前方の位置に設けられ、前記導光部材から出射される第2の光を後方に反射するように構成され、
    前記反射型光変調素子は、前記反射部材の後方の位置に設けられ、前記反射部材から反射される第2の光を受けるとともに受光された第2の光を変調しつつ前方に向かって反射するように構成され、
    前記フィルタ装置は、前記反射型光変調素子の前方の位置に設けられ、前記反射型光変調素子から反射される前記第2の光のうち予め定められた波長領域の光を前記ステージに載置された対象物に導くように構成された、請求項1〜6のいずれか一項に記載の顕微鏡装置。
  8. 前記第1の筐体には、前記第2の光学装置および前記光学系のメンテナンス用の開口が形成され、
    前記第1の筐体の前記開口を開閉する蓋部材と、
    前記蓋部材の開閉状態を検出する開閉検出器と、
    前記第2の光源装置により発生される第2の光を前記第2の光学装置へ導く導光状態と前記第2の光源装置により発生される第2の光を前記第2の光学装置へ導かない遮光状態とに移行可能に構成された遮光装置とをさらに備え、
    前記制御装置は、前記開閉検出器の検出に基づいて前記蓋部材が閉状態から開状態に切り替わる際に前記遮光装置を前記導光状態から前記遮光状態に移行させる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の顕微鏡装置。
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