JP5621259B2 - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は顕微鏡装置に関し、特に、顕微鏡における標本の観察環境を向上させることができるようにした顕微鏡装置に関する。
従来のオートフォーカス装置には、オートフォーカス用の光源から射出された参照光を標本上に集光させ、標本において反射した参照光を光検出器において受光し、その受光強度に基づいて、対物レンズの焦点の位置合わせを行うものもある(例えば、特許文献1参照)。このオートフォーカス装置には、反射面を回動させることで、参照光の光路を変更させる板ばねアクチュエータミラーが設けられており、板ばねアクチュエータミラーの反射面を回動させることで、参照光を対物レンズの観察中心(光軸)とは異なる位置に移動させることができる。したがって、標本上における対物レンズの観察視野内に段差があるような場合においても、参照光の結像位置を移動させることにより、安定して対物レンズの焦点の位置合わせを行うことができる。
特開2002−328297号公報
しかしながら、上述した技術では、良好な環境で標本を観察することができない場合があった。例えば、蛍光観察用顕微鏡において、標本の励起波長と、参照光の波長とが近い(ほぼ同じ)場合、参照光が標本を励起してしまい、蛍光が退色したり標本がダメージを受けたりすることになる。ところが観察者は、可視域外の参照光を目視で確認することができないので、どのように板ばねアクチュエータミラーを操作すれば、観察したい標本の観察視野外に参照光を移動させることができるかを知ることができなかった。
また、標本を蛍光観察する場合、標本から発現した蛍光の波長と、参照光の波長とが近いときには、蛍光と参照光とが重なって観察(撮像)されることになるため、観察者が蛍光だけを観察(画像分析)することは困難であった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、顕微鏡での標本の観察環境を向上させることができるようにするものである。
本発明の顕微鏡装置は、標本からの光を対物レンズを介して撮像手段で撮像する観察光学系を備えた顕微鏡と、前記顕微鏡に装着され、前記対物レンズの焦点を前記標本に対する所望の位置に維持させるオートフォーカス装置とを有する顕微鏡装置であって、前記オートフォーカス装置は、前記対物レンズを介して前記標本へ焦点検出用の光を照射するフォーカス用照明光学系と、前記対物レンズを介して、前記標本で反射した反射光を結像するフォーカス用結像光学系とを備え、前記フォーカス用照明光学系は、前記焦点検出用の光の前記標本における照射位置を、前記対物レンズの観察視野内であって、前記撮像手段の観察視野外の領域に変更し、かつ前記照射位置が前記撮像手段の観察視野外に移動されたことにより生じる前記対物レンズの焦点の前記所望の位置に対する位置ずれを補正するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、対物レンズと標本とを一定に保持することができる。特に、本発明によれば、顕微鏡での標本の観察環境を向上させることができる。
本発明を適用した顕微鏡の一実施の形態の構成例を示す図である。 オートフォーカスの原理について説明する図である。 視野内における参照光の像の位置を説明する図である。 蛍光と参照光の波長について説明する図である。 オートフォーカスユニットの構成例を示す図である。 ガラスボトムディッシュについて説明する図である。 顕微鏡の光学系について説明する図である。 観察システムの構成例を示す図である。 オートフォーカスユニットの他の構成例を示す図である。 顕微鏡およびオートフォーカスユニットの機能の構成例を示す図である。 参照光移動処理を説明するフローチャートである。 参照光移動処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
11 顕微鏡, 23 対物レンズ, 27 カメラ, 28 接眼レンズ, 29 励起用光源, 30 オートフォーカスユニット, 61 LED, 62 オフセットレンズ群, 63 ダイクロイックミラー, 64 CCD, 65 フィルタ, 135 電動操作ミラー, 193 絞り, 231 ミラー制御部, 232 ミラー駆動部, 233 制御部, 261 手動操作ミラー, 262 操作部
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した顕微鏡の一実施の形態の構成例を示す図である。
顕微鏡11は、例えば標本に所定の波長の励起光を照射して、標本から発現した蛍光を観察するための蛍光顕微鏡である。顕微鏡11には、電動ステージ21が設けられており、この電動ステージ21上には観察の対象となる標本22が配置される。また、電動ステージ21の図中、下側における標本22と対向する位置には対物レンズ23が設けられており、観察者であるユーザは、顕微鏡11の左下に設けられた対物上下動操作部24を操作することにより、対物レンズ23を図中、上下方向に移動させることができる。
さらに、顕微鏡11の上側には、標本22を明視野観察する場合に、標本22に照明される照明光を射出する照明光学系25が設けられている。照明光学系25から射出された照明光は、照明光学系25の直下に設けられたレンズ26により集光されて、電動ステージ21上に配置された標本22に照射される。また、標本22に照射された照明光は、標本22を透過して観察光となり、その観察光は、対物レンズ23により集光され、図示せぬ光学系を介してカメラ27および接眼レンズ28に入射する。
カメラ27は、対物レンズ23から入射した観察光を光電変換することにより標本22を撮像し、撮像により得られた画像を、図示せぬ装置に供給する。また、対物レンズ23から接眼レンズ28に入射した観察光は、接眼レンズ28により集光されて、標本22の像が結像される。これにより、ユーザは、接眼レンズ28から標本22を観察することができる。また、ユーザは、カメラ27に接続された装置に表示される画像を見ることでも、標本22を観察することができる。
また、顕微鏡11は、標本22を励起するための励起光を射出する励起用光源29、およびオートフォーカスにおける対物レンズ23の移動を制御するための情報を取得するオートフォーカスユニット30を内蔵している。
標本22が蛍光観察される場合、励起用光源29は、励起光を射出して、励起光を図示せぬ光学系および対物レンズ23を介して標本22に照射する。これにより、標本22は蛍光を発現し、標本22から発現した蛍光は、対物レンズ23および図示せぬ光学系を介して、カメラ27および接眼レンズ28に入射する。したがって、ユーザは、カメラ27に接続された装置に表示される画像を見て標本22からの蛍光を観察したり、接眼レンズ28から蛍光を観察したりすることができる。
スリット撮影方式のオートフォーカスユニット30は、例えばオートフォーカスに用いられる近赤外光などの参照光を射出して、参照光を図示せぬ光学系および対物レンズ23を介して標本22に照射する。そして、標本22に照射されて反射された参照光は反射光となり、対物レンズ23および図示せぬ光学系を介してオートフォーカスユニット30に入射するので、オートフォーカスユニット30は、入射した反射光を受光する。そして、顕微鏡11は、オートフォーカスユニット30が受光した反射光の受光強度に基づいて、常に標本22の所望する位置に対物レンズ23の焦点が位置するように、つまり対物レンズ23と標本22との間隔が一定となるように、対物レンズ23を上下方向に移動させる。
なお、オートフォーカスユニット30は、顕微鏡11に設けられているようにしてもよいし、顕微鏡11とは異なる装置とされ、オートフォーカスユニット30が必要に応じて顕微鏡11に装着されるようにしてもよい。
次に、図2を参照して、オフセット方式のオートフォーカスの原理について説明する。
図2に示すように、オートフォーカスユニット30には、参照光を射出する光源としてのLED(Light Emitting Diode)61、参照光を集光するオフセットレンズ群62、集光された参照光を対物レンズ23に入射させるダイクロイックミラー63、反射光を受光するCCD(Charge Coupled Devices)64、および反射光(参照光)と標本22からの蛍光とを透過するフィルタ65が設けられている。
LED61から射出された参照光は、オフセットレンズ群62(凸レンズ,凹レンズからなる望遠鏡系)を介してダイクロイックミラー63に入射する。そして、ダイクロイックミラー63に入射した参照光の一部は、ダイクロイックミラー63において反射されて対物レンズ23に入射する。また、対物レンズ23に入射した参照光は、対物レンズ23により集光され、対物レンズ23上に満たされた液体66を介して、電動ステージ21上に配置されたガラスボトムディッシュ67に入射する。さらに、ガラスボトムディッシュ67に入射した参照光は、ガラスボトムディッシュ67の底に設けられたガラスカバー68の境界面Sにおいて反射する。
すなわち、電動ステージ21の中央には、穴が設けられており、その穴の部分にガラスカバー68が位置し、かつガラスカバー68が対物レンズ23に近接するように、ガラスボトムディッシュ67が電動ステージ21に配置される。そして、ガラスカバー68と対物レンズ23との間の空間は、対物レンズ23とほぼ同じ屈折率のオイルや水などの液体66により満たされている。
また、ガラスボトムディッシュ67内には、例えば培養液が満たされており、ガラスボトムディッシュ67の底に設けられた透明なガラスカバー68上には、標本22としての細胞が接着している。
対物レンズ23は、入射した参照光を集光し、集光した参照光を液体66を介してガラスカバー68に入射させる。ここで、ガラスボトムディッシュ67に満たされた培養液の屈折率とガラスカバー68の屈折率とには、ある程度の差がある。したがってガラスカバー68に入射した参照光は、図中の矢印により示されるように、ガラスカバー68の図中、上側の表面、つまり標本22(培養液)とガラスカバー68との境界面Sにおいて反射する。
参照光がガラスカバー68の境界面Sにおいて反射して反射光となると、反射光は、液体66および対物レンズ23を介してダイクロイックミラー63に入射する。ダイクロイックミラー63は、入射した反射光の一部を反射させてオフセットレンズ群62に入射させるとともに、残りの反射光を透過させてフィルタ65に入射させる。
フィルタ65は、入射した光のうち、標本22から発現した蛍光の波長と同じ波長の光だけを透過させる。したがって、参照光(反射光)が蛍光と同じ波長の場合には、ダイクロイックミラー63からフィルタ65に入射した参照光(反射光)は、フィルタ65を透過して、顕微鏡11に設けられた結像レンズ69に入射する。さらに、結像レンズ69に入射した参照光(反射光)は、結像レンズ69により集光されてカメラ27に入射し、カメラ27により撮像されてしまう。
ここで、対物レンズ23と結像レンズ69との間の光学系は、平行光学系とされる。
一方、ダイクロイックミラー63において反射された参照光(反射光)は、オフセットレンズ群62を介してCCD64に入射する。CCD64は、例えばラインCCDなどからなり、オフセットレンズ群62から入射した参照光(反射光)を受光する。不図示の焦点検出回路は、CCD64からの光電変換信号に基づき、参照光が境界面S上に結像されるように対物レンズ23の移動を制御する。なお、オフセットレンズ群62は凸レンズと凹レンズとからなる望遠鏡光学系から構成されている。
より詳細には、LED61から射出された参照光は、LED61とオフセットレンズ群62との間の光学系においてスリット状(長方形状)の光とされるため、CCD64は、スリット状の反射光を受光する。
そこで、顕微鏡11の不図示の焦点検出回路は、CCD64が反射光を受光することで得られた信号、つまりCCD64の受光面の各画素における受光強度を示す信号に基づいて、対物レンズ23を光軸方向に移動させる。これにより、対物レンズ23は境界面S上を観察することができる。
その後、オフセットレンズ群62を移動させることで、対物レンズ23の焦点位置とオートフォーカスユニット30の光学系の焦点位置との間にオフセットを持たせることができ、標本22の内部を観察できる。オフセットレンズ群62が移動されていない状態(以下、初期状態と称する)において、オートフォーカスユニット30の光学系は、参照光の像の結像位置が対物レンズ23の焦点位置と同じ位置となるようになされている。
この初期状態においては、対物レンズ23の焦点位置および参照光の像の結像位置は境界面S上に位置するが、観察の対象となっている標本22は、境界面Sよりも図中、上側に位置しているため、カメラ27により撮像された画像上において、標本22はぼけて見えることになる。
そこで、オフセットレンズ群62を、オフセットレンズ群62の光軸方向、つまり図中、左右方向に凸凹レンズを相対移動させることで、参照光の像の結像位置を対物レンズ23の光軸方向に移動させ標本22の内部を観察することができる。
また、参照光の像の結像位置と対物レンズ23の焦点位置との距離が所定オフセット量となった状態で、ユーザがオフセットレンズ群62を移動させずに固定しておくと、電動ステージ21を作動して観察ポイントをXY方向に移動した際にガラスボトムディッシュ67が傾いた等の理由により参照光の像の位置がずれたとしても、顕微鏡11により直ちに対物レンズ23が移動されるので、対物レンズ23の焦点は常に標本22上に位置する。
このように常時、オフセット方式のオートフォーカスを作動させた状態において、電動ステージ21を作動し観察ポイントを移動させても、ユーザは、何ら操作を必要とせずに、常にピントの合った標本22を観察(撮像)することができる。
なお、オフセットレンズ群62の配置位置は、図5の位置に限らず、例えば図5のハーフミラー134とレンズ136との間、および/または、ミラー133とレンズ131との間に配置してもよい。
ここで問題となるのが、参照光の像が、対物レンズ23の光軸上に位置すると、図3に示すように、参照光の像は顕微鏡11の視野の中心に位置することになる。なお、図において、領域101は顕微鏡11の視野の領域を示している。
オートフォーカスユニット30には、標本22からの蛍光および反射光を透過するフィルタ65が設けられているため、境界面Sにおいて反射された参照光(反射光)が蛍光の波長に近い帯域波長を有している場合は、対物レンズ23、ダイクロイックミラー63、フィルタ65、および結像レンズ69を介してカメラ27に入射し、カメラ27により蛍光の像および参照光の像が撮像される。したがって、例えば、図4に示すように、標本22(培養細胞103)から発現する蛍光の波長が、参照光の波長と近い場合には、図3の参照光の像102とその一部または全部が重なっている培養細胞103については、その培養細胞103からの蛍光の強度を正しく計測することができなくなってしまう。
なお、図4において、縦方向は標本22から発現する蛍光の相対強度を示しており、横方向は波長を示している。また、曲線K1は、各波長における蛍光の相対強度を示しており、矢印K2は、参照光の波長を示している。
図4では、標本22から発現した蛍光は、630nmから850 nmの範囲の波長の光からなり、蛍光には、波長が700nm前後である光が多く含まれている。また、矢印K2により示されるように参照光の波長は770nmであるので、蛍光には参照光と同じ波長の光が含まれることになる。したがって、図3に示したように、顕微鏡11の視野の中心付近において観察される光には、培養細胞103から発現した蛍光と、参照光とが含まれるため、正しく蛍光の強度を計測することができなくなる。
顕微鏡11の視野である領域101内では、標本22としての培養細胞だけでなく、参照光の像102も観察(撮像)されてしまい、標本22の蛍光像の分析に悪影響を与える。
また、図3では、参照光の像102は、顕微鏡11の視野の中心に位置している。そのため、例えば標本22に照射される励起光の波長が、参照光の波長とほぼ同じである(近い)場合には、参照光の像102の周囲の培養細胞103−1乃至培養細胞103−3がダメージを受けてしまう恐れがある。なお、以下、培養細胞103−1乃至培養細胞103−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に培養細胞103と称する。
そこで、ユーザがよりよい観察環境で標本22を観察することができるように、オートフォーカスユニット30では、参照光の像102、つまり参照光の結像位置を、図3中、上下左右方向の任意の位置に移動させることができるようになされている。
例えば、オートフォーカスユニット30には、図5に示すように、参照光の光路を変更する回動可能な電動操作ミラーが設けられている。なお、図5は、オートフォーカスユニット30のより詳細な構成例を示す図であって、図2のオートフォーカスユニット30を、図2中、上から下方向に見た図を示している。また、図5において、図2における場合と対応する部分には、同一の符号を付してあり、その説明は適宜、省略する。さらに、図5において、一点鎖線は光軸を表している。
オートフォーカスユニット30は、LED61、オフセットレンズ群62、ダイクロイックミラー63、CCD64、フィルタ65(図示せず)、レンズ131、ハーフマスク132、ミラー133、ハーフミラー134、電動操作ミラー135、レンズ136、およびステッピングモータ137から構成される。
レンズ131は、LED61から射出された参照光を視準して平行光に変換し、平行光とされた参照光をミラー133に入射させる。また、レンズ131とミラー133との間には、ハーフマスク132が設けられており、ハーフマスク132は、レンズ131から射出された参照光の半分を遮光する。図5においては、レンズ131から射出された参照光のうち、光軸から下側の部分が遮光されている。
ミラー133は、レンズ131から入射した参照光を反射して、ハーフミラー134に入射させる。ハーフミラー134は、ミラー133から入射した参照光の一部をそのまま透過させてオフセットレンズ群62を介して電動操作ミラー135に入射させる。
電動操作ミラー135は、回動可能なミラーであり、オフセットレンズ群62から入射した参照光を反射してダイクロイックミラー63に入射させる。ダイクロイックミラー63に入射した参照光は、ダイクロイックミラー63により、図中、手前側に反射され、図示せぬ対物レンズ23に入射する。
電動操作ミラー135は、その反射面の中心がオフセットレンズ群62の光軸上に位置し、かつ反射面が、オフセットレンズ群62の光軸に対して45度の角度をなすように配置されており、図示せぬモータ等により駆動されて回動する。例えば、電動操作ミラー135の反射面の中心を通り、その反射面の法線と平行な直線をx軸とし、反射面の中心を通り、オフセットレンズ群62の光軸およびx軸に垂直な直線をz軸とする。また、反射面の中心を通り、x軸およびz軸と垂直な直線をy軸とすると、電動操作ミラー135は、y軸またはz軸を軸として回動する。
したがって、例えば、電動操作ミラー135がz軸を軸として回動すると、電動操作ミラー135により反射される参照光の光路は、図中、上下方向に傾くように変化し、境界面S上における参照光の像の位置も上下方向に移動する。また、例えば、電動操作ミラー135がy軸を軸として回動すると、電動操作ミラー135により反射される参照光の光路は、z軸と平行な方向に傾くように変化し、境界面S上における参照光の像の位置は、左右方向に移動する。
また、境界面Sにおいて反射された参照光は、反射光となってダイクロイックミラー63に入射するが、一部が透過してしまう。ダイクロイックミラー63に反射した反射光は、ダイクロイックミラー63において反射されて電動操作ミラー135に入射する。電動操作ミラー135は、ダイクロイックミラー63から入射した反射光を反射してオフセットレンズ群62に入射させる。
ハーフミラー134は、オフセットレンズ群62から入射した反射光を反射し、レンズ136に入射させる。レンズ136は、ハーフミラー134からの反射光を集光し、CCD64に結像させる。
また、ステッピングモータ137は、オフセットレンズ群62を駆動し、オフセットレンズ群62を光軸方向に移動させる。
このように、電動操作ミラー135を揺動させて参照光の光路を変更することで、参照光の像を目視により確認しながら、CCD64の受光面上の反射光の結像位置を変えることなく、境界面S上における参照光の像を図中、上下左右方向に移動させることができる。したがって、電動操作ミラー135を揺動させて、対物レンズ23のオートフォーカスに何ら支障をきたすことなく、例えば、図3の参照光の像102を、視野の中心からできるだけ遠く標本22のない位置など、視野内の任意の位置に移動させることができる。これにより、少なくとも視野の中心付近にある標本22が参照光によりダメージを受けたり、参照光と、視野の中心付近にある標本22からの蛍光とが重なったりするようなことを防止することができ、標本22の観察環境を向上させることができる。
また、例えば図6に示すように、ガラスボトムディッシュ67のガラスカバーに、予め参照光の像を結像させるための領域を設けるようにしてもよい。なお、図6において、図3における場合と対応する部分には同一の符号を付してある。
図6の上側には、底の部分に、参照光の像を結像させるための領域が設けられたガラスボトムディッシュ67が示されており、図6の下側には、顕微鏡11の視野の領域が示されている。
ガラスボトムディッシュ67の底に設けられたガラスカバー161の図中、上側の表面には、その右端に上側に突出した領域162が設けられている。この領域162には、標本22としての培養細胞が生えにくく、つまり培養細胞が接着されにくくなされている。したがって、ガラスカバー161の上側の表面のうち、領域162には、培養細胞が接着せず、その表面の領域162の左側の部分に培養細胞が接着している。
このように、領域162には培養細胞が接着しないので、図6の下側に示すように、ユーザは、電動操作ミラー135を揺動させて、領域101の中央に位置していた参照光の像102を、矢印A11に示す方向、つまり図中、右方向に領域162内まで移動させる。また、参照光の像102が培養細胞の接着していない領域162内に移動されると、図6の上側における矢印により示されるように、ガラスカバー161の上側の表面のうち、参照光が反射する位置が、その表面の中央付近から領域162に移動する。したがって、参照光は、ガラスボトムディッシュ67に満たされた培養液と、ガラスカバー161の領域162との境界面において反射し、その面が境界面Sとされる。
このようにして、ガラスカバー161の表面に、標本22としての培養細胞を接着させる領域とは別に、参照光の像を結像させるための領域162を設けることで、標本22が参照光によりダメージを受けることを防止することがで、また標本22からの蛍光の強度を正しく計測することができる。これにより、顕微鏡11における標本22の観察環境を向上させることができる。
次に、図7は、顕微鏡11の全体における参照光、反射光、励起光、および蛍光の光路を示す図である。なお、図7において、図1、図2、および図5における場合と対応する部分には、同一の符号を付してあり、その説明は適宜、省略する。また、図において、一点鎖線は光学系の光軸を示している。
図7では、顕微鏡11には、カメラ27の直前に位置する結像レンズ69と、フィルタ65との間に、ダイクロイックミラー191およびミラー192が設けられている。また、励起用光源29と、ダイクロイックミラー191との間には、絞り193が設けられている。
励起用光源29は励起光を射出して、励起光を絞り193を介してダイクロイックミラー191に入射させる。絞り193は、励起用光源29から入射した励起光の一部を遮光して、絞り193を通過する励起光の光量、すなわち励起光の光束の太さを調整する。ダイクロイックミラー191は、絞り193から入射した励起光を反射して、励起光をフィルタ65、ダイクロイックミラー63、および対物レンズ23を介してガラスボトムディッシュ67上の標本22に照射する。
ここで、従来の顕微鏡においては、標本の励起用の励起光は、顕微鏡の視野内にある標本全体に照射されるようになされていたため、標本からの蛍光の波長と参照光の波長とが近い場合には、それらの光を識別することが困難であった。また、標本全体に励起光が照射されるため、特定の標本だけを観察したい場合にも、他の標本にまで励起光が照射されてしまい、観察の対象とはならない標本にダメージを与えてしまう恐れがあった。
そこで、顕微鏡11においては、励起用光源29とダイクロイックミラー191との間に絞り193を設けて、絞り193を通過する励起光の光量を調節することにより、視野内において励起光が照射される範囲、すなわち標本に照射される励起光の光束の太さを適宜、変更することができる。したがって、標本22に無駄に励起光が照射されてしまうことを防止することができる。
また、ダイクロイックミラー191を回動可能とする機構を設けて、ダイクロイックミラー191を回動させるようにしてもよい。ダイクロイックミラー191を回動可能とすると、ダイクロイックミラー191を回動させて励起光の光路を変更し、顕微鏡11の視野内、つまりガラスカバー68上における励起光が照射される位置を任意の位置に移動させることができる。したがって、ユーザは、カメラ27により撮像された画像、または接眼レンズ28を見ながら、励起光の照射される位置、すなわち蛍光が観察される位置や、参照光の像の位置を自由に移動させて、それらの光を明確に識別することができる。
また、ガラスカバー68上の標本22に励起光が照射されると、標本22は蛍光を発現する。発現された蛍光は、対物レンズ23を介してダイクロイックミラー63に入射する。さらに、LED61から射出された参照光も境界面Sにおいて反射されて反射光となり、対物レンズ23を介してダイクロイックミラー63に入射する。
すなわち、LED61から射出された参照光は、レンズ131およびミラー133を介してハーフミラー134に入射する。さらに、ハーフミラー134を透過した参照光がオフセットレンズ群62、電動操作ミラー135、ダイクロイックミラー63、および対物レンズ23を介して境界面Sに入射する。そして、境界面Sにおいて反射された参照光は、反射光として対物レンズ23を介してダイクロイックミラー63に入射する。
ダイクロイックミラー63は、対物レンズ23から入射した蛍光を透過させてフィルタ65に入射させる。また、ダイクロイックミラー63は、対物レンズ23から戻って来た参照光を反射させて電動操作ミラー135、オフセットレンズ群62、ハーフミラー134、およびレンズ136を介してCCD64に入射させるとともに、対物レンズ23から戻って来た参照光の一部を透過させてフィルタ65に入射させる。
ここで、ダイクロイックミラー63において反射された参照光は、電動操作ミラー135およびオフセットレンズ群62を介してハーフミラー134に入射する。
フィルタ65は、ダイクロイックミラー63から入射した蛍光および反射光を透過させてダイクロイックミラー191に入射させる。ダイクロイックミラー191は、フィルタ65からの蛍光および参照光を透過させてミラー192に入射させる。なお、より詳細には、ダイクロイックミラー191とミラー192との間には、蛍光および参照光の一部を反射させて接眼レンズ28に入射させるとともに、蛍光および参照光の一部を透過させてミラー192に入射させるダイクロイックミラーが設けられている。したがって、そのダイクロイックミラーからの蛍光および参照光を接眼レンズ28が集光して、それらの光の像を結像させるので、ユーザは、接眼レンズ28から蛍光および参照光の像を観察することになる。
ミラー192は、ダイクロイックミラー191から入射した蛍光および参照光を反射して結像レンズ69を介してカメラ27に入射させる。顕微鏡11に接続された図示せぬ装置には、カメラ27において撮像された画像が表示されるので、ユーザは、その画像を見ることで、蛍光および参照光の像を観察することができる。
また、電動操作ミラー135を回動させると、参照光の光路は変化するので、境界面S上の参照光の像の位置は視野の中心の位置から移動する。例えば、図7においては、電動操作ミラー135が回動することにより、参照光の像194は、視野の中心(光軸と境界面Sとの交点の位置)から、図中、左側にずれた位置に結像されている。
参照光の像194の位置が視野の中心からずれると、ダイクロイックミラー63上の反射光が入射する位置も変化するので、カメラ27の受光面における反射光の像の位置も変化する。図7では、参照光の像194が境界面S上に結像される場合、参照光は境界面Sにおいて反射されて、対物レンズ23乃至結像レンズ69を介してカメラ27に入射し、参照光(反射光)の像195がカメラ27の受光面上に結像されている。この参照光の像195は、カメラ27の受光面の中心(光軸と受光面との交点の位置)から、図中、下側にずれた位置に結像されている。したがって、境界面S上の参照光の像の位置が移動すると、カメラ27の受光面上における参照光の像の位置も移動し、ユーザは、撮像された画像上において、移動された参照光の像を観察することができる。
さらに、顕微鏡11において、ダイクロイックミラー63は、参照光(反射光)と同じ波長の光の一部を反射するとともに、参照光と同じ波長の光の一部、つまり残りの反射されなかった光をそのまま透過させる。また、ダイクロイックミラー63は、蛍光と同じ波長の光、および励起光と同じ波長の光をそのまま透過させる。例えば、励起光の波長と参照光の波長とが同じである場合には、参照光(励起光)の一部は、ダイクロイックミラー63において反射され、残りの光はダイクロイックミラー63を透過する。
また、フィルタ65は、参照光(反射光)と同じ波長の光、蛍光と同じ波長の光、および励起光と同じ波長の光だけを透過させ、他の波長の光を吸収する。さらに、ダイクロイックミラー191は、励起光と同じ波長の光を反射し、蛍光と同じ波長の光および参照光(反射光)と同じ波長の光をそのまま透過させる。なお、励起光の波長と、参照光の波長とが同じである場合には、ダイクロイックミラー191は、励起光および参照光の一部を反射するとともに、残りの光(励起光および参照光の一部)を透過させる。
さらに、以上において説明した顕微鏡11は、例えば、図8に示す観察システムに適用することができる。図8において、観察システムは、顕微鏡11、ミラー操作部221、パーソナルコンピュータ222、およびモニタ223から構成される。また、オートフォーカスユニット30には、ミラー制御部231およびミラー駆動部232が設けられている。
ミラー操作部221は、例えば電動操作ミラー135を回動させるためのコントローラなどからなり、ユーザの操作に応じた信号をオートフォーカスユニット30のミラー制御部231に供給する。例えば、ユーザが、ミラー操作部221を操作して、電動操作ミラー135の回動を指示すると、ミラー操作部221からミラー制御部231には、ユーザの操作に応じた信号が供給される。すると、ミラー制御部231は、ミラー操作部221からの信号に応じて、ミラー駆動部232を制御し、電動操作ミラー135の回動を制御する。ミラー駆動部232は、ミラー制御部231の制御の基に、電動操作ミラー135を駆動して回動させる。
また、パーソナルコンピュータ222は、ユーザにより操作され、ユーザの操作に応じて、顕微鏡11の動作を制御する。例えば、パーソナルコンピュータ222は、顕微鏡11に設けられた制御部233に、オートフォーカスの入り切りを指示したり、LED61の点灯を指示したりする。また、例えばパーソナルコンピュータ222は、カメラ27に標本22の撮像を指示する。
顕微鏡11の制御部233は、パーソナルコンピュータ222の指示に応じて、LED61を制御し、LED61から参照光を射出させたり、CCD64から供給された、反射光の撮像により得られた信号に基づいて、対物レンズ23の移動を制御したりする。すなわち、制御部233は、CCD64からの信号に基づいて、参照光の像が境界面S上に結像されるように、対物レンズ23を光軸方向に移動させる。
また、カメラ27は、パーソナルコンピュータ222の指示に応じて、入射した蛍光や参照光(反射光)の像を撮像し、撮像により得られた画像をパーソナルコンピュータ222に供給する。パーソナルコンピュータ222は、カメラ27から供給された画像を、接続されているモニタ223に供給して画像を表示させる。
このような観察システムによれば、ユーザは、モニタ223に表示される顕微鏡11の視野の画像を見ながら、ミラー操作部221を操作して、電動操作ミラー135を回動させ、参照光の像の位置を任意の位置に移動させることができる。また、ユーザは、パーソナルコンピュータ222または顕微鏡11を操作して、絞り193を動作させ、標本22に照射される励起光の範囲(光束の太さ)を調整したりすることができる。
なお、以上においては、オートフォーカスユニット30に、モータ等により駆動される電動操作ミラー135を設けると説明したが、ユーザが操作部を操作することにより手動で回動させることのできる回動ミラーを設けるようにしてもよい。
そのような場合、例えば、オートフォーカスユニット30は、図9に示すように構成される。なお、図9において、図5における場合と対応する部分には、同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
図9に示すオートフォーカスユニット30には、図5の電動操作ミラー135に替えて手動操作ミラー261が設けられており、また、手動操作ミラー261を回動させるための操作部262も設けられている。
操作部262は、ユーザにより操作され、ユーザの操作に応じて、手動操作ミラー261を回動させる。例えば、手動操作ミラー261の反射面の中心を通り、その反射面の法線と平行な直線をx軸とし、反射面の中心を通り、オフセットレンズ群62の光軸およびx軸に垂直な直線をz軸とする。また、反射面の中心を通り、x軸およびz軸と垂直な直線をy軸とすると、手動操作ミラー261は、操作部262によりy軸またはz軸を軸として回動される。
手動操作ミラー261は、その反射面の中心がオフセットレンズ群62の光軸上に位置し、かつ反射面が、オフセットレンズ群62の光軸に対して45度の角度をなすように、オフセットレンズ群62と、ダイクロイックミラー63との間に配置されている。手動操作ミラー261は、操作部262により回動され、オフセットレンズ群62から入射した参照光を反射してダイクロイックミラー63に入射させるとともに、ダイクロイックミラー63から入射した反射光を反射してオフセットレンズ群62に入射させる。
また、上記図5の実施形態の変形例として、オートフォーカスユニット30にオフセットレンズ群62が設けられないようにしてもよい。
具体的には、オートフォーカスユニット30は、LED61、ダイクロイックミラー63、CCD64、フィルタ65(図示せず)、レンズ131、ハーフマスク132、ミラー133、ハーフミラー134、電動操作ミラー135、およびレンズ136が設けられている点において、図5のオートフォーカスユニット30と一致し、オフセットレンズ群62およびステッピングモータ137が設けられていない点において異なる。
したがって、LED61から射出された参照光は、レンズ131およびミラー133を介してハーフミラー134に入射し、さらにミラー133からハーフミラー134に入射した参照光の一部がハーフミラー134を透過して、電動操作ミラー135に入射する。また、ダイクロイックミラー63から電動操作ミラー135に入射した反射光は、電動操作ミラー135において反射されてハーフミラー134に入射する。
また、オートフォーカスユニット30には、オフセットレンズが設けられていないので、電動操作ミラー135が回動されていない状態において、参照光の像の位置は、対物レンズ23の焦点の位置と同じ位置となり、参照光の像は、対物レンズ23の光軸方向には移動されない。
さらに、以上においては、電動操作ミラー135を設けて参照光の像の位置を移動させると説明したが、電動操作ミラー135を設けずに、ダイクロイックミラー63を回動させることで、境界面S上における参照光の像の位置を移動させるようにしてもよい。
また、フィルタ65は、ダイクロイックミラー63とダイクロイックミラー191との間に限らず、ダイクロイックミラー191とミラー192との間に設けられるようにしてもよいし、ミラー192と結像レンズ69との間に設けられるようにしてもよい。
以上のように、オートフォーカスユニット30に参照光の光路を変更させる電動操作ミラー135または手動操作ミラー261を設けるようにしたので、境界面S上における参照光の像の位置を移動させることができる。しかも、標本22に対向して設けられた対物レンズ23と、カメラ27または接眼レンズ28との間の光学系に、境界面Sにおいて反射された参照光である反射光の波長の光を透過させるフィルタ65を設けたので、ユーザは、顕微鏡11の視野内において参照光の像を観察することができる。したがって、ユーザは参照光の像を見ながら、その像の位置を視野内の任意の位置に移動させることができ、これにより、顕微鏡11における標本22の観察環境を向上させることができる。
ところで、顕微鏡11では、対物レンズ23のオートフォーカス制御に用いられる参照光は、フィルタ65により可視化されるため、ユーザは、標本22とともに参照光の像を目で確認し、参照光を任意の位置に移動させることができる。
例えば、参照光が標本22に照射されると標本22がダメージを受けてしまい、標本22から発現する蛍光の劣化が生じるため、参照光を観察対象となる標本22の領域外に移動させれば、標本22の観察環境をより向上させることができる。
具体的には、参照光を顕微鏡11の観察視野内の領域であって、かつカメラ27の観察視野外の領域に移動させればよい。
すなわち、対物レンズ23の有効視野は、例えば半径22乃至25mmの円形の領域であり、この領域が顕微鏡11の観察視野となる。つまり、顕微鏡11の観察視野は、ユーザが接眼レンズ28から観察することのできる標本22の領域である。これに対して、カメラ27の観察視野は、顕微鏡11の観察視野の領域内の一部の領域とされ、対物レンズ23の有効視野(倍率)の大きさと、カメラ27が有する撮像素子の受光面の大きさとから定まる。例えばカメラ27の観察視野は、6.6mm×8.8mmの矩形の領域とされる。
したがって、参照光を顕微鏡11の観察視野内であり、かつカメラ27の観察視野外となる領域に移動させれば、少なくともカメラ27の観察視野内の標本22は、参照光による影響を受けることはない。また、この場合、ユーザは、カメラ27により撮像された標本22の画像上では、参照光の像を確認することはできないが、接眼レンズ28からは参照光の像を確認することができる。なお、以下、標本22上の領域であって、顕微鏡11の観察視野内、かつカメラ27の観察視野外となる領域を退避領域とも称する。
ところが、参照光を顕微鏡11の観察視野の中心からより離れた位置に移動させると、参照光の光路は対物レンズ23の光軸からより離れた位置に移動するため、対物レンズ23の収差により、参照光の結像位置にずれが生じてしまう。すると、対物レンズ23の焦点位置から参照光の結像位置までの距離にずれが生じて、オートフォーカスにより対物レンズ23が移動されてしまい、標本22にピントが合わなくなってしまう。
そこで、参照光の移動前の対物レンズ23の位置を記録しておき、その位置を利用して、参照光の移動により生じる標本22へのピントのずれを補正するようにしてもよい。そのような場合、顕微鏡11およびオートフォーカスユニット30は、図10に示すように構成される。
図10は、顕微鏡11およびオートフォーカスユニット30の機能の構成例を示す図である。なお、図10において、図1における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
顕微鏡11には、パーソナルコンピュータ301が接続され、顕微鏡11の制御部311は、パーソナルコンピュータ301からの指示や、オートフォーカスユニット30からの指示に応じて、顕微鏡11全体の動作を制御する。
例えば、制御部311は、位置検出部312に対物レンズ23の位置を検出させたり、対物レンズ23を、対物レンズ23の光軸方向(以下、Z方向と称する)に移動させたりする。位置検出部312は、例えば、リニアエンコーダなどからなり、対物レンズ23のZ方向の位置を検出し、その検出結果を示す位置情報を制御部311に供給する。
パーソナルコンピュータ301は、カメラ27に標本22を撮像させて、撮像により得られた画像をカメラ27から取得して表示したり、ユーザの操作に応じて、制御部311に顕微鏡11の動作の制御を指示したりする。
オートフォーカスユニット30には、対物レンズ23のオートフォーカス制御の入り切りを指示するときに操作されるオートフォーカススイッチ313と、参照光を移動させるときに操作される参照光移動スイッチ314が設けられている。オートフォーカス制御部315は、オートフォーカススイッチ313の操作に応じて、オフセットレンズ制御部316にオフセットレンズ群62の移動を指示したり、制御部311に対物レンズ23の移動を指示したりして、オートフォーカス制御を行う。
また、オートフォーカス制御部315は、参照光移動スイッチ314の操作に応じて、ミラー制御部317に電動操作ミラー135の回動を指示し、ミラー制御部317は、その指示に応じて電動操作ミラー135を回動させ、参照光の光路を振る。
さらに、オートフォーカス制御部315は、参照光の移動前後における対物レンズ23の位置の差分を求める差分算出部321、その差分からオフセットレンズ群62を移動させるべき移動量を算出する移動量算出部322、および対物レンズ23の焦点位置を検出する焦点検出回路323を備えている。
焦点検出回路323は、CCD64に接続されており、CCD64からの光電変換信号に基づいて対物レンズ23の焦点位置を検出し、オートフォーカス制御部315は、その検出結果に基づいて、制御部311に対物レンズ23の移動を指示する。
ユーザが標本22を蛍光観察しようとする場合、ユーザは、パーソナルコンピュータ301を操作して、標本22の画像の表示を指示する。すると、パーソナルコンピュータ301は、ユーザの操作に応じて制御部311に、標本22への励起光の照射を指示し、制御部311は、その指示に応じて励起用光源29から励起光を射出させる。
励起用光源29からの励起光が標本22に照射され、標本22から蛍光が発現すると、カメラ27は、標本22からの蛍光を受光することで標本22を撮像し、撮像により得られた画像をパーソナルコンピュータ301に供給する。
このようにして、パーソナルコンピュータ301が標本22の画像を取得して表示すると、ユーザは、標本22にピントを合わせるためにオートフォーカススイッチ313を操作し、オートフォーカス制御の開始を指示する。すると、オートフォーカスユニット30および顕微鏡11は、オートフォーカス制御を行いながら参照光を移動させ、標本22へのピントのずれを補正する処理である参照光移動処理を開始する。
以下、図11のフローチャートを参照して、参照光移動処理について説明する。
ステップS11において、オートフォーカス制御部315は、対物レンズ23のオートフォーカス制御をオンする。すなわち、オートフォーカススイッチ313からオートフォーカス制御部315に、ユーザの操作に応じた信号が供給されるとオートフォーカス制御が開始される。
オートフォーカス制御部315は、焦点検出回路323による焦点位置の検出結果に基づいて、制御部311に対物レンズ23の移動を指示する。制御部311は、対物レンズ23の焦点が標本22上に位置するように、対物レンズ23を移動させる。
なお、ユーザの操作等により、オフセットレンズ群62の移動が指示された場合には、オートフォーカス制御部315は、オフセットレンズ制御部316にオフセットレンズ群62の移動を指示する。そして、オフセットレンズ制御部316は、その指示に応じてステッピングモータ137を駆動させ、オフセットレンズ群62を移動させる。
このようにしてオートフォーカス制御が開始されると、対物レンズ23の焦点が標本22上に位置し、標本22にピントが合った状態となる。なお、この状態において、参照光は、顕微鏡11の観察視野の領域の中心に位置するようになされている。また、以下、顕微鏡11の観察視野の領域の中心の位置を、視野中心位置とも称する。
標本22の観察開始直後は、参照光が視野中心位置あるので、ユーザは、参照光移動スイッチ314を操作して、参照光の退避領域への移動を指示する。
これにより、参照光移動スイッチ314からオートフォーカス制御部315には、ユーザの操作に応じた信号が供給され、この信号に応じてオートフォーカス制御部315は、制御部311に対物レンズ23のZ方向の位置を示す位置情報を要求する。すると、制御部311は、位置検出部312に対物レンズ23の位置の検出を指示する。
ステップS12において、位置検出部312は、対物レンズ23の位置を検出し、その位置を示す位置情報を、制御部311を介してオートフォーカス制御部315に供給する。なお、以下、参照光が移動される前、つまり参照光が視野中心位置にある状態で検出された対物レンズ23のZ方向の位置を、基準位置とも称する。
ステップS13において、オートフォーカス制御部315は、位置検出部312からの位置情報を保持する。そして、オートフォーカス制御部315は、ミラー制御部317に、電動操作ミラー135の回動を指示する。
ステップS14において、ミラー制御部317は、参照光の像を標本22上の視野中心位置から退避領域に移動させるための電動操作ミラー135の回動角度を求める。すなわち、ミラー制御部317は、予め記録している対物レンズ23の倍率と、カメラ27の撮像素子の受光面の大きさ(面積)とに基づいて、視野中心位置から退避領域までの距離を求める。換言すれば、標本22をカメラ27で観察する場合における、標本22の観察光学系の観察倍率に基づいて、参照光の移動距離が求められる。さらに、ミラー制御部317は、求められた距離から、その距離だけ参照光を移動させるために必要な、電動操作ミラー135を回動させるべき回動角度を求める。
例えば、第2対物の焦点距離が200mmであり、倍率がMである対物レンズ23の視野内で、参照光をx(μm)だけ移動させると、参照光の標本22への入射角度は、角度θ=Arctan(x/(200/M))だけ変化する。したがって、角度θの半分の角度だけ電動操作ミラー135を傾ければ(回動させれば)、参照光の標本22への入射角度がθだけ変化し、参照光を対物レンズ23の視野内でx(μm)だけ移動させることができる。
ミラー制御部317は、標本22の観察光学系の観察倍率に基づいて、参照光の移動距離xを求めると、次式(1)を計算して、電動操作ミラー135の回動角度θ’を求める。
θ’=0.5×Arctan(x/(200/M)) ・・・(1)
ステップS15において、ミラー制御部317は、求めた回動角度だけ電動操作ミラー135を回動させて、参照光を退避領域に移動させる。参照光が移動すると、対物レンズ23の収差により、Z方向に対して参照光の結像位置にずれが生じる。すると、オートフォーカス制御により、対物レンズ23が移動されて、標本22にピントが合っていない状態となる。
ここで、対物レンズ23のZ方向の位置が、ステップS12において検出された基準位置となれば、標本22にピントが合った状態となる。そこで、対物レンズ23が、オートフォーカス制御部315に保持されている位置情報に示される基準位置に移動されるように、オフセットレンズ群62が移動される処理が行われる。
すなわち、オートフォーカス制御部315は、制御部311に位置情報を要求し、制御部311は、その要求に応じて、位置検出部312に対物レンズ23の位置の検出を指示する。すると、ステップS16において、位置検出部312は、対物レンズ23のZ方向の位置を検出し、その検出結果を示す位置情報を、制御部311を介してオートフォーカス制御部315に供給する。
ステップS17において、差分算出部321は、オートフォーカス制御部315が保持している参照光移動前の位置情報と、新たに位置検出部312から取得した、参照光移動後の位置情報とを用いて、基準位置を基準とする対物レンズ23の移動した距離を求める。すなわち、対物レンズ23のZ方向の位置の差分が求められる。
ステップS18において、移動量算出部322は、差分算出部321により求められた位置の差分を用いて、オフセットレンズ群62を移動させるべき移動量を求める。
例えば、移動量算出部322は、対物レンズ23の位置の差分の値と、その値に対して予め実測により求められた、オフセットレンズ群62を移動させるべき移動量とが対応付けて記録されているオフセットテーブルを保持している。移動量算出部322は、保持しているオフセットテーブルを参照して、差分算出部321により求められた位置の差分に対応付けられている移動量を読み出すことで、オフセットレンズ群62を移動させるべき移動量を求める。
この移動量だけオフセットレンズ群62が移動されれば、参照光の移動により生じた、対物レンズ23の焦点から標本22までの距離のずれが補正され、オートフォーカス制御により、標本22に対物レンズ23のピントが合う状態となる。オートフォーカス制御部315は、移動量算出部322により求められた移動量だけオフセットレンズ群62が移動されるように、オフセットレンズ制御部316に、オフセットレンズ群62の移動を指示する。
ステップS19において、オフセットレンズ制御部316は、オートフォーカス制御部315の指示により指示された移動量だけ、オフセットレンズ群62を移動させる。このようにしてオフセットレンズ群62が移動されると、対物レンズ23の焦点が、標本22上に位置していない状態であると、焦点検出回路323により検知される。すると、オートフォーカス制御により、対物レンズ23が基準位置に移動されて、標本22にピントが合った状態となり、パーソナルコンピュータ301には、標本22にピントが合った鮮明な画像が表示される。
このように、オフセットレンズ群62を移動させて、対物レンズ23の位置を、参照光の光路を振る直前の基準位置に維持することは、参照光の移動前後において、標本22にピントが合うように、対物レンズ23の焦点位置を維持することである。
パーソナルコンピュータ301に、カメラ27により撮像された標本22の画像が表示され、ユーザが標本22の蛍光観察を終えると、例えば、ユーザは標本22を取り換えたり、顕微鏡11での観察自体を終了させたりするために、参照光移動スイッチ314を操作する。すなわち、参照光が視野中心位置に戻るように操作がなされ、その操作に応じた信号が、参照光移動スイッチ314からオートフォーカス制御部315に供給される。
ステップS20において、オートフォーカス制御部315は、参照光移動スイッチ314からの信号に応じて、オートフォーカス制御をオフし、ミラー制御部317に参照光の移動を指示する。
ステップS21において、ミラー制御部317は、オートフォーカス制御部315の指示に応じて電動操作ミラー135を回動させ、参照光を視野中心位置に移動させる。さらに、オートフォーカス制御部315は、保持している位置情報に基づいて、制御部311に、対物レンズ23の基準位置への移動を指示する。
ステップS22において、制御部311は、オートフォーカス制御部315の指示に従って対物レンズ23を基準位置に移動させ、参照光移動処理は終了する。
このようにして、顕微鏡11およびオートフォーカスユニット30は、参照光を退避領域に移動させるとともに、対物レンズ23の焦点位置が、参照光の移動前の位置で維持されるように、オフセットレンズ群62を移動させる。これにより、参照光をカメラ27の観察視野外に移動させて標本22がダメージを受けることを防止するとともに、参照光の移動に伴うピントのずれを補正することができ、顕微鏡11の観察環境を向上させることができる。
なお、パーソナルコンピュータ301または顕微鏡11が、オフセットテーブルを用いて、オフセットレンズ群62を移動させるべき移動量を求めるようにしてもよい。
また、オフセットテーブルを用いずにオフセットレンズ群62を少しずつ移動させ、対物レンズ23の位置が基準位置となった時点で、オフセットレンズ群62の移動を停止するようにしてもよい。
そのような場合において行われる参照光移動処理を、図12のフローチャートを参照して説明する。なお、ステップS51乃至ステップS55の処理のそれぞれは、図11のステップS11乃至ステップS15の処理のそれぞれと同様であるため、その説明は省略する。すなわち、これらの処理により、オートフォーカス制御がオンされて、参照光が退避領域に移動される。
ステップS56において、オフセットレンズ制御部316は、オートフォーカス制御部315の指示に応じて、予め定められた移動量だけオフセットレンズ群62を移動させる。ここで、オフセットレンズ群62を移動させる方向は、例えば、最後に取得された対物レンズ23の位置情報により示される位置と、基準位置とから定められる。なお、これらの2つの位置に基づいて、オフセットレンズ群62の移動量が定められるようにしてもよい。
このようにしてオフセットレンズ群62が移動されると、対物レンズ23の焦点が、標本22上に位置していない状態であると焦点検出回路323により検知されて、オートフォーカス制御により、対物レンズ23が移動される。
また、オフセットレンズ群62が移動されると、オートフォーカス制御部315は、制御部311に位置情報を要求し、制御部311は、その要求に応じて、位置検出部312に対物レンズ23の位置の検出を指示する。
ステップS57において、位置検出部312は、対物レンズ23のZ方向の位置を検出し、その検出結果を示す位置情報を、制御部311を介してオートフォーカス制御部315に供給する。
ステップS58において、オートフォーカス制御部315は、オフセットレンズ群62を移動させるか否かを判定する。すなわち、オートフォーカス制御部315は、新たに位置検出部312から取得した位置情報に示される位置と、保持している位置情報に示される基準位置とを比較する。そして、オートフォーカス制御部315は、それらの位置が一致している場合、対物レンズ23の焦点が標本22上に位置し、標本22にピントが合っている状態になったとして、オフセットレンズ群62を移動させないと判定する。
ステップS58において、オフセットレンズ群62を移動させると判定された場合、まだ標本22にピントが合っていないので、処理はステップS56に戻り、上述した処理が繰り返される。
一方、ステップS58において、オフセットレンズ群62を移動させないと判定された場合、参照光の移動により生じたピントのずれが補正されたので、処理はステップS59に進む。その後、ステップS59乃至ステップS61の処理が行われるが、これらの処理は、図11のステップS20乃至ステップS22と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS61の処理が行われて、対物レンズ23が基準位置に移動されると、参照光移動処理は終了する。
このようにして、顕微鏡11およびオートフォーカスユニット30は、参照光を退避領域に移動させるとともに、対物レンズ23の焦点位置が、参照光の移動前の位置で維持されるように、少しずつオフセットレンズ群62を移動させる。これにより、参照光をカメラ27の観察視野外に移動させて標本22がダメージを受けることを防止するとともに、参照光の移動に伴うピントのずれを補正することができ、顕微鏡11の観察環境を向上させることができる。
なお、以上においては、オフセットレンズ群62を移動させて、参照光の移動により生じる対物レンズ23と標本22との距離のずれを補正すると説明したが、CCD64が標本22からの反射光を受光して得られる信号に基づいて補正されるようにしてもよい。
CCD64が標本22からの反射光を受光して得られる信号を、検出信号と呼ぶこととすると、CCD64の受光面における検出信号の分布強度と、その分布強度の分割位置および分割比とに基づいて、オートフォーカス制御時の対物レンズ23の移動量が求まる。
そこで、焦点検出回路323は、検出信号の分布強度の分割位置または分割比を変更することによって、対物レンズ23の焦点位置を擬似的に移動させ、オートフォーカス制御により、対物レンズ23の焦点が標本22上に位置するようにする。
また、オートフォーカススイッチ313および参照光移動スイッチ314は、オートフォーカスユニット30に限らず、顕微鏡11に設けられていてもよい。例えば、参照光移動スイッチ314が、電動ステージ21に設けられた、標本22の入ったガラスボトムディッシュ67を固定する把持部などに設けられるようにしてもよい。この場合、ユーザは、観察に用いるガラスボトムディッシュ67を交換するときに、簡単に参照光移動スイッチ314の操作を行うことができる。
さらに、オートフォーカスユニット30は、スリット投影式のオートフォーカス制御を行うものであってもよい。そのような場合、例えば、図5に示したオートフォーカスユニット30のLED61と、レンズ131との間にスリットが配置され、スリット状の参照光が標本22に照射されることになる。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

Claims (10)

  1. 標本からの光を対物レンズを介して撮像手段で撮像する観察光学系を備えた顕微鏡と、
    前記顕微鏡に装着され、前記対物レンズの焦点を前記標本に対する所望の位置に維持させるオートフォーカス装置
    を有する顕微鏡装置において、
    前記オートフォーカス装置は、
    前記対物レンズを介して前記標本へ焦点検出用の光を照射するフォーカス用照明光学系と、
    前記対物レンズを介して、前記標本で反射した反射光を結像するフォーカス用結像光学系
    を備え、
    前記フォーカス用照明光学系は、前記焦点検出用の光の前記標本における照射位置を、前記対物レンズの観察視野内であって、前記撮像手段の観察視野外の領域に変更し、かつ前記照射位置が前記撮像手段の観察視野外に移動されたことにより生じる前記対物レンズの焦点の前記所望の位置に対する位置ずれを補正するように構成されている
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
  2. 請求項1に記載の顕微鏡装置において、
    前記フォーカス用照明光学系は、
    前記焦点検出用の光の前記標本における照射位置を、前記対物レンズの光軸方向と垂直な方向に沿って移動させるための照射光路変更手段と、
    前記焦点検出用の光の前記標本における照射位置を、前記対物レンズの光軸方向に沿って移動させるためのオフセット光学系と
    を備え、
    前記照射光路変更手段は、前記焦点検出用の光の前記標本における照射位置を、前記対物レンズの観察視野内であって、前記撮像手段の観察視野外の領域に変更し、
    前記オフセット光学系は、前記位置ずれを補正する
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
  3. 請求項2に記載の顕微鏡装置において、
    前記照射光路変更手段は、前記フォーカス用照明光学系と前記フォーカス用結像光学系の共通光路内に配置されている
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の顕微鏡装置において、
    前記オフセット光学系が、前記焦点検出用の光の前記撮像手段の観察視野外の領域への移動前後における前記対物レンズの位置の差分に対応する移動量だけ移動されることで、前記位置ずれが補正される
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
  5. 請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の顕微鏡装置において、
    前記照射光路変更手段は、前記対物レンズと前記オフセット光学系との間に配置されている
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
  6. 請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の顕微鏡装置において、
    前記照射光路変更手段および前記オフセット光学系は、前記対物レンズから射出される平行光束の光路上に配置されている
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
  7. 請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載の顕微鏡装置において、
    前記照射光路変更手段は、
    前記焦点検出用の光を反射する反射面と、
    前記反射面の中心を通り、前記反射面の法線に垂直な直線を軸として前記反射面を回動させる回動制御手段と
    を有する
    ことを特徴とする顕微鏡装置
  8. 請求項2乃至請求項7の何れか一項に記載の顕微鏡装置において、
    前記照射光路変更手段は、前記観察光学系の観察倍率に基づいて、前記焦点検出用の光に対する、前記照射位置の設定のための制御量を算出する
    ことを特徴とする顕微鏡装置
  9. 請求項2乃至請求項8の何れか一項に記載の顕微鏡装置において、
    前記照射光路変更手段は、前記観察光学系の観察倍率に基づいて、前記焦点検出用の光の振り角を算出する
    ことを特徴とする顕微鏡装置
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の顕微鏡装置において、
    前記顕微鏡は蛍光顕微鏡であり、前記オートフォーカス装置は、前記顕微鏡の前記撮像手段が前記標本を撮像している間、フォーカス動作している
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
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