JP2014534645A - 熱パッド、熱パッドを製造する方法、放熱装置および電子装置 - Google Patents

熱パッド、熱パッドを製造する方法、放熱装置および電子装置 Download PDF

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Abstract

本発明の実施形態は、熱パッド、熱パッドを製造する方法、放熱装置、および電子デバイスを開示する。熱パッドは、熱伝導性シート状基板であって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する、熱伝導性シート状基板と、熱伝導性コーティングであって、当該コーティングは可撓性有機化合物から形成され、当該有機化合物はシート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上に被覆され、または、有機化合物はシート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上に被覆される、熱伝導性コーティングとを含む。本発明の実施形態において提供される熱パッド、熱パッドを製造する方法、放熱装置、および電子デバイスにおいて、熱伝導性可撓性有機化合物が、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。

Description

本発明は電子デバイスの分野に関し、より詳細には、電子デバイスの分野における熱パッド、熱パッドを製造する方法、放熱装置および電子デバイスに関する。
電子デバイス内で動作するチップによって生成される熱は、一般に放熱器を使用して外部に放散される必要がある。微視的な視点から見れば、チップと放熱器との間の接触界面には相当の粗さが存在し、チップと放熱器との間の接触界面には熱接触抵抗を低減するために熱界面(サーマルインタフェース)材料を充填する必要がある。熱界面材料は一般に、熱伝導性シリコーン、熱パッド、熱ゲル、相変化熱伝導性材料、熱伝導性両面テープなどを含む。種々の適用シナリオにおいて、熱伝導率が異なる種々のタイプの熱界面材料が使用され得る。
熱伝導は、原子、分子および自由電子などの微細粒子の無秩序なランダム運動に関連する物理過程である。ポリマー材料は、均一かつ高密度の秩序だった結晶構造または電荷担体を欠くため、その熱伝導性は乏しい。現在、ポリマー材料の熱伝導性を改善するための2つの主要な方法が利用可能であり、これは第1には、共役構造を有するポリアセチレンまたはポリアニリンまたはポリピロールなどの導電性の高い構造ポリマー材料を調製し、またはポリマー結晶化度を向上させて、フォノンの熱伝導メカニズムを使用することによって熱伝導の目的を達成すること、次に、導電性の高い充填剤を基板に添加することによってフィラータイプのポリマー複合材料を調製することである。実際の工業用途においては、熱伝導性ポリマー材料は、通常、熱伝導性フィラーを有機基板に添加することによって調製されている。
熱パッドおよび熱ゲルは両方とも、熱伝導性フィラーをポリマー有機樹脂内に均一に分布させるために、熱伝導性フィラーを有機樹脂内に添加した後に、一定の条件下で重合した結果として形成される熱伝導性複合材料である。シート状の熱導電性複合材料が一般に熱パッドと呼ばれ、ゲル状の熱導電性複合材料が一般に熱ゲルと呼ばれる。熱パッドおよび熱ゲルは柔軟で可撓性であり、特定の圧力を受けてそれらの最初の厚さから一定の割合まで圧縮することができるため、これによって熱放射コンポーネントと放熱コンポーネントとの間の組立て公差を補償し、それらの間の組立て間隙を充填することができ、それによって熱放射コンポーネントから放熱コンポーネントまで熱が伝達される。
熱パッドおよび熱ゲルなどのフィラータイプのポリマー複合材料について、それらの熱伝導率の向上は、主に、充填剤の熱伝導率、基板内の充填剤の分布、および、充填剤と基板との間の相互作用に依存する。
充填剤粒子の含有量が相対的に小さいとき、粒子は基板内に均一に分離して分布しており、粒子間の接触の機会は相対的に少ない。それゆえ、粒子は基板によって包囲されて「島」構造を形成し、その構造において充填剤は分散相であり、ポリマー材料は連続相である。熱伝導率が高い充填剤であっても、複合材料の熱伝導率の向上には殆ど寄与しない。ポリマー複合材料の熱伝導率は、より多数の熱伝導性フィラーを添加し、熱伝導性フィラーを適切に分布させ、熱伝導性フィラーのより多くの粒子の間で接触を実施して熱伝導経路を形成することによって向上させることができる。
電子デバイスの高密度化および小型化の傾向にともなって、チップおよび回路基板は電力密度がより高くなっており、複数のチップが放熱のために同じ放熱器を共有することが多くなっている。異なるチップは異なる高さおよび高さ公差を有するため、同じ放熱器が取り付けられるとき、チップと放熱器との間には幾らかの間隙が存在する。一般に、間隙を充填し、公差を吸収し、熱伝導機能を適切に達成するには柔軟で可撓性の熱界面材料が必要とされる。
しかしながら、ポリマー複合材料を形成するために熱伝導性フィラーが有機樹脂基板に添加および混合される状況においては、熱伝導率が高いことは一般に、適用可能性が高いことと相反する。実際の適用において、熱パッドの重要な性能は、圧縮性である。熱伝導率が高いということは熱伝導性フィラーの含有量が高いことを意味し、熱パッドの圧縮率が低くなる。熱パッドの圧縮率が低くなることによって、同じ公差が補償されるときの圧縮応力が高くなり、これによって回路基板およびその構成要素に損傷を与える可能性がある。実際の適用において、熱ゲルの重要な性能は、適用可能であることである。熱伝導性が高いということは熱伝導性フィラーの含有量が高いことを意味し、熱ゲルの粘性が過度に高くなる。熱ゲルの粘性が過度に高くなると、ゲルディスペンスプロセスを通じて熱ゲルを塗布させることが困難になり、大量に工業処理することが実行不可能になる。
それゆえ、電子デバイス内の熱放射コンポーネントの電力密度が絶えず上昇していることによって、基板の電力密度が絶えず上昇しており、それによって、熱界面材料の熱伝導性に更に高い要件が課されている。従来技術において製造されている熱パッドおよび熱ゲルはもはや、いくつかの高性能電子デバイスの放熱要件を満たしておらず、熱放射コンポーネントと放熱器との間の過度な温度上昇が放熱におけるボトルネックになってきている。この場合、高い圧縮性を確保することを前提として、柔軟で可撓性のある熱界面材料の熱伝導率を向上させ続けることが必要である。
本発明の実施形態は、熱パッドが高い熱伝導率および高い圧縮率を有するような、熱パッド、熱パッドを製造する方法、放熱装置および電子デバイスを提供する。
第1の態様において、本発明の実施形態は、熱パッドを提供する。熱パッドは、熱伝導性シート状基板であって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板と、熱伝導性コーティングであって、当該コーティングは可撓性有機化合物から形成され、当該有機化合物はシート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上に被覆され、または、有機化合物はシート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上に被覆される、熱伝導性コーティングとを含む。
第1の態様の第1の可能な実施様式において、熱パッドの熱伝導率は3W/mK以上であり、または熱パッドの熱伝導率は3W/mK〜5W/mKの範囲内に入り、または熱パッドの熱伝導率は5W/mK〜15W/mKの範囲内に入り、または熱パッドの熱伝導率は、15W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。
第1の態様の第2の可能な実施様式において、熱パッドのショア硬度はショアA 60以下であり、または熱パッドのショア硬度はショアOO 60以下である。
第1の態様の第3の可能な実施様式において、50%圧縮率の下での熱パッドの圧縮応力は100psi以下であり、または50%圧縮率の下での熱パッドの圧縮応力は150psi以下であり、または50%圧縮率の下での熱パッドの圧縮応力は250psi以下である。
第1の態様または第1の態様の第1〜第3の可能な実施様式に及ぶ可能な実施様式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第4の可能な実施様式において、シート状基板の熱伝導率は2W/mK以上であり、またはシート状基板の熱伝導率は5W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。
第1の態様または第1の態様の第1〜第3の可能な実施様式に及ぶ可能な実施様式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第5の可能な実施様式において、シート状基板の多孔率は50%以上であり、またはシート状基板の多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入る。
第1の態様または第1の態様の第1〜第3の可能な実施様式に及ぶ可能な実施様式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第6の可能な実施様式において、シート状基板の多孔質メッシュ構造は金属材料または炭素材料から作製される。
第1の態様の第6の可能な実施様式を参照すると、第1の態様の第7の可能な実施様式において、シート状基板は膨張性グラファイトシート、発泡金属シート、またはグラフェンフォームシートである。
第1の態様または第1の態様の第1〜第3の可能な実施様式に及ぶ可能な実施様式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第8の可能な実施様式において、有機化合物の熱伝導率は0.5W/mK〜6W/mKの範囲内に入り、または有機化合物の熱伝導率は1W/mK〜3W/mKの範囲内に入る。
第1の態様または第1の態様の第1〜第3の可能な実施様式に及ぶ可能な実施様式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第9の可能な実施様式において、コーティングのショア硬度はショアOO 60以下であり、またはコーティングのショア硬度はショアOO 30以下である。
第1の態様または第1の態様の第1〜第3の可能な実施様式に及ぶ可能な実施様式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第10の可能な実施様式において、シート状基板の表面上に被覆されるコーティングの厚さは1μm〜0.5mmの範囲内に入る。
第1の態様の第7の可能な実施様式を参照すると、第1の態様の第11の可能な実施様式において、シート状基板は膨張性グラファイトシートであり、膨張性グラファイトシートの密度は0.1g/cm〜0.25g/cmの範囲内に入り、シート状基板の多孔率は89.0%〜96.0%の範囲内に入り、熱パッドの熱伝導率は5W/mK〜25W/mKの範囲内に入る。
第1の態様の第7の可能な実施様式を参照すると、第1の態様の第12の可能な実施様式において、シート状基板は発泡銅シートであり、発泡銅シートの多孔率は90.0%〜98.0%の範囲内に入り、発泡銅シートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入り、またはシート状基板はグラフェンフォームシートであり、グラフェンフォームシートの多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入り、グラフェンフォームシートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入る。
第2の態様において、本発明の実施形態は、熱パッドを製造する方法を提供する。方法は、熱伝導性シート状基板を用意するステップであって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有するステップと、熱伝導性かつ可撓性の有機化合物を用意するステップと、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップとを含む。
第2の態様の第1の可能な実施様式において、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップは、多層構造を有する多層シート状基板を形成するようにシート状基板を巻くかまたは重ねるステップと、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、第1の熱パッドブランクを形成するステップと、第1の熱パッドブランクの熱伝導方向に沿って第1の熱パッドブランクを切断して、熱パッドを形成するステップとを含む。
第2の態様の第2の可能な実施様式において、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップは、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、第2の熱パッドブランクを形成するステップと、多層構造を有する第3の熱パッドブランクを形成するように第2の熱パッドブランクを巻くかまたは重ねるステップと、第3の熱パッドブランクの熱伝導方向に沿って第3の熱パッドブランクを切断して、熱パッドを形成するステップとを含む。
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施様式もしくは第2の可能な実施様式を参照すると、第2の態様の第3の可能な実施様式において、シート状基板の熱伝導率は2W/mK以上であり、または熱パッドの熱伝導率は5W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施様式もしくは第2の可能な実施様式を参照すると、第2の態様の第4の可能な実施様式において、シート状基板の多孔率は50%以上であり、またはシート状基板の多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入る。
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施様式もしくは第2の可能な実施様式を参照すると、第2の態様の第5の可能な実施様式において、シート状基板の多孔質メッシュ構造は金属材料または炭素材料から作製され、または、シート状基板は膨張性グラファイトシート、発泡金属シート、またはグラフェンフォームシートである。
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施様式もしくは第2の可能な実施様式を参照すると、第2の態様の第6の可能な実施様式において、有機化合物の熱伝導率は0.5W/mK〜6W/mKの範囲内に入り、または有機化合物の熱伝導率は1W/mK〜3W/mKの範囲内に入る。
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施様式もしくは第2の可能な実施様式を参照すると、第2の態様の第7の可能な実施様式において、有機化合物が固体化された後の有機化合物のショア硬度はショアOO 60以下であり、または、有機化合物が固体化された後の有機化合物のショア硬度はショアOO 30以下である。
第3の態様において、本発明の実施形態は、放熱装置を提供する。放熱装置は、放熱コンポーネントと、放熱コンポーネントと熱放射コンポーネントとの間に配置される、本発明の一実施形態による熱パッド、または本発明の一実施形態において開示されている方法に従って製造される熱パッドとを含む。
熱パッドは、熱伝導性シート状基板であって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する、熱伝導性シート状基板と、熱伝導性コーティングであって、当該コーティングは可撓性有機化合物から形成され、当該有機化合物はシート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上に被覆され、または、有機化合物はシート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上に被覆される、熱伝導性コーティングとを含む。
熱パッドを製造する方法は、熱伝導性シート状基板を用意するステップであって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有するステップと、熱伝導性かつ可撓性の有機化合物を用意するステップと、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップとを含む。
第4の態様において、本発明の実施形態は、電子デバイスを提供する。電子デバイスは、熱放射コンポーネントと、放熱コンポーネントと、熱放射コンポーネントと放熱コンポーネントとの間に配置されている、本発明の一実施形態による熱パッド、または本発明の一実施形態において開示されている方法に従って製造される熱パッドとを含む。
熱パッドは、熱伝導性シート状基板であって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する、熱伝導性シート状基板と、熱伝導性コーティングであって、当該コーティングは可撓性有機化合物から形成され、当該有機化合物はシート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上に被覆され、または、有機化合物はシート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上に被覆される、熱伝導性コーティングとを含む。
熱パッドを製造する方法は、熱伝導性シート状基板を用意するステップであって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有するステップと、熱伝導性かつ可撓性の有機化合物を用意するステップと、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップとを含む。
上記の技術的解決策に基づいて、本発明の実施形態において提供される熱パッド、熱パッドを製造する方法、放熱装置、および電子デバイスにおいて、熱伝導性可撓性有機化合物が、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率ならびに高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態による熱パッドの概略断面図である。 本発明の一実施形態による熱パッドを製造する方法の概略フローチャートである。 本発明の一実施形態による熱パッドを製造する方法の別の概略フローチャートである。 本発明の一実施形態による熱パッドを製造する方法の別の概略フローチャートである。 本発明の一実施形態による放熱装置の概略構造図である。 本発明の一実施形態による電子デバイスの概略構造図である。
以下、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明瞭かつ完全に説明する。明らかに、説明する実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、一部分に過ぎない。創発的な試みなしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るものとする。
図1は、本発明の一実施形態による熱パッド100の概略断面図である。図1に示されるように、熱パッド100は、
熱伝導性シート状基板110であって、当該シート状基板110は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する、熱伝導性シート状基板と、
熱伝導性コーティング120であって、当該コーティング120は可撓性有機化合物から形成される、熱伝導性コーティングとを含み、
有機化合物はシート状基板110の内部を充填するか、またはシート状基板110の表面上に被覆される。
本発明の実施形態において提供される熱パッドにおいて、熱伝導性可撓性有機化合物は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮性を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
本発明の実施形態において、厚さ方向とは、その上にシート状基板が配設される平面に垂直な方向であることを理解されたい。図1に示すように、シート状基板110の厚さ方向はz方向である。本発明の実施形態におけるシート状基板の圧縮率は、一態様においては、シート状基板が厚さ方向において外部圧縮力を受けるとシート状基板は圧縮されるように厚さ方向において折れようとするため、シート状基板の材料の脆性に依存し、別の態様においては、圧縮率はシート状基板の多孔質メッシュ構造に依存し得る。
本発明の実施形態において、シート状基板は、厚さ方向に垂直な他の方向においても圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有してもよいこと、すなわち、シート状基板はより圧縮性で熱伝導性であるように多孔質空間メッシュ構造を有してもよいことを理解されたい。たとえば、本発明の実施形態において、シート状基板は、膨張性グラファイトシート、発泡金属シート、グラフェンフォーム(気泡)シートなどであってもよい。さらに、本発明の実施形態は実施例によって説明されるが、本発明の実施形態はその実施例には限定されないことを理解されたい。
それゆえ、本発明の実施形態によるシート状基板から作製される熱パッドは圧縮性が高く、それによって、複数のチップが放熱器を共有する状況において、熱パッドを形成するシート状基板は、高さの差、または異なるチップ間のさまざまな公差を充填するように折れ、それによって、熱放射装置と放熱器との間の完全な接触を実現し、構成要素間の放熱を向上させ、加えて、本発明の実施形態に基づく熱パッドは高い熱伝導率を有し、これも構成要素間の放熱を大幅に向上させる。
具体的には、本発明の実施形態によれば、熱伝導率および圧縮率の両方が高いシート熱パッドを製造することができる。シート状基板は、グラファイトおよびグラフェンなどの、熱伝導率が非常に高い材料から作製されてもよく、シート状基板を形成する多孔質構造が相互に接続される。それゆえ、球状アルミナが熱伝導性フィラーとして使用される、既存の普及している手法と比較して、本発明の実施形態におけるシート状基板は本質的に、熱伝導率に関して優れた利点を有する。別の態様において、シート状基板自体が多孔質構造であるため、密度および細孔サイズを適切に設計することにより高い圧縮率を容易に達成することができる。全体的に見て、本発明の実施形態に基づく熱パッドは従来技術における高い熱伝導率の性能ボトルネックを打破し、15W/mKまたはさらには30W/mK以上の圧縮性のシート状熱パッドを製造することができる。
本発明の実施形態に基づく熱パッドは、電子デバイス内の高出力熱放射コンポーネントの放熱ボトルネックを克服することができるだけでなく、より重要なことに、放熱器の構造設計を単純化して組立て難度を低減し、放熱器の製造費用を低減し、長期信頼性を高めることもできる。
さらに、本発明の実施形態によれば、シート状基板は、有機樹脂とともに容易に複合成形され、大量生産に適した原材料として使用される。特に、低密度膨張性グラファイトが、シート状基板として使用される。低密度膨張性グラファイト基板の費用は熱伝導性フィラーとして使用されている球状アルミナの費用の10分の1よりも低いため、低密度膨張性グラファイト基板は、熱伝導率が非常に高い圧縮性熱パッドをコスト効率的に製造するのに使用することができる。
本発明の実施形態において、本発明の実施形態に基づく熱パッドは、熱界面材料(Thermal Interface Material)であることを理解されたい。熱界面材料は、熱伝導性界面材料または界面熱伝導性材料としても知られており、集積回路(Integrated Circuit、略して「IC」)パッケージおよび電子デバイスの放熱に一般に使用される材料である。この材料は主に、熱伝導抵抗を低減するように、2つの材料が一緒になる、または接触するときに生成される表面上の微小空洞または粗い細孔を充填するために使用される。さらに、工業界において、熱パッドは熱シリコーンシート、熱シリコーンパッド、断熱パッド、ソフト熱パッドなどと呼ばれる場合もあることを理解されたい。
高い熱伝導率および高い圧縮率に起因して、本発明の実施形態における熱パッドは、熱放射コンポーネントと放熱器の表面との間の組立て間隙が0.1mmよりも大きいときに熱を伝導するために界面を充填するのに適しており、複数のチップが同じ放熱器を使用する用途シナリオなどの、熱放射コンポーネントと放熱器との間の組立て公差が±0.1mm以上である用途シナリオに特に適している。
本発明の実施形態における熱パッドは、従来技術における既存の熱界面材料の技術的原理とはまったく異なっている。従来技術においては、より高い熱伝導率を達成するために熱伝導性フィラーがポリマー基板に添加される。本発明の実施形態においては、熱パッドは、厚さ方向において、可撓性かつ熱伝導性の有機化合物を、圧縮性多孔質メッシュ構造を有するシート状基板の内部または表面上に添加することによって生成される。たとえば、本発明の実施形態において、シート状熱伝導性材料は、可撓性かつ熱伝導性の有機樹脂を、連続的に熱を伝導するメッシュ構造を有する可撓性かつ圧縮性の基板に添加することによって作製される。
本発明の実施形態に基づく熱パッドの高い圧縮率および高い熱伝導率を達成するために、一態様において、シート状基板が、熱伝導率および圧縮率が高い必要があり、別の態様において、コーティングを形成する有機化合物が、熱伝導率および圧縮率が高い必要がある。以下、熱パッドを形成するシート状基板および有機化合物を説明する。
本発明の実施形態において、基板は最終的にシート状熱伝導材料を作製するために使用されるため、基板自体がシートとして作成されてもよく、本発明のいくつかの実施形態において、長いシート状基板をさらにロール状に巻いてよく、これは大量生産に非常に適しており、それによって製造費用を低減する。シート状基板と有機化合物との間の相溶性が熱パッドを作製するための基礎である。有機化合物の相溶性は、シート状基板を形成する材料の固有の特徴、および、細孔構造および細孔壁に関する表面処理に大きく依存する。
本発明の実施形態に基づく熱パッドの熱伝導率および圧縮率は、厚さ方向に圧縮可能な多孔質メッシュ構造に大きく依存する。シート状基板が以下の特性を有するとき、高い熱伝導率および高い圧縮率の両方を達成することができる。
(1)シート状基板が多孔質構造であり、シート状基板の内部で細孔が密に配置されている。細孔のサイズ、密集度および数が基板の圧縮率および熱伝導率に影響を与える。一般に、細孔が多くなると、シート状基板は圧縮性が高くなる。
(2)微視的な視点から、少なくともシート状基板の厚さ方向において隣接し合う細孔の壁が、相互接続されて連続的に熱を伝導するメッシュ構造(連続的熱伝導メッシュ構造)が形成される。好ましくは、シート状基板の厚さ方向において、および厚さ方向に垂直な方向において、シート状基板は上から下までの連続的熱伝導メッシュ構造を有することができる。シート状基板が、その上で熱が主に自由電子によって伝導される、熱伝導率が高い金属または炭素材料などの材料から作製されているとき、シート状基板は高い熱伝導率を有することができる。
(3)シート状基板が多孔質構造であり、圧縮性である。
具体的には、本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板110の熱伝導率は2W/mK(ワット毎メートルK)以上である。たとえば、シート状基板110の熱伝導率は、2W/mK、3W/mK、4W/mK、5W/mK、6W/mK、7W/mK、8W/mK、10W/mK、13W/mK、16W/mK、19W/mK、21W/mK、24W/mK、27W/mK、または30W/mKである。任意選択的に、シート状基板110の熱伝導率は3W/mK以上である。
任意選択的に、シート状基板110の熱伝導率は3W/mK〜5W/mKの範囲内に入り、またはシート状基板110の熱伝導率は5W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。たとえば、シート状基板110の熱伝導率は5W/mK〜10W/mKの範囲内に入り、またはシート状基板110の熱伝導率は10W/mK〜15W/mKの範囲内に入り、またはシート状基板110の熱伝導率は15W/mK〜20W/mKの範囲内に入り、またはシート状基板110の熱伝導率は20W/mK〜25W/mKの範囲内に入り、またはシート状基板110の熱伝導率は25W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。
本発明の実施形態において、「A〜Bの範囲内に入る」という用語は、「A以上」かつ「B以下」であることを意味することを理解されたい。本発明の実施形態において、種々の機器によって、または種々の方法を使用することによって測定される物理量の具体的な値はわずかに異なることがあり、または一定の変換関係に起因することがあることも理解されたい。本発明の実施形態において提供されている機器によって、または方法を使用することによって測定された値が各物理量の値の例として使用されるが、本発明の実施形態はそれらの例には限定されない。
本発明の実施形態において、シート状基板110の熱伝導率は30W/mK以上であってもよく、これが本発明の実施形態に対する限定を構成すべきではないことも理解されたい。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板110の多孔率は50%以上である。たとえば、シート状基板110の多孔率は55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99.8%である。任意選択的に、シート状基板の多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入る。たとえば、シート状基板110の多孔率は80.0%〜85.0%の範囲内に入り、またはシート状基板110の多孔率は85.0%〜90.0%の範囲内に入り、またはシート状基板110の多孔率は90.0%〜95.0%の範囲内に入り、またはシート状基板110の多孔率は95.0%〜99.8%の範囲内に入る。
本発明の実施形態において、多孔率とは、シート状基板の総体積に対するシート状基板内部の細孔の体積の百分率を指し、シート状基板の多孔率Pは以下の式(1)によって表すことができる。
P=(V−V)/V×100%=(1−ρ/ρ)×100% (1)
上記の式中、Vは、シート状基板ならびにその開いた細孔および閉じた細孔全体を含む、シート状基板の自然状態における体積を示し、Vはシート状基板の完全に詰まった体積を示し、ρは、シート状基板ならびにその開いた細孔および閉じた細孔全体を含む、シート状基板の自然状態における密度を示し、ρはシート状基板の完全に詰まった密度を示す。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板110の細孔サイズは60PPI〜150PPIの範囲内に入る。たとえば、シート状基板の細孔サイズは70PPI、80PPI、90PPI、100PPI、110PPI、120PPI、130PPI、または140PPIである。任意選択的に、シート状基板の細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入り、またはシート状基板の細孔サイズは100PPI〜110PPIの範囲内に入る。本発明の実施形態において、シート状基板の細孔サイズは150PPI以上であってもよく、これが本発明の実施形態に対する限定を構成すべきではないことは理解されたい。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板110の多孔質メッシュ構造の材料は金属材料または炭素材料である。たとえば、シート状基板110の多孔質メッシュ構造は、銅、アルミニウム、銀、炭素、グラファイトなどである。任意選択的に、シート状基板110は膨張性グラファイトシート、発泡金属シート、またはグラフェンフォームシートである。以下、シート状基板が、膨張性グラファイトシート、発泡金属シート、またはグラフェンフォームシートであると仮定して、シート状基板110から形成される熱パッド100を説明する。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板は膨張性グラファイトシートであり、膨張性グラファイトシートの密度は0.1g/cm〜0.25g/cmの範囲内に入り、シート状基板110の多孔率は89.0%〜96.0%の範囲内に入り、熱パッド100の熱伝導率は5W/mK〜25W/mKの範囲内に入る。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板110は発泡銅シートであり、発泡銅シートの多孔率は90.0%〜98.0%の範囲内に入り、発泡銅シートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入る。
あるいは、シート状基板110はグラフェンフォームシートであり、グラフェンフォームシートの多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入り、グラフェンフォームシートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入る。
本発明の実施形態において、炭素材料またはグラファイト材料は炭素ベースの非金属固体材料であり、炭素材料は基本的に非黒鉛炭素から形成され、グラファイト材料は基本的に黒鉛炭素から形成される。簡潔にするために、炭素材料およびグラファイト材料を等しく炭素材料と呼ぶ。
多孔質シート状基板は粗い表面を有し、被着工程においてシート状基板は破砕される場合があり、いくつかのシート状基板は剥離する場合がある。それゆえ、シート状基板は、たとえシート状基板の熱伝導率が高く圧縮率が高くても、熱界面材料として直接に使用することはできない。それゆえ、熱伝導性シート状基板の被着の欠点を克服し、それによって界面接触抵抗を低減し且つ被着工程における基板の剥離を防止するために、ポリマーなどの、表面に含浸する有機化合物を熱伝導性シート状基板と混合する必要がある。
熱伝導性シート状基板と混合される有機化合物は、有機化合物から作られたシート状熱パッドが熱伝導性シート状基板の圧縮率を大幅に損なうことがないように、固体化した後に十分に可撓性である必要がある。一定の熱伝導率を有する熱伝導性有機化合物は、固体化した後に非常に柔軟である必要があり、さらに、一定のチキソトロピーを有し硬度が低い必要がある。具体的には、有機化合物は固体化する前はいくらか流動可能である必要があるが、加熱によって、または紫外線(UltraViolet、略して「UV」)によってなどの様式で固体化させることができる。熱伝導性シート状基板の熱伝導率を高めるために、一定の熱伝導率を有する充填剤ポリマー樹脂を使用してもよい。
異なる化学式に従って設計された充填剤ポリマー樹脂は、固体化した後の熱伝導率、流動性、および圧縮率が異なる場合がある。本発明の実施形態の重要な要件は、ポリマー樹脂などの有機化合物は固体化した後に圧縮性が高い必要があることである。固体化した後に圧縮性が高いそのようなポリマー樹脂は、一般に、Tg点温度(ガラス形成転移温度)がポリマー樹脂の実際の使用温度よりも低いという特性を有する。たとえば、Tgは80℃以下である。任意選択的に、Tgは−30℃以下である。任意選択的に、固体化された充填剤ポリマー樹脂(一般に熱伝導性有機化合物と称される)のショア硬度はショアOO 60よりも低く、任意選択的に、ショアOO 25よりも低い必要がある。
具体的には、本発明の実施形態において、有機化合物の熱伝導率は0.5W/mK〜6W/mKの範囲内に入る。たとえば、有機化合物の熱伝導率は0.5W/mK〜1W/mKの範囲内に入り、または有機化合物の熱伝導率は1W/mK〜2W/mKの範囲内に入り、または有機化合物の熱伝導率は2W/mK〜4W/mKの範囲内に入り、または有機化合物の熱伝導率は4W/mK〜6W/mKの範囲内に入る。任意選択的に、有機化合物の熱伝導率は1W/mK〜3W/mKの範囲内に入る。たとえば、有機化合物の熱伝導率は1W/mK〜2W/mKの範囲内に入り、または有機化合物の熱伝導率は2W/mK〜3W/mKの範囲内に入る。
たとえば、有機化合物の熱伝導率は、0.8W/mK、1.2W/mK、1.6W/mK、2.0W/mK、2.4W/mK、2.8W/mK、3.2W/mK、3.6W/mK、4.0W/mK、4.4W/mK、4.8W/mK、5.2W/mK、5.6W/mK、または6W/mKである。
本発明の実施形態において、有機化合物の熱伝導率は6W/mK以上であってもよく、これが本発明の実施形態に対する限定を構成すべきではないことも理解されたい。
本発明の実施形態において、任意選択的に、コーティング120のショア硬度はショアOO 60以下である。たとえば、コーティング120のショア硬度は、ショアOO 55、ショアOO 50、ショアOO 45、ショアOO 40、ショアOO 35、ショアOO 30、ショアOO 25、ショアOO 20、ショアOO 15、ショアOO 10、またはショアOO 5である。任意選択的に、コーティング120のショア硬度はショアOO 30以下である。たとえば、コーティング120のショア硬度はショアOO 20以下である。
本発明の実施形態において、任意選択的に、有機化合物はシリコーン樹脂系である。有機化合物の詳細な技術的実施態様については、従来技術における熱パッドおよび熱ゲルを参照してもよい。任意選択的に、有機化合物はポリアクリル酸、ポリウレタンまたはエポキシ樹脂などである。
本発明の実施形態に基づく熱パッドは、熱放射コンポーネントと放熱コンポーネントとの間に適用可能である。複合熱パッドの熱抵抗を低減する様式は、熱伝導性シート状基板の内部を充填するかまたは熱伝導性シート状基板の表面上を被覆するために可撓性かつ熱伝導性の有機化合物を使用することだけでなく、実際の処理においては、圧縮性かつ熱伝導性のシート状基板の表面上の可撓性かつ熱伝導性の有機化合物の平均厚さを制御することでもある。熱伝導性有機化合物が薄くなるほど、熱伝導性有機化合物によって引き起こされる熱抵抗は低くなり、複合熱パッドの統合熱抵抗も低くなる。熱伝導性シート状基板の一部分は複合熱パッドの表面上に露出されてもよいことを理解されたい。実際の適用において、露出したシート状基板表面は、より低い熱抵抗を達成するために熱放射コンポーネントおよび放熱コンポーネントに直接に接触してもよい。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板110の表面上に被覆されるコーティングの厚さは、1μm〜0.5mmの範囲内に入る。たとえば、シート状基板110の表面上に被覆されるコーティング120の厚さは、1μm〜50μmの範囲内に入り、または、その厚さは50μm〜100μmの範囲内に入り、または、その厚さは100μm〜300μmの範囲内に入り、または、その厚さは300μm〜0.5mmの範囲内に入る。たとえば、シート状基板110の表面上に被覆されるコーティング120の厚さは、2μm、5μm、10μm、30μm、50μm、70μm、100μm、200μm、300μm、または400μmである。
本発明の実施形態において、圧縮性かつ熱伝導性のシート状基板の内部に充填される熱伝導性有機化合物の量は、細孔によって特徴付けられる圧縮性かつ熱伝導性シート状基板における細孔のサイズおよび数、熱伝導性有機化合物の流動性、複合処理条件(一例として真空ポンプの使用、真空の程度および時間)などと強く相関し得る。本発明の実施形態において、圧縮性かつ熱伝導性シート状基板内部の熱伝導性有機化合物の充填度の値範囲は、0を超える値(0は充填しないことを示す)からシート状基板の多孔率に対応する値までであってもよい(充填度がシート状基板の多孔率である場合、シート状基板の内部は完全に充填される)。そのような値範囲は、本発明の実施形態に対する限定と解釈されるべきではない。
本発明の実施形態において、厚さ方向において、圧縮性多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板110が存在し、熱伝導性コーティング120が存在し、この熱伝導性コーティングはシート状基板110の内部を充填するかまたはシート状基板110の表面上に被覆される可撓性有機化合物から形成される。このように、形成された熱パッド100は高い熱伝導率および高い圧縮率を有する。
具体的には、本発明の実施形態において、任意選択的に、熱パッド100の熱伝導率は3W/mK以上である。たとえば、熱パッド100の熱伝導率は、6W/mK、9W/mK、12W/mK、15W/mK、18W/mK、21W/mK、24W/mK、27W/mK、または30W/mKである。任意選択的に、熱パッド100の熱伝導率は3W/mK〜5W/mKの範囲内に入る。
任意選択的に、熱パッド100の熱伝導率は5W/mK〜15W/mKの範囲内に入る。たとえば、熱パッド100の熱伝導率は5W/mK〜10W/mKの範囲内に入り、または熱パッド100の熱伝導率は10W/mK〜15W/mKの範囲内に入る。任意選択的に、熱パッド100の熱伝導率は15W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。たとえば、熱パッド100の熱伝導率は15W/mK〜20W/mKの範囲内に入り、熱パッド100の熱伝導率は20W/mK〜25W/mKの範囲内に入り、または熱パッド100の熱伝導率は25W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。
本発明の実施形態において、任意選択的に、熱パッド100のショア硬度はショアA 60以下である。たとえば、熱パッド100のショア硬度はショアA 20以下である。任意選択的に、熱パッド100のショア硬度はショアOO 60以下である。たとえば、熱パッド100のショア硬度は、ショアOO 55、ショアOO 50、ショアOO 45、ショアOO 40、ショアOO 35、ショアOO 30、ショアOO 25、ショアOO 20、ショアOO 15、またはショアOO 10である。本発明の実施形態はそれに限定されないことを理解されたい。
本発明の実施形態において、任意選択的に、熱パッド100の圧縮応力は50%圧縮率の下で100psi以下である。たとえば、50%圧縮率の下で、熱パッド100の圧縮応力は90psi、80psi、70psi、60psi、50psi、40psi、30psi、20psi、または10psiである。任意選択的に、50%圧縮率の下で、熱パッド100の圧縮応力は150psi以下であり、または、50%圧縮率の下で、熱パッド100の圧縮応力は250psi以下である。
本発明の実施形態において提供される熱パッドにおいて、熱伝導性可撓性有機化合物は、厚さ方向において圧縮性多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
本発明の実施形態において、低密度膨張性グラファイトシートが熱伝導性基板として使用されてもよく、可撓性シリコーン樹脂が基板の内部または表面上を充填し、固体化した後、シリコーン樹脂は熱伝導性シート材料を生成するように成形されることができる。
任意選択的に、膨張性グラファイトシートの密度は0.05g/cm〜0.5g/cmの範囲内に入る。たとえば、膨張性グラファイトシートの密度が0.05g/cmまで減少すると、熱伝導率はより低くなるが圧縮率はより高くなり、膨張性グラファイトシートの密度が0.5g/cmまで増大すると、熱伝導率はより高くなるが圧縮率はより低くなる。たとえば、膨張性グラファイトシートの密度は、0.1g/cm、0.15g/cm、0.2g/cm、0.25g/cm、0.3g/cm、0.35g/cm、0.4g/cm、または0.45g/cmである。
膨張性グラファイトシートの多孔率は、密度に従って計算してもよい。膨張性グラファイトシートの多孔率は80%〜97%の範囲内に入ってもよい。たとえば、膨張性グラファイトシートの密度が0.1g/cmであるとき、多孔率は96%であるとしてもよく、膨張性グラファイトシートの密度が0.2〜0.25g/cmであるとき、多孔率は89%〜91%であるとしてもよい。
特に、黒鉛ウォームとしても知られている膨張性グラファイト自体が、黒鉛微結晶から形成される多孔質材料である。黒鉛微結晶は、黒鉛の層状構造を保有する。シート層に平行な方向において、sp2混成された後、炭素原子はσ結合を通じて3つの隣接する炭素原子と結合し、平坦なメッシュ構造に配列され、微結晶間の結合力は弱く、微結晶はファンデルワールス力によってともに結合されている。酸化およびインターカレーションによって、自然片状黒鉛が、黒鉛層間化合物(GIC)を形成する。一定の高温にさらされた後、黒鉛層間化合物は膨張する。微結晶の間隔が、グラファイトシートに垂直なC軸方向に沿って、サイズが数百倍に膨張して虫状の膨張性黒鉛を形成するまで急速に拡張する。膨張性黒鉛は膨張性黒鉛または黒鉛ウォームとして知られており、黒鉛は元のフレーク形状から虫状に変化して非常に良好な断熱層を形成する。膨張性黒鉛は膨張系における炭素源であるとともに断熱層でもあり、実質的に熱を断絶させることができ、熱の放射が低く、質量損失が低く、火中のガスの放出が低いことを特徴とする。膨張性黒鉛は既存の成熟した材料であるが、本発明は膨張性黒鉛の付着に関して従来技術(分離、吸着、または研磨して熱伝導性フィラーとしてのフレークにする)とは異なり、虫状膨張性黒鉛をプレスして、一定の密度および一定の厚さのシート状膨張性黒鉛を生成する。
膨張性黒鉛の熱伝導率に関しては研究がほとんど行われておらず、膨張性黒鉛の熱伝導率を利用することはほとんどない。従来技術において、膨張性黒鉛はプレスされて可撓性グラファイトシートになり、グラファイトシートの密度は1.0g/cmよりも大きく、x平面およびy平面における熱伝導率は200W/mKよりも大きく、それによって、グラファイトシートは電子デバイスの局所熱源における熱を伝達するのに使用することができる。しかしながら、そのような可撓性グラファイトシートは圧縮性でない。
本発明の実施形態は、低密度膨張性グラファイトシートを熱伝導性基板として使用する。膨張性グラファイトシートの熱伝導率および圧縮率は、密度に大きく依存するが、プレス方法、黒鉛層間化合物の材料設計、および高温膨張過程も、シート状膨張性黒鉛の熱伝導率および圧縮率に一定の影響を与える。
従来の膨張性黒鉛は、挿入剤として強酸を使用する。SおよびClなどの腐食性物質がそのような膨張性黒鉛を使用する過程において存在し、それによって、これは電子デバイスには適切ではない。硫黄を含まない膨張性黒鉛系が好ましい。従来の膨張性黒鉛の膨張温度は800℃〜1000℃である。高温下では炭素損失が高く、それによって、従来の膨張性黒鉛は、高い熱伝導率を有するシート状膨張性グラファイト基板を作製するのには良好でない。低温膨張過程が好ましい。
たとえば、膨張性グラファイトシートを製造するのにリン酸アンモニウムが補助挿入剤としてしようされると仮定して、本発明の実施形態による熱伝導性シート状基板を作製する方法を下記に説明し、シート状基板は厚さ方向において圧縮性多孔質メッシュ構造を有する。しかしながら、本発明の実施形態はその実施例に限定されない。
特定の方法は、以下のようなものであってもよい。50メッシュ天然片状黒鉛を原材料として使用し、濃縮硫酸を挿入剤として使用し、リン酸アンモニウムを補助挿入剤として使用し、過マンガン酸カリウムを酸化剤として使用し、KMnO:HSO(96%):(NHPO=1:0.2:3.0:0.45の割合に従って、ピペットを使用して特定量のHSO(96%)を測定し、取り出してビーカーに入れ、溶液を希釈して75%の質量分率にし、溶液を室温で放置し、その後、リン酸アンモニウム、黒鉛、および過マンガン酸カリウムを順に溶液内に加え、溶液を指定温度の恒温槽に入れて60分間反応させ、均一な反応を保証するために撹拌し続け、反応が完了した後、生成物を洗浄してpH値が6〜7になるまで、かつ洗浄液が過マンガン酸カリウムの色を有していないようになるまで、2時間生成物を含浸させ、生成物を蒸発皿に移し、生成物を特定期間にわたって50℃〜70℃の温度で乾燥するためにオーブンに入れ、完全に乾燥した後、生成物は初期膨張温度が165℃で膨潤容積が400mL/gである膨張性の高い黒鉛になり、165℃のオーブン内で、生成物を30分間加熱して、膨張性の高い黒鉛を得る。プレス成形を使用することによって、膨張性黒鉛を圧縮して0.1g/cmのシート状膨張性グラファイトシートにすることができる。
要約すると、特定の製造プロセスは以下を含んでもよい。片状黒鉛、酸化剤、および挿入剤が、酸化およびインターカレーション反応過程、洗浄および濾過過程、乾燥過程、高温膨張過程、およびプレス過程を経て、低密度膨張性グラファイトシートを形成する。プレス過程の条件または他の過程の条件を変更することによって他の密度の膨張性グラファイトシートを得てもよく、これは本発明の実施形態に対する限定として解釈されるべきではないことも理解されたい。
本発明の実施形態において、熱伝導率を試験する方法、一定の圧縮率において圧縮応力を試験する方法、ならびに試験装置および試験条件のために、以下の方法が参照され得る。本発明の実施形態はそれらを実施例として使用するが、本発明の実施形態はその実施例には限定されない。熱伝導性を試験する方法において、試料の熱抵抗がASTM D 5470ならびに10psi、20psi、30psi、40psi、および50psiの条件下で試験され、Longwin LW9389が試験装置として使用される。調製により、均等な熱伝導率が得られる。圧縮応力を試験する方法において、インストロン機械試験機が利用され、25mm×25mmの試験試料が機械試験機の水平ベンチ上に配置され、25mm×25mmプレスヘッドが当てられて25mm/minの速度で下向きに試験試料を圧縮し、種々の圧縮率の下での熱パッドの圧縮応力が記録される。
測定によると、シート状膨張性黒鉛の密度が0.1g/cmであるとき(多孔率は約96%である)、厚さ方向における熱伝導率は約5W/mKであり、膨張性黒鉛は圧縮性が高く、圧縮率が50%であるときの圧縮応力は100psiよりも小さい。シート状膨張性黒鉛の密度が0.2〜0.25g/cmであるとき(多孔率は約89%〜91%である)、厚さ方向における熱伝導性は最大15〜25W/mKであり、圧縮率が50%であるときの圧縮応力は150psiよりも小さい。今日の工業において一般に使用されているシリコーン熱パッドに関して、重量の60%超に及ぶアルミナ充填剤がシリコーン樹脂に添加され、結果として圧縮応力は、3W/mKの熱伝導率および50%の圧縮率の下で150psiよりも大きくなっている。熱伝導率が5W/mKであるとき、そのような熱パッドは圧縮応力が高すぎるため、ほとんど利用されない。
しかしながら、そのような低密度膨張性黒鉛は機械的強度が低くて破断しやすく、結果として導電性スクラップ(かけら)になる。導電性スクラップが生じる問題に起因して、低密度膨張性グラファイトシートは熱伝導材料として直接には使用されない。
評価によると、膨張性黒鉛はほとんどの有機樹脂に十分に相溶性がある。コーティングおよびプリンティングなどの従来の技法を使用することによって、膨張性グラファイトシートの周囲にシリコーン化合物の層を被着させることは非常に容易である。一定のプロセス条件下で、固体化されていないシリコーン樹脂は低密度膨張性黒鉛材料に浸透することができる。
たとえば、膨張性黒鉛粉末が熱膨張またはプレスなどの工程を受けて、25mm(L)×25mm(W)×2.5mm(H)の寸法で0.1g/cmの密度のシート状膨張性黒鉛が生成されてもよい。たとえば、シート状膨張性黒鉛が容器内に配置されてもよい。完全に均一に混合されているシリコーン樹脂成分AおよびBが順に容器内に加えられる。成分Aはエチレン含有ポリシロキサンおよびPtベースの触媒の混合物であってもよく、エチレン含有ポリシロキサンは、種々の粒径の球状アルミナ充填剤を含み、成分Bはケイ素−水素結合含有オリゴマーポリシロキサンおよび他の添加剤の混合物であってもよく、ケイ素−水素結合含有オリゴマーポリシロキサンは、種々の粒径の球状アルミナ充填剤を含む。シリコーン樹脂成分AおよびBが通常通り(120℃で30分間)固体化された後、熱伝導率は1.15W/mKであり、硬度はショアOO 20よりも小さい。容器は真空装置内に配置されてもよい。真空ポンピングが進行するにつれて、シリコーンの液面が下がるのが見え、これは、シリコーンが膨張性グラファイト基板にいくらか浸透したことを示す。たとえば、120℃のプリセット熱硬化温度の下で30分間加熱した後、シリコーン樹脂は硬化して、1.15W/mKの熱伝導性可撓性シリコーン化合物を内部および表面上に充填された熱伝導性複合シートになることができる。
熱伝導性複合シートの熱伝導率が、以下の方法を使用することによって厚さ方向において試験される。ASTM D5470試験アノテーションに従って、Longwin LW9389装置が利用され、試料のz方向における熱伝導率はすべて5.5W/mKよりも高い。一方、50%の圧縮率の下での瞬間最大圧縮応力を試験するための試験装置は、インストロン機械試験機である。試験は以下の通りである。熱伝導性シートを機械試験機の水平ベンチ上に配し、25mm×25mmプレスヘッドが当てられて25mm/minの速度で下向きに熱伝導性シートを圧縮し、種々の圧縮率の下での熱パッドの圧縮応力が記録される。試料について、50%の圧縮率の下での圧縮応力はすべて120psiを下回るはずである。上記の実施形態および試験結果によれば、熱伝導性シリコーン材料と混合された後、シート状膨張性黒鉛はより高い熱伝導率を有し、圧縮応力はわずかに高いが依然として許容可能であり、導電性スクラップが生じる問題は解決される。
本発明の実施形態において、虫状膨張性黒鉛はプレス工程において常に配向性であることを理解されたい。一般に、プレスされた膨張性黒鉛は良好に配向性であり、水平面(xおよびy方向)において高い熱伝導率を有し、厚さ方向(z方向)における熱伝導率は、xおよびy平面における熱伝導率の約1/20である。本発明は、厚さ方向におけるシート状熱伝導性材料の熱伝導率を利用する必要がある。プレス工程において、プレスの技術的条件が、厚さ方向における熱伝導率を適切に増大させるように変更されてもよい。
たとえば、長さおよび幅方向における熱伝導性が、厚さ方向における熱伝導性よりもはるかに高い場合、シート状基板の長さおよび幅方向における高い熱伝導性を利用するために、シート状基板が有機樹脂と混合される前または後に、複数層のシート状基板を重ね、または巻いて、ともに接合することができる熱伝導性複合材料を生成してもよい。この材料がその後、厚さ方向または半径方向に沿って切断される。一般に、そのような製造方法は、シート状基板の当初に熱伝導性が高かった方向を、最終的なシート状熱伝導性材料の厚さ方向に変更することができる。
熱伝導性圧縮性基板は一般に脆弱であるため、スクラップが剥離しやすい。切断方法または切断器具に対して明確な限定は課されない。単刃切断方法が好ましいが、レーザ切断、水ジェット切断、多刃切断、および他の切断方法も許容可能である。切断中の作業温度および詳細な手法が極めて重要である。混合された熱パッドが、熱パッドを切断する前に−40℃〜5℃の温度の下で冷却されること、または、切断すべき成分が、混合された熱パッドが切断される前に−60℃〜5℃の温度の下で冷却されることが推奨される。推奨される切断の作業温度範囲は熱伝導性圧縮性基板のTg−20℃〜Tg+20℃の範囲である。上記の方法は切断スクラップを回避し、平滑な切断面を生成することができる。
本発明の実施形態において、穿孔発泡金属が熱伝導性シート状基板として使用されてもよく、可撓性シリコーン樹脂が熱伝導性シート状基板の内部または表面上を充填する。固体化された後、シリコーン樹脂はシート状熱パッドを生成するように成形される。
任意選択的に、シート状基板は発泡銅シートであり、発泡銅シートの多孔率は90.0%〜98.0%の範囲内に入り、発泡銅シートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入る。たとえば、発泡銅シートの多孔率は95.0%〜98.0%の範囲内に入る。
現在、穿孔発泡金属は、発泡アルミニウム、発泡ニッケル、発泡銅などを含み、これらは主にノイズ除去および濾過に使用されており、触媒担体および熱交換器として使用されている。それらが三次元メッシュ構造であることによって、発泡金属は、二相熱交換を支援するための二相熱交換器として使用されている。銅の熱伝導性は高いため、発泡銅が好ましい。従来技術における発泡銅を作製する方法を参照することによって、有機発泡基板が、活性化、銅めっき、有機材料の除去などの一連の工程を受けた後にシート状発泡銅をバッチで製造することができる。一般に、有機発泡基板は非常に柔軟で圧縮性が高い。発泡銅は三次元メッシュフレームワークを維持し、圧縮性が高く、多孔質メッシュ構造が銅金属から形成されるため、いくらか熱伝導性である。
発泡銅の熱伝導率および圧縮率は、発泡銅の多孔率および細孔密度に応じて決まる。たとえば、発泡銅は2.5mmの厚さ、650g/mの表面密度、約97%の多孔率、および90PPIの細孔サイズを有する。試験によれば、厚さ方向における熱伝導率は5.3W/mKになることができ、50%の圧縮率の下での圧縮応力は従来の3W/mKのシリコーン熱パッドの圧縮応力の50%である。この発泡銅は粗い表面を有し、金属スクラップが生じている場合があり、銅は空気にさらされると腐食に対して脆弱であり、これによって長期利用においては熱伝導率が損なわれる。それゆえ、発泡銅は熱伝導材料として直接に使用することができない。
発泡銅は目に見える細孔構造を有する。一定の流動性を有する有機樹脂が、一定の条件下で発泡銅基板の内部または表面上を充填することができる。1.2W/mKの熱伝導率を有する可撓性シリコーン樹脂が、650g/mの表面密度を有する90PPIの発泡銅の表面上に被覆され、発泡銅の内部を部分的に充填し、固体化された後、シート状発泡銅ベースの複合熱パッドになる。試験によれば、厚さ方向におけるシート状熱パッドの熱伝導率は5.8W/mK以上であり、50%の圧縮率の下での圧縮応力は発泡銅基板と比較して50%未満だけ増大する。熱伝導性シリコーン材料と混合された後、発泡銅基板はより高い熱伝導率を有し、圧縮応力はわずかに高いが依然として許容可能であり、導電性スクラップが生じる問題は解決される。
発泡銅ベースの複合熱パッドは、実質的にシリコーン材料を被覆された発泡銅と等価である。シリコーン材料は疎水性であるため、発泡銅の腐食および経年劣化の速度は低下する。実際には、ニッケルなどの腐食耐性の高い金属層が発泡銅基板にめっきされてもよいが、これは本発明の実施形態に対する限定として解釈されるべきではない。
本発明の実施形態において、穿孔フォーム構造を有するシート状グラフェン材料が熱伝導性基板として使用されてもよく、可撓性シリコーン樹脂が基板の内部または表面上を充填し、シリコーン樹脂は、固体化した後、成形されて熱伝導性シート材料になることができる。
任意選択的に、シート状基板110はグラフェンフォームシートであり、グラフェンフォームシートの多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入り、グラフェンフォームシートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入る。たとえば、グラフェンフォームシートの多孔率は90.0%〜99.8%の範囲内に入る。
本発明の実施形態において適用される穿孔フォーム構造を有するシート状グラフェンは三次元メッシュ構造を有し、メッシュ構造はグラフェン材料から構成される。現在熱伝導性が最も高い材料として、グラフェンは最大5000W/mKの理論熱伝導率を有する。グラフェンの熱伝導率が高いことに起因して、グラフェンは細孔壁が非常に薄いときでさえ、依然として高い熱伝導率を有することができる。グラフェンの細孔壁が非常に薄いことに起因して、形成されるシート状グラフェンフォーム材料は圧縮性が高く、その圧縮応力は熱界面材料の適用において無視できるものである。
従来のグラフェンフォーム技法によれば、グラフェンは発泡ニッケルに化学気相成長(CVD)を適用することによって製造されてもよく、その後金属が除去され、それによって、三次元連続的熱伝導メッシュ構造を有するシート状フォームグラフェン材料が生成され、その多孔率は約99%である。測定によれば、グラフェンフォーム材料の熱伝導率は約2W/mKであり、材料の圧縮応力は50%の圧縮率の下で10psi未満であり得る。CVD法を使用することによって製造されるこのグラフェンフォームシートに関しては、密度が非常に低く、多孔率が非常に高く、炭素含有量が低すぎて、結果として熱伝導性が低すぎる。グラフェンの密度を増大させることによって、熱伝導率が高く圧縮応力が非常に低い熱伝導性基板を作成することが実際的である。
本発明の実施形態におけるシート状熱パッドは、連続的熱伝導メッシュ構造を有するシート状基板の内部または表面上を充填するために有機樹脂を使用することによって作製される。固体化された後、有機樹脂は十分に可撓性であり、熱伝導性シート材料にすることができる。メッシュ構造を形成する細孔壁構造はいくらか配向性であるため、いくつかのシート状基板は、異なる方向においては異なる熱伝導率を有する。すなわち、厚さ方向(z方向)における熱伝導率は、長さおよび幅方向(xおよびy方向)における熱伝導率とは異なる。低密度膨張性グラファイトシートを一例として使用すると、黒鉛微結晶ラメラ構造は一般に、xおよびy平面において配向性が高く、それによって、xおよびy平面における熱伝導率が、z方向における熱伝導率よりも著しく高い。
シート状基板の長さおよび幅方向における高い熱伝導率を利用するために、シート状基板が有機樹脂と混合される前または後に、複数層のシート状基板を重ね、または巻いて、ともに接合することができる熱伝導性複合材料を生成してもよい。この材料がその後、厚さ方向または半径方向に沿って切断される。一般に、そのような製造方法は、シート状基板の当初に熱伝導性が高かった方向を、最終的なシート状熱伝導性材料の厚さ方向に変更することができる。
シート状基板は多孔質構造を有し、有機樹脂は流動性が高く、ポッティング、ペインティング、コーティング、吸着、堆積などによって特定の温度および力の下でシート状基板の内部または表面上を容易に充填することができ、その後、有機樹脂は硬化条件下で固体化されて熱伝導性シート材料が生成されることを理解されたい。それゆえ、さまざまな従来の技法により、シート状基板は有機樹脂と容易に混合され、成形されることができる。本発明の実施形態はシート状基板を有機樹脂と混合し成形する方法を深く説明してはいないが、本発明の実施形態はそのような方法には限定されない。
本発明の実施形態において提供される熱パッドにおいて、熱伝導性可撓性有機化合物は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態は、さらに熱パッドを製造する方法を提供する。図2に示すように、本発明の実施形態における熱パッドを製造する方法300は、以下を含む。
S310。熱伝導性シート状基板を用意する。当該シート状基板は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する。
S320。熱伝導性かつ可撓性の有機化合物を用意する。
S330。有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成する。
本発明の実施形態において提供される熱パッドを製造する方法において、熱伝導性可撓性有機化合物は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
本発明の実施形態において、任意選択的に、図3に示すように、図2におけるS330、すなわち、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップは、以下を含む。
S331。多層構造を有する多層シート状基板を形成するように、シート状基板を巻くか、または重ねる。
S332。有機化合物を使用して、多層シート状基板の内部を充填するか、または多層シート状基板の表面上を被覆することで、第1の熱パッドブランクを形成する。
S333。第1の熱パッドブランクの熱伝導方向に沿って第1の熱パッドブランクを切断して、熱パッドを形成する。
本発明の実施形態において、任意選択的に、図4に示すように、図2におけるS330、すなわち、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップは、以下を含む。
S334。有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、第2の熱パッドブランクを形成する。
S335。多層構造を有する第3の熱パッドブランクを形成するように、第2の熱パッドブランクを巻くか、または重ねる。
S336。第3の熱パッドブランクの熱伝導方向に沿って第3の熱パッドブランクを切断して、熱パッドを形成する。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板の熱伝導率は2W/mK以上であり、または、熱パッドの熱伝導率は5W/mK〜30W/mKの範囲内に入る。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板の多孔率は50%よりも高く、または、シート状基板の多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入る。
本発明の実施形態において、任意選択的に、シート状基板の多孔質メッシュ構造は金属材料または炭素材料から作製され、または、シート状基板は膨張性グラファイトシート、発泡金属シート、またはグラフェンフォームシートから作製される。
本発明の実施形態において、任意選択的に、有機化合物の熱伝導率は0.5W/mK〜6W/mKの範囲内に入り、または、有機化合物の熱伝導率は1W/mK〜3W/mKの範囲内に入る。
本発明の実施形態において、任意選択的に、有機化合物が固体化した後の有機化合物のショア硬度はショアOO 60以下であり、または、有機化合物が固体化した後の有機化合物のショア硬度はショアOO 30以下である。
本発明のさまざまな実施形態において、上記工程の通し番号は、実施される順序を意味するものではなく、工程の実施順序はそれらの機能性および内部論理に応じて決まり、本発明の実施形態の実施工程に対する何らの限定を制定するべきでもないことを理解されたい。
本発明の実施形態において提供されるシート状基板および有機化合物の上記の特徴または他の特徴は、シート状基板110、およびコーティング120を形成する有機化合物のものと同じであるか、またはそれに対応することも理解されたい。簡潔にするために、これらの特徴はここではさらには繰り返さない。
本発明の実施形態において提供される熱パッドを製造する方法において、熱伝導性可撓性有機化合物は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
本発明の実施形態は、さらに放熱装置を提供する。図5に示すように、本発明の実施形態における放熱装置500は、
放熱コンポーネント510と、
本発明の一実施形態による、放熱コンポーネント510と熱放射コンポーネントとの間に配置される熱パッド530、または本発明の一実施形態において開示されている方法に従って製造される熱パッド530とを含み、
該熱パッドは、熱伝導性シート状基板であって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する、熱伝導性シート状基板と、熱伝導性コーティングであって、当該コーティングは可撓性有機化合物から形成され、当該有機化合物はシート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上に被覆され、または、有機化合物はシート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上に被覆される、熱伝導性コーティングとを含み、
熱パッドを製造する方法は、熱伝導性シート状基板を用意するステップであって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有するステップと、熱伝導性かつ可撓性の有機化合物を用意するステップと、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップとを含む。
本発明の実施形態による放熱装置500内に含まれる熱パッド530は、本発明の実施形態に基づく熱パッド100、または、熱パッドを製造する方法300に従って製造される熱パッドに対応してもよく、熱パッド530内に含まれるシート状基板、およびコーティングを形成する有機化合物は、本発明の実施形態に基づく熱パッド100、または、熱パッドを製造する方法300に従って製造される熱パッドのシート状基板および有機化合物と同じであるか、またはそれに対応することを理解されたい。簡潔にするために、それらはここではさらには繰り返さない。
本発明の実施形態における放熱装置において、熱伝導性可撓性有機化合物は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
図6に示すように、本発明の一実施形態は、さらに電子デバイスを含む。本発明の実施形態に基づく電子デバイス700は、
熱放射コンポーネント710と、
放熱コンポーネント720と、
熱放射コンポーネント710と放熱コンポーネント720との間に配置されている熱パッド730、または本発明の一実施形態において開示されている方法に従って製造される熱パッド730とを含み、
熱パッドは、熱伝導性シート状基板であって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する、熱伝導性シート状基板と、熱伝導性コーティングであって、当該コーティングは可撓性有機化合物から形成され、当該有機化合物はシート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上に被覆され、または、有機化合物はシート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上に被覆される、熱伝導性コーティングとを含み、
熱パッドを製造する方法は、熱伝導性シート状基板を用意するステップであって、当該シート状基板は厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有するステップと、熱伝導性かつ可撓性の有機化合物を用意するステップと、有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するか、もしくはシート状基板の表面上を被覆することで、あるいは有機化合物を使用して、シート状基板の内部を充填するとともにシート状基板の表面上を被覆することで、熱パッドを形成するステップとを含む。
本発明の実施形態による放熱装置700内に含まれる熱パッド730は、本発明の実施形態に基づく熱パッド100、または、熱パッドを製造する方法300に従って製造される熱パッドに対応してもよく、熱パッド730内に含まれるシート状基板、およびコーティングを形成する有機化合物は、本発明の実施形態に基づく熱パッド100、または、熱パッドを製造する方法300に従って製造される熱パッドのシート状基板および有機化合物と同じであるか、またはそれに対応することを理解されたい。簡潔にするために、それらはここではさらには繰り返さない。
本発明の実施形態における電子デバイスにおいて、熱伝導性可撓性有機化合物は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する熱伝導性シート状基板の内部を充填するか、またはその上に被覆され、それによって、形成された熱パッドは、高い熱伝導率および高い圧縮率を有し、それゆえ、電子デバイスの放熱性能を向上させることができる。
上記の説明は本発明の例示的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。本発明の技術的範囲内で当業者によって見出される任意の均等な変更または置換は本発明の保護範囲内に入るものとする。それゆえ、本発明の保護範囲は特許請求項の保護範囲に依拠するものとする。

Claims (17)

  1. 熱伝導性シート状基板であって、当該シート状基板は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有する、熱伝導性シート状基板と、
    熱伝導性コーティングであって、当該コーティングは可撓性有機化合物から形成される、熱伝導性コーティングと
    を備え、
    前記有機化合物は、前記シート状基板の内部を充填するか、もしくは前記シート状基板の表面上を被覆するか、または、前記シート状基板の内部を充填するとともに前記シート状基板の表面上を被覆する、
    熱パッド。
  2. 前記熱パッドの熱伝導率は3W/mK以上であり、または
    前記熱パッド100の熱伝導率は3W/mK〜5W/mKの範囲内に入り、または
    前記熱パッド100の熱伝導率は5W/mK〜15W/mKの範囲内に入り、または
    前記熱パッド100の熱伝導率は15W/mK〜30W/mKの範囲内に入る、
    請求項1に記載の熱パッド。
  3. 前記熱パッドのショア硬度はショアA 60以下であり、または
    前記熱パッドのショア硬度はショアOO 60以下である、
    請求項1または2に記載の熱パッド。
  4. 50%圧縮率の下での前記熱パッドの圧縮応力は100psi以下であり、または
    50%圧縮率の下での前記熱パッドの圧縮応力は150psi以下であり、または
    50%圧縮率の下での前記熱パッドの圧縮応力は250psi以下である、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱パッド。
  5. 前記シート状基板の熱伝導率は2W/mK以上であり、または
    前記シート状基板の熱伝導率は5W/mK〜30W/mKの範囲内に入る、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱パッド。
  6. 前記シート状基板の多孔率は50%以上であり、または
    前記シート状基板の多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入る、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱パッド。
  7. 前記シート状基板の前記多孔質メッシュ構造は金属材料または炭素材料から作製される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱パッド。
  8. 前記シート状基板は、膨張性グラファイトシート、発泡金属シート、またはグラフェンフォームシートである、請求項7に記載の熱パッド。
  9. 前記有機化合物の熱伝導率は0.5W/mK〜6W/mKの範囲内に入り、または
    前記有機化合物の熱伝導率は1W/mK〜3W/mKの範囲内に入る、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の熱パッド。
  10. 前記コーティングのショア硬度はショアOO 60以下であり、または
    前記コーティングのショア硬度はショアOO 30以下である、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の熱パッド。
  11. 前記シート状基板の前記表面上に被覆される前記コーティングの厚さは、1μm〜0.5mmの範囲内に入る、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の熱パッド。
  12. 前記シート状基板は膨張性グラファイトシートであり、前記膨張性グラファイトシートの密度は0.1g/cm〜0.25g/cmの範囲内に入り、前記シート状基板の多孔率は89.0%〜96.0%の範囲内に入り、前記熱パッドの熱伝導率は5W/mK〜25W/mKの範囲内に入る、請求項8に記載の熱パッド。
  13. 前記シート状基板は発泡銅シートであり、前記発泡銅シートの多孔率は90.0%〜98.0%の範囲内に入り、前記発泡銅シートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入り、または
    前記シート状基板はグラフェンフォームシートであり、前記グラフェンフォームシートの多孔率は80.0%〜99.8%の範囲内に入り、前記グラフェンフォームシートの細孔サイズは90PPI〜120PPIの範囲内に入る、請求項8に記載の熱パッド。
  14. 熱パッドを製造する方法であって、
    熱伝導性シート状基板を用意するステップであって、前記シート状基板は、厚さ方向において圧縮可能な多孔質メッシュ構造を有するステップと、
    熱伝導性かつ可撓性の有機化合物を用意するステップと、
    前記有機化合物を使用して、前記シート状基板の内部を充填するか、もしくは前記シート状基板の表面上を被覆することで、あるいは前記有機化合物を使用して、前記シート状基板の内部を充填するとともに前記シート状基板の前記表面上を被覆することで、前記熱パッドを形成するステップと
    を含む、方法。
  15. 前記有機化合物を使用して、前記シート状基板の内部を充填するか、もしくは前記シート状基板の表面上を被覆することで、あるいは前記有機化合物を使用して、前記シート状基板の内部を充填するとともに前記シート状基板の前記表面上を被覆することで、前記熱パッドを形成する前記ステップは、
    多層構造を有する多層シート状基板を形成するように、前記シート状基板を巻くか、または重ねるステップと、
    前記有機化合物を使用して、前記シート状基板の内部を充填するか、もしくは前記シート状基板の表面上を被覆することで、あるいは前記有機化合物を使用して、前記シート状基板の内部を充填するとともに前記シート状基板の前記表面上を被覆することで、第1の熱パッドブランクを形成するステップと、
    前記第1の熱パッドブランクの熱伝導方向に沿って前記第1の熱パッドブランクを切断して、前記熱パッドを形成するステップと
    を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 放熱コンポーネントと、
    前記放熱コンポーネントと熱放射コンポーネントとの間に配置される、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の熱パッド、または請求項14乃至15のいずれか一項に記載の方法に従って製造された熱パッドと
    を備える放熱装置。
  17. 熱放射コンポーネントと、
    放熱コンポーネントと、
    前記熱放射コンポーネントと前記放熱コンポーネントとの間に配置されている、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の熱パッド、または請求項14乃至15のいずれか一項に記載の方法に従って製造された熱パッドと
    を備える電子デバイス。
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