JP2014214678A - 車両用駆動装置 - Google Patents

車両用駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014214678A
JP2014214678A JP2013092936A JP2013092936A JP2014214678A JP 2014214678 A JP2014214678 A JP 2014214678A JP 2013092936 A JP2013092936 A JP 2013092936A JP 2013092936 A JP2013092936 A JP 2013092936A JP 2014214678 A JP2014214678 A JP 2014214678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
torque
clutch
starting
control unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013092936A
Other languages
English (en)
Inventor
大輔 田丸
Daisuke Tamaru
大輔 田丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2013092936A priority Critical patent/JP2014214678A/ja
Priority to CN201480023214.9A priority patent/CN105143643A/zh
Priority to BR112015026064A priority patent/BR112015026064A2/pt
Priority to EP14788155.1A priority patent/EP2990630A4/en
Priority to PCT/JP2014/057348 priority patent/WO2014174939A1/ja
Publication of JP2014214678A publication Critical patent/JP2014214678A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/021Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
    • F02D41/0215Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with elements of the transmission
    • F02D41/022Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with elements of the transmission in relation with the clutch status
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2250/00Engine control related to specific problems or objectives
    • F02D2250/18Control of the engine output torque
    • F02D2250/21Control of the engine output torque during a transition between engine operation modes or states

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

【課題】マニュアルクラッチを備えた車両の発進時において、エンジン回転速度の過剰な上昇を防止することができる車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】クラッチ3が発生しているクラッチトルクTcを取得するクラッチトルク取得部10と、クラッチ温度Tmpcを取得するクラッチ温度取得部10と、クラッチトルクTc及びクラッチ温度Tmpcに基づいて、発進時エンジントルクTesを演算する発進時エンジントルク演算部10と、車両100の発進時に、発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2を制御するエンジン制御部10を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マニュアル式のクラッチを備えた車両において、車両の発進を制御する車両用駆動装置に関するものである。
マニュアルトランスミッション及びマニュアルクラッチを備えた自動車においては、発進時に運転者は、クラッチペダルを踏込んでクラッチを切断し、マニュアルトランスミッションを1速へシフトする。そして、運転者は、アクセルペダルを踏込んでエンジン回転速度を上昇させつつ、クラッチペダルを徐々に戻してクラッチを係合させ、エンジントルクを車輪に伝達させる。このように、運転者は、アクセルペダルの踏込み、すなわちエンジン出力(エンジン回転速度)と、クラッチペダルの戻し、すなわちクラッチの係合(エンジン負荷)とを調和させる操作を行うことにより、円滑な発進を行っている。
特許文献1には、マニュアルトランスミッション及びクラッチを備えた自動車において、クラッチ温度が所定温度以上となり、クラッチ差回転速度が所定値を上回った場合に、エンジントルクを制限し、クラッチの過熱を防止する技術が開示されている。
米国特許第2008/0147288A1号明細書
特許文献1に示される技術では、クラッチ温度が所定温度以上となり、クラッチ差回転速度が所定回転速度を上回った場合に、エンジンのトルクを制限している。このため、エンジントルクが制限されている状態で、クラッチペダルの踏み込み量が減少して、クラッチトルクが増大した場合には、エンジン回転速度が低下してしまう。一般的に、エンジンが出力可能な最大エンジントルクは、エンジン回転速度に依存する。このため、一旦エンジン回転速度が低下してしまうと、エンジントルクを増大させようとしても、最大エンジントルクが制限されてしまい、運転者の意図通りに発進・加速できないという問題が発生してしまう。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、マニュアルクラッチを備えた車両の発進時において、クラッチの過熱を防止しつつ、エンジン回転速度の低下を防止することができる車両用駆動装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するためになされた、請求項1に係る発明は、エンジンの駆動軸とマニュアルトランスミッションの入力軸との間に設けられ、前記駆動軸と前記入力軸間におけるクラッチトルクをクラッチ操作部材の操作により可変とするクラッチと、前記クラッチが発生している前記クラッチトルクを取得するクラッチトルク取得部と、前記クラッチの温度を取得するクラッチ温度取得部と、前記クラッチトルク及び前記クラッチの温度に基づいて、発進時エンジントルクを演算する発進時エンジントルク演算部と、発進時に、前記発進時エンジントルクとなるように前記エンジンを制御するエンジン制御部と、を有する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記クラッチ温度が高くなるに従って、より低い発進時エンジン回転速度上限を演算する発進時エンジン回転速度上限演算部を有し、前記発進時エンジントルク演算部は、前記クラッチトルク及び、前記エンジンの回転速度と発進時エンジン回転速度上限との差回転速度に基づいて、発進時エンジントルクを演算する。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記エンジン制御部は、前記エンジンの回転速度が所定回転速度以上である場合に、前記発進時エンジントルクとなるように前記エンジンを制御する。
請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3に記載の発明において、前記エンジンが出力するエンジントルクを可変に操作するためのエンジン操作部材の操作量に基づいて、要求エンジントルクを演算する要求エンジントルク演算部を有し、前記エンジン制御部は、前記要求エンジントルクが前記発進時エンジントルク以下の場合には、前記要求エンジントルクとなるように前記エンジンを制御する。
請求項5に係る発明は、請求項1〜請求項4に記載の発明において、前記エンジンに作用する負荷に基づき、前記エンジンの回転速度を維持するのに必要なトルクである維持トルクを演算する維持トルク演算部を有し、前記発進時エンジントルク演算部は、前記維持トルクを加味して、前記発進時エンジントルクを演算する。
請求項6に係る発明は、請求項1〜請求項5に記載の発明において、前記クラッチトルク取得部は、前記クラッチ操作部材の操作量を検出するクラッチ操作量検出部である。
請求項7に係る発明は、請求項1〜請求項6に記載の発明において、前記エンジン制御部は、車速が所定の規定速度より以下である場合に限り、前記発進時エンジントルクとなるようにエンジンを制御する。
請求項8に係る発明は、請求項1〜請求項7に記載の発明において、前記エンジン制御部は、制動力を発生する制動力発生部の制動力を可変に操作するための制動力操作部材が操作されていない場合に限り、前記発進時エンジントルクとなるようにエンジンを制御する。
請求項1に係る発明によれば、車両の発進時に、クラッチトルク及びクラッチの温度に基づいて演算された発進時エンジントルクとなるようにエンジンが制御される。このように、クラッチの温度に基づいて演算された発進時エンジントルクとなるようにエンジンが制御されるので、クラッチの過熱が防止される。つまり、クラッチの温度が上昇すると、発進時エンジントルクの上昇が抑制され、この結果、エンジン回転速度の上昇が抑制される。このため、クラッチ差回転速度の上昇が抑制され、クラッチの過熱が防止される。
また、クラッチトルクに基づいて演算された発進時エンジントルクとなるようにエンジンが制御されるので、エンジン回転速度の低下が防止される。つまり、運転者がクラッチ操作部材の係合方向への操作量を増加させて、クラッチトルクが増大した場合には、クラッチトルクの増大に伴い、発進時エンジントルクが増大する。このため、エンジン回転速度の低下が防止され、且つ、運転者が望む駆動力を維持できる為、ドライバビリティーに優れた車両用駆動装置を提供することが可能となる。
一方で、運転者がクラッチ操作部材の係合方向への操作量を減少させて、クラッチトルクが減少した場合には、クラッチトルクの減少に伴い、発進時エンジントルクが減少するように制御される。このため、エンジン回転速度の不要な上昇が防止され、騒音の発生や、不要な燃料消費が防止される。
請求項2に係る発明によれば、発進時エンジン回転速度上限演算部が、クラッチ温度が高くなるに従って、より低い発進時エンジン回転速度上限を演算する。そして、発進時エンジントルク演算部は、クラッチトルク及び、エンジンの回転速度と発進時エンジン回転速度上限との差回転速度に基づいて、発進時エンジントルクを演算する。このように、クラッチ温度が高くなるに従って、より低い発進時エンジン回転速度上限が演算されるので、発進時エンジントルクの上昇が抑制される。このため、クラッチ温度が高い場合に、更なるクラッチの過熱が防止され、クラッチの劣化が防止される。
請求項3に係る発明によれば、エンジン制御部は、エンジンの回転速度が所定回転速度以上である場合に、発進時エンジントルクとなるようにエンジンを制御する。これにより、エンジンの回転速度が所定回転速度より低い場合には、通常のエンジン制御となり、運転者によるアクセル操作に応じたエンジン制御となる。このため、エンジンの回転速度がクラッチの過熱が発生しないような所定回転速度よりも低い状態では、エンジントルクが運転者の意思と乖離しないので、運転者が違和感を覚えない。
請求項4に係る発明によれば、エンジン制御部は、要求エンジントルクが発進時エンジントルク以下の場合には、要求エンジントルクとなるようにエンジンを制御する。これにより、要求エンジントルクが発進時エンジントルク以下の場合には、運転者の意思を反映した要求エンジントルクとなるようにエンジンが制御される。このため、エンジントルクが、運転者の意思と乖離しないので、運転者の違和感を抑制しつつ、エンジン回転速度の過剰な上昇を防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、維持トルク演算部は、エンジンに作用する負荷に基づき、維持トルクを演算し、発進時エンジントルク演算部は、維持トルクを加味して、発進時エンジントルクを演算する。これにより、エンジンの負荷の増減が加味された発進時エンジントルクが演算される。このため、エンジンの負荷の増減に伴うエンジン回転速度の上昇や低下を防止することができる。なお、上記したエンジン負荷とは、一例としてエアコン・前照灯・発電のためのオルタネータの作動等が挙げられる。
請求項6に係る発明によれば、クラッチトルク取得部は、クラッチ操作部材の操作量を検出するクラッチ操作量検出部である。これにより、簡単な構造により、且つ、確実にクラッチトルクを取得することができる。
請求項7に係る発明によれば、エンジン制御部は、車速が所定の規定速度より以下である場合に限り、発進時エンジントルクとなるようにエンジンを制御する。このため、車両の発進後に、運転者が変速操作を目的としてクラッチを切断する操作を行った場合に、エンジンがクラッチトルクに基づいて演算された発進時エンジントルクとなるように制御されないので、車両が減速することなく、運転者が違和感を覚えない。
請求項8に係る発明によれば、エンジン制御部は、制動力操作部材が操作されていない場合に限り、発進時エンジントルクとなるようにエンジンを制御する。これにより、制動力操作部材が操作されている場合には、クラッチトルクに基づいて演算された発進時エンジントルクとなるようにエンジンが制御されない。このため、安全に車両を減速・停止させることができる。
本実施形態の車両用駆動装置の構成図である。 クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を表した「クラッチトルクマッピングデータ」の一例である。 本実施形態の概要を示すグラフであり、横軸に経過時間、縦軸にエンジン回転速度、入力軸回転速度、エンジントルク、クラッチトルク、アクセルストローク、クラッチストローク、ブレーキストロークを表したグラフである。 「クラッチ・エンジン協調制御」のフローチャートである。 図4の「クラッチ・エンジン協調制御」のサブルーチンである「トルクダウン制御」のフローチャートである。 発進時エンジン回転速度上限Nlと現在のエンジン回転速度Neとの差回転速度とエンジン回転速度減少トルクTenとの関係を表したマッピングデータである「エンジン回転速度減少トルク演算データ」の一例を表した図である。 図5の「トルクダウン制御」のサブルーチンである「維持トルク演算処理」のフローチャートである。 エンジン回転速度Neとコンプレッサ補機トルクTacとの関係を表したマッピングデータである「コンプレッサ補機トルク演算データ」を表した図である。 クラッチ温度Tmpcと発進時エンジン回転速度上限Nlとの関係を表したマッピングデータである「発進時エンジン回転速度上限演算データ」を表した図である。
(車両の説明)
図1に基づき、本発明の実施形態による車両用駆動装置1について説明する。図1は、エンジン2を備えた車両100の車両用駆動装置1の構成を示す構成図である。図1において、太線は各装置間の機械的な接続を示し、破線による矢印は制御用の信号線を示している。
図1に示すように、車両100には、エンジン2、クラッチ3、マニュアルトランスミッション4、デファレンシャル17が、この順番に、直列に配設されている。また、デファレンシャル17には、車両100の駆動輪18R、18Lが接続されている。なお、駆動輪18R、18Lは、車両100の前輪又は後輪、或いは、前後輪である。
車両100は、アクセルペダル51(エンジン操作部材)、クラッチペダル53(クラッチ操作部材)、及びブレーキペダル56(制動力操作部材)を有している。アクセルペダル51は、エンジン2が出力するエンジントルクを可変に操作するものである。アクセルペダル51には、アクセルペダル51の操作量であるアクセルストロークAcを検出するアクセルセンサ52が設けられている。
クラッチペダル53は、クラッチ3を切断状態又は接続状態とし、後述するクラッチトルクTcを可変とするためのものである。車両100は、クラッチペダル53の操作量に応じた液圧を発生させるマスタシリンダ55を有している。マスタシリンダ55には、マスタシリンダ55のストローク(クラッチストロークCl)を検出するクラッチセンサ54(クラッチ操作量検出部)が設けられている。
ブレーキペダル56には、ブレーキペダル56の操作量(ブレーキストローク)を検出するブレーキセンサ57が設けられている。車両100は、ブレーキペダル56の操作量に応じた液圧を発生させるブレーキマスタシリンダ(不図示)、ブレーキマスタシリンダが発生したマスタ圧に応じて車輪に制動力を発生するブレーキ装置19(制動力発生部)を有している。
エンジン2は、ガソリンや軽油等の炭化水素系燃料を使用するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等である。エンジン2は、駆動軸21、スロットルバルブ22、エンジン回転速度センサ23、油温センサ25、燃料噴射装置28を有している。駆動軸21は、ピストンにより回転駆動されるクランクシャフトと一体的に回転する。このように、エンジン2は、駆動軸21にエンジントルクTeを出力して、駆動輪18R、18Lを駆動する。なお、エンジン2がガソリンエンジンである場合には、エンジン2のシリンダヘッドには、シリンダ内の混合気を点火するための点火装置(不図示)が設けられている。
スロットルバルブ22は、エンジン2のシリンダに空気を取り込む経路の途中に設けられている。スロットルバルブ22は、エンジン2のシリンダに取り込まれる空気量を調整するものである。燃料噴射装置28は、エンジン2の内部に空気を取り込む経路の途中やエンジン2のシリンダヘッドに設けられている。燃料噴射装置28は、ガソリンや軽油等の燃料を噴射する装置である。
エンジン回転速度センサ23は、駆動軸21に隣接する位置に配設されている。エンジン回転速度センサ23は、駆動軸21の回転速度であるエンジン回転速度Neを検出して、その検出信号を制御部10に出力する。油温センサ25は、エンジン2を潤滑するエンジンオイルの油温tを検出して、その検出信号を制御部10に出力する。なお、本実施形態では、エンジン2の駆動軸21は、後述するクラッチ3の入力部材であるフライホイール31に連結している。
エンジン2の駆動軸21又はこの駆動軸21と連動して回転する軸やギヤには、ジェネレータ26及びエアコンディショナー27のコンプレッサ27aが連結している。ジェネレータ26は、車両100に必要な電力を発電する。
クラッチ3は、エンジン2の駆動軸21と後述のマニュアルトランスミッション4の入力軸41との間に設けられている。クラッチ3は、運転者によるクラッチペダル53の操作により、駆動軸21と入力軸41とを接続又は切断するとともに、駆動軸21と入力軸41間におけるクラッチトルクTc(図2示)を可変とするマニュアル式のクラッチである。クラッチ3は、フライホイール31、クラッチディスク32、クラッチカバー33、ダイヤフラムスプリング34、プレッシャプレート35、クラッチシャフト36、レリーズベアリング37、スレーブシリンダ38を有している。
フライホイール31は、円板状であり、駆動軸21に連結している。クラッチシャフト36は、入力軸41に連結している。クラッチディスク32は、円板状であり、その外周部の両面に摩擦材32aが設けられている。なお、摩擦材32aは、所謂クラッチライニングであり、金属等の骨材と、当該骨材を結合する合成樹脂等のバインダ等から構成されている。クラッチディスク32は、フライホイール31と対向して、クラッチシャフト36の先端に軸線方向移動可能且つ回転不能にスプライン嵌合している。
クラッチカバー33は、扁平な円筒状の円筒部33aと、この円筒部33aの一端から回転中心方向に延在する板部33bとから構成されている。円筒部33aの他端は、フライホイール31に連結している。このため、クラッチカバー33は、フライホイール31と一体に回転する。プレッシャプレート35は、中心に穴が開いた円板状である。プレッシャプレート35は、フライホイール31の反対側において、クラッチディスク32と対向して軸線方向移動可能に配設されている。プレッシャプレート35の中心には、クラッチシャフト36が挿通している。
ダイヤフラムスプリング34は、リング状のリング部34aと、このリング部34aの内周縁から、内側に向かって延出する複数の板バネ部34bとから構成されている。板バネ部34bは、内側方向に向かって徐々に、板部33b側に位置するように傾斜している。板バネ部34bは、軸線方向に弾性変形可能となっている。ダイヤフラムスプリング34は、板バネ部34bが軸線方向に圧縮された状態で、プレッシャプレート35とクラッチカバー33の板部33bとの間に配設されている。リング部34aは、プレッシャプレート35と当接している。板バネ部34bの中間部分は、板部33bの内周縁と接続している。ダイヤフラムスプリング34の中心には、クラッチシャフト36が挿通している。
レリーズベアリング37は、図示しないクラッチ3のハウジングに取り付けられている。レリーズベアリング37に中心には、クラッチシャフト36が挿通し、軸線方向移動可能に配設されている。レリーズベアリングは、互いに対向し、相対回転可能な第一部材37aと第二部材37bとから構成されている。第一部材37aは、板部33bの先端と当接している。
スレーブシリンダ38には、液圧により進退するプッシュロッド38aを有している。プッシュロッド38aの先端は、レリーズベアリング37の第二部材37bと当接している。スレーブシリンダ38とマスタシリンダ55とは、液圧配管58により接続されている。
クラッチペダル53が踏まれていない状態では、マスタシリンダ55及びスレーブシリンダ38のいずれにも液圧は発生していない。この状態では、クラッチディスク32は、プレッシャプレート35を介して、ダイヤフラムスプリング34によって、フライホイール31に付勢されて押し付けられている。このため、摩擦材32aとフライホイール31との摩擦力、及び摩擦材32aとプレッシャプレート35との摩擦力により、フライホイール31、クラッチディスク32、及びプレッシャプレート35が一体回転し、駆動軸21と入力軸41とが一体回転する接続状態となっている。
一方で、クラッチペダル53が踏まれると、マスタシリンダ55に液圧が発生し、スレーブシリンダ38にも液圧が発生する。すると、スレーブシリンダ38のプッシュロッド38aがレリーズベアリング37をダイヤフラムスプリング34側に押圧する。すると、板バネ部34bが板部33bの内周縁との接続部分を支点として変形し、クラッチディスク32をフライホイール31に付勢する付勢力が小さくなり、遂には0となる。
図2に示すように、マスタシリンダ55のストロークであるクラッチストロークClが増大するにつれて、クラッチ3が駆動軸21から入力軸41に伝達するクラッチトルクTcは小さくなり、上記付勢力が0となると、クラッチトルクTcは0となり、クラッチ3は完全切断状態となる。このように、本実施形態のクラッチ3は、クラッチペダル53が踏まれていない状態では、クラッチ3が接続状態となる、ノーマルクローズドクラッチである。
マニュアルトランスミッション4は、クラッチ3とデファレンシャル17の間に設けられている。つまり、マニュアルトランスミッション4は、駆動軸21と駆動輪18R、18Lの間に設けられている。マニュアルトランスミッション4は、入力軸41に回転速度(入力軸回転速度Ni)を出力軸42の回転速度(出力軸回転速度No)で除した変速比がそれぞれ異なる複数の変速段を選択的に切り替える有段変速機である。入力軸41と出力軸42のいずれか一方には、軸に対して遊転可能な複数遊転ギヤと、遊転ギヤと噛合し軸に対して遊転不能な複数固定ギヤ(いずれも不図示)が取り付けられている。
また、マニュアルトランスミッション4は、複数遊転ギヤのうち1の遊転ギヤを選択して、取り付けられている軸に遊転不能に嵌合する選択機構を備えている。このような構成により、入力軸41は、駆動輪18R、18Lと連動して回転する。更に、マニュアルトランスミッション4は、運転者のシフトレバー45の操作を、選択機構を作動させる力に変換するシフト操作機構(不図示)を備えている。
入力軸41に隣接する位置には、入力軸回転速度Niを検出する入力軸回転速度センサ43が設けられている。入力軸回転速度センサ43によって検出された入力軸回転速度Ni(クラッチ回転速度Nc)は、制御部10に出力される。
出力軸42は、デファレンシャル17を介して、駆動輪18R、18Lに回転連結されている。出力軸42に隣接する位置には、出力軸回転速度Noを検出する出力軸回転速度センサ46が設けられている。出力軸回転速度センサ46によって検出された出力軸回転速度Noは、制御部10に出力される。
制御部10は、車両100を統括制御するものである。制御部10は、CPU、RAM、ROMや不揮発性メモリー等で構成された記憶部(いずれも不図示)を有している。CPUは、図4、図5、図7に示すフローチャート対応したプログラムを実行する。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものである。記憶部は上記プログラムや図2、図6、図8、図9に示すマッピングデータを記憶している。
制御部10(要求エンジントルク演算部)は、ドライバのアクセルペダル51の操作に基づくアクセルセンサ52のアクセルストロークAcに基づいて、運転者が要求しているエンジン2のトルクである要求エンジントルクTerを演算する。そして、制御部10は、要求エンジントルクTerに基づいて、スロットルバルブ22の開度Sを調整し、吸気量を調整するとともに、燃料噴射装置28の燃料噴射量を調整し、点火装置を制御する。
これにより、燃料を含んだ混合気の供給量が調整され、エンジン2が出力するエンジントルクTeが要求エンジントルクTerに調整されるとともに、エンジン回転速度Neが調整される。なお、アクセルペダル51が踏まれていない場合には(アクセルストロークAc=0)、エンジン回転速度Neはアイドリング回転速度(例えば、700r.p.m.)に維持される。
制御部10(クラッチトルク取得部)は、図2に示すクラッチストロークClとクラッチトルクTcとの関係を表した「クラッチトルクマッピングデータ」を参照して、クラッチセンサ54によって検出されたクラッチストロークClに基づいて、クラッチ3が駆動軸21から入力軸41に伝達可能なトルクであるクラッチトルクTcを演算する。
制御部10は、出力軸回転速度センサ46によって検出された出力軸回転速度Noに基づいて、車速Vを演算する。制御部10は、エンジン回転速度センサ23によって検出されたエンジン回転速度Neから入力軸回転速度センサ43によって検出された入力軸回転速度Niを減算することにより、クラッチ3の差回転速度であるクラッチ差回転速度Δcを演算する。つまり、クラッチ差回転速度Δcは、クラッチ3の差回転速度、つまり、駆動軸21と入力軸41との差回転速度である。
制御部10(クラッチ温度取得部)は、クラッチトルクTc、車速V、油温t、エンジン回転速度Ne、入力軸回転速度Niに基づいて、クラッチ温度Tmpc(摩擦材32aの温度)を推定(演算)して取得する。クラッチ3の温度の推定方法は、特許第4715132号公報等に記載されている周知技術であるので、これ以上の説明は割愛する。
エンジン2、クラッチ3、マニュアルトランスミッション4、制御部10、クラッチペダル53、クラッチセンサ54、マスタシリンダ55、アクセルペダル51、アクセルセンサ52、ブレーキペダル56、ブレーキセンサ57、液圧配管58を含めた構成が、本実施形態の車両用駆動装置1である。
(本実施形態の概要)
以下に、図3を用いて、本実施形態の概要について説明する。車速Vが所定以下であり、ブレーキペダル56が踏まれておらず、クラッチ差回転速度Δcが所定以上である場合、つまり、車両100が発進状態であり、クラッチ3が半クラッチ状態である場合に、「トルクダウン制御」が実行される。
「トルクダウン制御」とは、図3に示すように、運転者のアクセルペダル51の操作に基づき演算される要求エンジントルクTer(図3の二点鎖線で示すトルク)に比べて、図3の実線で示すように、エンジントルクTeを減少させる制御(図3の(1))である。このように、「トルクダウン制御」が実行されることにより、半クラッチ状態において、図3の一点鎖線で示すように、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlを大きく超え、クラッチ差回転速度Δcが増大することに起因する、クラッチ3の過熱が防止される。
具体的には、制御部10は、車両100の発進時においては、それ以外の状態とは異なり、下式(1)に基づいて発進時エンジントルクTesを演算する。そして、制御部10は、エンジントルクTeが発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2を制御する。
Tes=Tc+Ten+Tk…(1)
Tes=発進時エンジントルク
Tc=クラッチトルク
Ten=エンジン回転速度減少トルク(マイナス値)
Tk=維持トルク
なお、エンジン回転速度減少トルクTenとは、エンジン2の回転速度を発進時エンジン回転速度上限Nlに引き下げるのに必要なマイナスのトルクである。維持トルクTkとは、クラッチトルクTc及びエンジン回転速度減少トルクTen以外に、「トルクダウン制御」が実行されている際に、発進時エンジン回転速度上限Nlを維持するのに必要なトルクであり、エンジン2の駆動軸21に連結される補機による負荷等により演算される。
ここで、発進時エンジン回転速度上限Nlは、クラッチ温度Tmpcに基づいて演算される。後述するように、クラッチ3の温度が高くなるに従って、より低い発進時エンジン回転速度上限Nlが設定されることにより、クラッチ3が高温である状態における、更なるクラッチ3の温度上昇が防止される。
運転者がクラッチペダル53を離すことにより、クラッチトルクTcが増大した場合には、クラッチトルクTcの増大に伴い、発進時エンジントルクTesが増大する。つまり、クラッチトルクTcが増大すると、エンジン回転速度Neの減少を待たずして、発進時エンジントルクTesが増大する。このため、エンジン回転速度Neの低下が防止される。
一方で、運転者がクラッチペダル53を踏み込むことにより、クラッチトルクTcが減少した場合には、クラッチトルクTcの減少に伴い、発進時エンジントルクTesが減少する。つまり、クラッチトルクTcが減少すると、エンジン回転速度Neの上昇を待たずして、発進時エンジントルクTesが減少する。このため、エンジン回転速度Neの不要な上昇が防止される。以下に、図4に示すフローチャートを用いて、更に詳細に説明する。
(クラッチ・エンジン協調制御)
以下に、図4のフローチャートを用いて、「クラッチ・エンジン協調制御」について説明する。車両100のイグニッションキーがNOとされ、エンジン2が始動すると、「クラッチ・エンジン協調制御」が開始し、プログラムはS11に進む。
S11において、制御部10は、ブレーキセンサ57の検出信号に基づいて、ブレーキペダル56が踏まれていなく、ブレーキ装置19で制動力が発生していない(ブレーキOFF)と判断した場合には、(S11:YES)、プログラムをS12に進める。一方で、ブレーキペダル56が踏まれて、ブレーキ装置19で制動力が発生している(ブレーキON)と判断した場合には(S11:NO)、プログラムをS18に進める。
S12において、制御部10は、クラッチセンサ54からの検出信号に基づき、クラッチトルクTcが0でない(クラッチ3が完全断でない)と判断した場合には(S12:YES)、プログラムをS13に進める。一方で、制御部10は、クラッチトルクTcが0である(クラッチ3が完全断)と判断した場合には(S12:NO)、プログラムをS18に進める。
S13において、制御部10は、車速Vが所定の規定速度(例えば20km/h)以下であると判断した場合には(S13:YES)、プログラムをS14に進め、車速Vが規定速度より高いと判断した場合には(S13:NO)、プログラムをS18に進める。
S14において、制御部10は、エンジン回転速度センサ23及び入力軸回転速度センサ43が出力する検出信号に基づいて、クラッチ差回転速度Δcが規定差回転速度A(例えば500r.p.m.)以上であると判断した場合には(S14:YES)、プログラムをS15に進める。一方で、制御部10は、クラッチ差回転速度Δcが規定差回転速度A未満であると判断した場合には(S14:NO)、プログラムをS18に進める。
S15において、制御部10(発進時エンジン回転速度上限演算部)は、発進時エンジン回転速度上限Nlを演算する。具体的には、具体的には、制御部10は、図9に示す「発進時エンジン回転速度上限設定データ」を参照し、クラッチ温度Tmpcに基づいて、発進時エンジン回転速度上限Nlを演算する。なお、「発進時エンジン回転速度上限設定データ」は、「クラッチ温度」が高い程、発進時エンジン回転速度上限Nlが低く設定されている。なお、クラッチ温度Tmpcが、所定温度(例えば250℃)未満である場合には、発進時エンジン回転速度上限Nlは、エンジン2の回転速度リミッタ値(例えば6000r.p.m.)に設定される。
クラッチ温度Tmpcが「発進時エンジン回転速度上限設定データ」に規定されている「クラッチ温度」の間にある場合には、現在のクラッチ温度Tmpcの両隣にある「クラッチ温度」と現在のクラッチ温度Tmpcに基づいて、線形補間を行うことにより、発進時エンジン回転速度上限Nlが演算される。S15が終了すると、プログラムはS16に進む。
S16において、制御部10が、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nl以上であると判断した場合には(S16:YES)、プログラムをS17に進め、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlより低いと判断した場合には(S16:NO)、プログラムをS18に進める。
S17において、制御部10は、「トルクダウン制御」を実行する。この「トルクダウン制御」については、図5に示すフローチャートを用いて説明する。S17が終了すると、プログラムは、S11に戻る。
S18において、制御部10は、「トルクダウン制御」が開始している場合には、「トルクダウン制御」を終了させる。そして、制御部10は、「通常エンジン制御」を行う。つまり、制御部10は、エンジントルクTeが運転者のアクセルペダル51の操作により演算された要求エンジントルクTerとなるように、エンジン2を制御する。S18が終了すると、プログラムはS11に戻る。
(トルクダウン制御)
以下に、図5のフローチャートを用いて、「トルクダウン制御」について説明する。「トルクダウン制御」が開始すると、プログラムは、S17−1に進む。
S17−1において、制御部10は、図2に示す「クラッチトルクマッピングデータ」を参照して、クラッチセンサ54によって検出されたクラッチストロークClに基づいて、クラッチトルクTcを演算する。S17−1が終了すると、プログラムは、S17−2に進む。
S17−2において、制御部10は、図4のS15と同じ方法により、発進時エンジン回転速度上限Nlを演算する。S17−2が終了すると、プログラムはS17−3に進む。
S17−3において、制御部10は、エンジン回転速度減少トルクTenを演算する。具体的には、制御部10は、図6に示す「エンジン回転速度減少トルク演算データ」を参照して、発進時エンジン回転速度上限Nlから現在のエンジン回転速度Neを減じた「エンジン差回転速度」に基づいて、エンジン回転速度減少トルクTenを演算する。
なお、発進時エンジン回転速度上限Nlから現在のエンジン回転速度Neを減算した値がプラスである場合には、つまり、現在のエンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlより低い場合には、エンジン回転速度減少トルクTenは0と設定される。そして、発進時エンジン回転速度上限Nlからエンジン回転速度減少トルクTenを減算した値の絶対値が大きい程、つまり、現在のエンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlよりも高い程、エンジン回転速度減少トルクTenの絶対値が大きくなるように設定される。
なお、上述の「エンジン差回転速度」が、図6に示す「エンジン回転速度減少トルク演算データ」に規定されている「差回転速度」の間にある場合には、現在の「エンジン差回転速度」の両隣の「差回転速度」に対応する「目標エンジン回転速度」を線形補間することによりエンジン回転速度減少トルクTenを演算する。S17−3が終了すると、プログラムは、S17−4に進む。
S17−4において、制御部10は、維持トルクTkを演算する。維持トルクTkとは、クラッチトルクTc及びエンジン回転速度減少トルクTen以外に、発進時エンジン回転速度上限Nlを維持するのに必要なトルクである。この維持トルクTkの演算について、図7に示す「維持トルク演算処理」のフローチャートを用いて説明する。
「維持トルク演算処理」が開始すると、プログラムは、S31に進む。
S31において、制御部10(負荷取得部)は、現在の油温t及び現在のエンジン回転速度Neに基づいて、エンジンフリクショントルクTefを演算する。S31が終了すると、プログラムはS32に進む。
S32において、制御部10(負荷取得部)は、補機トルクTaを演算する。補機トルクTaとは、エンジン2の駆動軸21に連結している補機を駆動するために必要なトルクであり、前記補機のフリクショントルク及びイナーシャトルクの総計である。以下に、補機の1つであるエアコンディショナー27のコンプレッサ27aのコンプレッサ補機トルクTacの演算方法について説明する。制御部10は、図8に示す「エンジン回転速度」と「コンプレッサ補機トルク」との関係を表した「コンプレッサ補機トルク演算データ」を参照して、現在のエンジン回転速度Neに基づいて、コンプレッサ補機トルクTacを演算する。
なお、エンジン回転速度Neが高い程、コンプレッサ補機トルクTacが大きく設定されている。また、エアコンディショナーがOFFに比べて、エアコンディショナーがONのほうが、Tacコンプレッサ補機トルクTacが大きく設定されている。なお、現在のエンジン回転速度Neが、図8に示す「コンプレッサ補機トルク演算データ」に規定されている「エンジン回転速度」の間にある場合には、現在のエンジン回転速度Neの両隣の「エンジン回転速度」に対応する「コンプレッサ補機トルク」を線形補間することによりコンプレッサ補機トルクTacを演算する。
コンプレッサ補機トルクTacの演算手法と同様の方法で、制御部10は、補機の1つであるジェネレータ26のジェネレータ補機トルクTagや、その他、エンジン2の駆動軸21に連結している補機の補機トルクを演算する。そして、制御部10は、コンプレッサ補機トルクTacやジェネレータ補機トルクTag等を合計して、補機トルクTaを演算する。S32が終了すると、プログラムは、S33に進む。
S33において、制御部10(負荷取得部)は、調整トルクαを演算する。調整トルクαは、エンジンフリクショントルクTef及び補機トルクTa以外にエンジン回転速度Neの維持に必要なトルクであり、エンジン回転速度Ne等の情報に基づいて演算される。S33が終了すると、プログラムはS34に進む。
S34において、制御部10(維持トルク演算部)は、下式(2)に基づいて、維持トルクTkを演算する。
Tk=Tef+Ta+Tα…(2)
Tk…維持トルク
Tef…エンジンフリクショントルク
Ta…補機トルク
Tα…調整トルク
S34が終了すると、図5のS17−4が終了し、プログラムは、S17−5に進む。
S17−5において、制御部10(発進時エンジントルク演算部)は、上式(1)に基づいて、発進時エンジントルクTesを演算する。S17−5が終了すると、プログラムは、S17−6に進む。
S17−6において、制御部10は、発進時エンジントルクTesが要求エンジントルクTerより小さいと判断した場合には(S17−6:YES)、プログラムをS17−7に進め、発進時エンジントルクTesが要求エンジントルクTer以上であると判断した場合には(S17−6:NO)、プログラムをS17−8に進める。
S17−7において、制御部10は、エンジン2が発生するエンジントルクTeが、S17−5で演算された発進時エンジントルクTesとなるように、スロットルバルブ22や燃料噴射装置28、点火装置を制御する。S17−7が終了すると、プログラムは、図4のS11に戻る。
S17−8において、制御部10は、エンジン2が発生するエンジントルクTeが、要求エンジントルクTerとなるように、スロットルバルブ22や燃料噴射装置28、点火装置を制御する。S17−8が終了すると、プログラムは、図4のS11に戻る。
(車両発進時の説明)
以下に、図3及び図4を用いて、車両100の発進時における「クラッチ・エンジン協調制御」の説明をする。なお、図3において、「ストッパ位置」とは、各ペダル51、53、56が最大に踏み込まれた(操作された)位置である。各ペダル51、53、56が「ストッパ位置」にある場合には、各ストロークが最大となる。
<経過時間T0>
この状態では、ブレーキペダル56が踏まれているので、図4のS11において、NOと判断され、S18に進み、「通常制御」が実行される。つまり、エンジン2の制御は、運転者のアクセル操作に依存する。この状態では、アクセルペダル51が踏まれていないので、エンジン回転速度Neはアイドリング回転速度(例えば700r.p.m.)となっている。
<経過時間T1>
この状態では、クラッチ3が完全断であるので、図4のS12において、NOと判断され、S18に進み、「通常制御」が実行される。つまり、エンジン2の制御は、運転者のアクセル操作に依存する。アクセルペダル51が踏まれているので、アクセルストロークAcに応じたエンジン回転速度Ne及びエンジントルクTeとなる。
<経過時間T2>
この状態では、クラッチ3が半クラッチ状態であるので、図4のS12において、YESと判断され、次いで、クラッチ差回転速度Δcが規定差回転速度A以上であるが、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlよりも低いので、S16でNOと判断され、S18に進み、「通常制御」が実行される。
<経過時間T3>
この状態では、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nl以上であるので、S16でYESと判断され、S18に進み、「トルクダウン制御」が実行される。エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlを超えているので、マイナスの値のエンジン回転速度減少トルクTenが設定され、発進時エンジントルクTesが減少する。この結果、エンジン回転速度Neが、「通常制御」のエンジン回転速度(図3の一点鎖線)に比べて低下し、発進時エンジン回転速度上限Nlを大きく超えないように制御される。この結果、クラッチ差回転速度Δcの上昇が抑制され、クラッチ温度Tmpcの上昇が抑制される。
<経過時間T4>
この状態では、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlより遅くなっているので、図4のS14の判断において、S18に進み、「通常制御」が実行される。
<経過時間T5>
この状態では、クラッチ差回転速度Δcが規定差回転速度A(例えば500r.p.m.)より小さいので、S14の判断において、NOと判断され、S18に進み、「通常制御」が実行される。
一方で、従来では、車両の発進時において、運転者のアクセルペダル51の操作に基づく要求エンジントルクTerとなるようにエンジン2が制御される(図3の二点鎖線)。このため、車両100の発進時において、運転者がアクセルペダル51を踏み込んだ場合には、図3の一点鎖線で示すように、エンジン回転速度Neが上昇し、この結果、クラッチ3の係合時にクラッチ差回転速度Δcが大きくなり、クラッチ3が過熱されてしまう。
(本実施形態の効果)
上述した説明から明らかなように、車両100の発進時に(図4のS11〜S14が全てYES)、上式(1)によって、クラッチトルクTc及びクラッチ温度Tmpcに基づいて演算された発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2が制御される。このように、クラッチ温度Tmcに基づいて演算された発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2が制御されるので、クラッチ3の過熱が防止される。つまり、クラッチ温度Tmpcが上昇すると、発進時エンジントルクTesの上昇が抑制され、この結果、エンジン回転速度Neの上昇が抑制される。このため、クラッチ差回転速度Δcの上昇が抑制され、クラッチ3の過熱が防止される。
また、クラッチトルクTcに基づいて演算された発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2が制御されるので、エンジン回転速度Neの低下が防止される。つまり、運転者がクラッチペダル53の操作量を減少させて、クラッチトルクTcが増大した場合には、クラッチトルクTcの増大に伴い、発進時エンジントルクTesが増大する。このため、エンジン回転速度Neの低下が防止され、ドライバビリティーに優れた車両用駆動装置1を提供することが可能となる。
一方で、運転者がクラッチペダル53の操作量を増大させて、クラッチトルクTcが減少した場合には、クラッチトルクTcの減少に伴い、発進時エンジントルクTesが減少する。このため、エンジン回転速度Neの不要な上昇が防止され、騒音の発生や、不要な燃料消費が防止される。
また、図5のS17−2において、制御部10(発進時エンジン回転速度上限演算部)が、クラッチ温度Tmpcが高くなるに従って、より低い発進時エンジン回転速度上限Nlを演算する。そして、S17−3、S17−5において、制御部10(発進時エンジントルク演算部)は、クラッチトルクTc及び、エンジン回転速度Neと発進時エンジン回転速度上限Nlとの差回転速度に基づいて、発進時エンジントルクTesを演算する。このように、クラッチ温度Tmpcが高くなるに従って、より低い発進時エンジン回転速度上限Nlが演算されるので、発進時エンジントルクTesの上昇が抑制される。このため、クラッチ温度Tmpcが高い場合に、更なるクラッチ3の過熱が防止され、クラッチ3の劣化や消耗(特に摩擦材32aの劣化や消耗)が防止される。
また、制御部10は、図5のS17−3において、現在のエンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlより低い場合には、エンジン回転速度減少トルクTenを0とする。これにより、エンジン回転速度Neの過剰な低下を防止することができ、運転者の違和感を防止するとともに、エンジンストールの発生を防止することができる。
また、制御部10(エンジン制御部)は、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nl(所定回転速度)以上である場合に(図4のS16でYESと判断)、S17において、発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2を制御する。これにより、エンジン2の回転速度がクラッチ3の過熱が発生しないような発進時エンジン回転速度上限Nlより低い場合には、通常のエンジン制御となり、運転者によるアクセル操作に応じたエンジン制御となる。このため、エンジントルクTeが、運転者の意思と乖離しないので、運転者が違和感を覚えない。
また、制御部10(維持トルク演算部)は、図7の「維持トルク演算処理」において、エンジン2に作用する負荷等に基づき、維持トルクTkを演算する。そして、制御部10(発進時エンジントルク演算部)は、図5のS17−5において、維持トルクTkを加味して、発進時エンジントルクTesを演算する。これにより、例えば、エンジン2により駆動される補機が停止し、エンジン2の負荷が減少した場合には、当該負荷の減少が加味された発進時エンジントルクTesが演算される。このため、エンジン2の負荷の減少に伴うエンジン回転速度Neの上昇を防止することができる。一方で、例えば、補機がエンジン2によって駆動され、エンジン2の負荷が増大した場合には、当該負荷の増大が加味された発進時エンジントルクTesが演算される。このため、エンジン2の負荷の増大に伴うエンジン回転速度Neの低下を防止することができる。
また、制御部10(エンジン制御部)は、要求エンジントルクTerが発進時エンジントルクTes以下の場合には(図5のS17−6でNOと判断)、エンジントルクTeが要求エンジントルクTerとなるようにエンジン2を制御する。これにより、要求エンジントルクTerが発進時エンジントルクTes以下の場合には、運転者の意思を反映した要求エンジントルクTerとなるようにエンジン2が制御される。このため、エンジントルクTeが、運転者の意思と乖離しないので、運転者の違和感を抑制しつつ、エンジン回転速度Neの過剰な上昇を防止することができる。
また、クラッチセンサ54(クラッチトルク取得部)によって検出されたクラッチペダル53の操作量であるクラッチストロークClを検出している。そして、制御部10は、当該クラッチストロークClに基づいて、図2に示す「クラッチトルクマッピングデータ」を参照することにより、クラッチトルクTcを取得している。これにより、簡単な構造・手法により、確実にクラッチトルクTcを取得することができる。
制御部10は、車速検出部で検出された車速Vが所定の規定速度より高い場合には(図4のS13でNOと判断)、S18において、「通常制御」を実行する。これにより、車速Vが規定車速速度より高い発進後に、運転者がクラッチ操作をしてしまった場合に、「トルクダウン制御」の実行が防止される。このため、運転者の違和感を防止することができる。
また、制御部10は、ブレーキペダル56(制動力操作部材)が操作されていない場合に限り(図4のS11でYESと判定)、発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2を制御する。これにより、ブレーキペダル56が操作されている場合には、クラッチトルクTcに基づいて演算された発進時エンジントルクTesとなるようにエンジン2が制御されない。このため、安全に車両100を減速・停止させることができる。
(第二の実施形態)
以下に、以上説明した実施形態と異なる点について第二の実施形態を説明する。第二の実施形態では、図5のS17−3において、制御部10は、「エンジン回転速度減少トルク演算データ」を用いる代わりに下記方法により、エンジン回転速度減少トルクTenを演算する。
まず、制御部10は、エンジン回転速度Neの時間変化であるエンジン回転速度変化ωeを演算する。具体的には、現在のエンジン回転速度Neから発進時エンジン回転速度上限Nlに引き下げるのに必要な時間Tnを演算する。この時間Tnは、エンジンフリクショントルクTefに基づいて演算される。
次に、制御部10は、発進時エンジン回転速度上限Nlから現在のエンジン回転速度Neを減算した値を、上述の必要時間Tnで除算することにより、エンジン回転速度変化ωeを演算する。
次に、制御部10は、下式(10)に基づいて、エンジン回転速度減少トルクTenを演算する。
Ten=Ie×ωe…(10)
Ten…エンジン回転速度減少トルクTen
Ie…エンジンイナーシャ
ωe…エンジン回転速度変化
エンジンイナーシャIeとは、エンジン2の回転部材の慣性モーメントである。エンジン2の回転部材には、クランクシャフト、コンロッド、ピストン、駆動軸21、フライホイール31、クラッチカバー33、プレッシャプレート35、ダイヤフラムスプリング34が含まれる。そして、エンジンイナーシャIeは、予め設定されている。
(別の実施形態)
以下に、以上説明した実施形態と異なる実施形態について説明する。以上説明した実施形態では、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nl以上である場合に(図4のS16でYESと判断)、「トルクダウン制御」が実行される。しかし、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlよりも所定回転速度低い回転速度以上である場合、エンジン回転速度Neが発進時エンジン回転速度上限Nlよりも所定回転速度高い回転速度以上である場合、或いは、エンジン回転速度Neが規定回転速度(例えば1500r.p.m.)以上である場合に、「トルクダウン制御」が実行される実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、クラッチペダル53の操作力は、マスタシリンダ55、液圧配管58及びスレーブシリンダ38を介して、レリーズベアリング37に伝達させる。しかし、クラッチペダル53の操作力が、ワイヤ、ロッド、ギヤ等の機械的要素を介して、レリーズベアリング37に伝達される実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、制御部10は、図2に示すクラッチストロークClとクラッチトルクTcとの関係を表した「クラッチトルクマッピングデータ」を参照して、クラッチセンサ54によって検出されたクラッチストロークClに基づいて、クラッチトルクTcを演算している。しかし、特開2008−157184号公報に示されるように、クラッチストロークClの時間当たりの変化量に基づき、クラッチトルクTcを予測し、要求エンジントルクTerを予測する実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、クラッチトルクTcは、クラッチセンサ54の検出信号に基づいて演算される。しかし、エンジンイナーシャIe、エンジンフリクショントルクTef、係合開始時の入力軸41の回転速度、現在の入力軸41の回転速度、係合開始からの経過時間等の情報からクラッチトルクTcを演算することにしても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、クラッチセンサ54は、マスタシリンダ55のストローク量を検出している。しかし、クラッチセンサ54は、クラッチペダル53の操作量やマスタシリンダ55のマスタ圧、スレーブシリンダ38のストロークや液圧、レリーズベアリング37のストローク量を検出するセンサであっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、制御部10は、出力軸回転速度センサ46によって検出された出力軸回転速度Noに基づいて、車速Vを演算している。しかし、制御部10が、車輪の回転速度を検出する車輪速度センサによって検出された車輪回転速度や、その他車輪と連動して回転する軸の回転速度を検出するセンサに基づいて、車速Vを演算する実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、油温センサ25によってエンジン2を潤滑するオイルの油温を検出している。しかし、エンジン2内を循環する冷却水の水温を検出する水温センサからの検出信号に基づいて、オイルの油温を推定する実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、クラッチ3に運転者の操作力を伝達するクラッチ操作部材は、クラッチペダル53である。しかし、クラッチ操作部材は、クラッチペダル53に限定されず、例えば、クラッチレバーであっても差し支え無い。同様に、アクセルストロークAcを調整するアクセルペダル51の代わりに、例えば、アクセルストロークAcを調整するアクセルグリップであっても差し支え無い。そして、本実施形態の車両用駆動装置を、自動二輪車やその他車両に適用しても、本発明の技術的思想が適用可能なことは言うまでもない。
以上説明した実施形態では、単一の制御部10が、エンジン2を制御するとともに、図4に示す「クラッチ・エンジン協調制御」を実行する。しかし、エンジン制御部が、エンジン2を制御し、エンジン制御部とCAN(Controller Area Nlwork)等の通信手段で接続された制御部10が「クラッチ・エンジン協調制御」を実行する実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、制御部10は、クラッチトルクTc、車速V、油温t、エンジン回転速度Ne、入力軸回転速度Niに基づいて、クラッチ3の温度(摩擦材32aの温度)を推定している。しかし、摩擦材32aの温度を検出する放射温度計等の温度検出センサを摩擦材32aに隣接する位置に設け、クラッチ温度Tmpcを取得する実施形態であっても差し支え無い。
なお、「車両100の発進時」には、渋滞時、車庫入れ時等において、運転者が半クラッチを利用してクラッチを適度に滑らせる操作を行う状況が含まれるものとする。
1…車両用駆動装置、2…エンジン、3…クラッチ、10…制御部(クラッチ温度取得部、エンジン制御部、発進時エンジントルク演算部、要求エンジントルク演算部、発進時エンジン回転速度上限演算部、維持トルク演算部、負荷取得部)、19…ブレーキ装置(制動力発生部)、21…駆動軸、25…油温センサ(負荷取得部)、41…入力軸、46…出力軸回転速度センサ(車速検出部)、51…アクセルペダル(エンジン操作部材)、52…アクセルセンサ、53…クラッチペダル(クラッチ操作部材)、54…クラッチセンサ(クラッチトルク取得部、クラッチ操作量検出部)、56…ブレーキペダル(制動力操作部材)、100…車両
t…油温
V…車速
Nl…発進時エンジン回転速度上限
Δc…クラッチ差回転速度
Te…エンジントルク
Ter…要求エンジントルク
Tes…発進時エンジントルク(トルクダウン制御時)
Tc…クラッチトルク
Ten…エンジン回転速度減少トルク
Tk…維持トルク
Tef…エンジンフリクショントルク
Ta…補機トルク
Tα…調整トルク

Claims (8)

  1. エンジンの駆動軸とマニュアルトランスミッションの入力軸との間に設けられ、前記駆動軸と前記入力軸間におけるクラッチトルクをクラッチ操作部材の操作により可変とするクラッチと、
    前記クラッチが発生している前記クラッチトルクを取得するクラッチトルク取得部と、
    前記クラッチの温度を取得するクラッチ温度取得部と、
    前記クラッチトルク及び前記クラッチの温度に基づいて、発進時エンジントルクを演算する発進時エンジントルク演算部と、
    発進時に、前記発進時エンジントルクとなるように前記エンジンを制御するエンジン制御部と、を有する車両用駆動装置。
  2. 前記クラッチ温度が高くなるに従って、より低い発進時エンジン回転速度上限を演算する発進時エンジン回転速度上限演算部を有し、
    前記発進時エンジントルク演算部は、前記クラッチトルク及び、前記エンジンの回転速度と発進時エンジン回転速度上限との差回転速度に基づいて、発進時エンジントルクを演算する請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記エンジン制御部は、前記エンジンの回転速度が所定回転速度以上である場合に、前記発進時エンジントルクとなるように前記エンジンを制御する請求項1又は請求項2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記エンジンが出力するエンジントルクを可変に操作するためのエンジン操作部材の操作量に基づいて、要求エンジントルクを演算する要求エンジントルク演算部を有し、
    前記エンジン制御部は、前記要求エンジントルクが前記発進時エンジントルク以下の場合には、前記要求エンジントルクとなるように前記エンジンを制御する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記エンジンに作用する負荷に基づき、前記エンジンの回転速度を維持するのに必要なトルクである維持トルクを演算する維持トルク演算部を有し、
    前記発進時エンジントルク演算部は、前記維持トルクを加味して、前記発進時エンジントルクを演算する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記クラッチトルク取得部は、前記クラッチ操作部材の操作量を検出するクラッチ操作量検出部である請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記エンジン制御部は、車速が所定の規定速度より以下である場合に限り、前記発進時エンジントルクとなるようにエンジンを制御する請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  8. 前記エンジン制御部は、制動力を発生する制動力発生部の制動力を可変に操作するための制動力操作部材が操作されていない場合に限り、前記発進時エンジントルクとなるようにエンジンを制御する請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
JP2013092936A 2013-04-25 2013-04-25 車両用駆動装置 Pending JP2014214678A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013092936A JP2014214678A (ja) 2013-04-25 2013-04-25 車両用駆動装置
CN201480023214.9A CN105143643A (zh) 2013-04-25 2014-03-18 车辆用驱动装置
BR112015026064A BR112015026064A2 (pt) 2013-04-25 2014-03-18 dispositivo de acionamento para veículo
EP14788155.1A EP2990630A4 (en) 2013-04-25 2014-03-18 DRIVE DEVICE FOR A VEHICLE
PCT/JP2014/057348 WO2014174939A1 (ja) 2013-04-25 2014-03-18 車両用駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013092936A JP2014214678A (ja) 2013-04-25 2013-04-25 車両用駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014214678A true JP2014214678A (ja) 2014-11-17

Family

ID=51791524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013092936A Pending JP2014214678A (ja) 2013-04-25 2013-04-25 車両用駆動装置

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP2990630A4 (ja)
JP (1) JP2014214678A (ja)
CN (1) CN105143643A (ja)
BR (1) BR112015026064A2 (ja)
WO (1) WO2014174939A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9822829B2 (en) 2016-01-13 2017-11-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Controller of vehicle and vehicle

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108894883B (zh) * 2018-06-11 2021-04-06 联合汽车电子有限公司 扭矩的动态控制方法及抑制发动机转速波动的方法
CN110155062A (zh) * 2019-04-11 2019-08-23 汉腾汽车有限公司 一种amt变速器的汽车选挡驱动控制算法
CN112727611B (zh) * 2020-12-23 2022-07-19 重庆青山工业有限责任公司 一种汽车牵引力控制***防止发动机熄火的控制方法
CN114174138A (zh) * 2021-08-19 2022-03-11 宁波吉利罗佑发动机零部件有限公司 混合动力车辆并联起步控制方法、***及混合动力车辆

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009041434A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Nissan Motor Co Ltd エンジンの制御装置
JP2009127793A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Nissan Motor Co Ltd 車両の駆動力制御装置
JP2011196514A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Aisin Ai Co Ltd 車両の動力伝達制御装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08114144A (ja) * 1994-10-18 1996-05-07 Toyota Motor Corp 内燃機関のアイドル回転数制御装置
EP1428716A3 (en) * 2002-12-12 2008-10-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Output control apparatus of internal combustion engine and clutch control device
JP4715132B2 (ja) 2004-08-25 2011-07-06 アイシン精機株式会社 クラッチ制御装置
DE102006058724B3 (de) * 2006-12-13 2008-04-17 Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag Verfahren zum Schutz einer Kupplung in einem Triebstrang eines Kraftfahrzeugs
JP4876908B2 (ja) 2006-12-26 2012-02-15 アイシン精機株式会社 自動車の発進制御装置
JP5551762B2 (ja) * 2010-02-23 2014-07-16 本田技研工業株式会社 発進クラッチ制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009041434A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Nissan Motor Co Ltd エンジンの制御装置
JP2009127793A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Nissan Motor Co Ltd 車両の駆動力制御装置
JP2011196514A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Aisin Ai Co Ltd 車両の動力伝達制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9822829B2 (en) 2016-01-13 2017-11-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Controller of vehicle and vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
CN105143643A (zh) 2015-12-09
WO2014174939A1 (ja) 2014-10-30
EP2990630A1 (en) 2016-03-02
EP2990630A4 (en) 2016-10-05
BR112015026064A2 (pt) 2017-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9995229B2 (en) Method of controlling the stopping and starting of an engine
JP6036473B2 (ja) 車両用駆動装置
US9199632B2 (en) Control device for hybrid vehicle
JP5849928B2 (ja) 車両用駆動装置
JP5849930B2 (ja) 車両用駆動装置
WO2014174939A1 (ja) 車両用駆動装置
EP2778005A1 (en) Vehicle control apparatus
WO2019102540A1 (ja) 内燃機関の制御方法及び内燃機関の制御装置
JP5765426B2 (ja) 車両制御システム
WO2017183519A1 (ja) 車両制御装置
JP5849929B2 (ja) 車両用駆動装置
JP2010184535A (ja) ハイブリッド車両
JP5407541B2 (ja) 惰行制御装置
JP5602522B2 (ja) 惰行制御装置
JP4778338B2 (ja) クリープ制御装置
JP5030634B2 (ja) クラッチ制御装置
JP2017166338A (ja) 車両用駆動装置
JP6102499B2 (ja) クラッチ操作状態判定装置
JP5240062B2 (ja) 惰行制御装置
WO2016121261A1 (ja) 車両用駆動装置
JP5210926B2 (ja) 自動変速機の制御方法および制御装置
KR101714277B1 (ko) 브레이크 부스팅압 형성 방법 및 그 차량
JP6076754B2 (ja) 内燃機関制御装置
JP2016114000A (ja) 車両用駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161108