JP2014156024A - 画像が形成された媒体および媒体の確認方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】偽造が困難な媒体を提供する。
【解決手段】第1発光スペクトル41を有する第1光が画像12に照射されたとき、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は、異色の光として視認され、かつ、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は、同色の光として視認される。また、第2発光スペクトル42を有する第2光が画像12に照射されたとき、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は、同色の光として視認され、かつ、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は、異色の光として視認される。
【選択図】図1

Description

本発明は、照射される光の波長スペクトルに応じて見え方が変化する画像が形成された媒体に関する。また本発明は、媒体の確認方法に関する。
金券やプリペイドカードを含む有価証券や、免許証を含む身分証明書など、偽造を防止することが必要とされる媒体において、メタメリズムを応用したメタメリックペアインクを用いることが知られている。メタメリックペアインクとは、照射される光源の種類や、特定波長のみを透過させるフィルタの種類に応じて、同色に見えたり異なった色に見えたりする一対のインクのことである。このようなメタメリックペアインクを利用して画像を形成し、これによって偽造を防止することが提案されている。
例えば特許文献1においては、太陽光、蛍光灯、白熱電球等からの通常光下では同色に見えるが、所望のフィルタを通してみるか、又は所望のフィルタを通過させた光のもとで見ると一方が異なった色相に見えるメタメリックな性質を有する2 種類のインクを用いて画像を形成することが提案されている。
特開昭54−159004号公報
近年、照明技術の発達により、室内で使用される白色光源の発光スペクトルが従来と比べて変化している。例えば、室内で使用される蛍光灯は、従来は、普通形蛍光灯や一波長形蛍光灯と称される、連続的な波長分布を有する蛍光灯であった。一方、現在は、赤色、緑色および青色の各波長域でピークを有する三波長形蛍光灯が主流となっている。また、青色の波長域でピークを有するとともに、緑色や赤色などのその他の波長域においては連続的な波長分布を示すLEDを使用した照明も増えてきている。このように、現在は様々な光源が照明として使用されている。
ところで、メタメリックペアインクを利用した従来の偽造防止媒体は、連続的な波長分布を有する蛍光灯や太陽光が照射されるときには画像が隠れるよう、構成されている。しかしながら上述のように、近年、特定の波長域にピークを有する白色光源が多く利用されている。従って、従来の偽造防止媒体においては、隠れているべき画像が白色光源下で現れてしまうという問題が生じることが考えられる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る媒体を提供することを目的とする。
本発明は、基材上に画像が形成された媒体であって、前記画像は、第1画像領域および第2画像領域を有し、前記第1画像領域は、第1絵柄領域と、前記第1絵柄領域の周囲に配置された第1背景領域と、を含み、前記第2画像領域は、第2絵柄領域と、前記第2絵柄領域の周囲に配置された第2背景領域と、を含み、第1発光スペクトルを有する第1光が照射されたとき、前記第1絵柄領域からの反射光および前記第1背景領域からの反射光は、異色の光として視認され、かつ、前記第2絵柄領域からの反射光および前記第2背景領域からの反射光は、同色の光として視認され、前記第1発光スペクトルとは異なる第2発光スペクトルを有する第2光が照射されたとき、前記第1絵柄領域からの反射光および前記第1背景領域からの反射光は、同色の光として視認され、かつ、前記第2絵柄領域からの反射光および前記第2背景領域からの反射光は、異色の光として視認される、媒体である。
本発明による媒体において、前記第1光は、第1白色光源から発光された第1白色光であり、前記第2光は、第2白色光源から発光された第2白色光であってもよい。この場合、前記第1白色光源および前記第2白色光源のうちの少なくともいずれか一方は、三波長形蛍光灯または白色LEDから構成されていてもよい。
本発明による媒体において、前記第1絵柄領域および前記第1背景領域の少なくともいずれか一方は、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する色相変化領域であり、前記第2絵柄領域および前記第2背景領域の少なくともいずれか一方は、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する色相変化領域であってもよい。ここで、色相変化領域は、その反射スペクトルが、ベースラインから下方に凸となっている負のピークであって、ベースラインの高さhの0.5倍以上の深さを有するとともに50nm以下の半値幅を有する負のピークを含む、領域として定義される。
本発明による媒体において、前記第1絵柄領域および前記第1背景領域の一方は、色相変化領域であり、他方は、非色相変化領域であり、前記第2絵柄領域および前記第2背景領域の一方は、色相変化領域であり、他方は、非色相変化領域であってもよい。ここで、非色相変化領域は、その反射スペクトルがベースラインの高さhの0.5倍以上の深さを有する負のピークを含まない、または、その反射スペクトルが50nm以下の半値幅を有する負のピークを含まない、領域として定義される。
本発明による媒体において、前記第1絵柄領域および前記第2絵柄領域は、色相変化領域であり、前記第1背景領域および前記第2背景領域は、非色相変化領域であってもよい。この場合、前記第1絵柄領域および前記第2絵柄領域はいずれも、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する同一の色相変化インクを含んでいてもよい。
本発明による媒体において、前記第1絵柄領域および前記第2背景領域は、色相変化領域であり、前記第1背景領域および前記第2絵柄領域は、非色相変化領域であってもよい。この場合、前記第1絵柄領域および前記第2背景領域はいずれも、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する同一の色相変化インクを含んでいてもよい。
本発明による媒体において、前記第1背景領域および前記第2背景領域は、色相変化領域であり、前記第1絵柄領域および前記第2絵柄領域は、非色相変化領域であってもよい。この場合、前記第1背景領域および前記第2背景領域はいずれも、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する同一の色相変化インクを含んでいてもよい。
本発明による媒体において、前記第1絵柄領域および前記第1背景領域の少なくともいずれか一方に含まれる色相変化インクと、前記第2絵柄領域および前記第2背景領域の少なくともいずれか一方に含まれる色相変化インクとが異なっていてもよい。
本発明による媒体において、前記第1絵柄領域、前記第1背景領域、前記第2絵柄領域および前記第2背景領域はいずれも、互いに離間して配置された複数の単位領域を含んでいてもよい。この場合、単位領域は、ドット領域を形成していてもよく、またはマイクロ文字を形成していてもよい。
本発明は、基材上に画像が形成された媒体の確認方法において、上記記載の媒体を準備する工程と、第1発光スペクトルを有する第1光を前記媒体に照射して、前記第1画像領域の前記第1絵柄領域と前記第1背景領域とが判別され、かつ、前記第2画像領域の前記第2絵柄領域と前記第2背景領域とが判別されないことを確認する工程と、第2発光スペクトルを有する第2光を前記媒体に照射して、前記第1画像領域の前記第1絵柄領域と前記第1背景領域とが判別されず、かつ、前記第2画像領域の前記第2絵柄領域と前記第2背景領域とが判別されることを確認する工程と、を備える、媒体の確認方法である。
本発明によれば、その全容を解明することが困難な画像が形成された媒体を提供することができる。このため、媒体が偽造されることを抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態における媒体を示す平面図。 図2は、図1に示す媒体の画像を拡大して示す平面図。 図3は、図2の画像をIII−III方向から見た場合を示す断面図。 図4は、第1白色光の発光スペクトルを示す図。 図5は、第2白色光の発光スペクトルを示す図。 図6は、その他の白色光の発光スペクトルを示す図。 図7は、色相変化インクを含む領域の反射スペクトルを示す図。 図8は、第1インクを含む領域の反射スペクトルを示す図。 図9は、第2インクを含む領域の反射スペクトルを示す図。 図10は、図4および図7乃至図9に示す各スペクトルを重ねて示す図。 図11は、第1の実施形態において、第1白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図12は、図5および図7乃至図9に示す各スペクトルを重ねて示す図。 図13は、第1の実施形態において、第2白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図14は、本発明の第2の実施形態における画像を示す断面図。 図15は、第2の実施形態において、第1白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図16は、第2の実施形態において、第2白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図17は、本発明の第3の実施形態における画像を示す断面図。 図18は、第3の実施形態において、第1白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図19は、第3の実施形態において、第2白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図20は、本発明の第4の実施形態における画像を示す平面図。 図21は、図20の画像をXXI−XXI方向から見た場合を示す断面図。 図22は、第4の実施形態において、第1白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図23は、第4の実施形態において、第2白色光が照射されたときの画像を示す平面図。 図24は、第4の実施形態の変形例における画像を示す平面図。
第1の実施の形態
以下、図1乃至図13を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。はじめに、本実施の形態による媒体10を観察するために用いられる光の例について説明する。
媒体10を観察するために用いられる光としては、例えば、互いに異なる発光スペクトルを有する2種類の白色光が用いられる。例えば、第1発光スペクトルを有する第1白色光として、三波長形蛍光灯から発光された白色光が用いられ、第2発光スペクトルを有する第2白色光として、白色LEDから発光された白色光が用いられる。
図4は、三波長形蛍光灯から発光された第1白色光の第1発光スペクトル41を示す図である。第1発光スペクトル41は、少なくとも3つの波長域でピークを有している。例えば図4に示すように、第1発光スペクトル41は、青色波長域に存在する第1ピーク41aと、緑色波長域に存在する第2ピーク41bと、赤色波長域に存在する第3ピーク41cと、を含んでいる。各ピーク41a,41b,41cはいずれも、その半値幅が10nm程度である急峻なピークとなっている。なお、各ピーク41a,41b,41cの波長や半値幅が特に限られることはなく、後述する色相変化インクの光学特性に応じて、様々なタイプの三波長形蛍光灯が用いられ得る。
図5は、白色LEDから発光された第2白色光の第2発光スペクトル42を示す図である。第2白色光は、上述の第1白色光に比べて、より連続的な波長分布を有する光となっている。例えば図5に示すように、第2発光スペクトル42は、青色波長域に存在する第1ピーク42aと、緑色波長域および赤色波長域にわたって連続的に広がる第2ピーク42bと、を含んでいる。
次に、上述の第1白色光および第2白色光を用いて観察される媒体10について説明する。はじめに図1および図2を参照して、媒体10全体について説明する。
(媒体)
図1は、基材11上に画像12が形成された媒体10の一例を示す平面図であり、図2は、図1に示す媒体10の画像12を拡大して示す平面図である。媒体10は、例えば、商品券などの有価証券として構成されている。なお本実施の形態において、画像とは、特定の情報を示すまたは特定の情報を意味するものに限られることはない。例えば画像とは、図形、文字、模様、パターン、記号、柄、マーク、色彩等を広く含む概念である。
本実施の形態においては、画像12が、媒体10の真偽を判別するための真偽判別用画像として機能する。この画像12は、図2に示すように、第1画像領域20および第2画像領域25を有している。第1画像領域20は、「O」という画像に対応した輪郭を有する第1絵柄領域21と、第1絵柄領域21の周囲に配置された第1背景領域22と、を含んでいる。第2画像領域25は、「K」という画像に対応した輪郭を有する第2絵柄領域26と、第2絵柄領域26の周囲に配置された第2背景領域27と、を含んでいる。
なお図2において、第1画像領域20と第2画像領域25との間の境界線15a、第1絵柄領域21と第1背景領域22との間の境界線15b、および第2絵柄領域26と第2背景領域27との間の境界線15cは、便宜上描かれているものであり、常に視認されるとは限らない。また図2において、第1画像領域20と第2画像領域25とが互いに接している例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1画像領域20と第2画像領域25とは互いに離間していてもよい。
(絵柄領域および背景領域の構成)
次に、各領域21,22,26,27の具体的な構成について説明する。はじめに図3を参照して、各領域21,22,26,27の断面構造について説明する。図3は、図2の画像12をIII−III方向から見た場合を示す断面図である。
図3に示すように、各領域21,22,26,27は、基材11と、基材11上に設けられたインク31,33,35のいずれか1つと、を含んでいる。具体的には、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26はいずれも、基材11と、基材11上に設けられた色相変化インク31と、を含んでいる。第1絵柄領域21に含まれる色相変化インク31と、第2絵柄領域26に含まれる色相変化インク31とは同一のものである。また第1背景領域22は、基材11と、基材11上に設けられた第1インク33と、を含んでいる。第2背景領域27は、基材11と、基材11上に設けられた第2インク35と、を含んでいる。
[色相変化インク、第1インクおよび第2インク]
色相変化インク31および第1インク33は、上述の第1白色光が照射されたときには異色のものとして視認され、上述の第2白色光が照射されたときには同色のものとして視認されるよう、構成されている。すなわち色相変化インク31および第1インク33は、メタメリックペアインクとなっている。また色相変化インク31および第2インク35は、上述の第1白色光が照射されたときには同色のものとして視認され、上述の第2白色光が照射されたときには異色のものとして視認されるよう、構成されている。すなわち色相変化インク31および第2インク35も、メタメリックペアインクとなっている。
ここで「同色」とは、肉眼では色の違いを判別できない程度に2つの色の色相が近接していることを意味している。より具体的には、「同色」とは、2つの色の色差ΔE abが20以下、好ましくは10以下、さらに好ましくは3以下であることを意味している。また「異色」とは、2つの色の色差ΔE abが20よりも大きいことを意味している。ここで色差ΔE abとは、L表色系におけるL、aおよびbに基づいて算出される値であり、肉眼で観察された場合の色の相違に関する指標となる値である。なお、L表色系におけるL、aおよびbや、XYZ表色系における三刺激値X、YおよびZは、光のスペクトルなどに基づいて算出される。またL、aおよびbと三刺激値X、Y、Zとの間には、周知の変換式に従う関係が成立している。
上記の三刺激値は、例えば分光光度計、色差計、測色計、色彩計、色度計等の計測器を用いることにより計測され得る。これらの計測器のうち分光光度計は、各波長の分光反射率を求めることができるので、三刺激値を精度良く計測することができ、このため色差の解析に適している。
色差ΔE abを算出するためには、例えば、はじめに、比較する2つの領域からの光を分光光度計によって計測し、その結果に基づいて、各領域の三刺激値X、Y、Z、またはL、a、bを算出する。次に、各領域におけるL、a、bの差ΔL、Δa、Δbから、以下の式に基づいて色差を算出する。
以下、各インク31,33,35の反射スペクトルについて説明する。図7は、色相変化インク31の反射スペクトルを示す図であり、図8は、第1インク33の反射スペクトルを示す図であり、図9は、第2インク35の反射スペクトルを示す図である。各反射スペクトルは、基準となる物体からの反射光と、各インク31,33,35からの反射光との強度比を、分光光度計を用いて測定することにより得られるものである。基準となる物体としては、通常、標準白色板が用いられる。図7乃至図9において、縦軸に示すRが、基準となる物体からの反射光と、インクからの反射光との強度比を意味している。なお各インク31,33,35からの反射光には、各インク31,33,35によって反射された光だけでなく、基材11によって反射された光や、必要に応じて設けられるその他の層によって反射された光も含まれている。従って、図7乃至図9に示す反射スペクトルは、各インク31,33,35および対応する基材11やその他の層を含む領域における反射スペクトルであると言える。
図7に示すように、色相変化インク31の反射スペクトル32は、緑色波長域に存在し、ベースライン32eから下方に凸となっている負のピーク32bを含んでいる。この負のピーク32bは、以下の特徴(1)および(2)を満たしている。
(1)ベースラインの高さhの0.5倍以上の深さdを有していること。
(2)50nm以下の半値幅wを有していること。
なお、負のピーク32bのベースライン32eを決定する方法が特に限られることはなく、スペクトル解析における一般的な手法が用いられる。例えば、負のピーク32bの波長よりも長波長側の波長域における反射の最大値、および、負のピーク32bの波長よりも短波長側の波長域における反射の最大値を結ぶ線がベースライン32eとして描かれる。また、ベースライン32eを決定する際に解析対象となる波長範囲が制限されてもよい。例えば、負のピーク32bの波長から長波長側にsnm広がる範囲内における反射の最大値、および、負のピーク32bの波長から短波長側snm広がる範囲内における反射の最大値を結ぶ線がベースライン32eとして描かれてもよい。sの値は、求められる色相変化の程度などに応じて適宜定められるが、例えば50となっている。
以下、上述の特徴(1)および(2)を満たす負のピーク32bの作用について説明する。
上述のように、第1白色光の第1発光スペクトル41は、緑色波長域に存在する急峻な第2ピーク41bを有している。従って、第1白色光が色相変化インク31に照射された場合、色相変化インク31によって反射される前後で、第1白色光に含まれる緑色成分の強度が大きく低下し、この結果、第1白色光の色相が大きく変化する。具体的には、反射の前後で第1白色光の色相が白色から桃色に変化する。以下の説明において、色相変化インク31を含む領域に対して第1白色光が照射されたときに現れる桃色の部分のことを桃色部分Pmとも称する。
一方、第2白色光の第2発光スペクトル42の第2ピーク42bは、緑色波長域および赤色波長域にわたって連続的に広がっている。すなわち、第2発光スペクトル42の第2ピーク42bの幅は、色相変化インク31の負のピーク32bの幅よりも十分に広くなっている。このため、第2白色光が色相変化インク31に照射され、これによって色相変化インク31の負のピーク32bの分だけ第2白色光に含まれる緑色成分の強度が低下したとしても、色相変化インク31の負のピーク32bが第2白色光の色相に与える影響は、第1白色光の場合に比べて小さい。この結果、色相変化インク31による反射の前後で、第2白色光の色相は例えば白色から黄色に変化する。以下の説明において、色相変化インク31を含む領域に対して第2白色光が照射されたときに現れる黄色の部分のことを黄色部分Ymとも称する。
このように本実施の形態によれば、色相変化インク31の反射スペクトル32が、上述の特徴(1)および(2)を満たす負のピーク32bを含んでいるので、色相変化インク31を含む領域の色相を、照射される光のスペクトルに応じて変化させることができる。以下の説明において、色相変化インク31を含む領域であって、その反射スペクトルが上述の特徴(1)および(2)を有する負のピークを備える領域のことを、色相変化領域とも称する。本実施の形態においては、色相変化インク31を含んでいる上述の第1絵柄領域21および第2絵柄領域26が、色相変化領域となっている。
好ましくは、色相変化インク31は、第1白色光の第1発光スペクトル41に含まれるピーク41a,41b,41cのいずれかのピーク波長に一致または近接するピーク波長を有し、かつ上述の特徴(1)および(2)を満たす負のピークを含むよう、構成または選択される。これによって、第1白色光に対する色相変化インク31の色相変化効果をより大きくすることができる。なお図7に示すように、色相変化インク31は、緑色波長域に存在する負のピーク32b以外にも、青色波長域に存在する負のピーク32aや赤色波長域に存在する負のピーク32cなどのその他の負のピークを含んでいてもよい。これらの負のピーク32a,32cは、上述の特徴(1)および(2)を満たしていてもよく、若しくは満たしていなくてもよい。
色相変化インク31としては、公知の様々な色相変化インクを適宜用いることができる。例えば、照射される白色光のスペクトルに応じて桃色または黄色を示すことができる色相変化インクとしては、Stardust Materials LLC;の「CR8」というインクを挙げることができる。
次に第1インク33および第2インク35について説明する。図8に示すように、第1インク33の反射スペクトル34は明らかに、上述の特徴(1)および(2)を満たす負のピークを含んでいない。従って、照射される光のスペクトルに応じた反射光の色相の差が生じにくい。例えば、第1インク33によって反射された第1白色光は、淡黄色として視認され、一方、第1インク33によって反射された第2白色光は、黄色として視認される。また第2インク35の反射スペクトル36は、ベースライン36bから下方に凸となっている負のピーク36aを含んでいる。しかしながら、負のピーク36aの半値幅は明らかに50nmよりも大きくなっている。従って第2インク35の反射スペクトル36も、上述の特徴(1)および(2)を満たす負のピークを含んでいないと言える。従って、照射される光のスペクトルに応じた反射光の色相の差が生じにくい。例えば、第2インク35によって反射された第1白色光は、桃色として視認され、一方、第2インク35によって反射された第2白色光は、鮭色として視認される。以下の説明において、第1インク33や第2インク35のような、照射される光のスペクトルに応じた反射光の色相の差を生じさせにくいインクを含む領域のことを、すなわち、その反射スペクトルが上述の特徴(1)を有する負のピークを含まない、または、その反射スペクトルが上述の特徴(2)を有する負のピークを含まない、領域のことを、非色相変化領域とも称する。本実施の形態においては、第1インク33を含んでいる第1背景領域22および第2インク35を含んでいる第2背景領域27が、非色相変化領域となっている。また、第1インク33および第2インク35のことを非色相変化インクとも称する。
第1インク33および第2インク35としては、色相変化インク31が示す2つの色のいずれか一方の色に対応する公知の様々なインクを用いることができる。
例えば、桃色を示すインクとしては、DICグラフィックス社製の「UV BF D―330 ピンクW」や、「NS D−330 ピンク」を挙げることができる。前者は、UV硬化タイプのインクであり、後者は、酸化重合タイプのインクである。その他にも、桃色を示すインクとして、同社製の「UV BF SG20 紅赤」や「NS AZ 20 紅赤」を用いることもできる。
また、黄色を示すインクとしては、DICグラフィックス社製の「UV BF AZ D−540 イエロー」や、「NS D−540 イエロー」を挙げることができる。前者は、UV硬化タイプのインクであり、後者は、酸化重合タイプのインクである。その他にも、黄色を示すインクとして、同社製の「UV BF SG 24 赤黄」を用いることもできる。
なお第1インク33に関して、淡黄色と黄色との間の色差は、色相変化インク31の場合の桃色と黄色との間の色差に比べて十分に小さいため、以下の説明において、淡黄色を黄色と称することもある。例えば以下の説明において、第1インク33を含む領域に対して第1白色光が照射されたときに現れる淡黄色の部分のことを黄色部分Y1と称し、第1インク33を含む領域に対して第2白色光が照射されたときに現れる黄色の部分のことを黄色部分Y2と称することもある。
好ましくは、第1インク33は、黄色部分Y2と、上述の色相変化インク31によって生成される黄色部分Ymとの間の色差が、黄色部分Y1と黄色部分Ymとの間の色差よりも小さくなるよう、構成されている。
また第2インク35に関しても、桃色と鮭色との間の色差は、色相変化インク31の場合の桃色と黄色との間の色差に比べて十分に小さいため、以下の説明において、鮭色を桃色と称することもある。例えば以下の説明において、第2インク35を含む領域に対して第1白色光が照射されたときに現れる桃色の部分のことを桃色部分P1と称し、第2インク35を含む領域に対して第2白色光が照射されたときに現れる鮭色の部分のことを桃色部分P2と称することもある。
好ましくは、第2インク35は、桃色部分P1と、上述の色相変化インク31によって生成される桃色部分Pmとの間の色差が、桃色部分P2と桃色部分Pmとの間の色差よりも小さくなるよう、構成されている。
各インク31,33,35を基材11に設ける方法が特に限られることはなく、公知の方法が適宜用いられる。例えば、スクリーン印刷法、オフセット印刷法やインクジェット印刷法を用いることができる。好ましくは、各インク31,33,35は、それらの反射特性や拡散特性がほぼ同等になるよう構成されている。例えば、各インク31,33,35の厚みはほぼ同等になっている。これによって、各インク31,33,35の厚みの差に起因して境界線15a,15b,15cが視認されることを抑制することができる。
なお図3において、第1絵柄領域21に含まれる色相変化インク31と、第1背景領域22に含まれる第1インク33とが接している例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、肉眼によっては視認され得ない程度の隙間が、色相変化インク31と第1インク33との間に存在していてもよい。第1インク33および第2インク35、並びに色相変化インク31および第2インク35についても同様に、互いに接していてもよく、若しくは、肉眼によっては視認され得ない程度の隙間が両者の間に存在していてもよい。
[基材]
基材11の材料が特に限られることはなく、媒体10により構成する有価証券の種類に応じて適宜選択される。例えば、基材11の材料として、優れた印刷適性および加工適性を有する白色のポリエチレンテレフタレートが用いられる。また、証券用紙や紙幣用紙を構成するための紙が基材11として用いられてもよい。基材11の厚みは、媒体10により構成される有価証券の種類に応じて適宜設定される。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、図10乃至図13を参照して、媒体10から構成された有価証券が正規のものであるかどうかを確認する方法について説明する。
(第1白色光照射時)
はじめに、第1発光スペクトル41を有する第1白色光を媒体10に照射する。図10は、各インク31,33,35を含む領域の各反射スペクトル32,34,36を重ねて示す図であり、図11は、第1白色光が照射されたときの画像12を示す平面図である。図10においては、第1白色光の第1発光スペクトル41も点線で示されている。図10に示すように、第1白色光の第1発光スペクトル41の第2ピーク41bと、色相変化インク31の反射スペクトル32の負のピーク32bとは重なっている。このため、色相変化インク31を含む第1絵柄領域21は、緑色成分の強度が大きく低減された、桃色部分Pmとして視認される。一方、第1絵柄領域21の周囲に配置された、第1インク33を含む第1背景領域22は、黄色部分Y1として視認される。このように、第1白色光が照射されたとき、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は異色の光として視認される。この結果、図11に示すように、第1絵柄領域21と第1背景領域22とが判別され、このため、第1画像領域20に「O」という画像が現れる。
色相変化インク31を含む第2絵柄領域26は、第1絵柄領域21と同様に、桃色部分Pmとして視認される。また、第2絵柄領域26の周囲に配置された、第2インク35を含む第2背景領域27も、桃色部分P1として視認される。このように、第1白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は同色の光として視認される。この結果、図11に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とは判別されない。すなわち、第2画像領域25に「K」という画像は現れない。
(第2白色光照射時)
次に、第2発光スペクトル42を有する第2白色光を媒体10に照射する。図12は、各インク31,33,35を含む領域の各反射スペクトル32,34,36を重ねて示す図であり、図13は、第2白色光が照射されたときの画像12を示す平面図である。図12においては、第2白色光の第2発光スペクトル42も点線で示されている。図12に示すように、第2発光スペクトル42の第2ピーク42bの幅は、色相変化インク31の負のピーク32bの幅よりも十分に広くなっている。このため、色相変化インク31を含む第1絵柄領域21は、緑色成分をある程度含む、黄色部分Ymとして視認される。一方、第1絵柄領域21の周囲に配置された、第1インク33を含む第1背景領域22は、黄色部分Y2として視認される。このように、第2白色光が照射されたとき、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は同色の光として視認される。この結果、図13に示すように、第1絵柄領域21と第1背景領域22とは判別されない。すなわち、第1画像領域20に「O」という画像は現れない。
色相変化インク31を含む第2絵柄領域26は、第1絵柄領域21と同様に、黄色部分Ymとして視認される。一方、第2絵柄領域26の周囲に配置された、第2インク35を含む第2背景領域27は、桃色部分P2として視認される。このように、第2白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は異色の光として視認される。この結果、図13に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とが判別され、このため、第2画像領域25に「K」という画像が現れる。
このように本実施の形態によれば、タイプの異なる2種類の白色光源のいずれが用いられる場合であっても、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を隠し、かつ、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を発現させることができる。このため、画像12のパターンの全容が解明されることを抑制することができる。これによって、媒体10から構成される有価証券が偽造されることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26に比べて一般に大きい面積を有する第1背景領域22および第2背景領域27が、第1インク33や第2インク35などの非色相変化インクを含んでいる。このため、照射される白色光源のタイプに依らず、第1背景領域22および第2背景領域27の色相はあまり変化しないようになっている。これによって、画像が現れる領域が白色光源の切替に応じて切り替わることを、媒体10の利用者に気付かれにくくすることができる。このことによっても、画像12のパターンの全容が解明されることを抑制することができる。これによって、媒体10により構成される有価証券が偽造されることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、一般的に用いられている2種類の白色光源を準備することにより、第1画像領域20および第2画像領域25に画像が現れるかどうかを検査することができる。このため、専用光源やフィルタなどの特殊な設備を用いることなく、媒体10が正規のものかどうかを簡易かつ迅速に判別することができる。
また本実施の形態によれば、第1白色光が照射されたときには、「O」の画像が、桃色部分Pmの第1絵柄領域21と黄色部分Y1の第1背景領域22との間の色差に基づいて現れ、第2白色光が照射されたときには、「K」の画像が、黄色部分Ymの第2絵柄領域26と桃色部分P2の第2背景領域27との間の色差に基づいて現れる。このように、絵柄領域の色相と背景領域の色相との間の関係が、桃色に対する黄色という関係から、黄色に対する桃色という関係に反転している。このため、このような反転関係にあるかどうかとういう点を検査することにより、媒体10から構成される有価証券が正規のものであるかどうかの検査の信頼性をより高くすることができる。また、媒体10の偽造をより困難にすることもできる。
また本実施の形態によれば、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26はいずれも、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する同一の色相変化インク31を含んでいる。このため、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26が互いに異なる色相変化インクを含む場合に比べて、媒体10を安価に提供することができる。
変形例
なお本実施の形態において、第1白色光を発光する第1白色光源として、三波長形蛍光灯が用いられ、第2白色光を発光する第2白色光源として、白色LEDが用いられる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1白色光源または第2白色光源として、普通形蛍光灯などのその他の白色光源を用いてもよい。参考までに、普通形蛍光灯から発光された白色光の発光スペクトルの例を図6に示す。
第2の実施の形態
次に図14乃至図16を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、図14に示すように、第1絵柄領域21および第2背景領域27はいずれも、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する同一の色相変化インク31を含んでいる。すなわち、第1絵柄領域21および第2背景領域27が、色相変化領域となっている。一方、第1背景領域22は第1インク33を含み、第2絵柄領域26は第2インク35を含んでいる。すなわち、第1背景領域22および第2絵柄領域26が、非色相変化領域となっている。図14乃至図16に示す第2の実施の形態において、図1乃至図13に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
次に図15および図16を参照して、媒体10から構成された有価証券が正規のものであるかどうかを確認する方法について説明する。図15は、第1白色光が照射されたときの画像12を示す平面図であり、図16は、第2白色光が照射されたときの画像12を示す平面図である。
(第1白色光照射時)
はじめに、第1発光スペクトル41を有する第1白色光を媒体10に照射する。この場合、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、第1絵柄領域21は桃色部分Pmとして視認され、第1背景領域22は黄色部分Y1として視認される。このように、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は異色の光として視認される。この結果、図15に示すように、第1絵柄領域21と第1背景領域22とが判別され、このため、第1画像領域20に「O」という画像が現れる。
第2インク35を含む第2絵柄領域26は、桃色部分P1として視認される。一方、第2絵柄領域26の周囲に配置された、色相変化インク31を含む第2背景領域27は、桃色部分Pmとして視認される。このように、第1白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は同色の光として視認される。この結果、図15に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とは判別されない。すなわち、第2画像領域25に「K」という画像は現れない。
(第2白色光照射時)
次に、第2発光スペクトル42を有する第2白色光を媒体10に照射する。この場合、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、第1絵柄領域21は黄色部分Ymとして視認され、第1背景領域22は黄色部分Y2として視認される。このように、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は同色の光として視認される。この結果、図16に示すように、第1絵柄領域21と第1背景領域22とは判別されない。すなわち、第1画像領域20に「O」という画像は現れない。
第2インク35を含む第2絵柄領域26は、桃色部分P2として視認される。一方、第2絵柄領域26の周囲に配置された、色相変化インク31を含む第2背景領域27は、黄色部分Ymとして視認される。このように、第2白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は異色の光として視認される。この結果、図16に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とが判別され、このため、第2画像領域25に「K」という画像が現れる。
このように本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、タイプの異なる2種類の白色光源のいずれが用いられる場合であっても、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を隠し、かつ、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を発現させることができる。これによって、媒体10から構成される有価証券が偽造されることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、第1白色光が照射されたとき、第1画像領域20の第1背景領域22は黄色部分Y1として視認され、第2画像領域25の第2背景領域27は桃色部分Pmとして視認される。一方、第2白色光が照射されたとき、第1画像領域20の第1背景領域22は黄色部分Y2として視認され、第2画像領域25の第2背景領域27は黄色部分Ymとして視認される。従って、第1白色光が照射されたときには、第1背景領域22および第2背景領域27が異色の領域として視認され、第2白色光が照射されたときには、第1背景領域22および第2背景領域27が同色の領域として視認される。このように、白色光源の切替に応じて、第1画像領域20および第2画像領域25の互いの背景領域の色相関係が同色と異色との間で切り替わる。このため、背景領域が同色であるかどうかという点を検査することにより、媒体10から構成される有価証券が正規のものであるかどうかの検査の信頼性をより高くすることができる。また、媒体10の偽造をより困難にすることもできる。
また本実施の形態によれば、第2絵柄領域26に比べて一般に大きい面積を有する、第2絵柄領域26の周囲に配置された第2背景領域27が、色相変化インク31を含んでいる。このため、上述の第1の実施の形態の場合と比べて、画像が現れる領域が白色光源の切替に応じて切り替わることが気付かれ易くなる。このことにより、媒体10が正規のものかどうかの確認をより容易に実施することができる。
第3の実施の形態
次に図17乃至図19を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、図17に示すように、第1背景領域22および第2背景領域27はいずれも、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する同一の色相変化インク31を含んでいる。すなわち、第1背景領域22および第2背景領域27が、色相変化領域となっている。一方、第1絵柄領域21は第1インク33を含み、第2絵柄領域26は第2インク35を含んでいる。すなわち、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26が、非色相変化領域となっている。図17乃至図19に示す第3の実施の形態において、図1乃至図13に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
次に図18および図19を参照して、媒体10から構成された有価証券が正規のものであるかどうかを確認する方法について説明する。図18は、第1白色光が照射されたときの画像12を示す平面図であり、図19は、第2白色光が照射されたときの画像12を示す平面図である。
(第1白色光照射時)
はじめに、第1発光スペクトル41を有する第1白色光を媒体10に照射する。この場合、第1インク33を含む第1絵柄領域21は、黄色部分Y1として視認される。一方、第1絵柄領域21の周囲に配置された、色相変化インク31を含む第1背景領域22は、桃色部分Pmとして視認される。このように、第1白色光が照射されたとき、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は異色の光として視認される。この結果、図18に示すように、第1絵柄領域21と第1背景領域22とが判別され、このため、第1画像領域20に「O」という画像が現れる。
第2インク35を含む第2絵柄領域26は、桃色部分P1として視認される。一方、第2絵柄領域26の周囲に配置された、色相変化インク31を含む第2背景領域27は、桃色部分Pmとして視認される。このように、第1白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は同色の光として視認される。この結果、図18に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とは判別されない。すなわち、第2画像領域25に「K」という画像は現れない。
(第2白色光照射時)
次に、第2発光スペクトル42を有する第2白色光を媒体10に照射する。この場合、第1インク33を含む第1絵柄領域21は、黄色部分Y2として視認される。一方、第1絵柄領域21の周囲に配置された、色相変化インク31を含む第1背景領域22は、黄色部分Ymとして視認される。このように、第2白色光が照射されたとき、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光は同色の光として視認される。この結果、図19に示すように、第1絵柄領域21と第1背景領域22とは判別されない。すなわち、第1画像領域20に「O」という画像は現れない。
第2インク35を含む第2絵柄領域26は、桃色部分P2として視認される。一方、第2絵柄領域26の周囲に配置された、色相変化インク31を含む第2背景領域27は、黄色部分Ymとして視認される。このように、第2白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光は異色の光として視認される。この結果、図19に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とが判別され、このため、第2画像領域25に「K」という画像が現れる。
このように本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、タイプの異なる2種類の白色光源のいずれが用いられる場合であっても、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を隠し、かつ、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を発現させることができる。これによって、媒体10から構成される有価証券が偽造されることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、第1画像領域20の第1背景領域22および第2画像領域25の第2背景領域27がいずれも同一の色相変化インク31を含んでいる。このため、第1背景領域22と第2背景領域27とが常に同色の領域として視認される。従って、第1背景領域22と第2背景領域27とが互いに接している場合、第1画像領域20と第2画像領域25との間に境界線15aが現れることはない。これによって、画像12が第1画像領域20および第2画像領域25という2つの領域に区画され得ることを、媒体10の利用者に気付かれにくくすることができる。このことによっても、画像12のパターンの全容が解明されることを抑制することができる。これによって、媒体10により構成される有価証券が偽造されることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26に比べて一般に大きい面積を有する第1背景領域22および第2背景領域27が、色相変化インク31を含んでいる。このため、上述の第2の実施の形態の場合よりもさらに、画像が現れる領域が白色光源の切替に応じて切り替わることが気付かれ易くなる。このことにより、媒体10が正規のものかどうかの確認をより容易に実施することができる。
第4の実施の形態
次に図20乃至図23を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図20は、本実施の形態における画像12を示す平面図であり、図21は、図20の画像12をXXI−XXI方向から見た場合を示す断面図である。本実施の形態においては、第1絵柄領域21、第1背景領域22、第2絵柄領域26および第2背景領域27はいずれも、互いに離間して配置された複数の単位領域を含んでいる。図21乃至図23に示す第4の実施の形態において、図1乃至図13に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図20および図21に示すように、第1絵柄領域21および第1背景領域22は、互いに離間して配置された複数のドット領域21a,22aを含んでいる。この場合、第1画像領域20における「O」という画像は、二次元配列された複数のドット領域21a,22a上の潜像として形成されている。具体的には、図20および図21に示すように、「O」という画像を画定する仮想的な境界線15bによって囲われた位置に存在するドット領域21aは、色相変化インク31を含んでいる。一方、境界線15bの外側に存在するドット領域22aは、第1インク33を含んでいる。このため本実施の形態においても、第1の形態の場合と同様に、第1絵柄領域21が色相変化領域となっており、第1背景領域22が非色相変化領域となっている。また、色相変化インク31を含むドット領域21aと、第1インク33を含むドット領域22aとは互いに接していない。
第2絵柄領域26および第2背景領域27も同様に、互いに離間して配置された複数のドット領域26a,27aを含んでいる。このため、第2画像領域25における「K」という画像は、二次元配列された複数のドット領域26a,27a上の潜像として形成されている。具体的には、図20および図21に示すように、「K」という画像を画定する仮想的な境界線15cによって囲われた位置に存在するドット領域26aは、色相変化インク31を含んでいる。一方、境界線15cの外側に存在するドット領域27aは、第2インク35を含んでいる。このため本実施の形態においても、第1の形態の場合と同様に、第2絵柄領域26が色相変化領域となっており、第2背景領域27が非色相変化領域となっている。また、色相変化インク31を含むドット領域26aと、第2インク35を含むドット領域27aとは互いに接していない。
各ドット領域21a,22a,26a,27aの寸法dは、300μm以下であることが好ましい。各ドット領域21a,22a,26a,27aにおける、隣り合う2つのドット領域間の間隔dは、100μm以下であることが好ましい。
次に図22および図23を参照して、媒体10から構成された有価証券が正規のものであるかどうかを確認する方法について説明する。図22は、第1白色光が照射されたときの画像12を示す平面図であり、図23は、第2白色光が照射されたときの画像12を示す平面図である。
(第1白色光照射時)
はじめに、第1発光スペクトル41を有する第1白色光を媒体10に照射する。この場合、第1絵柄領域21の各ドット領域21aは、桃色部分Pmとして視認される。一方、第1背景領域22の各ドット領域22aは、黄色部分Y1として視認される。このように、第1白色光が照射されたとき、第1絵柄領域21の各ドット領域21aからの反射光および第1背景領域22の各ドット領域22aからの反射光は異色の光として視認される。この結果、図22に示すように、ドット領域の色相の相違に基づいて、第1画像領域20に「O」という潜像が現れる。
第2絵柄領域26の各ドット領域26aは、桃色部分Pmとして視認される。また、第2背景領域27の各ドット領域27aも、桃色部分P1として視認される。このように、第1白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26の各ドット領域26aからの反射光および第2背景領域27の各ドット領域27aからの反射光は同色の光として視認される。この結果、図22に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とは判別されない。すなわち、第2画像領域25に「K」という潜像は現れない。
(第2白色光照射時)
次に、第2発光スペクトル42を有する第2白色光を媒体10に照射する。この場合、第1絵柄領域21の各ドット領域21aは、黄色部分Ymとして視認される。一方、第1背景領域22の各ドット領域22aは、黄色部分Y2として視認される。このように、第2白色光が照射されたとき、第1絵柄領域21の各ドット領域21aからの反射光および第1背景領域22の各ドット領域22aからの反射光は同色の光として視認される。この結果、図23に示すように、第1絵柄領域21と第1背景領域22とは判別されない。すなわち、第1画像領域20に「O」という潜像は現れない。
第2絵柄領域26の各ドット領域26aは、黄色部分Ymとして視認される。一方、第2背景領域27の各ドット領域27aは、桃色部分P2として視認される。このように、第2白色光が照射されたとき、第2絵柄領域26の各ドット領域26aからの反射光および第2背景領域27の各ドット領域27aからの反射光は異色の光として視認される。この結果、図23に示すように、第2絵柄領域26と第2背景領域27とが判別され、このため、第2画像領域25に「K」という潜像が現れる。
このように本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、タイプの異なる2種類の白色光源のいずれが用いられる場合であっても、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を隠し、かつ、第1画像領域20および第2画像領域25のいずれか一方の画像を発現させることができる。これによって、媒体10により構成される有価証券が偽造されることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、第1絵柄領域21に含まれる色相変化インク31と、第1背景領域22に含まれる第1インク33とが接していない。すなわち、第2白色光が照射されたとき、黄色部分Ymと黄色部分Y2とが接する部分が無い。このため、仮に黄色部分Ymと黄色部分Y2との間に若干の色差が存在する場合であっても、黄色部分Ymと黄色部分Y2との間の領域が境界領域として視認されることを抑制することができる。また、色相変化インク31と第1インク33とが接していないので、屈折率の差などに基づいて色相変化インク31と第1インク33との間の境界で光が反射したり屈折したりするということがない。この点でも、黄色部分Ymと黄色部分Y2との間の領域が境界領域として視認されることを抑制することができる。
同様に本実施の形態によれば、第2絵柄領域26に含まれる色相変化インク31と、第2背景領域27に含まれる第2インク35とが接していない。すなわち、第1白色光が照射されたとき、桃色部分Pmと桃色部分P1とが接する部分が無い。このため、黄色部分Ymおよび黄色部分Y2の場合と同様に、桃色部分Pmと桃色部分P1との間の領域が境界領域として視認されることを抑制することができる。
これらのことにより、画像12の第1画像領域20および第2画像領域25のパターンの全容が解明されることをさらに抑制することができる。これによって、媒体10により構成される有価証券が偽造されることをより抑制することができる。
(変形例)
なお本実施の形態において、第1絵柄領域21、第1背景領域22、第2絵柄領域26および第2背景領域27に含まれる単位領域がドット領域を形成している例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、各領域21,22,26,27に含まれる単位領域が、マイクロ文字を形成していてもよい。図24に示す例においては、各領域21,22,26,27はそれぞれ、「D」、「N」及び「P」というマイクロ文字21b,22b,26b,27bを含んでいる。この場合、第1画像領域20および第2画像領域25における「O」および「K」という画像は、マイクロ文字21b,22b,26b,27bの列の上の潜像として形成されている。
各マイクロ文字21b,22b,26b,27bの寸法dは、300μm角以下であることが好ましい。各マイクロ文字21b,22b,26b,27bにおける、隣り合う2つのマイクロ文字の間の間隔dは、100μm以下であることが好ましい。
人間の目の裸眼における分解能は、視力と対象物までの距離により異なるが、例えば視力1.5の人間が明視距離250mmにおいて識別できる解像限界は、
250*tan(1/1.5/60)*2 = 0.1 (mm)
となる。
ここでいう解像限界とは、隣り合う2つの点を、2つの点として識別できる距離をいう。マイクロ文字の大きさを300μm角以下とした場合、多くの文字において、文字を構成する線の間隔は100μm程度となり、通常、肉眼では文字として識別することができない。また、文字の間隔を100μm以下とした場合、隣り合う文字を異なる文字として識別することができない。
本変形例においても、上述のドット領域の場合と同様に、画像12の第1画像領域20および第2画像領域25のパターンの全容が解明されることを抑制することができる。これによって、媒体10により構成される有価証券が偽造されることをより抑制することができる。
(その他の変形例)
なお本実施の形態および変形例において、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26が色相変化領域であり、第1背景領域22および第2背景領域27が非色相変化領域である例を示した。しかしながら、上述の第2の実施の形態の場合と同様に、第1絵柄領域21および第2背景領域27が色相変化領域として構成され、第1背景領域22および第2絵柄領域26が非色相変化領域として構成されていてもよい。また上述の第3の実施の形態の場合と同様に、第1背景領域22および第2背景領域27が色相変化領域として構成され、第1絵柄領域21および第2絵柄領域26が非色相変化領域として構成されていてもよい。
また各実施の形態および変形例において、第1画像領域20に構成された色相変化領域および第2画像領域25に構成された色相変化領域が、同一の色相変化インク31を含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1画像領域20に構成された色相変化領域に含まれる色相変化インクと、第2画像領域25に構成された色相変化領域に含まれる色相変化インクとが異なっていてもよい。これによって、画像12のパターンの全容が解明されることをさらに抑制することができる。このことにより、媒体10により構成される有価証券が偽造されることをより抑制することができる。各実施の形態および変形例において用いられ得る色相変化インクとしては、Stardust Materials LLCの上述の「CR8」の他にも、同社製の「P8」や「CB7」などを挙げることもできる。
また各実施の形態および変形例において、媒体10を観察するために用いられる光として、互いに異なる発光スペクトルを有する2種類の白色光が用いられる例を示した。しかしながら、第1光が照射されたときに、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光が異色の光として視認され、かつ第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光が同色の光として視認され、一方、第2光が照射されたときに、第1絵柄領域21からの反射光および第1背景領域22からの反射光が同色の光として視認され、かつ第2絵柄領域26からの反射光および第2背景領域27からの反射光が異色の光として視認される限りにおいて、第1光および第2光のタイプやスペクトルが特に限られることはない。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 媒体
11 基材
12 画像
20 第1画像領域
21 第1絵柄領域
22 第1背景領域
25 第2画像領域
26 第2絵柄領域
27 第2背景領域
31 色相変化インク
33 第1インク
35 第2インク
41 第1発光スペクトル
42 第2発光スペクトル

Claims (13)

  1. 基材上に画像が形成された媒体であって、
    前記画像は、第1画像領域および第2画像領域を有し、
    前記第1画像領域は、第1絵柄領域と、前記第1絵柄領域の周囲に配置された第1背景領域と、を含み、
    前記第2画像領域は、第2絵柄領域と、前記第2絵柄領域の周囲に配置された第2背景領域と、を含み、
    第1発光スペクトルを有する第1光が照射されたとき、前記第1絵柄領域からの反射光および前記第1背景領域からの反射光は、異色の光として視認され、かつ、前記第2絵柄領域からの反射光および前記第2背景領域からの反射光は、同色の光として視認され、
    前記第1発光スペクトルとは異なる第2発光スペクトルを有する第2光が照射されたとき、前記第1絵柄領域からの反射光および前記第1背景領域からの反射光は、同色の光として視認され、かつ、前記第2絵柄領域からの反射光および前記第2背景領域からの反射光は、異色の光として視認される、媒体。
  2. 前記第1光は、第1白色光源から発光された第1白色光であり、
    前記第2光は、第2白色光源から発光された第2白色光である、請求項1に記載の媒体。
  3. 前記第1白色光源および前記第2白色光源のうちの少なくともいずれか一方は、三波長形蛍光灯または白色LEDから構成されている、請求項2に記載の媒体。
  4. 前記第1絵柄領域および前記第1背景領域の少なくともいずれか一方は、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する色相変化領域であり、
    前記第2絵柄領域および前記第2背景領域の少なくともいずれか一方は、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する色相変化領域であり、
    色相変化領域は、その反射スペクトルが、ベースラインから下方に凸となっている負のピークであって、ベースラインの高さhの0.5倍以上の深さを有するとともに50nm以下の半値幅を有する負のピークを含む、領域として定義される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の媒体。
  5. 前記第1絵柄領域および前記第1背景領域の一方は、色相変化領域であり、他方は、非色相変化領域であり、
    前記第2絵柄領域および前記第2背景領域の一方は、色相変化領域であり、他方は、非色相変化領域であり、
    非色相変化領域は、その反射スペクトルがベースラインの高さhの0.5倍以上の深さを有する負のピークを含まない、または、その反射スペクトルが50nm以下の半値幅を有する負のピークを含まない、領域として定義される、請求項4に記載の媒体。
  6. 前記第1絵柄領域および前記第2絵柄領域は、色相変化領域であり、
    前記第1背景領域および前記第2背景領域は、非色相変化領域である、請求項5に記載の媒体。
  7. 前記第1絵柄領域および前記第2背景領域は、色相変化領域であり、
    前記第1背景領域および前記第2絵柄領域は、非色相変化領域である、請求項5に記載の媒体。
  8. 前記第1背景領域および前記第2背景領域は、色相変化領域であり、
    前記第1絵柄領域および前記第2絵柄領域は、非色相変化領域である、請求項5に記載の媒体。
  9. 前記色相変化領域として構成された各領域はいずれも、照射される光のスペクトルに応じて色相が変化する同一の色相変化インクを含む、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の媒体。
  10. 前記第1絵柄領域および前記第1背景領域の少なくともいずれか一方に含まれる色相変化インクと、前記第2絵柄領域および前記第2背景領域の少なくともいずれか一方に含まれる色相変化インクとが異なっている、請求項4に記載の媒体。
  11. 前記第1絵柄領域、前記第1背景領域、前記第2絵柄領域および前記第2背景領域はいずれも、互いに離間して配置された複数の単位領域を含んでいる、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の媒体。
  12. 前記単位領域が、マイクロ文字を形成している、請求項11に記載の媒体。
  13. 基材上に画像が形成された媒体の確認方法において、
    前記媒体の前記画像は、第1画像領域および第2画像領域を有し、
    前記第1画像領域は、第1絵柄領域と、前記第1絵柄領域の周囲に配置された第1背景領域と、を含み、
    前記第2画像領域は、第2絵柄領域と、前記第2絵柄領域の周囲に配置された第2背景領域と、を含み、
    第1発光スペクトルを有する第1光が前記媒体の前記画像に照射されたとき、前記第1絵柄領域からの反射光および前記第1背景領域からの反射光は、異色の光として視認され、かつ、前記第2絵柄領域からの反射光および前記第2背景領域からの反射光は、同色の光として視認され、
    前記第1発光スペクトルとは異なる第2発光スペクトルを有する第2光が前記媒体の前記画像に照射されたとき、前記第1絵柄領域からの反射光および前記第1背景領域からの反射光は、同色の光として視認され、かつ、前記第2絵柄領域からの反射光および前記第2背景領域からの反射光は、異色の光として視認され、
    前記媒体の確認方法は、
    前記媒体を準備する工程と、
    第1発光スペクトルを有する第1光を前記媒体に照射して、前記第1画像領域の前記第1絵柄領域と前記第1背景領域とが判別され、かつ、前記第2画像領域の前記第2絵柄領域と前記第2背景領域とが判別されないことを確認する工程と、
    第2発光スペクトルを有する第2光を前記媒体に照射して、前記第1画像領域の前記第1絵柄領域と前記第1背景領域とが判別されず、かつ、前記第2画像領域の前記第2絵柄領域と前記第2背景領域とが判別されることを確認する工程と、を備える、媒体の確認方法。
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