JP2000327978A - 偽造防止用インキ、偽造防止印刷物および偽造防止印刷物の判定方法 - Google Patents

偽造防止用インキ、偽造防止印刷物および偽造防止印刷物の判定方法

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JP2000327978A JP14211299A JP14211299A JP2000327978A JP 2000327978 A JP2000327978 A JP 2000327978A JP 14211299 A JP14211299 A JP 14211299A JP 14211299 A JP14211299 A JP 14211299A JP 2000327978 A JP2000327978 A JP 2000327978A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】市販のカラー複写機などでは偽造が極めて困難
であり、かつ廉価で製造することが可能であり、真正品
と偽造品を簡単な装置を用いて明確に判別することがで
きる偽造防止用インキおよび偽造防止印刷物を提供す
る。 【解決手段】ランタノイド系希土類化合物を含むインキ
で印刷された対象物(印刷物)に太陽光もしくは太陽光
と同様の波形を照射した場合と、上記対象物に青(波長
450nm)・緑(波長540nm)・赤(波長610
nm)の3波長域に発光特性のある光源からの光を照射
した場合の両者の反射光の色相を観察して偽造防止印刷
物の真偽判定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機などによる
複製を防止するための偽造防止用インキおよび偽造防止
印刷物とこの偽造防止印刷物と偽造印刷物の真偽判定方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真技術を利用した複写機が
普及し、これを利用して誰でも簡単に紙などに印刷され
た文字や画像を複写することができるようになった。特
に、最近のカラーデジタル複写機によれば、原稿か複写
物か見分けが極めて困難な複写物でさえも容易に作成す
ることができる。
【0003】一般的なカラーデジタル複写機の原理は、
原稿に光を照射し、反射光をCCDラインセンサで検知
する。CCDラインセンサでは、反射光の強度に応じた
デジタル信号を生成し、複写機内のメモリに送信する。
この読み取り過程をレッド(R)、グリーン(G)、ブ
ルー(B)の3色について行い、それぞれの場合のデジ
タル信号をメモリに格納する。次に格納されたデジタル
信号に基づいて、レーザ光を感光体ドラムの表面に照射
し、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、
ブラック(Bk)のトナーを感光体ドラムの上に順次静
電吸着し、これらのトナーを順次紙などのシート上に転
写して定着させる。これにより、カラーの画像が形成さ
れた精巧な複写物を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかるカラー複写は便
利である反面、このために株券、債券、約束手形、小切
手などの有価証券や、入場券、搭乗券などの印刷物など
が容易に偽造されるという問題が増加しつつある。この
ため、容易に複写できないように印刷物に複製防止対策
を施す提案が種々なされている。
【0005】カラー複写による複写物の色が原稿の色と
異なるようにする技術が提案されている。例えば原稿と
されうる有価証券などに非常に淡い色で着色すると、複
写物では淡い色の部分が正確に再現できない。また、原
稿に大きさの異なる網点を形成しておくと複写しても小
さい網点の再現性が悪化する。さらにカラー複写機のト
ナーにない色である緑、紫、橙、金、銀等を印刷するこ
とで複写物の色の再現性が悪化する。また、人間の視認
度が低い領域例えば380nm〜450nmおよび65
0〜780nmあたりの波長域に特徴をもたせた2種類
のインキを用いることで見た目には同色であるが、カラ
ー複写機での複写物は異なる色に再現する。
【0006】しかし、カラー複写機では、3色に分解さ
れてメモリに格納されたデジタルデータを変更すること
によって、出力する色を補正することが可能である。ま
た、カラー複写機と同様の原理を利用してカラースキャ
ナーで読み込んだデジタルデータをコンピュータで補正
し、カラープリンタまたはカラー複写機で出力するよう
なデジタルプレスが普及しつつある。従って、現在多少
の手間をかければ、原稿の色を精巧に再現することが可
能であり、上記のような技術では偽造を完全に防止する
ことはできない。
【0007】また、カラー複写機では再現不可能な特殊
部分を有価証券などに設けておく技術も提案されてい
る。このうち、ホログラム箔などのOVD箔を有価証券
などの表面上に設ける技術はすでに実用化されている。
これによれば、ホログラムの銀面が光を鏡面反射するた
め、CCDラインセンサに反射光が入射せず、原稿で銀
面だった部分が複写物では黒色に再現される。また、屈
折率の異なるセラミックを適当な膜厚を持つ複数層に積
層すると、見る角度によって色が変化する特殊な光学薄
膜が形成される。かかる性質は、複写物では得ることが
できないので、容易に真偽判定が可能である。さらに、
この方法で形成された薄膜を細かく砕き、破片をインキ
に混入して印刷を行う方法も提案されている。
【0008】しかしながら、これらの技術では、ホログ
ラム箔やセラミック膜を蒸着やスパッタリングのような
ドライコーティングで形成する必要がある、工程が複雑
化する上、製造コストが極めて高いという問題がある。
【0009】さらに、可視光線の下では識別できない部
分を有価証券などに設けておく技術も提案されている。
例えば、赤外線吸収色素を原稿に印刷しておくと、市販
されている複写機およびプリンタのトナーには赤外線吸
収能力はないので、複写物はその印刷を再現することは
できない。従って赤外線を利用した検証機によって真偽
判断が可能である。また、紫外線の照射によって蛍光を
発する蛍光体で原稿に印刷して置いた場合にも、市販さ
れている複写機およびプリンタではそのような蛍光機能
を再現できない。従ってブラックライトを照射すると、
本物は発光するが、偽造品は発光せず、容易に真偽判断
が可能である。このほかにも様々な提案がされている。
【0010】しかし、これらの技術では特殊な波長の光
源が必要となる。また、その波長における真偽判断が可
能なように検証機を製造しなければならない場合もあ
る。このため、真偽判断に用いるシステムのうちハード
ウエアのコストが高くなってしまう。
【0011】また、特開平10−278460号公報に
ランタノイド系希土類化合物を用いた複写防止物品を開
示しているが、真偽判定が煩雑であり、顔料の色素が淡
いため判別に困難を要する。
【0012】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であり、市販のカラー複写機などでは偽造が極めて困難
であり、かつ廉価で製造することが可能であり、真正品
と偽造品を簡単な装置を用いて明確に判別することがで
きる偽造防止用インキおよび偽造防止印刷物を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明は、請求項1記載の発明は、ランタノ
イド系希土類化合物を含有することを特徴とする偽造防
止用インキである。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の偽
造防止用インキにおいて上記化合物が酸化物、炭化物、
塩化物、フッ化物、硫化物および窒化物から選択された
化合物であることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、基材上に請求項
1、2記載の偽造防止用インキを印刷したことを特徴と
する偽造防止印刷物である。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1、2記載
の偽造防止用インキと同色のインキを作製し、基材上に
両者を印刷したことを特徴とする請求項3記載の偽造防
止印刷物である。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3、4記載
の偽造防止印刷物と偽造印刷物とを判別する方法であっ
て、対象物に第1の光源からの光を照射し、上記対象物
に上記第1の光源と異なる波形の第2の光源からの光を
照射し、上記対象物からの反射光の色相を観察すること
を特徴とする偽造防止印刷物の真偽判定方法である。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項2記載の化
合物がHo23であることを特徴とする偽造防止用イン
キである。
【0019】請求項7記載の発明は、基材上に請求項6
記載の偽造防止用インキを印刷したことを特徴とする偽
造防止印刷物である。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項7記載の偽
造防止印刷物と偽造印刷物とを判別する方法であって、
対象物に太陽光もしくは太陽光と同様の波形を照射した
場合と、上記対象物に青(波長450nm)・緑(波長
540nm)・赤(波長610nm)の3波長域に発光
特性のある光源からの光を照射した場合の両者の反射光
の色相を観察することを特徴とする偽造防止印刷物の真
偽判定方法である。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項6記載の偽
造防止用インキと太陽光もしくは太陽光と同様の波形を
照射した場合の反射光の色相と同色のインキを作製し、
基材上に両者を印刷したことを特徴とする請求項7記載
の偽造防止印刷物である。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項6記載の
偽造防止用インキと請求項8記載の3波長域に発光特性
のある光源からの光を照射した場合の反射光の色相と同
色のインキを作製し、基材上に両者を印刷したことを特
徴とする請求項7、9記載の偽造防止印刷物である。
【0023】請求項11記載の発明は、請求項6および
請求項9記載の偽造防止用インキおよび偽造防止用イン
キと同色のインキに他色のインキを、両者のインキの色
相が太陽光もしくは太陽光と同様の波形を照射した場合
の反射光と同色になるように混合し、両者を印刷したこ
とを特徴とする請求項9、10記載の偽造防止印刷物で
ある。
【0024】請求項12記載の発明は、請求項6および
請求項10記載の偽造防止用インキおよび偽造防止用イ
ンキと同色のインキに他色のインキを、両者のインキの
色相が請求項8記載の3波長域に発光特性のある光源か
らの光を照射した場合の反射光と同色になるように混合
し、両者を印刷したことを特徴とする請求項10、11
記載の偽造防止印刷物である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態によっ
て図面を参照して詳細に説明する。
【0026】図1は本発明の偽造防止用インキの代表的
な分光波形を示すものであり、具体的にはHo23の分
光波形のグラフであり、図2は太陽光の各波長における
相対エネルギー比率を示したグラフである。図3は本発
明の偽造防止印刷物の一実施例を示す平面図であり、図
4は真偽判定用ランプの照射光の各波長における相対エ
ネルギー比率を示したグラフであり、図5は図3の偽造
防止印刷物に図4の波長分布を持つ光を照射した場合の
偽造防止印刷物の見え方を示した平面図である。図6は
本発明の偽造防止印刷物の一実施例を示す平面図であ
り、図7、図8は図4の波長分布を持つ光を照射した場
合に見える偽造防止印刷物の平面図であり、図9は図2
の太陽光を照射した場合の偽造防止印刷物の見え方を示
した平面図である。
【0027】図3は、本発明の偽造防止印刷物の一実施
例を示す平面図であるが、偽造防止印刷物1は基材1
1、偽造防止印刷部121および文字絵柄印刷部141
から成り立っている。
【0028】基材11、21、31としては、紙、プラ
スチック、木材、ガラスまたは樹脂などが用いられ、偽
造防止印刷物11の用途に応じてこれらから任意に選択
される。
【0029】偽造防止印刷部121は、La、Ce、P
r、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、YbおよびLuから選択されるランタ
ノイド系希土類元素の単体またはこれら元素の化合物を
含む材料から構成される。ここで上記化合物は、酸化
物、炭化物、塩化物、フッ化物、硫化物および窒化物か
ら選択された化合物である。より具体的にはLa23
LaCl3、La(CO3 3、LaF3、CeO2、Ce
(SO42、Ce2(CO33、Pr611、PrC
3、Nd23、NdCl3、Nd2(CO33、Nd
3、Pm23、Sm23、SmCl3、Eu23、Eu
Cl3、Gd23、GdF3、Tb47、Dy23、Dy
2(CO33、Dy(NO33、Er23、Er2(CO
33、Tm23、Yb23、Lu23等があげられる。
偽造防止印刷部121を形成するにあたっては、上記材
料と、結着剤、分散剤および助剤とを混合した偽造防止
用インキを基材11の表面に印刷すればよい。
【0030】上記偽造防止用インキは、その結着剤、分
散剤および助剤の種類によりオフセット印刷用、グラビ
ア印刷用、スクリーン印刷用等の各印刷方法用のインキ
にすることができる。また、その印刷方法は、通常のオ
フセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等
が可能でとくに限定されない。
【0031】偽造防止印刷部121、221、321、
122、222、322を構成するランタノイド系希土
類元素または化合物は、異なる種類の波長の光源の下で
は、目視上色相が異なる。例えばHo23を例にとる
と、太陽光下では人間の目には淡い黄色に見え、3波長
発光形蛍光灯、詳しくは波長450nm(青)・540
nm(緑)・610nm(赤)の3波長域を発光する光
を照射すると人間の目には赤色に見える。
【0032】ランタノイド系希土類元素は、4f軌道に
電子を持っており、可視領域の狭帯域の波長の光を多く
吸収し、その帯域から外れた波長の光をあまり吸収しな
い。これらの特徴は、ランタノイド系希土類の化合物で
あっても同様である。一例として図1にHo23の分光
波形を示す。Ho23は波長450nm、550nm、
650nm付近にシャープな吸収帯域を持っている。す
なわち、Ho23は上記の波長域の光を多く吸収する一
方、それ以外の波長の光をあまり吸収しない。従って、
図2に示すような太陽光のスペクトル波長を照射した場
合のHo23の反射光のスペクトルは図1の分光波形と
ほぼ同様となり淡い黄色に見えるが、図4に示すような
450nm、540nm、610nmの3波長発光形の
蛍光灯をHo23に照射した場合は青の波長である45
0nmの発光と緑の波長である540nmの光をHo2
3が吸収するため、赤の波長である610nmの発光
のみが反射され赤く見える。同様にカラー複写機にてH
23のインキを印刷したものをコピーすると、カラー
複写機のもつ各R(レッド)、G(グリーン)、B(ブ
ルー)のフィルターの特性より緑色にコピーされる。
【0033】ランタノイド系希土類の化合物は上記のよ
うな性質を持っていることより、上記と同様に2種類以
上のスペクトル波長の光源を照射することで異なった色
となる。
【0034】図5は偽造防止印刷物1に図4に示すよう
なスペクトル波長を持つ真偽判定用蛍光灯15を照射し
た場合の偽造防止印刷物122の見え方を示したもの
で、図3の太陽光下で見た偽造防止印刷部121の色と
図5の真偽判定用蛍光灯15を照射した場合の偽造防止
印刷部122の色は異なって見える。また、図3の文字
絵柄印刷部141と図5の文字絵柄印刷部142では同
じ色に見えることより、この色の違いにより真偽判定が
できる。
【0035】図6は、本発明の偽造防止印刷物の一実施
例を示す平面図である。偽造防止印刷物2は基材21、
偽造防止印刷部221、色合わせ印刷部23および文字
絵柄印刷部241から成り立っている。
【0036】偽造防止印刷部221用の偽造防止用イン
キはランタノイド系希土類元素の単体またはこれらの元
素の化合物を含むインキに通常のプロセスインキもしく
は色変化が起こらない特色インキを混入したものであ
る。また、色合わせよう印刷部23に用いられているイ
ンキは、太陽光下で偽造防止印刷部221を見たときの
色と同色になるようにインキを調肉してものである。
【0037】太陽光下で見る偽造防止印刷物2は偽造防
止印刷部221と色合わせ印刷部23が同色に見えるた
め偽造防止印刷部221の模様がわからないが、図7の
ように図4に示すようなスペクトル波長を持つ真偽判定
用蛍光灯25を照射した場合に見える偽造防止印刷物2
は偽造防止印刷部222の色が変化するため、色合わせ
印刷部23と別な色となるため偽造防止印刷部222の
模様が浮き出ることにより真偽判定ができる。
【0038】図8は上記図6、図7の真偽判定方法を逆
に利用したもので、偽造防止印刷物3が図4に示すよう
なスペクトル波長を持つ真偽判定用蛍光灯35を照射し
た場合に見える偽造防止印刷部321の色と同色になる
ように調肉したインキを印刷した色合わせ印刷部33か
ら構成されている。
【0039】図8の偽造防止印刷物3の状態では偽造防
止印刷部321と色合わせ印刷部33の色が同じである
ため両者の区別はつかないが、図9のように太陽光にて
偽造防止印刷物3を見た場合偽造防止印刷部322と色
合わせ印刷部33の色が異なって見えることより真偽判
定ができる。
【0040】
【実施例】本発明を、具体的な実施例をあげて詳細に説
明する。 <実施例1>90kgベースのクリーム色の上質紙にプ
ロセスカラーインキをオフセット印刷法を用いて文字・
絵柄を印刷し、次に下記[偽造防止用インキの組成1]
からなる偽造防止用インキをオフセット印刷法にて約2
μm、パターン状に印刷して偽造防止印刷物を得た。 [偽造防止用インキの組成1] オリゴマー(フォトマー5018:サンノプコ製) 60部 モノマー(カヤラッドTMPTA:日本化薬製) 14部 重合開始剤(カヤキュアーMBP:日本化薬製) 1部 重合開始剤(ニッソキュアーTX:日本曹達製) 8部 重合開始剤(サンドリー1000:サンド製) 1部 白色ワセリン 4部 Ho23 30部
【0041】得られた偽造防止印刷物を太陽光下で見た
場合、偽造防止用インキを用いて印刷された偽造防止印
刷部は紙基材のクリーム色とほぼ同色となっているため
見分けがつかないが、3波長発光形蛍光灯下で見ると偽
造防止印刷部は赤く見えるため真正品であることがわか
った。
【0042】<実施例2>90kgベースの上質紙にプ
ロセスカラーインキをオフセット印刷法を用いて文字・
絵柄を印刷し、次に下記[偽造防止用インキの組成2]
からなる偽造防止用インキをオフセット印刷法にて約2
μm、パターン状に印刷して、そのパターンの逆版を
[偽造防止用インキの組成2]を太陽光下で見た場合の
色と同じ色をプロセスカラーインキにて調色したインキ
にて印刷して偽造防止印刷物を得た。同時に上記偽造防
止印刷物をカラー複写機によるコピー品も作製した。 [偽造防止用インキの組成2] [偽造防止用インキの組成1]にて作製したオフセットインキ 95部 プロセスインキ(FD OL 藍 TCロ:東洋インキ製造製) 5部
【0043】得られた偽造防止印刷物を太陽光下で見た
場合、偽造防止用インキを用いて印刷された偽造防止印
刷部は、それと同色で逆版に印刷された部分と同じ色に
見えているため印刷パターンが見えなかったが、3波長
発光形蛍光灯下で見ると偽造防止印刷部は紫色に見え印
刷パターンが出現した。また、コピー品は太陽光下でも
3波長発光形蛍光灯下でも偽造防止印刷部は深緑色に見
え、真正品とコピー品の判別ができた。
【0044】<実施例3>90kgベースの上質紙にプ
ロセスカラーインキをオフセット印刷法を用いて文字・
絵柄を印刷し、次に上記[偽造防止用インキの組成2]
からなる偽造防止用インキをオフセット印刷法にて約2
μm、パターン状に印刷して、そのパターンの逆版を
[偽造防止用インキの組成2]を3波長発光形蛍光灯下
で見た場合と同じ色をプロセスカラーインキにて調色し
たインキにて印刷して偽造防止印刷物を得た。同時に上
記偽造防止印刷物をカラー複写機によるコピー品も作製
した。
【0045】得られた偽造防止印刷物を3波長発光形蛍
光灯下で見た場合、偽造防止用インキを用いて印刷され
た偽造防止印刷部は、それと同色で逆版に印刷された部
分と同じ色に見えているため印刷パターンが見えなかっ
たが、太陽光下で見ると偽造防止印刷部は青色に見え印
刷パターンが出現した。また、コピー品は3波長発光形
蛍光灯下でも太陽光下でも偽造防止印刷部は深緑色に見
え、真正品とコピー品の判別ができた。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は可視領域の
狭帯域の波長の光を多く吸収し、その帯域から外れた波
長の光をあまり吸収しない、ランタノイド系希土類元素
もしくはその化合物を含有したインキを形成することに
より、異なった分光スペクトル特性を持つ2種類以上の
光源下で見たとき異なった色相を呈するインキとなるこ
とより、本発明のインキにて印刷することで、簡単でか
つ安価な真偽判定装置にて真偽判定を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偽造防止用インキの代表的な分光波形
を示すグラフ。
【図2】太陽光の各波長における相対エネルギー比率を
示したグラフ。
【図3】本発明の偽造防止印刷物の一実施例を示す平面
図。
【図4】真偽判定用ランプの各波長における相対エネル
ギー比率を示したグラフ。
【図5】図3の偽造防止印刷物に図4の波長分布を持つ
光を照射した場合の偽造防止印刷物の見え方を示した平
面図。
【図6】本発明の偽造防止印刷物の一実施例を示す平面
図。
【図7】図6の偽造防止印刷物に図4の波長分布を持つ
光を照射した場合の偽造防止印刷物の見え方を示した平
面図。
【図8】図4の波長分布を持つ光を照射した場合に見え
る偽造防止印刷物の平面図。
【図9】図2の太陽光を照射した場合の偽造防止印刷物
の見え方を示した平面図。
【符号の説明】
1、 2、 3…偽造防止印刷物 11、21、31…基材 121、221、321…偽造防止印刷部 122、222、322…偽造防止印刷部(色変化を起
こした状態) 23、33…色合わせ印刷部 141、142、241、242、341、342…文
字絵柄印刷部 15、25、35…真偽判定用蛍光灯

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ランタノイド系希土類化合物を含有するこ
    とを特徴とする偽造防止用インキ。
  2. 【請求項2】上記化合物は酸化物、炭化物、塩化物、フ
    ッ化物、硫化物および窒化物から選択された化合物であ
    ることを特徴とする請求項1記載の偽造防止用インキ。
  3. 【請求項3】基材上に上記請求項1、2記載の偽造防止
    用インキを印刷したことを特徴とする偽造防止印刷物。
  4. 【請求項4】請求項1、2記載の偽造防止用インキと同
    色のインキを作製し、基材上に両者を印刷したことを特
    徴とする請求項3記載の偽造防止印刷物。
  5. 【請求項5】請求項3、4記載の偽造防止印刷物と偽造
    印刷物とを判別する方法であって、対象物に第1の光源
    からの光を照射し、上記対象物に上記第1の光源と異な
    る波形の第2の光源からの光を照射し、上記対象物から
    の反射光の色相を観察することを特徴とする偽造防止印
    刷物の真偽判定方法。
  6. 【請求項6】請求項2記載の化合物がHo23であるこ
    とを特徴とする請求項1、2記載の偽造防止用インキ。
  7. 【請求項7】基材上に請求項6記載の偽造防止用インキ
    を印刷したことを特徴とする偽造防止印刷物。
  8. 【請求項8】請求項7記載の偽造防止印刷物と偽造印刷
    物とを判別する方法であって、対象物に太陽光もしくは
    太陽光と同様の波形を照射した場合と、上記対象物に青
    (波長450nm)・緑(波長540nm)・赤(波長
    610nm)の3波長域に発光特性のある光源からの光
    を照射した場合の両者の反射光の色相を観察することを
    特徴とする偽造防止印刷物の真偽判定方法。
  9. 【請求項9】請求項6記載の偽造防止用インキと太陽光
    もしくは太陽光と同様の波形を照射した場合の反射光の
    色相と同色のインキを作製し、基材上に両者を印刷した
    ことを特徴とする請求項7記載の偽造防止印刷物。
  10. 【請求項10】請求項6記載の偽造防止用インキと請求
    項8記載の3波長域に発光特性のある光源からの光を照
    射した場合の反射光の色相と同色のインキを作製し、基
    材上に両者を印刷したことを特徴とする請求項7、9記
    載の偽造防止印刷物。
  11. 【請求項11】請求項6および請求項9記載の偽造防止
    用インキおよび偽造防止用インキと同色のインキに他色
    のインキを、両者のインキの色相が太陽光もしくは太陽
    光と同様の波形を照射した場合の反射光と同色になるよ
    うに混合し、両者を印刷したことを特徴とする請求項
    9、10記載の偽造防止印刷物。
  12. 【請求項12】請求項6および請求項10記載の偽造防
    止用インキおよび偽造防止用インキと同色のインキに他
    色のインキを、両者のインキの色相が請求項8記載の3
    波長域に発光特性のある光源からの光を照射した場合の
    反射光と同色になるように混合し、両者を印刷したこと
    を特徴とする請求項10、11記載の偽造防止印刷物。
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