JP2014152241A - 粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイシングテープとして用い得る粘着テープであって、縦方向および横方向に均一にエキスパンドできる、粘着テープを提供する.
【解決手段】本発明の粘着テープは、基材の一方の面に粘着剤層を備える粘着テープであって、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面のSUS430BA板に対する動的摩擦力が、温度23℃、湿度50%において10.0N未満である。
【選択図】図7

Description

本発明は、粘着テープに関する。
半導体のダイシングにおいては、ダイシングテープ(粘着テープ)上で半導体ウェハのダイシングを行うことにより、該半導体ウェハは小片化(チップ化)されてチップとなり、該チップをダイシングテープ上から採取し、引き続いて後の工程で使用する(例えば、特許文献1参照)。チップをダイシングテープ上から採取する方法としては、ダイシングテープのチップが搭載されていない面側からピンやニードルなどと呼ばれる棒を突き当て(いわゆる、「ピン突き上げ」)、その後、コレットと呼ばれる吸着治具によってダイシングテープ上からチップを吸着分離して採取する。
ここで、ダイシング直後のチップ間の間隔は、せいぜい数百μm程度という極めて微小なものであるため、このままの状態で該チップをダイシングテープ上から採取しようとすると、別のチップ(特に隣接するチップ)と衝突するなどして、チップが破損してしまう。
そこで、半導体のダイシングにおいては、ダイシング後にチップをダイシングテープ上から採取する前に、ダイシングテープにチップが搭載された状態において、ダイシングテープをエキスパンド(延伸)してチップ間の間隔を広げてから、チップをダイシングテープ上から採取することが通常行われている。
しかし、このような方法によっても、採取の際に不具合が生じることがある。このため、半導体のダイシングを行う際のさらなる改良が求められている。
このような不具合の代表的なものとして、ダイシングテープ上からコレットによってチップを吸着分離する際に、正確に吸着分離できないことが挙げられる。
上記の不具合の原因として、ダイシングテープとチップとの粘着力が強すぎる可能性が考えられたが、ダイシングテープとチップとの粘着力を弱めても、上記の不具合は解消していない。
特開2005−019607号公報
本発明者は、ダイシングテープ上からコレットによってチップを吸着分離する際に、正確に吸着分離できない原因について様々な検討を行った。そして、コレットの吸着面とチップとの位置ずれに着目し、検討を重ねたところ、エキスパンド時、基材とエキスパンド装置の台座が全面的に密着もしくは部分的に密着してひっかかる(ブロッキングもしくはスティッキング)と、エキスパンドがスムーズに行われず、不具合が現れることがわかった。この結果に基づき、ダイシングテープが十分にエキスパンドされ、且つ、縦方向および横方向に均一にエキスパンドされることが重要であると考えた。そして、ダイシングテープを十分にエキスパンドでき、且つ、縦方向および横方向に均一なエキスパンドが実現されるためには、ダイシングテープの背面側(基材から見て粘着剤層とは反対側)の表面と台座との摩擦が所定量よりも小さいことが重要ではないかと考え、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面のSUS430BA板に対する動的摩擦力を所定のレベルに厳密に調整することに想到し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の課題は、ダイシングテープとして用い得る粘着テープであって、縦方向および横方向に均一にエキスパンドできる、粘着テープを提供することにある。
本発明の粘着テープは、
基材の一方の面に粘着剤層を備える粘着テープであって、
基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面のSUS430BA板に対する動的摩擦力が、温度23℃、湿度50%において10.0N未満である。
好ましい実施形態においては、上記粘着テープのMD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において10.0N/10mm〜50.0N/10mmであり、上記粘着テープのTD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において10.0N/10mm〜50.0N/10mmである。
好ましい実施形態においては、上記粘着テープのMD方向の150%引張時のモジュラスとTD方向の150%引張時のモジュラスとの比が、温度23℃、湿度50%において1.90以下である。
好ましい実施形態においては、上記粘着テープのMD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において25.0%以上であり、上記粘着テープのTD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において25.0%以上である。
好ましい実施形態においては、上記粘着テープのTD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率とMD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率との比(TD方向応力緩和率/MD方向応力緩和率)が、温度23℃、湿度50%において0.70〜1.30である。
好ましい実施形態においては、上記基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面の算術平均表面粗さRaが50nm以上である。
好ましい実施形態においては、上記基材のJIS−K−7127(1999年)に従って測定される最大伸びが100%以上である。
好ましい実施形態においては、上記基材がプラスチックフィルムである。
好ましい実施形態においては、上記プラスチックフィルムが、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種を含む。
好ましい実施形態においては、上記基材の上記粘着剤層と反対の面に非粘着層を備える。
好ましい実施形態においては、上記非粘着層がシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層である。
好ましい実施形態においては、上記非粘着層中のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合比が、重量比で、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:50〜50:1である。
好ましい実施形態においては、上記非粘着層が相分離構造を有する。
好ましい実施形態においては、上記非粘着層の厚みが0.01μm〜10μmである。
好ましい実施形態においては、上記粘着剤層が少なくとも1種の(メタ)アクリル系ポリマーを含む。
好ましい実施形態においては、上記粘着剤層の表面に剥離ライナーを備える。
好ましい実施形態においては、本発明の粘着テープは、半導体加工に用いられる。
好ましい実施形態においては、本発明の粘着テープは、LEDダイシング用途に用いられる。
本発明によれば、ダイシングテープとして用い得る粘着テープであって、縦方向および横方向に均一にエキスパンドできる、粘着テープを提供することができる。
縦方向および横方向に均一にエキスパンドされた場合のエキスパンド後のチップの整列状態を示す概略図。 縦方向および横方向に不均一にエキスパンドされた場合のエキスパンド後のチップの整列状態を示す概略図。 動的摩擦力測定のために用いる滑り性測定治具の概略断面図である。 動的摩擦力測定のために用いる加重の概略断面図および概略底面図である。 エキスパンド性測定のために用いる粘着テープ(十字の基準線を書いたもの)の概略平面図である。 エキスパンド性測定のために用いるエキスパンド性評価用サンプルの概略平面図および概略断面図である。 エキスパンド性測定の様子を示す概略断面図である。 本発明の粘着テープにおける非粘着層の表面側の状態を示す、SEMの写真図である。 本発明の粘着テープにおける非粘着層の断面側の状態を示す、SEMの写真図である。 本発明の粘着テープにおける非粘着層の断面側の状態を説明付で示す、SEMの写真図である。
本発明の粘着テープは、基材の一方の面に粘着剤層を備える。
本発明の粘着テープは、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面のSUS430BA板に対する動的摩擦力が、温度23℃、湿度50%において、10.0N未満であり、好ましくは8.0N以下であり、より好ましくは6.0N以下である。上記動的摩擦力の下限値は、好ましくは1.0N以上である。本発明の粘着テープにおいて、上記動的摩擦力を上記範囲内に調整することにより、図1に示すように、本発明の粘着テープをダイシングテープとして用いた場合、半導体のダイシングにおいて、ダイシング後にチップをダイシングテープ上から採取する前に、ダイシングテープにチップが搭載された状態において、ダイシングテープ200をエキスパンド(延伸)してチップ100間の間隔を広げた場合に、縦方向および横方向に均一にエキスパンドでき、チップ100の位置ずれが起こることなく良好に整列されたチップが得られ得る。一方、上記動的摩擦力を上記範囲内に調整しない場合、図2に示すように、本発明の粘着テープをダイシングテープとして用いた場合、半導体のダイシングにおいて、ダイシング後にチップをダイシングテープ上から採取する前に、ダイシングテープにチップが搭載された状態において、ダイシングテープ200をエキスパンド(延伸)してチップ100間の間隔を広げた場合に、縦方向および横方向に均一にエキスパンドできず、チップ100の位置ずれが起こり、例えば、ピックアップ不良などが生じ得る。特に、LEDチップは小さいために、チップの位置ずれが起こりやすい。上記動的摩擦力が10.0N以上の場合、粘着テープを押し込み方式でエキスパンドした際に、押し込み治具とテープ背面の滑り性が悪くなり、ひっかかりが発生してしまい、押し込み治具接触部と非接触部とにおいて均一にエキスパンドができず、最悪の場合、非接触部で粘着テープが破ける不具合が発生してしまうおそれがある。なお、動的摩擦力の測定方法は後述する。
本発明の粘着テープは、MD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において、好ましくは10.0N/10mm〜50.0N/10mmであり、より好ましくは10.0N/10mm〜30.0N/10mmであり、さらに好ましくは10.0N/10mm〜20.0N/10mmである。本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張時のモジュラスを、温度23℃、湿度50%において上記範囲内に調整することにより、縦方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において大き過ぎると、粘着テープをエキスパンドする際に粘着テープが硬過ぎ、エキスパンドができないという不具合が生じるおそれや、設備に負荷がかかってしまって設備の故障を招くという不具合が生じるおそれがある。また、本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において小さ過ぎると、粘着テープが軟らか過ぎ、テープの貼り合せ作業等で容易にテープが伸びてしまい、MD方向の機械物性が変化してしまい、エキスパンド工程でのMD方向の伸びが不均一になりすぎ、ピックアップ工程で不具合が生じるおそれがある。なお、モジュラスの測定方法は後述する。
本発明の粘着テープは、TD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において、好ましくは10.0N/10mm〜50.0N/10mmであり、より好ましくは10.0N/10mm〜30.0N/10mmであり、さらに好ましくは10.0N/10mm〜20.0N/10mmである。本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張時のモジュラスを、温度23℃、湿度50%において上記範囲内に調整することにより、横方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において大き過ぎると、粘着テープをエキスパンドする際に粘着テープが硬過ぎ、エキスパンドができないという不具合が生じるおそれや、設備に負荷がかかってしまって設備の故障を招くという不具合が生じるおそれがある。また、本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において小さ過ぎると、粘着テープが軟らか過ぎ、テープの貼り合せ作業等で容易にテープが伸びてしまい、TD方向の機械物性が変化してしまい、エキスパンド工程でのTD方向の伸びが不均一になりすぎ、ピックアップ工程で不具合が生じるおそれがある。なお、モジュラスの測定方法は後述する。
本発明の粘着テープは、MD方向の150%引張時のモジュラスとTD方向の150%引張時のモジュラスとの比が、温度23℃、湿度50%において、好ましくは1.90以下であり、より好ましくは1.80以下であり、さらに好ましくは1.60以下であり、特に好ましくは1.40以下である。上記比の下限値は、好ましくは0.50以上である。本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張時のモジュラスとTD方向の150%引張時のモジュラスとの比を、温度23℃、湿度50%において、上記範囲内に調整することにより、縦方向および横方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張時のモジュラスとTD方向の150%引張時のモジュラスとの比が、温度23℃、湿度50%において大き過ぎると、粘着テープをエキスパンドした際に、粘着テープのMD方向とTD方向が均一に伸びず、チップの配列が乱れてしまい、後工程であるピックアップ工程でチップのピックアップの歩留が低下する不具合が生じるおそれがある。また、本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張時のモジュラスとTD方向の150%引張時のモジュラスとの比が、温度23℃、湿度50%において小さ過ぎると、粘着テープのMD方向とTD方向が均一に伸びず、チップの配列が乱れ、後工程であるピックアップ工程でチップのピックアップの歩留が低下する不具合が生じるおそれがある。
本発明の粘着テープは、MD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において、好ましくは25.0%以上であり、より好ましくは35.0%以上であり、さらに好ましくは40.0%以上であり、特に好ましくは50.0%以上である。上記応力緩和率の上限値は、好ましくは80.0%以下である。本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率を、温度23℃、湿度50%において、上記範囲内に調整することにより、縦方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において小さ過ぎると、粘着テープをエキスパンドした後に押し込みから解放した際に、粘着テープがエキスパンドされる前の状態にまで戻ってしまい、チップ間の距離を十分に得られない不具合が生じるおそれがある。本発明の粘着テープにおいて、MD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において大き過ぎると、貼り合せ作業等で容易に粘着テープが配向してしまい、MD方向の機械物性が変化してしまい、エキスパンド工程でのMD方向の伸びが不均一になりすぎ、ピックアップ工程で不具合が生じるおそれがある。なお、応力緩和率の測定方法は後述する。
本発明の粘着テープは、TD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において、好ましくは25.0%以上であり、より好ましくは35.0%以上であり、さらに好ましくは40.0%以上であり、特に好ましくは50.0%以上である。上記応力緩和率の上限値は、好ましくは80.0%以下である。本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率を、温度23℃、湿度50%において、上記範囲内に調整することにより、横方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において小さ過ぎると、粘着テープをエキスパンドした後に押し込みから解放した際に、粘着テープがエキスパンドされる前の状態にまで戻ってしまい、チップ間の距離を十分に得られない不具合が生じるおそれがある。本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において大き過ぎると、貼り合せ作業等で容易に粘着テープが配向してしまい、TD方向の機械物性が変化してしまい、エキスパンド工程でのTD方向の伸びが不均一になりすぎ、ピックアップ工程で不具合が生じるおそれがある。なお、応力緩和率の測定方法は後述する。
本発明の粘着テープは、TD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率とMD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率との比(TD方向応力緩和率/MD方向応力緩和率)が、温度23℃、湿度50%において、好ましくは0.70〜1.30であり、より好ましくは0.80〜1.20であり、さらに好ましくは0.90〜1.10である。本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率とMD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率との比(TD方向応力緩和率/MD方向応力緩和率)を、温度23℃、湿度50%において、上記範囲内に調整することにより、縦方向および横方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、TD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率とMD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率との比(TD方向応力緩和率/MD方向応力緩和率)が、温度23℃、湿度50%において大き過ぎたり、小さ過ぎたりすると、粘着テープをエキスパンドした際に、粘着テープのMD方向とTD方向が均一にエキスパンドされず、チップの配列が乱れ、後工程であるピックアップ工程でチップのピックアップの歩留が低下する不具合が生じるおそれがある。
本発明の粘着テープは、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面の算術平均表面粗さRaの上限値は、好ましくは5μm以下である。本発明の粘着テープにおいて、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面の算術平均表面粗さRaを上記範囲内に調整することにより、縦方向および横方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面の算術平均表面粗さRaが小さ過ぎると、粘着テープを押し込み方式でエキスパンドした際に、押し込み治具とテープ背面が密着してしまい、ひっかかりが発生し、押し込み治具接触部と非接触部で均一にエキスパンドできず、最悪の場合、非接触部で粘着テープが破ける不具合が生じるおそれがある。なお好ましい粘着剤層とは反対側の最外層表面のRaの下限値はこれを構成する組成等で変わりうるので、詳細は後述する。本発明の粘着テープにおいて、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面の算術平均表面粗さRaが大き過ぎると、粘着テープ背面の凹凸が大き過ぎるため、凹凸部からの空気流入により、ダイシング工程時の真空吸着による固定ができない不具合が生じるおそれがある。なお、算術平均表面粗さRaの測定方法は後述する。
本発明の粘着テープの厚みは、好ましくは20μm〜120μmであり、より好ましくは40μm〜120μmであり、さらに好ましくは50μm〜110μmであり、特に好ましくは60μm〜110μmである。本発明の粘着テープの厚みを上記範囲内に調整することにより、エキスパンドやピン突き上げに対する本発明の粘着テープの応力が該テープ面内においてより均一となり得る。また、本発明の粘着テープの厚みが小さ過ぎると取扱性が悪くなるおそれがあり、特に、貼り合わせ作業が難しくなるおそれがある。本発明の粘着テープの厚みが大き過ぎると、延伸等の変形に対する追随性が悪くなるおそれがある。
厚みを測定する方法としては、例えば、マイクロメーター、マイクロノギス、ダイヤルゲージなどの物理的な接触を伴う方法;測定対象に対するα線、X線、赤外線、電磁波などの透過率や反射率を測定する非接触的方法;測定対象を任意の測定箇所で切断して光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察する方法;などが挙げられ、これらの組み合わせを採用しても良い。
<基材>
基材の厚みは、好ましくは10μm以上120μm未満であり、より好ましくは30μm〜120μmであり、さらに好ましくは40μm〜100μmであり、特に好ましくは50μm〜100μmである。本発明の粘着テープの厚みを上記範囲内に調整することにより、エキスパンドやピン突き上げに対する本発明の粘着テープの応力が該テープ面内においてより均一となり得る。また、基材の厚みが小さすぎると、取扱性が悪くなるおそれがあり、特に、粘着テープを構成したときに貼り合わせ作業が難しくなるおそれがある。基材の厚みが大きすぎると、延伸等の変形に対する追随性が悪くなるおそれがある。
基材は、JIS−K−7127(1999年)に従って測定される最大伸びが、好ましくは100%以上であり、より好ましくは200%〜1000%である。このような最大伸びを示す基材を使用することにより、エキスパンドやピン突き上げに対する本発明の粘着テープの応力が該テープ面内においてより均一となり得る。また、このような最大伸びを示す基材を使用することにより、本発明の粘着テープに適度な伸び性を付与することができ、例えば、被着体への追従性が向上し得る。
基材としては、上記の特性を満足するものであれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な材料を選択し得る。このような基材としては、好ましくは、プラスチックフィルムである。
プラスチックフィルムは、任意の適切な樹脂材料を含み得る。このような樹脂材料としては、好ましくは、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドなどが挙げられ、より好ましくは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体が挙げられ、さらに好ましくは、ポリ塩化ビニルが挙げられる。ポリ塩化ビニルは応力緩和性に優れるため、特に、LEDダイシングなどの半導体加工に用いる粘着テープに好適に用いることができる。
プラスチックフィルム中の上記樹脂材料の含有割合としては、目的・用途に応じて、任意の適切な含有割合を設定し得る。このような含有割合としては、例えば、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは60重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは70重量%〜100重量%である。
プラスチックフィルム中には、可塑剤が含まれていても良い。プラスチックフィルム中の可塑剤の含有割合は、該プラスチックフィルム中の上記樹脂材料に対して、好ましくは0.5重量%〜50重量%であり、より好ましくは1.0重量%〜40重量%である。プラスチックフィルム中に上記含有割合にて可塑剤を含ませることによって、エキスパンドやピン突き上げに対する本発明の粘着テープの応力が該テープ面内においてより均一となり得る。また、プラスチックフィルム中に上記含有割合にて可塑剤を含ませることによって、延伸等の変形に対する本発明の粘着テープの追随性が一層良好なものとなる。
上記可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル系、トリメリット酸エステル系(大日本インキ(株)製、W−700、トリメリット酸トリオクチル等)、アジピン酸エステル系((株)ジェイプラス製、D620、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル等)、リン酸エステル系(リン酸トリクレシル等)、アジピン酸系エステル、クエン酸エステル(アセチルクエン酸トリブチル等)、セバシン酸エステル、アセライン酸エステル、マレイン酸エステル、安息香酸エステル、ポリエーテル系ポリエステル、エポキシ系ポリエステル(エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等)、ポリエステル(カルボン酸とグリコールからなる低分子ポリエステル等)などが挙げられる。本発明においては、エステル系可塑剤を用いることが好ましい。可塑剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
プラスチックフィルム中には、本発明の効果を損なわない範囲において、任意の適切なその他の成分を含んでいても良い。
基材は、本発明の効果を発現できる範囲内で、任意の適切な製造方法によって製造し得る。このような製造方法としては、例えば、射出成形、押出成形、インフレーション成形、カレンダー成形、ブロー成形などが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果をより発現させ得る点で、カレンダー成形が好ましい。
<粘着剤層>
粘着剤層の厚みは、好ましくは1.0μm〜30μmであり、より好ましくは1.0μm〜20μmであり、さらに好ましくは3.0μm〜15μmである。粘着剤層の厚みが1.0μm未満の場合、十分な粘着力を発現できないおそれがある。粘着剤層の厚みが30μmより大きい場合、用途によっては粘着力が大きくなりすぎて、剥離等の際に被着体を破砕するおそれがある。
上記粘着剤層の材料としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な粘着剤を採用し得る。
粘着剤層の材料としては、例えば、(メタ)アクリル系ポリマー;天然ゴム;メタクリル酸メチルなどのモノマーをグラフトした特殊天然ゴム;SBS、SBR、SEPS、SIS、SEBS、ポリブテン、ポリイソブテン、ポリイソブチレン、ブチルゴムなどの合成ゴム;などが挙げられる。これらの中でも、剥離後の被着体への糊残りが少なく、高凝集性を有し、透明性に優れる点で、少なくとも1種の(メタ)アクリル系ポリマーが好ましい。
粘着剤層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、粘着剤層中の(メタ)アクリル系ポリマーの含有割合は、目的に応じて適宜設定し得る。
上記(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル系モノマーを主モノマーとして含むモノマー成分から構成される樹脂である。上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中の(メタ)アクリル系モノマーの含有割合は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%〜100重量%、さらに好ましくは80重量%〜100重量%、特に好ましくは95重量%〜100重量%である。上記モノマー成分中のモノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
(メタ)アクリル系モノマーとしては、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルの中でも、好ましくは、炭素数が2〜20のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、より好ましくは炭素数が4〜18のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、粘着剤としての効果を十分に発現させるために、好ましくは、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーから選ばれる少なくとも1種を含む。より好ましくは、カルボキシル基含有モノマーである。また、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、粘着剤としての効果を十分に発現させるために、アクリロニトリルを含有し得る。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アリルアルコールなどが挙げられる。水酸基含有モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。カルボキシル基含有モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分が水酸基含有モノマーを含む場合、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中の水酸基含有モノマーの含有割合は、好ましくは0.1重量%〜20重量%であり、より好ましくは0.1重量%〜10重量%である。上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分がカルボキシル基含有モノマーを含む場合、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中のカルボキシル基含有モノマーの含有割合は、好ましくは0.1重量%〜20重量%であり、より好ましくは0.1重量%〜10重量%である。このように、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分が、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーから選ばれる少なくとも1種を含むことにより、架橋剤を用いた場合に、該架橋剤との架橋反応を効率的に生じさせることが可能となり、粘着剤としての効果を十分に発現させることができる。さらに、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中の水酸基含有モノマーの含有割合や、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中のカルボキシル基含有モノマーの含有割合を、上記の範囲内に収まるように調整することによって、剥離操作の際の被着体の破砕を効果的に防止できる。上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中の水酸基含有モノマーの含有割合や、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中のカルボキシル基含有モノマーの含有割合が、上記の範囲よりも多すぎる場合には、粘着力が大きくなりすぎてしまい、ブロッキングが生じやすくなるおそれがあり、また、剥離操作の際に被着体の破砕が発生しやすくなるおそれがある。
粘着剤層は、好ましくは、架橋剤を含む。粘着剤層が架橋剤を含む場合、粘着剤層中の架橋剤の含有割合は、目的に応じて適宜設定し得るが、好ましくは、主たる樹脂成分(好ましくは、(メタ)アクリル系ポリマー)100重量部に対して、0.1重量部〜20重量部である。粘着剤層中の架橋剤の含有割合を上記範囲内に収めることによって、適度な架橋反応を生じさせることができ、剥離操作の際の被着体の破砕を効果的に防止できる。
架橋剤としては、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。これらの架橋剤の中でも、本発明の効果を十分に発現できる点で、メラミン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤が好ましい。また、架橋剤は必要に応じて適宜選択でき、1種のみであっても良いし、2種以上の混合系であっても良い。
粘着剤層は、可塑剤を含んでいても良い。粘着剤層が可塑剤を含む場合、粘着剤層中の可塑剤の含有割合は、目的に応じて適宜設定し得るが、好ましくは、主たる樹脂成分(好ましくは、(メタ)アクリル系ポリマー)100重量部に対して、0.1重量部〜70重量部である。粘着剤層中の可塑剤の含有割合を上記範囲内に収めることによって、本発明の効果をより一層効果的に発現することが可能となる。粘着剤層中の可塑剤の含有割合が主たる樹脂成分(好ましくは、(メタ)アクリル系ポリマー)100重量部に対して、70重量部より大きいと、粘着剤層が柔軟になりすぎてしまい、糊残りや被着体汚染が発生しやすくなるおそれがある。
上記可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル系、トリメリット酸エステル系(大日本インキ(株)製、W−700、トリメリット酸トリオクチル等)、アジピン酸エステル系((株)ジェイプラス製、D620、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル等)、リン酸エステル系(リン酸トリクレシル等)、アジピン酸系エステル、クエン酸エステル(アセチルクエン酸トリブチル等)、セバシン酸エステル、アセライン酸エステル、マレイン酸エステル、安息香酸エステル、ポリエーテル系ポリエステル、エポキシ系ポリエステル(エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等)、ポリエステル(カルボン酸とグリコールからなる低分子ポリエステル等)などが挙げられる。本発明においては、エステル系可塑剤を用いることが好ましい。可塑剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
粘着剤層は、架橋反応等を促進させるために、任意の適切な触媒を含んでいても良い。粘着剤層が触媒を含む場合、粘着剤層中の触媒の含有割合は、目的に応じて適宜設定し得るが、主たる樹脂成分(好ましくは、(メタ)アクリル系ポリマー)100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部である。粘着剤層中の触媒の含有割合を上記範囲内に収めることによって、本発明の効果をより一層効果的に発現することが可能となる。
このような触媒としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、オクチル酸スズ、オクチル酸鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルト、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート等の有機金属化合物;ブチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、t−ブチルアミン、エチレンジアミン、イソホロンジアミン、イミダゾール、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート等の塩基性化合物;p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、燐酸、モノアルキル燐酸、ジアルキル燐酸、β−ヒドロキシエチルアクリレートの燐酸エステル、モノアルキル亜燐酸、ジアルキル亜燐酸等の酸性化合物;などが挙げられる。触媒は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
粘着剤層は、本発明の効果をより一層発現させるためには、そのSP値が、好ましくは9.0(cal/cm0.5〜12.0(cal/cm0.5であり、より好ましくは9.5(cal/cm0.5〜11.0(cal/cm0.5である。SP値は、Smallの式によって算出される溶解度パラメータである。SP値の計算は、公知の文献(例えば、Journal of Applied Chemistry,3,71,1953.など)に記載された方法で行うことができる。
粘着剤層には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれていても良い。このような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、充填剤、老化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、シランカップリング剤などが挙げられる。
本発明の粘着テープは、粘着剤層の表面に剥離ライナーを備えていても良い。
剥離ライナーとしては、任意の適切なセパレータを採用し得る。このような剥離ライナーとしては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等の剥離層を有する基材;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着性基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等の無極性ポリマーからなる低接着性基材;などが挙げられる。
粘着剤層を基材上に設ける方法としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な手段を採用し得る。このような手段として、好ましくは、粘着剤層を形成する塗工液を基材上に塗工することによって粘着剤層を設ける方法である。
塗工方式としては、本発明の効果を損なわない範囲内で、任意の適切な塗工方式を採用し得る。このような塗工方式としては、例えば、リバース方式、ダイレクト方式、メタリングロールを組み合わせた各種方式などが挙げられる。本発明の効果を十分に発現させるためには、溶媒を含んだウェット状態での塗工層の厚みばらつきが幅方向において±20%以内に調整することが好ましい。
<非粘着層>
本発明の粘着テープは、好ましくは、基材の片方の面に粘着剤層を備え、該基材の該粘着剤層と反対の面に動的摩擦力を低下させる機能層を備える。動的摩擦力を低下させる機能層としては、基材に凸凹を形成するだけでもよい。凸凹はエンボスロールを使って基材を加工する方法のほか、レーザーやサンドブラスターなどで基材表面を削って凸凹を形成するなどの方法であってよい。ここで基材表面の算術平均表面粗さRaは、好ましくは400nm以上であり、より好ましくは700nm以上である。基材表面の算術平均表面粗さRaがこの値より小さいと、エキスパンド装置のステージと基材が密着もしくはスティッキングするなど不具合を生じ得る。また、機能層は、粉体、微粒子もしくはナノ粒子のようなもので構成されていてもよく、これらがコロとして働く、もしくは、基材表面に凸凹ができ、エキスパンド装置のステージと基材が密着もしくはスティッキングすることを防止することで摩擦力が低減する。ここで、粒子は平均粒径で、好ましくは10nm以上、より好ましくは50nm以上、さらに好ましくは100nm以上である。また、機械油やシリコーンオイルなどのワックス・油類であってもよい。この場合には、分子レベルでのコロや表面凸凹による効果のみならず、粘さにより、エキスパンド時のせん断応力で変形して、基材がステージに密着もしくはスティッキングすることを防止して摩擦力を低減させる。これら動的摩擦力を低下させる機能層は、基材製造時もしくは粘着剤製造時に塗布、塗工、噴霧するなどして設けたり、また、基材の原料となる樹脂ペレットなどと一緒に混ぜ込み、基材もしくは粘着剤としたりしてもよい。さらに、半導体加工に求められる粘着テープ特性(粘着テープの清浄性や厚みなど形状均一性など)を有して、かつ、工業的に量産可能で有用な動的摩擦力を低下させる機能層として、下記に非粘着性素材からなる機能層(以下、非粘着層と称することがある)について説明をする。
このような非粘着層の組成等は特に限定されるものではなく、その一例としては、シリコーン層、(メタ)アクリル系ポリマー層、シリコーン層と(メタ)アクリル系ポリマー層の混合層、(メタ)アクリル系ポリマーがグラフト重合されたシリコーン層などが挙げられる。これらの中でも、シリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層が好ましい。非粘着層をシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層とすることにより、非粘着層と基材(特に、プラスチックフィルム)との馴染みが良くなり、かつ動的摩擦力を低減させる素材でもあるので、本発明の粘着テープは、縦方向および横方向により均一にエキスパンドでき、延伸等の変形に対する追随性が良好なものとなる。
このような素材からなる非粘着層の表面は凹凸構造を有してもよい。非粘着層の表面が凹凸構造を有することにより、縦方向および横方向により均一にエキスパンドしやすくなるからである。また、粘着テープをロール状にして製造保管することで生じ得るブロッキング現象も凸凹により防止することが可能である。この凹凸構造は、具体的には、非粘着層の算術平均表面粗さRaが、好ましくは50nm以上であり、より好ましくは100nm以上であり、さらに好ましくは200nm以上である。上記算術平均表面粗さRaの上限値は、好ましくは5μm以下である。本発明の粘着テープにおいて、非粘着層の算術平均表面粗さRaを上記範囲内に調整することにより、縦方向および横方向により均一にエキスパンドできる。本発明の粘着テープにおいて、非粘着層の算術平均表面粗さRaが小さ過ぎると、粘着テープを押し込み方式でエキスパンドした際に、押し込み治具とテープ背面が密着してしまい、ひっかかりが発生し、押し込み治具接触部と非接触部で均一にエキスパンドできず、最悪の場合、非接触部で粘着テープが破ける不具合が生じるおそれがある。本発明の粘着テープにおいて、非粘着層の算術平均表面粗さRaが大き過ぎると、粘着テープ背面の凹凸が大き過ぎるため、凹凸部からの空気流入により、ダイシング工程時の真空吸着による固定ができない不具合が生じるおそれがある。なお、算術平均表面粗さRaの測定方法は後述する。
非粘着層は、示差走査熱量測定(DSC測定)によるガラス転移温度Tgが、好ましくは20℃以上であり、より好ましくは30℃以上であり、さらに好ましくは50℃以上であり、特に好ましくは55℃以上である。非粘着層の示差走査熱量測定によるガラス転移温度Tgの上限は、特に限定されないが、取扱性等の観点から、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは170℃以下であり、さらに好ましくは150℃以下であり、特に好ましくは130℃以下であり、最も好ましくは100℃以下である。非粘着層の示差走査熱量測定によるガラス転移温度Tgが上記範囲内に収まれば、非粘着層の表面の硬さが高温下においても適度に高くなり、よって耐熱性が高くなり、本発明の粘着テープを負圧により固定用台座に吸着固定を行ってダイシング等を行う場合に、台座の発熱等による過密着が起こることを効果的に抑制できる。なお、非粘着層の示差走査熱量測定(DSC測定)によるガラス転移温度Tgの測定方法は後述する。
非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーは、その計算Tgが、好ましくは10℃以上であり、より好ましくは20℃以上であり、さらに好ましくは30℃以上であり、特に好ましくは45℃以上である。非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーの計算Tgの上限は、特に限定されないが、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは150℃以下であり、さらに好ましくは100℃以下である。非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーの計算Tgが上記範囲内に収まることにより、非粘着層の表面の微小な凹凸構造における耐熱性が高くなり、本発明の粘着テープを負圧により固定用台座に吸着固定を行ってダイシング等を行う場合に、台座の発熱等による過密着が起こることを効果的に抑制できる。
本発明において共重合体(上記非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーなど)の「計算Tg」とは、共重合体を構成する単量体由来の構造単位のTgについて、Foxの計算式により求められる計算ガラス転移温度である。Foxの式とは、以下に示すような、共重合体のガラス転移温度Tg(℃)と、共重合体を構成する単量体のそれぞれを単独重合したホモポリマーのガラス転移温度Tgi(℃)との関係式である。なお、以下のFoxの式において、Tg(℃)は共重合体のガラス転移温度、Wiは単量体iの重量分率、Tgi(℃)は単量体iのホモポリマーのガラス転移温度を示す。
1/(273+Tg)=Σ(Wi/(273+Tgi))
なお、ホモポリマーのガラス転移温度Tgi(℃)としては、具体的には、「Poly
mer Handbook 3rd Edition」(A WILEY−INTERSCIENCE PUBLICATION、1989年)に記載された値を使用することができる。
非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーは、そのSP値が、好ましくは9.0(cal/cm0.5〜12.0(cal/cm0.5であり、より好ましくは9.5(cal/cm0.5〜11.5(cal/cm0.5であり、さらに好ましくは9.5(cal/cm0.5〜11.0(cal/cm0.5である。SP値は、Smallの式によって算出される溶解度パラメータである。SP値の計算は、公知の文献(例えば、Journal of Applied Chemistry,3,71,1953.など)に記載された方法で行うことができる。
非粘着層は、好ましくは、相分離構造を有する。非粘着層が相分離構造を有することにより、該非粘着層の表面に微小な凹凸構造が効率的に形成され得る。これは、おそらくは、例えば、非粘着層がシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層である場合を例にとると、相分離構造生成時のシリコーン、(メタ)アクリル系ポリマーの物質移動性の差異によって凹凸が生成するものと推測される。この凹凸構造の形成によって、本発明の粘着テープにおいて、縦方向および横方向により均一にエキスパンドでき、負圧による吸着固定を行う場合に過密着が起こることを抑制し得るとともに、ロール状の形態におけるブロッキングが効果的に抑制でき、ロール状の形態から巻き戻す際に裂けたり破れたりすることを抑制し得る。
非粘着層は、好ましくは、シリコーンが(メタ)アクリル系ポリマーよりも多く含まれるシリコーンリッチ相と(メタ)アクリル系ポリマーがシリコーンよりも多く含まれる(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相を含む。非粘着層は、より具体的には、好ましくは、上記シリコーンリッチ相と上記(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相とが互いに独立した相分離構造で含み、より好ましくは、上記シリコーンリッチ相が空気界面側(基材(特に、プラスチックフィルム)の反対側)に存在し、上記(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相が基材(特に、プラスチックフィルム)側に存在する。このような相分離構造を有することにより、空気界面側に存在するシリコーンリッチ相によってブロッキングが効果的に抑制され、基材(特に、プラスチックフィルム)側に存在する(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相によって非粘着層と基材(特に、プラスチックフィルム)との馴染みが良くなって変形追随性が良好になる。非粘着層中のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合比を下記のように調整することによって、このような相分離構造を形成し得る。
非粘着層が、相分離構造を有することや、上記のような、シリコーンが(メタ)アクリル系ポリマーよりも多く含まれるシリコーンリッチ相と(メタ)アクリル系ポリマーがシリコーンよりも多く含まれる(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相を含むことは、任意の適切な方法によって観察し得る。このような観察方法としては、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、電解放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)などの電子顕微鏡を用いて非粘着層断面を形態観察する方法が挙げられる。2層分離構造は、形態観察像の濃淡により判読することが可能である。また、全反射法による赤外吸収分光によって、非粘着層空気界面側から内部へとプローブ光深度を変えながら、組成中に含まれるケイ素や炭素などの含有量の変化を観測することによって観察する方法も挙げられる。この他、X線マイクロアナライザーやX線光電子分光によって観察する方法も挙げられる。また、適宜これらの方法を組み合わせて観察しても良い。
非粘着層が空気界面側(基材(特に、プラスチックフィルム)の反対側)に存在するシリコーンリッチ相と基材(特に、プラスチックフィルム)側に存在する(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相との相分離構造を有する場合、該非粘着層を負圧により固定用台座に吸着固定してダイシング等を行う際に該固定用台座が発熱すると、該発熱による熱負荷によって該相分離構造の表面構造が破壊され、特に発熱した該固定用台座に多く接する凸部分における該相分離構造の表面構造が破壊され、該凸部分において空気界面側に(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相が露出することが起こり得る。しかし、本発明の粘着テープは、非粘着層の示差走査熱量測定によるガラス転移温度Tgが好ましくは上記の範囲内に収まっているため、熱負荷を受けた凸部分の硬さが適度に高く、よって耐熱性が高くなる。このため、本発明の粘着テープを負圧により固定用台座に吸着固定を行ってダイシング等を行う場合に、台座の発熱等による過密着が起こることを効果的に抑制できる。
非粘着層がシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層である場合、非粘着層中のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合比は、重量比で、好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:50〜50:1であり、より好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:30〜30:1であり、さらに好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:10〜10:1であり、特に好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:5〜5:1であり、最も好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:3〜5:1である。非粘着層中のシリコーンの含有割合が大きすぎると、基材(特に、プラスチックフィルム)背面との化学的親和性が低くなり、基材(特に、プラスチックフィルム)背面に馴染みにくいおそれがある。また、非粘着層中のシリコーンの含有割合が大きすぎると、粘着テープとした場合、延伸等の変形に対する追随性が悪くなり、非粘着層が破砕されて汚染の原因となるおそれがある。非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーの含有割合が大きすぎると、非粘着層がアクリル系粘着剤として作用してしまうおそれがあり、ブロッキングが生じやすいおそれがある。
シリコーンとしては、任意の適切なシリコーンを採用し得る。このようなシリコーンとしては、例えば、白金系化合物を触媒としてアルケニル基含有ポリジアルキルシロキサンとポリジアルキルハイドロジェンポリシロキサンを付加反応により硬化させて剥離性皮膜を形成して得られる付加型シリコーン、スズ系触媒を用いたメチロール基含有ポリジアルキルシロキサンとポリジアルキルハイドロジェンポリシロキサンを反応させて得られる縮合型シリコーンなどが挙げられる。付加型シリコーンの例としては、例えば、信越シリコーン製の「KS−776A」、「KS−839L」などが挙げられる。縮合型シリコーンの例としては、例えば、信越シリコーン製の「KS723A/B」などが挙げられる。なお、シリコーンを製造する際には、白金系触媒やスズ系触媒の他に、適宜、その他の架橋剤、架橋促進剤などを使用しても良い。また、シリコーンの性状としては、トルエン等の有機溶剤に溶解したタイプ、これらをエマルジョン化したエマルジョンタイプ、シリコーンのみからなる無溶剤タイプなどに分類される。また、付加型シリコーンや縮合型シリコーンの他に、シリコーン/アクリルグラフトポリマー、シリコーン/アクリルブロックポリマーなどを使用することができる。シリコーン/アクリルグラフトポリマーとしては、例えば、サイマックGS−30、GS101、US−270、US−350、US−380(以上、東亞合成(株)製)などが挙げられる。シリコーン/アクリルブロックポリマーとしては、例えば、モディパーFS700、FS710、FS720、FS730、FS770(以上、日油(株)製)などが挙げられる。
(メタ)アクリル系ポリマーとしては、任意の適切な(メタ)アクリル系ポリマーを採用し得る。本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリルおよび/またはメタクリル」を意味する。
(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル系モノマーを主モノマーとして含むモノマー成分から構成されるポリマーである。上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中の(メタ)アクリル系モノマーの含有割合は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%〜100重量%、さらに好ましくは90重量〜100重量%、特に好ましくは95重量%〜100重量%である。上記モノマー成分中のモノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
(メタ)アクリル系モノマーとしては、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルの中でも、好ましくは、炭素数が2〜20のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、より好ましくは炭素数が4〜18のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、本発明の効果を十分に発現させるために、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーから選ばれる少なくとも1種を含んでいても良い。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、アリルアルコールなどが挙げられる。水酸基含有モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。カルボキシル基含有モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーは、好ましくは、それを構成するモノマー成分中の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有割合が、該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマー成分の総量に対して、好ましくは2重量%〜30重量%であり、より好ましくは3重量%〜25重量%であり、特に好ましくは5重量%〜20重量%である。非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有割合が、該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマー成分の総量に対して、上記範囲内に収まれば、非粘着層の表面に凹凸構造が一層効率的に形成され、この凹凸構造の形成によって、本発明の粘着テープにおいて、縦方向および横方向により均一にエキスパンドでき、負圧による吸着固定を行う場合に過密着が起こることを一層抑制し得るとともに、ロール状の形態におけるブロッキングが一層効果的に抑制でき、ロール状の形態から巻き戻す際に裂けたり破れたりすることを一層抑制し得る。
非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーは、好ましくは、それを構成するモノマー成分における水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマー成分中に、(メタ)アクリル酸および/または(メタ)アクリル酸エステルを含むことができる。この場合、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの含有割合は、重量比で、(メタ)アクリル酸:(メタ)アクリル酸エステルが、好ましくは0:100〜20:80であり、より好ましくは0:100〜10:90であり、さらに好ましくは0:100〜5:95である。
(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの含有割合が上記範囲内に収まれば、非粘着層の表面に凹凸構造が一層効率的に形成され、この凹凸構造の形成によって、本発明の粘着テープにおいて、縦方向および横方向により均一にエキスパンドでき、負圧による吸着固定を行う場合に過密着が起こることを一層抑制し得るとともに、ロール状の形態におけるブロッキングが一層効果的に抑制でき、ロール状の形態から巻き戻す際に裂けたり破れたりすることを一層抑制し得る。
(メタ)アクリル系ポリマーは、任意の適切な重合方法によって製造し得る。
非粘着層には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれていても良い。このような添加剤としては、例えば、触媒、紫外線吸収剤、充填剤、老化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、シランカップリング剤などが挙げられる。
非粘着層の厚みは、好ましくは0.01μm〜10μmであり、より好ましくは0.1μm〜5μmであり、さらに好ましくは0.1μm〜2μmである。非粘着層の厚みが0.01μm未満の場合、ブロッキングが生じやすくなる。非粘着層の厚みが10μmより大きいと、延伸等の変形に対する追随性が悪くなるおそれがある。非粘着層の厚みが0.01μmより小さいと、本発明の効果が発現し難くなるおそれや、製造がし難くなるおそれがある。
基材(特に、プラスチックフィルム)の片方の面に非粘着層を形成する方法としては、例えば、基材(特に、プラスチックフィルム)の片方の面に非粘着層の材料を塗布して乾燥することによって非粘着層を形成する方法が挙げられる。上記塗布の方法としては、例えば、バーコーター、グラビアコーター、スピンコーター、ロールコーター、ナイフコーター、アプリケーター等を用いる方法が挙げられる。
本発明の粘着テープは、任意の適切な用途に用い得る。本発明の粘着テープは、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面のSUS430BA板に対する動的摩擦力を所定のレベルに厳密に調整することにより、縦方向および横方向に均一にエキスパンドできるので、例えば、ダイシングテープ上からコレットによってチップを吸着分離する際に、正確に吸着分離できる。したがって、脆弱な材料で構成されて微細精緻な回路パターンを有し得る半導体ウェハを被着体とする半導体加工に好適に用い得る。本発明の粘着テープを半導体加工に用いると、均一なエキスパンドが可能となり、応力ひずみの蓄積が生じないので、半導体ウェハの微細精緻な回路パターンに的確に追従して貼り合わせることが可能となり、また、半導体ウェハに貼り合わせた後の応力ひずみの自然解放が起こらないために、半導体ウェハが破砕することを効果的に防止できる。特に、LEDに用いられるウェハは、窒化ガリウム、ガリウムヒ素、炭化ケイ素などの非常に脆弱な材料で構成されているため、本発明の粘着テープは、LEDに用いられるウェハのダイシング(LEDダイシング)などに非常に好適である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。部は重量部を意味する。また、溶液で供給されている試薬の量は、溶液を揮発させて残る固形分の量(固形分換算量)によって表される。
<動的摩擦力>
粘着テープを幅100mm×長さ200mmに切断し、図3に示すような滑り性測定治具300の金属面10に気泡が入らないように貼り合せた。
貼り合せた粘着テープ背面に、図4に示すような加重400(重量2.0kg、底面が52mm×63mm、底面の材質がSUS430BA板)を乗せ、ひっかけ部分20に紐を付けて滑り性測定治具300の滑車30を通して、1分以内に引張速度0.3m/minで金属面10に対して垂直方向に、100mm引っ張り、その時の摩擦力を測定した。動的摩擦力は引張距離30mm以降の摩擦力の平均値とした。なお、測定は、SHIMADZU製の「AUTOGRAPH AG−IS」で行った。
<モジュラス>
モジュラスは、JIS−K−7127(1999年)に従って、粘着テープを幅10mm×長さ150mmに切断し、温度23℃、湿度50%の雰囲気化において、チャック間50mmで引張速度1.0m/minの速度で引っ張り、粘着テープが150%伸びた時の力を測定した。測定は、SHIMADZU製の「AUTOGRAPH AG−IS」で行った。
なお試験は、粘着テープ試験片の長手方向をMDもしくはTDとした試料を作成し、MDとTDでの差異も測定した。
また、上記測定からモジュラス比を求めた。なお。MDとTDとで値が異なる場合、より小さい値を分母として計算を行うこととした。具体的にはモジュラスの値がTD>MDもしくはTD=MDであったとするならばモジュラス比はTD/MDであり、TD<MDであるならばMD/TDがモジュラス比である。
<応力緩和率>
粘着テープを幅10mm×長さ150mmに切断し、温度23℃、湿度50%の雰囲気化において、チャック間50mmで引張速度1.0m/minの速度で引っ張り、粘着テープが150%伸びたところで引っ張りを止め、その状態で2秒間保持し、150%伸び直後の応力(P1)と2秒保持後の応力(P2)をそれぞれ測定し、下記の式によって応力緩和率(L)を求めた。測定は、SHIMADZU製の「AUTOGRAPH AG−IS」で行った。
L=[(P1−P2)/P1]×100(%)
なお試験は、粘着テープ試験片の長手方向をMDもしくはTDとした試料を作成し、MDとTDでの差異も測定した。そして、(TD方向応力緩和率/MD方向応力緩和率)を応力緩和率比とした。
<最大伸び>
最大伸びは、JIS−K−7127(1999年)に従って、インストロン型引張試験機(島津製作所製、オートグラフ)によって測定した。具体的には、幅20mm×長さ100mmのサンプルをチャック間距離50mmで設置した後、0.3m/分の引張速度で引っ張りを行い、破断した際の値を測定した。
<弾性率>
弾性率は、JIS−K−7127(1999年)に従って、インストロン型引張試験機(島津製作所製、オートグラフ)によって測定した。具体的には、幅20mm×長さ100mmのサンプルをチャック間距離50mmで設置した後、0.3m/分の引張速度で引っ張りを行い、初期弾性率を求めた。初期弾性率は、破断伸び0〜2%の領域における接線を引き、接線を100%伸びの値まで直線で伸ばした値とし、サンプルの断面積換算で補正した。
<算術平均表面粗さRa>
OLYMPUS製の共焦点レーザー顕微鏡「LEXT4000」を使用して、対物レンズ20倍で3Dモードにて測定した。3Dモードの観察範囲の決定は、レンズを上下動させた際にCF画像(共焦点画像)が真っ暗になる位置をそれぞれ観察範囲のTopとBottomに設定することで行った。
3Dモードでの画像取り込み方法は、Step方式で0.2μmピッチにて画像取り込みを行った。
算術平均表面粗さRaの計測は、解析モードの粗さ解析にて任意の場所のRaを計測した。なお、値はn=5の平均値にて求めた。
<非粘着層の示差走査熱量測定(DSC測定)によるガラス転移温度Tgの測定>
非粘着層をフェザー刃でかき集め、DSCの固体測定用のパンに3mg程度封入した。
パンをTAインスツルメント社の高感度示差走査熱量計Q2000に投入し、0℃〜200℃まで昇温速度2℃/minで昇温した。
また同条件で冷却し、さらに昇温した。セカンドランの転移領域以下の直線部分の外挿と転移領域以上の直線部分の外挿との中点を連ねた直線と測定曲線の交点を求め、これをガラス転移温度Tgとした。
<非粘着層の観察>
(SEMによる観察)
非粘着層断面が観察できるよう加工した後、透過型電子顕微鏡(SEM)で形態観察を行った。
(全反射法による赤外分光測定(ATR−IR)による観察)
赤外分光スペクトルメーター(Perkinermer製、Spectrum One)を用い、全反射測定法を選択し、プローブ光の分析深さを変えるため、2種類の全反射測定用プリズム(ZnSe45°、Ge45°)を用いて、非粘着層のATR−IR測定を行った。
<エキスパンド性>
粘着テープを幅100mm×長さ100mmに切断し、その粘着テープの糊面の中央にMD方向、TD方向それぞれの流れと一致する長さ30mmの十字の基準線を書いた(図5)。その粘着テープ1000を、十字の基準線が中心となるように、内径76mm、外経88mmのリング状治具40に固定し、エキスパンド性評価用サンプル500を作製した(図6)。図7に示すように、エキスパンド性評価用サンプル500のテープ背面側から、直径58mm×高さ110mmの円柱50を速度0.6m/minで50mm押し込み、粘着テープ1000を延伸した。この時、押し込み距離を一定にするため、円柱50の周りに高さ60mmの台60を設けた。延伸後、粘着テープをシワ無く広げた状態で、糊面に書いた十字の基準線のMD方向、TD方向それぞれの長さをノギスにて測定した。また、MD方向/TD方向のエキスパンド比も算出した。なお、測定は、SHIMADZU製の「AUTOGRAPH AG−IS」で行った。
エキスパンド工程においてエキスパンドされるべきフィルムの部位は図7の円柱50と粘着テープ1000が接する場所である。すなわち粘着テープ1000の円柱50の上面における部位である。なぜならば、その部位においてチップが設置されており、その間隔をあけるべくエキスパンドされなければならないからである。動摩擦係数が大きい場合には図7の円柱50の上面に接しない粘着テープ1000の部位のみがエキスパンドされるという事態も生じ得る。
また、エキスパンドされるべき部位においてのフィルムは面均一に伸びる必要があり、局所的にエキスパンドされる(もしくはエキスパンドされない)状態は課題解決の障害になりうる。具体的には、フィルムがエキスパンドされるべき部位に任意の長さの直線(基準線)の2本を直交させた図形を記載しておき、これをエキスパンドした際、2本の直線それぞれのエキスパンド前後での伸び率(エキスパンド後基準線伸び(%)=(エキスパンド後基準線長さ/エキスパンド前基準線長さ)×100)が、2本の直線それぞれで120%以上となるよう延ばされていることが好ましく、より好ましくは130%以上である。この値以下であると、チップ間の間隔が十分になく、その後のチップ取り出しが困難となる。
また基準線それぞれで延びが余りに異なると、チップ間間隔が広がっても、チップの位置ばらつきが生じてチップ取り出しがやはり困難となる恐れがある。
具体的には、エキスパンド後、2本の直線のそれぞれの長さをL1、L2とおいた場合、L1>L2もしくはL1=L2であるならば、2本の長さの比(エキスパンド後基準線伸び比)であるL1/L2は好ましくは1.00〜1.30であることがチップ取り出し作業を良好に行うために必要とされている。
したがって、「粘着テープが十分にエキスパンドされ、且つ、縦方向および横方向に均一にエキスパンドされる」とはフィルムがエキスパンドされるべき部位で上記のとおり粘着テープが変形することであるといえる。
<GPC測定条件>
使用機器:TOSOH製 HLC−8120GPC
使用カラム:TSKgel SuperHZM−H/HZ4000/HZ3000/HZ2000
カラムサイズ:6.0mmI.D.×150mm
溶離液:THF
流量:0.6ml/min
検出器:RI
カラム温度:40℃
注入量:40℃
サンプル濃度:1.0g/l
試料を乾燥させた後、THF溶液に調整して一晩静置し、この溶液を0.45μmメンブレンフィルターでろ過し、ろ液についてGPC測定を行った。
〔製造例1〕:基材の製造
重合度P=1050のポリ塩化ビニル100重量部に対してDOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)27重量部を含んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルムをカレンダー法によって製膜した。得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの厚みは70μmであり、JIS−K−7127(1999年)に従って測定される弾性率(MD)が250MPa、JIS−K−7127(1999年)に従って測定される最大伸び(MD)が400%であった。また、製造直後の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)は460nmであった。
〔製造例2〕:基材の製造
重合度P=1050のポリ塩化ビニル100重量部に対してDOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)27重量部を含んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルムをカレンダー法によって製膜した。また製膜の際、テイクオフロールの直後に60マット(算術平均表面粗さRa:6.05μm、十点平均表面粗さRz:33.74)のエンボスロールを使用し、片側にエンボス面(4B)を形成した。得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの厚みは70μmであり、JIS−K−7127(1999年)に従って測定される弾性率(MD)が250MPa、JIS−K−7127(1999年)に従って測定される最大伸び(MD)が400%であった。なお、製造直後のエンボス面(4B)の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)は700nmであった。
〔実施例1〕
(非粘着層)
シリコーン樹脂(KS−723A、信越化学工業製)60重量部、シリコーン樹脂(KS−723B、信越化学工業製)40重量部、アクリル共重合ポリマー(メチルメタクリレート(MMA)/ブチルアクリレート(BA)/ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)=70/30/10)50重量部、スズ系触媒(Cat−PS3、信越化学工業製)10重量部を、溶液状態で混合して、混合溶液(1A)を得た。混合溶液(1A)中のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合比は、重量比で、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=2:1であった。
製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの片方の面に、上記混合溶液(1A)を塗布して乾燥し、厚さ1.0μm、算術平均表面粗さRa=0.5μmの非粘着層(1B)を形成させた。
また、非粘着層(1B)をSEMによって観察すると、図8、図9、図10に示すように、形態観察像の濃淡により、空気界面側とプラスチックフィルム側とで組成が異なっていることが確認でき、シリコーンが(メタ)アクリル系ポリマーよりも多く含まれるシリコーンリッチ相と(メタ)アクリル系ポリマーがシリコーンよりも多く含まれる(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相を含んでおり、シリコーンリッチ相と(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相とが互いに独立した相分離構造をなしており、シリコーンリッチ相が空気界面側(プラスチックフィルムの反対側)に存在しており、(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相がプラスチックフィルム側に存在していることが観察された。
さらに、非粘着層(1B)について全反射法による赤外分光測定(ATR−IR)を行ったところ、(メタ)アクリル系ポリマー相中のカルボニル基由来の1725cm−1付近のピークに対するSi−CH由来の800cm−1付近のピークの吸光度比を測定した結果、ZnSe45°に比べGe45°のプリズムを用いた場合に800cm−1付近のピークが大きくなることがわかった。したがって、基材側に比べ空気界面側でケイ素の含有率が高まることがわかった。
また、非粘着層(1B)においてシリコーンリッチ相が空気界面側(プラスチックフィルムの反対側)に存在していることは、FT−IRにおいても確認できた。FT−IRによる測定は、Perkinermer製の「Spectrum One」を用い、分析深さ方向の異なる2種類のプリズム(ZnSe45°、Ge45°)にて空気界面側をATR法で測定した。得られたチャートを確認したところ、非粘着層の(メタ)アクリルポリマー由来のC=Oに帰属する1720cm−1−1730cm−1のピークに対する、Si−CH由来の800cm−1付近のピークの吸光度比が、分析深さ方向の浅いGe45°のプリズムを用いた場合に大きくなっていることが確認できた。このことから、空気界面側にはシリコーンの濃度がより高くなっていることが証明できた。
これらの観察結果、ならびに、表面自由エネルギー最小化の原理を考慮にいれると、空気界面側にシリコーンリッチ相を有する2層構造が非粘着層に形成されたことがわかった。
(粘着剤層)
ブチルアクリレート(BA)/アクリロニトリル(AN)/アクリル酸(AA)=85/15/2.5(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマー(重量平均分子量=800000)100重量部、メラミン系架橋剤(ブタノール変性メラミンホルムアルデヒド樹脂、「スーパーベッカミンJ−820−60N」、日本ポリウレタン製)10重量部、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)60重量部からなる粘着剤のトルエン溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの非粘着層(1B)と反対側の面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層(1C)を軟質ポリ塩化ビニルフィルムの非粘着層(1B)と反対側の面に形成した。
(粘着テープ)
以上のようにして、非粘着層(1B)/軟質ポリ塩化ビニルフィルム/粘着剤層(1C)の積層構造を構築し、粘着テープ(1)を製造した。
結果を表1にまとめた。
〔実施例2〕
(非粘着層)
シリコーン樹脂(KS−723A、信越化学工業製)60重量部、シリコーン樹脂(KS−723B、信越化学工業製)40重量部、スズ系触媒(Cat−PS3、信越化学工業製)10重量部を、溶液状態で混合して、混合溶液(2A)を得た。
製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの片方の面に、上記混合溶液(2A)を塗布して乾燥し、厚さ1.0μm、算術平均表面粗さRa=0.5μmの非粘着層(2B)を形成させた。
(粘着剤層)
ブチルアクリレート(BA)/アクリロニトリル(AN)/アクリル酸(AA)=85/15/2.5(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマー(重量平均分子量=800000)100重量部、メラミン系架橋剤(ブタノール変性メラミンホルムアルデヒド樹脂、「スーパーベッカミンJ−820−60N」、日本ポリウレタン製)10重量部、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)60重量部からなる粘着剤のトルエン溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの非粘着層(2B)と反対側の面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層(2C)を軟質ポリ塩化ビニルフィルムの非粘着層(2B)と反対側の面に形成した。
(粘着テープ)
以上のようにして、非粘着層(2B)/軟質ポリ塩化ビニルフィルム/粘着剤層(2C)の積層構造を構築し、粘着テープ(2)を製造した。
結果を表1にまとめた。
〔実施例3〕
(非粘着層)
酢酸ビニル―エチレン共重合物(エバフレックスEV−450、三井デュポンポリケミカル製)100重量部、長鎖アルキル系樹脂(ピーロイル1010、一方社油脂工業製)50重量部を、溶液状態で混合して、混合溶液(3A)を得た。
製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの片方の面に、上記混合溶液(3A)を塗布して乾燥し、厚さ1.0μm、算術平均表面粗さRa=0.5μmの非粘着層(3B)を形成させた。
(粘着剤層)
ブチルアクリレート(BA)/アクリロニトリル(AN)/アクリル酸(AA)=85/15/2.5(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマー(重量平均分子量=800000)100重量部、メラミン系架橋剤(ブタノール変性メラミンホルムアルデヒド樹脂、「スーパーベッカミンJ−820−60N」、日本ポリウレタン製)10重量部、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)60重量部からなる粘着剤のトルエン溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの非粘着層(3B)と反対側の面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層(3C)を軟質ポリ塩化ビニルフィルムの非粘着層(3B)と反対側の面に形成した。
(粘着テープ)
以上のようにして、非粘着層(3B)/軟質ポリ塩化ビニルフィルム/粘着剤層(3C)の積層構造を構築し、粘着テープ(3)を製造した。
結果を表1にまとめた。
〔実施例4〕
(粘着剤層)
ブチルアクリレート(BA)/アクリロニトリル(AN)/アクリル酸(AA)=85/15/2.5(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマー(重量平均分子量=800000)100重量部、メラミン系架橋剤(ブタノール変性メラミンホルムアルデヒド樹脂、「スーパーベッカミンJ−820−60N」、日本ポリウレタン製)10重量部、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)60重量部からなる粘着剤のトルエン溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例2で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムのエンボス面(4B)と反対側の面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層(4C)を軟質ポリ塩化ビニルフィルムのエンボス面(4B)と反対側の面に形成した。
(粘着テープ)
非粘着層は設けずに、粘着剤層側に、剥離ライナーとして、Si処理を施した厚み38μmのPETライナーを貼付し、軟質ポリ塩化ビニルフィルム/粘着剤層(4C)/PETライナーの積層構造を構築し、粘着テープ(4)を製造した。非粘着層の算術平均表面粗さRaは700nmであった。
結果を表1にまとめた。
〔比較例1〕
(粘着剤層)
ブチルアクリレート(BA)/アクリロニトリル(AN)/アクリル酸(AA)=85/15/2.5(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマー(重量平均分子量=800000)100重量部、メラミン系架橋剤(ブタノール変性メラミンホルムアルデヒド樹脂、「スーパーベッカミンJ−820−60N」、日本ポリウレタン製)10重量部、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)60重量部からなる粘着剤のトルエン溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルムの片方の面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層(5C)を形成した。
(粘着テープ)
非粘着層は設けずに、粘着剤層側に、剥離ライナーとして、Si処理を施した厚み38μmのPETライナーを貼付し、軟質ポリ塩化ビニルフィルム/粘着剤層(5C)/PETライナーの積層構造を構築し、粘着テープ(5)を製造した。粘着剤層と反対側の層の算術平均表面粗さRaは460nmであった。
結果を表1にまとめた。
実施例1から4ではいずれもエキスパンド後基準線伸び(%)が130以上であり、かつ、エキスパンド後基準線伸び比が1.30未満であったことから、エキスパンド性良好と判断した。一方、比較例1ではエキスパンド後基準線伸び比が1.30未満ながらもエキスパンド後基準線伸び(%)が125以下であった。つまり、エキスパンドされるべき粘着テープ部位が十分にエキスパンドされていないことから、エキスパンド性は不良と判断した。これは、比較例1の粘着テープ背面の動的摩擦力が大きく、図7の円柱50の上面と粘着テープでひっかかりが発生したことが原因である。
本発明の粘着テープは、基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面のSUS430BA板に対する動的摩擦力を所定のレベルに厳密に調整することにより、縦方向および横方向に均一にエキスパンドできるので、例えば、ダイシングテープ上からコレットによってチップを吸着分離する際に、正確に吸着分離できる。したがって、脆弱な材料で構成されて微細精緻な回路パターンを有し得る半導体ウェハを被着体とする半導体加工に好適に用い得る。本発明の粘着テープを半導体加工に用いると、均一なエキスパンドが可能となり、応力ひずみの蓄積が生じないので、半導体ウェハの微細精緻な回路パターンに的確に追従して貼り合わせることが可能となり、また、半導体ウェハに貼り合わせた後の応力ひずみの自然解放が起こらないために、半導体ウェハが破砕することを効果的に防止できる。特に、LEDに用いられるウェハは、窒化ガリウム、ガリウムヒ素、炭化ケイ素などの非常に脆弱な材料で構成されているため、本発明の粘着テープは、LEDダイシングなどに非常に好適である。
10 金属面
20 ひっかけ部分
30 滑車
40 リング状治具
50 円柱
60 台
100 チップ
200 ダイシングテープ
300 滑り性測定治具
400 加重
500 エキスパンド性評価用サンプル
1000 粘着テープ

Claims (18)

  1. 基材の一方の面に粘着剤層を備える粘着テープであって、
    基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面のSUS430BA板に対する動的摩擦力が、温度23℃、湿度50%において10.0N未満である、
    粘着テープ。
  2. 前記粘着テープのMD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において10.0N/10mm〜50.0N/10mmであり、前記粘着テープのTD方向の150%引張時のモジュラスが、温度23℃、湿度50%において10.0N/10mm〜50.0N/10mmである、請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記粘着テープのMD方向の150%引張時のモジュラスとTD方向の150%引張時のモジュラスとの比が、温度23℃、湿度50%において1.90以下である、請求項1または2に記載の粘着テープ。
  4. 前記粘着テープのMD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において25.0%以上であり、前記粘着テープのTD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率が、温度23℃、湿度50%において25.0%以上である、請求項1から3までのいずれかに記載の粘着テープ。
  5. 前記粘着テープのTD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率とMD方向の150%引張から2秒後の応力緩和率との比(TD方向応力緩和率/MD方向応力緩和率)が、温度23℃、湿度50%において0.70〜1.30である、請求項1から4までのいずれかに記載の粘着テープ。
  6. 前記基材から見て粘着剤層とは反対側の最外層表面の算術平均表面粗さRaが50nm以上である、請求項1から5までのいずれかに記載の粘着テープ。
  7. 前記基材のJIS−K−7127(1999年)に従って測定される最大伸びが100%以上である、請求項1から6までのいずれかに記載の粘着テープ。
  8. 前記基材がプラスチックフィルムである、請求項1から7までのいずれかに記載の粘着テープ。
  9. 前記プラスチックフィルムが、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項8に記載の粘着テープ。
  10. 前記基材の前記粘着剤層と反対の面に非粘着層を備える、請求項1から9までのいずれかに記載の粘着テープ。
  11. 前記非粘着層がシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層である、請求項10に記載の粘着テープ。
  12. 前記非粘着層中のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合比が、重量比で、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:50〜50:1である、請求項11に記載の粘着テープ。
  13. 前記非粘着層が相分離構造を有する、請求項10から12までのいずれかに記載の粘着テープ。
  14. 前記非粘着層の厚みが0.01μm〜10μmである、請求項10から13までのいずれかに記載の粘着テープ。
  15. 前記粘着剤層が少なくとも1種の(メタ)アクリル系ポリマーを含む、請求項1から14までのいずれかに記載の粘着テープ。
  16. 前記粘着剤層の表面に剥離ライナーを備える、請求項1から15までのいずれかに記載の粘着テープ。
  17. 半導体加工に用いられる、請求項1から16までのいずれかに記載の粘着テープ。
  18. LEDダイシング用途に用いられる、請求項1から17までのいずれかに記載の粘着テープ。
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