JP2003158098A - ウェハダイシングテープ用基材 - Google Patents
ウェハダイシングテープ用基材Info
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Abstract
スパンド時の均一拡張性及び復元性に優れ、エキスパン
ドリングとの滑り性に優れたウェハダイシングテープ用
基材及びウェハダイシングテープを提供する。 【解決手段】粘着剤塗布層、中間層及びエキスパンドリ
ング接触層をこの順に積層してなるウェハダイシングテ
ープ用基材。
Description
材と粘着剤層との接着力を充分に保持し、かつ均一拡張
性に優れたウエハダイシングテープ用基材及びそれを用
いたウエハダイシングテープに関する。
外線照射によりダイシング用粘着テープの粘着力を低下
させ、チップのピックアップを容易にする技術が用いら
れている(特開昭62−54776号公報、特開昭62
−153376号公報等)。これらの紫外線硬化型粘着
剤を用いた初期の技術では、粘着剤とチップとの接着強
度の低下が必ずしも充分ではなく、チップをピックアッ
プする際に不具合を生じることがあった。
い粘着剤組成物が様々提案されており(特開平6−17
008号公報、特開平8−27239号公報等)、粘着
剤とチップとの接着強度を充分に低下させる試みは一定
の成果を挙げている。しかしながら、それは同時に基材
と粘着剤層との接着力低下をももたらし、基材から粘着
剤層が剥離しやすくなったことによる、チップへの粘着
剤の転写という新たな問題が浮上してきた。
写防止という課題に対して、充分な解決策は示されてお
らず、また、紫外線硬化型粘着剤に対する基材の最適な
選定という面からの検討は、ほとんど行われていなかっ
た。
後も紫外線硬化型アクリル系粘着剤との充分な接着力を
保持する表面層(粘着剤塗布層)を有し、かつダイシン
グテープに用いるに好適な均一拡張性を併せ持つ、ウエ
ハダイシングテープ用基材及びそれを用いたウェハダイ
シングテープを提供することを目的とする。
ダイシングテープ用基材及びウェハダイシングテープに
関する。 項1. 下記の粘着剤塗布層、中間層及びエキスパンド
リング接触層をこの順に積層してなるウェハダイシング
テープ用基材: 粘着剤塗布層:メタクリル酸含量が5重量%以上のエチ
レンメタクリル酸共重合体(EMAA)、メチルメタク
リレート含量が5重量%以上のエチレンメチルメタクリ
レート共重合体(EMMA)、アクリル酸含量が5重量
%以上のアクリル酸エチレン共重合体(EAA)、アク
リル酸エチル含量が5重量%以上のアクリル酸エチルエ
チレン共重合体(EEA)またはアクリル酸メチル含量
が5重量%以上のアクリル酸メチルエチレン共重合体
(EMA)、及びこれら共重合体を金属イオンにより架
橋したアイオノマー樹脂からなる群より選ばれた少なく
とも1種を含む層中間層: (i)プロピレン成分及び/又はブテン−1成分の含有
率が50重量%以上の非晶質のポリオレフィンを30〜
100重量%と、結晶性ポリオレフィン70〜0重量%
とを含有してなる樹脂組成物層又は(ii)スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、
エチレンプロピレンラバーからなる群より選ばれたいず
れか1以上を30〜100重量%と、結晶性ポリオレフ
ィン70〜0重量%とを含有してなる樹脂組成物層;又
は(iii)(i)及び(ii)の樹脂組成物の混合組
成物層又は(iv)(i)層、(ii)層、(iii)
層からなる群より選ばれた2以上の積層エキスパンドリ
ング接触層:ポリエチレン(LDPE、LLDPE)、
メタクリル酸含有量が10重量%以下のエチレンメタク
リル酸共重合体(EMAA)及びメチルメタクリレート
含量が10重量%以下のエチレンメチルメタクリレート
共重合体(EMMA)、アクリル酸含量が10重量%以
下のアクリル酸エチレン共重合体(EAA)、アクリル
酸エチル含量が10重量%以下のアクリル酸エチルエチ
レン共重合体(EEA)またはアクリル酸メチル含量が
10重量%以下のアクリル酸メチルエチレン共重合体
(EMA)及びこれら共重合体を金属イオンにより架橋
したアイオノマー樹脂からなる群より選ばれる少なくと
も1種を含む層。 項2. 基材全体の厚みに対して、粘着剤塗布層の厚み
が1%〜65%、中間層の厚みが34〜98%、エキス
パンドリング接触層の厚みが1%〜65%であることを
特徴とする請求項1記載のウエハダイシングテープ用基
材。 項3. 項1に記載の粘着剤塗布層上に粘着剤層をさら
に有するウェハダイシングテープ。 項4. 粘着剤が紫外線硬化型アクリル系粘着剤である
項3に記載のウエハダイシングテープ。
下、「A層」)は、極性を有し紫外線硬化型アクリル系
粘着剤との相性が良いエチレン−アクリル系共重合体樹
脂が好ましく、メタクリル酸含量が5重量%以上のエチ
レンメタクリル酸共重合体(EMAA)、メチルメタク
リレート含量が5重量%以上のエチレンメチルメタクリ
レート共重合体(EMMA)、アクリル酸含量が5重量
%以上のアクリル酸エチレン共重合体(EAA)、アク
リル酸エチル含量が5重量%以上のアクリル酸エチルエ
チレン共重合体(EEA)、アクリル酸メチル含量が5
重量%以上のアクリル酸メチルエチレン共重合体(EM
A)、これら共重合体を金属イオンにより架橋したアイ
オノマー樹脂が配合され、これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を混合して用いてもよい。
は5重量%以上、好ましくは6重量%以上、より好まし
くは10重量%以上、特に10〜20重量%である。E
MMA中のメチルメタクリレート(MMA)含量は5重
量%以上、好ましくは6重量%以上、より好ましくは1
0重量%以上、特に10〜20重量%である。
量%以上、好ましくは6重量%以上、より好ましくは1
0重量%以上、特に10〜20重量%である。
は5重量%以上、好ましくは6重量%以上、より好まし
くは10重量%以上、特に10〜20重量%である。
は5重量%以上、好ましくは6重量%以上、より好まし
くは10重量%以上、特に10〜20重量%である。
含量が5重量%未満であると、接着層との接着強度が低
下する。
フタレートやメタクリル系樹脂等は極性を有しアクリル
系粘着剤との相性は良いが、降伏点があり、均一拡張性
を阻害するため好ましくない。逆にポリエチレン系樹脂
は均一拡張性の面からは良好と言えるが、極性を有しな
いためアクリル系粘着剤との相性が悪く好ましくない。
また、極性を有し均一拡張性の良好な樹脂として他にエ
チレン−酢酸ビニル重合体が挙げられるが、成形性に難
点があることから本発明においては好ましい樹脂とは言
えない。
及び/又はブテン−1成分の含有率が50重量%以上の
非晶質のポリオレフィンを30〜100重量%と、結晶
性ポリオレフィン70〜0重量%とを含有してなる樹脂
組成物層又は(ii)スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−イソプレン共重合体、エチレンプロピレンラ
バーからなる群より選ばれたいずれか1以上を30〜1
00重量%と、結晶性ポリオレフィン70〜0重量%と
を含有してなる樹脂組成物層;又は(iii)(i)及
び(ii)の樹脂組成物の混合組成物層又は(iv)
(i)層、(ii)層、(iii)層からなる群より選
ばれた2以上の積層である。
i)層、(iii)層から選ばれた2層又は3層の積
層、具体的には(i)層と(ii)層の積層、(i)層
と(iii)層の積層、(ii)層と(iii)層の積
層、(i)層と(ii)層と(iii)層の積層だけで
なく(i)層、(ii)層、(iii)層のいずれかが
2層以上あり合計4層以上になる場合を包含する。
るためにゴム弾性を有する樹脂が好ましい。 非晶性ポ
リオレフィンとしては、プロピレン成分及び/又はブテ
ン−1成分の含有率が50重量%以上のものを例示で
き、(i)の樹脂組成物としては、該非晶質のポリオレ
フィン30〜100重量%、好ましくは40〜60重量
%と結晶性ポリオレフィン70〜0重量%、好ましくは
60〜40重量%とを含有してなる樹脂組成物が例示さ
れる。(ii)の樹脂組成物としては、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、エチ
レンプロピレンラバーからなる群より選ばれた少なくと
も1以上を30〜100重量%、好ましくは30〜60
重量%と結晶性ポリオレフィン70〜0重量%、好まし
くは70〜40重量%とを含有する樹脂組成物が例示で
きる。スチレン−ブタジエン共重合体及びスチレン−イ
ソプレン共重合体は、水添型と非水添型があるが、耐熱
劣化性により優れているため水添型が好ましい。
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体及び
エチレンプロピレンラバーは、基材に良好な均一拡張性
をもたらすが単独では製膜が難しい場合があり、必要に
応じてこれらの樹脂と相溶性が良くかつ製膜性も良好な
結晶性ポリオレフィンにブレンドして用いることもでき
る。その場合、非結晶性オレフィンまたはオレフィン系
ラバーを少なくとも30重量%とすることが好ましい。
30重量%未満では、良好な均一拡張性をもたらすこと
ができず、好ましくない。
例えば、(i)層、(ii)層、(iii)層から選ば
れるB1層(A層側のカット刃の入る層)とB2層(C
層側のカット刃の入らない、若しくは入る層)の2層構
成にすることもできる。この場合、B2層のみに帯電防
止剤を配合しダイシング時にカット刃を入らないように
すれば、切り屑に帯電防止剤が入らないため、チップが
帯電防止剤に汚染されない。
キスパンドリングとの適度な滑り性を有する樹脂であれ
ば特に制限されないが、ポリエチレン系樹脂から構成さ
れ、具体的には、ポリエチレン(低密度ポリエチレン
(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDP
E))メタクリル酸含量が10重量%以下のエチレンメ
タクリル酸共重合体(EMAA)、メチルメタクリレー
ト含量が10重量%以下のエチレンメチルメタクリレー
ト共重合体(EMMA)、アクリル酸含量が10重量%
以下のアクリル酸エチレン共重合体(EAA)、アクリ
ル酸エチル含量が10重量%以下のアクリル酸エチルエ
チレン共重合体(EEA)、アクリル酸メチル含量が1
0重量%以下のアクリル酸メチルエチレン共重合体(E
MA)、これらを金属イオン(例えばZn, Na)により架
橋したアイオノマー樹脂からなる群より選ばれる少なく
とも1種から構成される。好ましいポリエチレン系樹脂
は、明確な降伏点がない低密度ポリエチレン樹脂(LD
PE)である。
は同一の樹脂構成であっても良く、異なる樹脂構成であ
っても良い。また層間強度をより高めるために、各層間
に接着層を設けることもできる。しかしながら、接着層
の存在がダイシングブレードによる切削屑の発生を助長
する場合もあるため、接着層は必要に応じて設けること
が好ましい。
電防止剤はB2層及びC層の両方に配合してもよく、C
層のみに配合してもよい。
体の3〜80重量%程度である。
性が求められるので、適宜滑剤を添加する。
は全体の34%以上とすることが好ましい。34%未満
では、ダイシング用テープに用いるに好適な均一拡張性
を発現できず好ましくない。また、粘着剤塗布層及びエ
キスパンド接触層の厚みは、多層フィルムとして安定的
に製造するには、少なくとも全体の厚みの1%以上であ
ることが好ましい。したがって、粘着剤塗布層/中間層
/エキスパンドリング接触層=1%〜65%/34%〜
98%/1%〜65%として構成すれば、均一拡張性に
優れた多層フィルムを安定して製造できる。
以上の厚みを有する方が良いため、好ましい厚み構成比
率としては、10%〜56%/34%〜80%/10%
〜56%である。また、さらに均一拡張性を要求される
場合(MD/TD比で1.10以下)には、中間層の厚
みを50%以上とし、10%〜40%/50%〜80%
/10%〜40%として構成することが好ましい。
の厚みは、40〜500μm、好ましくは50〜200
μm、より好ましくは80〜100μmである。
の接着は接着層を介して行ってもよい。接着層を設ける
場合、その厚みは基材の特性を損なわない範囲で適宜設
定すればよい。接着層を構成する樹脂は、その目的に叶
うものであれば特に制限されないが、例えば直鎖状低密
度ポリエチレン(LLDPE)が好ましく例示できる。
しかしながら、前述の如くダイシング時に切削屑の発生
を助長する場合があることから、接着層を設けるかどう
かについては、ダイシングテープの個々の要求特性に合
わせ検討すべきものである。
着剤と粘着剤塗布層との剥離強度は、3N/10mm以
上であることが好ましい。3N/10mm未満では接着
力が弱過ぎ、ダイシングの際にチップが粘着剤ごと基材
から剥離し、飛散する恐れがあり好ましくない。
着剤と粘着剤塗布層との剥離強度は、1N/10mm以
上であることが好ましい。ピックアップを容易にするた
め、紫外線照射後の粘着剤とチップとの剥離強度は通常
0.5N/10mm以下まで低下するように設定される
が、粘着剤と粘着剤塗布層との剥離強度が少なくとも1
N/10mm以上を保持していないと、ピックアップの
際に粘着剤が基材から剥離してチップに転写する可能性
を否定できない。
方法としては、特に制限はないが、慣用される方法、例
えば、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等の混練
機、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合
機、1軸又は2軸押出機を用いて加熱溶融混練して行う
方法などが例示できる。
材は、共押出法、押出しラミネーション法、ドライラミ
ネーション法など公知の多層フィルム製造方法が使用可
能である。このなかでも、本発明による優れた均一拡張
性を実現するには、共押出法により製膜することが望ま
しい。具体的には、積層数に見合う押出機を用いて溶融
押出し、Tダイ法またはインフレーション法で溶融状態
で積層した後、冷却ロール、水冷または空冷する方法を
用いて多層シートにすることができる。更に、必要なら
ば、1軸或いは2軸に延伸してもよい。また、延伸後、
熱固定してもよい。
ために、コロナ放電処理、火炎処理、放射線処理等の表
面処理を施すことも好ましく、特にコロナ放電処理を施
すことが好ましい。
材の粘着剤塗布層上に、粘着剤を塗布すればよい。粘着
剤としては、PVA系、アクリル系、ウレタン系、ポリ
エステル系、エポキシ系、ポリアミド系、塩素化ポリオ
レフィン系等からなる、エマルジョン型、水溶液型、溶
剤型のものが例示できる。その中でも、アクリル系粘着
剤が好ましく、更には紫外線硬化型アクリル系粘着剤、
即ち紫外線照射後の半導体チップとの剥離強度が0.5
N/10mm以下まで低下するものであることが望まし
い。剥離強度が0.5N/10mm以下まで充分に低下
していないと、ピックアップの際に不具合が生じる可能
性があり好ましくない。紫外線照射条件の一例を挙げれ
ば、後段の実施例に記載の中心波長約365nmの紫外
線を80mW/cm2で5秒間照射である。
法は特に制限されず、ディップコート、ロールコート、
カーテンコート、ダイコート、スリットコート等の公知
のいかなる方法を用いても良い。塗布の厚みも特に制限
されないが、ウエハダイシングテープとしては一般的に
5〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲であ
る。
明する。 実施例1 下記の層構成のウェハダイシングテープ用基材を3台の
押出機を用いて溶融し、230℃のTダイでA層/B層
/C層となるように共押出にて積層し、70℃の引き取
りロール(ロール表面は6sの梨地状)で冷却、引き取
りし、シートを得た。 ・粘着剤塗布層:EMMA(住友化学工業(株)アクリ
フトWD301:MMA10重量%) ・中間層:非晶性ポリオレフィン(APAO)50重量
%と結晶性ポリプロピレン(R−PP)50重量%との
組成物(宇部興産(株)CAP) ・エキスパンドリング接触層:低密度ポリエチレン(L
DPE)(宇部興産(株)F522N)60重量%と帯
電防止剤40重量%(三井・デュポン・ポリケミカル
(株) SD100)との組成物 粘着剤塗布層/中間層/エキスパンドリング接触層=3
0μm/40μm/30μm=100μm 実施例2 下記の層構成のウェハダイシングテープ用基材を実施例
1と同様にして製造した。 ・粘着剤塗布層:EMAA(三井・デュポン・ポリケミ
カル(株) ニュクレル0908C:MAA9重量%) ・中間層:結晶性ポリプロピレン(R−PP)((株)
グランドポリマーF327)60 重量%と水添スチレ
ン−ブタジエン共重合体(SEBS)(JSR(株)ダ
イナロン1 320P)40重量%との組成物 ・エキスパンドリング接触層:低密度ポリエチレン(L
DPE)(宇部興産(株)F522N)60重量%と帯
電防止剤40重量%(三井・デュポン・ポリケミカル
(株) SD100)との組成物 粘着剤塗布層/中間層/エキスパンドリング接触層=3
0μm/40μm/30μm=100μm 実施例3 下記の層構成のウェハダイシングテープ用基材を、押出
機4台を用いて接着層を設けた以外は実施例1と同様に
して製造した。 ・粘着剤塗布層:EEA(三井・デュポン・ポリケミカ
ル(株)エバフレックスA−701) ・接着層:直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学(株)エ
ボリューSP2020) ・中間層:非晶性ポリオレフィン(APAO)50重量
%と結晶性ポリプロピレン(R−PP)50重量%との
組成物(宇部興産(株)CAP) ・接着層:直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学(株)エ
ボリューSP2020) ・エキスパンドリング接触層:EEA(三井・デュポン
・ポリケミカル(株)エバフレックスA−701)60
重量%と帯電防止剤40重量%(三井・デュポン・ポリ
ケミカル(株) SD100)との組成物 粘着剤塗布層/接着層/中間層/接着層/エキスパンド
リング接触層=10μm/5μm/70μm/5μm/
10μm=100μm 実施例4 下記の層構成のウェハダイシングテープ用基材を実施例
1と同様にして製造した。 ・粘着剤塗布層:アイオノマー樹脂(三井・デュポン・
ポリケミカル(株)ハイミラン1705) ・中間層:非晶性ポリオレフィン(APAO)50重量
%と結晶性ポリプロピレン(R−PP)50重量%との
組成物(宇部興産(株)CAP) ・エキスパンドリング接触層:EMAA(三井・デュポン・
ポリケミカル(株)ニュクレル0908C)60重量%
と帯電防止剤40重量%(三井・デュポン・ポリケミカ
ル(株) SD100)との組成物 粘着剤塗布層/中間層/エキスパンドリング接触層=1
0μm/50μm/40μm=100μm 比較例1 下記の層構成のウェハダイシングテープ用基材を実施例
1と同様にして製造した。 ・粘着剤塗布層:低密度ポリエチレン(LDPE)(宇
部興産(株)F522N) ・中間層:結晶性ポリプロピレン(R−PP)((株)
グランドポリマーF327) ・エキスパンドリング接触層:低密度ポリエチレン(L
DPE)(宇部興産(株)F52 2N)60重量%と
帯電防止剤40重量%(三井・デュポン・ポリケミカル
(株) S D100)との組成物 粘着剤塗布層/中間層/エキスパンドリング接触層=3
0μm/40μm/30μm=100μm 比較例2 EMMA(住友化学工業(株)アクリフトWD206−
1:MMA6重量%)の単層フィルム(厚み100μ
m)をウェハダイシングテープ用基材として用いた。 比較例3 EMAA(三井・デュポン・ポリケミカル(株)ニュク
レル1207C:MAA12重量%)60重量%と帯電
防止剤(三井・デュポン・ポリケミカル(株)SD10
0)40重量%との組成物よりなる単層フィルム(厚み
100μm)をウェハダイシングテープ用基材として用
いた。 比較例4 下記の層構成のウェハダイシングテープ用基材を実施例
1と同様にして製造した。 ・粘着剤塗布層:EEA(三井・デュポン・ポリケミカ
ル(株)エバフレックスA−701:EA9重量%) ・中間層:非晶性ポリオレフィン(APAO)50重量
%と結晶性ポリプロピレン(R−PP)50重量%との
組成物(宇部興産(株)CAP) ・エキスパンドリング接触層:低密度ポリエチレン(L
DPE)(宇部興産(株)F522N) 粘着剤塗布層/中間層/エキスパンドリング接触層=4
5μm/10μm/45μm=100μm 試験例1 実施例1〜4、比較例1〜4の各ウェハダイシングテー
プ用基材について、整列性、復元性、研削性、粘着剤接
着性、帯電防止性、滑性の各項目について試験を行っ
た。結果を表1に示す。
着性、帯電防止性、帯電防止剤汚染性、滑性は、以下の
評価基準により評価した。 ・整列性:島津製作所製引張試験機(AGS100A)
にて、サンプル幅10mm、標線間距離40mm、引張
速度200mm/minで測定し、25%伸長時にかか
る荷重を、MD/TDの比で評価し、1.2以下を
「◎」、1.2〜1.3を「○」、1.3を越えると
「×」とした。 ・復元性:前記同様の測定法で、100%伸長させた
後、荷重をはずし、その際の残留伸度で評価した。残留
伸度が20%以下を「◎」、20〜30%を「○」、3
0%を越えると「×」とした。 ・研削性:粘着剤塗布層の表面から30μmの深さまで
ダイシングし、0.5mm以上の切りくずが発生しない
場合を「○」、発生した場合を「×」とした。粘着剤接
着性:紫外線硬化型アクリル系粘着剤を10μm塗布
し、新東科学(株)製剥離試験器(HEIDON−1
7)で、粘着剤の剥離強度を測定した。3N/10mm
以上を「○」、3N/10mm未満を「×」とした。ま
た、中心波長約365nmの紫外線を80mW/cm2
で照射後、新東科学(株)製剥離試験器(HEIDON
−17)で、粘着剤の基材からの剥離強度を測定した。
1N/10mm以上を「○」、1N/10mm未満を
「×」とした。 ・帯電防止性:三菱化学(株)製抵抗測定器(Hire
sta−IP)で、表面抵抗(印加電圧100V)が
1.0×1012Ω/□未満、または体積抵抗(印加電圧5
00V)が1.0×1015Ω・cm未満を「○」、それぞ
れ1.0×1012以上および1.0×1015以上を「×」と
した。 ・帯電防止剤汚染性:ダイシング時にチップが帯電防止
剤の汚染される場合を「×」、汚染されない場合を
「○」とした。 ・滑性:新東科学(株)製滑性試験器(HEIDON
TYPE:14DR)で、ステンレス板との静摩擦係数
及び動摩擦係数が0.70以下を「○」、0.70を越
えると「×」とした。
EA、EMA及びこれらの共重合体を金属イオンにより
架橋したアイオノマー樹脂のいずれかとすることで、切
り屑が発生しにくく、粘着剤との良好な接着性が得られ
る。
することで、エキスパンド時の均一拡張性(整列性)及
び復元性に優れたテープが得られる。
(B2層又はC層に配合される)ため、切り屑中の帯電
防止剤によるICチップの汚染が防止できる。
剤を塗布した場合は、紫外線照射後もA層と粘着剤とは
充分な接着力を有し、かつダイシングテープに用いるに
好適な均一拡張性を併せ持つ、ウエハダイシングテープ
用基材及びそれを用いたウェハダイシングテープを提供
できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の粘着剤塗布層、中間層及びエキス
パンドリング接触層をこの順に積層してなるウェハダイ
シングテープ用基材:粘着剤塗布層:メタクリル酸含量
が5重量%以上のエチレンメタクリル酸共重合体(EM
AA)、メチルメタクリレート含量が5重量%以上のエ
チレンメチルメタクリレート共重合体(EMMA)、ア
クリル酸含量が5重量%以上のアクリル酸エチレン共重
合体(EAA)、アクリル酸エチル含量が5重量%以上
のアクリル酸エチルエチレン共重合体(EEA)または
アクリル酸メチル含量が5重量%以上のアクリル酸メチ
ルエチレン共重合体(EMA)、及びこれら共重合体を
金属イオンにより架橋したアイオノマー樹脂からなる群
より選ばれた少なくとも1種を含む層中間層: (i)プロピレン成分及び/又はブテン−1成分の含有
率が50重量%以上の非晶質のポリオレフィンを30〜
100重量%と、結晶性ポリオレフィン70〜0重量%
とを含有してなる樹脂組成物層又は(ii)スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、
エチレンプロピレンラバーからなる群より選ばれたいず
れか1以上を30〜100重量%と、結晶性ポリオレフ
ィン70〜0重量%とを含有してなる樹脂組成物層;又
は(iii)(i)及び(ii)の樹脂組成物の混合組
成物層又は(iv)(i)層、(ii)層、(iii)
層からなる群より選ばれた2以上の積層エキスパンドリ
ング接触層:ポリエチレン(LDPE、LLDPE)、
メタクリル酸含有量が10重量%以下のエチレンメタク
リル酸共重合体(EMAA)及びメチルメタクリレート
含量が10重量%以下のエチレンメチルメタクリレート
共重合体(EMMA)、アクリル酸含量が10重量%以
下のアクリル酸エチレン共重合体(EAA)、アクリル
酸エチル含量が10重量%以下のアクリル酸エチルエチ
レン共重合体(EEA)またはアクリル酸メチル含量が
10重量%以下のアクリル酸メチルエチレン共重合体
(EMA)及びこれら共重合体を金属イオンにより架橋
したアイオノマー樹脂からなる群より選ばれる少なくと
も1種を含む層。 - 【請求項2】基材全体の厚みに対して、粘着剤塗布層の
厚みが1%〜65%、中間層の厚みが34〜98%、エ
キスパンドリング接触層の厚みが1%〜65%であるこ
とを特徴とする請求項1記載のウエハダイシングテープ
用基材。 - 【請求項3】 請求項1に記載の粘着剤塗布層上に粘着
剤層をさらに有するウェハダイシングテープ。 - 【請求項4】粘着剤が紫外線硬化型アクリル系粘着剤で
ある請求項3に記載のウエハダイシングテープ。
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