JP2014019212A - 車両の運転席用シート装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、体の不自由な乗員が運転席側の乗降口から運転席に乗り降りできるようにして、乗降時間を短縮できるようにすることを目的とする。
【解決手段】本発明に係る車両の運転席用シート装置は、シートクッション11とシートバック12とを備えており、そのシートバック12が車室内の運転席位置に固定されて、シートクッション11がシートバック12と分離して移動可能に構成された運転席用のシート本体10と、シートクッション11に連結されたアームレスト17と、運転席側の乗降口Dを利用して、シート本体10のシートクッション11を運転席位置と車室外の乗降位置間で移動させるシート移動装置200とを有することを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係る車両の運転席用シート装置は、シートクッション11とシートバック12とを備えており、そのシートバック12が車室内の運転席位置に固定されて、シートクッション11がシートバック12と分離して移動可能に構成された運転席用のシート本体10と、シートクッション11に連結されたアームレスト17と、運転席側の乗降口Dを利用して、シート本体10のシートクッション11を運転席位置と車室外の乗降位置間で移動させるシート移動装置200とを有することを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、体の不自由な乗員が着座するシート本体を車室内の運転席位置と乗降位置間で移動させることが可能な車両の運転席用シート装置に関する。
これに関連する車両の運転席用シート装置が特許文献1に記載されている。
この運転席用シート装置100は、図8に示すように、車室内の右前位置(運転席位置)にあるシート本体102を定位置まで後スライドさせ、さらに、車室の左側まで横スライドさせる機構を備えている。そして、車室の左側まで横スライドさせたシート本体102を一定量前スライドさせ、さらに左側の乗降口Dfの方向に水平回転させて、その乗降口Dfから車室外に移動させられるように構成されている。
これにより、運転席位置にあるシート本体102であってもハンドル104と干渉することなく車室外まで移動させられるようになる。
この運転席用シート装置100は、図8に示すように、車室内の右前位置(運転席位置)にあるシート本体102を定位置まで後スライドさせ、さらに、車室の左側まで横スライドさせる機構を備えている。そして、車室の左側まで横スライドさせたシート本体102を一定量前スライドさせ、さらに左側の乗降口Dfの方向に水平回転させて、その乗降口Dfから車室外に移動させられるように構成されている。
これにより、運転席位置にあるシート本体102であってもハンドル104と干渉することなく車室外まで移動させられるようになる。
しかし、上記した車両の運転席用シート装置では、車室内の右前位置にあるシート本体102を車室の左側まで横スライドさせて、左側の乗降口Dから車室外に移動する構成のため、乗員の乗降に要する時間が長くなる。
乗降時間短縮を図るためには、乗員が運転席側の乗降口Drから乗り降りできるようにするのが好ましい。しかし、運転席位置にあるシート本体102を乗降口Drの方向に水平右回転させようとすると、シート本体102のシートバック103がハンドル104と干渉するため、シート本体102を右側の乗降口Drから車室外に移動させることはできない。
乗降時間短縮を図るためには、乗員が運転席側の乗降口Drから乗り降りできるようにするのが好ましい。しかし、運転席位置にあるシート本体102を乗降口Drの方向に水平右回転させようとすると、シート本体102のシートバック103がハンドル104と干渉するため、シート本体102を右側の乗降口Drから車室外に移動させることはできない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、体の不自由な乗員が運転席側の乗降口から運転席に乗り降りできるようにして、乗降時間を短縮できるようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の車両の運転席用シート装置は、シートクッションとシートバックとを備えており、そのシートバックが車室内の運転席位置に固定されて、前記シートクッションが前記シートバックと分離して移動可能に構成された運転席用のシート本体と、前記シートクッションに連結されたアームレストと、運転席側の乗降口を利用して、前記シート本体のシートクッションを前記運転席位置と車室外の乗降位置間で移動させるシート移動装置とを有することを特徴とする。
請求項1の車両の運転席用シート装置は、シートクッションとシートバックとを備えており、そのシートバックが車室内の運転席位置に固定されて、前記シートクッションが前記シートバックと分離して移動可能に構成された運転席用のシート本体と、前記シートクッションに連結されたアームレストと、運転席側の乗降口を利用して、前記シート本体のシートクッションを前記運転席位置と車室外の乗降位置間で移動させるシート移動装置とを有することを特徴とする。
本発明によると、運転席用のシート本体は、車室内の運転席位置に固定されたシートバックに対してシートクッションが分離可能となっている。このため、シートバックと分離したシートクッションはハンドルと干渉することがなくなる。そして、シートクッションがシート移動装置の働きで運転席側の乗降口を通って運転席位置と車室外の乗降位置間で移動できるようになる。
したがって、乗員はシートクッションに着座した状態で運転席側の乗降口から運転席に乗り込み、あるいは運転席から降りることが可能になる。これにより、従来の場合と比較して、車両の運転席への乗降時間を短縮できる。
ここで、シートクッションにはアームレストが設けられているため、シートクッションがシートバックから離れても、乗員がアームレストを把持することで乗員の着座姿勢が安定するようになる。
したがって、乗員はシートクッションに着座した状態で運転席側の乗降口から運転席に乗り込み、あるいは運転席から降りることが可能になる。これにより、従来の場合と比較して、車両の運転席への乗降時間を短縮できる。
ここで、シートクッションにはアームレストが設けられているため、シートクッションがシートバックから離れても、乗員がアームレストを把持することで乗員の着座姿勢が安定するようになる。
請求項2の発明によると、アームレストは、使用位置と格納位置間で上下方向に回動可能に構成されていることを特徴とする。
このため、アームレストを使用しないときは格納位置に格納することでそのアームレストが邪魔にならない。さらに、アームレストは上下回動可能な構成のため、アームレストを使用位置と格納位置間で移動させるのに必要なスペースをコンパクトにできる。
このため、アームレストを使用しないときは格納位置に格納することでそのアームレストが邪魔にならない。さらに、アームレストは上下回動可能な構成のため、アームレストを使用位置と格納位置間で移動させるのに必要なスペースをコンパクトにできる。
請求項3の発明によると、シート移動装置は、運転席位置にあるシート本体のシートクッションを運転席側の乗降口を向く方向に水平回転させる回転機構を備えており、アームレストは、前記シートクッションが運転席側の乗降口を向く方向に水平回転する際に、前記ハンドルから離れる側に設けられていることを特徴とする。
このため、シートクッションを運転席位置から運転席側の乗降口を向く方向に水平回転させる際に、アームレストがハンドルと干渉することがない。
このため、シートクッションを運転席位置から運転席側の乗降口を向く方向に水平回転させる際に、アームレストがハンドルと干渉することがない。
請求項4の発明によると、シート移動装置は、アームレストが使用位置にある状態で動作可能に構成されていることを特徴とする。
即ち、アームレストが待機位置にある状態では、シート移動装置が動作することがない。このため、シートクッションが車室内の運転席位置と車室外の乗降位置間を移動している状態ではアームレストが必ず使用位置にあるため、乗員はアームレストを把持して安全に乗降できるようになる。
即ち、アームレストが待機位置にある状態では、シート移動装置が動作することがない。このため、シートクッションが車室内の運転席位置と車室外の乗降位置間を移動している状態ではアームレストが必ず使用位置にあるため、乗員はアームレストを把持して安全に乗降できるようになる。
本発明によると、体の不自由な乗員が運転席側の乗降口から運転席に乗り降りできるようになり、運転席の乗降時間を短縮できる。
[実施形態1]
以下、図1〜図7に基づいて、本発明の実施形態1に係る車両の運転席用シート装置の説明を行なう。本実施形態に係る車両の運転席用シート装置は、体の不自由な乗員が車両の運転席への乗降を行なう際に使用される装置である。
ここで、図中の前後左右及び上下は、車両の前後左右及び上下に対応している。
以下、図1〜図7に基づいて、本発明の実施形態1に係る車両の運転席用シート装置の説明を行なう。本実施形態に係る車両の運転席用シート装置は、体の不自由な乗員が車両の運転席への乗降を行なう際に使用される装置である。
ここで、図中の前後左右及び上下は、車両の前後左右及び上下に対応している。
<運転席用シート装置Sの概要について>
運転席用シート装置Sは、図1等に示すように、車両Cの運転席として使用されるシートであり、シート本体10と、そのシート本体10のシートクッション11を車室内の運転席位置と車室外の乗降位置間で移動させるシート移動装置200とから構成されている。
運転席用シート装置Sは、図1等に示すように、車両Cの運転席として使用されるシートであり、シート本体10と、そのシート本体10のシートクッション11を車室内の運転席位置と車室外の乗降位置間で移動させるシート移動装置200とから構成されている。
<シート本体10について>
シート本体10は、図1に示すように、シートクッション11と、シートバック12と、シートクッション用フレーム15(図2等参照)と、シートバック用フレーム(図示省略)とから構成されている。シート本体10のシートクッション11とシートバック12とは分離可能な構造であり、前記シートバック12がシートバック用フレーム(図示省略)を介して車室内の運転席位置に設置されている。シートクッション11は、シートクッション用フレーム15を介してシート移動装置200に連結されている。そして、シートクッション11は、図1に示すように、運転席位置で前記シートバック12と組み合わされて、運転席を構成している。
シート本体10は、図1に示すように、シートクッション11と、シートバック12と、シートクッション用フレーム15(図2等参照)と、シートバック用フレーム(図示省略)とから構成されている。シート本体10のシートクッション11とシートバック12とは分離可能な構造であり、前記シートバック12がシートバック用フレーム(図示省略)を介して車室内の運転席位置に設置されている。シートクッション11は、シートクッション用フレーム15を介してシート移動装置200に連結されている。そして、シートクッション11は、図1に示すように、運転席位置で前記シートバック12と組み合わされて、運転席を構成している。
シートバック12のシートバック用フレームには、図1等に示すように、左側のアームレスト12fが取付けられている。また、シートクッション11のシートクッション用フレーム15には、右側のアームレスト17が使用位置と待機位置との間で上下回転可能な状態で連結されている。ここで、アームレスト17の使用位置とは、図1等に示すように、アームレスト本体17mがほぼ水平に保持される位置であり、待機位置とはアームレスト本体17mがシートバック12に沿うように縦向きとなる位置である。
なお、運転席位置では、シートバック12はリクライニング機構(図示省略)の働きでシートクッション11に対して傾斜可能に構成されている。
このように、シートクッション11がシートバック12から分離して単独で移動可能な構成のため、そのシートクッション11が移動途中でハンドル18と干渉するようなことがなくなる。
なお、運転席位置では、シートバック12はリクライニング機構(図示省略)の働きでシートクッション11に対して傾斜可能に構成されている。
このように、シートクッション11がシートバック12から分離して単独で移動可能な構成のため、そのシートクッション11が移動途中でハンドル18と干渉するようなことがなくなる。
<シート移動装置200について>
シートクッション11を移動させるシート移動装置200は、図4〜図6の模式側面図に示すように、車室内のフロアF上に設置された前後スライド機構20と、その前後スライド機構20の前後スライドベース21上に設置された回転機構30と、その回転機構30の回転ベース35上に設置された昇降機構50、及び外内スライド機構70とを備えており、前記外内スライド機構70上にシート本体10のシートクッション11が設置されている。
シート移動装置200の前後スライド機構20は、車室内でシート本体10を車両前後方向に移動させる機構である。前後スライド機構20は、図4等に示すように、車両フロアFの固定ベース23上で車両前後方向に延びるように設置された左右一対の固定側レール22と、それらの固定側レール22に前後スライド可能な状態で支持される前後スライドベース21と、駆動部24とから構成されている。
シートクッション11を移動させるシート移動装置200は、図4〜図6の模式側面図に示すように、車室内のフロアF上に設置された前後スライド機構20と、その前後スライド機構20の前後スライドベース21上に設置された回転機構30と、その回転機構30の回転ベース35上に設置された昇降機構50、及び外内スライド機構70とを備えており、前記外内スライド機構70上にシート本体10のシートクッション11が設置されている。
シート移動装置200の前後スライド機構20は、車室内でシート本体10を車両前後方向に移動させる機構である。前後スライド機構20は、図4等に示すように、車両フロアFの固定ベース23上で車両前後方向に延びるように設置された左右一対の固定側レール22と、それらの固定側レール22に前後スライド可能な状態で支持される前後スライドベース21と、駆動部24とから構成されている。
前後スライドベース21上には、回転機構30が設置されている。回転機構30は、シート本体10を車両前向き位置と乗降口D側(右側)を向いた横向き位置との間で約100°水平回転させる機構であり、前後スライドベース21に対して水平回転可能な回転ベース35を備えている。
回転ベース35上には、昇降機構50が設置されている。昇降機構50は、図4〜図6に示すように、車室外でシート本体10を昇降させる機構であり、水平方向の駆動源となる横スライド機構40(図6参照)と、横スライド機構40の横スライドベース44のスライド動作を受けて上下方向に回動する四節リンク機構51と、四節リンク機構51により昇降させられる昇降ベース55とを有している。そして、前記昇降ベース55上に外内スライド機構70を介してシート本体10が設置されている。
外内スライド機構70は、図5、図6に示すように、シート本体10を支持するシート用ベース75を備えており、昇降機構50の昇降ベース55に対してシート用ベース75をシート本体10の前後方向にスライドできるように構成されている。
回転ベース35上には、昇降機構50が設置されている。昇降機構50は、図4〜図6に示すように、車室外でシート本体10を昇降させる機構であり、水平方向の駆動源となる横スライド機構40(図6参照)と、横スライド機構40の横スライドベース44のスライド動作を受けて上下方向に回動する四節リンク機構51と、四節リンク機構51により昇降させられる昇降ベース55とを有している。そして、前記昇降ベース55上に外内スライド機構70を介してシート本体10が設置されている。
外内スライド機構70は、図5、図6に示すように、シート本体10を支持するシート用ベース75を備えており、昇降機構50の昇降ベース55に対してシート用ベース75をシート本体10の前後方向にスライドできるように構成されている。
<運転席用シート装置Sの動作について>
次に、図5に基づいて運転席用シート装置Sの動作について説明する。
運転席位置においてシート本体10に着座している乗員が降車する場合には、車両Cの運転席ドアDrを開放した後、右側のアームレスト17が使用位置にある状態で降車スイッチを操作する。
これにより、図7(A)〜(C)に示すように、シート移動装置200の回転機構30がシート本体10のシートクッション11を右回転させる。即ち、シートバック12が運転席位置に固定されている状態で、シートバック12から分離してシートクッション11のみが右回転するようになる。これにより、シートクッション11がハンドル18と干渉しなくなる。さらに、シートクッション11のアームレスト17は右側にあるため、シートクッション11が右回転する際にハンドル18に対して離れるようになり、ハンドル18と干渉することはない。そして、乗員は右側のアームレスト17に寄り掛かることで、安定した姿勢でシートクッション11に着座できるようになる。
このようにして、シートクッション11が一定角度右回転した後、前後スライド機構20が前後スライドベース21を前方にスライドさせる。即ち、シートクッション11は、前方に移動しつつ、右回転するようになる(回転スライド)。これにより、図7(C)に示すように、シートクッション11と車両CのセンターピラーPとの干渉が回避されるようになる。
そして、シートクッション11が約90°回転して乗降口D側を向くと、外内スライド機構70が動作して、図2、図5、及び図7(D)に示すように、シートクッション11が昇降機構50の昇降ベース55に対して前進する。これにより、シートクッション11が乗降口Dから車室外に振出されるようになる(外スライド)。
次に、図5に基づいて運転席用シート装置Sの動作について説明する。
運転席位置においてシート本体10に着座している乗員が降車する場合には、車両Cの運転席ドアDrを開放した後、右側のアームレスト17が使用位置にある状態で降車スイッチを操作する。
これにより、図7(A)〜(C)に示すように、シート移動装置200の回転機構30がシート本体10のシートクッション11を右回転させる。即ち、シートバック12が運転席位置に固定されている状態で、シートバック12から分離してシートクッション11のみが右回転するようになる。これにより、シートクッション11がハンドル18と干渉しなくなる。さらに、シートクッション11のアームレスト17は右側にあるため、シートクッション11が右回転する際にハンドル18に対して離れるようになり、ハンドル18と干渉することはない。そして、乗員は右側のアームレスト17に寄り掛かることで、安定した姿勢でシートクッション11に着座できるようになる。
このようにして、シートクッション11が一定角度右回転した後、前後スライド機構20が前後スライドベース21を前方にスライドさせる。即ち、シートクッション11は、前方に移動しつつ、右回転するようになる(回転スライド)。これにより、図7(C)に示すように、シートクッション11と車両CのセンターピラーPとの干渉が回避されるようになる。
そして、シートクッション11が約90°回転して乗降口D側を向くと、外内スライド機構70が動作して、図2、図5、及び図7(D)に示すように、シートクッション11が昇降機構50の昇降ベース55に対して前進する。これにより、シートクッション11が乗降口Dから車室外に振出されるようになる(外スライド)。
次に、横スライド機構40の横スライドベース44が四節リンク機構51を前進させることで、図3、図6、及び図7(E)に示すように、四節リンク機構51が下方に回動し、昇降ベース55と共にシートクッション11が前進しつつ水平に下降するようになる。そして、シートクッション11が乗降位置に到達した段階で昇降機構50が停止する。
また、乗員が車両Cに乗車する場合には、シートクッション11に着座した乗員がアームレスト17を使用位置にセットして乗車スイッチを操作することで、上記した場合と逆の動作でシート移動装置200動作するようになる。これにより、乗員を乗せたシートクッション11が運転席位置まで移動して、シートバック12と共に運転席を構成するようになる。
また、乗員が車両Cに乗車する場合には、シートクッション11に着座した乗員がアームレスト17を使用位置にセットして乗車スイッチを操作することで、上記した場合と逆の動作でシート移動装置200動作するようになる。これにより、乗員を乗せたシートクッション11が運転席位置まで移動して、シートバック12と共に運転席を構成するようになる。
<本実施形態に係る運転席用シート装置Sの長所について>
本発明によると、運転席用のシート本体10は、車室内の運転席位置に固定されたシートバック12に対してシートクッション11が分離可能となっている。このため、シートバック12と分離したシートクッション11はハンドル18と干渉することがなくなる。そして、シートクッション11がシート移動装置200の働きで運転席側の乗降口Dを通って運転席位置と車室外の乗降位置間で移動できるようになる。
したがって、乗員はシートクッション11に着座した状態で運転席側の乗降口Dから運転席に乗り込み、あるいは運転席から降りることが可能になる。これにより、従来の場合と比較して、車両の運転席への乗降時間を短縮できるようになる。
ここで、シートクッション11にはアームレスト17が設けられているため、シートクッション11がシートバック12から離れても、乗員がアームレスト17を把持することで乗員の着座姿勢が安定するようになる。
本発明によると、運転席用のシート本体10は、車室内の運転席位置に固定されたシートバック12に対してシートクッション11が分離可能となっている。このため、シートバック12と分離したシートクッション11はハンドル18と干渉することがなくなる。そして、シートクッション11がシート移動装置200の働きで運転席側の乗降口Dを通って運転席位置と車室外の乗降位置間で移動できるようになる。
したがって、乗員はシートクッション11に着座した状態で運転席側の乗降口Dから運転席に乗り込み、あるいは運転席から降りることが可能になる。これにより、従来の場合と比較して、車両の運転席への乗降時間を短縮できるようになる。
ここで、シートクッション11にはアームレスト17が設けられているため、シートクッション11がシートバック12から離れても、乗員がアームレスト17を把持することで乗員の着座姿勢が安定するようになる。
また、アームレスト117は、使用位置と格納位置間で上下方向に回動可能に構成されているため、アームレスト17を使用位置と格納位置間で移動させるのに必要なスペースをコンパクトにできる。
また、アームレスト17は、シートクッション11が運転席側の乗降口Dを向く方向に水平回転する際に、ハンドル18から離れる側に設けられている。このため、シートクッション11を運転席位置から運転席側の乗降口Dを向く方向に水平回転させる際に、アームレスト17がハンドル18と干渉することがない。
また、シート移動装置200は、アームレスト17が使用位置にある状態で動作可能に構成されている。即ち、アームレスト17が待機位置にある状態では、シート移動装置200が動作することがない。このため、シートクッション11が車室内の運転席位置と車室外の乗降位置間を移動している状態ではアームレスト17が必ず使用位置にあるため、乗員はアームレスト17に寄り掛かって安全に乗降できるようになる。
また、アームレスト17は、シートクッション11が運転席側の乗降口Dを向く方向に水平回転する際に、ハンドル18から離れる側に設けられている。このため、シートクッション11を運転席位置から運転席側の乗降口Dを向く方向に水平回転させる際に、アームレスト17がハンドル18と干渉することがない。
また、シート移動装置200は、アームレスト17が使用位置にある状態で動作可能に構成されている。即ち、アームレスト17が待機位置にある状態では、シート移動装置200が動作することがない。このため、シートクッション11が車室内の運転席位置と車室外の乗降位置間を移動している状態ではアームレスト17が必ず使用位置にあるため、乗員はアームレスト17に寄り掛かって安全に乗降できるようになる。
<変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、シート本体10のシートクッション11を全体的にシートバック12から分離させる例を示した。しかし、シートバック12の着座部分(後端部分以外の部分)をシートバック12に対して分離させる構成でも可能である。
また、本実施形態では、アームレスト17が使用位置にある状態でシート移動装置200が動作可能にする例を示した。しかし、例えば、シートクッション11に着座センサを設け、着座センサが乗員を検出ない場合には、アームレスト17が待機位置にある場合でもシート移動装置200を動作させるようにすることは可能である。
また、本実施形態では、右ハンドルの車両における運転席用シートを例示したが、左ハンドルの車両における運転席用シートに本発明を適用することも可能である。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、シート本体10のシートクッション11を全体的にシートバック12から分離させる例を示した。しかし、シートバック12の着座部分(後端部分以外の部分)をシートバック12に対して分離させる構成でも可能である。
また、本実施形態では、アームレスト17が使用位置にある状態でシート移動装置200が動作可能にする例を示した。しかし、例えば、シートクッション11に着座センサを設け、着座センサが乗員を検出ない場合には、アームレスト17が待機位置にある場合でもシート移動装置200を動作させるようにすることは可能である。
また、本実施形態では、右ハンドルの車両における運転席用シートを例示したが、左ハンドルの車両における運転席用シートに本発明を適用することも可能である。
10・・・シート本体
11・・・シートクッション
12・・・シートバック
17・・・アームレスト
18・・・ハンドル
30・・・回転機構
200・・シート移動装置
S・・・・運転席用シート装置
D・・・・乗降口
11・・・シートクッション
12・・・シートバック
17・・・アームレスト
18・・・ハンドル
30・・・回転機構
200・・シート移動装置
S・・・・運転席用シート装置
D・・・・乗降口
Claims (4)
- シートクッションとシートバックとを備えており、そのシートバックが車室内の運転席位置に固定されて、前記シートクッションが前記シートバックと分離して移動可能に構成された運転席用のシート本体と、
前記シートクッションに連結されたアームレストと、
運転席側の乗降口を利用して、前記シート本体のシートクッションを前記運転席位置と車室外の乗降位置間で移動させるシート移動装置と、
を有することを特徴とする車両の運転席用シート装置。 - 請求項1に記載された車両の運転席用シート装置であって、
前記アームレストは、使用位置と格納位置間で上下方向に回動可能に構成されていることを特徴とする車両の運転席用シート装置。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両の運転席用シート装置であって、
前記シート移動装置は、運転席位置にあるシート本体のシートクッションを運転席側の乗降口を向く方向に水平回転させる回転機構を備えており、
前記アームレストは、前記シートクッションが運転席側の乗降口を向く方向に水平回転する際に、前記ハンドルから離れる側に設けられていることを特徴とする車両の運転席用シート装置。 - 請求項2又は請求項3のいずれかに記載された車両の運転席用シート装置であって、
前記シート移動装置は、前記アームレストが使用位置にある状態で動作可能に構成されていることを特徴とする車両の運転席用シート装置。
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