JP2019155964A - 車両用ステップ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステップが乗員の邪魔になり難く且つ車両の見栄えを低下させることがない車両用ステップ構造を提供する。【解決手段】車両用ステップ構造1は、シートクッション部20及びシートバック部30を有する車両シート10と、車両シート10のシートクッション部20を車室内の第1位置P1と車室外の第2位置P2との間で移動可能にガイドするガイド部40と、を備え、シートクッション部20は、第1位置P1において座面21が上方を向く一方で、第2位置P2において座面21とは反対側の裏面22がフロアFよりも低所で且つ上方を向いたステップを形成するように構成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、車両に設けられるステップ構造に関する。
下記の特許文献1には、乗降を補助するための乗降ステップ装置が装着された車両が開示されている。この乗降ステップ装置は、乗員が乗車時や降車時に踏み板として使用する可動式のステップを備えている。このステップは、車体ボデーの床下の格納位置と車幅方向外方の展開位置との間で移動できるように構成されている。
上記の乗降ステップ装置において、ステップは乗降時以外では車体ボデーの床下に格納される。ところが、ステップは床下に格納された状態であっても車両の外側から見える位置にある。このため、格納位置にあるステップが車両の見栄えを低下させる要因に成り得る。
そこで、格納位置にあるステップが車両の外側から見えないように、ステップの格納位置を車室内に設定することが考えられる。しかしながら、格納位置を車室内に設定すると、車両の見栄えは良くなるものの、ステップが格納位置にあるときに車室内の乗員の邪魔になる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、ステップが乗員の邪魔になり難く且つ車両の見栄えを低下させることがない車両用ステップ構造を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
シートクッション部及びシートバック部を有する車両シートと、
上記車両シートの上記シートクッション部を車室内の第1位置と車室外の第2位置との間で移動可能にガイドするガイド部と、
を備え、
上記シートクッション部は、上記第1位置において座面が上方を向く一方で、上記第2位置において上記座面とは反対側の裏面がフロアよりも低所で且つ上方を向いたステップを形成するように構成されている、車両用ステップ構造、
にある。
シートクッション部及びシートバック部を有する車両シートと、
上記車両シートの上記シートクッション部を車室内の第1位置と車室外の第2位置との間で移動可能にガイドするガイド部と、
を備え、
上記シートクッション部は、上記第1位置において座面が上方を向く一方で、上記第2位置において上記座面とは反対側の裏面がフロアよりも低所で且つ上方を向いたステップを形成するように構成されている、車両用ステップ構造、
にある。
上記の態様によれば、シートクッション部はガイド部によって車室内の第1位置と車室外の第2位置との間で移動できる。シートクッション部は、第1位置にあるときに座面が上方を向いた着座可能状態になる。一方で、シートクッション部は、第2位置にあるときにステップを形成する。このステップは、シートクッション部の裏面を利用したものでありフロアよりも低所に位置するため、乗降時の乗員の足乗せ台、乗員の簡易的な腰掛け、荷物の一時的な物置きなどに好適に使用できる。
このステップを形成するシートクッション部は、第1位置では車室内に配置されるため車両の外側から見えない。このため、第1位置にあるステップが車両の見栄えを低下させるのを防ぐことができる。また、シートクッション部は、車両シートを構成する一要素である。このため、シートクッション部は、第2位置ではステップとしての機能を果たす一方で、第1位置ではステップとしての機能が無くなり車両シート本来の役割を果たす可動ステップとして構成されている。従って、シートクッション部は、第1位置において車室内の乗員の邪魔にならない。
以上のごとく、上記の態様によれば、ステップが乗員の邪魔になり難く且つ車両の見栄えを低下させることがない車両用ステップ構造を提供することができる。
上述の各態様の好ましい実施形態について以下に説明する。
上記の車両用ステップ構造では、上記ガイド部は、上記フロアに固定されたブラケットに回転可能に支持され且つ上記フロアに沿って水平に延在する回転軸と、上記シートクッション部を上記回転軸に連結する連結アームと、を備え、上記連結アームが上記回転軸を中心に回転することによって上記シートクッション部を上記第1位置と上記第2位置との間でガイドするように構成されているのが好ましい。
このステップ構造によれば、連結アームが回転軸を中心に回転する動作を利用してシートクッション部を第1位置と第2位置との間でガイドすることが可能になる。
上記の車両用ステップ構造では、上記連結アームには、上記シートクッション部を上記第2位置に向けてガイドするときにこのシートクッション部が車体のロッカー部との間に隙間を隔てて上記第2位置に停止するように上記ロッカー部に当接する弾性部材が取付けられているのが好ましい。
このステップ構造によれば、シートクッション部が第2位置に向けて移動するとき、連結アームに取付けられている弾性部材が車体のロッカー部に先に当接するため、シートクッション部及び連結アームがロッカー部に接触するのを防ぐことができる。また、シートクッション部が第2位置に停止するときの衝撃を弾性部材によって緩和することができる。
上記の車両用ステップ構造において、上記シートバック部は、上記シートバック部と別体であり、背もたれ面が前方を向く起立位置と、上記起立位置から前倒しされた前倒し位置と、の間で回動可能に構成されており、
上記シートクッション部が上記第1位置にあり且つ上記シートバック部が上記起立位置にあるときに乗員が着座可能となる着座モードと、上記シートバック部が上記起立位置にあり且つ上記シートクッション部が上記第2位置にあるときに上記ステップを形成するステップモードと、のいずれかのモードを選択可能に構成されているのが好ましい。
上記シートクッション部が上記第1位置にあり且つ上記シートバック部が上記起立位置にあるときに乗員が着座可能となる着座モードと、上記シートバック部が上記起立位置にあり且つ上記シートクッション部が上記第2位置にあるときに上記ステップを形成するステップモードと、のいずれかのモードを選択可能に構成されているのが好ましい。
このステップ構造によれば、シートクッション部及びシートバック部をそれぞれ独立して動かすことができるため、シートクッション部及びシートバック部を一体で動かす場合に比べて着座モードとステップモードとの間の切り替え作業が楽になる。
上記の車両用ステップ構造において、上記シートクッション部は、上記第1位置において上記フロアとの間に上記前倒し位置にある上記シートバック部を配置可能な下方空間を有し、
上記着座モード及び上記ステップモードに加えて、上記ステップモードから上記シートバック部を上記前倒し位置に移動させた後に上記シートクッション部を上記第1位置に復帰させることによって上記シートバック部が上記下方空間に配置される荷室モードを選択可能に構成されているのが好ましい。
上記着座モード及び上記ステップモードに加えて、上記ステップモードから上記シートバック部を上記前倒し位置に移動させた後に上記シートクッション部を上記第1位置に復帰させることによって上記シートバック部が上記下方空間に配置される荷室モードを選択可能に構成されているのが好ましい。
このステップ構造によれば、少なくとも3つの使用モードが可能になるため、使用モードのバリエーションを増やすことができる。
以下、車両に設けられる車両用ステップ構造(以下、単に「ステップ構造」ともいう。)の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
このステップ構造の説明のための図面において、特に断りのない限り、前方を矢印FRで示し、上方を矢印UPで示し、外方を矢印OUTで示している。また、左右方向を矢印Xで示し、上下方向を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示している。これらの向きや方向は、車両における当該向きや方向と一致している。
(実施形態1)
図1及び図2に示されるように、ステップ構造1は、車両シート10と、ガイド部40と、を備えている。このステップ構造1は、典型的には、商用車や宅配車に装着される。このステップ構造1は、車両シート10を主体に構成されている。このため、ステップ構造1を、車両シート10及びガイド部40を備えた「車両シート構造」ということもできる。
図1及び図2に示されるように、ステップ構造1は、車両シート10と、ガイド部40と、を備えている。このステップ構造1は、典型的には、商用車や宅配車に装着される。このステップ構造1は、車両シート10を主体に構成されている。このため、ステップ構造1を、車両シート10及びガイド部40を備えた「車両シート構造」ということもできる。
車両シート10は、フロアFに対して運転席シート(図示省略)に横並びで設けられた助手席シートである。車体ボデーのうち車両シート10の側方には前後方向Zに沿ってスライド可能なスライドドア2が取付けられている。このスライドドア2が開放されることによってドア開口部(図示省略)を通じて乗降が可能になる。
車両シート10は、シートクッション部20及びシートバック部30を有する。シートクッション部20は、乗員が着座するための座面21を有する。シートバック部30は、乗員の背もたれとなる背もたれ面31を有する。
詳細については後述するが、シートクッション部20は、車室内の第1位置P1と車室外の第2位置P2(図2参照)との間で移動可能に構成されている。シートクッション部20は、第1位置P1においてフロアFとの間に下方空間Sを形成する。この下方空間Sは、前方に倒されたシートバック部30を収容できるように、上下方向Yの寸法が設定されている。
シートバック部30は、シートクッション部20と別体であり、ガイド部40とは別の支持部50を介してフロアFに固定されている。このシートバック部30は、背もたれ面31が前方を向く起立位置Q1(実線で示される位置)と、この起立位置Q1から前倒しされた前倒し位置Q2(二点鎖線で示される位置)と、の間で回動可能に構成されている。このため、シートクッション部20が第1位置P1から外れた位置にあるときに、シートバック部30を起立位置Q1と前倒し位置Q2との間で回動させることができる。
ガイド部40は、車両シート10のシートクッション部20を第1位置P1と第2位置P2との間で移動可能にガイドする機能を有する。この機能を実現するために、ガイド部40は、回転軸41と連結アーム42とを備えている。これらの回転軸41及び連結アーム42はいずれも、シートクッション部20が受ける荷重に耐え得る強度の金属材料からなるのが好ましい。
回転軸41は、円柱状の軸部材であり、フロアFに前後方向Zに互いに離間して固定された2つのブラケット41aによって回転可能に支持されている。この回転軸41は、2つのブラケット41aによる支持状態でフロアFに沿って前後方向Zに水平に延在するように構成されている。
連結アーム42は、シートクッション部20を回転軸41に連結するように構成されている。この連結アーム42は、シートクッション部20が第1位置P1にあるときに、左右方向Xの両端部のうち左端部のみを下方から支持する脚部となる。この連結アーム42が回転軸41を中心に回転することによってシートクッション部20は第1位置P1と第2位置P2との間でガイドされるようになっている。
なお、必要に応じてフロアF側に、第1位置P1にあるシートクッション部20の右端部を下方から支持するための支持構造を追加することもできる。この場合、この支持構造と連結アーム42との双方によって、シートクッション部20の脚部が形成される。
また、この連結アーム42には、樹脂材料或いはゴム材料からなる弾性部材43が取付けられている。弾性部材43は、シートクッション部20を第2位置P2に向けてガイドするときにこのシートクッション部20が車体のロッカー部3との間に隙間D(図2参照)を隔てて第2位置P2に停止するようにロッカー部3に当接する。
上記の回転軸41には、電動モータ60の駆動力が入力される。電動モータ60は、制御部61から出力された制御信号に基づいて、スライドドア2と連動して回転軸41を駆動するように構成されている。この電動モータ60は、車室内の空間を確保したい場合や乗員の移動の邪魔にならないようにしたい場合には、フロアFの内部に収容されるのが好ましい。
制御部61は、スライドドア2の開動作時には回転軸41を外回り方向に回転させるための制御信号を電動モータ60に出力する。これにより、スライドドア2が全閉位置から全開位置へと車両後方へスライド動作するときに、シートクッション部20は、ガイド部40によって第1位置P1から第2位置P2へとガイドされる。
一方で、この制御部61は、スライドドア2の閉動作時には回転軸41を内回り方向に回転させるための制御信号を電動モータ60に出力する。これにより、スライドドア2が全開位置から全閉位置へと車両前方へスライド動作するときに、シートクッション部20は、ガイド部40によって第2位置P2から第1位置P1へとガイドされる。
図2及び図3に示されるように、支持部50は、シートバック部30の下端部から延びる2つのアーム30aを連結する連結軸51と、フロアFに左右方向Xに互いに離間して固定された2つのブラケット52と、を備えている。2つのブラケット52は、連結軸51を回転可能に支持するように構成されている。
シートクッション部20の底部には、プレート状のステップ部材20aが取付けられている。このステップ部材20aの下面によって、座面21とは反対側の裏面22が形成されている。このため、シートクッション部20は、第1位置P1において座面21が上方を向く一方で、第2位置P2において裏面22が上方を向いたステップを形成するように構成されている。即ち、シートクッション部20は、第1位置P1と第2位置P2との間でのポジションの切り替わりによって上下変転するようになっている。
なお、シートクッション部20の底部に取付けられるステップ部材20aを省略して、このシートクッション部20自体の下面によって裏面22が形成されるように変更することもできる。
図4に示されるように、シートクッション部20は、連結アーム42が弾性部材43を介してロッカー部3に当接することによって、第2位置P2に停止する。このとき、シートクッション部20は、フロアFよりも低所で且つ地面Gよりも上方に配置される。また、シートクッション部20が第1位置P1から第2位置P2へと移動することによって、シートクッション部20とフロアFとの間の下方空間Sが上方へ拡張される。
必要に応じては、弾性部材43と同様の弾性部材を連結アーム42の各部位に追加することもできる。例えば、シートクッション部20が第1位置P1から第2位置P2へと移動するときに連結アーム42とフロアFとの間に弾性部材を介在させることによって、連結アーム42とフロアFが当接するのを防止できる。
次に、上記のステップ構造1の3つの使用モードについて説明する。
(着座モード)
図1に示されるように、シートクッション部20を第1位置P1に移動させ且つシートバック部30を起立位置Q1に移動させることによって着座モードになる。本実施形態では、シートバック部30が乗員によって起立位置Q1にセットされた状態で、スライドドア2の閉操作によってシートクッション部20が自動で第1位置P1へと移動する。
図1に示されるように、シートクッション部20を第1位置P1に移動させ且つシートバック部30を起立位置Q1に移動させることによって着座モードになる。本実施形態では、シートバック部30が乗員によって起立位置Q1にセットされた状態で、スライドドア2の閉操作によってシートクッション部20が自動で第1位置P1へと移動する。
この着座モードによれば、シートクッション部20及びシートバック部30によって通常の車両シート10が形成されるため、乗員の着座可能状態が形成される。このときの第1位置P1は、ステップとしてのシートクッション部20が車室内に格納される格納位置(ステップ格納位置)となる。
(ステップモード)
図2に示されるように、シートバック部30を起立位置Q1に維持したままシートクッション部20を第2位置P2に移動させることによってステップモードになる。本実施形態では、着座モード時にスライドドア2の開操作がなされることによって、シートクッション部20が自動で第2位置P1へと移動する。
図2に示されるように、シートバック部30を起立位置Q1に維持したままシートクッション部20を第2位置P2に移動させることによってステップモードになる。本実施形態では、着座モード時にスライドドア2の開操作がなされることによって、シートクッション部20が自動で第2位置P1へと移動する。
このステップモードによれば、乗員は車室内から裏面22を踏み台として降車することができる一方で、車室外から裏面22を踏み台として乗車することができる。また、下方空間Sが上方へ拡張されて移動スペースが拡大するため、乗員はこの下方空間Sを通路として自由に移動することができる。このときの第2位置P2は、ステップとしてのシートクッション部20が車室外に展開される展開位置(ステップ展開位置或いはステップ使用位置)となる。
なお、このステップモードでは、シートクッション部20の裏面22を踏み台に使用する以外に、乗員の簡易的な腰掛け、荷物の一時的な物置きなどに使用することもできる。この場合、シートクッション部20の裏面22が座面となる。
(荷室モード)
図5に示されるように、上述のステップモードからシートバック部30を前倒し位置Q2に移動させた後にシートクッション部20を第1位置P1に復帰させることによって荷室モードになる。本実施形態では、ステップモード時に乗員がシートバック部30を前倒し位置Q2にセットし、更にスライドドア2の閉操作がなされることによって、シートクッション部20が自動で第1位置P1へと復帰する。
図5に示されるように、上述のステップモードからシートバック部30を前倒し位置Q2に移動させた後にシートクッション部20を第1位置P1に復帰させることによって荷室モードになる。本実施形態では、ステップモード時に乗員がシートバック部30を前倒し位置Q2にセットし、更にスライドドア2の閉操作がなされることによって、シートクッション部20が自動で第1位置P1へと復帰する。
この荷室モードによれば、シートバック部30がシートクッション部20とフロアFとの間の下方空間Sに配置される。このため、シートクッション部20の座面21を荷物のための載置面として利用できる。また、この荷室モード時にシートクッション部20の座面21を乗員の一時的な着座に使用できることは勿論である。
以下に、上述の実施形態1の作用効果について説明する。
上述の実施形態1によれば、シートクッション部20はガイド部40によって車室内の第1位置P1と車室外の第2位置とP2の間で移動できる。シートクッション部20は、第1位置P1にあるときに座面21が上方を向いた着座可能状態になる。一方で、シートクッション部20は、第2位置P2にあるときにステップを形成する。このステップは、シートクッション部20の裏面22を利用したものでありフロアFよりも低所に位置するため、乗降時の乗員の足乗せ台、簡易的な腰掛け、荷物の一時的な物置きなどに好適に使用できる。
このステップを形成するシートクッション部20は、第1位置P1では車室内に配置されるため車両の外側から見えない。このため、第1位置P1にあるステップが車両の見栄えを低下させるのを、即ち見栄えが悪くなるのを防ぐことができる。また、シートクッション部20は、車両シート10を構成する一要素である。このため、シートクッション部20は、第2位置P2ではステップとしての機能を果たす一方で、第1位置P1ではステップとしての機能が無くなり車両シート10本来の役割を果たす可動ステップとして構成されている。従って、シートクッション部20は第1位置P1において車室内の乗員の邪魔にならない。
以上のごとく、上述の実施形態1によれば、ステップが乗員の邪魔になり難く且つ車両の見栄えを低下させることがないステップ構造1を提供することができる。
上記のステップ構造1によれば、連結アーム42が回転軸41を中心に回転する動作を利用してシートクッション部20を第1位置P1と第2位置P2との間でガイドすることが可能になる。
上記のステップ構造1によれば、シートクッション部20が第2位置P2に向けて移動するとき、連結アーム42に取付けられている弾性部材43が車体のロッカー部3に先に当接するため、シートクッション部20及び連結アーム42がロッカー部3に接触するのを防ぐことができる。また、シートクッション部20が第2位置P2に停止するときの衝撃を弾性部材43によって緩和することができる。
上記のステップ構造1によれば、シートクッション部20及びシートバック部30をそれぞれ独立して動かすことができるため、シートクッション部20及びシートバック部30を一体で動かす場合に比べて着座モードとステップモードとの間の切り替え作業が楽になる。
上記のステップ構造1によれば、少なくとも3つの使用モード(着座モード、ステップモード、荷室モード)が可能になるため、使用モードのバリエーションを増やすことができる。
次に、実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明は省略する。
(実施形態2)
図8に示されるように、実施形態2のステップ構造101では、車両シート110の構造についてのみ実施形態1にかかる車両シート10の構造と相違している。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
図8に示されるように、実施形態2のステップ構造101では、車両シート110の構造についてのみ実施形態1にかかる車両シート10の構造と相違している。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
車両シート110は、シートクッション部20とシートバック部30がヒンジ部111を介して一体化されている。シートバック部30は、起立位置Q1から背もたれ面31がシートクッション部20の座面21に接触する前倒し位置Q2までヒンジ部111を介して回動可能に構成されている。
図9に示されるように、ステップ構造101を着座モードからステップモードに切り替えるとき、第1位置P1にあるシートクッション部20に対してシートバック部30を前倒し位置Q2へ回動させた後、ガイド部40によってシートクッション部20を第2位置P2へとガイドする。このステップモードでは、車両シート110の全体が車室外へと移動し、シートクッション部20が上下反転して裏面22がステップを形成し、且つシートバック部30がシートクッション部20の下方に配置されるように構成されている。
実施形態2のステップ構造101によれば、車両シート110のステップモードにおいて、シートバック部30と一体化されているシートクッション部20の裏面22を利用してステップを形成することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変更が考えられる。例えば、上述の実施形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上述の実施形態では、連結アーム42が回転軸41を中心に回転することによってシートクッション部20を第1位置P1と第2位置P2との間でガイドする場合について例示したが、連結アーム42の動きは回転に限定されるものではなく、例えば連結アーム42が左右方向X或いは上下方向Yにスライドする構造を利用して、シートクッション部20を第1位置P1と第2位置P2との間でガイドするようにしてもよい。
上述の実施形態では、ガイド部40の連結アーム42を電動モータ60の駆動力によって回転軸41を中心に回転させる場合について例示したが、これに代えて、電動モータ60を用いることなく乗員が連結アーム42を手動で回転させるようにしてもよい。
上述の実施形態では、助手席の車両シート10,110を用いてステップ構造1,101を構築する場合について記載したが、これに代えて、ミニバン等の車両の後席においてバックドアの前方に位置する車両シートを用いてステップ構造を構築することもできる。この場合、バックドアが開放された状態で、後席の車両シートのシートクッション部をガイド部40と同様の手段を利用して車室内の第1位置と車室外の第2位置との間でガイドすることができる。
1,101 車両用ステップ構造(ステップ構造)
3 ロッカー部
10,110 車両シート
20 シートクッション部
21 座面
22 裏面
30 シートバック部
31 背もたれ面
40 ガイド部
41a ブラケット
41 回転軸
42 連結アーム
43 弾性部材
F フロア
P1 第1位置
P2 第2位置
Q1 起立位置
Q2 前倒し位置
S 下方空間
3 ロッカー部
10,110 車両シート
20 シートクッション部
21 座面
22 裏面
30 シートバック部
31 背もたれ面
40 ガイド部
41a ブラケット
41 回転軸
42 連結アーム
43 弾性部材
F フロア
P1 第1位置
P2 第2位置
Q1 起立位置
Q2 前倒し位置
S 下方空間
Claims (5)
- シートクッション部及びシートバック部を有する車両シートと、
上記車両シートの上記シートクッション部を車室内の第1位置と車室外の第2位置との間で移動可能にガイドするガイド部と、
を備え、
上記シートクッション部は、上記第1位置において座面が上方を向く一方で、上記第2位置において上記座面とは反対側の裏面がフロアよりも低所で且つ上方を向いたステップを形成するように構成されている、車両用ステップ構造。 - 上記ガイド部は、上記フロアに固定されたブラケットに回転可能に支持され且つ上記フロアに沿って水平に延在する回転軸と、上記シートクッション部を上記回転軸に連結する連結アームと、を備え、上記連結アームが上記回転軸を中心に回転することによって上記シートクッション部を上記第1位置と上記第2位置との間でガイドするように構成されている、請求項1に記載の車両用ステップ構造。
- 上記連結アームには、上記シートクッション部を上記第2位置に向けてガイドするときにこのシートクッション部が車体のロッカー部との間に隙間を隔てて上記第2位置に停止するように上記ロッカー部に当接する弾性部材が取付けられている、請求項2に記載の車両用ステップ構造。
- 上記シートバック部は、上記シートバック部と別体であり、背もたれ面が前方を向く起立位置と、上記起立位置から前倒しされた前倒し位置と、の間で回動可能に構成されており、
上記シートクッション部が上記第1位置にあり且つ上記シートバック部が上記起立位置にあるときに乗員が着座可能となる着座モードと、上記シートバック部が上記起立位置にあり且つ上記シートクッション部が上記第2位置にあるときに上記ステップを形成するステップモードと、のいずれかのモードを選択可能に構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用ステップ構造。 - 上記シートクッション部は、上記第1位置において上記フロアとの間に上記前倒し位置にある上記シートバック部を配置可能な下方空間を有し、
上記着座モード及び上記ステップモードに加えて、上記ステップモードから上記シートバック部を上記前倒し位置に移動させた後に上記シートクッション部を上記第1位置に復帰させることによって上記シートバック部が上記下方空間に配置される荷室モードを選択可能に構成されている、請求項4に記載の車両用ステップ構造。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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