JP2014009165A - 二環性ピリミジン化合物 - Google Patents

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友明 西田
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Abstract

【課題】MGAT阻害作用を有する化合物又はその生理的に許容される塩、及びそれを含有する医薬組成物の提供。
【解決手段】式(I)で表される二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩:
Figure 2014009165

[式中、R1は置換されていてもよい低級アルキル基等を表し、R2は低級アルキル基等を表し、R3は置換されていてもよいアルキル基等を表し、R4は水素原子等を表し、Lは−C(R5)(R6)−(ここに、R5及びR6は、各々独立して、水素原子等を表す)等を表し、Xは酸素原子等を表し、mは1等を表し、nは0等を表す]。
【選択図】なし

Description

本発明は、モノアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(以下、「MGAT」とも称する)阻害作用を有し、二環性ピリミジン構造を有する化合物又はその生理的に許容される塩及びそれを含有する医薬組成物に関する。
近年、糖尿病、高脂血症、高血圧等のいわゆる生活習慣病が著しく増加している。それは過栄養で運動不足という現代社会において、脂肪組織が過剰に蓄積された状態、すなわち肥満が増加していることが大きな基盤となっている。そのため肥満を治療することは重要である。日本では肥満を肥満症という疾患として捉え、積極的に診断・治療するためのガイドラインが発表されている。BMI(body mass index)が25以上で、肥満に起因ないし関連し、減量を要する健康障害として、2型糖尿病・耐糖能障害、脂質代謝異常、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脳梗塞、睡眠時無呼吸症候群、脂肪肝、整形外科的疾患、月経異常、尿蛋白のいずれかを有するものを肥満症としている。またこのような健康障害がない場合でも内臓脂肪型肥満の場合は、肥満症としている。
肥満症の治療には、食事療法及び運動療法が行われるが、それで十分な改善が見られない場合は、薬物療法も行われる。抗肥満薬として、脂肪吸収抑制薬のオルリスタット、中枢性食欲抑制薬のマジンドール、シブトラミン等が知られているが、いずれも薬効・副作用とも充分に満足できる薬剤ではない。そのため、薬効・副作用の両面でより優れた薬剤の開発が望まれている。
食事により摂取された中性脂肪(トリグリセロール(TG))は、消化管内において膵リパーゼにより脂肪酸及びモノアシルグリセロール(MG)に分解され、ミセルを形成し、小腸上皮細胞に吸収される。吸収された脂肪酸は、アシル−CoA合成酵素によりアシル−CoAとなる。また、モノアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(MGAT)によりMGとアシル−CoAからジアシルグリセロール(DG)が合成され、さらにジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(DGAT)によりDGとアシル−CoAからTGが再合成される。合成されたTGは、ミクロソームトリグリセロール転送蛋白(MTP)によりコレステロールエステル、アポ蛋白と会合し、カイロミクロンとなり、リンパ管を経由して血中に分泌され、末梢組織に運搬される。
上記したように、MGATは、MGとアシル−CoAからDGを合成する反応を触媒し、小腸からの脂肪吸収の過程に重要な役割を担っている。しかし、精製が困難であったことから研究は進んでおらず、遺伝子の同定がなされたのは最近のことである。MGATは、今までに3種類の分子種(MGAT1、MGAT2、MGAT3)がクローニングされ、報告されている(Proceedings of the National Academy of Sciences, 99, 8512-8517, 2002; Journal of Biological Chemistry, 278, 18532-18537, 2003; Journal of Biological Chemistry, 278, 13860-13866, 2003; American Journal of Physiology, 285, E927-E937, 2003; Journal of Biological Chemistry, 278, 13611-13614, 2003を参照)。MGAT1は、胃や腎臓で発現しており、小腸では検出されなかった。一方、MGAT2は、小腸における発現が高かった。またMGAT3はヒトでのみ、その遺伝子が報告されており、小腸において特異的に発現していた。そのため、MGAT2及びMGAT3が小腸における脂肪吸収に関与していると推測されている。
肥満又は高TG血症を示すOLETFラットにおいては、小腸におけるMGAT活性の上昇が報告されており、肥満又は高TG血症へのMGATの関与が示唆されている(Diabetes Research and Clinical Practice, 57, 75-82, 2002を参照)。また、肥満を呈するdb/dbマウス及びDIO(diet induced obesity)マウスの小腸においてもMGAT2蛋白量の増加及びMGAT活性の上昇が報告されており、肥満との関与が示唆されている(Journal of Biological Chemistry, 279, 18878-18886, 2004を参照)。更に、MGAT2遺伝子欠損マウスは、高脂肪食による肥満・インスリン抵抗性惹起に対して抵抗性を示すことが報告されている(Nature Medicine, 15, 442-446, 2009を参照)。
一方、MGAT阻害作用を有し、かつ、二環性ピリミジン構造を有する化合物として、特許文献1及び2に記載の化合物が報告されている。また、GPR119作動性作用を有し、かつ、二環性ピリミジン構造を有する化合物として、特許文献3及び4に記載の化合物が報告されている。しかしながら、本発明の特徴であるβ−アラニン構造(もしくはグリシン構造、γ−アミノ酪酸構造)とエステル基(もしくはアミド基、カルボン酸基)の両方を二環性ピリミジン構造の特定の位置に有する化合物は、これら特許文献には具体的に記載されていない。
国際公開第2008/038768号公報 国際公開第2010/095767号公報 国際公開第2008/130581号公報 国際公開第2008/130584号公報
本発明の課題は、医薬品として有用なMGAT阻害作用を有する化合物又はその生理的に許容される塩、及びそれを含有する医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、小腸におけるMGAT活性を阻害すれば小腸からの脂肪吸収が抑制され、肥満に対して有効であると考え、鋭意研究を続けた結果、下記式(I)で表される二環性ピリミジン構造を有する化合物(以下、「本発明の化合物」とも称する)及びその生理的に許容される塩が先行技術より優れたMGAT阻害作用を有し、脂肪吸収阻害作用を有すること、さらに本発明の化合物の好ましい態様はアンテドラッグとして、先行文献で開示される化合物などで懸念される医薬として望ましくない副作用を低減する効果があることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1]式(I)で表される二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩:
Figure 2014009165

[式中、
1は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基又は置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基を表し、
2は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルキニル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルケニル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよいフェニルカルボニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基又は置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基を表し、
3は、J1−R3aで表される基又はJ1−Arm1−J2−R3aで表される基を表し、ここで、
1及びJ2は各々独立して、単結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよい低級アルケニレン、置換されていてもよい低級アルキニレン、置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ、オキシ−置換されていてもよい低級アルキレン又は置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ−置換されていてもよい低級アルキレンを表し、
Arm1は、置換されていてもよい低級シクロアルキル環、置換されていてもよい低級シクロアルケニル環、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいナフチル環、置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環、又は置換されていてもよいヘテロ芳香環を表し、
3aは、以下の(i)〜(iii)のいずれかで示される基:
(i)CO2H、
(ii)C(=O)NR3a13b2
(ここに、R3a1及びR3a2は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表すか、又はR3a1とR3a2はこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよい)、
(iii)CO2CR3a33a43a5
(ここに、R3a3、R3a4及びR3a5は、各々独立して、
水素原子、C1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、C1-4アルコキシ基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環オキシ基、又はNR3a63a7で置換されていてもよく、R3a6及びR3a7は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表す)、
3-10シクロアルキル基(該基は、フッ素原子及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1〜2個の置換基で置換されていてもよい)、
6-10アリール基(該基はハロゲン原子、ニトロ基、又はC1-4アルコキシで置換されていてもよい)、
5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、又は
5員〜10員のヘテロアリール基(該基はC1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表すか、あるいは
3a3とR3a4はこれらが結合する炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環又は5員若しくは6員の飽和ヘテロ環を形成してもよい)
を表し、
4は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基又は置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基を表し、
Lが下記式(1a)、(1b)又は(1c)のいずれかで示される基:
Figure 2014009165

[式中、
5、R6、R7、R8、R9及びR10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、OH又はOR5b(式中、R5bは置換されていてもよいC1-6アルキル基又は置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基を表す)を表す];
Xは酸素原子、硫黄原子、−N(R11)−又は−C(R12)(R13)−(式中、R11は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表し、あるいは、R2とR11が一緒になって環状アミノを形成してもよく、R12及びR13は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表し、あるいは、R12とR13が一緒になってシクロアルキル環を形成してもよい)を表し、
mは1又は2の整数を表し、
nは0又は1の整数を表す]
を表す。
[2]R1が下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)、(2e)、(2f)又は(2g)のいずれかで示される基:
Figure 2014009165

[式中、
a2a、Ra2b、Ra2c、Ra2d、Rb2、Ra2f及びRa2gは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルカルボニル基、CO21a、NR1b1c又はC(=O)NR1d1eを表し、かつ、
a2a、Ra2b、Ra2c、Ra2d、Ra2f及びRa2gは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
a2nは水素原子、CF3、CN、C1-6アルキル基、C1-6アルキルカルボニル基、CO21a、NR1b1c又はC(=O)NR1d1eを表し、
1a、R1b、R1c、R1d及びR1eは、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表し、あるいは、R1bとR1c、又はR1dとR1eはこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノ基又はモルホリニル基を形成してもよく、
d2e及びRe2eは、相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、OH、C1-6アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基又はフェニル基(ここに、当該フェニル基はハロゲン原子、CF3、C1-4アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
あるいは、Rd2eとRe2eはこれらが結合する一の炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
あるいは、0〜3の炭素原子を介して隣接する炭素原子上に結合する2つのRd2eが、これらが結合する2つの炭素原子、及び当該炭素原子間の炭素鎖と一緒になって4〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
2dは酸素原子又は−N(Rc2)−(式中、Rc2は水素原子又はC1-10アルキル基を表す)を表し、
2gは酸素原子又は硫黄原子を表し、
2a、n2b、p2c、p2d、n2f及びn2gは0〜4の整数を表し、
2cは1〜6の整数を表し、
2dは1〜3の整数を表し、
2dは0〜3の整数を表し、
2eは1〜8の整数を表す]
を表し;
2が下記式(3a)、(3b)、(3c)、(3d)又は(3e)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
a3a、Ra3b、Ra3c、Ra3d及びRb3は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基(該基はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)、C1-6アルキルカルボニル基、CO22a、NR2b2c又はC(=O)NR2d2eを表し、かつ、
a3a、Ra3b、Ra3c及びRa3dは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
2a、R2b、R2c、R2d及びR2eは、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表し、あるいは、R2bとR2c、又はR2dとR2eはこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよく、
3dは酸素原子、硫黄原子又は−N(Rc3)−(式中、Rc3は水素原子又はC1-10アルキル基を表す)を表し、
3aは0〜6の整数を表し、
3bは0〜6の整数を表し、
3cは1〜6の整数を表し、
3dは1〜3の整数を表し、
3dは0〜3の整数を表し、
3eは1〜8の整数を表す];
3が下記式(4a)又は(4b)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
Armはベンゼン環又はヘテロ芳香環を表し、
a4aは、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-10アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-6アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基、C1-6アルキルカルボニル基、CO23aa、NR3ab3ac、C(=O)NR3ad3ae又はCH=CH−R3af(式中、R3aa、R3ab、R3ac、R3ad及びR3aeは、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表し、あるいは、R3abとR3ac、又はR3adとR3aeはこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよく;R3afはCN、CO2H、CO23f1又はC(=O)NR3f23f3を表し、R3f1、R3f2及びR3f3は、各々独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を表す)を表し、かつ、Ra4aは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bは、
相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、OH、フッ素原子、C1-6アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基又はフェニル基(ここに、当該フェニル基はハロゲン原子、CF3、C1-4アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
あるいは、Rd4aとRe4a、Rf4aとRg4a、Rh4aとRi4a、Rj4aとRk4a、Rd4bとRe4b、及びRf4bとRg4bはこれらが結合する一の炭素原子とそれぞれ一緒になって3〜8員のシクロアルキル環又は5員若しくは6員の飽和ヘテロ環を形成してもよく、
あるいは、0〜3の炭素原子を介して隣接する炭素原子上に結合する2つのRd4a、Rf4a、Rh4a、Rj4a、Rd4b又はRf4bが、これらが結合する2つの炭素原子、及び当該炭素原子間の炭素鎖と一緒になって4〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
b4a及びRb4bは、各々独立して、以下の(i)〜(iii)のいずれかで示される基:
(i)CO2H、
(ii)C(=O)NR3b23b3
(ここに、R3b2及びR3b3は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表すか、又はR3b2とR3b3はこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよい)、
、又は
(iii)CO2CR3g13g23g3
(ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
水素原子、C1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、C1-4アルコキシ基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環オキシ基、又はNR3b83b9で置換されていてもよく、R3b8及びR3b9は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表す)、
3-10シクロアルキル基(該基は、フッ素原子及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1〜2個の置換基で置換されていてもよい)、
6-10アリール基(該基はハロゲン原子、ニトロ基、又はC1-4アルコキシで置換されていてもよい)、
5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、又は
5員〜10員のヘテロアリール基(該基はC1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
あるいは、R3g1とR3g2はこれらが結合する炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環又は5員若しくは6員の飽和ヘテロ環を形成してもよい)
を表し、
4a、n4a、p4a及びq4a、並びに、m4b及びn4bは、各々独立して、0〜5の整数を表し、
4a、s4a及びs4bは、各々独立して、0又は1を表す
(ただし、r4aが1の場合、m4aは1〜5の整数を表し;s4bが1の場合、m4bは1〜5の整数を表し;s4aが1かつn4aが0の場合、Rb4aは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表し;s4bが1かつn4bが0の場合、Rb4bは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表す)]、
4は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基を表す、
[1]に記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[3]R1が下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)又は(2e)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
a2a、Ra2b、Ra2c、Ra2d及びRb2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基を表し、
かつ、Ra2a、Ra2b、Ra2c及びRa2dは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
d2e及びRe2eは、相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基又はフェニル基(ここに、当該フェニル基はハロゲン原子、CF3、C1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
あるいは、Rd2eとRe2eはこれらが結合する一の炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
あるいは、0〜3の炭素原子を介して隣接する炭素原子上に結合する2つのRd2eが、これらが結合する2つの炭素原子、及び当該炭素原子間の炭素鎖と一緒になって4〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
2dは酸素原子又は−N(Rc2)−(式中、Rc2は水素原子又はC1-6アルキル基を表す)を表し、
2a、n2b、p2c及びp2dは0〜4の整数を表し、
2cは1〜6の整数を表し、
2dは1〜3の整数を表し、
2dは0〜3の整数を表し、
2eは1〜6の整数を表す];
2が下記式(3a)又は(3c)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
a3a及びRa3cは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基(該基はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、かつ、
a3a及びRa3cは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
3aは0〜4の整数を表し、
3cは1〜6の整数を表す];
3が下記式(4a)又は(4b)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
Armはベンゼン環又はピリジン環を表し、
a4aは、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基を表し、かつ、
a4aは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bは、
相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、C1-6アルキル基を表し、
あるいは、Rd4aとRe4a、Rf4aとRg4a、Rh4aとRi4a、Rj4aとRk4a、Rd4bとRe4b、及びRf4bとRg4bはこれらがそれぞれ結合する一の炭素原子とそれぞれ一緒になって3員〜6員のシクロアルキル環を形成してもよく、
b4a及びRb4bは、各々独立して、以下の(i)、(ii)又は(iii)のいずれかで示される基:
(i)CO2H、
(ii)C(=O)NR3b23b3
(ここに、R3b2及びR3b3は、各々独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を表すか、又はR3b2とR3b3はこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって5員〜7員の環状アミノを形成してもよい)、
(iii)CO2CR3g13g23g3
(ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
水素原子又はC1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基又はNR3b83b9で置換されていてもよく、R3b8及びR3b9は、各々独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を表す)を表す)
を表し、
4a、n4a、p4a及びq4a、並びに、m4b及びn4bは、各々独立して、0〜5の整数を表し、かつ、m4b+n4bは1以上の整数であり、
4a、s4a及びs4bは、各々独立して、0又は1を表す
(ただし、r4aが1の場合、m4aは2〜5の整数を表し;s4bが1の場合、m4bは2〜5の整数を表し;s4aが1かつn4aが0の場合、Rb4aは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表し;s4bが1かつn4bが0の場合、Rb4bは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表す)];
4は、水素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はフッ素原子で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基を表し、
Xが酸素原子、硫黄原子、−N(R11)−又は−C(R12)(R13)−(式中、R11は水素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を表し、R12及びR13は、各々独立して、水素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を表す)を表す、
[1]又は[2]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[4]mは1又は2であり、nは1である、[1]〜[3]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[5]m及びnがともに1である、[1]〜[4]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[6]Lが式(1a)又は(1b):
Figure 2014009165

[式中、R5、R6、R7及びR8は[1]に定義されるとおりである]
で示される基である、[1]〜[5]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[7]Lが式(1b):
Figure 2014009165

[式中、R5、R6、R7及びR8は[1]に定義されるとおりである]
で示される基である、[1]〜[6]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[8]R3が式(4a):
Figure 2014009165

[式中、
Armはベンゼン環であり、
4a、n4a、p4a及びq4aは、各々独立して、0〜3の整数を表し(但し、m4a+n4a+p4a+q4aは0〜10の整数であり;r4aが1の場合、m4aは2又は3の整数を表し)、
他の各記号は[3]に定義されるとおりである]
で示される基である、[1]〜[7]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[9]Ra4aが水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基又はC1-6アルコキシ基であり、
b4a
(i)CO2H、又は
(iii)CO2CR3g13g23g3
(ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
水素原子、又は、
1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基又はNR3b83b9で置換されていてもよく、R3b8及びR3b9は、各々独立して、水素原子又はC1-4アルキル基を表す)
を表す)であり、
d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4aは、
相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子又はC1-4アルキル基を表し、
4aは1又は2であり、
4aは1〜3の整数であり、
4a、q4a、r4a及びs4aは、各々独立して、0又は1である
(ただし、r4aが1の場合、m4aは2である)、
[8]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[10]Rb4a
(iii)CO2CR3g13g23g3
(ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、[9]に定義されるとおりである)で表される、[8]又は[9]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[11]Rb4a
(iii)CO2CR3g13g23g3
(ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
水素原子、又は、C1-4アルキル基(該基はOH、又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表す)
で表される、[8]又は[9]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[12]Rb4aがCO2A(ここに、RAは、水素原子、又は、C1-4アルキル基を表す)で表される、[8]又は[9]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[13]Ra4aが水素原子又はハロゲン原子である、[8]〜[12]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[14]r4aが0である、[8]〜[13]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[15]n4aが1又は2であり、p4a及びq4aがともに0である、[8]〜[14]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[16]Arm上の二つの側鎖の結合位置がメタ位又はパラ位である、[8]〜[15]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[17]Arm上の二つの側鎖の結合位置がパラ位である、[8]〜[16]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[18]R1が下記式(2a)又は(2b):
Figure 2014009165

[式中、
a2a及びRa2bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基であり、
2a及びn2bは0である]
で示される基である、[2]〜[17]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[19]Ra2a及びRa2bが、各々独立して、水素原子又はハロゲン原子である、[18]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[20]R1が下記式(2c):
Figure 2014009165

[式中、
a2cは水素原子又はフッ素原子(該基は化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよい)であり、
2cは0であり、
2cは1〜4の整数である]
で示される基である、[2]〜[17]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[21]R1が下記式(2d):
Figure 2014009165

[式中、
a2dは水素原子であり、
2dは酸素原子であり、
2dは1であり、
2dは2又は3であり、
2dは0又は1である]
で示される、[2]〜[17]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[22]R2が下記式(3c):
Figure 2014009165

[式中、各記号は[2]に定義されるとおりである]
で示される基である、[2]〜[21]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[23]Ra3cは水素原子であり、n3cは1〜5の整数である、[22]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[24]n3cが2〜4である、[23]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[25]n3cが3又は4である、[24]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[26]R2が下記式(3a):
Figure 2014009165

[式中、Ra3aは水素原子、又はC1-6アルコキシ基であり、n3aは0である]で示され、
Xが酸素原子である、[2]〜[21]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[27]Xが硫黄原子又は−N(R11)−(ここに、R11は水素原子又はC1-4アルキル基を表す)である、[1]〜[25]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[28]Xが−NH−である、[27]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[29]Xが硫黄原子である、[27]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[30]R5、R6、R7、R8、R9及びR10が、各々独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基である、[1]〜[29]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[31]R5、R6、R7、R8、R9及びR10がいずれも水素原子である、[30]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[32]R4が水素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基である、[1]〜[31]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[33]R4が水素原子である、[32]記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[34]R1が下記式(2a)、(2b)、(2c)又は(2d)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
a2a、Ra2b、Ra2c及びRa2dは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基を表し、
かつ、Ra2a、Ra2b、Ra2c及びRa2dは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
2dは酸素原子を表し、
2a、n2b、p2c及びp2dは0または1を表し、
2cは1〜4の整数を表し、
2dは2または3であり、
2dは0または1を表す];
2が下記式(3a)又は(3c)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
a3a及びRa3cは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基を表し、
3aは0であり、
3cが3又は4である];
3が下記式(4a)又は(4b)のいずれかで示される基を表し:
Figure 2014009165

[式中、
Armはベンゼン環を表し、かつ、Arm上の二つの側鎖の結合位置がメタ位又はパラ位であり
a4aは、水素原子またはハロゲン原子であり、
d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bは、相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子又はC1-4アルキル基を表し、
b4a及びRb4bは、各々独立して、CO2A(ここに、RAは、水素原子又はC1-4アルキル基を表す)を表し
4aは1又は2であり、
4aは1又は2であり、
4b及びn4bは、各々独立して、1〜4の整数を表し、かつ、m4b+n4bは2〜5の整数であり、
4aおよびq4aは0であり、
4aは0であり、
4aは0又は1であり、
4bは0又は1であり
(ただし、s4bが1の場合、m4bは2〜4の整数を表す);
4は水素原子であり、
Lは下記式(1a)、(1b)又は(1c)のいずれかで示される基:
Figure 2014009165

[式中、
5、R6、R7、R8、R9及びR10は、各々独立して、水素原子を表す]
を表し;
Xは酸素原子、硫黄原子または−NH−を表し、
mは1または2であり、
nが1である、
[1]〜[3]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
[35]下記群から選択される、[1]に記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩:
メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例1)、
メチル {4−[({2−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−2−オキソエチル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例2)、
メチル {4−[({4−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−4−オキソブチル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例3)、
4−ニトロベンジル {4−[1−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテート(実施例4)、
メチル 6−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)ヘキサノエート(実施例5)、
メチル [3−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)プロポキシ]アセテート(実施例6)、
メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェノキシ}アセテート(実施例7)、
エチル {4−[2−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテート(実施例8)、
メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルアミノ)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例9のフリー体)、
メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−3−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−4−オキソ−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例10)、
メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例11)、
メチル {4−[({3−[2−(3−ブトキシフェノキシ)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例12)、
メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−(ピリジン−3−イル)−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例13)、
メチル {4−[1−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテート(実施例15)、
メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,4,5,6,8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピリミド[4,5−d]アゼピン−7−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例16)、
メチル {4−[([3−[2−(3−ブトキシフェノキシ)−4−オキソ−3−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル]アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例20)、
メチル {4−[({3−[2−(3−ブトキシフェノキシ)−4−オキソ−3−(ピリジン−3−イル)−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例21)
メチル {4−[({3−[2−(4−メチルベンジル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例22)、及び、
メチル {4−[({3−[2−(シクロペンチルオキシ)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート(実施例23)。
[36][1]〜[35]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、医薬組成物。
[37][1]〜[35]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩を有効成分とする、MGAT関連疾患の予防剤及び/又は治療剤。
[38][1]〜[35]のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩を有効成分とする、肥満症、メタボリックシンドローム、高脂血症、高中性脂肪血症、高VLDL血症、高脂肪酸血症、糖尿病又は動脈硬化症の予防剤及び/又は治療剤。
本発明の二環性ピリミジン化合物及びその生理的に許容される塩は、MGAT阻害作用を有し、肥満症、メタボリックシンドローム、高脂血症、高中性脂肪血症、高VLDL血症、高脂肪酸血症、糖尿病及び動脈硬化症の予防剤及び/又は治療剤として有用である。
本明細書における用語を以下に説明する。
「アルキル基」及び「アルキル」部分は、例えば炭素数1個から10個(本明細書において「C1-10」とも表記する)の直鎖又は分枝鎖のアルキル基を意味し、具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、オクチル、ノニル、デシル等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4〜R10内では炭素数1個から6個(本明細書において「C1-6」とも表記する)、R3内では炭素数1個から10個(C1-10)である。より好ましくは、R3内で炭素数1個から6個(C1-6)である。好ましい具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
「低級アルキル基」及び「低級アルキル」部分は、炭素数1個から8個(本明細書において「C1-8」とも表記する)の直鎖又は分枝鎖のアルキル基を意味し、具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、オクチル等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4〜R10内では炭素数1個から6個(C1-6)、R3内では炭素数1個から8個(C1-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数1個から6個(C1-6)である。さらに好ましくは、R1〜R10内で炭素数1個から4個(本明細書において「C1-4」とも表記する)である。好ましい具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
「低級アルキレン基」及び「低級アルキレン」部分は、炭素数1個から8個(本明細書において「C1-8」とも表記する)の、両端を結合手とする2価で直鎖の飽和脂肪族炭化水素基(アルキレン基)を意味し、具体例としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレン、n−ヘキシレン、n−オクチレン等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4〜R10内では炭素数1個から6個(C1-6)、R3内では炭素数1個から8個(C1-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数1個から6個(C1-6)である。さらに好ましくは、R1〜R10内で炭素数1個から4個(本明細書において「C1-4」とも表記する)である。好ましい具体例としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレン、n−ヘキシレン等が挙げられる。
「アルケニル基」及び「アルケニル」部分は、例えば炭素数2個から10個(本明細書において「C2-10」とも表記する)の「アルキル基」の有する炭素−炭素単結合のうち、少なくとも1箇所を二重結合に換えた炭素鎖を意味し、具体例としては、ビニル、アリル、3−ブテニル、イソブテニル、3−ペンテニル、8−ノネニル、1,4−ヘプタジエニル、2,4,7−デカトリエニル等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4内では炭素数2個から6個(本明細書において「C2-6」とも表記する)、R3内では炭素数3個から10個(本明細書において「C3-10」とも表記する)である。好ましい具体例としては、ビニル、イソブテニル、1,4−ヘプタジエニル、8−ノネニル等が挙げられる。
「低級アルケニル基」及び「低級アルケニル」部分は、炭素数2個から8個(本明細書において「C2-8」とも表記する)の「低級アルキル基」の有する炭素−炭素単結合のうち、少なくとも1箇所を二重結合に換えた炭素鎖を意味し、具体例としては、ビニル、アリル、3−ブテニル、イソブテニル、1,4−ヘプタジエニル等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4内では炭素数2個から6個(C2-6)、R3内は炭素数2個から8個(C2-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数3個から6個(本明細書において「C3-6」とも表記する)である。好ましい具体例としては、ビニル、イソブテニル、1,4−ヘプタジエニル等が挙げられる。
「低級アルケニレン基」及び「低級アルケニレン」部分は、炭素数2個から8個(本明細書において「C2-8」とも表記する)の、両端を結合手とする2価で直鎖の飽和脂肪族炭化水素基(アルキレン基)の有する炭素−炭素単結合のうち、少なくとも1箇所を二重結合に換えた炭素鎖を意味し、具体例としては、ビニレン、アリレン、3−ブテニレン、1,4−ヘプタジエニレン等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4〜R10内では炭素数2個から6個(C2-6)、R3内では炭素数2個から8個(C2-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数2個から6個(C2-6)である。さらに好ましくは、R1〜R10内で炭素数2個から4個(本明細書において「C2-4」とも表記する)である。好ましい具体例としては、ビニレン、アリレン、3−ブテニレン等が挙げられる。
「アルキニル基」及び「アルキニル」部分は、炭素数2個から10個(C2-10)の「アルキル基」の有する炭素−炭素単結合のうち、少なくとも1箇所を三重結合に換えた炭素鎖を意味し、具体例としては、エチニル、プロパルギル、2−ブチニル、3−ブチニル、4−ヘプチニル、3−ヘキシニル、2,4−オクタジイニル等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4内では炭素数2個から6個(C2-6)、R3内では炭素数2個から10個(C2-10)である。より好ましくは、R3内で炭素数3個から6個(C3-6)である。好ましい具体例としては、エチニル、プロパルギル、2−ブチニル、3−ブチニル等が挙げられる。
「低級アルキニル基」及び「低級アルキニル」部分は、炭素数2個から8個(C2-8)の「低級アルキル基」の有する炭素−炭素単結合のうち、少なくとも1箇所を三重結合に換えた炭素鎖を意味し、具体例としては、エチニル、プロパルギル、2−ブチニル、3−ブチニル、4−ヘプチニル等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4内では炭素数2個から6個(C2-6)、R3内では炭素数2個から8個(C2-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数3個から6個(C3-6)である。好ましい具体例としては、エチニル、プロパルギル、2−ブチニル、3−ブチニル等が挙げられる。
「低級アルキニレン基」及び「低級アルキニレン」部分は、炭素数2個から8個(本明細書において「C2-8」とも表記する)の、両端を結合手とする2価で直鎖の飽和脂肪族炭化水素基(アルキレン基)の有する炭素−炭素単結合のうち、少なくとも1箇所を三重結合に換えた炭素鎖を意味し、具体例としては、エチニレン、プロパギレン、3−ブチニレン、4−ヘプチニレン等が挙げられる。好ましくは、R1、R2及びR4〜R10内では炭素数2個から6個(C2-6)、R3内では炭素数2個から8個(C2-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数2個から6個(C2-6)である。さらに好ましくは、R1〜R10内で炭素数2個から4個(本明細書において「C2-4」とも表記する)である。好ましい具体例としては、エチニレン、プロパギレン、3−ブチニレン等が挙げられる。
「低級シクロアルキル基」及び「低級シクロアルキル」部分は、炭素数3個から8個(本明細書において「C3-8」とも表記する)の環状のアルキル基を意味し、具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。好ましくは、炭素数5個から7個(本明細書において「C5-7」とも表記する)である。好ましくは、R2内では炭素数3個から6個(C3-6)であり、より好ましくは、炭素数5個又は6個(本明細書において「C5-6」とも表記する)である。好ましい具体例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
「低級シクロアルケニル基」及び「低級シクロアルケニル」部分は、炭素数3個から8個(C3-8)の「低級シクロアルキル基」の有する炭素−炭素単結合のうち、1又は2箇所を二重結合に換えた炭素鎖を意味し、具体例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル等が挙げられる。好ましくは、炭素数5個又は6個(C5-6)である。好ましい具体例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が挙げられる。
「低級アルコキシ基」及び「低級アルコキシ」部分は、炭素数1個から8個(C1-8)の直鎖又は分枝鎖のアルコキシ基を意味し、具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。好ましくは、R1、R2、及びR5〜R10内では炭素数1個から6個(C1-6)、R3内では炭素数1個から8個(C1-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数1個から6個(C1-6)である。さらに好ましくは、R1〜R10内で炭素数1個から4個(C1-4)である。
「低級アルキルチオ基」は、炭素数1個から8個(C1-8)の直鎖又は分枝鎖のアルキル基の結合部位に硫黄原子が1つ結合した基を意味し、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ等が挙げられる。好ましくは、R1、R2、及びR5〜R10内では炭素数1個から6個(C1-6)、R3内では炭素数1個から8個(C1-8)である。より好ましくは、R3内で炭素数1個から6個(C1-6)である。さらに好ましくは、R1〜R10内で炭素数1個から4個(C1-4)である。
「ハロゲン原子」とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。R1〜R10内の置換基として、好ましくはフッ素原子及び塩素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
「環状アミノ基」及び「環状アミノ」部分は、窒素原子を少なくとも1個含み、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい4員環から8員環の環状アミノ基、又は窒素原子を少なくとも1個含み、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい、ベンゼン環に縮合した4員環から8員環の環状アミノ基を意味し、具体例としては、アゼチジニル、ピロリジル、ピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、インドリル、イソインドリル、1−オキソイソインドリル、1,3−ジオキソイソインドリル等が挙げられる。好ましくは、5員環又は6員環のものが挙げられる。好ましい具体例としては、ピロリジル、ピペリジル、モルホリニル等が挙げられる。
「低級アルカノイル基」及び「低級アルカノイル」部分は、炭素数1個から8個(C1-8)の直鎖又は分枝鎖アルカノイル基を意味し、具体例としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル等が挙げられる。好ましくは、炭素数1個から6個(C1-6)のものが挙げられる。より好ましくは、炭素数1個から4個(C1-4)である。
「アリール基」及び「アリール」部分は、6員環から14員環の単環式、二環式又は三環式の芳香族炭化水素(本明細書において「C6-14アリール」とも表記する)を意味し、好ましくは6員環から10員環の単環式、二環式又は三環式の芳香族炭化水素(本明細書において「C6-10アリール」とも表記する)を意味する。具体例としては、例えばフェニル、ナフチル、フェナントリル、アンスリル等が挙げられる。好ましくは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられ、より好ましくは、フェニルである。
式(I)式内のArm1及び式(4a)内のArmの好ましい一態様として表される「ベンゼン環」は、Arm1の場合、Arm1上の任意の置換基以外に、J及びJによって、又、Armの場合、Arm上の置換基Ra4a以外に、式(4a)中に記載の如く、酸素を介してもよい二つのアルキレン側鎖によって、それぞれ、置換可能な任意の位置にて置換されたベンゼン(フェニレン)を意味する。式(I)式内のArm1上及び式(4a)内のArm上の二つの当該側鎖の結合位置はオルト(o)位(1,2位)、メタ(m)位(1,3位)又はパラ(p)位(1,4位)のいずれの配置でもよく、好ましくは、メタ位(1,3位)又はパラ位(1,4位)であり、より好ましくはパラ位(1,4位)である。
式(I)式内のArm1の一態様として表される「低級シクロアルキル環」、「低級シクロアルケニル環」、「ナフチル環」、「飽和若しくは不飽和のヘテロ環」は、Arm1上の任意の置換基以外に、J及びJによって、それぞれ、置換可能な任意の位置にて置換された「低級シクロアルキル」、「低級シクロアルケニル」、「ナフチル」、「飽和若しくは不飽和のヘテロ環」を意味する。
「ヘテロアリール基」及び「ヘテロアリール」部分は、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれた1個から4個のヘテロ原子を含む4員ないし10員の単環式又は二環式の芳香族複素環基を意味する。具体例としては、例えば、ピロリル、フラニル(フリル)、チエニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、インドリル、アザインドリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾチアゾリル、チアゾロピリジニル、チアゾロピラジニル、チアゾロピリミジニル、インダゾリル、ベンゾジアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキサリル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンズオキサゾリル等が挙げられる。好ましくは、5員環又は6員環の単環式芳香族複素環基である。好ましい具体例としては、ピロリル、フラニル(フリル)、チエニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル等が挙げられる。より好ましい具体例としては、ピリジル、フラニル(フリル)、チエニル等が挙げられる。好ましくは、R1内ではピロリル、フラニル(フリル)、チエニル及びピリジルである。より好ましくは、R1内ではフラニル(フリル)及びピリジルである。
式(I)内のArm1及び式(4a)内のArmの一態様として表される「ヘテロ芳香環」は、Arm1の場合、Arm1上の任意の置換基以外に、J及びJによって、又、Armの場合、Arm上の置換基Ra4a以外に、式(4a)中に記載の如く、酸素を介してもよい二つのアルキレン側鎖によって、それぞれ、置換可能な任意の位置にて置換された不飽和へテロ環であり、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれた1個から4個のヘテロ原子を含む5員ないし10員の単環式又は二環式の芳香族複素環を意味する。具体例としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、インドール、アザインドール、イミダゾール、イソオキサゾール、トリアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾチアゾリン、チアゾロピリジン、チアゾロピラジン、チアゾロピリミジン、インダゾリン、ベンゾジアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾイミダゾール、ベンズオキサゾール等の各環が挙げられる。好ましくは、5員又は6員の単環式芳香族複素環である。好ましい具体例としては、ピロール、フラン、チオフェン、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン等の各環が挙げられる。より好ましくは、1又は2個の窒素原子のみをヘテロ原子として含む5員又は6員の単環式芳香族複素環である。より好ましい具体例としては、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン等の各環が挙げられ、さらに好ましくは、ピラゾール環及びピリジン環が挙げられ、最も好ましくは、ピリジン環である。
当該「ヘテロ芳香環」において、式(I)式内のArm1上及び式(4a)内のArm上の二つの当該側鎖の結合位置は、化学的に許容される限り、結合可能ないずれの配置でもよい。例えばArm1又はArmが「ピリジン環」の場合、Arm1又はArmは式中に記載の二つの側鎖によって置換可能な炭素原子上の任意の位置にて置換されたピリジン環であり、二つの当該側鎖の結合位置は窒素原子以外であり、ピリジン環の2位から6位から選択される任意の二つの位置であり、好ましくは2,4位、3,5位、4,6位、2,5位又は3,6位であり、より好ましくは2,5位又は3,6位である。
「ヘテロ環基」、「ヘテロ環」及び「飽和若しくは不飽和のヘテロ環」部分は、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれた1個から4個のヘテロ原子を含む3員ないし12員の単環式、二環式若しくは三環式の飽和若しくは不飽和の複素環基を意味する。具体例としては、例えば、ピロリル、フラニル(フリル)、チエニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、インドリル、アザインドリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾチアゾリル、チアゾロピリジニル、チアゾロピラジニル、チアゾロピリミジニル、インダゾリル、ベンゾジアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキサリル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、テトラヒドロピラニル、チアシクロヘキシル、モルホリニル、チオモルホリニル、シクロヘキサノチアゾリル、ジヒドロチアゾロピリジニル、テトラヒドロチアゾロピリジニル等が挙げられる。好ましくは、R1内ではテトラヒドロフリルである。
「置換されていてもよい低級アルキル基」又は「置換されていてもよいアルキル基」は、ハロゲン原子、低級シクロアルキル基、フェニル基(当該フェニル基は、ハロゲン原子;CF3;低級アルコキシ基;カルボキシル基;低級アルコキシカルボニル基;シアノ基;水酸基;及びハロゲン原子、カルボキシル基又は低級アルコキシカルボニル基のいずれかで置換されていてもよいアルキル基から選ばれる、1個から3個の置換基で置換されていてもよい)、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基(当該低級アルコキシ基は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、低級アルカノイルオキシ基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基、環状アミノスルホニル基及び飽和若しくは不飽和のヘテロ環基(当該ヘテロ環基は、ハロゲン原子;カルボキシル基;低級アルコキシカルボニル基;及びハロゲン原子、カルボキシル基又は低級アルコキシカルボニル基のいずれかで置換されていてもよいアルキル基から選ばれる、1個から3個の置換基で置換されていてもよい)から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい「低級アルキル基」又は「アルキル基」を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、クロロメチル、メトキシメチル、2−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、シクロプロピルメチル、ベンジルジフェニルメチル、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、ヒドロキシメチル、メトキシカルボニルメチル、ヒドロキシカルボニルメチル、カルバモイルメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2,2−ジクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−アミノエチル、3−クロロプロピル、3−ニトロプロピル、3−シアノプロピル、3−(メチルアミノ)プロピル、3−(ジメチルアミノ)プロピル、3−(1−ピロリジル)プロピル、シクロヘキシルメチル、フェニルメチル、フェニルエチル、2−、3−又は4−メチルフェニルメチル、2−、3−又は4−メトキシフェニルメチル、2−、3−又は4−クロロフェニルメチル、2−、3−又は4−フルオロフェニルメチル、3−アミノフェニルメチル、3−ジメチルアミノフェニルメチル、3−アセチルアミノフェニルメチル、3−カルボキシルフェニルメチル、2−、3−又は4−ピリジルメチル(当該2−、3−又は4−ピリジルメチルのピリジン環は、ハロゲン原子;カルボキシル基;低級アルコキシカルボニル基;及びハロゲン原子、カルボキシル基又は低級アルコキシカルボニル基のいずれかで置換されていてもよいアルキル基から選ばれる、1個から3個の置換基で置換されていてもよい)、5−ベンゾジオキサリルメチル、2−チエニルメチル、2−フリルメチル、2−又は3−テトラヒドロフリルメチル、4−テトラヒドロピラニルメチル等が挙げられる。R3が「置換されていてもよいアルキル基」である場合のR3内の置換基としては、フェニル基、フェニルオキシ基、フェニル低級アルコキシ基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールオキシ基、又はヘテロアリール低級アルコキシ基(当該「ヘテロアリール基」及び「ヘテロアリール」は、例えば5〜10員であり、好ましくは5又は6員であり、より好ましくはピリジル又はピラゾリル等であリ、さらに好ましくはピリジルである)等が挙げられ;これらR3内の各置換基は、各々独立して、化学的に許容される限り芳香環(すなわち、フェニル又はヘテロアリール)の任意の位置にて、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルケニル基、低級シクロアルキル基及び低級アルコキシアルキル基から選ばれる1〜2個の置換基で置換されてもよく;当該低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルケニル基、低級シクロアルキル基及び低級アルコキシアルキル基はさらに化学的に許容される限り任意の位置にて、カルボキシル基、アミノカルボニル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、低級アルコキシカルボニル基、C1-4アルコキシ−C2-4アルコキシカルボニル基又はヒドロキシ−C2-4アルコキシカルボニル基等で置換されてもよい。
「置換されていてもよい低級アルキレン基」及び「置換されていてもよい低級アルキレン」は、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、置換されてもよいフェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個又は複数個(通常3個まで、フッ素原子やメチル基は8個まで)の置換基で置換されていてもよい「低級アルキレン基」を意味し、例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレン、n−ヘキシレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、3,3−ジフルオロブチレン、2−又は3−メチルペンチレン、2,2−又は3,3−ジメチルペンチレン、4,4−ジメチルヘキシレン、2−又は3−メトキシヘキシレン等が挙げられる。「置換されていてもよいアルキレン」がR3内の場合には、当該置換基は、好ましくは、水素原子以外の[2]で定義されるRd4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bの各基を表し、当該各基が複数ある場合には各々独立して、OH、フッ素原子、C1-6アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基又はフェニル基(ここに、当該フェニル基はハロゲン原子、CF3、C1-4アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
あるいは、アルキレン内の同一炭素原子に2つの置換基が置換する場合は、これらが結合する一の炭素原子とそれぞれ一緒になって3〜8員のシクロアルキル環又は5員若しくは6員の飽和ヘテロ環を形成してもよく、
あるいは、アルキレン内の0〜3の炭素原子を介して隣接する炭素原子上に結合する2つの置換基が、これらが結合する2つの炭素原子、及び当該炭素原子間の炭素鎖と一緒になって4〜8員のシクロアルキル環を形成してもよい。Rd4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bの各基は、好ましくは、水素原子、フッ素原子、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基、より好ましくは、水素原子、フッ素原子又はC1-6アルキル基、さらに好ましくは、水素原子又はC1-6アルキル基、最も好ましくは水素原子である。
「置換されていてもよい低級アルケニル基」又は「置換されていてもよいアルケニル基」は、ハロゲン原子、低級シクロアルキル基、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基、環状アミノスルホニル基及び飽和若しくは不飽和のヘテロ環基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい「低級アルケニル基」又は「アルケニル基」を意味し、例えば、スチリル、2−又は3−フェニルプロペニル、3−フェニルアリル、4−(フルオロ)スチリル、4−(メチル)スチリル、4−(メトキシ)スチリル、4−(トリフルオロメチル)スチリル、3−(4−フルオロ)フェニルプロペニル、3−(4−メチル)フェニルプロペニル、3−(4−メトキシ)フェニルプロペニル、3−(4−トリフルオロメチル)フェニルプロペニル、2−(カルボキシル)ビニル、2−(メトキシカルボニル)ビニル等が挙げられる。
「置換されていてもよい低級アルケニレン」又は「置換されていてもよい低級アルキニレン」は、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、置換されてもよいフェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個又は複数個(通常3個まで、フッ素原子やメチル基は8個まで)の置換基で置換されていてもよい「低級アルケニレン基」又は「低級アルキニレン基」を意味する。
「置換されていてもよい低級シクロアルキル基」又は「置換されていてもよい低級シクロアルキル環」は、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい「低級シクロアルキル基」又は「低級シクロアルキル環」を意味し、例えば、3,3−ジフルオロシクロブチル、2−又は3−メチルシクロペンチル、2−又は3−フルオロシクロへキシル、2−、3−又は4−メチルシクロへキシル、2−、3−又は4−フルオロシクロへキシル、2−、3−又は4−クロロシクロへキシル、4,4−ジメチルシクロヘキシル、4,4−ジフルオロシクロヘキシル、2−又は3−メトキシシクロヘキシル等が挙げられる。
「置換されていてもよい低級シクロアルケニル基」又は「置換されていてもよい低級シクロアルケニル環」は、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい「低級シクロアルケニル基」又は「低級シクロアルケニル環」を意味し、例えば、2−メチルシクロヘキセン−2−イル、3−メチルシクロヘキセン−2−イル、4−メチルシクロヘキセン−2−イル、4−メチルシクロヘキセン−3−イル、4,4−ジメチルシクロヘキセン−2−イル等が挙げられる。
「置換されていてもよい低級アルキニル基」又は「置換されていてもよいアルキニル基」は、ハロゲン原子、低級シクロアルキル基、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基、環状アミノスルホニル基及び飽和若しくは不飽和のヘテロ環基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい「低級アルキニル基」又は「アルキニル基」を意味し、例えば、フェニルエチニル、フェニルプロピ−1−ニル、4−(フルオロ)フェニルエチニル、4−(メチル)フェニルエチニル等が挙げられる。
「置換されていてもよい低級アルカノイル基」は、ハロゲン原子、低級シクロアルキル基、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基、環状アミノスルホニル基及び飽和若しくは不飽和のヘテロ環基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい低級アルカノイル基を意味し、例えば、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルメトキシアセチル、シクロペンタノイル、シクロペンテノイル、シクロヘキサノイル、シクロヘキセノイル等が挙げられる。
「置換されていてもよいフェニル基」、「置換されていてもよいフェニル」又は「置換されていてもよいベンゼン環」部分は、ハロゲン原子、アルキル基(当該アルキル基は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基(当該アルコキシ基は低級アルコキシ基又は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよいフェニル基、フェニル又はベンゼン(フェニレン)を意味し、例えば、フェニル、2−、3−又は4−クロロフェニル、2−、3−又は4−ブロモフェニル、2−、3−又は4−フルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,3−ジブロモフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−2−フルオロフェニル、4−クロロ−2−フルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−、3−又は4−メチルフェニル、2−クロロ−4−メチルフェニル、2−クロロ−5−メチルフェニル、2−フルオロ−5−メチルフェニル、3−クロロ−4−メチルフェニル、3−フルオロ−4−メチルフェニル、4−クロロ−2−メチルフェニル、5−クロロ−2−メチルフェニル、5−フルオロ−2−メチルフェニル、4−フルオロ−3−メチルフェニル、2−、3−又は4−メトキシフェニル、5−クロロ−2−メトキシフェニル、3−クロロ−4−メトキシフェニル、2−、3−又は4−アミノフェニル、4−メチルアミノフェニル、2−、3−又は4−トリフルオロメチルフェニル、2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル、2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル、4−クロロ−2−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル、4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、2−、3−又は4−シアノフェニル、2−、3−又は4−ニトロフェニル、4−ビフェニル、2−、3−又は4−トリフルオロメトキシフェニル、4−エチルチオフェニル、2−、3−又は4−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシメチルフェニル、2−、3−又は4−カルボシキルフェニル、4−メトキシカルボニルフェニル、2−(メタンスルホニルアミノ)フェニル、4−(ベンゼンスルホニルアミノ)フェニル、2−、3−又は4−(アセチルアミノ)フェニル、4−(ベンゾイルアミノ)フェニル、4−(エトキシカルボニルアミノ)フェニル、フェニルオキシフェニル等が挙げられる。
「置換されていてもよいナフチル基」又は「置換されていてもよいナフチル環」は、ハロゲン原子、低級アルキル基、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい「ナフチル基」又は「ナフチル環」を意味し、例えば、ナフチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−又は8−クロロナフチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−又は8−メチルナフチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−又は8−メトキシナフチル、6,7−ジブロモ−2−ナフチル、3−アセチルアミノ−1−ナフチル等が挙げられる。
「置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基」及び「置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環」とは、ハロゲン原子、アルキル基(当該アルキル基は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基(当該アルコキシ基は低級アルコキシ基又は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個から3個の置換基で置換されていてもよい「飽和若しくは不飽和のヘテロ環基」及び「飽和若しくは不飽和のヘテロ環」を意味し、例えば、ピロリル、フラニル、チエニル、フリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、ピラゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキサリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、2−クロロ−3−チエニル、3−メチル−2−チエニル、2−メチル−3−インドリル、4−メチルアミノ−3−ピリジル、6−シアノ−2−イソキノリニル、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、テトラヒドロピラニル、チアシクロヘキシル、モルホリニル、チオモルホリニル、シクロヘキサノチアゾリル、ジヒドロチアゾロピリジニル、テトラヒドロチアゾロピリジニル等が挙げられる。
「置換されていてもよいヘテロ芳香環」とは、ハロゲン原子、アルキル基(当該アルキル基は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、フェニル基、フェニルオキシ基、低級アルコキシ基(当該アルコキシ基は低級アルコキシ基又は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、ヒドロキシ低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニル基、環状アミノカルボニル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基、環状アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノカルボニルアミノ基、環状アミノカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノスルホニル基及び環状アミノスルホニル基から選ばれる1個から3個の置換基で置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい上記「ヘテロ芳香環」を意味する。
「モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ基」及び「モノ若しくはジ置換低級アルキルアミノ」部分は、アミノ基に低級アルキル基が1個又は2個置換した基を意味し、例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、イソプロピルアミノ等が挙げられる。
本発明の一般式で表される化合物において、各置換基の結合位置が特定されていない場合には(ここに、該置換基は、例えばRa2a、Ra2b、Ra2c、Ra2d、Ra2f、Ra2g、Ra3a、Ra3b、Ra3c、Ra3d及びRa4aである)、各置換基は化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個結合してもよい。
本発明の一般式で表される化合物の好ましい態様について、例えば、上記[1]において、
1は、好ましくは、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、又は置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基を表し、より好ましくは、置換されていてもよいフェニル基、又は置換されていてもよい不飽和のヘテロ環基を表し;
2は、好ましくは、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、又は置換されていてもよいフェニル基を表し;
3は、好ましくは、J1−Arm1−J2−R3aで表される基を表し;
1は、好ましくは、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ、又は置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ−置換されていてもよい低級アルキレンを表し、より好ましくは、置換されていてもよい低級アルキレンを表し;
2は、好ましくは、単結合、置換されていてもよい低級アルキレン、オキシ−置換されていてもよい低級アルキレン又は置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ−置換されていてもよい低級アルキレンを表し、より好ましくは、置換されていてもよい低級アルキレン、又はオキシ−置換されていてもよい低級アルキレンを表し;
Arm1は、好ましくは、置換されていてもよいベンゼン環、又は置換されていてもよいヘテロ芳香環を表し、より好ましくは、置換されていてもよいベンゼン環、又は置換されていてもよいピリジン環を表し、最も好ましくは、置換されていてもよいベンゼン環を表し;
3aは、上記(i)〜(iii)のいずれかで示される基であり、好ましくは、前記[2]、[3]、[9]〜[12]に記載のRb4aで示される基である。
本発明の化合物の各製造工程において、出発物質の構造中に反応に関与する可能性のある官能基、例えば、アミノ基等を含む場合には、これらの基に一般的に用いられるような保護基を導入することによって保護しておいてもよく、また、その場合には適宜保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
本発明の化合物の各製造工程において、保護、脱保護が必要な場合、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc. 発行、1999年)に記載の方法等に準じて行うことができる。
「アミノ基の保護基」とは、有機合成分野で通常用いられる、還元、又は加水分解等により容易に脱離可能な置換基、例えばProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載の保護基に加えて、生体内で酵素的又は非酵素的に脱離可能な置換基を意味する。
「アミノ基の保護基」としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、p−トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、2−ニトロベンゼンスルホニル基、2,4−ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、ベンジル基、4-メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、ピバロイルオキシメチル基、アセトキシメチル基、アセトキシメトキシカルボニル基、1−アセトキシエトキシカルボニル基、アラニル基等が挙げられる。
本発明の化合物の製造方法について以下に述べる。式(I)で表される本発明の化合物は、例えば下記の製造法A及びBにより製造することができる。
製造法A
式(I)で表される化合物のうち、Xが−S−である式[A]で表される化合物(以下、「化合物A」とも称する)は、例えば下記の製法により製造することができる。
Figure 2014009165
(式中、R1〜R4、L、m及びnは上記[1]に定義されるとおりであり、Rは低級アルキル基であり、Halはハロゲン原子であり、P1及びP2はアミノ基の保護基を意味する)
[A−1工程]
本工程は化合物a1に、適当な溶媒中、アンモニアを反応させることにより、化合物a2を得る工程である。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択されるが、好ましくはメタノール又は水である。より具体的には、本工程は例えば、後記実施例1の工程(i)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
[A−2工程]
本工程は上記A−1工程で得られた化合物a2に、化合物a8を反応させることにより、化合物a3を得る工程である。本工程は、Heterocycles, 55(2001)115-126もしくは後記実施例1の工程(ii)に記載の方法、又はこれらに準じた方法で行われる。
[A−3工程]
本工程は上記A−2工程で得られた化合物a3に、種々の塩基存在下、適当な溶媒中、ハロゲン化アルキルa9を反応させることにより、化合物a4を得る工程である。本工程において使用される塩基は、後記に例示する塩基等から選択されるが、好ましくは炭酸カリウムである。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択されるが、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)である。より具体的には、本工程は例えば、後記実施例1の工程(iii)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
[A−4工程]
本工程は上記A−3工程で得られた化合物a4のアミノ基の保護基P1を、脱保護することにより、化合物a5を得る工程である。本工程はProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)又は後記実施例1の工程(iv)に記載の方法等に準じて行うことができる。
[A−5工程]
本工程は上記A−4工程で得られた化合物a5に種々の縮合剤存在下、適当な溶媒中、化合物a10を反応させることにより、化合物a6を得る工程である。本工程において使用される縮合剤は、後記(A−7’工程)に例示する種々のものから選択されるが、好ましくは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(塩酸塩を含む)である。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択される。より具体的には、本工程は例えば、後記実施例1の工程(v)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
[A−6工程]
本工程は上記A−5工程で得られた化合物a6のアミノ基の保護基P2を、脱保護することにより、化合物a7を得る工程である。本工程はProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)、後記実施例1の工程(vi)に記載の方法等に準じて行うことができる。
[A−7工程]
本工程は、
(i)置換反応:
有機ハロゲン化合物
(すなわち、R3−Hal;ここに、Halはハロゲン原子を意味する、好ましくは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる)又は
有機スルホン酸エステル化合物
(すなわち、R3−OSO2L;ここに、RLは、フッ素原子で置換されてもよいC1-4アルキル基又はC1-4アルキルで置換されてもよいフェニル基を意味し、メチル、トリフルオロメチル、4−メチルフェニル、フェニル等が挙げられる)
を反応剤(すなわち、R3−XLとも表記される;XLは脱離基であり、ハロゲン原子又は上記OSO2Lを表す)として用いる置換反応、又は
(ii)還元的アミノ化反応:
ホルミル基又はケトン基を有する化合物
(すなわち、R3は、上記[1]に定義されるR3のうち、R3p1−C(R3p2)H−で表されるものであり、当該ホルミル基又はケトン基を有する化合物はR3p1−C(=O)−R3p2である;
ここに、R3p2は、例えば、水素原子、低級アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基等を意味し、R3p1は上記[1]に定義されるR3から「−C(R3p2)H−」部分を除いた部分である。)
とNaBH(OAc)3又はNaBH3CN等の還元剤を用いる還元的アミノ化反応のいずれかにより上記A−6工程で得られた化合物a7から化合物Aを得る工程である。
上記(i)の置換反応については、必要に応じ種々の塩基存在下、適当な溶媒中で行われ、塩基と溶媒は後記に例示するものから選択され、より具体的には、例えば、後記実施例5の工程(ix)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。ここで、例えばR4が水素原子の場合、化合物a7の1級アミノ基を適切な置換基で保護した後、置換反応を行い、続いて脱保護して化合物Aを得ることもでき、適切な置換基としては例えば2−ニトロベンゼンスルホニル基(Ns基)が挙げられ、より具体的には、例えば、後記実施例5に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
上記(ii)の還元的アミノ化反応において、ホルミル基又はケトン基を有する化合物、R3p1−C(=O)−R3p2におけるR3p1は、より具体的には、例えば、式J1p−Arm1−J2−R3aで表される基を表し(式中、J1pは、単結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよい低級アルケニレン、置換されていてもよい低級アルキニレン、置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ又は置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ−置換されていてもよい低級アルキレンを表し、J2、Arm1、R3aは、前記[1]に定義されるとおりである)、
好ましくは、下記式(4ap)又は(4bp)のいずれかで示される基を表す
Figure 2014009165
[式中、m4ap及びm4bpは、各々独立して、0〜4の整数を表し(ただし、s4bが1の場合、m4bpは1〜4の整数を表す)、Arm、Ra4a、Rd4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a、Rk4a、Rd4b、Re4b、Rf4b、Rg4b、Rb4a、Rb4b、n4a、p4a、q4a、n4b、r4a、s4a及びs4bは、[2]、[3]、[8]〜[17]、[34]のいずれかに定義されるとおりである]。
3p1として、より好ましくは、上記式(4ap)で示される基を表し、ここにおいて、m4apは、好ましくは、0〜4の整数を表し(ただし、r4aが1の場合、m4apは1〜4の整数を表す)、より好ましくは、0〜2の整数を表し(但し、この場合、m4ap+n4a+p4a+q4aは0〜9の整数であり;r4aが1の場合、m4apは1又は2の整数を表す)、最も好ましくは、m4apは0又は1である(但し、r4aが1の場合、m4apは1である)。
3p2は上記の如く、具体的には、水素原子、低級アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基等を表し、好ましくは、水素原子又は低級アルキル基である。
上記(ii)の還元的アミノ化反応については、種々のホウ素系還元剤又はギ酸を用い、適当な溶媒中で行われ、溶媒は後記に例示するものから選択され、より具体的には、例えば、後記実施例1の工程(vii)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。還元的アミノ化反応は、(a)必要に応じ種々の酸又は塩基触媒の存在下、あるいはディーン・スターク装置又は脱水剤による脱水操作により、あるいはこれらを併用して、カルボニル化合物とアミン化合物からイミン若しくはイミニウムを形成し、(b)これをホウ素系還元剤又はギ酸で還元する、2ステップから成り、(a)と(b)を同一系中で行ってもよく、(a)を行った後、必要に応じ単離、精製、溶媒置換等を行い、(b)を行ってもよい。ホウ素系還元剤としては、例えば、上記のシアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムの他、水素化ホウ素ナトリウム、2−ピコリン−ボラン等が挙げられる。酸触媒としては酢酸等の有機酸、四塩化チタン(IV)等のルイス酸が挙げられ、塩基触媒としては後記に例示する塩基から選択される。脱水剤としては、例えば、モレキュラーシーブス、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム等が挙げられる。
[A−7'工程]
Figure 2014009165
本工程は化合物Aの製造方法の上記とは別の態様である。本工程の一つの好ましい態様として、本工程は上記A−4工程で得られた化合物a5に、種々の縮合剤存在下、適当な溶媒中、化合物a11を反応させることにより、化合物Aを得る工程である。本工程において使用される縮合剤は、後記に例示する種々のものから選択されるが、好ましくは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(塩酸塩を含む)である。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択される。より具体的には、本工程は例えば、上記A−5工程同様に後記実施例1の工程(v)もしくは実施例9の工程(xvii)に記載の方法、又はこれらに準じた方法で行われる。ここでR4が水素原子の場合、化合物a11の2級アミノ基を適切な置換基で保護したものを用いて本工程を行い、続いて脱保護して化合物Aを得ることもでき、適切な置換基としては例えばtert−ブトキシカルボニル基(Boc基)が挙げられ、より具体的には、例えば、後記実施例9に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
より詳細には、本工程は、上記縮合剤を用いる方法に限定されず、化合物a11又はその塩を活性化して、必要に応じて塩基の存在下に、化合物a5又はその塩と反応させる縮合反応である。化合物a11又はその塩の活性化方法としては、例えば、そのカルボキシル基を酸ハロゲン化物、混合酸無水物などに変換する方法、または上記の縮合剤を用いる方法等が挙げられる。
酸ハロゲン化物法を用いる場合、まず、化合物a11を、必要に応じて不活性溶媒中、添加物の存在下または非存在下、例えばオギサリルクロリド、塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化リン等のハロゲン化試薬を反応させて酸ハロゲン化物として得る。ここで添加物としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド等が挙げられる。不活性溶媒としては、ジクロメタン、ジクロロエタン、もしくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。反応終了後、必要に応じ、ベンゼンもしくはトルエンなどの炭化水素系溶媒の存在下、反応溶液を減圧下濃縮し、得られた酸ハロゲン化物を、不活性溶媒中、必要に応じ塩基の存在下、化合物a5又はその塩と反応させ、化合物A又はその塩を得ることができる。ここで、塩基と溶媒としては、例えば、後記に例示するもの等が挙げられる。
混合酸無水物法を用いる場合、化合物a11又はその塩を、塩基の存在下、酸ハロゲン化物と反応させることによって混合酸無水物とした後、化合物a5又はその塩と反応させ、化合物A又はその塩に導くことができる。酸ハロゲン化物としては、例えば、メトキシカルボニルクロリド、エトキシカルボニルクロリド、イソプロピルオキシカルボニルクロリド、イソブチルオキシカルボニルクロリド、パラニトロフェノキシカルボニルクロリドまたはt-ブチルカルボニルクロリドなどが挙げられる。ここで、塩基及び溶媒としては、例えば、後記に例示するもの等が挙げられる。
あるいは各種の縮合剤を用いて、化合物a11又はその塩と化合物a5又はその塩を、不活性溶媒中、必要に応じて塩基の存在下、反応させ、化合物A又はその塩を製造することができる。また、場合によっては相間移動触媒やその他の添加物を用いることもできる。ここで縮合剤としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)22巻に表記されているものなどが挙げられる。例えば、シアノリン酸ジエチル、ジフェニルホスホリルアジド等のリン酸エステル類、上記1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等のカルボジイミド類、2,2'-ジピリジルジスルフィド等のジスルフィド類とトリフェニルホスフィンのようなホスフィン類の組み合わせ、N,N'-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィニッククロリド(BOPCl)等のリンハライド類、アゾジカルボン酸ジエチル等のアゾジカルボン酸ジエステルとトリフェニルホスフィン等のホスフィンの組み合わせ、2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨーダイド等の2-ハロ-1-低級アルキルピリジニウムハライド類、1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、ジエチルホスホリルシアニド(DEPC)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート(TBTU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PYBOP)、2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、または2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリジニウム テトラフルオロボレート(CIB)などが挙げられる。不活性溶媒と塩基としては、例えば、後記に例示するもの等が挙げられる。相間移動触媒としては、例えばテトラブチルアンモニウムブロミドもしくはベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩、または、18-クラウン-6-エーテル等のクラウンエーテル等が挙げられ、塩基が無機塩基の場合に用いられる。その他の添加物としては、例えば1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(HOAt)等が挙げられ、縮合剤が1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)等のカルボジイミド類の場合に用いられる。
[A−8工程]
Figure 2014009165
本工程は、上記A−7工程で得られた化合物A(ここに、R1、R2、R3、又はR4のいずれかはエステル基を含む)を、必要に応じて、対応するカルボン酸化合物A1に変換する工程である(上記反応式中のQは、化合物Aの中で当該エステル基以外の部分を表し、REは当該エステル基中の化学基を表す)。本工程はProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載の方法等に準じて行うことができる。より具体的には、本工程は例えば、後記実施例17に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
製造法B
一般式(I)で表される化合物のうち、Xが−O−、−N(R11)−又は−C(R12)(R13)−である式[B]で表される化合物(以下、「化合物B」」とも称する)は、上記製造法Aの化合物Aと同様にして、例えば下記の製法によって製造することができる。
Figure 2014009165
(式中、Xは酸素原子、−N(R11)−又は−C(R12)(R13)−を表し、R1〜R4、R11〜R13、L、m及びnは上記[1]に定義されるとおりであり、P1及びP2はアミノ基の保護基を意味する)
[B−1工程]〜[B−4工程]
これら一連の工程は化合物b1を、上記製造法AのA−4工程〜A−7工程と同様の方法で反応させることにより、化合物Bを得る工程である。
[B−4'工程]
本工程は化合物b2と化合物a11を、上記製造法AのA−7'工程と同様の方法で反応させることにより、化合物Bを得る工程である。
本発明化合物の中間体製造法について以下に述べる。
製造法C
上記製造法Aの中間体である化合物a4及び製造法Bの出発物質である化合物b1のうち、Xが−O−又は−N(R11)−である化合物は、例えば下記の製法によって製造することができる。
Figure 2014009165
(式中、Xは硫黄原子、酸素原子又は−N(R11)−を表し、R1、R2、R11、m及びnは上記[1]に定義されるとおりであり、Rは低級アルキル基であり、P1はアミノ基の保護基を意味する)
[C−1工程]
本工程は上記A−1工程で得られた化合物a2に、化合物c2を上記A−2工程と同様の方法で反応させることにより、化合物c1を得る工程である。より具体的には、本工程は例えば、後記参考例2の工程(xiv)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
[C−2工程]
本工程は上記C−1工程で得られた化合物c1に、化合物c3、c4又はc5を反応させることにより、化合物a4又は化合物b1のうち、Xが−O−又は−N(R11)−である化合物を得る工程である。本工程はThe Journal of Organic Chemistry, 72(2007)10194-10210もしくは後記参考例2の工程(xv)に記載の方法、又はこれらに準じた方法で行われる。
製造法D
上記製造法Bの出発物質である化合物b1のうち、Xが−C(R12)(R13)−である化合物は、例えば下記の製法によって製造することができる。
Figure 2014009165
(式中、Ri及びRiiは低級アルキル基、又は、これらが結合するNと一緒になって環状アミノ基を表し、R1、R2、R12、R13、m及びnは上記[1]に定義されるとおりであり、P1はアミノ基の保護基を意味する)
[D−1工程]
本工程は化合物d1に、適当な溶媒中、酸触媒存在下、アミンd7を反応させることにより、化合物d2を得る工程である。本工程において使用される酸触媒は、好ましくはトシル酸である。本工程において使用されるアミンd7は、第二級アミンであり、好ましくはモルホリンである。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択されるが、好ましくはトルエンである。
[D−2工程]
本工程は上記D−1工程で得られた化合物d2を、適当な溶媒中、イソシアナートc2と反応させることにより化合物d3を得る工程である。本工程は文献Tetrahedron, 45, 3189 (1989)記載の方法、またはこれに準じた方法で行われる。
[D−3工程]
本工程は上記D−2工程で得られた化合物d3を、適当な溶媒中、酸水溶液で処理することにより、化合物d4を得る工程である。酸水溶液としては、好ましくは塩酸である。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択されるが、好ましくはトルエンである。より具体的には、上記D−1工程〜本工程は例えば、後記参考例4の工程(r4-i)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
[D−4工程]
本工程は上記D−3工程で得られた化合物d4を、上記A−1工程と同様の方法で処理することにより、化合物d5を得る工程である。より具体的には、本工程は例えば、後記参考例4の工程(r4-ii)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
[D−5工程]
本工程は上記D−4工程で得られた化合物d5を、塩基存在下、種々のカルボン酸d8とオキシ塩化リンで処理することで化合物d6を得る工程である。本工程において使用される塩基は、後記に例示する塩基等から選択されるが、好ましくはピリジンである。より具体的には、本工程は例えば、後記参考例4の工程(r4-iii)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
[D−6工程]
本工程は上記D−5工程で得られた化合物d6から、化合物b1のうちXが−C(R12)(R13)−である化合物を得る工程である。より具体的には、本工程は例えば、文献Tetrahedron, 61, 4297(2005) もしくは後記参考例4の工程(r4-iv)記載の方法、又はこれらに準じた方法で行われる。
製造法E
上記製造法Bの出発物質である化合物b1のうち、Xが−O−である化合物は、例えば下記の製法によっても製造することができる。
Figure 2014009165
(式中、R1、R2、m及びnは上記[1]に定義されるとおりであり、P1はアミノ基の保護基を意味する)
[E−1工程]
本工程は上記C−1工程で得られた化合物c1に、適当な溶媒中、種々の塩基存在下、アルキル化剤を反応させることにより、化合物b1のうち、Xが−O−である化合物を得る工程である。本工程において使用されるアルキル化剤(すなわち、「R2−XL」とも表記される;XLは脱離基であり、ハロゲン原子又は下記OSO2L;ここに、RLは、フッ素原子で置換されてもよいC1-4アルキル基又はC1-4アルキルで置換されてもよいフェニル基を意味し、メチル、トリフルオロメチル、4−メチルフェニル、フェニル等が挙げられる)は、有機ハロゲン化合物(すなわち、R2−Hal;ここに、Halはハロゲン原子を意味し、好ましくは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる)又は有機スルホン酸エステル化合物(すなわち、R2−OSO2L;ここに、RLは、フッ素原子で置換されてもよいC1-4アルキル基又はC1-4アルキルで置換されてもよいフェニル基を意味し、メチル、トリフルオロメチル、4−メチルフェニル、フェニル等が挙げられる)を意味し、好ましくはヨウ化アルキル等である。本工程において使用される塩基は、後記に例示する塩基等から選択されるが、好ましくは炭酸カリウムである。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択されるが、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドである。より具体的には、本工程は例えば、後記参考例5の工程(r5-ii)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
製造法F
上記製造法Aの化合物a10、並びに製造法A及び製造法Bの化合物a11は、例えば下記の製法によって製造することができる。
Figure 2014009165
(式中、Rは低級アルキル基又はベンジル基であり、RJはP2又はR3であり、R3、R4及びLは上記[1]に定義されるとおりであり、P2はアミノ基の保護基を意味する)
[F−1工程]
JがP2の場合、本工程は、アミノ基の保護基を導入する反応により、化合物b1から化合物a10を得る工程であり、反応については、前記Protective Groups in Organic Synthesisに記載の方法等に準じて行うことができる。
JがR3の場合、本工程は、ホルミル基又はケトン基を有する化合物とNaBH(OAc)3又はNaBH3CN等の還元剤とを用いる還元的アミノ化反応により、化合物b1から化合物a11を得る工程である。還元的アミノ化反応については、上記A−7工程の(ii)と同様である。より具体的には、本工程は例えば、後記参考例1の工程(xi)に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
式中、R3は、上記[1]に定義されるR3のうち、R3p1−C(R3p2)H−で表されるものであり、当該ホルミル基又はケトン基を有する化合物はR3p1−C(=O)−R3p2である;ここに、R3p2は、例えば、水素原子、低級アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基等を意味し、R3p1は上記[1]に定義されるR3から「−C(R3p2)H−」部分を除いた部分である。
3p1は、より具体的には、A−7工程の(ii)での記載と同様、より具体的には、例えば、式J1p−Arm1−J2−R3aで表される基を表し(式中、J1pは、単結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよい低級アルケニレン、置換されていてもよい低級アルキニレン、置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ又は置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ−置換されていてもよい低級アルキレンを表し、J2、Arm1、R3aは、前記[1]に定義されるとおりである)、
好ましくは、下記式(4ap)又は(4bp)のいずれかで示される基を表す
Figure 2014009165
[式中、m4ap及びm4bpは、各々独立して、0〜4の整数を表し(ただし、s4bが1の場合、m4bpは1〜4の整数を表す)、Arm、Ra4a、Rd4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a、Rk4a、Rd4b、Re4b、Rf4b、Rg4b、Rb4a、Rb4b、n4a、p4a、q4a、n4b、r4a、s4a及びs4bは、[2]、[3]、[8]〜[17]、[34]のいずれかに定義されるとおりである]。
3p1として、より好ましくは、上記式(4ap)で示される基を表し、ここにおいて、m4apは、好ましくは、0〜4の整数を表し(ただし、r4aが1の場合、m4apは1〜4の整数を表す)、より好ましくは、0〜2の整数を表し(但し、この場合、m4ap+n4a+p4a+q4aは0〜9の整数であり;r4aが1の場合、m4apは1又は2の整数を表す)、最も好ましくは、m4apは0又は1である(但し、r4aが1の場合、m4apは1である)。
3p2は上記の如く、具体的には、水素原子、低級アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基等を表し、好ましくは、水素原子又は低級アルキル基である。
[F−2工程]〜[F−4工程]
JがP2の場合、カルボン酸体である化合物b1を適切な低級アルキルエステル体又はベンジルエステル体である化合物f1へと保護した後(F−2工程)、化合物f1に上記F−1工程同様にアミノ基の保護基を導入して化合物f2を得(F−3工程)、次いで化合物f2のエステル部の脱保護を行い(F−4工程)、化合物a10を得る一連の工程である。これらの保護、脱保護については、前記Protective Groups in Organic Synthesisに記載の方法等に準じて行うことができる。
JがR3の場合、カルボン酸体である化合物b1を適切な低級アルキルエステル体又はベンジルエステル体である化合物f1へと保護した後(F−2工程)、還元的アミノ化反応を行うか、又は、置換反応により、化合物f1から化合物f2を得(F−3工程)、次いで化合物f2のエステル部の脱保護を行い(F−4工程)、化合物a11を得る一連の工程である。F−3工程における還元的アミノ化反応については、上記F−1工程(RJがR3の場合)と同様の方法により行うことができる。より具体的には、本工程は例えば、後記参考例1に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。F−3工程における置換反応については、有機ハロゲン化合物(すなわち、R3−Hal;ここに、Halはハロゲン原子を意味し、好ましくは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる)又は有機スルホン酸エステル化合物(すなわち、R3−OSO2L;ここに、RLは、フッ素原子で置換されてもよいC1-4アルキル基又はC1-4アルキルで置換されてもよいフェニル基を意味し、メチル、トリフルオロメチル、4−メチルフェニル、フェニル等が挙げられる)を反応剤(すなわち、「R3−XL」とも表記される; XLは脱離基であり、ハロゲン原子又は上記OSO2Lを表す)として用いる反応であり、種々の塩基存在下、適当な溶媒中で行われ、塩基及び溶媒は後記に例示するものから選択され、より具体的には、例えば、後記実施例3に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。カルボン酸の保護、脱保護については、前記Protective Groups in Organic Synthesisに記載の方法等に準じて行うことができる。本製造法全体を通じて、R4が水素の場合、適宜、前記Protective Groups in Organic Synthesisに記載の方法等に準じて、アミノ基の保護基を導入し、及び脱保護を行ってもよい。また、R4が水素以外の場合、相当する種々のR4の導入も本製造法記載のR3の導入方法と同様にして行うことができる。
製造法G
製造法Aの化合物a8は、例えば下記の製法により製造することができる。
Figure 2014009165
(式中、R1は上記[1]に定義されるとおりである)
[G−1工程]
本工程は化合物g1に、適当な溶媒中、チオホスゲンを反応させることにより、化合物a8を得る工程である。本工程において使用される溶媒は、後記に例示する溶媒等から選択されるが、好ましくは塩化メチレンと水の二層系である。より具体的には、本工程は例えば、後記参考例3に記載の方法、又はこれに準じた方法で行われる。
上記の、例えば、製造法A(A−7工程)、B(B−4工程)及びF(F−3工程)で記載した反応剤R3−XLを用いる化合物a5、b4及びf1等の窒素での置換反応はまた、ブッフバルト・ハートウィッグ(Buchwald-Hartwig)反応に代表される、芳香族ハロゲン化合物もしくは芳香族スルホン酸エステル化合物とアミンを、パラジウム触媒、銅触媒等の金属触媒及び適切な塩基等の存在下で結合させる一般的な各種カップリング反応を用いることで、R3が置換されてもよいアルキル基である本発明化合物のみならず、例えば、R3が置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基等である本発明化合物を製造することができる。
上記の各製造法において原料及び中間体である化合物(ここに、該化合物は、例えば化合物a1、a8、a9、a10、a11、c2、c3、c4、c5、d1、d7、d8、f1、f2、R2−XL、R3−XL及びR3p1−C(=O)−R3p2である)は市販化合物を購入して用いるか、又は市販化合物から公知の方法により製造したものを用いることができる。
上記の各製造法において使用される化合物は、化学的に安定な塩を形成していてもよく、このような塩としては、上記本発明の化合物の塩と同様の塩が挙げられる。
上記の各製造法において使用される塩基は、反応や原料化合物の種類等によって適時選択されるべきであり、例えば重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのような重炭酸アルカリ類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ類;水素化ナトリウム、水素化カリウムのような金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムtert-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミドのような有機金属塩基類;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機塩基類である。
上記の各製造法において使用される溶媒は、反応や原料化合物の種類等によって適時選択されるべきであり、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類;アセトン、メチルケトンのようなケトン類;塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンのようなエーテル類;トルエン、ベンゼンのような芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチル-2-ピロリドンのようなアミド類;ジメチルスルホキシド(DMSO)のようなスルホキシド類;アセトニトリルのようなニトリル類であり;これらの溶媒は単独又は2種類以上混合して用いられる。また反応の種類によっては、有機塩基類を溶媒として用いてもよい。
上記の各製造法における反応温度は、反応や原料化合物又は使用される溶媒の種類等によって適時選択されるべきであり、通常-100℃〜200℃であるが、好ましくは-70℃〜100℃である。
上記の各製造法における反応時間は、反応や原料化合物又は使用される溶媒の種類等によって適時選択されるべきであり、通常10分〜48時間であるが、好ましくは30分〜24時間である。
上記の各製造法において得られる、中間体を含む各化合物において、分子内の官能基は、公知の方法、例えばComprehensive Organic Transformations(Richard C. Larock著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載の方法等を組み合わせることにより、目的の官能基へと変換することができる。例えば、本発明におけるカルボン酸、アルコール又は第1級若しくは第2級アミンを有する化合物を中間体として用い、MGAT2阻害剤として有用な、種々のエステル、アミド、カーバメート等を有する別の本発明の化合物に変換することが可能である。特にカルボン酸からは、本願発明の好ましい態様の特徴であるアンテドラッグとして有用なエステル又はアミドを容易に誘導することができる。
上記の各製造法において得られる生成物は、抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶、再沈殿等のような常法に従って単離、精製を行うことができる。
「生理的に許容される塩」とは、生理的に許容される酸付加塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は有機塩基との塩を意味する。具体的には、酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩及びシュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マロン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、グルコン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等の無機アルカリ塩が挙げられ、アルカリ土類金属塩としては、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩が挙げられ、また、有機塩基としての塩としては、例えばアンモニア、メチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンとの塩が挙げられる。
本発明の化合物は、一つの好ましい態様として、酸付加塩とすることができ、使用される酸は、好ましくは、塩酸、リン酸、フマル酸等が挙げられる。
「化学的に安定な塩」とは、化学反応の中間体として許容される程度に保存安定性を有する酸付加塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は有機塩基との塩を意味する。具体的には、酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩及び酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マロン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、グルコン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等の無機アルカリ塩が挙げられ、アルカリ土類金属塩としては、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩が挙げられ、また、有機塩基としての塩としては、例えばアンモニア、メチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンとの塩が挙げられるが、これらに限定されない。
式(I)で表される化合物及びその生理的に許容される塩は水和物及び/又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物及び溶媒和物もまた本発明の化合物に包含される。
また、式(I)で表される化合物は1個以上の不斉炭素原子を有する場合があり、また幾何異性や軸性キラリティを生じることがあるので、数種の立体異性体として存在しうる。これらの立体異性体、それらの混合物及びラセミ体もまた本発明の化合物に包含される。さらに、本発明には、本発明の化合物のあらゆる互変異性体も包含される。
特に、本発明の化合物には好ましい態様としてアンテドラッグが包含される。本明細書における「アンテドラッグ」なる用語は、所望の作用を発現した後、生体内における生理条件下、酵素等による反応(例えば、酵素的な酸化、還元、加水分解等)によって、生体への負担(医薬として望ましくない副作用等)が相対的に低い化合物に速やかに変換される化合物を意味する。また本明細書で「アンテドラッグ性」とは、前記アンテドラッグとしての性質もしくは同性質を有することを意味し、「非アンテドラッグ性」とは、前記アンテドラッグとしての性質を有さないことを意味する。なお、アンテドラッグの一般的概念については、本発明はこれに限定されるものではないが、例えば、Current Opinion in Drug Discovery & Development 1998, 1(2): 235-244 に記載されている。
本発明のアンテドラッグとして具体的には、本発明の化合物の内、例えば、生体内の酵素等による反応で容易にカルボン酸へと加水分解しうるアミド又はエステル等の化合物が挙げられる。本発明のアンテドラッグとしてより好ましくはエステル化合物である。本発明のアンテドラッグとして、より具体的には、例えば、上記[1]で定義された本発明の化合物の内、R3aが、(ii)C(=O)NR3a13b2(アミド)、又は(iii)CO2CR3a33a43a5(エステル)で示される基を表す化合物が挙げられ、R3aが(iii)CO2CR3a33a43a5(エステル)で示される基を表す化合物がアンテドラッグとしてより好ましく、また例えば、上記[2]及び[3]で定義された本発明の化合物の内、Rb4a及びRb4bが、(ii)C(=O)NR3b23b3(アミド)、又は(iii)CO2CR3g13g23g3(エステル)で示される基を表す化合物が挙げられ、Rb4a及びRb4bが(iii)CO2CR3g13g23g3(エステル)で示される基を表す化合物がアンテドラッグとしてより好ましい。本発明のアンテドラッグとして、さらに好ましくは、上記[10]〜[17]、[34]及び[35]で定義された化合物であり、最も好ましく、かつ具体的には、例えば、上記[35]に列挙された化合物である。
本発明の化合物の標的であるMGAT、特にMGAT2とMGAT3は小腸で特異的に発現している。本発明のアミド又はエステル化合物は、小腸で吸収時に局所的に、その優れたMGAT阻害活性を示し、吸収後に生体内で速やかに対応するカルボン酸へと変換されることでアンテドラッグ性を示す。本発明のアミド又はエステル化合物からその対応するカルボン酸への変換速度(アミド又はエステル化合物の半減期)や変換率(アミド又はエステル化合物の残存率)はアンテドラッグ性の指標となり、これらのアンテドラッグ性は、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル等の各種動物を用いたin vivoでの薬物動態試験、あるいは、より簡便には、ヒトもしくは動物の酵素又は血漿成分等を用いたin vitro試験で評価できる。
本発明の化合物は先行技術文献(前記特許文献1)で開示される化合物と比較して強いMGAT阻害活性を有する。さらに、本発明の好ましい態様であるアミド又はエステル化合物においては、これらの化合物のアンテドラッグ性に起因して加水分解により生じる、これらの化合物に対応するカルボン酸が、先行文献で開示されるような非アンテドラッグ性化合物(適切な位置に生体内分解性のアミド基又はエステル基を有さない化合物)と比べて、例えば、hERG阻害作用を指標とする心毒性、グルタチオン(GSH)トラッピング試験を指標とする肝毒性等の副作用の懸念が低い。このことから本発明の化合物は、特に、本発明の化合物の好ましい態様は、効果と安全性の両面においてより優れた医薬を提供することが可能である。
また、本発明の化合物のいずれか1つまたは2つ以上の1Hを2H(D)に変換した重水素変換体も本発明の化合物に包含される。これらは予め重水素化された市販の化合物や試薬からの合成、又は重水素を用いた水素添加反応、若しくは重水素化還元剤(例えば、重水素化ホウ素ナトリウム等)による還元反応等の公知の方法により得ることができる。
また、本発明の化合物は反応条件により塩、遊離酸又は遊離塩基の形で得られるが、これらの化合物は常法により所望の塩、遊離酸又は遊離塩基の形に変換することができる。
本発明の化合物又はその生理的に許容される塩は結晶であってもよく、これらは公知の結晶化法等により得ることができる。本発明の化合物又はその生理的に許容される塩が複数の結晶形をとりうる場合、あらゆる態様の結晶形のものも本発明の化合物に含まれる。
本発明の化合物又はその生理的に許容される塩は非晶質(アモルファス)であってもよく、これは本発明の化合物又はその生理的に許容される塩を合成時に既に非晶質の状態であることもあり、また、例えば、本発明の化合物又はその生理的に許容される塩の結晶を用いて、有機溶媒での溶解と続いての濃縮乾固、加熱溶解と続いての冷却、粉砕、凍結乾燥、等の公知の非晶質化法により得ることができる。本発明の化合物又はその生理的に許容される塩が複数の非晶質形をとりうる場合、あらゆる態様の非晶質のものも本発明の化合物に含まれる。
本発明の化合物において、光学異性体、立体異性体、回転異性体及び/又は位置異性体が存在しうる場合には、これらも本発明の化合物に含まれる。これらは光学活性な原料化合物からの合成、又は光学分割法、優先晶出法等の分離手法等の公知の方法により得ることができる。
本発明の化合物又はその生理的に許容される塩は、MGAT阻害作用を有し、MGAT関連疾患の予防剤及び/又は治療剤として有用である。
「MGAT関連疾患」とは、中性脂肪の過度の摂取、若しくは中性脂肪の代謝異常等による体内の過剰な中性脂肪蓄積に起因する疾患を意味し、例えば、肥満症、メタボリックシンドローム、高脂血症、高中性脂肪血症、高VLDL血症(ここで、「VLDL」とは、超低密度リポたんぱく質(very low-density lipoprotein)を表す)、高脂肪酸血症、糖尿病、動脈硬化症等が挙げられる。
よって、本発明の化合物及びその生理的に許容される塩は、肥満症、メタボリックシンドローム、高脂血症、高中性脂肪血症、高VLDL血症、高脂肪酸血症、糖尿病、動脈硬化症の予防剤及び/又は治療剤として有用である。
本発明の化合物又はその生理的に許容される塩はMGAT阻害薬として使用する場合、経口投与、非経口投与又は直腸内投与のいずれでもよいが、経口投与が好ましい。投与量としては、投与方法、患者の症状・年齢、処置形式(予防又は治療)等により異なるが、通常10ng/kg/日〜10mg/kg/日、好ましくは0.1μg/kg/日〜1mg/kg/日、さらに好ましくは1μg/kg/日〜100μg/kg/日を1日1回又は2回ないし3回に分けて投与する。また、数日〜数週に1回投与することもできる。あるいは、成人1人あたり、1μg/日〜1g/日、好ましくは10μg/日〜100mg/日、さらに好ましくは100μg/日〜10mg/日を1日1回又は2回ないし3回に分けて投与する。また、数日〜数週に1回投与することもできる。
本発明の化合物は通常、製剤用担体と混合して調製した製剤の形で投与される。製剤用担体としては、製剤分野において常用され、かつ、本発明の化合物と反応しない物質が用いられる。具体的には、例えば乳糖、ブドウ糖、マンニット、デキストリン、デンプン、白糖、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルデンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、イオン交換樹脂、メチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、カルボキシビニルポリマー、酸化チタン、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリン、脂肪酸グリセリンエステル、精製ラノリン、グリセロゼラチン、ポリソルベート、マクロゴール、植物油、ロウ、非イオン界面活性剤、プロピレングリコール、水等が挙げられる。
剤形としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤、ゲル剤、注射剤等が挙げられる。これらの製剤は常法に従って調製される。なお、液体製剤にあっては、用時、水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁する形であってもよい。また錠剤及び顆粒剤は、周知の方法でコーティングしてもよい。注射剤の場合には、式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩を水に溶解させて調製されるが、必要に応じて等張化剤を溶解させてもよく、またpH調節剤、緩衝剤及び保存剤を添加してもよい。
これらの製剤は、本発明の化合物又はその生理的に許容される塩を0.01重量%以上、好ましくは0.05〜70重量%の割合で含有することができる。これらの製剤はまた、治療上有効な他の成分を含有していてもよい。
本発明の化合物は、その効果の増強を目的として、抗肥満剤、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤、利尿剤、抗痛風剤などの薬剤(以下、「併用薬剤」と略記する)と組み合わせて用いることができる。本発明の化合物および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、本発明の化合物と併用薬剤の合剤としてもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の化合物と併用薬剤との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、本発明の化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
なお、抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬として、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、トピラメート、ブプロピオン、シブトラミン、ロルカセリン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、テソフェンシン、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス、ゾニサミド、MCH受容体拮抗薬(例、BMS−830216等)、ニューロペプチドY5受容体拮抗薬(例、S−2367等)、ニューロペプチドY2受容体作動薬(例、AC−162352等)、オピオイドμ受容体拮抗薬(例、ナルトレキソン等)、オピオイドμ受容体逆作動薬(例、GSK−1521498等)、ヒスタミンH3受容体拮抗薬(例、HPP−404等)が挙げられ、その他、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン等)、GLP−1アナログ(例、リラグルタイド等)、カンナビノイド受容体拮抗薬(例、TM38837等)、アグーチ関連タンパク(AgRP)阻害薬(例、TTP−435等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット、セティリスタット等)、グルコキナーゼ活性化薬(例、AZD−5658等)、ミクロソームトリグリセリド輸送タンパク(MTP)阻害薬(例、JNJ−16269110等)、アシルコエンザイムA:ジアシルグリセロールアシルトランフェラーゼ(DGAT)阻害薬(例、AZD−5658等)、ナトリウム依存性グルコース供輸送体(SGLT)2阻害薬(例、カナグリフロジン等)、β3作動薬(例、LY−377604等)、メチオニンアミノペプチダーゼ(MetAP)2阻害薬(例、ZGN−433等)、11β位水酸化ステロイド脱水素酵素1型(11βHSD1)阻害薬(例、AZD−8329等)等が挙げられる。
糖尿病治療剤としては、インスリン製剤(例、ウシ・ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤、大腸菌・イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤、インスリン亜鉛、プロタミンインスリン亜鉛、インスリンのフラグメントまたは誘導体、経口インスリン製剤)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩酸塩、ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩、アレグリタザール、ZYH1、ロベグリタゾン、バラグリタゾン、THR−0921、GFT−505、インデグリタザール、シグリタザール、MBX−2044、MBX−102、INT−131、DSP−8658等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、メトホルミン等)、インスリン分泌促進剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド等のスルホニルウレア剤;レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニド等)、ジペプチジルペプチダーゼ(DPP)IV阻害剤(例、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、リナグリプチン、アログリプチン、テネリグリプチン、アナグリプチン、ゲミグリプチン、トレラグリプチン等)、GLP−1、GLP−1アナログ(例、エキセナタイド、リラグルタイド、アルビグルタイド、デュラグルタイド、リキシセナタイド等)、ナトリウム依存性グルコース供輸送体(SGLT)2阻害薬(例、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、エンパグリフロジン、イプラグリフロジン、トホグリフロジン等)、SGLT1阻害薬(例、LX−4211、DSP−3235等)、11β位水酸化ステロイド脱水素酵素1型(11βHSD1)阻害薬(例、BMS−770767、INCB013739、LY2523199等)、グルコキナーゼ活性化薬(例、ARRY−403、TTP399等)、グリコーゲンフォスフォリラーゼ阻害薬(例、GSK−1362885等)、グルカゴン受容体拮抗薬(例、LY2409021、MK−3577等)、GPR40作動薬(例、TAK−875)等が挙げられる。
糖尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害剤(例、エパルレスタット、ラニレスタット等)、神経栄養因子(例、NGF、TAK−428等)、PKC阻害剤(例、ルボキシスタウリン メシレート等)、AGE阻害剤(例、ピリドキサミン等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン等)、血管新生阻害剤(例、デフィブロタイド、ラニビズマブ等)、Nrf2活性化剤(例、RTA−402等)、エンドセリン拮抗剤(例、アトラセンタン等)、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例、PF−489791等)、CCR2受容体拮抗薬(例、CCX−140等)、T型カルシウムチャネル拮抗剤(例、ABT−639等)、GABA受容体モジュレーター(例、BMS−954561等)が挙げられる。
抗高脂血症剤としては、HMG−CoA還元酵素阻害剤(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩、カルシウム塩))、フィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート等)、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミン等)、コレステロール吸収阻害剤(例、エゼチミブ等)、プロブコール、ニコチン酸系薬剤(例、ナイアシン及び除法性製剤等)、イコサペント酸エチル、CETP阻害剤(例、アナセトラピブ、ダルセトラピブ等)、ACAT阻害剤(例、K604等)、等が挙げられる。
降圧剤としては、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、アラセプリル、デラプリル、リジノプリル、イミダプリル、ベナゼプリル、シラザプリル、テモカプリル、トランドラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、オルメサルタン メドキソミル、カンデサルタン シレキセチル、アジルサルタン メドキソミル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサンタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン等)、カルシウム拮抗剤(例、塩酸ニカルジピン、塩酸マニジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニルバジピン、アムロジピン等)、レニン阻害剤(例、アリスキレン等)、β遮断薬(例、アテノロール、ビソプロロール、ベタキソロール、メトプロロール等)、α遮断薬(例、ウラピジル、テラゾシン、ドキサゾシン、ブナゾシン等)、αβ遮断薬(例、アモスラロール、アロチノロール、ラベタロール、カルベジロール等)、クロニジン等が挙げられる。
利尿剤としては、キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、エプレレノン、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
抗痛風剤としては、アロプリノール、プロベネシド、コルヒチン、ベンズブロマロン、フェブキソスタット、クエン酸塩等が挙げられる。
上記併用薬剤は、2種以上を適宜の割合で組み合せて用いてもよい。
本発明の化合物が、併用薬剤と組み合せて使用される場合には、これらの薬剤の使用量は、薬剤の副作用を考えて安全な範囲内で低減できる。したがって、これらの薬剤により引き起こされるであろう副作用は安全に防止できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例および参考例において以下の略語を使用することがある。
Me:メチル
Et:エチル
Ph:フェニル
Ns:2−ニトロベンゼンスルホニル
Boc:tert−ブトキシカルボニル
N:規定(例として2NHClは2規定塩酸を示す。)
THF:テトラヒドロフラン
NaBH(OAc)3:トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
(Boc)2O:ジ−tert−ブチルジカーボネート
Cbz:ベンジルオキシカルボニル
Pd/C:パラジウム炭素
Pt/C:白金炭素
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DIEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン
DMSO:ジメチルスルホキシド
M:モル濃度(mol/L)(例として2Mメチルアミンは2mol/Lメチルア
ミン溶液を示す。)
BSA:ウシ血清アルブミン
パルミトイル−CoA:パルミトイル補酵素A
NaOH:水酸化ナトリウム
実施例1:メチル {4-[({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
工程(i):
化合物I(65.88 g) に25%アンモニア水溶液(660 mL)を加え、2時間加熱還流を行った。反応液を酢酸エチルで希釈し、有機層を分離後、水層を酢酸エチルで再度抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:5/3)で精製後、得られた粗精製物を再結晶(ヘキサン/ジエチルエーテル:9/1)し、化合物II(37.67 g)を得た。
MS-APCI: m/z : 271 ([M+H]+).
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) = 7.00 (br.s, 2H), 4.05 (q, J = 7.1, 2H), 3.92 (s, 2H), 3.37 (t, J = 6.0, 2H), 2.26 (t, J = 6.0, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.18 (t, J = 7.1, 3H).
工程(ii):
化合物II(19.3 g)のピリジン(165 mL)溶液にフェニルイソチオシアネート(17.1 mL)を加えた後、90℃で終夜加熱攪拌を行った。反応混合物を減圧濃縮後、トルエンを加えて再度減圧濃縮を行った。得られた粗結晶をジエチルエーテルで洗浄後、化合物III (26.75 g)を得た。化合物IIIをこれ以上精製することなく、次の反応に用いた。
工程(iii):
化合物III(1.00 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、炭酸カリウム(576 mg)、ヨウ化シクロヘキシル(1.46 g)を加えた。反応混合物を80℃下3時間撹拌後、50℃まで冷却し、水(30 mL)を加え、晶析物を濾取した。晶析物を水(5 mL)で2回洗浄し、減圧下終夜乾燥して化合物IV(1.18 g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ(ppm) = 7.50-7.53 (m, 3H), 7.21-7.26 (m, 2H), 4.34 (s, 2H), 3.73-3.79 (m, 1H), 3.68-3.71 (m, 2H), 2.70-2.72 (m, 2H), 1.98-2.05 (m, 2H), 1.68-1.72 (m, 2H), 1.55-1.60 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.34-1.42 (m, 4H), 1.23-1.28 (m, 1H).
工程(iv)
化合物IV(3.00 g)のクロロホルム(10 mL)懸濁液に10%塩化水素-メタノール溶液(10 mL)を加え、50℃で4時間撹拌した。原料の消失を確認後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下濃縮したところ目的物が析出した。酢酸エチル(30 mL)を加えて30分間攪拌し、析出固体を濾取した。酢酸エチル(5 mL)で2回洗浄し、減圧下終夜乾燥して化合物V(2.62 g)を得た。
工程(v):
化合物V(189 mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(2 mL)溶液に3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(104 mg)、トリエチルアミン(152 mg)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(101 mg)及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(144 mg)を加えた。反応混合物を25℃で20時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製し、化合物VI(232 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 513 ([M+H]+).
工程(vi):
化合物VI(230 mg)のクロロホルム(2 mL)溶液に4N塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(2 mL)を加えた。反応混合物を25℃で13時間撹拌した後、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテル(2 mL)で洗浄、減圧乾燥し、化合物VII(184 mg)を塩酸塩として得た。
MS-APCI: m/z: 413 ([M+H]+).
工程(vii):
化合物VII(90 mg)のジクロロメタン(2 mL)溶液にトリエチルアミン(20 mg)、4-ホルミルフェニル酢酸メチルエステル(29 mg)を加え、反応混合物を25℃で2時間撹拌した後、氷冷下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(64 mg)を加えた。反応混合物を25℃で3時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製し、化合物1(76 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 575 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.56-7.48 (m, 3H), 7.33-7.19 (m, 6H), 4.51 and 4.36 (s, s, total 2H), 3.90-3.82 (m, 1H), 3.82-3.70 (m, 4H), 3.70-3.66 (m, 3H), 3.60 (s, 2H), 2.96-2.87 (m, 2H), 2.76-2.67 (m, 2H), 2.67-2.60 (m, 2H), 2.05-1.95 (m, 2H), 1.70-1.50 (m, 2H), 1.50-1.20 (m, 6H).
実施例2:メチル {4-[({2-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-2-オキソエチル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
実施例1と同様の方法で、工程(v)において3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸の代わりにN-tert-ブトキシカルボニルグリシンを用いて、表記化合物2を合成した。
MS-APCI: m/z: 561 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.55-7.49 (m, 3H), 7.35-7.17 (m, 6H), 4.54 and 4.27 (s, s, total 2H), 3.92-3.85 (m, 1H), 3.85-3.65 (m, 6H), 3.65-3.57 (m, 3H), 3.51 (s, 2H), 2.75-2.68 (m, 2H), 2.04-1.93 (m, 2H), 1.80-1.50 (m, 2H), 1.50-1.15 (m, 6H).
実施例3:メチル {4-[({4-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-4-オキソブチル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
実施例1と同様の方法で、工程(v)において3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸の代わりに4-tert-ブトキシカルボニルアミノブタン酸を用いて、表記化合物3を合成した。
MS-APCI: m/z: 589 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.55-7.49 (m, 3H), 7.30-7.18 (m, 6H), 4.52 and 4.39 (s, s, total 2H), 3.85-3.82 (m, 1H), 3.82-3.66 (m, 7H), 3.63-3.58 (m, 2H), 2.77-2.52 (m, 4H), 2.54-2.46 (m, 2H), 2.04-1.93 (m, 2H), 1.92-1.80 (m, 2H), 1.75-1.60 (m, 2H), 1.50-1.15 (m, 6H).
実施例4:4-ニトロベンジル {4-[1-({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
実施例1と同様の方法で、工程(vii)において4-ホルミルフェニル酢酸メチルエステルの代わりに、2-(4-アセチルフェニル)酢酸に4-ニトロベンジルブロマイドを反応させることで調製した4-ニトロベンジル 2-(4-アセチルフェニル)アセテートを用いて、表記化合物4を合成した。
MS-APCI: m/z: 710 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 8.23-8.19 (m, 2H), 7.55-7.49 (m, 3H), 7.45-7.38 (m, 2H), 7.35-7.27 (m, 2H), 7.28-7.19 (m, 4H), 5.22 (s, 2H), 4.50 and 4.34 (s, s, total 2H), 3.95-3.91 (m, 1H), 3.91-3.86 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 2.82-2.62 (m, 4H), 2.61-2.55 (m, 2H), 2.04-1.93 (m, 2H), 1.80-1.55 (m, 4H), 1.24-1.16 (m, 7H).
実施例5:メチル 6-({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)ヘキサノエートの製造
Figure 2014009165
工程(viii):
化合物VII(690 mg)のクロロホルム(7 mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(597 mg)を加え、氷冷下、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(NsCl)(375 mg)を加えた。反応混合物を25℃で4時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製し、化合物VIII(884 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 598 ([M+H]+).
工程(ix):
化合物VIII(150 mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に炭酸カリウム(69 mg)、メチル 6−ブロモヘキサノエート(68 mg)を加えた。反応混合物を60℃で4時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、化合物IX(201 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 726 ([M+H]+).
工程(x):
化合物IX(201 mg)のアセトニトリル(1 mL)溶液に1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)(153 mg)、チオグリコール酸(46 mg)を加えた。反応混合物を25℃で12時間攪拌した後、減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製し、化合物5(67 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 541 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.55-7.49 (m, 3H), 7.26-7.18 (m, 2H), 4.52 and 4.37 (s, s, total 2H), 3.91-3.82 (m, 1H), 3.82-3.68 (m, 2H), 3.66 (s, 3H), 2.95-2.85 (m, 2H), 2.80-2.69 (m, 2H), 2.68-2.56 (m, 4H), 2.35-2.26 (m, 2H), 2.08-1.93 (m, 2H), 1.75-1.10 (m, 14H).
実施例6:メチル [3-({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)プロポキシ]アセテートの製造
Figure 2014009165
実施例5と同様の方法で、工程(ix)においてメチル 6−ブロモヘキサノエートの代わりにメチル 2-(3-ブロモプロポキシ)アセテートを用いて、表記化合物6を合成した。
MS-APCI: m/z: 543 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.56-7.47 (m, 3H), 7.26-7.18 (m, 2H), 4.50 and 4.37 (s, s, total 2H), 4.13-4.08 (m, 2H), 3.91-3.82 (m, 1H), 3.82-3.58 (m, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.08-2.86 (m, 3H), 2.85-2.62 (m, 5H), 2.08-1.93 (m, 2H), 1.93-1.80 (m, 2H), 1.77-1.51 (m, 3H), 1.50-1.14 (m, 6H).
実施例7:メチル {4-[({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェノキシ}アセテートの製造
Figure 2014009165
実施例5と同様の方法で、工程(ix)においてメチル 6−ブロモヘキサノエートの代わりにメチル 2-(4-(クロロメチル)フェノキシ)アセテートを用いて、表記化合物7を合成した。
MS-APCI: m/z: 591 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.56-7.48 (m, 3H), 7.28-7.18 (m, 4H), 6.88-6.80 (m, 2H), 4.62 (s, 2H), 4.50 and 4.36 (s, s, total 2H), 3.90-3.82 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.79-3.68 (m, 3H), 2.96-2.87 (m, 2H), 2.76-2.67 (m, 2H), 2.67-2.59 (m, 2H), 2.05-1.95 (m, 2H), 1.75-1.50 (m, 3H), 1.50-1.15 (m, 6H).
実施例8:エチル {4-[2-({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
実施例5と同様の方法で、工程(ix)においてメチル 6−ブロモヘキサノエートの代わりに、エチル 2-(4-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)アセテートに4-トルエンスルホニルクロライドを反応させて調製したエチル 2-(4-(2-(トシルオキシ)エチル)フェニル)アセテートを用いて、表記化合物8を合成した。
MS-APCI: m/z: 603 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.56-7.48 (m, 3H), 7.26-7.13 (m, 6H), 4.51 and 4.37 (s, s, total 2H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.90-3.82 (m, 1H), 3.82-3.67 (m, 1H), 3.58 (s, 2H), 3.00-2.83 (m, 4H), 2.83-2.67 (m, 4H), 2.67-2.57 (m, 2H), 2.05-1.95 (m, 2H), 1.75-1.50 (m, 3H), 1.50-1.30 (m, 4H), 1.31-1.08 (m, 5H).
参考例1:N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-[4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ベンジル]-β-アラニンの製造
Figure 2014009165
工程(xi):
化合物X(3.21 g)のジクロロメタン(60 mL)溶液にtert-ブチル 3-アミノプロパノエート塩酸塩(3.27 g)、トリエチルアミン(1.83 g)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(5.72 g)を加えた。反応混合物を25℃で42時間攪拌した後、炭酸カリウム水溶液を加えて反応液のpHを約8に調整し、クロロホルムを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製し、化合物XI(3.67 g)を得た。
MS-APCI: m/z: 308 ([M+H]+).
工程(xii):
化合物XI(3.21 g)の1,4-ジオキサン(18 mL)溶液に4N塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(37 mL)を加えた。反応混合物を25℃で4時間攪拌した後、減圧濃縮した。ジエチルエーテルを用いて洗浄し、減圧乾燥することにより化合物XIIを得た。
工程(xiii):
化合物XIIのテトラヒドロフラン(37 mL)溶液に炭酸カリウム(3.29 g)の水溶液(18 mL)を加え、氷冷下、Boc2O(2.87 g)を加えた。反応混合物を25℃で22時間攪拌した後、減圧濃縮した。水で希釈した後、氷冷下、1N塩酸(50 mL)を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製し、化合物XIII(3.58 g)を得た。
MS-APCI: m/z: 352 ([M+H]+).
参考例2:2-(シクロヘキシルアミノ)-3-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン 塩酸塩の製造
Figure 2014009165
工程(xiv):
化合物XIV(20 g) のピリジン(150 mL)溶液にフェニルイソシアネート(16 mL)を加えて、反応混合物を110℃で7時間撹拌した後、室温で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮後、濃縮残渣にジエチルエーテル(150 mL)を加えた。40℃で30分撹拌した後、0℃まで冷却し、生じた粗結晶(20 g) を濾取し、減圧乾燥した。乾燥した粗結晶をクロロホルム(50 mL)とテトラヒドロフラン(50 mL)の混合液で懸濁洗浄を行い、濾取し、減圧乾燥して化合物XV(17 g)を得た。
工程(xv):
工程(xiv)で得られた化合物XV(200 mg)のテトラヒドロフラン(4 mL) 溶液に、DBU (0.28 mL) 及びベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP試薬)(515 mg)を加え、室温で1時間30分撹拌した後、シクロヘキシルアミン(0.1 mL)加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮後、トルエン及び、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて抽出した。有機層を食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮残渣をヘキサン/酢酸エチル系でシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製を行い、化合物XVI(210 mg)を得た。
工程(xvi):
工程(xv)で得られた化合物XVI(124 mg)のクロロホルム(1 mL)溶液に4N塩化水素-酢酸エチル溶液(1 mL)を加えて室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、濃縮残渣にジエチルエーテルを加え、生じた固体を懸濁洗浄し、濾取、減圧乾燥して化合物XVII(118 mg)を得た。
実施例9: メチル{4-[({3-[2-(シクロヘキシルアミノ)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート 塩酸塩の製造
Figure 2014009165
工程(xvii):
参考例1で得られた化合物XIII(189 mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に参考例2で得られた化合物XVII(58 mg)、トリエチルアミン(45 mg)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(30 mg)及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(42 mg)を加えた。反応混合物を25℃で20時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、化合物XVIII(59 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 658 ([M+H]+).
工程(xviii):
化合物XVIII (59 mg)のクロロホルム(0.5 mL)溶液に4N塩化水素-酢酸エチル溶液(1 mL)を加えた。反応混合物を25℃で1時間撹拌した後、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した後、減圧乾燥し、化合物9(57 mg)を塩酸塩として得た。
MS-APCI: m/z: 558 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, DMSO-d6):δ(ppm)= 9.23-9.05 (br, 2H), 7.63-7.45 (m, 5H), 7.37-7.21 (m, 4H), 4.30-3.80 (m, 6H), 3.75-3.62 (m, 4H), 3.62-3.55 (m, 3H), 3.17-3.02 (m, 2H), 2.95-2.80 (m, 2H), 2.75-2.65 (m, 1H), 2.59-2.50 (m, 1H), 1.72-1.61 (m, 2H), 1.61-1.45 (m, 3H), 1.32-1.12 (m, 4H).
参考例3:1,1-ジフルオロ-3-イソチオシアネートシクロブタンの製造
Figure 2014009165
化合物XIX(298 mg)のクロロホルム溶液 (4 mL)に炭酸カルシウム (519 mg)の水溶液 (4 mL)を加え、氷浴に浸した。チオホスゲン (0.16 mL)を滴下した後、室温へ昇温し、4時間激しく攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで2回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、化合物XX (219 mg)を得た。化合物XXは精製せずに次の反応に使用した。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)= 4.18-4.08 (m, 1H), 3.13-2.99 (m, 2H), 2.91-2.76 (m, 2H).
実施例10:メチル {4-[({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)--3-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-4-オキソ-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート 塩酸塩の製造
Figure 2014009165
実施例1と同様の方法で、工程(ii)においてフェニルイソチオシアネートの代わりに参考例3で得られた化合物XXを用いて、表記化合物10を塩酸塩として合成した。
MS-APCI: m/z: 589 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.53 (d, J=7.7 Hz, 2H), 7.34 (d, J=7.9 Hz, 2H), 4.84-4.70 (m, 1H), 4.41 and 4.27 (s, s, total 2H), 4.17 (s, 2H), 3.90-3.71 (m, 4H), 3.69 (s, 3H), 3.67-3.59 (m, 2H), 3.30-3.28 (m, 2H), 3.18-3.08 (m, 2H), 2.92-2.75 (m, 2H), 2.75-2.68 (m, 1H), 2.63-2.55 (m, 1H), 2.12-2.00 (m, 2H), 1.82-1.70 (m, 3H), 1.69-1.20 (m, 6H).
実施例11:メチル {4-[({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルメチル]-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート塩酸塩の製造
Figure 2014009165
参考例3と同様の方法で(R)-テトラヒドロ-2-フランメタンアミンから調製した(R)-2-(イソチオシアネートメチル)テトラヒドロフランを用いて、実施例10と同様の方法で、表記化合物11を塩酸塩として合成した。
MS-APCI: m/z: 583 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, DMSO-d6):δ(ppm)= 9.13-8.83 (br, 2H), 7.50-7.42 (m, 2H), 7.35-7.29 (m, 2H), 4.30-4.10 (m, 5H), 4.01-3.86 (m, 2H), 3.85-3.60 (m, 7H), 3.60 (s, 3H), 3.15-3.02 (m, 2H), 2.90-2.80 (m, 2H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.59-2.48 (m, 1H), 2.05-1.72 (m, 5H), 1.72-1.60 (m, 3H), 1.60-1.20 (m, 6H).
実施例12:メチル {4-[({3-[2-(3-ブトキシフェノキシ)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
工程(xx):
参考例1で得られた化合物XIII、及び、参考例2の工程(xv)においてシクロヘキシルアミンの代わりに3-ブトキシフェノールを用い参考例2と同様の方法で得られた化合物XXIを共に用い、実施例9の工程(xvii)と同様の方法で化合物XXIIを合成した。
MS-APCI: m/z: 725 ([M+H]+).
工程(xxi):
化合物XXII (628 mg)のクロロホルム(6 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(6 mL)を加えた。反応混合物を25℃で3時間攪拌した後、減圧濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することにより、化合物12(445 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 625 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.57-7.45 (m, 3H), 7.34-7.27 (m, 4H), 7.26-7.19 (m, 3H), 6.78-6.73 (m, 1H), 6.66-6.57 (m, 2H), 4.50 and 4.36 (s, s, total 2H), 3.95-3.85 (m, 2H), 3.85-3.77 (m, 4H), 3.68 (s, 3H), 3.60 (s, 2H), 2.99-2.86 (m, 2H), 2.72-2.62 (m, 2H), 2.62-2.50 (m, 2H), 1.80-1.67 (m, 2H), 1.52-1.39 (m, 2H), 0.96 (t, J=7.3 Hz, 3H).
実施例13:メチル {4-[({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-(ピリジン-3-イル)-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
実施例1の工程(ii)においてフェニルイソチオシアネートの代わりに3-イソチオシアネートピリジンを用い、化合物Vの製造と同様にして得られた2-(シクロヘキシルスルファニル)-3-(ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン 塩酸塩を実施例9の化合物XVIIの代わりに用い、実施例9と同様の方法で表記化合物13を合成した。
MS-APCI: m/z: 576 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 8.78-8.72 (m, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.62-7.57 (m, 1H), 7.52-7.43 (m, 1H), 7.40-7.19 (m, 4H), 4.60-4.31 (m, 2H), 4.00-3.75 (m, 4H), 3.74-3.66 (m, 3H), 3.61 (s, 2H), 3.11-2.95 (m, 3H), 2.94-2.69 (m, 4H), 2.05-1.95 (m, 2H), 1.75-1.51 (m, 3H), 1.50-1.20 (m, 5H).
実施例14:メチル {4-[({3-[2-(3-ブトキシフェノキシ)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート (2E)-ブタ-2-エンジオエート(化合物12のフマル酸塩)の製造
Figure 2014009165
工程(xxii)
化合物12(445 mg)の酢酸エチル(3 mL)溶液に50℃でフマル酸(83 mg)を加えた。反応混合物を25℃で1時間攪拌した後、ヘキサン(3 mL)を加え、氷冷した。析出した固体を濾取し、ヘキサンで洗浄後、減圧乾燥することにより、化合物14(364 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 625 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, DMSO-d6):δ(ppm)= 7.57-7.42 (m, 5H), 7.41-7.32 (m, 2H), 7.30-7.20 (m, 3H), 6.82-6.77 (m, 2H), 6.63-6.57 (m, 1H), 6.55 (s, 2H), 4.27 (s, 2H), 4.05-4.96 (m, 2H), 3.95-3.88 (m, 2H), 3.72-3.55 (m, 4H), 3.59 (s, 3H), 3.03-2.90 (m, 2H), 2.82-2.70 (m, 2H), 2.55-2.35 (m, 2H), 1.70-1.58 (m, 2H), 1.47-1.31 (m, 2H), 0.90 (t, J=7.3 Hz, 3H).
実施例15:メチル {4-[1-({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
工程(xxiii):
化合物4(136 mg)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液にBoc2O(50 mg)を加えた。反応混合物を25℃で18時間攪拌した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、化合物XXIII(150 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 810 ([M+H]+).
工程(xxiv):
化合物XXIII(150 mg)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液に1N水酸化リチウム水溶液(1.15 mL)を加えた。反応混合物を25℃で5時間攪拌した後、減圧濃縮した。得られた濃縮残渣を水で希釈し、ジエチルエーテルで分液洗浄した後、得られた水層に1N塩酸を加えて水層のpHを約1とし、酢酸エチルを用いて分液抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することにより、化合物XXIV (150 mg)を得た。
工程(xxv):
化合物XXIV(113 mg)のメタノール(1 mL)溶液に塩化チオニル(37 mg)を加えた。反応混合物を25℃で3時間攪拌した後、減圧濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製し、化合物15(42 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 589 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.58-7.48 (m, 3H), 7.33-7.19 (m, 6H), 4.50 and 4.34 (s, s, total 2H), 3.90-3.82 (m, 1H), 3.82-3.70 (m, 2H), 3.70-3.62 (m, 4H), 3.60 (s, 2H), 2.85-2.62 (m, 4H), 2.62-2.52 (m, 2H), 2.05-1.95 (m, 2H), 1.70-1.50 (m, 3H), 1.50-1.20 (m, 8H).
実施例16:メチル {4-[({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,4,5,6,8,9-ヘキサヒドロ-7H-ピリミド[4,5-d]アゼピン-7-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート 塩酸塩の製造
Figure 2014009165
工程(xxvi):
化合物XXV(3.03 g)のエタノール(60 mL)溶液に酢酸アンモニウム(4.09 g)を加えた。反応混合物を25℃で22時間攪拌した後、減圧濃縮した。水を加え、クロロホルムを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で精製し、化合物XXVI(1.23 g)を得た。
MS-APCI: m/z: 285 ([M+H]+).
工程(xxvii):
化合物XXVI(1.12 g)のピリジン (8 mL)溶液にフェニルイソシアナート(1.06 g)を加えた。反応混合物を130℃で17時間攪拌した後、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した後、減圧乾燥し、化合物XXVII (969 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 374 ([M+H]+).
工程(xxviii):
化合物XXVII(500 mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液に炭酸カリウム(278 mg)、ヨウ化シクロヘキシル(703 mg)を加えた。反応混合物を80℃で6時間攪拌した後、室温まで冷却し、水を加えた後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で精製し、化合物XXVIII (570 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 456 ([M+H]+).
工程(xxix):
化合物XXVIII(570 mg)のクロロホルム(2.5 mL)溶液に4N塩化水素-酢酸エチル溶液(5 mL)を加えた。反応混合物を25℃で3時間攪拌した後、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した後、減圧乾燥し、化合物XXIX(490 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 356 ([M+H]+).
工程(xxx):
実施例9の工程(xvii)と同様の方法で、化合物XXXを合成した。
MS-APCI: m/z: 689 ([M+H]+).
工程(xxxi):
実施例9の工程(xviii)と同様の方法で、化合物16を塩酸塩として合成した。
MS-APCI: m/z: 589 ([M+H]+).
1H-NMR(300MHz, DMSO-d6):δ(ppm)= 9.15-8.79 (br, 2H), 7.58-7.40 (m, 5H), 7.38-7.20 (m, 4H), 4.20-4.08 (m, 2H), 3.80-3.65 (m, 4H), 3.65-3.50 (m, 5H), 3.28-3.00 (m, 2H), 3.01-2.92 (m, 1H), 2.92-2.78 (m, 4H), 2.78-2.68 (m, 1H), 2.00-1.85 (m, 2H), 1.70-1.43 (m, 3H), 1.42-1.10 (m, 6H).
実施例17:{4-[({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}酢酸の製造
Figure 2014009165
工程(xxxii)
化合物1(60 mg)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液に1N水酸化リチウム水溶液(0.63 mL)を加えた。反応混合物を25℃で24時間攪拌した後、1N塩酸(0.70 mL)を加え、クロロホルム/エタノール(3:1)溶液を用いて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄し、化合物17(38 mg)を得た。
MS-APCI: m/z: 561 ([M+H]+).
実施例18:{4-[1-({3-[2-(シクロヘキシルスルファニル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}酢酸の製造
Figure 2014009165
化合物15を用い、実施例17と同様の方法で表記化合物18を合成した。
MS-APCI: m/z: 575 ([M+H]+).
実施例19:{4-[({3-[2-(3-ブトキシフェノキシ)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}酢酸の製造
Figure 2014009165
化合物12を用い、実施例17と同様の方法で表記化合物19を合成した。
MS-APCI: m/z: 611 ([M+H]+).
実施例20:メチル {4-[({3-[2-(3-ブトキシフェノキシ)-4-オキソ-3-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルメチル]-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造
Figure 2014009165
工程(xxxiii):
化合物XXXI(化合物XXXIは、参考例2と同様の方法で、但し工程(xiv)においてフェニルイソシアネートの代わりに(R)-2-(イソシアネートメチル)テトラヒドロフランを、工程(xv)においてシクロヘキシルアミンの代わりに3-ブトキシフェノールを各々用いて合成した。)及び参考例1で得られた化合物XIIIを用い、実施例9の工程(xvii)と同様の方法で化合物XXXIIを合成した。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.28 (t, J=8.20 Hz, 1H), 7.21 (br, 4H), 6.82-6.79 (m, 1H), 6.74-6.70 (m, 2H), 4.44-4.38 (m, 4H), 4.28-4.23 (m, 2H), 4.16-4.11 (m, 1H), 3.95 (t, J=6.48 Hz, 2H), 3.90-3.86 (m, 1H), 3.80-3.72 (m, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.60 (s, 2H), 3.50 (br, 3H), 2.68-2.61 (m, 2H), 2.45 (br, 2H), 2.10-1.94 (m, 3H), 1.78-1.73 (m, 3H), 1.53-1.44 (m, 11H), 0.97 (t, J=7.36 Hz, 3H).
工程(xxxiv):
化合物XXXIIを用い実施例12の工程(xxi)と同様の方法で化合物20を合成した。
MS-APCI: m/z: 633 ([M+H]+).
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.29-7.19 (m, 5H), 6.80-6.78 (m, 1H), 6.72-6.68 (m, 2H), 4.38-4.31 (m, 2H), 4.30 (br, 1H), 4.26-4.21 (m, 1H), 4.13-4.10 (m, 1H), 3.93 (t, J=6.48 Hz, 2H), 3.88-3.84 (m, 1H), 3.79-3.71 (m, 4H), 3.67 (s, 3H), 3.58 (s, 2H), 2.92-2.89 (m, 2H), 2.65-2.59 (m, 2H), 2.47-2.43 (m, 2H), 2.06-1.88 (m, 4H), 1.78-1.70 (m, 3H), 1.49-1.44 (m, 2H), 0.95 (t, J=7.36 Hz, 3H).
実施例21:メチル {4-[({3-[2-(3-ブトキシフェノキシ)-4-オキソ-3-(ピリジン-3-イル)-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造法
Figure 2014009165
工程(xxxv)〜(xxxvi):
化合物XXXIII(化合物XXXIIIは、参考例2と同様の方法で、但し工程(xiv)においてフェニルイソシアネートの代わりにピリジン-3-イソシアネートを、工程(xv)においてシクロヘキシルアミンの代わりに3-ブトキシフェノールを各々用いることで合成できる。)及び参考例1で得られた化合物XIIIを用い、実施例20と同様の方法により化合物21を合成できる。
参考例4:2-(4-メチルベンジル)-3-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オンの製造
Figure 2014009165
工程(r4-i):
化合物R4-I(4.67 g)のトルエン(50 mL)溶液にモルホリン(2.0 mL)及びトシル酸一水和塩(0.19 g)を加え、14時間加熱還流を行い、化合物R4-IIを含む反応溶液を得た。放冷後、0℃でフェニルイソシアネート(2.9 mL)を加え、室温で21時間撹拌し、化合物R4-IIIを含む反応溶液を得た。反応溶液に2規定塩酸(9 mL)を加え、室温で22時間撹拌した後、酢酸エチルを加え不溶物をろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、飽和食塩水で洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製後、化合物R4-IV(5.28 g)を得た。
LC/MS : m/z = 353 (MH+)
工程(r4-ii):
化合物R4-IV(0.84 g)のメタノール(8 mL)溶液に8規定アンモニア/メタノール溶液(3 mL)を加えた。反応混合物を加熱還流下4時間撹拌後、減圧濃縮し、化合物R4-V(0.85 g)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.46-7.29 (m, 10H), 7.10 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.53 (brs, 2H), 5.18 (s, 2H), 4.26 (s, 2H), 3.64 (t, J = 5.7, 2H), 2.34 (brs, 2H).
工程(r4-iii):
化合物R4-V(423 mg)のピリジン(3.5 mL)溶液に0℃で、2-(p-トルイル)酢酸(126 mg)及びオキシ塩化リン(98 μL)を加えた。反応混合物を0℃下5分撹拌後、室温で一晩撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製後、化合物R4-VI(205 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)=7.46-7.44 (m, 2H), 7.31-7.27 (m, 7H), 7.16-7.09 (m, 5H), 6.50 (brs, 1H), 5.17 (s, 2H), 4.56-4.52 (m, 1H), 4.42 (dd, J = 18.3, 4.2 Hz, 1H), 3.87 (td, J = 2.6, 18.3 Hz, 1H), 3.57 (s, 2H), 3.31-3.28 (m, 1H), 3.07 (brs, 1H), 2.33 (s, 3H).
LC/MS : m/z = 484 (MH+)
工程(r4-iv):
化合物R4-VI(133 mg)のジクロロエタン(5 mL)溶液にトリメチルシリルクロライド(0.52 mL)及びトリエチルアミン(1.7 mL)を加えた。反応混合物を90℃で撹拌した後、水を加えた。反応溶液を濃縮後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製後、化合物R4-VII(57 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)=7.52-7.31 (m, 8H), 6.96 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 6.92-6.89 (m, 2H), 6.69 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 5.18 (s, 2H), 4.45 (s, 2H), 3.81 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.82 (brs, 2H), 2.29 (s, 3H).
LC/MS : m/z = 466 (MH+)
工程(r4-v):
化合物R4-VII(69 mg)のエタノール(3 mL)溶液にギ酸アンモニウム(284 mg)及び10% Pd-C(64 mg)を加え、過熱還流下6時間撹拌した。セライトを用いてろ過した後、反応溶液を濃縮した。アンモニア水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し化合物R4-VIII(45 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)=7.60-7.35 (m, 3H), 7.00-6.95 (m, 2H), 6.90 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.69 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.80 (t, J = 1.7 Hz, 2H), 3.74 (s, 2H), 3.18 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.75 (tt, J = 5.8, 1.7 Hz, 2H), 2.29 (s, 3H).
LC/MS : m/z = 332 (MH+)
実施例22:メチル {4-[({3-[2-(4-メチルベンジル)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造法
Figure 2014009165
参考例4で得られた化合物R4-VIIIを用い、実施例1の工程(v)〜(vii)又は実施例9と同様の方法により表記化合物22を合成できる。
参考例5:2-(シクロペンチルオキシ)-3-フェニル-5,6,7,8,-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オンの製造
Figure 2014009165
工程(r5-i)
化合物XV(1.46 g)のクロロホルム(6 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(2.3 mL)を加えた。反応混合物を室温で3.5時間撹拌した後、減圧濃縮し化合物R5-I(335 mg)を得た。化合物R5-Iのテトラヒドロフラン(6 mL)溶液に、0℃でトリエチルアミン(4.2 mL) 及びクロロギ酸ベンジル(0.45 mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、減圧濃縮後、水を加えた。反応溶液を濃縮した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製後、化合物R5-II(486 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)=9.52 (brs, 1H), 7.52-7.18 (m, 10H), 5.17 (s, 2H), 4.31 (s, 2H), 3.69 (s, 2H), 2.37 (brs, 2H).
LC/MS : m/z = 332 (MH+)
工程(r5-ii):
化合物R5-II(574 mg)のアセトニトリル/ N,N-ジメチルホルムアミド(3 mL/1 mL)溶液にヨードシクロペンタン(0.23 mL)、炭酸カリウム(420 mg)を加え、110℃で7時間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製後、化合物R5-III(109 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ(ppm)= 7.52-7.31 (m, 8H), 7.14-7.11 (m, 2H), 5.43-5.41 (m, 1H), 5.18(s, 2H), 4.41 (s, 2H), 3.77 (t, J = 5.8, 2H), 2.67 (brs, 2H), 1.81-1.76 (m, 2H), 1.66-1.42 (m, 6H).
LC/MS : m/z = 446 (MH+)
工程(r5-iii):
化合物R5-III(105 mg)をエタノール(2.5 mL)に溶解し、10% Pd/C (50%含水品) (40 mg)を加えた。反応容器内を水素置換し、常温常圧で8時間撹拌した。Pd/Cを濾別した後、濾液を減圧濃縮して化合物R5-IV(70 mg)を得た。化合物R5-IVは精製を行わず、次の反応に用いた。
LC/MS:m/z = 312 (MH+)
実施例23:メチル {4-[({3-[2-(シクロペンチルオキシ)-4-オキソ-3-フェニル-3,5,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(4H)-イル]-3-オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテートの製造法
Figure 2014009165
参考例5で得られた化合物R5-IVを用い、実施例1の工程(v)〜(vii)又は実施例9と同様の方法により表記化合物23を合成できる。
薬理試験
本発明の代表的化合物についてその薬理作用を調べた。

試験例1:
(1)ヒトMGAT2リコンビナントタンパクの調製
文献(American Journal of Physiology, 285, E927-E937, 2003)記載のヒトMGAT2遺伝子を、定法に従って細胞株に導入し、ヒトMGAT2リコンビナントタンパクを調製した。

(2)ヒトMGAT活性測定
2 μLの所定の濃度の供試化合物を含むDMSO溶液を2.0 mLエッペンドルフチューブに添加した。該チューブに1.1 mg/mL BSA、3.1 mM MgCl2、26 μM 14C-パルミトイル-CoA(パーキンエルマー)、12.8 μg/mLヒトMGAT2リコンビナントタンパクを含む28 mMトリス溶液(pH7.4)を196 μL添加し、37℃、5分間保温した。5分後、チューブに2.5 mMモノオレイン2 μLを添加し、更に37℃、5分間保温した。チューブに0.2 mLのイソプロパノール/ヘプタン(4:1)を添加して反応を停止後、更に、0.4 mLのヘプタンを添加してよく混合した。遠心分離後、上層を回収し、150 μLのエタノール/0.1N NaOH/H2O(50:5:45)を添加して混合した。遠心分離後、上層を回収し、500 μLのエコシンチO(EcoscintTM O、National Diagnostics)を添加して振とうした後、液体シンチレーションカウンター(日立アロカメディカル)にて放射活性をMGAT活性として測定した。
DMSO溶液を添加したときのMGAT活性をAとし、供試化合物を添加したときのMGAT活性をBとした場合において、該供試化合物のMGAT活性阻害率(%)を{1-(B/A)}×100(%)と算出した。複数濃度で阻害率を算出し、添加濃度をX、阻害率をYとして近似式:Y=100/(1+exp{-s*[log(X)-log(a)]})から50%阻害濃度aを求めた(ここに、sは変曲点の傾きを表す)。こうして求めた50%阻害濃度aをIC50として表1に記載した。
Figure 2014009165
(3)比較例
また、先行技術文献(前述特許文献1)記載の化合物(特許文献1の実施例番号:147、150、165及び169)について、比較例として、上記試験例1の試験を行った結果を表2に示す。
Figure 2014009165
比較例1〜4の化合物は、本発明の化合物と比較して相対的に弱いヒトMGAT阻害活性を示した。また、これら比較例の化合物は、本発明の化合物の好ましい態様のもの(アンテドラッグ)とは異なり、非アンテドラッグ性化合物であり、例えば、比較例2及び4の化合物は各々、IC50値で2.6μM及び4.6μMのhERG阻害作用を示す。hERG は心筋の再分極を司るカリウムイオンチャネルであり、hERG阻害作用を有する化合物は、全身の血中に曝露する場合、心毒性(QT 延長による不整脈)を引き起こすリスクを高める。一方、本発明の化合物の好ましい態様(本発明のアミド又はエステル化合物)は、アンテドラッグとして、吸収後に生体内で速やかに対応するカルボン酸へと変換される。本発明のアンテドラッグに対応するカルボン酸のhERG阻害作用は弱い、もしくは、ほとんどない。例えば、アンテドラッグである実施例1、15及び12の化合物に各々対応するカルボン酸である、実施例17、18及び19の化合物のhERG阻害作用(IC50値)は各々、>10μM、26.5μM、及び>100μMである。
また、医薬品化合物が生体内に取り込まれた後、代謝を受けることにより化学構造が変化し、反応性の高い中間体、すなわち反応性代謝物が生成し、毒性(肝毒性、アレルギー、組織壊死、変異原性やがん原性等)を発現させることがある。この反応性代謝物による毒性リスクを簡易に評価する試験の一つとして、ダンシル化されたグルタチオン(dGSH)を用いたグルタチオン(GSH)トラッピング試験がある。例えば、dGSHを用いたGSHトラッピング試験において、非アンテドラッグ性化合物である比較例2及び4の化合物は各々、1.83μM及び1.31μMのdGSH共有結合量を示す。このdGSH共有結合量の値が高い化合物ほど、全身に曝露する場合、上記の毒性リスクを高める。
一方、本発明の化合物の好ましい態様は、アンテドラッグとして、吸収後に生体内で速やかに対応するカルボン酸へと変換され、同カルボン酸には、dGSHを用いたGSHトラッピング試験においてdGSH共有結合量はほとんど認められない。例えば、アンテドラッグである実施例1、15及び12の化合物の各々対応するカルボン酸である、実施例17、18及び19の化合物のdGSH共有結合量はどれも検出限界(0.01μM)以下である。
したがって本発明の化合物は、特に、本発明の化合物の好ましい態様は、医薬としての効果と安全性の両面において比較例の化合物より優れている。
試験例2:ヒト血漿中安定性試験
本発明の化合物のアンテドラッグ性の一つの指標として、本発明の化合物のヒト血漿中安定性(ヒト血漿中半減期)を、以下の工程(1)〜(8)のようにして評価した。
(1) 100 μMの濃度に調製した被験化合物の50%メタノール水溶液(2 μL)を試験チューブに添加した。
(2) ヒト血漿を10分間、37℃にて静置した。
(3) (1)の被験化合物溶液に、(2)のヒト血漿(198 μL)を添加し、37℃にて各設定時間(1分, 5分, 30 分)まで静置した。
(4) 各設定時間まで静置した(3)の各サンプル液に、50 ng/mLの濃度に調製した内部標準物質(ベザフィブラート, bezafibrate)のアセトニトリル溶液(600 μL)を添加して反応を停止させた。なお、コントロール(0分)のサンプル液は、(1)の被験化合物溶液に上記内部標準物質のアセトニトリル溶液(600 μL)を添加した後、ヒト血漿(198 μL)を添加した。
(5) (4)の各サンプル液(0分, 1分, 5分, 30 分の4点)を-80℃で30分間静置した後、4500 rpmで10分間の遠心分離を行った。
(6) (5)の各上清(前記の4点)を0.45 μmのフィルターを用いて吸引濾過した。
(7) (6)の各濾液(前記の4点)を重炭酸アンモニウム緩衝液(25 mM, pH 8.5)/メタノール(9:1, v/v)溶液にて20倍に希釈し、各希釈液について、LC/MS/MSを用いて被検化合物とベザフィブラートの定量測定を行った。
(8) (7)で各希釈液(前記の4点)について得られた、内部標準物質(ベザフィブラート)に対する被験化合物のイオン量の比を用いて、コントロール(0分)に対する各設定時間(1分, 5分, 30 分)での被験化合物の各残存率(%)を求め、各残存率とその各設定時間から被験化合物のヒト血漿中半減期(分)を算出した。
例えば、好ましいアンテドラッグ性を有する本発明のエステル化合物は、ヒト血漿中のエステラーゼ等で速やかに対応するカルボン酸へと変換されるため、本試験では30分未満のヒト血漿中半減期を示す(但し本発明のアンテドラッグの機序は、例えば肝代謝酵素などによる寄与もあり、これに限定されることはない)。具体的には、例えば、アンテドラッグである実施例1及び12の化合物のヒト血漿中半減期は各々、1.6分及び5.0分であった。実施例1及び12の化合物は薬剤として投与され、吸収された後、血中において非常に短い時間で、各々対応するカルボン酸(実施例17及び19の化合物)に変換されることが推定される。また、例えば、非アンテドラッグ性化合物である上記比較例2及び4の化合物は、いずれも本試験において30分以上のヒト血漿中半減期を示した。
試験例3:小腸における脂肪吸収阻害作用
本発明の二環性ピリミジン化合物の小腸における脂肪吸収阻害作用は、以下のように確認できる。
マウス(ICR、8−9週齢、オス、日本エスエルシー)を一晩(約24時間)絶食し、被験化合物(例えば30 mg/kg)を5%メチルセルロース(MC)液に懸濁し、投与する(なおMC液は、0.5%等の希釈された濃度のMC液を用いてもよく、5%アラビアゴム液等を代わりに用いてもよい)。10分後、イントラリピッド20%(テルモ)(10 mL/kg)を強制経口投与する(この時点を0分とする)。尾静脈から経時的採血(0, 1, 2, 3, 4 hr)を行い、トリグリセライドE-テストワコー(和光純薬工業)を用いて血漿中トリグリセライド(TG)濃度の推移を測定する。上記の方法により、溶媒投与群での血漿TGの推移と比較することで被験化合物の血漿TGの上昇を抑制する効果が確認できる。
以上の結果から、本発明の化合物はMGAT阻害薬としての作用を有し、MGAT関連疾患の予防剤及び/又は治療剤としての効果が期待される。
本発明の二環性ピリミジン化合物及びその生理的に許容される塩は、MGAT阻害作用を有し、肥満症、メタボリックシンドローム、高脂血症、高中性脂肪血症、高VLDL血症、高脂肪酸血症、糖尿病及び動脈硬化症の予防剤及び/又は治療剤として有用である。

Claims (38)

  1. 式(I)で表される二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩:
    Figure 2014009165

    [式中、
    1は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基又は置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基を表し、
    2は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルキニル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルケニル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよいフェニルカルボニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基又は置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基を表し、
    3は、J1−R3aで表される基又はJ1−Arm1−J2−R3aで表される基を表し、ここで、
    1及びJ2は各々独立して、単結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよい低級アルケニレン、置換されていてもよい低級アルキニレン、置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ、オキシ−置換されていてもよい低級アルキレン又は置換されていてもよい低級アルキレン−オキシ−置換されていてもよい低級アルキレンを表し、
    Arm1は、置換されていてもよい低級シクロアルキル環、置換されていてもよい低級シクロアルケニル環、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいナフチル環、置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環、又は置換されていてもよいヘテロ芳香環を表し、
    3aは、以下の(i)〜(iii)のいずれかで示される基:
    (i)CO2H、
    (ii)C(=O)NR3a13b2
    (ここに、R3a1及びR3a2は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表すか、又はR3a1とR3a2はこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよい)、
    (iii)CO2CR3a33a43a5
    (ここに、R3a3、R3a4及びR3a5は、各々独立して、
    水素原子、C1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、C1-4アルコキシ基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環オキシ基、又はNR3a63a7で置換されていてもよく、R3a6及びR3a7は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表す)、
    3-10シクロアルキル基(該基は、フッ素原子及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1〜2個の置換基で置換されていてもよい)、
    6-10アリール基(該基はハロゲン原子、ニトロ基、又はC1-4アルコキシで置換されていてもよい)、
    5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、又は
    5員〜10員のヘテロアリール基(該基はC1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表すか、あるいは
    3a3とR3a4はこれらが結合する炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環又は5員若しくは6員の飽和ヘテロ環を形成してもよい)
    を表し、
    4は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基又は置換されていてもよい飽和若しくは不飽和のヘテロ環基を表し、
    Lが下記式(1a)、(1b)又は(1c)のいずれかで示される基:
    Figure 2014009165

    [式中、
    5、R6、R7、R8、R9及びR10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、OH又はOR5b(式中、R5bは置換されていてもよいC1-6アルキル基又は置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基を表す)を表す];
    Xは酸素原子、硫黄原子、−N(R11)−又は−C(R12)(R13)−(式中、R11は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表し、あるいは、R2とR11が一緒になって環状アミノを形成してもよく、R12及びR13は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表し、あるいは、R12とR13が一緒になってシクロアルキル環を形成してもよい)を表し、
    mは1又は2の整数を表し、
    nは0又は1の整数を表す]。
  2. 1が下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)、(2e)、(2f)又は(2g)のいずれかで示される基:
    Figure 2014009165

    [式中、
    a2a、Ra2b、Ra2c、Ra2d、Rb2、Ra2f及びRa2gは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルカルボニル基、CO21a、NR1b1c又はC(=O)NR1d1eを表し、かつ、
    a2a、Ra2b、Ra2c、Ra2d、Ra2f及びRa2gは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
    a2nは水素原子、CF3、CN、C1-6アルキル基、C1-6アルキルカルボニル基、CO21a、NR1b1c又はC(=O)NR1d1eを表し、
    1a、R1b、R1c、R1d及びR1eは、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表し、あるいは、R1bとR1c、又はR1dとR1eはこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノ基又はモルホリニル基を形成してもよく、
    d2e及びRe2eは、相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、OH、C1-6アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基又はフェニル基(ここに、当該フェニル基はハロゲン原子、CF3、C1-4アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
    あるいは、Rd2eとRe2eはこれらが結合する一の炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
    あるいは、0〜3の炭素原子を介して隣接する炭素原子上に結合する2つのRd2eが、これらが結合する2つの炭素原子、及び当該炭素原子間の炭素鎖と一緒になって4〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
    2dは酸素原子又は−N(Rc2)−(式中、Rc2は水素原子又はC1-10アルキル基を表す)を表し、
    2gは酸素原子又は硫黄原子を表し、
    2a、n2b、p2c、p2d、n2f及びn2gは0〜4の整数を表し、
    2cは1〜6の整数を表し、
    2dは1〜3の整数を表し、
    2dは0〜3の整数を表し、
    2eは1〜8の整数を表す]
    を表し;
    2が下記式(3a)、(3b)、(3c)、(3d)又は(3e)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165

    [式中、
    a3a、Ra3b、Ra3c、Ra3d及びRb3は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基(該基はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)、C1-6アルキルカルボニル基、CO22a、NR2b2c又はC(=O)NR2d2eを表し、かつ、
    a3a、Ra3b、Ra3c及びRa3dは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
    2a、R2b、R2c、R2d及びR2eは、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表し、あるいは、R2bとR2c、又はR2dとR2eはこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよく、
    3dは酸素原子、硫黄原子又は−N(Rc3)−(式中、Rc3は水素原子又はC1-10アルキル基を表す)を表し、
    3aは0〜6の整数を表し、
    3bは0〜6の整数を表し、
    3cは1〜6の整数を表し、
    3dは1〜3の整数を表し、
    3dは0〜3の整数を表し、
    3eは1〜8の整数を表す];
    3が下記式(4a)又は(4b)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165
    [式中、
    Armはベンゼン環又はヘテロ芳香環を表し、
    a4aは、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-10アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-6アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基、C1-6アルキルカルボニル基、CO23aa、NR3ab3ac、C(=O)NR3ad3ae又はCH=CH−R3af(式中、R3aa、R3ab、R3ac、R3ad及びR3aeは、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表し、あるいは、R3abとR3ac、又はR3adとR3aeはこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよく;R3afはCN、CO2H、CO23f1又はC(=O)NR3f23f3を表し、R3f1、R3f2及びR3f3は、各々独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を表す)を表し、かつ、Ra4aは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
    d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bは、
    相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、OH、フッ素原子、C1-6アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基又はフェニル基(ここに、当該フェニル基はハロゲン原子、CF3、C1-4アルキル基、CO2H、CO2−C1-6アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
    あるいは、Rd4aとRe4a、Rf4aとRg4a、Rh4aとRi4a、Rj4aとRk4a、Rd4bとRe4b、及びRf4bとRg4bはこれらが結合する一の炭素原子とそれぞれ一緒になって3〜8員のシクロアルキル環又は5員若しくは6員の飽和ヘテロ環を形成してもよく、
    あるいは、0〜3の炭素原子を介して隣接する炭素原子上に結合する2つのRd4a、Rf4a、Rh4a、Rj4a、Rd4b又はRf4bが、これらが結合する2つの炭素原子、及び当該炭素原子間の炭素鎖と一緒になって4〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
    b4a及びRb4bは、各々独立して、以下の(i)〜(iii)のいずれかで示される基:
    (i)CO2H、
    (ii)C(=O)NR3b23b3
    (ここに、R3b2及びR3b3は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表すか、又はR3b2とR3b3はこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって4〜8員の環状アミノを形成してもよい)、
    、又は
    (iii)CO2CR3g13g23g3
    (ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
    水素原子、C1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、C1-4アルコキシ基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環オキシ基、又はNR3b83b9で置換されていてもよく、R3b8及びR3b9は、各々独立して、水素原子又はC1-10アルキル基を表す)、
    3-10シクロアルキル基(該基は、フッ素原子及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1〜2個の置換基で置換されていてもよい)、
    6-10アリール基(該基はハロゲン原子、ニトロ基、又はC1-4アルコキシで置換されていてもよい)、
    5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基、又は
    5員〜10員のヘテロアリール基(該基はC1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
    あるいは、R3g1とR3g2はこれらが結合する炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環又は5員若しくは6員の飽和ヘテロ環を形成してもよい)
    を表し、
    4a、n4a、p4a及びq4a、並びに、m4b及びn4bは、各々独立して、0〜5の整数を表し、
    4a、s4a及びs4bは、各々独立して、0又は1を表す
    (ただし、r4aが1の場合、m4aは1〜5の整数を表し;s4bが1の場合、m4bは1〜5の整数を表し;s4aが1かつn4aが0の場合、Rb4aは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表し;s4bが1かつn4bが0の場合、Rb4bは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表す)]、
    4は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級シクロアルキル基を表す、
    請求項1に記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  3. 1が下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)又は(2e)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165
    [式中、
    a2a、Ra2b、Ra2c、Ra2d及びRb2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基を表し、
    かつ、Ra2a、Ra2b、Ra2c及びRa2dは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
    d2e及びRe2eは、相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基又はフェニル基(ここに、当該フェニル基はハロゲン原子、CF3、C1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、
    あるいは、Rd2eとRe2eはこれらが結合する一の炭素原子と一緒になって3〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
    あるいは、0〜3の炭素原子を介して隣接する炭素原子上に結合する2つのRd2eが、これらが結合する2つの炭素原子、及び当該炭素原子間の炭素鎖と一緒になって4〜8員のシクロアルキル環を形成してもよく、
    2dは酸素原子又は−N(Rc2)−(式中、Rc2は水素原子又はC1-6アルキル基を表す)を表し、
    2a、n2b、p2c及びp2dは0〜4の整数を表し、
    2cは1〜6の整数を表し、
    2dは1〜3の整数を表し、
    2dは0〜3の整数を表し、
    2eは1〜6の整数を表す];
    2が下記式(3a)又は(3c)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165
    [式中、
    a3a及びRa3cは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基(該基はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表し、かつ、
    a3a及びRa3cは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
    3aは0〜4の整数を表し、
    3cは1〜6の整数を表す];
    3が下記式(4a)又は(4b)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165
    [式中、
    Armはベンゼン環又はピリジン環を表し、
    a4aは、水素原子、ハロゲン原子、CF3、CN、OH、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基を表し、かつ、
    a4aは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
    d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bは、
    相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子、C1-6アルキル基を表し、
    あるいは、Rd4aとRe4a、Rf4aとRg4a、Rh4aとRi4a、Rj4aとRk4a、Rd4bとRe4b、及びRf4bとRg4bはこれらがそれぞれ結合する一の炭素原子とそれぞれ一緒になって3員〜6員のシクロアルキル環を形成してもよく、
    b4a及びRb4bは、各々独立して、以下の(i)、(ii)又は(iii)のいずれかで示される基:
    (i)CO2H、
    (ii)C(=O)NR3b23b3
    (ここに、R3b2及びR3b3は、各々独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を表すか、又はR3b2とR3b3はこれらがそれぞれ結合するNと一緒になって5員〜7員の環状アミノを形成してもよい)、
    (iii)CO2CR3g13g23g3
    (ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
    水素原子又はC1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基又はNR3b83b9で置換されていてもよく、R3b8及びR3b9は、各々独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を表す)を表す)
    を表し、
    4a、n4a、p4a及びq4a、並びに、m4b及びn4bは、各々独立して、0〜5の整数を表し、かつ、m4b+n4bは1以上の整数であり、
    4a、s4a及びs4bは、各々独立して、0又は1を表す
    (ただし、r4aが1の場合、m4aは2〜5の整数を表し;s4bが1の場合、m4bは2〜5の整数を表し;s4aが1かつn4aが0の場合、Rb4aは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表し;s4bが1かつn4bが0の場合、Rb4bは上記(ii)又は(iii)のいずれかで示される基を表す)];
    4は、水素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はフッ素原子で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基を表し、
    Xが酸素原子、硫黄原子、−N(R11)−又は−C(R12)(R13)−(式中、R11は水素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を表し、R12及びR13は、各々独立して、水素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を表す)を表す、
    請求項1又は2のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  4. mは1又は2であり、nは1である、請求項1〜3のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  5. m及びnがともに1である、請求項1〜4のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  6. Lが式(1a)又は(1b):
    Figure 2014009165
    [式中、R5、R6、R7及びR8は請求項1に定義されるとおりである]
    で示される基である、請求項1〜5のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  7. Lが式(1b):
    Figure 2014009165
    [式中、R5、R6、R7及びR8は請求項1に定義されるとおりである]
    で示される基である、請求項1〜6のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  8. 3が式(4a):
    Figure 2014009165
    [式中、
    Armはベンゼン環であり、
    4a、n4a、p4a及びq4aは、各々独立して、0〜3の整数を表し(但し、m4a+n4a+p4a+q4aは0〜10の整数であり;r4aが1の場合、m4aは2又は3の整数を表し)、
    他の各記号は請求項3に定義されるとおりである]
    で示される基である、請求項1〜7のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  9. a4aが水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基又はC1-6アルコキシ基であり、
    b4a
    (i)CO2H、又は
    (iii)CO2CR3g13g23g3
    (ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
    水素原子、又は、
    1-4アルキル基(該基はOH、C1-4アルコキシ基、5員若しくは6員の飽和ヘテロ環基又はNR3b83b9で置換されていてもよく、R3b8及びR3b9は、各々独立して、水素原子又はC1-4アルキル基を表す)
    を表す)であり、
    d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4aは、
    相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子又はC1-4アルキル基を表し、
    4aは1又は2であり、
    4aは1〜3の整数であり、
    4a、q4a、r4a及びs4aは、各々独立して、0又は1である
    (ただし、r4aが1の場合、m4aは2である)、
    請求項8記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  10. b4a
    (iii)CO2CR3g13g23g3
    (ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、請求項9に定義されるとおりである)で表される、請求項8または9のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  11. b4a
    (iii)CO2CR3g13g23g3
    (ここに、R3g1、R3g2及びR3g3は、各々独立して、
    水素原子、又は、C1-4アルキル基(該基はOH、又はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい)を表す)
    で表される、請求項8または9のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  12. b4aがCO2A(ここに、RAは、水素原子、又は、C1-4アルキル基を表す)で表される、請求項8または9のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  13. a4aが水素原子又はハロゲン原子である、請求項8〜12のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  14. 4aが0である、請求項8〜13のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  15. 4aが1又は2であり、p4a及びq4aがともに0である、請求項8〜14のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  16. Arm上の二つの側鎖の結合位置がメタ位又はパラ位である、請求項8〜15のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  17. Arm上の二つの側鎖の結合位置がパラ位である、請求項8〜16のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  18. 1が下記式(2a)又は(2b):
    Figure 2014009165
    [式中、
    a2a及びRa2bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基であり、
    2a及びn2bは0である]
    で示される基である、請求項2〜17のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  19. a2a及びRa2bが、各々独立して、水素原子又はハロゲン原子である、請求項18記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  20. 1が下記式(2c):
    Figure 2014009165
    [式中、
    a2cは水素原子又はフッ素原子(該基は化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよい)であり、
    2cは0であり、
    2cは1〜4の整数である]
    で示される基である、請求項2〜17のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  21. 1が下記式(2d):
    Figure 2014009165
    [式中、
    a2dは水素原子であり、
    2dは酸素原子であり、
    2dは1であり、
    2dは2又は3であり、
    2dは0又は1である]
    で示される、請求項2〜17のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  22. 2が下記式(3c):
    Figure 2014009165
    [式中、各記号は請求項2に定義されるとおりである]
    で示される基である、請求項2〜21のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  23. a3cは水素原子であり、n3cは1〜5の整数である、請求項22記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  24. 3cが2〜4である、請求項23記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  25. 3cが3又は4である、請求項24記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  26. 2が下記式(3a):
    Figure 2014009165
    [式中、Ra3aは水素原子、又はC1-6アルコキシ基であり、n3aは0である]で示され、
    Xが酸素原子である、請求項2〜21のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  27. Xが硫黄原子又は−N(R11)−(ここに、R11は水素原子又はC1-4アルキル基を表す)である、請求項1〜25のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  28. Xが−NH−である、請求項27記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  29. Xが硫黄原子である、請求項27記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  30. 5、R6、R7、R8、R9及びR10が、各々独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基である、請求項1〜29のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  31. 5、R6、R7、R8、R9及びR10がいずれも水素原子である、請求項30記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  32. 4が水素原子又はフッ素原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基である、請求項1〜31のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  33. 4が水素原子である、請求項32記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  34. 1が下記式(2a)、(2b)、(2c)又は(2d)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165
    [式中、
    a2a、Ra2b、Ra2c及びRa2dは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基を表し、
    かつ、Ra2a、Ra2b、Ra2c及びRa2dは化学的に許容される限り、任意の位置にて複数個置換してもよく、
    2dは酸素原子を表し、
    2a、n2b、p2c及びp2dは0または1を表し、
    2cは1〜4の整数を表し、
    2dは2または3であり、
    2dは0または1を表す];
    2が下記式(3a)又は(3c)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165
    [式中、
    a3a及びRa3cは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、CF3、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシ基を表し、
    3aは0であり、
    3cが3又は4である];
    3が下記式(4a)又は(4b)のいずれかで示される基を表し:
    Figure 2014009165
    [式中、
    Armはベンゼン環を表し、かつ、Arm上の二つの側鎖の結合位置がメタ位又はパラ位であり
    a4aは、水素原子またはハロゲン原子であり、
    d4a、Re4a、Rf4a、Rg4a、Rh4a、Ri4a、Rj4a及びRk4a、並びに、Rd4b、Re4b、Rf4b及びRg4bは、相互に独立して、かつ、各基が複数ある場合には各々独立して、水素原子又はC1-4アルキル基を表し、
    b4a及びRb4bは、各々独立して、CO2A(ここに、RAは、水素原子又はC1-4アルキル基を表す)を表し
    4aは1又は2であり、
    4aは1又は2であり、
    4b及びn4bは、各々独立して、1〜4の整数を表し、かつ、m4b+n4bは2〜5の整数であり、
    4aおよびq4aは0であり、
    4aは0であり、
    4aは0又は1であり、
    4bは0又は1であり
    (ただし、s4bが1の場合、m4bは2〜4の整数を表す);
    4は水素原子であり、
    Lは下記式(1a)、(1b)又は(1c)のいずれかで示される基:
    Figure 2014009165
    [式中、
    5、R6、R7、R8、R9及びR10は、各々独立して、水素原子を表す]
    を表し;
    Xは酸素原子、硫黄原子または−NH−を表し、
    mは1または2であり、
    nが1である、
    請求項1〜3のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩。
  35. 下記群から選択される、請求項1に記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩:
    メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({2−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−2−オキソエチル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({4−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−4−オキソブチル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    4−ニトロベンジル {4−[1−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテート、
    メチル 6−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)ヘキサノエート、
    メチル [3−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)プロポキシ]アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェノキシ}アセテート、
    エチル {4−[2−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルアミノ)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−3−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−4−オキソ−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(3−ブトキシフェノキシ)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−(ピリジン−3−イル)−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[1−({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)エチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(シクロヘキシルスルファニル)−4−オキソ−3−フェニル−3,4,5,6,8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピリミド[4,5−d]アゼピン−7−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[([3−[2−(3−ブトキシフェノキシ)−4−オキソ−3−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル]アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(3−ブトキシフェノキシ)−4−オキソ−3−(ピリジン−3−イル)−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、
    メチル {4−[({3−[2−(4−メチルベンジル)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート、及び
    メチル {4−[({3−[2−(シクロペンチルオキシ)−4−オキソ−3−フェニル−3,5,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(4H)−イル]−3−オキソプロピル}アミノ)メチル]フェニル}アセテート。
  36. 請求項1〜35のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、医薬組成物。
  37. 請求項1〜35のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩を有効成分とする、MGAT関連疾患の予防剤及び/又は治療剤。
  38. 請求項1〜35のいずれか記載の二環性ピリミジン化合物又はその生理的に許容される塩を有効成分とする、肥満症、メタボリックシンドローム、高脂血症、高中性脂肪血症、高VLDL血症、高脂肪酸血症、糖尿病又は動脈硬化症の予防剤及び/又は治療剤。
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