JP2013210529A - 電気泳動表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示ムラや表示不良が発生しないような電気泳動表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも一方が透明である対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気泳動体を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所定の情報を表示する、電気泳動表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、前記一方の基板の前記隔壁の頂面に他方の基板を接着する他方基板接着工程と、を備え、前記他方基板接着工程において、硬いローラーが前記他方の基板の上方から押し当てられて、余分な表示媒体が押し出されながら当該他方の基板が接着されることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている電気泳動表示装置に関する。
電気泳動表示装置は、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置では、しかし、粒子の沈降や偏在に起因して、表示の不良、特にコントラストの低下が生じることがある。この現象を防止するべく、上下の電極基板間に隔壁を形成して、電気泳動する粒子の泳動空間、すなわち移動空間を微小な空間に分割することが採用されている。この微小な空間は、セルあるいは画素と呼ばれている。各セルの中に、電気泳動体を含むインキ(表示媒体)が封入されている。例えば特許文献1(特開2005−202245号公報)には、そのようなタイプの電気泳動表示装置の従来例が開示されている。
また、本件出願人による特許文献2(特開2012−013790号公報)には、セルを区画する隔壁上にのみ接着剤を塗工し、隔壁と基板との接着を確実にする方法が開示されている。
特開2005−202245号公報 特開2012−013790号公報
本件発明者は、隔壁と基板との接着状況について鋭意研究を重ねるうち、以下のような知見を得るに至った。
まず、隔壁と基板との接着が不十分である場合には、外部から局所的な圧力が加えられた時に表示媒体がセル間を移動してしまって、いわゆる表示ムラ(圧力痕)が発生してしまう。従って、隔壁と基板との接着については、所望の程度以上になされる必要がある。
これに関連して、本件発明者は、セル内に余分な量の表示媒体が充填されてしまった場合、当該表示媒体を押し出してセル内の表示媒体を適正量にしてから接着(封止)することが重要であることを知見した。セル内に余分な量の表示媒体が残存していると、隔壁と基板との接着が不十分になり易いためである。
しかし一方で、あるセル内の表示媒体を押し出しすぎて、セル内の表示媒体の量に不均一が生じても、表示ムラが発生してしまう。すなわち、セル内の表示媒体を押し出してセル内の表示媒体を適正量に均一にすることが重要である。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、表示ムラや表示不良が発生しないような電気泳動表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明は、少なくとも一方が透明である対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気泳動体を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所定の情報を表示する、電気泳動表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、前記一方の基板の前記隔壁の頂面に他方の基板を接着する他方基板接着工程と、を備え、前記他方基板接着工程において、ショアD80度以上の硬度のローラーが前記他方の基板の上方から押し当てられて当該他方の基板が接着されることを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法である。
本発明によれば、ショアD80度以上の硬度のローラーが他方の基板の上方から押し当てられることにより、セル内の表示媒体がセル内の容積に一致した均一な量となるように押し出される。従って、セル内の表示媒体が適正量に均一になるため、表示ムラの発生が防止される。
なお、本明細書におけるショアDの測定は、JIS K 6253デュロメータ法が用いられた。
ローラーの硬さは、硬ければ硬い方が、ラミネート圧力が分散されて、ローラの圧力で表示媒体を押し出し過ぎることを防止できて好ましい。具体的には、前記他方基板接着工程では、ショアD100度以上の硬度のローラーが用いられることが好ましい。
本発明によれば、硬いローラーが他方の基板の上方から押し当てられることにより、セル内の表示媒体が均一な量となるように押し出される。従って、セル内の表示媒体が適正量に均一になるため、表示ムラの発生が防止される。
図1は、本発明の一実施の形態による電気泳動表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 図2は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。 図3は、接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。 図4は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。 図5は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。 図6は、他方基板接着工程の一例を概略的に示す図である。
図1は、本発明の一実施の形態による電気泳動表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。図2は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図2に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11(バックプレーン基材(BP))の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、所定のパターンの隔壁12が形成される。隔壁12は、後述する複数のセルの下面と側面とを規定する部材である。隔壁の厚みは、5〜50μm、好ましくは8〜30μmである。セルのサイズは、表示パネルの大きさにもよるが、0.05〜1mmピッチ、好ましくは0.1〜0.5mmピッチである。
次に、隔壁12上に接着層が形成される(接着層形成工程)。図3は、接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。図3に示す接着層形成工程では、まず、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる転写フィルム基材21にヒートシール剤22(以下、「接着層」とも言う。)が塗工されることによって、転写フィルム20が作成される。ヒートシール剤22は、1〜100μmの厚みで塗工される。好ましくは、1〜50μmの厚みで塗工され、特に好ましくは、1〜10μmの厚みで塗工される。ヒートシール剤22は、後述するように、熱可塑性樹脂によって構成されている。
そして、そのような転写フィルム20のヒートシール剤側の面が、隔壁12上に載せられ、転写フィルム20の自重のみがかかる状態で、あるいは、さらに所定の押圧力を受けながら、その軟化温度を超える温度にまで加熱される(加熱貼合:熱転写)。その後、転写フィルム20を剥離すると、ヒートシール剤22が隔壁12上に熱転写された状態で残る。
本実施の形態においては、隔壁12の頂面の全面にヒートシール剤22が熱転写される。熱転写時の押圧力としては、例えば1kPa程度が好ましい。押圧力が小さいと、転写フィルムからのヒートシール剤の転写が不十分である。一方、押圧力が大き過ぎると、ヒートシール剤が潰れてセル内に入り込んでしまったり、隔壁パターン以外のヒートシール剤をも転写されてしまう可能性がある。また、熱転写時の加熱温度は、120℃程度が好ましい。
図1に戻って、接着層(ヒートシール剤)22が形成された後に、隔壁12または隔壁12及び接着層22で区画された各領域に、表示媒体としてのインキ13が配置される(表示媒体配置工程)。図4は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートからインキ13が滴下され、(2)中央スキージ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフによって面内均一となるようにインキ13が塗工され、(3)更に両端スキージ33a、33bあるいはドクターブレード、ドクターナイフによって、はみ出た余剰インキが掻き取られ、(4)最後にワイパ34によって、一辺側に集まった余剰インキが拭き取られる。
図1に戻って、表示媒体配置工程の後で、導電性ペースト塗布工程が実施される。図5は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。導電性ペースト14は、例えば銀ペーストのような金属ペーストであり、例えばディスペンサ41あるいはインクジェット、タンポ印刷、パット印刷、スタッピング印刷によって所定位置に塗布される。導電性ペースト14は、図5に示すように、他方の基板16(フロントプレーン基材(FP))に電圧をかけるための配線として機能する。一方の基板11の電極パターンと他方の基板16の電極パターンとの間に所定の電界(電圧)が与えられる際、表示媒体であるインキ13中の電気泳動粒子が駆動され、文字パターン等の所定の情報が表示される。その後、電界が与えられなくなっても、新たな電界が両基板間に与えられるまで、当該情報表示状態が維持される。
その後、隔壁12上の接着層22上に、一方の基板11に対して対向する他方の基板16が接着される(他方基板接着工程)。これにより、複数のセルの各上面が規定されて、表示媒体(インキ13)が各セル内に封止される。
他方基板接着工程は、図6に示すように、接着層として転写されたヒートシール剤22を加熱させて接着力を得るようになっている。具体的には、ラミネータ91によって所定の熱圧着圧力、すなわちラミネート圧力を付与しながら、ヒートシール剤22を周辺からその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることによって、隔壁12と他方の基板16とを接着する。
ここで、本実施の形態においては、ラミネータ91として硬いローラーが他方の基板16の上方から押し当てられて、余分な表示媒体が押し出されながら他方の基板16が隔壁12の頂面上に接着される。硬いローラーとは、例えば、ショアD80度以上の硬度のローラーである。このように硬いローラーがラミネータ91として用いられることにより、各セル内の表示媒体(インキ13)が当該セル内の容積に一致した均一な量となるように押し出される。
なお、ラミネータ91においては、上方のローラーのみならず、下方のローラーもショアD80度以上であるか、あるいは、下方側がステージで構成されることが好ましい。後者の場合、ラミネート圧力が分散されるため、上方のローラーの圧力で表示媒体を押し出し過ぎることを防ぐことができる。
更に、本実施の形態では、ラミネータ91による接着の後で、さらに両基板11、16の四辺(周辺部)を熱圧着する四辺熱圧着工程が実施される。具体的には、両基板11、16の四辺(周辺部)の下方にホットプレート92を敷いておいて、両基板11、16の四辺部を内側から外側に金属片93でラミネート圧を加えることで実施される。
その後、図1に示すように、ギロチン、上刃スライド装置、レーザカット装置、レーザーカッター等の断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、さらにその後、外周封止処理が施されて、所望の電気泳動表示装置の製造が完了する。
以上のように、本実施の形態によれば、ヒートシール剤22を接着層として用いることにより、簡便なプロセスでありながらセル形成のための隔壁12と他方の基板16との接着を好適に実施できる。また、ヒートシール剤22を熱転写する際に転写フィルム20を用いることにより、隔壁12上への高精度のアライメントが不要である一方、隔壁12頂面のみに確実にヒートシール剤22を熱転写できる。
また、接着層として熱転写されたヒートシール剤22は、熱可塑性材料からなる場合においては、常温においてはタック(ねばつき)が無いため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック(ねばつき)が無いことによって、その後の表示媒体配置工程が容易である。具体的には、スキージあるいはドクターブレード、ドクターナイフ等を用いて表示媒体を配置しても、表示媒体(インキ13)がヒートシール剤22と接着してしまうことがない。
そして、本実施の形態によれば、他方基板接着工程(図6)において、ラミネータ91として硬いローラーが他方の基板16の上方から押し当てられることにより、各セル内の表示媒体(インキ13)が当該セル内の容積に一致した均一な量となるように押し出される。従って、各セル内の表示媒体が適正量に均一になるため、結果的に表示ムラの発生が防止される。
次に、本発明の製造対象としての電気泳動表示装置の各部材の材料ないし特性等について、さらに詳しく補足する。
一方の基板11としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)、セラミックス等の表面に金属等の導電性材料によって電極が形成されたものが用いられ得る。あるいは、金属板や、光透過性の基材が用いられてもよい。不透明な基材としては、電極面とは異なるもう一方の面を粗面下した不透明なガラス基材、電極面とは異なるもう一方の面に金属膜を蒸着した不透明な基材、染料や顔料を練り込んだ不透明樹脂基材、等が用いられ得る。
一方の基板11の厚みは、10μm〜2mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、2mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。
破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜1000μm程度である。
一方の基板11の表面には、メッキ処理による酸化防止処理が施されてもよい。また、一方の基板11の裏面(外側)には、バリア層が設けられてもよい。バリア層の機能は、インキが水分を吸着することによる表示劣化を防止することである。バリア層は、上側基板は透明、下側基板は透明でも不透明でも良く、無機膜を蒸着することで得られる。あるいは、予めバリア層が形成されたフィルムが貼り合わせられてもよい。一方の基板11の電極パターンの形成は、フォトリソ法、レーザ描画法、インクジェット法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、等によって行われ得る。一方の基板11として、TFT基板が用いられてもよい。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、前述のように、5〜50μmの厚みに形成されることが好適である。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、100μm以上では、パネルの厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10〜50μmの範囲の厚みが好適である。
隔壁12のパターン形状は、円、格子、多角形など、基本的に任意である。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、メッシュ加工の構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。
ヒートシール剤22としては、熱可塑性材料を用いたものが好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料である。熱可塑性材料からなるヒートシール剤を接着層として用いた場合には、転写フィルム基材上の固化しているヒートシール剤をその軟化温度を超える温度にまで加熱することにより軟化させて、隔壁頂面のみに確実にヒートシール剤を熱転写できる。また、熱転写後のヒートシール剤は常温まで冷却して再び固化することにより、タック(ねばつき)が無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック(ねばつき)が無いことによって、セル内に充填された表示媒体がヒートシール剤と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁頂面のヒートシール剤をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック(ねばつき)を有するようになるため、他方の基板が確実に接着される。他方の基板の接着後のヒートシール剤は、再び常温においてはタック(ねばつき)が無いため、やはり表示媒体がヒートシール剤と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12とヒートシール剤22との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、ヒートシール剤22の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
他方の基板16としては、PE、PET、PES、PEN等の透明フィルムに、ITO、ZnO等の透明電極を付したものが、典型的に用いられ得る。透明電極は、塗工法や蒸着法等によって形成され得る。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜2mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、2mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜500μm程度ある。もっとも、本発明における他方の基板16の柔軟性ないし厚みは、他方基板接着工程においてラミネータ91としてのローラーの硬さが隔壁12の側に伝達される(影響を及ぼす)程度である必要がある。そのような場合に、硬いローラーがスキージのように作用して、他方の基板16がセル内に波打つように入り込むことなく均一に表示媒体(インキ13)を押し出すことができる。
他方の基板16には、更なる機能層が付加され得る。例えば、他方の基板16の表面に、バリアフィルムが貼付され得る。予め透明無機膜のバリア層が蒸着等で形成された透明フィルムが他方の基板16として採用されても、これと同様の機能を発揮できる。あるいは、他方の基板16の表面に、紫外線カットフィルムが貼付され得る。他方の基板16の表面に他の紫外線カット処理が施されても、これと同様の機能を発揮できる。その他の表面コート層として、AG層(防眩層)、HC層(傷防止層)、AR層(反射防止層)などが付加され得る。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
外周封止剤は、紫外線硬化樹脂の他に、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、ヒートシール樹脂等によっても構成可能である。それらは、ディスペンサによって、あるいは、各種の印刷法によって、あるいは、熱圧着によって、両方の基板11,16の周辺に適用される。
次に、実際に行われた実施例と比較例について説明する。
<実施例1>
一方の基板11として、150mm×150mm×厚さ0.7mmの無アルカリガラス(日本電気硝子製OA−10G)の一方の面にCu電極である電極がパターン状に形成されたものが用いられた。Cu電極のパターン形成は、一般的なエッチング法によって形成された。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を30μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm)し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、200℃、60分間の条件で焼成することで、頂面線幅10μm、セルピッチ600μm、開口率90%の格子状パターンの隔壁12が形成された。
そして、転写フィルム基材21として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人・デュポン社製)が用いられ、これにヒートシール剤22(東洋紡製バイロンUR1400)が厚さ10μmでダイコータにて塗布され、乾燥された。これにより、10μmの接着層22を有するロール状の転写フィルム20が作製された。
そして、隔壁12の上面に転写フィルム20が載せられた状態で、1kPa程度の押圧力をさらに付与しつつ、ヒートシール剤22の周辺がその軟化温度を超える温度、例えば120℃程度にまで加温され、その結果、厚さ5μmのヒートシール剤22が隔壁12の頂面の全面に熱転写された。この場合の熱転写率は、5μm/10μm=50%ということになる。
続いて、表示媒体として、以下の成分を有するインキ13が用いられ、ディスペンサ31から滴下されて、中央スキージ32(ニューロング製のスキージ1:ウレタン樹脂製)にてスキージ処理されて、各セル内に充填された。基板幅方向にはみ出した余剰インキは、別の両端スキージ33a、33b(ニューロング製のスキージ2:ウレタン樹脂製)にて掻き取られ、さらにロールワイパ34にて拭き取られた。
<インキ成分>
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
続いて、隔壁パターン外周の一部(2mm×2mmの正方形領域)に、銀ペースト(藤倉化成製)がディスペンサ41によって点塗布された。
次いで、他方の基板16として、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人・デュポン社製)の一方の面の全面に透明電極として厚さ0.2μmの酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜が設けられた基板が用意された。透明電極は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に他方の基板16を配置し、重ね合わせて、ラミネータ91によって一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された(図6参照)。ラミネータ91としては、ショアD硬度が80度であるエボナイト製ゴムローラーが用いられた。熱圧着時の温度は、120℃であった。また、熱圧着圧力は、0.1MPaであった。熱圧着圧力は、0.01〜0.7MPaが好ましく、特には0.1〜0.4MPaが好ましい。
その後、所定のサイズに断裁され、両方の基板11,16の周辺にディスペンサ(不図示)を用いて紫外線硬化樹脂(イー・エッチ・シー(株)製:LCB−610)を塗工して封止し、紫外線を露光(露光量700mJ/cm)して硬化させた(外周封止処理)。以上により表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて、略水平状態にセットして、表示のコントラストを評価したが、表示面内均一で極めて良好であった。顕微鏡で他方の基板(フロントプレーン基材)側から画素を観察した結果、一方の基板(バックプレーン基材)側は見えなかった。インキの充填量が十分であり、遮蔽性が高いため、コントラストが良好であった。
<実施例2>
前記実施例1に対して、ラミネータ91として、ショアD硬度が80度であるエボナイト製ゴムローラーの代わりに、ショアD硬度が100度である金属製ゴムローラーが用いられた。その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
以上のようにして得られた表示パネルについて、略水平状態にセットして、表示のコントラストを評価したが、表示面内均一で極めて良好であった。顕微鏡で他方の基板(フロントプレーン基材)側から画素を観察した結果、一方の基板(バックプレーン基材)側は見えなかった。インキの充填量が十分であり、遮蔽性が高いため、コントラストが良好であった。
<比較例>
前記実施例1に対して、ラミネータ91として、ショアD硬度が80度であるエボナイト製ゴムローラーの代わりに、ショアD硬度が60度であるウレタン製ゴムローラーが用いられた。その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
以上のようにして得られた表示パネルについて、略水平状態にセットして、表示のコントラストを評価したが、実施例1及び実施例2の表示パネルよりも劣っていた。顕微鏡で他方の基板(フロントプレーン基材)側から画素を観察した結果、一方の基板(バックプレーン基材)側が透けて見えていた。インキの充填量が少なく、十分なコントラストが得られなかった。
11 一方の基板(バックプレーン基材)
12 隔壁
13 インキ(表示媒体)
16 他方の基板(フロントプレーン基材)
20 転写フィルム
21 転写フィルム基材
22 ヒートシール剤(接着層)
31 ディスペンサ
32 中央スキージ(スキージ1)
33a、33b 両端スキージ(スキージ2)
34 ロールワイパ
41 ディスペンサ
51 断裁装置
91 ラミネータ
92 ホットプレート
93 金属片

Claims (2)

  1. 少なくとも一方が透明である対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気泳動体を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所定の情報を表示する、電気泳動表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、
    前記一方の基板の前記隔壁の頂面に他方の基板を接着する他方基板接着工程と、
    を備え、
    前記他方基板接着工程において、ショアD80度以上の硬度のローラーが前記他方の基板の上方から押し当てられて当該他方の基板が接着される
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
  2. 前記他方基板接着工程では、ショアD100度以上の硬度のローラーが用いられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
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