JP2013193496A - 車両用シート高さ調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】実用性の高い車両用シート高さ調整装置を提供する。
【解決手段】シート12の高さを調整する調整装置10において、一端部がサイドフレーム52に揺動可能に連結されるリアリンク40と、サイドフレームに回転可能に取り付けられるピニオンギア84と、ピニオンギアに噛合するセクタギア86と、リアリンクとセクタギアとを固定的に連結するとともに、所定荷重が入力された場合にリアリンクとセクタギアとの相対移動を許容する連結ピン88と、リアリンクとセクタギアとの相対移動に対して荷重を発生させるカシメピン110とを備えるように構成する。この構成によれば、ある程度の大きさの荷重がシートに加えられた場合に、連結ピンがせん断し、リアリンクとセクタギアとが相対的に移動する。これにより、シートが斜め下方に移動し、カシメピンによって、シートの移動に対して荷重が発生させられることで、衝突荷重が吸収される。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用シートのフロアに対する高さを調整する車両用シート高さ調整装置に関するものである。
車両用シートのシートクッションの骨格をなすクッションフレームの多くは、車両の前後方向に延びるように配設された1対のサイドフレームを有しており、車両用シート高さ調整装置(以下、「高さ調整装置」と略す場合がある)は、1対のサイドフレームの一方とフロアとの間の距離を調整する構造とされている。詳しくは、高さ調整装置は、1対のサイドフレームの一方に一端部が揺動可能に連結されるリンクと、その一方のサイドフレームに回転可能に取り付けられるピニオンギアと、リンクと一体的に形成され、ピニオンギアに噛合するセクタギアとを有し、ピニオンギアの回転により、リンクを揺動させることで、サイドフレームとフロアとの間の距離が調整される。
高さ調整装置が取り付けられた車両用シートでは、後突等の車両衝突時に車両用シートに乗員の慣性による荷重が加えられると、上記サイドフレームは変形する場合があり、この変形によって、後突等の衝突により生じる荷重を吸収することが可能となっている。このことに鑑みて、下記特許文献に記載の高さ調整装置では、サイドフレームに変形し易い部分が形成されており、サイドフレームの変形により、衝突荷重を吸収するように構成されている。
特開2011−218880号公報
上記特許文献に記載された高さ調整装置では、ある程度好適に、衝突荷重を吸収することが可能とされている。しかしながら、上記特許文献に記載された高さ調整装置には、実用性を改善する余地が多分に残されており、種々の改善を施すことで高さ調整装置の実用性を向上させることが可能となる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い高さ調整装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の車両用シート高さ調整装置は、車両用シートのフロアに対する高さを調整する車両用シート高さ調整装置であって、一端部が前記車両用シートのシートクッションの骨格をなすクッションフレームに揺動可能に連結されるとともに、他端部がフロアに対して揺動可能に設けられるリンクと、前記クッションフレームに回転可能に取り付けられるピニオンギアと、前記ピニオンギアに噛合するセクタギアと、前記リンクと前記セクタギアとを固定的に連結するとともに、所定荷重が入力された場合に前記リンクと前記セクタギアとの相対移動を許容する連結機構と、前記リンクと前記セクタギアとの相対移動に対して荷重を発生させる荷重発生機構とを備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の車両用シート高さ調整装置は、請求項1に記載の車両用シート高さ調整装置において、前記連結機構が、前記リンクに形成されたリンク側貫通穴と前記セクタギアに形成されたギア側貫通穴とに挿通される第1挿通ピンを有し、前記第1挿通ピンと前記リンク側貫通穴と前記ギア側貫通穴との少なくとも1つが、前記所定荷重が入力された場合に変形することで、前記リンクと前記セクタギアとの相対移動を許容することを特徴とする。
また、請求項3に記載の車両用シート高さ調整装置は、請求項1または請求項2に記載の車両用シート高さ調整装置において、前記荷重発生機構が、前記リンクと前記セクタギアとの少なくとも一方に形成された長穴に挿通され、前記リンクと前記セクタギアとが相対移動する際に前記長穴の内部を移動する第2挿通ピンを有し、前記第2挿通ピンの前記長穴内の移動を抑制する力を発生させることで、前記リンクと前記セクタギアとの相対移動に対して荷重を発生させることを特徴とする。
請求項1に記載の高さ調整装置では、連結機構によって、車両用シートに所定の荷重が入力された場合に、リンクとセクタギアとが相対移動するように構成されている。これにより、ある程度の大きさの荷重が車両用シートに加えられた場合に、リンクとセクタギアとが相対的に移動し、車両用シートがリンクによって斜め下方に移動する。そして、荷重発生機構によって、リンクとセクタギアとの相対移動、つまり、車両用シートの斜め下方への移動に対して荷重が発生させられる。これにより、衝突荷重を好適に吸収することが可能となる。
請求項2に記載の高さ調整装置では、連結機構が、リンク側貫通穴とギア側貫通穴とに挿通される第1挿通ピンを有し、所定荷重が入力された場合に、第1挿通ピンとリンク側貫通穴とギア側貫通穴との少なくとも1つが変形するように構成されている。これにより、比較的簡易な構造の連結機構によって、所定荷重が入力された場合のリンクとセクタギアとの相対移動を許容することが可能となる。
請求項3に記載の高さ調整装置では、荷重発生機構が、リンクとセクタギアとの少なくとも一方に形成された長穴に挿通された第2挿通ピンを有しており、リンクとセクタギアとが相対移動する際に、第2挿通ピンが長穴の内部を移動するように構成されている。そして、第2挿通ピンが長穴の内部を移動する際に、その移動を抑制する力を発生させることで、リンクとセクタギアとの相対移動に対して荷重を発生させるように構成されている。これにより、第2挿通ピンが長穴内を移動する比較的長い間、衝突荷重を吸収することが可能となる。
本発明の第1実施例である車両用シート高さ調整装置が取り付けられた車両用シートを示す斜視図である 図1に示す車両用シートを構成するシートクッションの骨格をなす1対のサイドフレームのうちの車両用シート高さ調整装置の設けられたサイドフレームを、車両内側からの視点において示す斜視図である。 図2に示すサイドフレームを車両内側からの視点において示す側面図である。 図2に示す車両用シート高さ調整装置を分解した状態で示す斜視図である。 図3に示すAA線における断面図である。 図3に示すBB線における断面図である。 衝突発生時における車両用シート高さ調整装置の動きを示す側面図である。 衝突発生時における車両用シートの動きを示す側面図である。 第2実施例の車両用シート高さ調整装置が取り付けられたサイドフレームを車両内側からの視点において示す側面図である。 図9に示すCC線における断面図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
(第1実施例)
図1に、本発明の実施例の車両用シート高さ調整装置10が取り付けられた車両用シート12を斜め前方からの視点において示す。車両用シート12は、乗員の臀部を支持するシートクッション20と、乗員の背中を支持するシートバック22と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト24とによって構成されている。そして、車両用シート12は、リンク機構26を介して、車両のフロア上に設置されたスライド装置28に取り付けられることで、前後方向にスライド可能かつ上下方向に昇降可能とされている。
具体的に説明すれば、スライド装置28は、車両の前後方向に延びるように配設された1対のスライド機構30を備えており、1対のスライド機構30の各々は、車両のフロアに固定されるロアレール32と、そのロアレール32に対してスライド可能に設けられたアッパレール34とから構成されている。ロアレール32は、車両のフロアに固定されており、アッパレール34は、リンク機構26を介して、車両用シート12のシートクッション20が取り付けられている。これにより、車両用シート12は、スライド装置28によって前後方向の位置を変更することが可能とされている。
また、スライド装置28は、1対のスライド機構30のうちの一方に設けられたスライド規制機構(図示省略)を備えており、そのスライド規制機構によって、アッパレール34のロアレール32に対するスライドを任意の位置で規制することが可能とされている。つまり、アッパレール34をフロアに対して任意の位置で固定した状態とすることが可能とされており、車両用シート12を前後方向へスライドさせた後に、任意の位置で固定することが可能とされている。
また、リンク機構26は、アッパレール34上面に固定的に設けられたブラケット36と、シートクッション20の左右両側の各々の下部に設けられたフロントリンク38およびリアリンク40とによって構成され、リンク機構26によって、車両用シート12が昇降可能とされている。詳しくは、シートクッション20の骨格を成すクッションフレーム50は、車両の前後方向に延びるようにして配設された1対のサイドフレーム52と、それら1対のサイドフレーム52を前方側端部において連結するフロントフレーム54とを有しており、各サイドフレーム52の前方側の端部には、リンク機構26のフロントリンク38が、連結ピン56によって揺動可能に連結されている。一方、リンク機構26のリアリンク40は、フロントリンク38より長くされており、各サイドフレーム52の後方側の端部に、連結ピン(図4参照)58によって揺動可能に連結されている。そして、フロントリンク38およびリアリンク40の各々は、下端部において、連結ピン60,62によってブラケット36に揺動可能に連結されている。
このように、サイドフレーム52とブラケット36とが、フロントリンク38およびリアリンク40によって連結されることで、車両用シート12を上下方向に昇降させることが可能となっている。また、1対のサイドフレーム52に連結された1対のリアリンク40の連結ピン58の取付箇所には、車両の幅方向に延びるようにリアフレーム64が固定され、そのリアフレーム64によって、1対のサイドフレーム52が、リアリンク40を介して連結されている。これにより、クッションフレーム50はリアフレーム64によって補強されている。
車両用シート12は、さらに、車両用シート12を任意の高さまで昇降させるとともに、その任意の高さで固定させる高さ調整機構70を備えている。高さ調整機構70は、1対のリアリンク40の一方、具体的には、図1での左側(車両外側)に配設されたリアリンク40とそのリアリンク40が連結されたサイドフレーム52との間に設けられており、そのリアリンク40を任意の角度に揺動させるとともに、その任意の角度でリアリンク40を維持するためのブレーキ付き駆動ユニット72およびギア機構74を有している。
ブレーキ付き駆動ユニット72およびギア機構74は、サイドフレーム52の外側の側面に配設された回転操作式の操作レバー76の引き上げ操作、若しくは、引き下げ操作によって、リアリンク40を起立方向、若しくは倒伏方向に揺動させることで、車両用シート12を任意の高さまで昇降させることが可能となっている。以下に、ブレーキ付き駆動ユニット72およびギア機構74の構造に関して、図2乃至図4を用いて、具体的に説明する。なお、図2は、サイドフレーム52を車両内側からの視点において示す斜視図であり、図3は、サイドフレーム52を車両内側からの視点において示す側面図である。また、図4は、サイドフレーム52を車両内側からの視点において示す分解斜視図である。
ブレーキ付き駆動ユニット72は、サイドフレーム52の外側の側面に配設されており、ブレーキ付き駆動ユニット72の入力軸(図示省略)が、固定ピン(図4参照)78によって操作レバー76に固定されている。ブレーキ付き駆動ユニット72は、操作レバー76の操作により、入力軸が軸回りに回転し、ブレーキ付き駆動ユニット72の内部に設けられた伝達機構(図示省略)を介して、ブレーキ付き駆動ユニット72の出力軸80が軸回りに回転するようになっている。伝達機構は、周知の機構であるため簡単に説明すると、操作レバー76が操作されて、入力軸が軸回りに回転すると、その回転力を増大させて出力軸80に大きな回転出力を付与し、操作レバー76が操作される前の通常時には、出力軸80にブレーキ力をかけて出力軸80が回転しない構造とされている。なお、出力軸80は、サイドフレーム52に形成された貫通穴(図4参照)82を挿通し、サイドフレーム52の内側に延び出している。
また、ギア機構74は、サイドフレーム52の内側に延び出した出力軸80に固定的に取り付けられたピニオンギア84と、そのピニオンギア84に噛合するセクタギア86とによって構成されており、セクタギア86は、連結ピン88によってリアリンク40に連結されている。具体的には、リアリンク40は、ブラケット36とサイドフレーム52とに揺動可能に連結される長板形状のリンク部90と、そのリンク部90のサイドフレーム52への連結側に位置する扇形状の扇部92とに区分けされている。セクタギア86は、リアリンク40の扇部92に重ねられており、セクタギア86の複数の歯94は、扇部92の円弧形状の外縁96から露出している。
リアリンク40の扇部92とセクタギア86との各々には、図4に示すように、同形状の1対の貫通穴98,100が形成されている。それら1対の貫通穴98,100は、扇部92とセクタギア86とが重ね合わされた状態において、図3のAA線における断面図である図5に示すように、連通しており、その連通している1対の貫通穴98,100に、連結ピン88が固定的に嵌入されている。これにより、扇部92とセクタギア86、つまり、リアリンク40とセクタギア86とは、連結ピン88によって、固定的に連結されている。
また、扇部92の1対の貫通穴98と外縁96との間には、長穴106が形成されており、その長穴106は、リアリンク40がサイドフレーム52に対して回転する回転中心まわりの円弧形状とされている。一方、セクタギア86にも、長穴106と同形状の長穴(図4参照)108が形成されている。それら2つの長穴106,108は、扇部92とセクタギア86とが重ね合わされた状態において、図3のBB線における断面図である図6に示すように、連通しており、連通している2つの長穴106,108に、カシメピン110が挿入されている。カシメピン110の軸部112の外径は、長穴106,108の幅と略同じとされている。また、カシメピン110は、2つの長穴106,108に挿通された状態で、両端部において軸方向にカシメられ、扇部92とセクタギア86、つまり、リアリンク40とセクタギア86とを圧着させている。
上述した構造により、リアリンク40とセクタギア86とは、通常時において固定的に連結されており、操作レバー76の操作により、車両用シート12の高さを調整することが可能となっている。詳しくは、操作レバー76が操作されることで、ピニオンギア84が回転し、その回転に伴って、セクタギア86とともにリアリンク40が連結ピン58を中心に揺動する。つまり、リアリンク40が起立方向、若しくは倒伏方向に回転する。これにより、車両用シート12を任意の位置まで昇降させることが可能となっている。そして、車両用シート12を任意の高さまで昇降させた後に、操作レバー76の操作を停止することで、車両用シート12を任意の高さで固定することが可能となっている。このように、リンク機構26と高さ調整機構70とによって構成される高さ調整装置10は、車両用シート12を任意の高さに調整することが可能となっている。
上記構造とされた高さ調整装置10では、車両に後突等の衝突が生じた場合に、車両用シート12に乗員の慣性による荷重が後方に向かって加えられると、リアリンク40が揺動し、車両用シート12が斜め下後方に移動するようになっている。そして、車両用シート12の移動に伴って、衝突荷重が吸収されるようになっている。以下に、衝突荷重が吸収される際の車両用シート高さ調整装置10の動きについて詳しく説明する。
車両に後突等の衝突が生じていない通常には、図7(a)に示すように、セクタギア86は、ピニオンギア84と噛合するとともに、リアリンク40の扇部92に連結ピン88によって固定的に連結されている。これにより、リアリンク40は、図に示す状態に維持され、車両用シート12の高さも維持される。そして、車両に衝突が生じ、車両用シート12に所定の荷重が後方に向かって加えられると、リアリンク40の扇部92とセクタギア86とを連結している連結ピン88が変形し、せん断するようになっている。つまり、連結ピン88は、所定の荷重でせん断するように設計されている。
連結ピン88がせん断すると、重ね合わされた状態のリアリンク40の扇部92とセクタギア86とが相対的に移動して、セクタギア86は、図7(b)に示すように、リアリンク40に対して下方にズレる。ただし、セクタギア86が下方にズレる際に、セクタギア86とピニオンギア84との噛合は維持される。さらに、リアリンク40は、セクタギア86とピニオンギア84との噛合による拘束から解放されるため、倒伏方向に揺動する。これにより、車両用シート12は、図8(b)に示すように、斜め下後方に移動する。なお、図8(a)は、通常時において車両用シート12が、高さ調整装置10によって任意の位置に維持されている状態を示している。
車両用シート12が斜め下後方に移動する際、つまり、リアリンク40とセクタギア86とがズレる際には、リアリンク40とセクタギア86との各々に形成された長穴106,108に挿通されたカシメピン110が、各長穴106,108の内部を移動する。ただし、カシメピン110は、上述したように、リアリンク40とセクタギア86とを圧着させるようにカシメられているため、カシメピン110が長穴106,108の内部を移動する際には、摩擦力が生じる。また、カシメピン110の軸部112の外径と長穴106,108の幅とは略同じとされ、カシメピン110が長穴106,108の内部を移動する際には、カシメピン110は長穴106,108内を摺動し、ある程度大きな摩擦力が生じる。この摩擦力が、リアリンク40とセクタギア86との相対移動を抑制する力となって、衝突荷重が好適に吸収されるようになっている。
このように、高さ調整装置10では、リアリンク40とセクタギア86とを独立した部材とし、それらリアリンク40とセクタギア86とを連結ピン88によって固定的に連結するとともに、リアリンク40とセクタギア86とをカシメピン110によって圧着させることで、比較的シンプルな構造の衝突荷重吸収機構が実現されている。
(第2実施例)
上記高さ調整装置10では、貫通穴98,100に挿通された連結ピン88がせん断することで、リアリンク40とセクタギア86との相対移動を許容するとともに、カシメピン110の長穴106,108内の移動時に生じる摩擦力を利用して、リアリンク40とセクタギア86との相対移動に対して荷重を発生させることで、衝突荷重を吸収するように構成されている。このような構成とは異なる構成の高さ調整装置を、第2実施例の車両用シート高さ調整装置120として図9および図10に示す。第2実施例の高さ調整装置120は、リアリンク40とセクタギア86とを連結する機構と、リアリンク40とセクタギア86との相対移動に対する荷重を発生させる機構とを除き、上記高さ調整装置10と略同様の構成であるため、上記高さ調整装置10と同様の機能の構成要素については、同じ符号を用いて説明を省略あるいは簡略に行うものとする。
高さ調整装置120のリアリンク40の扇部92には、長穴122が形成されており、その長穴122は、リアリンク40がサイドフレーム52に対して回転する回転中心まわりの概して円弧形状とされている。長穴122には、それの長手方向の略中央に位置する第1大径部124と、上端に位置する第2大径部126とが形成されており、それら2つの大径部124,126の内径は、同径とされ、長穴122の幅より大きくされている。つまり、長穴122は、下端から第1大径部124に連続する同じ幅の第1円弧部128と、第1円弧部128の幅より大きな径の第1大径部124と、その第1大径部124から第2大径部126に連続する第1円弧部128の幅と同じ幅の第2円弧部130と、第2円弧部130の幅より大きな径の第2大径部126とに区分けされている。
一方、セクタギア86には、第1大径部124および第2大径部126と同じ内径の第1貫通穴(図10参照)132および第2貫通穴(図示省略)が形成されており、リアリンク40の扇部92とセクタギア86とが重ね合わされた状態において、図9のCC線における断面図である図10に示すように、第1大径部124と第1貫通穴132とが連通し、第2大径部126と第2貫通穴とが連通している。そして、第1大径部124と第1貫通穴132とに第1連結ピン136が挿通され、第2大径部126と第2貫通穴に第2連結ピン138が挿通されている。それら2つの連結ピン136,138の軸部140の外径は、同じとされ、各大径部124,126および各貫通穴132の内径と略同じとされている。なお、各連結ピン136,138は、各貫通穴132から延び出した端部において、セクタギア86に溶接により固定されている。
上記構造により、高さ調整装置120では、2つの連結ピン136,138によって、リアリンク40とセクタギア86とが固定的に連結されるとともに、それら2つの連結ピン136,138によって、リアリンク40とセクタギア86との相対移動に対して荷重が発生させられることで、衝突荷重が吸収される。以下に、衝突荷重が吸収される際の高さ調整装置120の動きについて詳しく説明する。
車両に後突等の衝突が生じ、車両用シート12に所定の荷重が後方に向かって加えられると、その荷重によって、リアリンク40とセクタギア86とを連結している連結ピン136,138が、長穴122の内部において下方に向かって付勢される。そして、連結ピン136,138が挿通されている大径部124,126が、連結ピン136,138によって変形される。具体的には、第1大径部124に挿通されている第1連結ピン136によって、第1大径部124の第1円弧部128に連続する部分が変形され、第2大径部126に挿通されている第2連結ピン138によって、第2大径部126の第2円弧部130に連続する部分が変形される。
大径部124,126の円弧部128,130に連続する部分が、連結ピン136,138によって変形されと、重ね合わされた状態のリアリンク40の扇部92とセクタギア86とが相対的に移動して、セクタギア86はリアリンク40に対して下方にズレる。さらに、リアリンク40が倒伏方向に揺動することで、車両用シート12は、図8(b)に示すように、斜め下後方に移動する。
車両用シート12が斜め下後方に移動する際、つまり、リアリンク40とセクタギア86とがズレる際には、リアリンク40とセクタギア86とを連結している連結ピン136,138が、円弧部128,130の内部に入り込み、円弧部128,130を区画するリアリンク40の内縁を変形させる。具体的には、第1連結ピン136は、第1円弧部128を区画するリアリンク40の内縁の変形させ、第2連結ピン138は、第2円弧部130を区画するリアリンク40の内縁を変形させる。この変形によって、リアリンク40とセクタギア86との相対移動が抑制され、好適に衝突荷重が吸収されるようになっている。
このように、高さ調整装置120では、リアリンク40とセクタギア86とを独立した部材とし、それらリアリンク40とセクタギア86とを連結ピン136,138によって連結するとともに、連結ピン136,138が挿通される長穴122に連結ピン136,138の軸部140の外径より狭い部分を形成することで、比較的シンプルな構造の衝突荷重吸収機構が実現されている。
ちなみに、上記実施例において、高さ調整装置10,120は、車両用シート高さ調整装置の一例であり、その高さ調整装置10,120を構成するリアリンク40,ピニオンギア84,セクタギア86は、リンク,ピニオンギア,セクタギアの一例である。また、高さ調整装置10を構成する貫通穴98,貫通穴100,連結ピン88はリンク側貫通穴,ギア側貫通穴,第1挿通ピンの一例であり、それら貫通穴98,貫通穴100,連結ピン88によって構成されるものが、連結機構の一例である。高さ調整装置10を構成する長穴106,108,カシメピン110は、長穴,第2挿通ピンの一例であり、それら長穴106,108,カシメピン110によって構成されるものが、荷重発生機構の一例である。また、高さ調整装置120を構成する大径部124,126,貫通穴132,連結ピン136,138は、リンク側貫通穴,ギア側貫通穴,第1挿通ピンの一例であり、それら大径部124,126,貫通穴132,連結ピン136,138によって構成されるものが、連結機構の一例である。高さ調整装置120を構成する長穴122,連結ピン136,138は、長穴,第2挿通ピンの一例であり、それら長穴122,連結ピン136,138によって構成されるものが、荷重発生機構の一例である。なお、シートクッション20,クッションフレーム50は、シートクッション,クッションフレームの一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。具体的には、例えば、第1実施例では、セクタギア86とリアリンク40の扇部92との両方に長穴106,108が形成されているが、長穴106,108の何れか一方を貫通穴にしてもよい。
また、上記実施例では、摩擦力、若しくは、長穴122の円弧部128,130の塑性変形を利用して、衝突荷重を吸収しているが、その他の種々の方法により衝突荷重を吸収することが可能である。例えば、連結ピンが挿通された長穴内にゲル状の衝撃吸収体,弾性体を配設し、長穴内の連結ピンの移動により、衝撃吸収体,弾性体等が変形するように構成してもよい。この構成によれば、衝撃吸収体,弾性体等の変形に伴って、衝突荷重を好適に吸収することが可能となる。
10:車両用シート高さ調整装置
20:シートクッション
40:リアリンク(リンク)
50:クッションフレーム
84:ピニオンギア
86:セクタギア
88:連結ピン(第1挿通ピン)(連結機構)
98:貫通穴(リンク側貫通穴)(連結機構)
100:貫通穴(ギア側貫通穴)(連結機構)
106:長穴(荷重発生機構)
108:長穴(荷重発生機構)
110:カシメピン(第2挿通ピン)(荷重発生機構)
120:車両用シート高さ調整装置
122:長穴(荷重発生機構)
124:第1大径部(リンク側貫通穴)(連結機構)
126:第2大径部(リンク側貫通穴)(連結機構)
132:第1貫通穴(ギア側貫通穴)(連結機構)
136:第1連結ピン(第1挿通ピン)(第2挿通ピン)(連結機構)(荷重発生機構)
138:第2連結ピン(第1挿通ピン)(第2挿通ピン)(連結機構)(荷重発生機構)

Claims (3)

  1. 車両用シートのフロアに対する高さを調整する車両用シート高さ調整装置であって、
    一端部が前記車両用シートのシートクッションの骨格をなすクッションフレームに揺動可能に連結されるとともに、他端部がフロアに対して揺動可能に設けられるリンクと、
    前記クッションフレームに回転可能に取り付けられるピニオンギアと、
    前記ピニオンギアに噛合するセクタギアと、
    前記リンクと前記セクタギアとを固定的に連結するとともに、所定荷重が入力された場合に前記リンクと前記セクタギアとの相対移動を許容する連結機構と、
    前記リンクと前記セクタギアとの相対移動に対して荷重を発生させる荷重発生機構と
    を備えることを特徴とする車両用シート高さ調整装置。
  2. 前記連結機構が、
    前記リンクに形成されたリンク側貫通穴と前記セクタギアに形成されたギア側貫通穴とに挿通される第1挿通ピンを有し、前記第1挿通ピンと前記リンク側貫通穴と前記ギア側貫通穴との少なくとも1つが、前記所定荷重が入力された場合に変形することで、前記リンクと前記セクタギアとの相対移動を許容することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート高さ調整装置。
  3. 前記荷重発生機構が、
    前記リンクと前記セクタギアとの少なくとも一方に形成された長穴に挿通され、前記リンクと前記セクタギアとが相対移動する際に前記長穴の内部を移動する第2挿通ピンを有し、前記第2挿通ピンの前記長穴内の移動を抑制する力を発生させることで、前記リンクと前記セクタギアとの相対移動に対して荷重を発生させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用シート高さ調整装置。
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