JP2013184095A - 油吸着材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
飛躍的に油吸着量を増える油吸着材で、かつ、安全な油吸着材を提供する。
【解決手段】
ポリプロピレンの繊維径が100〜500nmであるナノファイバー積層体であって、ポリプロピレンを高温加熱して溶融し、溶融した前記ポリプロピレンを加圧して紡糸ノズルから紡糸し、紡糸したポリプロピレン繊維を延伸するようにプロピレン繊維と交差する方向に高速高温の気流を吹き付けるとともに、吹き飛ばされたポリプロピレンのナノファイバーを捕集して積層した油吸着材。
【選択図】図4

Description

本発明は、油や汚水等の漏洩や流出による海洋、河川、湖沼等の汚染、又は、工場内の油や汚水洩れ等を吸着回収、又は拭き取ることによって処理するのに好適な油吸着材に関する。
海面や水面に流出した油の流出事故防止対策として従来は、例えば、特許文献1のオイルフェンスに開示されるように、流出油を囲みその中にポリプロピレン製不織布等の親油性素材よりなるマット状の油吸着材を投入して油を吸着することにより流出油を回収する方法が多用されている。このポリプロピレンは疎水性であるが親油性であるので、従来から油吸着材の素材として使用されている。
また、ポリプロピレン製不織布の浮力及び油吸着量を増す方法として、特許文献1に開示されているようにポリプロピレン中空繊維よりなる中空糸を使用した織布又は不織布と積層してなる方法が提案されている。
ところで、この溶融での極細繊維の製造方法として、上記の非特許文献1には、溶液に溶かして紡糸する方法としてポリマーブレンド紡糸法があり、これは2種のポリマーをブレンドしておき、これを繊維化した後に、海ポリマーを溶出する極細紡糸法があり、μmが限界とされている。また、非特許文献2には、高電圧を印加するエレクトロ・スピンニング法によって、ポリプロピレン(PP)の繊維製作を試みたが、平均直径が1μm以下の繊維が得られないことが記載されている。
実開平7−31188号公報 特開2010−179222号公報 SEN'I GAKKAISHI(繊維と工業)Vol.63,No.12(2007)423〜425P[溶融紡糸型ナノファイバーの開発]越智隆志 SEN'I GAKKAISHI(繊維と工業)Vol.64,No.2(2008)81〜84P[エレクトロ・スピンニング法(溶融法)]小杉信男・島田直樹
本発明は、従来のポリプロピレン製不織布或いは織布からなる油吸着材は、ある程度の油吸着量を有するが、油吸着材が軽くても油吸着量がより多い方が扱い安く、更なる油吸着量の増加が求められていた。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、従来のポリプロピレン製の油吸着材に比べて、飛躍的に油吸着量が増える油吸着材で、安全である油吸着材を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、ポリプロピレンのナノファイバーを積層したナノファイバー積層体からなることを特徴とする油吸着材である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の油吸着材において、前記ナノファイバーはポリプロピレンの繊維径が100〜500nmであるナノファイバー積層体からなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の油吸着材において、前記ナノファイバー積層体は、ポリプロピレンを高温加熱して溶融し、溶融した前記ポリプロピレンを加圧して紡糸ノズルから紡糸し、紡糸したポリプロピレン繊維を延伸するようにポリプロピレン繊維と交差する方向に高速高温の気流を吹き付けるとともに、吹き飛ばされたポリプロピレンのナノファイバーを捕集して積層したものであることを特徴とする。
請求項1および2の油吸着材の発明は、従来のポリプロピレン製の油吸着材に比べて、飛躍的に油吸着量を増やすことことができる。
また、請求項3の油吸着材の発明は、使用するポリプロピレンは熱溶融だけで製造するポリプロピレンのナノファイバー積層体であるので、有害な溶媒の残りもなく、環境に安全な油吸着材となる。
本発明に使用するポリプロピレンのナノファイバー積層体の製造方法の概念概略図、 図1の紡糸ノズルと高熱風吹出ノズルの断面図、 図1の紡糸ノズル及びその先端部分の熱風収束円筒部の拡大図、 本発明の実施例1の油吸着材のポリプロピレンのナノファイバー積層体の×1000の電子顕微鏡写真、 従来の比較例1(市販)の油吸着材のポリプロピレン中空繊維の×1000の電子顕微鏡写真、 従来の比較例2(市販)の油吸着材であるスパンボンド(ポリプロピレン)の不織布の×1000の電子顕微鏡写真である。
本発明者は、ポリプロピレンのナノファイバー積層体が、親油性の表面積を大きくでき、ナノファイバー間の空間も広くでき、より多くの油を吸着できることに想到したが、実際にはポリプロピレンには適当な溶媒がないためナノファイバー積層体を得ることは容易ではなく、前掲の非特許文献1には海ポリマーを溶出する極細紡糸法でありμmが限界とされており、非特許文献2にも、高電圧を印加するエレクトロ・スピンニング法によって、ポリプロピレン(PP)の繊維製作を試みたが、平均直径が1μm以下の繊維が得られないことが記載されている。
[ポリプロピレンのナノファイバー積層体の製造方法]
そこで、発明者らは、環境負荷がないポリプロピレンのナノファイバー積層体が容易に製造できる製造方法を開発した。
本発明の高分子材料としてポリプロピレン(PP)のナノファイバー積層体の製造方法の実施例1を図1乃至図3を参照して説明する。
本発明の実施例1のポリプロピレンのナノファイバー積層体Nの製造方法を説明するが、図1の概略を示した概念説明図に示すように、図1に示すように、上流の主にナノファイバーの生成部Aで、基本的には金属製の紡糸ノズル1の中心吐出口11から高熱で溶融したポリプロピレンを紡糸し、溶融状態維持手段として紡糸ノズル1の中心吐出口11の先端より更に下流に熱風吹出口15を包むように延びる熱風収束円筒部6を設け、この熱風収束円筒部6は紡糸ノズル1の中心吐出口11の先端より更に下流に15mmから30mmの下流まで延び、更に好ましくは16.5mm突出した円筒部内でポリプロピレンの溶融状態を維持しながら更に延伸し、開口部62からポリプロピレンを、水平方向に配置され下流の捕集部Bのナノファイバー捕集装置5(ネット)に吹飛ばして捕集するもので、高電圧を印加することなく、溶融だけでポリプロピレンのナノファイバー積層体N(Nはポリプロピレン及びその加工品)の製造を実現した。
[ナノファイバー生成部A]
前述したように、実施例1のナノファイバー生成部Aは、主に紡糸ノズル1と高熱風吹出口15から構成されるが、溶融状態維持手段として熱風吹出口15(図3参照)を包むように延びる熱風収束円筒部6が設けられている。先ず、紡糸ノズル1から説明する。
[紡糸ノズル1]
図2の紡糸ノズル1の拡大図に示すように、紡糸ノズル1はその中心に先端の吐出口11に続く中心軸孔12が設けられ、中心軸孔12の反対側には送給口13が設けられ、この送給口13には溶融したポリプロピレンNが供給させる。送給口13までのポリプロピレンNの送給経路は、図1及び図2に示すように、材料供給容器2でポリプロピレンNを190℃程度に加熱し、その後、ギヤポンプ3までの供給配管31の周りをヒーター171等の加熱手段で240℃程度に加熱してギヤポンプ3によって送給し、さらに、送給後の送給配管32も270℃に加熱して、この270℃に加熱した溶融したポリプロピレンNを前述した送給口13に供給している。
図2に示すように、紡糸ノズル1は中心軸孔12の周りには、中心軸孔12を包むように同軸状にリング状の熱風吹出通路14が設けられ、熱風吹出通路14の先端には所定の吹出角度を有したリング状の高速高温気流の熱風吹出口15が設けられ、この熱風吹出口15は前記吐出口11より大きく突出し、後述する溶融状態維持手段が構成されている。また、紡糸ノズル1の中間部には熱風吹出通路14の他端に繋がる熱風供給部16が設けられ、熱風供給部16には200〜300℃程度、好ましくは220℃の熱風が供給され、中心軸孔12を温めるとともに、吐出口11でのポリプロピレンNを包むように220℃に保ちながら、高速気流でポリプロピレンNを更に延伸する。
このことは高速高温気流で、ポリプロピレンNを更に延伸するのでリング状の熱風吹出口15の吹出角度(中心軸孔12の軸を中心としての左右の合算角度)が重要であるが、実験の結果、実施例1と同様、角度30°〜50°程度の範囲が好ましく、すなわち、熱風吹出口15の高速高温気流の吹出方向は、前記中心吐出口11の中心軸線に対して15°〜25°の角度の範囲が好ましく、角度30°(中心軸と角度15°)以下だとポリプロピレンNとの接触力が小さく延伸作用が小さく、角度50°(中心軸と角度25°)以上だと接触しての負圧が生じないのでやはり延伸作用が少なく、本実施例1では角度38°(中心軸と角度19°)することで延伸作用が効率的に作用した。
また、ポリプロピレンNを効率よく延伸するのは、溶融状態のポリプロピレンNを高温により低粘度にすることも重要であり、このため図5に示すように、熱風吹出通路14を周りにヒーター171による加熱器17aを配置し、中心軸孔12の外周部121及び吐出口11側の外周部111と熱風吹出通路14の内周壁141a,141bとの間には通路隙間を維持するスペーサー部122a,bが適所に設けられており、送給口13側の中心軸孔12の周りにもヒーター171による加熱器17bを配置している。
このように、本実施例1では、ギヤポンプ3で直径0.15mmの吐出口11から溶融ポリプロピレンNの吐出を可能にしなければならないが、加熱が重要であり、吐出口11でもポリプロピレンNを270℃以上を保持しなければならない。
[溶融状態維持手段:熱風収束円筒部6]
上述したように、吐出口11でもポリプロピレンNを220℃以上に保持するが、吐出口11から紡糸後も延伸させる必要があるが、そのままでは吐出口11直後に急激に温度が低下するので、これを防ぐ必要がある。
前記溶融状態維持手段は、金属製の紡糸ノズル1の中心吐出口11の先端より更に下流に熱風吹出口15を包むように延びる熱風収束円筒部6を設け、この円筒の内周円筒部61内を高温の雰囲気に維持するもので、この高速高温気流を吹き出す熱風収束円筒部6は、紡糸ノズル1の中心吐出口11の先端より更に下流にX4=15mmから30mmの下流まで延び、好ましくは、X4=16.5mm程度が良い。
すなわち、X4=15mm以下であると、吐出口11から紡糸されたポリプロピレンの周囲温度が急速に低下し、溶融状態からポリプロピレンの固化が進み、延伸しなくなりナノレベルの繊維が出来ず、この場合には別途に高熱風吹出ノズル等が必要となる。逆にX4=30mm以上となると熱風収束円筒部6の内周円筒部61の内壁に紡糸した繊維が付着したり、ナノファイバー自体がカールして絡み合うという不都合が生じるので、X4=16.5mm程度がナノファイバーの形成に適していた。こうして、溶融状態維持手段である熱風収束円筒部6内での高速熱風による延伸が適切に行われナノオーダーのナノファイバーが形成される。逆に、溶融状態維持手段6が適切に作動しないと、紡糸ノズル1の吐出口11の直径0.1〜0.2mm(100〜200μ)からの繊維はμオーダーの極細繊維で終わってしまい、高速熱風による延伸が適切に行われずナノファイバーにはならない。
このように構成することで、中心吐出口11から紡糸したポリプロピレン(PP)の繊維は溶融状態にあるので、紡糸したポリプロピレン(PP)は熱風収束円筒部6の下流の開口部62に向かって流出する熱風に引っ張られ、更に延伸されて効率良くナノファイバーを形成しながら、開口部62からポリプロピレンを、水平方向に配置された捕集部Bのネット(ナノファイバー捕集装置)5に吹飛ばして捕集する。
熱風収束円筒部6では、内周円筒部61の内径が5mmの熱風収束円筒部6内で効率的に高温を維持でき、熱風供給部16からの熱風も、200〜300℃程度、好ましくは220℃の熱風でよく、別途に高熱風吹出ノズル等を設ける必要がなく、極めてコンパクトな構成とすることができる。
なお、熱風収束円筒部6の内周円筒部61の内径も1.4〜6mmが良く、6mm以上であると熱風収束円筒部6内での高温雰囲気が難しく、1.4mm以下であると、熱風収束円筒部6の内周円筒部61に紡糸した繊維が内壁に付着する。
[捕集部B]
図1に示すように、紡糸ノズル1及び熱風収束円筒部6の内周円筒部61からの水平方向から吹き飛ばされたポリプロピレンPPのナノファイバーNを下流の捕集部Bで捕集する。
捕集部Bは、ナノファイバー捕集装置(ネット)5と部ナノファイバー(N)を保持する基材Cとから構成され、ナノファイバー捕集装置5は吹き付けられるナノファイバー(N)に対向して細かな貫通孔を有する平面保持用グリッド(或いは金網)51を設け、ナノファイバー(N)が吹き付けられる裏側には吸引ダクト52が設けられている。
この上記の平面保持用グリッド(或いは金網)51の両端にはフィードローラ53が、一方には基材繰出ローラ軸54、他方には基材・製品巻取軸55が配置されている。
そして、ナノファイバー(N)を仮に担持する基材Cのローラを、基材繰出ローラ軸54に取り付け、フィードローラ53aを介して不織布等の引き出した基材Cを平面保持用グリッド(或いは金網)51に載せ、ナノファイバー(N)の積層体を基材Cの上面に載置しながら移動させ、フィードローラ53b,cを介して基材C及び製品であるナノファイバー積層体を製品巻取軸55で巻き取る。
[実施例1の製品]
こうして、溶融だけでポリプロピレンのナノファイバー積層体の製造を完成する。なお、紡糸ノズル1を複数にすれば生産量は増加するので、平行に6組設けた。
本実施例1の下記条件で製造したのが、図5の×1000倍の電子顕微鏡写真の電子顕微鏡写真であるが、写真中のμmのスケールに対して、100から500nmのナノオーダーのナノファイバーが積層され、実施例1と同等、或いは更に細いナノファイバーが積層されていることが判る。
設定条件(実施例1)
材料:ポリプロピレン(PP)(サンアロマー社製:品番PLB00A)
紡糸ノズル1のノズル径0.15mm(0.1〜0.2mm)
吐出口温度:270°
熱風吹出口内径:5mm(1.4〜6mm)(外径8mm)
熱風吹出口温度:200〜300°
熱風吹出角度:38°(中心軸と角度19°)(30°〜50°)
高速気流の圧力:70l/min
熱風収束円筒部長:
吐出口11から開口部62までの距離X4=16.5mm(15〜30mm)
以上説明したように、本発明での実施例1のポリプロピレンのナノファイバー積層体Nの製造方法では、従来製造が難しいとされていたポリプロピレン(PP)のナノファイバーを溶媒等の溶剤を用いないで繊維径が50〜1000nmで目付が30〜1000g/m2のポリプロピレンナノファイバー積層体を製造することができるが、本実施例では繊維径が約100〜500nmで、目付が50g/m2のポリプロピレンナノファイバー積層体を製造した。
このポリプロピレンナノファイバー積層体は、引火性の溶液を一切使用することなく、ポリプロピレンを加熱により溶融して、加圧と高熱吹き出し気流より紡糸するので、取り扱いが容易な製造方法でポリプロピレン(PP)のナノファイバー積層体である。
本実施例のポリプロピレンナノファイバー積層体は、従来のエレクトロ・スピンニング法のように高電圧を使用しないので危険性が少なく、操作や取り扱いが容易となり、また、静電気等が帯電していなので、無理なく捕集帯から離脱して、所望の基材Cに移すことができ、所望の基材Cとして通気性のある基材Cは勿論のこと、通気性の小さな不織布や、或いは、通気性のないフィルム(この場合は吹き付けるだけ)を基材Cとして用いることができる。
また、環境に有害な溶媒(溶剤)を用いず熱による溶融だけでナノファイバーを製造するので、出来た製品が安全である。
このような製造方法によれば、ポリプロピレンのナノファイバー積層体を安価で大量生産が可能となり、油吸収材の製造には最適である。
[油吸収試験]
本発明の実施例1の油吸着材の油吸収性能を評価するために、比較例の油吸着材として、市販のポリプロピレン繊維の油吸着材(M社製)とその性能を比較する実験を行った。
油吸収実験
(1)試料
(A)実施例1
試料:ポリプロピレン(サンアロマー社製:品番PLB00A)のナノファイバー積層体の油吸着材
繊維直径:電子顕微鏡写真×1000(図4)の100〜500nm
試料重量:0.3g
(B)比較例1
試料:ポリプロピレン中空繊維(三井化学社製:品番HP-50)の油吸着材
繊維直径:電子顕微鏡写真×1000(図5)の10〜100μm
試料重量:0.3g
(C)比較例2
試料:スパンボンド(市販のPP不織布)の油吸着材
繊維直径:電子顕微鏡写真×1000(図6)100〜500μm.
試料重量:0.3g
(2)実験方法
実施例1、比較例1及び比較例2の油吸着材の各同量(0.1g)をそれぞれのコップに入れて、コップを含めた重量を重量計で計測し、これに十分の原油を注入して試料を漬け、所定時間経過後に油を吸収した試料をピンセットで取り上げて重量計で計測し、計測後に再びコップの中の原油に試料を漬け、再び、所定時間経過後に油を吸収した試料をピンセットで取り上げて重量計で計測することを繰り返して計測した。この計測結果を表にしたのが下記の[表1]である。
なお、本発明で製造するナノファイバー積層体の1枚の厚さは、0.001〜1mmの範囲であり、実際の使用では、これを所望の枚数積層すればよいが、本実施例1では、厚さ0.01mmのナノファイバー積層体を使用した。
前述した実験の測定結果を表にしたのが下記[表1]である。
以上の実験結果から判るように、同じ重量、目付のポリプロピレンの不織布からなる市販のμオーダーの油吸着材よりも、本発明の新たに開発したナノオーダーのポリプロピレンの積層体の油吸着材は、市販の従来の油吸着材よりも約2倍から4倍、約3日後には約6倍の油吸着量であることが判る。
しかも、ポリプロピレン以外に溶媒等は使用していないので、河川や海等の環境に対して安全であり、安価に大量に製造可能である。
また、本発明のポリプロピレンのナノファイバー積層体の油吸着材は、実験でもポリプロピレン自体が水に浮き、油を吸収した実施例1のナノファイバー積層体も水に浮いた。また、実際の使用に際しては、本発明の実施例1のナノファイバー積層体をそのまま、或いは荒い目のネットの袋に詰めて、マットやボール状にして、オイルフェンスとして使用してもよい。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、ポリプロピレンのナノファイバ積層体の製造は、熱溶融以外のナノファイバー積層体の製造方法によって製造したものでもよい。
A・・ナノファイバー生成部、B・・(ナノファイバー積層体Nの)捕集部、
C・・基材、N・・材料及びその加工品、
1・・紡糸ノズル、11・・吐出口、111・・外周、12・・中心軸孔、
121・・外周、122a,122b・・・スペーサー部、13・・送給口、
14・・熱風吹出通路、141a、141b・・内周壁、
15・・熱風吹出口、16・・熱風供給部、17・・加熱器、171・・ヒータ 2・・材料供給容器、3・・ギヤポンプ(吐出手段)、
31・・供給配管、32・・送給配管、
5・・ナノファイバー捕集装置、51・・平面保持用グリッド、
52・・吸引ダクト、53,53a,53b、53c・・フィードローラ、
54・・基材繰出ローラ軸、55・・基材・製品巻取軸、
6・・熱風収束円筒部(溶融状態維持手段)、61・・内周円筒部、62・・開口部

Claims (3)

  1. ポリプロピレンのナノファイバーを積層したナノファイバー積層体からなることを特徴とする油吸着材。
  2. 前記ナノファイバーはポリプロピレンの繊維径が100〜500nmであるナノファイバー積層体からなることを特徴とする請求項1に記載の油吸着材。
  3. 前記ナノファイバー積層体は、ポリプロピレンを高温加熱して溶融し、溶融した前記ポリプロピレンを加圧して紡糸ノズルから紡糸し、紡糸したポリプロピレン繊維を延伸するようにポリプロピレン繊維と交差する方向に高速高温の気流を吹き付けるとともに、吹き飛ばされたポリプロピレンのナノファイバーを捕集して積層したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の油吸着材。
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