JP2013145313A - 表示装置、表示装置の製造方法および電子機器 - Google Patents

表示装置、表示装置の製造方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】表示特性の低下を低減しつつ、機械的強度に優れた表示装置、この表示装置を効率よく製造可能な表示装置の製造方法、前記表示装置を備えた信頼性の高い電子機器を提供すること。
【解決手段】表示装置20は、基部1の下面に第1の電極3を積層してなる第1の基板11と、第1の基板11に対して対向配置され、基部2の上面に第2の電極4を積層してなる第2の基板12と、第1の基板11と第2の基板12との間に設けられた表示層400と、を有する。このうち表示層400は、第1の基板11側に設けられ、白色を呈する粒状物610同士を有機バインダーで結着してなる粒状層61と、繊維620同士を有機バインダーで結着してなる繊維層62と、粒状層61中の隙間に浸透させるように充填され、正に帯電した粒子Aを分散媒7に分散してなる分散液100と、を有する。粒状層61と繊維層62との間は接着されているのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置、表示装置の製造方法および電子機器に関するものである。
例えば、電子ペーパーの画像表示部を構成するものとして、粒子の電気泳動を利用した電気泳動ディスプレイが知られている(例えば、特許文献1参照)。電気泳動ディスプレイは、優れた可搬性および省電力性を有しており、電子ペーパーの画像表示部として特に適している。
電気泳動ディスプレイは、対向配置された一対の電極と、これらの間に設けられた表示層とを有しており、表示層には、例えば正に帯電する白色粒子と、負に帯電する黒色粒子とを液相分散媒に分散してなる分散液が充填されている。このような電気泳動ディスプレイは、一対の電極間に電圧を印加し、白色粒子および黒色粒子を所望の方向へ泳動させることにより所望の画像を表示するように構成されている。
ところで、このような電気泳動ディスプレイを備えた表示装置を立てかけたとき、すなわち、表示面が鉛直方向と平行になるような姿勢にしたとき、白色粒子や黒色粒子が自重によって鉛直下方に移動するおそれがある。このように粒子が移動すると、表示されている画像が乱れてしまうこととなる。
また、このような表示装置には、白色粒子や黒色粒子の移動空間を画成する隔壁が設けられることが多い。しかしながら、隔壁の配置密度が下がると、相対的に表示装置の剛性が低下することとなる。このため、表示装置を湾曲させたとき等に、表示されている画像が乱されてしまうことが問題となっている。
特開2010−44114号公報
本発明の目的は、表示特性の低下を低減しつつ、機械的強度に優れた表示装置、この表示装置を効率よく製造可能な表示装置の製造方法、前記表示装置を備えた信頼性の高い電子機器を提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の表示装置は、表示面側に設けられた第1の基板と、
前記第1の基板に対して対向配置された第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、正または負に帯電した少なくとも1種の粒子とを含む表示層と、を有し、
前記表示層は、
前記第1の基板側に設けられ、繊維の集合体を含み、内部に前記粒子が進入可能な空間を含む第1の繊維層と、
前記第1の繊維層の前記第2の基板側に設けられ、粒状物の集合体を含む粒状層と、を有することを特徴とする。
これにより、表示特性の低下を低減しつつ、機械的強度に優れた表示装置が得られる。また、第1の繊維層内に粒子が進入することにより、粒子が表示面に十分近づくこととなり、粒子が呈する色をより鮮明に表示することができる。
本発明の表示装置では、前記第1の繊維層と前記粒状層との間は、前記粒状層中に前記繊維が食い込むことにより接着されていることが好ましい。
これにより、アンカー効果が発揮され、第1の繊維層と粒状層とが強固に固着する。
本発明の表示装置では、前記粒子は、前記第1の繊維層の前記空間に保持されることにより、前記粒子の自重による移動が規制されることが好ましい。
これにより、例えば表示装置を表示面が鉛直方向と平行になるような姿勢にした場合でも、表示装置に表示される画像等が乱れてしまうのを防止することができる。
本発明の表示装置では、前記繊維は、無機物繊維であることが好ましい。
これにより、繊維は比較的硬度の高いものとなり、第1の繊維層はその空疎な形状を維持し易くなる。その結果、粒子を保持するといった効果を長期にわたって確実に維持することができる。
本発明の表示装置では、前記繊維は、導電性を有するものであることが好ましい。
これにより、第1の繊維層の隅々まで電界が作用し、保持可能な粒子の量が多くなるため、粒子が呈する色が強調して表示されることとなり、高コントラストの表示が可能になる。また、電界が繊維に集中することにより、電界強度をより大きくすることができるので、粒子の泳動性(応答速度等)を高めることができる。
本発明の表示装置では、前記粒状物の構成材料は、樹脂材料を主成分とするものであることが好ましい。
これにより、帯電性が小さく、かつ比較的白色度の高い粒状物が得られる。
本発明の表示装置では、前記粒状物は、白色を呈していることが好ましい。
これにより、背景が白色を呈することとなり、高コントラストの表示が可能になる。
本発明の表示装置では、前記第1の繊維層は、前記繊維同士を有機バインダーで結着してなるものであることが好ましい。
これにより、繊維の集合体は有機バインダーを介して第1の基板に確実に固定される。また、有機バインダーによって第1の繊維層に柔軟性や伸縮性が付与されるので、繊維同士の固定が解除され難くなり、第1の繊維層としての形状を維持し易くなる。その結果、例えば表示装置を湾曲させた場合にも、第1の繊維層は形状追従性に富んだものとなる。
本発明の表示装置では、前記粒状層は、前記粒状物同士を有機バインダーで結着してなるものであることが好ましい。
これにより、粒状物の集合体は有機バインダーを介して第2の基板に確実に固定される。また、有機バインダーによって粒状層に柔軟性や伸縮性が付与されるので、粒状物同士の固定が解除され難くなり、粒状層としての形状を維持し易くなる。その結果、例えば表示装置を湾曲させた場合にも、粒状層は形状追従性に富んだものとなる。
本発明の表示装置では、前記第1の繊維層と前記粒状層との間は、前記第1の繊維層中または前記粒状層中に含まれる有機バインダーを介して接着されていることが好ましい。
これにより、第1の繊維層と粒状層との間を特に強固に接着することができる。
本発明の表示装置では、前記有機バインダーは、熱可塑性樹脂および熱架橋性樹脂の少なくとも一方を主成分とするものであることが好ましい。
これにより、有機バインダーは柔軟性に富んだものとなる。
本発明の表示装置では、前記表示層は、前記第1の繊維層と前記粒状部との界面において前記繊維と前記粒状物とが混在した混合領域を有することが好ましい。
これにより、第1の繊維層が粒状層の表面のみでなく内部にも及ぶため、仮に粒状物が厚さ方向に2個以上重なっている場合、表層以外にある粒状物に対しても繊維を食い込ませることができる。その結果、表示装置の表示特性のさらなる低下防止を図りつつ、機械的強度をより高めることができる。
本発明の表示装置では、前記表示層は、さらに、前記粒子および前記粒状層を囲うよう設けられた隔壁を有しており、
前記第1の繊維層と前記隔壁とが固定されていることが好ましい。
これにより、表示装置の機械的強度をさらに高めることができる。
本発明の表示装置では、前記表示層は、さらに、前記粒状層の前記第1の繊維層と反対側に設けられ、繊維の集合体を含む第2の繊維層を有することが好ましい。
これにより、第1の繊維層中の繊維のみならず、第2の繊維層中の繊維も粒状層に食い込むこととなり、粒状層を両面から固定することができる。その結果、表示装置の表示特性のさらなる低下防止を図りつつ、さらに強固に補強することができる。
本発明の表示装置の製造方法は、第1の基板の一方の面上に、繊維の集合体を含む第1の繊維層を成膜する工程と、
第2の基板の一方の面上に、粒状物の集合物を含む粒状層を成膜する工程と、
前記粒状層の前記粒状物同士の隙間に、正または負に帯電した少なくとも1種の粒子を供給する工程と、
前記第1の繊維層と前記粒状層とが接するように前記第1の基板と第2の基板とを重ね合わせて積層体を得る工程と、
前記積層体を加熱しつつ厚さ方向に加圧することにより、前記第1の繊維層と前記粒状層とを接着する工程と、を有することを特徴とする。
これにより、表示特性の低下を低減しつつ、機械的強度に優れた表示装置を効率よく製造することができる。
本発明の電子機器は、本発明の表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた電子機器が得られる。
本発明の表示装置の第1実施形態を示す断面図である。 図1に示す表示装置の平面図(上面図)である。 図1に示す表示装置の駆動を説明する断面図である。 図1に示す表示装置の製造方法を説明する断面図である。 図1に示す表示装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の表示装置の第2実施形態を示す断面図である。 本発明の表示装置の第3実施形態を示す断面図である。 本発明の表示装置の第4実施形態を示す断面図である。 本発明の表示装置の第5実施形態を示す断面図である。 本発明の表示装置の第6実施形態の壁部を示す平面図である。 本発明の表示装置の第6実施形態の壁部を示す平面図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。
以下、本発明の表示装置、表示装置の製造方法および電子機器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
≪表示装置≫
まず、本発明の表示装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の表示装置の第1実施形態を示す断面図、図2は、図1に示す表示装置の平面図(上面図)、図3は、図1に示す表示装置の駆動を説明する断面図、図4、5は、図1に示す表示装置の製造方法を説明する断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、3、4、5中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。また、図1に示すように、表示装置の平面視にて互いに直交する2方向を「X方向」および「Y方向」とする。また、図2では、説明の便宜上、基板11、繊維層62および粒状層61の図示を省略している。
図1に示す表示装置(本発明の表示装置)20は、粒子の泳動を利用して所望の画像を表示する電気泳動表示装置である。この表示装置20は、表示シート(フロントプレーン)21と、回路基板(バックプレーン)22とを有している。
図1に示すように、表示シート21は、平板状の基部1と基部1の下面に設けられた第1の電極3とを備える基板(第1の基板)11と、基板11の下方に設けられ、分散液100が充填された表示層400とを有している。このような表示シート21では、基板11の上面が表示面111を構成している。
一方、回路基板22は、平板状の基部2と基部2の上面に設けられた複数の第2の電極4とを備える基板(第2の基板)12と、この基板12に設けられた図示しない回路とを有している。
回路は、例えば、マトリックス状に配列されたTFT(スイッチング素子)と、TFTに対応して形成されたゲート線およびデータ線と、ゲート線に所望の電圧を印加するゲートドライバーと、データ線に所望の電圧を印加するデータドライバーと、ゲートドライバーとデータドライバーの駆動を制御する制御部とを有している。
以下、各部の構成について順次説明する。
(基板)
基部1および基部2は、それぞれ、シート状(平板状)の部材で構成され、これらの間に配置される各部材を支持および保護する機能を有する。各基部1、2は、それぞれ可撓性を有するもの、硬質なもののいずれであってもよいが、可撓性を有するものであるのが好ましい。可撓性を有する基部1、2を用いることにより、可撓性を有する表示装置20、すなわち、例えば電子ペーパーを構築する上で有用な表示装置20を得ることができる。
基部1、2が可撓性を有するものとする場合、その構成材料としては、透明性の高いガラスまたは樹脂が挙げられる。前記樹脂としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等のポリエステル、ポリエチレン等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、環状オレフィン(COP)、ポリアミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
基部1、2の平均厚さは、それぞれ構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、可撓性を有するものとする場合、20μm以上500μm以下程度であるのが好ましく、25μm以上250μm以下程度であるのがより好ましく、50μm以上200μm以下程度であるのがさらに好ましい。これにより、表示装置20の柔軟性と強度との調和を図りつつ、表示装置20の小型化(特に薄型化)を図ることができる。
これらの基部1、2の表示層400側の面、すなわち、基部1の下面および基部2の上面に、それぞれ膜状をなす第1の電極3および第2の電極4が設けられている。本実施形態では、第1の電極3が共通電極とされ、第2の電極4が、X方向およびY方向に千鳥状に分割された個別電極(TFTに接続された画素電極)とされている。表示装置20では、1つの第2の電極4と第1の電極3とが重なり合う領域が1つの画素を構成している。
電極3、4の構成材料としては、それぞれ、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、金、銀、銅、アルミニウムまたはこれらを含む合金等の金属材料、カーボンブラック、グラフェン、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素系材料、ポリアセチレン、ポリフルオレン、ポリチオフェンまたはこれらの誘導体等の電子導電性高分子材料、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート等のマトリックス樹脂中に、NaCl、Cu(CFSO等のイオン性物質を分散させたイオン導電性高分子材料、インジウム酸化物(IO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)等の導電性酸化物材料のような各種導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、電極3、4の平均厚さは、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、0.01μm以上10μm以下程度であるのが好ましく、0.02μm以上5μm以下程度であるのがより好ましい。
ここで、各基部1、2および各電極3、4のうち、表示面111側に配置される基部および電極は、それぞれ光透過性を有するもの、すなわち、実質的に透明(無色透明、有色透明または半透明)とされる。本実施形態では、基板11の上面が表示面111を構成するため、少なくとも基部1および第1の電極3は、実質的に透明とされる。これにより、表示装置20に表示された画像を表示面111側から目視により容易に認識することができる。
(封止部)
基板11と基板12との間には、それらの縁部に沿って封止部(シール部)5が設けられている。この封止部5により、表示層400が気密的に封止されている。その結果、表示装置20内への水分の浸入を防止して、表示装置20の表示性能の劣化をより確実に防止することができる。
封止部5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂のような熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂のような熱硬化性樹脂等の各種樹脂材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、封止部5の高さは、特に限定されないが、5μm以上50μm以下程度であるのが好ましい。封止部5の高さを前記範囲内にすることにより、電界に応じて粒子Aが短時間で移動可能になるとともに、非表示状態において粒子Aが透けて見えるのを防止することができる。
(壁部)
図1および図2に示すように、表示層400は、その外縁を囲うように設けられた壁部(隔壁)91と、壁部91の内側空間に設けられた粒状層61と、内側空間内に充填された分散液100とを有している。また、表示層400は、基板11の下面に設けられた繊維層(第1の繊維層)62を有している。
また、壁部91の表面には、炭化フッ素プラズマ処理等の各種撥水処理が施されているのが好ましい。これにより、後述するように、表示装置20の製造がより簡単となり、より優れた表示特および信頼性を発揮することができる表示装置20を得ることができる。
壁部91の構成材料としては、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)、ポリイミド、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の各種熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
壁部91の高さは、特に限定されないが、5μm以上50μm以下程度であるのが好ましい。壁部91の高さを前記範囲内にすることにより、電界に応じて粒子Aが短時間で移動可能になるとともに、非表示状態において粒子Aが透けて見えるのを防止することができる。
また、壁部91の平均幅は、壁部91に要求される機械的強度等を考慮して適宜設定されるが、1μm以上5μm以下程度であるのが好ましい。そして、壁部91のアスペクト比(平均高さ/平均幅)は、1〜50程度であるのが好ましい。
なお、本実施形態では、壁部91の横断面形状が、幅が基板12から基板11側へ向けて漸減する逆テーパー状をなしているが、かかる形状に限定されず、例えば矩形(長方形)であってもよい。
また、壁部91の横断面形状は、全体にわたって一定でなくてもよく、一部異なる形状であってもよい。この場合、この箇所では内部空間の気密性が低下するため、内部空間に気泡が混入したとき、その気泡を外部に排出することができる。
(粒状層)
表示層400内には、図1に示すように、その基板12側に粒状層61が設けられている。粒状層61は、粒状物610の集合体を含むものである。具体的には、粒状層61は、粒状物610同士を有機バインダーで結着してなるものである。このような粒状層61には、内部に多くの空間が形成されており、その空間に浸透するように分散液100が充填されている。
粒状物610が呈する色は、分散液100中に含まれる粒子Aが呈する色と異なっていればいかなる色でもよいが、淡色であるのが好ましく、白色であるのがより好ましい。粒状物610が呈する色は、表示装置20において粒子Aが呈する色の背景色を構成する色であることから、その色に比較的白色度の高い色を用いることでコントラストの高い表示が可能になる。
また、粒状層61は、表面積が大きいことから、その内部または表面に分散液100を保持するよう作用する。このため、分散液100中の粒子Aも保持されることとなり、粒子Aの自重による沈降と分散媒への拡散を抑制し、粒子Aが不本意な位置に移動するのを抑制することができる。
一方、粒状層61は、粒状物610の集合体を含んでいることから、内部の空間の内壁面は比較的滑らかである。このため、電極3、4間に電界が作用している場合には、粒子Aは粒状層61の内部の空間を容易に通過して電極3、4間を電気泳動する。その結果、電界に応じて多くの粒子Aが短時間で移動することが可能になるため、高コントラストの表示を高い応答速度で行うことができる。
粒状物610の平均粒径は、特に限定されないが、2.5μm以上50μm以下程度であるのが好ましく、5μm以上25μm以下程度であるのがより好ましい。このような平均粒径の粒状物610が集合した場合、粒子Aを適度に保持することができるので、粒子Aの自重による不本意な移動を抑制しつつ、電界の作用により粒子Aを円滑に電気泳動させることができる。また、粒状物610間の隙間を介して粒状層61の裏側の色あるいは粒状層61内に保持された粒子Aの色が透けて見えるのを防止することができる。
なお、粒状物610の粒径は、粒状層61の断面の観察像上において、粒状物610の投影面積と同じ面積をもつ真円の直径(投影面積円相当径)として測定され、平均粒径は100個の粒状物610について測定された粒径を平均したものとされる。
また、粒状層61において粒状物610は表示装置20の厚さ方向に1〜6個程度重なっているのが好ましく、2〜3個程度重なっているのがより好ましい。粒状物610がこの程度重なっていることにより、粒状層61の裏側の色が透けて見えるのをより確実に防止することができる。
また、粒状物610の平均粒径は、後述する粒子Aの平均粒径の5倍以上200倍以下であるのが好ましく、10倍以上100倍以下であるのがより好ましい。粒状物610と粒子Aの粒径の大小関係をこのような範囲に設定することにより、粒状層61内における粒子Aの通過をより円滑にすることができる。
また、粒状層61の平均厚さは、特に限定されないが、粒状物610の平均粒径の1.1倍以上10倍以下程度であるのが好ましく、1.5倍以上5倍以下程度であるのがより好ましい。また具体的には、20〜80μm程度であるのが好ましい。粒状層61の平均厚さを前記範囲内に設定することにより、表示面111から見たときに粒状層61が呈する色がムラなく見えるようになり、高コントラストの表示が可能になる。また、粒状層61の裏側にある色が透けて見えるのを防止するので、鮮明な表示が可能になる。一方、粒子Aが粒状層61中を通過するのに要する時間を比較的短く抑えることができるので、優れた応答速度を維持することができる。
また、粒状物610は、無帯電すなわち実質的に帯電していないものである。このため、後述する粒子Aとの間には電気的な作用(反発または吸着)が働かない。そのため、粒子Aを分散媒7中で円滑に移動させることができ、優れた表示特性、特に優れた応答速度を発揮させることができる。
なお、粒状物610は、図1に示すように比較的高い密度で表示層400内に充填されているため、表示層400内での移動が規制されている。具体的には、粒状層61は粒状物610の集合体を含んでおり、粒状層61における粒状物610の密度(占有率)は好ましくは50体積%以上80体積%以下、より好ましくは60体積%以上70体積%以下とされる。このような密度であれば、粒状物610の移動を規制しつつ、粒状層61には粒子Aの通過が可能な隙間が形成されることとなる。また、このような密度に設定することで、粒状層61に十分な機械的強度が付与されることとなる。これにより、基板11、12間の離間距離を一定に維持することができ、例えば表示装置20を湾曲させたり手指で押圧したりしたときに表示層400が潰れてしまうのを防止することができる。
粒状物610の構成材料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の各種セラミックス材料、ウレタン樹脂、尿素樹脂、エステル樹脂、エーテル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンメタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン環状オレフィン共重合体(COC)等のエチレン共重合体、アクリル樹脂等の各種樹脂材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上の混合物が用いられるが、特に樹脂材料が好ましく用いられる。これらの材料は、帯電性が小さく、比較的白色度が高いことから、粒状物610の構成材料として好適である。
また、粒状層61は、粒状物610同士を単に寄せ集めたものでもよいが、前述したように、粒状物610の一部同士が互いに固定されるよう有機バインダーで結着してなるものが好ましい。なお、有機バインダーは上述した粒状物610の表面を覆うことにより、例えば白色度を高める等の効果も奏する。また、有機バインダーは、粒状物610の集合物を基板12に固定する機能も有する。さらには、粒状物610の構成材料が硬度の高い材料である場合には、粒状層61に柔軟性や伸縮性を付与することができるので、粒状物610同士の固定が解除され難く、粒状層61としての形状を維持し易い。そして、表示装置20を湾曲させた場合にも、粒状層61は形状追従性に富んだものとなる。
有機バインダーの構成材料としては、比較的軟化し易い材料が好ましく用いられ、例えば、ウレタン樹脂、尿素樹脂、エステル樹脂、エーテル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンのようなオレフィン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)やエチレンメタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン環状オレフィン共重合体(COC樹脂)のようなエチレン重合体、アクリル樹脂、ブタジエン系エラストマー等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、シアノアクリレート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱架橋性樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上の混合物を主成分としたものが用いられる。このような有機バインダーは、柔軟性に富んだものとなる。
なお、有機バインダーの副成分としては、例えば、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、分散剤等が必要に応じて添加される。
また、有機バインダーの25℃における弾性率は、0.01MPa以上1000MPa以下であるのが好ましく、0.1MPa以上500MPa以下であるのがより好ましい。これにより、粒状層61に十分な柔軟性と伸縮性とを付与することができる。
また、粒状物610は、中空構造のものでもよい。このような粒状物610を用いることにより、中空部において光を散乱させ、例えば粒状物610が白色を呈している場合にはその白色度を高めることができる。また、中空構造であれば、粒状物610に十分な柔軟性を付与することができるので、粒状層61に隣接する繊維層62を構成する繊維が損傷し難くなる等の利点もある。
また、粒状物610は、自然状態であっても、厚さ方向に圧縮された状態であってもよい。
(繊維層)
表示層400内には、図1に示すように、その基板11側に繊維層(第1の繊維層)62が設けられている。繊維層62は、繊維620の集合物を含むものである。具体的には、繊維層62は、繊維620同士を有機バインダーで結着してなるものである。このような繊維層62には、内部に多くの空間が形成されており、その内部に浸透するように分散液100が充填されている。
また、繊維層62は、表面積が大きいことから、その内部または表面に分散液100中の粒子Aが進入し、かつその位置で保持され易い。粒子Aが繊維層62中に進入し、かつ保持されることにより、粒子Aは表示面111に十分近づくとともに、粒子Aが繊維層の厚さ分だけ積み重なって堆積することができる。このため、粒子Aが多層に堆積した分だけ隠ぺい性が向上し、呈する色を鮮明に表示することができる。また、粒子Aが保持されることにより、粒子Aの自重による沈降が抑制され、粒子Aが不本意な位置に移動するのを抑制することができる。その結果、例えば表示面111が鉛直方向と平行になるような姿勢にした場合でも、表示装置20に表示される画像等が乱れてしまうのを防止することができる。
また、繊維層62は、繊維620の集合物を主とするものであるため、密度(占有率)が低く可視光を透過しやすい。このため、後述する粒子Aによって形成される画像を繊維層62越しに見たとき、その画像が乱され難くなる。よって、鮮明な表示が可能になる。
なお、上記理由から、繊維620が呈する色は、透明または粒状物610が呈する色と同系統の色であるのが好ましく、特に透明であるのがより好ましい。
また、繊維層62は、上記のような機能に加え、粒状物610が基板11の下面に接近する、または接するのを防止する機能も有する。仮に、粒状物610が基板11に接近または接してしまうと、粒子Aによって形成される画像を乱してしまい、鮮明な表示ができなくなる。また、表示において、粒状物610の接触部分が見えてしまうと粒状物610が呈する色が現れ、かつ粒子Aが呈する色が減少することにより、表示のコントラストが低下することとなる。これに対し、繊維層62を設けることにより、粒子Aは繊維層62中に浸透することで粒状物610を全て被覆することができるため、画像の乱れが生じるのを防止することができる。また、粒状物610と基板11との間に繊維層62が介在することによって、表示における粒状物610が呈する色を減少させ、表示のコントラストの低下を抑制することができる。
繊維620の平均の繊維長さは、特に限定されないが、1μm以上100μm以下程度であるのが好ましく、3μm以上80μm以下程度であるのがより好ましい。また、繊維620の平均の繊維径も、特に限定されないが、0.01μm以上1μm以下程度であるのが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下程度であるのがより好ましい。これにより、構造強度と透明性とを両立することができる。また、繊維620の繊維長さおよび繊維径を前記範囲内とすることにより、粒子Aの保持性を確保しつつ、電界の作用により粒子Aを円滑に電気泳動させることができる。
なお、繊維620の繊維長さおよび繊維径は、繊維層62の断面の観察像上において、繊維620の投影像の最大長さおよび最大径であり、それぞれの平均値は100個の繊維620について測定された繊維長さおよび繊維径を平均したものとされる。
また、繊維径を特に可視光の波長の下限(例えば400nm)より短くすることにより、繊維620自体が透明でなくても、繊維層62として透明性を確保することができる。
なお、繊維層62の平均厚さは、特に限定されないが、0.1μm以上20μm以下程度であるのが好ましく、0.2μm以上10μm以下程度であるのがより好ましい。繊維層62の平均厚さを前記範囲内とすることにより、繊維層62の十分な機械的強度と粒子Aの十分な保持性とを確保しつつ、繊維層62に保持された粒子Aに電界を作用させたとき粒子Aを円滑に電気泳動させることができる。また、繊維層62の十分な透明性も確保することができる。すなわち、機械的強度および粒子Aの保持性と粒子Aの泳動性および透明性とを高度に両立することができる。
また、繊維層62は、無帯電すなわち実質的に帯電していないものである。このため、後述する粒子Aとの間には電気的な作用(反発または吸着)が働かない。そのため、粒子Aを分散媒7中で円滑に移動させることができ、優れた表示特性、特に優れた応答速度を発揮させることができる。
なお、繊維層62は繊維620の集合体を含んでいるが、繊維層62における繊維620の密度(占有率)は好ましくは50体積%以上99体積%以下、より好ましくは60体積%以上95体積%以下とされる。このような密度であれば、繊維層62の機械的強度および粒子Aの保持性と粒子Aの泳動性および繊維層62の透明性とを高度に両立することができる。
さらに、繊維層62における繊維620の密度は、粒状層61における粒状物610の密度より低いのが好ましい。これにより、繊維層62に保持された粒子Aに電界を作用させたとき粒子Aを特に円滑に電気泳動させることができ、かつ、表示層400が潰れてしまうのを防止することができる。
繊維620には、例えば、樹脂繊維のような有機物繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、カーボン繊維、金属繊維のような無機物繊維等が単独または複数種の混合物として用いられる。このうち、樹脂繊維としては、例えば、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維等が挙げられる。また、ガラス繊維としては、例えば、ホウケイ酸ガラス繊維、石英ガラス繊維等が挙げられる。また、セラミックス繊維としては、例えば、チタン酸カリウム繊維、酸化スズ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維等が挙げられる。また、カーボン繊維としては、PAN系炭素繊維、カーボンナノチューブ等が挙げられる。また、金属繊維としては、例えば、アルミニウムウィスカー、銀ウィスカー等が挙げられる。
なお、繊維620としては特に無機物繊維が好ましく用いられる。無機物繊維は比較的硬度が高いため、繊維層62はその空疎な形状を維持し易くなる。そのため、前述した繊維層62が奏する効果を長期にわたって確実に奏し得る表示装置20が得られる。
また、繊維層62は、繊維620同士を単に寄せ集めたものでもよいが、繊維620同士が互いに固定されるよう一部の繊維接触部分を有機バインダーで結着してなるものが好ましい。なお、有機バインダーは、繊維620の集合物を基板11に固定する機能も有する。さらには、繊維620の構成材料が硬度の高い材料である場合には、繊維層62に柔軟性や伸縮性を付与することができるので、繊維620同士の固定が解除され難く、繊維層62としての形状を維持し易い。そして、表示装置20を湾曲させた場合にも、繊維層62は形状追従性に富んだものとなる。
有機バインダーの構成材料としては、前述したのと同じものが用いられる。
また、繊維620は、導電性を有するものが好ましく用いられる。このような繊維620を用いることにより、繊維層62の隅々まで電界が作用するため、繊維層62全体において粒子Aを確実に保持することができる。また、保持可能な粒子Aの量も多くなるため、粒子Aが呈する色が強調され易くなり、高コントラストの表示が可能になる。さらには、電界が繊維620に集中し、粒子Aに作用させる電界強度をより大きくすることができるので、粒子Aの泳動性(応答速度等)を高めることができる。
導電性を有する繊維620としては、繊維自体が導電性を有するものの他、繊維に導電性を有する被膜を形成したもの等が挙げられる。
ここで、粒状層61と繊維層62は、単に隣接していてもよいが、好ましくは両者が接着されているのが好ましい。両者が接着されていることにより、界面に隙間が生じ難くなり、隙間による表示不良の発生を抑制することができる。また、粒状層61による補強機能がより強化されることとなる。
両者の接着は、粒状層61と繊維層62との固着、接着剤による接着等が挙げられる。このうち前者は、繊維層62中の繊維620が粒状層61中に食い込むことにより実現される。繊維620が食い込むことによりアンカー効果が発揮され、両者が強固に固着する。特に、繊維620が無機物繊維である場合には、繊維620の硬度が高く、この傾向が顕著になる。一方、後者は、粒状層61中の有機バインダーおよび繊維層62中の有機バインダーのいずれか一方または双方が両者の間に介在し、それにより接着が実現される。これらの方法によれば、粒状層61と繊維層62との間を特に強固に接着することができる。
また、繊維620が第1の電極3にも食い込むことにより、繊維層62は基板11に対しても強固に固定される。これにより、基板11、12間は、粒状層61と繊維層62とを介して強固に固定されることとなり、表示装置20の表示特性の低下防止および機械的強度(剛性)の向上に寄与する。この場合、第1の電極3が炭素系材料や導電性高分子材料で構成されている場合には、繊維620と第1の電極3とがより強固に結合する。
さらには、繊維620は、壁部91の上面にも接着・固定されているのが好ましい。これにより、表示装置20の機械的強度をさらに高めることができる。壁部91と繊維層62との接着は、前述した粒状層61と繊維層62との接着と同様である。
(分散液)
ここで、分散液100について説明する。
表示装置20では、前述したように、表示層400の外縁は前述したように壁部91で囲われており、その内側空間内に分散液100が充填されている。
分散液100は、正に帯電し粒状層61と異なる色相を有する粒子Aを分散媒7に分散してなるものである。
粒子Aが呈する色は、粒状層61が呈する色と異なる色であれば特に限定されないが、粒状層61が呈する色が淡色または白色である場合には、濃色または黒色であるのが好ましく、黒色であるのがより好ましい。これにより、コントラストの高い表示が可能になる。
粒子Aには、電荷を有するものであれば、いかなるものをも用いることができ、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化ジルコニウム等の酸化物系粒子や、窒化ケイ素、窒化チタン等の窒化物系粒子、硫化亜鉛等の硫化物系粒子、硼化チタン等の硼化物系粒子、クロム酸ストロンチウム、アルミン酸コバルト、亜クロム銅、ウルトラマリン等の無機顔料粒子、アゾ系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ペリレン系等の有機顔料粒子等を用いることができる。また、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル等で構成された樹脂粒子の表面に顔料を塗布した複合粒子を用いることもできる。
また、粒子Aの平均粒子径は、特に限定されないが、好ましくは10nm以上500nm以下、より好ましくは20nm以上300nm以下である。粒子Aの平均粒子径を前記範囲内に設定することにより、粒子Aによる十分な色度の表示と粒子Aの速やかな電気泳動とを両立することができる。その結果、高コントラストの表示と高い応答速度とを両立することができる。
なお、粒子Aの平均粒子径は、動的光散乱式粒度分布測定装置(例えば、製品名:LB−500、(株)堀場製作所製)で測定した体積平均粒子径を意味する。
分散媒7としては、沸点が100℃以上に高く比較的高い絶縁性を有するものが好適に使用される。かかる分散媒7としては、例えば、各種水(例えば、蒸留水、純水等)、ブタノールやグリセリン等のアルコール類、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸ブチル等のエステル類、ジブチルケトン等のケトン類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン等の芳香族複素環類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、カルボン酸塩、シリコーンオイルまたはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
中でも、分散媒7としては、脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、またはシリコーンオイルを主成分とするものが好ましい。流動パラフィン、またはシリコーンオイルを主成分とする分散媒7は、粒子Aの凝集抑制効果が高いことから好ましい。これにより、表示装置20の表示性能が経時的に劣化するのをより確実に防止または抑制することができる。また、流動パラフィン、またはシリコーンオイルは、不飽和結合を有しないため耐候性に優れ、および安全性も高いという点からも好ましい。
なお、分散媒7は液体のものに限られず、気体であってもよい。この場合、空気の他、窒素ガス、アルゴンガスが充填される。
以上、表示装置20の構成について説明したが、このような表示装置20は、例えば次のようにして駆動する。なお、以下の説明では、図1に示す複数の第2の電極4のうち、1つについて電圧を印加した場合について説明する。
第1の電極3と第2の電極4との間に、第1の電極3が負電位、第2の電極4が正電位となる電圧を印加すると、当該電圧印加により発生した電界が表示層400中の粒子Aに作用する。すると、粒子Aが第1の電極3側に泳動して集まる。これにより、図3(a)に示すように、表示面111には粒子Aが呈する色、図3(a)の場合は黒色が表示される。
一方、第1の電極3が正電位、第2の電極4が負電位となる電圧を印加すると、当該電圧印加により発生した電界が表示層400中の粒子Aに作用する。すると、粒子Aが第2の電極4側に泳動して集まる。これにより、図3(b)に示すように、表示面111には粒状物610が呈する色、図3(b)の場合は白色が主に表示される。
以上のような粒子Aの駆動を画素ごとに行うことにより、表示面111には所望の画像を表示することができる。
≪表示装置の製造方法≫
次に、表示装置20の製造方法について説明する。
表示装置20の製造方法は、基板11の上面に繊維層62を成膜する工程と、基板12の上面に粒状層61を成膜する工程と、粒状層61の粒状物610同士の隙間に分散液100を供給する工程と、繊維層62と粒状層61とが接するように基板11と基板12とを重ね合わせて積層体を得る工程と、積層体を加熱しつつ厚さ方向に加圧することにより、繊維層62と粒状層61とを接着する工程と、を有している。以下、各工程について順次説明する。
[1]まず、図4(a)に示す基板11を用意する。次いで、図4(b)に示すように、基板11の第1の電極3上に繊維層62を形成する。繊維層62の形成方法には、例えば、繊維620と有機バインダーとを揮発性分散媒に分散して分散液を調製し、これを第1の電極3上に塗布し、その後塗布膜を乾燥させる方法が用いられる。塗布方法としては、例えば、グラビアコート、コンマコート、リップコート、ダイコート、スクリーン印刷、インクジェット塗布等の各種塗布方法が用いられる。なお、繊維層62の形成には、繊維620を寄せ集めてなる不織体をあらかじめ形成しておき、これを載置する方法も用いられる。
また、乾燥後に熱ロール処理等を施すようにしてもよい。熱ロール処理を施すと、塗布膜が発泡し、繊維層62の密度が低下するため、発泡量を調整することにより繊維層62の密度を制御することができる。特に減圧雰囲気下で処理することにより、塗布膜表面の発泡量がより多くなり、塗布膜上部の密度を相対的に低くすることができる。このようにして形成された繊維層62には、密度の勾配が形成されることとなり、粒子Aが繊維層62内に進入したりあるいは繊維層62内から脱出したりする移動がより円滑になる。さらには、繊維層62の表面に繊維620が突出し易くなるため、繊維層62と粒状層61および壁部91との固着がより顕著になる。
[2]次に、基板12を用意し、その第2の電極4側の面に壁部91を形成する(図4(c)参照)。壁部91の形成方法には、例えば、スクリーン印刷等の印刷法、成形型で凹凸を形成するインプリント法、フォトリソグラフィー法等が用いられる。
[3]次に、図4(d)に示すように、壁部91の内側に粒状層61を形成する。粒状層61の形成方法には、繊維層62の形成と同様の方法が用いられる。この際、粒状層61の厚さは、粒状層61の上面が壁部91の高さよりやや低くなるよう設定される。
[4]次に、図5(e)に示すように、粒状層61の粒状物610同士の隙間に分散液100を供給し、壁部91の内側空間に充填する。分散液100の供給方法としては、特に限定されないが、液滴吐出法による供給、ディスペンサーを使用した供給等の方法が用いられる。
供給された分散液100は、粒状層61内の隙間に浸透し、保持される。これにより、粒状層61からの漏れ出しが防止されることとなる。特に、壁部91の表面に撥水処理が施されている場合には、この効果がより顕著となる。また、分散液100は粒状層61内の隙間に徐々に浸透するため、分散液100中での気泡の発生が効果的に防止される。そのため、優れた表示特性を有する表示装置20を製造することができる。
[5]次に、図5(f)に示すように、粒状層61と繊維層62とが接するように基板11と基板12とを重ね合わせて積層体13を得る。これにより繊維層62は、充填された分散液100内に浸されることとなる。そして、分散液100は繊維層62内の隙間に浸透し、保持される。このようにして表示層400が得られる。
また、重ね合わせ作業に伴い、一部の分散液100は壁部91を越えて溢れ出す場合もあるが、余分な分散液100は繊維層62内の隙間を介して効率よく排出される。その結果。表示層400内の圧力が増大するのを防止する。さらには、重ね合わせ作業に伴って分散液100に気泡が巻き込まれた場合にも、繊維層62内の隙間を介して気泡が効率よく排出される。その結果、表示層400内に気泡が残留するのを防止する。
この重ね合わせ作業は、大気雰囲気下または減圧雰囲気下で、例えばロールラミネート装置を用いて行われる。
次いで、積層体13を加熱しつつ、厚さ方向に加圧する。これにより、粒状層61中に含まれる有機バインダーおよび繊維層62中に含まれる有機バインダーが溶融し、粒状層61と繊維層62とを跨るように拡散する。その後、積層体13を冷却することにより、有機バインダーが固化し、両者の接着が完了する。また、加圧に伴って繊維620が粒状層61中に食い込む。その結果、アンカー効果に基づく両者の固着が完了する。すなわち、有機バインダーによる接着とアンカー効果に伴う固着とにより、粒状層61と繊維層62とは強固に固定される。
また、繊維層62の縁部は壁部91の上方にも及んでおり、加熱、加圧に伴って繊維層62中の有機バインダーが壁部91との間を接着するとともに、繊維620が壁部91にも食い込んで繊維層62と壁部91とを固着させる。その結果、繊維層62と壁部91とが強固に固定される。
積層体13の加熱温度としては、特に限定されないが、25℃以上120℃以下程度であるのが好ましい。これにより、有機バインダーを溶融または軟化させ、接着機能を発現させるとともに、分散媒7の蒸発や壁部91の軟化等を防止することができる。
[6]次に、図5(g)に示すように、表示層400の周囲に封止部5を形成する。これにより、表示装置20が得られる。
封止部5の構成材料としては、熱可塑性または熱硬化性の樹脂材料が用いられることから、これらを軟化・溶融状態にしたものを塗布し、これを固化または硬化させることにより封止部5が形成される。塗布には、例えばシリンジディスペンサー等を用いることができる。
以上のような製造方法によれば、粒状層61と繊維層62の双方を備えており、表示特性と機械的強度とを両立した表示装置20を効率よく製造することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の表示装置の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の表示装置の第2実施形態を示す断面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
第2実施形態に係る表示装置20は、壁部91の内側空間をさらに複数の区画に区分けする壁部92を備える以外、第1実施形態に係る表示装置20と同様である。
すなわち、表示層400には、複数の壁部92がY方向に所定の間隔を隔てて設けられている。また、図示しないものの、表示層400には、複数の壁部がX方向にも所定の間隔を隔てて設けられている。これにより、表示層400は格子状に区分された画素区画が形成される。
各画素区画には、それぞれ第2の電極4が対応して配置されている。このため、第2の電極4に印加される電圧を適宜制御することにより、各画素区画が発する色を制御し、表示面111から視認される画像を自在に生成することができる。
このような壁部92は、前述した壁部91と同様の構造を有するものとされるが、平均幅については壁部91より小さくてもよい。これにより、画素の開口率を高めることができる。
また、壁部91と同様、壁部92にも繊維層62が接着され、さらには、壁部92にも繊維620が食い込むように配置されているのが好ましい。これにより、壁部92も表示装置20の補強に寄与する。
また、図6に示すように、繊維層62が壁部92の上方にも及んでいることにより、この繊維層62を介して各画素区画にある余分な分散液100および残留した気泡を外部に排出することができる。その結果、表示特性に優れた信頼性の高い表示装置20が得られる。
<第3実施形態>
次に、本発明の表示装置の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の表示装置の第3実施形態を示す断面図である。
以下、第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
第3実施形態に係る表示装置20は、粒状層61と繊維層62との界面近傍に設けられ、粒状物610と繊維620とが混在した混合領域63を備える以外、第1実施形態に係る表示装置20と同様である。
混合領域63は、粒状物610と繊維620との混合物の集合体を含んでいる。このため、粒状層61と繊維層62とは混合領域63全体で互いに強固に固定される。すなわち、繊維層62が粒状層61の表面のみでなく内部にも及ぶため、仮に粒状物610が厚さ方向に2個以上重なっている場合、表層以外にある粒状物610に対しても繊維620を食い込ませることができる。その結果、表示装置20の表示特性低下のさらなる防止を図りつつ、機械的強度をより高めることができる。
混合領域63における粒状物610と繊維620の合計の密度(占有率)は好ましくは60体積%以上99体積%以下、より好ましくは65体積%以上95体積%以下とされる。また、混合領域63における粒状物610と繊維620との存在比は、体積比で2:8〜8:2程度とされる。これにより、前記効果がより顕著なものとなる。
<第4実施形態>
次に、本発明の表示装置の第4実施形態について説明する。
図8は、本発明の表示装置の第4実施形態を示す断面図である。
以下、第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
第4実施形態に係る表示装置20は、粒状層61と基板12との間に、繊維層62とは別の繊維層(第2の繊維層)64を設けるようにした以外、第1実施形態に係る表示装置20と同様である。
繊維層64は、基板12の上面に設けられており、必要に応じて有機バインダー等を介して接着、固定されている。繊維層64の構成は、繊維層62と同様である。
このような繊維層64を設けたことにより、基板12側に集まった粒子Aについても繊維層64内で保持することができ、粒子Aの自重による意図しない移動を抑制することができる。その結果、粒子Aの偏在を防止し、表示画像の乱れを抑制することができる。
また、粒状層61は2つの繊維層62、64で挟まれた状態となる。その結果、繊維層62中の繊維620のみならず、繊維層64中の繊維640も粒状層61に食い込むこととなり、粒状層61を両面から固定することができる。その結果、表示装置20の表示特性低下のさらなる防止を図りつつ、さらに強固に補強することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の表示装置の第5実施形態について説明する。
図9は、本発明の表示装置の第5実施形態を示す断面図である。
以下、第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
第5実施形態に係る表示装置20は、隣り合う3つの画素区画に、それぞれ、黒色を呈する粒子Aと所定の色に着色された粒子Yまたは粒子Mまたは粒子Cとが混在した分散液が充填されており、かつ、第2の電極4に代えて独立した2つの第2の電極41、42が設けられている以外、第2実施形態に係る表示装置20と同様である。
図9に示す表示装置20において、左側の画素区画には、黒色の粒子Aと黄色(イエロー)に着色された粒子Yとが混在した分散液が充填されている。また、図9に示す中央の画素区画には、黒色の粒子Aと赤色(マゼンタ)に着色された粒子Mとが混在した分散液が充填されている。さらに、図9に示す右側の画素区画には、黒色の粒子Aと青色(シアン)に着色された粒子Cとが混在した分散液が充填されている。各着色粒子Y、M、Cは、それぞれ負に帯電している。
また、各画素区画には、図6に示すような第2の電極4に代えて、互いに独立した2つの第2の電極41、42がそれぞれ設けられている。
ここで、各画素区画に設けられた第2の電極41が負電位、第2の電極42が正電位になるよう各電極に電圧を印加すると、図9(a)に示すように、粒子Aは各第2の電極41に、粒子Y、M、Cはそれぞれ各第2の電極42に集合する。この状態では、主に粒状層61が呈する色が表示されることとなる。すなわち、各画素には白色が表示される。
次いで、3つの画素区画のうち、中央の画素区画については第2の電極41が正電位になるように、かつ、右側の画素区画については第2の電極42が負電位になるように、印加する電圧を変更する。これにより、中央の画素区画の第2の電極41に集合していた粒子Aは、図9(b)に示すように第1の電極3側に移動し、この画素では粒子Aが呈する色、すなわち黒色の表示に切り替わる。また、右側の画素区画の第2の電極42に集合していた粒子Cも、第1の電極3側に移動し、この画素では粒子Cが呈する色、すなわち青色(シアン)の表示に切り替わる。
以上のようにして3つの画素でそれぞれ白色、黒色、黄色、赤色、青色を独立して表示可能になるため、本実施形態に係る表示装置20は、いわゆるフルカラー表示が可能なものとなる。
<第6実施形態>
次に、本発明の表示装置の第6実施形態について説明する。
図10、11は、本発明の表示装置の第6実施形態の壁部を示す平面図である。
以下、第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
第6実施形態に係る表示装置20のうち、図10に示す壁部92は、その形状が異なる以外、第1実施形態と同様である。
図10(a)に示す壁部92は、平面視において格子状になっている。壁部92で囲まれた領域が前述した画素区画に相当する。
図10(b)に示す壁部92は、平面視において格子状になっており、かつ、X方向に伸びる壁部92とY方向に伸びる壁部92との交差部において、壁部92が欠落するよう構成されている。このような欠落した箇所があることにより、この箇所から余分な分散液100や残留した気泡を外部に放出することができる。その結果、表示特性に優れた信頼性の高い表示装置20が得られる。
図10(c)に示す壁部92は、平面視において画素区画が六角形になるようハニカム状になっている。
図10(d)に示す壁部92は、Y方向に伸びるもののみで構成されている。
一方、第6実施形態に係る表示装置20のうち、図11に示す壁部92は、その形状が異なる以外、第5実施形態と同様である。
図11(a)に示す壁部92は、Y方向に往復しながらY方向に延在しており、このような壁部92が複数並列して設けられている。すなわち、各壁部92は、蛇行しながらX方向に延在している。また、1つの壁部92に隣接する壁部92は、互いに線対称の関係を満たしている。これにより、隣り合う壁部92間に設けられる画素空間は、略六角形をなすものとなる。
ここで、図11(a)に示す記号Y、M、Cは、それぞれ黄色(イエロー)、赤色(マゼンタ)、青色(シアン)の意味である。すなわち、記号Y、M、Cが示す各画素区画に、それぞれ第5実施形態と同様の粒子Y、M、Cを含む分散液を充填することにより、いわゆるフルカラー表示が可能な表示装置20が得られる。
図11(b)に示す壁部92は、X方向に伸びるもののみで構成されており、一方、図11(c)に示す壁部92は、平面視において格子状をなしており、かつ、Y方向に伸びる壁部92のうち画素区画に臨む一部が欠落するよう構成されている。このような図11(b)および図11(c)に示す記号Y、M、Cも、それぞれ図11(a)の記号と同じ意味である。すなわち、図11(b)、(c)に示す壁部92を備えた表示装置20によっても、いわゆるフルカラー表示が可能になる。
≪電子機器≫
以上説明したような表示装置20は、それぞれ、各種電子機器に組み込むことができる。具体的な電子機器としては、例えば、電子ペーパー、電子ブック、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができる。
これらの電子機器のうちから、電子ペーパーを例に挙げ、具体的に説明する。
図12は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図12に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような表示装置20で構成されている。
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図13は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図13中(a)は断面図、(b)は平面図である。
図13に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図12に示す構成と同様である。
本体部801は、その側部(図13(a)中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(図13(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図13(a)中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。これにより、利便性が向上する。
以上、本発明の表示装置、表示装置の製造方法および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1‥‥基部 2‥‥基部 3‥‥第1の電極 4、41、42‥‥第2の電極 5‥‥封止部 61‥‥粒状層 610‥‥粒状物 62、64‥‥繊維層 620、640‥‥繊維 63‥‥混合領域 7‥‥分散媒 91、92‥‥壁部 100‥‥分散液 11‥‥第1の基板 12‥‥第2の基板 111‥‥表示面 13‥‥積層体 20‥‥表示装置 21‥‥表示シート 22‥‥回路基板 400‥‥表示層 600……電子ペーパー 601……本体 602……表示ユニット 800……ディスプレイ 801……本体部 802a、802b……搬送ローラ対 803……孔部 804……透明ガラス板 805……挿入口 806……端子部 807……ソケット 808……コントローラー 809……操作部 A、Y、M、C‥‥粒子

Claims (16)

  1. 表示面側に設けられた第1の基板と、
    前記第1の基板に対して対向配置された第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、正または負に帯電した少なくとも1種の粒子とを含む表示層と、を有し、
    前記表示層は、
    前記第1の基板側に設けられ、繊維の集合体を含み、内部に前記粒子が進入可能な空間を含む第1の繊維層と、
    前記第1の繊維層の前記第2の基板側に設けられ、粒状物の集合体を含む粒状層と、を有することを特徴とする表示装置。
  2. 前記第1の繊維層と前記粒状層との間は、前記粒状層中に前記繊維が食い込むことにより接着されている請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記粒子は、前記第1の繊維層の前記空間に保持されることにより、前記粒子の自重による移動が規制される請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記繊維は、無機物繊維である請求項1ないし3のいずれかに記載の表示装置。
  5. 前記繊維は、導電性を有するものである請求項1ないし4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 前記粒状物の構成材料は、樹脂材料を主成分とするものである請求項1ないし5のいずれかに記載の表示装置。
  7. 前記粒状物は、白色を呈している請求項1ないし6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 前記第1の繊維層は、前記繊維同士を有機バインダーで結着してなるものである請求項1ないし7のいずれかに記載の表示装置。
  9. 前記粒状層は、前記粒状物同士を有機バインダーで結着してなるものである請求項1ないし8のいずれかに記載の表示装置。
  10. 前記第1の繊維層と前記粒状層との間は、前記第1の繊維層中または前記粒状層中に含まれる有機バインダーを介して接着されている請求項1ないし9のいずれかに記載の表示装置。
  11. 前記有機バインダーは、熱可塑性樹脂および熱架橋性樹脂の少なくとも一方を主成分とするものである請求項8ないし10のいずれかに記載の表示装置。
  12. 前記表示層は、前記第1の繊維層と前記粒状部との界面において前記繊維と前記粒状物とが混在した混合領域を有する請求項1ないし11のいずれかに記載の表示装置。
  13. 前記表示層は、さらに、前記粒子および前記粒状層を囲うよう設けられた隔壁を有しており、
    前記第1の繊維層と前記隔壁とが固定されている請求項1ないし12のいずれかに記載の表示装置。
  14. 前記表示層は、さらに、前記粒状層の前記第1の繊維層と反対側に設けられ、繊維の集合体を含む第2の繊維層を有する請求項1ないし13のいずれかに記載の表示装置。
  15. 第1の基板の一方の面上に、繊維の集合体を含む第1の繊維層を成膜する工程と、
    第2の基板の一方の面上に、粒状物の集合物を含む粒状層を成膜する工程と、
    前記粒状層の前記粒状物同士の隙間に、正または負に帯電した少なくとも1種の粒子を供給する工程と、
    前記第1の繊維層と前記粒状層とが接するように前記第1の基板と第2の基板とを重ね合わせて積層体を得る工程と、
    前記積層体を加熱しつつ厚さ方向に加圧することにより、前記第1の繊維層と前記粒状層とを接着する工程と、を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
  16. 請求項1ないし14のいずれかに記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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