JP2013103687A - 自動車用ドアトリムの取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドアトリムの剛性を確保すると共に、側突における乗員の二次衝突による衝突反力を減少させることが可能な自動車用ドアトリムの取付構造を提供する。
【解決手段】外側トリム部材18には挿入孔及び係止孔36が設けられており、挿入孔には内側トリム部材20の取付ボスが挿入され、取付ボスの先端部が熱カシメされる。これにより、内側トリム部材20と外側トリム部材18との間で取付ボスが突っ張った状態で固定され、ドアトリム16の剛性が確保される。一方、係止孔36には内側トリム部材20の係止片42が弾性変形した状態で係止孔36の周辺部に係止される。側突時、乗員のドアトリム16への二次衝突により、内側トリム部材20が変形すると、係止片42の係止爪50が係止孔36の周辺部から外れる。これにより、係止片42の弾性力によって生じる反力が低減され、側突における乗員の二次衝突による衝突反力が減少する。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車用ドアトリムの取付構造に関する。
アッパトリム(内側トリム部材)とロアトリム(外側トリム部材)とが接合される2ピース構成のドアトリムがある。例えば、特許文献1では、アッパトリムの裏面に取付ボスが突設され、当該取付ボスがロアトリムに設けられた取付孔へ挿通された後、熱カシメされる。この先行技術では、アッパトリムに樹脂リブが形成されており、当該樹脂リブと一体的に補強プレートが形成されている。そして、この補強プレートに取付孔が形成され、当該取付孔に取付ボスが挿入されて熱カシメされるようになっている。
このように、樹脂リブと一体的に設けられた補強プレートに、当該取付ボスが挿入される取付孔が形成されることで、アッパトリムとロアトリムとの取付部における剛性を強化している。なお、この他にも特許文献2、3に熱カシメによる自動車用ドアトリムの取付構造が開示されている。
特開2005−138797号公報 特開2009−298383号公報 特開2009−269576号公報
通常使用時においてドアトリムはある程度の剛性が必要であるが、ドアトリムの単純剛性を上げると、車両の側面衝突(以下、「側突」という)における乗員の二次衝突においてドアトリムが変形し難くなり、衝突反力を減少させる上で改善の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ドアトリムの剛性を確保すると共に、側突における乗員の二次衝突による衝突反力を減少させることが可能な自動車用ドアトリムの取付構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の自動車用ドアトリムの取付構造は、サイドドアのドア内板を構成するドアインナパネルの車室内側に取付けられると共に開口部を有する外側トリム部材と、前記外側トリム部材の開口部を覆い、かつ外側トリム部材との間に車両幅方向において隙間を設けた状態で当該外側トリム部材に取り付けられる内側トリム部材と、を含んで構成されたドアトリムと、前記ドアトリムにおける車両後部領域に位置する前記内側トリム部材と前記外側トリムとの取付部において、内側トリム部材に設けられ外側トリム部材に形成された係止孔へ挿入されると共に弾性変形した状態で先端部が前記係止孔の周辺部に係止される係止片と、前記内側トリム部材における前記係止片の車両上方側及び車両下方側の少なくとも一方に設けられ、前記外側トリム部材に形成された挿入孔へ挿入され前記外側トリム部材に対して抜け止めされた状態で固定されることにより前記隙間を埋める取付ボスと、を有している。
請求項1に記載の自動車用ドアトリムの取付構造では、サイドドアのドア内板を構成するドアインナパネルの車室内側に、ドアトリムの一部を構成する外側トリム部材が取り付けられている。この外側トリムには、ドアトリムの一部を構成する内側トリム部材が当該外側トリム部材との間に車両幅方向において隙間を設けた状態で取り付けられている。また、外側トリム部材は開口部を有しており、当該開口部は内側トリム部材によって覆われる。
そして、ドアトリムにおける車両後部領域に位置する内側トリム部材と外側トリム部材との取付部において、内側トリム部材には係止片が設けられ、外側トリム部材には当該係止片が挿入される係止孔が形成されている。この係止孔へ係止片が挿入された後、当該係止片は弾性変形した状態で係止片の先端部が係止孔の周辺部に係止される。つまり、係止片を介して内側トリム部材を外側トリム部材側へ向かって(車両幅方向外方へ向かって)押圧する押圧力が作用する。このため、内側トリム部材には当該押圧力に抗する反力が生じ、内側トリム部材はこの部分において必要な剛性を確保することができる。
一方、内側トリム部材には、係止片の車両上方側及び車両下方側の少なくとも一方に取付ボスが設けられており、外側トリム部材に形成された挿入孔へ当該取付ボスが挿入され、当該取付ボスが外側トリム部材に対して抜け止めされた状態で固定される。そして、この状態で、内側トリム部材と外側トリム部材との間に設けられた隙間が、取付ボスによって埋められる。これにより、取付ボスを介して内側トリム部材を外側トリム部材にしっかりと取り付けることができる。つまり、内側トリム部材と外側トリム部材との間で取付ボスは突っ張ることとなり、内側トリム部材は撓み難くなる。
以上のように、弾性変形した状態で係止孔の周辺部に係止される係止片、及び外側トリム部材に対して抜け止めされた状態で固定される取付ボスにより、ドアトリムの通常使用時の剛性は確保される。
ここで、係止片は弾性変形した状態でその先端部が係止孔の周辺部に係止されるようになっており、内側トリム部材と外側トリム部材との間で突っ張るようにはなっていない。このため、自動車の側突時、乗員のドアトリムへの二次衝突により内側トリム部材が外側トリム部材側へ変形すると、係止片の先端部が係止孔の周辺部から外れ、係止孔内を係止片はその先端部側から根元部側へ移動する。
前述のように、係止片は弾性変形した状態で係止片の先端部が係止孔の周辺部に係止されているのみであるので、係止片の先端部が係止孔の周辺部に係止された状態が解除されると(係止片の先端部が係止孔の周辺部から外れると)、当該係止片によって生じる反力が低減する。つまり、側突における乗員の二次衝突による衝突反力を減少させ、乗員の二次衝突に関する側突性能を確保することができる。
請求項2に記載の自動車用ドアトリムの取付構造は、請求項1において、前記係止片は前記係止孔の内縁部に当接している。
側突時、乗員のドアトリムへの二次衝突により内側トリム部材が外側トリム部材側へ変形すると、係止片は係止孔内を係止片の先端部側から根元部側へ移動する。このため、請求項2の構成では、係止片が係止孔の内縁部に当接(干渉)して設けられることで、係止片の移動時に当該係止片と係止孔との間で摺動抵抗が生じ、これによって、衝撃エネルギーが吸収される。
請求項3に記載の自動車用ドアトリムの取付構造は、請求項2において、前記係止片は、前記内側トリム部材から当該内側トリム部材の外縁側へ向かって延出されると共に車両幅方向に沿った直線に対して傾斜する方向へ延出される係止片本体と、前記係止片本体の先端部に設けられ前記内側トリム部材側へ向かって折り返され前記係止孔の周辺部に係止される係止爪と、を含んで構成されている。
請求項3の構成では、係止片は係止片本体と係止爪とを含んで構成されている。係止片本体は、内側トリム部材から当該内側トリム部材の外縁側へ向かって延出されると共に車両幅方向に沿った直線に対して傾斜する方向へ延出されており、当該係止片本体の先端部には係止爪が形成されている。この係止爪は内側トリム部材側へ向かって折り返されており、外側トリム部材に形成された係止孔へ挿入されるようになっている。そして、係止片本体が当該係止孔へ挿入された状態で、係止爪が係止孔の周辺部に係止される。
側突時、乗員のドアトリムへの二次衝突により内側トリム部材が外側トリム部材側へ変形すると、係止孔内を係止本体がその先端部側から根元部側へ移動する。つまり、係止片は外側トリム部材側へ移動する。係止片本体が車両幅方向に沿った直線に対して傾斜して形成されることで、係止片本体が車両幅方向に沿った直線に沿って形成された場合と比較して、係止片本体を長く形成させることができる。これにより、係止片本体と係止孔との間で摺動抵抗が生じる長さを長くすることができる。つまり、衝撃エネルギーが吸収されるストロークを長くすることができる。
請求項4に記載の自動車用ドアトリムの取付構造は、請求項1〜3の何れか1項において、前記ドアインナパネルに対して圧入により装着されるクリップが前記外側トリム部材に設けられ、前記係止片は前記クリップの車両前方側に設けられている。
請求項4の構成では、外側トリム部材にはクリップが設けられており、ドアインナパネルに対して圧入により装着されるようになっている。このクリップの車両前方側に係止片が設けられている。
クリップはドアインナパネルに対して圧入により装着されるため、外側トリム部材側ではクリップをドアインナパネルへ装着させるための押圧力に耐え得る剛性が必要とされる。このため、当該クリップが設けられている部分では、外側トリム部材における他の部分よりも予め剛性が大きくなるように設定される。一方、係止片が設けられている部位は、取付ボスが設けられている部位よりも剛性が低くなっている。したがって、係止片をクリップの車両前方側に設けるようにすることで、内側トリム部材と外側トリムとの取付部において、係止片により取付ボスが設けられている部位よりも剛性が低くなった分を当該クリップの剛性によって担保することができる。
以上説明したように、請求項1記載の発明に係る自動車用ドアトリムの取付構造は、ドアトリムの剛性を確保すると共に、側突における乗員の二次衝突による衝突反力を減少させることができる、という優れた効果を有する。
請求項2記載の発明に係る自動車用ドアトリムの取付構造は、側突時に乗員が内側トリム部材から受ける衝撃を緩和することができる、という優れた効果を有する。
請求項3記載の発明に係る自動車用ドアトリムの取付構造は、長いストロークで内側トリム部材に作用した衝撃を吸収することができる、という優れた効果を有する。
請求項4記載の発明に係る自動車用ドアトリムの取付構造は、側突における乗員の二次衝突による衝突反力を減少させるために低くなった剛性分をクリップの剛性によって担保することができる、という優れた効果を有する。
本実施の形態に係る自動車用ドアトリムの取付構造が適用されたサイドドアを示す分解斜視図である。 本実施の形態に係る自動車用ドアトリムの取付構造が適用されたドアトリムの正面図である。 図2の3−3線に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。 (A)は図2の4(A)−4(A)線に沿って切断した状態を示す拡大断面図であり、(B)、(C)はドアトリムが変形していく過程を示す拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。なお、図中に適宜記す矢印FRは車両前後方向の前方向を示し、矢印UPは車両上下方向の上方向を、矢印OUTは車両幅方向外側をそれぞれ示す。
(自動車用ドアトリムの取付構造の構成)
図1には、本実施形態に係る自動車用ドアトリムの取付構造が適用された乗用自動車等の車両のサイドドア12において、ドアパネル14及びドアトリム16(外側トリム部材18及び内側トリム部材20)を車室22内側から見た状態の分解側面図が示されている。また、図2は、ドアトリム16において、外側トリム部材18に内側トリム部材20が取り付けられた状態の正面図が示されている。
図1に示すドアパネル14は図示しないドアアウタパネルとドアインナパネル24とを備えており、ドアインナパネル24はドアパネル14の内板を構成している。ドアインナパネル24の車両幅方向内側(車室22内側)には、当該ドアインナパネル24に対向してドアトリム16が取り付けられている。
ここで、ドアトリム16は、ドアインナパネル24の車室22内側に取付けられる外側トリム部材18と、当該外側トリム部材18に取り付けられる内側トリム部材20と、を含んで構成されている。図3に示されるように、外側トリム部材18は略箱状を成しており、外側トリム部材18の外縁部には縦壁18Aが設けられている。つまり、外側トリム部材18は車室22内側へ突出しており、外側トリム部材18がドアインナパネル24に取り付けられた状態で、外側トリム部材18の表壁18Bとドアインナパネル24の表面24Aとの間には隙間26が設けられている。なお、ここでは縦壁18Aの形状は簡略化され略直線状として図示されている。
また、図1に示されるように、外側トリム部材18において、当該外側トリム部材18の上部側には略矩形状の開口部28が形成されており、開口部28の下方側にはペットボトルなどを収納可能な収納部30が設けられている。また、開口部28の周辺部には、枠状の取付座面32が形成されている。
この取付座面32における前部(車両前後方向の前側)に位置する前枠32Aには、円形状の挿入孔34が複数設けられている。また、取付座面32の上部に位置する上枠32B、後部(車両前後方向の後側)に位置する後枠32C及び下部に位置する下枠32Dには、上述の挿入孔34以外に矩形状の係止孔36が所々に設けられている。
そして、ここでは係止孔36の車両前方側及び車両後方側或いは係止孔36の車両上方側及び車両下方側に挿入孔34が設けられている。係止孔36は、例えば、図示はしないが、ここでは、シートに着座した乗員の胸部位置や腰部位置に相当する高さに設けられている。
一方、内側トリム部材20は外側トリム部材18に形成された開口部28の周辺部に取付可能とされており、図2に示されるように、内側トリム部材20が外側トリム部材18に取り付けられた状態で、当該内側トリム部材20によって開口部28は塞がれる。
内側トリム部材20における車両上下方向の中央側には、略車両前後方向に沿ってドアアームレスト21が設けられており、当該ドアアームレスト21の上面には、サイドドア12に設けられたサイドガラス(図示省略)を昇降させるためのパワーウィンドスイッチ(図示省略)などが設けられている。
また、図3に示されるように、内側トリム部材20は略箱状を成しており、内側トリム部材20の外縁部には縦壁20Aが設けられている。つまり、内側トリム部材20は車室22内側へ突出しており、内側トリム部材20が外側トリム部材18に取り付けられた状態で、内側トリム部材20の表壁20Bと外側トリム部材18の表壁18Bとの間には車両幅方向の隙間38が設けられている。なお、ここでは縦壁20Aの形状は簡略化され略直線状として図示されている。
ここで、図1に示されるように、内側トリム部材20の外縁側には、外側トリム部材18の取付座面32に設けられた挿入孔34及び係止孔36に対応して、取付ボス40及び係止片42がそれぞれ設けられている。つまり、ここでは係止片42の車両前方側及び車両後方側或いは係止片42の車両上方側及び車両下方側に取付ボス40が設けられている。なお、取付ボス40及び係止片42は、本件の要旨となる内側トリム部材20の車両後方側のみ図示している。
図2及び図3に示されるように、取付ボス40は円筒状を成しており、外側トリム部材18に形成された挿入孔34へ挿入可能な大きさに設定されている。また、取付ボス40の外周面からは略車両前後方向及び略車両上下方向に沿って十字状にそれぞれ略矩形状のリブ44が張り出している。なお、リブ44が内側トリム部材20の縦壁20Aに近接している場合は、当該リブ44は縦壁20Aと一体に形成される。また、ここでの「略車両前後方向」及び「略車両上下方向」について、リブ44は内側トリム部材20の表壁20Bと縦壁20Aとの間で形成される稜線P(図2参照)に沿って設けられることが望ましく、当該稜線Pによってはリブ44が車両前後方向又は車両上下方向に沿った直線に対して傾斜する場合もある。
また、リブ44は取付ボス40よりも低くなるように設定されており、取付ボス40の先端部が挿入孔34を貫通可能とされている。そして、取付ボス40の先端部が挿入孔34へ挿入された状態で、取付ボス40の先端部は取付座面32の裏面側(車両外側)から露出し、リブ44の先端面が取付座面32の表面側(車両内側)に当接した状態で取付ボス40(内側トリム部材20)はその移動が規制される。なお、このとき、内側トリム部材20の縦壁20Aは外側トリム部材18の表壁18Bに当接する。
このように、取付ボス40の移動が規制された状態で、図3に示されるように、取付ボス40の先端部は、熱カシメされた状態で(溶融部46によって抜け止めされた状態で)固定される。これにより、当該取付ボス40を介して内側トリム部材20が外側トリム部材18に取り付けられる。
一方、図4(A)に示されるように、係止片42は、内側トリム部材20の表壁20Bの裏面側から車両幅方向外側かつ車両後方側(内側トリム部材20の外縁側)へ向かって延出する帯状の係止片本体48を有し、係止片本体48は車両幅方向に沿った直線に対して傾斜して形成されている。また、係止片本体48は縦壁20Aの先端部から張り出す長さに設定されており、係止片本体48の先端部には車両幅方向内側かつ車両後方側へ向かって側面視で略V字状に折り返された係止爪50が形成されている。
係止片42は外側トリム部材18に形成された係止孔36へ挿入可能とされている。係止孔36の短辺側の寸法W1は、係止爪50の先端部から係止片本体48までの最短距離(寸法W2)よりも小さく設定されている。このため、係止爪50を係止孔36へ挿入させる際には、係止爪50の先端部50Aを係止片本体48側へ向かって弾性変形させた状態で(係止爪50の開き角度が閉じた状態で)、係止孔36内を通過することとなる。
そして、内側トリム部材20が外側トリム部材18に取り付けられた状態で、係止片42の係止爪50は係止孔36の周辺部に当接する(係止される)。ここで、係止爪50が係止孔36の周辺部に係止された状態で、係止片本体48の先端部48Aの位置と根元部48Bの位置とを結ぶ直線の長さL1よりも係止片本体48の長さL2の方が長くなるように設定されている。
このため、係止爪50が係止孔36の周辺部に係止された状態では、係止片42は弾性変形する。換言すると、係止片42は弾性変形された状態で、係止爪50が係止孔36の周辺部に係止される。つまり、係止片42には弾性力が作用しているため、係止爪50の先端部50Aは係止孔36の周辺部に食い込むようにして係止される。そして、この状態で、係止片本体48における車室内側の当接面48Cは係止孔36の内縁部に当接(干渉)している。前述のように、係止片42には弾性力が作用しているため、係止片本体48の当接面48Cは係止孔36の内縁部に対していわゆる強干渉された状態となっている。
このようにして、前述の取付ボス40(図3参照)と共に当該係止片42を介して、内側トリム部材20が外側トリム部材18に取り付けられた状態で、外側トリム部材18(ドアトリム16)はドアインナパネル24に取り付けられるようになっている。
図1に示されるように、ドアインナパネル24の外縁側には円形状の装着孔52が形成されている。一方、図2に示されるように、外側トリム部材18には台座54が突設されている。この台座54には例えば略円錐状のクリップ56が取付可能とされている。このクリップ56は弾性変形可能とされており、当該クリップ56が装着孔52に対して圧入により装着孔52の周辺部に装着される。このクリップ56が、ドアインナパネル24の装着孔52の周辺部に装着された状態で、ドアトリム16はドアインナパネル24に取付られることとなる。そして、これらクリップ56及び台座54の近傍(車両前方側)には、係止孔36及び係止片42が設けられている。
(自動車用ドアトリムの取付構造の作用・効果)
図1に示されるように、ドアトリム16は外側トリム部材18と内側トリム部材20とを含んで構成されており、外側トリム部材18に内側トリム部材20が取り付けられるようになっている。そして、本実施形態では、外側トリム部材18に形成された開口部28の周辺部に設けられた取付座面32の上枠32B、後枠32C及び下枠32Dにおいて、挿入孔34以外に係止孔36が設けられている。
そして、図4(A)に示されるように、この係止孔36には内側トリム部材20に形成された係止片42が挿入され、当該係止片42は弾性変形した状態で係止爪50が係止孔36の周辺部に係止されるようになっている。つまり、係止片42を介して内側トリム部材20を外側トリム部材18側へ向かって(車両幅方向外方へ向かって)押圧する押圧力が作用する。このため、内側トリム部材20には当該押圧力に抗する反力が生じ、内側トリム部材20はこの部分において必要な剛性を確保することができる。
一方、図3に示されるように、挿入孔34には内側トリム部材20に形成された取付ボス40が挿入され、当該取付ボス40の先端部が熱カシメされた状態(抜け止めされた状態)で、内側トリム部材20が外側トリム部材18に固定されるようになっている。この状態で、内側トリム部材20と外側トリム部材18との間に設けられた隙間38が取付ボス40によって埋められる。これにより、取付ボス40を介して内側トリム部材20が外側トリム部材18にしっかりと取り付けられる。つまり、内側トリム部材20と外側トリム部材18との間で取付ボス40が突っ張ることとなり、内側トリム部材20は撓み難くなる。
以上のように、図4(A)に示されるように、弾性変形した状態で係止孔36の周辺部に係止される係止片42、及び図3に示されるように、外側トリム部材18に対して抜け止めされた状態で固定される取付ボス40により、ドアトリム16の通常使用時の剛性は確保される。
ここで、図4(A)に示されるように、係止片42は弾性変形した状態で係止爪50が係止孔36の周辺部に係止されるようになっており、内側トリム部材20と外側トリム部材18との間で突っ張るようにはなっていない。このため、自動車の側突時、乗員のドアトリム16への二次衝突により、図4(B)に示されるように、内側トリム部材20が外側トリム部材18側へ変形すると、係止片42の係止爪50が係止孔36の周辺部に係止された状態が解除される(係止片42の係止爪50が係止孔36の周辺部から外れる)。
つまり、係止孔36内を係止片本体48の先端部48A側から根元部48B側へ係止片42が移動する。前述のように、係止片42は弾性変形した状態で係止爪50が係止孔36の周辺部に係止され、これによって外側トリム部材18には押圧力が作用し内側トリム部材20には当該押圧力に抗する反力が生じる。このため、係止片42の係止爪50が係止孔36の周辺部から外れると、当該係止片42によって生じる反力が低減する。つまり、側突における乗員の二次衝突による衝突反力を減少させ、乗員の二次衝突に関する側突性能を確保することができる。また、この係止片42の車両前方側及び車両後方側或いは係止片42の車両上方側及び車両下方側に取付ボス40が設けられており、係止片42により剛性が低くなった分を取付ボス40の剛性によって補填している。
以上のことから、本実施形態によれば、ドアトリム16の剛性を確保すると共に、側突における乗員の二次衝突による衝突反力を減少させることができる。特に、本実施形態では、シートに着座した乗員の胸部位置や腰部位置に相当する高さに係止孔36が設けられているため、当該乗員の胸部位置や腰部位置に相当する高さにおいて、衝突反力を減少させることができる。なお、この係止孔36は、少なくとも当該乗員の胸部位置に相当する高さに設けられていれば良い。
また、本実施形態では、図4(A)に示されるように、係止爪50が弾性変形した状態で係止孔36の周辺部に係止された状態で、係止片本体48の当接面48Cは係止孔36の内縁部に当接(強干渉)している。このため、図4(B)、(C)に示されるように、係止片42は係止孔36内を係止片本体48がその先端部48A側から根元部48B側へ移動する際、係止片本体48の当接面48Cが係止孔36の内縁部を摺動しながら移動することとなる。これにより、係止片42と係止孔36の内縁部との間で摺動抵抗が生じ、これによって、衝撃エネルギーが吸収される。つまり、側突時に乗員が内側トリム部材20から受ける衝撃を緩和することができる。
さらに、本実施形態では、図4(A)に示されるように、係止片42は内側トリム部材20の裏面側から車両幅方向外側かつ車両後方側へ向かって延出している。つまり、係止片42における係止片本体48は車両幅方向に沿った直線に対して傾斜して形成されている。前述したように、側突時、乗員のドアトリム16への二次衝突により、図4(B)に示されるように、内側トリム部材20の変形によって係止片本体48が係止孔36内を移動する。係止片本体48が車両幅方向に沿った直線に対して傾斜して形成されることで、当該係止片本体48が当該直線に沿って形成された場合と比較して、係止片本体48を長く形成させることができる。これにより、係止片本体48と係止孔36との間で摺動抵抗が生じる長さを長くすることができる。つまり、衝撃エネルギーが吸収されるストロークを長くすることができる。
なお、図4(C)に示されるように、係止片42の係止爪50がドアインナパネル24に当接すると、係止片42は弾性変形しながら係止爪50の根元部(係止片本体48の先端部48A)がドアインナパネル24の表面24Aを摺動する。つまり、係止片42による弾性力及び摺動力によって衝撃エネルギーを吸収することができる。
一方、図2に示されるように、ドアトリム16の台座54及びクリップ56の近傍に、係止孔36及び係止片42が設けられている。クリップ56はドアインナパネル24(図1参照)に形成された装着孔52(図1参照)へ圧入により装着孔52の周辺部に装着されるため、外側トリム部材18側ではクリップ56をドアインナパネル24へ圧入させるための押圧力に耐え得る剛性が必要とされる。このため、当該台座54及びクリップ56が設けられている部分では、外側トリム部材18における他の部分よりも予め剛性が大きくなるように設定される。一方、係止片42が設けられている部位は、取付ボス40が設けられている部位よりも剛性が低くなっている。
したがって、係止片42を台座54及びクリップ56の近傍に設けるようにすることで、内側トリム部材20と外側トリム部材18との取付部において、係止片42により取付ボス40が設けられている部位よりも剛性が低くなった分を当該台座54及びクリップ56の剛性によって担保することができる。
なお、本実施形態では、回動式のサイドドア12を図示して説明したが、スライド式のサイドドアに本発明を適用させても良い。
(本実施形態の補足)
本実施形態では、図4(A)に示されるように、係止片42は内側トリム部材20の表壁20Bの裏面側から車両幅方向外側かつ車両後方側へ向かって延出している。すなわち、当該係止片42は内側トリム部材20と一体に形成されているが、内側トリム部材20とは別に形成されても勿論良い。また、係止片42は車両幅方向に沿った直線に対して傾斜して形成されているが、内側トリム部材20の形状などによっては車両幅方向に沿った直線に沿って形成されても良い。
また、係止片42は、先端部が側面視で略V字状を成す帯状としているが、弾性変形した状態で係止孔36の周辺部に係止されれば良いため、この形状に限るものではない。例えば、図示はしないが、係止爪が鏃状を形成し、係止孔36の周辺部へ食い込ませるようにしても良い。また、係止爪50の先端部50Aに鋸歯を形成して、係止孔36の周辺部へ食い込ませるようにしても良い。係止片42を介して内側トリム部材20を外側トリム部材18側へ向かって押圧する押圧力が作用するが、内側トリム部材20には当該押圧力に抗する反力が生じる。これらの変形例では、この反力を増大させることができる。
さらに、本実施形態では、図3に示されるように、取付ボス40の先端部を熱カシメして、内側トリム部材20が外側トリム部材18に固定されるようにしたが、内側トリム部材20を外側トリム部材18に取り付けることができれば良いため、これに限るものではない。例えば、図示はしないが、取付ボスの先端部からビスを螺合させ、当該ビスの頭部によって取付ボスが抜け止めされ、これによって、内側トリム部材20が外側トリム部材18に固定されるようにしても良い。
また、本実施形態では、図2に示されるように、係止片42の車両前方側及び車両後方側或いは係止片42の車両上方側及び車両下方側に取付ボス40が設けられているが、当該取付ボス40は内側トリム部材20の剛性を担保するために形成されたものであるため、係止片42の車両前方側及び車両後方側の少なくとも一方、或いは係止片42の車両上方側及び車両下方側の少なくとも一方に設けられていれば良い。
さらに、本実施形態では、図4(A)に示されるように、係止爪50が係止孔36の周辺部に係止された状態で、係止片本体48の当接面48Cが係止孔36の内縁部に当接(干渉)するように設定したが、これに限るものではない。例えば、係止片42の幅寸法と係止孔36の幅寸法とが略同じとなるように形成して、係止片本体48の側面も含め係止片42は係止孔36の内縁部とが当接(干渉)するようにしても良い。なお、必ずしも係止片本体48が係止孔36の内縁部に当接する必要はない。
また、本実施形態では、外側トリム部材18に台座54が突設され、当該台座54にクリップ56が取り付けられるようになっているが、必ずしも台座54は必要ではなく、外側トリム部材18にクリップ56が一体に設けられるようにしても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
12 サイドドア
16 ドアトリム
18 外側トリム部材(ドアトリム)
20 内側トリム部材(ドアトリム)
24 ドアインナパネル
28 開口部
34 挿入孔
36 係止孔
38 隙間
40 取付ボス
42 係止片
48 係止片本体(係止片)
50 係止爪(係止片)
56 クリップ

Claims (4)

  1. サイドドアのドア内板を構成するドアインナパネルの車室内側に取付けられると共に開口部を有する外側トリム部材と、前記外側トリム部材の開口部を覆い、かつ外側トリム部材との間に車両幅方向において隙間を設けた状態で当該外側トリム部材に取り付けられる内側トリム部材と、を含んで構成されたドアトリムと、
    前記ドアトリムにおける車両後部領域に位置する前記内側トリム部材と前記外側トリムとの取付部において、内側トリム部材に設けられ外側トリム部材に形成された係止孔へ挿入されると共に弾性変形した状態で先端部が前記係止孔の周辺部に係止される係止片と、
    前記内側トリム部材における前記係止片の車両上方側及び車両下方側の少なくとも一方に設けられ、前記外側トリム部材に形成された挿入孔へ挿入され前記外側トリム部材に対して抜け止めされた状態で固定されることにより前記隙間を埋める取付ボスと、
    を有する自動車用ドアトリムの取付構造。
  2. 前記係止片は前記係止孔の内縁部に当接している請求項1に記載の自動車用ドアトリムの取付構造。
  3. 前記係止片は、前記内側トリム部材から当該内側トリム部材の外縁側へ向かって延出されると共に車両幅方向に沿った直線に対して傾斜する方向へ延出される係止片本体と、前記係止片本体の先端部に設けられ前記内側トリム部材側へ向かって折り返され前記係止孔の周辺部に係止される係止爪と、を含んで構成されている請求項2に記載の自動車用ドアトリムの取付構造。
  4. 前記ドアインナパネルに対して圧入により装着されるクリップが前記外側トリム部材に設けられ、前記係止片は前記クリップの車両前方側に設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車用ドアトリムの取付構造。
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