JP2013004212A - 電池短絡素子、二次電池、および二次電池システム - Google Patents

電池短絡素子、二次電池、および二次電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】異常により二次電池内部の温度が過度に上昇した場合に、正極と負極とを確実に短絡させて安定的に放電させることのできる電池短絡素子を提供することを目的とする。
【解決手段】第一電極と第二電極とを有する二次電池に接続される電池短絡素子であって、第一電極側に接続され、箔状部材または板状部材から成る第一電気伝導体と、第二電極側に接続され、箔状部材または板状部材から成る第二電気伝導体と、第一電気伝導体と第二電気伝導体との間であって、第一電気伝導体と第二電気伝導体とが重なり合う領域に少なくとも配置される絶縁体とを備え、第一電気伝導体は、絶縁体を介して第二電気伝導体によって挟み込まれる挟込部分を少なくとも有し、絶縁体は、所定温度以上になると変形することにより第一電気伝導体と第二電気伝導体とを短絡させる電池短絡素子。
【選択図】図4C

Description

本発明は、二次電池に異常な温度上昇が起こった場合に、正極端子と負極端子とを短絡させることにより安全に放電させる電池短絡素子、並びに電池短絡素子を利用した二次電池および二次電池システムに関する。
近年、電気自動車の電源や電力貯蔵用の電池として、エネルギー密度が高く、かつ安全性の高いリチウムイオン二次電池が求められている。
このような、高いエネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池が過充電などの異常時に、電池内部の温度が過度に上昇する場合があり、過度な温度上昇を抑えるために安全にエネルギーを放出させることが必要となる。
特許文献1では、板状の正極端子と、板状の負極端子と、正極端子と負極端子とに挟み込まれて接続される絶縁層とからなる短絡機構を二次電池に設けている。この絶縁層は、所定温度以上において溶融することにより正極端子と負極端子とを導通させる機能を有する。これにより短絡機構は、二次電池に異常が発生して所定温度以上となった場合に、二次電池の正極と負極とを短絡させる。
また、特許文献2では、正極端子と負極端子とを短絡させる絶縁部材として温度上昇により抵抗値が減少するNTC素子を利用している。さらに、特許文献2では、バイメタルを利用することにより二次電池の温度が上昇した場合に正極端子と負極端子とを短絡させるスイッチを利用するものが開示されている。
以上の特許文献1、2のように、電池の異常によって過度な熱が発生した場合に、短絡機構において絶縁層が正極端子と負極端子とを接続して短絡させることにより、安全にエネルギーを二次電池から放出させている。
特開2008−130458号公報 特開2005−044626号公報
しかしながら、特許文献1または特許文献2のような技術では、二次電池の異常時において、電池を速やかに安全化するために大電流で放電することは以下の観点から難しい。
特許文献1のような技術では、板状の正極端子と板状の負極端子とにより絶縁層を挟み込んだ構造であるため、振動などの衝撃を与えられた場合に絶縁層が外れて予期せぬ短絡が起こることは否定できず、耐振動性や耐衝撃性における信頼性の点で問題がある。また、この短絡機構は、正極端子および負極端子に外部から付勢力を与えられることを前提としており、絶縁層が溶融しても外部からの付勢力を与えられないと抵抗値が低減しにくい構成となっている。このため、この構成では、確実に短絡させて放電させることが難しい。このように、確実に短絡させるために外部から付勢力を与えるためのクリップなどが必要となることから、生産コストが増加する、構造が大型化するなどの問題がある。また、特許文献1のような技術では短絡機構(短絡素子)の短絡時の抵抗値の安定性および再現性の問題があるため、二次電池の異常時に緊急的に放電させることは難しい。
また、特許文献2のNTC素子を利用する技術では、少しの温度上昇によって抵抗値が低下するため、温度が高めの環境下において無用な放電をしてしまうという欠点がある。さらに、特許文献2の技術では、通常時においても電池の充電および放電に係る電流の一部が常にこの素子部分を流れるために電池抵抗が大きくなり、電池の高出力化を妨げることとなる。
同じく特許文献2のバイメタルスイッチを利用する技術では、バイメタルスイッチにより正極端子と負極端子とを短絡させるため、短絡する箇所が構造的に一点となる。しかし、バイメタルスイッチでは、上述のように短絡する箇所が構造的に一点となるため大電流を流せるような低い抵抗値とすることが難しく、短絡性能を確保することが困難である。バイメタルスイッチの短絡する箇所の面積を大きくし電池の安全化を図ろうとすると、バイメタルスイッチを大きくする必要があり、生産コストが増加してしまうといった問題がある。さらに、バイメタルスイッチの場合には、元々接触していない部分が、温度上昇があってスイッチ部分が変形し接触する事により短絡する。このため、短絡部分において振動や衝撃が与えられた場合に、短絡部分は、互いに接触しているのみで固着していないため、その抵抗値が変化しやすい。つまり、耐振動性や耐衝撃性が求められる用途においては、安定した抵抗値を得ることは難しく、短絡素子の信頼性にも問題があると考えられる。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、二次電池に異常が発生して電池内部の温度が過度に上昇した場合に、正極端子と負極端子とを確実に短絡させて安定的に放電させることのできる電池短絡素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る電池短絡素子は、第一電極と第二電極とを有する二次電池に接続される電池短絡素子であって、前記第一電極側に電気的に接続され、箔状部材または板状部材から成る第一電気伝導体と、前記第二電極側に電気的に接続され、箔状部材または板状部材から成る第二電気伝導体と、少なくとも前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが重なり合う領域において、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体との間に配置される絶縁体とを備え、前記第一電気伝導体は、前記絶縁体を介して前記第二電気伝導体によって挟み込まれる挟込部分を少なくとも有し、前記絶縁体は、所定温度以上になると前記絶縁体の一部又は全部が変形することにより前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とを短絡させる。
これによれば、第一電気伝導体が、絶縁体を介して第二電気伝導体によって挟みこまれる部分を少なくとも有しているため、絶縁体が振動などの衝撃によって外れることを防ぐことができる。このため、意図しない条件において第一電気伝導体と第二電気伝導体とが短絡することを防ぐことができる。また、第一電気伝導体と第二電気伝導体とは箔状部材または板状部材から成るため、絶縁体が所定温度以上となって変形した場合に、第一電気伝導体と第二電気伝導体とが接触する面積を大きくすることができる。このため、短絡時の短絡素子の抵抗を制御することが可能となる。さらに、一旦短絡が始まると、短絡点から発生するジュール熱により短絡面積が逐次的に拡大していくため、確実かつ安定した短絡性能を得ることができる。
また、好ましくは、前記挟込部分は、前記第一電気伝導体および前記第二電気伝導体が前記絶縁体を介して積層された状態で巻回されることにより形成される。
これによれば、第一電気伝導体および第二電気伝導体と絶縁体とが積層された状態で巻回されることにより挟み込み部分が形成されるため、第一電気伝導体と第二電気伝導体とが短絡時に接触する面積を十分に確保しつつ電池短絡素子をコンパクトにすることができる。また、短絡素子は、巻回構造から成るため、第一電気伝導体と第二電気伝導体とが平面に戻ろうとする復元力を利用することができ、第一電気伝導体と第二電気伝導体とが復元力により互いに密着した状態とすることができる。このため、絶縁体が所定温度以上となって変形した場合に、第一電気伝導体と第二電気伝導体とを確実に短絡させることができる。さらに、巻回構造の巻き数を調整することによって、第一電気伝導体と第二電気伝導体とが短絡時に接触する面積を調整することが容易である。つまり、第一電気伝導体と第二電気伝導体とに挟まれる絶縁体の面積を調整することにより、電池短絡素子の抵抗値を任意の値に設定することが容易となる。
また、前記絶縁体は複数枚であり、前記第二電気伝導体は複数枚であり、前記挟込部分は、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが前記絶縁体を介して交互に積層されることにより形成されるようにすることもできる。
また、前記第一電気伝導体は複数枚であり、前記挟込部分は、前記複数枚の第一電気伝導体と、前記複数枚の第二電気伝導体とが、前記複数枚の絶縁体を介して交互に積層されることにより形成されるようにすることもできる。
また、前記挟込部分は、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが前記絶縁体を挟んで、蛇腹状に折りたたまれることにより形成されるようにすることもできる。
また、好ましくは、前記所定温度は、前記二次電池が有するセパレータがシャットダウンする温度以下である。
これによれば、セパレータがシャットダウンする前に二次電池を正極端子と負極端子との間で短絡させることができるため、二次電池内のエネルギーを安全に放出させることができる。
また、好ましくは、前記絶縁体は、前記所定温度以上になると軟化、収縮、断裂または融解することにより、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とを接触させる。
これによれば、絶縁体は、所定温度以上になると軟化、収縮、断裂または融解するため、確実に第一電気伝導体と、第二電気伝導体とを接触させて、短絡させることができる。
また、好ましくは、第一電極と第二電極とを有する二次電池に接続される電池短絡素子であって、前記第一電極側に接続され、箔状部材または板状部材から成る第一電気伝導体と、前記第二電極側に接続され、箔状部材または板状部材から成る第二電気伝導体と、少なくとも前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが重なり合う領域において、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体との間に配置される複数枚の絶縁体と、前記複数枚の絶縁体の間に配置され、箔状部材または板状部材から成る中間電気伝導体とを備え、前記絶縁体は、所定温度以上になると前記絶縁体の一部又は全部が変形することにより前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とを短絡させる。
これによれば、第一電気伝導体と第二電気伝導体との間に絶縁体フィルムを介して中間電気伝導体を挟み込んだ構造としても、絶縁体が所定温度になった場合に絶縁体が所定温度以上となって変形した場合に、第一電気伝導体と第二電気伝導体とが接触する面積を大きくすることができ確実に短絡させることができる。
また、好ましくは、前記第一電極は正極であり、前記第二電極は負極であり、前記第二電気伝導体と前記第二電極との第二距離は、前記第一電気伝導体と前記第一電極との第一距離よりも短い。
例えば二次電池おいて発生した熱は負極端子の素材の熱伝導率が大きいことが多く、負極端子から効率良く伝わる。このため、短絡素子部材を正極端子より負極端子に近づけて配置することにより、正極接続部材または負極接続部材において放出される熱による温度低下の影響がほとんどなくなる。このため、短絡素子部材は、より早く、正確に二次電池において異常な熱が発生していることを検知して、二次電池の正極端子と負極端子とを短絡させることができる。
また、本発明は、このような短絡素子として実現できるだけでなく、短絡素子を第一電極側と第二電極側とに配置した二次電池として実現することもできる。さらに、本発明は、複数の二次電池が接続されて成る二次電池モジュールと、二次電池モジュールの第一電極側と第二電極側とを接続する短絡素子とから成る二次電池システムとして実現することもできる。
本発明に係る電池短絡素子によれば、二次電池に異常が発生して電池内部の温度が過度に上昇した場合にのみ、正極端子と負極端子とを確実に短絡させて安定的に放電させることができる。
本発明の一実施形態に係る電池短絡素子を含む二次電池の概観を模式的に示す斜視図である。 筐体の壁部の一部を省略して二次電池の内部を模式的に示す斜視図である。 電池短絡素子の構成を示す斜視図である。 巻回構造とする前の過程における電池短絡素子の構成を示す図である。 巻回構造の電池短絡素子の外観図である。 正極接続部材または負極接続部材の長手方向に直交する面における巻回構造の短絡素子部材の断面図である。 他の実施形態に係る巻回構造とする前の過程における電池短絡素子の構成を示す図である。 他の実施形態に係る巻回構造の電池短絡素子の外観図である。 他の実施形態に係る正極接続部材または負極接続部材の長手方向に直交する面における巻回構造の短絡素子部材の断面図である。 他の実施形態に係る巻回構造とする前の過程における電池短絡素子の構成を示す図である。 他の実施形態に係る巻回構造の電池短絡素子の外観図である。 他の実施形態に係る正極接続部材または負極接続部材の長手方向に直交する面における巻回構造の短絡素子部材の断面図である。 他の実施形態に係る電池短絡素子の構成を示す斜視図である。 積層構造の短絡素子部材の外観図である。 正極接続部材または負極接続部材の長手方向に沿っておりかつ短手方向に直交する面における積層構造の短絡素子部材の断面図である。 折りたたみ構造の短絡素子部材の外観図である。 正極接続部材または負極接続部材の長手方向に直交する面における折りたたみ構造の短絡素子部材の断面図である。 正極接続部材または負極接続部材の長手方向に沿っておりかつ短手方向に直交する面における中間電気伝導体を有する短絡素子部材の断面図である。
本願発明の実施の形態における電池短絡素子について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る電池短絡素子の一例を示したものに過ぎない。したがって本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。
図1は、電池短絡素子を含む二次電池の概観を模式的に示す斜視図である。図2は、筐体の壁部の一部を省略して二次電池の内部を模式的に示す斜視図である。
これらの図に示すように、二次電池100は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる蓄電池であり、より具体的には、非水電解液二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)等である。二次電池100は、発電要素101と、筐体102と、電極端子103である第一電極としての正極端子131および第二電極としての負極端子132と、集電部材104である正極集電部材141および負極集電部材142と、電池短絡素子10とを備えている。
電池短絡素子10は、図3に示すように、正極接続部材11と、負極接続部材12と、短絡素子部材13とにより構成される。図3は、電池短絡素子10の構成を示す斜視図である。
正極接続部材11は、二次電池100の正極端子131と短絡素子部材13とを接続する板状の金属部材である。つまり、正極接続部材11は、正極端子131から短絡素子部材13まで伸びる長方形状の板状部材である。負極接続部材12は、二次電池100の負極端子132と短絡素子部材13とを接続する板状の金属部材である。つまり、負極接続部材12は、負極端子132から短絡素子部材13まで伸びる長方形状の板状部材である。正極接続部材11および負極接続部材12は、金属部材であり、本実施の形態ではアルミニウムから成る。
以下、図4A、図4B、および図4Cを用いて電池短絡素子10について説明する。図4Aは、巻回構造とする前の過程における電池短絡素子の構成を示す図である。図4Bは、巻回構造の電池短絡素子の外観図である。図4Cは、正極接続部材または負極接続部材の長手方向に直交する面における巻回構造の短絡素子部材13の断面図である。
短絡素子部材13は、図4Aに示すように、絶縁体フィルム14と、第一電気伝導体15と、第二電気伝導体16とから成る。第一電気伝導体15および第二電気伝導体16は、長方形の箔状の金属部材であり、本実施の形態ではアルミニウムから成る。第一電気伝導体15の1辺の全てにおいて、正極接続部材11が接続されており、第一電気伝導体15は正極接続部材11により正極端子131に電気的に接続される。第二電気伝導体16の1辺の全てにおいて、負極接続部材12が接続されており、第二電気伝導体16は負極接続部材12により負極端子132に電気的に接続される。なお、正極接続部材11が第一電気伝導体15に接続される箇所は第一電気伝導体15の1辺の全てでなくとも電気的に接続されていればよく、当該1辺の一部であってもよい。これと同様に、負極接続部材12についても、第二電気伝導体16に接続される箇所は第二電気伝導体16の1辺の全てでなくとも電気的に接続されていればよく、当該1辺の一部であってもよい。実施形態ですのでここでは一形態のみとなるように、接続部材が電気伝導体に接続される箇所を、1辺の全ての場合と1辺の一部の場合とに分けて記載しています。
絶縁体フィルム14は、薄膜状の絶縁体であり、本実施の形態ではポリエチレンから成る。絶縁体フィルム14は、図4Aに示すように、2つ折りの状態で2つ折りの間に第一電気伝導体15の全体が挟まれる。このように第一電気伝導体15を絶縁体フィルム14で挟み込んだものの外側に第二電気伝導体16を配置することにより、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とが絶縁体フィルム14を介して積層された状態としている。そして、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とが絶縁体フィルム14を介して積層された状態で、短絡素子部材13は、正極接続部材11および負極接続部材12を中心に、かつ、絶縁体フィルム14が外側に、なるように1巻き以上巻き込むように巻回されることにより形成される。このように短絡素子部材13を構成することで、第一電気伝導体15は、絶縁体フィルム14を介して第二電気伝導体16によって挟み込まれる挟込部分を有することになる。
また、絶縁体フィルム14は、短絡素子部材13として構成される際に、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16との間であって、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とが重なり合う領域に少なくとも配置される。このように絶縁体フィルム14を配置することにより、短絡素子部材13内部において第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とは電気的に絶縁された状態となる。
そして、絶縁体フィルム14は、所定温度(本実施の形態では85℃)以上になると軟化、収縮、断裂または融解することにより変形し、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを短絡させる。このとき、短絡素子部材13の抵抗値(Ω)は、短絡前に比べて5桁以上低下する。
このように、本実施の形態の二次電池100によれば、第一電気伝導体15が、絶縁体フィルム14を介して第二電気伝導体16によって挟みこまれる部分を少なくとも有している。このため、絶縁体フィルム14が振動などの衝撃によって外れることを防ぐことができる。このため、意図しない条件において第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とが短絡することを防ぐことができる。
また、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とは箔状部材から成るため、2枚の絶縁体フィルム14が所定温度以上となって軟化、収縮、断裂または融解した場合に、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とが接触する面積を大きくすることができ確実に短絡させることができる。
また、本実施の形態における短絡素子部材13は、1枚の絶縁体フィルム14に第一電気伝導体15が挟まれた状態で、第二電気伝導体16と積層されて、巻回されて成るこのため、短絡素子部材13の巻回構造の中心側部分が外側に広がろうとする復元力によって、短絡素子部材13の外側の部分と中心側の部分とが近づこうとする。つまり、第一電気伝導体15と、第二電気伝導体16との間には、互いに近づくような付勢力が働いている。このような状態で、絶縁体フィルムが変形すると、さらに確実に第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを短絡させることができる。また、短絡素子部材13を巻回構造とすることにより、後述する積層構造や折りたたみ構造の短絡素子部材よりも耐震性および耐衝撃性が優れたものすることができる。
また、本実施の形態における短絡素子部材13は、正極接続部材11および負極接続部材12を中心にして、第一電気伝導体15、第二電気伝導体16、および絶縁体フィルム14を巻き込んだ巻回構造としている。このように、二次電池100からの熱を伝導する正極接続部材11および負極接続部材12を短絡素子部材13の中心に配置することにより、短絡素子部材13における正極接続部材11および負極接続部材12からの放熱を防ぐことができる。このため、二次電池100から異常な熱が発生した場合に、短絡素子部材13に伝わった熱が放熱されることを軽減でき、確実に絶縁体フィルム14に伝えることができる。これにより、より確実に短絡素子部材13の内部において、二次電池100において異常が発生したことを検知して、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを短絡させることができる。
本実施の形態における短絡素子部材13は、長方形状の第一電気伝導体15と第二電気伝導体16との間に、同じく長方形状の絶縁体フィルム14を配置することにより、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを絶縁している。このため、第一電気伝導体15、第二電気伝導体16、および絶縁体フィルム14の面積(つまり、接触する面積)を調整することにより、絶縁状態における抵抗値と、短絡状態を想定した抵抗値とを容易に調整することができる。このため、二次電池100の容量の大きさに応じて、最適な抵抗値をもつ短絡素子部材13を製造することが容易となる。
このように、本実施の形態における電池短絡素子10は、所定温度以上になると、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを確実に短絡させることができるため、二次電池100が過充電時などに異常な温度になった場合に、過充電中の入力電流を逃がしつつ、電池のエネルギーを安全に放出させることができる。
上記実施の形態では、短絡素子部材13は、1枚の絶縁体フィルム14を使用して構成しているが、絶縁体フィルム14を2枚使用してもよい。この場合には、短絡素子部材13の製造時に、図5A、図5B、および図5Cに示すように、絶縁体フィルム14(1枚目:第一絶縁体)、第一電気伝導体15、絶縁体フィルム14(2枚目:第二絶縁体)、および第二電気伝導体16がこの順に積層される。そして、積層された状態で、短絡素子部材13は、正極接続部材11および負極接続部材12を中心に、かつ、1枚目の絶縁体フィルム14(第一絶縁体)が外側に、なるように1巻き以上巻き込むように巻回して、少なくとも外側の辺が留められることにより形成される。このように短絡素子部材13を構成することで、第一電気伝導体15は、2枚の絶縁体フィルム14を介して第二電気伝導体16によって挟み込まれる挟込部分を有することになる。
上記実施の形態では、短絡素子部材13は、正極接続部材11および負極接続部材12の両方が巻回構造の中心となるように形成されているがこれに限らずに、図6A、図6B、および図6Cのように、正極接続部材11および負極接続部材12のうちの一方を巻回構造の中心となるように形成してもよい。また、図示しないが、正極接続部材11および負極接続部材12の両方を巻回構造の外側となるように形成してもよい。
上記実施の形態では、特に言及していないが、短絡素子部材13は、図7のように負極側に配置されるように構成してもよい。つまり、第二電気伝導体16と負極端子132との第二距離は、第一電気伝導体15と正極端子131との第一距離よりも短い。なお、この場合の第一距離は、第一電気伝導体15と正極端子131とを電気的(または熱的)に接続する物質における距離であり、本実施の形態では正極接続部材11の長さである。このことは、第二距離についても同じことが言え、第二距離は、第二電気伝導体16と負極端子132とを電気的(または熱的)に接続する物質における距離であり、本実施の形態では負極接続部材12の長さである。二次電池100において、負極端子132は正極端子131よりも熱伝導性の大きい銅で構成されることが多い。このような場合には特に、二次電池100において発生した熱は負極端子から効率良く伝わるため、短絡素子部材13を正極端子より負極端子に近づけて配置することにより、正極接続部材11または負極接続部材12において放出される熱による温度低下の影響がほとんどなくなる。このため、短絡素子部材13は、より早く、正確に二次電池100において異常な熱が発生していることを検知して、二次電池100の正極端子と負極端子とを短絡させることができる。
また、第二電気伝導体16と負極端子132との距離を第一電気伝導体15と正極端子131との距離よりも近づける事に限定されない。例えば、負極端子132に接続される第二電気伝導体16を素早く高温にするために、負極接続部材12の熱伝導性を高めてもよい。具体的には、負極接続部材12の素材を銅にすることにより、負極接続部材12の熱伝導率を正極接続部材11の熱伝導率よりも大きくするような構成としてもよい。なお、この場合には、二次電池100に生じた熱を第二電気伝導体16へ伝えて、第二電気伝導体16の温度を上げることにより、絶縁体フィルム14が所定温度以上にすることが目的である。このため、第二電気伝導体16と負極端子132とを接続する負極接続部材12には、第二電気伝導体16以外の部分への熱の放出を避けるために断熱処理または遮熱処理を行うこともできる。
上記実施の形態では、特に言及していないが、短絡素子部材13は、その外側がラミネート部材で覆われて構成されてもよい。このように、短絡素子部材13が構成されることにより、短絡素子部材13は、外側に配置される絶縁体フィルム14の辺を留めなくともよい。つまり、短絡素子部材13の外側にラミネート部材をかぶせることにより、短絡素子部材13の中心から働く復元力を利用して抑えつけることが容易にできる。また、短絡素子部材13の全体を覆うため第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とが予期せずに短絡することを確実に防ぐことができる。
上記実施の形態では、短絡素子部材13は、第一電気伝導体15と、第二電気伝導体16と、絶縁体フィルム14とが積層されて巻きつけられて巻回構造を形成することにより、第一電気伝導体15において絶縁体フィルム14を介して第二電気伝導体によって挟み込まれる挟込部分が生じているが巻回構造に限定されない。
例えば、図8Aおよび図8Bに示すように、複数の(3枚の)第一電気伝導体15aと、複数の(3枚の)第二電気伝導体16aとを複数の絶縁体フィルム14aを介して交互に積層させることにより、挟込部分を形成した短絡素子部材13aとしてもよい。なお、図8Aは、積層構造の短絡素子部材13aの外観図であり、図8Bは、正極接続部材または負極接続部材の長手方向に沿っておりかつ短手方向に直交する面における積層構造の短絡素子部材13aの断面図である。なお、この場合に、積層される複数の第一電気伝導体15aは、正極側接続部分20により導通された状態とされ、正極側接続部分20が正極接続部材11と接続される。これにより、複数の第一電気伝導体15aは、正極端子131と接続される。同様にして、積層される複数の第二電気伝導体16aは、負極側接続部分21により導通された状態とされ、負極側接続部分21が負極接続部材12と接続される。これにより、複数の第二電気伝導体16aは、負極端子132と接続される。なお、正極側接続部分20および負極側接続部分21は、金属部材であり、第一電気伝導体15aおよび第二電気伝導体16aと同様の材料から成る。
また、例えば、図9Aおよび図9Bに示すように、1枚の箔状の第一電気伝導体15bと、1枚の箔状の第二電気伝導体16bとを1枚の薄膜状の絶縁体フィルム14bを介して積層し、積層した状態で蛇腹状に折りたたむことにより、挟込部分を形成してもよい。なお、図9Aは、折りたたみ構造の短絡素子部材13bの外観図であり、図9Bは、正極接続部材または負極接続部材の長手方向に直交する面における折りたたみ構造の短絡素子部材13bの断面図である。なお、この場合に、第一電気伝導体15bの1辺には正極接続部材11が接続され、第二電気伝導体16bの1辺には負極接続部材12が接続される。
また、例えば、図10に示すように、1枚の中間電気伝導体17を2枚の絶縁体フィルム14cで挟みこんで形成した絶縁体層をさらに、1枚の箔状の第一電気伝導体15cと、1枚の第二電気伝導体16cとにより挟んだ短絡素子部材13cとしてもよい。また、中間電気伝導体17を図10のように積層した状態から、上述したような巻回構造や、折りたたみ構造の短絡素子部材を形成してもよい。
図10は、正極接続部材11または負極接続部材12の長手方向に沿っておりかつ短手方向に直交する面における中間電気伝導体17を有する短絡素子部材13cの断面図である。なお、中間電気伝導体17の素材は電気伝導性を有するものであればよく、第一電気伝導体15cおよび第二電気伝導体16cと同じであってもよいし、異なる素材であってもよい。また、中間電気伝導体17は、正常時の二次電池において、第一電気伝導体15c及び第二電気伝導体16cとは電気的に絶縁状態となる。そして、電池の異常時においては、2枚の絶縁体フィルム14cが変形することにより第一電気伝導体15c及び第二電気伝導体16cと電気的に接続され、第一電気伝導体15cと第二電気伝導体16cとを短絡させる。なお、中間電気伝導体17は、第一電気伝導体15cおよび第二電気伝導体16cと電気的に絶縁状態となっていればよく、その位置は限定されるものではない。
また、第一電気伝導体15cと第二電気伝導体16cとによって挟まれる中間電気伝導体17は、1枚に限らずに2枚以上であっても良い。なお、中間電気伝導体17が2枚以上の場合には、以下の2通りの場合のいずれであってもよい。そのひとつは、それぞれの中間電気伝導体17の間に絶縁体フィルム14cが挟み込まれ、中間電気伝導体17と第一電気伝導体15cおよび第二電気伝導体16cとの間にも絶縁体フィルム14cが挟み込まれる場合である。もうひとつは、複数の中間電気伝導体17が絶縁体フィルム14cを介すること無く積層され、複数の中間電気伝導体17と第一電気伝導体15cおよび第二電気伝導体16cとの間にも絶縁体フィルム14cが挟み込まれる場合である。
図8Aおよび図8B、または、図9Aおよび図9Bのように、短絡素子部材を構成するようにしても、箔状部材および薄膜状部材を積層させて短絡素子部材を構成しているため、絶縁体フィルム14a、14bが所定温度以上となって軟化、収縮、断裂または融解した場合に、第一電気伝導体15a、15bと第二電気伝導体16a、16bとが接触する面積を大きくすることができ確実に短絡させることができる。また、上記実施形態と同様に、第一電気伝導体15a、15bが、絶縁体フィルム14a、14bを介して第二電気伝導体16a、16bによって挟みこまれる挟込部分を少なくとも有している。このため、絶縁体フィルム14a、14bが振動などの衝撃によって外れることを防ぐことができる。このため、意図しない条件において第一電気伝導体15a、15bと第二電気伝導体16a、16bとが短絡することを防ぐことができる。
上記実施の形態の電池短絡素子10は、所定温度として85℃以上で絶縁体フィルム14が変形して第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とが短絡しているが、85℃以上であって電池に使用するセパレータのシャットダウン温度以下であることが好ましい。電池に用いられるセパレータのシャットダウン温度としては、120〜130℃のものが多いが、この温度域よりも低温あるいは高温でシャットダウンが起こるものもある。これにより、二次電池100が電池セパレータによりシャットダウンする以前に電池短絡素子10が短絡することにより二次電池100を放電させることができる。このため、より安全に二次電池100のエネルギーを放出させることができる。
上記実施の形態の電池短絡素子10は、2枚の絶縁体フィルム14が第一電気伝導体15および第二電気伝導体16とともに積層されることにより形成されており、その積層方法について特に言及していないが例えば以下の方法が考えられる。
例えば第一電気伝導体15および第二電気伝導体16のいずれか一方においていずれかの面に絶縁体フィルムを接着し、絶縁体フィルムが接着された状態の第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを積層することにより電池短絡素子10を形成してもよい。つまり、第一電気伝導体15において第二電気伝導体16と接触する側の面、または、第二電気伝導体16において第一電気伝導体15と接触する側の面に絶縁体フィルムを接着する。
また、例えば、第一電気伝導体15および第二電気伝導体16のいずれか一方においていずれかの面に所定温度以上になると軟化、収縮、断裂または融解する塗布膜を絶縁体として塗布することにより、電池短絡素子10を形成してもよい。つまり、第一電気伝導体15において第二電気伝導体16と接触する側の面、または、第二電気伝導体16において第一電気伝導体15と接触する側の面に絶縁体である塗布膜が塗布される。
これらのように電池短絡素子を構成すれば、第一電気伝導体15または第二電気伝導体16の少なくともいずれか一方と絶縁体フィルムとを密着させた状態に維持することができる。
また、例えば、袋状の絶縁体フィルムを第一電気伝導体15または第二電気伝導体16のいずれかにかぶせることにより第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを積層させてもよい。これにより、確実に第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを絶縁させることができ、容易に製造することができる。
上記実施の形態の電池短絡素子10では、第一電気伝導体15および第二電気伝導体16はアルミニウムから成るが、これに限らずに、熱伝導性が高いものであればよい。例えば、第一電気伝導体15および第二電気伝導体16の少なくともどちらか一方が、アルミニウム、ニッケル、鉄、銅、およびステンレスのいずれかであればよい。また、同様に、正極接続部材11および負極接続部材12はアルミニウムから成るが、これに限らずに、熱伝導性が高いものであればよい。例えば、正極接続部材11および負極接続部材12の少なくともどちらか一方が、アルミニウム、ニッケル、鉄、銅、およびステンレスのいずれかであればよい。
上記実施の形態の電池短絡素子10では、絶縁体フィルム14は、ポリエチレンから成るが、これに限らずに、ポリプロピレンであってもよいし、パラフィンであってもよいし、ナイロンであってもよいし、ポリエチレン、ポリプロピレン、パラフィン、ナイロン、およびその他の樹脂のいずれかを混合した混合物であってもよい。また、絶縁体フィルム14は、多孔質な材料から成るものであってもよい。
さらに、上記実施形態の絶縁体フィルム14は、連続した面を有する薄膜状の部材であるが、面が連続していなくともよく、例えば、貫通した穴を有する形状であってもよい。このような形状の絶縁体フィルムを採用することにより、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16との間に絶縁体が挿入される領域と、空隙が挿入される領域とを設けることになる。これにより、第一電気伝導体15と第二電気伝導体16とを容易に短絡させることができるようになるため、電池短絡素子10全体の抵抗を穴の大きさを変えることにより調整することができる。
上記実施の形態の電池短絡素子10は、一つの二次電池100の負極端子132と正極端子131とを短絡させるものであるが、一つの二次電池100に限らずに、複数の二次電池を組み合わせたものに対して適用してもよい。例えば、電池短絡素子10は、複数の二次電池が直列に接続された二次電池システムに対して適用してもよいし、複数の二次電池が並列に接続された二次電池システムに対して適用してもよいし、複数の二次電池が直並列に接続された二次電池システムに対して適用してもよい。
上記実施の形態の二次電池100では、負極端子132と正極端子131とを一つの電池短絡素子10により短絡可能な状態に接続しているが、これに限らずに、負極端子132と筐体102との間と、正極端子131と筐体102との間とをそれぞれ一つずつの電池短絡素子10により短絡可能な状態に接続してもよい。筐体102は、電気導電性のある例えば金属部材により構成されている。このため、上記のような構成としても、二次電池100に異常な熱が生じた場合に、負極端子132と筐体102とが短絡し、かつ、正極端子131と筐体102とが短絡することにより、負極端子132と正極端子131とを短絡させることができる。また、このように、2つの電池短絡素子10により負極端子132と正極端子131とを短絡可能な状態に接続することで、何らかの異常により一方の電池短絡素子10が短絡してしまっても、正常な状態の二次電池100を短絡して放電することを防ぐことができる。
上記実施の形態の電池短絡素子10では、特に言及していないが、さらに、例えば短絡素子部材13の表面に一定温度以上になったら色が変化するサーモテープを貼ってもよい。このように、電池短絡素子10を構成することにより、サーモテープの色の変化を、二次電池100に異常が発生して電池短絡素子10が作動したか否かを判定するための指標に利用することができる。
上記実施の形態の電池短絡素子10では、第一電気伝導体15は正極端子131と正極接続部材11を介して接続され、第二電気伝導体16は負極端子132と負極接続部材12を介して接続されているが、これに限らずに、第一電気伝導体15が負極端子132と接続され、第二電気伝導体16が正極端子131と接続されるようにしてもよい。
上記実施の形態の電池短絡素子10では、特に言及していないが、さらに、短絡素子部材13の表面に外部の空気への放熱を促す伝熱フィンを設けてもよい。これにより、短絡素子部材13に伝導してきた熱を放熱することができるため、二次電池100が過熱することを防止することができる。なお、この構成は、正極接続部材11または負極接続部材12とは離れた位置に設けることが好ましい。なぜなら、正極接続部材11または負極接続部材12の近くに伝熱フィンを設けると、二次電池100に異常が発生したときに生じる熱を絶縁体フィルム14に伝えることができず、電池短絡素子10を迅速に作動させることが困難に成るからである。その一方で、伝熱フィンを正極接続部材11もしくは負極接続部材12とは離れた位置に設ける、または、正極接続部材11および負極接続部材12を短絡素子部材13の中心に配置することにより、二次電池100の異常による発熱を効率よく放熱することができる。
本発明は、二次電池に異常が発生して電池内部の温度が過度に上昇した場合にのみ、正極端子と負極端子とを確実に短絡させることができる電池短絡素子、二次電池、および二次電池システム等として利用することができる。
10 電池短絡素子
11 正極接続部材
12 負極接続部材
13、13a、13b、13c 短絡素子部材
14、14a、14b、14c 絶縁体フィルム
15、15a、15b、15c 第一電気伝導体
16、16a、16b、16c 第二電気伝導体
17 中間電気伝導体
20 正極側接続部分
21 負極側接続部分
100 二次電池
101 発電要素
102 筐体
103 電極端子
104 集電部材
131 正極端子
132 負極端子
141 正極集電部材
142 負極集電部材

Claims (11)

  1. 第一電極と第二電極とを有する二次電池に接続される電池短絡素子であって、
    前記第一電極側に電気的に接続され、箔状部材または板状部材から成る第一電気伝導体と、
    前記第二電極側に電気的に接続され、箔状部材または板状部材から成る第二電気伝導体と、
    少なくとも前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが重なり合う領域において、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体との間に配置される絶縁体と
    を備え、
    前記第一電気伝導体は、前記絶縁体を介して前記第二電気伝導体によって挟み込まれる挟込部分を少なくとも有し、
    前記絶縁体は、所定温度以上になると前記絶縁体の一部又は全部が変形することにより前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とを短絡させる
    電池短絡素子。
  2. 前記挟込部分は、前記第一電気伝導体および前記第二電気伝導体が前記絶縁体を介して積層された状態で巻回されることにより形成される
    請求項1に記載の電池短絡素子。
  3. 前記絶縁体は複数枚であり、
    前記第二電気伝導体は複数枚であり、
    前記挟込部分は、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが前記絶縁体を介して交互に積層されることにより形成される
    請求項1に記載の電池短絡素子。
  4. 前記第一電気伝導体は複数枚であり、
    前記挟込部分は、前記複数枚の第一電気伝導体と、前記複数枚の第二電気伝導体とが、前記複数枚の絶縁体を介して交互に積層されることにより形成される
    請求項3に記載の電池短絡素子。
  5. 前記挟込部分は、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが前記絶縁体を挟んで、蛇腹状に折りたたまれることにより形成される
    請求項1に記載の電池短絡素子。
  6. 前記所定温度は、前記二次電池が有するセパレータがシャットダウンする温度以下である
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電池短絡素子。
  7. 前記絶縁体は、前記所定温度以上になると軟化、収縮、断裂または融解することにより、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とを接触させる
    請求項1から6のいずれか1項に記載の電池短絡素子。
  8. 第一電極と第二電極とを有する二次電池に接続される電池短絡素子であって、
    前記第一電極側に接続され、箔状部材または板状部材から成る第一電気伝導体と、
    前記第二電極側に接続され、箔状部材または板状部材から成る第二電気伝導体と、
    少なくとも前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とが重なり合う領域において、前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体との間に配置される複数枚の絶縁体と、
    前記複数枚の絶縁体の間に配置され、箔状部材または板状部材から成る中間電気伝導体と
    を備え、
    前記絶縁体は、所定温度以上になると前記絶縁体の一部又は全部が変形することにより前記第一電気伝導体と前記第二電気伝導体とを短絡させる
    電池短絡素子。
  9. 前記第一電極は正極であり、
    前記第二電極は負極であり、
    前記第二電気伝導体と前記第二電極との第二距離は、前記第一電気伝導体と前記第一電極との第一距離よりも短い
    請求項1から8のいずれか1項に記載の電池短絡素子。
  10. 第一電極と、
    第二電極と、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の電池短絡素子とを備える
    二次電池。
  11. 第一電極と第二電極とを有する複数の二次電池が接続されてなる二次電池モジュールと、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の電池短絡素子とを備える
    二次電池システム。
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