JP2012105597A - 塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味の抑制方法 - Google Patents

塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味の抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低塩又は減塩を目的として塩化カリウムを含む食品組成物おいて、おいしさを損なうことなく、安全かつ安価に、塩化カリウムのエグ味及び/又は金属味を抑制する方法、並びに該方法に供する塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味の抑制剤の提供。
【解決手段】酵母由来ペプチドを含有する組成物を有効成分とする。本発明は、減塩や、食塩摂取過多に関連する疾患又は状態、又は食塩を低減することにより改善される疾患又は状態の処置のためにも有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、酵母由来ペプチド又はそれを含有する組成物を有効成分とする、食品又は飲料において、塩化カリウム由来するエグ味及び/又は金属味の抑制方法に関する。
近年、各種の疾病予防を目的として、食塩(塩化ナトリウム)の摂取量を低減する取り組みが行われている。食品において用いる食塩量を減じると、食品のおいしさが損なわれたり、物足りない風味となったりすることが多い。そのため、食塩の代わりに塩化カリウムが利用されることがある。しかしながら、塩化カリウムには特有のエグ味や金属味が知られている。
塩化カリウムの不快味を改善する手段として、キナ酸又はキナ酸を含有する組成物、スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油、アリウム属植物抽出物の少なくとも1種を用いる、カリウム塩特有の不快味を改善する方法が提案されている(特許文献1)。また、缶詰製品の金属味に関しては、酵母を温熱水で抽出した後、核酸分解酵素、アデニル酸分解酵素を作用させることにより得られる酵母抽出物を有効成分とする缶詰の缶臭及び金属味抑制剤が知られている(特許文献2)。
一方、酵母由来のペプチドが、苦味を抑制することが知られている(特許文献3)。
特開2010-4767号公報 特開2001-269249号公報(特許4271338号公報) 特開2009-278917号公報
塩化カリウムは、塩味以外に独特のエグ味や銀紙を噛んだ時に口残りするような金属味を有している。そして、エグ味や金属味は、苦味とは異なり、口腔粘膜全体を刺激して非常に口残りが強い。さらにエグ味や金属味は、苦味にはビール、コーヒー、カカオなどの嗜好性を伴うものがあることとは異なり、一般的に不快な味である。
従来より、食品組成物や医薬品等の苦味を抑制する研究は広く行われているが、塩化カリウムが有するエグ味や金属味を満足できるレベルにまで抑制する方法は知られていない。塩化カリウムのエグ味や金属味を抑制する、あるいは塩化カリウムが有している塩味を増強してより食塩の味に近づける、等の工夫が必要である。
本発明は、低塩又は減塩を目的として塩化カリウムを用いる場合に、飲食品のおいしさを損なうことなく、安全かつ安価に、塩化カリウムのエグ味及び/又は金属味を抑制する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、低塩又は減塩を目的として塩化カリウムを用いた場合に、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物を併用すると、塩化カリウムのエグ味及び/又は金属味を抑制し得ることを見出し、本発明を完成した。
本発明は以下を提供する:
1. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物、及び塩化カリウムとを含む、食品組成物。
2. 塩化カリウムに対する酵母由来ペプチド含有組成物が0.01重量%以上である、1記載の食品組成物。
3. ペプチドの平均分子量が50,000以下である、1又は2記載の食品組成物。
4. ペプチドが、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドである、1〜3の何れか一記載の食品組成物。
5. 酵母由来ペプチド含有組成物が、5’−リボヌクレオチドを含む、1〜4の何れか一記載の食品組成物。
6. 酵母由来ペプチド含有組成物が、さらに旨味アミノ酸を含む1〜4の何れか一記載の食品組成物。
7. 食品に添加するための調味料組成物である、1〜6の何れか一記載の組成物。
8. 食品組成物において、添加される塩化カリウムに対し、全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物を0.01重量%以上添加し、酵母由来ペプチド含有組成物が塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味を抑制する、方法。
9. ペプチドの平均分子量が50,000以下である、8記載の方法。
10. ペプチドが、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることを特徴とする8又は9記載の方法。
11. 食品組成物において、塩化カリウムと、塩化カリウムに対し、全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物を0.01重量%以上とを、塩化ナトリウムの10〜90重量%に代えて用い、塩化ナトリウムが塩味を補い、ペプチド含有組成物が塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味を抑制する、減塩方法。
12. 食餌による塩化ナトリウムの摂取量の抑制により改善する疾患又は状態の処置のための方法であって、その必要のあるヒトに対し、塩化カリウムと、塩化カリウムに対し、全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物を0.01重量%以上とを、塩化ナトリウムの10〜90重量%に代えて用いた飲食品を投与する、方法。
13. 食餌による塩化ナトリウムの摂取量の低減により改善する疾患又は状態の、発症リスクの低減のためのものである、12記載の方法。
14. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物の、塩化カリウムを含む食品における、塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味を抑制するための、使用。
15. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物からなる、飲食品において、塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味の抑制剤。
16. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物、及び塩化カリウムからなる、飲食品に添加するための、食塩代替剤。
本発明により、低塩又は減塩を目的として塩化カリウムを含む飲食品がおいしさを損なうことなく、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味を抑制することができる。
本発明の有効成分は、酵母エキスに由来し、酵母エキスは従来より、飲食品において用いられているものであるため、安全かつ安価に利用することができる。
実施例4において塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制能を測定した酵母エキス等のアミノ酸組成を示した図である。 参考例4において塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制能を測定した酵母エキス由来ペプチド含有組成物のアミノ酸組成を示した図である。
本発明で「食品組成物」というときは、飲料及びスープのような液状の経口摂取物も含む。また、ヒトのみならず、非ヒト動物(ペット、家畜等)のためのものも含む。食品組成物は、有効成分及びその他の成分を含む。食品組成物は、飲食品に添加するための添加剤と、最終製品である飲食品との双方を含む概念である。
本発明で「食塩(salt)」というときは、特に記載した場合を除き、塩化ナトリウムを指す。
本発明の塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味が抑制された食品組成物は、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物(以下、本発明の酵母由来ペプチド含有組成物、ということがある。)を有効成分とすることを特徴とする。ここで、非極性側鎖アミノ酸とは、アミノ酸の側鎖が非極性であるアミノ酸を意味する。具体的には、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、プロリンである。一方、中性側鎖アミノ酸とは、アミノ酸の側鎖が中性かつ極性であるアミノ酸を意味する。具体的には、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミンである。本発明において、酵母由来ペプチド含有組成物は有効成分であり、ペプチド以外の成分を含んでもよく、また実質的にペプチドのみからなっていてもよい。酵母エキスは、ペプチド以外の成分を含む酵母由来ペプチド含有組成物の範囲に含まれる。
非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であるペプチドとは、ペプチドを構成するアミノ酸(アミノ酸残基)のうちの50重量%以上が、側鎖が非極性であるアミノ酸残基又は側鎖が中性であるアミノ酸残基からなることを意味する。本発明においては、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味が抑制された食品組成物の有効成分とするペプチド全体において、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であればよく、必ずしも個々のペプチドにおいて非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であることを要さない。例えば、有効成分として添加される酵母由来ペプチド含有組成物全体のアミノ酸組成(重量)を調べた場合に、全アミノ酸量に対する非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の総和量の重量比が50%以上であればよい。
本発明の酵母由来ペプチド含有組成物に含まれるペプチドは、遊離アミノ酸ではなくペプチドであれば特に分子量に限定はないが、平均分子量が50,000以下であることが好ましく、平均分子量が3,000〜50,000であることがより好ましく、平均分子量が3,000〜10,000であることがさらに好ましい。その他、本発明の塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味が抑制された食品組成物の有効成分である酵母由来ペプチド含有組成物としては、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることや、分画分子量が10,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることも好ましい。平均分子量が50,000以下であるペプチドを有効成分とすることにより、より高い塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制効果が得られるからである。また、平均分子量が3,000以上のペプチドを有効成分とすることにより、塩化カリウムが添加されるべき飲食品において、その飲食品が本来有するおいしさを損なうおそれが少なくなるからである。
本発明の酵母由来ペプチド含有組成物に含まれるペプチドは、可食性の酵母由来のものであれば、特に限定されるものではなく、飲食品製造の分野において通常用いられている酵母由来のペプチドを用いることができる。該酵母として、例えば、パン製造に用いられているパン酵母、食料や飼料等の製造に用いられているトルラ酵母、ビール製造に用いられているビール酵母等がある。増殖性が良好であることから、パン酵母やトルラ酵母であることが好ましく、サッカロマイセス(Saccharomyces)に属する菌やキャンディダ(Candida)に属する菌であることがより好ましく、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に属する菌やキャンディダ・ユーティリス(Candida utilis)に属する酵母であることが特に好ましい。
本発明の酵母由来ペプチド含有組成物に含まれるペプチドは、酵母により産生されたペプチドであれば特に限定されるものではないが、酵母エキス又はその調製物を原料として得ることが好ましい。酵母エキスは、製造等が簡便であり、安価に所望のペプチドを得ることができるためである。なお、酵母エキス中のペプチド組成を調べるためには、まず、常法により酵母エキス中の遊離アミノ酸の重量組成を調べた後、塩酸等を用いた分解処理により、酵母エキス中のペプチドやタンパク質等を分解し、総アミノ酸組成を調べる。この総アミノ酸組成から、遊離アミノ酸組成を差し引いた重量が、酵母エキス中のペプチド量となる。
非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であるペプチドを含有するように、酵母エキスを調製したものを、本発明の酵母由来ペプチド含有組成物としてもよい。このような酵母エキス調製物は、酵母エキスから、側鎖が塩基性又は酸性であるアミノ酸残基を多く含むペプチドを除去することにより得ることができる。酵母エキスからの塩基性又は酸性側鎖のアミノ酸含有量の多いペプチドの除去は、例えば、酵母エキスを、酸性担体や塩基性担体を充填したカラムに通すことにより行うことができる。酵母エキスを、酸性担体を充填したカラムに通し、その後、さらに塩基性担体を充填したカラムに通してもよく、塩基性担体を充填したカラムに通した後に酸性担体を充填したカラムに通してもよい。
平均分子量が50,000以下である酵母由来ペプチドは、例えば、常法により調製した酵母エキスを、分画分子量が50,000である限外濾過膜(第一膜)に通し、この第一膜を透過した区分を得ることにより、調製できる。その他、平均分子量が3,000〜50,000である酵母由来ペプチドは、常法により調製した酵母エキスを、分画分子量が50,000である限外濾過膜(第一膜)に通し、この第一膜を透過した区分を、さらに分画分子量が3,000である限外濾過膜(第二膜)に通し、この第二膜透過しなかった区分を回収することにより、調製できる。また、平均分子量が3,000〜10,000である酵母由来ペプチドは、常法により調製した酵母エキスを、分画分子量が10,000である限外濾過膜(第一膜)に通し、この第一膜を透過した区分を、さらに分画分子量が3,000である限外濾過膜(第二膜)に通し、この第二膜透過しなかった区分を回収することにより調製できる。
本発明において酵母エキスとは、酵母が有する様々な成分を抽出したものであり、アミノ酸やペプチド、核酸、ミネラル等が含まれている。また、酵母の種類や培養条件、抽出条件によって、各種成分の含有比を調整することができる。酵母エキスは、濃縮物、粗精製物、液状物、乾燥物の形態であってもよい。
酵母エキスの抽出方法は、特に限定されるものではなく、酵母等の生物原料からエキスを抽出する際に通常用いられる方法のうち、いずれの方法を用いてもよい。該抽出方法として、例えば、自己消化法、酵素分解法等がある。ここで、自己消化法とは、酵母が本来有している酵素の働きにより、酵母を可溶化し、抽出する方法であり、遊離アミノ酸含有量の多い酵母エキスを得ることができる。一方、酵素分解法とは、熱処理等により、酵母が有する酵素等を不活性化した後、分解酵素を添加して酵母を可溶化し、抽出する方法である。外部から適当な酵素を添加することにより、酵素反応を簡便に制御し得るため、遊離アミノ酸や核酸の含有量を調整することができる。酵素分解法において用いられる酵素は、通常生体成分を分解する際に用いられる酵素であれば、特に限定されるものではなく、任意の酵素を用いることができる。該酵素として、例えば、酵母の細胞壁を分解し得る酵素、タンパク質分解酵素、核酸分解酵素等があり、これらを適宜併用することにより、酵母から各種成分を効率よく抽出することができる。
本発明においては、1種類の酵母由来のペプチド含有組成物を有効成分としてもよく、複数種類の酵母由来のペプチド含有組成物を有効成分としてもよい。例えば、サッカロマイセス・セレビシエに属する酵母とキャンディダ・ユーティリスに属する酵母をそれぞれ別個に培養した後に集菌したものを混合した混合菌体から抽出することにより得られた酵母エキスを有効成分としてもよく、培養した各酵母を別個に抽出することにより得られた酵母エキスを混合することにより得られた酵母エキスを有効成分としてもよい。なお、酵母の培養は、常法により行うことができる。
本発明の酵母由来ペプチド含有組成物は、ペプチド以外にも、他の、エグ味及び/又は金属味抑制効果を有する物質や呈味改善効果を有する物質を含有していてもよく、またそのような物質を含有していることが好ましい。例えば、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸等を含有していることが好ましい。この点からも、酵母由来ペプチド含有組成物として、酵母エキスを用いることが好ましい。酵母エキスには、酵母由来ペプチド含有組成物に加えて、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸等も豊富に含まれているからである。
本発明者らの検討によると、後述する実施例に記載のように、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸も、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物には劣るものの、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制効果を有していることが分かった。このため、酵母由来ペプチド含有組成物に5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸等を含有させることにより、より高い塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制効果が得られると考えられる。
本発明において5’−リボヌクレオチド類とは、旨味を有する核酸系呈味物質を意味する。該5’−リボヌクレオチド類として、例えば、5’−イノシン酸、5’−グアニル酸、5’−アデニル酸、5’−ウラジル酸、5’−シチジル酸、及び、これらの金属塩等がある。また、該5’−リボヌクレオチド類の起源は、特に限定されるものではなく、合成物であってもよく、天然物由来のものであってもよい。該合成物には、食品添加物である、5’−イノシン酸2ナトリウムや5’−グアニル酸2ナトリウム等の核酸系調味料等がある。該天然物として、例えば、酵母エキス、鰹エキス、椎茸エキス等がある。本発明においては、5’−リボヌクレオチド類として、酵母エキス由来の5’−リボヌクレオチド類であることが特に好ましい。
本発明において旨味アミノ酸とは、旨味を有するアミノ酸を意味する。該旨味アミノ酸として、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸が挙げられる。
本発明においては、酵母由来ペプチド含有組成物を、低塩又は減塩を目的として塩化カリウムを含む飲食品や経口摂取される医薬品等の経口用組成物(食品組成物及び経口用医薬組成物)に添加することにより、該経口用組成物において、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味を抑制することができる。
経口用組成物に対する酵母由来ペプチド含有組成物の添加量は塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味を所望の程度抑制し得る量であれば、特に限定されるものではなく、経口用組成物の種類、該経口用組成物中の塩化カリウム含有量等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、経口用組成物においては、経口用組成物に食塩の代わりに添加されている塩化カリウム量(又は経口用組成物に含まれる塩化カリウム量)の10〜1/1000量、好ましくは1〜1/100量となるように、酵母由来ペプチド含有組成物を添加することにより、経口用組成物において塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味を抑制することができる。本発明の酵母由来ペプチド含有組成物は、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制能が非常に高いので、添加量が微量であったとしても、充分に経口用組成物における塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味を抑制することができる。この酵母由来ペプチド含有組成物の食塩の代わりに添加されている塩化カリウム量に基づく使用量は、本発明の対象が、食品組成物、医薬組成物、調味料組成、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味を抑制する方法、減塩方法、疾患又は状態の処置のための方法、使用、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制剤、食塩代替物であったとしても、当てはまる。
本発明の塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制方法において用いられる本発明の酵母由来ペプチド含有組成物は、本発明の塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味が抑制された食品組成物の有効成分として用いられるものと同じものを用いることができる。酵母エキスであることが好ましく、含有されるペプチドの平均分子量が3,000〜50,000となるように調製した酵母エキス調製物であることがより好ましい。
本発明の「食品組成物」には、具体的には、畜肉加工品(例えば、ハム類:ボンレスハム、ロースハム、生ハム、骨付きハム、プレスハム、等;ソーセージ類:ウィンナー、ドライ、フランクフルト、ボロニア、リオナ、等;ベーコン類、コンビーフ、焼き豚)、スナック菓子(例えば、ポテトチップス、ポップコーン、コーンスナック、クラッカー、ビスケット、クッキー、プレッツェル)、スープ又はスープの素(例えば、コーンスープ、オニオンスープ、トマトスープ、ブイヤベース、コンソメスープ、味噌汁、吸い物)、保存食(例えば、酢漬け、塩漬け)、調味料組成物(例えば、チキンコンソメ、ビーフコンソメ、化学調味料組成物、調味塩組成物、マヨネーズ、トマトケチャツプ、ウスターソース、とんかつソース、たれ、ドレッシング、ハーブ塩、味噌、醤油、めんつゆ、だし、すし酢)、ソース類(例えば、ホワイトソース、デミグラスソース、トマトソース、ミートソース、カレールウ、パスタソース)、フライ類(例えば、フライドポテト、フライドチキン、フライドフィッシュ)及び乳製品(例えば、チーズ、バター)が含まれる。また、パン類、ナン、皮類(例えば、ピザクラスト、パイクラスト、餃子の皮、シュウマイの皮)、トーティーヤ、タコ・シェル、コーンフレーク、及び麺類(例えば、パスタ、うどん、ビーフン。それぞれ、生、乾麺、フライ麺を含む。)、並びにそれらのためのプレミクスが含まれる。
以下に挙げる、食塩摂取過多に関連する疾患又は状態、又は食塩を低減することにより改善される疾患又は状態の処置:心筋梗塞、狭心症、脳卒中、高血圧、妊娠中毒症、又は、血圧が高めの人、塩分感受性が高い人、等が挙げられる。高血圧には、正常高値血圧(収縮期血圧130から139mmHg又は拡張期血圧85〜89mmHg)、軽症高血圧(収縮期血圧140〜159mmHg又は拡張期血圧90〜99mmHg)、中等症高血圧(収縮期血圧160〜179mmHg又は拡張期血圧100〜109mmHg)、重症高血圧(180mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上)、収縮期高血圧(収縮期血圧140以上かつ拡張期血圧90mmHg未満)が含まれる。
本発明で疾患又は状態について「処置」というときは、発症リスクの低減、発症の遅延、発症予防、治療、進行の停止、遅延を含む。処置には、医療行為と医師以外の例えば栄養士等による非医療行為とが含まれる。
本発明は、医師以外の者による、疾患又は状態についての処置を要する人、食事制限が必要な人、又は健康な食生活を志向する人のための、食事指導、栄養指導を含み、またそのような人のための、医薬品以外の食事療法食、成分調整食、減塩食、介護食又は非常食を含む。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下において「%」は、特に記載がない限り、「重量%」を意味する。
[実施例1]
酵母エキスVertexIG20(テーブルマーク社製)の、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制能について調べた。
具体的には、0.5%塩化カリウム溶液に対し、VertexIG20を各種濃度で添加し、0.5%塩化カリウム溶液のエグ味及び/又は金属味強度の変化を調べた。エグ味及び/又は金属味強度の評価は、0.5%塩化カリウム溶液そのもののエグ味及び/又は金属味強度を5点、蒸留水のエグ味及び/又は金属味強度を0点とし、専門パネラー5名による官能評価を行った。各点数の評価基準を下記に示す。
この結果、0.5%塩化カリウム溶液において、VertexIG20を添加することにより、エグ味及び/又は金属味が抑制できることが確認された。表1は、塩化カリウム0.5%溶液に対し、添加したVertexIG20の濃度と、専門パネラー5名の評価によるエグ味及び/又は金属味強度の平均値を示したものである。すなわち、酵母エキスVertexIG20を微量添加することにより、優れたエグ味及び/又は金属味抑制効果が得られることが明らかである。さらに0.5%塩化ナトリウム溶液と、エグ味及び/又は金属味強度としては、ほぼ同じレベルで差異を感じないレベルまで塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味を抑制可能であることが示された。
[参考例1]VertexIG20の模擬液の調製
VertexIG20とほぼ同様の組成を有し、ペプチドを含有しない模擬液を調製した。具体的には、VertexIG20を一般分析し、各構成成分をグループ化した。例えば、K、Ca++、Fe++等は無機塩類、AMP(5’−アデニル酸)、IMP(5’−イノシン酸)、GMP(5’−グアニル酸)、CMP(5’−シチジル酸)、UMP(5’−ウラシル酸)等は5’−リボヌクレオチド類、クエン酸、コハク酸、乳酸等は有機酸類とグループ化した。
その後、合成試薬(試薬特級、和光純薬工業社製)を用いて、グループごとの組成が、VertexIG20とほぼ同様となるように再構成した模擬液を調製した。模擬液の組成を表2に示す。なお、各アミノ酸は、遊離アミノ酸として、合成試薬を添加した。
[実施例2]
0.5%塩化カリウム溶液に、VertexIG20と、参考例1において調製した模擬液を、それぞれ0.2%となるように添加し、実施例1と同様にしてエグ味及び/又は金属味強度を評価した。
この結果、専門パネラー5名によるエグ味及び/又は金属味強度の平均は、VertexIG20添加塩化カリウム溶液では1.2点であったのに対して、模擬液添加塩化カリウム溶液では2.4点であった。
このように、模擬液添加塩化カリウム溶液のエグ味及び/又は金属味強度が、無添加の塩化カリウム溶液のエグ味及び/又は金属味強度よりも小さいことから、模擬液中に含まれている成分にもエグ味及び/又は金属味抑制能があることが確認された。しかしながら、VertexIG20添加塩化カリウム溶液のほうが、模擬液添加塩化カリウム溶液よりもエグ味及び/又は金属味強度が小さいことから、VertexIG20中には、模擬液中には含まれていないエグ味及び/又は金属味抑制能を有する物質があることが明らかである。
[参考例2]模擬液中の苦味抑制効果成分の特定
模擬液中のエグ味及び/又は金属味抑制効果成分を特定するために、表2記載のグループごとのOmission Testを実施し、エグ味及び/又は金属味抑制効果が消失又は弱くなるグループをスクリーニングした。エグ味及び/又は金属味抑制効果は、実施例2と同様にしてエグ味及び/又は金属味強度を評価し、得られたエグ味及び/又は金属味強度の値に基づき判断した。この結果、5’−リボヌクレオチド類グループ、遊離酸性アミノ酸グループにおいてのみ、エグ味及び/又は金属味抑制効果の消失又は減弱が確認された。
次に、0.5%塩化カリウム溶液に、5’−リボヌクレオチド類グループと遊離酸性アミノ酸グループのグループ構成成分を個別に又は組み合わせて添加し、各グループ構成成分のエグ味及び/又は金属味抑制効果を調べた。この結果、IMP、GMP、AMP、CMP、UMP、グルタミン酸(Glu)及びアスパラギン酸(Asp)を、それぞれ個別に添加した場合、及びそれぞれを組み合わせて添加した場合に、エグ味及び/又は金属味抑制効果が観察された。なお、上述したように、酸性アミノ酸であるグルタミン酸とアスパラギン酸は旨味アミノ酸であり、IMP、GMP、AMP、CMP、UMP等は旨味を有する核酸系呈味物質である。
[実施例3]
模擬液中には含まれていないVertexIG20の成分であるペプチドについて、エグ味及び/又は金属味抑制能を調べた。
(1)酵母由来ペプチド含有組成物溶液の調製
まず、1%VertexIG20溶液を、公称分画分子量50,000のUF(限界濾過)膜(旭化成社製:AHP−0013)を用いて分画した。次に、膜透過した画分液を、公称分画分子量10,000のUF膜(旭化成社製:SLP−0053)を用いて分画した。膜透過しなかった画分液を回収し、蒸留水で2倍(重量比)希釈し、再び分画分子量10,000のUF膜を用いて分画して、膜透過しなかった液を回収した。この希釈と分画を合計5回繰り返し、最後に膜透過しなかった画分液中のペプチドを、平均分子量10,000〜50,000のペプチドとした。
同様に、1%VertexIG20溶液を、10,000のUF膜(旭化成社製:SLP−0053)を用いて分画した。次に、膜透過した画分液を、公称分画分子量3,000のUF膜(旭化成社製:SEP−0013)を用いて分画した。膜透過しなかった画分液を回収し、蒸留水で2倍(重量比)希釈し、再び分画分子量3,000のUF膜を用いて分画して、膜透過しなかった液を回収した。この希釈と分画を合計5回繰り返し、最後に膜透過しなかった画分液中のペプチドを、平均分子量3,000〜10,000のペプチドとした。
(2)各酵母由来ペプチド含有組成物のアミノ酸分析値
VertexIG20の全ペプチド、平均分子量10,000〜50,000のペプチド、平均分子量3,000〜10,000のペプチドの、それぞれのVertexIG20中の重量比を求めた。結果を表3に示す。なお、VertexIG20の全アミノ酸分析値から遊離アミノ酸分析値を差し引いた値を、VertexIG20の全ペプチド量とした。
また、VertexIG20の全アミノ酸、遊離アミノ酸、全ペプチド、平均分子量10,000〜50,000のペプチド、及び平均分子量3,000〜10,000のペプチドの、それぞれのアミノ酸分析値を表4に示した。
全ペプチドにおける、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和は54.3重量%であり、全ペプチドにおける、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドの組成比の和は、56.6重量%であった。
(3)各酵母由来ペプチド含有組成物のエグ味及び/又は金属味抑制能の測定
VertexIG20の全ペプチド、平均分子量10,000〜50,000のペプチド、平均分子量3,000〜10,000のペプチドの、それぞれのエグ味及び/又は金属味抑制能を測定した。
具体的には、0.5%塩化カリウム溶液に、VertexIG20、上記(1)において調製した平均分子量10,000〜50,000のペプチド、及び平均分子量3,000〜10,000のペプチドを、それぞれ、VertexIG20として0.2%となるように添加し、実施例1と同様にしてエグ味及び/又は金属味強度を評価した。
この結果、専門パネラー5名によるエグ味及び/又は金属味強度の平均は、VertexIG20添加塩化カリウム溶液では1.2点であったのに対して、平均分子量10,000〜50,000のペプチド添加塩化カリウム溶液では2.8点であり、平均分子量3,000〜10,000のペプチド添加塩化カリウム溶液では1.8点であった。すなわち、VertexIG20の構成成分のうち、平均分子量50,000以下、好ましくは10,000以下のペプチドが、エグ味及び/又は金属味抑制のために効果的な成分であることが明らかである。
[実施例4]
VertexIG20、実施例3(1)と同様にして調製したVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチド、同じく実施例3(1)と同様にして調製したVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチド、イーストエキス21TF(テーブルマーク社製)、イーストエキス21V(テーブルマーク社製)、イーストエキス21A(テーブルマーク社製)に加えて、市販の酵母エキスA〜Eのエグ味及び/又は金属味抑制能を調べた。
具体的には、実施例3(3)と同様にして、0.5%塩化カリウム溶液に、各酵母エキス等を0.2%となるように添加して、実施例1と同様にしてエグ味及び/又は金属味強度を評価した。評価結果を表5に示す。表中、「3k−10k」はVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチドを、「10k−50k」はVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチドを、それぞれ示している。
また、これらの酵母エキス中のペプチド含量、及び参考例3において明らかにされたエグ味及び/又は金属味抑制能を有する5’−リボヌクレオチド類及び旨味アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)の含量もそれぞれ測定した。この測定結果も表5に示す。なお、表中、「5’−リボヌクレオチド類」は無水の2ナトリウム塩として、「旨味アミノ酸」は無水グルタミン酸及び無水アスパラギン酸として、「ペプチド」は、全アミノ酸から遊離アミノ酸値を差し引いた値とした。
この結果、エグ味及び/又は金属味抑制能はVertexIG20が最も高いことが明らかになった。一方、酵母エキスAにおいてエグ味及び/又は金属味抑制能が確認されたものの、その他の酵母エキスでは、特段のエグ味及び/又は金属味抑制能は確認されなかった。
そこで、参考例1と同様にして、酵母エキスAとほぼ同様の組成を有し、ペプチドを含有しない模擬液を調製し、酵母エキスAと同様にして該模擬液のエグ味及び/又は金属味抑制能を調べた。この結果も表5に示す。
これらの結果から、各酵母エキスのペプチド、5’−リボヌクレオチド類、及び酸性アミノ酸の含量と、エグ味及び/又は金属味抑制能との相関は低く、酵母由来ペプチド含有組成物のうち、特定の組成のペプチドがエグ味及び/又は金属味抑制能を有していることが明らかである。
[実施例5]
実施例4においてエグ味及び/又は金属味抑制能を測定したVertexIG20、VertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチド、VertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチド、イーストエキス21TF、イーストエキス21V、イーストエキス21A、及び酵母エキスA〜Eのアミノ酸組成を、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、及び非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の、3区分に分類して比較した。この結果を図1に示す。図1中、「Vertex」はVertexIG20を、「3k-10k」はVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチドを、「10k-50k」はVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチドを、「21TF」はイーストエキス21TFを、「21V」はイーストエキス21Vを、「21A」はイーストエキス21Aを、「A」〜「E」は「酵母エキスA」〜「酵母エキスE」を、それぞれ示している。また、「酸性」は酸性アミノ酸の和、「塩基性」は塩基性アミノ酸の和、「非極性+中性」は非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和を、それぞれ示している。
この結果、実施例4においてエグ味及び/又は金属味抑制能が高かったVertexIG20、VertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチド、VertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチド、及び酵母エキスAでは、非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の組成比、すなわち全アミノ酸量に占める割合が50重量%以上と高いことが分かった。また、エグ味及び/又は金属味抑制効果が観察されたイーストエキス21TF及び酵母Dも、全アミノ酸量に占める割合が50重量%以上であったが、エグ味及び/又は金属味抑制効果が観察されなかったイーストエキス21V、イーストエキス21V、酵母B、酵母C及び酵母Eは、全アミノ酸量に占める割合が50重量%未満であった。
これらの結果から、エグ味及び/又は金属味抑制効果を奏しているのは、酵母由来ペプチド含有組成物のうち、非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の組成比が50%以上のペプチドであることが明らかである。
[実施例6]
塩化カリウム含有の減塩コンソメスープ(組成を表7に示す)に対し、VertexIG20、VertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチド、5’−リボヌクレオチド類、及び旨味アミノ酸(酸性アミノ酸)混合物を添加し、エグ味及び/又は金属味強度を調べた。VertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチドとしては、実施例3(1)で調製したVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチドとVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチドの混合物を用いた。また、5’−リボヌクレオチド類としては、参考例1で調製した模擬液の組成(表2参照。)から、5’−リボヌクレオチド類以外の化合物を除いた液を用いた。旨味アミノ酸混合物としては、同じく参考例1で調製した模擬液の組成から、遊離酸性アミノ酸以外の化合物を除いた液を用いた。
具体的には、塩化カリウム含有の減塩コンソメスープに、各添加物を、表6に示すように単独又は組み合わせて添加し、専門パネラー5名によるエグ味及び/又は金属味強度の官能評価を実施した。塩化カリウム含有の減塩コンソメスープに対するそれぞれの添加量は、VertexIG20換算として0.1%となるように調整した。エグ味及び/又は金属味強度の評価結果を表6に示す。表6中、「Blank」は塩化カリウム含有のコンソメスープのみを、「Vertex」はVertexIG20を、「Vertex3k−50k」はVertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチドを、それぞれ示している。また、「エグ味及び/又は金属味評価点」は、Blankのエグ味及び/又は金属味強度を5点とした相対評価の平均値であり、数値が大きいものほどエグ味及び/又は金属味が強いことを示している。「好ましさ評点」は、好ましい順番に1位から順位をつけた平均順位であり、数値が小さいものほど好ましいと評価されたことを示している。
この結果、VertexIG20を添加した場合が、最もエグ味及び/又は金属味が抑制されていた。一方、VertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチドを添加した場合には、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸との併用の有無にかかわらず、該ペプチドを添加しなかった場合よりもエグ味及び/又は金属味が抑制されていた。また、該ペプチドと5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸を併用することにより、より好ましさが増大する傾向が観察された。特に、VertexIG20を単独で添加した場合と、該ペプチドと5’−リボヌクレオチド類と旨味アミノ酸とを併用した場合では、エグ味及び/又は金属味評価点と好ましさ評点のいずれもがほぼ同等の値であり、VertexIG20の添加により、エグ味及び/又は金属味抑制効果と嗜好性改善効果の両効果が得られることが明らかとなった。
すなわち、これらの結果から、酵母由来ペプチド含有組成物でアミノ酸組成のうち非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の組成比が50%以上のペプチドに、エグ味及び/又は金属味マスギング効果があり、低塩又は減塩を目的として塩化カリウムを含む食品組成物の嗜好性を高めていること、及び5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸と併用することにより、さらにその効果が高められることが明らかである。
[参考例4]酵母由来以外のペプチドの塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制能の測定
牛由来ペプチド、豚由来ペプチド、及び魚由来ペプチドの塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制能を調べた。
各ペプチドは、牛、豚、魚由来のタンパク質を加水分解することにより得られた平均分子量3,000〜5,000のペプチド(いずれもニッピ社製)を用いた。これらのペプチドのアミノ酸組成を、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、及び非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の、3区分に分類して比較した。この結果を図2に示す。図2中、「酸性」、「塩基性」及び「非極性+中性」は図1と同じである。また、「牛由来」は牛由来の平均分子量3,000〜5,000のペプチドを、「豚由来」は豚由来の平均分子量3,000〜5,000のペプチドを、「魚由来」は魚由来の平均分子量3,000〜5,000のペプチドを、それぞれ示している。この結果、いずれの生物種由来ペプチドも、非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であった。
その後、実施例3(3)と同様にして、0.5%塩化カリウム溶液に、各生物種由来ペプチドを0.2%となるように添加して塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味強度を評価した。
この結果、いずれの生物種由来ペプチドを添加した場合であっても、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制効果は観察されなかった。すなわち、特に酵母由来ペプチド含有組成物に塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制能があることが明らかである。
[実施例7]
塩化カリウム含有の40%減塩スナック菓子(ポテトチップス、調味料無添加ポテトスライスチップ100gに対する調味料配合組成を表8に示す)に対し、VertexIG20を添加し、エグ味及び/又は金属味強度を調べた。エグ味及び/又は金属味強度の評価結果を表9に示す。表9中、「Blank」は塩化カリウムを含有しない減塩ポテトチップスを、「Control」は塩化カリウム含有の減塩ポテトチップスを、また、「Vertex」は塩化カリウム及びVertexIG20を添加した減塩ポテトチップスを示している。また、「エグ味及び/又は金属味評価点」は、Blankのエグ味及び/又は金属味強度を1点、Controlのエグ味及び/又は金属味強度を5点としとした相対評価の平均値であり、数値が大きいものほどエグ味及び/又は金属味が強いことを示している。「好ましさ評点」は、好ましい順番に1位から順位をつけた平均順位であり、数値が小さいものほど好ましいと評価されたことを示している。専門パネラー5名による官能評価を行った。VertexIG20添加時の添加量は0.2%とした。
表9の結果より、VertexIG20の添加により、スナック菓子用途において、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制効果と嗜好性改善効果の両効果が得られることが明らかとなった。
[実施例8]
塩化カリウム含有の30%減塩畜肉加工品(ソーセージ、調味料無添加ミンチ肉100gに対する調味料配合組成を表10に示す)に対し、VertexIG20を添加し、エグ味及び/又は金属味強度を調べた。エグ味及び/又は金属味強度の評価結果を表11に示す。表10中、「Blank」は塩化カリウムを含有しない減塩ソーセージを、「Control」は塩化カリウム含有の減塩ソーセージを、また、「Vertex」は塩化カリウム及びVertexIG20を添加した減塩ソーセージを示している。また、「エグ味及び/又は金属味評価点」は、Blankのエグ味及び/又は金属味強度を1点、Controlのエグ味及び/又は金属味強度を5点としとした相対評価の平均値であり、数値が大きいものほどエグ味及び/又は金属味が強いことを示している。「好ましさ評点」は、好ましい順番に1位から順位をつけた平均順位であり、数値が小さいものほど好ましいと評価されたことを示している。専門パネラー5名による官能評価を行った。VertexIG20添加時の添加量は0.15%とした。
表11の結果より、VertexIG20の添加により、畜肉加工品用途において、塩化カリウム由来のエグ味及び/又は金属味抑制効果と嗜好性改善効果の両効果が得られることが明らかとなった。
本発明は、飲食品製造産業、外食産業、経口用医薬製造産業、治療食、介護食の製造産業、栄養・食餌指導、医療などの産業において、利用可能である。

Claims (16)

  1. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物、及び塩化カリウムとを含む、食品組成物。
  2. 塩化カリウムに対する酵母由来ペプチド含有組成物が0.01重量%以上である、請求項1記載の食品組成物。
  3. ペプチドの平均分子量が50,000以下である、請求項1又は2記載の食品組成物。
  4. ペプチドが、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドである、請求項3記載の食品組成物。
  5. 酵母由来ペプチド含有組成物が、5’−リボヌクレオチドを含む、請求項4記載の食品組成物。
  6. 酵母由来ペプチド含有組成物が、さらに旨味アミノ酸を含む請求項5に記載の食品組成物。
  7. 食品に添加するための調味料組成物である、請求項1又は2記載の組成物。
  8. 食品組成物において、添加される塩化カリウムに対し、全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物を0.01重量%以上添加し、酵母由来ペプチド含有組成物が塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味を抑制する、方法。
  9. ペプチドの平均分子量が50,000以下である、請求項8記載の方法。
  10. ペプチドが、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることを特徴とする請求項8又は9記載の方法。
  11. 食品組成物において、塩化カリウムと、塩化カリウムに対し、全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物を0.01重量%以上とを、塩化ナトリウムの10〜90重量%に代えて用い、塩化ナトリウムが塩味を補い、ペプチド含有組成物が塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味を抑制する、減塩方法。
  12. 食餌による塩化ナトリウムの摂取量の抑制により改善する疾患又は状態の処置のための方法であって、その必要のあるヒトに対し、塩化カリウムと、塩化カリウムに対し、全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物を0.01重量%以上とを、塩化ナトリウムの10〜90重量%に代えて用いた飲食品を投与する、方法。
  13. 食餌による塩化ナトリウムの摂取量の低減により改善する疾患又は状態の、発症リスクの低減のためのものである、請求項12記載の方法。
  14. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物の、塩化カリウムを含む食品における、塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味を抑制するための、使用。
  15. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物からなる、飲食品において、塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味の抑制剤。
  16. 全ペプチド量に対する非極性側鎖アミノ酸量と中性側鎖アミノ酸量との和が50重量%以上である酵母由来ペプチド含有組成物、及び塩化カリウムからなる、飲食品に添加するための、食塩代替剤。
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